JP2008202088A - ステンレス鋼材の脱スケール方法及びステンレス鋼材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステンレス鋼材の製造において、熱延板焼鈍を省略し、酸洗に先立つ前処理も省略した、ステンレス鋼材の脱スケール方法及びステンレス鋼材の製造方法を提供する。
【解決手段】熱延板焼鈍を省略したステンレス鋼材の製造方法において、酸洗に先立つ前処理も省略して、70〜200g/Lの塩酸と、40〜180g/Lの塩化第二鉄からなる混合溶液で、酸洗する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステンレス鋼材の脱スケール方法及びステンレス鋼材の製造方法に関し、特に、熱延板焼鈍および酸洗に先立つ前処理を省略したステンレス熱延鋼板の脱スケール方法及びステンレス熱延鋼板の製造方法に関するものである。
従来、ステンレス鋼板は、熱間圧延後に熱延板焼鈍を行って製造されてきた。しかし、近年、優れた加工性を得るために、r値などの材質特性の向上を目的として、熱延板焼鈍を省略した製造プロセスについても検討がなされている。
例えば、特許文献1では、自動車や二輪車用燃料タンクやパイプの成形性を高めるために、ステンレス鋼のスラブを熱間圧延する際、加熱温度を1100〜1200℃とし、粗圧延の総圧下率と仕上圧延の総圧下率の比を0.8〜1.0とする圧延を、仕上圧延終了温度700〜900℃で行い、650〜850℃で巻き取った後、熱間圧延後のステンレス鋼板(熱延鋼板)の焼鈍(熱延板焼鈍)を省略して、冷間圧延とそれに続く焼鈍を施す、加工性に優れるフェライト系ステンレス鋼板の製造方法を提案している。
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、熱延板焼鈍を省略した製造プロセスのため、熱間圧延時にCr炭窒化物が析出して、粒界付近にCr濃度の低下(鋭敏化)が生じてしまい、ステンレス熱延鋼板の酸洗に用いる酸液として、処理能力の高さから一般に用いられる、硝酸と弗酸を混合した酸液を用いると、粒界侵食が避けられない。
また、その他の酸液として、塩酸や硫酸を用いる場合でも、ショットブラストなどの、酸洗に先立つ前処理が必要になる。
さらに、Crを含有するステンレス鋼は、普通鋼とは異なり、熱間圧延または熱延板焼鈍時に、Cr23を含む難脱スケール性のスケールをその表層に形成する。このことからも、酸液に浸漬するだけの酸洗では、脱スケールに要する時間が長くなるため、酸洗に先立つ前処理として、ショットブラストや、メカニカルスケールブレーカー(MSB)による歪付与など、機械的にスケールを破壊する必要性が高くなる。
酸洗に先立つ前処理の方法として、例えば、特許文献2では、スチールショットを、高速回転する投射手段で、走行中の鋼表面に打ちつけ、該表面に付着したスケールを除去するに際し、上記投射手段の回転数を、走行速度に応じて調整する、ショットブラストによる脱スケール方法を提案している。
また、特許文献3では、表層にスケールを有するステンレス鋼に歪みを付与し、その後、酸洗するステンレス鋼の脱スケールにおいて、ステンレス鋼の化学成分中、MoおよびTiの含有量に応じて、前記歪みの付与の仕方を変更する、ステンレス鋼の脱スケール方法を提案している。
さらに、特許文献4では、表層にスケールを有するステンレス鋼に、曲げ加工、引張り加工、圧延加工およびショットブラスト加工のうちの少なくとも1つの加工を施し、加工したステンレス鋼を、塩化第二鉄と塩酸とを含む水溶液から成る第1溶液で酸洗し、さらに、硝酸と弗酸とを含む水溶液から成る第2溶液で仕上げ酸洗する、ステンレス鋼の脱スケール方法を提案している。
しかしながら、熱延板焼鈍を省略したステンレス熱延鋼板の脱スケール方法において、熱延板の粒界侵食やスケール残りに起因した、冷延板での表面品質上の欠陥が発生するのを防止した上で、ショットブラストなどの酸洗に先立つ前処理も省略して、酸液に浸漬するだけの酸洗のみで脱スケールを行う製造プロセスは、これまで実現していない。
特開2006−089814号公報 特開平09−155435号公報 特開2006−095587号公報 特開2002−275666号公報
以上のように、熱間圧延時にステンレス鋼の表層に生成するスケールは、難脱スケール性のCr23を含むため、機械的な方法で亀裂を入れるなどして、ある程度破壊しておかなければ、酸洗の際に酸液の浸透が不十分となり、完全に脱スケールされない場合が出てくるため、ショットブラストなどの酸洗に先立つ前処理が必要であった。
また、熱延板焼鈍を省略したステンレス熱延鋼板は、熱間圧延時のCr炭窒化物析出による粒界付近のCr濃度の低下(鋭敏化)の問題を抱えているため、酸洗する際は、粒界侵食を抑制できる方法をとる必要があった。
発明者らは、以上のような事情に鑑み、熱延板焼鈍を省略したステンレス熱延鋼板の脱スケール方法において、さらに、ショットブラストやMSBなどの酸洗に先立つ前処理も省略した、酸液に浸漬するだけの酸洗のみによる製造プロセスの実現性の可否を検討した。
すなわち、本発明は、ステンレス鋼材の製造において、上記従来技術では成し得なかった、熱延板焼鈍を省略し、酸洗に先立つ前処理も省略した、ステンレス鋼材の脱スケール方法及びステンレス鋼材の製造方法を提供することを目的とする。
発明者らは、上記課題を解決するために、熱延板焼鈍を省略したステンレス鋼材の製造方法におて、従来、必要とされていた、ショットブラストなどの酸洗に先立つ前処理も省略して、酸液に浸漬するだけの酸洗のみで脱スケールを十分に行うためには、どのような酸液を用いたらよいかを検討した。そして、酸液として塩酸を用い、さらに酸化剤を添加することが効果的であることを見出した。さらに、詳細な検討を行った結果、塩酸に酸化剤として塩化第二鉄を適量添加することで、所期の目的が達成できるという知見を得て、本発明を完成させた。
本発明は、以下のとおりである。
[1]熱延板焼鈍を省略したステンレス鋼材の製造方法において、酸洗に先立つ前処理も省略して、70〜200g/Lの塩酸と、40〜180g/Lの塩化第二鉄からなる混合溶液で、酸洗することを特徴とするステンレス鋼材の脱スケール方法。
[2]熱間圧延の際に700℃以下の温度で巻き取ったステンレス熱延鋼板の熱延板焼鈍を省略したステンレス鋼材の製造方法において、酸洗に先立つ前処理も省略して、70〜200g/Lの塩酸と、40〜180g/Lの塩化第二鉄からなる混合溶液で、酸洗することを特徴とするステンレス鋼材の脱スケール方法。
[3]Crを10〜20mass%含有するフェライト系ステンレス熱延鋼板を、請求項1または2に記載の方法により、酸洗することを特徴とするステンレス鋼材の製造方法。
本発明によれば、熱延板焼鈍を省略し、酸洗に先立つ前処理も省略した上で、粒界侵食やスケール残りのない、表面品質に優れたステンレス鋼材を製造することが可能になる。
更に、従来行われているショットブラストなどの酸洗に先立つ前処理を省略することで、製造コストの削減および製造所要日数の短縮も可能となる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明は、熱延板焼鈍を省略したステンレス鋼材の製造方法において、ショットブラストなどの酸洗に先立つ前処理も省略して、酸液に浸漬するだけの酸洗のみで、脱スケールを可能とし、粒界侵食やスケール残りのない、表面品質に優れたステンレス鋼材を得られることを第一の特徴とする。
そして、酸洗に用いる酸液として、70〜200g/Lの塩酸と、40〜180g/Lの塩化第二鉄からなる混合溶液を用いることで、酸洗時に粒界侵食が起こるのを抑制し、完全にスケールを除去できることを第二の特徴とする。
まず、本発明の主要な要件である、酸洗に用いる酸液について説明する。
発明者らは、熱延板焼鈍を行っていない黒皮ままのステンレス熱延鋼板(熱延板)を、ショットブラストなどの酸洗に先立つ前処理を行わずに脱スケールするための酸液として、塩酸に着目した。
ステンレス熱延鋼板の酸洗には、一般的に硝弗酸が多く用いられるが、熱延板焼鈍を省略した場合、熱間圧延時に粒界にCr炭窒化物が析出し、粒界付近のCr濃度が低下する、いわゆる鋭敏化が生じる。
そして、硝弗酸は、熱延板のCr含有量が高いほど溶解力が急激に低下するため、鋭敏化した熱延板を硝弗酸で酸洗した場合、Cr濃度が低下した粒界付近が選択的に溶解し、粒界侵食が生じて、さらにそれに続く冷間圧延後もその影響が残存して、冷延板にても表面品質上の欠陥が発生する原因となる。
そこで、溶解力のCr含有量依存性の小さい塩酸を、まず酸液として選択した。さらに、塩酸の濃度が70g/L未満では溶解力が不十分であり、200g/L超では過酸洗による肌荒れが生じやすいことから、塩酸の濃度は70〜200g/Lとした。
次に、酸洗時のスケールの剥離を促進することで、脱スケール性を向上するために、塩酸への酸化剤の添加について検討した。
まず、酸化剤として、酸化還元電位が貴である塩化第二鉄を選択した。次に、添加する塩化第二鉄の濃度の好適な範囲を調査するため、以下の実験を行った。
11%Crステンレス鋼のスラブを熱間圧延し、その際、700℃で巻き取って、黒皮ままの熱延板を得た。次いで、得られた黒皮ままの熱延板から採取した試験片を用いて、ショットブラストなどの酸洗に先立つ前処理を行わずに、酸液の温度80℃、浸漬時間60秒の条件で、酸洗を行った。
なお、試験片は、11%Crステンレス鋼の黒皮ままの熱延板から30mm×40mmの寸法に切り出して作製した。
また、酸液としては、市販の塩酸を用いて、濃度が100g/Lの塩酸を調合した。この塩酸に、酸化剤として、市販の塩化第二鉄溶液を添加し、塩化第二鉄の濃度を0〜200g/Lまで変化させた混合溶液を調合して酸洗を行った。
酸洗後に、脱スケール性の判定、試験片表面の観察および酸洗減量の測定を行った。脱スケール性の判定は、酸洗後の試験片表面をX線回折により分析し、スケール残留の有無を確認した。酸洗後の試験片表面は、SEMを用いて観察した。また、酸洗減量は、酸洗前後の重量を測定して差をとったものを、試験片の表面積で割り算して、単位面積あたりの酸洗減量として算出した。得られた結果を表1に示す。
Figure 2008202088
表1より、塩酸に酸化剤として塩化第二鉄を添加すると、酸洗減量が増加することがわかる。また、40〜180g/Lの範囲での塩化第二鉄の添加により、スケールが完全に除去され、良好な表面が得られている。200g/Lの塩化第二鉄を添加して酸洗した試験片では、酸洗後の試験片表面に過酸洗によるピッティングが観察された。
表1の結果をわかりやすく図1にまとめて示す。
以上の結果より、70〜200g/Lの範囲の塩酸に、酸化剤として塩化第二鉄を40〜180g/L添加することが、スケールの除去に効果的であることがわかる。
よって、本発明においては、70〜200g/Lの塩酸に、酸化剤として40〜180g/Lの塩化第二鉄を添加することとする。
このような塩酸と塩化第二鉄の混合溶液を用いることで、ショットブラストなどの酸洗に先立つ前処理を省略しても、十分な脱スケール性を確保できる。また、塩化第二鉄の添加は、塩化第二鉄水溶液、塩化第二鉄六水和物のいずれを用いて行ってもよい。
酸液以外の酸洗条件として、酸液の温度は65〜90℃が好ましい。65℃未満では溶解力が不十分であり、90℃超では、塩酸の濃度がゆらぎ、均一な酸洗が困難となる。
また、浸漬時間は30〜180秒が好ましい。30秒未満では溶解量が不十分であり、180秒超では、過酸洗による表面品質上の欠陥を発生させてしまうおそれがあるほか、生産性も低下する。
次に、本発明を適用すべきステンレス鋼材の成分組成について説明する。
本発明を適用すべきステンレス鋼材の成分組成については、特に限定しない。しかし、中でも、以下に示す成分組成とするのが、その次に述べる理由から好ましく、好適に用いられる。
Cr含有量:10〜20mass%
Crは、耐食性を確保するために必要な元素であり、目標とする耐食性の程度に応じて含有量を調整する。Cr含有量が10mass%未満では、耐食性が顕著にまでは向上しないので、含有量の下限を10mass%とする。一方、Cr含有量が20mass%を超えると、本発明の脱スケール方法で酸洗を行ったとしても、酸洗後にスケールが残存する可能性があるため、上限を20mass%とする。
さらに、本発明は、Ni含有量の少ない、フェライト系ステンレス鋼に、特に好適に適用できる。Ni含有量が上がると、スケールがさらに難剥離性となるからであるが、本発明は、フェライト系ステンレス鋼以外のオーステナイト系ステンレス鋼やマルテンサイト系ステンレス鋼に適用しても効果がある。
次に、本発明のステンレス鋼材の製造方法について説明する。
本発明を適用すべきステンレス鋼材は、高炉で溶製し、転炉、VOD、AODなどで精錬したり、あるいは、電気炉で溶製したりした後、連続鋳造や造塊・分塊にて、スラブとし、熱間圧延後、熱延板焼鈍を省略する方法により製造される。そして、本発明においては、上述の通り、熱間圧延後、ショットブラストなどの酸洗に先立つ前処理も省略し、酸液による酸洗のみにより脱スケールを行う。
本発明のステンレス鋼材の脱スケール方法を適用した後、それにひき続いて、冷間圧延、冷延板焼鈍、冷延板酸洗を行えば、ステンレス冷延鋼板を得られる。
なお、本発明を適用すべきステンレス鋼材は、鋼板、鋼帯、形鋼、鋼管、棒鋼、線材、いずれであってもよい。
鋼帯の場合、一連の上記製造プロセスの中でも、熱間圧延の際に700℃以下の温度で巻き取るのが好ましい。巻取温度を700℃以下とすることによって、コイル徐冷中に生じるFe酸化物の還元と、それによるCrの酸化に伴うCr系スケールの生成を抑制できるからである。
巻取温度が700℃を超えると、コイル状に巻き取ったステンレス熱延鋼板の冷却中に、スケールの内層に、Cr濃度の高いスケールの層が生成しやすいため、酸洗時の脱スケール性が低下する場合がある。よって、熱間圧延の際の巻取温度は、700℃以下とするのが好ましい。
また、より良好な酸洗後の表面品質を得るために、スマット除去の目的で、熱延板の表面をブラッシングしてもよい。
あるいは、本発明による脱スケールにつづいて、次の工程として、良好な表面品質を得るために、硝酸などによる仕上げ酸洗を行うようにしてもよい。
以下、実施例に基づいて本発明を説明する。
高炉で溶製し、転炉、VODで精錬した後、連続鋳造して得た、Crをそれぞれ11mass%、16mass%、25mass%含有するスラブを熱間圧延し、表2に示す条件にて巻き取って、熱延板を得た。次いで、得られた熱延板に対して、ショットブラストなどの酸洗に先立つ前処理を施さずに、表2に示すように、塩酸濃度および塩化第二鉄濃度の異なる酸液で、酸液の温度80℃、浸漬時間60秒の条件にて酸洗を行った。
なお、酸洗を行うにあたって、試験片は、熱延板から30mm×40mmの寸法に切り出したものを用いた。また、酸液は、市販の塩酸と40mass%塩化第二鉄溶液を用いて調合した。
酸洗後、脱スケール性の判定、酸洗後の試験片表面の観察および酸洗減量の測定を行った。脱スケール性の判定は、酸洗後の試験片表面をX線回折により分析し、スケール残留の有無を確認し、SEMを用いて酸洗後の試験片表面を観察した。また、酸洗減量は、酸洗前後で試験片の重量を測定して差をとったものを、試験片の表面積で割り算して、単位面積あたりの酸洗減量として算出した。得られた結果を表2に示す。
Figure 2008202088
表2に示されるとおり、本発明例No.3,4,5,6,8,9,10,11,15,17,19,21は、酸洗減量が大きく、スケールが完全に除去されている。その結果、酸洗後の試験片表面にスケール残りがなく、表面品質が良好なステンレス鋼材が得られる。
一方、塩酸もしくは塩化第二鉄の濃度が本発明の範囲外である比較例No.1,2,12,13,14,16,18,20,22,23は、本発明例に比べて酸洗減量が小さく、表面の一部もしくは全面にスケールが残存していた。また、塩化第二鉄の濃度が本発明の範囲外である比較例No.7は、スケールは完全に除去されていたものの、表面に過酸洗によるピッティングが発生していた。
本発明の脱スケール方法を用いることで、熱延板焼鈍を省略したステンレス鋼材の製造方法において、従来技術では成し得なかった、ショットブラストなどの酸洗に先立つ前処理もさらに省略した、酸液に浸漬するだけの酸洗のみによる脱スケールが可能となる。
その結果、生産性の高いステンレス鋼材の製造方法を確立できることから、必要溶解量の多いSUS430などの高Crステンレス鋼、難剥離性のスケールが生成しやすいNi含有オーステナイト系ステンレス鋼やMo含有ステンレス鋼など、幅広いステンレス鋼の製造に好適に適用しうる、ステンレス鋼の製造方法を提供できる。
さらに、本発明は、ステンレス鋼以外の金属に適用したとしても、何らこれを妨げる理由はないことから、ステンレス鋼に限らず、あらゆる金属に対して、本発明は適用しうるといえる。
本発明の作用を説明するための線図

Claims (3)

  1. 熱延板焼鈍を省略したステンレス鋼材の製造方法において、酸洗に先立つ前処理も省略して、70〜200g/Lの塩酸と、40〜180g/Lの塩化第二鉄からなる混合溶液で、酸洗することを特徴とするステンレス鋼材の脱スケール方法。
  2. 熱間圧延の際に700℃以下の温度で巻き取ったステンレス熱延鋼板の熱延板焼鈍を省略したステンレス鋼材の製造方法において、酸洗に先立つ前処理も省略して、70〜200g/Lの塩酸と、40〜180g/Lの塩化第二鉄からなる混合溶液で、酸洗することを特徴とするステンレス鋼材の脱スケール方法。
  3. Crを10〜20mass%含有するフェライト系ステンレス熱延鋼板を、請求項1または2に記載の方法により、酸洗することを特徴とするステンレス鋼材の製造方法。
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JP2017170489A (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 日新製鋼株式会社 フェライト系ステンレス鋼板の製造方法

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