JP2008153816A - アンテナおよびアンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 所定の長さの導線をL字状に折曲した短辺11aと長辺11bとを有するL型素子11の短辺11aの端部が、同軸ケーブル10の中心導体10cの先端に接続される。これにより、同軸ケーブル10に対してL型素子11が短辺11aの高さで折り返されると共に、長辺11bが同軸ケーブル10にほぼ平行に配置される。L型素子11の長さLは動作させたい周波数帯の波長にほぼ共振するよう約1/4波長の長さとされている。また、短辺11aの高さHは約0.009波長以上とされる。
【選択図】 図1
Description
そこで、地上デジタル放送受信用のアンテナとして特願2006−179543のアンテナが提案されている。このアンテナの構成を示す斜視図を図17に示す。図17に示すアンテナ200は、横に長い矩形の平板状に形成された金属板からなるほぼ垂直に配置されているアース板210と、アース板210の面から所定間隔空けてほぼ平行に配置されている横に細長い矩形の平板状に形成された金属板からなるほぼ垂直に配置されている放射素子212と、放射素子212の下部における角部の近傍の縁部をアース板210に短絡する細長い矩形の平板状に形成された金属板からなるショート板211を備えている。このショート板211は、放射素子212およびアース板210に対してほぼ垂直に配置されている。そして、アンテナ200においては、放射素子212の上部がアース板210の上辺より所定長だけ上に露出している構成とされている。また、放射素子212の下辺の所定位置に給電点が設けられて、この給電点に同軸ケーブル213から給電されている。
この図に示す第1実施例にかかるL型アンテナ1は、同軸ケーブル10の先端部分の外被が除去されており、外部導体である編組線10aが若干露出している。さらに、編組線10aも先端部分において除去されて絶縁部10bが若干露出している。さらにまた、絶縁部10bも先端部分において除去されており中心導体10cが露出している。この中心導体10cの先端に、L字状に折曲されたL型素子11の端部が接続されている。L型素子11は短辺11aと長辺11bとを有し、短辺11aの端部が中心導体11cの先端に接続されることにより、L型素子11は同軸ケーブル10に対して折り返されるようになると共に、長辺11bが同軸ケーブル10にほぼ平行になるように配置される。L型素子11の短辺11aと長辺11bとを合わせた長さLはL型アンテナ1を動作させる周波数帯の中心周波数にほぼ共振する長さとされ、例えば中心周波数の波長をλとした際に約λ/4の長さとされる。また、同軸ケーブル10とL型素子11との間隔となる短辺11aの高さHは約0.009λ以上とされる。
なお、同軸ケーブル10の中心導体10cを所定の長さ露出するようにして、この中心導体10cを高さHで折り返すよう折曲することにより、L型素子11を中心導体10cで構成するようにしてもよい。
図5ないし図8に示す各周波数の放射パターンでは、その最大値を0dBdに正規化して表示している。これらの放射パターンを参照すると、各周波数においてほぼ無指向性の放射パターンとされていることがわかるが、放射パターンにはいくつかのヌル点が発生している。しかし、このような放射パターンは同軸ケーブルの先端にアンテナが取り付けられている種類のアンテナにはよく見られる一般的な放射パターンである。
図2に示すように、第1実施例のアンテナ装置2は図1に示すL型アンテナ1を保護ケース20に収納した構成とされている。保護ケース20は、外部圧力からの保護やアンテナ構造の安定化、取付時の接着面の確保などを目的としてL型アンテナ1に装着されている。この保護ケース20は、直方体の形状とされた先端収納部21と第1筒状部22aと第2筒状部22bを備え、その間が連接部22cで連接された断面形状がめがね型とされた延伸収納部22とから構成されている。先端収納部21は、図2に破線で示すようにL型アンテナ1における編組線10aや中心導体10cが露出する同軸ケーブル10の先端部と、L型素子11の短辺11aと長辺11bの一部を覆うようにしている。また、延伸収納部22は、第1筒状部22aに同軸ケーブル10が収納され、第2筒状部22bにL型素子11における長辺11bが収納される。この延伸収納部22の作用により、同軸ケーブル10とL型素子11の長辺11bとの間隔が短辺11aの高さHの寸法に規制されるようになって、アンテナ装置2の電気的特性が安定化されるようになる。
なお、保護ケース20の誘電率の影響を受けてL型アンテナ1の電気長が変化する場合は、所望の利得の周波数特性が得られるようにL型素子11の長さLを適宜調整するようにする。
図9に示す第2実施例にかかるL型アンテナ3は、L型アンテナ1に増幅手段を付加した構成とされている。すなわち、同軸ケーブル30の先端部分の外被は除去されており、外部導体である編組線30aが若干露出している。さらに、編組線30aも先端部分において除去されて絶縁部30bが若干露出している。さらにまた、絶縁部30bも先端部分において除去されており中心導体30cが露出している。基板32の一面には、アンプ33が設けられておりアンプ33の出力部に中心導体30cが接続されている。アンプ33の入力部には、L字状に折曲されたL型素子31の端部が接続されている。L型素子31は短辺31aと長辺31bとを有し、短辺31aの端部がアンプ33の入力部に接続されることにより、L型素子31は同軸ケーブル30に対して折り返されるようになると共に、長辺31bが同軸ケーブル30にほぼ平行になるように配置される。基板32には、アンプ33の他にインピーダンス整合回路など他の機能をもった回路を共に設置してもよい。なお、アンプ33には、同軸ケーブル30を介してチューナーから同軸ケーブル30に重畳された電力が動作電源として供給される。
図10に示すように、第2実施例のアンテナ装置4は図9に示すL型アンテナ3を保護ケース40に収納した構成とされている。保護ケース40は、外部圧力からの保護やアンテナ構造の安定化、取付時の接着面の確保などを目的としてL型アンテナ3に装着されている。この保護ケース40は、半截された本体部41aと蓋部41bとからなる直方体の形状とされた先端収納部41と、第1筒状部42aと第2筒状部42bを備え、その間が連接部42cで連接された断面形状がめがね型とされた延伸収納部42とから構成されている。先端収納部41は、図10に破線で示すようにL型アンテナ3における編組線30aや中心導体30cが露出する同軸ケーブル30の先端部と、アンプ33が設けられている基板32と、L型素子31の短辺31aと長辺31bの一部を覆うようにしている。また、延伸収納部42は、第1筒状部42aに同軸ケーブル30が収納され、第2筒状部42bにL型素子31の長辺31bが収納される。この延伸収納部42の作用により、同軸ケーブル30とL型素子31との間隔が短辺31aの高さの寸法に規制されるようになって、アンテナ装置4の電気的特性が安定化されるようになる。
図11に示すL型アンテナ5では、L型素子51をミアンダ状の形状に形成している。図示する場合は、L型素子51が水平方向にジグザグ形状とされているが、その方向は任意の方向とすることができる。このようにミアンダ状の形状のL型素子51とすることで、広帯域利得特性を維持したままでアンテナ長の短縮が可能となる。
また、図12に示すL型アンテナ6は、L型素子61の折り返し後の線径を太くしてパイプ状としている。図示する場合は、太径パイプ状のL型素子61がパイプ状にしてあるが、中実な棒状としてもよい。このように太径パイプ状のL型素子61とすることで、利得特性の周波数帯域がさらに拡大するため、量産時のばらつきによる規格外製品を減少させることができる。
図14に示す装着例では、車両のフロントガラス81の上部にアンテナ装置2が取り付けられている。この場合、保護ケース20の一面に両面テープなどの貼着手段を設け、フロントガラス81の上部に貼着する。また、ルームミラー82の背面にアンテナ装置2’を貼着により取り付けることができる。この場合も、保護ケース20’の一面に両面テープなどの貼着手段を設け、ルームミラー82の背面に貼着する。そして、アンテナ装置2,2’から導出されている同軸ケーブル10,10’は、取り付けられたアンテナ装置2,2’近傍のルーフライニング(天井内張り)やピラーガーニッシュ(ピラー室内カバー)に挿入し、車内配線をして車室内に設置されているチューナーに接続する。また、車両のインスツルメンタルパネル83の上面や内部にアンテナ装置2”を取り付ける場合も同様にして、保護ケース20”の一面に両面テープなどの貼着手段を設け、インスツルメンタルパネル83の上面に貼着する。あるいは、保護ケース20”に固定部品を取り付けてインスツルメンタルパネル83内の取付部分に固着する。そして、同軸ケーブル10”を車内配線して車室内に設置されているチューナーに接続する。
一般的なダイバーシティ受信においては、複数のアンテナを約λ/4の間隔で配置するダイバーシティ受信が有効といわれている。図15に示す場合は、フロントガラス81の上部の左右にアンテナ装置2−1とアンテナ装置2−2とを所定間隔離隔して配置している。この場合、この場合、保護ケース20−1,20−2の一面に両面テープなどの貼着手段を設け、フロントガラス81の上部の所定箇所に貼着する。アンテナ装置2−1,2−2から導出されている同軸ケーブル10−1,10−2は、取り付けられたアンテナ装置2−1,2−2近傍のルーフライニング(天井内張り)やピラーガーニッシュ(ピラー室内カバー)に挿入し、車内配線をして車室内に設置されているチューナーに接続する。この場合、アンテナ装置2−1とアンテナ装置2−2との配置間隔は動作させる周波数帯域が広いことと、車両設置に制約があるためにλ/4に限ることはない。
また、アンテナ装置2−1とアンテナ装置2−2の装着場所については、フロントガラス81に限るものではなく、車室内における図15に示す以外の場所に配置してもよいし、水平設置に限らず垂直方向やその他の方向に設置してもよい。
Claims (8)
- 同軸ケーブルと、
所定の長さの導線をL字状に折曲した短辺と長辺とを有するL型素子とを備え、
前記同軸ケーブルの中心導体の先端に、前記L型素子の短辺の端部が接続されることにより、前記同軸ケーブルに対して前記L型素子が前記短辺の高さで折り返されると共に、前記長辺が前記同軸ケーブルにほぼ平行に配置され、前記L型素子の長さが動作させたい周波数帯の波長にほぼ共振する長さとされて、前記L型素子に前記同軸ケーブルから給電されることを特徴とするアンテナ。 - 動作させたい周波数帯における中心周波数の波長をλとするとき、
前記L型素子の短辺の高さが約0.009λ〜約0.1λとされると共に、前記L型素子の所定の長さが約0.21λ〜約0.30λとされていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ。 - 前記同軸ケーブルの端部における外部導体が除去されることで露出された所定の長さの前記中心導体を折り返すよう折曲することにより、前記L型素子を前記中心導体で構成するようにしたことを特徴とする請求項1あるいは2記載のアンテナ。
- 前記アンテナ素子がミアンダ状の形状とされていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ。
- 折り返された先の前記アンテナ素子が太径パイプ状とされていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ。
- 線路部と該線路部にほぼ平行に配置されているグランドとを少なくとも含む伝送線路と、該グランドを越えて延伸されている所定の長さの前記線路部により構成されるアンテナ素子とが絶縁基板上に形成されているアンテナであって、
前記アンテナ素子は折り返されて、前記伝送線路と所定間隔をもってほぼ平行になるよう配置されて前記絶縁基板上に形成されており、前記アンテナ素子の長さが動作させたい周波数帯の波長にほぼ共振する長さとされていることを特徴とするアンテナ。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のアンテナと、
該アンテナを収納する保護ケースとを備え、
前記保護ケースは、
前記同軸ケーブルの先端部と、前記中心導体に接続されている前記L型素子の先端部とが収納される先端収納部と、
該先端収納部に連なっており、前記アンテナにおける前記L型素子の長辺とほぼ平行に配置される前記同軸ケーブルが収納される第1筒状部と、
前記先端収納部から突出している前記L型素子の長辺が収納される第2筒状部とを備え、
前記保護ケースにより、前記L型素子と前記同軸ケーブルとが所定間隔でほぼ平行配置されるように規制されることを特徴とするアンテナ装置。 - 前記保護ケースの前記先端収納部内に、前記L型素子による受信信号を増幅する増幅手段が少なくとも収納されていることを特徴とする請求項7記載のアンテナ装置。
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