JP2008228784A - ミシンのオイルタンク - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタの目詰まりを発生し難くする。
【解決手段】オイルタンク11におけるタンク本体30の上部に、釜駆動部から戻される油を回収するための戻し口26を設け、タンク本体30の下部に、タンク本体30内に貯留した油を釜駆動部に向けて吐出するための吐出口24を設け、油を濾過するフィルタ51を、高さ方向で戻し口26と吐出口24との間に位置させて、タンク本体30の内部の全域にわたるように設けた。フィルタ51の濾過面積を多く確保できるため、フィルタ51の目詰まりを発生し難くできる。
【選択図】図6

Description

本発明は、ミシンの駆動部に供給するための油を貯留する密閉式オイルタンクに関する。
従来、高速回転で使用される電動型のミシンにおいては、耐久性の面から、回転したり摺動したりする駆動部分への潤滑油の供給は不可欠である。特に、回転釜を駆動する釜駆動部や針棒上下動機構等への給油は重要である。
例えば特許文献1には、次のようなミシンが開示されている。このミシンは、密閉式のオイルタンクとポンプとを備えている。オイルタンクに貯留した油を、ポンプにより釜駆動部へ必要な量だけ供給するとともに、釜駆動部側から戻される油をオイルタンクに回収して貯留し、その貯留した油を再び釜駆動部へ供給することにより油を循環させて使用する構成である。オイルタンクのタンク本体の内部に仕切壁を設け、油を貯留するタンク本体の内部を、回収する油を貯留するための戻り油室と、給油用の油を貯留するための給油室とに仕切る。その仕切壁の上部には、前記戻り油室から給油室に油が流入するように切欠き部を形成し、さらに、戻り油室の上面に濾過用のフィルタを設けている。
上記構成において、釜駆動部側からオイルタンク側へ回収する油を、フィルタを通して戻り油室に貯留する。このとき、回収する油に混入した埃や鉄粉などの不純物をフィルタにて除去することができる。また、フィルタを通過して戻り油室に貯留された油に含まれた細かな不純物は、戻り油室の底部に沈殿する。戻り油室に貯留された油は、上部の切欠き部からオーバーフローして給油室に導かれて貯留される。したがって、給油室に貯留される油は不純物が極力取り除かれたものとなり、その不純物が取り除かれた油を、釜駆動部へ供給することができる。
特開2006−87810号公報
上記した特許文献1の構成のものでは、オイルタンクにおけるタンク本体内に濾過用のフィルタを設けているので、回収する油に混入した不純物をそのフィルタにより効果的に取り除くことができる。しかしながら、そのフィルタは、タンク本体内を仕切壁により仕切った戻り油室の上面開口部を覆う程度の大きさであって、濾過面積が小さいため、目詰まりが発生しやすいという問題がある。
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フィルタの目詰まりを発生し難くできるミシンのオイルタンクを提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1の発明は、ミシンの駆動部に供給するための油を貯留する密閉式オイルタンクにおいて、前記油を貯留するタンク本体の上部に、前記駆動部から戻る油を前記タンク本体内に回収するための戻し口を設け、前記タンク本体の下部に、当該タンク本体内に貯留した油を前記駆動部に向けて吐出するための吐出口を設け、前記油を濾過するフィルタを、高さ方向で前記戻し口と前記吐出口との間に位置させて、前記タンク本体の内部の全域にわたるように設けたことを特徴とする。
上記構成において、戻し口からタンク本体内に回収する油に不純物が混入していたとしても、その不純物をフィルタにより取り除くことができる。この場合、フィルタを、タンク本体の内部の全域にわたるように設けた構成としているので、そのフィルタの濾過面積を大きく確保することができ、フィルタの目詰まりを発生し難くできる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、戻し口は、タンク本体の内部側の端部が当該タンク本体の内方側へ突出していることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、タンク本体は、上面が開口した容器状をなすタンク主体部と、このタンク主体部の上面開口部を塞ぐように設けた蓋体とで構成し、フィルタは、前記タンク主体部と前記蓋体とで保持する構成としたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、タンク主体部の上部の周縁部に段状の受け部を設け、この受け部に、フィルタの周縁部を受けさせたことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3または4の発明において、蓋体に、フィルタ掃除用の開口部を設けたことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、開口部は、ミシンを傾けたときに、タンク本体内部の油面よりも上方に配置してあることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれかの発明において、タンク本体内の底部に、戻し口からタンク本体内に流入した油を吐出口に対して迂回させる迂回路を形成する迂回路形成板を設けたことを特徴とする。
請求項8のミシンのオイルタンクは、請求項1〜7のいずれかの発明において、タンク本体内の底部に、フィルタを下方から支えるフィルタ支持部を設けたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、油を濾過するフィルタを、タンク本体の内部の全域にわたるように設けた構成としているので、そのフィルタの濾過面積を大きく確保することができる。よって、フィルタの目詰まりを発生し難くでき、長期間にわたって良好に使用することが可能となる。
請求項2の発明によれば、戻し口からタンク本体内に流入する油は、確実にフィルタ上に落ちるようになり、フィルタによる油の濾過効率を良くできる。ちなみに、戻し口におけるタンク本体の内部側の端部が、タンク本体の内側面と面一である場合には、戻し口からタンク本体内に流入する油のうち一部が、タンク本体の内側面に沿って流れることがあり、その油は、フィルタで濾過されないまま通過してしまうおそれがあるが、請求項2の発明によれば、そのような不具合を防止できる。
請求項3の発明によれば、タンク本体内のフィルタを、タンク主体部と蓋体とにより良好に保持することができる。
請求項4の発明によれば、フィルタの周縁部を、タンク主体部の段状の受け部に受けさせることにより、フィルタを良好に支持することができる。
請求項5の発明によれば、蓋体をタンク主体部から外さなくても、蓋体に設けた開口部から、タンク本体内に配設したフィルタの掃除を容易に行うことができる。
ミシンのメンテナンス時にミシンを傾けることがある。このとき、請求項6の発明のように、前記蓋体の開口部を、タンク本体内部の油面よりも上方に配置しておくことで、その開口部がタンク本体内部の油面の下になることを防止できる。よって、ミシンを傾けた際に、油が開口部から漏れ出ることを防止できる。また、タンク本体内のフィルタの掃除もしやすい。
請求項7の発明によれば、タンク本体内に、迂回路形成板により迂回路を形成したので、戻し口からタンク本体内に流入した油は、その迂回路を通って吐出口側へ流れるようになる。このため、タンク本体内に貯留された油に不純物が含まれていたとしても、その不純物は、迂回路を通る過程でタンク本体の底部に沈殿し易くなる。よって、戻し口からタンク本体内に流入した油が、不純物を含んだまま、すぐに吐出口から吐出されるということを防止でき、極力不純物を含まない油を駆動部へ供給することができるようになる。
請求項8の発明によれば、タンク本体内の底部に設けたフィルタ支持部によりフィルタを下方から支える構成としているので、フィルタが、捕獲した不純物で重くなったとしても、そのフィルタが落下するようなことを防止できる。
以下、本発明を工業用の電子ミシンに適用した一実施例について、図面を参照して説明する。図1に示すように、電子ミシン1は、ベッド部2と、このベッド部2の右端部に立設された脚柱部3と、この脚柱部3の上端からベッド部2と対向するようにして左方(図1中、左方)へ延びるアーム部4とを有している。この電子ミシン1は、作業用テーブル5(図4参照)上に載置されるようになっている。
前記アーム部4内には、ミシンモータで駆動される主軸により針棒6を上下動させる針棒上下動機構(図示せず)や、天秤を駆動する天秤駆動機構(図示せず)等が設けられている。前記ベッド部2には、前記主軸と同期して回転する釜軸(下軸と称することがある)8により駆動される釜駆動部9(図2参照)(本発明の駆動部に相当)と、この釜駆動部9に供給するための潤滑用の油10(図5参照)を貯留する密閉式のオイルタンク11と、このオイルタンク11に貯留された油10を前記釜駆動部9に供給するためのプランジャー型の給油ポンプ12とが設けられている。
給油ポンプ12は、前記ベッド部2に固定され、前記釜軸8を回転可能に支持する円筒状の軸受メタルとしてのポンプメタル13に設けられている。この給油ポンプ12は、図1〜図3に示すように、ポンプメタル13の内部に形成された油路14と、前記釜軸8のうち油路14の途中部に位置する部分に設けられた偏心部15と、ポンプメタル13のうち偏心部15に対応する部分に移動可能に設けられたプランジャーピン16と、このプランジャーピン16を釜軸8側へ付勢する圧縮コイルばね17と、これらプランジャーピン16および圧縮コイルばね17を収容する収容部18の外側開口部を閉鎖するねじ19とから構成されている。また、釜軸8内には、油路20が形成されている。この油路20は、前記油路14内の油10を釜駆動部9に供給するためのものである。
前記油路14の両端部には、吸入口21および排出口22が設けられている。そのうちの吸入口21は、供給チューブ23を介して前記オイルタンク11の吐出口24に接続され、排出口22は、戻しチューブ25を介してオイルタンク11の戻し口26に接続されている。戻しチューブ25の途中部には、調節バルブ27が設けられている。この調節バルブ27は、前記油路20を介して釜駆動部9へ供給される油量を調節するためのものである。
ここで、電子ミシン1の縫製に際して釜軸8が所定の回転方向へ回転されると、吸入口21付近の油路14内が負圧になり、オイルタンク11内の油10が供給チューブ23を介して給油ポンプ12内に吸引される。給油ポンプ12内に吸引された油10は、釜軸8の回転に伴い偏心部15とポンプメタル13の内周面との間に形成される隙間28(図3参照)に入って移送される。そして、偏心部15が、圧縮コイルばね17の付勢力で付勢されたプランジャーピン16の先端を摺動することに伴い、隙間28内の油10は、油路14内を排出口22に向かって送出される。このとき、調節バルブ27の調節量に応じて、油路14内を通過する油10の一部は、油路20を通って釜駆動部9に供給され、残りは排出口22から戻しチューブ25を通ってオイルタンク11に戻される。
次に、オイルタンク11について、図6〜図13も参照して詳しく説明する。オイルタンク11において、油10を貯留するタンク本体30は、上面が開口した矩形容器状をなすタンク主体部31(図7参照)と、このタンク主体部31の上部に当該タンク主体部31の上面開口部を塞ぐように設けられた蓋体32とにより密閉状に構成されている。タンク主体部31および蓋体32は、透明な合成樹脂により形成されていて、貯留した油10の油面10a(図9、図10参照)を外部から見ることができるようになっている。タンク主体部31の左右両側壁31a,31bの外面には、貫通孔33aを有する取付部33が一体に設けられている。タンク本体30は、これら取付部33の貫通孔33aに下方から挿通したねじ(図示せず)を前記ベッド部2のミシン機枠1Aに取り付けることにより、そのミシン機枠1Aに着脱可能に取り付けられている(図4および図5参照)。
タンク主体部31の上部の内側の周縁部には、図7に示すように段状の受け部34が枠状に形成されている。タンク主体部31の前部の左部には、前方へ向けて突出するように注入口形成部35が一体に設けられていて、その注入口形成部35の下部に、前面が開口した注入口36が形成されている。注入口36は、着脱可能なキャップ36a(図4参照)によって閉鎖されている。注入口形成部35の内部には、後上がりの傾斜部37(図11参照)が一体に設けられていて、この傾斜部37によって傾斜状の注入路37aを形成している。注入口36の後部は、注入路37aに連通している。傾斜部37の上端部は、前記受け部34よりもやや上方に位置している。注入口形成部35の上面開口部も、前記蓋体32により閉鎖されている。
タンク主体部31の前部壁31cの左上部には、前記受け部34よりも上方に位置させて前記戻し口26が設けられている。図10に示すように、戻し口26を形成する戻し口用の口体38の後端部38aは、タンク本体30における蓋体32の後述する立下がり壁52を貫通してタンク本体30の内方へ突出している。したがって、戻し口26のタンク本体30の内部側の端部26aは、タンク本体30の内方側へ突出している。戻し口用の口体38の外側の先端部に、前記戻しチューブ25が接続されている。タンク主体部31の前部壁31cにおいて左右方向の中央部の下部に、前記吐出口24が設けられていて、この吐出口24の外側の先端部に前記供給チューブ23が接続されている。
タンク主体部31の右側壁31bの下部には、オイルゲージ接続口39が設けられていて、このオイルゲージ接続口39が、オイルチューブ40を介してオイルゲージ41(図1参照)に接続されている。タンク主体部31の底部壁31dの左右両側部には、上方に向けて窪み、かつ後部側が高くなるように膨出部42,43(図7、図8参照)が形成されている。左側の膨出部42の後部には、ドレン口44が設けられている。ドレン口44には、着脱可能な蓋45が装着されている。
タンク主体部31内の底部において、左右の膨出部42,43に挟まれるようにして凹部46が形成されていて、この凹部46の後部に、矩形状の永久磁石47を接着固定している。タンク主体部31内の底部には、左側の膨出部42の右部に位置させて迂回路形成板48が設けられている。この迂回路形成板48の前端部48aは、タンク主体部31の前部壁31cの内面に一体に連なっている。迂回路形成板48の後部は、屈曲部48bから左側に折れ曲がっている。迂回路形成板48の後端部48cは、タンク主体部31の後部壁31eから離間していて、迂回路形成板48の後端部48cと後部壁31eとの間に通路49を形成している。
ここで、迂回路形成板48は、タンク主体部31内において、平面的に見て戻し口26と吐出口24の間に位置していて、戻し口26からタンク主体部31内に流入する油10を、後部の前記通路49を通して吐出口24側に流れるようにするための迂回路50(図7の矢印参照)を形成している。迂回路形成板48の上端部48dは、前記受け部34と同じ高さ位置となっている。
タンク主体部31内の上部には、金属網製のフィルタ51を配設している。このフィルタ51は、矩形の平板状をなしていて、フィルタ51の周縁部を前記受け部34が受けている。前記蓋体32には、受け部34に対応させて下方に突出する立下がり壁52を枠状に設けていて、この立下がり壁52の下端部が、フィルタ51の周縁部を上方から押さえている。したがって、タンク主体部31の受け部34と蓋体32の立下がり壁52とによってフィルタ51を保持する構成となっている。
尚、蓋体32の立下がり壁52には、前記注入路37aに対応する部分に切欠き部(図示せず)を形成していて、後述するように注入口36からタンク本体30内へ油10を注入する際に、油10が注入路37aから前記切欠き部を通してタンク本体30内に流入し得る構成となっている。
ここで、フィルタ51は、タンク本体30内において、高さ方向で上部の戻し口26と下部の吐出口24との間に位置させて、タンク本体30内の全域にわたるように設けられている。フィルタ51は、前記迂回路形成板48の上端部48dによっても下方から支えられている。この場合、迂回路形成板48は、フィルタ51を下方から支えるフィルタ支持部を兼ねた構成となっている。タンク本体30内に油10を適量貯留した状態では、フィルタ51は、油面10aよりも上方となるように配置されている。
蓋体32において左部の前部寄りに、フィルタ掃除用の開口部55(図6、図10参照)を形成していて、この開口部55に、キャップ56を着脱可能に装着している。また、タンク主体部31の底部壁31dの下面の前部には、タンク本体30内に油10を注入する際に油面位置の指標となる油面位置指標部57(図8参照)を設けている。
ここで、タンク本体30内に油10を注入する場合には、次のようにして行う。蓋体32を装着するとともに、油の配管をした状態(吐出口24に供給チューブ23を接続し、戻し口26に戻しチューブ25を接続し、さらに、オイルゲージ接続口39にオイルチューブ40を接続した状態)で、注入口36が上を向くようにタンク本体30を後ろ側(図13の矢印A参照)へ傾ける。この状態で、注入口36から油10を注入すると、注入された油10は、注入路37aを通ってタンク本体30内に流入して貯留される。このとき、タンク本体30内に貯留された油10の油面10aを、タンク本体30の外部から見ることができる。そして、その油面10aが、タンク主体部31の底部壁31dの下面に設けられた前記油面位置指標部57に達したところで、油10の注入を終了する。これにより、タンク本体30内に、適量の油10を注入することができる。このとき、注入口36が上を向くようにタンク本体30を後ろ側へ傾けても、蓋体32の開口部55は、油面10aの上方に位置しているので(図13参照)、油10が開口部55から漏れ出ることを防止できる。また、オイルタンク11をミシン機枠1Aに取り付けた状態でも、電子ミシン1を傾ければ油10を注入可能である。この時も油10は開口部55から漏れ出ることがない。前記開口部55をタンク主体部31の前部壁31c側になるように前記蓋体32に配置したので、タンク主体部31の後部壁31e側を中心としてタンク本体30を時計回り方向に傾けても前記開口部55は油面10aから上方に位置しているからである。
次に、上記構成の作用および効果について説明する。
縫製時に釜軸8が回転駆動されると、給油ポンプ12が作動し、オイルタンク11におけるタンク本体30内に貯留された油10が、吐出口24、供給チューブ23を介して給油ポンプ12内に吸引される。そして、調節バルブ27の調節量に応じた油10が釜軸8内の油路20を通って釜駆動部9に供給され、釜駆動部9に供給されなかった油10および釜駆動部9から戻される油10は、戻しチューブ25を通り、戻し口26からタンク本体30内に回収される。
戻し口26からタンク本体30内に流入する油10は、フィルタ51上に落下してフィルタ51により濾過される。これにより、油10に混入した埃や鉄粉などの不純物F(図10参照)がフィルタ51によって取り除かれる。このとき、戻し口26のタンク本体30内側の端部26aはタンク本体30の内方側へ突出しているので、戻し口26からタンク本体30内に流入する油10は、フィルタ51上に確実に落下して濾過されるようになる。フィルタ51により濾過された油10は、落下してタンク本体30内に貯留される。
タンク本体30内に回収されて貯留された油10は、迂回路形成板48によって形成された迂回路50に沿って吐出口24側に向けて徐々に流れることになる。すなわち、油10は、迂回路形成板48の左側を前部から後部に向けて流れた後、迂回路形成板48の後端部48cと後部壁31eとの間の通路49を右向きに流れ、この後、前部の吐出口24側に向けて流れることになる。
このとき、タンク本体30内に貯留された油10にフィルタ51の目を通過したような細かな不純物が含まれていたとしても、その不純物Fは、前記迂回路50を通る過程、特に迂回路形成板48の左側(図9においては右側)を通る過程で沈殿するようになる。また、後部の通路49の底部には永久磁石47が配置されているので、この通路49を通る油10に含まれた鉄粉を永久磁石47が吸着することにより効果的に取り除くことができる。また、タンク主体部31の底部において、迂回路形成板48の左側は膨出部42によって後部側が高くなっていて、後部側へ流れ難くなっているので、迂回路形成板48の左側において沈殿した不純物が吐出口24側へ一層流れ難くなっている。
したがって、タンク本体30内に回収された油10に含まれた不純物Fを、フィルタ51による濾過、タンク本体30内での沈殿、永久磁石47による吸着によって極力取り除くことができる。よって、不純物Fが極力取り除かれたきれいな油10を、再び釜駆動部9へ供給することができる。
長期間使用すると、フィルタ51上には埃などの不純物Fが堆積する。この状態で戻し口26からタンク本体30内に流入する油10は、フィルタ51上に堆積した不純物Fにしみこんで落下するか、フィルタ51上を不純物Fのない部分まで流れてから落下するようになる。この場合、フィルタ51は、タンク本体30の内部の全域にわたるように設けられているので、フィルタが、仕切壁により仕切られた戻り油室の上面のみの狭い部分に設けられていた従来構成にものとは違い、フィルタ51の濾過面積が大きく、目詰まりし難い。
また、フィルタ51は、その周縁部がタンク主体部31の受け部34に受けられているとともに、この受け部34と蓋体32の立下がり壁52との間でほぼ全周にわたって保持されているので、フィルタ51上の不純物Fの量が多くなって重くなっても、その保持が外れて落下することを防止できる。また、フィルタ51は、ほぼ中央部において迂回路形成板48により下方から支えられているので、フィルタ51が落下することを一層確実に防止することができる。
一方、電子ミシン1は、例えばメンテナンスの作業などを行う際に後ろ側へ倒すことがある。図12に示すように電子ミシン1を後ろ側(矢印A参照)へ倒すと、タンク本体30も傾き、それに伴いタンク本体30内の油面10aの位置も変化する。すると、図13に示すように、フィルタ51に付着していた不純物Fの一部がフィルタ51から離れて油10中に舞い上がり、フィルタ51の前部側(図13においては、フィルタ51の上部側)へ移動する(図13の矢印B参照)。すると、フィルタ51の後部側(図13においては、フィルタ51の下部側)は不純物Fが少ない状態になる。このとき、タンク本体30が傾きタンク本体30内の油面10aの位置が変化しても、蓋体32の開口部55は、油面10aよりも上方となる位置に配置されているから、その開口部55から油10が漏れ出ることを防止できる。また、開口部55にはキャップ56が装着されているから、油10が漏れ出ることを一層確実に防止できる。
そして、電子ミシン1のメンテナンスが終了し、電子ミシン1が元の状態に戻されると、タンク本体30も元の位置に戻されるが、フィルタ51から舞い上がって移動した上記不純物Fは、移動した付近に留まりがちとなり、その移動した付近でフィルタ51に再び付着するようになる。この結果、フィルタ51において、不純物Fが離れた後部側は、不純物Fが殆んどない状態となり、その部分の目詰まりを自動的に除去できるようになる。いわゆる、セルフクリーニング効果が得られる。
一方、使用者がフィルタ51を掃除する場合には、次のようにして行う。まず、電子ミシン1のメンテナンス時と同様に、電子ミシン1を後ろ側へ倒す。この状態で、タンク本体30を取り付けていたねじ(図示せず)を外して、タンク本体30をミシン機枠1Aから外す。このとき、油の配管はそのままとする。そして、蓋体32のキャップ56を外し、開放された開口部55から、例えばピンセット(図示せず)を挿入して、そのピンセットにより、フィルタ51に付着した不純物Fを取り除く。これにより、フィルタ51の掃除を行うことができる。掃除が終了したら、開口部55にキャップ56を装着した後、タンク本体30をミシン機枠1Aに再び取り付けておく。
上記した実施例によれば、油を濾過するフィルタ51を、タンク本体30の内部の全域にわたるように設けた構成としているので、そのフィルタ51の濾過面積を大きく確保することができる。よって、フィルタ51の目詰まりを発生し難くでき、長期間にわたって良好に使用することが可能となる。
戻し口26は、タンク本体30の内部側の端部26aが当該タンク本体30の内方側へ突出する構成としたことにより、戻し口26からタンク本体30内に流入する油10は、確実にフィルタ51上に落ちるようになり、フィルタ51による油10の濾過効率を良くできる。
タンク本体30における蓋体32にフィルタ掃除用の開口部55を設けたことにより、蓋体32を外さなくても、その開口部55を通してフィルタ51の掃除を容易に行うことができ、フィルタ51の目詰まりを一層防止できる。
前記開口部55は、電子ミシン1を傾けたときに、タンク本体30内部の油面10aよりも上方となるように配置してあるので、その開口部55がタンク本体30内部の油面10aの下になることを防止できる。よって、電子ミシン1を傾けた際に、タンク本体30内の油10が開口部55から漏れ出ることを防止できる。
タンク本体30内の底部に、戻し口26からタンク本体30内に流入した油10を吐出口24に対して迂回させる迂回路50を形成する迂回路形成板48を設けたことにより、戻し口26からタンク本体30内に流入した油10は、その迂回路50を通って吐出口24側へ流れるようになる。このため、タンク本体30内に貯留された油10に不純物Fが含まれていたとしても、その不純物Fは、迂回路50を通る過程でタンク本体30の底部に沈殿し易くなる。よって、戻し口26からタンク本体30内に流入した油10が、不純物Fを含んだまま、すぐに吐出口24から吐出されるということを防止でき、極力不純物Fを含まない油10を釜駆動部9へ供給することができるようになる。
また、上記迂回路形成板48によりフィルタ51を下方から支える構成としているので、フィルタ51が、捕獲した不純物Fで重くなったとしても、そのフィルタ51が落下するようなことを防止できる。
本発明は、上記した実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
上記した実施例では、迂回路形成板48が、フィルタ51を下方から支えるフィルタ支持部を兼ねる構成としたが、フィルタ支持部を迂回路形成板48とは別に設ける構成としてもよい。この場合、フィルタ支持部は柱状としてもよい。
迂回路形成板48は一枚のみに限られず、迂回路形成板48を複数枚設けることで、迂回路50を一層長く、迷路状にすることも可能である。
上記した実施例では、タンク本体30内の油10の供給先を釜駆動部9のみとしているが、針棒上下動駆動機構へも供給する構成としてもよい。
本発明の一実施例を示す電子ミシンの斜視図 オイルタンクおよび給油ポンプによる油の循環経路を説明するための図 給油ポンプの構成を説明するための断面図 一部を切り欠いて示す電子ミシンの正面図 一部を切り欠いて示す電子ミシンの右側面図 オイルタンクの斜視図 タンク主体部の上方からの斜視図 タンク主体部の後方でかつ下方からの斜視図 図6のX1−X1線に沿う縦断背面図 オイルタンクの縦断右側面図 図7のX2−X2線に沿う縦断右側面図 電子ミシンを後ろ側へ倒した状態での図5相当図 オイルタンクを後ろ側へ倒した状態での図10相当図
符号の説明
図面中、1は電子ミシン(ミシン)、9は釜駆動部(駆動部)、10は油、10aは油面、11はオイルタンク、12は給油ポンプ、24は吐出口、26は戻し口、26aは端部、30はタンク本体、31はタンク主体部、32は蓋体、34は受け部、36は注入口、47は永久磁石、48は迂回路形成板(フィルタ支持部)、50は迂回路、51はフィルタ、55は開口部、56はキャップ、57は油面位置指標部を示す。

Claims (8)

  1. ミシンの駆動部に供給するための油を貯留する密閉式オイルタンクにおいて、
    前記油を貯留するタンク本体の上部に、前記駆動部から戻る油を前記タンク本体内に回収するための戻し口を設け、前記タンク本体の下部に、当該タンク本体内に貯留した油を前記駆動部に向けて吐出するための吐出口を設け、前記油を濾過するフィルタを、高さ方向で前記戻し口と前記吐出口との間に位置させて、前記タンク本体の内部の全域にわたるように設けたことを特徴とするミシンのオイルタンク。
  2. 前記戻し口は、前記タンク本体の内部側の端部が当該タンク本体の内方側へ突出していることを特徴とする請求項1記載のミシンのオイルタンク。
  3. 前記タンク本体は、上面が開口した容器状をなすタンク主体部と、このタンク主体部の上面開口部を塞ぐように設けた蓋体とで構成し、前記フィルタは、前記タンク主体部と前記蓋体とで保持する構成としたことを特徴とする請求項1または2記載のミシンのオイルタンク。
  4. 前記タンク主体部の上部の周縁部に段状の受け部を設け、この受け部に、前記フィルタの周縁部を受けさせたことを特徴とする請求項3記載のミシンのオイルタンク。
  5. 前記蓋体に、フィルタ掃除用の開口部を設けたことを特徴とする請求項3または4記載のミシンのオイルタンク。
  6. 前記開口部は、前記ミシンを傾けたときに、前記タンク本体内部の油面よりも上方に配置してあることを特徴とする請求項5記載のミシンのオイルタンク。
  7. 前記タンク本体内の底部に、前記戻し口からタンク本体内に流入した油を前記吐出口に対して迂回させる迂回路を形成する迂回路形成板を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のミシンのオイルタンク。
  8. 前記タンク本体内の底部に、前記フィルタを下方から支えるフィルタ支持部を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のミシンのオイルタンク。
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