JP2008213070A - 圧入装置および圧入方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧入部材が規定の位置まで圧入されていることを厳密に保証することができる圧入装置および圧入方法を提供すること。
【解決手段】圧入装置は,圧入ヘッド部50にてアウターレース30を保持し,さらに圧入ヘッド部50の先端に位置する回転ヘッド部52にてプレート21を保持する。この状態で,プレート21とともにアウターレース30をケース10に圧入し,アウターレース30を圧入した状態で回転ヘッド部52を回転駆動する。このとき,アウターレース30が正常に圧入されていれば,プレート21は回転しない。一方,正常に圧入されていなければ,プレート21が回転する。つまり,プレート21とアウターレース30との回転摩擦抵抗を利用し,プレート21(回転ヘッド部52)が回転しているか否かによって圧入状態の良否を判断する。
【選択図】図6

Description

本発明は,圧入部材をワークに設けられた所定の有底孔内に圧入する圧入装置および圧入方法に関する。さらに詳細には,圧入部材の圧入状態を高精度に保証する圧入装置および圧入方法に関するものである。
従来から自動車の駆動ユニット(トランスアクスル)には,テーパードローラを備えたテーパードローラベアリングが組み込まれる。例えば,図13ないし図14に示すように,取付開口部11が設けられたトランスアクスルのケース10を用意し,その取付開口部11にプレート20とともにアウターレース30を圧入する。取付開口部11は,底面12を有する有底孔であり,底面12の一部に貫通部13が設けられている。圧入の際には,アウターレース30がプレート20を挟んで底面12に達するまで押し込まれる。その後,テーパードローラベアリング41とともに,ギア等の回転体42と係合するインナーレース40を組み付ける。
また,テーパードローラベアリング41では,テーパードローラベアリング41とアウターレース30との間に適切な押圧力を作用させ,初期状態での回転トルク(プレロードトルク)を所定の値に設定する。プレロードトルクの調節方法としては,例えばケース10とアウターレース30との間にシム等の位置調節用のプレート20を挿入することによって行われる。
トランスアクスルに利用されるテーパードローラベアリング41は,高スラスト荷重下にさらされることから,プレロードトルクを厳密に設定する必要がある。プレロードトルクの代表的な不良要因としては,ケース10とアウターレース30との間に存在する圧入方向の隙間が考えられ,駆動中に隙間が締まることでプレロードトルクが変化する。その結果,テーパードローラベアリングの耐久性が低下する。
そのため,アウターレース30およびプレート20が確実に圧入されていることの保証が必要となる。すなわち,アウターレース30,プレート20およびケース10が隙間なく接していることが必要となる。そこで,圧入状態を確認する圧入装置として,例えば特許文献1に開示されたテーパードローラベアリングの組付け方法がある。この特許文献1の組付け方法では,圧入推力とストロークとを細かく比較しながら圧入良否の判定を行う。すなわち,(1)十分な圧入推力で圧入していること,(2)圧入深さが規格内であること,の2点で圧入の品質を保証している。
このほか,圧入推力を計測するものとしては,例えば特許文献2に開示されている圧入装置がある。また,圧入深さを計測するものとしては,例えば特許文献3に開示されている圧入装置がある。
特開2003−194082号公報 特開2000−94236号公報 特開平6−126551号公報
しかしながら,前記した従来の圧入装置には,次のような問題があった。すなわち,圧入推力による管理では,実際には圧力推力そのものではなく,シリンダ油圧を油圧計で計測することになる。そのため,シリンダや管路の劣化等による油圧損失が生じる。
また,圧入の深さによる管理では,圧入装置の所定位置からのシリンダ長さの測定であり,圧入部材の寸法公差内の圧入ばらつきには対応できない。一方で,アウターレース30とトランスアクスルのケース10との間に微小異物が噛み込まれ,その微小異物が寸法公差内であっても,プレロードトルクの変化は大きい。従って,これらの方法では,厳密な圧入状態の保証ができていない。
本発明は,前記した従来の圧入装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,圧入部材が規定の位置まで圧入されていることを厳密に保証することができる圧入装置および圧入方法を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた圧入装置は,貫通孔を有する被圧入部材を,プレート部材を挟んでワークに設けられた所定の有底孔内に圧入する圧入装置であって,被圧入部材の圧入方向に移動自在に設けられた圧入軸と,圧入軸の先端部に位置し,被圧入部材の貫通孔を通して当該被圧入部材を保持する圧入ヘッド部と,圧入ヘッド部の先端部に位置し,プレート部材と着脱可能に嵌合し,圧入軸の軸方向を中心に回転自在に設けられた回転部と,回転部を回転駆動する駆動部と,回転部の回転状況を検知し,その検知結果を基に被圧入部材の圧入状態の良否を判断する圧入状態診断部とを備えることを特徴としている。
本発明の圧入装置は,圧入ヘッド部にて被圧入部材の貫通孔を通して当該被圧入部材を保持し,さらに圧入ヘッド部の先端に位置する回転部にてプレート部材を保持する。回転部とプレート部とは着脱可能に嵌合させる。両者の嵌合は,例えば,プレート部に切欠き部を,回転部にその切欠き部と噛み合う突起部を,それぞれ設けて両者を嵌め合わせることによって行われる。つまり,両者が嵌合することで,回転部の回転に伴ってプレート部材が回転移動するようになっている。この状態で,圧入軸をワーク側に移動させ,プレート部材とともに被圧入部材をワークの有底孔内に圧入する(圧入ステップ)。
その後,被圧入部材を圧入した状態で,駆動部にて回転部を回転駆動する(回転ステップ)。このとき,被圧入部材がワークに正常に圧入されていれば,被圧入部材とワークとに挟み込まれたプレート部材は,被圧入部材およびワークとの摩擦抵抗によって回転が阻まれる。そのため,回転部は回転しない状態になる。一方,被圧入部材がワークに正常に圧入されていなければ,プレート部材と被圧入部材ないしワークとの間に隙間がある。そのため,プレート部材と被圧入部材およびワークとの摩擦抵抗が回転部のトルクより小さく,回転部の回転に伴ってプレートが回転することになる。つまり,回転摩擦抵抗を利用し,回転部あるいはプレート部材が回転しているか否かによって圧入状態の良否を判断できる。
従って,圧入状態診断部は,回転部の回転状況を検知し,その検知結果を基に被圧入部材の圧入状態の良否を判断する(圧入状態診断ステップ)。すなわち,本発明の圧入装置では,実際のプレート部材と被圧入部材との密着状態およびワークとプレート部材との密着状態から圧入状態を判断でき,圧入推力や圧入深さで圧入状態を推測する従来の技術と比較して,圧入状態がより厳密に保証される。
回転部の回転の有無を判断する方法としては,例えば駆動部がエアモータを備え,エアモータによって回転部を回転駆動し,圧入状態診断部がエアモータの背圧を検知し,エアモータの背圧が所定値以上であれば,回転部が回転していないと判断する。すなわち,エアモータが回転できない状態であれば,入力された圧縮エアがエアモータの回転に利用されることなく排気される。そのため,背圧が高くなる。一方,エアモータが回転可能な状態であれば,入力された圧縮エアがエアモータの回転に利用され,背圧は上昇しない。従って,エアモータの背圧を検知することで圧入状態の良否を判断できる。この他にも,駆動部が電動機を備え,サーボ機構によって回転制御を行うものであれば,制御信号を基に電動機の回転状態を検知できる。
また,本発明のプレート部材は,被圧入部材の圧入状態の検査に利用されるが,被圧入部材の圧入方向の位置を調節するシム部材であることとするとよりよい。すなわち,被圧入部材をワークに圧入する際,両者の寸法誤差を調節するため,シム等の位置調節部材が利用される。そこで,プレート部材が位置調節機能を兼ねることにより,部品点数の増加なく圧入状態を高精度に保証できる。
本発明によれば,圧入部材が規定の位置まで圧入されていることを厳密に保証することができる圧入装置および圧入方法が実現されている。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお,本実施例は,テーパードローラベアリングのアウターレースをトランスアクスルのケースの所定の取付口に組み付ける圧入装置に本発明を適用したものである。ワークとなるアウターレースおよびケースは従来と同様であり,図13ないし図14と同じ記号を用いて説明する。
本形態の圧入装置100は,図1に示すように,ワークとなるトランスアクスルのケース10を載置するワーク支持台60と,ワーク支持台60に載置されたケース10の直上に位置し,ケース10の取付開口部11と対向し,アウターレース30を保持する圧入ヘッド部50と,圧入ヘッド部50を保持し,圧入方向(図1では上下方向)にスライド自在に設けられた圧入シリンダ5と,圧入シリンダ5をスライド可能に支持する天板61とを有している。
また,圧入シリンダ5は,油圧シリンダであり,油圧を計測する油圧計63が設けられている。油圧計63は,圧入シリンダ部5を上下動させる際にこれに伴って変化する圧入推力を検出する。また,天板61には,位置センサ64が取り付けられている。位置センサ64は,圧入シリンダ部5を上下動させる際にこれに伴って変化する圧入深さを検出する。油圧計63や位置センサ64の出力情報は制御部65に送られ,制御部65ではこれらの情報を基に圧入状態の良否を判断する。
圧入ヘッド部50は,図2に示すように,アウターレース30のテーパ部31(図13参照)の形状に合わせたテーパ形状をなしており,先端に向かって径が小さくなっている。圧入ヘッド部50は,アウターレース30の圧入の際に,アウターレース30のテーパ部31を貫通し,アウターレース30を保持する。
また,圧入ヘッド部50の先端には,圧入シリンダ5の軸方向を中心に回転可能な回転ヘッド部52が設けられている。回転ヘッド部52は,圧入シリンダ5に内蔵されたエアモータ51と接続しており,圧入シリンダ5の軸方向を中心に回転可能になっている。また,回転ヘッド部52は,クラッチ53を介してエアモータ51からの回転駆動力が伝達されており,エアモータ51からのトルクが規定トルクに達するとクラッチ53が切れて動力伝達が遮断される。すなわち,インパクトレンチのような機構が設けられている。
また,圧入装置100は,エアモータ51の動作中の背圧を計測する背圧計54を備えている。背圧計54の出力情報は制御部65に送られ,制御部65ではこの情報を基にさらに詳細な圧入状態の良否を判断する。判断基準についての詳細は後述する。
さらに,回転ヘッド部52の外周部には,図3に示すように,外径側に突出するキー部55と,回転ヘッド部52の内外に出し入れ可能に設けられたボール部56とが設けられている。ボール部56は,押しバネ等の付勢部材によって外側に付勢されており,例えばプレート21の着脱時に内側に押し込まれる。
また,アウターレース30とケース10との間には,リング状のプレート21を挟み込む。プレート21の内径壁には,図4に示すように,回転ヘッド部52のキー部55と噛み合う切欠き22が設けられている。そのため,回転ヘッド部52は,図5に示すように,キー部55をプレート21の切欠き部22と噛み合わせ,ボール56がプレート21を保持する。
プレート21には,例えばSUS材が適用可能であり,その外径はアウターレース30の外径と等しく,その内径はアウターレース30のプレート21側の開口部32(図13参照)の径よりも小さい。なお,プレート21は,プレロードトルクを調節するための位置調節機能を兼ねる。そのため,プレート21の板厚は,所望のプレロードトルクによって異なる。
続いて,圧入装置100によるアウターレース30の圧入手順について説明する。アウターレース30の圧入では,図6に示すように,まず,トランスアクスルのケース10をワーク支持台60の所定の位置にセットする。また,アウターレース30を圧入シリンダ5の圧入ヘッド部50にセットする。さらに,アウターレース30を保持した状態で,回転ヘッド部52にてプレート21を保持する。
次に,圧入ヘッド部50がアウターレース30およびプレート21を保持した状態で,アウターレース30およびプレート21をケース10の取付開口部11に圧入する。これにより,図7に示すように,アウタープレート30がプレート21を挟んでケース10の端面12(取付開口部11の底面12)まで送り込まれる。
アウタープレート30の圧入後,本形態の圧入装置100では次の2種類の圧入状態の判断方法によって圧入状態を保証する。まず,第1の圧入状態判断として,油圧計63および位置センサ64の出力情報を取得し,これらの情報を基に圧入状態の良否を判断する。すなわち,圧入推力と圧入深さとの少なくとも一方が不良となる場合,アウターレース30が端面12まで圧入されていないと判断できる。そのため,圧入推力と圧入深さとの両規定を満たすまで圧入を続ける。あるいは,圧入不良と判断し,当該ワークを取り除く。これにより,概ねワークの寸法公差の許容値程度の隙間となるまでの圧入状態が保証される。
次に,第2の圧入状態判断として,エアモータ51により回転ヘッド部52の回転を試みる。このとき,図8に示すように,アウターレース30が端面12まで圧入されていると,プレート21をケース10とアウターレース30とで挟持することになる。そのため,両接触面の摩擦抵抗により,プレート21に嵌合する回転ヘッド部52は回転できず,所定値以上の背圧が計測される。一方,図9に示すように,アウターレース30が端面12まで圧入されていない,あるいは図10に示すように,アウターレース30が異物90を挟み込んで圧入されると,プレート21を十分に挟持できない。そのため,摩擦抵抗が小さく,回転ヘッド部52が回転し,所定値以上の背圧は計測されない。すなわち,背圧の計測値によって圧入状態を判断できる。よって,回転ヘッド52が回転しなくなるまで圧入を続ける。これにより,ワークの寸法公差以下の隙間までの圧入状態が保証される。なお,図10に示したような異物の混入を考慮し,ある程度まで圧入し続けて回転が止まらない場合には,圧入不良として当該ワークを除去する。
続いて,上記の第2の圧入状態判断について,具体的な数値を用いて詳説する。第2の圧入状態判断では,プレート21がアウターレース30およびケース10と密着していれば,プレート21を回転させようとしたときの摩擦抵抗が大きいことを利用し,圧入品質をより厳密に保証する。
すなわち,図11に示すように,一方を回転体とし,他方を固定体とし,回転体および固定体の外径および内径を等価とし,摩擦係数をμとし,固定体の回転体への押し付け力をfとしたときの回転を止めようとするトルクTは,次の式(1)で表される。
Figure 2008213070

本形態のアウターレース30,プレート21,ケース10の寸法を図12に示す通りとし,プレート−アウターレース・プレート−ケース間の摩擦係数μを0.2とし,アウターレース30の圧入によって生じる残留圧力fを0.0463(kg/mm2 )とすると,プレート21の回転を静止させようとする摩擦抵抗トルクTmは,約15.6Nmとなる。
そこで,回転ヘッド部52が15.6Nm以下の回転トルクとなるようにエアモータ51を調節する。例えば,エアモータ51による回転トルクを10.0Nmにすると,次のパターンで正確な良否判定を行うことができる。
まず,図8に示すように,アウターレース30が端面12まで圧入されている場合,摩擦抵抗トルクは15.6Nmである。すなわち,エアモータ51の出力トルク10.0Nmよりも大きい。そのため,回転ヘッド部52は回転せず,圧縮エアは回転ヘッド52の回転に利用されずに排気される。そのため,エアモータ51の背圧が上昇する。つまり,所定値以上の背圧が検出され,このような背圧を検出することでアウターレースが端面12まで圧入されていることが確認できる。
一方,図9に示すように,アウターレース30が端面12まで圧入されていない場合(ケース1),プレート21がアウターレース30あるいは端面12と接しておらず,摩擦抵抗トルクは0Nmである。すなわち,エアモータ51の出力トルク10.0Nmよりも小さい。そのため,圧入ヘッド部50の回転ヘッド部52が回転し,圧縮エアは回転ヘッド52の回転に利用される。そのため,エアモータ51の背圧が上昇しない。つまり,所定値以上の背圧が検出されず,所定値以上の背圧が検出されないことでアウターレースが端面12まで圧入されていないことが確認できる。
なお,圧入後のアウターレース30とプレート21との隙間,あるいは圧入後のプレート21とケース10の端面12との隙間が寸法公差(本形態では0.3mm)よりも大きい場合には,第1の圧入状態判断にて容易に検出可能である。そのため,第2の圧入状態判断では,当該隙間が寸法公差以下のときに特に有効である。
また,図10に示すように,アウターレース30が異物90を挟み込んで圧入されている場合(ケース2),例えば幅2.5mmの異物を挟み込み,接触面積がおよそ1/2に減少した場合,摩擦抵抗トルクは約7.8Nmである。すなわち,エアモータ51の出力トルク10.0Nmよりも小さい。そのため,このような場合であっても,圧入ヘッド部50の回転ヘッド部52が回転し,エアモータ51の背圧が上昇しない。つまり,所定値以上の背圧が検出されず,所定値以上の背圧が検出されないことでアウターレース30が端面12まで圧入されていないことが確認できる。
つまり,本形態の圧入装置100では,上記のケース1のようにアウターレース30とプレート21との隙間が寸法公差以下となるような微小な場合や,ケース2のような微小な異物を挟み込んだ場合に,第1の圧入状態判断(従来の方法)では抽出することができない。そこで,第2の圧入状態判断を行うことで,上記のケース1,2のような僅かな圧入不良を検出する。
なお,本形態では,エアモータ51の背圧を基に圧入状態の最終確認を行っているが,これに限るものではない。すなわち,回転ヘッド部52の回転の有無を判断できる方法であればよい。例えば,回転ヘッド部52の回転量を直接検出して圧入状態を判断してもよい。
以上詳細に説明したように本形態の圧入装置100は,圧入ヘッド部50にてアウターレース30を保持し,さらに圧入ヘッド部50の先端に位置する回転ヘッド部52にてプレート21を保持することとしている。つまり,回転ヘッド部52の回転に伴ってプレート21が移動する。この状態で,プレート21とともにアウターレース30をケース10に圧入し,アウターレース30を圧入した状態で回転ヘッド部52を回転駆動することとしている。このとき,アウターレース30が正常に圧入されていれば,プレート21は回転部は回転しない状態になる。一方,正常に圧入されていなければ,プレート21が回転することになる。つまり,圧入状態が正常であればプレート21とアウターレース30およびケース10とが密着しており,摩擦抵抗が高い。そのため,この回転摩擦抵抗を利用し,プレート21(回転ヘッド部52)が回転しているか否かによって圧入状態の良否を判断できる。従って,本発明の圧入装置100では,実際のプレート21とアウターレース30との密着状態およびケース10とプレート21との密着状態から圧入状態を判断でき,圧入推力や圧入深さで圧入状態を推測する従来の技術と比較して,規定位置まで圧入されていることがより厳密に保証される。よって,圧入部材が規定の位置まで圧入されていることを厳密に保証することができる圧入装置および圧入方法が実現している。
また,プレート21は,アウターレース30の圧入方向の位置を調節するシム部材としての機能を有している。すなわち,アウターレース30をケース10に圧入する際,両者の寸法誤差を調節するため,シム等の位置調節部材が利用される。そこで,プレート21が位置調節機能を兼ねることで部品点数の増加なく圧入状態を高精度に保証できる。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,本実施の形態では,第1の圧入状態判断を行った後,第2の圧入状態判断を行っているが,第2の圧入状態判断のみであってもよい。この場合,例えば圧入前から回転ヘッド部52を回転させ,回転させつつ圧入し,回転が停止するまで圧入を続けるとしてもよい。
実施の形態にかかる圧入装置の概要構成を示す図である。 実施の形態にかかる圧入装置の圧入ヘッド部の構成を示す図である。 図2のA−A断面を示す図である。 実施の形態にかかるプレロード調整用のプレートの構成を示す図である。 圧入ヘッド部がプレロード調整用のプレートを保持した状態を示す図である。 アウターレースの圧入時の状態(圧入前)を示す図である。 アウターレースの圧入時の状態(圧入後)を示す図である。 アウターレースが底面まで圧入された状態(正常状態)を示す図である。 アウターレースが底面まで圧入されていない状態(異常状態)を示す図である。 アウターレースが異物を挟み込んで圧入された状態(異常状態)を示す図である。 摩擦抵抗トルクの算出式の各パラメータの概念を示す図である。 各パラメータの寸法を示す図である。 トランスアクスルのケースとテーパードローラベアリングとの組み合わせ状態を示す図である。 トランスアクスルのケースにテーパードローラベアリングが組み合わされた状態を示す図である。
符号の説明
10 ケース
11 取付開口部
12 端面
21 プレート
22 切欠き
30 アウターレース
5 圧入シリンダ
50 圧入ヘッド部
51 エアモータ
52 回転ヘッド部
53 クラッチ
55 キー部
100 圧入装置

Claims (6)

  1. 貫通孔を有する被圧入部材を,プレート部材を挟んでワークに設けられた所定の有底孔内に圧入する圧入装置において,
    前記被圧入部材の圧入方向に移動自在に設けられた圧入軸と,
    前記圧入軸の先端部に位置し,前記被圧入部材の貫通孔を通して当該被圧入部材を保持する圧入ヘッド部と,
    前記圧入ヘッド部の先端部に位置し,前記プレート部材と着脱可能に嵌合し,前記圧入軸の軸方向を中心に回転自在に設けられた回転部と,
    前記回転部を回転駆動する駆動部と,
    前記回転部の回転状況を検知し,その検知結果を基に前記被圧入部材の圧入状態の良否を判断する圧入状態診断部とを備えることを特徴とする圧入装置。
  2. 請求項1に記載する圧入装置において,
    前記プレート部材は,前記被圧入部材の圧入方向の位置を調節するシム部材であることを特徴とする圧入装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載する圧入装置において,
    前記駆動部は,エアモータを備え,
    前記圧入状態診断部は,エアモータの背圧を検知し,エアモータの背圧が所定値以上であれば,前記回転部が回転していないと判断することを特徴とする圧入装置。
  4. 貫通孔を有する被圧入部材を,プレート部材を挟んでワークに設けられた所定の有底孔内に圧入する圧入方法において,
    前記被圧入部材の圧入方向に移動自在に設けられた圧入軸の先端部に位置する圧入ヘッド部にて前記被圧入部材の貫通孔を通して当該被圧入部材を保持し,圧入ヘッド部の先端部に位置する回転部にて前記プレート部材を保持し,当該プレート部材とともに前記被圧入部材をワークの有底孔内に圧入する圧入ステップと,
    前記被圧入部材を圧入した状態で,前記回転部を回転駆動する回転ステップと,
    前記回転部の回転状況を検知し,その検知結果を基に前記被圧入部材の圧入状態の良否を判断する圧入状態診断ステップとを含むことを特徴とする圧入方法。
  5. 請求項4に記載する圧入方法において,
    前記プレート部材は,前記被圧入部材の圧入方向の位置を調節する機能を兼ねることを特徴とする圧入方法。
  6. 請求項4または請求項5に記載する圧入方法において,
    前記回転ステップでは,エアモータによって前記回転部を回転駆動し,
    前記圧入状態診断ステップでは,エアモータの背圧を検知し,エアモータの背圧が所定値以上であれば,前記回転部が回転していないと判断することを特徴とする圧入方法。
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