JP2008202668A - 防振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内筒に対して斜め方向から振動入力が加わる場合に、内筒と外筒との間に介在される弾性連結部の耐久性を向上させる。
【解決手段】内筒2と、内筒の外方に配置される外筒3と、それら内筒と外筒との間に介在される弾性連結部4とを備える。弾性連結部をゴム製とするとともに、弾性連結部を内筒の軸芯と直交する面Sに対し傾斜させて配置する。内筒2に対して斜め方向から振動入力Fが加わる場合に、弾性連結部は主に剪断方向へ変形し、これにより、耐久性が向上する。
【選択図】図3
【解決手段】内筒2と、内筒の外方に配置される外筒3と、それら内筒と外筒との間に介在される弾性連結部4とを備える。弾性連結部をゴム製とするとともに、弾性連結部を内筒の軸芯と直交する面Sに対し傾斜させて配置する。内筒2に対して斜め方向から振動入力Fが加わる場合に、弾性連結部は主に剪断方向へ変形し、これにより、耐久性が向上する。
【選択図】図3
Description
本発明は、例えば自動車のエンジンの振動発生部をマウントするため等に用いられる防振装置に関する。
自動車のエンジンを、振動をある程度減衰させた状態で、車体に支持させる防振装置として、従来から各種のものが用いられている。
その一つに、内筒と、内筒の外方に配置される外筒と、それら内筒と外筒との間に介在される弾性連結部とを備え、例えば、内筒をエンジン側に固定するとともに、外筒を車体側に固定し、これによって、当該防振装置を介して、振動をある程度抑えた形で、エンジンを支持するものがある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2002−70925号公報
特開平11−132276号公報
その一つに、内筒と、内筒の外方に配置される外筒と、それら内筒と外筒との間に介在される弾性連結部とを備え、例えば、内筒をエンジン側に固定するとともに、外筒を車体側に固定し、これによって、当該防振装置を介して、振動をある程度抑えた形で、エンジンを支持するものがある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
ところで、上述の特許文献1,2に記載された各技術にあっては、次の問題があった。
すなわち、特許文献1,2に記載された技術では、内筒と外筒とを連結する弾性連結部が、内筒の軸芯と直交する面に対して平行となるように、つまり、内筒の径方向へ真っ直ぐ延びるように配置されている。このため、例えば、内筒に対して斜め方向から振動入力が加わるとき、その入力成分の一つが弾性連結部に対して主に圧縮変形させる力として作用することとなり、このとき繰り返し行われる圧縮変形によって、弾性連結部の耐久性が悪化するという問題があった。
すなわち、特許文献1,2に記載された技術では、内筒と外筒とを連結する弾性連結部が、内筒の軸芯と直交する面に対して平行となるように、つまり、内筒の径方向へ真っ直ぐ延びるように配置されている。このため、例えば、内筒に対して斜め方向から振動入力が加わるとき、その入力成分の一つが弾性連結部に対して主に圧縮変形させる力として作用することとなり、このとき繰り返し行われる圧縮変形によって、弾性連結部の耐久性が悪化するという問題があった。
本発明は、前記の課題に鑑みてなされたもので、内筒に対して斜め方向から振動入力が加わる場合に、内筒と外筒との間に介在される弾性連結部の耐久性を向上させることができる防振装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係る防振装置は、内筒と、該内筒の外方に配置される外筒と、それら内筒と外筒との間に介在される弾性連結部と、を備える防振装置において、前記弾性連結部をゴム製とするとともに、前記弾性連結部を前記内筒の軸芯と直交する面に対し傾斜させて配置したことを特徴とする。
本発明に係る防振装置は、内筒と、該内筒の外方に配置される外筒と、それら内筒と外筒との間に介在される弾性連結部と、を備える防振装置において、前記弾性連結部をゴム製とするとともに、前記弾性連結部を前記内筒の軸芯と直交する面に対し傾斜させて配置したことを特徴とする。
本発明によれば、弾性連結部をゴム製とし、しかも、この弾性連結部を内筒の軸芯と直交する面に対し傾斜させて配置したため、内筒に対して斜め方向から振動入力が加わる際に、この振動入力に対しゴム製の弾性連結部が主に剪断方向へ変形する。通常、この種のゴム製の弾性連結部では、座屈を生じさせるか否かの点から、圧縮方向へ変形するよりも、剪断方向へ変形する方が、強い耐力が得られる。
したがって、本発明では、斜め方向から加わる振動入力に対しゴム製の弾性連結部が主に剪断方向へ変形するため、弾性連結部の耐久性が増す。
したがって、本発明では、斜め方向から加わる振動入力に対しゴム製の弾性連結部が主に剪断方向へ変形するため、弾性連結部の耐久性が増す。
本発明に係る防振装置は、前記弾性連結部を、前記内筒に対して斜め方向から入力する振動方向に対して略直交するように、傾斜させて配置するのが好ましい。
この場合、斜め方向から加わる振動入力に対し、ゴム製の弾性連結部が専ら剪断方向へ変形するから、同弾性連結部の耐久性がより一層増す。
この場合、斜め方向から加わる振動入力に対し、ゴム製の弾性連結部が専ら剪断方向へ変形するから、同弾性連結部の耐久性がより一層増す。
また、本発明に係る防振装置は、前記弾性連結部の前記内筒の軸芯と直交する面に対する傾斜角度θbを、0(度)<θb<80(度)の範囲内に設定するのが好ましい。
弾性連結部の傾斜角度を0度とした場合、背景技術で説明した従来のものと同様の構成となり、「発明が解決しようとする課題」でも説明したように、内筒に対して斜め方向から加わる振動入力が加わるときに、弾性連結部が繰り返し圧縮変形させられ、結果的に弾性連結部の耐久性が悪化する不具合が生じる。
また、前記弾性連結部の傾斜角度を、80度以上に設定すると、内筒と外筒とがそれらの軸芯方向に大きくずれて配置されることとなり、当該防振装置の占有スペースが拡がり,実用上好ましくない。
この結果、本発明では、弾性連結部の傾斜角度を上述の範囲内に設定している。
弾性連結部の傾斜角度を0度とした場合、背景技術で説明した従来のものと同様の構成となり、「発明が解決しようとする課題」でも説明したように、内筒に対して斜め方向から加わる振動入力が加わるときに、弾性連結部が繰り返し圧縮変形させられ、結果的に弾性連結部の耐久性が悪化する不具合が生じる。
また、前記弾性連結部の傾斜角度を、80度以上に設定すると、内筒と外筒とがそれらの軸芯方向に大きくずれて配置されることとなり、当該防振装置の占有スペースが拡がり,実用上好ましくない。
この結果、本発明では、弾性連結部の傾斜角度を上述の範囲内に設定している。
本発明に係る防振装置は、前記弾性連結部に、複数のすぐり部を形成するのが好ましい。
この場合、すぐり部をどの箇所にどのような形状で設けるかによって、弾性連結部の特性を任意に設定することができる。また、損傷され易い箇所に予めすぐり部を設けることにより、その部分の柔軟性を増し、これによって、その箇所の損傷を未然に回避できる。さらに、すぐり部を設けることにより、内筒側に固定される部材と外筒側に固定される部材との間の相対変位におけるストッパ機能を発揮させることできる。
なお、すぐり部は貫通、非貫通の何れも上記効果を奏するものであるが、弾性連結部への引張り、圧縮の影響を緩和するには、すぐり部は貫通孔形状が好ましい。
この場合、すぐり部をどの箇所にどのような形状で設けるかによって、弾性連結部の特性を任意に設定することができる。また、損傷され易い箇所に予めすぐり部を設けることにより、その部分の柔軟性を増し、これによって、その箇所の損傷を未然に回避できる。さらに、すぐり部を設けることにより、内筒側に固定される部材と外筒側に固定される部材との間の相対変位におけるストッパ機能を発揮させることできる。
なお、すぐり部は貫通、非貫通の何れも上記効果を奏するものであるが、弾性連結部への引張り、圧縮の影響を緩和するには、すぐり部は貫通孔形状が好ましい。
本発明に係る防振装置は、前記弾性連結部が、互いに分離した複数の連結脚部を有する構成とするのが好ましい。
この場合、複数の連結脚部の形状を適宜設定することによって、弾性連結部の特性をより巾広い範囲にわたり設定することができる。
この場合、複数の連結脚部の形状を適宜設定することによって、弾性連結部の特性をより巾広い範囲にわたり設定することができる。
本発明に係る防振装置は、前記外筒を円筒形状にするのが好ましい。
この場合、外筒を形成する場合、円筒形状とするのが、最も製作し易くかつ品質管理も行い易い。このため、無理なくコストを低減できる。
この場合、外筒を形成する場合、円筒形状とするのが、最も製作し易くかつ品質管理も行い易い。このため、無理なくコストを低減できる。
本発明によれば、内筒に対して斜め方向から振動入力が加わる場合に、内筒と外筒との間に介在される弾性連結部が主に剪断方向へ変形するため、弾性連結部の耐久性を増すことができる。
以下、本発明に係る防振装置の各実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1〜図3は本発明の第1実施形態の防振装置を示し、図1は防振装置の正面図、図2は図1のII―II線に沿う断面図、図3は図1のIII―III線に沿う断面図である。
これらの図に示すように、防振装置1は、内筒2と、内筒2の外方に配置される外筒3と、内筒2と外筒3との間に介在されてこれら内筒2と外筒3とを弾性的に連結するゴム製の弾性連結部4とを備える。内筒2と外筒3は、互いの軸芯が平行となるように、かつ内筒が外筒の上方側に若干偏って配置される。なお、この明細書において、上下方向は図1に表されるものを基準に定めるものとする。
<第1実施形態>
図1〜図3は本発明の第1実施形態の防振装置を示し、図1は防振装置の正面図、図2は図1のII―II線に沿う断面図、図3は図1のIII―III線に沿う断面図である。
これらの図に示すように、防振装置1は、内筒2と、内筒2の外方に配置される外筒3と、内筒2と外筒3との間に介在されてこれら内筒2と外筒3とを弾性的に連結するゴム製の弾性連結部4とを備える。内筒2と外筒3は、互いの軸芯が平行となるように、かつ内筒が外筒の上方側に若干偏って配置される。なお、この明細書において、上下方向は図1に表されるものを基準に定めるものとする。
この防振装置1は、いわゆるブッシュタイプのエンジンマウントを構成するものであって、例えば、内筒2が図示せぬステー等を介してエンジンに固定される一方、外筒3が図示せぬブラケット等を介して車体側に固定される。この場合、エンジンの振動は、弾性連結部4が適宜弾性変形することにより、減衰された形で車体に伝わる。つまり、エンジンは、当該防振装置1によって、ある程度振動を低減された形で、車体に支持されることになる。
内筒2は、剛性を有する材料、例えばアルミニウム合金や鋼材等により形成される。なお、アルミニウム合金は、マグネシウムやシリコンを含むものであっても良い。
外筒3は、薄くてかつ強度を有する材料、例えば、熱延鋼板等により形成される。外筒3の厚さは、内筒2の厚さよりも薄く設定される。この理由は、このタイプの外筒3は、図示せぬブラケット等の円筒支持部に嵌入されて使用されるため、円筒支持部と協働して所定の強度を発揮できるからである。外筒3は、この実施形態では、円筒形状とされているが、これに限られることなく、他の形状、例えば、外形が楕円形状であっても、あるいは多角形状であってもよい。
外筒3は、薄くてかつ強度を有する材料、例えば、熱延鋼板等により形成される。外筒3の厚さは、内筒2の厚さよりも薄く設定される。この理由は、このタイプの外筒3は、図示せぬブラケット等の円筒支持部に嵌入されて使用されるため、円筒支持部と協働して所定の強度を発揮できるからである。外筒3は、この実施形態では、円筒形状とされているが、これに限られることなく、他の形状、例えば、外形が楕円形状であっても、あるいは多角形状であってもよい。
弾性連結部4は、ゴム製であって、内筒2及び外筒3に対し一体的に加硫接着されている。弾性連結部4には上下に貫通型のすぐり部5,6が形成されている。
上側のすぐり部5は円弧状にくり貫かれ、下側のすぐり部6は、3角形状にくり貫かれている。上側のすぐり部5に対向する、外筒3の内周に一体成形された弾性連結部の円弧状凹部は、第1のストッパ7とされ、この第1のストッパ7に、内筒2の外周に一体成形された弾性連結部の円弧状凸部8が当接されることで、外筒3に対する内筒2の上方への所定量以上の相対移動、並びに左右方向への相対移動がそれぞれ規制される。
上側のすぐり部5は円弧状にくり貫かれ、下側のすぐり部6は、3角形状にくり貫かれている。上側のすぐり部5に対向する、外筒3の内周に一体成形された弾性連結部の円弧状凹部は、第1のストッパ7とされ、この第1のストッパ7に、内筒2の外周に一体成形された弾性連結部の円弧状凸部8が当接されることで、外筒3に対する内筒2の上方への所定量以上の相対移動、並びに左右方向への相対移動がそれぞれ規制される。
また、下側のすぐり部6に対向する、外筒3の内周に一体成形された弾性連結部の円弧状凸部は、第2のストッパ9とされ、この第2のストッパ9に、内筒2の外周に一体成形された弾性連結部の円弧状凹部10が当接されることで、外筒3に対する内筒2の下方への所定量以上の相対移動、並びに左右方向への相対移動がそれぞれ規制される。
これら上下のすぐり部5、6の間には、2個の連結脚部11,12が形成されている。これら連結脚部11,12は、図1に示すように、内筒2あるいは外筒3の端面側から見て、略90度の開き角度θaを有するにように、互いに分離した状態で、内筒2と外筒3とにそれぞれ連結されている。
図3に示すように、内筒2の軸芯を含む断面において、弾性連結部4の連結脚部11(12)は、内筒2の軸芯と直交する面Sに対し、傾斜角度θbを有するように傾斜して配置されている。
図3に示すように、内筒2の軸芯を含む断面において、弾性連結部4の連結脚部11(12)は、内筒2の軸芯と直交する面Sに対し、傾斜角度θbを有するように傾斜して配置されている。
ここで、連結脚部11(12)の前記面Sに対する傾斜角度θbは、次にようにして決定される。
すなわち連結脚部11(12)は、内筒及び外筒にそれぞれ連結されるとき、連結強度を確保するため接触面積をできるだけ広くとることができるよう、それらの内筒及び外筒の両端部に漸次拡がるように連結されている。このため、連結脚部11(12)の本来の延在方向を決定することが難しい。このため、内筒2および外筒3と連結のための広がり部分を除く目的から、図3に示すように、連結脚部11(12)を、内筒2近傍の内筒連結領域Xa、外筒3近傍の外筒連結領域Xb、それら両領域の中間部に位置する連結脚部本体領域Xcの3つに等分し、中間部の連結脚部本体領域Xcの延在方向を、連結脚部11(12)の本来の延在方向とした。
すなわち連結脚部11(12)は、内筒及び外筒にそれぞれ連結されるとき、連結強度を確保するため接触面積をできるだけ広くとることができるよう、それらの内筒及び外筒の両端部に漸次拡がるように連結されている。このため、連結脚部11(12)の本来の延在方向を決定することが難しい。このため、内筒2および外筒3と連結のための広がり部分を除く目的から、図3に示すように、連結脚部11(12)を、内筒2近傍の内筒連結領域Xa、外筒3近傍の外筒連結領域Xb、それら両領域の中間部に位置する連結脚部本体領域Xcの3つに等分し、中間部の連結脚部本体領域Xcの延在方向を、連結脚部11(12)の本来の延在方向とした。
具体的には、連結脚部11の内筒2との接合部から外筒側へ、内筒2と外筒3との間の離間距離の1/3離間した箇所の線分m(この線分は内筒2の軸芯と平行)の中央部maと、外筒3との接合部から内筒側へ前記離間距離の1/3離間した箇所の線分nの中央部naとを結ぶ線lを、中間部の連結脚部本体領域Xcの延在方向、つまり、連結脚部11(12)の本来の延在方向とした。したがって、この線lと内筒2の軸芯と直交する前記面Sとのなす角度が前記傾斜角度θbとなる。
この傾斜角度θbは、0(度)<θb<80(度)の範囲内、より好ましくは20(度)<θ<50(度)の範囲内に設定される。
0(度)<θb<80(度)の範囲内に設定するのは、連結脚部11(12)の傾斜角度を0度とした場合、従来のものと同様の構成となり、内筒に対して斜め方向から加わる振動入力が加わるときに、連結脚部11(12)が繰り返し圧縮変形させられ、結果的に連結脚部11(12)の耐久性が悪化する不具合が生じ、また、連結脚部11(12)の傾斜角度を、80度以上に設定すると、内筒2と外筒3とがそれらの軸芯方向に大きくずれて配置されることとなり、当該防振装置1の占有スペースが拡がり,実用上好ましくないからである。
また、20(度)<θb<50(度)に設定するのは、当該防振装置1の組み付け態様によって、内筒2に加わる振動入力Fの方向が決定されるが、この振動入力Fの方向に対して、連結脚部11(12)を略直交するように配置させやすいからである。
0(度)<θb<80(度)の範囲内に設定するのは、連結脚部11(12)の傾斜角度を0度とした場合、従来のものと同様の構成となり、内筒に対して斜め方向から加わる振動入力が加わるときに、連結脚部11(12)が繰り返し圧縮変形させられ、結果的に連結脚部11(12)の耐久性が悪化する不具合が生じ、また、連結脚部11(12)の傾斜角度を、80度以上に設定すると、内筒2と外筒3とがそれらの軸芯方向に大きくずれて配置されることとなり、当該防振装置1の占有スペースが拡がり,実用上好ましくないからである。
また、20(度)<θb<50(度)に設定するのは、当該防振装置1の組み付け態様によって、内筒2に加わる振動入力Fの方向が決定されるが、この振動入力Fの方向に対して、連結脚部11(12)を略直交するように配置させやすいからである。
なお、外筒3の一端側(図2において左端側)には、外方へ広がるように折り曲げられた外フランジ3aが形成されている。外筒3の他端側(図2において右端側)には、内方へ狭まるように折り曲げられた内フランジ3bが形成されている。このように外筒3に、外フランジ3a及び内フランジ3bがそれぞれ設けられているのは、前述したように、この外筒3は、内部に内筒2及び弾性連結部4がそれぞれ組み込まれた状態で、図示せぬブラケットの円筒支持部に挿入されるためである。すなわち、内フランジ3bは挿入の際、案内部として機能し、また、外フランジ3aは挿入完了の際、ストッパとして機能する。
なお、13は、内筒側に固定されるエンジンが、外筒側に対して所定値以上相対変位しようとするときに、該エンジンに当接してエンジンのそれ以上の変位を規制するストッパである。
なお、13は、内筒側に固定されるエンジンが、外筒側に対して所定値以上相対変位しようとするときに、該エンジンに当接してエンジンのそれ以上の変位を規制するストッパである。
次に、上記構成の防振装置の作用について説明する。
弾性連結部4の連結脚部11,12を、内筒2の軸芯と直交する面Sに対し傾斜させて配置しているので、図3に示すように、エンジン側から内筒2に斜め方向から振動入力Fが加わる際に、この振動入力に対し、連結脚部11,12は主に剪断方向へ変形することとなる。このため、連結脚部11、12には、圧縮変形に伴う座屈現象が現れにくく、結果的に弾性連結部4の耐久性が増す。
弾性連結部4の連結脚部11,12を、内筒2の軸芯と直交する面Sに対し傾斜させて配置しているので、図3に示すように、エンジン側から内筒2に斜め方向から振動入力Fが加わる際に、この振動入力に対し、連結脚部11,12は主に剪断方向へ変形することとなる。このため、連結脚部11、12には、圧縮変形に伴う座屈現象が現れにくく、結果的に弾性連結部4の耐久性が増す。
特に、連結脚部11,12を、前記振動入力Fに対して略直交するように、その傾斜角度θbを設定して配置しておけば、同振動入力Fが加わる際に、連結脚部11,12は専ら剪断方向へ変形するから、弾性連結部4の耐久性はより一層増すこととなる。
また、この実施形態では、弾性連結部に複数のすぐり部5、6を形成しており、このすぐり部5,6の配置並びに形状を適宜設定することで、弾性連結部4の特性を任意に設定できる。また、損傷され易い箇所にすぐり部を設けることにより、その部分の柔軟性を増し、これによって、その箇所の損傷を未然に回避できる。さらに、この実施形態のように貫通孔形状のすぐり部5,6を設けることにより、内筒側に固定されるエンジンと外筒側に固定される車体との相対変位が所定量以上になろうとするとき、それを規制するストッパ7,9を設けることができる。
<第2実施形態>
<第2実施形態>
図4及び図5は、本発明の第2実施形態の防振装置を示し、図4は防振装置の正面図、図5は図4のV―V線に沿う断面図である。なお、この第2実施形態において、前述した第1実施形態と同一の構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施形態の防振装置20が、前述した第1実施形態と異なるところは、弾性連結部21の構造である。
すなわち、前記第1の実施形態では、貫通孔形状のすぐり部5,6を備えているのに対し、この第2実施形態では、凹部形状のすぐり部22,23を備えている。
この第2の実施形態の防振装置20が、前述した第1実施形態と異なるところは、弾性連結部21の構造である。
すなわち、前記第1の実施形態では、貫通孔形状のすぐり部5,6を備えているのに対し、この第2実施形態では、凹部形状のすぐり部22,23を備えている。
弾性連結部21の左右の端面部には、それぞれ正面視リング状とされた凹部形状のすぐり部22,23が形成されている。これらすぐり部の底面22a、23aは、内筒2の軸芯と直交する面Sに対して傾斜するように、かつ、互いに平行となるように形成されている。したがって、図5に示すように、弾性連結部21は、内筒2の上側部分21及び下側部分21Bともに、内筒2の軸芯と直交する面Sに対し、傾斜角度θbを有するように傾斜して配置されている。なお、実施形態において内筒2と外筒3とは同心状に配置されている。
この実施形態においても、弾性連結部21を、内筒2の軸芯と直交する面Sに対し傾斜させて配置しているので、エンジン側から内筒2に斜め方向から振動入力Fが加わる際に、この振動入力に対し、弾性連結部21が主に剪断方向へ変形することとなり、弾性連結部21の耐久性が増す効果が得られる。
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更可能である。
例えば、前記実施形態では、防振装置をエンジンマウントとして利用した例について説明したが、これに限られることなく、サススペンションを支持する構造にも、本発明の防振装置は使用可能である。
また、前記第1の実施形態では、弾性連結部に連結脚部11,12を2個設けた例について説明したが、これに限られることなく、連結脚部を3個以上設けもよい。また、前記各実施形態では、すぐり部を2個設けた例について説明したが、これに限られることなく、すぐり部は1個であっても、あるいは3個以上設けてもよい。
例えば、前記実施形態では、防振装置をエンジンマウントとして利用した例について説明したが、これに限られることなく、サススペンションを支持する構造にも、本発明の防振装置は使用可能である。
また、前記第1の実施形態では、弾性連結部に連結脚部11,12を2個設けた例について説明したが、これに限られることなく、連結脚部を3個以上設けもよい。また、前記各実施形態では、すぐり部を2個設けた例について説明したが、これに限られることなく、すぐり部は1個であっても、あるいは3個以上設けてもよい。
1,20 防振装置
2 内筒
3 外筒
4、21 弾性連結部
5,6,22、23 すぐり部
11,12 連結脚部
S 内筒の軸芯に直交する面
θb 傾斜角度
2 内筒
3 外筒
4、21 弾性連結部
5,6,22、23 すぐり部
11,12 連結脚部
S 内筒の軸芯に直交する面
θb 傾斜角度
Claims (6)
- 内筒と、該内筒の外方に配置される外筒と、それら内筒と外筒との間に介在される弾性連結部と、を備える防振装置において、
前記弾性連結部をゴム製とするとともに、前記弾性連結部を前記内筒の軸芯と直交する面に対し傾斜させて配置したことを特徴とする防振装置。 - 前記弾性連結部を、前記内筒に対して斜め方向から入力する振動方向に対して略直交するように、傾斜させて配置したことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
- 前記弾性連結部の前記内筒の軸芯と直交する面に対する傾斜角度θbを、0(度)<θb<80(度)の範囲内に設定したことを特徴とする請求項1に記載の防振装置。
- 前記弾性連結部に、複数のすぐり部を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の防振装置。
- 前記弾性連結部が、互いに分離した複数の連結脚部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の防振装置。
- 前記外筒が、円筒形状とされたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の防振装置。
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2007
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