JP2008215172A - バルブ休止機構付きバルブリフタ - Google Patents

バルブ休止機構付きバルブリフタ Download PDF

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Abstract

【課題】 バルブリフタのバルブ休止機構部の滑動をスムースにし、油漏れによる油圧応答性の低下を防止するバルブ休止機構付きバルブリフタを提供する。
【解決手段】 バルブリフタは、バルブリフタ本体10とバルブ休止機構部20とを備え、バルブ休止機構部20は、可動ピストン22と、可動ピストンを摺動可能に保持するピストンガイド24が形成されたピストン保持部26と、可動ピストン22を一定方向に付勢するバネ部材28とを有する。可動ピストン22には、その摺動方向と直交する方向(水平方向)に突出する突出部40が形成され、ピストン保持部26のピストンガイド24には、可動ピストン22の摺動方向に平行でありかつ突出部40を挿入する案内溝44が形成されている。可動ピストン22がピストンガイド24内を摺動されるとき、突出部40が案内溝44内をガイドされ、可動ピストン22の位置が規制される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の動弁機構におけるバルブ休止機構を備えたバルブリフタに関する。
内燃機関の直打式動弁機構において、排気ガス中のCO2低減や低燃費と高出力化の両立を図る一手段として、バルブリフタのバルブ休止機構が知られている。例えば、特許文献1は、吸排気バルブ(弁)のバルブステムとカムとの間に配置されるバルブリフタにおいて、バルブ休止機構本体に形成されたピストンガイド内に、油圧によりバルブステムと直交する方向に往復動可能であるとともにバルブステムが進入可能な挿通孔を備えた円筒型ピストンと、油圧による動作方向とは逆方向に円筒型ピストンを付勢するバネ部材とを収容したバルブ休止機構を内部に組み付けたバルブリフタを開示している。円筒型ピストンは、動作軸方向の一端面を油圧室、他端面をバネ部材に面し、油圧室に油圧が付与されると油圧によってバネ部材の付勢力に抗してピストンガイド内を移動し、油圧室に油圧が付与されないときはバネ部材の付勢力によりピストンガイド内を移動する。そして、円筒型ピストンのバルブステム挿通孔とバルブステムの位置が一致したときにバルブ動作を休止させ、円筒型ピストン下部とバルブステム頂部とが接触する状態のときにバルブを動作させる。
特許文献2は、図5(a)に示すように、特許文献1と同様のバルブ休止機構を備えたバルブリフタにおいて、内燃機関の動作中にピストンガイド100内で円筒型ピストン102がその軸を中心に回転して所期のバルブ休止動作やバルブ休止解除ができなくなることを防止し、且つバルブ休止時に円筒型ピストン102のバルブステム挿通孔104とバルブステム106の位置とを確実に一致させるため、円筒型ピストン102の油圧室側の端面108に形成したU字状の溝110(図5(c)を参照)を通り、バルブ休止機構本体のピストンガイド100の上下に貫通保持された位置決めピン112によって、円筒型ピストン102の回転および停止位置を規制したバルブ休止機構を開示している。円筒型ピストン102は、バネ部材に付勢されるとU字状の溝110内を通る位置決めピン112にガイドされて油圧室側にスライドし、U字状溝110の奥部と位置決めピン112とが当接すると、円筒型ピストン102に形成されたバルブステム挿通孔104とバルブステム106の頂部の位置とが一致する。
同様の位置規制方法として、特許文献3には、円筒体(頭付きロックピン)と円筒体を外方に付勢するバネ部材とを本体内に収容し、円筒体の油圧付与端面は溝部を有し、この溝部を通り、本体の収容開口部の上下に貫通保持された位置決めピン(止めピン)によって、円筒体の位置を規制した低リフト及び高リフトを調節可能な2段バルブリフタが示されている。
また、特許文献2によるバルブ休止機構では、図5(b)に示すように、バルブリフタ本体のスカート内周と相対するバルブ休止機構本体114の外周部に、環状の油溝116が形成されている。これにより、バルブのリフト動作による外力などによりバルブリフタ本体とバルブ休止機構とが相対的に回転し、バルブリフタ本体のスカートに設けられた油導入口の位置とバルブ休止機構の油導入口の位置が一致しないときでも、環状油溝116を通じて制御油圧を油圧室まで常時連通させている。バルブリフタのバルブ休止機構は、制御油圧の油漏れによる油圧損出を抑えるために、ピストンガイドと可動ピストンのスライド面についても一般に高精度な仕上げにより油漏れエリアの縮小化が図られ、微小なクリアランスとなるように形成されている。
特開昭63−16112号 特開平10−184327号 特開平6−299821号
バルブ休止機構の円筒型ピストン102は、バルブ動作時に、中央部分の下面をバルブステム106により上方に押されるため曲げ力の作用を受ける。この曲げ力は、円筒型ピストン102に曲げ変位を生じさせ、これにより、円筒型ピストン102の両端の下部とピストンガイド100との間の摺動摩擦が大きくなる。
しかしながら、特許文献2に開示されるように、円筒型ピストン102の油圧室側端面にU字状の溝110を形成し、U字状溝110の上下方向に位置決めピン112を通したバルブ休止機構の場合、円筒型ピストン102のU字状溝110のエッジ部がピストンガイド100に非常に強く当接することになるため、ピストンガイド100に摺動によるキズや大幅な摩耗が生じ、これによる油漏れの発生によって油圧応答性の低下や円筒型ピストン102の滑動に影響を及ぼすなどの問題がある。
また、特許文献2に示すバルブ休止機構の構造は、円筒型ピストン102の回転防止のためにU字状溝110内に位置決めピン112を常時保持する必要があり、少なくとも円筒型ピストン102のストローク長さに相当するバルブステム軸方向に長い溝を円筒型ピストン102に形成する必要がある。そして、U字状溝110内に位置決めピン112を常時保持した構造は、油圧を開放して円筒型ピストン102をバネ部材で動作させるときに、位置決めピン112と円筒型ピストン102のU字状の溝110との間に残存した油により油圧応答性(動作性)が低下する。その上、円筒型ピストン102のバルブステム軸方向の長い溝は、曲げ剛性にも影響を与えるため、変形が増加し、円筒型ピストン102とピストンガイド100との当接状況を更に悪化させる可能性がある。
この対策として、円筒型ピストン102のバルブステム軸方向の強度剛性の向上や円筒型ピストン102とピストンガイド100のクリアランスの拡大などによる対応が考えられるが、強度剛性向上は、軽量化のためのコンパクトな設計の障害となる問題があり、形状の複雑化により応力集中が生じて変位または変形が増加するなどの可能性もある。クリアランスの拡大は、油漏れ損出の増加やロッカーカバー内のオイルミスト増加によるオイル消費増加等の問題を引き起こし、好ましくない。
更に、特許文献2のバルブ休止機構は、バルブ休止時のピストン位置を円筒型ピストン102のU字状溝110と位置決めピン112により規制しているが、バルブ動作時の円筒型ピストン102は、そのバネ部材側の端面とピストンガイド奥部とが当接する位置まで移動が可能であり、バネ部材側に設けられた大気連通孔を円筒型ピストンが塞ぎ、ピストンガイド内に閉じこめられた空気や油により動作性が悪くなる等の問題があった。そして、バルブのリフト動作による外力などにより、バルブリフタ本体とバルブ休止機構とが相対的に回転したときでも制御油圧を油圧室まで常時連通させるために、環状油溝をバルブ休止機構の外周に形成した構造であることから、製造性や軽量化の面についても問題があった。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、バルブリフタのバルブ休止機構部の滑動をスムースにし、油漏れによる油圧応答性の低下を防止することができるバルブ休止機構付きバルブリフタを提供することである。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、本発明のバルブ休止機構付きバルブリフタは、バルブとカムとの間に配置され、油圧によりバルブ動作を制御するバルブ休止機構を備え、バルブ休止機構は、可動ピストンと、可動ピストンを摺動可能に保持するピストンガイドが形成されたピストン保持部と、可動ピストンを一定方向に付勢するバネ部材とを有し、ピストン保持部および可動ピストンには、それぞれバルブステムを挿入するバルブステム挿通孔が形成され、可動ピストンの位置に応じてピストン保持部と可動ピストンの各バルブステム挿通孔が一致し、各バルブステム挿通孔内にバルブステムが挿入される内燃機関のバルブリフタにおいて、前記可動ピストンには、その摺動方向と直交する方向に突出する突出部が設けられ、ピストン保持部のピストンガイドには、可動ピストンの摺動方向に平行でありかつ前記突出部を挿入する案内溝が形成され、可動ピストンがピストンガイド内を摺動されるとき、前記突出部が前記案内溝内をガイドされ可動ピストンの位置が規制される。
可動ピストンの位置は、ピストン保持部と可動ピストンにそれぞれ1箇所または2箇所以上形成された相互に組み合わされる案内溝と突出部とにより規制され、可動ピストンのストローク長さは、ピストン保持部の案内溝の長さで規制される。可動ピストンの突出部と組み合わされるピストン保持部の案内溝は、バルブステム軸と直交する方向(水平方向)のピストン保持部の側面の片側または両側に形成することができる。ピストン保持部の両側に案内溝を形成することが重量バランスや摺動性の面から好ましい。可動ピストンの突出部は、可動ピストンに形成された穴に圧入等の手段を用いて一体に結合させて形成することができる。
また、本発明のバルブ休止機構付きバルブリフタは、バルブリフタ本体の内周のボス部とバルブ休止機構のピストン保持部の上面に、相互に嵌め合わされる凹部および/または凸部を設け、バルブリフタ本体とバルブ休止機構の相対回転を規制する構造としてもよい。
本発明によるバルブ休止機構付きバルブリフタは、バルブ休止機構の可動ピストンに突出部を形成し、ピストン保持部に案内溝を形成し、可動ピストンの突出部をピストン保持部の案内溝に挿通支持させる構造としたことで、ピストンガイド内における可動ピストンの回転を規制するとともに、可動ピストンのストロークをピストン保持部に形成された案内溝の長さで規制することが可能となる。これにより、油圧を付与したときの可動ピストンの最大ストローク位置とバネ部材の付勢による可動ピストンのストローク位置の両方を制御可能となり、可動ピストンのバネ部材側のピストン保持部に設けられた大気連通孔を可動ピストンが塞ぐことがなく、作動油圧に対する油圧応答性が向上する。また、上記した可動ピストンの2つのストローク位置を制御することにより、可動ピストン長さを短く設定することができ、バルブ休止機構の軽量化を図ることができる。さらに、従来技術のようにピストンガイドにエッジによる摺動キズや大幅な摩耗を生じさせることがなく、位置決めピンと可動ピストンとの間に残存した油による油圧応答性(動作性)の低下も生じることもない。本発明では、作動油圧に対する油圧応答性が良好であり、スムースで確実な可動ピストンの動作性を確保することが可能となる。
また、バルブ休止機構の可動ピストンに突出部を形成し、ピストン保持部に案内溝を形成し、可動ピストンの突出部をピストン保持部の案内溝に挿通支持させる構造に加えて、バルブリフタ本体のボス部とバルブ休止機構のピストン保持部の上面に相互に嵌め合わされる凹部または凸部を設けることで、バルブリフタ本体とバルブ休止機構の相対回転を規制し、バルブリフタ本体の油導入口位置とバルブ休止機構のピストンガイドの油圧室位置を固定することができる。その結果、バルブ休止機構外周に環状油溝を形成する必要が無くなり、環状油溝からの油漏れによる油圧損出を低減でき、ピストンガイドの油圧室内に一定の油圧を付与できるため、作動油圧に対する油圧応答性をより向上できる。さらに、環状油溝を形成しないことでピストン保持部のバルブステム軸と直交する方向(水平方向)に設けた案内溝からバルブガイド内の可動ピストンに別体で形成した突出部を一体に組み付けることが容易となり製造性が向上する。さらに、バルブ休止機構自体の軽量化も可能となり、エンジン効率や燃費の低下を抑制することも可能となる。
以下に、本発明に係るバルブ休止機構を備えたバルブリフタの実施形態について図面を参照して説明する。
以下に、本発明の第1の実施例に係るバルブ休止機構を備えたバルブリフタを説明する。図1は、第1の実施例のバルブ休止機構を備えたバルブリフタの概略縦部分断面図、図2は、図1のA−A線断面図であってバルブが休止された状態を示し、図3は、図1のA−A線断面図であってバルブ動作が行われている状態を示している。
第1の実施例に係るバルブ休止機構付きバルブリフタは、バルブリフタ本体10と、その内部に取り付けられるバルブ休止機構部20とを有している。バルブリフタ本体10は、カムと摺動する円形状の冠面12と、冠面12から垂直方向に延びる円周状の側面を形成するスカート部14とを有し、倒立カップ状に形成されている。円形状の冠面12の内周側中心部には、突出した円形状のボス部16が形成され、また、スカート部14には、外部から油圧を導入するための油導入口18が形成されている。
バルブ休止機構部20は、バルブリフタ本体10内に収容され、かつ休止機構用スプリング60によってバルブリフタ本体10の内周側に押圧されている。バルブ休止機構部20は、円筒状の可動ピストン22と、可動ピストン22を摺動可能に保持する円筒状のピストンガイド24が形成されたピストン保持部(バルブ休止機構本体)26と、ピストンガイド24内において可動ピストン22の端部22aを油圧に抗して付勢するバネ部材28とを有している。可動ピストン22には、バルブステム30が進入可能な鉛直方向に貫通するバルブステム挿通孔32aが形成されている。さらにピストン保持部26にもピストンガイド24を介して鉛直方向に貫通するバルブステム挿通孔32bが形成されている。バルブステム挿通孔32a、32bには、そのエッジが可動ピストン22やバルブステム30に接触して悪影響を及ぼさないようにするためC面取りまたはR面取り等を形成してもよい。
ピストン保持部26のピストンガイド24の両側面には、可動ピストン22の摺動方向に平行に延び、かつピストン保持部26を貫通する一対のスロット状の案内溝34が形成されている。案内溝34は、摺動方向に一定の長さを有し、後に詳述するように、可動ピストン22が摺動する移動距離(ストローク)を規制する。また、ピストン保持部26のバネ部材28側には、可動ピストン22が油圧で作動したとき、ピストンガイド24内の油や空気を逃がすための大気挿通孔36が形成されている。
可動ピストン22の両側面には、摺動方向(摺動軸)に直交する水平方向に突出する円筒状の一対の突出部40が形成されている。一対の突出部40は、上記したピストンガイド24に形成された一対の案内溝34内に挿入される。突出部40の直径は、案内溝34の高さ(バルブステム軸方向)よりも幾分小さく、突出部40は案内溝34内をスムースに移動することができる。これにより、可動ピストン22は、ピストンガイド24内で回転されないように規制されつつピストンガイド24内を摺動される。突出部40は、例えば鉄系合金や鋼材などから構成され、好ましくは可動ピストン22の両側面に形成された穴内に圧入され結合される。また、可動ピストン22の油導入口18からの油圧を受ける面は、油圧を均等に付与しかつ軽量化を図るため、その中央部に凹状の部分22bを形成するようにしてもよい。
可動ピストン22をピストンガイド24内でスムースに移動させるため、案内溝34と突出部40の間には適度な隙間が設定される。また、可動ピストン22がバネ部材28側に移動した際に、案内溝34と油圧室42とが連通せずかつバネ部材28側の可動ピストン22の端面とピストンガイド24の奥部44とが大気連通孔36と連通する空間を保持する位置となるように、案内溝34の摺動方向の長さ、すなわち可動ピストンの最大ストローク位置が設定される。
さらに、ピストン保持部26の上面には、バルブリフタ本体10の内周側のボス部16と相互に嵌め合わされ、バルブリフタ本体10とバルブ休止機構部20の相対回転を規制する凹部50および凸部52が形成される。このとき、バルブリフタ本体10の油導入口18とピストンガイド24の油圧室42が一致するように組み付けられている。本実施例では、ピストン保持部26の上面とバルブリフタ本体10のボス部16と間に円環状シム54を用い、カムとバルブリフタのクリアランスを調整しているが、ボス部16の厚さを調整してシム54を用いない仕様としてもよい。
次に、バルブ休止機構付きバルブリフタの動作を図2および図3を参照して説明する。図2に示すように、バルブ休止状態のときは、油導入口18から油圧が作用しないため、可動ピストン22は、図2に示すように、バネ部材28より付勢され、可動ピストン22が油圧室42側に移動し、可動ピストン22の突出部40がピストンガイド24の案内溝34の一方の端部に当接する。このとき、可動ピストン22のバルブステム挿通孔32aがピストン保持部26のバルブステム挿通孔32bに一致し、バルブステム30が挿入可能な空間を形成する。これにより、吸排気バルブのバルブステム30が挿通孔32a、32b内に挿入されるため、カムによる作用が吸排気バルブへ伝達されず、バルブ動作が休止される。
一方、バルブ動作状態では、図3に示すように、バルブリフタ本体10のスカート部14に形成された油導入口18から一定の油圧が供給され、この油圧が可動ピストン22の油圧を受ける面に作用し、可動ピストン22をバネ部材28の付勢力に抗して移動させ、可動ピストン22の突出部40が案内溝34の他方の端部に当接する。バネ部材28側の可動ピストン22の端面がピストンガイド24の奥部44に大気連通孔36と連通する空間を保持するように近接する。このとき、バルブ休止時に一致していたピストン保持部26および可動ピストン22のバルブステム挿通孔32a、32bの位置がずれ、バルブステム30が挿入可能な空間は可動ピストン22によって閉塞される。このため、可動ピストン22の下面部とバルブステム30の頂部とが接触し、カムによる作用が給排気バルブに伝達される。
バルブリフタ本体10の材質には、JIS規格によるSCM材を浸炭処理したものを用いることができるほか、他の鋼材、鋳物、鉄系合金、チタン合金、アルミ合金及び高強度樹脂等や、これらの材質に浸炭、窒化、イオンプレート及びDLC等の表面処理などを適宜施したものを用いることができる。また、ピストン保持部26および可動ピストン22の材質にも、鋼材、鋳物、鉄系合金、チタン合金、アルミ合金及び高強度樹脂等や、これらに各種の熱処理、表面処理を施して用いてもよい。
本実施例のピストン保持体26は、例えば精密鋳造や射出成形等でニアネット成形した後に仕上げ加工により形成されているが、バー材から切削加工等により形成してもよい。また、可動ピストン22は、例えばバー材からの切削加工により形成しているが、プレス加工や精密鋳造や射出成形等により形成してもよい。
バルブ休止機構を構成するピストン保持部26、バネ部材28、可動ピストン22および突出部40は、好ましくは次のようにして組み立てられる。ピストン保持部26のピストンガイド24内に、バネ部材28と可動ピストン22とを挿入し、ピストン保持部26の案内溝34を通して突出部40を可動ピストン22に形成された穴内に圧入し一体に結合させ、バルブリフタ本体10のスカート内部に組み付けられる。こうして、バルブ休止機構は、バルブリフタ本体10とは別途に組み立てられる。
このように本実施例によれば、可動ピストンに一対の突出部40を設け、ピストン保持部26のピストンガイド24に一対の案内溝34を形成し、可動ピストン22がピストンガイド24内を摺動されるとき、一対の突出部40が案内溝34内でガイドされるようにしたので、可動ピストン22の回転を抑制し、かつ可動ピストン22の摺動するストロークを規制することができ、その結果、油漏れによる油圧応答性の低下を防止することができる。
また、バルブリフタ本体10とバルブ休止機構20との相対回転を規制する構造としたことで、バルブリフタ本体10のスカート部14に設けた油導入口18とバルブ休止機構20のピストンガイド24の油圧室42の位置を一致させることができ、バルブ休止機構の外周全体に油循環用の環状油溝を形成せずに油圧の供給が可能となる。これにより、バルブ休止機構の外周全体に環状油溝を形成した場合に生じるバルブリフタ本体10のスカート内周部とバルブ休止機構外周との隙間からの油漏れを減少させ、潤滑系のポンプ圧力の低下を防止し、より効率よく油圧付与が可能となり応答性がより向上する。さらに、漏れた油がロッカーカバー内に残留し、攪拌されて油温上昇やミスト化によりオイル消費が増加するのを抑制できる。
図4は、本発明の第2の実施例に係るバルブ休止機構を備えたバルブリフタの概略縦部分断面図を示したものである。第2の実施例に係るバルブリフタの基本的な構造は、第1の実施例と同様であるが、第2の実施例では、単一の案内溝と単一の突出部を持つ点で第1の実施例と構成を異にする。すなわち、第2の実施例では、ピストンガイド24の一方の側面にのみ、可動ピストン22の摺動方向に平行でありかつピストン保持部26を貫通する案内溝34が形成されている。可動ピストン22には、ピストンガイド24の一方の側面に形成された案内溝34に挿通支持され、かつ摺動方向に直交する水平方向に突出する突出部40が形成されている。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
上記実施例では、突出部の形状を円筒状にしたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば円錐状や半円筒状のであってもよい。また、案内溝の形状も突出部の形状に応じて適宜変更することが可能である。さらに、突出部は可動ピストンと別体に形成する以外にも一体形成されるものであってもよい。
さらに上記実施例では、可動ピストンに突出部を形成し、ピストン保持部に案内溝を形成したが、例えば、可動ピストンに第1の突出部を形成し、ピストン保持部に第1の突出部を挿入する第1の案内溝を形成し、ピストン保持部に第2の突出部を形成し、可動ピストンに第2の突出部を挿入する第2の案内溝を形成するような組合せであってもよい。
本発明に係るバルブ休止機構付きバルブリフタは、内燃機関の動弁機構に利用される。
本発明の第1の実施例に係るバルブ休止機構付きバルブリフタの概略縦部分断面図である。 図1に示すバルブリフタのA−A線断面図であってバルブ休止状態(油圧OFF時)を示した概略図である。 図1に示すバルブリフタのA−A線断面図であってバルブ動作状態(油圧ON時)を示した概略図である。 本発明の第2の実施例に係るバルブ休止機構付きバルブリフタの概略縦部分断面図である。 図5(a)は従来のバルブ休止機構付きバルブリフタの概略図、図5(b)は従来のバルブ休止機構本体の斜視図、図5(c)は従来の円筒型(可動)ピストンの斜視図である。
符号の説明
10:バルブリフタ本体
12:冠面
14:スカート部
16:ボス部
18:油導入口
20:バルブ休止機構
22:可動ピストン
24:ピストンガイド
26:ピストン保持部
28:バネ部材
30:バルブステム
32a、32b:バルブステム挿通孔
34:案内溝
36:大気連通孔
40:突出部
42:油圧室
44:ピストンガイド奥部
50:凹部
52:凸部
54:シム

Claims (6)

  1. バルブとカムとの間に配置され、油圧によりバルブ動作を制御するバルブ休止機構を備え、バルブ休止機構は、可動ピストンと、可動ピストンを摺動可能に保持するピストンガイドが形成されたピストン保持部と、可動ピストンを一定方向に付勢するバネ部材とを有し、ピストン保持部および可動ピストンには、それぞれバルブステムを挿入するバルブステム挿通孔が形成され、可動ピストンの位置に応じてピストン保持部と可動ピストンの各バルブステム挿通孔が一致し、各バルブステム挿通孔内にバルブステムが挿入される内燃機関のバルブリフタにおいて、
    前記可動ピストンには、その摺動方向と直交する方向に突出する突出部が設けられ、ピストン保持部のピストンガイドには、可動ピストンの摺動方向に平行でありかつ前記突出部を挿入する案内溝が形成され、
    可動ピストンがピストンガイド内を摺動されるとき、前記突出部が前記案内溝内をガイドされ可動ピストンの位置が規制される、バルブ休止機構付きバルブリフタ。
  2. 前記案内溝の摺動方向の長さは、可動ピストンが摺動する距離を規制する、請求項1に記載のバルブ休止機構付きバルブリフタ。
  3. 前記突出部は、可動ピストンに複数形成され、前記案内溝は、前記複数の突出部に対応して複数形成される、請求項1または2に記載のバルブ休止機構付きバルブリフタ。
  4. 前記案内溝は、バルブステムの軸と直交する方向に形成される、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のバルブ休止機構付きバルブリフタ。
  5. 前記可動ピストンに穴が形成され、当該穴内に前記突出部が圧入される、請求項1ないし4いずれか1つに記載のバルブ休止機構付きバルブリフタ。
  6. 前記バルブ休止機構は、倒立カップ形状のバルブリフタ本体内に収容され、前記ピストン保持部の上面に、少なくとも凹部および凸部のいずれかが形成され、少なくとも凹部および凸部のいずれかがバルブリフタ内周のボス部に相互に嵌め合わされ、バルブリフタ本体とバルブ休止機構の相対回転が規制される、請求項1ないし5のいずれか1つに記載のバルブ休止機構付きバルブリフタ。
JP2007053136A 2007-03-02 2007-03-02 バルブ休止機構付きバルブリフタ Expired - Fee Related JP4785772B2 (ja)

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