JP2008169887A - 免振装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 免振装置2を制御する免振側制御部5は駆動装置1を制御する励振側制御部3から出力された情報13により、駆動装置1の駆動反力に相当する駆動反力を得るために免振装置の可動部6を駆動制御する免振制御部と、免振装置の位置指令および免振側フィードバック信号により、免振装置の可動部を位置・速度制御する位置・速度制御部102と、を備えたものである。
【選択図】 図1
Description
特許文献1に示す能動制動装置は、XYステージの駆動方向と反対方向にカウンタマスを駆動することによって、XYステージの駆動反力とカウンタマスの移動による駆動反力を相殺して、XYステージが搭載されている架台に振動を伝えないようにしたものである。
図1はこの発明の実施の形態1に係る駆動装置及び免振装置の構成を示すブロック図である。
図において、駆動装置1を構成する励振側制御部3は励振側指令信号7に追従するように励振側フィードバック信号8を用いて制御し、励振側電流9を出力し、架台(図示せず)上に搭載された励振側可動部4を駆動する。また、励振側制御部3は後述の免振装置2に情報13を出力する。
免振装置2を構成する免振側制御部5は、駆動装置1から出力される情報13を用いて免振制御用カウンタ推力指令を設定する免振制御とともに、免振側指令信号としての位置指令10に追従するように免振側フィードバック信号11を用いて制御する位置・速度制御とを行い、免振側電流12を出力し、架台(図示せず)上に搭載された免振側可動部6を駆動する。
免振側制御部5aにおいて、免振装置の位置指令を設定する位置指令設定部101は、免振側指令信号としての位置指令10を出力する。位置指令10は駆動装置1の運転仕様に合せて設定され、通常は免振装置2における励振側可動部4の可動領域中央に設定する。ただし、励振側可動部4の駆動方向の情報を予め得ている場合には、免振装置の可動領域中央からストロークを確保できる方向に移動した位置を位置指令10として設定しても良い。
位置・速度制御部102は、免振装置2の位置・速度制御を実施するもので、位置指令設定部101から出力される免振側指令信号としての位置指令10を基に位置・速度制御推力指令を作成し、免振側可動部6の位置を位置指令10で指定された位置に制御する。
免振制御用カウンタ推力設定部104は、情報設定部103で設定された情報106を用いて励振側駆動反力を導出し、免振制御用カウンタ推力指令107を出力する。
免振制御部14は、情報設定部103、免振制御用カウンタ推力設定部104とにより構成される。
条件判断部110aは情報106を基に、免振制御用カウンタ推力指令107と位置・速度制御推力指令108とのどちらか一方を選択し、スイッチ111を切替える。
スイッチ111で選択された推力指令が、最終推力指令112となり、推力/電流変換部105で電流12aに変換される。
図に示すように、一般に指令パターンは加速領域、定速領域、減速領域、停止領域で構成され、駆動反力は加速領域および減速領域において生じるため、発明の実施の形態1においては、駆動装置の運転のうち駆動反力が生じる加速領域、減速領域において免振制御を行い、駆動反力が生じない定速領域、停止領域においては位置指令設定部101からの位置指令10により免振側可動部位置を制御する。
ステップS101で、情報106を入力し、励振側速度指令時間変化=0か否かを判断する。
ステップS101で励振側速度指令時間変化=0の場合は、ステップS102でスイッチ111aを選択し、ステップS103で免振装置の位置・速度制御を実行する。
ステップS101で励振側速度指令時間変化=0でない場合は、ステップS104でスイッチ111bを選択し、ステップS105で免振制御用カウンタ推力指令により免振制御を実行する。
また、上述では、励振側速度指令時間変化=0か否かを判断する例について説明したが、閾値により条件判断するようにしても良い。
また、駆動反力を相殺する免振装置を使用していないので、免振側可動部位置(d)は0となる。
しかしながら、駆動装置可動部が同一方向への移動を繰り返す運転の場合では、免振側可動部位置(d)が徐々に加算され、ストロークエンドに達してしまうため、同一方向への連続駆動が制限されることになる。
図において、励振側可動部指令パターン(a)に従って駆動装置可動部が駆動した際、励振側速度偏差(b)および架台変位(c)の振動はほぼ抑制されている。また、実施の形態1に係る免振装置においては、駆動装置の運転のうち駆動反力が生じる加速領域、減速領域において免振制御を行い、駆動反力が生じない定速領域、停止領域においては位置指令設定部101からの位置指令10により免振側可動部位置を制御するようにしたので、免振側可動部位置(d)が位置指令10で指定された位置に制御されており、同一方向への移動を繰り返す場合であっても、免振制御を行うことができる。
駆動装置側の移動が免振側可動部のストロークエンドを越える同一方向への移動を繰り返す場合であっても、駆動装置側の運転により生じる駆動反力に対する免振制御が効率よく行える。
図8はこの発明の実施の形態2に係る免振装置における免振側制御部の構成を示す図である。図において、10、11、13、14、101、102、103、104、105、106、107、108は図2と同様であり、その説明を省略する。
免振側制御部5bにおいて、条件判断部110bは情報106により、免振制御用カウンタ推力指令107を入力する第1のゲインとしての可変ゲイン113および位置・速度制御推力指令108を入力する第2のゲインとしての可変ゲイン114を可変する。
可変ゲイン113で調整された免振制御用カウンタ推力指令115と可変ゲイン114で調整された位置・速度制御推力指令116とを加算して、最終推力指令117とし、推力/電流変換部105で電流12bに変換する。
また、可変ゲイン114は、励振側速度指令時間変化≠0の間は、可変ゲイン114を0に固定し、位置・速度制御推力指令116を0にする。また、励振側速度指令時間変化=0の場合には、可変ゲイン114を0から1に徐々に変更させる。
ステップS201で、励振側制御部の情報106を条件判断部110bに入力し、励振側速度指令時間変化=0か否かを判断する。
ステップS201で励振側速度指令時間変化=0の場合には、ステップS202で可変ゲイン113は1から0、可変ゲイン114は0から1にゲインを変化させ、免振制御用カウンタ推力指令から位置・速度制御推力指令に徐々に切替える。
ステップS201で励振側速度指令時間変化≠0の場合は、ステップS203で可変ゲイン113は1、可変ゲイン114は0に固定し、免振制御用カウンタ推力指令のみを出力する。
図において、励振側可動部指令パターン(a)に従って駆動装置可動部が駆動した際、励振側速度偏差(b)および架台変位(c)の振動は良好に抑制されている。
また、免振側可動部位置(d)は位置指令10で指定された位置に制御されているが、可変ゲイン113および可変ゲイン114を用いて免振制御用カウンタ推力指令107と位置・速度制御推力指令108を緩やかに切替えるようにしたので、実施の形態1で示した図7の免振側可動部位置(d)と比較すると応答は遅れている。
免振制御用カウンタ推力指令107から位置・速度制御推力指令108への切替えを、可変ゲインを用いて徐々に切替えるようにしたので、切替え時のショックを軽減することができる。
図11はこの発明の実施の形態3に係る免振装置における免振側制御部の構成を示す図である。図において、10、11、13、14、101、102、103、104、105、106、107、108は図2と同様であり、その説明を省略する。
免振側制御部5cにおいて、位置・速度制御部102と直列にノッチフィルタ201を配置し、ノッチフィルタ201を通した位置・速度制御推力指令202と、免振制御用カウンタ推力指令107とを加算して最終推力指令203とし、推力/電流変換部105で電流12cに変換する。
実施の形態1、2では、駆動装置の運転のうち駆動反力が生じる加速領域、減速領域において免振制御を行い、駆動反力が生じない定速領域、停止領域においては位置指令設定部101からの位置指令10により可動部位置を制御する例を示した。
しかしながら、図12に示すような定速領域、停止領域が少ない指令パターンの場合においては、位置指令10による可動部位置を制御する時間が十分に取れないことがあるため、実施の形態3では、免振制御と位置指令10による可動部位置制御とを同時に行うようにしたものである。
位置・速度制御部102から出力される位置・速度制御推力指令108は、移動した免振側可動部を位置指令10で指定された位置に戻す指令であり、免振制御用カウンタ推力指令107と異なる極性の推力指令となる。このため、免振制御用カウンタ推力指令107と位置・速度制御推力指令108を同時に行うと、免振制御用カウンタ推力指令107による免振制御の効果を妨げ、架台振動を励起することがある。
しかしながら、駆動装置可動部が励振側可動部指令パターン(a)に従って駆動した際、位置・速度制御推力指令108により免振制御用カウンタ推力指令107による免振制御の効果が妨げられるので、励振側速度偏差(b)および架台変位(c)については、
免振装置を使用しない場合である図5のシミュレーション結果と比較すると、振動が抑制されているが、
従来の免振装置を使用した場合である図6のシミュレーション結果と比較すると、振動が増大している。
このため、実施の形態3においては、位置・速度制御部102と直列に配置されるノッチフィルタ201に架台の固有モード周波数と同一値を設定し、位置・速度制御推力指令108からノッチフィルタ201で架台の振動成分を除去した推力指令202を作成し、免振制御用カウンタ推力指令107に加算する。
図14において、駆動装置可動部が励振側指令パターン(a)に従って駆動した際、励振側速度偏差(b)および架台変位(c)の振動は、免振制御と位置指令10による可動部位置制御とを同時に行った場合である図13のシミュレーション結果と比較して、ほぼ抑制されている。また、免振側可動部位置(d)は位置指令10で指定された位置に制御されている。
図15はこの発明の実施の形態4に係る免振装置における免振側制御部の構成を示す図である。図において、10、11、13、14、101、102、103、104、105、106、107、108は、図2と同様であり、その説明を省略する。
免振側制御部5dにおいて、干渉成分補償部301は、免振制御用カウンタ推力指令107に加算する位置・速度制御推力指令108に含まれる免振制御の効果を妨げる干渉成分を算出するとともに、干渉成分補償の出力を調整する後処理を行い、干渉成分補償推力指令302を出力する。
免振制御用カウンタ推力指令107と位置・速度制御推力指令108と干渉成分補償推力指令302とを加算して最終推力指令303とし、推力/電流変換部105で電流12dに変換する。
実施の形態4においては、免振制御用カウンタ推力指令107および位置・速度制御推力指令108に、干渉成分補償推力指令302をフィードフォワードで加算するようにしたものである。
図において、位置P(比例)制御部304は、位置指令設定部101から出力される位置指令10と免振側フィードバック信号11との差分にゲイン係数を乗じ、位置P制御指令308を演算する。
速度P(比例)制御部306は、位置P制御指令308と微分演算部305で免振側フィードバック信号11を微分した値との差分にゲイン係数を乗じ、速度P制御指令309を演算する。
また、速度I(積分)制御部307は、位置P制御指令308と微分演算部305で免振側フィードバック信号11を微分した値との差分を集計し、その総和にゲイン係数を乗じ、速度I制御指令310を演算する。
速度P制御指令309と速度I制御指令310とを加算して、位置・速度制御推力指令108として出力する。
図において、干渉成分補償部301aは、速度P制御干渉補償部401aで免振制御用カウンタ推力指令107を基に作成した速度P制御干渉補償推力指令402aを、免振側フィードバック信号11による可変ゲイン403により調整し、干渉成分補償推力指令302aを出力する。
実施の形態4においては、干渉成分補償部301aは、位置・速度制御部102の後半部の速度P制御指令309に対して干渉補償を行う例を示した。
可動部速度推定値vcoは、免振制御用カウンタ推力指令107を用いて次のように推定する。
推力F、質量M、加速度aは、一般的な物理法則より次式(1)の関係で表される。
F=M*a ・・・(1)
ここで、免振用カウンタ推力指令Fc、可動部質量Mc、可動部加速度acと定義すると、可動部速度推定値vcoは次式(3)で得られる。
Fc=Mc*ac ・・・(2)
vco =ac/s
=Fc/Mc*1/s ・・・(3)
式(3)において、1/sは積分器を表している。
速度P制御指令309 = Ksp *vco ・・・(4)
ここで、Kspは速度P制御ゲインであり、速度P制御応答周波数をωscとすると、Ksp =Mc*ωscで表される。
速度P制御干渉補償推力指令402a
=Ksp *vco
=Mc*ωsc *vco
=Mc*ωsc * Fc/Mc*1/s
=ωsc/s* Fc ・・・(5)
式(5)より、速度P制御干渉補償部401aにおける制御内容はωsc/sとなる。
図19において、駆動装置可動部が励振側指令パターン(a)に従って駆動した際、励振側速度偏差(b)および架台変位(c)の振動は良好に抑制されている。また、免振側可動部位置(d)は位置指令10で指定された位置に制御されている。
図20はこの発明の実施の形態5に係る免振装置において免振側制御部における干渉成分補償部301bの内部構成を示す図である。
図において、干渉成分補償部301bは、位置P・速度PI制御干渉補償部401bで免振制御用カウンタ推力指令107を基に作成した位置P・速度PI制御干渉補償推力指令402bを、ハイパスフィルタ404、リミッタ405により調整し、干渉成分補償推力指令302bを出力する。
実施の形態5においては、干渉成分補償部301bは、位置・速度制御部102を構成する位置P制御部304、速度P制御部306および速度I制御部307の出力に対して干渉補償を行う。
可動部速度推定値vcoは、実施の形態4で記載のように式(3)で得られ、
vco =Fc/Mc*1/s ・・・(3)
また、免振側可動部位置推定値xcoは次式(6)で得られる。
xco =vco/s
=Fc/Mc*1/s2 ・・・(6)
位置P・速度PI制御干渉補償推力指令402b
=(ωpc * xco + vco )*Ksp(1+ωspi/s)*Fc
=(ωpc *Fc/Mc/s2 + Fc/Mc/s)
* Mc*ωsc *(1+ωspi/s)*Fc
=ωsc/s
*{1+(ωpc +ωspi)/s+(ωpc*ωspi)/s2}*Fc・・(7)
ここで、ωpcは位置P制御の位置応答周波数、ωspiは速度PI制御の積分時定数、ωscは速度P制御応答周波数、KspはKsp =Mc*ωscで表される速度P制御ゲインである。
ωsc/s*{1+(ωpc +ωspi)/s+(ωpc*ωspi)/s2}
ハイパスフィルタ404に設定した周波数よりも低い帯域では、位置P・速度PI制御干渉補償推力指令402bが遮断され、位置・速度制御が有効になる。また、ハイパスフィルタ404に設定した周波数よりも高い帯域では、位置P・速度PI制御干渉補償推力指令402bを通過させるため、免振用カウンタ推力指令のみ出力されることと等価になり、架台振動を抑制する。
さらに、リミッタ405によって干渉成分補償量を制限し過補償を防ぐ。
図21において、駆動装置可動部が励振側指令パターン(a)に従って駆動した際、励振側速度偏差(b)および架台変位(c)の振動は良好に抑制されている。また、免振側可動部位置(d)は位置指令10で指定された位置に制御されている。
図22はこの発明の実施の形態6に係る免振装置において免振側制御部における干渉成分補償部301cの内部構成を示す図である。
図において、干渉成分補償部301cは、位置P・速度PI制御干渉補償部401cと、免振側フィードバック信号11により可変する可変ゲイン403と、可変ゲイン403の使用の是非を選択する可変ゲイン選択スイッチ406と、ハイパスフィルタ404と、ハイパスフィルタ404の使用の是非を選択するハイパスフィルタ選択スイッチ407と、リミッタ405と、リミッタ405の使用の是非を選択するリミッタ選択スイッチ408とから構成される。
位置P・速度PI制御干渉補償部401cは、位置P干渉補償手段、速度P干渉補償手段、速度I干渉補償手段から構成され、いずれか一つ、または複数を選択して干渉補償を実行する。
干渉補償推力指令402cに対して、さらに可変ゲイン選択スイッチ406により可変ゲイン選択時接点406aが選択されている場合には、可変ゲイン403の使用による調整を実行する。ただし、可変ゲイン否選択時接点406bが選択されている場合には可変ゲイン403の使用による調整は行わない。
さらにハイパスフィルタ選択スイッチ407によりハイパスフィルタ選択時接点407aが選択されている場合には、ハイパスフィルタ404の使用による調整を実行する。ただし、ハイパスフィルタ否選択時接点407bが選択されている場合にはハイパスフィルタ404の使用による調整は行わない。
さらにリミッタ選択スイッチ408によりリミッタ選択時接点408aが選択されている場合には、リミッタ405の使用による調整を実行する。ただし、リミッタ否選択時接点408bが選択されている場合には、リミッタ405の使用による調整は行わない。
干渉補償推力指令402cに対して、可変ゲイン選択スイッチ406、ハイパスフィルタ選択スイッチ407、リミッタ選択スイッチ408により選択処理して干渉成分補償推力指令302cを作成、出力する。
実施の形態4においては、速度P制御部306の出力、または速度P制御部306および速度I制御部307の出力から免振制御を妨げる干渉成分を除去する例、また実施の形態5においては、位置P制御部304の出力、速度P制御部306の出力および速度I制御部307の出力から免振制御を妨げる干渉成分を除去する例を記載したが、
実施の形態6においては、免振制御を妨げる干渉成分を除去する対象を位置・速度制御部102を構成する位置P制御部304、速度P制御部306、速度I制御部307から適宜選択できるようにしたものである。
図23はこの発明の実施の形態7に係る免振装置において免振側制御部における干渉成分補償部301dの内部構成を示す図である。
図において、干渉成分補償部301dは免振制御用カウンタ推力指令107を入力し、干渉補償部410a,410b,410cでそれぞれ演算した干渉補償推力指令を、ハイパスフィルタ411a,411b,411cにより調整した後、加算部412で加算し、さらに過補償を防ぐためにリミッタ405によって干渉成分補償量を制限して干渉成分補償推力指令302dとして出力する。
ωsc/s*{1+(ωpc +ωspi)/s+(ωpc*ωspi)/s2}において、
位置P速度PI制御干渉補償を分母のsの次数に着目し、3項に分けたものである。
ここで、ωpcは位置P制御の位置応答周波数、ωspiは速度PI制御の積分時定数、ωscは速度P制御応答周波数である。
また、第1の位置P・速度I制御干渉補償部としての位置P・速度I制御干渉補償部410bの制御内容は、
ωsc/s*(ωpc +ωspi)/s 、
また、第2の位置P・速度I制御干渉補償部としての位置P・速度I制御干渉補償部410cの制御内容は、
ωsc/s*(ωpc*ωspi)/s2 である。
各干渉補償部410a,410b,410cの特徴として、
速度P制御干渉補償部410aは適応性を高める効果があり、
位置P・速度I制御干渉補償部410bは、オーバーシュート、抑制摩擦補償などで偏差をなくす効果があり、
また、位置P・速度I制御干渉補償部410cは、高精度な位置制御を実現する効果がある。
図24はこの発明の実施の形態8に係る免振装置における免振側制御部の構成を示す図である。図において、10、11、13、14、102、103、104、105、106、107、108、301、302、303は、図15と同様であり、その説明を省略する。
免振側制御部において、位置指令生成部501は免振制御用カウンタ指令107を入力し、位置・速度制御部102に位置指令10を出力する。
すなわち、免振制御用カウンタ推力指令107を加速度指令に換算し、換算した加速度指令を2階積分して位置指令に換算し、換算した位置指令を逆向きに位置・速度制御部の位置指令として入力する。
実施の形態8は、免振制御用カウンタ推力により生じる免振側変位をキャンセルする位置指令を免振側位置・速度制御部に入力するため、連続して同一方向へ動作する指令パターンにおいても免振制御を効率よく行える。
図27はこの発明の実施の形態9に係る免振装置における免振側制御部の構成を示す図である。図において、10、11、13、14、102、103、104、105、106、107、108、501は、図24と同様であり、その説明を省略する。
免振側制御部において、位置指令生成部501から出力される位置指令10を、架台振動成分除去するノッチフィルタ201に通してから免振側位置指令507として位置・速度制御部102へ入力する。なお、ノッチフィルタ201は実施の形態3の図11で記載のフィルタと同一のものである。
なお、架台振動成分除去するフィルタをローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタを用いて構成してもよい。
図28はこの発明の実施の形態10に係る免振装置における免振側制御部の構成を示す図である。図において、10、11、13、14、101、102、103、104、105、106、107、108は、図24と同様であり、その説明を省略する。
免振側制御部においては、免振制御用カウンタ推力指令107を補正するカウンタ推力指令補正部508を備え、カウンタ推力指令補正部出力509を出力するように構成し、位置指令生成部501の替わりに位置指令設定部101を用いる。なお、位置指令設定部101は、実施の形態1の図2と同一であり、その説明を省略する。
実施の形態10においては、免振制御用カウンタ推力指令107の替わりにカウンタ推力指令補正部508の出力509を干渉成分補償部301に入力し、干渉成分補償部301の出力302、カウンタ推力指令補正部508の出力509、位置・速度制御部102の出力108の和を推力/電流変換部105に入力する。
図30はこの発明の実施の形態11に係る免振装置の免振側制御部におけるカウンタ推力指令補正部508の構成を示す図である。図において、107、509、510は、図29と同様であり、その説明を省略する。
免振制御用カウンタ推力指令107を、架台振動成分を除去するためのノッチフィルタ201を介して、フィルタ(位置・速度制御部の入力から出力までの伝達特性から定まるフィルタ)510に入力するようにしたものである。なお、ノッチフィルタ201は実施の形態3と同一のフィルタである。
なお、架台振動成分除去するフィルタをローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタを用いて構成してもよい。
Claims (17)
- 架台上に搭載された駆動装置の駆動によって生じる振動を可動部の駆動反力を利用して振動抑制制御を行う免振装置において、
前記免振装置を制御する免振側制御部は、前記駆動装置を制御する励振側制御部から出力された情報により、前記駆動装置の駆動反力に相当する駆動反力を得るために前記免振装置の可動部を駆動制御する免振制御部と、
前記免振装置の位置指令および免振側フィードバック信号により、前記免振装置の可動部を位置・速度制御する位置・速度制御部と、
を備えたことを特徴とする免振装置。 - 前記免振側制御部は、
前記励振側制御部から出力された情報を基に、前記免振制御部から出力される免振制御用カウンタ推力指令または前記位置・速度制御部から出力される位置・速度制御推力指令を選択する条件判断部と、
前記条件判断部の選択により前記免振制御部または前記位置・速度制御部と接続を切換える切換部と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の免振装置。 - 前記免振側制御部は、
前記免振制御部と直列に接続された第1のゲインと、
前記位置・速度制御部と直列に接続された第2のゲインと、
前記励振側制御部から出力された情報を基に、前記免振制御部から出力される免振制御用カウンタ推力指令または前記位置・速度制御部から出力される位置・速度制御推力指令を選択し、前記第1のゲインと前記第2のゲインとの値を切換える条件判断部と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の免振装置。 - 前記条件判断部は前記免振制御用カウンタ推力指令を選択した時は前記第1のゲインを1、前記第2のゲインを0とし、前記位置・速度制御推力指令を選択した時は前記第1のゲインを1から0に可変し、前記第2のゲインを0から1に可変するようにしたことを特徴とする請求項3記載の免振装置。
- 前記条件判断部は励振側速度指令の時間変化によって、前記免振制御用カウンタ推力指令または前記位置・速度制御推力指令を選択するようにしたことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の免振装置。
- 前記免振側制御部は、
前記位置・速度制御部と直列に接続され、前記位置・速度制御推力指令から架台の振動成分を除去するフィルタを備え、
前記免振制御部から出力される免振制御用カウンタ推力指令と、前記位置・速度制御部から出力される位置・速度制御推力指令をこのフィルタを介した出力との和により前記可動部を駆動制御するようにしたことを特徴とする請求項1記載の免振装置。 - 前記免振側制御部は、
前記位置・速度制御推力指令に含まれる干渉成分を補償する干渉成分補償部を備え、
前記免振制御部から出力される免振制御用カウンタ推力指令と、前記位置・速度制御部から出力される位置・速度制御推力指令と、この干渉成分補償部からの出力との和により前記可動部を駆動制御するようにしたことを特徴とする請求項1記載の免振装置。 - 前記干渉成分補償部は、
前記位置・速度制御部の速度比例制御における干渉成分を演算する干渉補償部と、
この干渉補償部と直列に接続された前記免振装置可動部位置によって可変とするゲインと、
を備えたことを特徴とする請求項7記載の免振装置。 - 前記干渉補償部は、
前記位置・速度制御部の速度比例制御および速度積分制御における干渉成分を演算するようにしたことを特徴とする請求項8記載の免振装置。 - 前記干渉成分補償部は、
前記位置・速度制御部の位置比例制御、速度比例制御および速度積分制御における干渉成分を演算する干渉補償部と、
この演算された干渉成分を周波数帯域により遮断/通過させるフィルタと、
干渉成分の補償量を制限するリミッタと、
を備えた請求項7記載の免振装置。 - 前記干渉成分補償部は、
前記位置・速度制御部の位置比例制御又は速度比例制御又は速度積分制御のいずれか、または複数の制御における干渉成分を演算する干渉補償部と、
この干渉補償部と直列に接続された前記免振装置可動部位置によって可変とするゲインと、
このゲインの使用の是非を選択するゲイン選択手段と、
この演算された干渉成分を周波数帯域により遮断/通過させるフィルタと、
このフィルタの使用の是非を選択するフィルタ選択手段と、
干渉成分の補償量を制限するリミッタと、
このリミッタの使用の是非を選択するリミッタ選択手段と、
を備えた請求項7記載の免振装置。 - 前記干渉成分補償部は、
前記位置・速度制御部の速度比例制御における干渉成分を演算する速度比例制御干渉補償部と、
前記位置・速度制御部の位置比例制御および速度積分制御における干渉成分を演算する第1の位置比例・速度積分制御干渉補償部と、
前記位置・速度制御部の位置比例制御および速度積分制御における干渉成分を演算する第2の位置比例・速度積分制御干渉補償部と、
前記速度比例制御干渉補償部、前記第1の位置比例・速度積分制御干渉補償部および前記第2の位置比例・速度積分制御干渉補償部で演算された干渉成分の補償量を制限するリミッタと、
このリミッタの使用の是非を選択するリミッタ選択手段と、
を備えた請求項7記載の免振装置。 - 前記干渉成分補償部は、
前記速度比例制御干渉補償部で演算された干渉成分を周波数帯域により遮断/通過させるフィルタと、
前記第1の位置比例・速度積分制御干渉補償部干渉補償部で演算された干渉成分を周波数帯域により遮断/通過させるフィルタと、
前記第2の位置比例・速度積分制御干渉補償部干渉補償部で演算された干渉成分を周波数帯域により遮断/通過させるフィルタと、
これらのフィルタの使用の是非を選択するフィルタ選択手段と、
を備えた請求項12記載の免振装置。 - 前記免振側制御部は、
前記免振制御部から出力される免振制御用カウンタ推力指令の2階積分に基づいて位置指令を生成する位置指令生成部と、
前記位置・速度制御推力指令に含まれる干渉成分を補償する干渉成分補償部と、を備え、
前記位置・速度制御部はこの位置指令生成部から出力される位置指令および免振側フィードバック信号により位置・速度制御推力指令を演算し、
前記免振制御部から出力される免振制御用カウンタ推力指令と、前記位置・速度制御部から出力される位置・速度制御推力指令と、この干渉成分補償部からの出力との和により前記可動部を駆動制御するようにしたことを特徴とする請求項1記載の免振装置。 - 前記位置指令生成部と直列に接続される架台振動成分を除去するフィルタを備えることを特徴とする請求項14記載の免振装置。
- 前記免振側制御部は、
前記位置・速度制御部の入力から出力までの伝達特性から定まるフィルタを有し、前記免振制御用カウンタ推力指令を補正するカウンタ推力指令補正部と、
前記位置・速度制御推力指令に含まれる干渉成分を補償する干渉成分補償部と、を備え、
前記免振制御部から出力されるカウンタ推力指令補正部出力と、前記位置・速度制御部から出力される位置・速度制御推力指令と、この干渉成分補償部からの出力との和により前記可動部を駆動制御するようにしたことを特徴とする請求項1記載の免振装置。 - 前記カウンタ推力指令補正部内部に架台振動成分を除去するフィルタを備えたことを特徴とする請求項16記載の免振装置。
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