JP2015157307A - Au−Sn−Ag系はんだ合金並びにこのAu−Sn−Ag系はんだ合金を用いて封止された電子部品及び電子部品搭載装置 - Google Patents

Au−Sn−Ag系はんだ合金並びにこのAu−Sn−Ag系はんだ合金を用いて封止された電子部品及び電子部品搭載装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 加工性や応力緩和性等に優れ、適した融点を有し、かつAu含有量が約50質量%以下と非常に少なく低コストであり、さらにAu−Geはんだ合金とAu−Snはんだ合金の間という好ましい融点を有し、加えて濡れ性を実用上、十分に有する高温用PbフリーのAu−Sn−Ag系はんだ合金を提供する。【解決手段】 Snを38.0質量%を越え43.0質量%以下含有し、Agを12.5質量%以上15.0質量%以下含有し、残部がAuから構成されることを特徴とするAu−Sn−Ag系はんだ合金。さらにAl、Cu、Ge、In、Mg、Ni、Sb、Zn及びPのいずれか1種以上を含有してよいAu−Sn−Ag系はんだ合金。

Description

本発明は、Au−Ge合金の共晶温度とAu−Sn合金の共晶温度の間の融点を持つ高温用の鉛フリーはんだ合金に関するものであり、Auを主成分としたはんだ合金、および該はんだ合金を用いて封止した電子部品などに関する。
近年、環境に有害な化学物質に対する規制がますます厳しくなってきており、この規制は電子部品などを基板に接合する目的で使用されるはんだ材料に対しても例外ではない。はんだ材料には古くから鉛が主成分として使われ続けてきたが、すでにRohs指令などで規制対象物質になっている。このため、鉛(Pb)を含まないはんだ(以降、鉛フリーはんだまたは無鉛はんだと称する。)の開発が盛んに行われている。
電子部品を基板に接合する際に使用するはんだは、その使用限界温度によって高温用(約260℃〜400℃)と中低温用(約140℃〜230℃)に大別され、それらのうち、中低温用はんだに関してはSnを主成分とするもので鉛フリーはんだが実用化されている。
例えば、中低温用の鉛フリーはんだ材料としては、特許文献1として示す特開平11−77366号公報にはSnを主成分とし、Agを1.0〜4.0重量%、Cuを2.0重量%以下、Niを1.0重量%以下、Pを0.2重量%以下含有する無鉛はんだ合金組成が記載されている。また、特許文献2として示す特開平8−215880号公報にはAgを0.5〜3.5重量%、Cuを0.5〜2.0重量%含有し、残部がSnからなる合金組成の無鉛はんだが記載されている。
一方、高温用の鉛フリーはんだ材料に関しても、さまざまな機関で開発が行われている。例えば、特許文献3として示す特開2002−160089号公報には、Biを30〜80at%含んだ溶融温度が350〜500℃のBi/Agろう材が記載されている。また、特許文献4として示す特開2008−161913号公報には、Biを含む共昌合金に2元共昌合金を加え、さらに添加元素を加えたはんだ合金が記載されており、このはんだ合金は、4元系以上の多元系はんだではあるものの、液相線温度の調整とばらつきの減少が可能になるとしている。
また、高価な高温用の鉛フリーはんだ材料としてはすでにAu−Sn合金やAu−Ge合金などが水晶デバイス、SAWフィルター、そして、MEMS等の電子部品搭載装置で使用されている。Au−20質量%Sn合金(80質量%のAuと20質量%のSnから構成されることを意味する。以下同様。)は共晶点の組成であり、その融点は280℃である。一方、Au−12.5質量%Ge合金も共晶点の組成であり、その融点は356℃である。
Au−Sn合金とAu−Ge合金の使い分けは、まずはこの融点の違いによる。すなわち、高温用といっても比較的温度の低い箇所の接合に用いる場合は共晶温度が280℃であるAu−Sn合金を用いる。そして、比較的高い温度の場合には共晶温度が356℃ であるAu−Ge合金を用いる。一方、従来、Au−GeはんだとAu−Snはんだの間の融点を持つはんだはPb系はんだしかなかった。そして、用途によってはこのAu−GeはんだとAu−Snはんだの間の融点を持つはんだ材料へのニーズがあり、この場合はPb系はんだを使用せざるを得なかった。
また、環境面に配慮してPb系はんだを使用せずにAu系合金を使用するとしても、Au系合金はPb系はんだやSn系はんだに比較し非常に硬い。特にAu−Ge合金はGeが半金属であることから、シート形状などに加工することが非常に難しい。従って、生産性や収率が悪く、コストアップの原因になっている。
Au−Sn合金もAu−Ge合金ほどではないにしても加工しづらくプリフォーム材などへの加工時の生産性や収率は悪い。Au−20質量%Snは共晶点の組成であるとはいえ、金属間化合物から構成されている。したがって、Au−Sn合金は転位が移動しづらく、よって、変形しづらく、薄く圧延したり、プレスで打抜いたりするとクラックやバリが発生しやすいという欠点はあるが、鉛フリーはんだ材料としては融点や信頼性が優れているため、特に高信頼性が要求される水晶デバイス封止用として多用されている。
しかし、当然、Au−20質量%Sn合金やAu−12.5質量%Ge合金の場合、材料コストが他のはんだ材料と比較し、桁違いに高い。
そこで、Au−Sn合金を安価でさらに使いやすくすることを目的として、例えば特許文献5〜7に示すAu−Sn−Ag系はんだ合金が開発されている。
特許文献5として示す特開2008−155221号公報には、比較的低融点で扱いやすく、強度、接着性に優れ、かつ安価であるろう材、及び圧電デバイスを提供することを目的として、
組成比(Au(重量%),Ag(重量%),Sn(重量%))が、
Au、Ag、Snの三元組成図において、
点A1(41.8, 7.6,50.5)、
点A2(62.6, 3.4,34.0)、
点A3(75.7, 3.2,21.1)、
点A4(53.6,22.1,24.3)、
点A5(30.3,33.2,36.6)
に囲まれる領域にあるろう材が記載されている。
また、特許文献6として示す特許第4305511号公報には、Auの添加量が従来のAu−Sn共晶合金よりも少なくて済むばかりでなく、固相線温度が270℃以上である鉛フリー高温はんだを提供することを目的として、また、容器本体と蓋部材間の接合部が耐ヒートサイクルや機械的強度に優れたパッケージを提供することを目的として、Ag2〜12質量%、Au40〜55質量%、残部Snからなる溶融封止用高温鉛フリーはんだ合金が記載されている。
また、特許文献7として示す特許第2670098号公報には、融点が低く、Fe−Ni合金のリードフレームを脆化せず、適度のろう流れで接合強度が安定し、しかもリードフレームの耐蝕性を低下させることのないろう材を備えたろう付きリードフレームを提供することを目的として、リードフレームのピンの先端に、AgにAu20〜50重量%とGe10〜20重量%又はSn20〜40重量%とが添加されてなるろう材が取付けられているろう付きリードフレームが記載されている。
特開平11−77366号公報 特開平8−215880号公報 特開2002−160089号公報 特開2008−161913号公報 特開2008−155221号公報 特許第4305511号公報 特許第2670098号公報
高温用の鉛フリーはんだ材料に関しては、上記、引用文献以外にもさまざまな機関で開発されてはいるが、未だ低コストで汎用性のあるはんだ材料は見つかっていない。すなわち、一般的に電子部品や基板には熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などの比較的耐熱温度の低い材料が多用されているため、作業温度を400℃未満、望ましくは370℃以下にする必要がある。しかしながら、例えば特許文献3に開示されているBi/Agろう材では、液相線温度が400〜700℃と高いため、接合時の作業温度も400〜700℃以上になると推測され、接合される電子部品や基板の耐熱温度を超えてしまうことになる。
そして、Au−Sn系はんだやAu−Ge系はんだの場合は非常に高価なAuを多量に使用するため、汎用のPb系はんだやSn系はんだなどに比較して非常に高価であり、実用化されてはいるものの、その使用範囲は水晶デバイス、SAWフィルター、そして、MEMSなどのとくに高い信頼性が必要とされる箇所のはんだ付けの使用に限られている。その上、Au−Sn合金の共晶温度は280℃でありAu−Ge合金の共晶温度は356℃あってこの間の融点を持つはんだはPb系はんだしかなかった。
加えて、Au系はんだは非常に硬く、加工しづらいため、例えば、シート形状に圧延加工する際に時間がかかったり、ロールに疵のつきづらい特殊な材質のものを用いたりしなければならず、コストがかかり、プレス成形時にもAu系はんだの硬くて脆い性質のため、クラックやバリが発生し易く、他のはんだに比較して収率が格段に低い。ワイヤ形状に加工する場合にも似たような深刻な問題があり、非常に圧力の高い押出機を使用しても硬いため、押出速度が遅くPb系はんだの数100分の1程度の生産性しかない。
さらに、このような加工性の悪さを解決するため、Au系はんだをはんだペースト化するなどの工夫もされているが、ボイド発生やさらなるコストアップなどの新たな問題を引き起こしてしまう。
一方、以上のような融点や加工性やコストなどを含め、Au系はんだのさまざまな課題を解決することを目的として開発された特許文献5〜7に示すAu−Sn−Ag系はんだ合金にもそれぞれ次のような課題がある。
特許文献5は、比較的低融点で扱いやすく、強度、接着性に優れ、かつ安価であるろう材、及び圧電デバイスを提供する、と述べられている。さらに上記のようにAu、Sn、Agそれぞれの組成範囲を限定したことで、Au含有量を従来に比して減少させつつ、封止材として同等の特性が得られるようにしている、とも述べられている。しかし、Agを添加することによってAu−Sn合金の強度や接着性が向上する理由が記載されていないだけではなく、封止材として同等の特性(Au−Ge合金やAu−Sn合金と同等の特性と解釈できる)が得られる理由も記載されていない。
すなわち、Au−Ge共晶合金やAu−Sn共晶合金と同等の特性、例えば同等の信頼性が得られる理由について記載が全くなく、発明の技術的根拠が不明である。そして以下に述べる理由により信頼性等を含め、Au−Ge共晶合金やAu−Sn共晶合金より優れるどころか、特許文献5が示す広い組成範囲の全ての領域においてAu−Ge共晶合金やAu−Sn共晶合金と同等の特性を得ることもできないと思われる。よって、特許文献5の技術は実施不可能であると考える。
以下、特許文献5の技術が実施不可能であると考える理由について説明する。特許文献5は 、組成比(Au(wt%),Ag(wt%),Sn(wt%))を
Au、Ag、Snの三元組成図において、
点A1(41.8, 7.6,50.5)、
点A2(62.6, 3.4,34.0)、
点A3(75.7, 3.2,21.1)、
点A4(53.6,22.1,24.3)、
点A5(30.3,33.2,36.6)
に囲まれる領域にある組成としているが、この領域はあまりも高範囲過ぎていて、このような広い組成範囲の全ての領域において目的とする特性を同じように得ることは理論的に不可能である。
例えば、点A3と点A5はAu含有量が45.4質量%も異なる。このようにAu含有量に大きな差があるのに、点A3と点A5で似たような特性が得られるとは到底考えられない。Au、Sn、Agの組成比が異なれば生成される金属間化合物が異なり、液相線温度や固相線温度も大きく異なる。最も酸化しづらいAu含有量が45.4質量%も違えば濡れ性も当然大きく変わることとなる。Au−Sn−Ag三元系状態図を示した図1を参照すれば明らかなように、Au、Sn、Agの各組成の組み合わせによりAu−Sn−Ag金属間化合物は大きく異なる。したがって接合時に生成される金属間化合物の種類やその量も大きく異なり、特許文献5に示されるような広い組成範囲において加工性と応力緩和性について同じような優れた特性を実現できるものではない。
特許文献6に記載のろう材は、Agが2〜12質量%、Auが40〜55質量%、残部がSnであるが、Agが12質量%以下になると液相線温度が高くなりすぎ、かつ固相線温度は下がってしまうため溶け別れ現象や結晶粒の粗大化などさまざまな問題が発生してしまい、はんだとして機能しなくなってしまうおそれがある。
特許文献7に記載のろう材は、Auの含有量が最大でも50質量%であり、Au原料の削減効果は非常に大きい。Snの含有量も40質量%以下(または40質量%未満)であることから、ある程度の濡れ性を確保できる可能性はある。しかし、この発明はFe−Ni合金のリードフレームが脆化しないようにしたり、適度なろう流れで接合強度が安定したりするようにし、しかもリードフレームの耐蝕性を低下させないようにすることが目的である。
このような観点から特許文献7に示されるろう材では、例えば熱により膨張収縮による応力緩和など、半導体素子の接合用として求められる特性を満たしているとは考えがたい。そして特にこの組成範囲では共晶合金でないため、結晶粒が粗大であったり、液相線温度と固相線温度の差が大きく、接合時に溶け分かれ現象が生じたりして、十分な接合信頼性を得ることは困難だと言える。さらにFe−Ni合金を対象としたたろう材であるため、半導体素子のメタライズ層やCuなどの接合用基板に適した合金を生成するとは考えにくい。このような観点から考えてもこのろう材は水晶デバイス等との接合用としては適していないことは明らかである。
したがって、特許文献5〜7に示されるAu−Sn−Ag系はんだ合金はそれぞれ上記のような課題があるため、低コストと加工性と応力緩和性と信頼性の全てにおいて優れた特性を有した鉛フリー高温用Au−Sn−Ag系はんだ合金には成り得ていない。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、水晶デバイス、SAWフィルター、そして、MEMS等の非常に高い信頼性を要求される電子部品や電子部品搭載装置の接合においても十分に使用でき、Au−Sn合金の共晶温度とAu−Ge合金の共晶温度の間の融点を持ち、その上特に低コストであり、かつ加工性と応力緩和性等の諸特性に優れ、そして信頼性に優れた鉛フリー高温用Au−Sn−Ag系はんだ合金を提供することである。
そこで、上記目的を達成するために本発明によるAu−Sn−Ag系はんだ合金は、Snを38.0質量%を越え43.0質量%以下含有し、Agを12.5質量%以上15.0質量%以下含有し、残部が製造上、不可避に含まれる元素を除き、Auからなることを特徴としている。
また、本発明においてはさらにAl、Cu、Ge、In、Mg、Ni、Sb、Zn及びPのいずれか1種以上を含有し、Alを含有する場合は0.01質量%以上0.8質量%以下、Cuを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Geを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Inを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Mgを含有する場合は0.01質量%以上0.5質量%以下、Niを含有する場合は0.01質量%以上0.7質量%以下、Sbを含有する場合は0.01質量%以上0.5質量%以下、Znを含有する場合は0.01質量%以上5.0質量%以下、Pを含有する場合は0.500質量%以下含有していることが好ましい。
また、本発明においてはSnを38.0質量%を越え41.0質量%以下含有し、Agを12.5質量%以上14.5質量%以下含有していることが好ましい。
一方、本発明の電子部品は上記のAu−Sn−Ag系はんだ合金を用いて封止されていることを特徴としている。
また、本発明の電子部品搭載装置は上記のAu−Sn−Ag系はんだ合金を用いて封止された電子部品が搭載されていることを特徴としている。
本発明によれば、Au−Geはんだ合金とAu−Snはんだ合金の間という好ましい融点を有し、水晶デバイス、SAWフィルター、そして、MEMSなどの非常に高い信頼性を要求される箇所に使われるはんだ合金を従来のAu系はんだよりも格段に安価に提供できる。さらには本発明のはんだ合金は比較的柔軟性の高いε相とAuSn金属間化合物(以下「δ相」とも称する。)を基本として、さらに第四元素以上の元素を含有させることによって様々な要求に応えることができ、加工性に優れたはんだ合金を生産性よく製造でき、十分な濡れ性、信頼性を有するAu系はんだを提供できる。したがって、工業的な貢献度は極めて高い。
351℃におけるAu−Sn−Ag三元系状態図である。なお、図においてAuSnはAuSn金属間化合物のことである。 Ni層(めっき)を有するCu基板上に各試料のはんだ合金を用いてSiチップをはんだ付けした状態を示すシェア強度試験評価用試料の模式図である。 Ni層(めっき)を有するCu基板上に各試料のはんだ合金をはんだ付けした状態を示す濡れ性試験評価用試料の模式図である。 各試料のはんだ合金で封止した封止用容器の断面の模式図である。
以下、本発明のAu−Sn−Ag系はんだ合金について詳しく説明する。本発明のAu−Sn−Ag系はんだ合金の組成は、Snを38.0質量%を越え43.0質量%以下含有し、Agを12.5質量%以上15.0質量%以下含有し、残部が製造上不可避に含まれる元素を除きAuから構成されることを基本組成とすることを特徴とする。
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、ε相(at%比でAu:Sn:Ag=16.1:21.5:62.4)とδ相(AuSn金属間化合物)から構成される図1のAu−Sn−Ag三元系状態図の「U点」付近を基本組成とするAu−Sn−Ag系はんだ合金を基本とした諸特性に優れるAu系はんだを見出すに至った。具体的にはSnを38.0質量%を越え43.0質量%以下含有し、Agを12.5質量%以上15.0質量%以下含有し、残部が製造時不可避に含まれる元素を除きAuから構成されることを基本組成とすることを必須条件とすることを見出した。
すなわち、このはんだ組成範囲を満たすことによって、Au−Geはんだ合金とAu−Snはんだ合金の間という好ましい融点を有し、また必ずAu−Sn合金に比べて柔らかく、よって加工性や応力緩和性に優れ、かつ高価なAuの一部をSnとAg等で代替することによってAu含有量を約50質量%以下と大幅に下げてはんだ合金コストを格段に下げ、さらに濡れ性を実用上、十分に有するはんだ合金とすることが可能となる。
さらに本発明のはんだ合金はなお一層の特性改善を図るために第四番目以上の元素としてAl、Cu、Ge、In、Mg、Ni、Sb、Zn及びPのいずれか1種以上を含有してよく、Alを含有する場合は0.01質量%以上0.8質量%以下、Cuを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Geを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Inを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Mgを含有する場合は0.01質量%以上0.5質量%以下、Niを含有する場合は0.01質量%以上0.7質量%以下、Sbを含有する場合は0.01質量%以上0.5質量%以下、Znを含有する場合は0.01質量%以上5.0質量%以下、Pを含有する場合は0.500質量%以下含有することが好ましい。
本発明のはんだ合金は、非常に高コストであるAu系はんだ合金のコストを大幅に下げるとともに、優れた加工性や応力緩和性を持たせるためにAuなどよりも伸び率の高い金属であるAgを含有させ、かつ比較的柔軟性のあるAu−Sn―Ag系合金のε相を析出させることを構成要素の一つとしている。本発明のAu−Sn―Ag系合金は液体状態から冷却して固体になる際、まず液相からζ相(at%比でAu:Sn:Ag=30.1:16.1:53.8)が析出し、その後、冷却を進めると液相+ζ相からε相とδ相の2つの相が析出する。そして液相線温度と固相線温度が比較的近いため、この析出したε相とδ相の金属組織が比較的細かくなるのである。そして、ε相が比較的柔軟性を持つことも加わって、はんだ合金として加工性や応力緩和性等に優れる材料となるのである。
さらに反応性の高いAgを含有させていることなどから濡れ性や接合性にも優れるはんだ合金となっているのである。そしてAu−Geはんだ合金とAu−Snはんだ合金の間という好ましい融点を有する。
そしてさらにAl、Cu、Ge、In、Mg、Ni、Sb、Zn及びPのいずれか1種以上を含有させることにより、基本組成による特徴を損なうことなく、より一層各種特性が向上し様々な要求に応えることができるはんだ合金となり得る。以下、本発明のはんだ合金に必須の元素、場合に応じて含有してよい元素について、さらに詳しく説明する。
<Au>
Auは本発明のはんだ合金の主成分であり、当然、必須の元素である。Auは非常に酸化しづらいため、高い信頼性が要求される電子部品類の接合や封止用のはんだとして、特性面においては最も適している。このため、水晶デバイスやSAWフィルターの封止用としてAu系はんだが多用されており、本発明のはんだ合金もAuを基本とし、このような高信頼性を要求される技術分野に属するはんだを提供する。
ただし、Auは非常に高価な金属であるため、コスト面からするとできるだけ使わない方がよく、Au含有量を1質量%でも下げることが望まれている。このため、一般的なレベルの信頼性を要求される電子部品にはほとんど使用されていない。本発明のはんだ合金は、濡れ性や接合性といった特性面ではAu−20質量%SnはんだやAu−12.5質量%Geはんだと同等以上であり、かつ、柔軟性、加工性を向上させ、加えてAu含有量を減らしてコストを下げるべく、主にε相とδ相から構成されるAu−Sn−Ag系合金としている。さらに第四元素以上を含有させることにより、様々な要求に応えることができ、かつより一層の低コスト化が実現できる。
<Sn>
Snは本発明のはんだにおいて必須の元素であり、基本を成す元素である。Au−Snはんだ合金は、通常、共晶点付近の組成、つまりAu−20質量%Sn付近の組成で使用される。これによって、固相線温度が280℃になり、かつ、結晶が微細化し、比較的柔軟性が得られるのである。しかし、共晶合金と言ってもAu−20質量%Sn合金はAuSn金属間化合物とAuSn金属間化合物から構成されているため、硬くて脆い。このため、加工しづらく、例えば、圧延によってシート状に加工する際には少しずつしか薄くしていくことができず生産性が悪かったり、圧延時に多数のクラック入って収率が悪かったりするが、金属間化合物の硬くて脆い性質は一般的には変えることができない。このように硬くて脆い材料ではあるが、酸化しにくく濡れ性、信頼性に優れるため、高信頼用途に使用されているのである。
本発明のはんだ合金はε相(ε相はAu−Sn−Ag金属間化合物であり、その組成の比率はat%でAu:Sn:Ag=16.1:21.5:62.4である。参考文献:Ternary Alloys, A Comprehensive Compendium of Evaluated Constitutional Data and Phase Diagrams, Edited by G. Petzow and Effenberg, VCH)とδ相(AuSn金属間化合物)から構成される。このε相が比較的柔軟性を有すること、そして液相線温度と固相線温度が比較的近いことから、本発明のはんだ合金は加工性、応力緩和性等に優れることになるのである。また、本発明のはんだ合金は、Au−Ge合金の共晶温度である356℃より低い351℃の固相線温度を有し、一方この温度はAu−Sn合金の共晶温度である280℃より高い。このAu−Ge合金の共晶温度とAu−Sn合金の共晶温度の間の融点を持つということは非常に重要な意味を持つ。
つまり、従来、Au−GeはんだとAu−Snはんだの間の融点を持つはんだはPb系はんだしかない。そのため、用途によってこれらの間の融点を持つはんだ材料へのニーズがあるが、環境面に配慮されたはんだを利用することができていない。したがって、このような高温用はんだ合金として特徴的な融点を持つことは本発明のはんだ合金の大きな利点の一つである。さらにAu−Ge合金の共晶温度が356℃であるが、この温度より低い融点であることから、本発明ははんだ合金を製造する際、低温で製造でき、コスト面や安全面でメリットがある。
Snの含有量は38.0質量%を越え43.0質量%以下である。本発明においては38.0質量%以下であると包晶点の組成から外れすぎてしまい、結晶粒が大きくなってしまい柔軟性、加工性向上等の効果が十分に発揮されないうえ、液相線温度と固相線温度の差が大きくなりすぎて溶け別れ現象などが生じてしまう。さらにAu含有量も多くなりやすくなるためコスト削減効果も限定されたものとなってしまう。一方、Snの含有量が43.0質量%を越えてしまっても包晶点の組成から外れすぎてしまい、結晶粒の粗大化、液相線温度と固相線温度の差が大きくなってしまう問題が生じる。加えて、Sn含有量が多くなりすぎ、酸化しやすくなってしまう可能性が高くなり、Au系はんだの特徴である良好な濡れ性を失い、よって、高い接合信頼性を得ることが難しくなってしまう。
Sn含有量が38.0質量%を越え 41.0質量%以下であれば、一層、包晶点の組成にさらに近く、結晶粒微細化効果が得られ、かつ溶け別れ現象などが生じづらく好ましい。
<Ag>
Agは本発明のはんだにおいて必須の元素であり、融点を適切な温度に調整したり、濡れ性を確保したり、コスト低減に寄与するなどの重要な効果を有する元素である。本発明のAu−Sn−Ag系合金の組成範囲内とすることにより、はじめてAu−Geはんだ合金とAu−Snはんだ合金の間という好ましい融点となり、かつ優れた柔軟性や加工性、応力緩和性等を得ることができ、さらに大幅にAu含有量を下げることが可能となり大きなコスト削減を実現できることとなる。すでに述べたようにAgは濡れ性向上の効果も有する。すなわちAgは基板等の最上面に使用されるCu、Niなどと反応性がよく、濡れ性を向上させることができる。当然、半導体素子の接合面によく使用されるAgやAuなどのメタライズ層との反応性に優れることは言うまでもない。
このように優れた効果を有するAgの含有量は12.5質量%以上15.0質量%以下である。12.5質量%以下では組成が包晶点の組成から外れすぎてしまい、液相線温度が高くなりすぎたり、結晶粒が粗大化してしまい、良好な接合を得ることが難しくなる。一方、15.0質量%を越えてしまった場合も液相線温度が高くなり、溶け分かれ現象を生じたり、結晶粒の粗大化が問題になったりしてしまう。
12.5質量%以上14.5質量%以下であれば包晶点の組成にさらに近く、Agを含有させた効果がより一層現れて好ましい。
<Al、Ge、Mg>
Al、Ge、Mgは本発明において各種特性を改善または調整するために含有してよい元素であり、これらの元素を含有させることによって得られる主な効果は同じであり、濡れ性の向上にある。
Alは、Auに数質量%固溶し、Snに僅かに固溶し、Agには数質量%固溶する。このようにAlは固体の状態ではAu−Sn−Ag系合金に少量固溶した状態であるが、接合時に溶融した状態ではAlがAu、Sn、Agよりも酸化し易いため、Alが優先的に酸化してはんだ表面に薄い酸化膜を生成し、母相の酸化進行を抑制することによって濡れ性を向上させる。このような濡れ性向上効果のあるAlの含有量は0.01質量%以上0.8質量%以下である。0.01質量%未満では含有量が少なすぎてAlを含有させた効果が実質的に現れず、0.8質量%を超えると酸化膜が厚くなりすぎて逆に濡れ性を低下させてしまう。Alの含有量が0.1質量%以上0.5質量%以下であれば含有させた効果がより顕著に現れて好ましい。
Geは、Auと固溶体から成る共晶合金を生成し、Snにはほとんど固溶せず、Agとは固溶体から成る共晶合金を生成する。GeはSnと金属間化合物を生成させない程度で含有することがはんだ合金の脆化等を起こさせないために好ましい。Geが濡れ性を向上させるメカニズムは以下のとおりである。Geは比重が比較的小さく溶融はんだ中において、ある程度はんだ表面に浮いて酸化し薄い酸化膜を生成し母相の酸化進行を抑制し濡れ性を向上させる。このような効果のあるGeの含有量は0.01質量%以上1.0質量%以下である。Ge含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて実質的に効果が現れず、1.0質量%を超えると含有量が多すぎてはんだ合金の脆化やGeの偏析等を起こし接合性や信頼性を低下させてしまう。
Mgは、AuとAuMg金属間化合物を生成し、Snにはほとんど固溶せずMgSn金属間化合物を生成し、Agには6質量%程度固溶する。Mgを含有させる主な効果は濡れ性の向上であるが、このように金属間化合物を多く生成するため、脆くなる傾向があり多くは含有させることができない。Mgの濡れ性向上のメカニズムは次のとおりである。Mgは非常に酸化しやすいため少量含有させることで自らが酸化し濡れ性を向上させる。前述のように多くは含有させることができないが還元性が非常に強いため少量含有させただけでも効果を発揮するのである。Mgの含有量は0.01質量%以上0.5質量%以下である。0.01質量%未満では含有量が少なすぎて実質的に効果が現れない。一方でMg含有量が0.5質量%を超えると上記のとおり、脆いAuMg金属間化合物やMgSn金属間化合物を生成してしまい、信頼性等が極端に低下してしまう。
<Cu、In、Sb>
Cu、In、Sbは本発明において各種特性を改善または調整するために含有してよい元素であり、これらの元素を含有させることによって得られる主な効果は同じであり、はんだ中のクラック進展の抑制にある。
Cuは、AuとAuCu金属間化合物を生成し、SnやAgには固溶する。金属間化合物は許容範囲を超えて生成してしまったり粗大なものが存在したりしてしまうと脆くなり、チップ傾き等も発生するため避けなければばらない。しかし、金属間化合物が適量生成し、はんだ中に微細に分散した場合、クラック抑制効果を発揮する。つまり、熱応力等によってはんだ中にクラックが進展する際、金属間化合物が分散しているとクラックの先端が金属間化合物にぶつかり、硬い金属間化合物によってクラック進展が止められるのである。このメカニズムは例えばPb−Sn−Ag系はんだのAgSn金属間化合物のクラック抑制効果、すなわち信頼性向上効果と基本的に同じメカニズムである。このような優れた効果を発揮するCuの含有量は0.01質量%以上1.0質量%以下である。Cu含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて効果が発揮されず、1.0質量%を超えると金属間化合物が許容量を超えて発生し、硬くて脆くなり、信頼性等を低下させてしまう。
Inは、Auにはほとんど固溶せず、Snには1質量%程度固溶し、Agには20数質量%固溶する。Inをはんだ合金中に含有させると固溶強化によりはんだの引張強度が適度に上がりクラックが進展しづらくなるのである。このような効果を有するInの含有量は0.01質量%以上1.0質量%以下である。In含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて効果が現れず、1.0質量%を超えると強度が上がりすぎて応力緩和効果が低下し、チップ接合体に熱応力等が加わった際にはんだが応力を緩和できずチップが割れてしまったりしてしまう。
Sbは、AuとAu固溶体とAuSbから成る共晶合金を生成し、Snには僅かに固溶し、Agには7質量%程度固溶する。Sbを含有させる効果ははんだ中のクラック進展の抑制であり、そのメカニズムはInと同様である。すなわち、Sbをはんだ合金中に含有させると固溶強化によりはんだの引張強度が適度に上がりクラックが進展しづらくなるのである。このような効果を有するSbの含有量は0.01質量%以上0.5質量%以下である。Sb含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて効果が現れず、0.5質量%を超えると強度が上がりすぎてチップ接合後の冷却時にはんだが収縮する際、はんだの硬さに負けてチップが割れてしまったりしてしまう。
<Ni>
Niは本発明において各種特性を改善または調整するために含有してよい元素であり、その効果は結晶微細化による接合信頼性等の向上にある。NiはSnやAgに僅かにではあるが固溶する。そして、このように僅かにはんだ合金に含有されたNiははんだが溶融状態から冷却されて固化する際、まず高融点のNiがはんだ中に分散して生成し、そのNiを核として結晶が生成する。このため、はんだの結晶が微細化した構造となる。クラックは基本的に粒界を沿うように進展していくため、このように微細結晶化されたはんだはクラックが進展しづらくなり、よってヒートサイクル試験等の信頼性が向上するのである。このような効果を発揮するNiの含有量は0.01質量%以上0.7質量%以下である。Ni含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて効果が現れず、0.7質量%を超えると逆に結晶粒が粗大になってしまい信頼性等を低下させてしまう。
<Zn>
Znは本発明において各種特性を改善または調整するために含有してよい元素であり、その主な効果は濡れ性、接合性の向上にある。ZnはAuに約4質量%固溶し、Snとは固溶体同士の共晶合金を生成し、Agには20質量%以上固溶する。このようにはんだ合金に固溶したり共晶合金を生成するZnは硬くて脆い金属間化合物を許容範囲以上に生成することはなく、よって機械的特性等には大きな影響は及ぼさない。そしてZnは基板の主成分であるCuなどと反応性がよいため、濡れ性、接合性を向上させる。つまりはんだ中のZnはCu等と反応し基板に濡れ広がりながら合金化して強固な合金層を生成するのである。このような効果を有するZnの含有量は0.01質量%以上5.0質量%以下である。Zn含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて実質的に効果が現れず、5.0質量%を超えると合金層が厚くなり過ぎたり酸化し易いZnによってはんだ表面の酸化膜が厚くなりすぎて濡れ性低下等を引き起こしてしまう。
<P>
Pは本発明において各種特性を改善または調整するために含有してよい元素であり、その効果は濡れ性の向上にある。Pが濡れ性を向上させるメカニズムは、還元性が強く、自ら酸化することによって、はんだ合金表面の酸化を抑制すると共に基板面を還元し、濡れ性を向上させることにある。一般にAu系はんだが酸化し難く、濡れ性に優れていると言っても、接合面の酸化物を除去することはできない。ところが、Pは、はんだ表面の酸化膜の除去だけではなく、基板などの接合面の酸化膜も除去することが可能である。このはんだ表面と接合面の酸化膜除去の効果により、酸化膜によって形成される隙間(ボイド)も低減することができる。このPの効果によって、接合性や信頼性等が更に向上する。
尚、Pは、はんだ合金や基板を還元して酸化物になると同時に気化し、雰囲気ガスに流されるため、はんだや基板等に残らない。このため、Pの残渣が信頼性等に悪影響を及ぼす可能性はなく、この点からもPは優れた元素と言える。本発明のはんだ合金がPを含有する場合、Pの含有量は0.500質量%以下が好ましい。Pは非常に還元性が強いため、微量を含有させれば濡れ性向上の効果が得られるが、0.500質量%を超えて含有しても濡れ性向上の効果はあまり変わらず、過剰な含有によってPやP酸化物の気体が多量に発生し、ボイド率を上げてしまったり、Pが脆弱な相を形成して偏析し、はんだ接合部を脆化して信頼性を低下させたりするおそれがある。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
まず、原料としてそれぞれ純度99.99質量%以上のAu、Sn、Ag、Al、Cu、Ge、In、Mg、Ni、Sb、Zn及びPを準備した。大きな薄片やバルク状の原料については、溶解後の合金においてサンプリング場所による組成のバラツキがなく均一になるように留意しながら切断、粉砕等を行い、3mm以下の大きさに細かくした。次に、高周波溶解炉用グラファイトるつぼに、これら原料から表1の試料1〜73の各試料に相当する所定量を秤量して入れた。なお、試料55はAu−20質量%Sn合金であり、試料56、61はAu−12.5質量%Ge合金である。
原料の入ったるつぼを高周波溶解炉に入れ、酸化を抑制するために窒素を原料1kg当たり0.7L/分以上の流量で流した。この状態で溶解炉の電源を入れ、原料を加熱溶融させた。金属が溶融しはじめたら混合棒でよく攪拌し、局所的な組成のばらつきが起きないように均一に混ぜた。十分溶融したことを確認した後、高周波電源を切り、速やかにるつぼを取り出し、るつぼ内の溶湯をはんだ母合金の鋳型に流し込んだ。鋳型には、ボールを製造するための液中アトマイズ用に直径26mmの円柱状のものと、シート、打抜き品を製造するための圧延用に厚さ5mm×幅40mm×長さ280mmの板状の合金が得られるものを使用した。
このようにして、原料の混合比率を変えた以外は上記と同様にして、試料1〜73のはんだ母合金を作製した。これらの試料1〜73の各はんだ母合金について、ICP発光分光分析器(SHIMAZU S−8100)を用いて組成分析を行った。得られた分析結果と母合金の形状を下記表1に示した。
Figure 2015157307
(注)表中の※を付した試料は比較例である。
次に、上記試料1〜19、51〜56の各はんだ母合金について、温間圧延機を用いてシート状に加工してクラック等の発生率を調べることで1番目の加工性の評価とした。そして、このシート状の試料を用い、プレス機で0.4mm×0.6mmの長方形状に打抜いてプリフォーム材(打抜き品)を作り、その打抜き品の合格率を調べることで2番目の加工性の評価とした。以下、試料の加工方法、各評価について説明し、得られた各評価結果を表2に示す。
<シートの製造方法(加工性の評価1)>
準備した試料1〜19、51〜56の厚さ5mm×幅40mm×長さ280mmの板状母合金試料を温間圧延機で圧延した。圧延条件はすべての試料において同じである。圧延回数は5回、圧延速度は15〜30cm/秒、ロール温度は250℃とし、5回の圧延で30.0±1.2μmまで圧延した。圧延後の各試料において、シート10mあたり、クラックやバリが発生しなかった場合を「○」、クラックやバリが1〜3個以上発生した場合を「△」、クラックやバリが4個以上発生した場合を「×」として、1番目の加工性の評価とした。
<打抜き(加工性の評価2)>
シート状に加工した各試料をプレス機で打抜いて、打抜き品を製造した。形状は0.4mm×0.6mmの長方形状として、各試料1000個ずつ打抜いて製造した。打抜き品にワレ、カケ、バリなどがあった場合を不良品とし、そのようなものが無くきれいな四角に打抜けた場合を良品とし、良品数を打抜き数(1000)で割り100をかけて合格率(%)を算出した。
次に上記試料20〜50、57〜73の円柱状の各はんだ母合金を、下記の方法により液中アトマイズ装置を用いてボール状に加工し、ボール収率を算出して3番目の加工性の評価とした。アトマイズ時の液体としては、はんだの酸化抑制効果が大きい油を用いた。そして得られたボールを用いて、Siチップと基板との接合体を作り、接合体のシェア強度を測定し、1番目の接合性の評価とした。さらに同様にして製造した接合体について、ヒートサイクル試験を行い、ヒートサイクル試験前後の熱抵抗値の測定を行い、1番目の信頼性の評価とした。さらに、得られたボールを用いて、基板とはんだボールの接合体を作り、その接合体のボイド率を測定し、2番目の接合性の評価とした。さらに同様にして製造した接合体について、濡れ広がったはんだのアスペクト比を算出し、濡れ性の評価を行った。また、同様にして製造した接合体について、ヒートサイクル試験を行い、ヒートサイクル試験後の接合面を観察し、2番目の信頼性の評価とした。さらにははんだ合金の封止性を評価するため、はんだ合金で封止した試料を作り、リーク状態の確認を行った。以下、ボールの製造方法や各種評価について説明する。
<シェア強度(接合性の評価1)>
はんだの接合性を確認するため、試料3、11、55、56に関して図2に示すように、各はんだ試料のはんだ合金3を用いてSiチップ4とNiめっき2(膜厚:3.0μm)したCu基板1(板厚:0.3mm)の接合体を作り、シェア強度を「XYZTEC社製、装置名:Condor Sigma」により測定した。接合体はダイボンダー(ウェストボンド社製、MODEL:7327C)を用いて行った。まず装置のヒーター部に窒素ガスを流しながら各はんだ試料の融点より40℃高い温度になるようにした後、ヒーター部に基板を乗せ15秒加熱し、その上にはんだ試料を乗せ20秒加熱し、さらに溶融したはんだの上にチップを載せスクラブを3秒かけた。スクラブ終了後、接合体を速やかに窒素ガスの流れている冷却部に移し、室温まで冷却後、大気中に取り出した。
<ヒートサイクル試験前後の熱抵抗値の測定(信頼性の評価1)>
信頼性を評価するため、試料3、12〜15、55、56に関して上記シェア強度測定用試料と同様の接合体を作り、ヒートサイクル試験を行い、熱抵抗値を測定した。熱抵抗値はヒートサイクル試験の前後で測定し、試料12のヒートサイクル試験前の熱抵抗値を100%として相対評価した。ヒートサイクル試験は−55℃の冷却と250℃の加熱を1サイクルとして、これを750サイクル繰り返した。
<ボールの製造方法>
準備した試料20〜50、57〜73の各母合金(直径26mmの円柱状)を液中アトマイズ装置のノズルに投入し、このノズルを310℃に加熱した油の入った石英管の上部(高周波溶解コイルの中)にセットした。ノズル中の母合金を高周波により570℃まで加熱して5分保持した後、不活性ガスによりノズルに圧力を加えてアトマイズを行い、ボール状のはんだ合金とした。尚、ボール直径は設定値を0.23mmとし、予めノズル先端の直径を調整した。得られた各試料ボールはそれぞれエタノール洗浄を3回行い、その後、真空乾燥機で真空中40℃−2時間の乾燥を行った。
<ボールの収率(加工性の評価3)>
はんだ合金の加工性を評価するため、2軸分級器を用いて上記の方法により得られたボールを直径0.23±0.012mmの範囲で分級し、分級によって得られたボールの収率を下記計算式1により算出した。
[計算式1]
ボール収率(%)=直径0.23±0.012mmのボール重量÷分級投入ボール重量×100
<ボイド率の測定(接合性の評価2)>
接合性を評価するため、試料20〜50、57〜73に関して、以下の手順により、図3の模式図に示すようなNiめっき層2を有するCu基板1上に各試料のはんだ合金3をはんだ付けした接合体を作製し、ボイド率の測定を行った。
濡れ性試験機(装置名:雰囲気制御式濡れ性試験機)を起動し、加熱するヒーター部分に2重のカバーをしてヒーター部の周囲4箇所から窒素ガスを12L/分の流量で流した。その後、ヒーター設定温度を融点より50℃高い温度にして加熱した。
ヒーター温度が設定値で安定した後、Niめっき2(膜厚:3.0μm)したCu基板1(板厚:0.3mm)をヒーター部にセッティングして25秒加熱し、次にボール状のはんだ合金3をCu基板上に載せて25秒加熱して、図3に示すような接合体を作製した。加熱が完了した後、Cu基板をヒーター部から取り上げ、その横の窒素雰囲気が保たれている場所に一旦設置して冷却し、十分に冷却した後大気中に取り出した。
作製した接合体について、はんだ合金が接合されたCu基板のボイド率をX線透過装置(株式会社東芝製、TOSMICRON−6125)を用いて測定した。具体的には、はんだ合金とCu基板の接合面を上部から垂直にX線を透過し、下記計算式2を用いてボイド率を算出した。
[計算式2]
ボイド率(%)=ボイド面積÷(ボイド面積+はんだ合金とCu基板の接合面積)×100
<アスペクト比の測定(濡れ性の評価)>
はんだ試料の濡れ性を評価するため、試料3、16〜19、55、56に関して上記のボイド率の測定時に作った試料と同様の接合体を作り、下記計算式3を用いてアスペクト比を算出した。
[計算式3]
アスペクト比=濡れ広がったはんだの直径÷はんだの厚み
計算式3において「濡れ広がったはんだの直径」とは濡れ広がったはんだの面積が円だと仮定してはんだ面積から算出した値を意味する。「はんだの厚み」とははんだと基板の接合体をはんだの濡れ広がった面と直角をなす方向から見た際、はんだの最大の高さ(厚み)を意味する。すなわち、このアスペクト比が大きいほどはんだが基板に薄く大きく濡れ広がったことになり濡れ広がりが良いということになる。
<ヒートサイクル試験(信頼性の評価2)>
はんだ接合の信頼性を評価するため、試料20〜50、57〜73に関してヒートサイクル試験を行った。なお、この試験は、上記接合性の評価と同様にして得たはんだ合金とCu基板が接合された接合体を用いて行った。まず、接合体に対して、−55℃の冷却と250℃の加熱を1サイクルとして、これを所定のサイクル繰り返した。その後、はんだ合金が接合されたCu基板を樹脂に埋め込み、断面研磨を行い、SEM(日立製作所製 S−4800)により接合面の観察を行った。接合面にはがれやはんだにクラックが入っていた場合を「×」、そのような不良がなく、初期状態と同様の接合面を保っていた場合を「○」とした。
<封止性の評価(リーク状態の確認)>
はんだ合金による封止性を確認するため、試料20〜50、57〜73に関して図4に示す形状の容器5(セラミックス製で接合面に0.1μmのAu蒸着)を各試料のはんだ合金3で封止した。封止には簡易ダイボンダー(ウェストボンド社製、MODEL:7327C)を用い、窒素フロー中(8L/分)、融点より50℃高い温度で30秒保持し、その後、窒素フローされたサイドボックスで室温まで十分に冷却し、その後、封止体を大気中に取り出した。このようにして準備した各封止体を水中に2時間浸漬し、その後、水中から封止体を取り出し、解体してリーク状態を確認した。解体した封止体内部に水が入っていた場合はリークがあったと判断し、封止性の評価として「×」とした。このようなリークの無かった場合を「○」と評価した。
Figure 2015157307
(注)表中の※を付した試料は比較例である。
上記表2から分かるように、本発明の試料1〜50の各はんだ合金は、各評価項目において良好な特性を示している。即ち、シートへの加工性の評価ではクラック等の不良は発生せず、打抜き品の合格率は99%以上であり非常に高い合格率を示し、ボール収率も非常に高度な微細なボール製造においては格段に良好な結果を示した。さらに接合性の評価2であるボイド率の測定では、ほとんどボイドは発生しなかった。さらに信頼性の評価2であるヒートサイクル試験では全ての試料に関して500サイクルまで不良は発生しなかった。封止性の評価においてもリークは無く、良好な封止性が確認できた。また特に、ボール収率が現状、実用化されているAu−12.5質量%Geである試料61の収率よりも非常に向上した。ボール収率が向上した理由は、その融点が相対的に低いため、表面張力によってボール状にするのにコントロールし易く、比較的容易に製造できるためだと考えられる。そして本発明のはんだ合金を量産する際には製造温度を下げることが可能となるためコスト低減や安全面の向上にも繋がる。
加えて、Znを含有した試料11はシェア試験においてチップで破断してしまうほど強固に接合されていた。また、Cuを含有した試料12、Inを含有した試料13、Niを含有した試料14、Sbを含有した試料15はヒートサイクル試験後であっても熱抵抗が103%以下とほとんど変化がなく、よってクラックの発生や進展が無いか、もしくは非常にわずかである、という良好な結果を示した。さらにまた、Alを含有した試料16、Geを含有した試料17、Mgを含有した試料18、Pを含有した試料19はアスペクト比が6以上であり非常に良好な濡れ広がり性を示した。このような良好な結果が示すように、本発明のはんだ合金は、今迄Pbフリーはんだでは実現されていない融点を持ちながら諸特性に優れていることが確認された。
一方、比較例である試料51〜73の各はんだ合金は、少なくともいずれかの特性において好ましくない結果となった。即ち、シート加工性の評価ではクラック等が発生する試料が多く、加工性の評価である打抜き品の合格率は高くても88%であった。ボイド率については0.7〜11%程度であってボイドがかなりの割合で発生した。そして信頼性の評価であるヒートサイクル試験では試料61を除いた全ての試料に関して300サイクルまでに不良が発生した。封止性の評価においても試料61を除いた全ての試料に関してリーク不良が発生した。
さらに本発明のはんだ合金はAu含有量が50質量%以下であり、現在、実用化されている80質量%Au−20質量%合金や87.5質量%Au−12.5質量%Ge合金よりも格段にAu含有量が少なく、よって非常に低コストであり、加えてボール収率が高いことからより一層低コスト化を実現している。
以上、述べたように本発明のはんだ合金は各種特性に優れ、低コストであり、Au−Ge合金などに比較して融点が低いため、非常に使い易く、安全に製造できる特徴を有している。
1 Cu基板
2 Ni層
3 はんだ合金
4 Siチップ
5 封止用容器

Claims (5)

  1. Snを38.0質量%を越え43.0質量%以下含有し、Agを12.5質量%以上15.0質量%以下含有し、残部が製造上、不可避に含まれる元素を除き、Auからなことを特徴とするAu−Sn−Ag系はんだ合金。
  2. さらにAl、Cu、Ge、In、Mg、Ni、Sb、Zn及びPのいずれか1種以上を含有し、Alを含有する場合は0.01質量%以上0.8質量%以下、Cuを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Geを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Inを含有する場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Mgを含有する場合は0.01質量%以上0.5質量%以下、Niを含有する場合は0.01質量%以上0.7質量%以下、Sbを含有する場合は0.01質量%以上0.5質量%以下、Znを含有する場合は0.01質量%以上5.0質量%以下、Pを含有する場合は0.500質量%以下含有することを特徴とする請求項1に記載のAu−Sn−Ag系はんだ合金。
  3. Snを38.0質量%を越え41.0質量%以下含有し、Agを12.5質量%以上14.5質量%以下含有することを特徴とする請求項1または2に記載のAu−Sn−Ag系はんだ合金。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のAu−Sn−Ag系はんだ合金を用いて封止されていることを特徴とする電子部品。
  5. 請求項4に記載の電子部品が搭載されていることを特徴とする電子部品搭載装置。
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