JP2008207211A - パルスmag溶接用銅めっきソリッドワイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ギャップが大きい場合においても高速の溶接が可能で、溶滴が小さく、移行が安定かつ規則的に行われビード形状が良好で、アークが安定しスパッタ発生量が極めて少なく、さらに、チップ詰まりやチップ摩耗が生じないパルスMAG溶接用銅めっきソリッドワイヤを提供する。
【解決手段】C:0.02〜0.12質量%、Si:0.15〜1.0質量%、Mn:0.9〜1.8質量%、Al:0.002〜0.020質量%、さらに必要に応じてTi:0.15質量%以下を含有し、銅めっきを厚さ:0.3〜1.1μm有し、かつワイヤ表面にワイヤ10kg当たりの分量で、常温で液体の潤滑油を0.3〜1.5gおよびカリウムを0.004〜0.25g有するパルスMAG溶接用銅めっきソリッドワイヤ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パルス溶接を使用したAr+CO、Ar+OまたはAr+CO+O等の混合ガスシールドのアーク溶接(以下、パルスMAG溶接)に適したパルスMAG溶接用銅めっきソリッドワイヤに関し、特に高速溶接および溶接部の間隙(以下、ギャップという)が大きい場合においてもアークが安定してスパッタ発生量が少なく、良好なビード形状が得られるパルスMAG溶接用銅めっきソリッドワイヤに関するものである。
ソリッドワイヤを用いたガスシールドアーク溶接方法は高能率であり、機械的性能の良好な溶接金属と良好なビード形状が得られることから薄板の溶接に広く適用されている。またスパッタ発生量の低減および高速溶接性確保の面から、ArガスにCOを混合、更にはOガスを混合させたArを主成分とするシールドガスを使用したパルスMAG溶接方法が近年増加している。これらの溶接は生産性の向上から高速度で高電流の溶接条件で施工され、良好な溶接ビードを形成し健全な溶接継手を作製している。
パルスMAG溶接とは、パルス電源により平均溶接電流より高電流となるピーク電流と平均電流より低電流としたベース電流を周期的に付加する溶接方法である。このようにしてピーク電流期間でワイヤを溶融しベース電流期間で溶滴を溶融池に移行させることにより、平均のアーク電圧が低い場合でも溶滴が溶融池と短絡することなく溶滴を移行させることができる。パルスMAG溶接においては、ピーク電流、ピーク電圧、ピーク時間の積からなるワイヤの溶融エネルギーを適正にすることにより1回のパルスピーク電流時に1個の溶滴を生成させ、ベース電流期間に溶滴を移行させる。このような1パルス−1ドロップ移行となるパルス条件により、溶滴はスムーズに溶融池に移行しスパッタ発生量が低減される。
一方、ピーク電流、ピーク電圧、ピーク時間の積とワイヤを溶融するエネルギーとが不均衡になると溶滴移行時期がベース電流期間およびピーク電流期間に不連続に発生することになり、溶滴移行はスムーズに行われることがなくスパッタとして飛散することになる。また、特に高速度の溶接においてはアンダーカットが発生し易く、これを抑制する手段としてアーク電圧を低下した条件を採用することが一般的であるが、短いアーク長ではパルスMAG溶接法でもスプレーアークとはならず、ベース期間中に短絡が生じ多量のスパッタが発生してしまう。高速度の溶接においてはアンダーカットおよびハンピングを防止し、スパッタの発生を抑制するためにできる限り短いアーク長でも短絡が生じず、安定な溶滴移行を実現できるワイヤが必要となっている。
図1(a)、(b)、(c)、(d)に薄鋼板の重ね継手部の横向姿勢でギャップGがある場合のビード形成状態の例を示す。図1(a)は、低電圧で高速度の溶接条件で溶接した場合の溶け落ちやビードの垂れがなく良好なビード形状の溶接金属3が得られた例である。図1(b)は、高速度の溶接でアンダーカット4が生じた例、図1(c)は、電流に対する一般的な電圧で高速度の溶接条件で溶接した場合の溶融金属が前板1側に垂れた例、図1(d)は、高速度の溶接条件でビード幅を得るために高電圧の溶接条件で溶接した場合の溶融金属が前板1と後板2の間のギャップG内に垂れ落ちた例である。このように、重ね継手部のギャップGが大きい場合はアンダーカットが生じたり溶融金属が垂れ易くなり、良好な溶接ビード形成が困難という問題があった。
このような背景から、パルスMAG溶接用として短いアーク長でも低スパッタ化が可能なワイヤとして、特開昭61−159296号公報(特許文献1)、特開昭62−296993号公報(引用文献2)および特開昭63−157794号公報(特許文献3)等に種々の技術が開示されている。しかし、これらの従来技術は、主として、C、Si、Mn、PおよびSからなる組成に、Al、Ti、OおよびN等の成分を添加し、それらの各成分量を最適化することを特徴としている。したがってこれらの従来技術においては、高速溶接時の耐ギャップ性については全く認識されておらず、その解決手段は全く開示されていないので、依然としてギャップを有する箇所の高速溶接ではアークが不安定で、低スパッタ化が不十分でビード形状が不良であった。またこれら従来技術は比較的多くのOを含んでおり、ワイヤ製造時銅めっき後の伸線においてワイヤ表面に亀裂が生じ、溶接時にワイヤ表面の銅めっきが剥離してチップ詰まりが生じるという問題もあった。
また、特開2002−346787号公報(特許文献4)には、ワイヤ表面に銅めっきを施さずに、溶接時にシールドガス中の解離酸素と溶滴の鉄とを結合させ、極めて高い濃度の溶滴表面酸素層によって溶滴の粘性、特に表面近傍の表面張力を低下させる技術の開示がある。これによって溶滴の離脱を容易にし、アーク長を短くしても溶滴先端が短絡し難くなり、安定なスプレー移行となり、スパッタ発生量が極めて少なくなるというとものである。しかし、前記技術においても高速溶接時の耐ギャップ性については全く認識されておらず、これを課題とするその解決手段は全く開示されていないので、依然としてギャップを有する箇所の高速溶接ではアークが不安定で、低スパッタ化が不十分でビード形状が不良であった。さらに、ワイヤ表面に銅めっきが施されていないので、ワイヤ表面とチップとの摩擦が大きくチップが摩耗して頻繁に交換をすることとなり、著しく作業能率を低下させていた。
特開昭61−159296号公報 特開昭62−296993号公報 特開昭63−157794号公報 特開2002−346787号公報
本発明は、ギャップが大きい場合においても高速度の溶接が可能で、溶滴が小さく移行が安定かつ規則的に行われ、ビード形状が良好で、アークが安定しスパッタ発生量が極めて少なく、さらにチップ詰まりやチップの大きな摩耗が生じないパルスMAG溶接用銅めっきソリッドワイヤを提供することを目的とする。
本発明の要旨は、パルスMAG溶接用銅めっきソリッドワイヤにおいて、C:0.02〜0.12質量%、Si:0.15〜1.0質量%、Mn:0.9〜1.8質量%、Al:0.002〜0.020質量%を含有し、銅めっきを厚さ:0.3〜1.1μm有し、かつワイヤ表面にワイヤ10kg当たりの分量で、常温で液体の潤滑油を0.3〜1.5gおよびカリウムを0.004〜0.25g有し、その他はP:0.025質量%以下、S:0.025質量%以下、O:0.010以下および不可避不純物からなることを特徴とする。またさらにTi:0.15質量%以下を含有することも特徴とする。
本発明のパルスMAG溶接用銅めっきソリッドワイヤによれば、パルスMAG溶接においてギャップが大きい場合においても高速度の溶接が可能で、アークが安定しスパッタ発生量が極めて少なく、溶接部の手直しがなく、さらにチップ詰まりやチップ摩耗が生じないなど溶接能率が優れた溶接が可能となる。
以下、本発明のパルスMAG溶接用銅めっきソリッドワイヤについて詳細に説明する。本発明者らは上記の問題点を解決するために、各種成分およびワイヤ表面状態の異なるワイヤを試作して、パルス条件で1.5m/min以上の高速度の溶接を行い、アーク状態、ビード形状、スパッタ発生状況および耐ギャップ性につき詳細に調査した結果、次の知見を得た。
(1)ワイヤ組成は、C、Si、Mn、AlおよびTi量の調整によって、アークの安定性、溶融金属の粘性および表面張力の増加を図り、スパッタ発生量減および広幅で外観の良好なビードが得られる。
(2)ワイヤ表面に銅めっきを施すことによって、ワイヤとチップ間の通電性が良好となり、アークが安定すると共にワイヤ組成の低Oと相まってチップ摩耗およびチップ詰まりが極めて少なくなる。
(3)ワイヤ表面に常温で液体である潤滑油を塗布することによって、ワイヤ送給速度が安定してアークが安定し、スパッタ発生量が少なくなる。また、後述するカリウム化合物をワイヤ表面に均一に分散することができる。
(4)ワイヤ表面にカリウムを有することによって、低電圧の溶接条件において溶滴が形成し易くなり、均一で小さい溶滴にするので1パルス−1ドロップの移行を乱すことがなく、アークも安定しスパッタ発生量が極めて少なくなる。また、溶滴が小さいのでピーク電圧の時間を短くできることから、さらに高速度の溶接が可能となる。
以下、本発明におけるワイヤ組成およびワイヤ表面の潤滑油およびカリウムの限定理由について説明する。
[C:0.02〜0.12質量%]
Cはアークを安定化し溶滴を細粒化する作用があり、0.02質量%(以下、%という)未満では溶滴が大きくなってアークが不安定になりスパッタ発生量が多くなる。一方、0.12%を超えると溶融金属の粘性が劣り溶融金属が垂れてビード形状が不良となる。また、スパッタ発生量が増加するばかりでなく、溶接金属を著しく硬化させ耐割れ性が劣化する。
[Si:0.15〜1.0%]
Siは溶接金属の主脱酸剤として不可欠であると共に、ワイヤの電気抵抗を増大させてワイヤの溶融量を増加させ、更に溶融金属の粘度および表面張力を増大させる効果が大きい元素である。これによって良好な耐ギャップ性が得られ、広幅の溶接ビードを形成できる。しかし、0.15%未満では上記効果が得られず、また、1.0%を超えると溶融金属の表面張力が過度に上昇するため溶融金属が高速度の溶接速度に追従できず、ハンピングビードとなり易い。
[Mn:0.9〜1.8%]
MnはSiと共に脱酸剤として作用する他、溶融金属の粘度および表面張力を増大させる効果がある。0.9%未満ではその効果が得られず、ブローホール等の気孔欠陥が発生しやすくなると共に、溶融金属の粘度および表面張力が低下することから、溶融金属が垂れてビード外観が不良で十分な耐ギャップ性が得られない。一方、Mnが1.8%を超えると、溶融金属の粘度および表面張力が増加し過ぎて広幅のビードが得られない。
[Al:0.002〜0.020%]
Alは高速溶接時のアークを安定させスパッタ発生量を少なくするが溶接金属の垂れ性を増大させる。0.002%未満であるとアークが不安定となりスパッタ発生量が多くなる。一方、0.020%を超えると、溶融金属の粘度および表面張力が低下することから、溶融金属が垂れてビード外観が不良となる。
[銅めっき厚さ:0.3〜1.1μm]
ワイヤ表面の銅めっきは、ワイヤとチップ間の通電性を良好にしてアークを安定にする。銅めっき厚さが0.3μm未満であると、特に低電圧の溶接条件においてはワイヤとチップ間の通電性が部分的に悪くなり、アークが不安定になってスパッタ発生量が多くなる。一方、銅めっき厚さが1.1μmを超えると、溶接金属の銅含有量が多くなって耐割れ性が劣化する。
[ワイヤ表面に常温で液体の潤滑油:ワイヤ10kg当たり0.3〜1.5g]
常温で液体である潤滑油はワイヤ表面に皮膜を形成し、ワイヤ送給時にワイヤ送給速度を一定にする。また、後述するカリウムをワイヤ表面に均一に分散することができる。潤滑油がワイヤ10kg当たり0.3g(以下、g/10kgWという)未満であると、カリウムをワイヤ表面に均一に分散することができず、溶滴の大きさが均一にならず1パルス−1ドロップの移行を乱してスパッタ発生量が多くなる。一方、1.5g/10kgWを超えると、溶接部にピットやブローホールが生じる。
潤滑油は、動植物油、鉱物油あるいは合成油の何れでもよい。動植物油としてはパーム油、菜種油、ひまし油、豚油、牛油、魚油等を、鉱物油としてはマシン油、タービン油、スピンドル油等を用いることができる。合成油としては炭化水素系、エステル系、ポリグリコール系、ポリフェノール系、シリコーン系、フロロカーボン系を用いることができる。
[カリウム:0.004〜0.25g/10kgW]
ワイヤ表面のカリウムは、低電圧の溶接条件においてもアークを安定させ、均一で小さい溶滴にするので1パルス−1ドロップの移行を乱すことがなくスパッタ発生量が極めて少なくなる。すなわち、ピーク時間を短くすることができるので高速度の溶接が可能となり、ビード外観も良好となる。カリウムが0.004g/10kgW未満であるとその効果がなく、溶滴が大きく不揃いとなって1パルス−1ドロップの移行を乱してアークが不安定となり、スパッタ発生量も多くなる。一方、0.25g/10kgWを超えるとビード形状が凹状となり、アンダーカットが生じたりギャップ内に溶融金属が垂れ易くなる。
カリウムは、ステアリン酸カリウム、炭酸カリウム、クエン酸カリウム等の化合物が使用される。カリウムはこれらの微粉末を前記潤滑油に混合すればワイヤ製造時の仕上げ伸線後に塗布することによってワイヤ表面に均一に分散するので好ましい。また潤滑油中にイオン化したカリウムを添加したものを用いることもできる。
[Ti:0.15%以下]
Tiは高速溶接時のアークを安定させスパッタ発生量を少なくすると共に脱酸剤として働きブローホールの発生を抑制するので添加するのが好ましい。しかしながらTiが0.15%を超えると溶滴の大きさが均一にならず1パルス−1ドロップの移行を乱してスパッタ発生量が多くなる。
なお、Sはビード止端部のなじみを良好にするので0.005%以上含有することが好ましい。しかし、SおよびPがそれぞれ0.025%を超えると溶接金属の耐割れ性が劣化する。
また、Oが0.010%を超えると、ワイヤ製造時にワイヤ表面に亀裂が生じ、溶接時にワイヤ表面の銅めっきが剥離してチップ詰まりが生じ易くなる。したがって、Oは0.010%以下とする。
以下、実施例により本発明の効果を具体的に説明する。
表1に示す各種成分のワイヤ表面に銅めっきを施し、表2に示す各種潤滑油およびカリウムを塗布したワイヤ径1.2mmのソリッドワイヤを試作した。
Figure 2008207211
Figure 2008207211
JIS G3131 SPHCの板厚2.6mm、長さ500mmの鋼板を、図2に示すようにテーパ型スペーサ5を後板2と前板1に挟んでギャップ長さG=2mm、G=4mmのテーパギャップを形成した横向重ね継手とし、表3に示す溶接条件で溶接した。なお溶接電源は溶接電流(ベース電流とピーク電流との平均的な電流)増減のためのワイヤ送給速度の調整と、ピーク電流とピーク時間の設定をすることができ、平均溶接電流値によって数十Hzないし300Hzのパルス周波数となるものであるが、各試作ワイヤとも1パルス−1ドロップ移行のパルスMAG溶接ができるようにパルスピーク電流値とパルスピーク時間を設定した。溶接は図3に示すように、ワイヤ狙い位置6は前板1側の鋼板板厚の中心、トーチ7の角度θは30°でギャップ長さG(2mm)側からスタートして溶融金属が架橋できなくなるところまでを溶接可能ギャップとした。
Figure 2008207211
試験結果としては各ワイヤによる溶接可能ギャップ長さ、アークの安定性およびビード形状を調査した。上記の溶接可能ギャップ長さは3.5mm以上を良好とした。またスパッタ発生量も調査したが、これは銅製の補修箱を用いて、図2に示す横向重ね継手のギャップ長さGを2mmの一定として表3に示す溶接条件で5回溶接し、1分間当たりのスパッタ発生量を算出した。これによりスパッタ発生量が0.5g/min以下を良好とした。それらの結果を前記表2にあわせて示す。
表1および表2中、ワイヤ記号W1〜W8が本発明例、ワイヤ記号W9〜W16は比較例である。
本発明例であるワイヤ記号W1〜W8は、ワイヤ成分およびワイヤ表面のめっき厚さが適正で、ワイヤ表面へ塗布された潤滑油およびカリウムも適正であるので、溶接可能ギャップが大きく、アークが安定してスパッタ発生量が少なく、ビード形状が良好で高温割れもなく極めて満足な結果であった。
比較例中ワイヤ記号W9は、Cが高いのでスパッタ発生量が多く溶融金属が垂れてビード形状が不良であった。また、溶接金属に割れが生じた。さらに、潤滑油塗布量が多いのでピットも発生した。
ワイヤ記号W10は、Cが低いのでアークが不安定でスパッタ発生量が多くなった。また、Mnが高いので凸ビードとなって溶接可能ギャップが狭かった。
ワイヤ記号W11は、Siが高いのでハンピングビードとなり溶接可能ギャップが狭かった。
ワイヤ記号W12は、Siが低いので溶接可能ギャップが狭かった。また、Tiが高いのでスパッタ発生量が多かった。
ワイヤ記号W13は、Mnが高いので溶融金属が垂れてビード形状が不良であった。また、カリウムが低いのでアークが不安定でスパッタ発生量が多かった。
ワイヤ記号W14は、Alが高いので溶融金属が垂れてビード形状が不良であった。また、潤滑油塗布量が少ないのでスパッタ発生量が多かった。
ワイヤ記号W15は、Alが低いのでアークが不安定でスパッタ発生量が多かった。また、銅めっき厚さが厚いので高温割れも生じた。
ワイヤ記号W16は、銅めっき厚さが薄いのでアークが不安定でスパッタ発生量が多かった。また、カリウムが高いのでアンダーカットが生じ、溶融金属がギャップ内に垂れてビード形状が不良となった。
(a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれ横向重ね継手部の溶接におけるビード形成状態の例を示す図である。 本発明の実施例に用いた横向重ね継手の試験板を示す図である。 本発明の実施例に用いた横向重ね継手部のワイヤ狙い位置を示す図である。
符号の説明
1 前板
2 後板
3 溶接金属
4 アンダーカット
5 スペーサ
6 ワイヤ狙い位置
7 トーチ
G ギャップ長さ
θ トーチ角度

Claims (2)

  1. パルスMAG溶接用銅めっきソリッドワイヤにおいて、C:0.02〜0.12質量%、Si:0.15〜1.0質量%、Mn:0.9〜1.8質量%、Al:0.002〜0.020質量%を含有し、銅めっきを厚さ:0.3〜1.1μm有し、かつワイヤ表面にワイヤ10kg当たりの分量で、常温で液体の潤滑油を0.3〜1.5gおよびカリウムを0.004〜0.25g有し、その他はP:0.025質量%以下、S:0.025質量%以下、O:0.010以下および不可避不純物からなることを特徴とするパルスMAG溶接用銅めっきソリッドワイヤ。
  2. さらにTi:0.15質量%以下を含有することを特徴とする請求項1記載のパルスMAG溶接用銅めっきソリッドワイヤ。
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