JP2008160681A - アンテナ装置及び無線機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 広帯域特性を有する小形のアンテナ装置及び無線機を提供する。
【解決手段】 導体地板1の辺Aに切り込み2を設け、辺Aを対称軸とし切り込み2と対称な位置に放射導体板4を設ける。切り込み2の面積を、放射導体板4の面積より大きくすることで、最低動作周波数を低周波側へシフトさせることができる。これにより、最低動作周波数が等しい擬似自己補対アンテナに比べ、本発明に係るアンテナ装置の放射導体板4を小さくすることができ、アンテナ装置を小形化することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アンテナ装置及び無線機に関する。
近年の携帯電話や無線機内蔵ゲーム機器、無線機内蔵ノートパソコンなどの携帯無線機では、様々な無線システムが1つの機器に搭載され、いつでもどこでも快適な無線通信が行える装置が提供されている。
一般的に、無線システムに割り当てられる無線周波数は、その無線システム毎に異なる。そのため、複数の無線システムに対応した携帯無線機には、各無線システムに割り当てられた無線周波数にあわせて動作するアンテナが複数本必要となる。これは、アンテナが一つの無線周波数にしか対応していないためである。
しかしながら、アンテナが広帯域特性を有する場合、1つのアンテナが複数の無線システムに割り当てられた無線周波数にあわせて動作する。従って、広帯域特性を有するアンテナを用いると、携帯無線機に必要なアンテナの本数を削減することができ、携帯無線機を小型化することができる。
広帯域特性を有するアンテナとして、例えばモノポールアンテナと切り込みから構成される擬似自己補対アンテナが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
非特許文献1に記載される擬似自己補対アンテナは、構造が平面であるため薄型である。また、擬似自己補対アンテナは、モノポールと切り込みを対称同一形状とすればよいため、設計が容易であるという利点を持つ。
Pu Xu, K. Fujimoto, and Shiming Lin," Performance of quasi−self−complementary antenna using a monopole and a slot," Proc. of 2002 AP−S and USNC/URSI symposium, pp. 464−467, 2002, USA.
しかしながら、上述した非特許文献1に記載される発明は、モノポールアンテナ及び切り込みが必要であり、構造が大きいという問題があった。また、高速大容量通信を実現するMIMO(Multiple Input Multiple Output)無線システムでは複数のアンテナが使用される。この擬似自己補対アンテナを、MIMO無線システムに適用する場合、単一の構造が大きいため、アンテナ間の結合を小さくするためにアンテナ同士の間隔を大きくあける必要がある。つまりアンテナ全体が大きくなってしまうという問題があった。
さらに、擬似自己補対アンテナの中心動作周波数は、モノポールアンテナの周囲長と切り込みの周囲長に依存する。また、モノポールアンテナと切り込みの形状は、対称同一であるため、ある周波数で動作する擬似自己補対アンテナを得ようとすると、モノポールアンテナと切り込みの両方の大きさを同時に変更しなければならず、アンテナの小形化が難しいという問題があった。
そこで、本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、広帯域特性を有する小形のアンテナ装置及び無線機の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のアンテナ装置は、一辺に切り込みが形成された導体地板と、前記一辺をはさんだ前記切り込みの反対側に、該切り込みに近接して配置された放射導体板と、前記一辺の、前記切り込みが形成された第1の端部に配置され、前記放射導体板に給電を行う給電点とを備え、前記一辺の、前記切り込みが形成された第2の端部と前記放射導体板との間に両者を電気的に分離する開放端を形成し、前記切り込みの面積は、放射導体板の面積より大きいことを特徴とする。
また、本発明のアンテナ装置は、一辺に複数の切り込みが形成された導体地板と、前記一辺をはさんだ前記複数の切り込みの反対側に、該切り込みそれぞれに近接して配置された複数の放射導体板と、前記一辺の、各切り込みが形成された第1の端部それぞれに配置され、前記複数の放射導体板それぞれに給電を行う複数の給電点とを備え、前記一辺の、各切り込みが形成された第2の端部と該切り込みに近接配置された放射導体板との間に両者を電気的に分離する開放端を形成し、前記切り込みの面積は、該切り込みに近接配置された放射導体板の面積より大きいことを特徴とする。
また、本発明の無線機は、上述するアンテナ装置を備えることを特徴とする。
本発明によると、広帯域特性を有する小形のアンテナ装置及び無線機を提供することができる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
図1乃至図9を用いて、本発明の第1の実施例に係るアンテナ装置を説明する。図1は、本実施例に係るアンテナ装置の構成を示す図である。
図1に示すアンテナ装置は、略長方形の切り込み2が形成された導体地板1と、切り込み2を形成している導体地板1の一端に配置された給電点3と、一端が給電点3を介して導体地板1に接続された放射導体板4を備えている。
導体地板1は、銅や銀、金などの導電性の高い金属で構成される薄い板である。その厚さは、アンテナ装置の中心動作周波数に対して十分薄く、中心動作周波数の50分の1波長から1000分の1波長程度であればよい。また、導体地板1の辺Aには、幅w、深さdの略長方形の切り込み2が形成される。
ここで、切り込み2によって二分される辺Aの給電点3が配置された方を辺A1、給電点3が配置されていない方を辺A2と称する。さらに、辺Aを含む直線(以下、対称軸と称する。)と切り込み2の各辺で囲まれた部分の面積w×dを切り込み2の面積と称する。
次に、放射導体板4は、導体地板1と同様に導電性の高い金属で構成される薄い板であり、幅w、高さh(0<h<d)の略長方形状をしている。放射導体板4の幅方向の辺Bは、導体地板1の辺A1と辺A2の間にあり、辺Bの一端は、導体地板1の辺A1の一端と給電点3を介して接続している。すなわち、放射導体板4は、対称軸をはさんで切り込み2の反対側に、該切り込み2に近接して配置されている。
また、放射導体板4の辺Bの他端と導体地板1の辺A2の一端は、角が落ちた形状となっている。これにより、放射導体板4の辺Bの他端と、導体地板1の辺A2の一端との間には間隙が存在し、この間隙を開放端5と称する。なお、給電点3と開放端5の詳細については、後述する。
切り込み2と放射導体板4とは、対称軸を中心に対称な位置に配置されている。ただし、放射導体板4の面積(w×h)は、切り込み2の面積(w×d)より小さい。
続いて、図2を用いて給電点3を詳細に説明する。本実施例に係る給電点3は、放射導体板4と導体地板1の間に電位差を与える構造であればよく、同軸給電、マイクロストリップ給電など任意の給電方法で実現すればよい。
図2は、同軸給電法を用いた場合の給電点3の構造を示す図である。図2に示すように、導体地板1と放射導体板4の間には微小な間隙が存在する。同軸線路6は、外部導体6−1および内部導体6−2を有しており、同軸線路6の外部導体6−1が導体地板1に接地し、同軸線路6の内部導体6−2が放射導体板4に接続する。これにより、導体地板1と放射導体板4とが給電点3を介して接続される。
次に、図3を用いて開放端5の構成を説明する。開放端5は、導体地板1と放射導体板4の間の微小な間隙のことをさす。この間隙は、中心動作周波数の10分の1波長以下であればよい。
続いて図1、図4乃至図7を用いて、本実施例に係るアンテナ装置の小形化の原理を説明する。
給電点3から入力された電流は、切り込み2および放射導体板4の辺に沿って流れる。辺に電流が流れることにより、切り込み2および放射導体板4から電磁波が放射される。なお、ここではアンテナ装置の小形化に寄与する切り込み2からの電磁波放射について詳細に説明する。
給電点3から入力された電流は、切り込み2の辺に沿って流れ、開放端5で反射して再び切り込み2の辺に沿って流れる。以下、給電点3から開放端5に向かって流れる電流を入力電流と称し、開放端5で反射して給電点3に向かって流れる電流を反射電流と称する。この反射電流が大きいと、反射電流が給電点から同軸線路に戻ってしまう。この戻ってしまった反射電流は放射されないので、放射される電磁波が小さくなってしまう。
ここで、図4を用いて入力電流が高周波である場合について説明する。図4は、入力電流の振幅の一例を示す図である。
入力電流が高周波である場合、切り込み2の各辺の中で給電点3付近の入力電流が一番大きく、電磁波は、給電点3付近で強く放射される。給電点3付近で電磁波が放射されると入力電流は小さくなっていき、開放端5付近で流れる入力電流が小さくなる。従って、開放端5で反射された反射電流も小さくなる。このように、入力電流が高周波である場合は、反射電流が小さいので、切り込み2から電磁波が放射される。
次に図5を用いて入力電流が低周波である場合について説明する。図5は、入力電流の振幅の一例を示す図である。
入力電流が低周波である場合、波長が長いため、給電点3付近での入力電流が大きいと開放端5付近での入力電流も大きくなる。従って、開放端5で反射した反射電流も大きくなる。つまり、切り込み2から電磁波が放射されにくくなる。
ここで、入力電流が高周波であるとは、入力電流波長の4分の1波長が、切り込み2の辺の長さ(2d+w)より短いものをさし、低周波であるとは、入力電流の4分の1波長が、切り込み2の辺の長さ(2d+w)より長いものをさす。
すなわち、本実施例のアンテナ装置が動作する周波数帯域は、切り込み2の辺の長さに依存する。切り込み2の辺の長さが短くなると、動作周波数帯域が高周波にずれる。逆に切り込み2の辺の長さが長くなると、動作周波数帯域が低周波にずれる。
これを図6および図7を用いて説明する。図6は、切り込み2と放射導体板4の周囲長が異なるアンテナ装置を示す図であり、図7は、図6(a)〜(c)のアンテナ装置の動作周波数帯域を示す図である。
図6(a)〜(c)に示すアンテナ装置は、放射導体板3の辺Bを含む切り込み2の周囲長(2w+2d)および放射導体板4の周囲長(2w+2h)をあわせた長さ(以下、放射部位の周囲長の和と称する。)が一定(中心動作周波数の半波長程度)とし、切り込み2の深さdおよび放射導体板4の長さ4をそれぞれ異なる値としたものである。ここでは、放射導体板4の高さhから切り込み2の深さdを引いた値(h−d)をオフセットと呼ぶ。
図6(a)は、放射導体板4の高さhが切り込み2の深さdより長い(h−d>0)場合のアンテナ装置を示す図である。このとき、アンテナ装置のオフセットは、プラスであるとする。図6(b)は、放射導体板4の高さhが切り込み2の深さdと等しい(h−d=0)場合のアンテナ装置を示す図である。このとき、アンテナ装置は、オフセットなしとする。なお、図(b)に示すアンテナ装置は、一般的に擬似自己補対アンテナと呼ばれるものである。図(c)は、放射導体板4の高さhが切り込み2の深さdより短い(h−d<0)場合のアンテナ装置を示す図である。このとき、アンテナ装置のオフセットは、マイナスであるとする。図(c)に示すアンテナ装置が、本実施例に係るアンテナ装置である。
図7は、図6(a)〜(c)に示すアンテナ装置のオフセットを、5〜−7.5mmの範囲で2.5mmずつ変化させた場合の動作周波数帯域を示すグラフである。図7では、アンテナ装置の反射特性S11がS11≦−10dB以下の周波数範囲を示している。この反射特性S11は、同軸線路を伝わり給電点から入力された入力電流と、給電点から同軸線路へと戻ってきた反射電流の比である。
オフセットのない一般的な擬似自己補対アンテナ(図6(b)参照)は、最低動作周波数が約2GHzである。最高動作周波数は5GHzを超えるため、ここでは図示していない。このように一般的な擬似自己補対アンテナの動作周波数帯域は、非常に広帯域となる。
オフセットをプラス(h−d>0)としたアンテナ装置(図6(a)参照)では、最低動作周波数がオフセットのない場合に比べ、高くなっている。これは、オフセットのない場合に比べ、切り込み2の辺の長さが短くなっているためと考えられる。一方、最高動作周波数は、オフセットがない場合と同様、5GHzを超えるため図示していない。このようにオフセットをプラスにするとオフセットのない場合と同様、動作周波数帯域は非常に広帯域となるが、最低動作周波数は、高周波側にシフトする。
次に、オフセットをマイナス(h−d<0)としたアンテナ装置(図6(c)参照)では、最低動作周波数がオフセットのない場合に比べ低くなっている。これは、オフセットのない場合に比べ、切り込み2の辺の長さが長くなっているためと考えられる。オフセットが−5.0mmの場合、最低動作周波数は約1.7GHz、最高動作周波数は約2.5GHz、中心動作周波数は約2.1GHzなので、比帯域が約38パーセントとなる((2.5−1.7)÷2.1×100=38%)。また、オフセットが−7.5mmの場合、最低動作周波数は約1.6GHz、最高動作周波数は約2GHz、中心周波数は約1.8GHzなので、比帯域は約22パーセントとなる((2−1.6)÷1.8×100=22%)。比帯域が20パーセントをこえるアンテナ装置は、一般に広帯域と言えるため、オフセットがマイナス(図6(c)参照)である場合も十分に広帯域であると言える。
このように、オフセットを変化させても、アンテナ装置は広帯域特性を維持している。また、切り込み2の辺の長さを短くすると最低動作周波数が高周波側にシフトし、辺の長さを長くすると最低動作周波数が低周波側にシフトする。
アンテナ装置を小形化すると、最低動作周波数が高周波側にシフトする。一方、アンテナ装置のオフセットをマイナスにすると、オフセットのないアンテナ装置に比べ最低動作周波数が低周波側にシフトする。従って、アンテナ装置のオフセットをマイナスとし、アンテナ装置を小形化すると、オフセットのないアンテナ装置と同様の最低動作周波数が得られる。すなわち、最低動作周波数が等しいアンテナ装置の場合、オフセットのないアンテナ装置に比べ、オフセットがマイナスであるアンテナ装置の方が小形となる。
続いて、図8を用いて本実施例に係るアンテナ装置を携帯無線機に実装した場合の例を示す。図8に示す携帯無線機は、筐体7、筐体7内部に配置された基板8、図1に示すアンテナ装置、無線回路IC(図示せず)やスピーカー(図示せず)などを備えている。アンテナ装置の構成および動作は、図1に示すアンテナ装置と同じであるため同一符号を付し説明を省略する。アンテナ装置の導体地板1は、基板8のグランド層で代用してもよい。図示しないが、基板8上には、無線回路IC、バッテリー、液晶画面、入力キー、スピーカーなどが配置され、通話やデータ通信などの無線通信を行う。
次に、図9を用いて本実施例に係るアンテナ装置を無線カードに実装した場合の例を示す。図9に示す無線カードは、筐体9、基板10、図1に示すアンテナ装置、無線回路IC(図示せず)などを備えている。アンテナ装置の構成および動作は、図1に示すアンテナ装置と同じであるため、同一符号を付し、説明を省略する。アンテナ装置の導体地板1は、基板10のグランド層で代用してもよい。
図9に示す無線カードは、例えばノートパソコン11のカードスロットに挿入される。ノートパソコン11から出力された信号は、無線カードの無線回路IC(図示せず)に入力され、信号処理が施された後、アンテナ装置を介して送信される。また、アンテナ装置を介して受信された信号は、無線回路IC(図示せず)に入力され、信号処理が施された後、ノートパソコン11へ入力される。
以上のように第1の実施例によると、アンテナ装置の導体地板1に設けた長方形状の切り込み2の深さdを、放射導体板4の高さhより長くすることで、広帯域特性を有する小形のアンテナ装置を提供することができる。
次に、図10を用いて本発明の第2の実施例を説明する。第2の実施例に係るアンテナ装置は、切り込み12及び放射導体板13の形状をのぞき、図1に示すアンテナ装置の構成及び動作とほぼ同じであるため、同一符号を付して説明は省略する。
切り込み12は、幅w、深さh’(h’<d)の長方形と、半径0.8w半円を組み合わせた形状をしている。また放射導体板13は、幅w、高さh’(h’<h)の長方形と半径wの円を、一部が重なるように組み合わせた形状をしている。ここでは、切り込み12、放射導体板13の形状を、長方形と半円(又は円)とを組み合わせた形状としているが、切り込み12と放射導体板13の形状が、対称軸から一定距離h’離れた範囲内で対称となればよく、上述した形状には限られない。
図1に示すように、切り込み2の深さdが放射導体板4の高さhより長くなると、擬似自己補対アンテナの広帯域な一定インピーダンス動作が変化してしまう。しかしながら、図10に示すように切り込み12と放射導体板13の形状とが、対称軸からh‘離れた範囲内で対称となっていれば、この一定インピーダンス動作の変化を最小に抑えられる。
これは、図4に示すように、入力信号が高周波の場合、電磁波が主に切り込み12の給電点3付近から放射されるためである。給電点3付近、すなわち対称軸から一定範囲h’離れた範囲内で切り込み12と放射導体板13とが対称形状であれば、アンテナ装置の構造が、高周波電流の強いところ(給電点3付近)で擬似自己補対アンテナの構造とほぼ同様となるためである。
以上のように第2の実施例によれば、第1の実施例と同様の効果が得られるとともに、切り込み12及び放射導体板13の形状を変形することができるため、設計の自由度が増加する。
次に、図11を用いて第3の実施例について説明する。図11は、本実施例に係るアンテナ装置を示す図である。
図11に示すアンテナ装置は、導体地板14と放射導体板15がメッシュ導体で構成されている点をのぞき、図1に示すアンテナ装置とほぼ同じ構成及び動作であるため、同一符号を付し説明を省略する。
図11に示す導体地板14及び放射導体板15は、メッシュ導体で構成されている。導体地板14及び放射導体板15を構成しているメッシュが細かいほど、導体地板14及び放射導体板15の特性は、板状の導体地板1及び放射導体板4の特性から大きく変化しない。メッシュのサイズは、最高動作周波数の約10分の1波長程度以下とすればよい。
以上のように第3の実施例によると、第1の実施例と同様の効果が得られるとともに、導体地板14及び放射導体板15をメッシュ導体で構成することにより、アンテナ装置を軽量化できる。また、風を受けた場合も転倒しにくく、耐風特性を向上させることができる。さらに、アンテナ装置の給電線路(図示せず)をメッシュの穴に通して無線回路に接続させることもでき、部品のレイアウトの自由度が向上する。
なお、本実施例では、図1に示すアンテナ装置を用いた場合について説明したが、図10のアンテナ装置を用いても同様の効果が得られる。
次に、図12を用いて、本発明の第3の実施例について説明する。本実施例に係るアンテナ装置は、図1に示すアンテナ装置を2つ隣り合わせに配置しているが、各アンテナ装置の動作は、図1に示すアンテナ装置の動作と同じであるため説明を省略する。
図12(a)に示すアンテナ装置は、導体地板16と、導体地板16上に設けられた切り込み2−1,2−2と、導体地板16に給電点3−1を介して接続された放射導体板4−1と、導体地板16に給電点3−2を介して接続された放射導体板4−2を備えている。
放射導体板4−1は、対称軸をはさんで切り込み2−1の反対側に、該切り込み2−1に近接して配置されている。同様に、放射導体板4−2も、対称軸をはさんで切り込み2−2の反対側に、該切り込み2−2に近接して配置されている。なお、各部の詳細な構成は、図1に示すアンテナ装置と同じであるため、説明を省略する。
放射導体板4−1より切り込み2−1の面積を大きくし、同様に放射導体板4−2より切り込み2−2の面積を大きくすることで、放射導体板4−1と4−2の間の相互結合を小さくすることができる。
以下、この相互結合を小さくする原理について説明する。
まず、導体地板16と放射導体板4−1との間の間隙を開放端5−1と称し、導体地板16と放射導体板4−2との間の間隙を開放端5−2と称する。また、給電点3−1から開放端5−2までの距離を距離L1、給電点3−1から給電点3−2までの距離をL2、開放端5−1から給電点3−2までの距離をL3と称する。
図12(b)に、切り込み2’−1、2’−3の面積と放射導体板4’−1、4’−2の面積がほぼ等しい従来の自己補対アンテナを2つ並べた従来のアンテナ装置を示す。
ここで、導体地板17と放射導体板4’−1の間の間隙を開放端5’−1と称し、放射導体板17と放射導体板4’−2の間の間隙を開放端5’−2と称する。また、給電点3’−1から開放端5’−2までの距離を距離L’1、給電点3’−1から給電点3’−2までの距離をL’2、開放端5’−1から給電点3’−2までの距離をL’3と称する。
なお、図12(a)に示す本実施例に係るアンテナ装置(a)と、図12(b)に示す従来のアンテナ装置(b)の最低動作周波数は、互いに等しいものとする。
ここで、本実施例に係るアンテナ装置(図12(a))の給電点3−1から開放端5−2までの距離L1と、従来のアンテナ装置(図12(b))の給電点3’−1から開放端5’−2までの距離L’1とが等しい(L1=L’1)とする。
このとき、本実施例に係るアンテナ装置は、上述したように従来のアンテナ装置に比べて小型であるため、給電点3−1から給電点3−2までの距離L2を、給電点3’−1から給電点3’−2までの距離L’2より大きく(L2>L’2)することができる。すなわち、給電点3−1と3−2を離して配置することができるため、各給電点3−1,3−2による影響を抑制でき、放射導体板4−1,4−2間の相互結合を小さくすることができる。
同様に、開放端5−1から給電点3−2までの距離L2−L3を、開放端5’−1から給電点3’−2までの距離L2‘−L’3より大きく(L2−L3>L2‘−L’3)することができる。開放端5−1の部分は、アンテナ装置の構造が不連続になっている点なので、放射導体板4−2の広帯域動作に影響を及ぼす。しかしながら、本実施例に係るアンテナ装置のように、開放端5−1から給電点3−2までの距離L2−L3を大きくすることで、開放端5−1が広帯域動作に与える影響を小さくすることができる。
以上のように第4の実施例によれば、第1の実施例と同様の効果が得られるとともに、切り込みの面積が放射導体板の面積より大きい切り込み及び放射導体板を2つずつ配置することで、放射導体板4−1,4−2の間を広くとることができ、放射導体板4−1,4−2間の相互結合を小さくし、広帯域動作への影響を小さくすることで、アンテナ性能の向上、無線性能の向上を実現できる。
なお、本実施例では、図1に示すアンテナ装置を用いた場合について説明したが、図10及び図11のアンテナ装置を用いても同様の効果が得られる。また、切り込み2及び放射導体板4の個数は、2個に限られるものではなく、n個並べてもよい。
なお、本発明は上記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施例に係るアンテナ装置の構成を示す図。 本発明の第1の実施例に係る給電点3の構成を示す図。 本発明の第1の実施例に係る開放端5の構成を示す図。 本発明の第1の実施例に係る切り込み2に流れる入力電流(高周波)の振幅の一例を示す図。 本発明の第1の実施例に係る切り込み2に流れる入力電流(低周波)の振幅の一例を示す図。 切り込み2と放射導体板4の周囲長が異なるアンテナ装置を示す図。 図6(a)〜(c)のアンテナ装置の動作周波数帯域を示す図。 本発明の第1の実施例に係る実施例に係るアンテナ装置を携帯無線機に実装した場合の例を示す図。 本発明の第1の実施例に係るアンテナ装置を無線カードに実装した場合の例を示す図。 本発明の第2の実施例に係るアンテナ装置の構成を示す図。 本発明の第3の実施例に係るアンテナ装置の構成を示す図。 本発明の第4の実施例に係るアンテナ装置の構成を示す図。
符号の説明
1,14,16、17・・・導体地板
2,12・・・切り込み
3・・・給電点
4,13,15・・・放射導体板
5・・・開放端
6・・・同軸線路

Claims (6)

  1. 一辺に切り込みが形成された導体地板と、
    前記一辺をはさんだ前記切り込みの反対側に、該切り込みに近接して配置された放射導体板と、
    前記一辺の、前記切り込みが形成された第1の端部に配置され、前記放射導体板に給電を行う給電点とを備え、
    前記一辺の、前記切り込みが形成された第2の端部と前記放射導体板との間に両者を電気的に分離する開放端を形成し、
    前記切り込みの面積は、放射導体板の面積より大きい
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記放射導体板及び前記切り込みは、前記一辺から距離L離れた範囲内で、前記一辺を中心軸として対称形状をしていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記放射導体板は、前記第1の端部と前記第2の端部とを結ぶ線分を辺とする幅w、高さhの略長方形状であり、前記切り込みは、前記第1の端部と前記第2の端部とを結ぶ線分を辺とする幅w、深さd(d>h)の略長方形状であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  4. 前記導体地板及び前記放射導体板は、メッシュ導体で構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  5. 一辺に複数の切り込みが形成された導体地板と、
    前記一辺をはさんだ前記複数の切り込みの反対側に、該切り込みそれぞれに近接して配置された複数の放射導体板と、
    前記一辺の、各切り込みが形成された第1の端部それぞれに配置され、前記複数の放射導体板それぞれに給電を行う複数の給電点とを備え、
    前記一辺の、各切り込みが形成された第2の端部と該切り込みに近接配置された放射導体板との間に両者を電気的に分離する開放端を形成し、
    前記切り込みの面積は、該切り込みに近接配置された放射導体板の面積より大きい
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のアンテナ装置を備えることを特徴とする無線機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011004346A (ja) * 2009-06-22 2011-01-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> アンテナ装置
JP2011082951A (ja) * 2009-09-14 2011-04-21 Nagasaki Univ 逆l型アンテナ

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