JP2008228787A - ミシンのオイルタンク - Google Patents

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Abstract

【課題】濾過効率を一層向上させることができるミシンのオイルタンクを提供する。
【解決手段】オイルタンク10におけるタンク本体23に、釜駆動部から戻される油9を回収するための戻し口21と、タンク本体23内に貯留した油を釜駆動部に向けて吐出するための吐出口19とを設けた。このタンク本体23内に、戻し口21からタンク本体23内に流入する油を濾過する上流側フィルタ35を配置し、吐出口19に、上流側フィルタ35を通過した油を濾過する下流側フィルタ36を配置したので、濾過効率を向上させることができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、ミシンの駆動部に供給するための油を貯留するミシンのオイルタンクに関する。
従来より、電動型のミシンにおいてはミシンモータを高速駆動させて使用するため、耐久性の面から、回転したり摺動したりする駆動部への潤滑油の給油が不可欠である。特に、回転釜の駆動機構や針棒上下動機構等への給油は重要とされ、例えば特許文献1に記載のミシンでは以下のような給油が行われる。
即ち、このミシンは密閉型のオイルタンクとポンプとを備え、オイルタンクに貯留した油を、ポンプにより回転釜部(駆動部)へ供給すると共に、回転釜部側から戻される油をオイルタンクに回収して貯留し、その貯留した油を再び回転釜部へ供給するというように油を循環させる。オイルタンクのタンク本体の内部に仕切壁を設け、油を貯留するタンク本体の内部を、回収する油を貯留するための戻り油室と、給油用の油を貯留するための給油室とに仕切る。その仕切壁の上部は、前記戻り油室から給油室に油が流入するように切欠き部を形成し、さらに、戻り油室の上面に濾過用のフィルタを設けている。
上記構成において、回転釜部側からオイルタンク側へ回収する油を、フィルタを通して戻り油室に貯留する。このとき、回収する油に混入した埃や鉄粉などをフィルタにて除去することができる。こうしてフィルタを通過した油は戻り油室に貯留され、その油に含まれる細かな不純物は、戻り油室の底部に沈殿する。戻り油室に貯留された油は、上部の切欠部からオーバーフローして給油室に導かれて貯留される。従って、給油室に貯留される油は、不純物が極力取り除かれたものとなり、その不純物が取り除かれた油を、回転釜部へ供給することができる。
特開2006−87810号公報
上記特許文献1の構成のものでは、オイルタンクにおけるタンク本体内に濾過用のフィルタを設けているので、回収する油に混入した不純物をそのフィルタにより効果的に取り除くことができる。
しかしながら、前記フィルタを細かな不純物が一旦、通り抜けてしまうと、その不純物は戻り油室の底部に沈殿しない限り、そのまま回転釜部へ供給されてしまう。尚、フィルタの後段(下流側)で油に不純物が混入した場合も同様の問題が生じる。つまり、上記オイルタンクにおいて、タンク本体内へ新たな油を補給する場合、その油の注入口が給油室側(つまり下流側)の側面壁に設けられているため、注入された油は、フィルタを経由することなく給油室に貯留される。従って、この補給の際、油が汚れていたり、外部の埃が注入口から侵入するなどした場合、これらの不純物は、フィルタにより濾過されることなく、油と共に回転釜部へ供給されてしまうのである。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、濾過効率を一層向上させることができるミシンのオイルタンクを提供することである。
上記した目的を達成するために、本発明の請求項1のミシンのオイルタンクは、ミシンの駆動部に供給するための油を貯留するものであって、前記油を貯留するタンク本体に、前記駆動部から戻る油を前記タンク本体内に回収するための戻し口と、当該タンク本体内に貯留した油を前記駆動部に向けて吐出するための吐出口とを設け、前記タンク本体内に、前記戻し口から前記タンク本体内に流入する油を濾過する第1のフィルタを配置し、前記吐出口に、前記第1のフィルタを通過した油を濾過する第2のフィルタを配置したことを特徴とする。
請求項2のミシンのオイルタンクは、請求項1の発明において、前記第2のフィルタは、前記第1のフィルタに比し目の粗さが細かいことを特徴とする。
請求項3のミシンのオイルタンクは、請求項1または2の発明において、前記第2のフィルタを前記吐出口に装着し、この吐出口を前記タンク本体に対して着脱可能に装着する構成としたことを特徴とする。
請求項4のミシンのオイルタンクは、請求項3の発明において、前記第2のフィルタを前記吐出口に着脱可能に装着し、その装着状態で当該第2のフィルタの一部が前記タンク本体内に突出することを特徴とする。
請求項5のミシンのオイルタンクは、請求項4の発明において、前記タンク本体内に突出するように前記吐出口の一側に装着された前記第2のフィルタが、前記吐出口の他側に移動しないように前記第2のフィルタのストッパ部を設けたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、戻し口から前記タンク本体内に流入した油は、第1のフィルタによって一次的に濾過され、吐出口から駆動部に向けて吐出される際に第2のフィルタによって二次的に濾過されるので、タンク本体内に一個のフィルタ(第1のフィルタ)のみを配置した従来構成のオイルタンクに比し、濾過機能を高めることができる。また、駆動部に向けて吐出される油を第2のフィルタによって、吐出口から吐出される直前に濾過することができるので、不純物を極力取り除いた油を駆動部に供給することができる。
請求項2の発明によれば、第1のフィルタを比較的目の粗い構成とすることができると共に、第1のフィルタを通過した油に含まれる小さな不純物を、第2のフィルタによって除去することができる。
請求項3の発明によれば、タンク本体から吐出口を取り外すことで、第2のフィルタの交換や清掃を行うことができ、メンテナンス性を向上させることができる。
請求項4の発明によれば、第2のフィルタは吐出口からタンク本体内に突出する形状をなすので、第2のフィルタの面積乃至体積をより大きくすることができ濾過機能を高めることができる。また、第2のフィルタを吐出口に対して着脱する際に、突出部分を摘むことで吐出口に対する第2のフィルタの着脱が容易にでき、ひいては第2のフィルタの交換や清掃をより容易に行うことができる。
請求項5の発明によれば、第2のフィルタを、ストッパ部において吐出口から流出しないように保持することができる。従って、第2のフィルタが流出する事態を確実に防止して、油の良好な循環状態を維持することができる。
以下、本発明を工業用の電子ミシンに適用した一実施形態について、図1〜図8を参照しながら説明する。
図1に示すように、電子ミシン1は、ベッド部2と、ベッド部2の右端部に立設された脚柱部3と、脚柱部3の上端からベッド部2と対向するように左方(図1中、左方)へ延びるアーム部4とを有している。この電子ミシン1は、作業用テーブル5(図4参照)上に載置されるようになっている。
アーム部4の左部には縫針6aを有する針棒6(図1参照)が設けられており、アーム部4の内部に、ミシンモータにより駆動される主軸(図示せず)が配設されている。針棒6は、前記主軸の回転力が図示しない針棒駆動機構を介して伝わることによって上下に駆動する。アーム部4内には、前記針棒駆動機構の他、天秤を駆動する天秤駆動機構(図示せず)等が設けられている。ベッド部2には、前記主軸と同期して回転する釜軸(下軸と称することがある)7と、この釜軸7により駆動される釜駆動部8(図2参照)とが設けられている。また、ベッド部2には、潤滑用の油9(図4参照)を貯留する密閉式のオイルタンク10が設けられている。
前記釜軸7には、プランジャー型の給油ポンプ11が設けられており、この給油ポンプ11によって、駆動部としての釜駆動部8にオイルタンク10中の油9を供給するようになっている。詳細には、給油ポンプ11は、ベッド部2に固定されており、図1〜図3に示すように、釜軸7を回転可能に支持する円筒状のポンプメタル(軸受メタル)12を備えて構成されている。ポンプメタル12の内部には油路12aが形成されていると共に、前記釜軸7には、油路12aに臨む部分に偏心部7aが形成されている。また、ポンプメタル12には、前記偏心部7aに対応する部分に図3に示すような孔部12bが形成されている。この孔部12bは、プランジャーピン13と圧縮コイルばね14とを収容し、螺子15によりポンプメタル12の外周側から閉塞してある。プランジャーピン13は、圧縮コイルばね14により付勢され釜軸7(偏心部7a)の外周と摺接する。また、釜軸7内には、図2に示すような軸方向に延びる油路7bが形成されている。油路7bは、前記油路12a内の油9を釜駆動部8に供給するためのものである。
前記油路12aの両端部には、吸入口16及び排出口17が設けられている。吸入口16は供給チューブ18を介してオイルタンク10の吐出口19に接続され、排出口17は戻しチューブ20を介してオイルタンク10の戻し口21に接続されている。前記戻しチューブ20の途中部には調節バルブ22が設けられている。調節バルブ22は、前記油路7bを介して釜駆動部8に供給される油量を調節するためのものである。
ここで、電子ミシン1の縫製に際して釜軸7が所定の回転方向に回転されると、吸入口16付近の油路12a内が負圧になり、オイルタンク10内の油9が供給チューブ18を介して給油ポンプ11内に吸引される。給油ポンプ11内に吸引された油9は、釜軸7の回転に伴い偏心部7aとポンプメタル12の内面との間に形成される隙間S(図3参照)に入って移送される。そして、回転する偏心部7aに対し、プランジャーピン13の先端が圧縮コイルばね14の付勢力によって摺接することにより、隙間S内の油9は、油路12a内を排出口17に向かって送出される。このとき、調節バルブ22の調節量に応じて、油路12a内を通過する油9の一部は、油路7bを通って釜駆動部8に供給され、残りは排出口17から戻しチューブ20を通ってオイルタンク10に戻される。このように油9の経路とされる供給チューブ18、給油ポンプ11(ポンプメタル12の油路12a、隙間S)、釜軸7の油路7b、釜駆動部8、調節バルブ22、戻しチューブ20等を、本実施形態では給油経路と称する。
次に、オイルタンク10について、図4〜図6も参照しながら説明する。オイルタンク10において、油9を貯留するタンク本体23は、上面が開口した矩形容器状をなすタンク主体部24と、このタンク主体部24の上部に当該タンク主体部24の上面開口部を塞ぐように設けられた蓋体25とにより密閉状に構成されている。タンク主体部24および蓋体25は、透明な合成樹脂により形成されていて、油9の貯留状態を外部から見ることができるようになっている。タンク主体部24の左右(図4中、左右)の両側壁24a,24bの外面には、貫通孔26aを有する取付部26が一体に設けられている。タンク本体23は、これら取付部26の貫通孔26aに下方から挿通した図示しない螺子を前記ベッド部2のミシン機枠1Aに取り付けることにより、そのミシン機枠1Aに着脱可能に取り付けられている。
タンク主体部24の上部の内周縁部には、段状の受け部27(図6、図7参照)が形成されている。タンク主体部24の左部には、前方へ向けて突出するように注入口形成部28が一体に設けられていて、その注入口形成部28の下部に、前面が開口した注入口29が形成されている。注入口29は、着脱可能なキャップ29a(図4にのみ図示)によって閉塞される。注入口形成部28の内部には、後上がりの傾斜部30が一体に設けられていて、この傾斜部30によって注入路30aを形成している。注入口29の後部は、注入路30aに連通している。傾斜部30の上端部30b(図5、図6参照)は前記受け部27よりもやや上方に位置し、注入口形成部28の上面開口部も、前記蓋体25により覆われている。
タンク主体部24の前部壁24cの左上部には、前記受け部27よりも上方に位置させて前記戻し口21が設けられている。戻し口21は、図5に示すような外側(前方)に突出した形状をなし、その先端部に、前記戻しチューブ20が接続されている。タンク主体部24の前部壁24cにおいて左右方向の中央部の下部に、前記吐出口19が設けられていて、この吐出口19に前記供給チューブ18が接続されている。従って、本実施形態のオイルタンク10では、戻し口21が位置するタンク本体23内の上部が上流側とされ、吐出口19が位置するタンク本体23内の下部が下流側とされる。
タンク主体部24の右側壁24bの下部には、オイルゲージ接続口31が設けられていて、このオイルゲージ接続口31が、オイルチューブ32を介してオイルゲージ33(図1参照)に接続されている。
図6に示すように、前記蓋体25には、受け部27に対応させて下方に突出する立下がり壁34が設けられている。この立下がり壁34の下端部と受け部27との間には、金属網製の上流側フィルタ(本発明の第1のフィルタに相当する)35が配置されている。
上流側フィルタ35は、矩形平板状をなし、周縁部を立下がり壁34と受け部27によって挾持されることにより、戻し口21の直ぐ下側で保持されている。つまり、上流側フィルタ35は、タンク本体23内において、高さ方向で上部の戻し口21と下部の吐出口19との間に位置させて、タンク本体23内の全域にわたるように設けられている。蓋体25の立下がり壁34には、前記注入路30aに対応する部分に切欠き部34a(図6参照)が形成されていて、注入口29からタンク本体23内へ新たな油を注入する際に、その油が注入路30aから切欠き部34aを通してタンク本体23内に流入し得る構成となっている。この場合の油は以下のように注入される。
先ず、蓋体25を装着するとともに、油の配管をした状態(吐出口19に供給チューブ18を接続し、戻し口21に戻しチューブ20を接続し、さらに、オイルゲージ接続口31にオイルチューブ32を接続した状態)で、注入口29が上を向くようにタンク本体23を後ろ側へ傾ける。この状態で、注入口29から油を注入すると、注入された油は、注入路30aを通って切欠き部34aからタンク本体23内に流入する。このとき流入する油は、上流側フィルタ35によって濾過され、タンク本体23内に貯留される。また、タンク主体部24および蓋体25は透明な合成樹脂により形成されているので、タンク本体23内に貯留される油の量を外部から視認しながら、適量の油を注入することができる。
尚、蓋体25において左部の前部寄りに、上流側フィルタ35を掃除するための開口部25a(図5、図6参照)を形成し、この開口部25aに、キャップ25bを着脱可能に装着している。上流側フィルタ35を掃除する場合には、電子ミシン1を後ろ側へ倒した状態で、次の作業が行われる。即ち、タンク本体23を取り付けていた螺子(図示せず)を外して、タンク本体23をミシン機枠1Aから外す。このとき、油の配管はそのままとする。そして、蓋体25のキャップ25bを外し、開放された開口部25aから、例えばピンセット(図示せず)を挿入して、そのピンセットにより、上流側フィルタ35に付着した不純物を取り除く。これにより、上流側フィルタ35の掃除を行うことができる。掃除が終了したら、開口部25aにキャップ25bを装着した後、タンク本体23をミシン機枠1Aに再び取り付けておく。
さて、前記吐出口19には下流側フィルタ(本発明の第2のフィルタに相当する)36が配置され、この吐出口19はタンク主体部24に対して着脱可能に装着されるようになっている。これら吐出口19及び下流側フィルタ36について、図7、図8を参照しながら詳述する。
吐出口19は、取付手段としての螺合手段によりタンク主体部24の前部壁24cに取付けられる。前記前部壁24cにはその中央部の下部に、螺子孔37が形成されていると共に、前部壁24cの外面側には、螺子孔37の縁部に沿う環状の段部37aが形成されている。吐出口19は、全体として略円筒状をなす吐出口用の口体38と、その軸方向における中間部の外周に設けられた鍔部39とを一体に有して構成されている。吐出口用の口体38の外周部には、鍔部39を境として一側(図8中、右側)に螺子部40が形成され、他側にチューブ接続部41が形成されている。吐出口19は、螺子部40が螺子孔37に螺挿されることにより、タンク主体部24に着脱可能に固定される。この場合、鍔部39は、段部37aに配置されたOリング42と水密且つ気密に密接するようになっている。また、図5に示すように、鍔部39の外周部は工具による回動操作が容易な六角形状に形成されており、吐出口19の着脱を容易に行うことができる。
吐出口用の口体38の内周部の一側(図8中、右側)に、径大溝43が全周にわたって形成されている。この径大溝43の内径寸法D1は、吐出口用の口体38の内径寸法D0よりも大きく設定されていると共に、これら内径寸法D0,D1の相違する境界部としての段部は、本発明のストッパ部43aを構成する。径大溝43に、下流側フィルタ36が装着されている。下流側フィルタ36は、上流側フィルタ35に比し目の粗さが細かい(つまり比較的に密な構造の)フェルト材からなり、全体として円柱状に形成されている。下流側フィルタ36の外径は、径大溝43の内径寸法D1と略同じ寸法に設定されていて、下流側フィルタ36が径大溝43に差し込まれることにより、吐出口19に着脱可能に嵌合保持される。この場合、下流側フィルタ36は、その一部がタンク本体23内に突出するよう、軸方向に長尺に形成されている。また、吐出口19の一側に装着された下流側フィルタ36は、その端部においてストッパ部43aと当接し、他側への移動不能に係止される。つまり、ストッパ部43aは、下流側フィルタ36が吐出口19から外部へ流出しないよう、当該フィルタ36を確実に保持するようになっている。
次に、上記構成のオイルタンク10の作用について説明する。
縫製時に釜軸7が回転駆動されると、給油ポンプ11が作動し、オイルタンク10におけるタンク本体23内に貯留された油9が、吐出口19、供給チューブ18を介して給油ポンプ11内に吸引される。そして、調節バルブ22の調節量に応じた油9が釜軸7内の油路7bを通って釜駆動部8に供給され、釜駆動部8に供給されなかった油9および釜駆動部8から戻される油9は、戻しチューブ20を通り、戻し口21からタンク本体23内に回収される。
戻し口21からタンク本体23内に流入する油9は、上流側フィルタ35によって一次的に濾過され、油9に混入した埃や鉄粉などの不純物が取り除かれる。こうして、タンク本体23内に回収されて貯留された油9は、再び、吐出口19から釜駆動部8に向けて吐出される。この場合、吐出口19から吐出される直前の油9は、下流側フィルタ36によって二次的に濾過される。この下流側フィルタ36は、比較的目の粗さが細かいため、上流側フィルタ35の目を通過したような細かな不純物も極力、取り除くことができる。よって、不純物が極力取り除かれたきれいな油9が、吐出口19から釜駆動部8へ供給される。
以上のように本実施形態によれば、戻し口21からタンク本体23内に流入した油9は、上流側フィルタ35によって一次的に濾過され、吐出口19から吐出される際に下流側フィルタ36によって二次的に濾過されるので、タンク本体内に一個のフィルタのみを配置した従来構成のオイルタンクに比し、濾過機能を高めることができる。また、釜駆動部8に向けて吐出される油を下流側フィルタ36によって、吐出口19から吐出される直前に濾過することができるので、不純物を効率的に捕捉することができると共に釜駆動部8に供給される油の不純物を極力少なくすることができ、釜駆動部8の耐久性を向上させることができる。
また、上記した給油経路において油9の流れの妨げとなるような不純物を、オイルタンク10にて上流側フィルタ35及び下流側フィルタ36で除去することができる。よって、給油量の安定を図ると共に、給油不足による駆動部の焼付きや、給油過多による縫製物の油汚れを防止することができる。
下流側フィルタ36は、上流側フィルタ35に比し目の粗さが細かい構成であるので、比較的目の粗い上流側フィルタ35を用いることによって、上流側フィルタ35の目詰まりを抑制し寿命を長く延ばすことができると共に、上流側フィルタ35を通過した油に含まれる小さな不純物を、下流側フィルタ36によって除去することができる。
下流側フィルタ36を吐出口19に装着し、吐出口19をタンク本体23に対して着脱可能に装着する構成であるので、タンク本体23から吐出口19を取り外すことで、下流側フィルタ36の交換や清掃を行うことができる。また、吐出口19を、取付手段としての螺合手段(つまり螺子孔37及び螺子部40)によって、Oリング42を配した状態でタンク本体23に固定した。従って、接着剤を不要としながらも吐出口19を簡単な構成で水密且つ気密に固定することができると共にメンテナンス性を向上させることができる。
下流側フィルタ36は、吐出口19からタンク本体23内に突出する形状をなすので、下流側フィルタ36の体積をより大きくすることができ濾過機能を高めることができる。また、下流側フィルタ36を吐出口19に対して着脱する際に、突出部分を摘むことで吐出口19に対する下流側フィルタ36の着脱が容易にでき、ひいては下流側フィルタ36の交換や清掃をより容易に行うことができる。下流側フィルタ36が吐出口19から流出してしまうと、供給チューブ18で埃が詰まる等して油9の良好な循環状態が妨げられる惧れがある。本実施形態では、下流側フィルタ36の外径寸法を吐出口用の口体38の内径寸法D0よりも大きく設定し、且つ吐出口19の一側に装着された下流側フィルタ36が吐出口19の他側に移動しないように下流側フィルタ36のストッパ部43aを設けたので、吐出口19の内部に下流側フィルタ36を確実に保持し、前述した下流側フィルタ36の流出を防止することができる。従って、給油量がより安定するようになるので、給油不足による駆動部の焼付き等を確実に防止することができる。
フィルタが、仕切壁により仕切られた戻し油室の上面のみの狭い部分に設けられていた従来構成のものとは異なり、上流側フィルタ35の濾過面積が大きく、目詰まりし難い。また、上流側フィルタ35は、その周縁部がタンク主体部24の受け部27に受けられていると共に、この受け部27と蓋体25の立下がり壁34との間でほぼ全周にわたって保持されているので、上流側フィルタ35上の不純物の量が多くなって重くなっても、その保持が外れて落下することを防止できる。
上記したように、注入口29からタンク本体23内へ新たな油を注入する際、タンク本体23内に流入する油は、上流側フィルタ35によって濾過され、タンク本体23内に貯留される。更に、貯留された油は、吐出されるときに下流側フィルタ36によって二次的に濾過される。従って、注入する油が汚れていたり、外部の埃が注入口29から侵入しても、これらの不純物を上流側フィルタ35及び下流側フィルタ36にて除去することができ、総じてオイルタンク10の濾過機能を向上させることができる。
タンク本体23における蓋体25に上流側フィルタ35を掃除するための開口部25aを設けたことにより、蓋体25を外さなくても、その開口部25aを通してフィルタ51の掃除を容易に行うことができ、上流側フィルタ35の目詰まりを防止できる。また、電子ミシン1或いはタンク本体23を後ろ側に傾けたときに、開口部25aがタンク本体23の上部に位置するよう、蓋体25の前部寄りに形成した。これにより、上流側フィルタ35の掃除や、注入口29から新たな油を注入する際に、タンク本体23内の油9が開口部25aから漏れ出ることを防止できる。
尚、本発明は上記しかつ図面に示す実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。
本発明は、ミシンの駆動部に供給するための油を貯留するオイルタンク全般に適用できるものである。上流側フィルタ35及び下流側フィルタ36の形状や材料は、上記構成に限定するものではなく、シート状のフィルタを用いるなど適宜変更が可能である。
螺合手段を別個の複数の螺子により構成し、これらの螺子を、径大に形成した鍔部とタンク主体部24とに螺挿させて吐出口19を固定してもよい。また、吐出口19の取付手段は、上記螺合手段に限定するものではなく、吐出口19を着脱可能に固定するものであればよい。
その他、本発明は、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
本発明の一実施例を示す電子ミシンの斜視図 オイルタンクおよび給油ポンプによる油の循環経路を説明するための図 給油ポンプの構成を説明するための断面図 一部を切り欠いて示す電子ミシンの正面図 オイルタンクの斜視図 図5のX1−X1線に沿う縦断背面図 一部を切り欠いて示すオイルタンクの右側面図 下流側フィルタの近傍部を拡大して示す要部の縦断右側面図
符号の説明
図面中、1は電子ミシン(ミシン)、8は釜駆動部(駆動部)、9は油、10はオイルタンク、11は給油ポンプ、19は吐出口、21は戻し口、23はタンク本体、29は注入口、35は上流側フィルタ(第1のフィルタ)、36は下流側フィルタ(第2のフィルタ)、43aはストッパ部を示す。

Claims (5)

  1. ミシンの駆動部に供給するための油を貯留するオイルタンクにおいて、
    前記油を貯留するタンク本体に、前記駆動部から戻る油を前記タンク本体内に回収するための戻し口と、当該タンク本体内に貯留した油を前記駆動部に向けて吐出するための吐出口とを設け、
    前記タンク本体内に、前記戻し口から前記タンク本体内に流入する油を濾過する第1のフィルタを配置し、
    前記吐出口に、前記第1のフィルタを通過した油を濾過する第2のフィルタを配置したことを特徴とするミシンのオイルタンク。
  2. 前記第2のフィルタは、前記第1のフィルタに比し目の粗さが細かいことを特徴とする請求項1記載のミシンのオイルタンク。
  3. 前記第2のフィルタを前記吐出口に装着し、この吐出口を前記タンク本体に対して着脱可能に装着する構成としたことを特徴とする請求項1または2記載のミシンのオイルタンク。
  4. 前記第2のフィルタを前記吐出口に着脱可能に装着し、その装着状態で当該第2のフィルタの一部が前記タンク本体内に突出することを特徴とすることを特徴とする請求項3記載のミシンのオイルタンク。
  5. 前記タンク本体内に突出するように前記吐出口の一側に装着された前記第2のフィルタが、前記吐出口の他側に移動しないように前記第2のフィルタのストッパ部を設けたことを特徴とする請求項4に記載のミシンのオイルタンク。
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