JP2008209836A - 静電潜像現像用キャリア及び静電潜像現像用現像剤 - Google Patents

静電潜像現像用キャリア及び静電潜像現像用現像剤 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な導電性と帯電性を有し、高品位画像を形成し、長期間使用しても劣化せず、耐久性に優れた静電潜像現像用キャリア、及びそれを用いた静電潜像現像用現像剤を提供する。
【解決手段】芯材上に樹脂被覆層を有する静電潜像現像用キャリアにおいて、前記樹脂被覆層中に、トナーと逆極性の帯電性に表面処理した導電性微粒子を含有することを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
【選択図】なし

Description

本発明は静電潜像現像用キャリア及び静電潜像現像用キャリアを用いた静電潜像現像用現像剤に関する。
一般に、二成分系現像剤を構成する静電潜像現像用キャリアは導電性キャリアと絶縁性キャリアとに大別される。導電性キャリアとしては、通常、酸化又は未酸化の鉄粉が用いられているが、この鉄粉キャリアを成分とする現像剤においては、トナーに対する摩擦帯電性が不安定であり、又、現像剤により形成される可視像にカブリが発生するという課題がある。即ち、このような現像剤を使用した場合には、その使用に伴ってキャリア粒子の表面にトナー粒子が固着するため、キャリア粒子の電気抵抗が増大してバイアス電流が低下し、しかも摩擦帯電性が不安定となり、これらの結果、形成される可視像の画像濃度が低下しカブリが増大する。
一方、絶縁性キャリアとしては、一般に、鉄、ニッケル、フェライト等の強磁性体よりなるキャリア芯材の表面を絶縁性樹脂により均一に被覆したキャリアが代表的である。この被覆キャリアを用いた現像剤においては、キャリア表面にトナー粒子が融着することが導電性キャリアの場合に比べて著しく少ないので、耐久性に優れ、使用寿命が長い点で、特に高速の電子複写機に好適であるという利点がある。
一般に、被覆キャリアに使われる芯材の抵抗は低く、被覆層に使われる材料の抵抗は高いため、芯材上に導電性微粒子を分散した樹脂被覆層を形成したものが検討されている。この場合、キャリアの電気抵抗は主に導電性微粒子の種類と添加量で決まり、帯電性は主に被覆樹脂の種類で決まる。
導電性微粒子としては、カーボンブラック、グラファイト、酸化亜鉛、チタンブラック、酸化鉄、酸化チタン、酸化スズ等が知られているが、十分な導電性を得るためには相当多量に添加しなければならず、そうすると逆に、十分な帯電量が得られないことがある。
そこで、十分な帯電性を得るため、種々の方法が提案されている。導電性微粒子と絶縁性微粒子を樹脂被覆層に含有することで少ない導電性微粒子量で十分な帯電性を得る方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、帯電性を向上させるために導電性微粒子とともに、含フッ素シランカップリング剤及び正帯電特性を有する組成物を含有させたシリコーン樹脂で被覆したキャリアが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、帯電付与能力の低い導電性微粒子がいずれも存在するために、トナー中に帯電量が低い成分が生じ、帯電量分布が広くなるという問題はいまだに解決していなかったのである。
特開平11−174740号公報 特開2003−280286号公報
本発明は、十分な導電性と帯電性を有し、高品位画像を形成し、長期間使用しても劣化せず、耐久性に優れた静電潜像現像用キャリア、及びそれを用いた静電潜像現像用現像剤を提供することをその課題とする。
上記課題は、以下の構成により解決することができた。
1.芯材上に樹脂被覆層を有する静電潜像現像用キャリアにおいて、前記樹脂被覆層中に、トナーと逆極性の帯電性に表面処理した導電性微粒子を含有することを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
2.前記樹脂被覆層が、スチレンアクリル酸共重合体樹脂から形成されることを特徴とする前記1に記載の静電潜像現像用キャリア。
3.前記導電性微粒子の抵抗値が1×10-2〜1×105Ωcmであることを特徴とする前記1又は2に記載の静電潜像現像用キャリア。
4.前記導電性微粒子の帯電性が下記式を満足するものであることを特徴とする前記1〜3の何れか1項に記載の静電潜像現像用キャリア。
式 |Q/M|>15
Q:帯電量(μC)
M:質量(g)
5.少なくとも静電潜像現像用キャリアとトナーを用いる静電潜像現像用現像剤において、前記1〜4の何れか1項に記載の静電潜像現像用キャリアと、体積基準におけるメディアン径が3〜8μmのトナーを用いたことを特徴とする静電潜像現像用現像剤。
本発明により、高い導電性と帯電性をトナーに付与することにより、その結果高品位、高画質の画像を形成することができ、更にこの性能を長期に亘り維持できる高性能、高耐久性の絶縁性の静電潜像現像用キャリア及び静電潜像現像用現像剤を得ることができた。
本発明の芯材上に樹脂被覆層を有する静電潜像現像用キャリア(単に、被覆キャリアとも言う。)は、トナーと逆極側に帯電する導電性微粒子を被覆樹脂層に含有することにより、従来に比べトナーに対する帯電付与能力が高い成分から構成されることとなる。
即ち、従来の被覆樹脂層に導電性微粒子という構成では、キャリアの電気抵抗を低くできるものの(調整できるものの)、キャリア被覆層に帯電付与能力が低い導電性微粒子が含まれるため、トナーに対して十分な帯電量付与ができない箇所が存在してしまって、結果としてトナーの帯電量分布が広くなってしまっていた。そのため、かぶりやトナー飛散といった問題が生じていた。この現象は、導電性粒子とともに、帯電性付与するための別の粒子を添加した系においても同様に発生していた。
本発明の被覆キャリアは、帯電性付与能力の低い導電性微粒子自身を、トナーと逆極に帯電させることにより、キャリアの電気抵抗を低くするとともに、低帯電トナーを発生させにくくし、帯電量が高く帯電量分布の狭いトナーを得られたものと推察される。
以下、本発明の静電潜像現像用キャリアに用いられる材料について順次説明する。
〔導電性微粒子〕
本発明の静電潜像現像用キャリアの被覆樹脂層に用いられる導電性微粒子について説明する。
本発明に用いられる導電性微粒子とは、導電性の金属粒子、導電性金属の酸化物の粒子、導電性の金属酸化物で被覆した粒子、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ等の微粒子の表面を導電性の金属酸化物で被覆した粒子、カーボンブラック、グラファイトなどを使用することができる。ここで、導電性の金属酸化物としては、アンチモン等をドープした金属酸化物、例えば、アンチモンドープ型スズや、酸素欠損型の金属酸化物、例えば酸素欠損型酸化スズなどが挙げられる。上記に挙げた導電性微粒子は、複数種併用しても良い。
導電性微粒子の添加量としては、キャリアの被覆樹脂に対して2〜200質量部が好ましく、カーボンブラックでは2〜40質量部がさらに好ましい。
導電性微粒子の数平均一次粒子径としては、5〜150nmが好ましい。ここで、数平均粒子径とは、被覆樹脂層中における凝集した粒子径を示すものではなく一次粒子径をさす。
〔表面処理剤〕
本発明の被覆キャリアの被覆樹脂層に用いられる導電性微粒子は、トナーと逆極性に帯電させる表面処理剤で処理することを要件とする。
トナーが負帯電性の場合には、導電性微粒子をカチオン性基を有するカップリング剤で表面処理する方法であり、例えばアミノシランカップリング剤などで表面処理する方法である。
アミノシランカップリング剤の具体例としては、例えば、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらのアミノシランカップリング剤は2種類以上混合して使用してもよい。
トナーが正帯電性の場合には、導電性微粒子を電子吸引性基を有するカップリング剤などで表面処理する方法があり、例えば含フッ素シランカップリング剤で表面処理する方法が挙げられる。
含フッ素シランカップリング剤の具体例としては、例えば、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリクロロシラン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジクロロシラン、ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、長鎖フルオロアルキルシランなどが挙げられる。これらの含フッ素シランカップリング剤は2種類以上混合して使用してもよい。
(導電性微粒子の表面処理方法)
また、上記表面処理剤を用いて導電性微粒子の表面を処理する方法は種々あるが、例えば、次のような方法を採ることが好ましい。
i)カップリング剤をメタノール、テトラヒドロフラン、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトン等の溶剤を用いて混合希釈する。次いで、得られたカップリング剤の希釈液を、ブレンダー等で強制的に攪拌している導電性微粒子に対して、滴下したり、スプレーしたりして添加し、充分混合する。次いで、得られた混合物を、オーブンに入れ加熱し、乾燥させる。その後、再びブレンダーにて攪拌し、充分に解砕する。
ii)導電性微粒子を、カップリング剤を含む有機溶剤溶液に浸漬した上で乾燥させたり、または導電性微粒子を水中に分散してスラリー状にした上で、カップリング剤の水溶液を滴下する。その後、導電性微粒子を沈降させた上で、加熱乾燥し、さらに解砕する。
上記のように表面処理した導電性微粒子の抵抗値は、帯電性と導電性を両立できるという観点より、1×10-2〜1×105Ωcmであることが好ましい。
(抵抗値の測定方法)
上記体積固有抵抗は、導電性微粒子1.0gを、上下に断面積1.0cm2の電極を配した絶縁性円筒容器に充填し、500gの荷重下で試料高さを求めた後、DC100Vの電場を印加して絶縁抵抗値を測定し、得られた試料高さ及び絶縁抵抗値から以下の式により体積固有抵抗を算出した値である。
体積固有抵抗[Ω・cm]=R・(S/t)
R:絶縁抵抗計の読み値(Ω)
絶縁抵抗計の印加電圧(100V)
S:試料層の断面積(1cm2
t:試料層の厚さ(cm)
また、本発明の表面処理した導電性微粒子の帯電量は、トナーへの帯電安定性の付与という観点より、絶対値で15μC/g以上が好ましい。
導電性微粒子の帯電量とは、トナーに対する帯電性であり、測定方法を下記に示す。
(帯電量の測定方法)
コニカミノルタ社製のbizhub PRO C6500キャリア100質量部とbizhub PRO C6500トナーを10質量部を、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、60℃で30分間撹拌混合して機械的衝撃力の作用でキャリアの表面にトナー層を形成し、トナーにより被覆されたキャリアを得た。このトナーにより被覆されたキャリア20gと導電性微粒子0.05gとを振とう機(200ストローク/分)で10分混合した混合物を得た。
〈平行平板測定法〉
平行平板(アルミ)電極間に上記導電性微粒子とトナーにより被覆されたキャリアの混合物を50mgを配置し、電極間ギャップが0.5mm、DCバイアスが1.0kV、ACバイアスが4.0kV、2.0kHzの条件で導電性微粒子を飛翔させた。飛翔された導電性微粒子の電荷量Q(μC)と質量M(g)を測定し、単位質量当たりの電荷量Q/M(μC/g)を帯電量とした。
〔被覆樹脂層〕
本発明の被覆キャリアの被覆層形成に好適な樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロルスルホン化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等のポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビリケトン等のポリビニル及びポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体やスチレン−アクリル酸共重合体等の共重合体;ポリテトラクロルエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロルトリフルロルエチレン等のフッ素樹脂;ポリアミド;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート;尿素−ホルムアルデヒド樹脂等のアミノ樹脂;エポキシ樹脂等である。
中でも、長期間の使用を通してある程度キャリアコート樹脂層を減耗させトナースペントを防ぐという観点から、スチレン−アクリル酸共重合体が好ましく、樹脂層がほとんど減耗しないシリコーン樹脂、架橋樹脂は適さない。
(芯材(磁性体粒子))
本発明の被覆キャリアに用いられる芯材(コア粒子、磁性体粒子とも言う。)としては、鉄粉、マグネタイト、各種フェライト系粒子またはそれらを樹脂中に分散したもの等を挙げることができる。好ましくはマグネタイトや各種フェライト系粒子である。フェライトとしては、銅、亜鉛、ニッケル、マンガン等の重金属を含有するフェライトやアルカリ金属及び/またはアルカリ土類金属を含有する軽金属フェライトが好ましい。
磁性体粒子径としては、体積平均粒径で10〜100μm、好ましくは20〜80μmである。更にキャリア自体が有する磁化特性としては、飽和磁化で2.5×10-5〜15.0×10-5Wb・m/kgが好ましい。
なお、磁性体粒子の体積平均粒径は、湿式分散器を備えてなるレーザー回折式粒度分布測定装置「HELOS」(シンパテック社製)により測定される体積基準の平均粒径である。飽和磁化は、「直流磁化特性自動記録装置3257−35」(横河電気株式会社製)により測定される。
樹脂層の平均厚は、キャリアの耐久性と低抵抗化の両立の観点より50〜4000nmが好ましく、更には200〜3000nmが好ましい。
樹脂層の平均厚は、以下の方法により算出される値である。
集束イオンビーム試料作製装置(SMI2050 エスエスアイナノテクノロジー(株)製)にてキャリア薄片を作製し、その後、その薄片の断面を透過型電子顕微鏡(JEM−2010F 日本電子(株)製)にて5000倍の視野で観察し、その視野における最大膜厚となる部分と最小膜厚となる部分の平均値を樹脂層の平均厚とした。
(樹脂層の作製)
樹脂層の具体的作製法としては、湿式コート法、乾式コート法が挙げられる。以下に各方法について詳細に述べる。
湿式コート法としては、
(1)流動層式スプレーコート法
被覆用樹脂を溶剤に溶解した塗布液を流動層を用いて磁性体粒子の表面にスプレー塗布し、次いで乾燥して被膜を作製する方法
(2)浸漬式コート法
被覆用樹脂を溶剤に溶解した塗布液中に磁性体粒子を浸漬して塗布処理し、次いで乾燥して被膜を作製する方法
(3)重合法
反応性化合物を溶剤に溶解した塗布液中に磁性体粒子を浸漬して塗布処理し、次いで熱等を加えて重合反応を行い被膜を作製する方法
等を挙げることができる。
乾式コート法としては、
被覆しようとするコア粒子の表面に樹脂粒子を被着させ、その後機械的衝撃力を加えて、被覆しようとする粒子表面に被着した樹脂粒子を溶融あるいは軟化させて固着し、被膜を作製する方法である。芯材、樹脂、導電性微粒子を非加熱下、もしくは加熱下で機械的衝撃力が付与できる高速攪拌混合機を用い、高速攪拌して当該混合物に衝撃力を繰り返して付与し、磁性体粒子の表面に、溶解あるいは軟化させた樹脂を導電性微粒子とともに固着させ、樹脂コートキャリアを作製するのである。加熱する場合には、60〜125℃が好ましい。加熱温度が過大になるとキャリア粒子同士の凝集が発生しやすくなるためである。
(被覆キャリア粒径)
被覆キャリアの体積平均粒径としては10〜100μmであることが好ましく、更に好ましくは20〜80μmである。キャリアの体積平均粒径は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
〔静電潜像現像用現像剤〕
以上のようにして形成された被覆キャリアを用いて形成される本発明の静電潜像現像用現像剤について以下に示す。
(トナー)
本発明に係る現像剤に使用されるトナーは、公知のトナーで有れば特に限定されるものではないが、高画質、高耐久性のトナーが好ましく、例えば、特開2001−231858等に記載のケミカルトナーが好ましく用いられる。また、高画質の観点より、体積基準におけるメディアン径が3〜8μmのトナーが好ましい。
〔画像形成装置〕
図1は本発明に用いられる画像形成装置の一例を示す概略図である。
図1に示すように、この画像形成装置1はタンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成ユニット9Y、9M、9C、9Kと、ベルト状の中間転写体6と給紙手段と搬送手段とトナーカートリッジ5Y、5M、5C、5K、定着装置10、及び操作部91等から構成されている。
各トナーカートリッジ5Y、5M、5C、5Kには、本発明の静電潜像現像用現像剤として、本発明の被覆キャリアと各色トナーが充填されている。
イエロー色の画像を形成する画像形成ユニット9Yは、像担持体(以下、感光体と称す
)1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像装置4Y、転写手段7Y、クリーニング手段8Yを有する。
マゼンタ色の画像を形成する画像形成ユニット9Mは、感光体1M、帯電手段2M、露光手段3M、現像装置4M、転写手段7M、クリーニング手段8Mを有する。
シアン色の画像を形成する画像形成ユニット9Cは、感光体1C、帯電手段2C、露光手段3C、現像装置4C、転写手段7C、クリーニング手段8Cを有する。
黒色画像を形成する画像形成ユニット9Kは、感光体1K、帯電手段2K、露光手段3K、現像装置4K、転写手段7K、クリーニング手段8Kを有する。
各現像装置の
中間転写体6は、複数のローラ6A、6B、6Cに巻回され、回動可能に支持されている。
画像形成ユニット9Y、9M、9C、9Kより形成された各色の画像は、回動する中間転写体6上に転写手段7Y、7M、7C、7Kにより逐次1次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。
給紙手段である給紙カセット20内に収容された用紙Pは、給紙ローラ21により一枚ずつ給紙され、レジストローラ22を経て、転写手段7Aに搬送され、用紙P上に前記カラー画像が2次転写される。
カラー画像が転写された前記用紙Pは、定着装置10により定着処理され、搬送手段である搬送ローラ23、24を経て、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
以下、本発明を下記の実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
〔被覆キャリアの作製〕
〈フェライトコア粒子の準備〉
体積平均径が35μmのMn−Mgフェライト粒子を準備した。
〔導電性微粒子の表面処理〕
〈導電性微粒子母体1〜3〉
表面処理に用いる導電性微粒子として、下記の3種を準備した。尚、表面処理を行わない導電性微粒子は下記に示す粒子をそのまま使用した。
導電性微粒子母体1:カーボンブラック(Mogul−L、CABOT社製、平均粒径24nm、電気抵抗:10-2Ω・cm)
導電性微粒子母体2:酸化スズ(平均粒径30nm、電気抵抗:10Ω・cm)
導電性微粒子母体3:銅微粒子(平均粒径30nm、電気抵抗:10-6Ω・cm)
〈表面処理剤〉
表面処理剤として下記のシランカップリング剤を準備した。
S1:H2NCH2CH2CH2Si(OCH33
S2:H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33
S3:CF3CH2CH2Si(OCH33
(導電性微粒子2の作製)
上記カーボンブラック(導電性微粒子母体1)100質量部とメタノール160質量部と表面処理剤S1の5質量部を混合し、1時間分散することにより、導電性微粒子母体1を表面処理し、導電性微粒子2を得た。
(導電性微粒子3〜9の作製)
表1に記載の導電性微粒子母体、表面処理剤、表面処理剤添加部数を変更するほかは導電性微粒子2の作製と同様にして、導電性微粒子3〜9を作製した。
また、導電性微粒子の表面処理前後の電気抵抗値、表面処理後の帯電性および帯電量を測定し、測定結果を表1に示す。
Figure 2008209836
(キャリア1〜10の作製)
前記Mn−Mgフェライトコア粒子100質量部とスチレン/メチルメタクリレート(共重合比2/8)の共重合体樹脂微粒子を2.0質量部、表1記載の導電性微粒子1〜9を表2に記載の量とを、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、120℃で60分間撹拌混合して機械的衝撃力の作用でフェライトコア粒子の表面に樹脂層を形成し、樹脂層により被覆された被覆キャリアを得た。キャリアの樹脂層厚はいずれも0.5μmであった。
(キャリア11の作製)
前記Mn−Mgフェライトコア粒子100質量部とスチレン/メチルメタクリレート(共重合比2/8)の共重合体樹脂微粒子を2.0質量部、導電性微粒子1を10質量部、0.3μmのグアナミン微粒子(エポスター、日本触媒化学社製)を10質量部とを、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、120℃で60分間撹拌混合して機械的衝撃力の作用でフェライトコア粒子の表面に樹脂層を形成し、樹脂層により被覆された被覆キャリアを得た。キャリアの樹脂層厚は0.6μmであった。
Figure 2008209836
(トナー1〜2の作製)
負帯電性のトナーとして、特開2003−345065号公報の実施例1に記載の静電潜像現像用黒色トナー1に準じて体積基準におけるメディアン径が7.0μmになるように作製したものを、トナー1とする。
正帯電性のトナーとして、特開2006−18251号公報の実施例の(トナー1−C)に記載に準じて作製した体積基準におけるメディアン径が5.8μmのシアントナーを、トナー2とする。
〔現像剤1〜14の作製〕
表3に示した各キャリア100質量部と、各トナー6質量部とを、V型混合機で20分混合し、現像剤1〜14を作製した。
各現像剤に用いたキャリアとトナーとの組合せを表3に示す。
〔評価〕
得られた現像剤1〜11をトナーカートリッジに順番に充填し、実験用に改造した複写機(8050:コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)を用いて、A4版上質紙(64g/m2)に黒色トナーにて画素率が10%の画像(文字画像が7%、人物顔写真、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にあるオリジナル画像)を、50万枚の連続画像出力を行い、初期及び50万枚耐久後の画質評価を行った。
現像剤12〜14については、シアントナーとなるため、ベタシアン画像に置き換えて画像出力を行った。
尚、トナーの帯電量は、上記現像剤50mg用いて、導電性微粒子の帯電量測定方法と同様に平行平板測定法により測定を行った。
(画像濃度)
トナーの帯電量低下に伴う評価として、画像濃度評価を行った。
トナーの帯電量が低下してしまい、画像濃度が高くなりすぎ、画像としてみにくくなったものを不可×、実用可能レベルを○として評価した。
ベタ画像において濃度計「RD−918」(マクベス社製)を使用し、紙をゼロとした相対反射濃度が1.6以上となるものを不可レベルと判断した。
(エッジ)
初期における、出力された画像のベタ画像中央部の画像濃度と端部の画像濃度の差を目視評価した。◎〜△が許容レベルである。
◎:差がない
○:若干差がある
△:差があるものの許容できる
×:差は許容できない
(かぶり)
かぶり濃度の測定は、まず印字されていない白紙について、マクベス反射濃度計「RD−918」を用いて20ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、白紙濃度とする。次に評価形成画像50万枚目の白地部分について、同様に20ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、この平均濃度から白紙濃度を引いた値をかぶり濃度として評価した。かぶり濃度が0.010以下であれば、かぶりは実用的に問題ないといえる。
◎:0.003未満
○:0.003〜0.006未満
△:0.006〜0.010以下
×:0.010より大きい値
(トナー飛散)
上記の評価機で50万枚のプリントを行い、トナー飛散の状態を、ユーザーが現像ユニットを交換したときの手の汚れ具合を目視で評価した。
◎:トナー飛散が全く見られない。ユーザーが現像ユニットを交換しても全く手が汚れない
○:現像ローラ付近の上蓋に飛散したトナーの付着が見られる。ユーザーが現像ユニットを交換しても全く手が汚れない程度
×:ユーザーが現像ユニットを交換した後、手洗いが必要なほどトナー飛散が認められる。
(キャリア付着)
上記の評価機で50万枚のプリントを行い、キャリア抵抗にともなう現象としてキャリア付着評価を行った。
ベタ画像上に見られた付着キャリア粒子の個数を、拡大鏡を使用して目視により測定し、以下の判定基準により判定を行った。
◎:ベタ画像上にキャリア付着なし
○:ベタ画像上にキャリア付着が5個以内
×:ベタ画像上にキャリア付着が5個を超えて存在し、ザラツキ感がある。
Figure 2008209836
表3から分かるように、本発明の、帯電性をトナーと逆極性に表面処理した導電性微粒子を含有する被覆キャリアを用いた試料は、初期の帯電性も良好であり、且つ耐久性試験後の特性も良好であることが分かる。
本発明に係る画像形成装置の構成を示す概略図である。
符号の説明
1 画像形成装置
9Y、9M、9C、9K 画像形成ユニット
6 中間転写体
10 定着装置
20 給紙カセット
30 低抵抗微粒子
40 無機微粒子
P 転写材

Claims (5)

  1. 芯材上に樹脂被覆層を有する静電潜像現像用キャリアにおいて、前記樹脂被覆層中に、トナーと逆極性の帯電性に表面処理した導電性微粒子を含有することを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
  2. 前記樹脂被覆層が、スチレンアクリル酸共重合体樹脂から形成されることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用キャリア。
  3. 前記導電性微粒子の抵抗値が1×10-2〜1×105Ωcmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電潜像現像用キャリア。
  4. 前記導電性微粒子の帯電性が下記式を満足するものであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の静電潜像現像用キャリア。
    式 |Q/M|>15
    Q:帯電量(μC)
    M:質量(g)
  5. 少なくとも静電潜像現像用キャリアとトナーを用いる静電潜像現像用現像剤において、請求項1〜4の何れか1項に記載の静電潜像現像用キャリアと、体積基準におけるメディアン径が3〜8μmのトナーを用いたことを特徴とする静電潜像現像用現像剤。
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