JP2008196130A - ウインドウレギュレータ用スライダ - Google Patents

ウインドウレギュレータ用スライダ Download PDF

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英史 片山
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孝 斎藤
Masumi Nishikawa
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Abstract

【課題】摺動時のがたつきを抑え、尚かつ強度確保及び成形が容易な構造とする。
【解決手段】車両のウインドウガラスを昇降させるアームに取り付けられ、車両ドアに設けられたガイドに沿って摺動するスライダ13であって、ガイドに摺接する可撓性の摺接部16を当該スライダ13の隅部に備えている。ガイドは、例えば当該スライダ13の外れ防止用の折り曲げ部を有する断面チャネル形状に形成され、摺接部16はこのガイドの折り曲げ部の内側面に摺接するようになっている。折り曲げ部の内側面に摺接する突起17が摺接部16に形成されていることが好ましく、突起17を含む当該スライダ13の厚みが、ガイドにおけるガイド幅より僅かながら大きく形成されていることがさらに好ましい。
【選択図】図3

Description

本発明は、ウインドウレギュレータ用スライダに関する。さらに詳述すると、本発明は、ガイドレールに沿って摺動するウインドウレギュレータ用のスライダの構造に関する。
ウインドウレギュレータは例えば自動車のウインドウガラスを昇降させる開閉調整装置として設けられているものである。従来、例えば回動自在に交差させたメインアームおよびサブアームの先端でウインドウガラスを支持し、メインアームの基端をモータおよびギヤを用いて回動させることによりウインドウガラスを昇降させるいわゆるXアーム式と呼ばれるウインドウレギュレータが開示されている。この場合、メインアームの端部(先端)およびサブアームの端部には、ドア本体に車両前後方向に配置されたガイドに沿ってスライドするスライダ(摺動子)が装着されており、メインアームの基端を回動させた場合にウインドウガラスが一定の動きで例えば平行に昇降するようになっている。
このようにメインアームの端部等に装着されるスライダとしては合成樹脂製のもの等があり、また、ガイドの内面に摺接する部分をヒレあるいは羽根状に突出した突起とし、当該突起をガイド面に圧接させる構造のものが提案されている(例えば特許文献1参照)。さらに、このような突出した突起を含めてスライダを成形する際の型割り構造を簡素にするべく、当該突起の背後に貫通孔を設けることも例えば特許文献1にて提案されている。
特開2005−113521号公報
しかしながら、上述のような構造のウインドウレギュレータ用スライダは、貫通孔によりいわゆる肉抜きが生じるので、比較的強度確保が難しく、場合によっては変形したり破損したりするおそれがあり、結果、スムーズに摺動しなくなったりすることがある。このような場合にはウインドウレギュレータとしての作動品質が劣ることになり好ましいとはいえない。また、貫通孔を廃止して強度を確保しようとすれば、ヒレあるいは突起の成形にスライド型が必要になるなど成形型が複雑となり、結果、成形コストのアップを招くこととなる。
そこで、本発明は、摺動時のがたつきを抑えることができ、尚かつ強度確保及び成形が容易な構造のウインドウレギュレータ用スライダを提供することを目的とする。
本発明はこれらの問題を鑑み想到するに至ったもので、車両のウインドウガラスを昇降させるアームに取り付けられ、車両ドアに設けられたガイドに沿って摺動するスライダであって、ガイドに摺接する可撓性の摺接部を当該スライダの隅部に備えていることを特徴としている。
このようなウインドウレギュレータ用スライダにおいて、隅部に形成された摺接部は当該スライダ自体の弾性さらには隅部に形成されているという構造に起因する弾性を発揮することができる。このため、本発明にかかるウインドウレギュレータ用のスライダは、適度な弾性をもってがたつきを抑えながらガイドに沿ってスライドすることが可能である。
しかも、このスライダにおける摺接部は当該スライダの隅部に形成されていることから貫通孔を設ける必要もなく、その分、スライダの強度確保が容易であり、しかも、スライド型を用いるなど成形型を複雑にすることなく摺接部を含めてスライダを成形することができる、という点でも好適である。
また本発明において、ガイドは、当該スライダの外れ防止用の折り曲げ部を有する断面チャネル形状に形成され、摺接部はこのガイドの折り曲げ部の内側面に摺接するものとなっている。このようなスライダは、折り曲げ部の内側面に、換言すればガイドの奥側の面に対向する面に摺接部を摺接させながら当該ガイドに沿ってスライドする。
この場合、折り曲げ部の内側面に摺接する突起が摺接部に形成されていることが好ましい。このような構造のスライダは、折り曲げ部の内側面に突起を摺接させながら当該ガイドに沿ってスライドする。
また、摺接部は、当該摺接部の背後が面取りされて薄肉となっていることが好ましい。このように薄肉に形成された摺接部は撓みやすくなるから、適度な弾性をもってガイドの内側面に摺接するようになる。このため、がたつきを抑えながらガイドに沿ってスライドすることができるという点で好適である。
さらに、突起の両側に切り込み形状の肉抜きが設けられていることも好ましい。突起の両側に設けられた切込み形状の肉抜きは当該突起を細い板状とし、より撓みやすい構造とする。
また、突起を含む当該スライダの厚みが、ガイドにおけるガイド幅より僅かながら大きく形成されていることも好ましい。こうした場合、当該突起をガイドの内側面に圧接させながらスライダをスライドさせることができるから、がたつきをさらに抑えることが可能となる。
あるいは、ガイドが当該スライダの外れ防止用の折り曲げ部を有する断面チャネル形状に形成され、摺接部はこのガイドの折り曲げ部の内側面と対向する奥面側に設けられているとともに、当該奥面に摺接する突起が摺接部に形成されていてもよい。
本発明は例えば樹脂製であるウインドウレギュレータ用スライダに適用して好適である。
さらに本発明は、アームが、互いに回動可能な状態でX字形状に設けられた第1のアームおよび第2のアームからなるウインドウレギュレータに用いられて好適である。この場合のウインドウレギュレータは、例えばモータによる駆動力を受けて回動動作をする第1のアームと、該第1のアームに連動してウインドウガラスを平行に保ちつつ昇降させる第2のアームとを備えるものである。
本発明にかかるウインドウレギュレータ用スライダによれば、摺動時のがたつきを抑えることができ、尚かつ強度確保及び成形が容易な構造を実現することができる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図9に本発明にかかるウインドウレギュレータ用スライダの実施形態を示す。ウインドウレギュレータ1は例えば車両のウインドウガラス2を昇降させる開閉調整装置として車両ドア22に設けられているものであり、スライダ13〜15はこのウインドウレギュレータを構成するアーム5,9に取り付けられ、車両ドア22に設けられたガイド3,10に沿って摺動する部材として設けられている。また、本実施形態においては当該スライダ13〜15のうちガイド3,10に摺接する可撓性の摺接部16を当該スライダ13〜15の隅部に配置するようにしている。以下では、ウインドウレギュレータ1の全体構成についてまず説明し、その後、このウインドウレギュレータ1に設けられる本実施形態のスライダ13〜15の具体的な構成例について説明することとする。
ウインドウレギュレータ1は自動車等の車両ドア22におけるウインドウガラス2を昇降させるための装置として設けられているものである。本実施形態のウインドウレギュレータ1は、公知のものと同様、回動自在に交差させた第1のアーム5および第2のアーム9の先端でウインドウガラス2を支持しつつ、第1のアーム5の基端をモータおよびギヤを用いて回動させることによりウインドウガラス2を昇降させるいわゆるXアーム式の構造である。第1のアーム5の先端および第2のアーム9の基端には、車両ドア22本体に前後方向に配置されたガイドに沿ってスライドするスライダ(摺動子)13〜15が装着されており、第1のアームの基端を回動させた場合にウインドウガラス2が一定の動きで昇降するようになっている。
より具体的に説明すると、本実施形態のウインドウレギュレータ1は、ガイドレール3と、ベースプレート4と、第1のアーム(以下、リフトアームともいう)5と、モータ8と、第2のアーム(以下、イコライザアームともいう)9と、固定レール10と、を備えた構造となっており、それぞれの部材は以下のようになっている。
ガイドレール3は、ウインドウガラス2の下部にほぼ水平となるように配置されている昇降可能なレールからなるガイドである。このガイドレール3は断面チャネル形状つまり溝型断面の型鋼(いわゆるチャネルバー)で構成されている(図2参照)。該ガイドレール3に対しては、リフトアーム5およびイコライザアーム9がそれぞれスライダ13〜15を介して係合した状態となっている。各スライダ13〜15はこのガイドレール3において摺動可能であり、尚かつリフトアーム5あるいはイコライザアーム9に対して回転可能に取り付けられている(図1参照)。
ベースプレート4は車両ドア22に内蔵されている部材で、回動軸部11を中心としてリフトアーム5の一端(基端)を回動可能に支持している。回動軸部11の位置はウインドウガラス2の昇降ストロークやドリブンギヤ6の動作範囲を考慮して決められる。
リフトアーム5は回動軸部11を中心に一定角度を回動可能なリンク(レバー)として機能する部材である。本実施形態におけるリフトアーム5は、上述したベースプレート4において一端(基端)を回動可能な状態で支持されるとともに他端(先端)がスライダ13〜15を介してガイドレール3に係合するように設けられている(図1参照)。また、リフトアーム5の基端部側にはモータ12の駆動力を受けるためのドリブンギヤ6が一体化した状態で形成されている。
モータ8はリフトアーム5等を駆動するための動力源であり、減速機構7を介してその駆動力をリフトアーム5に伝達する。特に詳しく図示してはいないが、減速機構7は、リフトアーム5に形成されているドリブンギヤ6と噛み合うように配置されたピニオンを含んでいる。このピニオンは、例えばモータ12の出力軸に設けられたウォームギヤ(図示省略)と噛み合っており、当該モータ12の回転をドリブンギヤ6に伝達する。
イコライザアーム9は、リフトアーム5に連動してウインドウガラス2をほぼ平行に維持しながら昇降させるリンクとして機能する部材である。本実施形態のイコライザアーム9はその中心付近における接続部12においてリフトアーム5の中心付近に対してピン結合されている。また、イコライザアーム9の一端(下端)は固定レール10に沿ってスライド可能であり、他端(上端)はガイドレール3に沿ってスライド可能となっている。
固定レール10は車両ドア22に固定されたガイドであり、上述したイコライザアーム9の一端(下端)を車両前後方向に水平にガイドする。この固定レール10は上述したガイドレール3に対して平行となるように設けられている。また、イコライザアーム9の一端(下端)のみをガイドするこの固定レール10のレール長は、リフトアーム5の先端およびイコライザアーム9の他端(上端)をガイドするガイドレール3のレール長よりも短くなっている(図1参照)。上述したガイドレール3と同様、この固定レール10も断面チャネル形状つまり溝型断面の型鋼(いわゆるチャネルバー)で構成されている(図2参照)。
ここで、本実施形態のガイドレール3および固定レール10は、スライダ13〜15が外れるのを防止するための折り曲げ部3a,10aを有する形状となっている(図2参照)。例えば本実施形態の折り曲げ部3a,10aは、図示するように溝の壁部を構成する部位がそれぞれ内側へと折り曲げられた構造となっており、スライダ13〜15がガイドレール3(または固定レール10)の長手方向にスライドするのは許容しつつ途中で外れて脱落させないようになっている。なお、本実施形態のガイドレール3および固定レール10は、その底部(上述した折り曲げ部3a,10aと対向する奥面3b,10bのある部分)の一部が曲折して凹部を構成するように形成されている(図2参照)。このように形成されたガイドレール3(および固定レール10)に対するスライドの接触領域は当該凹部の分だけ少なくなっている。尚、底部に形成される凹部は必ずしも成形する必要はなく、奥面3b,10bが平面となるように成形されていてもよい。
スライダ(以下、スライダシューともいう)13〜15は、リフトアーム5の先端、イコライザアーム9の下端および上端のそれぞれに対し相対回転可能に取り付けられて回り対偶を構成している摺動子である(図1等参照)。また、リフトアーム5の先端のスライダシュー13およびイコライザアーム9の上端のスライダシュー14はそれぞれガイドレール3と滑り対偶を構成し、イコライザアーム9の下端のスライダシュー15は固定ガイド1と滑り対偶を構成している。なお、このようなスライダ13〜15としては、例えばポリアセタール系、ナイロン系、ポリテトラフルオロチレン系等の樹脂製のものを用いることができる。また、これら樹脂製のものに、グラファイト、二硫化モリブテン、滑石等の潤滑材等が添加物として含まれているものも用いることができる。
以上のようなウインドウレギュレータ1においてモータ8を駆動すると減速機構7が動作してドリブンギヤ6が駆動され、この駆動力を受けてリフトアーム5が回動軸部11を中心に回動する。例えば図1に示す状態でリフトアーム5が図中時計回りに回動すると、スライダシュー13がアームガイド3に沿って車両後方(図中右側)へとスライドする。また、このようなリフトアーム5の動きに従い、イコライザアーム9が反時計回りに回動し、スライダシュー14がアームガイド3に沿って車両前方(図中左側)へ、スライダシュー15が固定ガイド10に沿って車両後方(図中右側)へとそれぞれスライドする。この結果、X字形状のリフトアーム5およびイコライザアーム9が横に広がるように動作し、これに従ってアームガイド3とウインドウガラス2が平行を保ちながら下降する(図1参照)。また、アームガイド3とウインドウガラス2が下降している途中でモータ8を停止させればウインドウガラス2を任意の位置で停止させることができる。モータ8を逆回転させれば上記とは逆の動作をしてアームガイド3とウインドウガラス2が平行を保ちながら上昇する(図1参照)。
続いて、本実施形態におけるスライダシュー13〜15の具体的な構成について説明する(図2等参照)。
本実施形態におけるスライダシュー13〜15は、上述したように、ガイド(ガイドレール3または固定レール10)に摺接する摺接部16を当該スライダシュー13〜15の隅部に備えた構造となっている。これを、リフトアーム5の他端(先端)に設けられているスライダシュー13を例に説明すると以下のとおりである(図3〜図5参照)。
本実施形態のスライダシュー13はその中央部に円形の孔19を有する樹脂部材からなる。中央部の円形の孔19は接続部材21の一部を収容するために設けられているもので、当該孔19の軸線方向(スライダシュー13の厚み方向)の中央付近ほど内径が膨らむ形状であり、接続部材21のうち球面のように膨らんだ基端部を抜け出ない状態で保持している(図2参照)。このように基端部をスライダシュー13によって保持されている接続部材21の先端部はリフトアーム5に取り付けられている。当該接続部材21は、スライダシュー13とリフトアーム5(またはイコライザアーム9)のうち少なくとも一方に対して回転可能な状態となっている(図2参照)。また、スライダシュー13のうちリフトアーム5に対向する面には軸線方向に突出する環状のボス20が形成されている(図3等参照)。
このスライダシュー13の隅部にはガイドレール3の折り曲げ部3aの内側面に摺接する摺接部16が設けられている(図3〜図5参照)。例えば本実施形態においては、当該摺接部16を形成する部位の軸線方向背後(本実施形態の場合、上述したボス20とは反対の側)の一部を面取りして薄肉の摺接部16を形成している(図3、図5参照)。こうした場合、摺接部16は形状に起因した軸線方向への十分な可撓性を備えて撓みやすくなるから、適度な弾性をもってガイドレール3の内側面に摺接することができる。このため、軸線方向へのがたつきを抑えながらガイドレール3に沿ってスライダシュー13をスライドさせ得る点で好適である。
また、本実施形態においては上述した摺接部16の一部として突起17を形成し、当該突起17をガイドレール3の内側面に摺接させるようにしている(図2〜図5参照)。突起17は例えば錘状の先細り形状であり、先端部に形成された略円形等の端面をガイドレール3の内側面に摺接させる。薄肉とされた摺接部16の可撓性を利用して軸線方向への撓み幅をできるだけ大きく確保するという観点からすれば当該突起17は摺接部16の先端(孔19から離れた箇所)に設けられていることが好ましい(図4、図5参照)。
なお、図3〜図5においては摺接部16および突起17が四隅にそれぞれ設けられたスライダシュー13を例示したがこれは好適な一例に過ぎず、これら摺接部16や突起17は2箇所にのみ設けられていてもよい。例えば図6に示すスライダシュー13においては、一対の摺接部16および突起17が孔19の軸線を中心として対角状に配置されている。このように対角状に配置された一対の摺接部16および突起17も適度な弾性をもってガイドレール3の内側面に摺接することができるから、軸線方向へのがたつきを抑えながらガイドレール3に沿ってスライダシュー13をスライドさせることが可能である。
あるいは、ガイドレール3の折り曲げ部3aの内側面と対向する奥面3b側に摺接部16を設け、当該奥面3bに摺接する突起17をこの摺接部16に形成することとしてもよい。例えば図7に示すスライダシュー13においては、一対の摺接部16および突起17が当該スライダシュー13の背面側に孔19の軸線を中心として対角状に配置されている。このように対角状に配置された一対の摺接部16および突起17も適度な弾性をもってガイドレール3の奥面3bに摺接することができるから、軸線方向へのがたつきを抑えながらガイドレール3に沿ってスライダシュー13をスライドさせることが可能である。
さらに、突起17の両側に切り欠き部18が設けられていることも好ましい(図8、図9参照)。突起17の両側に設けられた切り欠き部18は切り込み形状の肉抜きを形成し、摺接部16のうち当該突起17が形成されている部位を細い板状としてより撓みやすくする。こうした場合、軸線方向へのがたつきをさらに抑えながらガイドレール3に沿ってスライダシュー13をスライドさせることが可能となる。
以上、ここまで説明した本実施形態のスライダシュー(ウインドウレギュレータ用スライダ)13は、当該スライダシュー13の摺接部16が樹脂製であることによる弾性を発揮することはもちろん、隅部に形成されているという構造に起因する弾性を発揮することができるから、十分かつ適度な弾性をもってがたつきを抑えながらガイドレール3に沿ってスライドすることが可能となっている。より具体的に説明すると、一般に、スライダシュー13がガイドレール3内を自在にスライドできるようにするため、スライダシュー13の厚み(軸線方向の幅)をガイドレール3の溝幅(軸線方向の内部幅)よりも若干小さくしている関係上、当該スライダシュー13のがたつきを完全に抑えることは難しい。このため、ウインドウガラス2の昇降動作時、スライダシュー13のがたつきに起因して異音が発生することがある。この点、本実施形態では、ガイドレール3の内側面と接する部位に、可撓性に富む摺接部16を形成するとともに、当該摺接部16に好ましくはガイドレール3の溝幅(軸線方向の内部幅)を超える(オーバラップする)ような高さの突起17を設けていることから、弾性を利用して当該突起17を常にガイドレール3の内側面に圧接させることが可能である。したがって、スライダシュー13の自在なスライド動作を妨げることなく当該スライダシュー13のがたつきを抑えることができる。なお、オーバラップ代が多すぎると摺接部16が大きく撓み負担が大きくなるから、当該オーバラップ代はウインドウレギュレータ1の作動性能に影響がない程度に設定されていることが望ましい。
しかも、このようなスライダシュー13における摺接部16(および突起17)は当該スライダシュー13の隅部に形成されていることから従来構造と同様に、スライド型を用いるなど成形型を複雑にすることなく摺接部16を含めてスライダシュー13を成形することが可能である。
さらに、本実施形態のような構造のスライダシュー13は従来構造に比べて強度を確保しやすいという点でも好適である。すなわち、従来構造のようにヒレ形状の突起の背後に貫通孔を設けたスライダは、貫通孔がスライダの肉抜きとなり、強度の低下を招きやすい。このような場合、例えばウインドウガラス2の上昇時にリフトアーム5から受ける力を当該スライダシューからガイドレール3、さらにウインドウガラス2へと伝達することが難しい。また、リフトアーム5からの入力とウインドウガラス2の自重、さらにはガラスラン(ウインドウガラス2を閉じたとき該ウインドウガラス2に弾性接触してシールする部材)との摺動抵抗の力により、スライダシューの上辺(ガイドレール3との接面)が変形することすらあり、ウインドウガラス2がスムーズに上昇せず見栄えや音などの作動品質が低下する事態が生じうる。加えて、ウインドウガラス2を閉じきった際には車両ドア22のフレームに当該ウインドウガラス2の上辺が当接し、モータ8に拘束トルクがかかってウインドウレギュレータ1の動作が停止することになるが、このときスライダシュー13とガイドレール3との間に負荷が作用するから、当該スライダシュー13の強度が弱いと変形ないしは破損をきたすことになりスムーズなガラス昇降作動ができないといったように昇降性能が低下する。
この点、上述したように本実施形態のスライダシュー13は摺接部16や突起17を隅部(コーナー部)に設けていることから、型割り構造を簡素にするための貫通孔を設けなくとも容易に成形することが可能となっている。このため、貫通孔を設ける等の肉抜きをすることに起因する強度低下を抑え、尚かつコスト低減を図ることが可能となっているから、強度低下を抑制して高い品質を維持することが可能なウインドウレギュレータ用スライダを低コストで供給することができる。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば本実施形態ではウインドウレギュレータ用スライダの一例としてリフトアーム5の他端(先端)に設けられるスライダシュー13について説明したが、イコライザアーム9の上端のスライダシュー14、イコライザアーム9の下端のスライダシュー15についても基本的な構造を同様とすることができる。
本発明の実施形態におけるウインドウレギュレータの構造を示す車両側面からの図である。 ウインドウレギュレータ用スライダやガイドレール等の構造を示す図1中のII-II線における断面図である。 ウインドウレギュレータ用スライダの一形態を示す斜視図である。 ウインドウレギュレータ用スライダの正面図である。 図4中のV-V線におけるウインドウレギュレータ用スライダの断面図である。 ウインドウレギュレータ用スライダの他の形態を示す斜視図である。 ウインドウレギュレータ用スライダのさらに他の形態を示す背面側からみた斜視図である。 突起の両側に切り欠き部(肉抜き)が設けられたウインドウレギュレータ用スライダを示す斜視図である。 図8に示したウインドウレギュレータ用スライダの正面図である。
符号の説明
1…ウインドウレギュレータ、2…ウインドウガラス、3…ガイドレール(ガイド)、3a…折り曲げ部、3b…奥面、5…リフトアーム(第1のアーム)、8…モータ、9…イコライザアーム(第2のアーム)、10…固定レール(ガイド)、10a…折り曲げ部、10b…奥面、13…スライダシュー(ウインドウレギュレータ用スライダ)、14…スライダシュー(ウインドウレギュレータ用スライダ)、15…スライダシュー(ウインドウレギュレータ用スライダ)、16…摺接部、17…突起、18…切り欠き部(肉抜き)

Claims (10)

  1. 車両のウインドウガラスを昇降させるアームに取り付けられ、車両ドアに設けられたガイドに沿って摺動するスライダであって、
    前記ガイドに摺接する可撓性の摺接部を当該スライダの隅部に備えている
    ことを特徴とするウインドウレギュレータ用スライダ。
  2. 前記ガイドは、当該スライダの外れ防止用の折り曲げ部を有する断面チャネル形状に形成され、前記摺接部はこのガイドの前記折り曲げ部の内側面に摺接するものであることを特徴とする請求項1に記載のウインドウレギュレータ用スライダ。
  3. 前記折り曲げ部の内側面に摺接する突起が前記摺接部に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のウインドウレギュレータ用スライダ。
  4. 前記摺接部は、当該摺接部の背後が面取りされて薄肉となっていることを特徴とする請求項3に記載のウインドウレギュレータ用スライダ。
  5. 前記突起の両側に切り込み形状の肉抜きが設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載のウインドウレギュレータ用スライダ。
  6. 前記突起を含む当該スライダの厚みが、前記ガイドにおけるガイド幅より僅かながら大きく形成されていることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載のウインドウレギュレータ用スライダ。
  7. 前記ガイドが当該スライダの外れ防止用の折り曲げ部を有する断面チャネル形状に形成され、前記摺接部はこのガイドの前記折り曲げ部の内側面と対向する奥面側に設けられているとともに、当該奥面に摺接する突起が前記摺接部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のウインドウレギュレータ用スライダ。
  8. 樹脂製であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のウインドウレギュレータ用スライダ。
  9. 前記アームが、互いに回動可能な状態でX字形状に設けられた第1のアームおよび第2のアームからなるウインドウレギュレータに用いられていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のウインドウレギュレータ用スライダ。
  10. モータによる駆動力を受けて回動動作をする前記第1のアームと、該第1のアームに連動して前記ウインドウガラスを平行に保ちつつ昇降させる前記第2のアームとを備えるウインドウレギュレータに用いられることを特徴とする請求項9に記載のウインドウレギュレータ用スライダ。
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