JP2008210369A - デジタル複合機およびその管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】デフォルト設定の対象リソースに関係なく保守サービス作業を容易する。
【解決手段】デジタル複合機は複数の機能を有する複合機ユニット10と、複合機ユニット10に離脱自在に接続されるメモリモジュール20とを備える。メモリモジュール20はこのメモリモジュール20を複合機ユニット10に接続した状態で複合機ユニット10により実行されるバックアップおよびリストア用制御プログラムを保持し、制御プログラムが複合機ユニット10に設定された様々なデフォルト情報をデフォルト設定の対象リソースに適合する組み合わせの情報群として選択してメモリモジュール20へのバックアップおよびメモリモジュール20からのリストアを複合機ユニット10に行わせるように構成される。
【選択図】図1
【解決手段】デジタル複合機は複数の機能を有する複合機ユニット10と、複合機ユニット10に離脱自在に接続されるメモリモジュール20とを備える。メモリモジュール20はこのメモリモジュール20を複合機ユニット10に接続した状態で複合機ユニット10により実行されるバックアップおよびリストア用制御プログラムを保持し、制御プログラムが複合機ユニット10に設定された様々なデフォルト情報をデフォルト設定の対象リソースに適合する組み合わせの情報群として選択してメモリモジュール20へのバックアップおよびメモリモジュール20からのリストアを複合機ユニット10に行わせるように構成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、一般にデフォルト設定が予め行われるデジタル複合機(digital multi-function peripheral)およびその管理方法に関する。
現在、多くの事業所が業務に必要な印刷物を作成するためにデジタル複合機を導入している。デジタル複合機は、一般に画像読取機能、画像印刷機能、画像複写機能のような複数の機能を備える。デジタル複合機を追加インストールする場合には、サービスマンがこれら機能のカスタマイズを兼ねてデジタル複合機のデフォルト設定を予め行う。このデフォルト設定では、例えばデジタル複合機のエンドユーザが事業所の業務用に作成したアドレス帳等のユーザデータ、少なくともデジタル複合機の機能オプションを指定する設定データ、およびデジタル複合機のハードウェア構成および基本パラメータを含むセットアップ環境を定義するSRAMデータ等がデフォルト情報としてデジタル複合機に設定される。しかしながら、デフォルト情報の詳細項目数は機能の高度化に伴なって増大するため、保守サービス作業を短時間で終了させることが難しい。
このため、サービスマンは、通常、図33に示すようにデフォルト情報をインストール済のデジタル複合機から追加インストール用のデジタル複合機に転送することによりデフォルト設定を行う。具体的には、ポータブルコンピュータがデフォルト情報を読出すためにシリアルケーブルを介してインストール済のデジタル複合機に接続され、デフォルト情報を書き込むためにこのシリアルケーブルを介して追加インストール用の複合機に接続される。事業所にLANのようなネットワークがデジタル複合機用のネットワーク環境として設けられている場合には、ポータブルコンピュータがデフォルト情報の読出しおよび書込みのためにこのネットワークを介してインストール済のデジタル複合機および追加インストール用のデジタル複合機に接続される。
ちなみに、デフォルト設定は、上述のようにデジタル複合機を追加インストールする場合だけでなく、インストール済のデジタル複合機へFAXキット等のオプション部材を追加する場合にも行われる。さらに、図34に示すようにインストール済のデジタル複合機に設けられた旧型のシステムボードを新型に交換する場合、あるいは故障によりハードディスクドライブを交換する場合にも行われる。
サービスマンはいずれの場合でもデフォルト設定のためにポータブルコンピュータおよびシリアルケーブルを携帯する必要がある。シリアルケーブルはネットワーク環境が存在する事業所において不要であるが、このネットワーク環境をデフォルト設定用に借用すると、アドレス帳のような秘匿すべきデフォルト情報が漏洩する危険がある。一時的にネットワーク環境を構築することも可能であるが、これはネットワーク接続を確立するための作業を必要とする。また、ポータブルコンピュータおよびデジタル複合機間の通信速度が高速でない場合には、これが保守サービス(デフォルト設定)の作業時間を増大させる原因になる。
ところで、実際に転送すべきデフォルト情報はデフォルト設定の対象リソース(機種や部位)に依存する。すなわち、デフォルト設定の対象リソースが同機種である場合には、インストール済のデジタル複合機から取得されるデフォルト情報の全てが追加インストール用のデジタル複合機に適用できる。これに対して、デフォルト設定の対象リソースが異なる機種である場合には、インストール済のデジタル複合機から取得されるデフォルト情報の一部しか追加インストール用のデジタル複合機に適用できない。また、デフォルト設定の対象リソースがユーザデータの保持用に設けられたハードディスクである場合には、ユーザデータ以外のデフォルト情報は故障したハードディスクドライブの交換において必要とされない。
従来、利便性および安全性を考慮して個人的な設定情報をフラッシュメモリカードに保持させ、この設定情報を共有の画像入出力機器に予め設定されたデフォルト情報の代りに一時的に使用する技術が知られている(例えば特許文献1を参照)。
特開2000−326592号公報
上述の画像入出力機器はフラッシュメモリカードに保持される設定情報を更新可能であるが、これはデフォルト設定の対象リソースによって異なる保守サービス作業を容易することができない。
本発明の目的は、デフォルト設定の対象リソースに関係なく保守サービス作業を容易することができるデジタル複合機およびその管理方法を提供することにある。
本発明の第1観点によれば、複数の機能を有する複合機ユニットと、複合機ユニットに離脱自在に接続されるメモリモジュールとを備え、メモリモジュールはこのメモリモジュールを複合機ユニットに接続した状態で複合機ユニットにより実行されるバックアップおよびリストア用制御プログラムを保持し、制御プログラムが複合機ユニットに設定された様々なデフォルト情報をデフォルト設定の対象リソースに適合する組み合わせの情報群として選択してメモリモジュールへのバックアップおよびメモリモジュールからのリストアを複合機ユニットに行わせるように構成されるデジタル複合機が提供される。
本発明の第2観点によれば、複数の機能を有する複合機ユニットと、複合機ユニットに離脱自在に接続されるメモリモジュールとを備えるデジタル複合機の管理方法であって、バックアップおよびリストア用の制御プログラムをメモリモジュールに保持させ、メモリモジュールを複合機ユニットに接続した状態で制御プログラムを複合機ユニットに実行させることにより複合機ユニットに設定された様々なデフォルト情報をデフォルト設定の対象リソースに適合する組み合わせの情報群として選択してメモリモジュールへのバックアップおよびメモリモジュールからのリストアを複合機ユニットに行わせる管理方法が提供される。
これらデジタル複合機およびその管理方法では、複合機ユニットがこの複合機ユニットに接続された状態のメモリモジュールに保持される制御プログラムを実行し、複合機ユニットに設定された様々なデフォルト情報をデフォルト設定の対象リソースに適合する組み合わせの情報群として選択してメモリモジュールへのバックアップおよびメモリモジュールからのリストアを複合機ユニットに行わせる。メモリモジュールは複合機ユニットに対して設けられているが、この複合機ユニットから離脱可能であるため、他のデジタル複合機に対するデフォルト情報のリストアにも利用できる。サービスマンはデフォルト設定のような保守サービス作業用にポータブルコンピュータおよびシリアルケーブルを携帯したり、ユーザ側のネットワーク環境を借用する必要する必要がない。また、デフォルト設定においてポータブルコンピュータおよびデジタル複合機間の通信速度の実質的な影響を排除できる。さらに、アドレス帳のような秘匿すべきデフォルト情報が漏洩する危険もない。
また、デフォルト設定の対象リソース(機種や部位)に適合しないデフォルト情報を除いた全てのデフォルト情報についてバックアップおよびリストアが可能であるため、サービスマンの自身が個別に設定しなくてはならないデフォルト情報の詳細項目を低減することができる。従って、デフォルト設定の対象リソースに関係なく保守サービス作業を容易にすることができる。この結果として、保守サービス作業に要する時間が短縮される。
さらに、制御プログラムは複合機ユニットから離脱自在なメモリモジュールに保持されているため、保守サービス作業の内容に変更があった場合にも容易に対処できる。制御プログラムを複合機ユニットに保持させる場合には、制御プログラムの書換え機能を持つ仕様で複合機ユニットを設計する必要も生じる。
以下、本発明の一実施形態に係るデジタル複合機について添付図面を参照して説明する。
図1はこのデジタル複合機の回路構成を示す。このデジタル複合機は例えば画像読取機能、画像印刷機能、画像複写機能、およびオプションで追加されるファクシミリ通信機能のような複数の機能を有する複合機ユニット10と、複合機ユニット10に離脱自在に接続されるUSBメモリモジュール20とを備える。複合機ユニット10はシステムボードSYBおよびこのシステムボードSYBに接続される周辺回路により構成される。
システムボードSYBは、メインCPU30、ROM31、DRAM32、SRAM33、および制御回路(PRNC)60を含む。メインCPU30は、上述のような複数の機能を持つ複合機ユニット10全体の制御を行う。ROM31は複合機ユニット10において上述のような機能を実現するために必要とされるメインCPU30の主制御プログラムや固定データを格納する。DRAM32はメインCPU30に対して入出力される様々なデータを一時的に格納する。SRAM33はデジタル複合機のハードウェア構成および基本パラメータを含むセットアップ環境を定義するデータをSRAMデータとして格納する。制御回路60は外部コンピュータのような装置からプリントデータを受け取るためのプ口トコル制御、並びにデータ転送、圧縮、および伸張制御を行う。システムボードSYBはさらに画像処理回路35、共有RAM36、ページメモリ(PM)37、量子化ページメモリ(QNR/PM)38、外部インタフェース(外部IF)39を含む。画像処理回路35は記録媒体に適した高画質化や拡大縮小、画素の間引き、マーカ検出による指定領域の白抜きのような画像の編集を画像処理として行う。共有RAM36は複数のデジタル複合機間で参照可能なデータを格納する。ページメモリ37は各画素が複数ビットの多値形式で表される複数ページ分の画像データを格納する。量子化ページメモリ38は画像データを記録用および再生用に処理する画像処理ASIC、多値形式から2値形式への画素データの圧縮および2値形式から多値形式への画素データの伸張を行う圧縮伸張回路、および2値形式の画像データを格納する2値化ページメモリ(ページバッファ)から構成される。外部インタフェース39はオプションとして追加されるファクシミリキット(FAXC)40や無線LAN/Bluetooth(登録商標)キットのような外部回路を接続するためのインタフェースである。
画像処理回路35には、スキャナ41がスキャナインタフェース(SIF)42を介して接続され、さらにプリンタ43がプリンタインタフェース(PIF)44を介して接続される。スキャナインタフェース(SIF)42はスキャナ41から得られる画像データを画像処理回路35に入力し、プリンタインタフェース44は画像処理回路35から得られる画像データをプリンタ43に出力する。
メインCPU30は制御用のシステムバスSBによりメインCPU30、ROM31、DRAM32、SRAM33、画像処理回路35、共有RAM36、ページメモリ37、量子化ページメモリ38、外部インタフェース39、ファクシミリキット40、スキャナ41、スキャナインタフェース42、プリンタ43、プリンタインタフェース44に接続される。また、画像処理回路35、ページメモリ37、量子化ページメモリ38、外部インタフェース39、ファクシミリキット40はシステムボードSYBに装着される処理ボードとして提供され、画像データ用の画像バスGBにより相互接続される。ちなみに、画像バスGBは、スキャナインタフェース42がスキャナ41から画像データを取り込む動作、画像処理回路35がスキャナインタフェース42からの画像データに対して画像処理を行う動作、プリンタインタフェース44が画像処理回路35で処理された画像データをプリンタ43に出力する動作を並列的に行って複写機能のリアルタイム性を保証するために設けられている。それぞれの処理ボードは特定の動作において処理の実行を必要としない期間に画像バスGB上の画像データを通過する状態になる。例えば量子化ページメモリ38は単なる複写動作の際に処理の実行を必要としないため画像データを通過する状態となる。但し、この複写動作において複数の複写画像の編集が必要である場合には、画像データが量子化ページメモリ38に格納される。
また、システムバスSBには、さらにLAN用ネットワーク制御回路(LANC)45およびUSBポート46が接続される。ネットワーク制御回路45はさらに外部に設けられるルータやリピータ等のLAN制御機器にケーブルを介して接続され、LAN上でこのLAN制御機器により管理される他のデジタル複合機あるいはコンピュータと通信を行う。
USBポート46は上述のUSBメモリモジュール20の接続に伴なってUSBメモリモジュール20内のメモリ領域をアクセス可能にする。
さらに、複合機ユニット10はメインCPU30にそれぞれ接続される操作パネルPNL、ハードディスクドライブ(HDD)47、および光ディスクドライブ(ODD)48を備える。操作パネルPNLはメインCPU30に対するユーザインタフェースであり、タッチパネルディスプレイDPおよびハードウェアキーKEYを有する。ハードウェアキーKEYは電源キーPW、スタートキーST、ポーズキーPS、クリアキーCL、置数キーNK、モード選択キーMD等を含む。ハードディスクドライブ47および光ディスクドライブ48は画像データのような大容量のデータを主に格納するために用いられる。また、ハードディスクドライブ47には、作業フォルダが設けられる。
様々なデフォルト情報は、デジタル複合機のエンドユーザが事業所の業務用に作成したユーザデータ、少なくともデジタル複合機の機能オプションを指定する設定データ、およびデジタル複合機のハードウェア構成および基本パラメータを含むセットアップ環境を定義するSRAMデータを含む。ユーザデータは、例えばアドレス帳、メールボックス、テンプレート、部門コード、ユーザリスト等を含み、ハードディスクドライブ47に格納されている。設定データは、例えば保守担当者用の設定項目やオプション機器用自己診断設定項目として用意されたネットワークおよびプリントサービス用トップアクセス−セットアップデータ、共有メモリフォルダへの保管、Eメール、インターネットアクセス用トップアクセス−セットアップデータ、通知設定用トップアクセス−保守データ、ディレクトリサービス(LDAP)用トップアクセス−保守データ、オプションのFAXキット設定コードデータ、オプションの無線LANおよびBluetoothキット設定用コードデータを含み、スキャナ41、プリンタ43、ファクシミリキット40、ネットワーク制御回路45のような該当コンポーネントに格納されている。SRAMデータはSRAM33に格納されている。
USBメモリモジュール20は複合機ユニット10に設定された様々なデフォルト情報に対するバックアップ−リストア制御プログラムを予め保持する。このバックアップ−リストア制御プログラムは、USBメモリモジュール20を複合機ユニット10のUSBポート46に接続した状態で複合機ユニット10のメインCPU30により実行され、様々なデフォルト情報をデフォルト設定の対象リソース(機種や部位)に適合する組み合わせの情報群として選択してメモリモジュール20へのバックアップおよびメモリモジュール20からのリストアを複合機ユニット10に行わせるように構成される。
図2はデフォルト情報がUSBメモリモジュール20に複合機ユニット10から転送されるバックアップ処理を示し、図3はデフォルト情報がUSBメモリモジュール20から複合機ユニット10に転送されるリストア処理を示す。USBメモリモジュール20がUSBポート46に接続されると、メインCPU30がUSBメモリモジュール20内のメモリ領域をアクセス可能になり、USBメモリモジュール20に保持された”USBメンテナンスモジュール”というバックアップ−リストア制御プログラムをDRAM32にダウンロードして実行する。
バックアップ処理がこのバックアップ−リストア制御プログラムに従って行われる場合には、ユーザデータ、設定データ、およびSRAMデータが図2に示すように複合機ユニット10から選択的に読み出され、USBメモリモジュール20のメモリ領域に格納される。他方、リストア処理がこのバックアップ−リストア制御プログラムに従って行われる場合には、これらユーザデータ、設定データ、およびSRAMデータが図3に示すようにUSBメモリモジュール20のメモリ領域から選択的に読み出され、複合機ユニット10の該当コンポーネントに格納される。
図4はバックアップ処理用およびリストア処理用に選択されるデフォルト情報、すなわちユーザデータ、設定データ、およびSRAMデータの組み合わせをデフォルト設定の対象リソース別に示す。例えば複合機を追加インストールするためのデフォルト設定では、ユーザデータ、設定データ、およびSRAMデータの全てが選択される。ファクシミリキット40を追加する場合には、設定データだけが選択される。システムボードSYBを交換する場合には、SRAMデータだけが選択される。さらに、ハードディスクドライブ47を交換する場合には、ユーザデータだけが選択される。
図5に示すように、バックアップ−リストア制御プログラムによる制御が開始されると、リソース確認およびパスワード設定がステップST1で行われる。リソース確認は複合機ユニット10の機種番号およびROMバージョン(具体的には、ROM31内の主制御プログラムバージョン)等を調べることにより行われ、パスワード設定は操作パネルPNLからのパスワード入力を要求し、この要求に応じて入力されるパスワードを作業フォルダに格納することにより行われる。入力パスワードはバックアップの際にUSBメモリモジュール20に格納され、リストアの際にUSBメモリモジュール20内のパスワードと照合される。続くステップST2では、USBメモリモジュール20にデフォルト情報を格納する専用フォルダがあるかチェックされる。もしなければ、ステップST3で専用フォルダがUSBメモリモジュール20内に作成される。
この後、デフォルト情報メニューがステップST4で操作パネルPNLに表示され、バックアップがこのデフォルト情報メニューにおいて選択されたかどうかステップST5でチェックされる。バックアップが選択されると、バックアップ処理がステップST6で行われる。バックアップ処理後、バックアップを継続するかどうかステップST7でチェックされる。バックアップを継続する場合には、ステップST4が再び実行される。また、バックアップを継続しない場合には、バックアップ−リストア制御プログラムによる制御が終了する。
他方、ステップST5でリストアが選択されると、リストア処理がステップST8で行われる。このリストア処理後、リストアを継続するかどうかステップST9でチェックされる。リストアを継続する場合には、ステップST4が再び実行される。また、リストアを継続しない場合には、バックアップ−リストア制御プログラムによる制御が終了する。
以下に、操作パネルPNL上のタッチパネルディスプレイDPの表示内容について説明する。USBメモリモジュール20がUSBポート46に接続されると、図6に示すように”USBメンテナンスモジュール”のダウンロード中であることを示すメッセージが表示される。このダウンロード後、図5に示すステップST4によりデフォルト情報メニューが図7に示すように表示される。このデフォルト情報メニューでは、項目選択要求メッセージがメニュー選択項目1〜6および主制御プログラムのバージョンX.XXと共に表示される。項目1〜6はそれぞれ”ユーザデータバックアップ”、”ユーザデータリストア”、”設定データバックアップ”、”設定データリストア”、”SRAMデータバックアップ”、および”SRAMデータリストア”である。
デフォルト情報のバックアップは次のようにして行われる。例えば項目1の”ユーザデータバックアップ”が置数キーNKの操作により選択され、この選択がスタートキーSTの操作により確定されると、図8に示す”待ち”のメッセージが一時的に表示される。この間、選択結果がバックアップであることが確認され、図5に示すステップST6のバックアップ処理が行われる。このバックアップ処理が開始されると、図9に示すユーザデータバックアップメニューが最初に表示される。このユーザデータバックアップメニューでは、タイトル”ユーザデータバックアップ”およびメニュー選択項目1〜6が表示される。項目1〜6はそれぞれ”アドレス帳”、”メールボックス”、”テンプレート”、”合併(1-3)”、”部門コード”、および”ユーザリスト”である。項目4の”合併(1-3)”は項目1の”アドレス帳”、項目2の”メールボックス”、および項目3の”テンプレート”を一緒に選択するための項目である。また、アスタリスクは選択項目を表す。ここでは、項目4、項目5、および項目6がデフォルトで選択されている。このデフォルト選択は項目番号に対応する置数キーNKの操作によりトグル式に解除および変更できる。選択項目はスタートキーSTの操作により確定される。例えば項目4〜6を選択した状態でスタートキーSTが操作されると、これら項目のバックアップが開始され、図10に示す進捗状況がユーザデータバックアップ中に表示される。最後の項目6のバックアップが完了すると、進捗状況が図11に示すようにユーザデータバックアップの完了を通知する状態に変化する。この状態で電源キーPWが操作されると、図5に示すステップST9によりバックアップを継続しないことが確認され、USBメモリモジュール20へのアクセスが終了する。(ちなみに、電源キーPWを長押しすると、複合機の電源がオフされるため、ここでは、電源キーPWがワンタッチ操作される。)他方、スタートキーSTが操作されると、バックアップの継続が確認されるため、再び図7に示すデフォルト情報メニューが表示される。
デフォルト情報メニューを参照して、項目3の”設定データバックアップ”が置数キーNKの操作により選択され、この選択がスタートキーSTの操作により確定されると、図8に示す”待ち”のメッセージが一時的に表示される。この間、選択結果がバックアップであることが確認され、図5に示すステップST6のバックアップ処理が行われる。このバックアップ処理が開始されると、図12に示す設定データバックアップメニューが最初に表示される。この設定データバックアップメニューでは、タイトル”設定データバックアップ”およびメニュー選択項目1〜6が表示される。項目1〜4はそれぞれ”ネットワークおよびプリントサービス”、”共有メモリフォルダへの保管、Eメール、インターネットアクセス”、”通知設定”、および”ディレクトリサービス(LDAP)” として保守担当者用のトップアクセス設定項目に分類される設定データであり、項目5および6は”FAXキット”および”無線LANおよびBluetoothキット”としてオプション機器用自己診断設定項目に分類される設定データである。これらの項目1〜6はデフォルトで選択されず、項目番号に対応する置数キーNKの操作により選択される。選択項目は”ユーザデータバックアップ”と同様にスタートキーSTの操作により確定される。例えば全ての項目1〜6を選択した状態でスタートキーSTが操作されると、これら項目のバックアップが開始され、図13に示す進捗状況が設定データバックアップ中に表示される。最後の項目6のバックアップが完了すると、進捗状況が図14に示すように設定データバックアップの完了を通知する状態に変化する。この後、電源キーPWまたはスタートキーSTが操作され、”ユーザデータバックアップ”と同様にバックアップを継続するかどうかを指定する。
デフォルト情報メニューを参照して、項目5の”SRAMデータバックアップ”が置数キーNKの操作により選択され、この選択がスタートキーSTの操作により確定されると、図8に示す”待ち”のメッセージが一時的に表示される。この間、選択結果がバックアップであることが確認され、図5に示すステップST6のバックアップ処理が行われる。このバックアップ処理が開始されると、図15に示すSRAMデータバックアップメニューが最初に表示される。このSRAMデータバックアップメニューでは、タイトル”SRAMデータバックアップ”およびメニュー選択項目1が表示される。項目1はSRAMデータであり、デフォルトで選択されている。この選択項目が”ユーザデータバックアップ”と同様にスタートキーSTの操作により確定されると、SRAMデータのバックアップが開始され、図16に示す進捗状況がSRAMデータバックアップ中に表示される。項目1のバックアップが完了すると、進捗状況が図17に示すようにSRAMデータバックアップの完了を通知する状態に変化する。この後、電源キーPWまたはスタートキーSTが操作され、”ユーザデータバックアップ”と同様にバックアップを継続するかどうかを指定する。
デフォルト情報のリストアは次のようにして行われる。例えば項目2の”ユーザデータリストア”が置数キーNKの操作により選択され、この選択がスタートキーSTの操作により確定されると、図8に示す”待ち”のメッセージが一時的に表示される。この間、選択結果がリストアであることが確認され、図5に示すステップST8のリストア処理が行われる。このリストア処理が開始されると、図18に示すユーザデータリストアメニューが最初に表示される。このユーザデータリストアメニューでは、タイトル”ユーザデータリストア”およびメニュー選択項目1〜6が表示される。項目1〜6はそれぞれ”アドレス帳”、”メールボックス”、”テンプレート”、”合併(1-3)”、”部門コード”、および”ユーザリスト”である。項目4の”合併(1-3)”は項目1の”アドレス帳”、項目2の”メールボックス”、および項目3の”テンプレート”を一緒に選択するための項目である。また、アスタリスクは選択項目を表す。ここでは、項目4、項目5、および項目6がデフォルトで選択されている。このデフォルト選択は項目番号に対応する置数キーNKの操作によりトグル式に解除および変更できる。選択項目はスタートキーSTの操作により確定される。例えば項目4〜6を選択した状態でスタートキーSTが操作されると、これら項目のリストアが開始され、図19に示す進捗状況がユーザデータリストア中に表示される。最後の項目6のリストアが完了すると、進捗状況が図20に示すようにユーザデータリストアの完了を通知する状態に変化する。この状態で電源キーPWが操作されると、図5に示すステップST13によりリストアを継続しないことが確認され、USBメモリモジュール20へのアクセスが終了する。(ちなみに、電源キーPWはバックアップ時と同様にワンタッチ操作される。)他方、スタートキーSTが操作されると、リストアの継続が確認されるため、再び図7に示すデフォルト情報メニューが表示される。
デフォルト情報メニューを参照して、項目4の”設定データリストア”が置数キーNKの操作により選択され、この選択がスタートキーSTの操作により確定されると、図8に示す”待ち”のメッセージが一時的に表示される。この間、選択結果がリストアであることが確認され、図5に示すステップST8のリストア処理が行われる。このリストア処理が開始されると、図21に示す設定データリストアメニューが最初に表示される。この設定データリストアメニューでは、タイトル”設定データリストア”およびメニュー選択項目1〜6が表示される。項目1〜4はそれぞれ”ネットワークおよびプリントサービス”、”共有メモリフォルダへの保管、Eメール、インターネットアクセス”、”通知設定”、および”ディレクトリサービス(LDAP)” として保守担当者用のトップアクセス設定項目に分類される設定データであり、項目5および6は”FAXキット”および”無線LANおよびBluetoothキット”としてオプション機器用自己診断設定項目に分類される設定データである。これらの項目1〜6はデフォルトで選択されず、項目番号に対応する置数キーNKの操作により選択される。選択項目は”ユーザデータリストア”と同様にスタートキーSTの操作により確定される。例えば全ての項目1〜6を選択した状態でスタートキーSTが操作されると、これら項目のリストアが開始され、図22に示す進捗状況が設定データリストア中に表示される。最後の項目6のリストアが完了すると、進捗状況が図23に示すように設定データリストアの完了を通知する状態に変化する。この後、電源キーPWまたはスタートキーSTが操作され、”ユーザデータリストア”と同様にリストアを継続するかどうかを指定する。
デフォルト情報メニューを参照して、項目6の”SRAMデータリストア”が置数キーNKの操作により選択され、この選択がスタートキーSTの操作により確定されると、図8に示す”待ち”のメッセージが一時的に表示される。この間、選択結果がリストアであることが確認され、図5に示すステップST8のリストア処理が行われる。このリストア処理が開始されると、図24に示すSRAMリストアメニューが最初に表示される。このSRAMデータリストアメニューでは、タイトル”SRAMデータリストア”およびメニュー選択項目1が表示される。項目1はSRAMデータであり、デフォルトで選択されている。この選択項目が”ユーザデータリストア”と同様にスタートキーSTの操作により確定されると、SRAMデータのリストアが開始され、図25に示す進捗状況がSRAMデータリストア中に表示される。項目1のリストアが完了すると、進捗状況が図26に示すようにSRAMデータリストアの完了を通知する状態に変化する。この後、電源キーPWまたはスタートキーSTが操作され、”ユーザデータリストア”と同様にリストアを継続するかどうかを指定する。
尚、バックアップ処理およびリストア処理がそれぞれ図5に示すステップST6およびST8で行われる間、様々なエラーについてチェックされる。例えばユーザデータバックアップメニューの項目4のバックアップに関してエラーが発生すると、このエラーを通知するメッセージが図27に示すように表示される。このメッセージには、エラーコードが図27に示すエラーX(ここで、X=1〜11)として付加される。これらエラー1〜11のエラー内容は図28に示される。すなわち、エラー1はデフォルト情報のコピーが不完全なコピーエラーである。エラー2はUSBポート46でのインターフェースエラーを表す。エラー3はUSBメモリモジュール20の空き容量が不足するUSBメモリフルエラーを表す。エラー4はデフォルト情報のバックアップまたはリストア用に一時的に作成される作業フォルダに起因する作業フォルダエラーを表す。エラー5はバックアップまたはリストアすべきデフォルト情報がファイルとして存在しないファイル無しエラーを表す。エラー6はデフォルト情報のバックアップまたはリストアを行う権限がないセキュリティエラーを表す。エラー7はデフォルト情報として保存されたファイルのチェックサムエラーである。エラー8は特定のデフォルト情報のバックアップについて機種や部位の制約を確認した機種チェックエラーである。エラー9はバックアップ−リストア制御プログラムのバージョンが主制御プログラムバージョンに適合しないことを確認したバージョンチェックエラーである。エラー10は特定のデフォルト情報のリストアについて機種や部位の制約を確認した仕向けチェックエラーである。エラー11はデフォルト情報のバックアップ元およびリストア先の複合機のシリアル番号が不一致であることを確認したシリアル番号チェックエラーである。エラー1〜10については、エラー表示された項目のバックアップおよびリストアが省略される。エラー11については、エラー表示された項目のバックアップおよびリストアが表示後に行われるスタートキーSTの操作により承認され、表示後に行われる電源キーPWの操作により省略される。すなわち、上述のエラーチェックの結果、バックアップおよびリストアが様々なデフォルト情報のうちの不適切な詳細項目を除外して行われる。
尚、複合機ユニット10はデフォルト情報を暗号化データファイルに暗号化してバックアップしこれを復号化してリストアするように構成されてもよい。この場合、セキュリティプログラムが予めROM31に組み込まれる。このセキュリティプログラムはUSBメモリモジュール20からダウンロードされたバックアップ−リストア制御プログラムによりバックアップ時およびリストア時に呼び出されて、それぞれ暗号化電子署名および復号化電子署名を生成する。バックアップ時には、図29に示すように複合機ユニット10に保持されるデフォルト情報、すなわちユーザデータ、設定データ、およびSRAMデータが暗号化電子署名を用いて暗号化ファイルに変換され、一時的に作業フォルダに格納される。この後、作業フォルダ内の暗号化ファイルがUSBメモリモジュールに転送される。また、リストア時には、図30に示すようにUSBメモリモジュール20に暗号化データファイルとして保持されるユーザデータ、設定データ、およびSRAMデータが複合機ユニット10に転送されて、一時的に作業フォルダに格納される。この後、暗号化ファイルは復号化電子署名を用いて復号化されたユーザデータ、設定データ、およびSRAMデータに変換され、複合機ユニット10に保持される。尚、上述のユーザデータ、設定データ、およびSRAMデータをそれぞれ暗号化ファイルとしてバックアップされる場合、インデックスファイルがこれら暗号化ファイルと共にUSBメモリモジュール20にバックアップされる。
ユーザデータ、設定データ、SRAMデータの暗号化ファイルは図31に示すようにUSBメモリモジュール20に設けられた専用フォルダを保存先としてそれぞれの詳細項目に対応するファイル名で格納される。また、ユーザデータ、設定データ、SRAMデータ用のインデックスファイルはいずれも図32に示すように主制御プログラムのバージョン、複合機のシリアル番号、バックアップの日時を含む基本フォーマットで作成され、それぞれの専用フォルダに格納される。
本実施形態のデジタル複合機では、複合機ユニット10がこの複合機ユニット10に接続された状態のUSBメモリモジュール20に保持されるバックアップ−リストア制御プログラムを実行し、複合機ユニット10に設定された様々なデフォルト情報をデフォルト設定の対象リソースに適合する組み合わせの情報群として選択してUSBメモリモジュール20へのバックアップおよびUSBメモリモジュール20からのリストアを複合機ユニット10に行わせる。USBメモリモジュール20は複合機ユニット10に対して設けられているが、この複合機ユニット10から離脱可能であるため、他のデジタル複合機に対するデフォルト情報のリストアにも利用できる。サービスマンはデフォルト設定のような保守サービス作業用にポータブルコンピュータおよびシリアルケーブルを携帯したり、ユーザ側のネットワーク環境を借用する必要する必要がない。また、デフォルト設定においてポータブルコンピュータおよびデジタル複合機間の通信速度の実質的な影響を排除できる。さらに、アドレス帳のような秘匿すべきデフォルト情報が漏洩する危険もない。
また、デフォルト設定の対象リソース(機種や部位)に適合しないデフォルト情報を除いた全てのデフォルト情報についてバックアップおよびリストアが可能であるため、サービスマンの自身が個別に設定しなくてはならないデフォルト情報の詳細項目を低減することができる。従って、デフォルト設定の対象リソースに関係なく保守サービス作業を容易にすることができる。この結果として、保守サービス作業に要する時間が短縮される。
さらに、バックアップ−リストア制御プログラムは複合機ユニットから離脱自在なUSBメモリモジュール20に保持されているため、保守サービス作業の内容に変更があった場合にも容易に対処できる。バックアップ−リストア制御プログラムを複合機ユニット10に保持させる場合には、制御プログラムの書換え機能を持つ仕様で複合機ユニット10を設計する必要も生じる。
10…複合機ユニット、20…USBメモリモジュール、30…メインCPU、33…SRAM、40…ファクシミリキット、41…スキャナ、43…プリンタ、46…USBポート、DP…タッチパネルディスプレイ、KEY…ハードウェアキー、PNL…操作パネル、SYB…システムボード。
Claims (8)
- 複数の機能を有する複合機ユニットと、前記複合機ユニットに離脱自在に接続されるメモリモジュールとを備え、前記メモリモジュールはこのメモリモジュールを複合機ユニットに接続した状態で前記複合機ユニットにより実行されるバックアップおよびリストア用制御プログラムを保持し、前記制御プログラムが前記複合機ユニットに設定された様々なデフォルト情報をデフォルト設定の対象リソースに適合する組み合わせの情報群として選択して前記メモリモジュールへのバックアップおよび前記メモリモジュールからのリストアを前記複合機ユニットに行わせるように構成されることを特徴とするデジタル複合機。
- 前記複合機ユニットはバックアップまたはリストアすべきデフォルト情報を指定する操作パネルを有し、前記制御プログラムは前記操作パネルにより指定されたデフォルト情報を前記情報群として選択させるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のデジタル複合機。
- 前記制御プログラムはバックアップおよびリストアにおいて検出されるエラーに基いて前記情報群から不適切な詳細項目を除外させるように構成されることを特徴とする請求項2に記載のデジタル複合機。
- 前記複合機ユニットは前記制御プログラムの制御によりデフォルト情報をバックアップ用に暗号化し、暗号化してバックアップされたデフォルト情報をリストア用に復号化するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のデジタル複合機。
- 複数の機能を有する複合機ユニットと、前記複合機ユニットに離脱自在に接続されるメモリモジュールとを備えるデジタル複合機の管理方法であって、バックアップおよびリストア用の制御プログラムを前記メモリモジュールに保持させ、前記メモリモジュールを複合機ユニットに接続した状態で前記制御プログラムを前記複合機ユニットに実行させることにより複合機ユニットに設定された様々なデフォルト情報をデフォルト設定の対象リソースに適合する組み合わせの情報群として選択してメモリモジュールへのバックアップおよびメモリモジュールからのリストアを複合機ユニットに行わせることを特徴とする管理方法。
- 前記複合機ユニットはバックアップまたはリストアすべきデフォルト情報を指定する操作パネルを有し、前記操作パネルにより指定されたデフォルト情報を前記情報群として選択させることを特徴とする請求項5に記載の管理方法。
- バックアップおよびリストアにおいて検出されるエラーに基いて前記情報群から不適切な詳細項目を除外させることを特徴とする請求項6に記載の管理方法。
- デフォルト情報をバックアップ用に暗号化し、暗号化してバックアップされたデフォルト情報をリストア用に復号化することを特徴とする請求項5に記載の管理方法。
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