JP2008230148A - 射出成形機と、射出成形機の運転方法 - Google Patents

射出成形機と、射出成形機の運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の型締装置と1台の射出装置を用いて能率良く射出成形を行なうことができる射出成形機を提供する。
【解決手段】射出成形機10は、型締装置A,B,C,Dと、射出装置11と、射出装置11を往復移動させる移動機構40と、移動機構40の動作を制御するための制御部50とを有している。制御部50は、互いに隣り合う型締装置間で射出装置11を移動させる短距離移動モードと、互いに1つ隔てた型締装置間で射出装置11を移動させる長距離移動モードとに切換えることができる。射出装置11を第1の方向F1に移動させる際には、短距離移動モードと長距離移動モードとを組合わせることによって、いずれかの型締装置と対向する複数の位置で射出装置11を停止させる。射出装置11を第2の方向F2に移動させる際には、前記第1の方向F1に移動する際に停止させなかった型締装置と対向する位置で射出装置11を停止させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の型締装置を備えた射出成形機と、射出成形機の運転方法に関する。
複数の型締装置と、1台の射出装置と、この射出装置を各型締装置にわたって移動させる移動機構とを有する射出成形機が知られている。例えば4台の型締装置を有する射出成形機では、図6に模式的に示すように、型締装置Aから型締装置B、型締装置C、型締装置Dという順序で射出装置を移動させ、それぞれの型締装置で射出成形を行なったのち、型締装置Dから型締装置Aに射出装置を戻すようにしている。射出装置の移動速度が一定である場合、互いに隣り合う型締装置A,B,C,D間の移動時間t1と比較して、型締装置Dから型締装置Aに復帰するのに必要な移動時間t2は約3倍となる。
前記従来の射出成形機では射出装置の移動中に材料の計量が行なわれるが、計量時間が前記移動時間t1よりも長い場合には、移動が終了してから計量が終わるまでに待ち時間が発生する。このため、全ての型締装置A,B,C,Dで待ち時間が生じると、全ての型締装置A〜Dを一巡する時間(サイクルタイム)が長くなる。しかも射出装置が型締装置Dから型締装置Aに戻る際に、t1の3倍程度の移動時間t2が必要であるため、サイクルタイムがさらに長くなるという問題が生じる。さらに、移動時間t1,t2の差が大きいため、計量時間が移動時間t1,t2がよりも短い場合に、計量完了後にバレル内で滞留する樹脂の状態が各型締装置で変化する可能性があるなど、成形条件のばらつきが大きいことも問題である。
サイクルタイムを短縮するために、例えば下記特許文献1に開示されているように、複数の射出装置と複数の型締装置を備えた射出成形機も提案されている。この射出成形機では、分割された複数組の可塑化ユニットと射出装置とを有し、1つの型締装置と射出装置で保圧を行なっている最中に、可塑化ユニットが別の型締装置と射出装置に溶融樹脂を供給するようにしている。
特開昭62−25027号公報
しかし前記特許文献1に記載された射出成形機では射出装置と可塑化ユニットが複数組必要であり、しかも各射出装置と可塑化ユニットとが分割されているため、射出成形機全体が大型化するばかりでなく、構成が複雑となる。しかも分割された各可塑化ユニットと各射出装置の制御が複雑化し、安定した品質の射出成形品を得ることが難しいなどの問題がある。
従って本発明の目的は、1台の射出装置と複数の型締装置を用いて射出成形を能率良く行なうことができる射出成形機と、射出成形機の運転方法を提供することにある。
本発明は、所定の間隔を存して配置された4台以上の型締装置と、前記各型締装置にわたって移動可能な1台の射出装置と、前記射出装置を第1の方向と第2の方向とに往復移動させかつ前記射出装置を前記各型締装置と対向する位置で停止させることが可能な移動機構と、前記移動機構の動作を制御する制御手段とを有する射出成形機であって、前記制御手段は、互いに隣り合う前記型締装置間で前記射出装置を第1の移動時間で移動させる短距離移動モードと、互いに1つ隔てた前記型締装置間で前記射出装置を第2の移動時間で移動させる長距離移動モードとに切換え可能であり、前記射出装置を前記第1の方向に移動させる際には、前記短距離移動モードと前記長距離移動モードとを組合わせることによって前記いずれかの型締装置と対向する複数の位置で前記射出装置を停止させ、前記射出装置を前記第2の方向に移動させる際には、前記第1の方向に移動する際に停止させなかった型締装置と対向する位置で前記射出装置を停止させることを特徴とする。
この明細書で言う「移動時間」は、実際に移動している時間以外に、移動中に一時的に停止した時間や移動前後の待機時間も含む概念である。要するに、先に停止した型締装置の射出動作が終了してから、次の型締装置での射出動作が始まる直前までの時間が移動時間である。
本発明の1つの形態では、前記射出装置がリニアガイドに沿って水平面内で直線方向に往復移動可能に設けられ、前記各型締装置が前記リニアガイドに沿って配置されている。本発明の他の形態では、前記射出装置が旋回軸を中心に水平面内で回動可能に設けられ、前記各型締装置が前記旋回軸を中心とする円弧上に配置されている。
好ましくは、前記第1の移動時間と、前記第2の移動時間とが、それぞれ前記射出装置の計量時間よりも長い。さらに好ましくは、前記第1の移動時間と第2の移動時間とが互いに同等となるように平準化されている。
前記平準化を行なう場合に、短距離移動モードでの射出装置の移動速度を、長距離移動モードでの射出装置の移動速度よりも遅くしてもよい。あるいは短距離移動モードでの射出装置の移動速度と、長距離移動モードでの射出装置の移動速度とが等しく、かつ、短距離移動モードでは実際に移動する時間と待ち時間とが含まれていてもよい。
本発明に係る運転方法では、射出装置を第1の方向に移動させる際に、前記短距離移動モードと前記長距離移動モードとを組合わせることによって前記いずれかの型締装置と対向する複数の位置で前記射出装置を停止させ、前記射出装置を第2の方向に移動させる際には、前記第1の方向に移動する際に停止させなかった型締装置と対向する位置で前記射出装置を停止させるように射出成形機を運転する。
本発明によれば、1台の射出装置と複数台の型締装置を用いて射出成形を能率良く行なうことができるとともに、各型締装置での待ち時間のばらつきを小さくすることができ、射出装置が各型締装置を一巡するのに要するサイクルタイムを短縮することができる。また射出装置が1台で済むため、射出成形機全体の構造が複雑化することを抑制できる。
以下に、本発明の第1の実施形態に係る射出成形機とその運転方法について、図1から図3を参照して説明する。
図1は射出成形機10を上方から見て模式的に表した平面図である。この射出成形機10は、所定の間隔を存して配置された4台の型締装置A,B,C,Dと、各型締装置A,B,C,Dにわたって移動可能な1台の射出装置11とを含んでいる。型締装置A,B,C,Dは互いに平行に配置されている。これら型締装置A〜Dは例えば等ピッチで配置されているが、不等ピッチで配置されていてもよい。
型締装置A,B,C,Dは、それぞれ、固定型20を設ける固定側ダイプレート21と、移動型22を設ける移動側ダイプレート23と、移動側ダイプレート23をガイドバー24に沿って水平方向に移動させるダイプレート駆動機構25などを備えている。固定型20と移動型22とによって金型26が構成されている。
射出装置11は、第1の方向F1と第2の方向F2とに往復移動可能である。図2は射出装置11の一部を示す側面図である。図2に示されるように、射出装置11を支えるフレーム30の上面に、リニアガイド31が設けられている。リニアガイド31は水平方向に延びている。リニアガイド31上に、移動台32が配置されている。移動台32の上に射出装置11が搭載されている。従って射出装置11と移動台32とが一体となって、リニアガイド31に沿って水平面内で直線方向に往復移動(横動)することができる。
この射出成形機10は、射出装置11を第1の方向F1と第2の方向F2とに往復移動させるための移動機構40を備えている。移動機構40の一例は、前記リニアガイド31と、ボールねじ41と、サーボモータ等のモータ42を含んでいる。そしてこの移動機構40は、射出装置11を各型締装置A,B,C,Dと対向する位置で停止させることができるように、位置決め手段(図示せず)を備えている。移動機構40のモータ42は、制御手段として機能する制御部50によって制御されるようになっている。
図1に示されるように、ボールねじ41はリニアガイド31と平行に配置されている。ボールねじ41はモータ42によって、図2に示す第1の回転方向R1と、第2の回転方向R2に回転させることができる。モータ42の一例は、サーボモータのように回転を正確に制御することが可能なモータが使われる。モータ42の回転方向と回転量は前記制御部50によって電気的に制御される。
モータ42によってボールねじ41が回転すると、その回転方向と回転量に応じて、射出装置11がリニアガイド31に沿って、前記第1の方向F1または第2の方向F2に移動する。コンピュータ機能を有する制御部50には、射出装置11を後述する移動順序で移動させるためのシーケンス制御プログラムが組込まれている。このシーケンス制御プログラムは、例えば記録媒体あるいはパーソナルコンピュータのメモリに記録され、必要に応じて制御部50にインストールされる。
図1に示すように、射出装置11はバレル60を備えている。バレル60の先端部にノズル61が設けられている。ノズル61は、固定型20に形成された注入ポート(図示せず)と対向することができる。バレル60の材料供給部62には、ホッパ等を備えた材料供給機構(図示せず)が接続され、材料供給部62からバレル60の内部に成形品の材料(例えば樹脂のペレットあるいはフレーク等)が供給されるようになっている。
射出装置11は、図2に示されるノズルタッチ機構68によって、射出装置11の軸線X方向に移動させることができる。ノズルタッチ機構68の一例は、ボールねじ65と、サーボモータ66と、ノズルタッチ用ばね67などを含んでいる。射出装置11がノズルタッチ機構68によって軸線X方向に所定位置まで前進したとき、ノズル61の先端が固定型20の材料注入口に当接する。
バレル60の内部にスクリュー70が収容されている。スクリュー70は、モータ等の駆動源を備えたスクリュー回転機構(図示せず)によって、軸線X回りに回転させることができる。またこのスクリュー70は、射出駆動部71によって、バレル60に対して軸線X方向に相対移動させることができるように構成されている。
型締装置A〜Dの射出動作について、型締装置Aを例にとって以下に説明する。
図1に示すように射出装置11が型締装置Aと対向する位置に停止している状態において、ダイプレート駆動機構25によって金型26を閉じ、ノズルタッチ機構68によってノズル61の先端を固定型20の注入ポートに当接させる。一方、材料供給部62からバレル60の内部に供給された材料は、スクリュー70が回転することに伴い、ノズル61に向かって移動する。
スクリュー70が回転し、バレル60の内部の材料がスクリュー70の先端側に充填されることに伴い、スクリュー70が図2に矢印F3で示す方向に後退する。すなわち計量のためにスクリュー70が後退する。この明細書では、一連の射出動作のうち計量に要する時間を計量時間(可塑化時間)と称している。
計量された材料が所定量に達すると、スクリュー70の回転が停止され、射出駆動部71によって、スクリュー70が軸線X方向に押出される。このことにより、バレル60内で計量されていた材料がノズル61の先端から金型26の内部に射出される。金型26内に射出された材料が硬化したのち、金型26を開き、成形された製品を取出す。以上の説明は型締装置Aについてであるが、他の型締装置B,C,Dにおいても同様の射出動作が行なわれる。
制御部50は、以下に説明する運転方法を実行するシーケンス制御プログラムを備えている。制御手段として機能する制御部50は、互いに隣り合う型締装置間で射出装置11を第1の移動時間T1で移動させる短距離移動モードと、互いに1つ隔てた型締装置間で射出装置11を第2の移動時間T2で移動させる長距離移動モードとに切換えることが可能である。
前記移動時間T1,T2は、射出装置11が移動機構40によって移動する時間と、ノズル61がノズルタッチ機構68によって金型26に当接し射出準備完了となるまでの時間とを含んでいてもよい。また射出装置11が移動の途中で一時的に停止したり、移動の前後で停止し待機する場合には、その停止時間が移動時間T1,T2に含まれることもある。
制御部50は、射出装置11を第1の方向F1に移動させる際には、前記短距離移動モードと長距離移動モードとを組合わせることによって、いずれかの型締装置と対向する複数の位置で射出装置11を停止させる。射出装置11を第2の方向F2に移動させる際には、第1の方向F1に移動する際に停止させなかった型締装置と対向する位置で、射出装置11を停止させるようなシーケンス制御を実行する。
例えば図3に模式的に示すように、第1の方向F1に移動する際には、射出装置11は型締装置Aから1つ隔てた型締装置Cへと長距離移動モードで移動し、型締装置Cで射出動作を行なったのち、型締装置Cから隣の型締装置Dに短距離移動モードで移動し、型締装置Dで射出動作が行なわれる。射出装置11が第2の方向F2に移動する際には、型締装置Dから1つ隔てた型締装置Bへと長距離移動モードで移動し、型締装置Bで射出動作を行なったのち、隣の型締装置Aに短距離移動モードで移動し、型締装置Aで射出動作を行なうといった具合である。以上の移動順序で射出装置11が全ての型締装置を一巡し、1サイクル終了となる。
以下に、計量時間と移動時間T1,T2の具体的な例を挙げて、実施例1,2,3と比較例1,2,3について説明する。
[実施例1](図3)(計量時間12秒、最短移動時間10秒、平準化無しの場合)
実施例1は、計量時間が12秒、隣り合う型締装置間の最短移動時間10秒で、移動時間T1,T2の平準化を行なわない場合である。射出装置11が図3に示す第1の方向F1と第2の方向F2に往復移動する際に、型締装置C,D間と、型締装置B,A間では短距離移動モードが適用される。短距離移動モードでの移動自体は最短移動時間(10秒)で完了するが、計量が完了するまでは射出することができないため、第1の移動時間T1は計量時間に依存して12秒となる。
一方、型締装置A,C間と、型締装置D,B間では、長距離移動モードが適用され、移動自体に20秒必要である。この場合、射出装置11が移動する間に計量を完了することができるため、第2の移動時間T2は20秒である。よって射出装置11が各型締装置A→C→D→B→Aと一巡するのに必要なサイクルタイムは、64秒(20秒+12秒+20秒+12秒)となり、下記の比較例1よりも短縮される。
[比較例1](図6)(計量時間12秒、最短移動時間10秒)
比較例1では、図6に示すように射出装置が型締装置A→B→C→Dと移動してゆく。隣り合う型締装置間の最短移動時間は10秒であるが、計量時間(12秒)が優先するため、移動時間t1はそれぞれ12秒となる。復帰時の型締装置D→A間の移動時間t2は最短移動時間(10秒)の3倍かかるとして30秒必要である。よって各型締装置A〜Dを一巡するのに必要なサイクルタイムは、66秒(12秒+12秒+12秒+30秒)となり、実施例1よりも長い。しかも比較例1の場合には、第1の移動時間t1と第2の移動時間t2との間に3倍近くの開きがあるため、型締装置Aと、型締装置B,C,Dの射出条件が大きく異なり、バレル内での樹脂の滞留時間のばらつきが大きいため、均一な品質の射出成形品を得る上では不利である。
[実施例2](図3)(計量時間12秒、最短移動時間10秒、平準化有りの場合)
実施例2は、実施例1と同様に計量時間が12秒、隣り合う型締装置間の最短移動時間10秒であるが、移動時間T1,T2の平準化を行なう点で実施例1とは相違している。図3に示す第1の方向F1と第2の方向F2に移動する際に、型締装置C,D間と、型締装置B,A間では、短距離移動モードが適用される。
この実施例2では、第1の移動時間T1と第2の移動時間T2をいずれも20秒とすることにより、移動時間T1,T2が同等となるように平準化されている。すなわち、型締装置C,D間と、型締装置B,A間は短距離移動モードであるが、移動時間T1が20秒に設定される。型締装置A,C間と型締装置D,B間は長距離移動モードであるため、実施例1と同様に移動時間T2は20秒である。よって実施例2のサイクルタイムは、80秒(20秒+20秒+20秒+20秒)となる。このサイクルタイムは実施例1よりも長いが、実施例2は各型締装置の射出条件を同一にすることができるため、複数の型締装置によって同一種類の射出成形品を成形する場合に、各型締装置ごとに均一な品質の射出成形品を製造することができる。このため精密成形や光学用途の成形品に適した射出成形を行なうことができる。
[実施例3](図3)(計量時間23秒、最短移動時間10秒)
実施例3の計量時間は23秒である。また短距離移動モードの最短移動時間は10秒である。長距離移動モードの最短移動時間は、短距離移動モードの最短移動時間(10秒)の2倍であるため20秒となる。従って計量時間(23秒)は、長距離移動モードの最短移動時間よりも長い。短距離移動モードの移動時間T1と、長距離移動モードの移動時間T2は、いずれも計量時間に依存し、それぞれ23秒となる。つまり結果的には計量時間が優先されることにより、移動時間T1,T2が平準化する。よってサイクルタイムは、92秒(23秒+23秒+23秒+23秒)となる。この場合も各型締装置の射出条件を同一にすることができるため、均一な品質の射出成形品を得る上で有利である。
[比較例2](図6)(計量時間23秒、最短移動時間10秒)
図6に示すように型締装置A→B→C→Dと移動する場合、各型締装置間での移動時間t1は、計量時間(23秒)が優先するため、それぞれ23秒となる。復帰時の型締装置D,A間の移動時間t2は、30秒であり、計量時間よりも長い。よって各型締装置A,B,C,Dを一巡するのに必要なサイクルタイムは、99秒(23秒+23秒+23秒+30秒)となり、実施例2よりもサイクルタイムが長い。しかも比較例2の場合には、移動時間t1,t2の差が大きいため、射出条件のばらつきが大きく、均一な品質の射出成形品を得るには不利である。
[比較例3](図3,図6)(計量時間が34秒の場合)
計量時間が34秒で、最も離れている型締装置A,D間の移動に必要な時間が30秒の場合には、図3および図6のいずれの移動順序でも、サイクルタイムが136秒(34秒+34秒+34秒+34秒)となる。つまり移動順序にかかわらず、それぞれの移動時間が計量時間に依存することになる。従って本実施形態の射出成形機10は、最も離れている型締装置間を移動するのに必要な時間よりも計量時間が短い場合に、従来例(図6)と比較して好結果が得られる。
以上説明したように本実施形態の射出成形機10は、射出装置11が第1の方向F1に移動する際に、短距離移動モードと長距離移動モードとの組合わせによって型締装置A,C,Dの位置で射出装置11を停止させ、第2の方向F2に移動する際に型締装置Bの位置で射出装置11を停止させる。こうすることにより計量のための待ち時間を少なくすることができるとともに、型締装置間での移動時間のばらつきを小さくすることができる。特に、移動時間T1,T2が計量時間よりも長い場合に、移動時間T1,T2を平準化することにより、射出条件を一定にすることができ、均一な品質の射出成形品を得る上でさらに好ましい結果が得られる。
第1の移動時間T1と第2の移動時間T2とを平準化する手段として、短距離移動モードでの射出装置の移動速度を、長距離移動モードでの射出装置の移動速度よりも遅くしてもよい。あるいは、短距離移動モードでの射出装置の移動速度と、長距離移動モードでの射出装置の移動速度とを同じとし、かつ、短距離移動モードでは射出装置が実際に移動する時間以外に、遅延のための待ち時間が含まれるようにしてもよい。待ち時間(遅延時間)は、制御部50が備えるタイマによって任意に設定することができる。
前記実施形態では、移動機構40の一例として、ボールねじ41とモータ42を用いたが、これ以外の構造の移動機構を用いてもよいのは勿論であり、必要に応じて適宜の機構を選択することができる。例えば、射出装置11がリニアガイド31上を自走することができるように、射出装置11自体が移動機構を備えていてもよい。その場合、例えば射出装置11の位置をリミットスイッチ等のセンサによって検出し、その位置信号を制御部50にフィードバックすることにより、射出装置11の移動が制御される。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る射出成形機10´を示している。この射出成形機10´は5台の型締装置A,B,C,D,Eを備えている。射出装置11は、第1の方向F1と第2の方向F2とに往復移動する。移動順序の一例は、第1の方向F1へは型締装置A→B→D→Eと移動し、第2の方向F2へは型締装置E→C→Aと移動する。すなわち、型締装置A→Bへの移動と、型締装置D→Eへの移動の際に、第1の実施形態と同様の短距離移動モード(第1の移動時間T1)が適用される。また、型締装置B→Dと、型締装置E→Cと、型締装置C→Aへの移動の際に、長距離移動モード(第2の移動時間T2)が適用される。この場合も、好ましくは移動時間T1,T2がそれぞれ射出装置の計量時間よりも長く、さらに好ましくは、移動時間T1,T2が同等となるように平準化されているとよい。
図5は、本発明の第3の実施形態に係る射出成形機10”を示している。この射出成形機10”の射出装置11は旋回軸Pを中心に水平面内で往復回動することができるようになっている。4台の型締装置A,B,C,Dは、旋回軸Pを中心とする円弧Qに沿って配置されている、この射出成形機10”の射出装置11は、図示しない移動機構によって、型締装置A,B,C,Dにわたって、第1の方向F1と第2の方向F2に回動可能である。回動範囲は、射出装置11に接続される配管類やケーブルがねじれないようにするために180度以内とする。この射出成形機10”も、第1の実施形態の射出成形機10と同様の運転方法を適用することができる。例えば、第1の方向F1に移動する際には、型締装置A→C→Dと移動し、第2の方向F2に移動する際には、型締装置D→B→Aと移動する。
以上説明した実施形態をはじめとして、本発明を実施するに当たって、型締装置や射出装置、移動機構など、発明の構成要素を適宜に変形して実施できるのは勿論である。また本発明は、各型締装置のうちの一部を使用しない場合にも適用できる。また各型締装置のうちの一部によって、異種類の射出成形品を成形する場合にも適用できる。型締装置の数についても4台以上であればよく、前記実施形態に限定されるものではない。
本発明の第1の実施形態に係る射出成形機の平面図。 図1に示された射出成形機の射出装置の一部の側面図。 図1に示された射出成形機の射出装置の移動順序を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る射出成形機の平面図。 本発明の第3の実施形態に係る射出成形機の平面図。 従来の射出成形機の射出装置の移動順序を示す図。
符号の説明
A,B,C,D,E…型締装置
10,10´,10”…射出成形機
11…射出装置
40…移動機構
50…制御部(制御手段)

Claims (8)

  1. 所定の間隔を存して配置された4台以上の型締装置と、
    前記各型締装置にわたって移動可能な1台の射出装置と、
    前記射出装置を第1の方向と第2の方向とに往復移動させかつ前記射出装置を前記各型締装置と対向する位置で停止させることが可能な移動機構と、
    前記移動機構の動作を制御する制御手段とを有する射出成形機であって、
    前記制御手段は、
    互いに隣り合う前記型締装置間で前記射出装置を第1の移動時間で移動させる短距離移動モードと、
    互いに1つ隔てた前記型締装置間で前記射出装置を第2の移動時間で移動させる長距離移動モードとに切換え可能であり、
    前記射出装置を前記第1の方向に移動させる際には、前記短距離移動モードと前記長距離移動モードとを組合わせることによって前記いずれかの型締装置と対向する複数の位置で前記射出装置を停止させ、
    前記射出装置を前記第2の方向に移動させる際には、前記第1の方向に移動する際に停止させなかった型締装置と対向する位置で前記射出装置を停止させることを特徴とする射出成形機。
  2. 前記射出装置がリニアガイドに沿って水平面内で直線方向に往復移動可能に設けられ、前記各型締装置が前記リニアガイドに沿って配置されていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。
  3. 前記射出装置が旋回軸を中心に水平面内で回動可能に設けられ、前記各型締装置が前記旋回軸を中心とする円弧上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。
  4. 前記第1の移動時間と、前記第2の移動時間とが、それぞれ前記射出装置の計量時間よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。
  5. 前記第1の移動時間と第2の移動時間とが平準化されていることを特徴とする請求項4に記載の射出成形機。
  6. 前記短距離移動モードでの射出装置の移動速度が、前記長距離移動モードでの射出装置の移動速度よりも遅いことを特徴とする請求項5に記載の射出成形機。
  7. 前記短距離移動モードでの射出装置の移動速度と、前記長距離移動モードでの射出装置の移動速度とが等しく、かつ、前記短距離移動モードでは実際に移動する時間と待ち時間とが含まれていることを特徴とする請求項5に記載の射出成形機。
  8. 4台以上の型締装置と、これら型締装置にわたって第1の方向と第2の方向とに往復移動可能な1台の射出装置とを有する射出成形機、の運転方法であって、
    互いに隣り合う前記型締装置間で前記射出装置を第1の移動時間で移動させる短距離移動モードと、
    互いに1つ隔てた前記型締装置間で前記射出装置を第2の移動時間で移動させる長距離移動モードとを有し、
    前記射出装置を前記第1の方向に移動させる際には、前記短距離移動モードと前記長距離移動モードとを組合わせることによって前記いずれかの型締装置と対向する複数の位置で前記射出装置を停止させ、
    前記射出装置を前記第2の方向に移動させる際には、前記第1の方向に移動する際に停止させなかった型締装置と対向する位置で前記射出装置を停止させることを特徴とする射出成形機の運転方法。
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