JP2008162255A - 既設管の更生用管状体、更生用管状体を積層した管更生用ライニングパイプおよび既設管の更生方法 - Google Patents

既設管の更生用管状体、更生用管状体を積層した管更生用ライニングパイプおよび既設管の更生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】既設管内を下水などの流水が流下する環境下であっても、管更生用ライニングパイプを所定温度まで確実に加熱して既設管を品質を確保して更生する。
【解決手段】地中に埋設された既設管Kの内周面に、その内部に挿入された管更生用ライニングパイプ10を加熱加圧することによって固定する際に、既設管と管更生用ライニングパイプとの間に既設管の更生用管状体11を介在させる。更生用管状体は、断熱性を有する内側の断熱層12と、該内側層の外側に設けられた遮水性を有する中間の不透水層13と、該不透水層の外側に設けられ不透水層を補強する保護層14とからなる積層シートを管状に形成したものである。
【選択図】図6

Description

この発明は、老朽化した下水道管などの既設管を更生する既設管の更生用管状体、更生用管状体を積層した管更生用ライニングパイプおよび既設管の更生方法に関するものである。
従来より、地中に埋設された下水道管などの既設管内に、既設管の内径よりも小径であって、形状記憶温度において円管形状に形状回復する塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂製のライニングパイプを挿入し、ライニングパイプを加熱して円管形状に復元させた後、加圧して膨張拡径させ、ライニングパイプを既設管の内周面に密着させてライニングする更生方法が提案され、広く実施されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−230412号公報
このような更生方法において、既設管内を下水などの流水が流下している状態でライニングパイプをライニングするときには、流水が接触することによってライニングパイプが冷却されるため、ライニングパイプを加熱する工程で温度上昇が不十分となることがある。ライニングパイプの加熱による温度上昇が不十分であると、ライニングパイプが円管形状に形状復元する際、あるいは、軟化したライニングパイプを加圧して膨張拡径させ、既設管の内周面に密着させる際、不完全な仕上がり状態となる可能性が高い。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、管更生用ライニングパイプを所定温度まで加熱して既設管を品質を確保して更生することのできるようにすることを課題とする。
本発明の既設管の更生用管状体は、地中に埋設された既設管と該既設管の内部に挿入される管更生用ライニングパイプとの間に設けられる既設管の管更生用管状体であって、断熱性を有する内側の断熱層と、該内側層の外側に設けられた遮水性を有する中間の不透水層と、該不透水層の外側に設けられ不透水層を補強する保護層とからなる積層シートを管状に形成したことにある。
前記本発明の既設管の更生用管状体は、管更生用ライニングパイプを管更生用管状体内に挿入した際に、更生用管状体が管軸方向へ引張られるとともに、既設管の内面に接触するが、更生用管状体の不透水層は、その外側の保護層により補強され且つ保護されているので破れることなく、更生用管状体全体が管軸方向へ引張られるので、引張り方向のシワやヨレが伸ばされる。
本発明の管更生用管状体の前記断熱層は、熱抵抗値が0.01m2・K/W以上で、且つ管軸方向の最大引裂き強さが80N以上に設定されている。
本発明の管更生用管状体の前記不透水層は、透水係数が10nm/秒以下で且つ、65℃引張り強度が1.7MPa以上に設定されている。
本発明の管更生用管状体の前記保護層が、引裂き最大強さが80N以上に設定されている。
本発明の管更生用管状体の前記断熱層は、熱抵抗値が0.01m2・K/W以上で、前記不透水層は、透水係数が10nm/秒以下で、且つ前記保護層は、引裂き最大強さが50N以上の不織布からなり、SDRが22.5以上に設定されている。ここで、SDRとは、管更生用管状体の更生後の仕上がり内径/仕上がり肉厚の値をいう。
本発明の前記断熱層は、熱抵抗値が0.01m2・K/W以上で、前記不透水層は、厚みが0.2mm以下で且つ透水係数が10nm/秒以下で、前記保護層は、引裂き最大強さが50N以上に設定されており、少なくとも前記不透水層と保護層が一体的に成形されている。
本発明の前記断熱層、不透水層および保護層からなる積層シートが、65℃引張り強度1.7MPa以上で且つ、破断伸びが50%以下に設定されている。
本発明の管更生用管状体を積層した管更生用ライニングパイプは、地中に埋設された既設管内に挿入された管更生用ライニングパイプを加熱加圧することによって固定する既設管のライニング方法において、前記管更生用ライニングパイプが、熱可塑性樹脂からなるパイプ本体と、パイプ本体の外面に積層された断熱層とからなり、該断熱層の熱伝導率が0.1W/m・℃以下であり、かつ、その厚みが2mm以上3mm以下である。
前記本発明によれば、流水が流下する既設管内に前記管更生用管状体を積層した管更生用ライニングパイプを挿入すると、流水は、管更生用ライニングパイプの外面に接触して既設管内を流下する。このため、既設管内に挿入された管更生用ライニングパイプのパイプ本体は、その外面に積層された断熱層によって流水との接触が阻止されることから、管更生用ライニングパイプを加熱加圧する際、流水によってパイプ本体が冷却されて温度上昇が不十分となることを防止できる。
本発明において、前記断熱層が気泡を内部に含有する発泡体であり、管更生用ライニングパイプの加圧による既設管への密着時に気泡が圧縮されて厚みが加圧前の厚みの50%以下になることが好ましい。これにより、管更生用ライニングパイプの加熱加圧によって断熱層の厚みが減少し、管更生用ライニングパイプによる更生管路の流水断面積の減少を抑えることができるとともに、既設管に対する管更生用ライニングパイプの密着を確保することができる。
本発明の既設の更生方法は、地中に埋設された既設管内に、前記既設管の更生用管状体を挿入し、次いで、更生用管状体内に、管更生用ライニングパイプを挿入した後、管更生用ライニングパイプを加熱加圧することにより膨張拡径させて管更生用ライニングパイプを更生用管状体に密着させ、次いで、一体となった管更生用ライニングパイプおよび更生用管状体をさらに加熱加圧することにより膨張拡径させて既設管の内周面に密着させた後、復元膨張させた管更生用ライニングパイプおよび更生用管状体を加圧しつつ冷却することにより既設管の内周面に固定することにある。
前記本発明によれば、流水は、不透水層によって断熱層への浸入が阻止されて、既設管の更生用管状体の外面に接触して既設管内を流下する。次いで、更生用管状体内に管更生用ライニングパイプを挿入した後、管更生用ライニングパイプを加熱加圧する。この際、既設管の更生用管状体の内部への流水の浸入が阻止されていることにより、流水によって管更生用ライニングパイプが冷却されて温度上昇が不十分となることを防止することができる。
本発明の既設の更生方法は、地中に埋設された既設管内に、管更生用ライニングパイプを挿入する際に、前記既設管の更生用管状体も同一工程で挿入した後に、管更生用ライニングパイプを加熱加圧することにより膨張拡径させて管更生用ライニングパイプを更生用管状体に密着させ、次いで、管更生用ライニングパイプおよび更生用管状体をさらに加熱加圧することにより膨張拡径させて既設管の内周面に密着させた後、復元膨張させた管更生用ライニングパイプおよび更生用管状体を加圧しつつ冷却することにより既設管の内周面に固定することにある。
本発明の既設の更生方法は、前記管更生用ライニングパイプを既設管に引き込む工程で、予め更生用管状体の先端部を余るように捲くり、前記管更生用ライニングパイプを切断し、その後、管更生用ライニングパイプの先端部に牽引用ワイヤーと先端カバーとを取り付け、その牽引用ワイヤーと先端カバーに、捲くっておいた更生用管状体の先端部を被せて、牽引用ワイヤーに結束材により更生用管状体の先端部を結束する。
本発明の既設の更生方法は、既設管内に前記管更生用管状体を積層した管更生用ライニングパイプを挿入した後、管更生用ライニングパイプを加熱加圧して復元膨張させ、管更生用ライニングパイプを既設管の内周面に密着させ、次いで、復元膨張させた管更生用ライニングパイプを加圧しつつ冷却して既設管の内周面に固定することにある。
前記本発明によれば、流水は、管更生用ライニングパイプの外周面に接触して既設管に沿って流下する。このため、既設管内に挿入された管更生用ライニングパイプのパイプ本体は、その外面に積層された断熱層によって流水との接触が阻止されることから、管更生用ライニングパイプを加熱加圧する際、流水によってパイプ本体が冷却されて温度上昇が不十分となることを防止することができる。
しかも、本発明の既設の更生方法は、既設管内を流下する流水中の固形物を除去もしくは濾過し、既設管内を固形物が除去もしくは濾過された流水を流下させながら更生する。かかる場合には、既設管と、管更生用ライニングパイプ若しくは更生用管状体との間に固形物を噛み込むのを防止できる。
本発明によれば、既設管内を下水などの流水が流下する環境下であっても、管更生用ライニングパイプを所定温度まで確実に加熱して既設管を品質を確保して更生することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の管更生用管状体を積層した管更生用ライニングパイプ1は、図1に示すように、熱可塑性樹脂によって円管形状に成形されたパイプ本体2と、パイプ本体2の外面に積層された管更生用管状体としての断熱層3とから構成され、既設管Kに挿入される前の状態では、その断面形状が略U字状に折り畳まれて既設管Kの内径よりも小径に形成されている。
パイプ本体2を形成する熱可塑性樹脂としては、硬質塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを挙げることができる。パイプ本体2は、所定の形状記憶温度(例えば、80℃)に加熱されることによって円管形状に形状回復する性能を有している。
断熱層3としては、パイプ本体2の材質に対応して、硬質塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂などの熱可塑性樹脂、特に、その気泡を内部に含有する発泡体を挙げることができる。また、断熱層3の熱伝導率は、0.1W/m・℃以下であり、かつ、その厚みが2mm以上3mm以下であることが必要である。断熱層3の熱伝導率が0.1W/m・℃を超えると、断熱効果を確保することができず、また、断熱層3の厚みが3mmを超えると、管更生用ライニングパイプ1による更生管路の仕上がり内径が小さくなって流水断面積が減少し、設定された流水量を確保することができなくなる。
なお、パイプ本体2に対する断熱層3の積層としては、特に限定されず、例えば、パイプ本体2の成形時に断熱層3を一体に形成してもよく、また、パイプ本体2の成形後に断熱層3を接着剤を介して接着したり、巻回して固定してもよい。
次に、前記管更生用ライニングパイプ1を用いた既設管Kの更生方法について、図2〜図4を参照しながら説明する。
この更生作業は、既設管K内周面の高圧水洗浄が行われた後に実行される。なお、下水などの流水が、既設管Kを通して上流側から下流側にかけて、すなわち、発進側マンホールM1から到達側マンホールM2にかけて流下しているが、施工に先立って発進側マンホールM1の上流にメッシュ状のスクリーンS(図2参照)を配設して流水断面を覆うことにより、流水に含まれている汚物や土砂などの固形物が濾過されているものである。
このような状態において、管更生用ライニングパイプ1を既設管K内に挿入する。このため、所定長さ、例えば、発進側マンホールM1および到達側マンホールM2間の長さに余裕長さを加えた長さの管更生用ライニングパイプ1を発進側マンホールM1に準備するとともに、到達側マンホールM2に管更生用ライニングパイプ1の牽引用ワイヤー5を巻き取るためのウインチWを設置する。また、管更生用ライニングパイプ1の先端をピンチするとともに、牽引用ワイヤー5を到達側マンホールM2および発進側マンホールM1間の既設管K内に挿通し、発進側マンホールM1において、ピンチした管更生用ライニングパイプ1の先端部に連結する。
牽引用ワイヤー5を到達側マンホールM2から発進側マンホールM1にわたる既設管K内に引き込むための作業としては、例えば、カーボンファイバー製の通線材に牽引用ワイヤー5を連結し、通線材を到達側マンホールM2から発進側マンホールM1にわたって牽引用ワイヤー5とともに挿通すればよい。
管更生用ライニングパイプ1の先端に牽引用ワイヤー5を連結したならば、ウインチWを駆動して牽引用ワイヤー5を巻き取り、管更生用ライニングパイプ1を既設管Kの内部に引き込む(図2参照)。一方、既設管K内に管更生用ライニングパイプ1が引き込まれると、固形物が濾過された流水は、管更生用ライニングパイプ1の外面に接触して既設管K内を上流側から下流側にかけて流下するが、管更生用ライニングパイプ1は、パイプ本体2の外面に断熱層3を積層して形成されているため、管更生用ライニングパイプ1の外面に接触する流水は、断熱層3に接触し、パイプ本体2に接触することが阻止されている。
既設管K内に管更生用ライニングパイプ1を引き込めば、発進側マンホールM1および到達側マンホールM2において、冷却時の線膨張を考慮して管更生用ライニングパイプ1を一定長さマンホールに延出させた状態でそれぞれ切断した後、その各端部に栓体6を装着して閉塞する一方、一端側栓体6に、加熱媒体発生機、例えば、加熱蒸気発生機G(図3参照)に一端が接続された熱媒体供給管7の他端を接続するとともに、他端側栓体6に熱媒体排出管71の一端を接続する。
次いで、加熱蒸気発生機Gを駆動して加熱蒸気を熱媒体供給管7を通して管更生用ライニングパイプ1に供給すれば、加熱蒸気の熱を管更生用ライニングパイプ1に伝える。この場合も、管更生用ライニングパイプ1の下方側外周面、すなわち、断熱層3は、流水と接触しているが、その内周面、すなわち、パイプ本体2は、流水に接触することはない。このため、管更生用ライニングパイプ1は、その内部に供給された加熱蒸気によって内周面側から十分に加熱されて軟化し、円管形状に形状回復するとともに、加熱蒸気の圧力によって加圧され、膨張拡径されて既設管Kの内周面に密着する(図4参照)。
この際、断熱層3を構成する発泡体の気泡が圧縮されることにより、断熱層3の厚みが減少し、これにより、管更生用ライニングパイプ1による仕上がり内径が大きくなり、更生管路の流路断面積の減少を抑えることができるとともに、既設管Kに対する管更生用ライニングパイプ1の密着を確保することができる。
また、管更生用ライニングパイプ1が既設管Kの内周面に密着されることにより、管更生用ライニングパイプ1のパイプ本体2に流水が接触することはなく、流水の接触による管更生用ライニングパイプ1の温度低下が防止される。しかも、管更生用ライニングパイプ1の外周面に接触して流下する流水は、固形物が濾過されており、管更生用ライニングパイプ1が既設管Kの内周面に密着する際、固形物を噛み込んで突出部などを形成することがなく、仕上がり品質を確保することができる。
なお、管更生用ライニングパイプ1に供給された過剰の加熱蒸気は、熱媒体排出管71を通して排出され、管更生用ライニングパイプ1の内部圧力を一定に維持している。
管更生用ライニングパイプ1が加熱蒸気によって設定時間加熱加圧されることにより、既設管Kの内周面に密着したならば、加熱蒸気発生機Gの駆動を停止する一方、冷却媒体、例えば、常温の加圧空気を図示しない送風機を駆動して熱媒体供給管7を通して管更生用ライニングパイプ1に供給する。管更生用ライニングパイプ1に常温の加圧空気が供給されることにより、管更生用ライニングパイプ1は、加熱蒸気に代わって供給された常温の加圧空気と熱交換し、加圧空気による加圧を継続しつつ冷却される。
管更生用ライニングパイプ1が冷却され、ガラス転移温度を超えて設定温度以下に低下したならば、加圧空気の供給を停止した後、管更生用ライニングパイプ1を既設管Kの端縁に沿って切断する。これにより、既設管Kの内周面に密着した管更生用ライニングパイプ1に沿って既設管K内の流下がせき止められた流水が流下を再開する。
以上のように、管更生用ライニングパイプを用いた既設管Kの更生方法を採用することにより、既設管を流水が流下したり、既設管に浸入水が認められる環境下であっても、管更生用ライニングパイプのパイプ本体を十分に加熱加圧して膨張拡径させて既設管に密着させることができることから、仕上がり品質を確保した管更生用ライニングパイプによって既設管を更生することができる。
したがって、水替え作業を行うことなく更生作業を施工することができ、施工時間を短縮することができるとともに、水替え作業に伴う交通渋滞などを招来することもない。また、水替え作業ができないような道路事情であっても既設管の更生作業を施工することができる。
なお、本実施形態においては、加熱媒体として加熱蒸気を採用した場合を説明したが、熱風や熱水であってもよく、また、冷却媒体として常温の加圧空気を採用したが、水であってもよい。
また、発進側マンホールM1の上流にフィルターとしてのメッシュ状のスクリーンSを設けて固形物を濾過する場合を例示したが、スクリーンSに代えて、流量に対応する高さの堰を設け、堰の上流部に固形物を溜め、流水が堰を越流するようにして固形物を除去し、比較的固形物の少ない流水を流下させるようにしてもよい。
さらに、断熱層として気泡を内部に含有する発泡体を例示したが、発泡体の気泡としては気泡同士が連通している連続気泡であってもよい。このような連続気泡を内部に含有する発泡体を断熱層3として採用するときには、連続気泡内部に流水が吸収されて断熱性能の低下を招来することから、連続気泡に流水が吸収されないように、断熱層3の外面に不透水層4(図5参照)を積層する。
この管更生用ライニングパイプ1の加圧時に発泡体の気泡が容易に圧潰されて厚みを速やかに減少させる一方、不透水層4によって連続気泡内部への流水の吸収を防止して、断熱効果の減少を防止することができる。なお、不透水層4としては、硬質塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などを挙げることができる。
次に、本発明の他の実施の形態に係る既設管の更生方法について説明する。この更生方法には、図6に示す管更生用ライニングパイプ10と、積層シートからなる更生用管状体11が使用される。
管更生用ライニングパイプ10は、硬質塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂によって円管形状に成形されたものであり、後述する更生用管状体11に挿入される前の状態では、その断面形状が略U字状に折り畳まれて既設管Kの内径よりも小径に形成され、所定の形状記憶温度(例えば、80℃)に加熱されることによって円管形状に形状回復する性能を有している。
更生用管状体11は、図6(a)に示すように、断熱性を有する内側の断熱層12と、この断熱層12の外側に設けられた遮水性を有する中間の不透水層13と、この不透水層13の外側に設けられ不透水層13を補強する保護層14とを備える積層シートが管状に形成されたものである。
断熱層12は、熱可塑性樹脂、例えば、硬質塩化ビニル樹脂やウレタン樹脂などからなる発泡体、不織布、織布あるいはフィルムなどを挙げることができる。また、断熱層12は、熱抵抗値が0.01m2・K/W以上で、且つ管軸方向の最大引裂き強さが80N以上に設定されている。断熱層の熱抵抗値が0.01m2・K/W未満であるときには、管更生用ライニングパイプ10の加熱が不十分となり、その結果、復元や拡径が不十分となり、仕上がり品質が低下するものとなる。
不透水層13は、施工時間内に水を透過しないで軟質な厚みが0.2mm以下の熱可塑性樹脂製のフィルムからなり、硬質塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等のフィルムを挙げることができる。不透水層13は、透水係数が10nm/秒以下で且つ、65℃引張り強度が1.7MPa以上に設定されている。
また、不透水層13は、管状体31の中間に積層された連続気泡の無い薄膜かつ融着可能な熱可塑性のプラスチックフィルムである。連続気泡がある場合、水道が発生しやすく、不透水層13を汚水が透過してしまい、断熱層12の効果が期待できなくなる。また薄膜のプラスチックフィルムを採用して、保護層14の上から超音波融着することにより、強度と止水性を確保している。また厚肉にした場合、高強度のフィルムは得られるが作業性が著しく低下してしまう。この結果、管更生用ライニングパイプ10の加熱が不十分となり、温度が上昇せず、仕上がり内面に不良を生じる。
薄膜のプラスチックフィルムとは熱もしくは電磁波による融着が可能な一般的数値である0.2mm以下を指す。また、管更生用ライニングパイプ10は復元力により既設管Kに密着させるために発生する周応力によって破断することの無いように、フィルムおよび融着部の強度は65℃引張り強度として1.7MPa以上を必要とする。
保護層14は、不透水層13を補強するポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂の不織布等からなり、引裂き最大強さが80N以上に設定されている。
断熱層12、不透水層130よび保護層14の仕上がり厚みは特に限定さないが、各々の物性値を満足する必要があり、かつ管更生用ライニングパイプ10による更生後の流量を確保するために出来るだけ薄い肉厚であるほうが良い。例えば、断熱層は熱抵抗値が0.01m2・K/W以上で、前記不透水層は透水係数が10nm/秒以下で、且つ前記保護層は引裂き最大強さが50N以上の不織布からなり、SDRが22.5以上に設定されているのが好ましい。各層の材料または形状は同一である必要は無く、別々の材料または形状であってもよい。また、少なくとも不透水層13、保護層14とを予め一体に成形されたものであってもよい。
更生用管状体11の寸法はシワやヨレが発生しないように、既設管路Kと同等の外周長を有することが望ましい。従って、更生用管状体11は管更生用ライニングパイプ10が形成される時の周応力以上の引張り応力である1.7MPa以上の引張り強度を有し、かつ破断点伸びが50%以上であるのが好ましい。
断熱層12および保護層14に、不織布または織布を使用する場合は、特に敷設後、取付管口で自動切削機による削孔作業を行うことを考慮し、自動切削機の切削刃にからまる事が無い、もしくはからまっても故障の発生しにくい短繊維を使用するのが好ましい。
また、更生用管状体11は、既設管Kに挿入される前の状態では、反転状態に折り畳まれているが、内部に加圧空気を供給することにより、反転した折り畳み状態から伸展するようになっている。この場合、更生用管状体11の、反転した折り畳み状態から伸展したときの長さは、発進側マンホールM1から到達側マンホールM2間の既設管K内に余裕を有して挿入された管更生用ライニングパイプ10の長さ以上に設定されている。
次に、これらの管更生用ライニングパイプ10および更生用管状体11を使用した既設管Kの更生方法について、図7〜図10を参照しながら説明する。
この更生作業は、既設管K内周面の高圧水洗浄が行われた後に実行される。なお、下水などの流水が、既設管Kを通して上流側から下流側にかけて、すなわち、発進側マンホールM1から到達側マンホールM2にかけて流下している。
このような状態において、発進側マンホールM1を通して既設管K内に反転状態に折り畳まれた更生用管状体11を挿入し、発進側マンホールM1から更生用管状体11に圧縮空気を供給し、その不透水層が外側に向くように折り返しつつ、到達側マンホールMまで伸展させる(図7参照)。
既設管K内に更生用管状体11が挿入されると、流水(図示せず)は、不透水層13によって断熱層12への浸入が阻止されて、更生用管状体11の外面に接触して既設管K内を上流側から下流側にかけて流下する。次いで、発進側マンホールM1および到達側マンホールM2間の長さに余裕長さを加えた長さの管更生用ライニングパイプ10を発進側マンホールM1に準備するとともに、到達側マンホールM2に管更生用ライニングパイプ10の牽引用ワイヤー5を巻き取るためのウインチWを設置する。
また、管更生用ライニングパイプ10の先端をピンチするとともに、発進側マンホールM1において、到達側マンホールM2から発進側マンホールM1にわたる更生用管状体11内に挿通した牽引用ワイヤー5をピンチした管更生用ライニングパイプ10の先端部に連結する。
管更生用ライニングパイプ10の先端に牽引用ワイヤー5を連結したならば、ウインチWを駆動して牽引用ワイヤー5を巻き取り、管更生用ライニングパイプ10を更生用管状体11の内部に引き込む(図6(b)および図8参照)。管更生用ライニングパイプ10が更生用管状体11に引き込まれると、管更生用ライニングパイプ10が部分的に更生用管状体11に接触し、ついで更生用管状体11が既設管Kに接触することで更生用管状体11は引き込み方向に引張られる。
更生用管状体11の不透水層13は、その外側の保護層14により補強され且つ保護されているので破れることはなく、更生用管状体11全体が管軸方向へ引張られるので、引張り方向のシワやヨレが伸ばされる。流水は、更生用管状体11の外面に接触して既設管K内を流下するが、管更生用ライニングパイプ10は、更生用管状体11の内部に挿入されているため、管更生用ライニングパイプ10に流水が接触することは阻止されている。
また、既設管Kの内周面に突起物があった場合は、仮に更生管管状体11と管更生用ライニングパイプ10を同時に挿入すれば、突起と管更生用ライニングパイプ10との間で、更生管管状体11が引き裂かれる可能性があるが、更生管管状体11を挿入した後に、管更生用ライニングパイプ10を挿入する場合は、更生管管状体11が引き裂かれることなく、断熱性を確実に保持できる。
更生用管状体11内に管更生用ライニングパイプ10を引き込めば、発進側マンホールM1および到達側マンホールM2において、冷却時の線膨張を考慮して管更生用ライニングパイプ10を一定長さマンホールに延出させた状態でそれぞれ切断した後、その各端部に栓体6を装着して閉塞する一方、一端側栓体6に、加熱蒸気発生機Gに一端が接続された熱媒体供給管7の他端を接続するとともに、他端側栓体6に熱媒体排出管71の一端を接続する。
次いで、加熱蒸気発生機Gを駆動して加熱蒸気を熱媒体供給管7を通して管更生用ライニングパイプ10に供給し、加熱蒸気の熱を管更生用ライニングパイプ10に伝える。この場合、前述したように、流水は、更生用管状体11と接触しているが、その内方に挿入された管更生用ライニングパイプ10と接触することは阻止されていることから、管更生用ライニングパイプ10は、その内部に供給された加熱蒸気によって内周面側から十分に加熱されて軟化し、円管形状に形状回復するとともに、加熱蒸気の圧力によって加圧され、膨張拡径されて更生用管状体11の内周面に密着する(図9参照)。
さらに、加熱蒸気発生機Gを駆動して加熱蒸気を熱媒体供給管7を通して管更生用ライニングパイプ10に供給すれば、一体となった管更生用ライニングパイプ10および更生用管状体11は、加熱蒸気によって所定温度に加熱されて軟化するとともに、加熱蒸気の圧力によって加圧され、膨張拡径されて既設管Kの内周面に密着する(図10参照)。
この際、更生用管状体11の断熱層12を構成する発泡体の気泡が圧縮されることにより、更生用管状体11の厚みが減少し、これにより、管更生用ライニングパイプ10による仕上がり内径が大きくなり、更生管路の流路断面積の減少を抑えることができるとともに、既設管Kに対する管更生用ライニングパイプ10の密着を確保することができる。
また、更生用管状体11によって管更生用ライニングパイプ10に流水が接触することはなく、流水の接触による管更生用ライニングパイプ10の温度低下が防止されることから、仕上がり品質を確保することができる。
なお、管更生用ライニングパイプ10に供給された過剰の加熱蒸気は、熱媒体排出管71を通して排出され、管更生用ライニングパイプ10の内部圧力を一定に維持している。
一体となった管更生用ライニングパイプ10および更生用管状体11が加熱蒸気によって設定時間加熱加圧されることにより、既設管Kの内周面に密着したならば、加熱蒸気発生機Gの駆動を停止する一方、冷却媒体、例えば、常温の加圧空気を図示しない送風機を駆動して熱媒体供給管7を通して管更生用ライニングパイプ10に供給する。管更生用ライニングパイプ10に常温の加圧空気が供給されることにより、管更生用ライニングパイプ10は、加熱蒸気に代わって供給された常温の加圧空気と熱交換し、加圧空気による加圧を継続しつつ冷却される。
管更生用ライニングパイプ10が冷却され、ガラス転移温度を超えて設定温度以下に低下したならば、加圧空気の供給を停止した後、一体となった管更生用ライニングパイプ10および更生用管状体11を既設管Kの端縁に沿って切断する。これにより、既設管Kの内周面に密着した管更生用ライニングパイプ10および更生用管状体11に沿って既設管K内の流下が阻止された流水が流下を再開する。
上記の管更生用ライニングパイプ10および更生用管状体11を使用した既設管Kの更生方法を採用することにより、既設管Kを流水が流下したり、既設管Kに浸入水が認められる環境下であっても、管更生用ライニングパイプ10を十分に加熱加圧して膨張拡径させて更生用管状体11に密着させることができるとともに、さらに一体となった管更生用ライニングパイプ10および更生用管状体11を加熱加圧して膨張拡径させて既設管に密着させることができることから、仕上がり品質を確保した管更生用ライニングパイプ10によって既設管を更生することができる。
ここで、既設管K内への更生用管状体11の挿入に際しては、反転挿入の他、更生用管状体11の先端をピンチするとともに、ピンチした先端部を牽引して引き込むことを挙げることができる。
なお、本実施形態においては、加熱媒体として加熱蒸気を採用した場合を説明したが、熱風や熱水であってもよく、また、冷却媒体として常温の加圧空気を採用したが、水であってもよい。さらに、断熱層として気泡を内部に含有する発泡体を例示したが、気泡としては連続気泡であってもよい。
前記実施の形態では、管更生用ライニングパイプ10と、更生用管状体11とは別工程として既設管K内へ引き込まれる工法を例示したが、管更生用ライニングパイプ10および更生用管状体11は、同工程として既設管K内へ引き込んでも良い。
例えば、管更生用ライニングパイプ10の先端に、牽引用ワイヤー5を連結したならば、ウインチWを駆動して牽引用ワイヤー5を巻き取り、管更生用ライニングパイプ10に、更生用管状体11となるように積層シートを巻き付けながら既設管K内に引き込む。
このとき、巻きつけた更生用管状体11の先端部11aは、牽引用ワイヤー5側に仮止めされる。その具体例を図11に示す。この管更生用ライニングパイプ10を既設管Kに引き込む工程で、予め更生用管状体11の先端部11aが余るように捲くり(図11(a)および(b)参照)、更生部材を切断する(図11(c)参照)。
その後、管更生用ライニングパイプ10の先端を牽引用ワイヤー5が接続できるよう加工し、牽引用ワイヤー5と先端カバー40を取り付ける(図11(d)参照)。その牽引用ワイヤー5と先端カバー40に、捲くっておいた更生用管状体11の先端部11aを被せて、牽引用ワイヤー5の部分において結束材43により更生用管状体11を結束し(図11(e)参照)、引き込む工程で管更生用ライニングパイプ10と更生用管状体11との間に水が浸入しないように引き込む。
なお、更生用管状体11の先端部を結束する時に、結束箇所前方に吸水材44を設置し、更に吸水材44の前方で更生用管状体11を結束して、吸水材44を被覆するほうが好ましい。
かかる既設管の更生方法において、管更生用ライニングパイプ10を既設管K内に引き込む工程で、管更生用ライニングパイプ10と更生用管状体11との間に水が浸入しないので、管更生用ライニングパイプ10の加熱不足をさらに防止できる。
以上のように本発明によれば、品質を確保して既設管を更生することができることから、これまで道路事情などによって更生が困難であった老朽化した既設管であっても更生することが可能となり、社会基盤を再構築することができる。
本発明の管更生用ライニングパイプの一実施形態を示し、(a)は断面図、(b)はその一部を模式的に示す拡大図である。 (a)は本発明の管更生用ライニングパイプを用いた既設管のライニング方法を説明する工程図、(b)は管更生用ライニングパイプを既設管とともに示す拡大断面図である。 (a)は本発明の管更生用ライニングパイプを用いた既設管のライニング方法を説明する工程図、(b)は管更生用ライニングパイプを既設管とともに示す拡大断面図である。 (a)は本発明の管更生用ライニングパイプを用いた既設管のライニング方法を説明する工程図、(b)は管更生用ライニングパイプを既設管とともに示す拡大断面図である。 本発明の管更生用ライニングパイプの変形例を模式的に示す部分拡大断面図である。 (a)は本発明の更生用管状体の部分断面斜視図、(b)は同更生用管状体に管更生用ライニングパイプを挿入した状態の断面斜視図である。 (a)は本発明の既設管の更生方法の一実施形態を説明する工程図、(b)は管更生用ライニングパイプを既設管とともに示す拡大断面図である。 (a)は本発明の既設管の更生方法の一実施形態を説明する工程図、(b)は管更生用ライニングパイプを既設管とともに示す拡大断面図である。 (a)は本発明の既設管の更生方法の一実施形態を説明する工程図、(b)は管更生用ライニングパイプを既設管とともに示す拡大断面図である。 (a)は本発明の既設管の更生方法の一実施形態を説明する工程図、(b)は管更生用ライニングパイプを既設管とともに示す拡大断面図である。 (a)〜(e)は、本発明の既設管の更生方法における管更生用ライニングパイプの先端部と牽引用ワイヤーとの連結方法をそれぞれ示す概略図である。
符号の説明
1 管更生用ライニングパイプ
2 パイプ本体
3 断熱層
4 不透水層
5 牽引用ワイヤー
6 栓体
7 熱媒体供給管
10 管更生用ライニングパイプ
11 更生用管状体
12 断熱層
13 不透水層
14 保護層
40 先端カバー
71 熱媒体排出管
G 加熱蒸気発生機
W ウインチ
K 既設管
M1,M2 マンホール
S スクリーン

Claims (15)

  1. 地中に埋設された既設管と該既設管の内部に挿入される管更生用ライニングパイプとの間に設けられる既設管の管更生用管状体であって、断熱性を有する内側の断熱層と、該内側層の外側に設けられた遮水性を有する中間の不透水層と、該不透水層の外側に設けられ不透水層を補強する保護層とからなる積層シートを管状に形成したことを特徴とする既設管の更生用管状体。
  2. 前記断熱層は、熱抵抗値が0.01m2・K/W以上で、且つ管軸方向の最大引裂き強さが80N以上に設定されている請求項1記載の既設管の更生用管状体。
  3. 前記不透水層は、透水係数が10nm/秒以下で且つ、65℃引張り強度が1.7MPa以上に設定されている請求項1または2記載の既設管の更生用管状体。
  4. 前記保護層が、引裂き最大強さが80N以上に設定されている請求項1〜3の何れかに記載の既設管の更生用管状体。
  5. 前記断熱層は、熱抵抗値が0.01m2・K/W以上で、前記不透水層は、透水係数が10nm/秒以下で、且つ前記保護層は、引裂き最大強さが50N以上の不織布からなり、SDRが22.5以上に設定されている請求項1〜4の何れかに記載の既設管の更生用管状体。
  6. 前記断熱層は、熱抵抗値が0.01m2・K/W以上で、前記不透水層は、厚みが0.2mm以下で且つ透水係数が10nm/秒以下で、前記保護層は、引裂き最大強さが50N以上に設定されており、少なくとも前記不透水層と保護層が一体的に成形されている請求項1〜5の何れかに記載の既設管の更生用管状体。
  7. 前記断熱層、不透水層および保護層からなる積層シートが、65℃引張り強度1.7MPa以上で且つ、破断伸びが50%以下に設定されている請求項1〜6の何れかに記載の既設管の更生用管状体。
  8. 地中に埋設された既設管内に挿入された管更生用ライニングパイプを加熱加圧することによって固定する既設管のライニング方法において、前記管更生用ライニングパイプが、熱可塑性樹脂からなるパイプ本体と、パイプ本体の外面に積層された断熱層とからなり、該断熱層の熱伝導率が0.1W/m・℃以下であり、かつ、その厚みが2mm以上3mm以下であることを特徴とする管更生用管状体を積層した管更生用ライニングパイプ。
  9. 前記断熱層が気泡を内部に含有する発泡体であり、管更生用ライニングパイプの加圧による既設管への密着時に気泡が圧縮されて厚みが加圧前の厚みの50%以下になることを特徴とする請求項8に記載の管更生用管状体を積層した管更生用ライニングパイプ。
  10. 前記管更生用ライニングパイプの外面に、請求項1〜9の何れかに記載の更生用管状体が積層されて一体的に形成されていることを特徴とする管更生用ライニングパイプ。
  11. 地中に埋設された既設管内に、前記請求項1〜7の何れかに記載の既設管の更生用管状体を挿入し、次いで、更生用管状体内に、管更生用ライニングパイプを挿入した後、管更生用ライニングパイプを加熱加圧することにより膨張拡径させて管更生用ライニングパイプを更生用管状体に密着させ、次いで、一体となった管更生用ライニングパイプおよび更生用管状体をさらに加熱加圧することにより膨張拡径させて既設管の内周面に密着させた後、復元膨張させた管更生用ライニングパイプおよび更生用管状体を加圧しつつ冷却することにより既設管の内周面に固定することを特徴とする既設の更生方法。
  12. 地中に埋設された既設管内に、管更生用ライニングパイプを挿入する際に、前記請求項1〜7の何れかに記載の既設管の更生用管状体も同一工程で挿入した後に、管更生用ライニングパイプを加熱加圧することにより膨張拡径させて管更生用ライニングパイプを更生用管状体に密着させ、次いで、管更生用ライニングパイプおよび更生用管状体をさらに加熱加圧することにより膨張拡径させて既設管の内周面に密着させた後、復元膨張させた管更生用ライニングパイプおよび更生用管状体を加圧しつつ冷却することにより既設管の内周面に固定することを特徴とする既設管の更生方法。
  13. 前記請求項12に記載の既設管の更生方法において、前記管更生用ライニングパイプを既設管に引き込む工程で、予め更生用管状体の先端部を余るように捲くり、前記管更生用ライニングパイプを切断し、その後、管更生用ライニングパイプの先端部に牽引用ワイヤーと先端カバーとを取り付け、その牽引用ワイヤーと先端カバーに、捲くっておいた更生用管状体の先端部を被せて、牽引用ワイヤーに結束材により更生用管状体の先端部を結束することを特徴とする既設管の更生方法。
  14. 既設管内に請求項8〜10のいずれかに記載の管更生用管状体を積層した管更生用ライニングパイプを挿入した後、管更生用ライニングパイプを加熱加圧して復元膨張させ、管更生用ライニングパイプを既設管の内周面に密着させ、次いで、復元膨張させた管更生用ライニングパイプを加圧しつつ冷却して既設管の内周面に固定することを特徴とする既設管の更生方法。
  15. 前記既設管内を流下する流水中の固形物を除去もしくは濾過し、既設管内を固形物が除去もしくは濾過された流水を流下させながら更生することを特徴とする前記請求項11〜14の何れかに記載の既設管の更生方法。
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