JP2008232891A - 測定チップ、測定装置、および測定方法 - Google Patents

測定チップ、測定装置、および測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】交流電場を遮断した後の再分散性は拡散によるために、粘性の影響を大きく受ける。再分散性が良好でないと、パールチェーン化が解消されずに保持されたような状態となる。パールチェーン化したあとの再分散性の向上が、血漿等の検体の直接測定が課題となっていた。
【解決手段】液状試料を導入するための液状試料導入手段と、前記液状試料導入手段から連通している、前記液状試料を保持するための液状試料保持手段と、前記液状試料保持手段に導入される前記液状試料に交流電圧を印加するための電極と、前記測定チップの前記液状試料保持手段の一部領域もしくは全領域に、前記被検物質に対する第一特異結合物質が固定化された第一粒子と、前記第一粒子に固定化される第一特異結合物質と特異的に結合する第ニ特異結合物質が固定化された前記第一粒子より容積が大きい第ニ粒子とが、担持されていることを特徴とする測定チップを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液状試料に含まれる被検物質を測定するための測定チップ、測定装置、および測定方法に関するものである。とくに、血液から得られる血漿中に含まれる測定対象物を希釈なしに測定することができるシステムを提供する。
近年、分析・解析・検査技術に進歩により、様々な物質を測定することが可能となってきている。特に、臨床検査分野においては、生化学反応、酵素反応、免疫反応等の特異反応に基づく測定原理の開発により、病態に反映する血液中の物質を測定できるようになった。
その中で、POCT(Point Of Care Testing)と呼ばれる臨床検査分野が注目されている。POCTは、簡易迅速測定を第一として、検体を採取してから検査結果が出るまでの時間の短縮を目的としている。従って、POCTに要求されるのは、簡易な測定原理であり、小型で携帯性があり、操作性が良い測定装置である。
近年の技術開発の進歩により、例えば、血糖センサに代表されるように簡単に測定できる小型の測定機器が開発されてきている。POCTの波及効果は、迅速な測定結果の取得による迅速正確な診断を可能とすることに加え、検査にかかるコストの低減、血液検体当の少量化に伴う被検者への負担の軽減および感染性廃棄物の少量化等が考えられる。さらに、“医療費の最適化”、“治療から予防”、“根拠に基づく医療”と変革が求められる、現在の医療現場においては、POCT機器は重要な情報取得・発信源としての期待も高まっている。以上のような理由により、ここに示すニーズに応えるべくPOCT対応測定機器の開発が行われている。
上記、血糖センサは酵素反応原理を利用したPOCT対応測定機器であるが、その他に免疫反応原理を利用したPOCT対応測定機器もある。例えば、ヘモグロビンA1c(HbA1c)専用の測定装置であるDCA2000システムがある。DCA2000システムは、ラテックス免疫凝集阻止法に基づいてHbA1cが測定されるもので、前処理(溶血・変性処理)を施したHbA1cと、ラテックスビーズに固定化された抗HbA1cモノクローナル抗体およびHbA1c特有のエピトープによる多価擬似抗原とを反応させ、HbA1c濃度に応じて、生成を阻止されるラテックス凝集複合体量を透過光強度により検出するものである。システムとしては、ここで示される試薬が、専用の反応カセットの中に、試薬は担持された状態で、かつ希釈液が封入された状態で提供される。ラテックス免疫凝集阻止法(ラテックス免疫凝集法であっても同じ)は、測定したい抗原量により分子の大きさが変化する(凝集する)ために、凝集複合体生成に伴い、溶液中の拡散定数が低くなってしまい、反応速度を遅くする傾向にあり、粘度が高くなればその悪影響度合いは顕著に見られる。また、分子の大きさの変化を見るので、担持されるラテックスビーズに固定化される抗HbA1c抗体は、希釈液導入後の溶解とともに、単粒子として再分散されなければならない。このような必要要件に対して、特許文献1では、最適な構成と機能を備えた反応カセットが提供されている。即ち、(1)液体試料を、反応カセットに導入する注入手段、(2)該注入手段と開放液体流通関係にあって、(i)分析対象物と相互作用して、該分析対象物の関数として検出可能な応答を生ずる分析試薬を組み込んだ試薬域、及び(ii)接触して該液体を撹拌するに充分な、該反応路に沿った重力により該液体の流動を撹乱する手段を有する反応路、並びに(3)実質的に水平の回転軸であって、該反応器を該水平軸の周囲に回転させることによって、該反応路で処理された液体は該反応路に沿った重力で移動させられ該試薬域及び該流動撹乱手段に接触できるような回転軸を含むことを特徴とする、分析反応を行って液体試料中の分析対象物を測定するための分析用反応カセットが提供されている。特許文献1のポイントは、提供される反応カセットを水平軸の周囲に回転させることと、流体を重力により移送させることにより、効果的に試薬を混合することができることにある。これを利用して、尿中微量アルブミン専用の反応カセットも同様の測定原理により測定される。しかし、DCA2000システムでは、特許文献1に一部示されている反応カセットと適合する測定機器に回転機構や振動機構等を必要とし、その分、装置自体が大きくなる。また、反応カセット内での反応原理にもよるが、反応カセット内には希釈液を封入されるために、反応カセットの更なる小型化という課題に対して限界がある。
一方、特許文献2では、担体粒子上での生物学的特異的凝集反応により生物学的特異的反応性物質の存在の検出または測定する方法であって、担体粒子がパールチェーン化をするように、交流電圧を該反応系に印加することを特徴とする前記方法が提供されている。
特許文献2によれば、ラテックス免疫凝集反応系に交流電場を印加することにより、ラテックス粒子を電場に沿って直線状に並べ(パールチェーン化する)、それぞれの粒子を接近させることにより凝集反応をさせている。その後、交流電場を遮断すると、パールチェーンから解放され、粒子はブラウン運動等により再分散していくが、測定対象物である抗原が存在すると、パールチェーン形成の際に、抗原を介してそれぞれの粒子が結合されているため、交流電場遮断後も、粒子は再分散しない。この方法は、自然拡散に伴う粒子の出会う確率と比較して、交流電場により制御されて生成されるパールチェーンに伴う粒子の出会う確率の方が高く、測定時間短縮に大きく貢献する。また、パールチェーン化に必要な粒子の大きさが数μmであるため、反応系内の抗体量が少なく、かつ、粒子1個からの大きさの変化量を顕微鏡等で画像解析することができるため、付随の効果として高感度で測定することができる。別の観点から、特許文献2によれば、生理食塩水レベルの塩濃度を含む状態においても、ラテックス粒子がパールチェーン化することにより、全血や血漿を希釈することなく測定できる可能性があり、液体試薬フリーの操作性の良いアッセイ方法が提供できるものである。さらに、液体試薬フリーであるため、特許文献1に示されるような反応カセットのようなデバイスとしたときに希釈液等を封入する必要がなくなるため、小型化およびチップ化にも最適な方法であると考える。
特開平3−46566号公報 特開平7−83928号公報
しかしながら、実際に特許文献2のアッセイ方法に基づき、血漿等の検体を液体フリーで測定する場合は、パールチェーン化に引き続く抗原抗体反応の後の再分散性を低下させるという問題があった。血漿中には、数g/dl(約5〜7g/dl)の蛋白質を含んでいるために、通常の緩衝液中よりも粘性が高い状態である。特許文献2では、その粘性の影響を受けない形で、パールチェーン化して粒子の“出会い”を引き起こし、抗原抗体反応を促進することができる点では好ましいが、交流電場を遮断した後の再分散性は拡散によるために、粘性の影響を大きく受ける。再分散性が良好でないと、パールチェーン化が解消されずに保持された状態となるため、その状態が、抗原抗体結合力に伴うものなのか、あるいは、粘性の影響により拡散せずに、粒子が単に隣合わせに並んでいる状態なのか、分別がつかなくなる。これは、経時的な拡散を追跡しても、変化を捉えにくく、拡散に要する時間が長くなる。
従って、パールチェーン化したあとの再分散性の向上が、血漿等の検体の直接測定が課題となっていた。
前記課題を解決するために本発明の測定チップは液状試料中に含まれる被検物質の定性測定、もしくは被検物質の定量測定に使用される測定チップであり、
前記液状試料を導入するための液状試料導入手段と、
前記液状試料導入手段から連通している前記液状試料を保持するための液状試料保持手段と、
前記液状試料保持手段に導入される前記液状試料に交流電圧を印加するための電極と、前記測定チップの前記液状試料保持手段の一部領域もしくは全領域に、前記被検物質に対する第一特異結合物質が固定化された第一粒子と、前記第一粒子に固定化される第一特異結合物質と特異的に結合する第ニ特異結合物質が固定化された前記第一粒子より容積が大きい第ニ粒子とを担持することを特徴とする。
その結果、大きさの異なる複数の粒子が存在するため凝集体として存在することなく、直線的に配列されやすくなり、分散性が向上する。
本発明の測定チップ、測定装置、および測定キットにより、交流電圧を印加して生成されるパールチェーン化した直線状粒子を、その後に引き続く交流電圧の遮断後に起こりうる、抗原抗体反応等の特異反応に関与しない粒子の再分散性を向上することができる。とくに、血漿等の粘性が高く、自然拡散で再分散性が得られないような媒体中で、本発明の異なる粒子を利用することにより、拡散の差を生じさせ、再分散性の効果を向上させることが期待できる。結果、血漿を希釈することなく測定することができるデバイスにおいて、非常にノイズの少ない測定チップを提供することができる。
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の実施の形態例として、測定チップが、液状試料中に含まれる被検物質の存在(定性測定)、もしくは被検物質の量の測定(定量測定)に使用されるものであって、前記測定チップは、前記液状試料を導入するための液状試料導入手段と、前記液状試料導入手段から連通している、前記液状試料を保持するための液状試料保持手段と、前記液状試料保持手段に導入される前記液状試料に交流電圧を印加するための電極と、前記測定チップの前記液状試料保持手段の一部領域もしくは全領域に、前記被検物質に対する第一特異結合物質が固定化された第一粒子と、前記第一粒子に固定化される第一特異結合物質と特異的に結合する第ニ特異結合物質が固定化された前記第一粒子より容積が大きい第ニ粒子とが、担持されていることを特徴とするものである。
本発明の使用例として、測定チップに対して、前記測定チップの構成要素である前記液状試料導入手段、例えば、毛細管現象を利用するキャピラリ構造を有するものより、測定チップ内に前記液状試料を導入し、前記液状試料導入手段に連通している前記液状試料保持手段、例えば、前記キャピラリ構造と連続的な構造を成している微細流路、および前記流路と連通しているチャンバー構造を有するものに、前記液状試料を一時的に、もしくは最終的に保持させる。
その際、担持されている前記第一粒子および第二粒子は前記液状試料の媒体中に縣濁された状態で、前記測定チップ内に導入・保持される。その後、前記液状試料保持手段が設けられる領域に存在する電極に、交流電圧を印加することにより、縣濁された粒子をパールチェーン化させる。ここで、前記液状試料中に、測定の対象となる被検物質が含まれる場合、交流電圧遮断後、パールチェーンが一部解消されず、凝集体として保持される。一方で、被検物質が含まれない場合は、パールチェーンが解消され再分散される。この再分散の程度により被検物質の存在、もしくは量を測定するのである。
ここで、本発明の測定チップにおける重要ポイントとしては、容積の異なる粒子、即ち、前記被検物質に対する第一特異結合物質が固定化された第一粒子と、前記第一粒子に固定化される第一特異結合物質と特異的に結合する第ニ特異結合物質が固定化された前記第一粒子より容積が大きい第ニ粒子を用いることにある。
一般的に、媒体中における拡散は、媒体の粘度と、拡散の対象となる物質の容積の球形換算半径に反比例し、温度に比例することが知られている。緩衝液中のような粘度の低い媒体中では、同一粒子であっても十分な拡散が得られやすいが、血漿のような水に比べて粘度が高い媒体中では、同一粒子である場合、その粒子自身が運動しにくく、分散しているかどうかが区別しにくい。そこで、本発明は、積極的に異なる粒子を導入することにより、積極的に拡散の差を生じさせ、前記液状試料中に被検物質が存在しない状態での再分散性を促進することを狙いとしている。
まず、上記にも示すように、測定チップ内の電極に交流電圧を印加すると、異なる粒子は、ランダムに混ざった状態でパールチェーンを形成する。この際、前記第一粒子と前記第二粒子が並ぶ場合、それぞれの粒子に固定化される前記第一特異結合物質と前記第二特異結合物質との特異結合する関係により、前記第一粒子と前記第二粒子とは結合する。
次に、交流電圧を遮断すると、前記第一粒子間に前記被検物質が存在しない場合は、前記第一粒子と、前記第一粒子と第二粒子との結合物質と、実質的に粒子の容積が異なる種類のものが生じることとなり、そのことが拡散に差を生じさせ、良好に分散を促進させる。
また、第一粒子間に前記被検物質が存在する場合は、それが、第二粒子と結合する形態で保持される場合は、粒子の容積の差を増大させ、さらに、良好な分散が可能となる。
ある場合においては、第一粒子間に前記被検物質が存在する状況によっては、例えば、第二粒子を4μm粒子とし、第一粒子を2μm粒子としたときに、第二粒子と第一粒子との結合物質と、第一粒子3つ分の結合物となった場合は、結果的に粒子の大きさに差が生じず、拡散の効果が期待できないことも考えられる。
しかし、これは、結合物の形状が異なることにより、媒体との摩擦力という要因が含まれてくることから、拡散を促進できる。あるいは、第一粒子と第二粒子の濃度比を変化させることで、結果的に同一粒子が存在しないようにすることも考えられる。
例えば、上記の例を用いて、第二粒子を4μm粒子とし、第一粒子を2μm粒子としたとき、6つの粒子がパールチェーンを形成する場合、6つの粒子内に前記第二粒子を2つ含ませておればよい。これにより、どのような順序でパールチェーン化したとしても、あるいは、どのような形態で分散されようとも、粒子の大きさに優位な差を持たせることができる。
但し、本発明での第二粒子は計測対象となりうるものではなく、拡散の差を生じさせることを目的としているものであるから、濃度比としては、第一粒子より少ない濃度である必要がある。即ち、第一粒子と第二粒子との比が同等かそれ以上の場合、第二粒子に第一粒子が結合したもののみが生成されるため、被検物質を測定することは不可能となる。
本発明での測定チップでは、前記液状試料保持手段に保持される状態として、常に流動している。一般的に、顕微鏡のスライドガラスとカバーガラスとの関係に似ており、粒子は流体の流れにのって流動するものであり、重力等で沈降させない限りは、逆に止めることの方が困難である。この現象が、本発明の構成と合わせて、さらに拡散の効果を生み出す。即ち、拡散に合わせて速度差を生じさせ、拡散にさらなる効果をもたらす。あるいは、前記速度差により、大きい粒子が、後から流れてくるパールチェーン残像物の障害物となって、分散をさらに促進させる場合も考えられる。
ここで、本発明でいう分散とは、粒子が相互に接していない状態を検出できる状態であり、例えば、顕微鏡で見る場合、粒子間の空間が認識できれば、それは分散しているといえる。
本発明のパールチェーン化する重要因子として、前記測定チップの電極に印加する交流電圧、交流の周波数、および、測定チップの電極間で交流電場の作用をうける粒子の誘電率、媒体の誘電率、粒子の大きさ、粒子濃度がある。本発明の交流電圧は、電界強度が5から50V/mmとなるように印加すればよく、より好ましくは10から30V/mmである。また、交流の周波数については、10kHzから10MHzの周波数の範囲であれば、いずれであっても良い。
また、粒子の物性からは、パールチェーン形成には、粒子および媒体の誘電率の差が大きい方が良好で、そのように組成、もしくは材料を選択できればよいが、本発明では、媒体を血漿のような生理食塩水を想定しているため、媒体の誘電率は、生理食塩水の導電率15mS/cmより、非常に高く固定されてしまうため、粒子の誘電率は重要なファクターとなる。しかしながら、本発明においても、通常用いられるラテックス粒子でも、十分にパールチェーンは確認することができる。粒子の大きさは、分極率が大きい方が好ましく、例えば、ラテックス粒子であれば、0.5から10μmが好ましい。本発明は、この範囲で最適に異なる容積をもつ粒子が選択される。粒子濃度は、高いほど形成されやすく、例えば、ラテックス粒子であれば、0.01〜1solid%が好ましい。
本発明の測定チップは、例えば、一般的なガラス製、もしくはプラスチック製の材質のものを用いて、例えば、3層構造であれば、基板・スペーサー・上カバーの順番に積層された構造とする。貼り合わせのための粘着剤は、上記3層のいずれに付随してもよい。
粘着剤は、例えば、アクリル系の接着剤、もしくは熱可塑性接着剤であってもよい。要は、測定チップ内に導入される液状試料が漏れない構造であればよい。測定チップの液状試料導入手段や液状試料保持手段のための空間は、上記3層構造の例でいうと、スペーサーの一部を切抜くことによって作製することができる。
その空間容積は、切抜く範囲の面積とスペーサーの厚みにより規定され、例えば、前記液状試料導入手段として、毛細管現象を利用した形態にする。また、液状試料が流れる流路、あるいは試薬を担持する領域についても、同様の考え方で構成することができる。本発明の測定チップは、前記液状試料中の被検物質を測定するものであるから、前記液状試料が測定チップに導入されることが重要であり、さらに、基板や上カバーに親水性処理を施す、あるいは、空気抜きを効果的に行えるように、所定の場所に空気口を設ける、等のこともあり得る。
また、前記第一粒子および第二粒子が、測定チップの基板に対して非特異的に吸着するのを防止するために、例えば、BSA等の蛋白質でブロッキングすることもあり得る。本発明の電極としては、例えば、金、銀やクロム等の材質で、スパッタする。電極の基板への配置としては、均一電界・不均一電界のいずれが生じる電極配置であってもよいが、パールチェーンを形成するという点からは、均一電界を生じさせる平行電極が好ましい。
また、電極間ギャップ長は、印加する電圧とパールチェーン化に必要な電界強度によるが、ギャップ間距離を小さくすればするほど、印加する電圧を小さくできるため、良好である。付隋の効果として、検体の微量化にも大いに好影響を及ぼす。電極と液状試料保持手段との関係は、例えば、電極に沿って電極間に設けられる、あるいは、電極と垂直に設けられる等が考えられる。前者の場合、液の流れの方向に対して垂直方向にパールチェーンができる。後者の場合は、液の流れ方向に対して平行にパールチェーンができる。拡散のしやすさから考えると前者が好ましい。
これまでの例は、3層構造の測定チップで説明しているが、層数は3層に限られるものではなく、例えば、2層構造であれば、基板もしくは上カバーを必要な機能が生じるように成型してやればよい。要は、液状試料を測定チップに導入・保持できればよい。
本発明の粒子に第一特異結合物質および第二特異結合物質を固定化する方法としては、公知の方法、即ち、物理吸着法あるいは化学結合法を基本とする。
前者の物理吸着法は、第一特異結合物質および第二特異結合物質と粒子とは、疎水結合力や静電気力により吸着させる方法で、それぞれの電荷状態や疎水性がポイントとなる。従って、作製条件としては、pHや塩濃度等の条件設定は重要である。
一方、後者の化学結合法は、第一特異結合物質および第二特異結合物質に存在するアミノ酸残基で、例えば、アミノ基と結合させる。この場合、使用される粒子は、粒子上にカルボニル基が存在するもので、前記カルボニル基を、例えば、1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドハイドロクロライド(EDCと略する)とスルホサクシイミドと反応させ、アミノ基に活性なサクシイミジル化すると、扱いやすい。この他にも、アルデヒド基やアジド化したものを使用することも、あり得る。
いずれにしても、化学的な共有結合を生成する結合方法であれば良い。
本発明の乾燥試薬とは、例えば、調整された粒子試薬縣濁液をそのままの状態で基板に点着して、凍結乾燥、自然乾燥もしくは真空乾燥等が考えられる。あるいは、ろ紙のような多孔質マトリックスに浸透させてから、凍結乾燥、自然乾燥もしくは真空乾燥等を行うこともあり得る。いずれにしても、乾燥試薬を作製する上で重要な品質要件となってくるのは、液状試料に乾燥試薬が触れたときの乾燥試薬の溶解性および粒子の分散性、さらに測定チップとしての保存性である。
これらを考慮した上で、乾燥プロセスは構築すべきものである。ここで、前記粒子試薬縣濁液の組成としても、上記品質を考慮する目的で、例えば、さらに、スクロース、トレハロース等の糖類が加えられる。これは、乾燥試薬の賦形剤や保存剤として有効である。
あるいは、分散性の向上の目的で界面活性剤、とくに非イオン性界面活性剤が少量加えられる場合もある。あるいは、乾燥試薬として硬さを追求する場合は、例えば、BSA等の蛋白質や水溶性高分子を加える場合もある。本発明の測定チップ内への乾燥試薬の封入プロセスとしては、例えば、3層構造であれば、基板とスペーサーを貼り合わせた段階で、基板に形成されるスペーサー切抜き部の所定の場所に試薬を点着・乾燥させ、その後、上カバーを貼り合わせて封入する。
一方で、以上のように、安定な乾燥試薬の作製には、前記記載の賦形剤や保存剤が必要となり、測定チップでの測定系はさらに粘度が高くなり、パールチェーン形成後の分散には不利ではある。しかしながら、本発明の構成をとることで、この影響をうけないようにすることができると考える。
本発明において、別の測定チップの形態例として、前記液状試料導入手段に、血球分離手段が付随されている場合もある。ここで、前記血球分離手段とは、例えば、測定チップの回転に伴う血球除去が可能な領域、あるいは血球ろ過するための血球フィルターが付随する領域である。いずれにしても、測定チップ上に前記血球分離手段を設けることにより、例えば指先採血等で得られる全血を直接導入することが可能となり、1ステップ測定チップを提供することができる。
本発明における第一特異結合物質は、被検物質に対する抗体で、本発明の第ニ特異物質は、前記抗体と特異的に結合する前記被検物質、もしくは前記被検物質の抗原決定基を有する物質である。これにより、計測対象となる第一粒子の拡散に差を持たせるための第二粒子を結合させることができ、第二粒子は、所謂、“重石”のような機能を持たせる。
本発明の別の試薬担持形態として、第一特異結合物質が固定化された第一粒子、および前記第ニ特異結合物質が固定化された前記第一粒子より容積が大きい第ニ粒子は、測定チップに一体担持されている場合もありうる。これにより、測定チップの試薬担持工程を一つに集約させることができ、製造プロセスの簡易化に役立つものと思われる。
さらに、本発明の測定チップで、例えば、ハプテンのような低分子化合物、もしくは高原決定基を一個しか持たないような小さい蛋白質を測定する場合は、前記被検物質の結合部位のみを多数結合させた擬似多価結合試薬を、さらに担持させることで対応することができる。この測定チップは、抗原抗体反応に基づくアッセイ原理でいうと、免疫凝集阻止法に利用するもので、ハプテン濃度が増えれば増えるほど、第一粒子上の抗体の結合部位がブロックされるため、前記擬似多価抗原とは反応せず、凝集応答性としては下がることを特徴とするアッセイ方法である。
本発明の測定チップ内でおこる反応の検出は、前記測定チップ電極領域の前記液状試料保持手段領域に、光透過手段を設けておけばよい。即ち、基板および上カバーを透明性のものを使用すればよい。これにより、測定チップ内で被検物質の量に応じて生成される粒子の凝集物の量を、例えば、顕微鏡等で画像データとして取得することができ、画像データを解析することにより数値化することができる。
本発明の測定チップ専用装置の形態としては、少なくとも、測定チップに交流電場を印加および遮断をするための手段、および前記測定チップ内で生じる前記粒子の粒度分布変化を計測する手段を有する測定装置であればよい。ここで、粒度分布の計測手段としては、顕微鏡レンズとCCDカメラ等が付随したものを利用して、画像データとして取得し、画像解析手段により数値化・定量を行う。
本発明の別の形態としては、液状試料中に含まれる被検物質の存在、もしくは被検物質の量の測定に使用される測定キットであって、
少なくとも、
1)前記液状試料を導入するための液状試料導入手段と、
前記液状試料導入手段から連通している、前記液状試料を保持するための液状試料保持手段と、
前記液状試料保持手段に導入される前記液状試料に交流電圧を印加するための電極とを有する電極チップ、
2)被検物質に対する第一特異結合物質が固定化された第一粒子試薬、
3)前記第一粒子に固定化される第一特異結合物質と特異的に結合する第ニ特異結合物質が固定化された前記第一粒子より容積が大きい第ニ粒子試薬
からなることを特徴とする測定キットとして提供される。
この場合、前記電極チップは、上記形態例の中で説明している測定チップから乾燥試薬を取り除いた状態のものである。試薬は、例えば、エッペンチューブ等の入れ物に液状試料としてキット内に含ませる、あるいは、エッペンチューブ等の入れ物に乾燥試薬として封入したものをキット内に含ませる等の形態があり得る。
本発明の測定キット内には、さらに、血球分離するための冶具が含まれていてもよい。
例えば、遠心チューブのようなものである。
本発明の測定キット内の電極チップは、光透過性手段を有する。即ち、基板および上カバーを透明性のものを使用すればよい。これにより、電極チップ内で被検物質の量に応じて生成される粒子の凝集物の量を、例えば、顕微鏡等で画像データとして取得することができ、画像データを解析することにより数値化することができる。
本発明の測定キット内に含まれる第一粒子試薬および第二粒子試薬の乾燥体については、電極チップと乾燥体が一体化しているか、していないかの違いだけで、乾燥試薬に対する考え方は、上記測定チップとして、測定チップ内に封入される乾燥試薬体と同様のものと考えてよい。
本発明の測定キットでは、第一特異結合物質が被検物質に対する抗体で、第ニ特異物質が前記抗体と特異的に結合する前記被検物質、もしくは前記被検物質の抗原決定基を有する物質である。これにより、計測対象となる第一粒子の拡散に差を持たせるための第二粒子を結合させることができ、第二粒子は、所謂、“重石”のような機能を持たせる。
さらに、本発明の測定キットで、例えば、ハプテンのような低分子化合物、もしくは高原決定基を一個しか持たないような小さい蛋白質を測定する場合は、前記被検物質の結合部位のみを多数結合させた擬似多価結合試薬を、さらに担持させることで対応することができる。この測定チップは、抗原抗体反応に基づくアッセイ原理でいうと、免疫凝集阻止法に利用するもので、ハプテン濃度が増えれば増えるほど、第一粒子上の抗体の結合部位がブロックされるため、前記擬似多価抗原とは反応せず、凝集応答性としては下がることを特徴とするアッセイ方法である。
本発明の測定方法の一例としては、被検物質に対する第一特異結合物質が固定化された第一粒子試薬と、前記第一粒子に固定化される第一特異結合物質と特異的に結合する第ニ特異結合物質が固定化された前記第一粒子より容積が大きい第ニ粒子試薬と、前記被検物質を含む液状試料とを電極対の間に導入し、交流電場の印加および遮断を順次行い、前記電極対内で生じさせる前記粒子の粒度分布変化を計測することにより、前記液状試料中の前記被検物質の存在、もしくは被検物質の量を測定する方法である。
本発明の被検物質の量を測定する方法の一例としては、1)血液を採取する工程、2)血液を遠心分離もしくは血球フィルター等を用いて血球と血漿とを分離する工程、3)分離した血漿のみを取り出す工程、4)取り出した血漿を用いて、前記第一粒子に固定化される第一特異結合物質と特異的に結合する第ニ特異結合物質が固定化された前記第一粒子より容積が大きい第ニ粒子試薬とを含む乾燥試薬もしくは液状試薬と接触・混合させる工程、4)試薬と混合させた血漿液状試薬を、電極対間に導入する工程、4)前記電極対に交流電場を印加、その後所定時間終了後、交流電場を遮断する工程、5)前記電極対内で生じさせる前記粒子の粒度分布変化を計測する工程、6)計測結果より、あらかじめ設定される検量線を用いて前記液状試料中の前記被検物質の存在、もしくは被検物質の量を測定する工程を含む。
以下、実施例を具体的に示し、本発明を詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものでない。
(実施例1)測定チップ
<構成>
本発明を実施するための、具体的な測定チップを図1から図3を用いて説明する。図2は、図1の測定チップ10を上方向11からみた図で、図3は、図1の測定チップの断面12を示す図である。測定チップ10は、PET製上カバー13、両面粘着性シートであるスペーサー14、およびポリカボネート製基板15の3層構造になっており、前記基板15には、平行電極16が形成されている。また、PET製上カバー13には、液状試料を導入するための注入孔17が設けられており、測定チップ内部には、液状試料が保持される空間18と連通している。その空間には、本発明の拡散効果を示すための、第一乾燥試薬21および第ニ乾燥試薬22が担持されている。尚、本実施例では、第ニ乾燥試薬22は、CRPが固定化される3.56μmラテックスビーズを含む試薬とし、第一乾燥試薬21は、CRPに対する抗体、抗CRP抗体が固定化される2.05μmラテックスビーズを含む試薬とした。電極間距離24は、0.5mmとし、空間幅25は、1mmとした。
また、空間厚み31は、心材10μmのスペーサーより、10μmとなっている。
<作製>
次に、測定チップの作製方法について、図4を用いて説明する。まず、3層構造をとる測定チップ10のそれぞれの層において、必要な加工を実施する。上カバー41には、注入孔17を、カッティングプロッターにより切り取ることにより作製する。スペーサー43には、測定チップの空間18になる切り込み44を、測定チップの端子23になる切り込み45を入れる。基板46には、電極47をスパッタにより作製する。ここで、図4では、一度に測定チップを6つ作製する例である。ここで、まず、上カバー41とスペーサー43を貼り合わせ、空間18内の所定の位置に、第一乾燥試薬と第ニ乾燥試薬を液体で点着し、その後凍結乾燥を行う。こうして得られたものを、基板46を貼り合わせ、最後、得られた6つの測定チップを切り取り、測定チップ40を得た。
ここで、ラテックスビーズへのCRPおよび抗CRP抗体の固定化法について述べる。
ラテックスビーズへの生体物質の固定化は、公知の技術として知られており、本実施例では、化学結合法により固定化を行った。即ち、カルボニル基が修飾されているラテックスビーズに対して、EDCおよびN−ヒドロキシスルフォサクシイミドを反応させて、ラテックスビーズのカルボニル基をサクシイミジル化する。
これは、蛋白質のアミノ酸残基であるアミノ基に対して活性基である。こうして得られた活性ラテックスビーズにCRPおよび抗CRP抗体を反応させて固定化を行った。図6にその形態を示す。測定チップ10の第一試薬乾燥体21に、抗CRP抗体64が固定化されている2.06μmラテックスビーズ63が含む。一方、第ニ試薬乾燥体22に、CRP62が固定化されている3.56μmラテックスビーズ61が含む。これらは、相互に複合体65の形態で特異結合するものである。
<計測および評価>
次に、測定チップ10の使用方法について述べる。ここで、測定チップ10に作用させる測定装置について図5を用いて説明する。図5はブロック図的に記載している。図5は、交流電圧制御機構51、レンズ52、CCDカメラ53、画像解析機構54から構成される。実際の使用は、測定チップ10の注入孔17から血漿を導入した後に、測定チップ10の端子23と交流電圧制御機構51と接続する。その後、前記交流電圧制御機構51より測定チップ10の電極16を通じて空間18に交流電場を生成させ、所定時間後、交流電場を遮断し、検出領域55から粒子の拡散状態を評価した。
図7および図8に拡散状態の例を示す。図7は一つのパールチェーンの拡散を示すものである。交流電場を作用させるとパールチェーン71を形成し、その後、所定時間後、交流電場を遮断すると、3.56μmラテックスビーズ61が重石のように機能し、拡散に差をもたらす。それにより、72のように分散性が促進されるのである。ここで、凝集物とみなすのは、2.06μmラテックスビーズ62が連続的つながって保持されるものであり、この数の2.06μmラテックスビーズ62の量に対する比率により被検物質を測定する。
実際は、図8のように、交流電場により生成されるいくつものパターンのパールチェーンが、図7のように1つのパールチェーンの拡散に差をもたらせる場合と、2つめのパールチェーンとの出合いが、さらに拡散を促進させる。ちなみに、測定チップ10内では、血漿液は層流的な小さな流れがあることがその機能を高めているとも言える。
ここで、全血対応する場合の測定チップを簡単に説明する。図9に示すように、測定チップ10の注入孔17に血球フィルター91を入れ込むことにより、全血対応可能な測定チップ90を提供することができる。即ち、注入孔17から全血点着すると、血球フィルターに血球がトラップされる。血漿は血球フィルターを通して、毛細管現象によりチップの空間内へ入っていくのである。その後の機構・作用は上記内容と同様となる。
(実施例2)測定キットの構成
図10に、具体的な測定キットを示す。これは、測定チップ10に担持される第一乾燥試薬21および第二乾燥試薬22を、別にして、エッペンドルチューブ等に入れてあることのみが異なり、基本的な製造方法や使用方法等は同じである。
図10によると、測定キット100内には、血球分離を行うための遠心チューブ102、第一乾燥試薬21を含むチューブ103、第二乾燥試薬22を含むチューブ104、および電極チップ101からなる。
使用は、まず、遠心チューブ102に血液を入れ、遠心分離機で血球分離を行い、血漿を取り出す。この血漿を所定量とり、チューブ102、チューブ103に順次移していく。
その後、電極チップ101にチューブ103から液状試料を導入し、あとは、実施例1でも示したように、図5の装置に設置して、同様の工程で測定を行う。
本発明の測定チップ、測定装置、および測定方法は、液状試薬フリーの高感度迅速測定システムである。従って、操作性の良い、迅速簡易測定を必要とするPOCT分野で用いられる測定システムとして有用である。
本発明の実施例1で用いる測定チップを示す図 本発明の実施例1で用いる測定チップの上の方向から見た図 本発明の実施例1で用いる測定チップの断面図 本発明の実施例1で用いる測定チップの作製プロセスを示す図 本発明の実施例1で用いる測定装置のブロック図を示す図 本発明の実施例1で使用される試薬の概念図 本発明の実施例1で起こす拡散の概念図 本発明の実施例1で起こす拡散の概念図 本発明の測定チップで、血球フィルターを付随した測定チップを示す図 本発明の実施例2で用いる測定キットの内容物を示す図
符号の説明
10 測定チップ
11,41 上の方向
12,44 断面
13,46 上カバー
14 スペーサー
15 基板
16 電極
17,42 注入孔
18 測定チップ内空間
21 第一乾燥試薬
22 第ニ乾燥試薬
23 電極端子
24 電極ギャップ幅
25 空間幅
31 空間厚み
44,45 切抜き部
50 測定装置
51 交流電圧制御機構
52 レンズ
53 CCDカメラ
54 画像解析機構
55 検出領域
61,63 ラテックスビーズ
64 抗CRP抗体
62 CRP
71,81 パールチェーン
72,82 分散後の状態
90 全血対応測定チップ
91 血球フィルター
100 測定キット
101 電極チップ
102 遠心チューブ
103,104 チューブ

Claims (14)

  1. 液状試料中に含まれる被検物質の定性測定、もしくは被検物質の定量測定に使用される測定チップであり、
    前記液状試料を導入するための液状試料導入手段と、
    前記液状試料導入手段から連通している前記液状試料を保持するための液状試料保持手段と、
    前記液状試料保持手段に導入される前記液状試料に交流電圧を印加するための電極と、前記測定チップの前記液状試料保持手段の一部領域もしくは全領域に、前記被検物質に対する第一特異結合物質が固定化された第一粒子と、前記第一粒子に固定化される第一特異結合物質と特異的に結合する第ニ特異結合物質が固定化された前記第一粒子より容積が大きい第ニ粒子とを担持することを特徴とする測定チップ。
  2. 液状試料導入手段に血球分離手段が具備することを特徴とする請求項1記載の範囲の測定チップ。
  3. 第一特異結合物質が被検物質に対する抗体と、第ニ特異物質が前記抗体と特異的に結合する前記被検物質、もしくは前記被検物質の抗原決定基を有する物質であることを特徴とする請求項1または2記載の測定チップ。
  4. 第一特異結合物質が固定化された第一粒子、および前記第ニ特異結合物質が固定化された前記第一粒子より容積が大きい第ニ粒子とを担持することを特徴とする請求項1から3いずれか一項に記載範囲の測定チップ。
  5. 被検物質の結合部位のみを多数結合させた擬似多価結合試薬が担持されていることを特徴とする請求項3記載の測定チップ。
  6. 測定チップ電極領域の前記液状試料保持手段領域に光透過手段を有することを特徴とする請求項1から5いずれか一項に記載の測定チップ。
  7. 液状試料中に含まれる被検物質の存在、もしくは被検物質の量の測定に使用される測定装置であって、請求項1から5記載の測定チップに、少なくとも交流電場を印加および遮断をするための手段と、前記測定チップ内で生じる前記粒子の粒度分布変化を計測する手段とを有することを特徴とする測定装置。
  8. 粒度分布変化の計測は画像解析手段により検出することを特徴とする請求項7記載の測定装置。
  9. 液状試料中に含まれる被検物質の定性測定、もしくは被検物質の定量測定に使用される測定キットであり、
    少なくとも、
    前記液状試料を導入するための液状試料導入手段と、
    前記液状試料導入手段から連通している前記液状試料を保持するための液状試料保持手段と、
    前記液状試料保持手段に導入される前記液状試料に交流電圧を印加するための電極とを有する電極チップと、
    被検物質に対する第一特異結合物質が固定化された第一粒子試薬と、
    前記第一粒子に固定化される第一特異結合物質と特異的に結合する第ニ特異結合物質が固定化された前記第一粒子より容積が大きい第ニ粒子試薬と
    を有すること特徴とする測定キット。
  10. 電極チップは光透過性手段を有することを特徴とする請求項9記載の測定キット。
  11. 少なくとも第一粒子試薬と、第二粒子試薬とはそれぞれ乾燥体であることを特徴とする請求項9または10に記載の測定キット。
  12. 第一特異結合物質が被検物質に対する抗体、第ニ特異物質が前記抗体と特異的に結合する前記被検物質、もしくは前記被検物質の抗原決定基を有する物質であることを特徴とする請求項8から10いずれか一項に記載の測定キット。
  13. 被検物質の結合部位のみを多数結合させた擬似多価結合試薬が含まれていることを特徴とする請求項9から11いずれか一項に記載の測定キット。
  14. 被検物質に対する第一特異結合物質が固定化された第一粒子試薬と、前記第一粒子に固定化される第一特異結合物質と特異的に結合する第ニ特異結合物質が固定化された前記第一粒子より容積が大きい第ニ粒子試薬と、前記被検物質を含む液状試料とを電極対の間に導入し、交流電場の印加および遮断を順次行い、前記電極対内で生じさせる前記粒子の粒度分布変化を計測することにより、前記液状試料中の前記被検物質の存在、もしくは被検物質の量を測定することを特徴とする測定方法。
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