JP2008148485A - 電源システム設計方法 - Google Patents

電源システム設計方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008148485A
JP2008148485A JP2006334279A JP2006334279A JP2008148485A JP 2008148485 A JP2008148485 A JP 2008148485A JP 2006334279 A JP2006334279 A JP 2006334279A JP 2006334279 A JP2006334279 A JP 2006334279A JP 2008148485 A JP2008148485 A JP 2008148485A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power supply
power
supply system
load
assembled
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006334279A
Other languages
English (en)
Inventor
Riichi Kitano
利一 北野
Akihiro Miyasaka
明宏 宮坂
Akira Yamashita
明 山下
Takahisa Masashiro
尊久 正代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2006334279A priority Critical patent/JP2008148485A/ja
Publication of JP2008148485A publication Critical patent/JP2008148485A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】直流電源の出力電流の許容値を満足しながら、負荷出力容量の低下を回避する電源システムの設計方法を提供する。
【解決手段】複数の電池を直列接続した組電池1の電力を負荷3に供給する電源システムに関する設計方法として、負荷3の所要電力P1、組電池1を構成する電池の最大出力電流I1、最低使用電圧V1から、電池の直列接続数n1を、{P1/(V1×I1)}以上を満たす値に決定し、さらに、電池の平均電圧V2、組電池1の総所要電力容量R1から、電池の蓄積電流容量Q1を、{(V1×I1×R1)/(V2×P1)}以上を満たす値に決定した電源システムを構成する。ただし、組放電器2の効率をη1とした場合は、電池の直列接続数n1を、{P1/(η1×V1×I1)}以上を満たす値に決定し、電池の蓄積電流容量Q1を、{(η1×V1×I1×R1)/(V2×P1)}以上を満たす値に決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源システム設計方法に関し、特に、複数の直流電源を直列接続してなる組電源が出力する電力を負荷へ供給する電源システムの設計方法に関する。
一般に、直流駆動の負荷装置へ電力を供給する電源システムでは、商用交流電力を受け取って、直流48Vなどの直流電力に変換して出力する整流器が用いられている。さらに、商用電源が停電した場合でも、負荷装置への給電を継続するために、蓄電池と、蓄電池を充電するための充電器と、蓄電池からの電力を放電するための放電器とを備えている。
このような直流電源用の電源システムでは、商用電源停止時には、整流器の動作が停止して、負荷への電力供給を蓄電池から放電器を介して行うことになるため、蓄電池だけでなく、放電器の信頼性も電源システムの信頼性に大きく影響する。このため、通常、放電器は複数台を並列搭載して所要電力容量を確保するが、放電器の故障時にも、負荷への放電を継続するために、放電器を余分に搭載して冗長構成としている。
特許文献1の特開平8−065918号公報「電源の冗長構成回路」、特許文献2の特開平8−126227号公報「電源冗長化方法」には、電源を冗長構成とする電源システムが記載され、前記特許文献1には、電源の冗長構成回路において、電圧検出により動作するスイッチを設けることが記載され、前記特許文献2には、制御ユニットの電源部を(N+1)の冗長化構成とし、スイッチにより分流することが記載されている。
特開平8−065918号公報 特開平8−126227号公報
直流駆動の負荷装置へ電力を供給する電源システムでは、一般に、複数個の直流電源を直列接続したものを組電源とし、組電源の出力を、放電器を構成するコンバータを介して(または直接)、負荷へ供給する。
例えば、図4において、複数の直流電源として複数の電池を直列接続してなる組電池1を構成し、組電池1の出力を、複数の放電器を並列接続してなる組放電器2を介して負荷3へ供給する。
組放電器2は、組電池1の電池電圧が負荷3の電圧許容範囲を上回るときはコンバータによる降圧を行い(降圧モード)、電圧許容範囲内のときは組電池1の出力をコンバータ非経由としてバイパスし(バイパスモード)、電圧許容範囲を下回るときはコンバータによる昇圧を行う(昇圧モード)ように動作する。
また、組放電器2は、放電信頼性を高めるため、負荷3への給電に必要な台数に1台をさらに並列接続して搭載する冗長構成である。
この電源システムでは、組放電器2の冗長分を含めた出力能力がシステムの最大出力となるが、電池の構成の仕方により、電池からの放電電流が過剰になるという問題が発生する。
例えば、組電池1を、ニッケル水素蓄電池(単セル定格電圧1.2V、定格電流容量100Ah、使用電圧範囲1.5V〜1.0V)を40本直列接続して定格電圧48Vの組電池として構成し、この組電池1の出力可能な最大電流を120Aとし、負荷3が要求する電力を3,750Wと仮定する。かかる場合には、組放電器2を冗長構成とするために、1,250W出力の放電器を4台並列接続して、1台の放電器が故障した場合であっても、3,750Wを負荷3に出力することができるように構成する。
ここで、組放電器2が、5,000Wの最大出力が可能であり、組放電器2の効率を80%とすると、組放電器2に入力される最大電力すなわち組電池1から出力される最大電力は、6,250W(=5,000W÷0.8)とする必要がある。また、組電池1の最低使用電圧は、40V(単セル最低使用電圧1.0V×40本)であるから、組電池1から出力される最大電流は、156A(=6,250W÷40V)に達することになる。一方、組電池1の許容値となる最大出力可能電流は、前述のように、120Aであるから、電池最大出力電流156Aは、最大に出力が可能な該許容値120Aを超えてしまい、過熱や電池の劣化が起こり得る。
このように、電源システムを設計する際の組電池1の構成の仕方により、組電池1からの放電電流が過剰となり、負荷3への供給能力が低下してしまう場合があり、これを防ぐためには、負荷3の負荷容量を制限しなければならないという問題が発生する。
なお、前述のような、組電池1すなわち直流電源の構成の仕方により負荷3への供給能力が低下するという問題は、ニッケル水素蓄電池システムの場合のみに限らず、リチウムイオン電池などの二次電池を組み合わせてなる組電池を複数個有し、組電池が出力する電力を複数のコンバータを介して負荷に供給する二次電池システム、あるいは、一次電池を含めて、複数の電池を組み合わせてなる複数の組電池が出力する電力を複数のコンバータを介して負荷に供給する電池システム、さらには、電力貯蔵用キャパシタを含めて、複数の直流電圧源を組み合わせてなる複数の電源が出力する電力を複数のコンバータを介して負荷に供給する電源システムにおいても生じる問題である。
本発明は、前述のような、直流電源の構成の仕方により負荷への供給能力が低下するという問題に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、直流電源の出力電流の許容値を満足しながら、負荷出力容量の低下を回避する電源システムの設計方法を提供することにある。
本発明は、前述の課題を解決するために、以下のごとき各技術手段から構成されている。
第1の技術手段は、複数の直流電源を直列接続してなる組電源が出力する電力を、負荷に供給する電源システムを設計する電源システム設計方法において、前記負荷の所要電力と、前記組電源を構成する前記直流電源の最大出力電流と最低使用電圧とに基づいて、前記直流電源の直列接続数を決定し、および/または、前記負荷の所要電力と、前記組電源を構成する前記直流電源の最大出力電流と最低使用電圧と、さらに、前記直流電源の平均電圧と前記組電源の所要電力容量とに基づいて、前記直流電源の蓄積電流容量を決定することを特徴とする。
第2の技術手段は、複数の直流電源を直列接続してなる組電源が出力する電力を、負荷に供給する電源システムを設計する電源システム設計方法において、前記負荷の所要電力をP1[W]、前記直流電源の最大出力電流をI1[A]、前記直流電源の最低使用電圧をV1[V]とするとき、前記直流電源の直列接続数n1を、
n1≧P1/(V1×I1)
を満たす値に決定することを特徴とする。
第3の技術手段は、前記第2技術手段に記載の電源システム設計方法において、前記負荷の所要電力をP1[W]、前記直流電源の最大出力電流をI1[A]、前記直流電源の最低使用電圧をV1[V]、前記直流電源の平均電圧をV2[V]、前記組電源の所要電力容量をR1[Wh]とするとき、前記直流電源の蓄積電流容量Q1[Ah]を、
Q1≧(V1×I1×R1)/(V2×P1)
を満たす値に決定すること特徴とする。
第4の技術手段は、複数の直流電源を直列接続してなる組電源と、前記組電源からの電力を放電する組放電器とを有し、前記組電源が出力する電力を、前記組放電器を介して負荷に供給する電源システムを設計する電源システム設計方法において、前記負荷の所要電力をP1[W]、前記直流電源の最大出力電流をI1[A]、前記直流電源の最低使用電圧をV1[V]、前記組放電器の効率をη1とするとき、前記直流電源の直列接続数n1を、
n1≧P1/(η1×V1×I1)
を満たす値に決定すること特徴とする。
第5の技術手段は、前記第4技術手段に記載の電源システム設計方法において、前記負荷の所要電力をP1[W]、前記直流電源の最大出力電流をI1[A]、前記直流電源の最低使用電圧をV1[V]、前記組放電器の効率をη1、前記直流電源の平均電圧をV2[V]、前記組電源の所要電力容量をR1[Wh]とするとき、前記直流電源の蓄積電流容量Q1[Ah]を、
Q1≧(η1×V1×I1×R1)/(V2×P1)
を満たす値に決定することを特徴とする。
第6の技術手段は、複数の直流電源を直列接続してなる組電源と、前記組電源からの電力を放電する組放電器とを有し、前記組電源が出力する電力を、前記組放電器を介して負荷に供給する電源システムを設計する電源システム設計方法において、前記負荷の所要電力をP1[W]、前記直流電源の最大出力電流をI1[A]、前記直流電源の最低使用電圧をV1[V]、前記組放電器の効率をη1、前記組放電器の最大出力電力をP2[W]とするとき、
P2≧P1
の条件を満たし、かつ、前記直流電源の直列接続数n1を、
n1≧P2/(η1×V1×I1)
を満たす値に決定することを特徴とする。
第7の技術手段は、前記第6技術手段に記載の電源システム設計方法において、前記負荷の所要電力をP1[W]、前記直流電源の最大出力電流をI1[A]、前記直流電源の最低使用電圧をV1[V]、前記組放電器の効率をη1、前記直流電源の平均電圧をV2[V]、前記組電源の所要電力容量をR1[Wh]、前記組放電器の最大出力電力をP2[W]とするとき、
P2≧P1
の条件を満たし、かつ、前記直流電源の蓄積電流容量Q1[Ah]を、
Q1≧(η1×V1×I1×R1)/(V2×P2)
を満たす値に決定することを特徴とする。
第8の技術手段は、前記第3,5,7の技術手段のいずれかに記載の電源システム設計方法において、前記直流電源の蓄積電流容量Q1[Ah]よりも電流容量が小さい定格電流容量Q2の直流電源により電源システムを構成する場合、前記定格電流容量Q2の直流電源を前記直列接続数n1台分直列接続してなる組電源を並列接続する、系列数n2として
n2≧Q1/Q2
を満たす自然数の値に決定することを特徴とする。
第9の技術手段は、前記第1ないし第8の技術手段のいずれかに記載の電源システム設計方法において、あらかじめ定めた台数の前記直流電源を直列接続してなる電源ユニットを単位として、複数の前記電源ユニットを直列接続することにより、前記組電源を構成することを特徴とする。
第10の技術手段は、前記第1ないし第9の技術手段のいずれかに記載の電源システム設計方法において、前記直流電源が、電池であることを特徴とする。
第11の技術手段は、前記第10の技術手段に記載の電源システム設計方法において、前記電池が、二次電池であることを特徴とする。
第12の技術手段は、前記第11の技術手段に記載の電源システム設計方法において、前記二次電池が、ニッケル水素蓄電池であることを特徴とする。
本発明の電源システム設計方法によれば、負荷の所要電力と、組電源を構成する直流電源の最大出力電流と最低使用電圧とに基づいて、直流電源の直列接続数を決定し、また、負荷の所要電力と、組電源を構成する直流電源の最大出力電流と最低使用電圧と、さらに、直流電源の平均電圧と組電源の総所要電力容量とに基づいて、直流電源の単位容量を決定するため、直流電源の出力電流が許容値を越えることなく、かつ、負荷出力容量の低下を回避し、負荷への供給能力を最大限に活かすことが可能な電源システムを提供することができる。
以下に、本発明に係る電源システム設計方法の最良の実施形態について、その一例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(本発明の概要)
本発明に係る電源システムの設計方法においては、負荷の所要電力と、組電源を構成する直流電源の最大出力電流と最低使用電圧とに基づいて、直流電源の直列接続数を決定し、および/または、負荷の所要電力と、組電源を構成する直流電源の最大出力電流と最低使用電圧と、さらに、直流電源の平均電圧と直流電源の総容量(つまり組電源の所要電力容量)とに基づいて、直流電源の単位容量(蓄積電流容量)を決定する。この結果、直流電源の出力電流の許容値を満足しながら、電源システムの負荷出力容量の低下を回避することができるという効果が得られる。
さらに説明すると、複数の直流電源を直列接続してなる組電源が出力する電力を、負荷に供給する電源システムの設計方法として、例えば、負荷の所要電力をP1[W]、組電源の構成に用いる直流電源の最大出力電流をI1[A]、直流電源の最低使用電圧をV1[V]とするとき、直流電源の直列接続数n1を、
n1≧P1/(V1×I1)
を満たす値に決定する。
また、負荷へ電力を供給する時間があらかじめ定められた既定時間のような場合については、組電源の構成に用いる直流電源の平均電圧をV2[V]、組電源の所要電力容量をR1[Wh]、直流電源の蓄積電流容量をQ1[Ah]とするとき、
n1×V2×Q1≧R1
の関係が成立するように、直流電源の蓄積電流容量Q1[Ah]を、
Q1≧R1/(n1×V2)
≧(V1×I1×R1)/(V2×P1)
を満たす値に決定する。
以下に、本発明の実施の形態について、電源システムとして直流電源がニッケル水素蓄電池からなる組電池を複数個有し、組電池が出力する電力を複数のコンバータを介して負荷に供給する二次電池システムである場合を例として説明するが、本発明は、前述したように、これらに限られるものではない。
例えば、リチウムイオン電池などの二次電池を組み合わせてなる組電池を複数個有し、組電池が出力する電力を複数のコンバータを介して負荷に供給する二次電池システム、さらには、一次電池を含めて、複数の電池を組み合わせてなる複数の組電池が出力する電力を複数のコンバータを介して負荷に供給する電池システム、さらには、電力貯蔵用キャパシタを含めて、複数の直流電圧源を組み合わせてなる複数の電源が出力する電力を複数のコンバータを介して負荷に供給する電源システムであっても、全く同様に適用することができる。
(実施例1)
図1は、本発明の電源システム設計方法を適用する電源システムに関する実施例1のブロック構成を説明するためのブロック構成図である。図1の電源システムにおいては、組電池1から出力される電力は、組放電器2を介して、負荷3へ放電される構成とされている。
図1に示すように、組電源を構成する組電池1は、複数の電源ユニット、すなわち、電池ユニット1,2,…,kのk個の電池ユニットが直列接続されて構成されており、電池ユニット1,2,…,kそれぞれは、あらかじめ定めた台数の直流電源、すなわち、セル1,2,…nのn個の電池セルが直列接続されて構成されている。したがって、組電池1は、n1=(k×n)個のセルが直列接続されて構成される。一方、組放電器2は、放電器1,2,…jの合計j個の放電器が並列接続されて構成されており、このうち、1個の放電器例えば放電器jは、冗長構成を形成するため放電器となっている。
図1のように、複数の直流電源を直列接続してなる組電源である組電池1と、複数の放電器を並列接続してなる組放電器2とを有し、組電源となる組電池1が出力する電力を、組放電器2を介して負荷3に供給する電源システムを設計する設計方法においては、負荷3の所要電力をP1[W]、直流電源とするニッケル水素蓄電池の最大出力電流をI1[A]、直流電源とするニッケル水素蓄電池1セル当たりの最低使用電圧をV1[V]、組放電器2の効率をη1とするとき、直流電源とするニッケル水素蓄電池の直列接続数n1を、
n1≧P1/(η1×V1×I1) …(1)
を満たす値に決定する。
ここに、組電池1は、直流電源とするニッケル水素蓄電池(単セル定格電圧V2=1.2V、定格電流容量95Ah)を複数直列接続して組電池として構成するものであるが、本実施例においては、例えばニッケル水素蓄電池10セル分(図1において、n=10)を直列接続した電池ユニット(単セル定格電圧V2=1.2V、定格電流容量95Ah)をさらに複数台直列接続したものを用いるものとする。また、このニッケル水素蓄電池の出力可能な最大出力電流I1は100A(=直流電源の最大出力電流I1)であり、最低使用電圧V1は1.0V(=直流電源の最低使用電圧V1)(1セル当たり)であるものとする。
組放電器2は、複数の放電器を並列接続して構成され、組電池1の電圧が負荷3の電圧許容範囲を上回るときは組電池1の出力に関しコンバータによる降圧を行い(降圧モード)、電圧許容範囲内のときは組電池1の出力をコンバータ非経由としてバイパスし(バイパスモード)、電圧許容範囲を下回るときは組電池1の出力に関しコンバータによる昇圧を行う(昇圧モード)ように動作する。
ここで、負荷3が要求する所要電力P1が3,750W(=負荷の所要電力P1)、組放電器2の効率η1は90%であるものとする。
また、組放電器2は放電器を冗長構成とするために、1,250Wの出力が可能な放電器を4台(図1において、j=4)並列接続して、1台の放電器が故障した場合であっても、3,750Wを出力することができるように構成する。
以上の具体的な数値例の場合、組電池1を構成する直流電源つまりニッケル水素蓄電池の直列接続セル数n1を、式(1)に従って求めると、次の通りである。
n1≧P1/(η1×V1×I1)
=3,750/(0.9×1.0×100)
=41.7
したがって、直列接続セル数n1は42以上と求められる。本実施例の場合、10セル分のニッケル水素蓄電池を直列接続した電池ユニットを単位として用いるため、電池ユニットを5個直列に接続したものとする。よって、ニッケル水素蓄電池の直列接続セル数は50セル(=n1)と決定される。
ここで、組放電器2から出力される電力として、1台の放電器が故障した場合であっても、負荷3の所要電力P1(3,750W)を問題なく満たすことができるように、1,250W出力の放電器が4台並列接続されているので、組放電器2は、最大出力電力P2として5,000W(すなわち、組放電器2の最大出力電力P2≧負荷3の所要電力P1)の出力が可能であるものとすると、組放電器2の効率η1は90%であるから、組放電器2に入力される最大電力すなわち組電池1から出力される最大出力電力P3は、
P3=P2/η1=5,000/0.9=5,556[W]
とする必要がある。
かくのごとき組放電器2の最大出力電力P2を満たす場合の直列接続セル数n1を求めると、式(1)における負荷3の所要電力P1を組放電器2の最大出力電力P2に置換して、次の通り、求めることができる。つまり、この場合の組電池1を構成する直流電源つまりニッケル水素蓄電池の直列接続セル数n1を、式(1)のP1をP2に置換して求めると、次の通りである。
n1≧P2/(η1×V1×I1)
=5,000/(0.9×1.0×100)
=55.6
したがって、直列接続セル数n1は56以上と求められるので、56セル以上を直列接続すれば良いが、本実施例の場合、10セル分のニッケル水素蓄電池を直列接続した電池ユニットを単位として用いるため、電池ユニットを6個直列に接続したものとする。よって、ニッケル水素蓄電池の直列接続セル数は60セル(=n1)と決定される。
かくのごとく、冗長構成を有する組放電器2の最大出力電力P2として5,000Wを満たすような本実施例における具体的な数値例の場合、組電池1は、ニッケル水素蓄電池(単セル定格電圧1.2V、定格電流容量95Ah)を60セル直列接続して構成するものとなる。組電池1から出力される最大電流は、組電池1から出力される最大出力電力P3(5,556W)を組電池1の最低使用電圧(60V=1.0V×60)で割ることにより、92.6Aと計算され、ニッケル水素蓄電池の出力可能な最大出力電流I1の100A以下である。
このように、直流電源となるニッケル水素蓄電池の過電流を回避しながら、負荷3への供給能力も活かすことが可能な電源システムを構築することができる。
なお、組電池1の出力を、組放電器2をバイパスして、そのまま負荷3へ供給することが可能であった場合には、負荷3の所要電力P1が組電池1に必要な出力電力となる。このとき、組電池1を構成する電池の直列接続セル数n1は、次の式(2)によって求めることができる。
n1≧P1/(V1×I1) …(2)
この場合、前述した具体的な数値例における直流電源つまりニッケル水素蓄電池の直列接続セル数n1を求めると、次の通りである。
n1≧P1/(V1×I1)
=3,750/(1.0×100)
=37.5
したがって、直列接続セル数n1は38以上と求められ、10セル分のニッケル水素蓄電池を接続した電池ユニットを4個直列(40セル直列)に接続したものとして、組電池1を構成することにより、直流電源となるニッケル水素蓄電池の過電流を回避しながら、負荷3への供給能力も活かすことが可能な電源システムとすることができる。
(実施例2)
次に、本発明の電源システム設計方法の実施例2について説明する。本実施例は、負荷への最長電力供給時間が既定である場合に好適な電源システムの設計方法の一例を説明するものである。図2は、本発明の電源システム設計方法を適用する電源システムに関する実施例2のブロック構成を説明するためのブロック構成図である。図2に示すように、本実施例において適用する電源システムの構成例においても、実施例1の図1の場合と同様、組電池1から出力される電力は、組放電器2を介して、負荷3へ放電される構成とされている。
ただし、実施例1の図1に示すような電池ユニットを最小構成単位として用いても良いが、図2に示す本実施例においては、実施例1の図1の場合とは異なり、組電池1を構成する単位として、電池セルという最小構成単位を用いており、実施例1の電池ユニットという概念を適用しない場合について示している。すなわち、図2に示すように、組電池1は、図1のような10個の電池セルごとにまとめた電池ユニットという単位を用いることなく、セル1,2,…n,…,n1のn1個のセルが直列接続されて構成されている。
図2のブロック構成からなる電源システムの設計を行うに当たって、組電池1を構成する電池の直列接続セル数n1を算出した後、負荷3へ電力供給を要する最長電力供給時間T1があらかじめ既知であった場合には、組電池1を構成する電池セル(セル1,2,…)の個数として算出した直列接続セル数n1の各セルについて、さらに、電池セル当たりの単位容量(定格電流容量)を算出する。
なお、組放電器2は、図1の場合と同様、放電器1,2,…jの合計j個の放電器が並列接続されて構成されており、このうち、1個の放電器例えば放電器jは、冗長構成を形成するための放電器となっている。
すなわち、本実施例においては、図1のブロック構成からなる電源システムの設計を行うに当たって、実施例1の式(1)に従い、組電池1を構成する電池の直列接続セル数n1を算出することによって、所要の電池ユニット数を求めた後、負荷3へ電力供給を要する最長電力供給時間T1があらかじめ既知であった場合には、組電池1を構成する電池セル(セル1,2,…)の単位容量を算出するために、式(1)にて直列接続セル数n1を算出したパラメータを用いて、組電池1を構成する電池セルの単位容量(定格電流容量)を算出する。
なお、本実施例においては、組電池1を構成する電池セルの単位容量を算出する際に、前述のように、電池のセル数n1として、電池ユニットの概念を用いることなく、負荷3の所要電力と、組電池を構成するセルの最大出力電流および最低使用電圧と、組放電器2の効率と、に基づいて算出された値そのものを用いて算出する場合を示している。
まず、実施例1の場合と同様に、複数の直流電源を直列接続してなる組電源である組電池1と、複数の放電器を並列接続してなる組放電器2とを有し、組電源となる組電池1が出力する電力を、組放電器2を介して負荷3に供給する電源システムを設計する設計方法においては、負荷3の所要電力をP1[W]、直流電源とするニッケル水素蓄電池の最大出力電流をI1[A]、直流電源とするニッケル水素蓄電池1セル当たりの最低使用電圧をV1[V]、組放電器2の効率をη1とするとき、直流電源とするニッケル水素蓄電池の直列接続数n1を、実施例1に示した式(1)、すなわち、
n1≧P1/(η1×V1×I1) …(1)
を満たす値に決定する。
しかる後、さらに、本実施例においては、直流電源とするニッケル水素蓄電池1セル当たりの平均電圧(定格電圧)をV2[V]、組電源となる組電池1の所要電力容量をR1[Wh]とするとき、前記直流電源の蓄積電流容量Q1[Ah]を、
Q1≧(η1×V1×I1×R1)/(V2×P1) …(3)
を満たす値に決定する。
ここに、組電池1は、実施例1にて説明したように、直流電源とするニッケル水素蓄電池(単セル定格電圧V2=1.2V)を複数直列して組電池を構成するものである。ただし、このニッケル水素蓄電池の出力可能な最大出力電流I1は、本実施例では、120A(=直流電源の最大出力電流I1)であり、最低使用電圧V1は1.0V(=直流電源の最低使用電圧V1)(1セル当たり)であるものとする。
組放電器2は、実施例1の場合と同様に、複数の放電器を並列接続して構成され、組電池1の電圧が負荷3の電圧許容範囲を上回るときは組電池1の出力に関しコンバータによる降圧を行い(降圧モード)、電圧許容範囲内のときは組電池1の出力をコンバータ非経由としてバイパスし(バイパスモード)、電圧許容範囲を下回るときは組電池1の出力に関しコンバータによる昇圧を行う(昇圧モード)ように動作する。
ここで、負荷3が要求する所要電力P1が、実施例1の場合と同様、3,750W(=負荷3の所要電力P1)であるが、組放電器2の効率η1は、本実施例では、80%であるものとする。
また、組放電器2は放電器を冗長構成とするために、実施例1と同様、1,250Wの出力が可能な放電器を4台(図1において、j=4)並列接続して、1台の放電器が故障した場合であっても、3,750Wを出力することができるように構成する。
また、負荷3への最長電力供給時間T1として、1時間が必要であったと仮定すると、組電池1の所要電力容量R1は、
R1=P1×T1/η1
=3,750×1/0.8=4,687.5Wh
の容量が必要となる。
以上の具体的な数値例の場合、組電池1を構成する直流電源つまりニッケル水素蓄電池の直列接続セル数n1を、式(1)に従って求めると、次の通りである。
n1≧P1/(η1×V1×I1)
=3,750/(0.8×1.0×120)
=39.1
したがって、直列接続セル数n1は40以上と求められる。本実施例の場合、電池ユニットの概念を適用していないので、必要とするニッケル水素蓄電池の直列接続セル数は最小の40セル(=n1)と決定される。
さらに、式(1)により直列接続セル数n1を求めたパラメータを用いて、直流電源すなわちニッケル水素蓄電池のセル電流容量つまりセル当たりの蓄積電流容量Q1[Ah]を求める。つまり、直列接続セル数n1を算出した際に用いた式(1)のP1,η1,V1,I1の数値を適用することにより、ニッケル水素蓄電池のセル電流容量つまりセル当たりの蓄積電流容量Q1は、式(3)に従って、次の通り求められる。
Q1≧(η1×V1×I1×R1)/(V2×P1)
=(0.8×1.0×120×4,687.5)/(1.2×3,750)
=100[Ah]
したがって、所要電力P1が3,750Wの負荷3を最大1時間に亘って電力を供給する組電池1を構成する場合、直流電源となるニッケル水素蓄電池の電池セルを40個直列接続し、各電池セル当たりの蓄積電流容量Q1を、100Ahに決定するように決定して構成すれば良い。
ここで、組放電器2から出力される電力として、1台の放電器が故障した場合であっても、負荷3の所要電力P1(3,750W)を問題なく満たすことができるように、1,250W出力の放電器が4台並列接続されているので、組放電器2は、最大出力電力P2として5,000W(すなわち、組放電器2の最大出力電力P2≧負荷3の所要電力P1)の出力が可能であるものとすると、組放電器2の効率η1は80%であるから、組放電器2に入力される最大電力すなわち組電池1から出力される最大出力電力P3は、
P3=P2/η1=5,000/0.8=6,250[W]
とする必要がある。
かくのごとき組放電器2の最大出力電力P2を満たす場合の直列接続セル数n1を求めると、式(1)における負荷3の所要電力P1を組放電器2の最大出力電力P2に置換して、次の通り、求めることができる。つまり、この場合の組電池1を構成する直流電源つまりニッケル水素蓄電池の直列接続セル数n1を、式(1)のP1をP2に置換して求めると、次の通りである。
n1≧P2/(η1×V1×I1)
=5,000/(0.8×1.0×120)
=52.1
したがって、直列接続セル数n1は53以上と求められるので、53セル以上を直列接続すれば良く、ニッケル水素蓄電池の直列接続セル数は53セル(=n1)と決定される。
しかる後、式(1)において使用した各数値例を用いて、さらに、式(3)のP1をP2に置換して、組電池1を構成する電池のセル電流容量Q1[Ah]を、式(3)に従って求めると、次の通りである。
Q1≧(η1×V1×I1×R1)/(V2×P2)
=(0.8×1.0×120×4,687.5)/(1.2×5,000)
=75
したがって、組電池1を構成する電池のセル電流容量Q1[Ah]は75Ah以上と求められる。よって、電池のセル電流容量(定格電流容量)つまり直流電源の蓄積電流容量Q1[Ah]を75Ahと決定する。
かくのごとく、冗長構成を有する組放電器2の最大出力電力P2として5,000Wを満たすような本実施例における具体的な数値例の場合、組電池1は、定格電流容量が75Ah(=蓄積電流容量Q1)のニッケル水素蓄電池(単セル定格電圧V2=1.2V)を53セル(=n1)分直列接続して構成されるものとする必要がある。
このとき、組電池1から出力される最大電流は、組電池1から出力される最大出力電力P3(6,250W)を組電池1の最低使用電圧(53V=1.0V×53)で割ることにより、118Aと計算され、ニッケル水素蓄電池の出力可能な最大出力電流I1の120A以下である。また、組電池1の平均電力容量は、4,770Wh(=Q1×V2×n1=75×1.2×53)となり、負荷3へ供給すべき組電池1の必要な所要電力容量R1(4,687.5Wh)を充足している。
このように、負荷3への最長電力供給時間T1が既定である場合についても、ニッケル水素蓄電池の直列接続数とセル電流容量とを選択して設計することにより、直流電源となるニッケル水素蓄電池の過電流を回避しながら、負荷3への供給能力も活かすことが可能な電源システムを構築することができる。
なお、組電池1の出力を、組放電器2をバイパスして、そのまま負荷3へ供給することが可能であった場合には、実施例1の場合と同様、負荷3の所要電力P1が組電池1に必要な出力電力となる。したがって、このとき、組電池1を構成する電池の直列接続セル数n1は、実施例1の場合と同様、次の式(2)によって求めることができる。
n1≧P1/(V1×I1) …(2)
この場合、前述した具体的な数値例における直流電源つまりニッケル水素蓄電池の直列接続セル数n1を求めると、次の通りである。
n1≧P1/(V1×I1)
=3,750/(1.0×120)
=31.3
したがって、直列接続セル数n1は32以上と求められるので、32セル以上を直列接続すれば良く、ニッケル水素蓄電池の直列接続セル数は最小の32セル(=n1)と決定される。
また、組電池1を構成する電池のセル電流容量Q1[Ah]は、次の式(4)によって求めることができる。
Q1≧(V1×I1×R1)/(V2×P1) …(4)
ただし、R1=P1×T1
この場合、前述した具体的な数値例について直流電源つまりニッケル水素蓄電池のセル電流容量Q1[Ah]を求めると、次の通りである。
R1=3,750W×1.0=3,750[Wh]
Q1≧(V1×I1×R1)/(V2×P1)
=(1.0×120×3,750)/(1.2×3,750)
=100[Ah]
この場合も、セル電流容量(定格電流容量)が100Ahのニッケル水素蓄電池を32セル分直列接続して、組電池1を構成することにより、直流電源となるニッケル水素蓄電池の過電流を回避しながら、負荷3への供給能力も活かすことができる。
なお、以上の説明においては、組電池1として電池ユニットの概念を用いないで、最小構成単位の電池セルを組電池1の構成単位とする場合について説明したが、実施例1の場合と同様に、本実施例においても、組電池1を構成する単位として電池ユニットの概念を用いて構成するようにしても良い。
(実施例3)
次に、直流電源を構成するニッケル水素蓄電池の電池容量が既定で、かつ、組電源を構成する組電池1の総電力容量が既定であった場合における電源システムの設計方法について、インバータを介して直流電源からの電力により交流負荷を駆動する場合を例にとって説明する。図3は、本発明の電源システム設計方法を適用する電源システムに関する実施例3のブロック構成を説明するためのブロック構成図である。図3の構成においては、3個並列接続した組電池1から、インバータ4を介して交流負荷5に電力を供給する。
ここで、図3に示す交流負荷5の平均消費電力P4が150Wであり、最大消費電力P1が800Wであり、最長電力供給時間T1として18時間に亘って給電が必要である場合を例にとって、電源システムの設計方法を説明する。
図3において、組電源を構成する組電池1は、ニッケル水素蓄電池を複数個直列接続してなるものであり、各ニッケル水素蓄電池の単セル定格電圧V2は1.2V、単セル最低使用電圧V1は1.0V、最大出力電流I1は100Aであり、かつ、定格電流容量Q2として95Ahのものを用いるものとする。
組電池1の出力は、前述のように、インバータ4(直流電力を交流電力に変換して交流負荷5に放電する変換器であり、実施例1,2における組放電器2に相当するが、本実施例においては、冗長構成とはしない場合について説明する)を介して、交流負荷5へ給電される。ここで、インバータ4の効率η1は80%とする。
以上の数値例の場合、交流負荷5に対してT1時間に亘って電力を供給可能とするために、組電池1に必要な所要電力容量R1は、
R1=(P4×T1)/η1
=(150×18)/0.8
=3,375[Wh]
と計算される。
以上の具体的な数値例の場合には、組電池1を構成する直流電源つまりニッケル水素蓄電池の直列接続セル数n1を、実施例1の場合と同様に、式(1)に従って求めると、次の通りである。
n1≧P1/(η1×V1×I1)
=800/(0.8×1.0×100)
=10
したがって、直列接続セル数n1は10以上と求められる。よって、組電池1の電池セルの直列接続数を10個とする。
また、組電池1を構成するニッケル水素蓄電池のセル電流容量Q1[Ah]を、実施例2の場合と同様に、式(3)に従って求めると、次の通りである。
Q1≧(η1×V1×I1×R1)/(V2×P1)
=(0.8×1.0×100×3,375)/(1.2×800)
=281.25[Ah]
したがって、ニッケル水素蓄電池のセル電流容量Q1[Ah]は、281.25Ah以上と求められる。
ここで、組電池1を構成するニッケル水素蓄電池の単セルの定格電流容量Q2として、95Ahのものを用いているので、ニッケル水素蓄電池のセル電流容量Q1[Ah]を満たすために、並列接続する必要がある組電池1の系列数n2は、次の通りである。
n2≧Q1/Q2
=281.25/95
=2.96
したがって、並列接続する組電池1の系列数n2は、2.96以上の自然数の値であり、図3に示すように、3系列必要となる。
この結果、電源システムとして3系列の組電池1からなり、3系列の組電池1の合計電力容量R2は、次の通りとなる。
R2=n2×{(V2×Q2)×n1}
=3×{(1.2×95)×10}
=3,420[Wh]
したがって、3系列の組電池1の合計電力容量R2は、組電池1に必要な容量R1の3,375Whを充足する。
また、組電池1から出力を必要とする最大所要電流I2は、1系列の組電池1のみに電流が集中する場合であっても、
I2=P1/(η1×V1×n1)
=800/(0.8×1.0×10)
=100A
であり、当該ニッケル水素蓄電池の最大出力電流I1の100Aと同等であり、最大出力電流I1以下という要件を充足する。
このように、電池セル電流容量Q2が既定の場合であっても、組電池1の直列接続セル数と組電池1の系列数との選択により、所要の系列数の組電池1を構成することにより、直流電源となるニッケル水素蓄電池の過電流を回避しながら、負荷3への供給能力も活かす電源システムを構築することができる。
(本発明の主要な特徴)
以上の各実施例において詳細に説明したように、本発明に係る電源システムの設計方法の特徴は、負荷3の所要電力P1と、組電源の構成に用いる直流電源の最大出力電流I1と最低使用電圧V1とに基づいて、直流電源の直列接続数n1を決定し、および/または、負荷3の所要電力P1と、組電源の構成に用いる直流電源の最大出力電流I1と最低使用電圧V1と、さらに、直流電源の平均電圧V2と組電源の総所要電力容量R1とに基づいて、直流電源の単位容量Q1を決定することによって、これらに基づいて、電源システムを設計することにある。
この特徴によって、直流電源の出力電流の許容値を満足しながら、負荷出力容量の低下を回避する電源システムを提供することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について、直流電源となる電池がニッケル水素蓄電池である場合を例にとって説明したが、前述したように、本発明は、かかる場合のみに限られるものではない。
例えば、リチウムイオン電池などの二次電池を組み合わせてなる組電池を複数個有し、組電池が出力する電力を複数のコンバータを介して負荷に供給する二次電池システム、さらには、一次電池を含めて、複数の電池を組み合わせてなる複数の組電池が出力する電力を複数のコンバータを介して負荷に供給する電池システム、さらには、電力貯蔵用キャパシタを含めて、複数の直流電圧源を組み合わせてなる複数の電源が出力する電力を複数のコンバータを介して負荷に供給する電源システムであっても、全く同様に適用することができる。
(本発明の主要な効果)
本発明によって得られる効果について、以下に説明する。
直流電源から負荷へ電力供給する従来の電源システムにおいては、直流電源の構成如何によっては、直流電源の放電電流が過剰になるという問題が発生していた。
本発明に係る設計方法を適用して構成した電源システムにおいては、かかる問題を解決する設計方法を用いて構成されており、負荷の所要電力と、組電源の構成に用いる直流電源の最大出力電流と最低使用電圧とに基づいて、直流電源の直列接続数を決定し、また、負荷の所要電力と、組電源の構成に用いる直流電源の最大出力電流と最低使用電圧と、さらに、直流電源の平均電圧と直流電源の総所要電力容量(すなわち組電源の所要電力容量)とに基づいて、直流電源の単位容量を決定するため、直流電源の出力電流の許容値を満足しながら、負荷出力容量の低下を回避する電源システムを提供することが可能となる。
本発明の電源システム設計方法を適用する電源システムに関する実施例1のブロック構成を説明するためのブロック構成図である。 本発明の電源システム設計方法を適用する電源システムに関する実施例2のブロック構成を説明するためのブロック構成図である。 本発明の電源システム設計方法を適用する電源システムに関する実施例3のブロック構成を説明するためのブロック構成図である。 組電池と組放電器とを用いる電源システムの構成図である。
符号の説明
1…組電池、2…組放電器、3…負荷、4…インバータ、5…交流負荷、I1…直流電源の最大出力電流、I2…組電池の最大所要電流、n1…直流電源の直列接続数、n2…組電源の系列数、P1…負荷の所要電力(最大消費電力)、P2…組放電器の最大出力電力、P3…組電源の最大出力電力、P4…負荷の平均消費電力、Q1…直流電源の蓄積電流容量(セル電流容量)、Q2…直流電源の定格電流容量、R1…組電源の所要電力容量、R2…組電池の合計電力容量、T1…負荷への電力供給時間、V1…直流電源の最低使用電圧、V2…直流電源の平均電圧(定格電圧)、η1…組放電器またはインバータの効率。

Claims (12)

  1. 複数の直流電源を直列接続してなる組電源が出力する電力を、負荷に供給する電源システムを設計する電源システム設計方法において、前記負荷の所要電力と、前記組電源を構成する前記直流電源の最大出力電流と最低使用電圧とに基づいて、前記直流電源の直列接続数を決定し、および/または、前記負荷の所要電力と、前記組電源を構成する前記直流電源の最大出力電流と最低使用電圧と、さらに、前記直流電源の平均電圧と前記組電源の所要電力容量とに基づいて、前記直流電源の蓄積電流容量を決定することを特徴とする電源システム設計方法。
  2. 複数の直流電源を直列接続してなる組電源が出力する電力を、負荷に供給する電源システムを設計する電源システム設計方法において、前記負荷の所要電力をP1[W]、前記直流電源の最大出力電流をI1[A]、前記直流電源の最低使用電圧をV1[V]とするとき、前記直流電源の直列接続数n1を、
    n1≧P1/(V1×I1)
    を満たす値に決定することを特徴とする電源システム設計方法。
  3. 請求項2に記載の電源システム設計方法において、前記負荷の所要電力をP1[W]、前記直流電源の最大出力電流をI1[A]、前記直流電源の最低使用電圧をV1[V]、前記直流電源の平均電圧をV2[V]、前記組電源の所要電力容量をR1[Wh]とするとき、前記直流電源の蓄積電流容量Q1[Ah]を、
    Q1≧(V1×I1×R1)/(V2×P1)
    を満たす値に決定すること特徴とする電源システム設計方法。
  4. 複数の直流電源を直列接続してなる組電源と、前記組電源からの電力を放電する組放電器とを有し、前記組電源が出力する電力を、前記組放電器を介して負荷に供給する電源システムを設計する電源システム設計方法において、前記負荷の所要電力をP1[W]、前記直流電源の最大出力電流をI1[A]、前記直流電源の最低使用電圧をV1[V]、前記組放電器の効率をη1とするとき、前記直流電源の直列接続数n1を、
    n1≧P1/(η1×V1×I1)
    を満たす値に決定すること特徴とする電源システム設計方法。
  5. 請求項4に記載の電源システム設計方法において、前記負荷の所要電力をP1[W]、前記直流電源の最大出力電流をI1[A]、前記直流電源の最低使用電圧をV1[V]、前記組放電器の効率をη1、前記直流電源の平均電圧をV2[V]、前記組電源の所要電力容量をR1[Wh]とするとき、前記直流電源の蓄積電流容量Q1[Ah]を、
    Q1≧(η1×V1×I1×R1)/(V2×P1)
    を満たす値に決定することを特徴とする電源システム設計方法。
  6. 複数の直流電源を直列接続してなる組電源と、前記組電源からの電力を放電する組放電器とを有し、前記組電源が出力する電力を、前記組放電器を介して負荷に供給する電源システムを設計する電源システム設計方法において、前記負荷の所要電力をP1[W]、前記直流電源の最大出力電流をI1[A]、前記直流電源の最低使用電圧をV1[V]、前記組放電器の効率をη1、前記組放電器の最大出力電力をP2[W]とするとき、
    P2≧P1
    の条件を満たし、かつ、前記直流電源の直列接続数n1を、
    n1≧P2/(η1×V1×I1)
    を満たす値に決定することを特徴とする電源システム設計方法。
  7. 請求項6に記載の電源システム設計方法において、前記負荷の所要電力をP1[W]、前記直流電源の最大出力電流をI1[A]、前記直流電源の最低使用電圧をV1[V]、前記組放電器の効率をη1、前記直流電源の平均電圧をV2[V]、前記組電源の所要電力容量をR1[Wh]、前記組放電器の最大出力電力をP2[W]とするとき、
    P2≧P1
    の条件を満たし、かつ、前記直流電源の蓄積電流容量Q1[Ah]を、
    Q1≧(η1×V1×I1×R1)/(V2×P2)
    を満たす値に決定することを特徴とする電源システム設計方法。
  8. 請求項3,5,7のいずれかに記載の電源システム設計方法において、前記直流電源の蓄積電流容量Q1[Ah]よりも電流容量が小さい定格電流容量Q2の直流電源により電源システムを構成する場合、前記定格電流容量Q2の直流電源を前記直列接続数n1台分直列接続してなる組電源を並列接続する、系列数n2として
    n2≧Q1/Q2
    を満たす自然数の値に決定することを特徴とする電源システム設計方法。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の電源システム設計方法において、あらかじめ定めた台数の前記直流電源を直列接続してなる電源ユニットを単位として、複数の前記電源ユニットを直列接続することにより、前記組電源を構成することを特徴とする電源システム設計方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の電源システム設計方法において、前記直流電源が、電池であることを特徴とする電源システム設計方法。
  11. 請求項10に記載の電源システム設計方法において、前記電池が、二次電池であることを特徴とする電源システム設計方法。
  12. 請求項11に記載の電源システム設計方法において、前記二次電池が、ニッケル水素蓄電池であることを特徴とする電源システム設計方法。
JP2006334279A 2006-12-12 2006-12-12 電源システム設計方法 Pending JP2008148485A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006334279A JP2008148485A (ja) 2006-12-12 2006-12-12 電源システム設計方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006334279A JP2008148485A (ja) 2006-12-12 2006-12-12 電源システム設計方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008148485A true JP2008148485A (ja) 2008-06-26

Family

ID=39608043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006334279A Pending JP2008148485A (ja) 2006-12-12 2006-12-12 電源システム設計方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008148485A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011530073A (ja) * 2008-08-07 2011-12-15 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 電気蓄積器に対する充電状態の特定
WO2012026244A1 (ja) * 2010-08-24 2012-03-01 スズキ株式会社 蓄電システム

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0837036A (ja) * 1994-07-26 1996-02-06 Sony Corp バッテリ電源システム
JP2004015924A (ja) * 2002-06-07 2004-01-15 Nissan Motor Co Ltd 組電池制御装置および制御システム
JP2004088900A (ja) * 2002-08-27 2004-03-18 Meidensha Corp 電源システム
JP2005218171A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk バッテリーから負荷への給電方法及び給電制御装置並びに自動車

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0837036A (ja) * 1994-07-26 1996-02-06 Sony Corp バッテリ電源システム
JP2004015924A (ja) * 2002-06-07 2004-01-15 Nissan Motor Co Ltd 組電池制御装置および制御システム
JP2004088900A (ja) * 2002-08-27 2004-03-18 Meidensha Corp 電源システム
JP2005218171A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk バッテリーから負荷への給電方法及び給電制御装置並びに自動車

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011530073A (ja) * 2008-08-07 2011-12-15 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 電気蓄積器に対する充電状態の特定
US9450427B2 (en) 2008-08-07 2016-09-20 Robert Bosch Gmbh State of charge determination for an electrical accumulator
WO2012026244A1 (ja) * 2010-08-24 2012-03-01 スズキ株式会社 蓄電システム
JP2012050157A (ja) * 2010-08-24 2012-03-08 Suzuki Motor Corp 蓄電システム
CN103069683A (zh) * 2010-08-24 2013-04-24 铃木株式会社 蓄电***
US9461494B2 (en) 2010-08-24 2016-10-04 Suzuki Motor Corporation Power storage system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6156919B2 (ja) 蓄電池システム、蓄電池制御装置及び蓄電池システムの制御方法
JP5279147B2 (ja) 系統連系型電力保存システム及び電力保存システムの制御方法
JP5155373B2 (ja) 系統連係型電力保存システム及びそれを制御する方法
WO2012049910A1 (ja) 電力供給システムの出力回路
EP4068564B1 (en) Energy storage system
JP2011120449A (ja) 発電システム、制御装置および切替回路
KR101541960B1 (ko) 고주파 링크형 직류-직류 컨버터를 이용한 에너지 저장 장치
WO2012128252A1 (ja) 蓄電システム
WO2012050195A1 (ja) 電力供給システム
JP2012130158A (ja) 電源装置
KR101587333B1 (ko) 고신뢰성 배터리 에너지 저장 장치
WO2011068133A1 (ja) 充放電システム、発電システムおよび充放電制御装置
JP2009247145A (ja) 電源システム
US8957545B2 (en) Prioritization circuit and electric power supply system
US20230420948A1 (en) Energy storage system and power supply method for battery management system
JP2010110124A (ja) 電源システム
JP2012253849A (ja) 蓄電システム
JP2008148485A (ja) 電源システム設計方法
JP2003272713A (ja) 電源装置
US20210194270A1 (en) Storage Battery Unit, Storage Battery Device and Hybrid-Typed Power Supply System
JP6557034B2 (ja) 電源装置
JP7165507B2 (ja) 直流給電システム
JP2008301648A (ja) 電源システム
WO2012050194A1 (ja) 充放電回路
JP2020156200A (ja) 蓄電システム及び蓄電用ストリング

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090310

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090501

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090521

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090521

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090804