JP2008155221A - ろう材、圧電デバイス、圧電デバイスの封止方法 - Google Patents

ろう材、圧電デバイス、圧電デバイスの封止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的低融点で扱いやすく、強度、接着性に優れ、かつ安価であるろう材、及び圧電デバイスを提供する。
【解決手段】組成比(Au(wt%),Ag(wt%),Sn(wt%))が、Au、Ag、Snの三元組成図において、点A1(41.8, 7.6,50.5)、点A2(62.6, 3.4,34.0)、点A3(75.7, 3.2,21.1)、点A4(53.6,22.1,24.3)、点A5(30.3,33.2,36.6)に囲まれる領域にあることを特徴とするろう材。
【選択図】図1

Description

本発明は、ろう材、圧電デバイス、圧電デバイスの封止方法に関するものである。
圧電振動子、圧電発信器等の圧電デバイスは、パッケージ内に圧電振動片を気密に封止した構造が一般的である(例えば特許文献1,2参照)。特許文献1又は2記載の圧電デバイスでは、パッケージ外面に形成されて内部と連通する封止孔に、Au−SnやAu−Ge等の低融点金属からなる金属ボールを配置し、これにレーザ光を照射して溶融させ、封止孔を閉塞した状態で硬化させて圧電振動片を封止している。
特開2002−009577号公報 特開2003−158439号公報
表1に、封止用ろう材として適用可能性のある合金の例を示す。以下に詳細を述べるように、現在知られている合金では、ろう付け性(封止性)、経済性等を同時に満たすものは得られていない。
No.1は共晶組成のSn−Pb系はんだであるが、この組み合わせでは融点が低く、はんだリフローに耐えるものではないため条件に合わない。また、Pbを含むことから環境に対する負荷が高く、使用を控えなければならない。
No.2のAu−Snは、融点が280℃であり、上記した融点の範囲では下限に位置するが使用可能な範囲である。しかし、Auが重量比で80%も含まれているため価格の面で不利である。
No.3のAu−Geも技術的条件は優れているがAu含有量が88%であり、価格の面から同じく不利である。
No.4のAu−Sbは、Au−SnやAu−Geに比して若干Au含有量を少なくできるが、機械的に極めて脆く、実使用面で大きな制約を受けることとなる。
Figure 2008155221
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、比較的低融点で扱いやすく、強度、接着性に優れ、かつ安価であるろう材、及び圧電デバイスを提供することを目的としている。
本発明のろう材は、上記課題を解決するために、組成比(Au(wt%),Ag(wt%),Sn(wt%))が、Au、Ag、Snの三元組成図において、点A1(41.8, 7.6,50.5)、点A2(62.6, 3.4,34.0)、点A3(75.7, 3.2,21.1)、点A4(53.6,22.1,24.3)、点A5(30.3,33.2,36.6)に囲まれる領域にあることを特徴とする。
本発明では、上記のように領域を規定して組成範囲を限定したことで、Au含有量を従来に比して減少させつつ、封止材として同等の特性が得られるようにしている。
また、組成比(Au(wt%),Ag(wt%),Sn(wt%))が、Au、Ag、Snの三元組成図において、点B1(47.8,14.2,38.0)、点B2(62.7, 5.5,31.8)、点B3(60.2,12.6,27.1)、点B4(49.3,21.0,29.8)、に囲まれる領域にあることを特徴とする。
本発明では、このような組成範囲に限定することで、先の組成範囲のもので得られる効果に加え、さらに良好な耐熱性が得られるろう材とすることができる。
Au又はAgと固溶体を形成し、バルクの融点が400℃以上である金属元素を、0.1wt%以上3%以下含有する構成としてもよい。このような構成とすれば、ろう材の融点と硬さを上昇させ、耐熱性及び機械強度に優れるろう材が得られる。
前記金属元素は、Ni,Pd,Ptのいずれかであることが好ましい。また、前記金属元素が、Ni,Pd,Ptから選ばれる複数の金属元素であり、当該金属元素の合計の含有量が、0.1wt%以上3wt%以下であることが好ましい。
このように、前記金属元素は、単体で添加してもよく、複数元素の混合物を添加してもよい。いずれの添加形態であっても、融点と硬さを上昇させ、耐熱性及び機械強度を向上させることができる。
また本発明において、以上に説明したろう材はボール状に成形されていてもよい。かかるろう材は狭小な封止孔の封止に有用である。
本発明の圧電デバイスは、パッケージのキャビティ内に圧電振動片を気密に封止してなる圧電デバイスであって、前記キャビティの内部と前記パッケージの外部とを連通する封止孔が、先に記載の本発明のろう材を用いて封止されていることを特徴とする。
この封止方法によれば、良好な封止性が得られ、かつ安価に提供可能な本発明のろう材によって封止孔が封止されるので、良好な気密封止構造が形成された圧電デバイスを安価に提供することができる。
本発明の圧電デバイスの封止方法は、パッケージのキャビティ内に圧電振動片を気密に封止してなる圧電デバイスの封止方法であって、前記キャビティの内部と前記パッケージの外部とを連通する封止孔に対して、先の本発明のろう材を球形に形成してなる封止材を配置し、前記封止材に対してレーザ光を照射することにより、前記封止孔を閉塞することを特徴とする。
この封止方法によれば、良好な封止性が得られ、かつ安価に提供可能な本発明のろう材によって封止孔が封止されるので、良好な気密封止構造が形成された圧電デバイスを安価に製造することができる。
本発明の電子部品は、先に記載の本発明のろう材を用いて封止された気密封止構造を備えたことを特徴とする。この構成によれば、本発明のろう材を用いていることで、封止性に優れた気密封止構造を具備する電子部品を安価に提供することができる。
(第1の実施形態)
[Au−Ag−Sn三元合金ろう材]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明に係るろう材の主要構成元素であるAu、Ag、Snの三元組成図である。表2は、図1に示す点A1〜A5、点B1〜B4、点C1、点X1〜X6の組成、融点等を示すものである。
Figure 2008155221
本実施形態のろう材は、図1に示す三元組成図に黒丸の点で示されている点A1〜A5に囲まれる領域にあることを特徴とするものである。具体的には、組成比(Au(wt%),Ag(wt%),Sn(wt%))が、点A1(41.8, 7.6,50.5)、点A2(62.6, 3.4,34.0)、点A3(75.7, 3.2,21.1)、点A4(53.6,22.1,24.3)、点A5(30.3,33.2,36.6)に囲まれる領域にあるものである。
本発明では、上記のように領域を規定して組成範囲を限定したことで、Au含有量を従来に比して減少させつつ、封止材として同等の特性が得られるようにしている。
また本発明では、図1に示すように、Au含有量は30.3wt%%以上75.7wt%以下であり、先の表1に示したAu合金に比してAu含有量を少なくすることができる。
特に、Au含有量が40wt%以上60wt%以下である範囲とすれば、従来のAu−SnやAu−Geのろう材に対してコスト低減効果が顕著である。さらに、かかるAu含有量範囲では、図1に示すように比較的広い範囲のAg含有量及びSn含有量が許容されるため、耐熱条件等に応じて組成比を変更することも容易である。
また本発明のろう材は、図1に示す三元組成図に二重丸の点で示されている点B1〜B4に囲まれる領域にあることを特徴とするものである。具体的には、組成比(Au(wt%),Ag(wt%),Sn(wt%))が、点B1(47.8,14.2,38.0)、点B2(62.7, 5.5,31.8)、点B3(60.2,12.6,27.1)、点B4(49.3,21.0,29.8)、に囲まれる領域にあるものである。
本発明では、このような組成範囲に限定することで、先の組成範囲のもので得られる効果に加え、さらに良好な耐熱性が得られるろう材とすることができる。
二元および三元合金材料については、融点・金属組織等が既に学術レベルで多く調査されている。また錫・鉛系のはんだおよび無鉛はんだに関する研究や実用品も多く発表されている。それらは、大半が200℃前後の融点を持つ材料である。本発明のごとく、はんだリフロー処理に耐えられる温度域でのろう材料調査は極めて少ない。
本発明でははんだリフロー加工に耐えられるろう材として使用可能な成分範囲について先ず検討を行った。電子部品用のろう材として用いられる材料については、強度、濡れ性、耐食性、耐熱性等を十分考慮する必要がある。
耐熱性に関しては、電子部品の実装段階でのはんだ付け温度に耐え自分自身が溶解することがないことが、第一の要求点である。はんだリフローの温度は一般的に250℃から270℃程度の範囲であるため、ろう材そのものの融点は、概ね280℃以上であることが必要である。
一方、ろう材の融点の最高温度は、適用される電子部品の耐熱温度にもよるが、素子自体の熱劣化等を防止することと、ろう付けの難易さを勘案すると、上限は約500℃である。よって、ろう材の融点は、280℃から500℃の範囲が求められる。また環境保護の為、鉛・カドミウム等の有害金属の使用も控えなければならない。
表2には、本発明に係る組成範囲を含む各種条件で検証したAu−Ag−Sn三元合金の例が示されている。表2のNo.1〜5が点A1〜A5に対応し、No.6〜9が点B1〜B4に対応し、No.10は点C1に対応する。また、No.11〜16は、比較のために検証した本発明に係る組成範囲を外れる条件(点X1〜X6)に対応する。
表2に示されているように、本発明に係る組成範囲に含まれるNo.1〜10の条件では、いずれも融点が280℃から500℃の範囲内にあり、実装工程における良好な耐熱性と、封止工程における良好な濡れ性(封止性)とを兼ね備えたものとなっている。
さらに、点B1〜B4に囲まれる領域に対応するNo.6〜10では、固相線温度が346℃以上であり、液相線温度は350℃以上であることから、Sn−Pbはんだに比して融点が高くなる鉛フリーはんだを用いたはんだフロー工程にも十分耐えうるものとなっている。
一方、本発明に係る組成範囲に含まれないNo.11〜16のうち、No.11,14,15については、融点(固相線温度)が280℃を下回っており、はんだリフロー温度に対する抵抗がなく、はんだリフロー工程で自らも溶解することが想定され、圧電デバイスの真空封止に用いた場合には、真空が破壊するおそれがある。
また、No.12,13,14については、融点(液相線温度)が500℃を超えており、圧電デバイスの真空封止に用いる際には、レーザ光照射による封止工程において材料が十分に溶融せず、濡れ性が低下して十分な真空封止ができなくなるおそれがある。
特にNo.14は凝固温度範囲が239℃〜527℃ときわめて広く、ろう材としては不適当である。
なお、No.16は一般に知られているAu−Ag−Sn合金であるが、液相線温度が500℃以上であり、ろう材として好適に用いることができるものではない。
本発明者は、表2に示した各組成比の合金について、圧電デバイスのパッケージの封止材として用いた場合の封止性、機械強度等についても検証しており、No.1〜10に示す組成の材料を封止材として用いた場合、いずれも良好な封止が行えることを確認している。すなわち本発明に係るろう材は、Auの含有量も少なく、安価で高性能なろう材として使用できる。
なお、圧電デバイスの具体的構成とその封止方法については、後段の「圧電デバイス」の項で図2を参照して説明している。本例では、各組成の材料を直径約0.4mmの球状にガスアトマイズ法で成形し、パッケージの封止孔に配置した後にレーザ光を照射して溶融後固化させることで真空封止材として使用した。
[圧電デバイス]
次に、本発明のろう材を封止材として好適に用いることができる圧電デバイスの構成とその封止方法について説明する。
図2(a)は、圧電デバイスの一例である表面実装型水晶振動子の概略平面図である。図2(b)は図2(a)に対応する断面図である。図2(c)はろう材を用いた封止工程の説明図である。
図2に示す水晶振動子は、セラミック材料のベース11と蓋部12とからなるパッケージ13と、パッケージ13の内部に気密に封止された音叉型水晶振動片14とを備えている。ベース11は、大略矩形状のセラミック薄板からなる底板部15と、形状の異なる複数枚のセラミック薄板を積層してなる大略矩形状の枠体部16とを一体に積層接合して、水晶振動片14を収容するキャビティ17を画定する薄い箱型に形成されている。
水晶振動片14は、その基端部14aにおいて導電性接着剤18により、キャビティ17底面に形成された接続電極19に片持ちで略水平に固着されている。また、水晶振動片14の振動腕先端部14bに対応する位置のキャビティ17底面には、凹部20が形成されている。凹部20は、外部からの衝撃等で水晶振動片14の振動腕が下向きに振れても振動腕先端部14bがベース11に衝突しないための逃げとして機能する。
蓋部12は、ガラス又はセラミックス等の絶縁材料からなる矩形薄板で形成され、ベース11の上端面に低融点ガラス22で気密に接合されている。音叉型水晶振動片を実装する場合には、蓋部12の接合後にパッケージ13の外側からレーザ光を照射して周波数調整できるように、透明なガラス製の蓋とすることが好ましい。
ベース11には、パッケージ13の外部とキャビティ17の内部とを連通する封止孔23が設けられている。封止孔23は、ベース11の底面に開口する円形の外側孔部24と、キャビティ17の底面に開口する円形の内側孔部25とで構成されている。外側孔部24、及び内側孔部25は、それぞれ底板部15と枠体部16を構成するセラミック薄板に形成された貫通孔である。外側孔部24と内側孔部25とは、図2(a)に示すように平面視で同心位置に形成されており、外側孔部24は内側孔部25よりも大きい径を有して形成されている。
封止孔23は、外側孔部24が、本発明に係るAu−Ag−Sn合金のろう材からなる封止材27で閉塞され、パッケージ13の内部を気密に封止している。外側孔部24の内周面には、封止材27の接着性を増すためのメタライズ部28(図2(c)参照)が形成されている。
上記構成の水晶振動子において、封止孔23は、例えば以下の工程により封止される。
封止孔23を封止材27により封止する工程では、まず、水晶振動片14をベース11に実装しかつ該ベース上面に蓋部12を接合した後、パッケージ13を、底面(底板部15側)を上向きにして真空雰囲気内に配置する。このとき、外側孔部24の内部には、図2(c)に示すように、メタライズ部28が形成されている。
メタライズ部28は、スクリーン印刷により金属膜を形成し、かかる金属膜上にめっき層を形成する方法や、蒸着又はスパッタリングなどの公知の成膜法により形成することができる。メタライズ部28は、外側孔部24と内部通路26との接続部分に形成された段差29の表面にも形成されている。
次に、図2(c)に示すように、上向きにされたパッケージ13の外側孔部24に、本発明に係るろう材であるAu−Ag−Sn合金を用いて形成された金属ボール30を入れる。金属ボール30は、図示のように、外側孔部24内に位置する内側孔部25の周囲に形成されている段差29に載せられる粒径のものが用いられ、例えば粒径0.4mm程度に成形されたものが用いられる。
次に、段差29上の金属ボール30にレーザビームを照射すると、溶融した金属材料は外側孔部24の内部全体に拡がり、これを完全に閉塞して固化する。外側孔部24の内周面及び段差29がメタライズされていることにより、それらと封止材27との良好な接着性が得られるので、パッケージ内部を確実に気密封止することができる。
本発明では、封止孔23を閉塞する封止材27として、先に記載の本発明に係るろう材が用いられている。先述したように、本発明者は、表2に記載した各組成の材料を用いてろう付けを行い、その封止性等を評価している。その結果、表2に併記されているように、本発明に係る組成範囲のNo.1〜No.10の材料について、良好な封止性が得られることが確認されている。そして、本発明によれば、従来のろう材に比してAu含有量が少ないろう材を用いるため、安価に圧電デバイスを提供することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態は、前記三元組成のろう材に対して第四の成分を添加することで、更なる効果を得られるようにしたものである。表3に実施例を示す。本例では、表2のNo.10材(53.2Au−14.6Ag−32.2Sn)を基準材料とし、これに各種金属元素を添加して検証を行った結果について説明する。
表3に結果を示す実験では、表2のNo.10材について、Au−Ag−Snの基本組成比は変えず、第四成分としてNi、Pd、Ptを0.1%から3%超の範囲で変化させたものを作製した。表3のNo.1は第四成分を添加していないもの(表2のNo.10)である。
表3の成分表記は、先に混合されたAu−Ag−Snを一つの成分とみなし、第四成分との比率で記載している。例えばNo.2の場合、Ni:0.05%と表記されているが、基本のAu−Ag−Snの比率は重量比で約Au:Ag:Sn=53.2:14.6:32.2であり、これに対し重量比0.05%のNi(第四成分)を添加している。
また、表3中の組成欄の「mix」は、Ni、Pd、Ptを比率1:1:1で混合して第四成分としたものであり、表記した重量比で基準材料に添加している。
Figure 2008155221
表3に示すように、第四成分としてNi、Pd、Ptのいずれを添加した場合もほぼ同じ傾向で液相線温度と硬さが上昇している。このように硬さが上昇するのは、第四成分として添加されたNi、Pd、Ptが、Au又はAgと硬い固溶体を形成し、この固溶体がろう材を溶融後固化させた封止材中に析出するためであると考えられる。
また、第四成分の添加により液相線温度は急速に上昇しており、添加量が3%を超えると500℃に達し、レーザ光による溶融が不十分になるおそれが生じるため封止用のろう材としては不適なものとなる。一方、添加量が0.1%を下回ると硬さの変化が少なく、強度向上には寄与しない。
よって、第四成分の添加は何れの材料も0.1%以上、3%以下が望ましい。また、第四成分を数種類混合した場合も、液相線温度及び硬さの変化は単体で添加したときと同様の傾向であり、混合して添加する場合も同じく合計で0.1%以上、3%以下が望ましい。
さらに、本発明者は、本例の第四成分を添加したろう材についても、表2に示した各材料と同様に圧電デバイスの封止に用いて効果を検証した。具体的には、第1実施形態と同様に、表3に示した各材料をガスアトマイズ法で直径0.4mmの球状に成形し、図2に示す水晶パッケージにてレーザ封止を行った。
得られたサンプルについて封止性(濡れ性)の評価を行ったところ、Ni添加量が3%を超えているNo.7の材料、Pt添加量が3%を超えているNo.14の材料、及び混合物の添加量が3%を超えているNo.20の材料を除き、良好な封止が行えることが確認された。
なお、本実施形態では上述した基準材料(表2のNo.10材)についての第四成分の添加結果について説明したが、本発明者による実験結果によれば、先に記載の本発明に係る組成範囲の材料に対して第四成分の添加を行った場合にも同様の効果が得られることが確認されている。
本発明に係るろう材における組成範囲を示す三元組成図。 本発明に係る圧電デバイスの構成及び封止方法を示す図。
符号の説明
11 ベース、12 蓋部、13 パッケージ、14 水晶振動片、14a 基端部、14b 振動腕先端部、15 底板部、16 枠体部、17 キャビティ、18 導電性接着剤、19 接続電極、20 凹部、22 低融点ガラス、23 封止孔、24 外側孔部、25 内側孔部、27 封止材(ろう材)、28 メタライズ部、29 段差、30 金属ボール。

Claims (7)

  1. 組成比(Au(wt%),Ag(wt%),Sn(wt%))が、
    Au、Ag、Snの三元組成図において、
    点A1(41.8, 7.6,50.5)、
    点A2(62.6, 3.4,34.0)、
    点A3(75.7, 3.2,21.1)、
    点A4(53.6,22.1,24.3)、
    点A5(30.3,33.2,36.6)
    に囲まれる領域にあることを特徴とするろう材。
  2. 組成比(Au(wt%),Ag(wt%),Sn(wt%))が、
    Au、Ag、Snの三元組成図において、
    点B1(47.8,14.2,38.0)、
    点B2(62.7, 5.5,31.8)、
    点B3(60.2,12.6,27.1)、
    点B4(49.3,21.0,29.8)、
    に囲まれる領域にあることを特徴とするろう材。
  3. 請求項1又は2に記載のろう材において、
    Au又はAgと固溶体を形成し、バルクの融点が400℃以上である金属元素を、0.1wt%以上3%以下含有することを特徴とするろう材。
  4. 請求項3に記載のろう材において、
    前記金属元素が、Ni,Pd,Ptのいずれかであることを特徴とするろう材。
  5. 請求項3に記載のろう材において、
    前記金属元素が、Ni,Pd,Ptから選ばれる複数の金属元素であり、当該金属元素の合計の含有量が、0.1wt%以上3wt%以下であることを特徴とするろう材。
  6. パッケージのキャビティ内に圧電振動片を気密に封止してなる圧電デバイスであって、
    前記キャビティの内部と前記パッケージの外部とを連通する封止孔が、請求項1から5のいずれか1項に記載のろう材を用いて封止されていることを特徴とする圧電デバイス。
  7. パッケージのキャビティ内に圧電振動片を気密に封止してなる圧電デバイスの封止方法であって、
    前記キャビティの内部と前記パッケージの外部とを連通する封止孔に対して、請求項1から5のいずれか1項に記載のろう材を球形に形成してなる封止材を配置し、
    前記封止材に対してレーザ光を照射することにより、前記封止孔を閉塞することを特徴とする圧電デバイスの封止方法。
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