JP2008218950A - 面実装型コイル部品及び面実装型コイル部品の製造方法 - Google Patents

面実装型コイル部品及び面実装型コイル部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂外装の一部の剥離による脱落や、上記界面からの空気中の水分の侵入等を防止することが可能な面実装型コイル部品を提供。
【解決手段】一方の主面11aに複数の接続電極12aを有するとともに他方の主面11bに接続電極にそれぞれ接続する複数の端子電極12bを有する基板11と、巻芯部14と巻芯部の上方及び下方に設けられた一対の鍔15,16とを有し基板の一方の主面11aに下方の鍔の下面16bが固着されたコア13と、コアの巻芯部に巻回されるとともにその端部17a,17bがそれぞれ基板の接続電極に接続されたコイル導体17と、を有し、コアの上方の鍔の上面15aに鍔の外周に向かってテーパー部TPが形成されるとともに、テーパー部を含むコア及び基板の一方の主面側が樹脂外装18により被覆されている。これにより、コアの上方の鍔の上面と被覆された樹脂外装との界面に加わる剪断力が分散され、界面に剥離が生じにくい。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯型電子機器や薄型の電子機器等に用いられる巻線タイプの面実装型コイル部品及び該面実装型コイル部品の製造方法に関する。
携帯型電話機やデジタルスチルカメラ等の携帯型の電子機器のDC/DC電源用途や各種のフラットパネルディスプレイの周辺回路等に用いられるチョークコイル等のコイル部品としては、所望のインダクタ特性を確保しつつ高密度実装、もしくは低背実装を可能とする小型で低背な外形寸法の面実装型コイル部品が要請されている。
上記携帯型の電子機器においては、屋外や外出先等に持ち出して使用されるために環境の温度変化が著しく、また、使用者が誤って落としてしまうことが予想される。このため、上記用途の面実装型コイル部品においては、温度変化に対する信頼性と、衝撃に対する信頼性とが求められる。
上記のようなコイル部品として、基板の表面にコイル巻線を巻回したボビンを搭載して成るSMD型コイルパッケージが特許文献1に記載されている。図6に示すように、特許文献1には、基板101の上にドラム形のボビン103が固定されるとともに、該ボビン103にコイル巻線107が巻回され、コイル巻線107の端部107aが前記基板101の配線パターン102に接続されたSMD型コイルパッケージ100が提案されている。また、図7に示すように、前記特許文献1には、基板201の上に他の電子部品EPとともにドラム形のボビン203が固定されるとともに、該ボビン203にコイル巻線207が巻回され、コイル巻線207の端部207aが前記基板201の配線パターン202aに接続されるとともに、前記ボビン203及び前記基板201の一方の面側を被覆する樹脂外装208が設けられたSMD型コイルパッケージ200が提案されている。
特開2006−13054号公報
上記背景技術に記載されたSMD型コイルパッケージ200においては、前記ドラム形のボビン203の上方の鍔205の上面が平坦に形成されているので、前記上方の鍔205の上面と前記樹脂外装208の表面との間に前記SMD型コイルパッケージ200の平面寸法の中で大きな割合を占める単一平面からなる界面を有する。このため、SMD型コイルパッケージ200同士が接触、もしくは該SMD型コイルパッケージ200を収容するキャリアテープの部品収納室内で該コイルパッケージ200の上面とキャリアテープのカバーテープとが接触した際に、前記SMD型コイルパッケージ200の前記樹脂外装208と前記ボビン203の上方の鍔205の上面との界面に剪断力が集中して、該界面において、前記ボビン203の上方の鍔205の上面と前記樹脂外装208の表面との剥離が発生しやすかった。このため、該樹脂外装208の一部が脱落したり、前記剥離した界面に空気中の水分等が浸入しやすいという課題があった。
本発明の目的は、上記課題を解決して、外装された樹脂の剥離による脱落や、界面からの空気中の水分の侵入等を防止することができる面実装型コイル部品を提供することにある。また本発明は、外装された樹脂の剥離が生じにくい面実装型コイル部品を安定して生産することが可能な製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の面実装型コイル部品は、(1)一方の主面に複数の接続電極を有するとともに他方の主面に前記接続電極にそれぞれ接続する複数の端子電極を有する基板と、巻芯部と該巻芯部の上方及び下方に設けられた一対の鍔とを有し前記基板の一方の主面に前記下方の鍔の下面が固着されたコアと、該コアの前記巻芯部に巻回されるとともにその端部がそれぞれ前記基板の接続電極に接続されたコイル導体と、を有する面実装型コイル部品において、前記コアの上方の鍔の上面に該鍔の外周に向かってテーパー部が形成されるとともに、該テーパー部を含む前記コイル導体が巻回されたコア及び前記基板の一方の主面側が樹脂外装により被覆されていることを特徴とする。(・・・以下第1の課題解決手段と称する。)
また、上記面実装型コイル部品の主要な形態の一つは、(2)前記テーパー部が前記コアの上方の鍔の外周に向かって一部に形成されているものである。(・・・以下第2の課題解決手段と称する。)
また、上記面実装型コイル部品の他の主要な形態は、(3)前記コアが前記巻芯部に対し前記上方の鍔が笠状に形成されているものである。(・・・以下第3の課題解決手段と称する。)
また、本発明の面実装型コイル部品の製造方法は、(4)巻芯部と該巻芯部の上方及び下方に設けられた一対の鍔とを有し上方の鍔の上面に該鍔の外周に向かってテーパー部が形成された複数のコアを準備する工程と、複数の端子電極を備えた基板を多数個取りすることができる集合基板の一方の主面にそれぞれ前記下方の鍔の下面が接するように前記複数のコアを搭載する工程と、前記集合基板上のコアに順次コイル導体を巻回するとともに該コイル導体の端部を前記基板の前記端子電極に接続された接続電極にそれぞれ熱圧着により接続する工程と、前記テーパー部を含む前記コイル導体が巻回された複数のコア及び前記集合基板の一方の主面側を覆うように真空印刷法により樹脂を塗布して樹脂外装を形成する工程と、樹脂外装が形成された集合基板をダイシングにより分割して複数の面実装型コイル部品を得る工程と、を有するものである。(・・・以下第4の課題解決手段と称する。)
上記第1の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、一方の主面に複数の接続電極を有するとともに他方の主面に前記接続電極にそれぞれ接続する複数の端子電極を有する基板と、巻芯部と該巻芯部の上方及び下方に設けられた一対の鍔とを有し前記基板の一方の主面に前記下方の鍔の下面が固着されたコアと、該コアの前記巻芯部に巻回されるとともにその端部がそれぞれ前記基板の接続電極に接続されたコイル導体と、を有する面実装型コイル部品において、前記コアの上方の鍔の上面に該鍔の外周に向かってテーパー部が形成されるとともに、該テーパー部を含む前記コイル導体が巻回されたコア及び前記基板の一方の主面側が樹脂外装により被覆されているので、前記面実装型コイル部品の平面寸法の中で大きな割合を占める前記上方の鍔の上面と前記樹脂外装の表面との界面が前記テーパー部を備えた立体的なものとなっている。このため、面実装型コイル部品同士の接触や該面実装型コイル部品を収容したキャリアテープの収納空間内における前記面実装型コイル部品の上面とカバーテープとの接触の際に、コアの上方の鍔の上面と被覆された樹脂外装との界面に加わる剪断力が分散され、該界面に剥離が生じにくい。このため、樹脂外装の一部の剥離による脱落や、上記界面からの空気中の水分の侵入等を防止することができる。
上記第2の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記テーパー部は前記コアの上方の鍔の外周に向かって一部に形成されているので、基板上にコアを搭載する際に吸着保持が正確にできるとともに、テーパー部を含むコア及び基板の一方の主面側を被覆するように外装樹脂を真空印刷法により塗布する際にスクリーンマスクの破損を防止することができるので、安定生産に好適である。
上記第3の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記コアは前記巻芯部に対し前記上方の鍔が笠状に設けられることにより形成されているので、鍔厚みの増加を回避して薄型のコイル部品を提供できる。
上記第4の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、巻芯部と該巻芯部の上方及び下方に設けられた一対の鍔とを有し上方の鍔の上面に該鍔の外周に向かってテーパー部が形成された複数のコアを準備する工程と、複数の端子電極を備えた基板を多数個取りすることができる集合基板の一方の主面にそれぞれ前記下方の鍔の下面が接するように前記複数のコアを搭載する工程と、前記集合基板上のコアに順次コイル導体を巻回するとともに該コイル導体の端部を前記基板の前記端子電極に接続された接続電極にそれぞれ熱圧着により接続する工程と、前記テーパー部を含む前記コイル導体が巻回された複数のコア及び前記集合基板の一方の主面側を覆うように真空印刷法により樹脂を塗布して樹脂外装を形成する工程と、樹脂外装が形成された集合基板をダイシングにより分割して複数の面実装型コイル部品を得る工程と、を有するので、コアの上方の鍔と外装された樹脂との界面に剥離が生じにくい面実装型コイル部品を安定して生産することができる。
本発明の面実装型コイル部品によれば、面実装型コイル部品同士の接触や該面実装型コイル部品を収容したキャリアテープの収納空間内における前記面実装型コイル部品の上面とカバーテープとの接触の際に、樹脂外装の一部の剥離による脱落や、上記界面からの空気中の水分の侵入等を防止することができる。また、本
発明の面実装型コイル部品の製造方法によれば、コアの上方の鍔と外装された樹脂との界面に剥離が生じにくい面実装型コイル部品を安定して生産することができる。本発明の前記目的とそれ以外の目的、構成特徴、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなろう。
以下、本発明の面実装型コイル部品の第1の実施形態について、図1を参照して説明する。図1は第1の実施形態の面実装型コイル部品10の全体構造を説明するための縦断面図である。
図1に示すように、本実施形態の面実装型コイル部品10は、基板11とドラム形のコア13と該コア13に巻回されたコイル導体17と前記コア13を被覆する樹脂外装18を有するものである。具体的には、一方の主面11aに複数の接続電極12aを有するとともに他方の主面11bに前記接続電極12aにそれぞれ接続する複数の端子電極12bを有する基板11と、巻芯部14と該巻芯部14の上方及び下方に設けられた一対の鍔15,16とを有し前記基板11の一方の主面11aに前記下方の鍔16の下面16bが固着されたコア13と、該コア13の前記巻芯部14に巻回されるとともにその端部17a,17bがそれぞれ前記基板11の接続電極12a,12aに接続されたコイル導体17と、を有する面実装型コイル部品10であって、前記コア13の上方の鍔15の上面15aに該鍔15の外周に向かってテーパー部TPが形成されるとともに、該テーパー部TPを含む前記コイル導体17が巻回されたコア13及び前記基板11の一方の主面11a側が樹脂外装18により被覆されている。 より具体的には、前記基板11は一方の主面11aに複数の接続電極12a、12aを有するとともに他方の主面11bには、前記接続電極12aにそれぞれスルーホール導体12cを介して接続された複数の端子電極12bを有する。 また、前記ドラム形のコア13は、該巻芯部14と該巻芯部14の上方及び下方に設けられた平面視形状が四角形状の一対の鍔15,16とを有し、前記コア13の上方の鍔15の上面15aに該鍔15の外周に向かってテーパー部TPが形成されている。 また、上記コア13の巻芯部14にはコイル導体17が巻回されるととものその端部17a,17bがそれぞれ前記基板11の接続電極12a,12aに熱圧着により接続されている。そして、前記テーパー部TPを含む前記コイル導体17が巻回されたコア13及び前記基板11の一方の主面11a側が樹脂外装18により被覆されている。
また、本実施形態の面実装型コイル部品10においては、前記テーパー部TPは前記コア13の上方の鍔15の外周に向かって一部に形成されている。
本実施形態の面実装型コイル部品10においては、前記コア13の上方の鍔15の上面15aと被覆された樹脂外装18との界面が前記上方の鍔15の外周に向かって形成されたテーパー部TPにより複数の向きに分散される。このため、前記面実装型コイル部品10同士が接触、もしくは該面実装型コイル部品10を収納する図示省略したキャリアテープの部品収納凹部内で該面実装型コイル部品10の上面と前記キャリアテープのカバーテープとが接触した際に、前記界面に加わる剪断力が分散され、該界面に剥離が生じにくい。このため、樹脂外装18の一部の剥離による脱落や、上記界面からの空気中の水分等の侵入を防止することができる。
上記基板11の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記基板11としては、アルミナ、その他のセラミックからなるセラミック基板、ガラスエポキシ樹脂、紙フェノール樹脂等からなる樹脂基板、その他各種の絶縁性基板を用いることができる。また、上記基板11は、単層のものに限定するものではなく、単一材料の層が複数積層されたものや、互いに異なる材料の層が交互に積層されたものであってもよい。また、上記基板11の内部に配線パターンを有するものであってもよい。上記基板11の外形寸法は、例えば幅3.2mm、長さ3.2mm、厚さ0.2mm程度に形成されることが好ましい。また、前記基板11を多数個取りするための集合基板11Aは、例えば幅100mm、長さ100mm、厚さ0.2mm程度に形成されることが好ましい。上記基板11は、一方の主面11a側に複数の接続電極12aを有するものが好ましい。また、上記基板11は、他方の主面11b側に前記接続電極12aにそれぞれ接続する複数の端子電極12bを有するものが好ましい。次に、上記接続電極12aの好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記接続電極12aとしては、上記基板の一方の主面11a側に、後述するコア13を固着する領域の周囲に互いに離間して複数配設されることが好ましい。上記接続電極12aとしては、Ag,Cu,その他の良導電性の金属もしくはこれらの合金からなるものが好ましい。また、上記接続電極12aとしては、例えば幅0.5mm、長さ2.0mmの矩形状で厚さ0.1mm程度に形成されることが好ましい。前記基板11の一方の主面11a上への上記接続電極12aの形成は、上記基板11の一方の主面11a側に貼着された金属箔をエッチングによりパターニングすることが好ましいが、これに限定するものではなく、例えば、上記基板11の表面にメッキにより形成してもよい。また、上記基板11としてセラミック基板を用いた場合においては、上記良導電性の金属等を主成分とする電極材料ペーストをスクリーン印刷等により上記基板11の一方の主面11a側に塗布し、所定の温度で焼付して厚膜導体を形成してもよい。次に、上記端子電極12bの好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記端子電極12bとしては、上記基板11の他方の主面11b側に前記一方の主面11a側の接続電極12aと該基板11を挟んで対向する位置の近傍に互いに離間して配設されることが好ましい。上記端子電極12bとしては、Ag,Cu,その他の良導電性の金属もしくはこれらの合金からなるものが好ましい。前記基板11の他方の主面11b上への上記端子電極12bの形成は、上記基板11の一方の主面11a側への前記接続電極12aと同時に上記接続電極12aと同様な手段により形成されることが好ましい。また、上記端子電極12bとしては、例えば幅1.0mm、長さ3.0mmの矩形状に厚さ0.1mm程度に形成されることが好ましく、表面に必要によりハンダメッキ等が被覆されることが好ましい。
上記端子電極12bと上記接続電極12aとの接続は、例えば前記基板11を厚み方向に貫通するスルーホールを設け、該スルーホールの内部にメッキ膜もしくは導電性樹脂等の導電材料を充填して形成したスルーホール導体12cにより接続されることが好ましい。
次に、上記コア13の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記コア13としては、巻芯部14と該巻芯部14の上方及び下方に一対の鍔15,16とを有するものが好ましく、該上方の鍔15の上面に該鍔15の外周に向かってテーパー部TPが形成されていることが好ましい。また、上記コア13は、上方の鍔15の上面15a側のみにテーパー部TPを有するものに限定するものではなく、例えば、前記巻芯部に対し上方の鍔が笠状に形成されたものであってもよい。上記コア13は、各種の軟磁性材料の中から適宜選択して用いることができる。例えば、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ni−Zn−Cu系フェライト等を主成分とする高透磁率磁性材料がより好ましい。
次に、上記コア13の巻芯部14の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記巻芯部14としては、所定の巻回数を得るために必要なコイル導体の長さをより短くできるように断面が略円形もしくは円形がこのましいが、これに限定するものではなく、特に乾式一体成型によりドラム形の成形体を得る方法で作成する場合にあっては、金型の耐久性やバリ取りの容易性などを考慮して適宜変更することができる。具体的には、例えば、半径0.3mm、高さ0.4mmの円柱状が好ましいが、これに、限定するものではなく、例えば、断面が一辺0.5mmの略正方形状であってもよい。次に上記コア13の下方の鍔16の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記下方の鍔16としては、高密度実装に対応して小型化をはかるために、平面視形状が略四角形もしくは四角形が好ましいが、これに限定するものではなく、多角形や略円形等であってもよい。具体的には、幅2.5mm、長さ2.5mm、厚さ0.2mmの平面視形状が四角形状であるものが好ましいが、これに限定するものではなく、例えば半径1.2mm、厚さ0.2mmの平面視形状が円形であってもよい。次に上記コア13の上方の鍔15の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記上方の鍔15としては、高密度実装に対応して小型化をはかるために、平面視形状が略四角形もしくは四角形が好ましいが、これに限定するものではなく、多角形や略円形等であってもよい。また、前記下方の鍔16に対応して類似の形状が好ましく、前記下方の鍔16と同じサイズもしくは該下方の鍔16よりやや小さめのサイズがこのましい。また、後述する樹脂外装18の鍔間への介在を容易にするために前記上方の鍔15の四隅に面取り等を施すことが好ましい。具体的には、幅2.5mm、長さ2.5mm、厚さ0.2mmの平面視形状が四角形状であるものが好ましいが、これに限定するものではなく、例えば半径1.2mm、厚さ0.2mmの平面視形状が円形であってもよい。
次に、上記コイル導体17の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記コイル導体17としては、上記コア13の巻芯部14の周囲に巻回されるものであって、絶縁被覆導線が好ましく、ポリウレタン樹脂被覆銅線やポリエステル樹脂被覆銅線、エナメル樹脂被覆銅線等がより好ましい。また、該コイル導体17の金属線は、単線に限定するものではなく、撚り線であってもよい。また、該コイル導体17の金属線は円形の断面形状に限定するものではなく、長方形の断面形状の平角線や正方形の断面形状の四角線等を用いることもできる。また、前記絶縁被覆導線の外周を低融点の樹脂で被覆した自己融着線を用いてもよい。
次に、上記樹脂外装18の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記樹脂外装18としては、上記上方の鍔15のテーパー部TPを含む前記コイル導体17が巻回されたコア13及び前記基板11の一方の主面11a側が該樹脂外装18により被覆されていることが好ましい。前記樹脂外装18としては、作業性を考慮すると1液型の熱硬化性樹脂であって、なおかつ常温で液状のものが好ましく、エポキシ樹脂系が好適である。また、上記樹脂外装18は、磁性粉その他のフィラーを含有してもよい。上記磁性粉としては、種々の磁性粉を用いることができる。具体的には、Ni−Zn系フェライトの粉末、Ni−Zn−Cu系フェライトの粉末、Mn−Zn系フェライトの粉末、金属磁性粉末等のうちから選択された1種、もしくは複数種を混合して用いることが好ましい。また、前記磁性粉の粒径は、5〜20μmが好ましい。また、前記磁性粉含有樹脂16中の前記磁性粉の含有量は30〜80wt%が好ましい。
次に、本発明の面実装型コイル部品の製造方法の第1の実施形態について図2及び図3を参照して説明する。図2は、本実施形態の面実装型コイル部品の製造方法の一例の前半のプロセスの要部を示す断面図である。また図3は、本実施形態の面実装型コイル部品の製造方法の一例の後半のプロセスの要部を示す断面図である。
本実施形態の面実装型コイル部品の製造方法は、まず、巻芯部14と該巻芯部14の上方及び下方に設けられた一対の鍔15,16とを有し上方の鍔15の上面15aに該鍔15の外周に向かってテーパー部TPが形成された複数のコア13,13を準備する工程を有する。具体的には、例えば、図2(A)に示すように上面側にテーパー部TP’が設けられた略角柱状の未焼成フェライト成形体13”を準備する。次に、図2(B)に示すように該成形体13”の側面を
センターレス研摩等により研削して巻芯部14’と上方の鍔15’と下方の鍔16’とを有するドラム形の成形体13’を得る。次に、該成形体13’を脱バインダ処理した後、所定の温度で焼成して、図2(C)に示すように巻芯部14と該巻芯部14の上方及び下方に設けられた一対の鍔15,16とを有し上方の鍔15の上面15aに該鍔15の外周に向かってテーパー部TPが形成された複数のコア13,13を得る。本実施形態の面実装型コイル部品の製造方法は、次に、上記で得られた複数のコア13,13を用いて、図3(D)〜(F)に示すように、複数の端子電極12a,12aを備える基板11を多数個取りすることができる集合基板11Aの一方の主面11aにそれぞれ前記下方の鍔16の下面16bが接するように前記複数のコア13,13を搭載する工程を有する。具体的には、例えば、まず図3(D)に示すように、基板11を多数個取りできる集合基板11Aのそれぞれ所定の位置に一方の主面11aから他方の主面11bに亘って該基板11Aを厚み方向に貫通するスルーホールTHを設ける。次に、図3(E)に示すように、前記集合基板11Aの一方の主面11a側に複数の接続電極12a,12aと、前記スルーホールTHの内部に充填されたスルーホール導体12cを介して前記接続導体12aと接続されるように該集合基板11Aの他方の主面11b側に複数の端子電極12b、12bとを形成する。次に、図3(F)に示すように、前記集合基板11Aの一方の主面11aにそれぞれ前記下方の鍔16の下面16bが接するように前記複数のコア13,13を搭載する。次に、図3(G)に示すように、前記集合基板11A上のコア13,13に順次コイル導体17を巻回するとともに該コイル導体17の端部17a,17bを前記基板11の前記端子電極12bに接続された接続電極12aにそれぞれ熱圧着により接続する工程を有する。次に、図3(H)に示すように、前記テーパー部TPを含む前記コイル導体17が巻回された複数のコア13及び前記集合基板11Aの一方の主面11a側を覆うように真空印刷法により樹脂を塗布して樹脂外装18を形成する工程を有する。次に、樹脂外装18が形成された集合基板11Aをダイシングにより分割して複数の面実装型コイル部品10,10を得る工程を有する。具体的には、前記樹脂外装18が形成された集合基板11Aを上記図3(H)に示すようにカットラインCLに沿ってダイシングにより分割して、図3(I)に示すように複数の面実装型コイル部品10,10を得る。尚、上記カットラインCLは、例えば前記集合基板の他方の主面に形成された前記接続電極を基準に設定する方法があるが、これに限定するものではない。
上記巻芯部14と該巻芯部14の上方及び下方に設けられた一対の鍔15,16とを有し上方の鍔15の上面15aに該鍔15の外周に向かってテーパー部TPが形成された複数のコア13を準備する工程の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記複数のコア13を準備する工程としては、例えば、まず、図2(A)に示すように、前記磁性材料としてNi−Zn−Cu系フェライトを用い、該磁性材料の粉末とバインダとを混合し、造粒した後、金型の一方の加圧面の外周寄りに外周に向かって所定の角度−θの逆テーパー部を設けた粉末成型プレスを用いて略角柱状の成形体13”を形成する。次に、センターレス研摩により凹部を形成して、図2(B)に示すようにドラム形の成形体13’を得る。次に、得られたドラム形の成形体13’を800℃前後で脱バインダ処理した後、前記磁性材料の焼結温度に応じて所定の温度で焼成することにより、図2(C)に示すようにドラム形のコア13を得ることが好ましい。また、上記複数のコアを準備する工程は、上記に限定するものではなく、例えば、前記磁性材料としてNi−Zn−Cu系フェライトを用い、該磁性材料の粉末とバインダとを混合し、造粒した後、粉末成型プレスを用いて角柱状の成形体を形成する。次に、センターレス研摩により凹部を形成して、ドラム形の成形体を得る。次に、得られたドラム形の成形体を800℃前後で脱バインダ処理した後、上方の鍔の上に耐熱性の重石を載せた状態で前記磁性材料の焼結温度に応じて所定の温度で焼成することにより、前記巻芯部に対し前記上方の鍔が笠状に設けられたドラム形のコアを得るものであってもよい。
次に、上記複数の端子電極12a,12aを備える基板11を多数個取りすることができる集合基板11Aの一方の主面11aにそれぞれ前記下方の鍔16の下面16bが接するように前記複数のコア13,13を搭載する工程の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記複数のコアを搭載する工程は、上記コア13の巻芯部14の中心線の延長上の上記上方の鍔15の上面15aを図示省略した吸着ノズルにより吸着して前記コア13を保持し、前記コア13の下方の鍔16の下面16bもしくは前記集合基板11Aの一方の主面11a上の少なくとも一方に予め接着剤等を塗布した後、前記コア13を搭載して前記コア13の下方の鍔16の下面16bを前記集合基板11Aの一方の主面11a上に固着することが好ましい。このとき、上記コア13の上方の鍔15の上面15aのテーパー部TPは、該鍔15の外周に向かって一部に形成されていることが好ましく、これによれば、前記吸着ノズルによる吸着を正確に行うことができる。
次に、上記集合基板11A上のコア13,13に順次コイル導体17を巻回するとともに該コイル導体17の端部17a,17bを前記基板11の前記端子電極12bに接続された接続電極12aにそれぞれ熱圧着により接続する工程の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記巻回及び接続する工程としては、例えば、巻線機のノズルNをプログラムに従って制御し、前記複数のコア13の巻芯部14に順次コイル導体17を巻回し、前記コイル導体17の端部17a,17bを前記集合基板11Aの一方の主面11a側の接続電極12aに熱圧着により接続することが好ましい。上記複数のコア13,13へのコイル導体17を巻回する作業と上記コイル導体17の端部17a,17bを前記接続電極12aに接続する作業は、順次平行して行われることが好ましいが、前者の作業のみを完了した後に、後者の作業を行ってもよく、また、前者の作業と後者の作業を交互に行ってもよい。
次に、前記テーパー部TPを含む前記コイル導体17が巻回された複数のコア13及び前記集合基板11Aの一方の主面11a側を覆うように真空印刷法により樹脂を塗布して樹脂外装18Aを形成する工程の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記樹脂外装18を形成する工程としては、図示省略した真空チャンバー内に設置したスクリーン印刷装置に前記で得られた集合基板11Aをセットし、例えば樹脂としてエポキシ樹脂を50wt%、フィラーとしてNi−Zn−Cu系フェライト粉を50wt%、溶剤としてソルベントナフサを5wt%混合した樹脂溶液をスクリーン印刷により塗布し、前記真空チャンバー内を減圧して前記樹脂中から気泡を排除したのち、100℃で30分間乾燥し、150℃で1時間保持して前記樹脂を硬化させて樹脂外装18を形成することが好ましい。このとき、上記コア13において、前記テーパー部TPは前記コア13の上方の鍔15の外周に向かって一部に形成されているので、前記コア13の巻芯部13の中心線の延長上の前記上方の鍔15の上面15aの中心近傍には平坦面が残部として残されており、印刷スクリーンを介したスキージによる加圧を前記残部の平坦面が受け止め、前記印刷スクリーンに破損が生じるのを回避することができる。
次に、上記樹脂外装18Aが形成された集合基板11Aをダイシングにより分割して複数の面実装型コイル部品10,10を得る工程の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記複数の面実装型コイル部品10,10に分割する工程としては、前記樹脂外装18Aが形成された集合基板11Aに図示省略した回転する円板状の研削刃を当接し、前記樹脂外装18A側から少なくとも前記集合基板11Aの厚み寸法の一部に至るように切り溝を形成した後、前記集合基板11Aの厚み寸法の残部を折り曲げもしくは押し切り等の手段により分割することが好ましいが、これに限定するものではなく、例えば、前記集合基板11Aの下面に図示省略したダイシング用の補助粘着シートを貼り付け、該補助粘着シートの厚み寸法の一部を残して前記集合基板の厚み寸法の全部に亘る切り溝を形成した後、前記補助粘着シートを剥離除去することもできる。
(実施例1)次に、本発明の第1の実施形態の面実装型コイル部品10の実施例について説明する。まず、磁性材料としてNi−Zn−Cu系フェライトの粉末を用い、該磁性材料の粉末と粉末成型用の有機バインダとしてPVA(ポリビニルアルコール)とを混合し、造粒した後、金型の一方の加圧面の外周寄りに外周に向かって所定の角度−θの逆テーパー部を設けた粉末成型プレスを用いて上面に角度θのテーパー部TP’を有する略角柱状の成形体13”を作成し、図示省略した研削ホイールを用いて前記成形体13”の周側面をセンターレス研摩により研削して図2(B)に示すように巻芯部14’と該巻芯部14’の上方及び下方に設けられた一対の鍔15’,16’とを有し上方の鍔15’の上面15a’に該鍔15’の外周に向かってテーパー部TP’が形成されたドラム形の成形体13’を得た。次に、該ドラム形の成形体13’を600℃で60分間脱バインダ処理した後、1050℃で2時間焼成して、上方の鍔15及び下方の鍔16の外形が2.5mm角、前記鍔15,16の厚みを含めた高さ寸法が0.8mm、巻芯部14の半径が0.4mm、テーパー部TPの内周側が前記上方の鍔15の中心から半径0.5mmの角形のドラム形のコア13を得た。次に、図3(D)に示すように、厚み方向に貫通するスルーホールTHを所定の位置に設けた基板11を多数個取りできる厚さ0.2mmのアルミナ製の集合基板11Aを準備し、図3(E)に示すように、Cu粉末とバインダとしてガラスフリット及びエチルセルロースと有機溶剤としてターピネオールを含有する電極材料ペーストを用いてスクリーン印刷法により、前記集合基板11Aの一方の主面11a側に複数の接続電極12a,12aと、前記スルーホールTHの内部に充填されたスルーホール導体12cを介して前記接続導体12aと接続されるように該集合基板11Aの他方の主面11b側に複数の端子電極12b、12bとを順次塗布形成し、100℃で15分乾燥した後、Nガス雰囲気中で800℃で120分焼成した。次に、図3(F)に示すように、前記集合基板11Aの一方の主面11aにそれぞれエポキシ系の接着剤を塗布した後、前記コア13の上方の鍔15の上面15aの中心部を吸着ノズルで吸着保持し、前記集合基板11Aの一方の主面11aに前記下方の鍔16の下面16bが接するように前記複数のコア13,13を搭載した。次に、図3(G)に示すように、巻線機のノズルNをプログラムに従って制御し、前記集合基板11A上のコア13,13に直径80μmΦのポリウレタン被覆銅線からなるコイル導体17をそれぞれ10ターン巻回するとともに該コイル導体17の端部17a,17bを前記基板11の前記端子電極12bに接続された接続電極12aにそれぞれ図示省略したヒーターチップを用いて熱圧着により接合した。次に、図示省略した真空チャンバー内に設置したスクリーン印刷装置に前記で得られた集合基板11Aをセットし、樹脂としてエポキシ樹脂を50wt%、フィラーとしてNi−Zn−Cu系フェライト粉を50wt%、溶剤としてソルベントナフサを5wt%混合した樹脂溶液をスクリーン印刷により塗布し、前記真空チャンバー内を0.1MPaに減圧して前記樹脂中から気泡を排除したのち、100℃で30分間乾燥し、150℃で1時間保持して前記樹脂を硬化させて、図3(H)に示すように前記テーパー部TPを含む前記コイル導体17が巻回された複数のコア13及び前記集合基板11Aの一方
の主面11a側を覆うように樹脂外装18Aを形成した。次に、前記集合基板11Aの下面に図示省略したダイシング用の補助粘着シートを貼り付け、該補助粘着シートの厚み寸法の一部を残して前記集合基板11Aの厚み寸法の全部に亘る切り溝を形成した後、前記補助粘着シートを剥離除去して、図3(I)に示すように複数の面実装型コイル部品10,10を得た。得られた面実装型コイル部品10,10を、前記巻芯部を垂直に通る中心線が露出されるように断面研磨し、得られた断面を顕微鏡にて確認した。この結果、巻芯部近傍における前記上方の鍔の上面から前記基板の上面までの長さに比べて、前記上方の鍔の外周縁近傍における前記上方の鍔の上面から前記基板の上面までの長さが短いことが確認された。尚、上記断面研磨を行うにあたって、ハンドリングがし易いように、埋め込み樹脂等に前記面実装型コイル部品10を埋め込んだ状態で断面研磨を行うことが好ましい。
次に、本発明の面実装型コイル部品の第2の実施形態について、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態の面実装型コイル部品20の全体構造を示す縦断面図である。
図4に示すように、本実施形態の面実装型コイル部品20は、基板21とドラム形のコア23と該コア23に巻回されたコイル導体27と前記コア23を被覆する樹脂外装28とを有するものである。具体的には、一方の主面21aに複数の接続電極22aを有するとともに他方の主面21bに前記接続電極22aにそれぞれ接続する複数の端子電極22bを有する基板21と、巻芯部24と該巻芯部24の上方及び下方に設けられた一対の鍔25,26とを有し前記基板21の一方の主面21aに前記下方の鍔26の下面26bが固着されたコア23と、該コア23の前記巻芯部24に巻回されるとともにその端部27a,27bがそれぞれ前記基板21の接続電極22a,22aに接続されたコイル導体27と、を有する面実装型コイル部品20であって、前記コア23の上方の鍔25の上面25aに該鍔25の外周に向かってテーパー部TPが形成されるとともに、該テーパー部TPを含む前記コイル導体27が巻回されたコア23及び前記基板21の一方の主面21a側が樹脂外装28により被覆されている。
また、本実施形態の面実装型コイル部品20においては、前記テーパー部TPは前記コア23の上方の鍔15の外周に向かって一部に形成されている。
また、本実施形態の面実装型コイル部品20においては、前記第1の実施形態と異なり、前記コア23は前記巻芯部24に対し前記上方の鍔25が笠状に形成されている。
上記笠状の上方の鍔25の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記笠状の上方の鍔25としては、前記巻芯部24の上端から外周に向かって離間するにつれて対向する前記下方の鍔26の上面26aとの間隔が暫時減少するように形成されることが好ましい。これによれば、前記上方の鍔25の上面25a側にテーパー部TPを有しつつ、前記コア23の高さ寸法をコイルの所定の磁気特性を取得するために必要最小限に留めることができ、これにより薄型の面実装型コイル部品を提供することができる。その他の構成及び作用効果は先の第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
次に、本発明の面実装型コイル部品の製造方法の第2の実施形態について、図5を用いて説明する。図5は、本実施形態の面実装型コイル部品の製造方法の一例の一部のプロセスを示す断面図である。
本実施形態の面実装型コイル部品の製造方法は、まず、巻芯部24と該巻芯部24の上方及び下方に設けられた一対の鍔25,26とを有し上方の鍔25の上面25aに該鍔25の外周に向かってテーパー部TPが形成された複数のコア23,23を準備する工程を有する。具体的には、例えば、図5(J)に示すように、前記磁性材料としてNi−Zn−Cu系フェライトを用い、該磁性材料の粉末とバインダとを混合し、造粒した後、粉末成型プレスを用いて角柱状の成形体23”を形成する。次に、センターレス研摩により凹部を形成して、図5(K)に示すようにドラム形の成形体23’を得る。次に、得られたドラム形の成形体23’を800℃前後で脱バインダ処理した後、図5(L)に示すように上方の鍔25’の上に耐熱性の重石WTを載せた状態で前記磁性材料の焼結温度に応じて所定の温度で焼成することにより、図5(M)に示すように前記巻芯部24に対し前記上方の鍔25が笠状に設けられたドラム形のコア23を得る。次の工程以降は前記第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(実施例2)次に、本発明の第2の実施形態の面実装型コイル部品20の実施例について説明する。まず、磁性材料としてNi−Zn−Cu系フェライトの粉末を用い、該磁性材料の粉末と粉末成型用の有機バインダとしてPVAとを混合し、造粒した後、粉末成型プレスを用いて角柱状の成形体23”を形成した。次に、センターレス研摩により前記成形体23”の周側面を研削して凹部を形成し、図5(K)に示すように巻芯部24’と該巻芯部24’の上方及び下方に設けられた一対の鍔25’,26’とを有するドラム形の成形体23’を得た。次に、得られたドラム形の成形体23’を600℃前後で60分間脱バインダ処理した後、図5(L)に示すように上方の鍔25’の上に外周が半径2.5mm内周が半径1.0mm、高さ5mmのアルミナ製の耐熱性のリング状の重石WTを載せた状態で1050℃で2時間焼成して、上方の鍔25及び下方の鍔26の外形が2.5mm角、前記鍔25,26の厚みを含めた高さ寸法が0.8mm、巻芯部24の半径が0.4mm、テーパー部TPの内周が前記上方の鍔25の中心から半径0.5mmで、前記巻芯部24の上端から外周に向かって離間するにつれて対向する前記下方の鍔26の上面26aとの間隔が暫時減少するように形成された笠状の上方の鍔25を備えた角形のドラム形のコア23を得た。以下の工程は前記第1の実施形態と同様にして、図4に示すように複数の面実装型コイル部品20、20を得た。
尚、上記各実施形態の要部断面図において、コイル導体を省略して記載したが、巻回されたコイル導体の外周は多少の凹凸を有するとともに、各導体間にはそれぞれ僅かな隙間が残存している。このため、前記第1及び第2の実施形態においては、前記巻回されたコイル導体間の僅かな隙間にも前記樹脂外装が介在するものであるが、本発明の作用効果上何等異なるものではない。
本発明によれば、携帯型・薄型の各種電子機器に用いられる面実装型コイル部品に好適である。
本発明のコイル部品の第1の実施形態を示す縦断面図である。 本発明のコイル部品の製造方法の第1の実施形態のプロセスの前半の要部を示す断面図である。 本発明のコイル部品の製造方法の第1の実施形態のプロセスの後半の要部を示す断面図である。 本発明のコイル部品の第2の実施形態を示す縦断面図である。 本発明のコイル部品の製造方法の第2の実施形態のプロセスの前半の要部を示す断面図である。 背景技術の一例を示す縦断面図である。 背景技術の他の例を示す縦断面図である。
符号の説明
10:面実装型コイル部品11:基板11A:集合基板11a:一方の主面11b:他方の主面12a:接続電極12b:端子電極12c:スルーホール導体13:コア13’、13”:成形体14:巻芯部15:上方の鍔15a:上面15b:下面16:下方の鍔16a:上面16b:下面17:コイル導体17a,17b:端部18:樹脂外装18A:樹脂外装20:面実装型コイル部品21:基板21A:集合基板21a:一方の主面21b:他方の主面22a:接続電極22b:端子電極22c:スルーホール導体23:コア23’、23”:成形体24:巻芯部25:上方の鍔25a:上面25b:下面26:下方の鍔26a:上面26b:下面27:コイル導体27a,27b:端部28:樹脂外装CL:カットラインN:巻線ノズルTP:テーパー部WT:重石

Claims (4)

  1. 一方の主面に複数の接続電極を有するとともに他方の主面に前記接続電極にそれぞれ接続する複数の端子電極を有する基板と、巻芯部と該巻芯部の上方及び下方に設けられた一対の鍔とを有し前記基板の一方の主面に前記下方の鍔の下面が固着されたコアと、該コアの前記巻芯部に巻回されるとともにその端部がそれぞれ前記基板の接続電極に接続されたコイル導体と、を有する面実装型コイル部品において、前記コアの上方の鍔の上面に該鍔の外周に向かってテーパー部が形成されるとともに、該テーパー部を含む前記コイル導体が巻回されたコア及び前記基板の一方の主面側が樹脂外装により被覆されていることを特徴とする面実装型コイル部品。
  2. 前記テーパー部は前記コアの上方の鍔の外周に向かって一部に形成されていることを特徴とする請求項1記載の面実装型コイル部品。
  3. 前記コアは前記巻芯部に対し前記上方の鍔が笠状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の面実装型コイル部品。
  4. 巻芯部と該巻芯部の上方及び下方に設けられた一対の鍔とを有し上方の鍔の上面に該鍔の外周に向かってテーパー部が形成された複数のコアを準備する工程と、複数の端子電極を備えた基板を多数個取りすることができる集合基板の一方の主面にそれぞれ前記下方の鍔の下面が接するように前記複数のコアを搭載する工程と、前記集合基板上のコアに順次コイル導体を巻回するとともに該コイル導体の端部を前記基板の前記端子電極に接続された接続電極にそれぞれ熱圧着により接続する工程と、前記テーパー部を含む前記コイル導体が巻回された複数のコア及び前記集合基板の一方の主面側を覆うように真空印刷法により樹脂を塗布して樹脂外装を形成する工程と、樹脂外装が形成された集合基板をダイシングにより分割して複数の面実装型コイル部品を得る工程と、を有することを特徴とする面実装型コイル部品の製造方法。
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