JP2008235341A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】SPMノズル5からウエハWの表面にSPMが供給される。また、SPMの供給終了後は、超音波振動が付与された約200℃の硫酸が超音波硫酸ノズル6からウエハWの表面に供給される。ウエハWの表面にSPMが供給されると、硬化層に形成された多数の微細孔を通って、SPMが硬化層の内部に浸透する。硬化層の内側の生レジスト(未硬化のレジスト)が除去され、ウエハWの表面には、空洞化した硬化層だけが残存する。超音波振動が付与された硫酸がウエハWの表面に供給されると、超音波振動の物理的なエネルギーによって、ウエハWの表面上に残存するレジストの硬化層は、粉砕されて、ウエハWの表面から除去される。
【選択図】図2
Description
そのため、最近では、レジストのアッシングを行わずに、ウエハの表面にSPMを供給して、このSPMに含まれるペルオキソー硫酸(H2SO5)の強酸化力により、ウエハの表面からレジストを剥離して除去する手法が注目されつつある。
そこで、この発明の目的は、基板にダメージを与えることなく、その表面に硬化層を有するレジストであっても除去することができる、基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
この構成によれば、基板の表面に硫酸と過酸化水素水の混合液(以下、硫酸過酸化水素水)を供給することができ、基板の表面に硫酸過酸化水素水を供給することにより、基板の表面上の生レジスト(未硬化のレジスト)を分解して除去することができる。このとき、基板の表面上のレジストがその表面に硬化層を有していても、基板の表面に供給された硫酸過酸化水素水は、硬化層が有する多数の微細孔を通って、硬化層の内部に浸透することができる。したがって、レジストの表面の硬化層の有無にかかわらず、硫酸過酸化水素水の供給により、基板の表面上から生レジストを除去することができる。
これにより、硫酸過酸化水素水と超音波振動が付与された硫酸とを前後して基板に供給することにより、表面に硬化層を有するレジストであっても、アッシングすることなく、基板の表面から除去することができる。レジストのアッシングが不要であるから、アッシングによる基板の表面のダメージの問題を回避することができる。
この構成によれば、超音波振動が付与された硫酸が超音波硫酸ノズルから基板の表面に向けて吐出される。これにより、超音波振動が付与された硫酸の基板表面への供給を簡単な構成で実現することができる。
この構成によれば、基板の表面に、超音波振動が付与された高温の硫酸が吐出される。硫酸過酸化水素水と反応せず高温の硫酸と反応するレジストが基板の表面上に形成されている場合に、超音波振動が付与された高温の硫酸が基板の表面に供給されることにより、基板の表面上のレジストが除去される。
ワンパスヒータとは、非循環の流路の途中部に設けられ、流路の内部を流通する流体を、流通過程において加熱して昇温させる非循環式のヒータをいう。
この構成によれば、高温硫酸ノズルから基板の表面に高温の硫酸が吐出される。硫酸過酸化水素水と反応せず高温の硫酸と反応するレジストが基板の表面上に形成されている場合に、基板の表面に高温の硫酸が供給されることにより、基板の表面上のレジストが除去される。これにより、レジストの除去をより効果的に行うことができる。
この構成によれば、高温硫酸ノズル用ワンパスヒータによって加熱された硫酸が、高温硫酸ノズルに供給される。たとえば、200℃以上の高温の硫酸をタンクに貯留しておき、この高温の硫酸を高温硫酸ノズルに付与する構成では、タンクから高温硫酸ノズルに至る経路上のすべての部材に200℃以上の高温に対する耐熱性を持たせておく必要がある。これに対し、高温硫酸ノズル用ワンパスヒータを備える構成では、200℃未満の硫酸を高温硫酸ノズル用ワンパスヒータにより200℃以上に昇温させて、高温硫酸ノズルに供給することができる。そのため、高温硫酸ノズル用ワンパスヒータよりも下流側(高温硫酸ノズル側)の部材に耐熱性を持たせておけば足りる。これにより、コストの低減を図ることができる。
たとえば、樹脂製のチャックピンを基板の端面に当接させて、基板を挟持する端面挟持型の基板保持手段では、約200℃以上の高温環境下で基板の処理が行われると、チャックピンが基板からの反力で変形するおそれがある。チャックピンが変形すると、基板を安定して保持することができない。
請求項8記載の発明は、前記基板保持手段に保持される基板の表面に気体を供給して、基板の表面に付着している液滴を除去するための除去手段(52)をさらに含むことを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の基板処理装置である。
請求項9記載の発明は、前記基板保持手段を収容し、超音波振動が付与された硫酸および硫酸と過酸化水素水の混合液による処理を行うための硫酸処理室(1,51,71)と、前記硫酸処理室で処理された基板からレジスト残渣を取り除くレジスト残渣除去処理を行うためのレジスト残渣除去処理室(2)とをさらに含み、前記レジスト残渣除去処理室には、基板を保持しつつ、その基板の表面と交差する軸線周りに回転させる基板回転手段(40)が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載の基板処理装置である。
たとえば、基板回転手段によって基板を回転させつつ、その基板の表面に対してレジスト残渣除去処理液を供給することにより、レジスト残渣除去処理を基板の表面の全域に均一に施すことができる。また、基板を、その表面の液滴が振り切られる回転速度で基板を回転させるスピンドライを行うことも可能であり、この場合、レジスト残渣除去処理後の基板の表面を良好に乾燥させることができる。
この構成によれば、硫酸処理室とレジスト残渣除去処理室との間に基板搬送手段が配置されている。この基板搬送手段によって、基板を、硫酸処理室からレジスト残渣除去処理室へと直接に搬送することができる。そのため、硫酸などの液滴が付着した状態のままで、硫酸処理室からレジスト残渣除去処理室への基板の搬送が行われても、硫酸処理室およびレジスト残渣除去処理室の外部に硫酸などが漏出することがない。よって、硫酸処理室からレジスト残渣除去処理室へ基板を搬送する前に、液滴を除去することを不要とすることができ、基板の処理に要する時間を短縮することができる。
請求項12記載の発明は、前記硫酸過水供給工程は、前記超音波硫酸供給工程の前に実行されることを特徴とする、請求項11記載の基板処理方法である。
この方法によれば、硫酸過酸化水素水を基板の表面に供給することができ、その後、超音波振動が付与された硫酸を基板の表面に供給することができる。
これにより、表面に硬化層を有するレジストであっても、基板の表面から効率よく除去することができる。
この方法によれば、請求項5に関連した効果と同様の効果を奏することができる。
請求項14記載の発明は、前記超音波硫酸供給工程および前記硫酸過水供給工程の後に、基板の表面のレジスト残渣を取り除くレジスト残渣除去工程(S5:S16:S26)をさらに含むことを特徴とする、請求項11ないし13のいずれかに記載の基板処理方法である。
請求項15記載の発明は、前記超音波硫酸供給工程および前記硫酸過水供給工程は硫酸処理室(1,51,71)で行われ、前記レジスト残渣除去工程はレジスト残渣除去処理室(2)で行われており、前記超音波硫酸供給工程および前記硫酸過水供給工程後の基板を、前記硫酸処理室から前記レジスト残渣除去処理室に搬送する基板搬送工程(S4:S15:S25)をさらに含むことを特徴とする、請求項14記載の基板処理方法である。
請求項16記載の発明は、前記超音波硫酸供給工程および前記硫酸過水供給工程は硫酸処理室で行われ、前記レジスト残渣除去工程はレジスト残渣除去処理室で行われており、前記レジスト残渣除去工程の前に、基板の表面に気体を供給して、基板の表面に付着している液滴を除去する除去工程(S14)をさらに含むことを特徴とする、請求項14または請求項15記載の基板処理方法である。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置のレイアウトを示す図解的な平面図である。この基板処理装置は、基板の一例であるウエハWの表面に不純物を注入するイオン注入処理後に、そのウエハWの表面から不要になったレジストを除去するための処理に用いられる枚葉式の装置である。
処理部PCには、ウエハWの表面にSPM(硫酸過酸化水素水)と超音波振動が付与された硫酸とを供給して、ウエハWの表面からレジストを除去するための硫酸処理室1と、この硫酸処理室1における処理後のウエハWの表面にSC1(アンモニア過酸化水素水)を供給して、ウエハWからレジスト残渣を取り除くレジスト残渣除去処理室2とが備えられている。硫酸処理室1およびレジスト残渣除去処理室2は、搬送路TPを挟む両側に1つずつ設けられ、各側において、互いに隣接して配置されている。
インデクサ部IDの処理部PCと反対側には、複数のカセットCが並べて配置されるカセット載置部CSが設けられている。カセットCは、複数枚のウエハWを多段に積層した状態で収容することができる。
図2は、硫酸処理室1の内部構成を図解的に示す断面図である。
硫酸処理室1には、ウエハWの裏面(レジストが形成されている表面と反対側の面)を摩擦保持して回転させるためのプレート4と、プレート4に保持されたウエハWの表面に対して硫酸(H2SO4)と過酸化水素水(H2O2)とを混合して作成されるSPMを供給するためのSPMノズル5と、ウエハWの表面に対して超音波振動が付与された硫酸を供給するための超音波硫酸ノズル6と、ウエハWの表面にDIW(脱イオン化された純水)を供給するための第1DIWノズル31とが収容されている。
SPM供給管16の途中部には、攪拌流通管21が介装されている。この攪拌流通管21は、管部材内に、それぞれ液体流通方向を軸にほぼ180度のねじれを加えた長方形板状体からなる複数の撹拌フィンを、液体流通方向に沿う管中心軸まわりの回転角度を90度ずつ交互に異ならせて配置した構成のものであり、たとえば、株式会社ノリタケカンパニーリミテド・アドバンス電気工業株式会社製の商品名「MXシリーズ:インラインミキサー」を用いることができる。なお、この攪拌流通管21は、必ずしも介装されていなくてもよい。
第1ヒータ28は、第2硫酸供給管25の内部を流通する硫酸を加熱して昇温させる非循環式のヒータ(ワンパスヒータ)である。第2硫酸供給管25には、硫酸供給源からの約80℃の硫酸が第1硫酸供給管17を通して供給される。第1ヒータ28は、その約80℃の硫酸を加熱して、約200℃に昇温させる。このため、超音波硫酸ノズル6には、約200℃の硫酸が供給される。
レジスト残渣除去処理室2は、ウエハWを水平な姿勢で保持して回転させるためのスピンチャック40と、スピンチャック40に保持されたウエハWの表面に、レジスト残渣を良好に除去可能なSC1を吐出するためのSC1ノズル41と、スピンチャック40に保持されたウエハWの表面にDIWを供給するための第2DIWノズル42とを備えている。
SC1ノズル41は、スピンチャック40の上方で、吐出口をウエハWの中央部に向けて配置されている。このSC1ノズル41には、SC1供給管47が接続されており、このSC1供給管47からSC1が供給されるようになっている。また、SC1供給管47の途中部には、SC1ノズル41へのSC1の供給および供給停止を切り換えるためのSC1バルブ48が介装されている。
レジスト除去処理に際しては、搬送ロボットTRによって、硫酸処理室1にイオン注入処理後のウエハWが搬入されてくる。このウエハWは、レジストをアッシング(灰化)するための処理を受けておらず、その表面上のレジストの表面には、イオン注入によって変質した硬化層が存在している。
このSPM処理では、SPMノズル駆動機構24が制御されて、SPM用アーム12が所定の角度範囲内で揺動される。これによって、SPMノズル5からのSPMが導かれるウエハWの表面上の供給位置は、ウエハWの回転中心からウエハWの周縁部に至る範囲内を、ウエハWの回転方向と交差する円弧状の軌跡を描きつつ往復移動する。また、ウエハWの表面に供給されたSPMは、ウエハWの表面の全域に拡がる。したがって、ウエハWの表面の全域に、SPMがむらなく供給される。
SPM供給位置の往復移動が所定回数行われると、第1硫酸バルブ19および過水バルブ20が閉じられ、ウエハWへのSPMの供給が停止されて、SPMノズル5がプレート4の側方の退避位置に戻される。
また、超音波硫酸ノズル6からウエハWの表面に約200℃の高温の硫酸が吐出される。したがって、ウエハWの表面上のレジストのうち、SPMと反応せず高温の硫酸と反応するレジストが、超音波硫酸ノズル6から吐出される約200℃の高温の硫酸によって除去されていく。
DIWの吐出の開始から所定時間が経過すると、第1DIWバルブ33が閉じられて、ウエハWの表面へのDIWの供給が停止されるとともに、プレート回転駆動機構11の駆動が停止されて、プレート4およびウエハWの回転が止められる。
次に、SC1処理の開始から所定時間が経過すると、SC1バルブ48が閉じられて、ウエハWの表面へのDIWの供給が停止される。その後、ウエハWの回転が継続されたまま、第2DIWバルブ50が開かれて、第2DIWノズル42からウエハWの表面の中央部に向けてDIWが吐出される(S6:リンス処理)。ウエハWの表面上に供給されたDIWは、ウエハWの回転による遠心力を受けて、ウエハWの表面上を中央部から周縁に向けて流れ、ウエハWの表面に付着しているSC1がDIWによって洗い流される。
リンス処理の開始から所定時間が経過すると、第2DIWバルブ50が閉じられて、ウエハWの表面へのDIWの供給が停止される。その後、チャック回転駆動機構46が制御されて、ウエハWの回転速度が所定の高回転速度(たとえば、2500〜5000rpm)に上げられて、ウエハWに付着しているDIWを振り切って乾燥されるスピンドライが行われる(ステップS7)。このスピンドライによって、ウエハWに付着していたDIWがほぼ完全に除去される。
以上のように、この実施形態では、ウエハWの表面にSPMが供給される。また、SPMの供給の終了後は、ウエハWの表面に、超音波振動が付与された硫酸が供給される。
また、超音波振動が付与された硫酸がウエハWの表面に供給されると、超音波振動の物理的なエネルギーによって、ウエハWの表面上に残存するレジストの硬化層が破壊されて、粉砕される。粉砕された硬化層は、硫酸とともに、ウエハWの表面から除去されていく。
さらに、スピンチャック40によりウエハWを回転させつつ、ウエハWの表面に対してSC1を供給することにより、SC1処理をウエハWの表面の全域に均一に施すことができる。また、ウエハWに対してスピンドライを施すことも可能であり、この場合、SC1処理後のウエハWの表面を良好に乾燥させることができる。
図6に示す構成では、図1に示す構成とは異なり、処理部PCの搬送路TPの一方側に、2つの硫酸処理室51が配置され、搬送路TPの他方側に、2つのレジスト残渣除去処理室2が配置されている。
図7は、硫酸処理室51の内部構成を図解的に示す断面図である。
エアノズル52は、プレート4の上方でほぼ水平に延びるエア用アーム61の先端に取り付けられている。このエア用アーム61は、プレート4の側方でほぼ鉛直に延びたエア用アーム支持軸62に支持されている。また、エア用アーム支持軸62には、エアノズル駆動機構63が結合されており、このエアノズル駆動機構63の駆動力によって、エア用アーム支持軸62を回動させて、エア用アーム61を揺動させることができるようになっている。
図8は、アレイ54の下面の一部を示す図である。アレイ54は、底面視で長尺の方形状に形成されている。アレイ54の下面には、図8に示すように、複数の吐出口56が形成されている。吐出口56は、複数列(たとえば2列)に整列して形成されている。
レジスト除去処理に際しては、前述の図5と同様、搬送ロボットTRによって硫酸処理室51にイオン注入処理後のウエハWが搬入されて、ウエハWは、その表面を上方に向けてプレート4の上面に保持される。ウエハWがプレート4に保持されると、プレート回転駆動機構11が駆動されて、プレート4およびウエハWが回転される。
その後、ウエハWは、硫酸処理室51からレジスト残渣除去処理室2へと搬送される(S15:ウエハのドライ搬送)。このウエハWの搬送は、搬送ロボットTRによって行われる。
搬送ロボットTRによってレジスト残渣除去処理室2に搬入されたウエハWは、その表面を上方に向けて、スピンチャック40に保持される。ウエハWがスピンチャック40に保持されると、ウエハWの回転が開始される。ウエハWの回転速度がたとえば1500rpmに達した後に、ウエハWの表面にSC1処理が施される(ステップS16)。SC1処理の終了後には、ウエハWの表面にリンス処理が施され(ステップS17)、リンス処理の終了後には、ウエハWに付着しているDIWを振り切って乾燥されるスピンドライが行われる(ステップS18)。これらステップS16,S17,S18の処理は、それぞれ、図5のステップS5,S6,S7と同様の処理である。
図10は、この発明のさらに他の実施形態(第3の実施形態)に係る基板処理装置の硫酸処理室71の内部構成を図解的に示す断面図である。この図10において、前述した各部に相当する部分には、それら各部と同一の参照符号が付されている。また、以下では、その同一の参照符号を付した各部についての詳細な説明を省略する。
高温硫酸ノズル72は、プレート4の上方でほぼ水平に延びる高温硫酸用アーム73の先端に取り付けられている。この高温硫酸用アーム73は、プレート4の側方でほぼ鉛直に延びた高温硫酸用アーム支持軸74に支持されている。また、高温硫酸用アーム支持軸74には、高温硫酸ノズル駆動機構75が結合されており、この高温硫酸ノズル駆動機構75の駆動力によって、高温硫酸用アーム支持軸74を回動させて、高温硫酸用アーム73を揺動させることができるようになっている。
第2ヒータ78は、第3硫酸供給管76の内部を流通する硫酸を加熱して昇温させる非循環式のヒータ(ワンパスヒータ)である。第3硫酸供給管76には、硫酸供給源からの約80℃の硫酸が第1硫酸供給管17および第2硫酸供給管25を通して供給される。第第2ヒータ78は、その約80℃の硫酸を加熱して、約200℃に昇温させる。このため、高温硫酸ノズル72には、約200℃の硫酸が供給される。
また、図10に示す構成では、図2に示す第2ヒータ78が省略されている。したがって、この実施形態では、第2硫酸供給管25の先端に接続された超音波硫酸ノズル6からは、約200℃の硫酸ではなく、約80℃の硫酸が吐出される。
レジスト除去処理に際しては、前述の図5と同様、搬送ロボットTRによって硫酸処理室71にイオン注入処理後のウエハWが搬入されて、ウエハWは、その表面を上方に向けてプレート4の上面に保持される。ウエハWがプレート4に保持されると、プレート回転駆動機構11が駆動されて、プレート4およびウエハWが回転される。
高温硫酸処理の終了後には、ウエハWの表面にSPM処理が施される(ステップS22)。SPM処理の終了後には、ウエハWの表面に超音波硫酸処理が施される(ステップS23)。超音波硫酸処理の終了後は、ウエハWの表面にリンス処理が施される(ステップS24)。これらステップS22,S23,S24の処理は、それぞれ、図5のステップS1,S2,S3と同様の処理である。
レジスト残渣除去処理室2に搬入されたウエハWは、その表面を上方に向けて、スピンチャック40に保持される。ウエハWがスピンチャック40に保持されると、ウエハWの回転が開始される。ウエハWの回転開始後、ウエハWの表面にSC1処理が施される(ステップS26)。SC1処理の終了後には、ウエハWの表面にリンス処理が施される(ステップS27)。リンス処理の終了後には、ウエハWに付着しているDIWを振り切って乾燥されるスピンドライが行われる(ステップS28)。これらステップS26,S27,S28の処理は、それぞれ、図5のステップS5,S6,S7と同様の処理である。
以上、この発明の3つの実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の形態で実施することもできる。
第2の実施形態において、エアノズル52は、その下面に複数の吐出口が形成されているものとして説明したが、吐出口が1つだけ形成されたものであってもよい。
また、前述の3つの実施形態では、ウエハWにSPM処理が施された後に、ウエハWに超音波硫酸処理が施されるとして説明したが、ウエハWに超音波硫酸処理が施された後に、ウエハWにSPM処理が施されてもよい。かかる場合であっても、ウエハWの表面からレジストを除去することができる。
さらにまた、前述の3つの実施形態では、レジスト残渣を除去するレジスト残渣除去処理液としてSC1を用いたが、これに代えて、温水、コリン(TMI)を用いてもよい。
2 レジスト残渣除去処理室
4 プレート(基板保持手段)
5 SPMノズル(硫酸過水供給手段)
6 超音波硫酸ノズル
7 当接部材
25 第2硫酸供給管(超音波硫酸ノズル用硫酸供給管)
28 第1ヒータ(超音波硫酸ノズル用硫酸供給管)
40 スピンチャック(基板回転手段)
52 エアノズル(除去手段)
72 高温硫酸ノズル
76 第3硫酸供給管(高温硫酸ノズル用硫酸供給管)
78 第2ヒータ(高温硫酸ノズル用ワンパスヒータ)
RB 専用搬送ロボット(基板搬送手段)
W ウエハ(基板)
Claims (16)
- 基板の表面からレジストを除去するために用いられる基板処理装置であって、
基板を保持する基板保持手段と、
前記基板保持手段によって保持される基板の表面に対して、硫酸と過酸化水素水の混合液を供給するための硫酸過水供給手段と、
前記基板保持手段によって保持される基板の表面に対して、超音波振動が付与された硫酸を供給する超音波硫酸供給手段とを含むことを特徴とする、基板処理装置。 - 前記超音波硫酸供給手段は、前記基板保持手段により保持される基板の表面に向けて、超音波振動が付与された硫酸を吐出するための超音波硫酸ノズルを備えていることを特徴とする、請求項1記載の基板処理装置。
- 前記超音波硫酸ノズルから吐出される硫酸は、常温よりも高温の硫酸であることを特徴とする、請求項2記載の基板処理装置。
- 前記超音波硫酸供給手段は、前記超音波硫酸ノズルに対して硫酸を供給するための超音波硫酸ノズル用硫酸供給管と、前記超音波硫酸ノズル用硫酸供給管の内部を流通する硫酸を加熱するための超音波硫酸ノズル用ワンパスヒータと、をさらに含むことを特徴とする、請求項3記載の基板処理装置。
- 前記基板保持手段によって保持される基板の表面に向けて、常温より高温の硫酸を吐出するための高温硫酸ノズルをさらに含むことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の基板処理装置。
- 前記高温硫酸ノズルに対して硫酸を供給するための高温硫酸ノズル用硫酸供給管と、前記高温硫酸ノズル用硫酸供給管の内部を流通する硫酸を加熱するための高温硫酸ノズル用ワンパスヒータをさらに含むことを特徴とする、請求項5記載の基板処理装置。
- 前記基板保持手段は、基板の裏面に当接し、基板の裏面との間に生じる摩擦力によって、基板を保持するための当接部材を備えていることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の基板処理装置。
- 前記基板保持手段に保持される基板の表面に気体を供給して、基板の表面に付着している液滴を除去するための除去手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の基板処理装置。
- 前記基板保持手段を収容し、超音波振動が付与された硫酸および硫酸と過酸化水素水の混合液による処理を行うための硫酸処理室と、前記硫酸処理室で処理された基板からレジスト残渣を取り除くレジスト残渣除去処理を行うためのレジスト残渣除去処理室とをさらに含み、
前記レジスト残渣除去処理室には、基板を保持しつつ、その基板の表面と交差する軸線周りに回転させる基板回転手段が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載の基板処理装置。 - 前記硫酸処理室と前記レジスト残渣除去処理室との間に配置されて、前記硫酸処理室から前記レジスト残渣除去処理室へと基板を搬送する基板搬送手段をさらに含むことを特徴とする、請求項9記載の基板処理装置。
- 基板の表面からレジストを除去するために用いられる基板処理方法であって、
基板の表面に対して超音波振動が付与された硫酸を供給する超音波硫酸供給工程と、
基板の表面に対して、硫酸と過酸化水素水の混合液を供給する硫酸過水供給工程とを含むことを特徴とする、基板処理方法。 - 前記硫酸過水供給工程は、前記超音波硫酸供給工程の前に実行されることを特徴とする、請求項11記載の基板処理方法。
- 基板の表面に対して、常温よりも高温の硫酸を供給する高温硫酸供給工程をさらに含むことを特徴とする、請求項11または12記載の基板処理方法。
- 前記超音波硫酸供給工程および前記硫酸過水供給工程の後に、基板の表面のレジスト残渣を取り除くレジスト残渣除去工程をさらに含むことを特徴とする、請求項11ないし13のいずれかに記載の基板処理方法。
- 前記超音波硫酸供給工程および前記硫酸過水供給工程は硫酸処理室で行われ、前記レジスト残渣除去工程はレジスト残渣除去処理室で行われており、
前記超音波硫酸供給工程および前記硫酸過水供給工程後の基板を、前記硫酸処理室から前記レジスト残渣除去処理室に搬送する基板搬送工程をさらに含むことを特徴とする、請求項14記載の基板処理方法。 - 前記超音波硫酸供給工程および前記硫酸過水供給工程は硫酸処理室で行われ、前記レジスト残渣除去工程はレジスト残渣除去処理室で行われており、
前記レジスト残渣除去工程の前に、基板の表面に気体を供給して、基板の表面に付着している液滴を除去する除去工程をさらに含むことを特徴とする、請求項14または請求項15記載の基板処理方法。
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