JP2008155577A - レンズ成形用金型およびレンズの製造方法 - Google Patents

レンズ成形用金型およびレンズの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】前記従来技術の問題点を解決することにあり、レンズ面の曲率が小さいものであっても、鏡枠を一体的に成形することができるレンズ用成形金型、およびレンズ面の曲率が小さいものであっても鏡枠を一体的に成形して得られるレンズの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のレンズの製造方法は、外周部に角を有するレンズ部と、外周部に形成された円環状の鏡枠とを有するレンズを、レンズ部の外周部に前記鏡枠を成形することにより製造するレンズの製造方法であって、所定の保持精度で、レンズ部の外周部を保持する工程と、レンズ部のレンズ面を保持するとともに、レンズ部の外周部の保持を解除する工程と、レンズ部のレンズ面を保持した状態で、鏡枠を成形するための円環状のキャビティを形成する工程と、キャビティに溶融樹脂を充填する工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レンズ部とその外周に鏡枠(フランジ部)が形成されたレンズを作製するためのレンズ用成形金型、およびこのレンズの製造方法に関し、特に、レンズ面の曲率が小さいものであっても、高い精度で鏡枠(フランジ部)を成形し、成形精度が高いレンズを作製することができるレンズ用成形金型、およびこのレンズの製造方法に関する。
現在、鏡枠(フランジ部)を金属製のものから軽量化および小型化を図るためにプラスチック製のものに変更し、プラスチック製の鏡枠(フランジ部)とプラスチック製のレンズ部とが一体化されたレンズがある。
このような一体化されたレンズは、レンズ部を予め成形しておき、更に金型を用いて、レンズ部の外周部に鏡枠(フランジ部)を成形することにより作製されている。
一体化されたレンズを作製する場合、レンズ部の光軸に対して鏡枠が傾いたり、鏡枠の中心と光軸とがずれたりした場合など、鏡枠の成形精度が低いと、得られるレンズは品質が低いものとなる。このため、レンズ部の光軸に対する鏡枠の成形精度については高いものが要求されている。このため、ベルクランプ方式を用いて、レンズ部の芯出しを行い、鏡枠を成形している。このように、品質の良いレンズを作製するための成形用金型が種々提案されている(特許文献1および特許文献2など参照)。
特許文献1には、レンズ(レンズ部)をインサートし、このレンズの外周部に樹脂を充填して鏡枠(フランジ部)を成形するものであって、レンズの外周とほぼ同一径の外径を有し先端がベルクランプ形状の可動中子と、この可動中子に対向して配置され、かつ先端がベルクランプ形状の固定中子と、この可動中子に嵌装してレンズの中心軸に平行な方向に進退可能な環状部材とを備えたレンズ鏡枠一体成形型が開示されている。
この特許文献1のレンズ鏡枠一体成形型においては、環状部材をレンズの中心軸方向に上昇させ、その内径にレンズの外周を合わせて挿入することにより芯出しするとともに、可動中子のベルクランプ形状の先端にレンズを載置し、型閉め時には固定中子のベルクランプ形状の先端との間にレンズを挟持して固定するようにしたので、レンズの芯出し機構を単純化し、レンズと鏡枠との芯出しが容易にできるとともに、鏡枠(フランジ部)のレンズ収納壁に樹脂の欠落部分が発生することのないレンズ鏡枠一体成形品が得られる。
また、特許文献2には、インサートされるレンズ(レンズ部)の外径より大きなキャビティを有する2つの分割可能な金型と、キャビティの略中央部に位置するようにそれぞれの金型に嵌合状態で挿入され樹脂充填前にレンズを両面から挟持してレンズを位置決めするレンズ外径より小さな形状の先端部を有するレンズホルダーとを備え、レンズと接触するレンズホルダーの先端部の全周にわたって微小な曲面が形成されているレンズインサート成形用金型が開示されている。特許文献2においても、ベルクランプ方式によりレンズの芯出しを行うものである。
この特許文献2においては、レンズにキズを付けることなく、レンズホルダーの中心軸に対してレンズの光軸を精度良く一致させて、レンズの外周部に鏡枠(フランジ部)を成形することができると共に、レンズ外径を大きくする必要をなくすことができる。
特開2004−66773号公報 特開2004−98547号公報
特許文献1のレンズ鏡枠一体成形型、および特許文献2のレンズインサート成形用金型においては、いずれもベルククランプ方式によりレンズの芯出しを行うものである。これにより、レンズ面の曲率が大きいものにしか適用できないという問題点がある。
このため、特許文献1のレンズ鏡枠一体成形型、および特許文献2のレンズインサート成形用金型は、いずれもレンズの位置決め精度はレンズ面の曲率に依存し、曲率が大きいレンズの位置決め精度は高く、逆に曲率が小さいレンズの位置決め精度は低くなる。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、レンズ面の曲率が小さいものであっても、鏡枠を一体的に成形することができるレンズ用成形金型、およびレンズ面の曲率が小さいものであっても鏡枠を一体的に成形して得られるレンズの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、外周部に角を有するレンズ部と、前記外周部に形成された円環状の鏡枠とを有するレンズのレンズ成形用金型であって、対向して配置され、開閉可能な第1の金型と、第2の金型とを有し、前記第1の金型は、中心に開口部が形成された基部およびフランジ部を備える第1のクランプ部材と、前記開口部に配置され、前記レンズ部のレンズ面を保持する保持部を備える第1のレンズ保持部材と、前記第1のクランプ部材の前記フランジ部を覆う折曲部を備える第1の型部材とを有し、前記第2の金型は、中心に開口部が形成された基部およびフランジ部を備え、前記第1のクランプ部材と対をなす第2のクランプ部材と、前記開口部に配置され、前記レンズ部のレンズ面を保持する保持部を備え、前記第1のレンズ保持部材と対をなす第2のレンズ保持部材と、前記第2のクランプ部材の前記フランジ部を覆う折曲部を備え、前記第1の型部材と対をなす第2の型部材とを備え、1対の前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部材は、前記レンズ部が各前記開口部の間に配置され、前記レンズ部を挟み込んで所定の保持精度で前記レンズ部の外周部を保持するものであり、1対の前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材は、前記レンズ部のレンズ面を挟み込んで所定の保持精度で保持するものであり、1対の前記第1の型部材および前記第2の型部材は、前記第1の金型と前記第2の金型とが閉じられた場合、前記折曲部が互いに接触してパーティングラインを形成するものであり、前記第1の金型と、前記第2の金型を閉じた場合、前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部材により前記レンズ部の外周部が保持され、その後前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材により前記レンズ面が保持されるとともに、前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部を所定の距離離間させて前記レンズ部の保持を解除し、前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材、前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部材、ならびに前記第1の型部材および前記第2の型部材の各折曲部により、前記鏡枠を成形するための円環状のキャビティが形成されることを特徴とするレンズ成形用金型を提供するものである。
本発明においては、前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部材は、各開口部の端面に、斜面が形成され、前記斜面により前記レンズ部の外周部が保持されることが好ましい。
また、本発明の第2の態様は、外周部に角を有するレンズ部と、前記外周部に形成された円環状の鏡枠とを有するレンズのレンズ成形用金型であって、対向して配置され、開閉可能な第1の金型と、第2の金型とを有し、前記第1の金型は、その表面の中心に第1の開口部が形成されるとともに、前記表面に前記第1の開口部に連通する第1の切欠部が形成されており、さらに前記第1の開口部に配置され、前記レンズ部のレンズ面を保持する保持部を備える第1のレンズ保持部材と、前記第1の切欠部に突出して設けられ前記レンズ部の外周部を保持する第1の保持具とを備える第1の型部材を有し、前記第2の金型は、その表面の中心に第2の開口部が形成されるとともに、前記第1の切欠部とともに前記鏡枠を形成するためのキャビティを構成する第2の切欠部が前記表面に前記第2の開口部に連通して形成されており、さらに前記第2の開口部に配置され、前記レンズ部のレンズ面を保持する保持部を備え、前記第1のレンズ保持部材と対をなす第2のレンズ保持部材と、前記第2の切欠部に突出して設けられ前記レンズ部の外周部を保持する第2の保持具とを備える第2の型部材を有し、1対の前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材は、前記レンズ部のレンズ面を挟み込んで所定の保持精度で保持するものであり、前記第1の金型と、前記第2の金型を閉じた場合、前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材により前記レンズ面が保持されるとともに、前記第1の保持具および前記第2の保持具により前記レンズ部の外周部が保持され、前記第1の切欠部および前記第2の切欠部により、前記キャビティが形成されることを特徴とするレンズ成形用金型を提供するものである。
本発明においては、前記第1の保持具および前記第2の保持具は、それぞれ少なくとも3個等間隔に設けられていることが好ましい。
また、本発明においては、前記第1の保持具および前記第2の保持具は、それぞれ互いに異なる位置に設けられていることが好ましい。
さらに、本発明においては、前記第1の保持具および前記第2の保持具は、前記レンズ部の外周部と接する先端部に斜面が形成され、前記斜面により前記レンズ部の外周部を保持するものであることが好ましい。
また、本発明の第3の態様は、外周部に角を有するレンズ部と、前記外周部に形成された円環状の鏡枠とを有するレンズを、前記レンズ部の外周部に前記鏡枠を成形することにより製造するレンズの製造方法であって、所定の保持精度で、前記レンズ部の外周部を保持する工程と、前記レンズ部の前記レンズ面を保持するとともに、前記レンズ部の外周部の保持を解除する工程と、前記レンズ部の前記レンズ面を保持した状態で、前記鏡枠を成形するための円環状のキャビティを形成する工程と、前記キャビティに溶融樹脂を充填する工程とを有することを特徴とするレンズの製造方法を提供するものである。
さらに、本発明の第4の態様は、外周部に角を有するレンズ部と、前記外周部に形成された円環状の鏡枠とを有するレンズを、前記レンズ部の外周部に前記鏡枠を1対の第1の金型と第2の金型とを用いて成形するレンズの製造方法であって、前記1対の第1の金型と第2の金型は、開閉方向に移動可能であり、前記レンズ部を挟み込んで所定の保持精度で前記レンズ部の外周部を保持する1対の第1のクランプ部材および第2のクランプ部材と、前記レンズ部のレンズ面を所定の保持精度で保持する1対の第1のレンズ保持部材および第2のレンズ保持部材と、前記第1の金型と前記第2の金型とが閉じられた場合、パーティングラインを形成する1対の第1の型部材および第2の型部材とを有するものであり、前記第1の金型と、前記第2の金型との間に前記レンズ部を配置し、第1のクランプ部材および第2のクランプ部材により、前記レンズ部の外周部を所定の保持精度で保持する工程と、第1のレンズ保持部材および第2のレンズ保持部材により前記レンズ部の前記レンズ面を保持するとともに、前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部材を所定の距離離間させ、前記レンズ部の外周部の保持を解除する工程と、前記レンズ部の前記レンズ面を保持した状態で、前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材、前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部材、ならびに前記第1の型部材および前記第2の型部材の各折曲部により、前記鏡枠を成形するための円環状のキャビティを形成する工程と、前記キャビティに溶融樹脂を充填する工程とを有することを特徴とするレンズの製造方法を提供するものである。
さらに、本発明の第5の態様は、外周部に角を有するレンズ部と、前記外周部に形成された円環状の鏡枠とを有するレンズを、前記レンズ部の外周部に前記鏡枠を1対の第1の金型と第2の金型とを用いて成形するレンズの製造方法であって、前記1対の第1の金型と第2の金型は、開閉方向に移動可能であり、前記レンズ部のレンズ面を所定の保持精度で保持する1対の第1のレンズ保持部材および第2のレンズ保持部材と、前記レンズ部の外周部を保持する第1の保持具および第2の保持具と、前記第1の金型と前記第2の金型とが閉じられた場合、前記鏡枠を形成するためのキャビティを形成する第1の切欠部および第2の切欠部とを有するものであり、前記第1の金型と、前記第2の金型との間に前記レンズ部を配置し、前記第1の金型および前記第2の金型を閉じて、第1のレンズ保持部材および第2のレンズ保持部材により前記レンズ部の前記レンズ面を保持するとともに、前記第1の保持具および前記第2の保持具により前記レンズ部の外周部を保持し、前記第1の切欠部および第2の切欠部により、キャビティが形成される工程と、前記キャビティに溶融樹脂を充填する工程とを有することを特徴とするレンズの製造方法を提供するものである。
本発明の第1の態様のレンズ成形用金型および本発明の第2の態様のレンズ成形用金型によれば、レンズ部の保持精度を高くすることができるため、光軸の傾き等を小さくすることができ、成形される鏡枠の光軸に対する精度を高くすることができる。このため、最終的に得られるレンズの成形精度を高くすることができ、品質が優れたレンズを得ることができる。
また、本発明の第1の態様のレンズ成形用金型によれば、第1のクランプ部材と第2のクランプ部材によりレンズ部の外周部を保持するため、レンズ部のレンズ面を保持する従来のベルクランプ方式と異なり、レンズ部の保持に際して、レンズ面の曲率に影響を受けることがない。
さらに、本発明の第2の態様のレンズ成形用金型によれば、第1のレンズ保持部材および第2のレンズ保持部材によりレンズ面を保持し、第1の保持具および第2の保持具によりレンズ部の外周部を保持するため、レンズ部のレンズ面を保持する従来のベルクランプ方式と異なり、レンズ部の保持に際して、レンズ面の曲率の影響を小さくすることができる。
さらに、本発明の第3の態様のレンズの製造方法および本発明の第4の態様のレンズの製造方法によれば、レンズ部の外周部を所定の保持精度で保持した後、レンズ部のレンズ面を保持するとともに、レンズ部の外周部の保持を解除し、レンズ部のレンズ面を保持した状態で、鏡枠を成形するための円環状のキャビティを形成した後、このキャビティに溶融樹脂を充填するため、レンズ部の保持精度を高くすることができるため、光軸の傾き等を小さくすることができ、成形される鏡枠の光軸に対する精度を高くすることができる。このため、最終的に得られるレンズの成形精度を高くすることができ、品質が優れたレンズを得ることができる。
また、本発明の第3の態様のレンズの製造方法および本発明の第4の態様のレンズの製造方法によれば、レンズ部のレンズ面を保持する従来のベルクランプ方式と異なり、レンズ部の保持に際して、レンズ面の曲率に影響を受けることがない。
さらに、本発明の第5の態様のレンズの製造方法によれば、第1のレンズ保持部材および第2のレンズ保持部材によりレンズ面を保持し、第1の保持具および第2の保持具によりレンズ部の外周部を保持するため、レンズ部のレンズ面を保持する従来のベルクランプ方式と異なり、レンズ部の保持に際して、レンズ面の曲率の影響を小さくすることができる。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明のレンズ成形用金型およびレンズの製造方法を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るレンズ成形用金型を示す模式的断面図である。この図1は、レンズ成形用金型10が閉じた状態を示すものである。また、図2(a)は、本発明の第1の実施形態に係るレンズ成形用金型により作製されるレンズを示す模式的斜視図であり、(b)は、本発明の第1の実施形態に係るレンズ成形用金型により作製されるレンズを示す模式的断面図である。
本実施形態のレンズ成形用金型10は、例えば、レンズ部72(図2(a)参照)の外周部72aに円環状の鏡枠76が形成されたレンズ70(図2(a)参照)を成形するものであり、予め形成されたレンズ部72の外周部72aに円環状の鏡枠76をインサート成形するものである。このレンズ部72は、第1の貼合レンズ74aと第2の貼合レンズ74bとにより構成された貼合レンズ部である。
また、レンズ部72(第1の貼合レンズ74a、第2の貼合レンズ74b)は、樹脂により形成する場合、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMA)、およびZEONEX(登録商標)などを用いることができる。これ以外にも、レンズ部72は、ガラス、またはセラミックスにより形成することができる。また、鏡枠76は、例えば、ポリカーボネート(PC)により形成することができる。
さらに、レンズ部72は、単レンズであれば、特に限定されるものではない。例えば、平凸レンズ、平凹レンズ、両凸レンズ、両凹レンズ、凸メニスカスレンズ、凹メニスカスレンズ、および非球面レンズが挙げられる。
図1に示すように、レンズ成形用金型10は、第1の取付板12、固定側金型(第1の金型)14および可動側金型(第2の金型)16を有するものであり、さらに第1の取付板12、固定側金型14および可動側金型16をそれぞれ相対的に開閉方向Vに開閉させる開閉機構(図示せず)、およびこの開閉機構を制御する制御部(図示せず)が設けられている。これにより、第1の取付板12、固定側金型14および可動側金型16は、それぞれレンズの製造工程に応じて開閉が可能となる。
第1の取付板12は、成形機(図示せず)から溶融樹脂を、固定側金型14および可動側金型16により形成されるキャビティCに注入させるためのものである。この第1の取付板12は、表面12aの中央にスプルー12cが形成され、このスプルー12cに連通して、裏面12bに達するランナー12dが形成されている。スプルー12cの注入口12eに成形機が接続されて、この注入口12eから溶融樹脂が注入される。
固定側金型14は、固定側板18、固定当板22、第1のクランプ部材24、第1の型部材30および第1のレンズ保持部材38を有するものである。
固定側板18は、第1の取付板12の裏面12bに、その表面18bが接して設けられているものである。この固定側板18は、その裏面18aに収納部20aおよびガイドホール20bが形成されている。
また、固定側板18は、表面18b側から凹部18cが形成されている。この凹部18cに連通し、裏面18aに達する開口部18cが形成されている。凹部18cと開口部18dとの境界には、開口部18cの内面沿って切欠部18eが形成されている。
また、凹部18cの底部には、裏面18aに達するランナー20が形成されている。
固定板22は、固定側板18の凹部18cに嵌合され、固定側板18とともに、第1の取付板12の裏面12bに接して設けられている。この固定板22は、第1の取付板12側に、第1の取付板12のスプルー12cと対向する位置に、湯溜り22aが形成されている。また、固定板22には、固定側板18のランナー20と連通するようにランナー22bが形成されている。
第1のクランプ部材24は、後述する可動側金型16の第2のクランプ部材50と対をなすものであり、第1のクランプ部材24と第2のクランプ部材50とでレンズ部72(図2(a)参照)を挟み込んで、レンズ部72の光軸の傾き、光軸の位置のずれ等を所定の精度(所定の保持精度)に保って、レンズ部72を所定の精度で保持するものである。
この第1のクランプ部材24は、基部26とフランジ部28とからなるものである。基部26には、固定側板18の開口部18dと整合し、連通する位置に貫通孔24aが形成されている。この貫通孔24aの表面26a側の端部は面取りがされており、斜面26c(図7(a)参照)が形成されている。
また、基部26には、固定側板18のランナー20と連通するようにランナー24bが形成されている。このランナー24bは、基部26の表面26aに達するものである。
フランジ部28には、固定側板18のガイドホール20bと整合する位置に、ガイドホール28aが形成されている。
また、基部26の裏面26bには、固定側板18の収納部20aと整合する位置に、収納部28bが形成されている。
第1の型部材30は、第1のクランプ部材24を覆うように設けられるものであり、後述する可動側金型16の第2の型部材56と対をなすものである。固定側金型14と可動側金型16とが閉じられた場合、第1の型部材30は、第2の型部材56とともに、パーティングラインPL(図5参照)を形成するものである。
第1の型部材30は、箱状の部材からなるものであり、下面部(折曲部)32に開口部32aが形成されている。第1のクランプ部材24は、基部26の側面26bが、第1の型部材30の開口部32aの内周面と接するとともに、フランジ部28が下面部32の接するように設けられている。
なお、第1の型部材30は、その内部の高さが、第1のクランプ部材24のフランジ部28の厚さよりも高いものであり、第1のクランプ部材24のフランジ部28との間に隙間sが生じる。
また、第1の型部材30には、第1のクランプ部材24のフランジ部28のガイドホール28aに整合する位置に、貫通孔32bが形成されている。
さらに、第1の型部材30には、後述する第2のガイドピン62が挿入されるガイド孔32cが形成されている。
第1のレンズ保持部材38は、後述する第2のレンズ保持部材66と対をなすものであり、第1のレンズ保持部材38と第2のレンズ保持部材66とでレンズ部72のレンズ表面(レンズ面)75b(図2(b)参照)およびレンズ裏面(レンズ面)75a(図2(b)参照)を挟み込んで、レンズ部72の光軸の傾き、光軸の位置のずれ等を所定の精度に保って、レンズ部72(外周部72aの角72b、72c(図7(a)参照)をレンズ収納部68に保持するものである。
この第1のレンズ保持部材38は、底部38aを有する略円筒状の部材からなるものであり、内部38bには、スプリング40が設けられている。また、底部38aには、リング状の保持部38cが設けられている。
また、第1のレンズ保持部材38の底部38aとは反対側の端部の外周面には、フランジ部38dが形成されている。
第1のレンズ保持部材38は、固定側板18の開口部18dと、第1のクランプ部材24の貫通孔24aと亘って配置されている。固定側板18の切欠部18eに、第1のレンズ保持部材38のフランジ部38dが係止されている。
固定側板18の収納部20aと、第1のクランプ部材24の収納部28bとにまたがって第1のリターンスプリング34が設けられている。この第1のリターンスプリング34により、第1のクランプ部材24は、フランジ部28が第1の型部材30の下面部32側に付勢される。
固定側板18のガイドホール20b、第1のクランプ部材24のガイドホール28a、および第1の型部材30の貫通孔32bに亘り挿通され、第1の型部材30の貫通孔32bから突出する第1のガイドピン36が設けられている。
この第1のガイドピン36は、型閉時において、後述する可動側金型16の第2のガイドピン62と共に、各固定側金型14および可動側金型16の位置決めのために設けられている。
可動側金型16は、第2の取付板42、可動側板46、第2のクランプ部材50、第2の型部材56および第2のレンズ保持部材66を有するものである。可動側金型16は、固定側金型14に対して開閉方向Vに移動可能なものである。
第2の取付板42は、可動側金型16の最下部に設けられるものであり、エジェクターピン64が挿通される貫通孔44aが形成されている。
可動側板46は、第2の取付板42の表面42aに、その裏面46bが接して設けられている。
また、可動側板46には、第2の取付板42に形成された貫通孔44aと連通する貫通孔46cが形成されている。
また、可動側板46には、その表面46aに、収納部46dおよびガイドホール48が形成されている。
また、可動側板46には、その略中央に開口部46eが形成されている。開口部46eの裏面46b側の端部には、開口部46eの内面沿って切欠部46fが形成されている。
第2のクランプ部材50は、固定側金型14の第1のクランプ部材24とともに、レンズ部72を所定の保持精度でレンズ収納部68に保持するものである。
この第2のクランプ部材50は、基本的には、第1のクランプ部材24と同様の構成を有するものである。この第2のクランプ部材50は、基部52とフランジ部54とからなるものである。基部52には、可動側板46の開口部46eと連通する貫通孔50aが形成されている。この貫通孔50aの表面52a側の端部は面取りがされており、斜面52c(図7(a)参照)が形成されている。
また、基部52には、可動側板46のエジェクターホール46cと連通するエジェクターホール54cが形成されている。このエジェクターホール54cは、基部52の表面52aに達するものである。
フランジ部54には、可動側板46のガイドホール48と整合する位置に、ガイドホール54aが形成されている。
また、基部52の裏面52bには、可動側板46の収納部46dと整合する位置に、収納部54bが形成されている。
第2の取付板42の貫通孔44a、可動側板46のエジェクターホール46c、およびフランジ部54のエジェクターホール54cに、エジェクターピン64が挿通されており、エジェクターピン64は、エジェクター装置(図示せず)により、第2のクランプ部材50の表面52aから突出可能である。
第2の型部材56は、第2のクランプ部材50を覆うように設けられるものであり、この第2の型部材56は、固定側金型14の第1の型部材30とともに、パーティングラインPL(図5参照)を形成するものである。
第2の型部材56は、箱状の部材からなるものであり、上面部(折曲部)58に開口部58aが形成されている。第2のクランプ部材50は、基部52の側面52bが、第2の型部材56の開口部58aの内周面と接するように設けられている。
可動側板46の収納部46dと、第2のクランプ部材50の収納部54bとにまたがって第2のリターンスプリング60が設けられている。この第2のリターンスプリング60により、第2のクランプ部材50は、フランジ部54が第2の型部材56の上面部58に接するように付勢される。
なお、第2の型部材56は、その内部の高さが、第2のクランプ部材50のフランジ部54の厚さよりも高いものであり、第2のリターンスプリング60により付勢され、第2のクランプ部材50のフランジ部54との間に隙間sが生じる。
また、第2の型部材56には、第2のクランプ部材50のフランジ部54のガイドホール54aに整合する位置に、貫通孔58bが形成されている。
さらに、第2の型部材56には、第1のガイドピン62が挿入されるガイド孔58cが形成されている。
第2のレンズ保持部材66は、第1のレンズ保持部材38とともに、所定の精度で、レンズ部72を保持するものである。
この第2のレンズ保持部材66は、円柱の一方の端部に凹部が形成され、リング状の保持部66aが形成された部材からなるものである。また、第2のレンズ保持部材66の他方の端部の外周面には、フランジ部66cが形成されている。
第2のレンズ保持部材66は、可動側板46の開口部46eと、第2のクランプ部材50の貫通孔50aに亘り配置されている。可動側板46の切欠部46fに、第2のレンズ保持部材66のフランジ部66cが係止されている。
可動側板46のガイドホール48、第2のクランプ部材50のガイドホール54a、および第2の型部材56の貫通孔58bに亘り挿通されており、第2の型部材56の貫通孔58bから突出する第2のガイドピン62が設けられている。この第2のガイドピン62は、型閉時において、第1のガイドピン32とともに、各固定側金型14および可動側金型16の位置決めのために設けられているものである。
本実施形態のレンズ成形用金型10においては、固定側金型14および可動側金型16が閉じられると、レンズ収納部68が形成され、レンズ部72の光軸の傾き、光軸の位置のずれ等が所定の精度(所定の保持精度)に保たれて、第1のクランプ部材24の斜面26cおよび第2のクランプ部材52の斜面52cにより、レンズ部72の外周面72aの角72b、72cが保持される。このようにして、レンズ収納部68にレンズ部72が保持される。
また、本実施形態のレンズ成形用金型10においては、可動側金型16を更に固定側金型14に向けて移動させると、第2のガイドピン62により、第1のクランプ部材24が上方向の押圧され、更には第1のガイドピン36により第2のクランプ部材50が下方に押圧される。このため、レンズ部72は、第1のクランプ部材24の斜面26cおよび第2のクランプ部材52の斜面52cによる保持が解除され、第1のクランプ部材24と第2のクランプ部材52とが所定の距離離間し、円環状のキャビティCが形成される。このキャビティCが、円環状の鏡枠76となる溶融樹脂が供給される空間となる。この空間の開閉方向Vの距離(鏡枠76の厚さ)は、第1の型部材30と第1のクランプ部材24のフランジ部28との隙間s、および第2の型部材56と第2のクランプ部材50のフランジ部54との隙間sに応じて適宜決定されるものである。このように、鏡枠76となるキャビティCの開閉方向Vの距離を調整することができ、鏡枠76の厚さを調整することができる。
また、鏡枠76の幅は、第1のクランプ部材24の表面26aおよび第2のクランプ部材50の表面52aの開閉方向Vに直交する水平方向Hにおける長さで規定されるものである。
また、第1のクランプ部材24と第2のクランプ部材52とによる保持の解除と同時に、第1のレンズ保持部材38および第2のレンズ保持部材66によりレンズ部72が、光軸が所定の精度となるように保持される。この場合、第1の型部材30と第2の型部材56との各表面30a、56aが合わさり型が閉じられる。
このように、本実施形態のレンズ成形用金型10においては、第1のクランプ部材24と第2のクランプ部材52によりレンズ部72を保持した後、型締めの際に、レンズ部72は、第1のレンズ保持部材38および第2のレンズ保持部材66により光軸が所定の精度となるように保持される。このとき、第1のレンズ保持部材38および第2のレンズ保持部材66がレンズ部72を保持するとともに、レンズ収納部68内に溶融樹脂への流入を防止するシール機能を発揮する。このように、第1のレンズ保持部材38が第2のレンズ保持部材66とともにレンズ部72を保持する場合、スプリング40によりレンズ部72への過度の力が吸収され、過度力がレンズ部72に作用することが抑制される。これにより、レンズ部72が、所定の保持精度で保持される。
本実施形態のレンズ成形用金型10においては、以上のように一連の動作により、鏡枠76を成形することができる。しかも、レンズ部72の保持精度を高くすることができるため、光軸の傾き等を小さくすることができ、成形される鏡枠76の光軸に対する精度を高くすることができる。このことから、最終的に得られるレンズ70の成形精度を高くすることができ、品質が優れたレンズ70を得ることができる。
なお、本実施形態のレンズ成形用金型10においては、第1のクランプ部材24と第2のクランプ部材52によりレンズ部72の角72b、72cを保持するため、レンズ部72のレンズ面を保持する従来のベルクランプ方式と異なり、レンズ部72の保持に際して、レンズ面の曲率に影響を受けない。更には片側が平面を有するレンズ部であっても保持することができる。
なお、本実施形態のレンズ成形用金型10においては、第1の取付板12のスプルー12cおよびランナー12d、固定板22のランナー22b、固定側板18のランナー20、ならびに第1のクランプ部材24のランナー24bにより、溶融樹脂をキャビティCに供給するための供給路が構成される。図1においては、供給路を、1つだけ図示しているが、本実施形態のレンズ成形用金型10においては、1つではなく、例えば、水平方向Hにおいて、第1のクランプ部材24の基部26の表面26aに対して等間隔(120°間隔)で、3つ有するものである。
また、エジェクターピン64についても、図1においては、1つだけ図示しているが、本実施形態のレンズ成形用金型10においては、1つではなく、例えば、水平方向Hにおいて、第2のクランプ部材50の基部52の表面52aに対して等間隔(120°間隔)で、3つ有するものである。
さらに、第1のガイドピン32および第1のリターンスプリング34、ならびに第2のガイドピン64および第2のリターンスプリング60についても、図1においては、それぞれ1つだけ図示しているが、本実施形態のレンズ成形用金型10においては、1つに限定されるものではなく、所定の位置決め精度が得られるように、複数設ける構成でもよい。このように、第1のガイドピン32および第1のリターンスプリング34、ならびに第2のガイドピン64および第2のリターンスプリング60について、その数は適宜変更されるものである。
次に、本実施形態のレンズの製造方法について、図2(a)および(b)、ならびに図3〜図7(a)および(b)を参照して詳細に説明する。
図3〜図6は、本実施形態のレンズ成形用金型を用いたレンズの製造方法を工程順に示す模式的断面図である。図7(a)は、本実施形態のレンズ成形用金型を用いたレンズの製造方法の型閉じ工程を説明するため、要部を拡大して示す模式的断面図であり、(b)は、本実施形態のレンズ成形用金型を用いたレンズの製造方法の鏡枠成形工程を説明するため、要部を拡大して示す模式的断面図である。
本実施形態のレンズ成形用金型10により、レンズ70を製造する場合、先ず、予めレンズ部72を作製しておく。この場合、レンズ部72の外周部72aを研削し、レンズ部72の外周部72aに角を有するものとし、さらにはレンズ部72の光軸に対する外周部72aの偏心を小さくしておく。
次に、図3に示すように、可動側金型16を固定側金型14に対して開き、例えば、レンズ部72を第1のレンズ保持部材38および第2のレンズ保持部材66との間に配置し、固定側金型14と可動側金型16とを閉じる。このとき、第1のガイドピン36が、ガイド孔58cに挿入され、第2のガイドピン62がガイド孔32cに挿入されて、固定側金型14と可動側金型16との位置決めがなされる。
また、固定側金型14と可動側金型16とが閉じられた場合、図4に示すように、第1のクランプ部材24と第2のクランプ部材50とにより挟み込まれてレンズ部72が保持される。
より詳細には、図7(a)に示すように、第1のクランプ部材24と第2のクランプ部材50とによるレンズ部72の保持は、レンズ部72の外周部72aの角72bが第1のクランプ部材24の斜面26cに当接し、レンズ部72の外周部72aの角72cが第2のクランプ部材50の斜面52cに当接して保持される。このとき、第1のクランプ部材24は、第1のリターンスプリング34により付勢されているものの、第1のリターンスプリング34の弾性力によりレンズ部72の角72bに過度の力が作用しない。また、第2のクランプ部材50は、第2のリターンスプリング60により付勢されているものの、第2のリターンスプリング60の弾性力によりレンズ部72の角72cにも過度の力が作用しない。これにより、レンズ部72の各角72b、72cの損傷などを防ぐことができる。
また、レンズ部72は、外周部72aの光軸に対する偏心が小さいため、レンズ部72の各角72b、72cがそれぞれ第1のクランプ部材24の斜面26cおよび第2のクランプ部材50の斜面52cにより保持することにより、所定の保持精度でレンズ部72をレンズ成形用金型10のレンズ収納部68内に保持できる。
次に、図5に示すように、更に可動側金型16を固定側金型14に向けて移動させて、可動側金型16を固定側金型14に所定の力で押し付けて型締めをする。
この場合、第1の型部材30の表面32aと第2の型部材60の表面60aとが接触し、パーティングラインPLが形成される。この時、図7(b)に示すように、第1のレンズ保持部材38の保持部38cの先端39がレンズ部72のレンズ裏面75aに接触し、第2のレンズ保持部材66の保持部66aの先端67がレンズ部72のレンズ表面75bに接触して、第1のクランプ部材24と第2のクランプ部材50とによる所定の保持精度を保ったまま、第1のレンズ保持部材38および第2のレンズ保持部材66によりレンズ部72が保持される。
第1のレンズ保持部材38は、第2のレンズ保持部材66とともにレンズ部72を保持する場合、スプリング40により、レンズ部72に過度の力が吸収され、レンズ部72に大きな力が作用しない。
また、第1のガイドピン36により第2のクランプ部材50が、第2のリターンスプリング60に抗して可動側板46の表面46aに押し付けられる。
更には第2のガイドピン62により第1のクランプ部材24が、固定側板18の裏面18aに、第1のリターンスプリング34に抗して押し付けられる。これにより、第1のクランプ部材24と第2のクランプ部材50とが相互に離間し、レンズ部72の保持が解除される。そして、第1のレンズ保持部材38および第2のレンズ保持部材66によるレンズ部72の保持に切り換えられる。また、第1のクランプ部材24が、固定側板18の裏面18aに押し付けられると、固定側板18のランナー20と、第1のクランプ部材24のランナー24bとが連通し、第1の取付板12のスプルー12cおよびランナー12d、ならびに固定板22のランナー22bとも連通する。これにより、第1の取付板12の注入口12eから溶融樹脂をキャビティCに供給するための供給路が形成される。
次に、射出装置などの溶融樹脂供給源から、鏡枠76を成形するための溶融樹脂を第1の取付板12の注入口12eに所定の射出圧力で供給する。これにより、図5に示すように、溶融樹脂80が第1の取付板12のスプルー12cおよびランナー12d、固定板22のランナー22b、固定側板18のランナー20、ならびに第1のクランプ部材24のランナー24bを経てキャビティCに供給されて、キャビティCが溶融樹脂80で充填される。
このとき、図7(b)に示すように、レンズ部72は、第1のレンズ保持部材38および第2のレンズ保持部材66により挟み込まれて保持されており、これらの第1のレンズ保持部材38および第2のレンズ保持部材66がレンズ収納部68内に溶融樹脂80の進入を防ぐシール部材の役割を果たす。このため、溶融樹脂80がレンズ収納部68内に進入することがなく、鏡枠76の成形以外に溶融樹脂80が利用されることがない。
次に、所定時間経過後、溶融樹脂が硬化すると、鏡枠76が形成される。その後、図6に示すように、可動側金型16を固定側金型14から離して、型開きする。そして、エジェクター装置により、エジェクターピン64を上方に突き出させ、このエジェクターピン64により鏡枠76が支持されて、レンズ70が可動側金型16の上方に保持される。これにより、レンズ70をレンズ成形用金型10から容易に取り出すことができる。
また、型開きの際には、固定側金型14も第1の取付板12から離す。これにより、鏡枠76を形成する際に供給された溶融樹脂80が冷えてできたランナー部材82が固定側金型14から除去される。
本実施形態のレンズ成形用金型10によるレンズ70の製造方法により、図2(a)および(b)に示すように、レンズ部72の外周部72aに、鏡枠76を形成することができる。
また、本実施形態のレンズ成形用金型10およびレンズ成形用金型10によるレンズ70の製造方法においては、レンズ部72を高い精度で保持することができ、この状態を維持して鏡枠76を成形する。このため、レンズ70の光軸に対する鏡枠76の成形精度を高くすることができる。これにより、鏡枠76を基準位置とした場合、レンズの光軸精度を高くすることができる。このように、本実施形態のレンズ成形用金型10によるレンズ70の製造方法においては、成形精度が優れており、品質が優れたレンズ70を製造することができる。
さらに、本実施形態のレンズ成形用金型10およびレンズ成形用金型10によるレンズ70の製造方法においては、レンズ部72の角72b、72cで保持するため、レンズ部72のレンズ面の曲率が大きいものまたは小さいものであっても保持することができる。さらには、角があれば、レンズ部の片側が平面により構成されたものであっても保持することができる。このように、レンズ部72のレンズ面の曲率に依存せずにレンズ部72を保持することができる。
このため、レンズ部72のレンズ面の曲率に依存せずに、鏡枠76を成形することができる。
なお、本実施形態のレンズ成形用金型10においては、第1のクランプ部材24の斜面26cおよび第2のクランプ部材50の斜面52cは、角を保持する形態としたが、これに限定されるものではなく、レンズ部のレンズ面を直接保持する形態であってもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係るレンズ成形用金型の要部を示し、一部を切り欠いて示す模式的斜視図である。
なお、本実施形態においては、図1、図3〜図7(a)および(b)に示す第1の実施形態のレンズ成形用金型10と同一構成物には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態のレンズ成形用金型100は、第1の実施形態のレンズ成形用金型10(図1参照)に比して、可動側金型(第2の金型)102および固定側金型(第1の金型)104の構成が異なり、レンズ部72の保持方法が異なり、それ以外の構成は第1の実施形態のレンズ成形用金型10と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
また、本実施形態のレンズ成形用金型100は、第1の実施形態のレンズ成形用金型10に比して、固定側金型104が第1の形部材30(図1参照)および第1のクランプ部材24(図1参照)が一体的に形成されたものである。さらには、可動側金型102が第2の形部材56(図1参照)および第2のクランプ部材52(図1参照)が一体的に形成されたものである。
可動側金型102は、その表面102aに可動側金型102の中心(図示せず)を中心として、平面視が円形状の第2の切欠部106が形成されている。この第2の切欠部106の中心(可動側金型102の中心)に第2の開口部102bが形成されている。この第2の開口部102bに第2のレンズ保持部材66が設けられている。第2の切欠部106は、第2の開口部102bに連通している。
第2の切欠部106の底面106aの第2の開口部102bに接する縁部に爪部(第1の保持具)112が、第2の切欠部106に突出して、例えば、3個、可動側金型102の中心を中心として、等間隔(120°間隔)で形成されている。
この爪部112は、開口部102aに向うにつれて高さが低くなる斜面112aを有するものである。この斜面112aがレンズ部72の外周部(角)に接する。爪部112により、レンズ部72の外周部が保持される。
また、第2の切欠部106の底面106aには、貫通孔108が形成されており、この貫通孔108にエジェクターピン110が挿通されており、このエジェクターピン110は、エジェクター装置(図示せず)により上方に突き出される。
固定側金型104は、その表面104aに固定側金型104の中心(図示せず)を中心として、平面視が円形状の第1の切欠部120が形成されている。この第1の切欠部120の中心(固定側金型104の中心)に第1の開口部104bが形成されている。この第1の開口部104bに第1のレンズ保持部材38が設けられている。第1の切欠部120は、第1の開口部104bに連通している。
第1の切欠部120の底面120aの第1の開口部104bに接する縁部に爪部(第2の保持具)122が、第1の切欠部120に突出して、例えば、3個、固定側金型104の中心として、等間隔(120°間隔)で、可動側金型102の爪部112が形成されている位置とは異なる位置に形成されている。
なお、爪部112、122を等間隔に配置することにより、レンズ部を高い保持精度で保持することができる。
本実施形態のレンズ成形用金型100においては、可動側金型102および固定側金型104が閉じられると、第1の切欠部120および第2の切欠部106により、キャビティCが形成される。このキャビティCは鏡枠76を形成するためのものである。
また、固定側金型104には、第1の切欠部120の底面120aに達するランナー124が形成されている。このランナー124を通り、溶融樹脂がキャビティCに供給される。
本実施形態においては、第1のレンズ保持部材38および第2のレンズ保持部材66により、レンズ部72のレンズ面が保持されるとともに、可動側金型102および固定側金型104の爪部112、122により、レンズ部72の外周部が保持される以外は、第1の実施形態のレンズ成形用金型10と同様の構成である。このため、本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、レンズ部72の保持に第1のレンズ保持部材38および第2のレンズ保持部材66を用いるため、レンズ部72を、第1の実施形態よりも高い精度で保持することができ、レンズ70の光軸に対する鏡枠の成形精度を更に高くすることができる。このため、品質が更に優れたレンズ70を製造することができる。
さらに、本実施形態においては、第1のレンズ保持部材38および第2のレンズ保持部材66によりレンズ部72のレンズ面を保持し、爪部112、122によりレンズ部の外周部を保持するため、レンズ部のレンズ面を保持する従来のベルクランプ方式と異なり、レンズ部の保持に際して、レンズ面の曲率の影響を小さくすることができる。
また、本実施形態のレンズ成形用金型100によるレンズの製造方法においても、第1の実施形態のレンズの製造方法と、レンズ部72の外周部の保持方法が異なるだけであり、それ以外の製造方法は同様であり、上述の如く、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
本実施形態のレンズの製造方法においては、レンズ部72を第1のレンズ保持部材38および第2のレンズ保持部材66の間に設け、次に、可動側金型102および固定側金型104を閉じると、第2の切欠部106および凹部120により、キャビティCが形成される。
このとき、第1のレンズ保持部材38および第2のレンズ保持部材66にレンズ部72が保持されるとともに、爪部112、および爪部122によりレンズ部72が保持される。
次に、ランナー124を介して溶融樹脂をキャビティCに供給する。これにより、レンズ部72の周囲に鏡枠(図示せず)が形成され、レンズが得られる。
本実施形態においては、爪部112、122が後退するものではないため、爪部112、122により、鏡枠に凹部が形成されることになる。しかしながら、鏡枠の機能としては、十分な性能を有し、しかも鏡枠は、第1の実施形態よりも高い成形精度で形成されたものである。
また、本実施形態においては、爪部112、122の形成位置は、特に限定されるものではなく、可動側金型132および固定側金型134において、相互に爪部112、122が形成されていない位置に設けることが好ましい。これにより、より一層レンズ部72を高い保持精度で保持することができる。
また、爪部112、122の数も特に、限定されるものではなく、少なくとも3個以上、等間隔に設けることが好ましい。
なお、本実施形態においては、可動側金型102に形成された爪部112、および固定側金型104に形成された爪部122は、いずれも一体的に形成されたものであるが、本発明においては、一体的に形成されることに限定されるものではない。爪部112は、可動側金型102に対して別体に形成してもよく、爪部122も可動側金型102に対して別体に形成してもよい。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態に係るレンズ成形用金型の要部を示す模式的部分断面図である。
なお、本実施形態においては、図1、図3〜図7(a)および(b)に示す第1の実施形態のレンズ成形用金型10と同一構成物には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態のレンズ成形用金型130は、第1の実施形態のレンズ成形用金型10(図1参照)に比して、可動側金型(第2の金型)132および固定側金型(第1の金型)134の構成が異なり、レンズ部72のクランプ方法が異なり、それ以外の構成は第1の実施形態のレンズ成形用金型10と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
また、本実施形態のレンズ成形用金型130は、固定側金型134が第1の形部材30(図1参照)および第1のクランプ部材24(図1参照)が一体的に形成されたものである。さらには、可動側金型132が第2の形部材56(図1参照)および第2のクランプ部材52(図1参照)が一体的に形成されたものである。
可動側金型132は、可動側金型132の中心(図示せず)を中心として、その表面132aに、第2の開口部132bが円筒状に形成されている。この第2の開口部132bに第2のレンズ保持部材140が設けられている。
また、可動側金型132は、その表面132aに、一定の幅で第2の切欠部136が第2の開口部132bに連通して形成されている。
本実施形態の第2のレンズ保持部材140は、第1の実施形態の第2のレンズ保持部材66(図1参照)に比して、外径が大きく、キャビティCの一部を構成するとともに、レンズ部72を保持する保持部140aに加え、レンズ部72を支えるピン(第1の保持具)142が設けられる貫通孔140bが、保持部140aの外側に形成されている点が異なり、それ以外の構成は、第1の実施形態の第2のレンズ保持部材66(図1参照)と同じ構成であるため、その詳細な説明は省略する。
また、第2のレンズ保持部材140の貫通孔140bには、例えば、3個、可動側金型132の中心を中心として、等間隔(120°間隔)に形成されている。各貫通孔140bには、第2の切欠部136に突出するように、ピン142が設けられている。
なお、第2の切欠部136の底面136aには、図示はしないが、貫通孔が形成されており、この貫通孔にエジェクターピン(図示せず)が挿通されている。このエジェクターピンは、エジェクター装置(図示せず)により上方に突き出される。
また、固定側金型134は、固定側金型134の中心(図示せず)を中心として、その表面134aに、第1の開口部134bが円筒状に形成されている。この第1の開口部134bに第1のレンズ保持部材150が設けられている。
また、固定側金型134は、その表面134aに、一定の幅で第1の切欠部144が第1の開口部134bの内周面に連通して形成されている。
本実施形態の第1のレンズ保持部材150は、第1の実施形態の第1のレンズ保持部材38(図1参照)に比して、外径が大きく、キャビティCの一部を構成するとともに、レンズ部72を保持する保持部150aに加え、レンズ部72を支えるピン(第2の保持具)142が設けられる貫通孔150bが、保持部150aの外側に形成されている点が異なり、それ以外の構成は、第1の実施形態の第1のレンズ保持部材38(図1参照)と同じ構成であるため、その詳細な説明は省略する。
また、第1のレンズ保持部材150の貫通孔150bには、例えば、3個、固定側金型134の中心を中心として、等間隔(120°間隔)で、かつ可動側金型132のピン142の配置位置とは異なる位置に形成されている。各貫通孔150bには、第1の切欠部144に突出するように、ピン142が設けられている。
なお、本実施形態において、ピン142は、その先端の断面形状が、第1のレンズ保持部材38の先端39(図7(a)参照)の断面形状と同様の形状を有するものである。このピン142の先端がレンズ部72の外周面に接して、レンズ部の外周面が保持される。
本実施形態においては、可動側金型132および固定側金型134に、それぞれピン142を等間隔に設けることにより、レンズ部72を高い保持精度で保持することができる。
本実施形態のレンズ成形用金型130においては、可動側金型132および固定側金型134が閉じられると、第2の切欠部136および第1の切欠部144により、キャビティCが形成される。このキャビティCが鏡枠(図示せず)になる。
また、固定側金型134には、第1の切欠部144の底面144aに達するランナー146が形成されている。このランナー146を通り、溶融樹脂がキャビティCに供給される。
本実施形態においては、第1のレンズ保持部材150および第2のレンズ保持部材140により、レンズ部72のレンズ面が保持されるとともに、可動側金型132のピン142および固定側金型134のピン142により、レンズ部72の外周部が保持される以外は、第1の実施形態のレンズ成形用金型と同様の構成である。このため、本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、レンズ部72の保持に第1のレンズ保持部材150および第2のレンズ保持部材140を用いるため、レンズ部72を第1の実施形態よりも高い精度で保持することができ、レンズ70の光軸に対する鏡枠の成形精度を更に高くすることができる。このため、品質が更に優れたレンズ70を製造することができる。
さらに、本実施形態においては、第1のレンズ保持部材150および第2のレンズ保持部材140によりレンズ部72のレンズ面を保持し、爪部142によりレンズ部の外周部を保持するため、レンズ部のレンズ面を保持する従来のベルクランプ方式と異なり、レンズ部の保持に際して、レンズ面の曲率の影響を小さくすることができる。
また、本実施形態のレンズ成形用金型130によるレンズの製造方法においても、第1の実施形態のレンズの製造方法と、レンズ部72の外周部の保持方法が異なるだけであり、それ以外の製造方法は同様であり、上述の如く、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
本実施形態のレンズの製造方法においては、レンズ部72を第1のレンズ保持部材150および第2のレンズ保持部材150の間に設け、次に、可動側金型132および固定側金型134を閉じると、第2の切欠部136および第1の切欠部144により、キャビティCが形成される。
このとき、第1のレンズ保持部材150および第2のレンズ保持部材140にレンズ部72が保持されるとともに、ピン142によりレンズ部72が保持される。
次に、ランナー146を介して溶融樹脂をキャビティCに供給する。これにより、レンズ部72の周囲に鏡枠(図示せず)が形成され、レンズが得られる。
本実施形態においては、ピン142が後退するものではないため、ピン142により、鏡枠に凹部が形成されることになる。しかしながら、鏡枠の機能としては、十分な性能を有し、しかも鏡枠は、第1の実施形態よりも高い成形精度で形成されたものである。
なお、本実施形態においては、ピン142の形成位置は、特に限定されるものではなく、可動側金型132および固定側金型134において、相互にピン142が形成されていない位置にピン142を設けることが好ましい。これにより、より一層レンズ部72を高い保持精度で保持することができる。
また、可動側金型132および固定側金型134のそれぞれにおけるピン142の数も特に、限定されるものではなく、少なくとも3個以上、等間隔に設けることが好ましい。
なお、本実施形態においても、可動側金型132および固定側金型134のそれぞれに設けられたピン142は、いずれも別体に形成されたものであるが、これに限定されるものではない。本発明においては、ピン142を一体的に形成してもよい。
以上、本発明のレンズ成形用金型およびレンズの製造方法について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良または変更を行ってもよいのは、もちろんである。
本発明の第1の実施形態に係るレンズ成形用金型を示す模式的断面図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態に係るレンズ成形用金型により作製されるレンズを示す模式的斜視図であり、(b)は、本発明の第1の実施形態に係るレンズ成形用金型により作製されるレンズを示す模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るレンズ成形用金型を用いたレンズの製造方法の工程を示す模式的断面図である。 図3の次の工程を示す模式的断面図である。 図4の次の工程を示す模式的断面図である。 図5の次の工程を示す模式的断面図である。 (a)は、本実施形態のレンズ成形用金型を用いたレンズの製造方法の型閉じ工程を説明するため、要部を拡大して示す模式的断面図であり、(b)は、本実施形態のレンズ成形用金型を用いたレンズの製造方法の鏡枠成形工程を説明するため、要部を拡大して示す模式的断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るレンズ成形用金型の要部を示し、一部を切り欠いて示す模式的斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係るレンズ成形用金型の要部を示す模式的部分断面図である。
符号の説明
10 レンズ成形用金型
12 第1の取付板
12c スプルー
12d ランナー
12e 注入口
14 固定側金型
16 可動側金型
18 固定側板
22 固定当板
24 第1のクランプ部材
30 第1の型部材
34 第1のリターンスプリング
36 第1のガイドピン
38 第1のレンズ保持部材
42 第2の取付板
46 可動側板
50 第2のクランプ部材
56 第2の型部材
60 第2のリターンスプリング
62 第2のガイドピン
64 エジェクターピン
66 第2のレンズ保持部材
68 レンズ収納部
70 レンズ
72 レンズ部
72a 外周部
76 鏡枠
80 溶融樹脂
82 ランナー部材

Claims (9)

  1. 外周部に角を有するレンズ部と、前記外周部に形成された円環状の鏡枠とを有するレンズのレンズ成形用金型であって、
    対向して配置され、開閉可能な第1の金型と、第2の金型とを有し、
    前記第1の金型は、中心に開口部が形成された基部およびフランジ部を備える第1のクランプ部材と、前記開口部に配置され、前記レンズ部のレンズ面を保持する保持部を備える第1のレンズ保持部材と、前記第1のクランプ部材の前記フランジ部を覆う折曲部を備える第1の型部材とを有し、
    前記第2の金型は、中心に開口部が形成された基部およびフランジ部を備え、前記第1のクランプ部材と対をなす第2のクランプ部材と、前記開口部に配置され、前記レンズ部のレンズ面を保持する保持部を備え、前記第1のレンズ保持部材と対をなす第2のレンズ保持部材と、前記第2のクランプ部材の前記フランジ部を覆う折曲部を備え、前記第1の型部材と対をなす第2の型部材とを備え、
    1対の前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部材は、前記レンズ部が各前記開口部の間に配置され、前記レンズ部を挟み込んで所定の保持精度で前記レンズ部の外周部を保持するものであり、1対の前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材は、前記レンズ部のレンズ面を挟み込んで所定の保持精度で保持するものであり、1対の前記第1の型部材および前記第2の型部材は、前記第1の金型と前記第2の金型とが閉じられた場合、前記折曲部が互いに接触してパーティングラインを形成するものであり、
    前記第1の金型と、前記第2の金型を閉じた場合、前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部材により前記レンズ部の外周部が保持され、その後前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材により前記レンズ面が保持されるとともに、前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部を所定の距離離間させて前記レンズ部の保持を解除し、前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材、前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部材、ならびに前記第1の型部材および前記第2の型部材の各折曲部により、前記鏡枠を成形するための円環状のキャビティが形成されることを特徴とするレンズ成形用金型。
  2. 前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部材は、各開口部の端面に、斜面が形成され、前記斜面により前記レンズ部の外周部が保持される請求項1に記載のレンズ成形用金型。
  3. 外周部に角を有するレンズ部と、前記外周部に形成された円環状の鏡枠とを有するレンズのレンズ成形用金型であって、
    対向して配置され、開閉可能な第1の金型と、第2の金型とを有し、
    前記第1の金型は、その表面の中心に第1の開口部が形成されるとともに、前記表面に前記第1の開口部に連通する第1の切欠部が形成されており、さらに前記第1の開口部に配置され、前記レンズ部のレンズ面を保持する保持部を備える第1のレンズ保持部材と、前記第1の切欠部に突出して設けられ前記レンズ部の外周部を保持する第1の保持具とを備える第1の型部材を有し、
    前記第2の金型は、その表面の中心に第2の開口部が形成されるとともに、前記第1の切欠部とともに前記鏡枠を形成するためのキャビティを構成する第2の切欠部が前記表面に前記第2の開口部に連通して形成されており、さらに前記第2の開口部に配置され、前記レンズ部のレンズ面を保持する保持部を備え、前記第1のレンズ保持部材と対をなす第2のレンズ保持部材と、前記第2の切欠部に突出して設けられ前記レンズ部の外周部を保持する第2の保持具とを備える第2の型部材を有し、
    1対の前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材は、前記レンズ部のレンズ面を挟み込んで所定の保持精度で保持するものであり、
    前記第1の金型と、前記第2の金型を閉じた場合、前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材により前記レンズ面が保持されるとともに、前記第1の保持具および前記第2の保持具により前記レンズ部の外周部が保持され、前記第1の切欠部および前記第2の切欠部により、前記キャビティが形成されることを特徴とするレンズ成形用金型。
  4. 前記第1の保持具および前記第2の保持具は、それぞれ少なくとも3個等間隔に設けられている請求項3に記載のレンズ成形用金型。
  5. 前記第1の保持具および前記第2の保持具は、それぞれ互いに異なる位置に設けられている請求項3または4に記載のレンズ成形用金型。
  6. 前記第1の保持具および前記第2の保持具は、前記レンズ部の外周部と接する先端部に斜面が形成され、前記斜面により前記レンズ部の外周部を保持するものである請求項3〜5のいずれか1項に記載のレンズ成形用金型。
  7. 外周部に角を有するレンズ部と、前記外周部に形成された円環状の鏡枠とを有するレンズを、前記レンズ部の外周部に前記鏡枠を成形することにより製造するレンズの製造方法であって、
    所定の保持精度で、前記レンズ部の外周部を保持する工程と、
    前記レンズ部の前記レンズ面を保持するとともに、前記レンズ部の外周部の保持を解除する工程と、
    前記レンズ部の前記レンズ面を保持した状態で、前記鏡枠を成形するための円環状のキャビティを形成する工程と、
    前記キャビティに溶融樹脂を充填する工程とを有することを特徴とするレンズの製造方法。
  8. 外周部に角を有するレンズ部と、前記外周部に形成された円環状の鏡枠とを有するレンズを、前記レンズ部の外周部に前記鏡枠を1対の第1の金型と第2の金型とを用いて成形するレンズの製造方法であって、
    前記1対の第1の金型と第2の金型は、開閉方向に移動可能であり、前記レンズ部を挟み込んで所定の保持精度で前記レンズ部の外周部を保持する1対の第1のクランプ部材および第2のクランプ部材と、前記レンズ部のレンズ面を所定の保持精度で保持する1対の第1のレンズ保持部材および第2のレンズ保持部材と、前記第1の金型と前記第2の金型とが閉じられた場合、パーティングラインを形成する1対の第1の型部材および第2の型部材とを有するものであり、
    前記第1の金型と、前記第2の金型との間に前記レンズ部を配置し、第1のクランプ部材および第2のクランプ部材により、前記レンズ部の外周部を所定の保持精度で保持する工程と、
    第1のレンズ保持部材および第2のレンズ保持部材により前記レンズ部の前記レンズ面を保持するとともに、前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部材を所定の距離離間させ、前記レンズ部の外周部の保持を解除する工程と、
    前記レンズ部の前記レンズ面を保持した状態で、前記第1のレンズ保持部材および前記第2のレンズ保持部材、前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部材、ならびに前記第1の型部材および前記第2の型部材の各折曲部により、前記鏡枠を成形するための円環状のキャビティを形成する工程と、
    前記キャビティに溶融樹脂を充填する工程とを有することを特徴とするレンズの製造方法。
  9. 外周部に角を有するレンズ部と、前記外周部に形成された円環状の鏡枠とを有するレンズを、前記レンズ部の外周部に前記鏡枠を1対の第1の金型と第2の金型とを用いて成形するレンズの製造方法であって、
    前記1対の第1の金型と第2の金型は、開閉方向に移動可能であり、前記レンズ部のレンズ面を所定の保持精度で保持する1対の第1のレンズ保持部材および第2のレンズ保持部材と、前記レンズ部の外周部を保持する第1の保持具および第2の保持具と、前記第1の金型と前記第2の金型とが閉じられた場合、前記鏡枠を形成するためのキャビティを形成する第1の切欠部および第2の切欠部とを有するものであり、
    前記第1の金型と、前記第2の金型との間に前記レンズ部を配置し、前記第1の金型および前記第2の金型を閉じて、第1のレンズ保持部材および第2のレンズ保持部材により前記レンズ部の前記レンズ面を保持するとともに、前記第1の保持具および前記第2の保持具により前記レンズ部の外周部を保持し、前記第1の切欠部および第2の切欠部により、キャビティが形成される工程と、
    前記キャビティに溶融樹脂を充填する工程とを有することを特徴とするレンズの製造方法。
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