JP2008175130A - 可変容量圧縮機用制御弁 - Google Patents

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久寿 広田
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Abstract

【課題】デューティ比制御の可変容量圧縮機用制御弁において、閉弁位置近傍にて弁座が弁体に衝突したときの弁体の跳ね返りによる開弁特性を改善する。
【解決手段】弁体26とこれを駆動するソレノイドのプランジャ20とは、固定せずに、弁体26と一体のシャフト25に取り付けられたストッパ27をスプリング28がプランジャ20に押し付けるようにして、プランジャ20の駆動力を弁体26に伝達する構成とする。弁体26がその軸線方向に微振動しながら閉弁方向に駆動されていって、弁体26が弁座12に衝突した場合、弁体26は弁座12から跳ね返るが、その跳ね返り動作によってストッパ27がプランジャ20から離れ、スプリング28が弁体26の跳ね返りを吸収し、プランジャ20の駆動が遮断され、衝突時の衝撃力を吸収する。
【選択図】図1

Description

本発明は可変容量圧縮機用制御弁に関し、特に自動車用空調装置の冷凍サイクルに使用される可変容量圧縮機に適用され、可変容量圧縮機の吐出圧力と吸入圧力との差圧を感知して、その差圧がデューティ比制御のソレノイドによって任意に設定される所定の差圧に保持するようにクランク室の圧力を制御する可変容量圧縮機用制御弁に関する。
自動車用空調装置の冷凍サイクル中で冷媒を圧縮するために用いられる圧縮機は、運転状態によって回転数が大幅に変化するエンジンを駆動源としているので、回転数制御を行うことができない。そこで、エンジンの回転数に制約されることなく適切な冷房能力を得るために、冷媒の圧縮容量を変えることができる可変容量圧縮機が用いられている。
可変容量圧縮機は、揺動板がエンジンによって回転駆動される回転軸にそれに対して傾斜可能に取り付けられ、揺動板には回転軸の周りに配置されて回転軸と平行な方向にストロークするピストンが連結され、その揺動板の傾斜角度が変わることによりピストンのストロークが変化し、これによって冷媒の吐出量、すなわち圧縮機の容量を可変するようにしている。
揺動板の角度は、密閉されたクランク室内に圧縮された冷媒の一部を導入し、そのクランク室内の圧力Pcを変化させ、ピストンの両面にかかる圧力の釣り合いを変化させることによって連続的に変えている。
可変容量圧縮機のクランク室内の圧力Pcは、可変容量圧縮機の吐出室とクランク室との間およびクランク室と吸入室との間にそれぞれ冷媒通路を形成し、吐出室からクランク室を介して吸入室へ流れる冷媒の流量を制御することによって変化させることができる。具体的には、吐出室とクランク室との間およびクランク室と吸入室との間の冷媒通路の一方に制御弁を設け、他方の冷媒通路にオリフィスを設けて、制御弁がその冷媒通路を連通または閉塞させるよう開閉制御して、クランク室内の圧力Pcを制御している。さらに、吐出室とクランク室との間およびクランク室と吸入室との間の冷媒通路にそれぞれ配置されて相互に連動する2つの弁を備え、クランク室の前後の冷媒通路を同時に開閉制御して、クランク室内の圧力Pcを制御する制御弁も知られている。
ここで、吐出室とクランク室との間およびクランク室と吸入室との間の冷媒通路の少なくとも一方に配置される制御弁の中には、可変容量圧縮機の吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧を感知する感圧部を備え、その感圧部によって感知される差圧が所定の差圧に保持されるようにクランク室の圧力Pcを制御するタイプの制御弁が知られている(たとえば特許文献1参照。)。その所定の差圧は、ソレノイドに供給する電流値を変えることによって外部から自由に設定することができ、これによって可変容量圧縮機は、エンジンの回転数に関係なく、所望の容量に制御されることになる。
制御弁のソレノイドには、設定容量に対応した値の電流を供給することによって容量制御を行っているが、400Hz程度のパルス電流を供給し、そのデューティ比を変えることによって容量制御を行う場合もある。パルス電流を供給することにより、それによって駆動される弁体は、常にその開閉方向に微振動しているため、弁特性のヒステリシスを最小にすることができ、これによって安定した弁特性を提供することができる。このデューティ比制御の制御弁は、デューティ比に応じたソレノイドへの平均電流値によってセット荷重が設定され、可変容量圧縮機からの冷媒の吐出容量が設定された容量になるように制御されることになる。
特開2001−132650号公報(段落〔0040〕〜〔0042〕,図3、段落〔0043〕〜〔0045〕,図4)
しかしながら、デューティ比制御の制御弁では、弁体およびこれを駆動しているシャフトは弁の開閉方向に常に微振動しているので、微小の弁リフトとなる閉弁位置近傍にて、弁体の弁リフトが弁体の振動幅より小さく設定されると、弁体が弁座に衝突して跳ね返るという現象が発生し、正規の弁リフトから開弁側にずれた状態になってしまうという問題点があった。
また、微小に開弁しているときには、微振動している弁体は弁座に直接衝突し、かつ、その衝突は繰り返し行われるため、弁体および弁座の耐久性が低下するという問題もあった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、閉弁位置近傍の開弁特性を改善したデューティ比制御の可変容量圧縮機用制御弁を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、可変容量圧縮機の吐出圧力と吸入圧力との差をデューティ比制御されたソレノイドによって設定される所定の差圧になるようにクランク室の圧力を制御する可変容量圧縮機用制御弁において、冷媒が導入される第1のポートと冷媒が導出される第2のポートとの間の通路を開閉制御する弁体がデューティ比制御により軸線方向に微振動しながら弁座に着座するときに発生する衝撃力を吸収する衝撃吸収機構を備えていることを特徴とする可変容量圧縮機用制御弁が提供される。
このような可変容量圧縮機用制御弁によれば、衝撃吸収機構を備えたことにより、弁体が弁座に着座しようとして弁座に近づいていったときに、微振動している弁体が弁座に衝突したとしても、その衝撃力は衝撃吸収機構によって吸収されることから、閉弁直前で弁座に衝突することによる開弁現象がなくなる。
本発明の可変容量圧縮機用制御弁は、弁体と弁座との衝突による衝撃力を吸収する衝撃吸収機構を備えているので、微振動している弁体が閉弁位置近傍で弁座と衝突することによる跳ね返りがなくなり、開弁特性を改善することができるという利点がある。
また、衝撃吸収機構により弁体と弁座との衝突による衝撃力が吸収されるため、弁体および弁座の構成部品の耐久性を大幅に向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は第1の実施の形態に係る可変容量圧縮機用制御弁をソレノイド非通電時の状態で示す断面図、図2は衝撃吸収機構の詳細を示す部分拡大断面図である。
この可変容量圧縮機用制御弁は、パイプ材をフォーミング加工することによって形成された筒状のボディ11を有している。そのボディ11の図の上端の開口部は、中央に弁孔が穿設された弁座12が圧入され、この可変容量圧縮機用制御弁を可変容量圧縮機に組み込んだときに吐出室と連通して、吐出圧力の冷媒を導入するポート13を構成している。また、ボディ11の図の上端の開口部には、そのポート13を覆うようにストレーナ14が冠着されている。
ボディ11は、また、弁座12から離間して、中央に弁体支持孔を有する軸受15が圧入され、弁座12との間の側壁には、この可変容量圧縮機用制御弁を可変容量圧縮機に組み込んだときにクランク室と連通して、流量制御された圧力Pcの冷媒を導出するポート16が形成されている。
ボディ11は、さらに、フランジが形成された開口部にソレノイドのコア17の一端が圧入されており、軸受15との間の側壁には、この可変容量圧縮機用制御弁を可変容量圧縮機に組み込んだときに吸入室と連通して、吸入圧力Psを受けるポート18が形成されている。
コア17の他端側は、有底スリーブ19にその開口端を塞ぐように圧入されている。有底スリーブ19内には、プランジャ20がコア17に対して接離自在に配置されており、コア17とプランジャ20との間には、ソレノイドが非通電状態にあるときに互いに離間させるように作用するスプリング21が配置されている。
プランジャ20は、中空部を有しており、コア17とは反対側の開口端に支軸部材22が固定されている。支軸部材22は、有底スリーブ19の底部に配置された軸受23によって軸線方向に進退自在に支持され、さらに、スプリング24によってその軸受23から離間する方向に付勢されている。
コア17は、筒状の形状を有し、それを貫通して弁軸を構成する筒状のシャフト25が軸線方向に進退自在に配置されている。シャフト25の一端は、軸受15に支持されており、先端部が弁体26を構成している。この弁体26は、弁座12とともに、この可変容量圧縮機用制御弁の弁部を構成している。シャフト25の他端は、プランジャ20の中まで延出されており、その先端には、ストッパ27が固定されている。このストッパ27は、段差部27aを有し、これがプランジャ20の内壁に形成された段差部20aに当接するようスプリング28によって閉弁方向に付勢されていて、開弁しているときには、シャフト25および弁体26はプランジャ20と一体になって動作することになる。ここで、ストッパ27の段差部27aをプランジャ20の段差部20aに当接するように閉弁方向に付勢しているスプリング28が衝撃吸収機構を構成している。
プランジャ20のシャフト25が貫通している部分とストッパ27との間のシャフト25の周りにはOリング29が設置されている。プランジャ20に対向するコア17の端面には、非磁性体のパッキン30が固定され、ソレノイドが通電状態から非通電状態に移行するときに、プランジャ20が速やかにコア17との吸着状態を脱することができるようにしている。
プランジャ20の中にこれとシャフト25との間の隙間をOリング29がシールしていることにより、プランジャ20内の部屋は、シャフト25および弁体26を介して吐出圧力Pdが導入されるポート13に連通しているので、吐出圧力Pdに等しくなっている。しかも、シャフト25は、その外径が弁座12の弁孔径にほぼ等しくしてあり、両端に吐出圧力Pdがかかっているので、ポート13に導入される高圧はキャンセルされている。また、シャフト25とこれが貫通しているコア17との間、および、プランジャ20と有底スリーブ19との間には、十分なクリアランスを有しているので、プランジャ20が収容されている有底スリーブ19内は、ポート18に連通していて、吸入圧力Psにほぼ等しくなっている。このため、支軸部材22において、シャフト25の外径に相当する有効径の面積に、吐出圧力Pdが開弁方向に受圧し、吸入圧力Psが閉弁方向に受圧しているので、開弁しているときのプランジャ20は、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧に応じて、シャフト25および弁体26と一体になって軸線方向に進退移動することになる。
有底スリーブ19の外側には、コイル31が周設され、さらに、ヨーク32によって囲撓されている。コイル31は、コネクタハウジング33と一体に形成されている。コネクタハウジング33には、ヨーク32の開口端にて、ヨーク32とプランジャ20との間で磁気回路を形成するためのリング状のプレート34がインサートされている。
なお、この可変容量圧縮機用制御弁を可変容量圧縮機に組み込んだときに、吐出室に連通するポート13とクランク室に連通するポート16との間をシールするように、ボディ11には、その先端とポート16との間にOリング35が周設されている。同様に、ポート16と吸入室に連通するポート18との間をシールするように、ボディ11には、それらのポート16,18の間にOリング36が周設され、ポート18と大気との間をシールするように、ボディ11には、ポート18とソレノイドとの間にOリング37が周設されている。
以上の構成の可変容量圧縮機用制御弁において、まず、自動車用空調装置が運転停止されている場合、ソレノイドは非通電状態にある。このとき、プランジャ20は、図1に示したように、スプリング21,24によりバランスされてコア17とは離れた位置に保持されている。これにより、プランジャ20と一体に動作しているシャフト25および弁体26は、最も閉弁方向に移動した位置にいて、弁部は、全開状態に維持されている。したがって、可変容量圧縮機のクランク室内の圧力Pcは、吐出圧力Pdに近い圧力になるため、斜板の傾斜角が最小になってピストンのストロークが最短になり、可変容量圧縮機は、その最小容量にて運転されることになる。
自動車用空調装置が起動されるときには、ソレノイドのコイル31に最大の電流が供給される。これにより、プランジャ20がコア17に吸引されて吸着されるため、プランジャ20は、シャフト25を閉弁方向に移動し、弁体26が弁座12に着座して、弁部は全閉状態になる。このとき、プランジャ20がコア17に吸引されて吸着される直前に、弁体26が弁座12に衝突する形で着座する。その後は、シャフト25および弁体26がそれ以上閉弁方向へ移動することができないので、プランジャ20はストッパ27から離れて閉弁方向に移動し、パッキン30に衝突して停止する。一方、弁座12に衝突した弁体26は、閉弁方向に付勢しているスプリング28によって弁体26の跳ね返りの力が吸収され、跳ね返りが抑えられている。しかも、このとき、シャフト25は、質量のあるプランジャ20とは離れているので、スプリング28による弁体26の跳ね返りを有効に抑えることができる。このように弁部が全閉することによって可変容量圧縮機のクランク室内の圧力Pcが吸入圧力Psに近い圧力になると、斜板の傾斜角が最大になってピストンのストロークが最長になり、可変容量圧縮機は、その最大容量にて運転されることになる。
可変容量圧縮機がその最大容量にて運転されていって、やがて、空調装置からの噴出し空気温度が設定温度に近づくと、ソレノイドのコイル31に供給される電流を変更して可変容量圧縮機用制御弁のセット値を変更する。このソレノイドでは、コイル31に流すパルス電流のデューティ比を制御することによって、可変容量圧縮機用制御弁のセット値を変更している。すなわち、デューティ比を小さくして平均電流値を減らすことにより、プランジャ20のコア17への吸引力を小さくし、プランジャ20とコア17との相対距離を大きくすることで、弁体26の弁リフトを大きく設定することができる。
ここで、コイル31に或るデューティ比のパルス電流が供給されていて弁部が所定の弁リフトに設定されているときに、たとえば、吐出圧力Pdが高くなるか吸入圧力Psが低くなるかして吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧が大きくなると、プランジャ20は開弁方向に移動され、弁リフトを大きくする。これにより、クランク室に供給される冷媒流量が増えて中の圧力Pcが高くなり、可変容量圧縮機の吐出容量が減って、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧を元に戻そうとする。
反対に、吐出圧力Pdが低くなるか吸入圧力Psが高くなるかして吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧が小さくなると、プランジャ20は閉弁方向に移動され、弁リフトを小さくする。これにより、クランク室に供給される冷媒流量が減って中の圧力Pcが低くなり、可変容量圧縮機の吐出容量が増えて、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧を元に戻そうとする。
弁部が所定の弁リフトに制御されているときに、コイル31に流すパルス電流のデューティ比を大きくしていくと、プランジャ20がコア17に吸引されて、シャフト25および弁体26を閉弁方向に移動させていく。このとき、弁体26は、その軸線方向に微少振動をしながら弁座12の方向へ移動していく。もちろん、弁体26が閉弁位置近傍の弁リフトに制御されているときにおいても、吐出圧力Pdが下がるか吸入圧力Psが上がるかした場合でも、弁体26は、弁の開閉方向に微少振動をしながら弁座12の方向へ移動していく。
しかし、プランジャ20と一体になって閉弁方向に移動する弁体26は、これが弁座12に衝突したときに、プランジャ20側に相対的に引っ込んでスプリング28によって閉弁方向に付勢しているような構造になっているので、弁体26の弁座12への衝突に際して、スプリング28が弁体26の跳ね返りの力を吸収し、しかも、プランジャ20とストッパ27との間に介在しているスプリング28がプランジャ20の微振動を吸収しているので、プランジャ20による弁体26の駆動力は遮断されていることになる。さらに、そこから閉弁方向へ制御するようなデューティ比制御をしたとしても、最初の衝突から振動幅を超えて閉弁方向へ移動した後は、ストッパ27によるプランジャ20への係止が解除されていてプランジャ20の微小振動はもはや弁体26に伝達されることがなく、弁体26は単にスプリング28によって弁座12に着座されているだけであるので、弁体26の跳ね返りはなく、閉弁位置近傍での弁リフトもない。
したがって、この可変容量圧縮機用制御弁の閉弁位置近傍の開弁特性をほぼリニアにすることができるだけでなく、弁体26が弁座12に対して、プランジャ20を含む質量で以って直接かつ繰り返し衝突することがないため、弁部の耐久性についてもその初期の特性を維持することができる。
図3は第2の実施の形態に係る可変容量圧縮機用制御弁をソレノイド非通電時の状態で示す断面図、図4は衝撃吸収機構の詳細を示す部分拡大断面図である。この図3および図4において、図1および図2に示した可変容量圧縮機用制御弁の構成要素と同一または同等の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この第2の実施の形態に係る可変容量圧縮機用制御弁は、第1の実施の形態に係る可変容量圧縮機用制御弁が弁体26と弁座12の衝突時に弁体26をプランジャ20の側に相対的に引っ込めることにより、衝突時の衝撃を吸収していたが、衝突時に弁座12が弁体26から逃げるようにすることで衝突時の衝撃を吸収している点で異なる。
すなわち、この可変容量圧縮機用制御弁は、筒状のボディ11に第2のボディ41が圧入により固定されている。その第2のボディ41の先端部には、弁座12が軸線方向に進退自在に配置され、その弁座12に対して接離自在に弁体26が配置されて、この可変容量圧縮機用制御弁の弁部を構成している。弁体26は、スプリング42によってソレノイドのシャフト25に常時当接するように開弁方向に付勢されている。
弁座12は、中央に吐出圧力Pdの冷媒が導入される通路を持った筒状体の形状を有し、吐出圧力が導入されるポート13にその軸線方向に進退自在に配置され、弁体26に対向する側の近傍には一体に形成されたストッパ43が周設されている。このストッパ43は、段差部43aを有し、これが第2のボディ41の内壁に形成された段差部41aに当接するようスプリング44によって閉弁方向に付勢されていて、閉弁しているときには、この弁座12は弁体26と一体になって動作することになる。ここで、ストッパ43の段差部43aを第2のボディ41の段差部41aに当接するように閉弁方向に付勢しているスプリング44が衝撃吸収機構を構成している。そのスプリング44は、ストッパ43を付勢している側とは反対側の端部が第2のボディ41の内壁に設けられたリング状のばね受け部材45によって受けられている。第2のボディ41の先端の開口部には、筒状の弁座12を軸線方向に進退自在に保持する軸受46が内設されており、その軸受46とばね受け部材45との間の空間にVパッキン47が配置され、弁座12の外周を通ってクランク室へ連通するポート16へ冷媒が漏れるのを防止している。
ソレノイドは、有底スリーブ19の開口部を塞ぐように配置されたコア17と、有底スリーブ19内に配置されたプランジャ20と、このプランジャ20に固定されたシャフト25と、プランジャ20の軸線方向両端に配置されたスプリング21,24と、有底スリーブ19に周設されたコイル31と、このコイル31を包み込むように配置されたヨーク32およびプレート34とを有している。
以上の構成を有する可変容量圧縮機用制御弁において、弁体26が吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧を感知し、その差圧がソレノイドによって設定される所定の差圧に保持されるように弁体26が開閉することによりクランク室の圧力Pcを制御して所望の容量にするという基本的な動作は、第1の実施の形態に係る可変容量圧縮機用制御弁の動作と同じである。
ここで、可変容量圧縮機用制御弁が可変容量圧縮機を容量制御しているときに、冷房負荷が低下するなどして可変容量圧縮機の吐出容量を低下させるよう制御する場合、弁体26は、弁の開閉方向に微少振動をしながら弁座12の方向へ移動していく。このとき、弁体26がその振動幅の範囲内まで弁座12に近づくと、弁座12に衝突するようになる。弁体26が弁座12に衝突すると、弁座12は跳ね飛ばされるが、その跳ね飛ばされる力は、スプリング44によって吸収される。このように、弁体26が衝突したときに弁座12が弁体26から逃げることができるので、弁座12が受ける衝撃力を大幅に軽減することができる。さらに、そこから閉弁方向へ制御するようなデューティ比制御をして、弁座12のストッパ43が第2のボディ41の段差部41aから完全に離れた状態になると、弁座12は、スプリング44によって弁体26の微振動に追従するようになるので、もはや弁体26との衝突は発生せず、したがって、弁座12の跳ね返りによる弁リフトをなくすことができる。
これにより、この可変容量圧縮機用制御弁の閉弁位置近傍の開弁特性をほぼリニアにすることができるだけでなく、弁体26が弁座12に衝突したときに逃げる弁座12の質量が非常に小さいので、弁体26が弁座12に衝突したときの衝撃を軽減または吸収することができるので、弁部の耐久性を向上させることができる。
第1の実施の形態に係る可変容量圧縮機用制御弁をソレノイド非通電時の状態で示す断面図である。 衝撃吸収機構の詳細を示す部分拡大断面図である。 第2の実施の形態に係る可変容量圧縮機用制御弁をソレノイド非通電時の状態で示す断面図である。 衝撃吸収機構の詳細を示す部分拡大断面図である。
符号の説明
11 ボディ
12 弁座
13 ポート
14 ストレーナ
15 軸受
16 ポート
17 コア
18 ポート
19 有底スリーブ
20 プランジャ
20a 段差部
21 スプリング
22 支軸部材
23 軸受
24 スプリング
25 シャフト
26 弁体
27 ストッパ
27a 段差部
28 スプリング
29 Oリング
30 パッキン
31 コイル
32 ヨーク
33 コネクタハウジング
34 プレート
35,36,37 Oリング
41 第2のボディ
41a 段差部
42 スプリング
43 ストッパ
43a 段差部
44 スプリング
45 ばね受け部材
46 軸受
47 Vパッキン

Claims (5)

  1. 可変容量圧縮機の吐出圧力と吸入圧力との差をデューティ比制御されたソレノイドによって設定される所定の差圧になるようにクランク室の圧力を制御する可変容量圧縮機用制御弁において、
    冷媒が導入される第1のポートと冷媒が導出される第2のポートとの間の通路を開閉制御する弁体がデューティ比制御により軸線方向に微振動しながら弁座に着座するときに発生する衝撃力を吸収する衝撃吸収機構を備えていることを特徴とする可変容量圧縮機用制御弁。
  2. 前記衝撃吸収機構は、前記弁体が前記弁座に衝突したときに前記弁座から跳ね返る力を吸収することで衝撃力を吸収するようにしたことを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  3. 前記ソレノイドは、コイルに供給されるパルス電流のデューティ比に応じてコアとの相対位置が変更されるプランジャと、一端が前記弁体を保持し、他端が前記プランジャの中へ延出されているシャフトと、前記シャフトの他端を前記プランジャに内設された段差部へ当接するように閉弁方向に付勢して前記プランジャと前記シャフトとが一体になるようにしたスプリングとを有し、
    前記スプリングが、前記弁座から前記弁体が開弁方向に跳ね返る力を吸収する前記衝撃吸収機構を構成していることを特徴とする請求項2記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  4. 前記衝撃吸収機構は、前記弁体が前記弁座に衝突したときに前記弁座が跳ね飛ばされる力を吸収することで衝撃力を吸収するようにしたことを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  5. 前記弁座は、前記第1のポート内に前記弁体の軸線方向に進退自在に配置された筒状体の形状を有し、前記弁体に対向する側の近傍にはストッパが周設されていて、前記ストッパを前記第1のポートに内設された段差部へ当接するように前記弁体へ向けてスプリングが付勢している構成を有し、
    前記スプリングが、前記弁体が衝突することによって前記弁座が跳ね飛ばされる力を吸収する前記衝撃吸収機構を構成していることを特徴とする請求項4記載の可変容量圧縮機用制御弁。
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