JP2008183117A - 歯科用骨内インプラント材の装着及び離脱方法、及び歯科用骨内インプラント材フィクスチャー - Google Patents

歯科用骨内インプラント材の装着及び離脱方法、及び歯科用骨内インプラント材フィクスチャー Download PDF

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Abstract

【課題】フィクスチャーや顎骨に加わる影響を考慮することなく、必要十分な最適な力でアバットメントをフィクスチャーに締付固定できる歯科用骨内インプラント材の装着方法を提供する。
【解決手段】アバットメント24の雄ネジ部26をフィクスチャー1の雌ネジ孔へ螺合する際に、前記フィクスチャー先端に形成した多角形の締付被把持部12の周囲の少なくとも一部に係止具23を係合させる。これによりフィクスチャー1及び当該フィクスチャー1が結着している下顎骨15に実質的に力が加えることなく、アバットメントをフィクスチャー1に固定できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、歯科用骨内インプラント材の装着及び離脱方法、特に非常に簡便な手法で歯科用骨内インプラント材アバットメントをフィクスチャーに対してずれを生じさせることなく固定してアバットメントを装着し、あるいはフィクスチャーからアバットメントを離脱させるための方法に関し、更にこれらの装着又は離脱方法に使用できる歯科用骨内インプラント材フィクスチャーに関する。
近年、インプラント技術の発展は目覚ましいものがあり、疾病、災害などにより骨機能や手足の関節機能が失われた場合などに、これらを修復するための治療に整形外科用人工骨及び人工関節等を構成する生体インプラント材が使用されている。特に整形外科の分野では、失われた関節機能を復元するための人工関節が広く用いられ、また、歯科医療の分野では人工歯根が脚光を浴びている。
生体インプラントは生体内で劣化や破壊などの変化を生じ易くまた異物反応などを伴うことから生体に対して無害かつ親和性があり、化学的に安定で、かつ機械的強度の大きい材料が要求される。従って通常生体インプラントは、機械的性質に優れた金属基材の表面に、生体親和性に優れたリン酸カルシウム材料をコーティングして製造される。
これらの生体インプラントを骨内に固定する方法には、骨セメントと呼ばれるアクリル樹脂で骨と接着する方法と、セメントレスと呼ばれる患者の骨の修復作用を利用して固定する方法がある。前者は簡便で、固定性も良好であり、早期の離床が可能となる反面、アクリルモノマーの毒性や重合時の発熱による骨組織の壊死などの問題があった。一方後者は毒性などの問題がなく、生体作用を利用する点でも生体に対して好ましい固定法である反面、手術が難しく、安定な固定が得られにくいなどの問題点があった。
特開2000−24005号公報
人工歯根材である歯科用骨内インプラント材は、通常顎骨に埋入されるフィクスチャーと、このフィクスチャーに螺合させて一体化するアバットメント、及びこのアバットメントに歯科用セメントなどの接着剤を使用して装着する上部補綴物(義歯)から成っている。
この歯科用骨内インプラント材を顎骨に固定するために、フィクスチャーを顎骨に埋入した後、顎骨が生育して前記フィクスチャーとの骨接触を高めるために1ヶ月から6ヶ月程度養生する。その後、適切な治具を使用してアバットメントに適切な締付力を加えることによりアバットメントに螺合して一体化し、更に上部補綴物を装着して人工歯根材が完成する。
しかし前記養生期間の経過により顎骨が生育してフィクスチャーとの間に骨接触が生じてはいるものの、十分な強度ではなく、前記アバットメントの螺合時にフィクスチャーに掛かる応力によりフィクスチャーと顎骨の結合が破壊されたり、破壊されないまでもフィクスチャーと顎骨の間にずれが生じて破折の原因になったりする。これらの不都合を回避するためには、アバットメントの螺合の際に強い締付力を掛けなければ良いが、それでは十分な強度が得られず、使用中にアバットメントとフィクスチャーとの結合が緩んだり、破折が生じたりする原因となり、長期間に亘って安定した結合が得られず、短寿命化を招くことになる。
特許文献1には、フィクスチャーに中間ボルトを介してアバットメントを固定する際に、治具を使用する例が開示されているが、この治具は大型でコスト高になるだけでなく、狭い口腔内には収容できない。そのため治具とフィクスチャーとの位置関係を自由に設定できず、従って適切な締付力が加えられないため実用的ではない。
従って本発明は、前述の従来技術の欠点を解消し、簡単な手法で患者の所定個所に安定かつ確実に歯科用骨内インプラント材を装着し、あるいは離脱させる方法、及びこれらに使用できる歯科用骨内インプラント材フィクスチャーを提供することを目的とする。
本発明は、中央に顎骨方向に向かう雌ネジ孔を有しかつ顎骨側に雄ネジ部を有するフィクスチャーの前記雄ネジ部を、顎骨の埋入孔に螺合させることにより、前記顎骨と前記フィクスチャーを一体化させ、養生期間経過後に、顎骨側に雄ネジ部を有するアバットメントの前記雄ネジ部を、前記フィクスチャーの前記雌ネジ孔に螺合して固定し更に当該アバットメントに上部補綴物を装着する歯科用骨内インプラント材の装着方法において、前記アバットメントの前記雄ネジ部を前記フィクスチャーの前記雌ネジ孔へ螺合する際に、前記フィクスチャー先端に形成した多角形の締付被把持部の周囲の少なくとも一部に係止具を係合させながら、前記螺合を行うことを特徴とする歯科用骨内インプラント材の装着方法である。
更に本発明は、中央に顎骨方向に向かう雌ネジ孔を有しかつ顎骨側に雄ネジ部を有するフィクスチャーの前記雄ネジ部を、顎骨の埋入孔に螺合させることにより、前記顎骨と前記フィクスチャーを一体化させ、このフィクスチャーの前記雌ネジ孔に、顎骨側に雄ネジ部を有するアバットメントの前記雄ネジ部を螺合して固定し更に当該アバットメントに上部補綴物を装着した歯科用骨内インプラント材の前記アバットメントの離脱方法において、前記アバットメントを前記フィクスチャーから離脱させる際に、前記フィクスチャー先端に形成した多角形の締付被把持部の周囲の少なくとも一部に係止具を係合させながら、前記離脱を行うことを特徴とする歯科用骨内インプラント材のアバットメントの離脱方法、及び中央に顎骨方向に向かう雌ネジ孔を有しかつ顎骨側に雄ネジ部を有するフィクスチャーにおいて、その先端に多角形の締付被把持部を形成したことを特徴とする歯科用骨内インプラント材フィクスチャーである。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明方法は、歯科用骨内インプラント材のフィクスチャーとアバットメントの間を適切な締付力で相互に固定して、これにより顎骨とフィクスチャー間の骨接触の低下、前記歯科用骨内インプラント材の破折や各部材間のずれ等の発生を防止し、アバットメントの離脱の際にもフィクスチャーに不自然な力が作用しないようにする。
前述の通り、歯科用骨内インプラント材を患者の上顎骨又は下顎骨に装着させる際には、通常顎骨に、フィクスチャー−アバットメント−上部補綴物(義歯)の順に各部材を装着する。
前記フィクスチャーを顎骨に固定する際には、患者に過度の負担を掛けない範囲で、大きな力を加えることができるが、養生期間後のアバットメントの前記フィクスチャーへの固定時にアバットメントに過度の回転力を加えると、この回転力がフィクスチャーを介して顎骨にも同様に伝達されて前記不都合を生じさせる。特に骨質の状態が悪いと、通常の規定値のトルクさえも適正に掛けられず、不十分な結合しか得られないことが多かった。しかしこれらの不都合を回避するためにアバットメントに加える力を低減することはアバットメントとフィクスチャー間が十分に結合できないことになる。
本発明ではこの不都合を解消するために、アバットメントのフィクスチャーへの固定時あるいは離脱時に、係止具を使用してフィクスチャーを保持し、アバットメントに加えられる力、通常は回転力がフィクスチャー及び顎骨に伝達されないようにする。
前記回転力がフィクスチャー等に伝達されなければ、担当歯科医は患者に苦痛を与えない範囲で、任意の力をアバットメントに加えてアバットメントをフィクスチャーに確実に固定又は離脱することができ、最良の治療を患者に施すことができる。
本発明で使用する係止具は、顎骨内に埋入され顎骨との結着が生じたフィクスチャーにアバットメントを固定又は離脱する際に、フィクスチャーを保持してアバットメントに加わる力でフィクスチャーが移動(回転や微細な振動を含む)することを防止できれば特に形状は限定されないが、通常はフィクスチャーの顎骨とは反対側の端部(先端)に形成される締付被把持部の外形と整合する多角形状の通孔を有する把持部に締付杆が連設された例えばスパナやレンチとすることが望ましい。なお係止具の通孔は、前記締付被把持部の外形と完全に整合する必要はなく、例えば多角形の辺の部分では、係止具の通孔の内縁部と前記締付被把持部間に若干の間隙が生じていても良い。
この多角形は三角形から十六角形程度まであるいはそれ以上から選択されるが、係止具との関係から六角形又は八角形が好ましい。この多角形は、フィクスチャーと係止具との係合力を強めるという面からは三角形や四角形など角度が小さい鋭角や直角とすることが望ましいが、アバットメントをフィクスチャーに固定あるいはフィクスチャーから離脱させる際に、前記アバットメントがこの多角形状の通孔を通過する必要があるため、角のなるべく多い真円に近い多角形が好ましい。両者の兼ね合いから、本発明では前記多角形は六角形か八角形、特に八角形が望ましいが、これに限定されない。
前記係止具としてレンチを使用すると、前記通孔が前記フィクスチャーの締付被把持部の全周と接触するため、フィクスチャーの保持を確実に行うことができる。しかし前記締付被把持部の全周と部分的に接触することになるスパナなどの係止具を使用しても良い。
この係止具は口腔内の歯や粘膜に短時間接触する可能性があるだけのため、毒性にはさほど配慮する必要はなく、ステンレス等の金属を使用することが望ましいが、硬質樹脂を使用しても良い。
本発明の歯科用骨内インプラント材を構成するフィクスチャー、アバットメント及び上部補綴物は、基材表面に生体親和性のコーティングを被覆することにより得られる。前記基材の材質は、金属又はセラミックスとする。金属としては、例えば、チタン、チタン合金、ステンレス鋼などが、セラミックスとしては、酸化物系セラミック(アルミナ、ジルコニア、チタニア)、窒化物系セラミック(窒化珪素、窒化チタン、窒化アルミ)もしくは炭化物系セラミック(炭化珪素)や、アルミナ分散ジルコニアやチタニア分散アルミナなどが、それぞれ使用できる。特にチタンを使用する際には、従来の歯科用インプラントで使用されている純チタングレード2に換えて、純チタングレード4を使用することが好ましい。後者は前者と比較して機械的強度に優れ、常温における引張性質試験で引張強さが約1.5倍、0.2%耐力で約2倍の強度を有する。一般に、純チタングレード2は、窒素0.03以下(wt.%)、炭素0.08以下(wt.%)、水素0.015以下(wt.%)、鉄0.3以下(wt.%)、酸素0.25以下(wt.%)を製造工程内で含むことにより製造され、純チタングレード4は、窒素0.05以下(wt.%)、炭素0.08以下(wt.%)、水素0.015以下(wt.%)、鉄0.5以下(wt.%)、酸素0.4以下(wt.%)を製造工程内で含むことにより製造される。
前記コーティングの材質はリン酸カルシウム系材料であることが望ましく、このコーティングは直接基材表面に加熱焼成法、溶射法及びめっき法等により被覆する以外に、基材及びリン酸カルシウム系材料の両者に親和性を有する中間層を介して被覆しても良い。コーティング被覆を行った基材表面は、ブラスト処理等により粗面化して接触対象との親和性を高めることが望ましい。
本発明方法を、八角形の締付被把持部を先端に有するフィクスチャーに適用する場合には、ARO(アンチ・ローリング・オクタゴン)と称しても良い。
以上の通り、本発明の歯科用骨内インプラント材の装着方法では、アバットメントをフィクスチャーへ挿入固定する際に、フィクスチャーの先端周縁に形成した多角形の締付被把持部の周囲の少なくとも一部に係止具を係合させて、アバットメントに加わる力が大きくなっても前記フィクスチャーに実質的に前記力が伝達されず、前記フィクスチャーと前記顎骨の位置関係を保持できるようにしている。
従って担当歯科医は、フィクスチャーや顎骨に加わる前記回転力が伝達される影響を考慮することなく、必要十分な最適な力でアバットメントをフィクスチャーに締付固定でき、これにより最大の耐性を有する歯科用骨内インプラント材を装着できる。
又一旦フィクスチャーの固定したアバットメントや上部補綴物を離脱させることが必要になる場合もあり、その際にも装着時と同様に、係止具でフィクスチャーを固定しながらアバットメントに回転力を加えることにより、フィクスチャーに実質的に前記力が伝達されず、アバットメント等を離脱させることができる。
本発明のフィクスチャーはその先端に、多角形の締付被把持部を形成するという従来にない構成を有し、前記歯科用骨内インプラント材フィクスチャーとして使用できる。
本発明のフィクスチャーを有する歯科用骨内インプラント材の装着方法の一例を添付図面に基づいてより詳細に説明する。
図1Aは本発明のフィクスチャーの一例を示す正面図、図1Bは図1Aのフィクスチャーの平面図、図1Cは図1Aのフィクスチャーの縦断面図、図2は顎骨に穿設した埋入孔にフィクスチャーを埋入する状況を示す正面図、図3はフィクスチャーを顎骨に固定した状態を示す正面図、図4は顎骨に固定したフィクスチャーにアバットメントを締付固定する状態を示す側面図、図5は図4のフィクスチャーとスパナの平面図、図6はアバットメントを締付固定した後に上部補綴物を装着した状態を示す正面図である。
図1に示すように、フィクスチャー1は下部の骨内埋込部2と上部のカラー部3から成り、骨内埋込部2はカラー部3に近い骨内埋込部本体4と、カラー部3から遠い最下部が半球状に湾曲した埋め込み先端部5から構成されている。この骨内埋込部本体4から埋め込み先端部5にかけての周囲には雄ネジ6が刻設されている。なお前記骨内埋込部2にはブラスト処理が施されている。
前記カラー部3は、骨内埋込部本体4の上端から上方向に向けて、順に形成された第1テーパー部7、第2テーパー部8及び第3テーパー部9により構成され、各テーパー部はその周囲が上に向けて若干傾斜している。なお第3テーパー部9の下端部周縁には湾曲部10が形成されている。第3テーパー部9には内向き傾斜を有する連結部11を介して外縁が正八角形に成形された締付被把持部12が形成されている。このようなカラー部3表面はGPC処理が施されている。
前記締付被把持部12の上面中央には、テーパー孔13が前記骨内埋込部2に向けて穿孔され、その下端には雌ネジ孔14が形成されている。
次いで図2に示すように。前記フィクスチャー1を欠損歯の下顎骨15及び歯肉16に穿孔された埋入孔17に挿入する。続いて円筒形のフィクスチャー締付用治具18でフィクスチャー1を回転させて、フィクスチャー1の雄ネジ6を前記下顎骨15の埋入孔17内に締付固定する。前記治具18の下面内縁は、前記フィクスチャー1の連結部11と締付被把持部12に整合する形状19に成形され、前記フィクスチャー1の締付固定が確実に行われるようにしている。
この締付によりフィクスチャー1は図3に示すよう下顎骨15の埋入孔17に固定される。
歯科用骨内インプラント材装着の第1回目の治療はこの段階で完了し、第2回目の治療は通常1ヶ月から6ヶ月後に行われる。第2回目の治療時には、前記埋入孔17に埋入されたフィクスチャー1の周囲に下顎骨15の組織が生育して、両者間に結着力が生じている。しかし骨の生育速度は遅く、この状態で過度の応力が加わると、フィクスチャー1と下顎骨15とに生じた結着が開裂したり、両者間にずれが生じてフィクスチャーを正常な状態で下顎骨に固定できなくなる。
従って本例では、図4及び図5に示すように、下顎骨15に固定されたフィクスチャー1上部の正八角形の締付被把持部12の周囲に、この正八角形の形状と整合する通孔20を有する把持部21に締付杆22を連設した係止具であるスパナ23の当該通孔20を嵌合させ、フィクスチャー1の回転や揺れを抑制する。スパナの換わりにレンチを使用すると、前記締付被把持部12の全周がレンチと接触するため、より確実な抑制が可能になる。
アバットメント24は、側面がやや下側に向けて内向き傾斜する円柱状のアバットメント本体25の底面に、雄ネジ部26が連続形成され、かつアバットメント本体25の上面には円柱状のヘッド27が連続形成されることにより構成されている。
図4に示すようにスパナ23でフィクスチャー1の締付被把持部12を締付把持した状態で、前記アバットメント24を図1Cに示すフィクスチャー1のテーパー孔13に挿入し、更に円柱の下部に前記ヘッド27に対応する凹部28が形成されたアバットメント締付用治具29の前記凹部28を前記ヘッド27に係合させ、前記アバットメント締付用治具29を回転させると、アバットメント24の雄ネジ部26がフィクスチャー1の雌ネジ孔14に螺合して前記アバットメント24が前記フィクスチャー1に固定される。
この際、フィクスチャー1がスパナ23の把持部21により保持されているため、アバットメント24に加わる回転力がフィクスチャー1に加わっても、その回転力は前記スパナ23に伝達されかつ吸収される。従ってフィクスチャー1及び当該フィクスチャー1が結着している下顎骨15には実質的に力が加わることなく、アバットメント24をフィクスチャー1に固定できる。
従来アバットメントをフィクスチャーに固定する際には、アバットメント締付用治具の回転力が、アバットメントを介してフィクスチャーに伝達されることが避けられず、フィクスチャーや顎骨に不適切な力が加わって歪みが発生して、両者の剥離やインプラント全体の破折などが生じていた。歪みの発生を回避するためには、アバットメント締付用治具に加える力を少なくすることが必要で、担当歯科医はアバットメントをフィクスチャーの固定に必要な回転力を治具に加えることができなかった。更に常に前記治具に加えた回転力によりフィクスチャーと顎骨間の結着が不十分になる可能性を抱えつつ治療を実行することを強いられていた。
しかしながら前述の通り、本例によるとスパナ23とアバットメント締付用治具29を使用するのみで、歪みを発生させることなく簡単かつ確実にアバットメントをフィクスチャーに固定できる。
しかも、担当歯科医は、一方の手でスパナ23を保持し、他の手でアバットメント締付用治具29に回転を加えるのみで前記固定を行うことができ、フィクスチャーと顎骨の結着力の低下等に配慮することなく、アバットメントの固定に必要かつ十分な力をアバットメント締付用治具に加えて治療を実行できる。
更に必要とする前記スパナ23とアバットメント締付用治具29はいずれも小型で口腔内の治療に適している。
続いて図6に示すように、アバットメント24のヘッド27に補綴物(義歯)30を接着剤などを使用して装着することにより一連の歯科用骨内インプラント材の装着が完了する。
図1Aは本発明方法で装着できる歯科用骨内インプラント材のうちのフィクスチャーの一例を示す正面図、図1Bは図1Aのフィクスチャーの平面図、図1Cは図1Aのフィクスチャーの縦断面図である。 顎骨に穿設した埋入孔にフィクスチャーを埋入する状況を示す正面図である。 フィクスチャーを顎骨に固定した状態を示す正面図である。 顎骨に固定したフィクスチャーにアバットメントを締付固定する状態を示す側面図である。 図4の平面図である。 アバットメントを締付固定した後に上部補綴物を装着した状態を示す正面図である。
符号の説明
1 フィクスチャー
6 雄ネジ
12 締付被把持部
14 雌ネジ孔
15 下顎骨
17 埋入孔
18 フィクスチャー締付用治具
20 通孔
21 把持部
23 スパナ
24 アバットメント
29 アバットメント締付用治具
30 補綴物(義歯)

Claims (6)

  1. 中央に顎骨方向に向かう雌ネジ孔を有しかつ顎骨側に雄ネジ部を有するフィクスチャーの前記雄ネジ部を、顎骨の埋入孔に螺合させることにより、前記顎骨と前記フィクスチャーを一体化させ、養生期間経過後に、顎骨側に雄ネジ部を有するアバットメントの前記雄ネジ部を、前記フィクスチャーの前記雌ネジ孔に螺合して固定し更に当該アバットメントに上部補綴物を装着する歯科用骨内インプラント材の装着方法において、前記アバットメントの前記雄ネジ部を前記フィクスチャーの前記雌ネジ孔へ螺合する際に、前記フィクスチャー先端に形成した多角形の締付被把持部の周囲の少なくとも一部に係止具を係合させながら、前記螺合を行うことを特徴とする歯科用骨内インプラント材の装着方法。
  2. 多角形が八角形である請求項1記載の方法。
  3. 係止具がスパナ又はレンチである請求項1又は2記載の方法。
  4. フィクスチャー、アバットメント及び上部補綴物の少なくとも1種が純チタングレード4で成形されている請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 中央に顎骨方向に向かう雌ネジ孔を有しかつ顎骨側に雄ネジ部を有するフィクスチャーの前記雄ネジ部を、顎骨の埋入孔に螺合させることにより、前記顎骨と前記フィクスチャーを一体化させ、このフィクスチャーの前記雌ネジ孔に、顎骨側に雄ネジ部を有するアバットメントの前記雄ネジ部を螺合して固定し更に当該アバットメントに上部補綴物を装着した歯科用骨内インプラント材の前記アバットメントの離脱方法において、前記アバットメントを前記フィクスチャーから離脱させる際に、前記フィクスチャー先端に形成した多角形の締付被把持部の周囲の少なくとも一部に係止具を係合させながら、前記離脱を行うことを特徴とする歯科用骨内インプラント材のアバットメントの離脱方法。
  6. 中央に顎骨方向に向かう雌ネジ孔を有しかつ顎骨側に雄ネジ部を有するフィクスチャーにおいて、その先端に多角形の締付被把持部を形成したことを特徴とする歯科用骨内インプラント材フィクスチャー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010279653A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Makoto Hirota 人工歯根
CN103083099A (zh) * 2013-01-29 2013-05-08 哈尔滨工业大学 含硅、钙、磷、钠微弧氧化涂层的牙根种植体基体及其制备方法
JP2016000151A (ja) * 2014-06-12 2016-01-07 富士フィルター工業株式会社 歯科用アバットメント及び製造方法

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