JP2008224801A - 焦点検出装置および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一対の像に対する相関演算において焦点検出可能になる確率を上げる。
【解決手段】射出瞳位置が異なる複数種類の結像光学系からの光束を受光し、結像光学系に対して焦点検出を行うために用いられる焦点検出素子212であって、光束を受光する受光面から所定距離の位置に設定した面において第1分布をなす第1光束を受光する第1受光部312と、該面において第2分布をなす第2光束を受光する第2受光部313とを備え、結像光学系の射出瞳面における当該結像光学系の開放F値に相当する領域内を第1光束と第2光束の少なくとも一部が通過するとともに、領域内における第1光束の分布の重心位置と第2光束の分布の重心位置とが異なるように、第1受光部312と第2受光部313の配置によって面上で第1分布と第2分布の一部を互いに重ね合わせる。
【選択図】図3

Description

本発明は焦点検出装置および撮像装置に関する。
マイクロレンズとその背後に配置された一対の光電変換部からなる瞳分割型位相差検出方式の焦点検出用画素を結像光学系の撮像面に配列し、結像光学系から到来する一対の光束により形成される一対の像の像ズレ量を焦点検出用画素の出力に基づいて算出し、結像光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種の焦点検出装置では、焦点検出用画素が配列された面から結像光学系の射出瞳の方向に所定距離離れた面(測距瞳面)の一対の領域を通過する一対の光束が焦点検出用画素の配列面に形成する一対の像の像ズレ量を焦点検出用画素配列によって検出している。さらに、焦点検出用の一対の光束にアンバランスが発生した場合においても、焦点検出用画素の出力にフィルター処理を施して焦点検出精度の低下を防止している。
この出願の発明に関連する先行技術文献としては次のものがある。
特開2004―138968号公報
しかしながら、上述した従来の瞳分割型位相差検出方式の焦点検出装置は種々の結像光学系と組み合わせて用いられるが、結像光学系の射出瞳距離が上述した測距瞳距離とかけ離れている場合には、結像光学系の撮影画面周辺において一対の光束のアンバランスの程度が大きくなり、一対の像のアンバランスも大きくなるので、焦点検出用画素の出力にフィルター処理を施して焦点検出精度の低下を防止するのには限度がある。さらに、焦点検出用の一対の光束のアンバランスの程度が大きくなると、結像光学系の射出瞳の中に一対の光束のうちの一方しか入らなくなってしまい、一対の像のうちの一方が消失して焦点検出が不能に陥る。
(1) 請求項1の発明は、射出瞳位置が異なる複数種類の結像光学系からの光束を受光し、結像光学系に対して焦点検出を行うために用いられる焦点検出素子であって、光束を受光する受光面から所定距離の位置に設定した面において第1分布をなす第1光束を受光する第1受光部と、該面において第2分布をなす第2光束を受光する第2受光部とを備え、結像光学系の射出瞳面における当該結像光学系の開放F値に相当する領域内を第1光束と第2光束の少なくとも一部が通過するとともに、領域内における第1光束の分布の重心位置と第2光束の分布の重心位置とが異なるように、第1受光部と第2受光部の配置によって面上で第1分布と第2分布の一部を互いに重ね合わせる。
(2) 請求項2の焦点検出素子の面は、複数の結像光学系の射出瞳の代表的な位置に一致するように定められる。
(3) 請求項3の焦点検出素子は、開放F値が所定値より小さい結像光学系に対して焦点検出を行う。
(4) 請求項4の焦点検出素子は、第1受光部および第2受光部が、複数の結像光学系の予定焦点面近傍の面に配置されたマイクロレンズと該マイクロレンズを介した光を受光する光電変換部とから構成され、第1受光部のマイクロレンズが、対応する光電変換部へ第1光束を導くとともに、第2受光部のマイクロレンズが、対応する光電変換部へ第2光束を導く。
(5) 請求項5の焦点検出素子は、第1分布が、第1受光部のマイクロレンズにより対応する光電変換部が面に投影されて形成され、第2分布が、第2受光部のマイクロレンズにより対応する光電変換部が面に投影されて形成される。
(6) 請求項6の焦点検出素子は、第1受光部および第2受光部を構成するマイクロレンズの光学特性、マイクロレンズと該マイクロレンズに対応する光電変換部との位置関係、および光電変換部の大きさと形状に基づいて、面における第1分布と第2分布の重ね合わせ量が設定される。
(7) 請求項7の焦点検出素子は、面における第1分布と第2分布の重ね合わせ量が、結像光学系の光軸に直交する面内における第1受光部と第2受光部の位置に応じて決定される。
(8) 請求項8の焦点検出素子は、第1受光部が、第1のマイクロレンズと該第1のマイクロレンズを介した光を受光する光電変換部からなる第1焦点検出用画素から構成されるとともに、第2受光部が、第1のマイクロレンズと異なる第2のマイクロレンズと該第2のマイクロレンズを介した光を受光する光電変換部からなる第2焦点検出用画素から構成され、第1光束と第2光束の並び方向に第1焦点検出用画素と第2焦点検出用画素が交互に配列される。
(9) 請求項9の焦点検出素子は、第1焦点検出用画素の光電変換部と第2焦点検出用画素の光電変換部の受光感度を有する領域を相対的に重畳させることによって、面において第1分布と第2分布の一部を互いに重ね合わせる。
(10) 請求項10の焦点検出素子は、第1受光部と第2受光部は共通のマイクロレンズと該マイクロレンズを介した光束を受光する一対の光電変換部からなる焦点検出用画素から構成され、第1光束と第2光束の並び方向に複数の焦点検出用画素が配列される。
(11) 請求項11の焦点検出素子は、一対の光電変換部の受光感度を有する領域を相対的に重畳させることによって、面において第1分布と第2分布の一部を互いに重ね合わせる。
(12) 請求項12の発明は、請求項8〜11のいずれか1項に記載の焦点検出素子と、第1および第2の焦点検出用画素列または焦点検出用画素列から出力される一対の信号列に相関演算処理を施して結像光学系の焦点調節状態を演算する焦点検出演算手段とを備えた焦点検出装置である。
(13) 請求項13の発明は、請求項12に記載の焦点検出装置と、焦点検出装置により検出された焦点調節状態に基づいて結像光学系の焦点調節を行う焦点調節手段と、結像光学系により形成される像を撮像する撮像素子とを備える撮像装置である。
(14) 請求項14の撮像装置は、結像光学系から到来する光束を焦点検出素子と撮像素子のいずれか一方へ選択的に導く光束切換手段を備える。
(15) 請求項15の撮像装置は、結像光学系から到来する光束を分割して焦点検出素子と撮像素子の両方へ導く。
(16) 請求項16の発明は、複数の撮像用画素の二次元状配列の一部に請求項7〜10のいずれか1項に記載の焦点検出素子の焦点検出用画素列が組み込まれた撮像素子と、焦点検出用画素列から出力される一対の信号列に相関演算処理を施して結像光学系の焦点調節状態を演算する焦点検出演算手段と、焦点検出演算手段により演算された焦点調節状態に基づいて結像光学系の焦点調節を行う焦点調節手段とを備え、撮像素子により結像光学系により形成される像を撮像する。
本発明によれば、結像光学系から到来する一対の光束により形成される一対の像の像ズレ量を相関演算により求め、結像光学系の焦点検出を行う際に、結像光学系の撮影画面周辺において一対の光束のアンバランスの程度が大きくても、相関演算で焦点検出可能になる確率を上げることができる。
一実施の形態の焦点検出装置を備えた撮像装置として、レンズ交換式デジタルスチルカメラを例に上げて説明する。図1は一実施の形態のカメラの構成を示す横断面図である。一実施の形態のデジタルスチルカメラ201は交換レンズ202とカメラボディ203から構成され、交換レンズ202がマウント部204を介してカメラボディ203に装着される。
交換レンズ202はレンズ209、ズーミング用レンズ208、フォーカシング用レンズ210、絞り211、レンズ駆動制御装置206などを備えている。レンズ駆動制御装置206は不図示のマイクロコンピューター、メモリ、駆動制御回路などから構成され、フォーカシング用レンズ210および絞り211の駆動制御や、ズーミング用レンズ208、フォーカシング用レンズ210および絞り211の状態検出などを行う他、後述するボディ駆動制御装置214との通信によりレンズ情報の送信とカメラ情報の受信を行う。
カメラボディ203は撮像素子212、ボディ駆動制御装置214、液晶表示素子駆動回路215、液晶表示素子216、接眼レンズ217、メモリカード219などを備えている。撮像素子212には、撮像用画素が二次元状に配置されるとともに、焦点検出位置に対応した部分に焦点検出用画素が組み込まれている。
ボディ駆動制御装置214はマイクロコンピューター、メモリ、駆動制御回路などから構成され、撮像素子212の駆動制御と画像信号および焦点検出信号の読み出し、画像信号の処理と記録、焦点検出信号に基づく焦点検出演算と交換レンズ202の焦点調節、カメラの動作制御を行う。また、ボディ駆動制御装置214は電気接点213を介してレンズ駆動制御装置206と通信を行い、レンズ情報の受信とカメラ情報(デフォーカス量や絞り値等)の送信を行う。
液晶表示素子216は液晶ビューファインダー(EVF:電気的ビューファインダー)として機能する。液晶表示素子駆動回路215は撮像素子212によるスルー画像を液晶表示素子216に表示し、撮影者は接眼レンズ217を介してスルー画像を観察することができる。メモリカード219は、撮像素子212により撮像された画像を記憶する画像ストレージである。
交換レンズ202を通過した光束により撮像素子212の受光面上に被写体像が形成される。この被写体像は撮像素子212により光電変換され、画像信号と焦点検出信号がボディ駆動制御装置214へ送られる。
ボディ駆動制御装置214は、撮像素子212の焦点検出用画素からの焦点検出信号に基づいてデフォーカス量を算出し、このデフォーカス量をレンズ駆動制御装置206へ送る。また、ボディ駆動制御装置214は、撮像素子212からの画像信号を処理してメモリカード219に格納するとともに、撮像素子212からのスルー画像信号を液晶表示素子駆動回路215へ送り、スルー画像を液晶表示素子216に表示させる。さらに、ボディ駆動制御装置214は、レンズ駆動制御装置206へ絞り制御情報を送って絞り211の開口制御を行う。
レンズ駆動制御装置206は、レンズ情報をフォーカシング状態、ズーミング状態、絞り設定状態、絞り開放F値などに応じて変更する。具体的には、ズーミング用レンズ208とフォーカシング用レンズ210の位置と絞り211の絞り値を検出し、これらのレンズ位置と絞り値に応じてレンズ情報を演算したり、あるいは予め用意されたルックアップテーブルからレンズ位置と絞り値に応じたレンズ情報を選択する。
レンズ駆動制御装置206は、受信したデフォーカス量に基づいてレンズ駆動量を算出し、レンズ駆動量に応じてフォーカシング用レンズ210を合焦点へ駆動する。また、レンズ駆動制御装置206は受信した絞り値に応じて絞り211を駆動する。
カメラボディ203にはマウント部204を介して種々の結像光学系を有する交換レンズ202が装着可能であり、カメラボディ203は撮像素子212に組み込まれた焦点検出用画素の出力に基づいて交換レンズ202の焦点調節状態を検出する。
図2は撮影画面上における焦点検出画素の配置を示す図であり、後述する焦点検出用画素列の出力に基づいて焦点検出を行うときに、撮影画面上で像をサンプリングする領域(焦点検出エリア、焦点検出位置)を示す。この一実施の形態では、撮影画面100上の中央102を含み水平方向に焦点検出エリア101が配置された例を示す。長方形で示した焦点検出エリア101の長手方向に焦点検出用画素が直線的に配列される。焦点検出エリア101の端点103は画面中央102から水平方向に距離Sの位置にあり、この点まで焦点検出用画素が配列される。
図3は撮像素子212の詳細な構成を示す正面図であり、図2に示す撮像素子212上の焦点検出エリア101付近を拡大した図である。図3において、縦横(画素の行と列)は図2に示す撮影画面の縦横に対応している。撮像素子212は、緑画素、青画素および赤画素からなる撮像用画素310と焦点検出用画素312、313から構成され、焦点検出エリア101(図2参照)には焦点検出用画素312、313が交互に水平方向に配列されている。焦点検出用画素312,313は、撮像用画素310の緑画素と青画素が配置されるべき行に直線的に配置されている。
なお、この一実施の形態では、撮像用画素の二次元状配列内の一部に焦点検出用画素を配列した素子を例に上げて説明するので、この素子を便宜的に撮像素子と呼ぶが、この素子は焦点検出装置を構成する要素であるから“焦点検出素子”と呼ぶこともできる。
図4に示すように、撮像用画素310はマイクロレンズ10、光電変換部11、不図示の色フィルターから構成される。色フィルターには赤(R)、緑(G)、青(B)の3種類があり、それぞれの分光感度は図6に示す特性になっている。各色フィルターを備えた撮像用画素がベイヤー配列されている。
図5(a)に示すように、焦点検出用画素312はマイクロレンズ10と光電変換部12とから構成され、光電変換部12は長方形である。また、図5(b)に示すように、焦点検出画素313はマイクロレンズ10と光電変換部13とから構成され、光電変換部13は長方形である。光電変換部12と13は、マイクロレンズ10を重ね合わせて表示した場合に左右水平方向に並んでおり、光電変換部12の左の一部と光電変換部13の右の一部は互いに重なっている。撮像素子212上の焦点検出用画素列では、焦点検出用画素312と焦点検出用画素313が水平方向(光電変換部12と13の並び方向)に交互に配置されている。
焦点検出用画素312、313には光量をかせぐために色フィルターは配置されておらず、その分光特性は光電変換を行うフォトダイオードの分光感度特性と、赤外カットフィルター(不図示)の分光感度特性とを総合した分光感度特性(図7参照)となり、図6に示す緑画素、赤画素および青画素の分光感度特性を加算したような分光感度特性であり、その感度の光波長領域は緑画素、赤画素および青画素の感度の光波長領域を包括している。
撮像用画素310の光電変換部11は、マイクロレンズ10により最も明るい交換レンズの射出瞳(たとえばF1.0)を通過する光束をすべて受光するような形状に設計されている。焦点検出画素312、313の光電変換部12、13は、マイクロレンズ10により交換レンズの射出瞳の所定の領域(たとえばF2.8)を通過する光束をすべて受光するような形状に設計されている。
図8は撮像用画素310の断面図である。撮像用画素310では、撮像用の光電変換部11の前方にマイクロレンズ10(8〜12μm径程度)が配置され、マイクロレンズ10により光電変換部11の形状が前方に投影される。光電変換部11は半導体回路基板29上に形成され、不図示の色フィルターはマイクロレンズ10と光電変換部11の中間に配置される。
図9(a)は画面中央部に配置された焦点検出用画素312の断面図である。画面中央部に配置された焦点検出用画素312では、光電変換部12の前方にマイクロレンズ10(8〜12μm径程度)が配置され、マイクロレンズ10により光電変換部12の形状が前方に投影される。光電変換部12は半導体回路基板29上に形成されるとともに、その上にマイクロレンズ10が半導体イメージセンサーの製造工程により一体的かつ固定的に形成される。
図9(b)は画面中央部に配置された焦点検出用画素313の断面図である。画面中央部に配置された焦点検出用画素313では、光電変換部13の前方にマイクロレンズ10(8〜12μm径程度)が配置され、マイクロレンズ10により光電変換部13の形状が前方に投影される。光電変換部13は半導体回路基板29上に形成されるとともに、その上にマイクロレンズ10が半導体イメージセンサーの製造工程により一体的かつ固定的に形成される。
焦点検出用画素312の光電変換部12と焦点検出用画素313の光電変換部13は、マイクロレンズ10の光軸300に対して対称位置に配置されるとともに、焦点検出用画素312、313の断面図をマイクロレンズ10の光軸300を基準に重ね合わせると、光電変換部12、13の一部は重なりあっている。したがって、光電変換部12を投影する光束322と光電変換部13を投影する光束323は互いに一部重なり合うとともに、全体としてはマイクロレンズの光軸300の方向に向かっている。換言すれば、光電変換部12は光束322を受光するとともに、光電変換部13は光束323を受光することになる。
図10(a)は焦点検出エリア端部に配置された焦点検出用画素312の断面図である。図2に示すように、焦点検出エリア101の画面中央から距離Sの端点103に配置された焦点検出用画素312において、光電変換部12の前方にマイクロレンズ10(8〜12μm径程度)が配置され、マイクロレンズ10により光電変換部12の形状が前方に投影される。光電変換部12は半導体回路基板29上に形成されるとともに、その上にマイクロレンズ10が半導体イメージセンサーの製造工程により一体的かつ固定的に形成される。
図10(b)は焦点検出エリア端部に配置された焦点検出用画素313の断面図である。図2に示すように、焦点検出エリア101の画面中央から距離Sの端点103に配置された焦点検出用画素313において、光電変換部13の前方にマイクロレンズ10(8〜12μm径程度)が配置され、マイクロレンズ10により光電変換部13の形状が前方に投影される。光電変換部13は半導体回路基板29上に形成されるとともに、その上にマイクロレンズ10が半導体イメージセンサーの製造工程により一体的かつ固定的に形成される。
焦点検出用画素312の光電変換部12と焦点検出用画素313の光電変換部13は、マイクロレンズ10の光軸300に対して非対称位置に配置されるとともに、焦点検出用画素312、313の断面図をマイクロレンズ10の光軸300を基準に重ね合わせると、光電変換部12、13の一部は重なりあっている。したがって、光電変換部12を投影する光束332と光電変換部13を投影する光束333は互いに一部重なり合うとともに、全体としてはマイクロレンズの光軸300と異なる方向(図10においては光軸300より下方向)に向かっている。換言すれば、光電変換部12は光束332を受光するとともに、光電変換部13は光束333を受光することになる。
図11は、マイクロレンズを用いた瞳分割型位相差検出方式の焦点検出光学系の構成を示す。図において、90は、交換レンズ202(図1参照)の予定結像面に配置されたマイクロレンズの前方dの距離に設定された瞳面であり、この明細書では“測距瞳面”という。距離dは、マイクロレンズの曲率、屈折率、マイクロレンズと光電変換部との間の距離などに応じて決まる距離であり、この明細書では“測距瞳距離”という。91は交換レンズ202の光軸、10a〜10dは画面中央近傍に配置されたマイクロレンズ、12a、12b、13a、13bはマイクロレンズ10a〜10dの光電変換部、312a、312b、313a、313bは焦点検出用画素、72,73、82,83は焦点検出用の光束である。
また、92はマイクロレンズ10a、10cにより測距瞳面90に投影された光電変換部12a、12bの領域であり、この明細書では“測距瞳”という。93はマイクロレンズ10b、10dにより測距瞳面90に投影された光電変換部13a、13bの領域、すなわち測距瞳である。なお、図11ではわかりやすくするために測距瞳を楕円形の領域で示すが、実際は光電変換部の形状が拡大投影された形状となる。測距瞳92と93は光軸91近傍で重畳している。
図11では、画面中央近傍において隣接する4個の焦点検出用画素312a、312b、313a、313bを模式的に例示しているが、その他の焦点検出用画素においても、光電変換部はそれぞれ対応した測距瞳92,93から各マイクロレンズに到来する光束を受光する。このため、画面中央から離れた位置にある焦点検出用画素では、マイクロレンズの光軸に対し光電変換部の位置が非対称に配置されることになり、マイクロレンズの光軸より交換レンズの光軸91側に寄った光束を受光している。ここで、焦点検出用画素の配列方向は、一対の測距瞳の並び方向、すなわち一対の光電変換部の並び方向と一致させる。
マイクロレンズ10a〜10dは、交換レンズ202(図1参照)の予定結像面近傍に配置されており、マイクロレンズ10a〜10dによりその背後に配置された光電変換部12a、12b、13a、13bの形状がマイクロレンズ10a〜10dから測距瞳距離dだけ離間した射出瞳90上に投影され、その投影形状は測距瞳92,93を形成する。すなわち、投影距離dにある射出瞳90上で各画素の光電変換部の投影形状(測距瞳92,93)が一致するように、各画素における光電変換部の投影方向が決定されている。
光電変換部12aは、測距瞳92を通過しマイクロレンズ10aに向う光束72を受光し、光束72によりマイクロレンズ10a上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。また、光電変換部12bは、測距瞳92を通過しマイクロレンズ10cに向う光束82を受光し、光束82によりマイクロレンズ10c上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。同様に、光電変換部13aは、測距瞳93を通過しマイクロレンズ10bに向う光束73を受光し、光束73によりマイクロレンズ10b上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。また、光電変換部13bは、測距瞳92を通過しマイクロレンズ10dに向う光束83を受光し、光束83によりマイクロレンズ10d上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。
上述したような2種類の焦点検出用画素を直線状に多数配置し、各画素の光電変換部の出力を測距瞳92と測距瞳93に対応した出力グループにまとめることによって、測距瞳92と測距瞳93をそれぞれ通過する焦点検出用光束が画素列上に形成する一対の像の強度分布に関する情報が得られる。この情報に対して後述する像ズレ検出演算処理(相関演算処理、位相差検出処理)を施すことによって、いわゆる瞳分割型位相差検出方式により一対の像の像ズレ量が検出される。像ズレ量に一対の測距瞳の重心間隔の開き角に応じた変換演算を行うことによって、予定結像面に対する現在の結像面(予定結像面上のマイクロレンズアレイの位置に対応した焦点検出位置における結像面)の偏差(デフォーカス量)が算出される。
図12は、瞳分割型位相差検出方式におけるデフォーカスと像ずれとの関係を説明するための図である。図12(a)において、像を形成する光束は、測距瞳92を通過する光束72と測距瞳93を通過する光束73とに分割される。このような構成により、例えば光軸91上にあり図12の紙面に垂直な方向の線パターン(黒地に白線)を結像光学系により結像させた場合、合焦面P0において測距瞳92を通過する光束72と測距瞳93を通過する光束73が、図12(c)に示すように光軸91上の同じ位置に高コントラストな線像パターンを形成する。
一方、合焦面P0より前方の面P1では、測距瞳92を通過する光束72と測距瞳93を通過する光束73は、図12(b)に示すように異なる位置にぼけた線像パターンを形成する。また、合焦面P0より後方の面P2では、測距瞳92を通過する光束72と測距瞳93を通過する光束73は、図12(d)に示すように図12(b)とは反対方向の異なる位置にぼけた線像パターンを形成する。したがって、測距瞳92を通過する光束72と測距瞳93を通過する光束73とにより形成される2つの像を分離して検出し、2つの像の相対的な位置関係(像ズレ量)を算出することによって、2つの像を検出した面における光学系の焦点調節状態(デフォーカス量)を検出することができる。
図13は撮像用画素と測距瞳面の関係を説明するための図である。なお、図11に示す要素と同様な要素に対しては同一の符号を付して説明を省略する。図13において、70は図1に示す交換レンズ202の光軸91上に配置されるマイクロレンズであり、71はマイクロレンズ70により構成される撮像用画素、81は撮像用光束、94はマイクロレンズ70により投影された光電変換部71の領域である。なお、図13では光軸91上にある撮像用画素(マイクロレンズ70と光電変換部71からなる)を模式的に例示しているが、その他の撮像用画素においても光電変換部はそれぞれ領域94から各マイクロレンズに到来する光束を受光する。
マイクロレンズ70は結像光学系の予定結像面近傍に配置されており、光軸91上に配置されたマイクロレンズ70によりその背後に配置された光電変換部71の形状がマイクロレンズ70から投影距離dだけ離間した測距瞳面90上に投影され、その投影形状は領域94を形成する。光電変換部71は、領域94を通過しマイクロレンズ70に向う光束81を受光し、光束81によりマイクロレンズ70上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。上述したような撮像用画素を2次元状に多数配置により、各画素の光電変換部の出力に基づいて画像情報が得られる。
図14は測距瞳面における投影関係を示す正面図である。焦点検出用画素から光電変換部をマイクロレンズにより測距瞳面90に投影した測距瞳92,93は、撮像用画素から光電変換部をマイクロレンズにより測距瞳面90に投影した領域94の内部に包含される。測距瞳92,93は、互いの一部分が重畳した領域95を有する。
図15および図16は、測距瞳の重畳の効果と適切な重畳量を説明するための図である。図において、面PFは撮像素子が配置される結像光学系の予定焦点面である。また、面PAは測距瞳面であり、予定焦点面PFから距離dだけ離れている。さらに、面PLは結像光学系の射出瞳面であり、予定焦点面PFから距離fだけ離れている。91は結像光学系の光軸であり、位置ACは予定焦点面PFと光軸91とが交わる点、すなわち画面中心である。また、位置AEは予定焦点面PF上で画面中心ACから距離Sだけ離れた位置であって、焦点検出用画素が配置される端の位置である(図2参照)。線70、72は、結像光学系の開放F値を示す境界線、すなわち画面中央から開放F値を見込む線である。
図15(a)は測距瞳を重畳させていない場合の図であって、画面中央の位置ACに配置された焦点検出用画素が受光する一対の光束が測距瞳面PAに形成する一対の分布、すなわち測距瞳150,160と、画面中央から離れた位置AEに配置された焦点検出用画素が受光する一対の光束が測距瞳面PAに形成する一対の分布、すなわち測距瞳150,160とは図15(b)に示すように一致しており、一対の測距瞳150と160に重なる部分はない。
画面中央の位置ACにおいて、測距瞳150を通る光束を受光する焦点検出用画素は、図15(a)において外側を線52、内側を光軸91で示した範囲内の光束を受光することになる。また、位置ACにおいて測距瞳160を通る光束を受光する焦点検出用画素は、図15(a)において外側を線50、内側を光軸91で示した範囲内の光束を受光することになる。一方、画面中央から距離Sだけ離れた位置AEにおいて測距瞳150を通る光束を受光する焦点検出用画素は、図15(a)において外側を線62、内側を線90で示した範囲内の光束を受光することになる。また、位置AEにおいて測距瞳160を通る光束を受光する焦点検出用画素は、図15(a)において外側を線60、内側を線90で示した範囲内の光束を受光することになる。
結像光学系の射出瞳距離fが測距瞳距離dと一致する場合には、図15(b)に示すように、測距瞳面PAにおける一対の測距瞳150,160の内の結像光学系の開放F値を示す円170の内部を通過する光束が、位置ACから位置AEまで配列された焦点検出用画素で受光されることになり、光量が等しい一対の光束により強度レベルが揃った一対の像が形成されるので、焦点検出用画素の出力に基づいて一対の像の像ズレ量を高精度に検出することができる。
結像光学系の射出瞳距離fが測距瞳距離dと異なる場合(図15(a)ではd>f)には、画面中央の位置ACにおいて測距瞳150、160を通る光束を受光する焦点検出用画素は、図15(c)に示すように、一対の測距瞳150,160を通過する光束が射出瞳面PLにおいて形成する分布151、161を通過する光束の内の、射出瞳面PLにおいて結像光学系の開放F値を示す円171の内部を通過する光束を受光することになる。この結果、画面中央の位置ACでは光量の等しい一対の光束により強度レベルが揃った一対の像が形成され、焦点検出用画素の出力に基づいて一対の像の像ズレ量を高精度に検出することができる。
しかしながら、焦点検出エリア端の位置AEにおいて測距瞳150、160を通る光束を受光する焦点検出用画素は、図15(d)に示すように、一対の測距瞳150,160を通過する光束が射出瞳面PLにおいて形成する分布152、162を通過する光束の内の、射出瞳面PLにおいて結像光学系の開放F値を示す円171の内部を通過する光束を受光することになる。この場合には、図15(d)から明らかなように分布152と円171の共通領域が消失してしまうので、焦点検出エリア端の位置AEにおいては、像ズレ量を検出するための一対の像が形成されず、焦点検出不能になってしまう。また、位置ACから位置AEの間では一対の像が形成されるが、位置AEに近い部分では形成される一対の像の光量バランスが大幅に崩れているので像ズレ量の検出精度が低下する。
次に、図16(a)は測距瞳を重畳させた場合の図であって、画面中央の位置ACに配置された焦点検出用画素が受光する一対の光束が測距瞳面PAに形成する一対の分布、すなわち測距瞳250,260と、画面中央から距離Sだけ離れた位置AEに配置された焦点検出用画素が受光する一対の光束が測距瞳面PAに形成する一対の分布、すなわち測距瞳250,260とは図16(b)に示すように一致しており、一対の測距瞳250と260に重なり部分(図中のハッチング部分)240を有する。
画面中央の位置ACにおいて、測距瞳250を通る光束を受光する焦点検出用画素は、図16(a)において外側を線52、内側を線53で示した範囲内の光束を受光することになる。また、位置ACにおいて測距瞳260を通る光束を受光する焦点検出用画素は、図16(a)において外側を線50、内側を線51で示した範囲内の光束を受光することになる。一方、画面中央から距離Sだけ離れた位置AEにおいて、測距瞳250を通る光束を受光する焦点検出用画素は、図16(a)において外側を線62、内側を線63で示した範囲内の光束を受光することになる。また、位置AEにおいて測距瞳260を通る光束を受光する焦点検出用画素は、図16(a)において外側を線60、内側を線61で示した範囲内の光束を受光することになる。
結像光学系の射出瞳距離fが測距瞳距離dと一致する場合には、図16(b)に示すように測距瞳面PAにおける一対の測距瞳250,260を通過する光束の内の結像光学系の開放F値を示す円170の内部を通過する光束が、位置ACから位置AEまで配列された焦点検出用画素に受光されることになり、光量が等しい一対の光束により強度レベルが揃った一対の像が形成されるので、焦点検出用画素の出力に基づいて一対の像の像ズレ量を高精度に検出することができる。
結像光学系の射出瞳距離fが測距瞳距離dと異なる場合(図16(a)ではd>f)には、画面中央の位置ACにおいて測距瞳150、160を通る光束を受光する焦点検出用画素は、図16(c)に示すように、一対の測距瞳250,260を通過する光束が射出瞳面PLにおいて形成する分布251、261を通過する光束の内の、射出瞳面PLにおいて結像光学系の開放F値を示す円171の内部を通過する光束を受光することになり、画面中央の位置ACにおいては光量が等しい一対の光束により強度レベルが揃った一対の像が形成されるので、焦点検出用画素の出力に基づいて一対の像の像ズレ量を高精度に検出することができる。
焦点検出エリア端の位置AEにおいて測距瞳250、260を通る光束を受光する焦点検出用画素は、図16(d)に示すように、一対の測距瞳250,260を通過する光束が射出瞳面PLにおいて形成する分布252、262を通過する光束の内の、射出瞳面PLにおいて結像光学系の開放F値を示す円171の内部を通過する光束を受光することになる。この場合には、図16(d)から明らかなように分布252は光軸91側に拡大しているので、円171との共通領域を確保でき、焦点検出エリア端の位置AEにおいても、光量バランスが大幅に崩れていない一対の像が形成され、焦点検出精度を維持した焦点検出ができる。同様に、位置ACから位置AEまで配列された焦点検出用画素においても焦点検出精度を維持した焦点検出ができる。測距瞳を重ね合わせることにより、画面中央から離れた位置AEにおける一対の像の光量バランス(光量比)を、1:4以上望ましくは1:2以上になるように改善することが望ましい。
図16では射出瞳距離fが測距瞳距離dより短い結像光学系の場合について説明したが、射出瞳距離fが測距瞳距離dより長い結像光学系の場合についても測距瞳を一部重ね合わせることによって、画面周辺における焦点検出精度を確保することができる。このように、測距瞳(測距瞳面における一対の光束の光量分布)を一部重ね合わせることによって、種々の射出瞳と開放F値を有する結像光学系に対して画面周辺においても焦点検出が可能になる。
なお、測距瞳の重ね合わせの量は以下のように制限される。射出瞳面PLにおける結像光学系の開放F値を示す円の内部に測距瞳の重なり部分だけが入るようになると、一対の光束の重心が一致してしまうため、一対の光束により形成される一対の像の像ズレが生じなくなり、焦点検出が不能になってしまう。これを防止するために、開放F値の内部に一対の測距瞳の重なり部分以外の測距瞳部分が入るように測距瞳の重なり量を制限し、開放F値を示す円の内部において一対の測距瞳を通過する一対の光束の光量分布の重心位置が異なるようにする。
例えば図16(b)では、重なり部分240の幅を円170の直径より短くすることによって、円170と測距瞳250の共通部分の重心位置253と、円170と測距瞳260の共通部分の重心位置263とが測距瞳面PA上で距離G1だけ離間する。また、図16(c)では、重なり部分241の幅が円171の直径より短くなり、円171と光量分布251の共通部分の重心位置254と、円171と光量分布261の共通部分の重心位置264とが射出瞳面PL上で距離G2だけ離間している。さらに、図16(d)では、円171と光量分布252の共通部分の重心位置255と、円171と光量分布262の共通部分の重心位置264とが射出瞳面PL上で距離G3だけ離間している。
一般的には、最も開口径の小さな開放F値を仮定し、測距瞳面PAにおけるこの開放F値の円内に入る一対の測距瞳の光量分布の重心位置の差(図16(b)のG1に相当)で測距瞳距離dを除した値(=測距F値)が、所定の焦点検出精度を維持するのに必要なF値より小さくなるように設定する。測距F値は検出された像ズレ量を結像光学系のデフォーカス量に変換する変換係数であって、この値が大きいと焦点検出精度(=算出されるデフォーカス量の精度)が低下する。
例えば規格として焦点検出システムに適用可能な交換レンズの開放F値をF5.6以上の明るい結像光学系を有する交換レンズとした場合、開放F値5.6における測距F値がF20以上になるように測距瞳の重なり量、すなわち重心位置の差を規定することができる。
また、測距瞳面PAの測距瞳距離dは、焦点検出システムに適用可能な複数種類の交換レンズが内蔵する結像光学系の射出瞳の位置の平均的な位置に合致するように設定することによって、上述した開放F値に起因する制約を緩和することができ、より広範囲に射出瞳距離が散逸している交換レンズ群や、より開放F値が暗いレンズ群に本発明による焦点検出システムを適用することを可能にするとともに、画面上での焦点検出可能領域をより周辺まで拡大することが可能になる。
ここで、測距瞳の重ね合わせ量の一例を説明する。測距瞳距離dを100mm、一対の光束の光量分布を一様分布、開放絞りの開口形状を正方形(円形にすると重心位置の演算が煩雑になるため、ここでは正方形とする)、測距瞳面上に換算した開放絞りの開口幅(正方形の一辺の長さ)を18mm(F5.6相当)とすると、一対の光束の重心位置の差を5mm(F20相当)とするためには、測距瞳上において一対の光束の光量分布を8mm重ね合わせればよい。焦点検出用画素を構成するマイクロレンズの投影倍率(光電変換部を測距瞳面に投影する倍率)を10000倍とすれば、光電変換部における重ね合わせ量は0.8ミクロンになる。
図17は、図1に示すデジタルスチルカメラ(撮像装置)の動作を示すフローチャートである。ボディ駆動制御装置214は、ステップ100でカメラの電源スイッチ(不図示)がオンされるとこの動作を開始する。ステップ110において、撮像素子212の出力信号レベルに基づいて被写体輝度を検出し、被写体輝度に応じて撮像素子212の露光時間を制御する。続くステップ120で撮像素子212の撮像用画素と焦点検出用画素のデータを読み出す。また、ステップ130では撮像用画素のデータを電子ビューファインダーに表示させる。
ステップ140において焦点検出用画素の一対の像データに基づいて後述する像ズレ検出演算処理(相関演算処理)を行い、デフォーカス量を算出する。続くステップ150で合焦近傍か否か、つまりデフォーカス量の絶対値が所定値以内であるかを判定する。合焦でないと判定された場合はステップ160へ進み、デフォーカス量をレンズ駆動制御装置206へ送信し、交換レンズ202のフォーカシング用レンズ210を合焦位置に駆動させ、ステップ110へ戻って上述した動作を繰り返す。なお、焦点検出不能な場合もこのステップに分岐し、レンズ駆動制御装置206へスキャン駆動命令を送信し、交換レンズ202のフォーカシング用レンズ210を無限から至近までの間でスキャン駆動させ、ステップ110へ戻って上述した動作を繰り返す。
一方、合焦近傍であると判定された場合はステップ170へ進み、シャッターボタン(不図示)の操作によりシャッターレリーズがなされたか否かを判定し、なされていない場合はステップ110へ戻って上述した動作を繰り返す。シャッターレリーズ操作がなされた場合はステップ180へ進み、被写体輝度に応じて撮影パラメータを決定し、レンズ駆動制御装置206へ絞り制御情報を送信し、交換レンズ202の絞り値を撮影絞り値にする。絞り制御が終了した時点で、決定された電荷蓄積時間に応じて撮像素子212の露光を行う。
ステップ190で撮像素子212から撮像用画素のデータを読み出し、続くステップ200で焦点検出用画素の周囲のある撮像用画素のデータに基づいて焦点検出用画素位置の画像データを補間して求め、画面全体の画像データを生成する。ステップ210で画像データをメモリーカード219に保存し、ステップ110へ戻って上述した動作を繰り返す。
図18を参照して、図17のステップ140で実行される像ずれ検出演算処理(相関演算処理、位相差検出処理)の詳細を説明する。焦点検出用画素が検出する一対の像は、光量バランスが崩れている可能性があるので、後述するような光量バランスに対して像ズレ検出精度を維持できる型式の相関演算処理を施す。焦点検出用画素列から出力される一対のデータ列(α1〜αM、β1〜βM:Mはデータ数)に対し、(1)式に示すような高周波カットフィルター処理を施し、第1データ列と第2データ列(A1〜AN、B1〜BN)を生成することによって、データ列から相関処理に悪影響を及ぼすノイズ成分や高周波成分を除去する。なお、演算時間の短縮を図る場合や、すでに大きくデフォーカスしていて高周波成分が少ないことがわかっている場合などは、この処理を省略することもできる。
An=αn+2×αn+1+αn+2,
Bn=βn+2×βn+1+βn+2 ・・・(1)
(1)式において、n=1〜Nである。
データ列An、Bnに対し(2)式に示す相関演算処理を施し、相関量C(k)を演算する。
C(k)=Σ|An×Bn+1+k−Bn+k×An+1| ・・・(2)
(2)式において、Σ演算はnについて累積され、nのとる範囲はずらし量kに応じてAn、An+1、Bn+k、Bn+1+kのデータが存在する範囲に限定される。ずらし量kは整数であり、データ列のデータ間隔を単位とした相対的シフト量である。(2)式の演算結果は、図18(a)に示すように、一対のデータの相関が高いシフト量(図18(a)ではk=kj=2)において相関量C(k)が極小(小さいほど相関度が高い)になる。
次に、(3)〜(6)式による3点内挿の手法を用いて連続的な相関量に対する極小値C(x)を与えるシフト量xを求める。
x=kj+D/SLOP ・・・(3),
C(x)= C(kj)−|D| ・・・(4),
D={C(kj-1)−C(kj-1)}/2 ・・・(5),
SLOP=MAX{C(kj+1)−C(kj),C(kj-1)−C(kj)} ・・・(6)
(3)式で算出されたずらし量xの信頼性があるかどうかは、以下のようにして判定される。図18(b)に示すように、一対のデータの相関度が低い場合は、内挿された相関量の極小値C(x)の値が大きくなる。したがって、C(x)が所定の閾値以上の場合は算出されたずらし量の信頼性が低いと判定し、算出されたずらし量xをキャンセルする。あるいは、C(x)をデータのコントラストで規格化するために、コントラストに比例した値となるSLOPでC(x)を除した値が所定値以上の場合は、算出されたずらし量の信頼性が低いと判定し、算出されたずらし量xをキャンセルする。あるいはまた、コントラストに比例した値となるSLOPが所定値以下の場合は、被写体が低コントラストであり、算出されたずらし量の信頼性が低いと判定し、算出されたずらし量xをキャンセルする。
図18(c)に示すように、一対のデータの相関度が低く、シフト範囲kmin〜kmaxの間で相関量C(k)の落ち込みがない場合は、極小値C(x)を求めることができず、このような場合は焦点検出不能と判定する。
算出されたずらし量xの信頼性があると判定された場合は、被写体像面の予定結像面に対するデフォーカス量DEFを(7)式により求めることができる。
DEF=FA・PY・x ・・・(7)
(7)式において、PYは検出ピッチ(焦点検出用画素のピッチ)であり、FAは測距F値(変換係数)である。
《発明の一実施の形態の変形例》
図19は変形例の撮像素子212Aの詳細な構成を示す正面図であり、焦点検出エリア近傍を拡大して示す。図において、撮像素子212Aの縦横は図2に示す画面の縦横に対応している。図3に示す撮像素子212は、図5(a)および(b)に示す一対の焦点検出用画素312、313によって構成されていた。これに対し図19に示す変形例の撮像素子212Aでは、焦点検出用画素が1つのマイクロレンズのもとに一対の光電変換部を備えた画素構造を有する。
撮像素子212Aは、撮像用画素310と焦点検出用画素311から構成される。図20に示すように、焦点検出用画素311は、マイクロレンズ10と一対の光電変換部22,23からなる。光電変換部22、23は、マイクロレンズ10により交換レンズ202の射出瞳の所定の領域(たとえばF2.8)を通過する光束をすべて受光するような形状に設計される。光電変換部22と23は左右水平方向に並んでおり、光電変換部22の左の一部と光電変換部23の右の一部は感度分布が重なった領域24を有する。焦点検出用画素311が水平方向(光電変換部22と23の並び方向)に配置される。
図21は焦点検出用画素311の断面を示す。図21(a)は、図2に示す位置AC近傍に配置された焦点検出用画素311の断面図であり、焦点検出用の光電変換部22、23の前方にマイクロレンズ10が配置され、マイクロレンズ10により光電変換部22、23が前方に投影される。光電変換部22、23は半導体回路基板29上に形成される。感度重畳部分24はマイクロレンズ10の光軸上にあり、光電変換部22,23はマイクロレンズ10の光軸を中心とした方向から到来する焦点検出用光束を全体として受光する。
また、図21(b)は、図2に示す位置AE近傍に配置された焦点検出用画素311の断面図であり、焦点検出用の光電変換部22、23の前方にマイクロレンズ10が配置され、マイクロレンズ10により光電変換部22、23が前方に投影される。光電変換部22、23は半導体回路基板29上に形成される。感度重畳部分24はマイクロレンズ10の光軸上になく、光電変換部22,23はマイクロレンズ10の光軸より光学系の光軸に寄った方向から到来する焦点検出光束を全体として受光する。
図22により、マイクロレンズを用いた瞳分割方式による焦点検出方法を説明する。なお、基本原理は図11で説明した焦点検出方法と同じである。図では光軸91上にある焦点検出用画素(マイクロレンズ50と一対の光電変換部52、53からなる)と、隣接する焦点検出用画素を模式的に例示しているが、その他の焦点検出用画素においても、一対の光電変換部はそれぞれ一対の測距瞳から各マイクロレンズに到来する光束を受光する。焦点検出用画素の配列方向は、一対の測距瞳92,93の並び方向すなわち一対の光電変換部の並び方向と一致させる。測距瞳92と93は一部重なりあっている。
マイクロレンズ50は結像光学系の予定結像面近傍に配置されており、光軸91上に配置されたマイクロレンズ50によりその背後に配置された一対の光電変換部22、23の形状がマイクロレンズ50から投影距離dだけ離間した射出瞳面90上に投影され、その投影形状は測距瞳92,93を形成する。光電変換部22は、測距瞳92を通過してマイクロレンズ50に向う焦点検出用光束42によりマイクロレンズ50上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。また、光電変換部23は、測距瞳93を通過てしマイクロレンズ50に向う焦点検出光束43によりマイクロレンズ50上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。
このような焦点検出用画素を直線状に多数配置し、各画素の一対の光電変換部の出力を測距瞳92と測距瞳93に対応した出力グループにまとめることによって、測距瞳92と測距瞳93をそれぞれ通過する焦点検出用光束が焦点検出用画素列上に形成する一対の像の強度分布に関する情報が得られる。
図23は焦点検出用画素の詳細な構造を示す断面図である。図23は、1つのマイクロレンズの背後に一対の光電変換部を有する焦点検出用画素の詳細構造を示す断面図である。マイクロレンズ10により焦点検出用光束は半導体基板29上に集光される。半導体基板29上には開口部を有する酸化膜が形成され、受光領域以外を遮光している。半導体基板29はp型半導体となっており、受光領域には一対のn型領域32,33が形成されている。一対のn型領域32、33の間の領域34には分離領域を設けずにそのままp型領域となっている。
このような構造において、n型領域32,33とp型基板によりPN接合が形成され一対の光電変換部(フォトダイオード)を構成している。領域34に入射する光束によって発生する電荷は、拡散によってn型領域32またはn型領域33に流入する。その結果、n型領域32およびn型領域33の光感度分布34、35は領域34で重なり合うようになる。
図24は変形例の撮像装置201Aの構成を示す図である。図1に示す撮像装置201では撮像素子211を焦点検出用と撮像用に兼用する例を示したが、この変形例の撮像装置201Aでは図24に示すように撮像専用の撮像素子212Bと焦点検出専用の焦点検出素子211とを設ける。カメラボディ203には撮影光束を分離するハーフミラー221が配置され、透過側に撮像専用の撮像素子212が配置され、反射側に焦点検出専用の焦点検出素子211が配置される。
撮影前は焦点検出素子211の出力に応じて焦点検出が行われる。レリーズ時は撮像専用の撮像素子212Bの出力に応じた画像データが生成される。なお、ハーフミラー221を全反射ミラーとし、撮影時は撮影光路から退避するようにしてもよい。焦点検出素子211と撮像素子212Bの配置を逆にして、反射側に撮像専用の撮像素子212Bを配置し、透過側に焦点検出兼電子ビューファインダー表示用の撮像素子211を配置してもよい。
上述した一実施の形態では、マイクロレンズにより光電変換部の形状を測距瞳面上に投影した領域を測距瞳としており、図14に示すように測距瞳92,93は明確な周囲を有する形状で示しているが、実際にはマイクロレンズの収差や回折の影響により測距瞳の周囲形状は多少ぼけており、測距瞳は測距瞳上を通過する光束の割合を示す分布から規定される。
なお、焦点検出エリアの数とそれらの位置については、図2に示す配置に限定されない。画面内の複数の任意の位置に焦点検出用画素を水平または垂直方向に配列することによって、複数の焦点検出エリアを配置することができる。
図3および図19に示す撮像素子では、焦点検出エリアに焦点検出用画素を隙間なく配列した例を示したが、数画素おきに焦点検出用画素を配置してもよい。焦点検出用画素のピッチが大きくなることにより、焦点検出精度は多少低下するが、焦点検出用画素の密度が低くなるので、画像補間後の画像品質が向上する
図3および図19に示す撮像素子では、撮像用画素および焦点検出用画素が稠密正方格子配列に配置した例を示したが、稠密六方格子配列に配置してもよい。
図3および図19に示す撮像素子では、撮像用画素がベイヤー配列の色フィルターを備えた例を示したが、色フィルターの構成や配列はこれに限定されることはなく、補色フィルター(緑:G、イエロー:Ye、マゼンタ:Mg,シアン:Cy)を採用してもよい。焦点検出用画素はシアンとマゼンタ(出力誤差が比較的目立たない青成分を含む)が配置されるべき画素位置に配置される。
上述した一実施の形態では、焦点検出用画素のデータは画像データとしては用いられていないが、輝度信号として撮像素子の画像データと合成することにより、ダイナミックレンジを拡大するようにしてもよい。
上述した一実施の形態では、焦点検出用画素のデータは焦点検出に用いられているが、撮像素子の露光制御のための測光用データとして用いることもできる。このようにすれば測光センサーを省略することができる。
上述した一実施の形態では、焦点検出用画素のデータは焦点検出に用いられているが、撮像素子の画像ブレ検出のためのブレ検出用データとして用いることもできる。このようにすれば画像ブレ検出専用の画像センサーを省略することができる。
上述した一実施の形態では、焦点検出用画素のデータは像ズレ焦点検出に用いられているが、コントラスト検出用データとして用いることもできる。
上述した一実施の形態では、焦点検出用画素の分光感度は図7に示すように白色に近い特性となっているが、焦点検出用画素の感度を図6に示す分光感度の中の1つとしてもよい。また、異なる分光感度を有する焦点検出用画素を1つの焦点検出素子の中に共存させるようにしてもよい。
上述した一実施の形態では、焦点検出用画素によって設定される測距瞳面は単一であるが、異なる測距瞳距離を有する複数の測距瞳面に対応して複数種類の焦点検出画素を設けるようにしてもよい。
上述した一実施の形態では、撮像用画素の画像データは焦点検出には用いられていないが、コントラスト検出方式の焦点検出データとして用いるとともに、焦点検出用画素による瞳分割方式の焦点検出結果とコントラスト方式による焦点検出結果を併用するようにしてもよい。
図24に示す変形例の撮像装置201Aでは、ハーフミラー221により波長依存がないように光束を分割しているが、分光ミラーにより光束を分割することもできる。例えば赤外光成分と可視光成分に分光するミラーとし、可視光成分を撮像素子で受光し、赤外光成分を焦点検出素子で受光するとともに、焦点検出素子による焦点検出結果を赤外光の収差量に応じて補正することによって、可視光の焦点検出結果に修正して用いることができる。このようにすれば撮像素子が受光する可視光の光量がハーフミラーによって減少することを防止できる。
図24に示す変形例の撮像装置201Aでは、ハーフミラー221は多層膜によって形成してもいいし、偏光ミラー(例えば図1の紙面に平行な偏光成分を反射し、紙面に垂直な偏光成分を透過する)として形成してもよい。
上述した一実施の形態では、焦点調節のために交換レンズ側に内蔵されたレンズを光軸方向に移動しているが、カメラボディ内の撮像素子を光軸方向に移動してもよいし、レンズの光軸方向の移動により焦点の粗調整を行い、撮像素子の移動により焦点の微調整を行うようにしてもよい。
本発明はマイクロレンズを用いた瞳分割型位相差検出方式の焦点検出用画素を有する撮像素子および焦点検出素子に限定されず、他の方式の瞳分割型位相差検出方式の焦点検出用画素を有する撮像素子および焦点検出素子に適用が可能である。例えば、偏光を利用した瞳分割型位相差検出方式の焦点検出画素を備えた撮像素子および焦点検出素子や、再結像レンズを用いた瞳分割型位相差検出方式に適用することが可能である。
上述した一実施の形態において、撮像素子および焦点検出素子はCCDイメージセンサーであってもよいし、CMOSイメージセンサーであってもよい。
撮像装置は、着脱可能な交換レンズを備えたカメラボディから構成されるデジタルスチルカメラに限定されない。レンズ一体型のデジタルスチルカメラやビデオカメラにも適用できる。あるいは、携帯電話などに内蔵される小型カメラモジュールや監視カメラなどにも適用できる。カメラ以外の焦点検出装置や測距装置やステレオ測距装置にも適用できる。
一実施の形態のカメラの構成を示す横断面図 撮影画面上における焦点検出画素の配置を示す図 撮像素子の詳細な構成を示す正面図 撮像用画素の構成を示す図 焦点検出用画素の構成を示す図 撮像用緑画素、赤画素および青画素の分光感度特性を示す図 焦点検出用画素の分光感度特性を示す図 撮像用画素の断面図 焦点検出用画素の断面図 焦点検出用画素の断面図 マイクロレンズを用いた瞳分割型位相差検出方式の焦点検出光学系の構成を示す図 瞳分割型位相差検出方式におけるデフォーカスと像ずれとの関係を説明するための図 撮像用画素と測距瞳面の関係を説明するための図 測距瞳面における投影関係を示す正面図 測距瞳の重畳の効果と適切な重畳量を説明するための図 測距瞳の重畳の効果と適切な重畳量を説明するための図 デジタルスチルカメラ(撮像装置)の動作を示すフローチャート 像ずれ検出演算処理(相関演算処理、位相差検出処理)の詳細を説明する図 変形例の撮像素子の詳細な構成を示す正面図 変形例の撮像素子の詳細な構成を示す正面図 焦点検出用画素の断面を示す図 マイクロレンズを用いた瞳分割方式による焦点検出方法を説明する図 焦点検出用画素の詳細な構造を示す断面図 変形例の撮像装置の構成を示す図
符号の説明
10 マイクロレンズ
11、12、13、22、23 光電変換部
24 重なった領域
201、201A デジタルスチルカメラ
202 交換レンズ
206 レンズ駆動制御装置
212、212A、212B 撮像素子
310 撮像用画素
311、312、313 焦点検出用画素
214 ボディ駆動制御装置

Claims (16)

  1. 射出瞳位置が異なる複数種類の結像光学系からの光束を受光し、前記結像光学系に対して焦点検出を行うために用いられる焦点検出素子であって、
    前記光束を受光する受光面から所定距離の位置に設定した面において第1分布をなす第1光束を受光する第1受光部と、前記面において第2分布をなす第2光束を受光する第2受光部とを備え、
    前記結像光学系の射出瞳面における当該結像光学系の開放F値に相当する領域内を前記第1光束と前記第2光束の少なくとも一部が通過するとともに、前記領域内における前記第1光束の分布の重心位置と前記第2光束の分布の重心位置とが異なるように、前記第1受光部と前記第2受光部の配置によって前記面上で前記第1分布と前記第2分布の一部を互いに重ね合わせることを特徴とする焦点検出素子。
  2. 請求項1に記載の焦点検出素子において、
    前記面は、前記複数の結像光学系の射出瞳の代表的な位置に一致するように定められることを特徴とする焦点検出素子。
  3. 請求項1または請求項2に記載の焦点検出素子において、
    開放F値が所定値より小さい前記結像光学系に対して焦点検出を行うことを特徴とする焦点検出素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の焦点検出素子において、
    前記第1受光部および前記第2受光部は、前記複数の結像光学系の予定焦点面近傍の面に配置されたマイクロレンズと該マイクロレンズを介した光を受光する光電変換部とから構成され、
    前記第1受光部の前記マイクロレンズは、対応する前記光電変換部へ前記第1光束を導くとともに、前記第2受光部の前記マイクロレンズは、対応する前記光電変換部へ前記第2光束を導くことを特徴とする焦点検出素子。
  5. 請求項4に記載の焦点検出素子において、
    前記第1分布は、前記第1受光部の前記マイクロレンズにより対応する前記光電変換部が前記面に投影されて形成され、前記第2分布は、前記第2受光部の前記マイクロレンズにより対応する前記光電変換部が前記面に投影されて形成されることを特徴とする焦点検出素子。
  6. 請求項5に記載の焦点検出素子において、
    前記第1受光部および前記第2受光部を構成する前記マイクロレンズの光学特性、前記マイクロレンズと該マイクロレンズに対応する前記光電変換部との位置関係、および前記光電変換部の大きさと形状に基づいて、前記面における前記第1分布と前記第2分布の重ね合わせ量が設定されることを特徴とする焦点検出素子。
  7. 請求項5に記載の焦点検出素子において、
    前記面における前記第1分布と前記第2分布の重ね合わせ量は、前記結像光学系の光軸に直交する面内における前記第1受光部と前記第2受光部の位置に応じて決定されることを特徴とする焦点検出素子。
  8. 請求項4〜7のいずれか1項に記載の焦点検出素子において、
    前記第1受光部は、第1のマイクロレンズと該第1のマイクロレンズを介した光を受光する光電変換部からなる第1焦点検出用画素から構成されるとともに、前記第2受光部は、前記第1のマイクロレンズと異なる第2のマイクロレンズと該第2のマイクロレンズを介した光を受光する光電変換部からなる第2焦点検出用画素から構成され、
    前記第1光束と前記第2光束の並び方向に前記第1焦点検出用画素と前記第2焦点検出用画素が交互に配列されることを特徴とする焦点検出素子。
  9. 請求項8に記載の焦点検出素子において、
    前記第1焦点検出用画素の前記光電変換部と前記第2焦点検出用画素の前記光電変換部の受光感度を有する領域を相対的に重畳させることによって、前記面において前記第1分布と前記第2分布の一部を互いに重ね合わせることを特徴とする焦点検出素子。
  10. 請求項4〜7のいずれか1項に記載の焦点検出素子において、
    前記第1受光部と前記第2受光部は共通のマイクロレンズと該マイクロレンズを介した光束を受光する一対の光電変換部からなる焦点検出用画素から構成され、
    前記第1光束と前記第2光束の並び方向に複数の前記焦点検出用画素が配列されることを特徴とする焦点検出素子。
  11. 請求項10に記載の焦点検出素子において、
    前記一対の光電変換部の受光感度を有する領域を相対的に重畳させることによって、前記面において前記第1分布と前記第2分布の一部を互いに重ね合わせることを特徴とする焦点検出素子。
  12. 請求項8〜11のいずれか1項に記載の焦点検出素子と、
    前記第1および第2の焦点検出用画素列または前記焦点検出用画素列から出力される一対の信号列に相関演算処理を施して前記結像光学系の焦点調節状態を演算する焦点検出演算手段とを備えたことを特徴とする焦点検出装置。
  13. 請求項12に記載の焦点検出装置と、
    前記焦点検出装置により検出された焦点調節状態に基づいて前記結像光学系の焦点調節を行う焦点調節手段と、
    前記結像光学系により形成される像を撮像する撮像素子とを備えることを特徴とする撮像装置。
  14. 請求項13に記載の撮像装置において、
    前記結像光学系から到来する光束を前記焦点検出素子と前記撮像素子のいずれか一方へ選択的に導く光束切換手段を備えることを特徴とする撮像装置。
  15. 請求項13に記載の撮像装置において、
    前記結像光学系から到来する光束を分割して前記焦点検出素子と前記撮像素子の両方へ導くことを特徴とする撮像装置。
  16. 複数の撮像用画素の二次元状配列の一部に請求項7〜10のいずれか1項に記載の焦点検出素子の前記焦点検出用画素列が組み込まれた撮像素子と、
    前記焦点検出用画素列から出力される一対の信号列に相関演算処理を施して前記結像光学系の焦点調節状態を演算する焦点検出演算手段と、
    前記焦点検出演算手段により演算された焦点調節状態に基づいて前記結像光学系の焦点調節を行う焦点調節手段とを備え、
    前記撮像素子により前記結像光学系により形成される像を撮像することを特徴とする撮像装置。
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