JP2008152838A - 転写用マスタ媒体、磁気転写方法、垂直磁気記録媒体、及び、磁気ディスク装置 - Google Patents

転写用マスタ媒体、磁気転写方法、垂直磁気記録媒体、及び、磁気ディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 転写用マスタ媒体、磁気転写方法、垂直磁気記録媒体、及び、磁気ディスク装置に関し、再生ヘッド素子に対する垂直磁気記録媒体からの外乱磁界の影響を効果的に抑制する。
【解決手段】 転写用マスタ媒体1のユーザデータ領域9に相当する部分に、表面粗さRa が0.5〜5.0μmの微小凹凸3を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は転写用マスタ媒体、磁気転写方法、垂直磁気記録媒体、及び、磁気ディスク装置に関するものであり、特に、ユーザデータ領域の磁化方向をランダムにするためのサーボ情報転写用マスタ媒体の構成に特徴のある転写用マスタ媒体、磁気転写方法、垂直磁気記録媒体、及び、磁気ディスク装置に関するものである。
従来、磁気ディスクのサーボ情報はSTW(サーボトラックライター)で書かれているが、マスタディスク、即ち、転用マスタ媒体にサーボ情報をパターン記録して、磁気転写により記録する方法が提案されている。
このような磁気転写を行うために、転写用マスタ媒体の表面に細かい凹凸パターンを作り、その上に磁性膜を製膜して、磁気転写でサーボ情報を含むパターンを作る方法がある。
また面内磁気記録方式での記録密度の限界を超えるための技術として、垂直磁気記録方式が注目されており、垂直磁気記録媒体に磁気転写をする方法として、水平に磁界を印加する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この方法で垂直磁気記録媒体に着磁を行うと面内磁気記録媒体の再生波形となり、ヘッド記録した場合の矩形波形と異なり、面内磁気記録方式と垂直磁気記録方式では読み出したデータの処理方法が異なるため、磁気ディスク装置で容易にデータ処理を行うことができないという問題がある。
そこで、垂直磁気記録媒体に着磁を行う際に垂直に磁界を印加することで、サーボ情報を記録する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この垂直磁気記録方式の中で、記録媒体として2層構造のディスク記録媒体を使用するディスクドライブの実用化が推進されているが、この2層構造のディスク記録媒体は、垂直方向の磁気異方性を示す記録磁性層と、この記録磁性層と基板との間に軟磁性層を有する構造になっている。
この場合の軟磁性層は、データ記録動作時に、ヘッドの一方の磁極から発生する磁束の一部を他方の磁極まで通過させて、いわばヘッドの記録動作を支援するような機能を有するものであり、裏打層とも呼ばれる。
ディスク記録媒体の製造工程では、トラックフォーマット工程の前に、全面をDC(直流)磁界による初期磁化工程(DC消磁工程)が実行されるが、単層の垂直記録媒体では反磁界のため、初期化が不完全になるという報告もあるが、裏打層となる軟磁性層があることにより垂直磁化膜の下に磁極が生じないため、DC着磁が可能になる。
しかし、この着磁を行う際に垂直に磁界を印加する方法においても、サーボ情報の部分は十分な特性の磁化パターンを得ることが出来るが、ユーザデータ部分については一方向に着磁される問題を有していた。
即ち、上述のDC着磁後、サーボ情報に対応する転写用マスタ媒体を密着させて磁気転写を行うことにより、サーボ情報はディスク記録媒体に転写されサーボ情報以外の部分は初期化されたままの状態が残ることになるが、このDC磁化領域からのDC磁界によりディスク記録媒体の表面上に強い漏洩磁界が発生し、その影響でデータを正確に再生できないという問題が発見された。
例えば、磁気ヘッドがディスク記録媒体のDC磁化されたユーザデータ領域に位置している場合に、DC磁化領域からの漏洩磁界が外乱として影響を及ぼすため、特にリードヘッド素子であるTMR素子は、データ再生動作時に、当該外乱により動作点がシフトし、波形のオフセットや飽和などの現象を引き起こしやすくなる。
これにより、リードヘッド素子は、信号品質が劣化した再生信号を出力するという事態となる。
したがって、2層構造のディスクを使用する垂直磁気記録方式のディスクドライブの実用化を図るためには、上述のDC磁化領域からの外乱磁界に関する問題点を解消する必要がある。
そこで、このような問題を解決するために、本発明者等は、転写用マスタ媒体のユーザデータ領域に対応する位置にダミー磁性体パターンを形成して、ユーザデータ領域の磁化方向をランダムにすることを提案している(例えば、特許文献3参照)。
なお、STWを用いてサーボ情報を書き込む場合には、トラックとトラックの間を交流磁化することによりDC磁化の影響をなくすことが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
しかし、この場合には、STW自体の精度やコストの問題があり、磁気転写法による解決策が望まれる。
特開2001−297433号公報 特開2003−173513号公報 特開2005−317152号公報 特開2002−230734号公報
しかし、ユーザデータ領域の磁化方向をランダムにするためのダミー磁性体パターンをリフトオフ法を用いて通常のリソグラフィー法により形成することは、記録ビットの微小化に伴って困難になるという問題がある。
一方、本発明者等の検討に依ると、5μm以上のDC磁化部分が続かなければ再生信号が飽和せずに問題なく読み出せることが分かった。
したがって、本発明は、再生ヘッド素子に対する垂直磁気記録媒体のユーザデータ領域からの外乱磁界の影響を効果的に抑制することを目的とする。
図1は本発明の原理的構成図であり、ここで図1を参照して、本発明における課題を解決するための手段を説明する。
なお、図における符号2,4,8は、夫々磁性体層、サーボ情報用凹凸、及び、サーボパターン書込領域である。
図1参照
上記の課題を解決するために、本発明は、転写用マスタ媒体1において、ユーザデータ領域9に相当する部分に、表面粗さRa が0.5〜5.0μmの微小凹凸3を設けたことを特徴とする。
このように、従来は平坦であった転写用マスタ媒体1のユーザデータ領域9に相当する部分に微小凹凸3を設けることによって、サーボ情報を垂直磁気記録媒体5に磁気転写した場合に、ユーザデータ領域9をランダムに着磁することができる。
また、ダミー磁性体パターンを設ける場合に比べて、微小凹凸3の形成工程が簡素化されるため、低コスト化が可能になる。
また、磁気転写する場合には、上述の転写用マスタ媒体1を軟磁性膜6からなる裏打層を有する垂直磁気記録媒体5に密着させた状態で、転写用マスタ媒体1の主面に対して垂直に磁界を印加すれば良く、転写用マスタ媒体1に形成した微小凹凸3の凸部に接する記録磁性層7の近傍に磁化が反転した微小な磁界ドメインが形成され、その結果、ユーザデータ領域9の磁化方向をランダムにすることができる。
この場合、印加する磁界としては、垂直磁気記録媒体5を構成する記録磁性層7の保磁力の0.3〜0.7倍であることが望ましく、このように、適切な着磁磁界を選択することによって、磁界ドメインにおける平均的な磁化を小さくすることができる。
また、上述の磁気転写方法によりサーボ情報を記録した垂直磁気記録媒体5は、ユーザデータ領域9が一方向に着磁されていない構成となる。
或いは、垂直磁気記録媒体5としては、軟磁性膜6を有するとともに記録磁性層7のユーザデータ領域9における磁界ドメインの大きさがサーボ信号の最小パターン以下で、且つ、平均的な磁化が飽和磁化の30%以下であることが望ましく、それによって、DC磁化領域からの外乱磁界に関する問題点を解消することができる。
なお、平均的な磁化が飽和磁化の30%を超えると外乱磁界の影響が強くなり、感度の高いTMRヘッドを用いた場合には、信号品質が劣化した再生信号が出力される。
なお、磁界ドメインの平均直径としては、0.03〜0.3μmであることが望ましく、0.3μm以上の場合には、サーボ信号の最小パターンより大きくなり、一方、0.03μm以下の場合には、その基となる微小凹凸3のサイズ、したがって高低差な小さくなるので局所的な磁化反転が困難になる。
上述の構成の垂直磁気記録媒体5を搭載することによって、再生信号の信号品質の劣化を抑制することができる。
特に、GMRヘッドより感度の高いトンネル磁気抵抗効果型(TMR)ヘッドを再生ヘッドとして搭載した場合に有効となる。
本発明によれば、垂直に磁界印加してサーボパターンを記録した垂直磁気記録媒体をハードディスクドライブに搭載して、再生ヘッド、特に、感度の高いTMRヘッドで再生した場合において、ユーザデータ領域でTMRヘッドが垂直磁気記録媒体からのDCオフセットによる外乱を受けることが無いため、ユーザデータを正しい再生信号として再生することが可能となる。
本発明は、転写用マスタ媒体としては、ユーザデータ領域に相当する部分に、研磨法或いはフッ化水素酸等を用いた化学エッチングによって、表面粗さRa が0.5〜5.0μmの微小凹凸を設け、サーボパターン書込領域に相当する部分には通常のサーボパターン用凹凸を形成するものである。
また、磁気転写方法としては、上述の転写用マスタ媒体を軟磁性膜からなる裏打層を有する垂直磁気記録媒体に密着させた状態で、転写用マスタ媒体の主面に対して垂直に磁界を、例えば、垂直磁気記録媒体を構成する記録磁性層の保磁力の0.3〜0.7倍の磁界を印加し、転写用マスタ媒体に形成した微小凹凸の凸部接する記録磁性層の近傍に磁化が反転した微小な磁界ドメインが形成するものである。
また、垂直磁気記録媒体としては、軟磁性膜を有するとともに記録磁性層のユーザデータ領域における磁界ドメインの大きさがサーボ信号の最小パターン以下、例えば、磁界ドメインの平均直径としては、0.03〜0.3μmとし、且つ、平均的な磁化が飽和磁化の30%以下とするものである。
ここで、図2乃至図6を参照して、本発明の実施例1のサーボ情報転写方法を説明する。
図2参照
図2は、本発明の実施例1のサーボ情報転写方法に用いる転写用マスタ媒体の構成説明図であり、上図は平面図であり、下図は上図におけるA−A′を結ぶ一点鎖線に沿った一部分の概略的断面図である。
まず、シリコンからなる非磁性基板11の表面を研磨することによって微小凹凸12を形成する。
この場合の微小凹凸12の表面粗さRa (JIS規格)は、0.01〜5.0μm、例えば、0.5μmである。
次いで、全面にレジストをコートして、描画・現像することによってサーボパターン領域13にサーボ情報に対応する凹凸を描画・現像することによって形成したのち、反応性エッチングを施すことによって非磁性基板11に凹凸14を形成する。
なお、この場合の凹凸14における凸部の深さは、例えば、100nmで、凸部の幅は例えば、ディスクの最内周側で70nmで最外周側で140nm程度になる。
次いで、レジストをアッシングにより除去したのち、全面に厚さが、50〜200nm、例えば、100nmの例えば、CoFeからなる磁性体膜16及び厚さが、例えば、2nmのカーボン膜からなる保護膜17を順次堆積することによって転写用マスタ媒体の基本構成が完成する。
この場合のユーザデータ領域に対応する部分は、従来の面内記録媒体用の転写用マスタ媒体の場合にはディスク記録媒体上には何も記録されないためフラットであったが、本発明では上述の微小凹凸12が残った状態となる。
図3参照
図3は、本発明の実施例1のサーボ情報転写工程の説明図であり、まず、スピンドルモータ21に固定した垂直磁気記録媒体30に対して、垂直磁気記録媒体30の面に垂直方向の磁界を印加するための電磁石22,23を設けて、垂直磁気記録媒体30の記録磁性層34の保磁力Hc の2倍以上の磁界、例えば、3倍の15〔kOe〕を印加して記録磁性層34を垂直方向(図においては上向)に初期化する。
なお、この垂直磁気記録媒体30は、ガラス基板31の両面に軟磁性体層32、非磁性中間層33、記録磁性層34、及び、保護膜35を順次堆積させたものである。
次いで、記録磁性層34の初期化面に上述の転写用マスタ媒体10の磁性体膜16を設けた側が接するように密着させたのち、電磁石22,23に流す電流を反転させて初期化方向とは反対方向の磁界を印加して記録磁性層34にサーボパターンを転写してサーボパターン書込領域36を形成し、サーボパターンが転写されない領域がユーザデータ領域37となる。
なお、この場合の印加する磁界強度は、例えば、記録磁性層34の保磁力Hc と同じにする。
この時、ユーザデータ領域37に対しては、転写用マスタ媒体10のユーザデータ領域37に対応する部分に設けた微小凹凸12の凸部15に磁束が集中し、凸部15に密着する部分の記録磁性層34の磁化方向が反転する。
なお、ここでは保護膜17の図示は省略する。
なお、サーボパターン領域13に形成された凹凸14の凸部の表面にも微小凹凸12が形成されているが、サーボパターン書込領域36においてはサーボパターン領域13に形成された凹凸14の凹部の磁束を凸部に集中させるため、凸部の表面に微小凹凸12があっても凸部全体が磁化反転し、凹部においては磁化反転が起こらない。
図4参照
図4は、垂直磁気記録媒体のユーザデータ領域の磁化状態の説明図であり、ここでは垂直磁気記録媒体をMFM(磁気力顕微鏡)で観測した時の概念的平面図として示しており、転写用マスタ媒体10に形成した凹凸14に対応し、かつ印加磁界の強さによりドメインが形成され、転写時の磁界の強度により平均的な磁化の大きさが決まる。
なお、平均的な磁化とは飽和磁化Is で規格化した磁化を意味する。
この場合の磁界ドメイン38の大きさは、上図と下図の対比から分かるように印加磁界強度に依存するが、媒体のHc 相当の磁界、例えば、5〔kOe〕の磁界を印加した場合に、平均直径が0.1μm、密度が100個/μm2 となり、また、磁界ドメイン38の平均的な磁化は飽和磁化Is の30%以下、例えば、45%となる。
図5参照
図5は、本発明の実施例1による垂直磁気記録媒体のエラーレートのシミュレーション結果であり、上述のようにサーボ情報を磁気転写した垂直磁気記録媒体をTMRヘッドがが搭載されたドライブに組み込み、データを記録し・再生した場合の記録したデータのエラーレートを示している。
上述のように、磁気転写の時の印加磁界のより平均的な磁化の大きさが変わるが、図5は平均的な磁化の大きさとデータのエラーレートのシミュレーション結果を示したものである。
図から明らかなように、ユーザデータ領域38の磁化をランダムにしているので、平均的な磁化が−60%から60%のときに装置として成立し、好ましくは−30%から30%である。
図6参照
図6は、再生ヘッドがGMRヘッドの場合の垂直磁気記録媒体のエラーレートのシミュレーション結果であり、平均的な磁化の大きさとデータのエラーレートのシミュレーション結果をここでは、TMRヘッドの代わりにGMRヘッドを搭載するハードディスクドライブに垂直磁気記録媒体を組み込み、データを記録し・再生した場合を示しており、この場合には、平均的な磁化は−85%から85%まで動作する。
これは、GMRヘッドよりもTMRヘッドの方が感度が高いことと、アンプゲインが高いため、TMRヘッドを搭載する装置では必然的にダイナミックレンジが狭くなるためである。
ここで、図7を参照して、本発明の実施例2の転写用マスク媒体の製造工程を説明する。
図7参照
まず、シリコンからなる非磁性基板11の表面にサーボパターン領域13を覆うようにレジストパターン18を形成したのち、フッ化水素を用いて粗面化エッチングすることによって微小凹凸12を形成する。
この場合の微小凹凸12の表面粗さRa (JIS規格)は、0.01〜5.0μm、例えば、0.5μmである。
次いで、レジストパターン18を除去したのち、新たに全面にレジストをコートして、描画・現像することによってサーボパターン領域13にサーボ情報に対応する凹凸を描画・現像することによってレジストパターン19を形成し、このレジストパターン19をマスクとして反応性エッチングを施すことによって非磁性基板11に凹凸20を形成する。 なお、この場合の凹凸20における凸部の深さは、例えば、100nmで、凸部の幅は例えば、ディスクの最内周側で70nmで最外周側で140nm程度になる。
以降は、上記の実施例1と同様に、レジストパターン19をアッシングにより除去したのち、全面に厚さが、50〜200nm、例えば、100nmの例えば、CoFeからなる磁性体膜16及び厚さが、例えば、2nmのカーボン膜からなる保護膜17を順次堆積することによって転写用マスタ媒体の基本構成が完成する。
この場合のユーザデータ領域に対応する部分は、従来の面内記録媒体用の転写用マスタ媒体の場合にはディスク記録媒体上には何も記録されないためフラットであったが、本発明では上述の微小凹凸12が残った状態となる。
また、サーボパターン領域13に形成された凹凸20の頂面には微小凹凸12が形成されていないので、磁気記録媒体のサーボパターン領域13の凸部に対応した領域の磁化反転を確実に起こすことができる。
次に、図8を参照して、本発明の実施例3の磁気ディスク装置を説明する。
図8参照
図8は、本発明の実施例3の磁気ディスク装置の概念的平面図であり、上記の実施例1の転写用マスタ媒体10を用いたサーボパターン転写方法でサーボパターンが転写された垂直磁気記録媒体30は、スピンドルモータ41の回転軸に取り付けられるとともに、ディスククランプリング42によって固定される。
また、ヘッドアーム43の先端部にはサスペンション44を介して磁気センサを備えたスライダー45が取付けられており、垂直磁気記録媒体30の放射方向にシーキング動作を行い、サーボパターン書込領域36に書き込まれたサーボ情報を読み取りながらユーザデータ領域37へのデータの記録・再生を行う。
以上、本発明の各実施例を説明してきたが、本発明は各実施例に記載された構成・条件等に限られるものではなく各種の変更が可能であり、例えば、各実施例においては転写用マスタ媒体の基板としてシリコン基板を用いているが、シリコン基板に限られるものではなく、熱酸化シリコンや石英基板或いはガラス基板等の他の非磁性基板を用いて、フッ酸での表面処理でその表面に微小な凹凸を形成しても良いものである。
さらには、この微小凹凸及びサーボパターンを形成したシリコン基板の表面にNi電解メッキを施したのち、Ni電解メッキ層をシリコン基板毎、常温の水中に浸漬することによって、NiとSiの熱膨張係数の差を利用してNi電解メッキ層をシリコン基板から剥離して、剥離したNi電解メッキ層をマスタ基板(スタンパ)とし、その上に磁性体膜及び保護膜を形成しても良い。
また、上記の各実施例においては、転写用マスタ媒体の磁性体膜の表面に保護膜を形成しているが、保護膜は必須のものではない。
また、上記の各実施例においては、非磁性基板の表面に微小凹凸を形成するために研磨法を用いているが、研磨法に限られるものではなく、フッ化水素酸等の薬剤による化学処理等によって形成しても良く、さらには、サンドブラスト法を用いて粗面化処理しても良いものである。
また、上記の各実施例においては、サーボパターンを反応性エッチングにより形成しているが、反応性エッチングに限られるものではなく、アルゴンプラズマ等による物理的エッチングや、エッチング液による化学的エッチングを用いても良いものである。
また、上記の各実施例においてはサーボパターンを形成する際に、レジストを塗布したのち描画・現像しているが、描画・現像に限られるものではなく、レジストに対してナノインプリント技術を用いてサーボパターンに応じたレジストパターン12を形成しても良いものである。
ここで、再び、図1を参照して本発明の詳細な特徴を改めて説明する。
再び、図1参照
(付記1) ユーザデータ領域9に相当する部分に、表面粗さRa が0.5〜5.0μmの微小凹凸3を設けたことを特徴とする転写用マスタ媒体。
(付記2) 付記1記載の転写用マスタ媒体1を軟磁性膜6からなる裏打層を有する垂直磁気記録媒体5に密着させた状態で、前記転写用マスタ媒体1の主面に対して垂直に磁界を印加することを特徴とする磁気転写方法。
(付記3) 上記印加する磁界が、上記垂直磁気記録媒体5を構成する記録磁性層7の保磁力の0.3〜0.7倍であることを特徴とする付記2記載の磁気転写方法。
(付記4) 付記2または3に記載の磁気転写方法によりサーボ情報を記録するとともに、ユーザデータ領域9を一方向に着磁しないことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
(付記5) 軟磁性膜6を有する垂直磁気記録媒体5を構成する記録磁性層7のユーザデータ領域9における磁界ドメインの大きさはサーボ信号の最小パターン以下で、且つ、平均的な磁化が飽和磁化の30%以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
(付記6) 上記磁界ドメインの平均直径が、0.03〜0.3μmであることを特徴とする付記5記載の垂直磁気記録媒体。
(付記7) 付記4乃至6のいずれか1に記載の垂直磁気記録媒体5を搭載したことを特徴とする磁気ディスク装置。
(付記8) 搭載された再生ヘッドが、トンネル磁気抵抗効果型ヘッドであることを特徴とする付記7記載の磁気ディスク装置。
本発明の活用例としては、再生ヘッドとしてTMRヘッドを用いた垂直磁気記録方式が典型的なものであるが、再生ヘッドとしてGMRヘッド等の他のタイプの磁気抵抗素子からなる磁気ヘッドを用いた垂直磁気記録方式にも適用されるものである。
本発明の原理的構成の説明図である。 本発明の実施例1のサーボ情報転写方法に用いる転写用マスタ媒体の構成説明図である。 本発明の実施例1のサーボ情報転写工程の説明図である。 垂直磁気記録媒体のユーザデータ領域の磁化状態の説明図である。 本発明の実施例1による垂直磁気記録媒体のエラーレートのシミュレーション結果の説明図である。 再生ヘッドがGMRヘッドの場合の垂直磁気記録媒体のエラーレートのシミュレーション結果の説明図である。 本発明の実施例2の転写用マスク媒体の製造工程の説明図である。 本発明の実施例3の磁気ディスク装置の概念的平面図である。
符号の説明
1 転写用マスタ媒体
2 磁性体層
3 微小凹凸
4 サーボ情報用凹凸
5 垂直磁気記録媒体
6 軟磁性膜
7 記録磁性層
8 サーボパターン書込領域
9 ユーザデータ領域
10 転写用マスタ媒体
11 非磁性基板
12 微小凹凸
13 サーボパターン領域
14 凹凸
15 凸部
16 磁性体膜
17 保護膜
18 レジストパターン
19 レジストパターン
20 凹凸
21 スピンドルモータ
22 電磁石
23 電磁石
30 垂直磁気記録媒体
31 ガラス基板
32 軟磁性体層
33 非磁性中間層
34 記録磁性層
35 保護膜
36 サーボパターン書込領域
37 ユーザデータ領域
38 磁界ドメイン
41 スピンドルモータ
42 ディスククランプリング
43 ヘッドアーム
44 サスペンション
45 スライダー

Claims (5)

  1. ユーザデータ領域に相当する部分に、表面粗さRa が0.5〜5.0μmの微小凹凸を設けたことを特徴とする転写用マスタ媒体。
  2. 請求項1記載の転写用マスタ媒体を軟磁性膜からなる裏打層を有する垂直磁気記録媒体に密着させた状態で、前記転写用マスタ媒体の主面に対して垂直に磁界を印加することを特徴とする磁気転写方法。
  3. 請求項2記載の磁気転写方法によりサーボ情報を記録するとともに、ユーザデータ領域を一方向に着磁しないことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  4. 軟磁性膜を有する垂直磁気記録媒体を構成する記録磁性層のユーザデータ領域における磁界ドメインの大きさはサーボ信号の最小パターン以下で、且つ、平均的な磁化が飽和磁化の30%以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  5. 請求項3または4に記載の垂直磁気記録媒体を搭載するととに、再生ヘッドがトンネル磁気抵抗効果型ヘッドであることを特徴とする磁気ディスク装置。
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