JP2008180315A - 防振ゴム部材 - Google Patents

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Fumihiko Jinno
史彦 甚野
Yusuke Nishikawa
雄介 西川
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Abstract

【課題】補強性等を損なうことなく低動倍率化を達成し、防振特性に優れる防振ゴム部材を提供する。
【解決手段】上部取付具1aと下部取付具1bとの間に防振ゴム層5が介在してなる防振ゴム部材であって、その上部取付具1a側および下部取付具1b側に、それぞれ、板状のネオジウム磁石2が設けられ、上記防振ゴム層5を介して同じ磁極どうしが対峙するよう平行に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用のブッシュ,エンジンマウント、産業機械用の防振部材等に広く利用できる防振ゴム部材に関するものである。
自動車用のブッシュ,エンジンマウント、産業機械用の防振部材等に用いられる防振ゴム部材は、振動や騒音の低減を目的とするものであって、通常、金属等からなる取付具とゴム材とが一体化して形成された構造となっており、フレーム,エンジン等の各種構成品同士の連結部材として用いられる。上記防振ゴム部材を構成するゴム材は、振動や騒音の低減という観点では、低剛性のものが望ましいが、剛性が低過ぎると、自動車の操縦安定性に悪影響を及ぼすこととなる。そのため、上記防振ゴム部材には、振動・騒音の低減と、操縦安定性の確保との、二律背反の特性が要求される。
ここで、振動・騒音は、周波数の比較的高い領域(100Hz以上)での動的な要素であるのに対し、操縦安定性の指標となる支持性能は、支持剛性を示す静ばね定数(Ks)が大きいものほどよい。一方、防振性能は、上記静ばね定数と、振動を伝達する際のばね定数〔動ばね定数(Kd)〕との比率である動倍率(動ばね定数/静ばね定数)の値が小さいゴムほど、自動車用の防振ゴムとして優れていると言われている。
そして、従来から、上記動倍率を小さくするために各種検討がなされており、例えば、ゴム組成物中に大粒径のカーボンブラックを含有したり、また、架橋剤(硫黄)を増量等することによりゴムの架橋密度を上げて、低動倍率化の達成がなされている(特許文献1参照)。
特開平8−73658号公報
しかしながら、上記のように、ゴム組成物中に大粒径カーボンブラックを含有すると、ゴムの破断伸びが低下しやすく、その分、補強性が悪くなる。一方、架橋剤の増量により架橋密度を上げた場合、耐熱性の低下も懸念される。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、補強性等を損なうことなく低動倍率化を達成し、防振特性に優れる防振ゴム部材の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の防振ゴム部材は、上下二つの取付具の間に防振ゴム層が介在してなる防振ゴム部材であって、その上部取付具側および下部取付具側に、それぞれ、板状のネオジウム磁石が設けられ、上記防振ゴム層を介して同じ磁極どうしが対峙するよう配置されているという構成をとる。
すなわち、本発明者らは、防振ゴム部材の更なる低動倍率化を目指すなかで、補強性等を損なうことなく、ゴムの組成や配合物により低動倍率化を達成するには限界があると考え、このような従来の方法とは異なるやり方で、低動倍率化を達成することを検討した。そして、その研究の過程で、上下二つの取付具の間に防振ゴム層を構成する防振ゴム部材において、その上部取付具と防振ゴム層との間、およびその下部取付具と防振ゴム層との間にそれぞれ、板状のネオジウム磁石を、上記防振ゴム層を介して同じ磁極どうしが対峙するよう平行に配設し、その対峙する磁石の同極どうしの反発力(磁力)を、防振ゴム部材の低動倍率化に利用することを想起した。そして、実際にこのような構成としたもので試験を行ったところ、大きな変形が伴う静ばね定数(Ks)の測定時には、上記の反発力が効くことにより静ばね定数が向上し、大きな変形が伴わない動ばね定数(Kd)の測定時には、上記反発力効果が減り、結果として、高Ks・低Kd化が達成され、低動倍率効果が得られることを見いだし、本発明に到達した。
本発明の防振ゴム部材は、上下二つの取付具の間に防振ゴム層が介在してなるものであって、その上部取付具側および下部取付具側に、それぞれ、板状のネオジウム磁石が設けられ、上記防振ゴム層を介して同じ磁極どうしが対峙するよう配置されている。そのため、ゴムの組成や配合物により低動倍率化を達成する際に伴う補強性等の低下を解消し、その磁力により高Ks・低Kd化が達成され、低動倍率効果を奏する。
特に、上記対峙するネオジウム磁石間の距離が5〜20mmの範囲に設定されていると、より良好に低動倍率効果が得られるようになる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の防振ゴム部材は、例えば図1に示すように、上部取付具1aと下部取付具1bとの間に防振ゴム層5が介在してなるものであって、その上部取付具1a側および下部取付具1b側に、それぞれ、板状のネオジウム磁石2が設けられ、上記防振ゴム層5を介して同じ磁極どうしが対峙するよう平行に配置されている(図1では、N極どうしが対峙している)という構成をとる。
上記取付具(上部取付具1aと下部取付具1b)としては、通常、金属等の剛性を有する素材からなるものが用いられ、例えば、鉄、銅、アルミニウム、マグネシウム、鉛、錫、あるいはこれらの合金、ステンレスといった材質のものが用いられる。なかでも、鉄製のものは、ネオジウム磁石2の磁力が作用し、接着剤等がなくてもネオジウム磁石2を固定(貼着)できるため、好ましい。
上記防振ゴム層5形成用のゴム組成物は、防振性を有するものであれば特に限定はなく、例えば、天然ゴム(NR),ブタジエンゴム(BR),スチレンブタジエンゴム(SBR),イソプレンゴム(IR),アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR),カルボキシル変性NBR,クロロプレンゴム(CR),エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM),マレイン酸変性EPM,ブチルゴム(IIR),ハロゲン化IIR,フッ素ゴム(FKM),アクリルゴム,エピクロロヒドリンゴム等のゴムが、単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、防振性が良好である観点から、天然ゴムが好ましく用いられる。また、上記ゴム組成物には、必要に応じて、カーボンブラック等の補強剤,加硫剤,加硫促進剤,滑剤,助剤,可塑剤,老化防止剤等が適宜に添加される。
そして、本発明の防振ゴム部材は、例えば、つぎのようにして製造することができる。すなわち、まず、上記防振ゴム層5形成用のゴム組成物を、混練により調製する。つぎに、図1に示すような配置となるよう、上部取付具1aと下部取付具1bとに、板状のネオジウム磁石2を貼着する。なお、上部取付具1aと下部取付具1bの材質が、磁石の引っつかない材質(磁力が作用しない材質)である場合、上記ネオジウム磁石2を貼着する際に、適宜、接着剤が用いられる。そして、上記ネオジウム磁石2を貼着した上部取付具1aと下部取付具1bとを、金型内に配置する。その際、図1に示すように、上記ネオジウム磁石2が、同じ磁極どうし対峙するよう、所定の間隔を空けて平行に配置する必要がある。なお、上記ネオジウム磁石2の形状・数量・磁極は、特に限定されるものではない。よって、上部取付具1aおよび下部取付具1bの対峙面全面がネオジウム磁石2であってもよい。また、図1ではN極(正極)どうしが対峙しているが、S極(負極)どうしが対峙していてもよい。そして、上記金型内(上部取付具1aと下部取付具1bとの間の空間内)に、上記調製により得られたゴム組成物を注入し、加熱により加硫させ(140〜200℃×5〜60分間程度)、金型から脱型することにより、図1に示すような防振ゴム部材を製造することができる。
なお、上記防振ゴム層5は、プレス成形等により別途作製してもよい。すなわち、別途作製した上記防振ゴム層5を、取付具(1a,1b)やネオジウム磁石2に接着(適宜、接着剤等を用いて接着)することにより、図1に示すような防振ゴム部材を製造してもよい。
上記のようにして得られた本発明の防振ゴム部材において、その対峙するネオジウム磁石間の距離d(上記磁石間の防振ゴム層5の厚み)が5〜20mmの範囲に設定されていると、より良好に低動倍率効果が得られるようになるため、好ましい。
そして、本発明の防振ゴム部材は、図1に示すような形状のものに限定されず、その製造時に使用の金型の形状や、取付具(1a,1b)の形状等により、各種の防振ゴム部材を製造することができるようになる。上記取付具(1a,1b)の形状は、具体的には、円筒状,平板状等、各種の形状のものを用いることができる。そして、このような防振ゴム部材は、具体的には、自動車や輸送機器(飛行機,フォークリフト,ショベルカー,クレーン等の産業用輸送車両、鉄道車両等)等に使用されるブッシュ、エンジンマウント、モータマウント等や、また、産業機械等の様々な機械に用いられる防振部材等として好適に用いられる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、天然ゴム100重量部(以下、「部」と略す)と、酸化亜鉛5部と、ステアリン酸1部と、老化防止剤(6PPD)1部と、促進剤(CBS)1部と、硫黄2部とをニーダーおよび練りロール機を用いて混練することにより、防振ゴム層5形成用のゴム組成物(未加硫ゴム)を調製した。つぎに、上部取付具1aと下部取付具1b(いずれも鉄製で、φ60mmの略円板形状)を準備し、これらに、それぞれ、図1に示すように円板状のネオジウム磁石2(φ20mm、厚み5mm、西興産業社製)を4個ずつ貼着(そのS極面の磁力により貼着)した。そして、図1に示すように、上部取付具1aと下部取付具1bとを、その双方のネオジウム磁石2貼着面が対峙するよう、金型内に配置(対峙するネオジウム磁石間の距離d:15mm)し、上記金型内(上部取付具1aと下部取付具1bとの間の空間内)に、上記調製のゴム組成物を注入し、加熱(150℃×30分間)により加硫させた。これにより、φ50mmの防振ゴム層5を形成した。その後、このものを金型内から脱型することにより、図1に示すような防振ゴム部材を得た。
〔比較例1〕
ネオジウム磁石を用いず、さらに、上記実施例1の防振ゴム層5形成用のゴム組成物中に、FTカーボンブラック30部を添加した。それ以外は、実施例1と同様にして防振ゴム部材を得た。
〔比較例2〕
ネオジウム磁石を用いず、さらに、上記実施例1の防振ゴム層5形成用のゴム組成物中に、FEFカーボンブラック50部を添加した。それ以外は、実施例1と同様にして防振ゴム部材を得た。
〔比較例3〕
ネオジウム磁石を用いなかった。それ以外は、実施例1と同様にして防振ゴム部材を得た。
〔比較例4〕
ネオジウム磁石を用いず、代わりに、同形状の鉄製部材(φ20mm、厚み5mm)を上部取付具1aと下部取付具1bに貼着(接着剤による貼着)した。それ以外は、実施例1と同様にして防振ゴム部材を得た。
このようにして得られた実施例および比較例の防振ゴム部材を用いて、下記の方法に従って、ばね特性を測定・評価した。その結果を、後記の表1に示した。
〔ばね特性〕
動ばね定数(Kd100)および静ばね定数(Ks)を、それぞれJIS K 6394に準じて測定した。そして、その値をもとに、動倍率(Kd100/Ks)を算出した。
Figure 2008180315
上記結果から、実施例品は、磁石の同極どうし(N極どうし)の反発力を使って静ばね定数が高い領域に設定されているとともに、低動倍率化を実現していることから、自動車等の車両の防振ゴム用途に有用であることがわかる。
これに対して、比較例1および2品は、低動倍率化の達成のため、防振ゴム層5形成用のゴム組成物中にカーボンブラックを含有させているが、静ばね定数を高く設定するため、その含有量を増加させることに伴い、動倍率が増大するという弊害が生じていることがわかる。また、ネオジウム磁石を用いなかった比較例3品や、ネオジウム磁石の代わりに同形状の鉄製部材を上部取付具1aおよび下部取付具1bに貼着した比較例4品は、実施例品に比べ、静ばね定数が低いことがわかる。
本発明の防振ゴム部材の一例を示す断面図である。
符号の説明
1a 上部取付具
1b 下部取付具
2 ネオジウム磁石
5 防振ゴム層

Claims (1)

  1. 上下二つの取付具の間に防振ゴム層が介在してなる防振ゴム部材であって、その上部取付具側および下部取付具側に、それぞれ、板状のネオジウム磁石が設けられ、上記防振ゴム層を介して同じ磁極どうしが対峙するよう配置されていることを特徴とする防振ゴム部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0414830A (ja) * 1990-05-08 1992-01-20 Fujitsu Ltd 半導体装置の製造方法

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