JP2008197323A - 光学機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光学機器(1)を、レンズ鏡筒(2)を通過した像光を反射して接眼光学系(10)に導く反射部(33)と、前記反射部を前記接眼光学系に対して駆動する第1の駆動部(35)と、ブレ検出部(40)の出力に応じて前記第1の駆動部を制御して前記接眼光学系において結像される像の像ブレを補正する制御部(50)とを備える構成とした。
【選択図】図1
Description
本発明の課題は、接眼光学系において結像される像の像ブレを補正できる光学機器を提供することである。
請求項1の発明は、レンズ鏡筒(2)を通過した像光を反射して接眼光学系(10)に導く反射部(33)と、前記反射部を前記接眼光学系に対して駆動する第1の駆動部(35)と、ブレ検出部(40)の出力に応じて前記第1の駆動部を制御して前記接眼光学系において結像される像の像ブレを補正する制御部(50)とを備える光学機器(1)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の光学機器において、前記反射部(33)を、前記像光を前記接眼光学系(10)に導く第1の位置と、前記像光を撮像部(20)に導く第2の位置との間で駆動する第2の駆動部(34)を備え、前記制御部(50)は、前記第1の位置及び前記第2の位置において前記像ブレ補正を行うことを特徴とする光学機器(1)である。
請求項4の発明は、請求項3に記載の光学機器において、前記撮像部(20)は、前記反射部(33)を挟んで、前記接眼光学系(10)の反対側に設けられたことを特徴とする光学機器である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光学機器において、前記反射部(33)を支持する支持部(31)を備え、前記支持部は、前記反射部に入射する前記像光の光軸(Z)に直交する軸線(C)回りに回転可能に設けられ、前記第1の駆動部(35)は、前記反射部を前記支持部に対して駆動することを特徴とする光学機器(1)である。
請求項6の発明は、請求項5に記載の光学機器において、前記像光の光軸(Z)に直交する軸線(C)は、前記反射部(33)の反射面(33a)を含む平面上に配置されることを特徴とする光学機器(1)である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
図1は、実施形態のカメラシステムの構成を示す概略図である
レンズ鏡筒2は、図示しないレンズ群によって構成される撮像光学系を含んでいる。以下、レンズ鏡筒2に含まれる撮像光学系の光軸に記号Zを付して説明する。
以下、カメラ本体3及びカメラ本体3に含まれる各要素の配置は、この通常撮影位置を基準にして説明する。また、図に示すように、光軸Zに対して直交する2軸に記号X、Yを付して説明する。ここで、X軸は、水平方向に延在し、Y軸は、鉛直方向に延在している。これらのX軸、Y軸及びZ軸の交点(座標系の原点)は、後述するミラー33の反射面33a上に設定されている。
ファインダ光学系10は、カメラ本体3の上面部に設けられており、ペンタプリズム11、接眼部12及び焦点板13を含んでいる。
ペンタプリズム11は、このペンタプリズム11と後述するミラーユニット30との間に設けられた焦点板13に結像された被写体像を成立像にして接眼部12に導く光学素子である。
接眼部12は、図示しない接眼レンズを備えており、撮影者は、焦点板13に結像された被写体像を拡大観察できるようになっている。
焦点板13は、ミラーユニット30によって反射された像光が結像される部分である。
図2は、図1に示すカメラシステムのカメラ本体に備えられたミラーユニットを示す図であり、(a)は、斜視図を、(b)は、(a)のb−b矢視図をそれぞれ示している。
ミラーユニット30は、支持部31、回転軸32、ミラー33、ミラー切替用アクチュエータ34(図1参照)、像ブレ補正用アクチュエータ35(35x、35y)、接続ゴム36を備えている。
支持部31は、平面形が略長方形とされた板状の部材であり、ミラーユニット30のベースとして機能するものである。支持部31は、その長手方向がX軸に略平行(略水平方向)とされた状態で配置されている。支持部31は、ミラー33に対向する面部におけるX軸方向の中間部分を凹ませて形成した凹部を備えており、断面形状が略コの字(U字)状になっている(図2(b)参照)。
ミラー33は、前述のようにレンズ鏡筒2が取得した像光を反射するものであり、その平面形が略長方形となっている。ミラー33は、支持部31に対し略平行に重ねて配置され、支持部31の凹部に装着されている。
ミラー切替用アクチュエータ34は、ミラーユニットを上述した観察位置と撮影位置との間で駆動する電磁アクチュエータである。
ここで、カメラシステム1は、X軸回り及びY軸回りのカメラ本体3の姿勢の変化に起因する像ブレを補正するようになっている。X軸まわりの姿勢の変化は、ピッチング(Pitching)と、Y軸回りの姿勢の変化は、ヨーイング(Yawing)とそれぞれ称されている。
像ブレ補正用アクチュエータ35は、例えば、公知の積層型圧電素子を含み、電圧が印加されることによってその厚み方向、すなわち、支持部31とミラー33とを接近又は離間させる方向に変位(伸縮)するものである。
X側アクチュエータ35xは、ミラー33を、その反射面33aの中心(光軸Z及び中心軸線Cが交差する点)を支点として中心軸線Cに対して傾け、これによって、ヨーイング方向の像ブレ補正を行うものである。X側アクチュエータ35xは、中心軸線Cに平行な軸線上に配置されている。
Y側アクチュエータ35yは、ミラー33を、その反射面33aの中心を支点として中心軸線Cに直交する軸線に対して傾け、これによって、ピッチング方向の像ブレ補正を行うものである。Y側アクチュエータ35yは、ミラー33の反射面33aの中心を通りかつ中心軸線Cに直交する軸線に平行な軸線上に配置されている。このY側アクチュエータ35yは、中心軸線よりも撮像素子20側の領域に配置されている。
接続ゴム36は、ミラー33の裏面(反射面33aとは反対側の面)における中心及び支持部31にそれぞれ、例えば、接着剤により接着されている。これによって、ミラー33は、像ブレ補正用アクチュエータ35によって駆動される際、その反射面33aの中心が実質的に動かないようになっている。
制御部50は、角速度センサ40の出力に応じてミラー33の駆動方向及び駆動量を演算し、この演算結果に従って像ブレ補正用アクチュエータ35を制御することによって、焦点板13又は撮像素子20に結像される像の像ブレの補正を行う部分である。
図3は、観察位置及び撮影位置におけるカメラシステム1を示す図である。
この図3において、(a)及び(b)は、それぞれミラーユニット30が観察位置にある状態を示している。また、(c)は、ミラーユニット30が(a)に示す観察位置から撮影位置に移動した状態を示し、(d)は、ミラーユニット30が(b)に示す観察位置から撮影位置に移動した状態を示している。
フレーミング時において、ミラーユニット30は、図3(a)、(b)に示す観察位置とされ、レンズ鏡筒2を通過した像光は、鉛直方向上方に屈折されてファインダ光学系10に導びかれる。これによって、撮影者は、接眼部12を介して焦点板13に結像された被写体像を観察することができる。
ここで、フレーミング中に、例えば、撮影者の手ブレ等に起因してカメラ本体3の姿勢が変化すると、制御部50は、焦点板13に結像される被写体像の像ブレを打ち消す方向にミラー33を駆動する。
以下、この像ブレ補正動作について詳しく説明する。
制御部50は、角速度センサ40の出力に応じて像ブレ補正用アクチュエータ35を駆動し、ミラー33によって反射される像光(反射光)の光路を変え、これによって、被写体像の像ブレを補正するようになっている。図3において、ミラー33によって反射された像光の光軸のうち、一点鎖線は、像ブレ補正前の像光の光軸を示し、実線は、像ブレ補正後の像光の光軸を示している。
図3(a)は、レンズ鏡筒2の光軸方向被写体側の端部が下方を向くようにカメラ本体3の姿勢が変化した場合を示し、図3(b)は、レンズ鏡筒2の光軸方向被写体側の端部が上方を向くようにカメラ本体3の姿勢が変化した場合を示している。図3(a)の場合、Y側アクチュエータ35yは、伸びる方向に変位し、図3(b)の場合は、Y側アクチュエータ35yは、縮む方向に変位する。
また、例えば、カメラ本体3がY軸回りに回転するように手ブレ(ヨーイング方向の手ブレ)が発生した場合、制御部50は、X側アクチュエータ35xを駆動する(図示省略)。制御部50は、X軸回り及びY軸回りの角速度が検出された場合には、Y側アクチュエータ35y及びX側アクチュエータ35xをそれぞれ駆動し、これによって、像ブレを補正する。
以上説明した像ブレ補正制御は、フレーミング中に常時行ってもよく、また、カメラ本体3に設けられた不図示のレリーズスイッチが、いわゆる、半押し操作されたときのみ、これに応じて行ってもよい。
ここで、制御部50は、上記ミラーユニット30が観察位置から撮影位置に移動(回転)する際、ミラー33の支持部31に対する観察位置における傾斜角度を維持する。すなわち、ミラー33及び支持部31は、図3(a)に示すフレーミング中の像ブレ補正状態と同じ位置関係のまま回転軸32回りに回転する(図3(c)、(d)参照)。
図3を用いて説明すると、図3(a)に示す観察位置からレリーズスイッチが全押し操作されると、図3(c)に示す撮影位置に移動する。また、図3(b)に示す観察位置からレリーズスイッチが全押し操作されると、図3(d)に示す撮影位置に移動する。これによって、撮像素子20の露光される被写体像の像ブレが補正される。
なお、撮像素子20に結像される被写体像は、左右反転するので、撮像素子20の出力に基づいて生成される画像データは、電気的に左右反転して出力することが望ましい。
カメラにおける公知の像ブレ補正装置としては、レンズ駆動式、撮像部駆動式、画像合成式のものが知られている(何れも図示を省略する)。
レンズ駆動式のブレ補正装置は、例えば、レンズ鏡筒に備えられたレンズ群の一部を光軸に垂直な面内で駆動し、これによって撮像素子に結像される像の像ブレを補正するものである。しかし、このレンズ駆動式のブレ補正装置は、ブレ補正装置を備えたレンズ鏡筒をカメラ本体に装着しなければ像ブレ補正効果が得られない。
画像合成式のブレ補正装置は、例えば、複数の画像を連続して撮影し、これらの画像を合成して像ブレを補正するものであるが、カメラの連写性能が低下したり、画像合成によって画質が低下する可能性がある。
また、ファインダ光学系10の焦点板13に結像される像は、ミラー33によって反射されるものなので、フレーミング中に焦点板13に結像される像の像ブレも補正できる。さらに、連写性能が低下したり画質が劣化することもない。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)本発明が適用される光学機器の構成は、実施形態に記載したものに限らず適宜変更が可能である。例えば、実施形態は、ミラーによって像光を屈折させたが、これに限らず、例えば、プリズムによって像光を屈折させてもよい。
(2)実施形態において、ミラーを駆動する像ブレ補正用アクチュエータは、圧電素子であったが、ミラーを駆動する第1の駆動部は、これに限らず、例えば、ボイスコイルモータやステッピングモータ等でもよい。
(3)実施形態は、ミラーを傾けて反射光の光路を変更したが、これに限らず、例えば、ミラーを光軸方向(Z軸方向)又は鉛直方向(Y軸方向)に移動(スライド)させてもよい。この場合、X軸回り(ピッチング方向)の像ブレのみを補正することができ、いわゆる流し撮りをする際等に、水平方向のブレ補正制御を意図的に制限したい場合に有用である。なお、この場合に通常の像ブレ補正を行うには、Y軸回り(ヨーイング方向)の像ブレを、例えば、撮像素子をシフトさせて補正するとよい。
(4)実施形態は、光学機器として静止画を撮影するデジタルカメラを例にとって説明したが、光学機器は、これに限らず、例えば、動画を撮影するムービーカメラであってもよい。また、撮像部を備えない、望遠鏡や顕微鏡のようなものであってもよい。
Claims (6)
- レンズ鏡筒を通過した像光を反射して接眼光学系に導く反射部と、
前記反射部を前記接眼光学系に対して駆動する第1の駆動部と、
ブレ検出部の出力に応じて前記第1の駆動部を制御して前記接眼光学系において結像される像の像ブレを補正する制御部と
を備える光学機器。 - 請求項1に記載の光学機器において、
前記制御部は、前記反射部に入射する前記像光の光軸に対して前記反射部の反射面を傾けることによって像ブレ補正を行うこと
を特徴とする光学機器。 - 請求項1又は請求項2に記載の光学機器において、
前記反射部を、前記像光を前記接眼光学系に導く第1の位置と、前記像光を撮像部に導く第2の位置との間で駆動する第2の駆動部を備え、
前記制御部は、前記第1の位置及び前記第2の位置において前記像ブレ補正を行うこと
を特徴とする光学機器。 - 請求項3に記載の光学機器において、
前記撮像部は、前記反射部を挟んで、前記接眼光学系の反対側に設けられたこと
を特徴とする光学機器。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光学機器において、
前記反射部を支持する支持部を備え、
前記支持部は、前記反射部に入射する前記像光の光軸に直交する軸線回りに回転可能に設けられ、
前記第1の駆動部は、前記反射部を前記支持部に対して駆動すること
を特徴とする光学機器。 - 請求項5に記載の光学機器において、
前記像光の光軸に直交する軸線は、前記反射部の反射面を含む平面上に配置されること
を特徴とする光学機器。
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