JP2008202833A - オイル戻しラインに酸性成分除去フィルタを備えた空調装置 - Google Patents

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Hirohiko Nobuhara
寛彦 延原
Yoshikazu Ota
良和 大田
Akira Murai
晶 村井
Takahiko Masuda
貴彦 増田
Ikuo Mizuno
郁男 水野
Takanori Kubo
孝典 久保
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Abstract

【課題】空気調和装置において、現地施工後における内外接続配管中の酸性成分を除去するための構成を提供する。
【解決手段】圧縮機21の吐出ライン70に油分離器22を設け、該油分離器22によって冷媒と分離される冷凍機油を圧縮機21の吸入ライン71又は圧縮機21へ直接戻す油戻しライン76・77を複数設けるエンジン駆動式ヒートポンプ1において、前記オイル戻しライン76・77の少なくとも一つに酸性成分除去フィルタ50を設け、第一油戻しライン76とするエンジン駆動式ヒートポンプ。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調装置の現地施工後における内外接続管の洗浄技術に関する。
HFC系の空気調和装置において、冷媒に水分が混入すると、冷媒が加水分解を起こして装置各部の腐食の原因となる。そのため、シリカゲル等の乾燥剤をドライヤとして設ける空気調和装置は良く知られている。例えば、特開平9−250822号公報では、空調装置の油戻しラインにHFC系の冷凍機油の加水分解を防止するために水分除去を目的としたドライヤを設ける冷媒回路構成が開示されている。
他方、空調装置の油戻しラインとして異物捕捉用のフィルタを備えたラインとこのフィルタの目詰まり時のためのバイパスラインを設ける構成は、特開2001−201191号公報に開示されている。
特開平9−250822号公報 特開2001−201191号公報
しかしながら、上記いずれの構成においても冷媒中の酸性成分を除去する構成は開示されていない。酸性成分が冷媒中に混入することで、冷媒機器(特にキャピラリ又は膨張弁等の減圧装置)に対して腐食環境が整う恐れがあるため、これを除去する必要がある。
近年、環境保護の観点から、HCFC系の空気調和装置から、HFC系の空気調和装置への付け替えが良く見られる。この場合、空調装置の現地施工において、室外機と室内機を接続する冷媒配管として既設の配管を流用する場合がある。すなわち、室外機、室内機の機器のみを交換するのみの施行作業である。このとき、既設配管中に残留する酸性成分を除去する必要が生じる。
また、既設配管を流用するのでなく、新たに内外接続管を施設し直す場合でも冷媒配管同士を溶接接続するときに酸性成分が配管中に混入する場合がある。
そこで、解決しようとする課題は、空気調和装置の現地施工後における内外接続配管中の酸性成分を除去するための構成を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、圧縮機の吐出ラインに油分離器を設け、該油分離器によって冷媒と分離される冷凍機油を圧縮機の吸入ライン又は圧縮機へ直接戻す油戻しラインを複数設ける空気調和装置において、前記オイル戻しラインの少なくとも一つに酸性成分除去フィルタを設け、第一油戻しラインとするものである。
請求項2においては、請求項1記載の空気調和装置において、前記第一油戻しラインの途上に第一開閉弁を設け、空気調和装置設置後の所定時間のみ前記第一開閉弁を開くものである。
請求項3においては、請求項2記載の空気調和装置において、前記所定時間は少なくとも吐出温度又は油温、吐出圧力及び吸入圧力によって算定するものである。
請求項4においては、請求項3記載の空気調和装置において、前記第一油戻しライン以外の前記油戻しラインの少なくとも一つの途上に第二開閉弁を設け、第二油戻しラインとし、前記第一開閉弁を開いている間は前記第二開閉弁を閉じて、前記第一開閉弁を閉じたときには前記第二開閉弁を開くものである。
請求項5においては、請求項3記載の空気調和装置において、前記第一油戻しライン以外の前記油戻しライン少なくとも一つの途上に第二開閉弁を設け、第二油戻しラインとし、前記第二開閉弁は、前記圧縮機駆動中には常時開とするものである。
請求項6においては、請求項5記載の空気調和装置において、前記第二油戻しラインを通過する流量は、前記第二油戻しラインを通過する流量よりも大きくなるようにするものである。
請求項7においては、請求項5記載の空気調和装置において、前記第一油戻しラインと前記第二油戻しラインの流量を調整することで、圧縮機吸入冷媒中の油戻し量の割合が所定範囲となるようにするものである。
請求項8においては、請求項3記載の空気調和装置において、前記酸性成分除去フィルタを減圧機構の下流側に設けるものである。
請求項9においては、請求項3において、油温が所定温度以上のときは前記第一開閉弁を閉じるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、油分離器はガス冷媒とミスト状の冷凍機油を分離して、ガス冷媒のみを冷媒配管へ流出させる機能を備えている。そのため、油戻しラインには、冷凍機油の他、冷媒循環により圧縮機に吸入された冷媒配管中の酸性成分も流れる。そこで、油戻しラインに酸性成分除去フィルタを設けることで、冷媒配管中の酸性成分を確実に除去できる。
請求項2においては、請求項1記載の効果に加え、酸性成分除去フィルタが活性の間のみ酸性成分除去フィルタの使用ができる。また、フィルタの構成次第では吐出ガス冷媒の化学変化を誘発する恐れもあるが、酸性成分除去のための必要時間のみ、この酸性成分除去フィルタを設ける油戻しラインを使用することで冷媒の化学変化の誘発も最小限に留めることができる。
請求項3においては、請求項2記載の効果に加え、油戻しラインの配管径が一定であれば、流量は吐出圧力と吸入圧力の圧力差と油温(または吐出温度)に対応する冷凍機油の粘性により定まる。つまり、これらの検出情報から所定流量が通過する時間を算定することによって、対応する酸性成分除去フィルタの活性時間を正確に求めることができる。つまり、酸性成分除去フィルタの活性時間に対応する酸性成分除去運転ができる。
請求項4においては、請求項3の効果に加え、酸性成分除去運転中は酸性成分除去フィルタを設ける油戻しラインにのみ冷凍機油を流すため、酸性成分除去時間を短縮することが可能となる。また、酸性成分除去運転終了後は、酸性成分除去フィルタを設けない油戻しラインによって冷凍機油は確実に圧縮機に戻されるため、圧縮機油上がりの発生を防止できる。
請求項5においては、請求項3の効果に加え、冷凍機油の保有量の少ない圧縮機を使用する冷媒回路構成であっても、酸性成分除去運転中に圧縮機油上がりの発生を防止できる。
請求項6においては、請求項5の効果に加え、冷凍機油の保有量の少ない圧縮機を使用する冷媒回路構成であっても、冷凍機油の油戻し量をさらに確実に確保できるため、酸性成分除去運転中に圧縮機の油上がりの発生を防止できる。
請求項7においては、請求項5の効果に加え、油分離器から吸入冷媒を介して冷凍機油を圧縮機へ戻す冷媒回路構成において、酸性成分除去運転中の圧縮機油上がりの発生を防止できる。
請求項8においては、請求項3の効果に加え、酸性成分除去フィルタに吐出冷媒ガスがそのまま流入することを防止できるので、フィルタの構成次第による吐出ガス冷媒の化学変化の誘発を防止できる。
請求項9においては、請求項3の効果に加え、酸性成分除去フィルタの構成次第による吐出ガス冷媒の化学変化を誘発する恐れが特に高い運転においては、酸性成分除去フィルタを設ける油戻しラインの冷媒通過を止めるため、吐出ガス冷媒の化学変化が誘発することを防止できる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施例に係るエンジン駆動式ヒートポンプの全体的な構成を示す冷媒回路図、図2は同じく試運転(冷房運転)の冷媒挙動を示す冷媒回路図、図3は同じく実施例1の酸性成分除去制御の冷媒挙動を示す冷媒回路図である。図4は同じく実施例2及び3の酸性成分除去制御の冷媒挙動を示す冷媒回路図である。
まず、図1を用いて、本発明の実施例である空気調和装置としてのエンジン駆動式ヒートポンプ1の全体構成について簡単に説明する。
図1に示すようにエンジン駆動式ヒートポンプ1は、駆動源としてのエンジン20から動力を得て冷媒を圧縮する圧縮機21と、該圧縮機21の吐出側に接続され冷房時及び暖房時で冷媒の流れを切り換える四方弁30と、冷房時に圧縮機21から四方弁30を介して吐出冷媒が供給される室外熱交換器10と、該室外熱交換器10を室外空気と熱交換させる室外ファン60と、暖房時に圧縮機21から四方弁30を介して吐出冷媒が供給される室内熱交換器11と、該室内熱交換器11を室内空気と熱交換させる室内ファン61と、室外熱交換器10及び室内熱交換器11間に配設される室外熱交換器膨張弁34とを有しており、これらで構成される冷媒サイクルを用いるものである。
前記圧縮機21は、その吸入側からガス冷媒を吸引・圧縮し、高温・高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機21の吐出側には、吐出ライン70を介して前記四方弁30が接続されており、この吐出ライン70にはガス冷媒中に含まれる冷凍機油を分離して圧縮機21の吸入側に戻すための油分離器22が設けられている。すなわち、圧縮機21から吐出されるガス冷媒は、油分離器22を介して前記四方弁30へと流入し、この四方弁30にて所定の方向に導かれる。また、圧縮機21に吸引されるガス冷媒も四方弁30にて導かれるため、圧縮機21の冷媒吸入側と四方弁30とは吸入ライン71により接続されている。
四方弁30は、室外熱交換器10の一端側に接続されており、この室外熱交換器10の他端側には、レシーバ23が接続されている。一方、室内熱交換器11は、一端が、液側内接続管73を介して、前記レシーバ23に接続されており、他端は、ガス側内外接続管74を介して、四方弁30に接続されている。
なお、これら液側内外接続管73及びガス側内外接続管74は、建物内部に設置されている場合が多く、最近では空調機更新時にはそのまま利用される場合がある。
廃熱回収器12は、前記室外熱交換器膨張弁34とレシーバ23の間から分岐し、吸入ライン71に接続される廃熱回収ライン75に設けられている。廃熱回収ライン75には、吸入ライン71に向かって廃熱回収器膨張弁36、過冷却熱交換器13、廃熱回収器12の順にて、これらが直列に接続されている。廃熱回収ライン75を通過する冷媒は、蒸発潜熱により、レシーバ23内の液冷媒を、過冷却熱交換器13にて過冷却し、廃熱回収器12でエンジン冷却水からエンジンの廃熱を回収して蒸発する。
ここで、同じく図1を用いて、本発明の特色である油戻しライン76・77について詳細に説明する。
油戻しライン76・77は、冷凍機油を油分離器22より圧縮機21又は吸入ライン71に戻す役割を担う。
油分離器22は、ガス冷媒中の冷凍機油を分離する装置であり、その内部構造は除去形式により様々である。除去方式としては、遠心分離式、バッフル式又は金網式が主流である。
第一油戻しライン76は、油分離器22下部と吸入ライン71とを接続している。また、第一油戻しライン76は、油分離器22下部から吸入ライン71に向かって、減圧機構としてのキャピラリ41、第一開閉弁としての第一電磁弁32、酸性成分除去フィルタ50が順に設けられている。この酸性成分除去フィルタ50は、本実施例では活性アルミナを用いている。しかし、本発明は、本実施例に限定するものではない。
他方、第二油戻しラインは、油分離器22下部と圧縮機21のクランクケース(図示略)とを直に接続している。また、第二油戻しラインは、油分離器22下部からクランクケースに向かって、第二開閉弁としての第二電磁弁33、減圧機構としてのキャピラリ42が順に設けられている。
このような構成とすることで、エンジン駆動式ヒートポンプ1の冷媒配管中の酸性成分を確実に除去できる。
すなわち、周知のように、油分離器22はガス冷媒とミスト状の冷凍機油を分離して、ガス冷媒のみを吐出ライン70へ流出させる機能を担っている。
そのため、油戻しライン76・77には、冷凍機油の他に冷媒循環により圧縮機21に吸入された冷媒配管中の酸性成分も流れる。そこで本実施例のように、少なくとも一つの油戻しラインである第一油戻しライン76に酸性成分除去フィルタ50を設けることで、冷媒配管中の酸性成分を確実に除去できる。
また、第一油戻しライン76に第一電磁弁32を設けることで、酸性成分除去フィルタ50による酸性成分除去を任意時間において実施することができる。より詳しくは、制御方法として後述する。
さらに、周知のように、油分離器22の内部圧力は吐出ライン70同様に高温・高圧である。そのため、酸性成分除去フィルタ50は、高温・高圧のガス冷媒及び冷凍機油に接触されることになる。そこで、酸性成分除去フィルタ50の上流にキャピラリ41を設けることで、第一油戻しライン76を減圧することができる。つまり、酸性成分除去フィルタ50に高温・高圧の吐出冷媒ガスがそのまま流入することを防止できる。これによって、フィルタとしての活性アルミナによる吐出ガス冷媒の化学変化の誘発を防止できる。
また、同じく図1を用いて、油戻しライン76・77についてさらに詳細に説明する。
本実施例において、第二油戻しライン77の流量は、第一油戻しライン76の流量よりも大きくなるように構成されている。
ここで、それぞれの油戻しライン76・77の流量を決定する構成としては、配管径、電磁弁32・33の弁口径、及びキャピラリ41・42の口径及び巻き数が挙げられる。例えば、抵抗が大きい方が流量は少ないため、同じ口径のキャピラリを使用したときは、キャピラリ42の巻き数は、キャピラリ41の巻き数よりも少なくする。
このような構成とすることで、第二油戻しライン77の流量は、第一油戻しライン76の流量よりも大きくなり、酸性成分除去運転中に圧縮機の油上がりの発生を確実に防止できる。つまり、エンジン駆動式ヒートポンプ1が冷凍機油の保有量の少ない圧縮機21を使用する冷媒回路構成であっても、冷凍機油の油戻し量をより確実に確保できる。
また、同じく図1を用いて、エンジン駆動式ヒートポンプ1が有するセンサーについて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施例のエンジン駆動式ヒートポンプ1は、吐出ライン70には吐出圧力センサー80、高圧圧力開閉スイッチ82、及び吐出温度センサー90が、吸入ライン71には吸入圧力センサー81及び吸入温度センサー91が、廃熱回収ライン75には別吸入温度センサー91が、第二油戻しライン77には油温センサー92が、エンジン20の回転軸には回転数センサー93が設けられている。
これらのセンサーは、エンジン駆動式ヒートポンプ1の冷媒挙動を制御するように、Electronic Control Unit(以下ECUと称する)100に接続されている。
ここで、油温センサー92は、圧縮機21のクランクケースに最も近接する第二油戻しライン77上の圧縮機21近傍に設けられる温度センサーであって、冷凍機油の温度を確実に検出する役割を担っている。その他のセンサーは、周知の役割と同様である。
次に、図2乃至図4を用いて、本発明の実施例として試運転時に行なう酸性成分除去制御について説明する。
最近では、ビル又はマンションでのエンジン駆動式ヒートポンプ1の更新工事の場合、室外機2と室内機3との内外接続管73・74は壁面に埋設されていることが多い。そのため、これら内外接続管73・74は、取り替えることなく、そのまま使用される場合がある。
このとき、据付前の空調機の故障により発生した酸性物質が連絡配管73・74に残存している場合、又は内外接続管73・74を付け替える際の施工における溶接作業等によって酸性物質が配管内に混入する場合がある。
これらの背景より、本実施例の酸性成分除去制御は、施工後の試運転時において、試運転と同時に実施される。なお、通常、試運転は冷房運転を行なうことによって実施される。
まず、図2を用いて、エンジン駆動式ポンプ1の試運転としての冷房運転について簡単に説明する。なお、図2(図3及び図4についても同様)における太線が冷房運転時の冷媒挙動を示している。
図2の太線に示すように、冷房運転において、圧縮機21にて圧縮され吐出される高温・高圧のガス冷媒は、四方弁30を介して室外熱交換器10に送られ、この室外熱交換器10で室外ファン60により送風される外気に放熱することにより凝縮されて、この凝縮熱が室外の空気中に放熱される。ここで、ガス冷媒は気体から液体となる。そして、液化された冷媒は、レシーバ23内に流入し、さらに室内熱交換器用膨張弁38に到達し、この室内熱交換器用膨張弁38で急激に減圧され蒸発しやすい状態となって室内熱交換器11に導かれる。この室内熱交換器11が蒸発器となり、冷媒が室内の空気から蒸発熱を奪い液体から気体へと変化するとともに室内の空気を冷却する。気化した冷媒は、吸入ライン71を通過して、圧縮機21に吸引されて圧縮された後、再び吐出される。
次に、図3を用いて、実施例1としての酸性成分除去制御について詳細に説明する。なお、図3における太破線は、酸性成分除去制御時の冷媒挙動を示している。
図3の太破線に示すように、酸性成分除去制御は、施工後の試運転である冷房運転と同時に実施される制御である。すなわち、ECU100は、エンジン駆動式ヒートポンプ1施工後の所定時間αのみ第一電磁弁32を開とする。
このとき、油分離器20によって分離される冷凍機油は、第一油戻しライン76を通過することで、キャピラリ41によって減圧され、酸性成分除去フィルタ50によって酸性物質を除去され、吸入ライン71によって圧縮機21に戻される。
また、ECU100は、吐出圧力センサー80より検出される吐出圧力と、吸入圧力センサー81より検出される吸入圧力とより圧縮機21すなわち第一油戻しライン76の高低圧差と、油温センサー92より検出される冷凍機油温度より換算される冷凍機油粘性度とから第一油戻しライン76を通過する冷凍機油の流量を算出する。さらに、ECU100は、冷凍機油の通過流量と酸化成分除去フィルタ50の酸化成分除去能力とを比較することで、酸化成分活性時間すなわち所定時間αを算出する。
このようにして、酸性成分除去フィルタ50に用いる活性アルミナが活性する間のみ酸性成分除去フィルタ50の使用ができる。また、酸性成分除去フィルタ50に用いる活性アルミナによって吐出ガス冷媒の化学変化が誘発される恐れもある。しかし、試運転時における酸性成分除去のための必要時間のみ、この酸性成分除去フィルタ50を設ける第一油戻しライン76を使用することで冷媒の化学変化の誘発も最小限に留めることができる。
また、第一油戻しライン76の配管径が一定のため、検出情報から酸化成分除去フィルタ50の活性時間を正確に算定することができる。つまり、酸性成分除去フィルタ50の活性時間に対応する酸性成分除去運転ができる。
次に、図4を用いて、実施例2としての酸性成分除去制御について詳細に説明する。なお、図4における太破線は、本実施例の酸性成分除去制御における冷媒挙動を示している。
図4の太破線に示すように、本実施例の酸性成分除去制御は、施工後の試運転である冷房運転と同時に行われる制御である。すなわち、ECU100は、施工後の所定時間αのみ第一電磁弁32を開とする。ECU100は、所定時間α経過後、第一電磁弁32を閉とし、第二電磁弁33を開とする。
このとき、所定時間αにおいて、冷媒挙動は、実施例1の酸性成分除去制御と同様であるため、説明を省略する。一方、所定時間α経過後において、油分離器20によって分離される冷凍機油は、第二油戻しライン77を通過することで、キャピラリ41によって減圧され、圧縮機21に直に戻される。
このようにして、酸性成分除去運転中においては、酸性成分除去フィルタ50を設ける第一油戻しライン76にのみ冷凍機油を流すので除去時間を短縮することが可能となる。また、酸性成分除去運転終了後は、第二油戻しライン77によって冷凍機油は確実に圧縮機21に戻されるため、圧縮機21の油上がりの発生を防止できる。
次に、同じく図4を用いて、実施例3としての酸性成分除去制御について詳細に説明する。なお、図4における太破線は、本実施例の酸性成分除去制御における冷媒挙動を示している。
図4の太破線に示すように、本実施例の酸性成分除去制御は、施工後の試運転である冷房運転と同時に行われる制御である。すなわち、ECU100は、施工後の所定時間αのみ第一電磁弁32及び第二電磁弁33を開とする。ECU100は、所定時間α経過後、第一電磁弁32を閉とし、第二電磁弁33はそのまま開とする。つまり、本実施例の酸性成分除去制御は、圧縮機21駆動中は常時第二電磁弁33を開とする制御である。
このとき、所定時間αにおいて、冷媒挙動は、実施例1の酸性成分除去制御と同様であるため、説明を省略する。
このようにして、例えば冷凍機油の保有量の少ない圧縮機21を使用するエンジン駆動式ヒートポンプ1の冷媒回路構成であっても、酸性成分除去運転中に圧縮機油上がりの発生を防止できる。
ここで、OCRを用いる上述の実施例3の酸性成分除去制御について詳細に説明する。
OCRとは、吸入冷媒量中における冷凍機油戻り量の割合を示している。
例えば、本実施例においては、以下のようにしてOCRが算出される。すなわち、ECU100は、回転数センサー93による回転数から圧縮機の総吐出(=総吸入)量を算出し、上述したように吐出圧力センサー80、吸入圧力センサー81、及び油温センサー92より冷凍機油の戻り量を求め、吸入冷媒量における冷凍機油の割合をOCRとして算出する。
実施例3は酸性成分除去制御中において、OCRが常に所定値β以上となるように第一油戻しライン76及び第二油戻しライン77の選定を行なうのである。
具体的には、実施例3の酸性成分除去制御において、OCRが常に所定値β以上となるように、第一電磁弁32又は第二電磁弁33を開閉制御する。すなわち、ECU100は、実施例3において第二電磁弁33は圧縮機21駆動中常時開であるため、第一電磁弁32を、OCRが常に所定値β以上となるように、開閉して吸入冷媒中に混在させる冷凍機油量を調整する。
このような構成とすることで、圧縮機21が所定のOCR=βを必要とする場合においても、酸性成分除去運転中の圧縮機油上がりの発生を防止できる。
さらに、油温度の上限値を用いる実施例1乃至3の酸性成分除去制御について詳細に説明する。
本実施例は、冷凍機油が高温であれば、上述の実施例1乃至3の酸性成分除去制御を停止する制御である。すなわち、ECU100は、油温センサー92によって検出される圧縮機21の冷凍機油温度が所定値γ以上であれば、第一開閉弁32を閉とする。
このようにして、酸性成分除去フィルタ50の活性アルミナによる吐出ガス冷媒の化学変化が誘発される恐れが特に高い運転、すなわち冷凍機油の温度が高い運転状態においては、酸性成分除去フィルタ50を設ける第一油戻しライン76の冷媒通過を止めるため、吐出ガス冷媒の化学変化が誘発されることを防止できる。
本発明の実施例に係るエンジン駆動式ヒートポンプの全体的な構成を示す冷媒回路図。 同じく試運転(冷房運転)の冷媒挙動を示す冷媒回路図。 同じく実施例1の酸性成分除去制御の冷媒挙動を示す冷媒回路図。 同じく実施例2及び3の酸性成分除去制御の冷媒挙動を示す冷媒回路図。
符号の説明
1 エンジン駆動式ヒートポンプ
21 圧縮機
22 油分離器
50 酸性成分除去フィルタ
70 吐出ライン
71 吸入ライン
76 第一油戻しライン
77 第二油戻しライン
92 油温度センサー
100 Electronic Control Unit(ECU)

Claims (9)

  1. 圧縮機の吐出ラインに油分離器を設け、
    該油分離器によって冷媒と分離される冷凍機油を圧縮機の吸入ライン又は圧縮機へ直接戻す油戻しラインを複数設ける空気調和装置において、
    前記オイル戻しラインの少なくとも一つに酸性成分除去フィルタを設け、第一油戻しラインとする
    ことを特徴とする空気調和装置。
  2. 請求項1記載の空気調和装置において、
    前記第一油戻しラインの途上に第一開閉弁を設け、
    空気調和装置設置後の所定時間のみ前記第一開閉弁を開く
    ことを特徴とする空気調和装置。
  3. 請求項2記載の空気調和装置において、
    前記所定時間は少なくとも吐出温度又は油温、吐出圧力及び吸入圧力によって算定する
    ことを特徴とする空気調和装置。
  4. 請求項3記載の空気調和装置において、
    前記第一油戻しライン以外の前記油戻しラインの少なくとも一つの途上に第二開閉弁を設け、第二油戻しラインとし、
    前記第一開閉弁を開いている間は前記第二開閉弁を閉じて、前記第一開閉弁を閉じたときには前記第二開閉弁を開く
    ことを特徴とする空気調和装置。
  5. 請求項3記載の空気調和装置において、
    前記第一油戻しライン以外の前記油戻しライン少なくとも一つの途上に第二開閉弁を設け、第二油戻しラインとし、
    前記第二開閉弁は、前記圧縮機駆動中には常時開とする
    ことを特徴とする空気調和装置。
  6. 請求項5記載の空気調和装置において、
    前記第二油戻しラインを通過する流量は、前記第二油戻しラインを通過する流量よりも大きくなるようにする
    ことを特徴とする空気調和装置。
  7. 請求項5記載の空気調和装置において、
    前記第一油戻しラインと前記第二油戻しラインの流量を調整することで、
    圧縮機吸入冷媒中の油戻し量の割合が所定範囲となるようにする
    ことを特徴とする空気調和装置装置。
  8. 請求項3記載の空気調和装置において、
    前記酸性成分除去フィルタを減圧機構の下流側に設ける
    ことを特徴とする空気調和装置。
  9. 請求項3において、油温が所定温度以上のときは前記第一開閉弁を閉じる
    ことを特徴とする空調装置。

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