JP2008192966A - ボンド磁石用組成物およびそれを用いたボンド磁石 - Google Patents

ボンド磁石用組成物およびそれを用いたボンド磁石 Download PDF

Info

Publication number
JP2008192966A
JP2008192966A JP2007027851A JP2007027851A JP2008192966A JP 2008192966 A JP2008192966 A JP 2008192966A JP 2007027851 A JP2007027851 A JP 2007027851A JP 2007027851 A JP2007027851 A JP 2007027851A JP 2008192966 A JP2008192966 A JP 2008192966A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
composition
magnetic powder
bonded magnet
fatty acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007027851A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4677995B2 (ja
Inventor
Kimihiko Fujita
公彦 冨士田
Takashi Ishikawa
尚 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP2007027851A priority Critical patent/JP4677995B2/ja
Publication of JP2008192966A publication Critical patent/JP2008192966A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4677995B2 publication Critical patent/JP4677995B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)

Abstract

【課題】低温溶融時の流動性および成型性に優れるボンド磁石組成物であって、加熱成型して得られる磁石が機械強度、磁気特性およびリサイクル性に優れる該組成物の提供。
【解決手段】異方性磁場(H)が4000kA/m(50kOe)以上の磁性粉末と、数平均分子量が20000〜60000である重合脂肪酸型ポリアミドを含有するボンド磁石用組成物であって、重合脂肪酸型ポリアミドが、ポリアルキレングリコールジアルキルアミンを含むアミン成分と、炭素数が20〜40のダイマー酸を含む酸成分とを重合させて得られるものであることを特徴とするボンド磁石用組成物;このボンド磁石組成物を用いて成形されてなるボンド磁石により提供。
【選択図】なし

Description

本発明は、ボンド磁石用組成物およびそれを用いたボンド磁石に関し、さらに詳しくは、低温溶融時の流動性に優れ、成形性がよく磁気特性、剛性等の機械強度およびリサイクル性に優れたボンド磁石用組成物およびそれを用いたボンド磁石に関する。
ボンド磁石は、例えば、磁性粉末と有機樹脂等のバインダー成分とを配合したボンド磁石組成物(以下、特に断らない限り「組成物」と示す。)を、押出し機等を用いて混練し、次いでペレット状等に加工した後、このペレットを原材料として射出成型、圧縮成型または押出し成型すると共に所望の磁気特性に着磁させることにより製造されている。特に、ポリアミド等の熱可塑性樹脂をバインダーとし、さらに射出成型法を用いて製造される磁石は、寸法精度が高く、後加工の必要がないので、磁石の製造コストを低減できるという利点がある。
磁気特性に優れるボンド磁石を得るためには、当然のことながら磁性粉末の含有量を高くする必要がある。しかし、そうするとその含有量を上げると、得られる磁石の機械的強度が低下するという問題を生じる。また、磁性粉末の含有量が高くなるに従い量が多くなるに従い、磁性粉末の分散性が低下して組成物の均一性が低下し、結果、組成物の流動性がの低下してゆく。を招く。組成物の流動性が低下すると、前記着磁時の磁性粒子の配向性がも低下するので、磁性粉末の量に見合った磁気特性を有するボンドの磁石が得られないことになる。
また、組成物の流動性の悪化により、混練に要する動力負荷(混練トルク)が増大するだけでなく、組成物の成形性も悪化して所望の形状の磁石に成型できない場合もある。特に鉄を含有する磁性粉末を利用すると、磁性粉末表面に存在する鉄のその高い表面酸性度から、表面の鉄とが塩基性であるポリアミドとがに対して強い酸塩基相互作用による化学吸着を起こし、その結果、組成物の流動性が一層低下し、また、混練トルクも押出し機で押出し作業ができないほど上昇してしまうことになる。
このようなこれらの問題に対して、ポリアミドを主体としたバインダー成分を用いるボンド磁石に関しては、発生する際に磁性粉末含有量を高めた際の流動性の悪化を、流動性を改善するために、組成物に滑剤としてさらにジステアリル系尿素化合物を滑剤として配合する方法(例えば、特許文献1参照)、あるいはステアリン酸カルシウムに代表される2鎖型の金属石鹸を滑剤として配合する方法(例えば、特許文献2参照)が提案されている。しかし、が、このような滑剤を配合すると、バインダー成分の低下により得られるボンド磁石の強度低下は避けられないものとなる。また、混練時や成形時に組成物の流動性を良くするために、混練、成型温度等を上げると、磁石表面のが高温で酸化が進行しして、得られるボンド磁石のその磁気特性が劣化するという問題を生じる。
さらに、こうしたこの流動性の問題を向上させる解決するために、末端カルボキシル基および末端アミノ基の少なくとも1種が封止されたポリアミドを用いて磁性粉末との強い酸塩基相互作用を抑制する方法(例えば、特許文献3参照)、また、磁性粉末に緻密なケイけい酸皮膜を形成させた後、ポリアミドと親和性の高いカップリング処理を施し、単独重合ポリアミドに共重合ポリアミド、ポリアミド系またはPBTエラストマーを混合する方法(例えば、特許文献4参照)等が提案されている。
しかしところが、前者の場合、ポリアミドの反応性の高い末端極性基が封止されるため、流動性は良好になるものの、磁性粉とポリアミドとの親和性が不充分となりであり、流動性は良好になるが、得られるボンド磁石射出成型後の材料強度、特に剛性を維持することが難しいかった。また、後者の場合、確かに流動性は良好となり、得られるボンド磁石の強度も向上するものの、と材料強度において良好な射出成型品が得られるが、得られたボンド磁石にそれでも射出成型品が非常に強い大きな加工負荷が掛かった場合には、必ずしも十分とは言えない。を受けた場合、材料強度は不充分となる場合があった。
さらに、重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体を含有させた組成物が提案されている(例えば、特許文献5)。この提案では、主剤樹脂として熱可塑性樹脂を用い、重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体を少量添加し、混合したものを樹脂バインダーとすることにより、磁性粉の充填量を多くしてもボンド磁石組成物の良好な流動性を良好に維持しすることができ、溶融時の流動性低下に基づく成型加工性の低下を抑制しようとするものである。
するために、重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体を含有させたボンド磁石用組成物が提案されている(例えば、特許文献4)。
ところで、近年、家電機器モーター、自動車用センサーやモーターを海外で組み立てることが行われるようになり、そのためにボンド磁石や組成物が船などにより輸送されている。こうした場合のボンド磁石の取り扱いは従来のそれよりも荒いものとなっており、より高い強度のボンド磁石や、より高い強度のボンド磁石が得られる組成物が求められている。また、ボンド磁石を使用する機器の小型化も進行し、これに伴い微細なボンド磁石の成形を可能とする低温溶融時の流動性が高い組成物も求められるようになってきている。
こうした視点で、前記特許文献5に記載の組成物を見ると、これらの組成物で得られるボンド磁石ではこれは、熱可塑性樹脂を主材樹脂として用い、重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体を少量添加、混合したものを樹脂バインダーとしているが、これらの樹脂バインダーでは、前記した輸送時の荒い取り扱いに対応できるボンド磁石の温度環境下での使用安定性や機械的強度などに係る課題を必ずしも十分に満足させる解決することができない。また、組成物においても低温溶融時の流動性が十分なものとなっていない。なかった。
このようなことから、低温溶融時の流動性に優れ、成型性がよく磁気特性および機械強度に優れたボンド磁石用組成物の出現が切望されていた。また、近年、家電機器モーター、自動車用センサーやモーターにおいて、海外で部品を組み立てるため船などによる輸送が必要となり、その使用環境、輸送環境がさらに厳しくなり、また機器を小型化するため、これらの課題にも対応できるボンド磁石用組成物が要求されていた。
特開2004−55885号公報 特開平4−83306号公報 特開平11−256015号公報 特開2001−085209号公報 特開2001−240740号公報
本発明の目的は、上記従来の問題点に鑑み、低温溶融時の流動性および成形性に優れるボンド磁石用組成物と、および剛性等の機械的強度、磁気特性およびリサイクル性に優れるボンド磁石の提供である。
磁石粉末と、ポリアミドが、炭素数2〜12の脂肪族ジアミンと、炭素数6〜18の脂肪族ジカルボン酸と、炭素数20〜40のダイマー酸と脂肪族アミン鎖が2〜20のポリエチレングリコールジアルキルアミンを含むモノマーを重合して得られる重合脂肪酸型ポリアミド樹脂を含有することを特徴とする樹脂結合型磁石用組成物(ボンド磁石用組成物)。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、その異方性磁場(H)が4000kA/m(50kOe)以上の磁性粉末と特定のアミン成分(ポリアルキレングリコールジアルキルアミン)と酸成分を用いて合成した重合脂肪酸型ポリアミド樹脂とを混合することにより、低温溶融時の流動性および成形性に優れるボンド磁石用組成物が得られ、さらには、該ボンド磁石用組成物を用いて加熱成型することにより、機械的強度および磁気特性に優れるボンド磁石が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第1の発明によれば、異方性磁場(H)が4000kA/m(50kOe)以上の磁性粉末と、数平均分子量が20000〜60000である重合脂肪酸型ポリアミドを含有するボンド磁石用組成物であって、重合脂肪酸型ポリアミドが、ポリアルキレングリコールジアルキルアミンを含むアミン成分と、炭素数が20〜40のダイマー酸を含む酸成分とを重合させて得られるものであることを特徴とするボンド磁石用組成物が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記重合脂肪酸型ポリアミドが、アミン成分として脂肪族アミン鎖が2〜20のポリアルキレングリコールジアルキルアミン、及び炭素数が2〜12の脂肪族ジアミンから選ばれる一種以上を含み、また、酸成分として炭素数が20〜40のダイマー酸、及び炭素数6〜18のモノカルボン酸またはジカルボン酸から選ばれる一種以上を含み、このアミン成分と酸成分とを重合させて得られたものであることを特徴とするボンド磁石用組成物が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記ポリアルキレングリコールジアルキルアミンが、ポリエチレングリコールジエチルアミン、ポリエチレングリコールジイソプロピルアミン、ポリエチレングリコールジプロピルアミン、ポリエチレングリコールジオクチルアミン、ポリエチレングリコールジエチルヘキシルアミン、及びポリエチレングリコールジオレイルアミンの群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とするボンド磁石用組成物が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第2の発明において、前記脂肪族ジアミンが、メチルペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とするボンド磁石用組成物が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1又は2の発明において、前記ダイマー酸が、大豆脂肪酸、トール油脂肪酸、菜種油脂肪酸等の天然の獣植物油脂肪酸およびこれらを精製したオレイン酸、リノール酸、エルカ酸等を重合して得た重合脂肪酸または、そのエステル誘導体であることを特徴とするボンド磁石組成物が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第2の発明において、前記ジカルボン酸が、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ヘキサデカンジオン酸、エイコサンジオン酸、エイコサジエン酸、及び2,2,4−トリメチルアジピン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とするボンド磁石組成物が提供される。
さらに、本発明の第7の発明によれば、第2の発明において、前記モノカルボン酸が、炭素数6〜18の脂肪族モノカルボン酸であることを特徴とするボンド磁石組成物が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第1〜7のいずれかの発明において、前記磁性粉末が、SmCo系磁性粉末、NdFeB系磁性粉末、SmFeN系磁性粉末、NdFeB系磁性粉末、又はSmFeN系等のFeの一部をCoで置換した磁性粉末から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とするボンド磁石組成物が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、第8の発明において、前記磁性粉末の平均粒径が、0.1〜250μmであることを特徴とするボンド磁石組成物が提供される。
また、本発明の第10の発明によれば、第9の発明において、前記磁性粉末が、鉄と希土類元素の金属燐酸塩を含む複合金属燐酸塩皮膜で被覆され、さらにその表面にシリケート皮膜が形成されていることを特徴とするボンド磁石組成物が提供される。
さらに、本発明の第11の発明によれば、第10の発明において、前記磁性粉末が、シリケート皮膜の表面上にさらにシラン系カップリング剤による被膜が形成されていることを特徴とするボンド磁石組成物が提供される。
一方、本発明の第12の発明によれば、第1〜11のいずれかの発明に係り、ボンド磁石組成物を用いて成形されてなるボンド磁石が提供される。
本発明のボンド磁石用組成物は、アミン成分としてポリエチレングリコールジプロピルアミン、および酸成分としてダイマー酸を含み、かつ数平均分子量が20000〜60000である特定の重合脂肪酸型ポリアミドを含有しているため、混練時の流動性が高く、低温で処理することができる。そのため、これを用いれば磁粉の特性を落とすことなくボンド磁石を製造することができる。
そして、得られたボンド磁石は、これは、熱可塑性樹脂を主材樹脂として用い、重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体を少量添加、混合したものを樹脂バインダーとしているが、これらの樹脂バインダーでは、船などによる輸送時に荒い取り扱いを受けても十分なボンド磁石の温度環境下での使用安定性や機械的強度などに係る課題を有している。解決する
以下、本発明のボンド磁石用組成物およびそれを用いて得られるボンド磁石について詳細に説明する。
1.ボンド磁石用組成物
本発明のボンド磁石用組成物は、異方性磁場(H)が4000kA/m(50kOe)以上の磁性粉末と、数平均分子量が20000〜60000である重合脂肪酸型ポリアミドを含有するボンド磁石用組成物であって、重合脂肪酸型ポリアミドが、ポリアルキレングリコールジアルキルアミンを含むアミン成分と、炭素数が20〜40のダイマー酸を含む酸成分とを重合させて得られるものであることを特徴とする。
すなわち、本発明のボンド磁石用組成物は、異方性磁場(H)が4000kA/m(50kOe)以上の磁性粉末(A)、特定の重合脂肪酸型ポリアミド樹脂(B)を必須成分として含有する。
(A)磁性粉末
本発明において、磁性粉末は異方性磁場(H)が4000kA/m(50kOe)以上の磁性粉末である。具体的には、SmCo系磁性粉末、NdFeB系磁性粉末、SmFeN系磁性粉末、NdFeB系磁性粉末、SmFeN系等のFeの一部をCoで置換した磁性粉末等が挙げられる。この磁性粉末には、異方性磁場(H)が4000kA/m(50kOe)よりも小さい磁石粉末を配合でき、使用条件に合わせて組合わせを選択することができる。
上記磁性粉末の平均粒径は、特に限定されず、通常0.1〜250μmの範囲にあればよい。ただし、小型薄物形状の磁石を得る場合には、組成物の流動性に優れ、かつ磁石の密度が上昇し磁気特性にも優れるようにするには、特に0.1〜40μmの範囲が好ましい。
本発明において、磁性粉末は、鉄と希土類元素の金属リン酸塩を含む複合金属リン酸塩被膜(A−1)で被覆され、その表面にシリケート被膜(A−2)が形成されていることが好ましい。また、このシリケート被膜(A−2)の表面上には、必要によりシラン系カップリング剤などによる処理被膜(A−3)を形成することが好ましい。
(A−1)複合金属リン酸塩被膜
本発明において、磁性粉末は、その表面が鉄と希土類元素を金属成分として含む金属リン酸塩(a−1)で均一に被覆され、また、アルミニウム、亜鉛、マンガン、銅又はカルシウムのいずれか1種以上を金属成分として含む金属リン酸塩(a−2)が複合化した被膜で均一に被覆されていることがより好ましい。ここで、均一に被覆されるとは、磁性粉末表面の80%以上、好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上が複合金属リン酸塩被膜で覆われていることをいう。
金属リン酸塩(a−1)は、リン酸サマリウム、リン酸鉄などであり、これは磁性粉末を構成する希土類や鉄にリン酸が反応して形成されたもので、これらが複合化した複合金属リン酸塩も含まれる。一方、金属リン酸塩(a−2)は、例えば、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、リン酸マンガン、リン酸銅、リン酸カルシウム、又はこれらが2種以上複合化した金属塩などである。金属成分としては、アルミニウム、亜鉛、マンガン、銅およびカルシウム以外にも、クロム、ニッケル、マグネシウムなどでもよく、これらの金属リン酸塩が複合金属リン酸塩被膜に含まれていてもかまわない。
金属リン酸塩(a−1)、又はこれと金属リン酸塩(a−2)とが複合化した金属リン酸塩は、樹脂バインダーとの結合力を高め、磁性粉末の耐食性を高める成分である。金属リン酸塩(a−1)だけでも充分な耐塩水性を得ることができるが、さらに耐塩水性を高めるためには、金属リン酸塩(a−2)の金属成分、すなわちアルミニウム、亜鉛、マンガン、銅又はカルシウムから選択された1種以上が、複合金属リン酸塩被膜(A−1)の金属成分全量に対して、30重量%以上、特に50重量%以上、より好ましくは80重量%以上含まれた複合金属リン酸塩とすることが好ましい。
(A−2)シリケート被膜
本発明において、磁性粉末は、上記複合金属リン酸被膜の表面上に、シリケート被膜が形成されているものが好ましい。
このシリケート被膜は、その材料によって限定されるものではなく、シリカ粉を機械的に付着する方法、アルコキシシリケートを加水分解して被覆する方法、エチルシリケートを原料とするゾルゲル反応、又はプラズマ化学蒸着法で被覆する方法などによって得ることができるが、アルコキシシリケートを加水分解して得る方法が好適である。
アルコキシシリケートとは、アルコキシ基を有するシリケート化合物であり、具体的には、下記一般式(1)で示されるポリアルコキシポリシロキサンである。式(1)中、Rは同一あるいは異なる炭素数1〜6のアルキル基、nは2〜100である。
Figure 2008192966
このうち、Rが炭素数1〜3のアルキル基であり、nが2〜50のポリアルコキシポリシロキサン、さらには、Rが炭素数1〜2のアルキル基であり、nが2〜20のポリアルコキシポリシロキサンが好ましい。
上記アルコキシシリケートとしては、商品名;MKシリケートMS51(シリカ換算濃度が52重量%であるメチルシリケートオリゴマー、三菱化学(株)製)、商品名:MKシリケートMS56S(シリカ換算濃度が59重量%であるメチルシリケートオリゴマー、三菱化学(株)製)、商品名:ES40(ヒュルスジャパン社製)のようなエチルシリケートの部分加水分解縮合物などを挙げることができる。
ここに例示したシリケートオリゴマーは、ケイ素にアルコキシ基の結合したアルコキシシランを部分加水分解し、更に縮合してなるアルコキシシランのオリゴマーである。原料のアルコキシシランとしては、テトラアルコキシシランなど、加水分解縮合可能な基を2以上有するケイ素化合物が挙げられる。テトラアルコキシシラン、中でもテトラメトキシシランを用いれば容易にシリカ換算濃度を高くすることができる。
(A−3)カップリング剤処理被膜
本発明においては、上記磁石粉末のシリケート被膜(A−2)の表面に、更に、樹脂バインダーに対して親和性のあるカップリング剤処理被膜(A−3)を形成することができる。
ここで、カップリング剤としては、磁性粉表面のシリケート被膜、更に詳しくは表面活性シラノール基(Si−OH)と縮合反応を起こすとともに樹脂と十分な親和性を有するものであれば使用でき、特に特定されるものではない。例えば、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤のいずれかが挙げられ、このうちシラン系カップリング剤が好ましい。
本発明において、シラン系カップリング剤は、次の一般式(2)で示されるような、1〜3個の加水分解性基(アルコキシ基)と、1〜3個のアルキル基又は官能基を含有する有機シラン系化合物である。
(4−n)−Si−X(n) …(2)
式(2)中、Rは直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、或いは含酸素、含窒素又は含硫黄置換基をもつ官能基のいずれかで、Xは加水分解性基を表し、nは4未満の整数である。
ここで、アルキル基としては、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15であり、直鎖状、分岐鎖状のいずれであってもよい。シクロヘキシル環、ビニル基、フェニル基を含むものでもよい。官能基とは、含酸素、含窒素又は含硫黄置換基をもつメタクリロキシアルキル、エポキシアルキル、グリシドキシアルキル、アミノアルキル、メルカプトアルキルなどである。アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど炭素数1〜5のアルコキシが挙げられる。
上記シラン系カップリング剤の中で、好ましいのは、炭素数3〜10の直鎖状アルキル基、又は炭素数1〜10の官能基を有するトリアルコキシ系シランである。
また、チタン系カップリング剤としては、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリテシルホスファイト)チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルホスフェート)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート等が挙げられ、アルミニウム系カップリング剤には、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等がある。
上記のように表面被覆された磁性粉末(A)の被膜の膜厚は、平均で1〜100nm、特に10〜80nmであることが好ましい。特に、複合金属リン酸塩被膜(A−1)及びシリケート被膜(A−2)の厚さの合計、あるいは、複合金属リン酸塩被膜(A−1)、シリケート被膜(A−2)、シラン系カップリング剤処理被膜(A−3)の厚さの合計は、平均で1〜100nmであることが好ましい。平均厚さが1nm未満であると十分な耐塩水性、機械強度が得られず、一方、100nmを越えると磁気特性が低下し、またボンド磁石を作製する際には混練性や成形性が低下する。複層処理被膜膜厚は、上記複層処理被膜で被覆された磁性粉末の断面の電子顕微鏡写真から確認することができる。
本発明においては、被膜の厚さの合計が上記の範囲内にあれば、複合金属リン酸塩被膜(A−1)、シリケート被膜(A−2)、又はシラン系カップリング剤処理被膜(A−3)の個々の厚さが制限されるものではないが、複合金属リン酸塩被膜(A−1)、及びシリケート被膜(A−2)がいずれも5〜40nmであることがさらに好ましい。
(B)重合脂肪酸型ポリアミド樹脂
本発明において、重合脂肪酸型ポリアミド樹脂は、数平均分子量が20000〜60000である特定の重合脂肪酸型ポリアミド(以下、単にポリアミドともいう)である。
上記重合脂肪酸型ポリアミドの数平均分子量は、20000〜60000の範囲にあることが必要であり、25000〜60000の範囲が好ましく、特に25000〜35000の範囲にあるものが好ましい。数平均分子量が20000未満では、得られる磁石の機械強度も低下する。一方、数平均分子量が60000を越えると、組成物の流動性が著しく低下して、射出成型も困難となる場合がある。また、流動性を上げるために高温で射出成型しようとすると、磁性粉末の酸化劣化のために磁気特性に優れた磁石が得られない。
本発明において、重合脂肪酸型ポリアミドは、モノマーの炭素数などによって限定されるものではないが、溶融時の流動性を維持したまま高い機械強度を製品に与えるためには、アミン成分は脂肪族アミン鎖が2〜20のポリアルキレングリコールジアルキルアミン、酸成分は炭素数が20〜40のダイマー酸を含むモノマーを重合して得られるポリアミドであることが望ましい。ここで、アミン成分として炭素数が2〜12の脂肪族ジアミン、さらに、酸成分として炭素数6〜18のモノカルボン酸またはジカルボン酸を含有することができ、この場合、重合して得られるポリアミドは重合脂肪酸型ブロック共重合体となる。
ポリアルキレングリコールアルキルアミンとしては、その炭素数や構造などによって特に限定されるものではないが、重合度が2〜20であるものが好ましい。具体的には、ポリエチレングリコールジエチルアミン、ポリエチレングリコールジイソプロピルアミン、ポリエチレングリコールジプロピルアミン、ポリエチレングリコールジオクチルアミン、ポリエチレングリコールジエチルヘキシルアミン、ポリエチレングリコールジオレイルアミン、ポリプロピレングリコールジエチルアミン、ポリプロピレングリコールジイソプロピルアミン、ポリプロピレングリコールジプロピルアミン、ポリプロピレングリコールジオクチルアミン、ポリプロピレングリコールジエチルヘキシルアミン、ポリプロピレングリコールジオレイルアミン等が挙げられる。このうちで特に好ましいのはポリエチレングリコールジプロピルアミンである。
ダイマー酸は、二量体化脂肪酸であり、その炭素数や構造などによって特に限定されたものではないが、炭素数が20〜40であるものが好ましい。ダイマー酸を主成分とし、他に原料の脂肪酸や三量体化以上の脂肪酸を含有するものであってもよい。ダイマー酸の含有量が70%以上、好ましくは95%以上であり、かつ水素添加して不飽和度を下げたものが好ましい。ダイマー酸としては、例えば炭素数が10〜20の二重結合または三重結合を1個以上含有する1塩基性脂肪酸を分子間重合して得た炭素数が20〜40の重合脂肪酸が挙げられる。具体的には、大豆脂肪酸、トール油脂肪酸、菜種油脂肪酸等の天然の獣植物油脂肪酸およびこれらを精製したオレイン酸、リノール酸、エルカ酸等から重合した重合脂肪酸であり、これらのエステル誘導体であってもよい。
脂肪族ジアミンとしては、その炭素数や構造などによって特に限定されるものではないが、炭素数が2〜12であるものが好ましい。具体的には、メチルペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。このうちで特に好ましいのはヘキサメチレンジアミンである。
ジカルボン酸としては、その炭素数や構造などによって特に限定されるものではないが、炭素数9〜18の脂肪族ジカルボン酸が好ましい。例えば、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ヘキサデカンジオン酸、エイコサンジオン酸、エイコサジエン酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸が挙げられ、1種でも2種以上の混合物であってもよい。特に、重合性、重合脂肪酸との共重合性および得られるポリアミドの物性などの点から、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸またはこれらの混合物、特にアゼライン酸あるいはセバシン酸または両者であることが好ましい。
また、モノカルボン酸として、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸など炭素数6〜18の脂肪族モノカルボン酸が1種または2種以上含まれていてもよい。このうち特に好ましいのはノナン酸である。
重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体は、その骨格にポリアルキレングリコールおよびダイマー酸のソフトな骨格が含まれている。すなわち、ポリアルキレングリコールおよびダイマー酸のソフトな骨格と、炭化水素鎖が比較的長いジカルボン酸の骨格とがブロック共重合した特有の構造を有している。
重合脂肪酸型ポリアミドは、特定のダイマー酸およびジアミンを含む原料モノマーを混合し、重縮合して製造され、重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体は、特定のダイマー酸、ジカルボン酸およびジアミンを含む原料モノマーを混合し、重縮合して製造される。その詳細は、特開平5−320335号公報等に記載されている。
得られた重合脂肪酸型ポリアミド(または重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体)の数平均分子量が、20000〜60000の範囲から外れている場合は、蒸留やクロマト分離等により、ポリマーの一部を分離したり、他の重合脂肪酸型ポリアミドまたは重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体を混合することで容易に調整することができる。
上記重合脂肪酸型ポリアミドは、例えば、耐熱性、機械的強度、弾性、寸法安定性、耐油性、耐薬品性、または対候性において、ダイマー酸を用いないで合成されるナイロン12などのポリアミド12などのポリアミド樹脂よりも優れている。これに対して、ナイロン12など従来のポリアミド樹脂では、高い機械的強度を得るためには数平均分子量が80000を超えるものが必要となるため、樹脂バインダーが高粘度となり、流動性が低下し、射出成型が困難になる。
上記ポリアミドの量は、磁性粉末100重量部に対して、通常5〜100重量部配合することが好ましい。さらに、好ましい配合量は5〜50重量部である。上記ポリアミドの配合量が5重量部未満であると、組成物の混練抵抗(トルク)が大きくなり、流動性が低下して磁石の成型が困難となる。一方、100重量部を越えると、所望の磁気特性が得られなくなってしまう。
ポリアミドの形状は、ペレット状、ビーズ状、パウダー状、ペースト状のいずれでもよく、均一な混合物を得る点で、パウダー状が望ましい。
上記ポリアミドには、必要に応じて他の熱可塑性樹脂を配合することもできる。例えば、直鎖状ポリフェニレンサルファイド、架橋型ポリフェニレンサルファイド、セミ架橋型ポリフェニレンサルファイド、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレンーエチルアクリレート共重合樹脂、アイオノマー樹脂、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合樹脂、アクリロニトリルースチレン共重合樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、メタクリル樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化エチレン、四フッ化エチレンー六フッ化プロピレン共重合樹脂、エチレンー四フッ化エチレン共重合樹脂、四フッ化エチレンーパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリアリルエーテルーアリルスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、芳香族ポリエステル樹脂、酢酸セルロース樹脂、各種エラストマーやゴム類などが挙げられる。
また、これらの単独重合体や他種モノマーとのランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体、他の物質での末端基変性品なども使用できる。さらに、熱可塑性樹脂の2種類以上をブレンドした系も含まれる。
前記の特許文献5には、樹脂バインダーに対して、重合脂肪酸型ポリアミドの混合比率を高くしすぎると、相対的に磁粉含有率が低下するために、磁気特性が低下するので好ましくない旨記載されている。しかしながら、重合脂肪酸型ポリアミドは機械特性がよいので、本発明においては、その配合量は樹脂バインダーの50wt%とするのが望ましい。
本発明の組成物においては、様々な添加剤や充填剤を配合することができる。そして、重合脂肪酸型ポリアミドが潤滑性を与えるために、従来必須とされていた滑剤を配合する必要がないという特徴がある。
2.ボンド磁石用組成物の製造
本発明において、ボンド磁石用組成物を製造するには、必須成分として特定の重合脂肪酸型ポリアミド樹脂(B)と特定の磁性粉末(A)を配合し、混練する。
本発明において、特定の重合脂肪酸型ポリアミド樹脂(B)と特定の磁性粉末(A)を配合し、ボンド磁石を作製すると、射出成形時の流動性を維持したまま機械強度の高いボンド磁石成形体が得られる理由は、以下のように考えられる。
すなわち、重合脂肪酸型ポリアミド樹脂は、極性の高い磁性粉表面に強く吸着し、ポリマーマトリックスと磁性粉の結合を強化する。一方で、重合脂肪酸型ポリアミド樹脂中の非極性成分(脂肪族アミン鎖:2〜20個のポリアルキレングリコールジアルキルアミン)がポリマーマトリックス中でワックス(滑り)効果を発現する。つまり溶融中はマトリックス中で磁性粉は動きやすく、冷却固化後、重合脂肪酸型ポリアミド樹脂の極性成分の磁性粉への強い吸着により、成形体としてボンド磁石の機械強度が向上する。
このような重合脂肪酸型ポリアミド樹脂を樹脂バインダーとして用いる方法は、その配合量が比較的少量であっても効果が得られるため、コスト的にも有利なの特性改良方法といえる。
ところで、通常用いられる滑剤であるワックス類、脂肪酸及び脂肪酸誘導体、グリコール類並びにポリシロキサン類は、その添加によりナイロン樹脂溶融時の流動性は向上するが、成形体の機械強度が低下する。本発明に係る重合脂肪酸型ポリアミド樹脂は、これら従来の滑剤の問題点を解決するものである。
本発明の組成物には、磁性粉末(A)、ポリアミド樹脂(B)及び必要に応じて以下に示す各種のその他添加剤(C)を、本発明の目的を阻害しない範囲で使用することができる。
例えば、ポリアミド樹脂及び磁性粉末の耐熱性を向上させる目的で、熱老化防止剤、酸化防止剤等の安定剤を添加することもできる。
(C)その他の添加剤
このような安定剤には、例えば、ヒンダードアミン、ヒンダードフェノール等の一次酸化防止剤、イオウ系、リン系の二次酸化防止剤が挙げられ、特にリン系の二次酸化防止剤であるトリフェニルフォスファイト、例えば、トリスノニルフェニルホウファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどが好ましい。
安定剤は、混合工程、混練工程、成形工程のいずれの段階でも添加することができ、ポリアミド樹脂に予め添加してもよい。
本発明のボンド磁石組成物は、鉄を含有するためにポリアミド樹脂との反応性の高い磁性粉末に適用する場合、例えばSmFeN系磁性粉末を用いる場合に、流動性と成形品強度が両立できるため特に有効である。
こうして得られた混合物を、ブラベンダー等のバッチ式ニーダー、バンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、ヘリカルローター、ロール、一軸押出機、二軸押出機等を用いて加熱溶融しながら混練する。混練温度は、ポリアミド樹脂の融点以上であればよく、好ましくは180〜300℃の範囲であり、磁性粉末の高温酸化を防ぐためには、180〜250℃の範囲が特に好ましい。
本発明のボンド磁石用組成物は、上記で得られた混練物を、ストランド状又はシート状に押し出した後、カッティングしたもの、また、前記混練物をホットカット又はコールドカットしてブロック状とした後、冷却固化し、さらに粉砕してペレット状等としたものとして得ることができる。このようにして得られるボンド磁石組成物は、低温流動性及び射出成形性に優れるものとなる。
4.ボンド磁石
本発明のボンド磁石は、前記の組成物を樹脂の融点以上、好ましくは200〜250℃の範囲の温度で加熱溶融した後、射出成形法、押出成形法、圧縮成形法等を用いて該溶融物を磁場中で成形することにより、成形体として得ることができる。
特に、射出成形法は、成形体の形状の自由度が大きく、しかも得られる磁石の表面性状及び磁気特性が優れ、そのまま電子部品の部品として組み込める点で好ましい。
得られた成形体は、使用前に着磁することが望ましい。着磁には、静磁場を発生する電磁石、パルス磁場を発生するコンデンサー着磁機等が用いられる。着磁磁場、すなわち磁場強度は、1200kA/m(15kOe)以上が好ましく、さらには2400kA/m(30kOe)以上が好ましい。
得られるボンド磁石は、磁気特性に優れ、かつ剛性等の機械的強度に優れる。例えば電子機器用モーター部品等の小型で偏平な複雑形状品に用いられ、大量生産が可能、後加工が不要、インサート成形可能等の特長を有しており、特に、金属材料との一体成形部品に好適である。
以下、実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
以下の実施例および比較例において、ポリアミド、ボンド磁石組成物およびボンド磁石の各特性評価は以下のようにして行った。
・流動性(メルトインデックス法:MI法)
流動性は東洋精機社製メルトインデクサーを用いて測定した。(温度:250℃、荷重21.6kgf/cm、ダイス径:φ1mm)
・磁気特性
射出成型により得られた直径20mm×厚さ13mmの円柱形磁石をパルス着磁機で5600kA/m(70kOe)の外部磁場をかけて着磁した。その後、東英工業社製チオフィー型自記磁束計を用いて、磁石の保磁力iHc(kA/m(kOe))および最大エネルギー積(BH)max(kJ/m(MGOe))を測定した。
・機械的強度
射出成型により得られた寸法(幅W:15mm×長さL:8mm×厚みH:2mm)の板状試験片を支点間距離(Lv)7.5mmで支え、その中心に加重を加え、破断した時の加重(P)から次式で計算される曲げ強さ(S)を機械強度とした。この値が大きいほど機械強度は高い。
曲げ強さの計算は以下の式による:
Sb=3P/(2WH) (式1)
(実施例1)
まず、樹脂バインダーとして、本発明に係る重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体、すなわち数平均分子量20000の重合脂肪酸型ポリアミド1(アミン成分がヘキサメチレンジアミン、ポリエチレングリコールジプロピルアミン、酸成分がダイマー酸、セバシン酸、ドデカン二酸、融点196℃)を用い、この8重量部に磁性粉末SmFe17(平均粒径3μm)を配合し、合わせて100重量部とした。次いで、この混合物を東洋精機(株)製ラボプラストミルにて、200℃、50rpm、30分の条件で混練し、冷却した後、ホソカワミクロン製ロートプレックス粉砕機で粉砕し、ボンド磁石用組成物を製造した。なお、磁性粉末は、予め鉄と希土類元素の金属リン酸塩を含む複合金属リン酸塩皮膜で被覆され、その表面にシリケート皮膜が形成され、また、このシリケート皮膜の表面上には、シラン系カップリング剤により処理皮膜を形成されたものを用いた。
このボンド磁石用組成物の流動性を、上記評価方法に従って測定した。その結果を表1に示す。
上記ボンド磁石用組成物を、タナベ工業(株)製磁場中射出成型機(TK50MGS2型)に投入し、配向磁場(印加磁界640kA/m(8kOe))、射出温度230℃、金型温度110℃の条件で、上記円柱状および板状形状の磁石成型体をそれぞれ成型した。得られた磁石成型体を用いて磁気特性および機械強度を測定した。その結果を表1に併せて示す。
(実施例2)
重合脂肪酸型ポリアミド1として、数平均分子量29000の重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体(アミン成分がヘキサメチレンジアミン、ポリエチレングリコールジプロピルアミン、酸成分がダイマー酸、セバシン酸、ドデカン二酸、融点205℃)以外は、実施例1と同じとして、ペレット状のボンド磁石用組成物を製造した。
このボンド磁石用組成物の流動性を、上記評価方法に従って測定した。その結果を表1に示す。上記ボンド磁石用組成物を、実施例1と同様の条件で、円柱状および板状形状の磁石成型体をそれぞれ成型し、磁気特性、機械強度を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例3)
重合脂肪酸型ポリアミド1として、数平均分子量50000の重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体(アミン成分がヘキサメチレンジアミン、ポリエチレングリコールジプロピルアミン、酸成分がダイマー酸、セバシン酸、ドデカン二酸、融点218℃)以外は、実施例1と同じとして、ペレット状のボンド磁石用組成物を製造した。
このボンド磁石用組成物の流動性を、上記評価方法に従って測定した。その結果を表1に示す。上記ボンド磁石用組成物を、実施例1と同様の条件で、円柱状および板状形状の磁石成型体をそれぞれ成型し、磁気特性、機械強度を測定した。その結果を表1に示す。
(比較例1)
樹脂バインダーとして、従来の重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体、すなわち数平均分子量8000の重合脂肪酸型ポリアミド2(アミン成分がヘキサメチレンジアミン、酸成分がダイマー酸、セバシン酸、ドデカン二酸、融点186℃)を用いた以外は、実施例1と同じとして、ペレット状のボンド磁石用組成物を製造した。
このボンド磁石用組成物の流動性を、上記評価方法に従って測定した。その結果を表1に示す。上記ボンド磁石用組成物を、実施例1と同様の条件で、円柱状および板状形状の磁石成型体をそれぞれ成型し、磁気特性、機械強度を測定した。その結果を表1に示す。
(比較例2)
樹脂バインダーとして、従来の重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体、すなわち数平均分子量20000の重合脂肪酸型ポリアミド2(アミン成分がヘキサメチレンジアミン、酸成分がダイマー酸、セバシン酸、ドデカン二酸、融点202℃)を用いた以外は、実施例1と同じとして、ペレット状のボンド磁石用組成物を製造した。
このボンド磁石用組成物の流動性を、上記評価方法に従って測定した。その結果を表1に示す。上記ボンド磁石用組成物を、実施例1と同様の条件で、円柱状および板状形状の磁石成型体をそれぞれ成型し、磁気特性、機械強度を測定した。その結果を表1に示す。
(比較例3)
数平均分子量22000のナイロン12(宇部興産製)以外は、実施例1と同じとして、ペレット状のボンド磁石用組成物を製造した。
このボンド磁石用組成物の流動性を、上記評価方法に従って測定した。その結果を表1に示す。上記ボンド磁石用組成物を、実施例1と同様の条件で、円柱状および板状形状の磁石成型体をそれぞれ成型し、磁気特性、機械強度を測定した。その結果を表1に示す。
(比較例4)
数平均分子量8000のナイロン12(宇部興産製)以外は、実施例1と同じとして、ペレット状のボンド磁石用組成物を製造した。
このボンド磁石用組成物の流動性を、上記評価方法に従って測定した。その結果を表1に示す。上記ボンド磁石用組成物を、実施例1と同様の条件で、円柱状および板状形状の磁石成型体をそれぞれ成型し、磁気特性、機械強度を測定した。その結果を表1に示す。
(比較例5)
重合脂肪酸型ポリアミド1として、数平均分子量65000の重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体(アミン成分がヘキサメチレンジアミン、ポリエチレングリコールジプロピルアミン、酸成分がダイマー酸、セバシン酸、ドデカン二酸、融点225℃)以外は、実施例1と同じとして、ペレット状のボンド磁石用組成物を製造した。
このボンド磁石用組成物の流動性を、上記評価方法に従って測定した。その結果を表1に示す。上記ボンド磁石用組成物を、実施例1と同様の条件で、円柱状および板状形状の磁石成型体をそれぞれ成型し、磁気特性、機械強度を測定した。その結果を表1に示す。
(比較例6)
重合脂肪酸型ポリアミド1として、数平均分子量12000の重合脂肪酸型ポリアミドブロック共重合体(アミン成分がヘキサメチレンジアミン、ポリエチレングリコールジプロピルアミン、酸成分がダイマー酸、セバシン酸、ドデカン二酸、融点225℃)以外は、実施例1と同じとして、ペレット状のボンド磁石用組成物を製造した。
このボンド磁石用組成物の流動性を、上記評価方法に従って測定した。その結果を表1に示す。上記ボンド磁石用組成物を、実施例1と同様の条件で、円柱状および板状形状の磁石成型体をそれぞれ成型し、磁気特性、機械強度を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2008192966
「評価」
実施例1〜3に見られるとおり、本発明に係る特定の樹脂を用いることにより、流動性、保磁力そして機械強度に優れる成型体が得られている。この高い保持力は、本発明に係るポリアミドを用いることにより、溶融時の流動性を維持でき、磁性粉の混練時の摩擦による摩擦負荷が軽減されたためであると考えられる。また、本発明に係るポリアミドを用いるとき、その数平均分子量が、20000〜60000で好適であり、溶融時の流動性を維持したまま、上記構成、範囲において、高い機械強度を製品に与えることができることが分かる。
上記実施例に対して、本発明からはずれるポリアミド12(ナイロン12)を用いた比較例3および4では、充分な機械強度が得られておらず、また、本発明からはずれる数平均分子量を有するポリアミド(重合脂肪酸型ポリアミド)を用いた場合、数平均分子量が大きい比較例5では流動性の低下が顕著であり、数平均分子量が小さい比較例6では、機械的強度の低下が著しい。さらに、アミン成分としてポリアルキレングリコールジアルキルアミンを含まない従来の重合脂肪酸型ポリアミドを用いた比較例1および2でも、充分な機械強度が得られていない。

Claims (12)

  1. 異方性磁場(H)が4000kA/m(50kOe)以上の磁性粉末と、数平均分子量が20000〜60000である重合脂肪酸型ポリアミドを含有するボンド磁石用組成物であって、
    重合脂肪酸型ポリアミドが、ポリアルキレングリコールジアルキルアミンを含むアミン成分と、炭素数が20〜40のダイマー酸を含む酸成分とを重合させて得られるものであることを特徴とするボンド磁石用組成物。
  2. 前記重合脂肪酸型ポリアミドが、アミン成分として脂肪族アミン鎖が2〜20のポリアルキレングリコールジアルキルアミン、及び炭素数が2〜12の脂肪族ジアミンから選ばれる一種以上を含み、また、酸成分として炭素数が20〜40のダイマー酸、及び炭素数6〜18のモノカルボン酸またはジカルボン酸から選ばれる一種以上を含み、このアミン成分と酸成分とを重合させて得られたものであることを特徴とする請求項1に記載のボンド磁石用組成物。
  3. 前記ポリアルキレングリコールジアルキルアミンが、ポリエチレングリコールジエチルアミン、ポリエチレングリコールジイソプロピルアミン、ポリエチレングリコールジプロピルアミン、ポリエチレングリコールジオクチルアミン、ポリエチレングリコールジエチルヘキシルアミン、及びポリエチレングリコールジオレイルアミンの群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1又は2に記載のボンド磁石用組成物。
  4. 前記脂肪族ジアミンが、メチルペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項2に記載のボンド磁石用組成物。
  5. 前記ダイマー酸が、大豆脂肪酸、トール油脂肪酸、菜種油脂肪酸等の天然の獣植物油脂肪酸およびこれらを精製したオレイン酸、リノール酸、エルカ酸等を重合して得た重合脂肪酸または、そのエステル誘導体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のボンド磁石組成物。
  6. 前記ジカルボン酸が、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ヘキサデカンジオン酸、エイコサンジオン酸、エイコサジエン酸、及び2,2,4−トリメチルアジピン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項2に記載のボンド磁石組成物。
  7. 前記モノカルボン酸が、炭素数6〜18の脂肪族モノカルボン酸であることを特徴とする請求項2に記載のボンド磁石組成物。
  8. 前記磁性粉末が、SmCo系磁性粉末、NdFeB系磁性粉末、SmFeN系磁性粉末、NdFeB系磁性粉末、又はSmFeN系等のFeの一部をCoで置換した磁性粉末から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜7に記載のボンド磁石組成物。
  9. 前記磁性粉末の平均粒径が、0.1〜250μmであることを特徴とする請求項8に記載のボンド磁石組成物。
  10. 前記磁性粉末が、鉄と希土類元素の金属燐酸塩を含む複合金属燐酸塩皮膜で被覆され、さらにその表面にシリケート皮膜が形成されていることを特徴とする請求項9に記載のボンド磁石組成物。
  11. 前記磁性粉末が、シリケート皮膜の表面上にさらにシラン系カップリング剤による被膜が形成されていることを特徴とする請求項10に記載のボンド磁石組成物。
  12. 請求項1〜11記載のいずれかのボンド磁石組成物を用いて成形されてなるボンド磁石。
JP2007027851A 2007-02-07 2007-02-07 ボンド磁石用組成物およびそれを用いたボンド磁石 Expired - Fee Related JP4677995B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007027851A JP4677995B2 (ja) 2007-02-07 2007-02-07 ボンド磁石用組成物およびそれを用いたボンド磁石

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007027851A JP4677995B2 (ja) 2007-02-07 2007-02-07 ボンド磁石用組成物およびそれを用いたボンド磁石

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008192966A true JP2008192966A (ja) 2008-08-21
JP4677995B2 JP4677995B2 (ja) 2011-04-27

Family

ID=39752756

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007027851A Expired - Fee Related JP4677995B2 (ja) 2007-02-07 2007-02-07 ボンド磁石用組成物およびそれを用いたボンド磁石

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4677995B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009283596A (ja) * 2008-05-21 2009-12-03 Sumitomo Metal Mining Co Ltd ボンド磁石用組成物およびそれを用いたボンド磁石
JP2016072519A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 日亜化学工業株式会社 ボンド磁石およびその製造方法
JP2017170890A (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 チュン−ユアン クリスチャン ユニバーシティChung−Yuan Christian University プラスチック製品の成形方法及びその設備

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11198324A (ja) * 1998-01-09 1999-07-27 Toyobo Co Ltd ポリアミド系積層フイルム
JP2001525310A (ja) * 1997-12-03 2001-12-11 ナルコ ケミカル カンパニー セラミックス用の架橋ポリアミドバインダー
JP2004285096A (ja) * 2003-03-19 2004-10-14 Daicel Degussa Ltd ポリアミド樹脂組成物及びボンド磁石
JP2005039218A (ja) * 2003-07-01 2005-02-10 Sumitomo Metal Mining Co Ltd ボンド磁石用組成物およびボンド磁石
JP2005129690A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 希土類射出成形ボンド磁石とその製造方法
JP2007027480A (ja) * 2005-07-19 2007-02-01 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 樹脂結合型磁石組成物、その製造方法及びそれを用いた樹脂結合型磁石

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001525310A (ja) * 1997-12-03 2001-12-11 ナルコ ケミカル カンパニー セラミックス用の架橋ポリアミドバインダー
JPH11198324A (ja) * 1998-01-09 1999-07-27 Toyobo Co Ltd ポリアミド系積層フイルム
JP2004285096A (ja) * 2003-03-19 2004-10-14 Daicel Degussa Ltd ポリアミド樹脂組成物及びボンド磁石
JP2005039218A (ja) * 2003-07-01 2005-02-10 Sumitomo Metal Mining Co Ltd ボンド磁石用組成物およびボンド磁石
JP2005129690A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 希土類射出成形ボンド磁石とその製造方法
JP2007027480A (ja) * 2005-07-19 2007-02-01 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 樹脂結合型磁石組成物、その製造方法及びそれを用いた樹脂結合型磁石

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009283596A (ja) * 2008-05-21 2009-12-03 Sumitomo Metal Mining Co Ltd ボンド磁石用組成物およびそれを用いたボンド磁石
JP4702396B2 (ja) * 2008-05-21 2011-06-15 住友金属鉱山株式会社 ボンド磁石用組成物およびそれを用いたボンド磁石
JP2016072519A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 日亜化学工業株式会社 ボンド磁石およびその製造方法
JP2017170890A (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 チュン−ユアン クリスチャン ユニバーシティChung−Yuan Christian University プラスチック製品の成形方法及びその設備

Also Published As

Publication number Publication date
JP4677995B2 (ja) 2011-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007027480A (ja) 樹脂結合型磁石組成物、その製造方法及びそれを用いた樹脂結合型磁石
JP4665555B2 (ja) 樹脂結合型磁石組成物、その製造方法及びそれを用いた樹脂結合型磁石
JP2022116173A (ja) コンパウンド及びタブレット
JP4677995B2 (ja) ボンド磁石用組成物およびそれを用いたボンド磁石
JP2006169618A (ja) 希土類元素を含む鉄系磁石合金粉、およびその製造方法、得られるボンド磁石用樹脂組成物、ボンド磁石、並びに圧密磁石
JP2006344768A (ja) ボンド磁石用組成物、その製造方法、およびそれを用いたロータ磁石並びにブラシレスモータ
JP2011146417A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物の製造方法、得られる磁石用樹脂組成物、及び樹脂結合型磁石
JP6606920B2 (ja) 表面処理された希土類系磁性粉末及びその製造方法並びにボンド磁石及びその製造方法
JP6760470B2 (ja) 表面処理された希土類系磁性粉末及びその製造方法並びにボンド磁石及びその製造方法
WO2002033002A1 (fr) Composition pour composition de resine synthetique et aimant a resine forme
JP6521155B2 (ja) ボンド磁石用組成物およびその製造方法
JP4501574B2 (ja) ボンド磁石用組成物およびボンド磁石
JP2011119385A (ja) 希土類元素を含む鉄系磁石合金粉、およびその製造方法、得られるボンド磁石用樹脂組成物、ボンド磁石、並びに圧密磁石
JP2008010460A (ja) ボンド磁石用組成物、それを用いたボンド磁石、およびその製造方法
JP4702396B2 (ja) ボンド磁石用組成物およびそれを用いたボンド磁石
JP4305628B2 (ja) ボンド磁石用樹脂組成物及びボンド磁石
WO2021241515A1 (ja) コンパウンド、成型体及び硬化物
JP4412376B2 (ja) 耐塩水性磁石合金粉、及びそれを用いて得られるボンド磁石用樹脂組成物、ボンド磁石又は圧密磁石
JP5388432B2 (ja) プラスチックマグネット組成物
JP2005072240A (ja) ボンド磁石組成物および該組成物からなる成形品
JP4126947B2 (ja) 耐塩水性磁石合金粉、その製造方法及びそれを用いて得られるボンド磁石用樹脂組成物、ボンド磁石又は圧密磁石
JPH06287445A (ja) ポリアミド系プラスチック磁石用材料
EP3101042B1 (en) Thermosetting resin composition, cured product thereof, and electric/electronic component
JP2010283301A (ja) ボンド磁石用樹脂組成物ならびにそれを用いた成形体
JP2011146416A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及び樹脂結合型磁石

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090917

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees