JP2008214700A - 高強度冷間圧延鋼板および高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板ならびにそれらの製造方法 - Google Patents

高強度冷間圧延鋼板および高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板ならびにそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】自動車用外板パネルに要求される表面外観に優れ、圧延方向に対して45°方向のr値の極めて高い、優れたプレス成形性を備えた引張強度340MPa以上の高強度冷間圧延鋼板および高強度めっき鋼板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.0005〜0.025%、Si:0.2%以下、Mn:0.3〜2.5%、P:0.15%以下、S:0.02%以下、N:0.006%以下、sol.Al:0.005%未満、Ti:0.005〜0.05%およびNb:0.020〜0.200を含有するとともにNbとTiとの含有量の質量比(Nb/Ti)が2以上であり、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、圧延方向に対して45°方向のr値(r45)が1.80以上および/または平均r値(r)が1.60以上、かつ引張強度が340MPa以上であることを特徴とする高強度冷間圧延鋼板。
【選択図】図1

Description

本願発明は、サイドパネル等の自動車外板パネルに適した、圧延方向に対して45°方向におけるr値が1.80以上および/または平均r値が1.60以上のプレス成形性に優れた、引張強度340MPa以上の高強度冷間圧延鋼板および高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板ならびにその製造方法に関する。
自動車の衝突安全性、軽量化のニーズを受けて、車体骨格部材のみならず、サイドパネル、フード、ドア、フェンダー等の自動車外板パネルに適用される薄鋼板においても高強度化が進んでいる。これらの鋼板では、表面外観品質のみならず、優れたプレス成形性、特に、絞り成形性が求められている。絞り成形性は、従来から、JIS Z 2254に記載の塑性歪み比であるランクフォード値(r値)と極めて良好な相関があり、この値を絞り成形性の指標として採用し、かつ、材料設計の指標として広く使用されてきた。このr値が高いほど絞り成形性が良好であることが分かっている。
また、本願発明者らの検討によると、サイドパネル、フード、ドア、フェンダー等の自動車外板パネル等の用途に供するブランク材は、自動車部品のなかでも最大クラスのサイズであり、広幅コイルのまま、ほぼ長方形にブランクカットしたものをプレスに供するため、例えば、サイドパネルでは、開口部の4隅のコーナーの成型が厳しい部分が圧延方向に対し45°方向に位置することになり、素材である鋼板の圧延方向に対し45°方向のr値(以下「r45」とも記す。)が低いとしわや割れが発生し易くなってしまう。したがって、このr45を高めることが重要である。
これら課題に対応する高いr値を得る方法として、C含有量を30ppm程度以下の極低炭素鋼をベースとして、TiやNbなどの炭窒化物生成元素を添加することが有効であり、一般的にIF鋼として軟鋼を主体に広く用いられてきた。さらに、高いr値を備えるとともに高い強度を備える鋼板として、IF鋼をベースとしてMn、Pなどの固溶強化元素を添加した鋼板が開発されている。しかし、固溶強化元素は一般に高価であり、鋼板のコストアップを招く。このため、特許文献1には、固溶強化元素を削減する目的でNbCやTiCで析出強化する技術が開示されている。また、特許文献2では、C:0.0040〜0.01%を含有する鋼板にNbを適正に添加することにより、NbCの微細析出物を生成させて組織の細粒化を図り、表面性状、機械特性を向上させる鋼板が開示されている。
しかし、Nb、Ti添加により、NbC、TiCまたはそれらが複合した(Nb、Ti)(C、N)の微細な析出物が密に生成する。このため、熱間圧延の条件によっては、再結晶時の結晶粒界の移動を妨げるピンニング効果により粒成長性が悪くなる場合があり、r値の低下が懸念される。また、Tiを主に添加した高張力冷間圧延鋼板では、r45を上昇させることが困難であり、自動車外板パネル用途ではプレス割れやシワが発生する場合が多く、プレス不良の増加を招く。さらに、特許文献2のように、Nbを主に添加した高張力冷間圧延鋼板では、NbCがTiCよりも微細に析出するため、高温焼鈍が必須となる。これを避けるには析出物を粗大にする必要があり、一般的には熱間圧延時に高温巻取りとする対策がなされているが十分ではない。
すなわち、r45を向上させるためには、析出物の存在形態およびNbとTiの含有量比の最適化が課題となる。
ここで、特許文献3には、強度の低い軟鋼をベースとした冷間圧延鋼板でr値の面内異方性を改善させるために、Al含有量を低減し、MgおよびTiを添加し、鋼中に含有する0.1μm以下のMgとTiの非常に微細な酸化物を密に分散させるようサイズ、面密度を制御した鋼板が開示されている。しかしながら、これは、Mgの作用によって酸化物を微細化した技術であって、r値に大きく影響するNbやTi等の炭窒化物形成元素の析出を制御したわけではない。また、反応性の極めて高いMgを溶製時の溶鋼中に添加してその酸化物を均一に分散させることは非常に困難であり操業面で課題がある。
また、特許文献4には、Al含有量を低減し、Tiを含有させた極低炭素鋼の薄鋼板、およびその製造方法が開示されている。この製造方法は、微細でかつ、部分的に固い晶出相がなく、介在物全体が変形・破砕しやすい組成に介在物をコントロールしている。その結果、介在物欠陥が減少し、さらに鋼中のsol.Al含有量が低減されるので、再結晶温度が低く、高いプレス成形性を有する鋼板を得ることができるとされている。しかし、介在物性欠陥に起因する表面性状または成形性への影響には触れられているも、特に絞り成形性の最も重要な指標であるr値の改善に関する記述はない。
以上はプレス成形性に関する課題であるが、一方、Ti添加鋼では、合金化溶融亜鉛めっきをした場合、すじ模様状のめっき表面外観を呈する欠陥を生じる場合がある。これは次のようなメカニズムで発生すると考えられる。
鋳造されたスラブ内にはTi系析出物(TiC、Ti)が微細に分散析出しており、熱間圧延の前段階としてスラブを再加熱すると、Ti系析出物が微細なものから固溶し、また固溶しきれない温度では互いの距離が近い場合には拡散により粗大化する。ここで加熱ムラが存在すると、場所によっては固溶しないものや、粗大化しないものも存在する。
このような析出物サイズに分布ムラを持った状態で熱間圧延、冷間圧延および焼鈍を施すと、結晶粒界の移動を妨げるピンニング効果により再結晶挙動が場所によって異なり、結果的に結晶粒サイズが場所によって異なってくる。溶融亜鉛めっきの合金化速度は結晶粒界の密度により差を生ずるため、上記の結晶粒サイズのばらつきに対応して合金化挙動にも差が生じ、合金化溶融亜鉛めっきの表面に凹凸差が発生する。熱間圧延、冷間圧延工程において、この析出物サイズに分布ムラを持った状態が圧延方向に延伸されるため、前記凹凸差はめっき外観として圧延方向に筋状に凹凸を有するように観察されることとなり、表面外観が劣化する。これは製品の塗装工程を経た状態でも観察される場合があり、ユーザーの目にとまりやすい自動車外板パネル用途においては大きな課題であった。これを抑制するためには熱間圧延工程での析出物のサイズのムラをなくすことが重要で、できるだけ析出物の固溶ばらつきなどの影響を少なくするため、微細な析出物を少なくし、粗大化しておく必要がある。
特開平10−46289号公報 特開2000−303145号公報 特開平11−323476号公報 特開平10−226843号公報
本願発明は、上述したように、優れたプレス成形性を有する高強度冷間圧延鋼板や高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板が得られていない現状に鑑みてなされたものである。特に、サイドパネル、フード、ドア、フェンダー等の自動車用外板パネルに要求される表面外観に優れ、圧延方向に対して45°方向のr値(r45)の極めて高い、優れたプレス成形性を備えた引張強度340MPa以上の高強度冷間圧延鋼板および高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板ならびにその製造方法を提供することを目的とする。
本願発明者らは、NbとTiを添加した場合にも炭窒化物を粗大化することを可能にする方法を確立するため、析出物の析出形態、特に酸化物と炭窒化物の関係を詳細に調査し、これに及ぼす化学組成の影響を調査し、検討した。
以下、本願発明の基礎となる試験結果を説明する。実験室レベルで440MPa級の引張強度を有する成分系で、Al脱酸とTi脱酸にて鋼を溶製し(化学組成はsol.Al量のみ変化)、ラボ熱間圧延、冷間圧延、焼鈍を行い、機械特性ならびに酸化物と炭窒化物の存在形態を評価した。
その結果、図1に示すように、Alを低減しTi脱酸を実施した鋼において、従来のアルミキルド鋼に比し、さらに高い成形性、特に高r値が得られるという新たな知見が得られた。
この知見を詳細に調査した結果、次のようなことも明らかになった。
まず、Alを添加して脱酸するアルミキルド鋼が従来から一般的であるが、添加されたAlに由来して生成するクラスター状のAl系介在物は(Nb、Ti)(C、N)の析出状態に影響しない。これに対して、低Al濃度の状態でTi脱酸を行うと、Al系介在物の生成が抑制されてTiOx系介在物が優先的に生成し、さらに、このTiOx系介在物を生成核として(Nb、Ti)(C、N)が複合析出すると推定される。その結果、微細な析出物の形態を有する(Nb、Ti)(C、N)の生成が抑制され、従来のアルミキルド鋼に比し有効にr値が向上し、特にr45が向上することが推定された。
さらに詳細に検討を進めると、製品での板厚断面において長径が1μm以上のTiOxの平均数密度が30個/mm以上の場合に、より高いr値が得られることも判明した。
ここで、「TiOx」とは、TiO、TiおよびTiの総称であって、TiOxの表記はそれぞれの酸化物の総和を意味する。なお、これらを核として複合析出したTi、Nbの炭窒化物およびMn酸化物は除く。その生成量を計測するに当たっては、簡易的には、エネルギー分散型X線マイクロアナライザ(EPMA)等でTi濃度を求め、TiOに換算して80質量%以上のものを対象とする。TiOに換算したTiOx濃度が80質量%未満では、高温で軟質、言い換えれば結晶相を含まない非晶質な相が生成し、炭窒化物の生成サイトとして有効に機能しないからである。炭窒化物は、TiOxの表面、すなわち母相と介在物の間に異質核生成して存在する形態となる。TiOxには、通常、不可避的不純物として、Mn、Al、Ca、Si等が含有される。
上記の好適な介在物分布状態は、sol.Ti(酸可溶性のTi量):0.004%以上とすることによって確実に実現することができ、その結果r値が向上する。図1における□印のデータは、長径が1μm以上のTiOxの平均数密度が30個/mm以上でsol.Ti:0.004%以上の場合の結果であり、sol.Ti:0.004%未満の結果(●印)よりも高r値となっている。
加えて、NbとTiの含有量比を詳細に検討した結果、Nb/Ti≧2とすることでr45をさらに向上でき、平均r値が高くなることが判明した。この理由は明らかではないが、TiOxに複合析出させる炭窒化物としてはTi(C、N)よりもNb(C、N)の方がr45の向上に有効に寄与すると推定される。なお、Nb(C、N)による熱間圧延鋼板の細粒化の効果によってもr45が向上するとも推定される。
さらに、上述のように、微小な析出物生成を抑制し、析出物を粗大化させたことで、スラブ再加熱時等に発生する析出物のサイズムラを小さくすることができ、再結晶化挙動ひいては溶融亜鉛めっき後の合金化挙動が均一化し、すじ状欠陥が低減可能となり表面外観を改善することが可能であることも判明した。
以上の知見に基づいて完成された本願発明は次のとおりである。
(1)質量%で、C:0.0005〜0.025%、Si:0.2%以下、Mn:0.3〜2.5%、P:0.15%以下、S:0.02%以下、N:0.006%以下、sol.Al:0.005%未満、Ti:0.005〜0.05%およびNb:0.020〜0.200を含有するとともにNbとTiとの含有量の質量比(Nb/Ti)が2以上であり、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、圧延方向に対して45°方向のr値(r45)が1.80以上および/または平均r値(r)が1.60以上、かつ引張強度が340MPa以上であることを特徴とする高強度冷間圧延鋼板。
(2)前記Feの一部に代えて、質量%で、B:0.0001〜0.0020%を含有することを特徴とする(1)に記載の高強度冷間圧延鋼板。
(3)前記Feの一部に代えて、質量%で、Cr:1%以下、Mo:1%以下、V:1%以下、W:1%以下、Cu:1%以下およびNi:1%以下の群から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の高強度冷間圧延鋼板。
(4)板厚断面において長径が1μm以上のTiOxの平均数密度が30個/mm以上であり、sol.Ti:0.004%以上であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の高強度冷間圧延鋼板。
(5)質量%で、Si:0.1%以下、P:0.10%以下である化学組成を有する(1)〜(4)のいずれかに記載の高強度冷間圧延鋼板の表面に合金化溶融亜鉛めっき層を備えることを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
(6)(1)〜(3)のいずれかに記載の化学組成を有する鋼塊または鋼片を1100〜1270℃として熱間圧延を施し、Ar〜1000℃で熱間圧延を完了して400〜700℃で鋼帯に巻き取り、酸洗を行った後に圧下率50%以上で冷間圧延を施し、次いで再結晶焼鈍することを特徴とする高強度冷間圧延鋼板の製造方法。
(7)質量%で、Si:0.1%以下、P:0.10%以下である化学組成を有する(6)に記載の製造方法により得られた高強度冷間圧延鋼板の表面に合金化溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
本願発明によると、サイドパネル、ドア、フェンダーなどの自動車外板パネル用途に好適な、r値、特にr45の高いプレス成形性に優れた高強度冷間圧延鋼板および高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造することができ、産業上、極めて有益である。
この高強度冷間圧延鋼板は、加工用冷間圧延鋼板としてのみならず、加工用表面処理鋼板の原板としても適用できる。その表面処理としては、溶融亜鉛めっきや溶融Al系めっきなどの溶融金属めっきや、電気めっき、すずめっき等がある。
1.高強度冷間圧延鋼板、高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板について
(1)鋼組成
ア)C:0.0005〜0.025%
Cは、Nb、Ti等の炭化物形成元素と結合し、TiC、NbCまたはその複合析出物である(Nb、Ti)(C、N)などの微細炭窒化物を形成する。C含有量を適正化することは、炭窒化物を適当な体積率で析出させつつ成形性を高めるために必須である。炭窒化物を生成することで大きな析出強化の効果が得られ、Mn,P,Siなどの固溶元素の多量添加を必要とせずに高強度化できる。さらには、再結晶焼鈍時の固溶C、Nを低減できるため、製品のr値を向上させる効果がある。
C含有量が0.0005%未満では溶鋼を脱炭するコストが非常に嵩む上、耐二次加工脆性が劣化する場合がある。さらには、十分な引張強度が得られない場合がある。一方、C含有量が0.025%を超えると耐力が上昇し伸びが低下して、成形性、特にr値が低下する。したがって、C含有量を0.0005〜0.025%とする。さらなる成形性、特にr値確保の観点からは、C含有量を0.01%以下とすることが好ましい。
イ)Si:0.2%以下
Siは、不純物として含有される元素であるが、安価な固溶強化元素でもあるので、強度向上を目的として含有させることができる。しかしながら、Siは脱酸作用を有し、sol.Al含有量が低い場合にはその影響が大きくなり、Si含有量が0.2%を超えると、この脱酸作用によってTiOxの生成が阻害される。したがって、Si含有量を0.2%以下とする。なお、冷間圧延鋼板の表面に溶融金属めっきを施す場合には、Si含有量が0.1%を超えるとめっき品質に悪影響を及ぼす。このため、冷間圧延鋼板の表面に溶融金属めっきを施す場合には、Si含有量を0.1%以下とする。好ましくは0.05%以下である。
ウ)Mn:0.3〜2.5%
Mnは、固溶強化により鋼板を高強度化する作用を有する。Mn含有量が0.3%未満では、目的とする高強度化が図れない場合がある。一方、Mn含有量が2.5%超では耐力が上昇し伸びが劣化し、加工時にしわや割れが生じやすくなる。このためMn含有量を0.3〜2.5%とする。成形性をさらに良好にするためには、Mn含有量を2.0%以下とすることが好ましい。
エ)P:0.15%以下
Pは、不純物として含有される元素であるが、r値の低下を抑えながら固溶強化によって鋼板を高強度化することができる有用な元素であり、強度向上を目的として含有させることができる。しかしながら、P含有量が0.15%を超えると耐力が上昇して伸びが低下するため成形性が劣化する。このため、P含有量を0.15%以下とする。なお、冷間圧延鋼板の表面に合金化溶融亜鉛めっきを施す場合には、P含有量が0.10%を超えると、合金化処理性が低下してめっき密着性が低下したり、めっき表面にP偏析に起因するすじ模様が現れたりすることがある。このため、冷間圧延鋼板の表面に合金化溶融亜鉛めっきを施す場合にはP含有量を0.10%以下とすることが好ましい。さらに好ましくは0.06%以下である。P含有量の下限については、目的とする高強度化が図れない場合があるため0.03%以上とすることが好ましい。
オ)S:0.02%以下
Sは、不純物として鋼板中に存在するが、その含有量が多いとスケール疵が生じやすくなり表面外観を著しく劣化させる場合がある。このため、その含有量を0.02%以下とする。好ましくは0.01%以下である。
カ)N:0.006%以下
Nは、不純物として鋼板中に存在するが、過剰に含有すると耐力が上昇して面歪みが生じやすくなったりFe中に固溶してストレッチャーストレインなどの表面欠陥を発生させる原因となったりする。このため、N含有量を0.006%以下とする。好ましくは0.003%以下である。
キ)sol.Al:0.005%未満
通常、Alは脱酸のため添加されるが、本願発明においてはTiによる脱酸を主として行うため、その含有量は多く必要としない。むしろsol.Al含有量が過剰であると、本願発明にとって重要なTiOx介在物が低減し、(Nb、Ti)(C、N)の析出状態に影響しないAl系介在物が増えてしまう。このため、sol.Al含有量は0.005%未満とする。成形性の観点からは、0.003%以下とするとTiOx酸化物が効果的に生成するので、さらに好ましい。sol.Al含有量は低い方がr値は向上するので下限は特に規定する必要はないが、不純物として不可避的に微量が含有されることから、経済的効率の観点からsol.Al含有量を0.0001%以上とすることが好ましい。後述するようにsol.Tiをより確実に0.004%以上とする観点からは、sol.Al含有量を0.0005%以上とすることがさらに好ましい。
ク)Ti:0.005〜0.05%
Tiは、鋼を脱酸するとともに、高r値を有する鋼板を得るために必要なTiOx介在物を適正量生成させる機能を有する重要な元素である。また、一部はTiNとして析出させることにより、Nによるストレッチャーストレインや耐力の上昇を抑制して加工時の面歪みを生じ難くする。そのため、Ti含有量を0.005%以上とする。
しかしながら、0.05%を超えてTiを含有させると、Ti(C,N)の析出量が増加して伸びを劣化させて加工時に面歪みや割れが生じやすくなる。また、冷間圧延鋼板の表面に溶融亜鉛めっきを施す場合にはめっき表面にすじ模様を呈しやすくなる。このためTi含有量を0.05%以下とする。なお、Tiは比較的高価な添加元素であるから、添加量を抑えて製造コストを抑制しつつ加工性の向上と溶融亜鉛めっきの表面不良抑制とを実現する観点からは、Ti含有量を0.025%以下とすることが好ましい。
ケ)Nb:0.020〜0.200%
Nbは、Tiと同様にCと結合してNbCの析出物を生成して機械的特性を向上させる。また、本願発明が目的とするr45の向上を実現するために必須である。NbはNb(C,N)となってTiOxに複合析出してr45の向上に寄与する。このため、Nb含有量を0.020%以上とする。成形性および強度の確保の観点からは、0.040%以上とすることが好ましい。Nb含有量が0.020%未満であると、NbCの析出量が不足して固溶Cを固定できず、ストレッチャーストレインなどの表面欠陥が発生しやすくなったり、引張強度を安定的に確保することが困難になったりする場合がある。一方、Nb含有量が0.200%超であると、Cに比してNbが過剰となるために、耐力が上昇し伸びが低下して加工時にしわが生じやすくなる。したがって、Nb含有量は0.200%以下とする。
コ)Nb/Ti≧2
本願発明では、TiとNbの複合添加が必須となるが、目的とするr45をさらに上昇させるためには、NbとTiとの含有量にも適正なバランスが存在し、NbとTiとの含有量の比(Nb/Ti)を2以上とする。Nb/Tiが2未満ではNb(C,N)がTiOxに複合析出し難くなったり、熱間圧延鋼板の細粒化効果が小さくなったりするため、r45を高めることは困難である。一方、上限は特に限定しないが、Nb/Tiが過剰に高いと、再結晶温度が上昇し、高温で焼鈍する必要が生じるため、20以下とすることが好ましい。
サ)B:0.0001〜0.0020%
Bは二次加工脆化を防止する作用を有するので含有させることが好ましい。B含有量が0.0001%未満ではこの効果が小さく、0.0020%を超えるとr値が顕著に低下する。このため、B含有量は0.0001〜0.0020%とする。好ましくは0.0003〜0.0010%である。
シ)Cr:1%以下、Mo:1%以下、V:1%以下、W:1%以下、Cu:1%以下およびNi:1%以下から選ばれる1種または2種以上
これらの元素は強度確保のためFeの一部に代えて含有させても良い。各元素の含有量がそれぞれ1%を超えると強度向上の効果が飽和して経済的に非効率となるため各元素の含有量を1%以下とする。好ましくは各元素とも0.5%以下である。なお、強度確保のために含有させる場合には各々の元素の含有量を0.01%以上とすることが好ましい。
ス)sol.Ti:0.004%以上
特にr45および平均r値をさらに上昇させる観点から、sol.Ti:0.004%以上とした場合にTiOx介在物の生成を促進でき、高いr値が得られる。上限は特に限定しないが、冷間圧延鋼板の表面に溶融亜鉛めっきを施す場合にはめっき表面にすじ模様を呈する場合があるので0.02%以下とすることが好ましい。
(2)介在物
製品の板厚断面において長径が1μm以上のTiOxの平均数密度が30個/mm以上であることが好適である。その形状は特に限定されないが、特に球状または角の取れた塊状が好適な形状で、そのサイズは観察断面における長径が1μm以上である介在物が対象である。組成はTiO、Ti、およびTiの一種以上を有するTi酸化物が主体であって、Ti,Nbの炭窒化物およびMn酸化物が複合している場合があり、そのような複合介在物が多い場合に高いr値を有する鋼板が得られる。平均数密度が30個/mm未満では、Nb、Tiの炭窒化物が複合析出するサイトとして不十分な数密度であり鋼板での高r値化に与える影響が小さくなる。上限は高r値化の観点では特に設定する必要はないが、冷間圧延鋼板の表面性状の観点からは500個/mm以下としておくことが好ましい。
2.製造方法
本願発明に係る高強度冷間圧延鋼板・高強度溶融亜鉛めっき鋼板を製造するための好適な製造方法を以下に説明する。
(1)製鋼工程
製鋼でのプロセス面での方法について説明する。本願発明では、Alを低減してTiを主体とした脱酸処理を行うことがポイントである。
まず、本願発明の方法においては、連続鋳造を行う前の溶鋼を脱酸する前に、減圧下で脱炭処理することが好ましい。量産プロセスの製造法の好ましい一例は、通常の酸素吹き転炉を用いて溶鋼を吹錬した後、炉外精錬プロセスにて減圧下で脱炭処理することである。このような処理を行うことで、溶鋼が減圧下で効果的に脱炭処理される。
上記の脱炭処理に引き続いて、得られた未脱酸溶鋼にTiまたはTi合金(以下、単に「Ti」と記す)を添加し、溶鋼中の溶存酸素によってTiOxを形成する。なお、脱酸によって消費されるTi量を抑制すべく、Ti添加に先立ってMnもしくはMn合金(以下、単に「Mn」と記す)、SiもしくはSi合金(以下、単に「Si」と記す)および/または少量のAlもしくはAl合金(以下、単に「Al」と記す)を添加して溶鋼をある程度脱酸しておいてもよい。また、Al含有量を抑制する観点からは、Al添加は行わず、Mn、Siを未脱酸溶鋼中に添加するのが好ましい。
以上の溶製手法により、Tiの酸化物系介在物であるTiOxが、1μm以上の平均数密度が30個/mm以上の密度で、球状または角の取れた塊状の形状として得られやすい。
(2)熱間圧延工程
ア)熱間圧延開始温度:1100〜1270℃
上記1の(1)にて説明した鋼組成を備える鋼塊または鋼片を1100〜1270℃とした後に熱間圧延を施す。ここで、前記鋼塊または鋼片は、1100℃未満の温度にあるものを再加熱して1100〜1270℃として熱間圧延に供してもよいし、連続鋳造スラブを用いる場合には連続鋳造後1100℃未満に低下させることなく1100〜1270℃とした後に熱間圧延に供してもよいし、鋼片を用いる場合には分塊圧延後の鋼片を1100℃未満に低下させることなく1100〜1270℃とした後に熱間圧延に供してもよい。
熱間圧延に供する鋼塊または鋼片が1100℃未満の場合には変形抵抗が高く熱間圧延が困難となる場合があり、1270℃を超える場合には過剰なスケールが生成し冷間圧延後まで残留して表面性状を劣化させる場合がある。
このため、熱間圧延に供する鋼塊または鋼片の温度を1100〜1270℃とすることが好ましい。
イ)熱間圧延完了温度:Ar点〜1000℃
熱間圧延完了温度をAr点未満とすると、表層がフェライト化して熱間圧延組織が粗大化しやすくなる。このため鋼板のr値が低下して加工時に割れが生じたり、溶融亜鉛めっき鋼板についてはめっき表面にすじ模様を呈したりする場合がある。一方、熱間圧延完了温度が1000℃を超えると、スケールにより表面性状が劣化しやすくなる。したがって、熱間圧延完了温度をAr点〜1000℃と定めた。好ましい温度は、Ar点〜950℃である。なお、熱間圧延完了温度を上記の温度範囲で行うために、圧延完了する前のシートバーを、加熱装置により加熱しても良い。この際に、鋼帯の後端が先端よりも高温となるように加熱し、鋼帯全長にわたる温度変動を小さくし、コイル内の特性の均一性を向上させることが望ましい。
ウ)巻取温度:400〜700℃
巻取温度が400℃未満では、巻取り後における炭窒化物、特にNbCの生成が不十分となり、NbCの効果を十分に享受することができない場合がある。この場合には、r値が低下して加工時に割れが生じやすくなってしまう。一方、巻取温度が700℃超の場合には、スケールが過剰に生成して表面性状を劣化させたり強度低下を招いたりする可能性が特に高まる。好ましい巻取温度は400〜650℃である。
(3)酸洗工程、冷間圧延工程、焼鈍工程、めっき工程
熱間圧延により得られる熱間圧延鋼板は、酸洗により脱スケールされ、冷間圧延が施された後に再結晶焼鈍が施される。合金化溶融亜鉛めっき鋼板の場合には、さらに溶融亜鉛めっきが施され、合金化処理が施される。
酸洗は常法で構わないが、冷間圧延は圧下率を50%以上とするとともに再結晶焼鈍を行い、再結晶集合組織を発達させて絞り性に好ましいr値が高くなるようにする。なお、再結晶焼鈍は再結晶温度以上Ac点未満で均熱する。均熱温度がAc点を超えると変態によって絞り性に好ましい再結晶集合組織が破壊されてr値が低下する。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造する場合には、連続溶融亜鉛めっきラインを用いて、焼鈍工程、溶融亜鉛めっき工程および合金化処理工程を連続して行うことが生産性の観点から好ましい。合金化溶融亜鉛めっきの方法は常法で構わない。
なお、本願発明における冷間圧延鋼板は、その後に表面処理を施すことにより得られる、溶融金属めっき鋼板、電気めっき鋼板、すずめっき鋼板、塗装鋼板その他の表面処理用鋼板の原板として用いることができる。溶融金属めっきとしては、溶融亜鉛めっき、溶融Alめっき、溶融Al合金めっき等が例示される。特に、電気めっきの場合には、Ti系析出物の分布ムラが存在すると、焼鈍後の母材集合組織が変化してめっきの配向性が揃うことで筋状に凹凸を呈するように観察されることから、これを抑制するために本願発明における冷間圧延鋼板をめっき原板とすることが好適である。これらの表面処理方法は常法に従って行うことでよい。例えば、電気めっき鋼板を製造する場合には、再結晶焼鈍後に、電気めっきラインを用いて電気めっきを行えばよい。
以下、本願発明について合金化溶融亜鉛めっき鋼板を例にとって説明するが、冷間圧延鋼板については溶融めっき工程を省略すればよい。
1.試験方法
本願発明の効果を確認するため、各種の試験条件にて溶製した溶鋼を用いて連続鋳造を行い、薄板製品にてその結果を評価した。
表1および表2に示す化学成分を含有する供試材No.1〜35の鋼板を試作した。
Figure 2008214700
Figure 2008214700
試験溶解装置および連続鋳造試験機を用いて、2.5tonの鋳片を製造した。その際、未脱酸の溶鋼を真空下で脱炭処理したものと同等の溶鋼組成としたのちに脱酸処理を施した。脱酸処理は、Ti以外の元素を添加量制御で調整し、その後所望の濃度およびTiOx系介在物が分散するように、金属Tiを添加して行った。
上記の方法で溶製した溶鋼を1ストランドタイプの垂直型試験連続鋳造機に供給し、厚さ100mm、幅1000mmの鋳片に鋳造した。
切り出したスラブを再加熱し、試験熱間圧延機により粗圧延後で板厚30mm、仕上圧延後で板厚3.2mmとし、その後冷却した。各鋼板の熱間圧延開始温度および完了温度、ならびに巻き取り温度は表1および2に示したとおりである。
冷却後、さらに0.65mmまで冷間圧延し、試験溶融めっき装置にて焼鈍(温度は表1および2参照。)を施した後、片面当り45g/mの溶融亜鉛めっきを施し、470〜550℃で合金化処理を行い、冷却後、0.6%の伸率の調質圧延を施した。
得られた試験材について、機械特性、酸化物個数および表面性状を調査した。
機械特性は、焼鈍後の薄鋼板からJIS5号試験片を採取し、圧延方向に対する角度が0°、45°、90°の3方向におけるYS、TS、EL、YPE、r値を測定した。表1および表2には、90°方向のYS、TS、EL、YPE、および0°、45°、90°方向のr値および平均r値を示す。
酸化物の測定は、板厚断面について2000倍の倍率でSEM観察を行いTiOx酸化物の数密度を測定した。測定は板厚1/4t位置の5箇所で行い、得られた結果を平均して求めた。なお、酸化物としては、TiOx酸化物以外の析出物または酸化物、硫化物、例えば、(Nb、Ti)(C、N)等と複合析出している場合があり、SEMに付設されたEPMAを用いて複合状態、特にTi酸化物の濃度の計測も行った。
表面性状は、めっき表面の外観を目視で評価し、すじ状模様、スケール疵、不めっき、およびめっき剥離などのめっき不良が認められない場合に良好(OK)と判定した。
2.試験結果
鋼の成分、製造条件および機械的特性を調査した結果を表1および表2に示す。
本願発明の成分範囲の鋼板であるNo.1〜18(表1)は、機械特性、特に、r45が1.80以上および/または平均r値が1.60以上を満たし、さらに表面外観にも優れ、自動車外板パネル用に好適であった。
これに対し、表2のNo.19、20は、本発明例のNo.3とほとんど同じ成分でsol.Al量を変化させた結果であるが、sol.Al>0.005%のため、r値が低下している。さらに、Nb主体の析出物が微細化しているため、850℃以上の高温焼鈍が必要であった。
No.21〜28(表2)は、成分外れから、強度不足、r値不足(r45、および/または平均r値)、降伏点伸びの発生により、機械特性は不良となった。
No.29(表2)は機械特性のみならずTi量が多く、すじ模様が発生した。No.30(表2)は鋼板としての機械特性は良好であったが、P量がやや多いため、めっき後の表面にPすじや合金化不良が発生した。No.31(表2)も鋼板としての機械特性は良好であったが、Si量がやや多いため不めっきが発生した。No.32(表2)はS量が多く、スケール疵が発生した。
No.33、34、35(表2)は成分面では満たすものの操業面で機械特性不良となり、r値不足である。さらに、No.33は熱間圧延完了温度が低く、すじ模様が発生した。
sol.Al量およびsol.Ti量が平均r値およびr45に与える影響を評価した結果を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 質量%で、C:0.0005〜0.025%、Si:0.2%以下、Mn:0.3〜2.5%、P:0.15%以下、S:0.02%以下、N:0.006%以下、sol.Al:0.005%未満、Ti:0.005〜0.05%およびNb:0.020〜0.200を含有するとともにNbとTiとの含有量の質量比(Nb/Ti)が2以上であり、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、圧延方向に対して45°方向のr値(r45)が1.80以上および/または平均r値(r)が1.60以上、かつ引張強度が340MPa以上であることを特徴とする高強度冷間圧延鋼板。
  2. 前記Feの一部に代えて、質量%で、B:0.0001〜0.0020%を含有することを特徴とする請求項1に記載の高強度冷間圧延鋼板。
  3. 前記Feの一部に代えて、質量%で、Cr:1%以下、Mo:1%以下、V:1%以下、W:1%以下、Cu:1%以下およびNi:1%以下の群から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の高強度冷間圧延鋼板。
  4. 板厚断面において長径が1μm以上のTiOxの平均数密度が30個/mm以上であり、sol.Ti:0.004%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高強度冷間圧延鋼板。
  5. 質量%で、Si:0.1%以下、P:0.10%以下である化学組成を有する請求項1〜4のいずれかに記載の高強度冷間圧延鋼板の表面に合金化溶融亜鉛めっき層を備えることを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載の化学組成を有する鋼塊または鋼片を1100〜1270℃として熱間圧延を施し、Ar〜1000℃で熱間圧延を完了して400〜700℃で鋼帯に巻き取り、酸洗を行った後に圧下率50%以上で冷間圧延を施し、次いで再結晶焼鈍することを特徴とする高強度冷間圧延鋼板の製造方法。
  7. 質量%で、Si:0.1%以下、P:0.10%以下である化学組成を有する請求項6に記載の製造方法により得られた高強度冷間圧延鋼板の表面に合金化溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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