JP2008146691A - スタンパ原版およびスタンパの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、時間をかけることなく、スタンパ原版を構成する基板に深さの異なる溝を形成することができるスタンパ原版の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】スタンパ原版50の製造方法は、シリコンウエハ51にネガレジスト層52を形成する工程と、ネガレジスト層52に対して電子線を部分的に照射する工程と、現像により非露光部分52Bを除去する工程と、ネガレジスト層52の一部が残った状態のシリコンウエハ51に、ポジレジスト層53を形成する工程と、ポジレジスト層53に対して所定のパターンを電子線で描画する工程と、現像により露光部分を除去する工程と、露出したシリコンウエハ51およびネガレジスト層52の表面に対してリアクティブイオンエッチングを行うことで、シリコンウエハ51の表面に異なる深さの溝51a,51bを有する凹凸形状を形成する工程と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、スタンパ原版およびスタンパの製造方法に関する。
近年、光情報記録媒体の高密度化の要求に伴い、450nm以下のレーザ光を使用して記録および/または再生を行う高密度の光情報記録媒体が開発されている。この高密度の光情報記録媒体は、レーザ光のトラッキングに用いる溝を形成した樹脂基板上に色素を塗布し、さらに、色素記録層を保護する基板を貼り付けることで製造される。このときの樹脂基板は、樹脂の射出成形を行う際に、溝のパターンを反転させた表面形状を有する金属製のスタンパを金型の一方に用いることで製造することができる。
さらに、このスタンパは、スタンパ原版の凹凸パターンに基づき複製される。そのため、スタンパ原版には光情報記録媒体用の樹脂基板に必要な凹凸パターンを形成する必要がある。この凹凸パターンは光情報記録媒体の高密度化に伴い微細になるとともに、光情報記録媒体に予め記録される情報の多様化に伴い、複数種類の微細な溝を有する凹凸パターンの形成が要求されている。
このような複数種類の微細な溝を形成する技術としては、従来、第1の凹凸パターンをスタンパ原版に形成した後、このスタンパ原版でスタンパを製造し、このスタンパに第2の凹凸パターンを形成する技術が知られている。詳しくは、この技術では、まず、スタンパ原版となる基板上に、リソグラフィにより第1の凹凸パターンを形成する。すなわち、基板上に形成したレジスト層に対して電子線を照射して第1の凹凸パターンを描画し、描画された部分を除去して基板表面を一部露出させた後、エッチングにより基板表面の露出部分を削ることで、第1の凹凸パターンを有するスタンパ原版を製造する。
次に、スタンパ原版から電鋳により、スタンパを製造する。そして、このスタンパの第1の凹凸パターンが形成された側の面に、リソグラフィにより第2の凹凸パターンを形成している。そのため、例えば、スタンパ原版のエッチング工程において所定の深さの第1の溝を形成し、スタンパのエッチング工程において第1の溝よりも浅い第2の溝を形成することで、2種類の凹凸パターンを形成することが可能となっている。
特開2003−22585号公報(図1)
しかしながら、前記した技術では、スタンパ原版の製造工程とスタンパの製造工程の両方で、リソグラフィの工程を行うので、製造に時間がかかるといった問題があった。また、特にスタンパ原版を基にして複数製造されるスタンパについては、スタンパを1つ製造するごとに電鋳とリソグラフィを行わなければいけないので、非常に時間がかかるという問題があった。そのため、スタンパ原版の方に、2種類の凹凸パターンを形成しておくのが望ましかった。
そこで、本発明は、時間をかけることなく、スタンパ原版を構成する基板に深さの異なる溝を形成することができるスタンパ原版の製造方法と、このスタンパ原版を用いたスタンパの製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るスタンパ原版の製造方法は、基板に第1レジスト層を形成する第1レジスト層形成工程と、前記第1レジスト層に対して電子線を第1のパターンで照射する第1電子線照射工程と、前記第1レジスト層を現像し、前記第1電子線照射工程で電子線が照射された領域または照射されていない領域の何れか一方を除去する第1現像工程と、前記基板の前記第1レジスト層が形成された面に、第2レジスト層を形成する第2レジスト層形成工程と、前記第2レジスト層に対して電子線を第2のパターンで照射する第2電子線照射工程と、前記第2レジスト層を現像し、前記第2電子線照射工程で電子線が照射された領域または照射されていない領域の何れか一方を除去する第2現像工程と、前記第1レジスト層と第2レジスト層が設けられた基板表面に対してリアクティブイオンエッチングを行い、前記基板の表面に異なる深さのパターンからなる凹凸形状を形成するエッチング工程と、をこの順序で備えたことを特徴とする。
本発明によれば、まず、第1レジスト層形成工程から第1現像工程までを行うことで、基板上に第1電子線照射工程で電子線が照射された領域または照射されていない領域の何れか一方の基板表面を露出させ、残りの領域は第1レジスト層が残存する第1レジスト層による第1のレジストパターンを形成する。ここで、基板を露出させる領域が、最終的に得られるスタンパ原板における深さの最も深い凹部を形成しようとする領域(以下、「最深凹部領域」という。)を少なくとも含むように、第1電子線照射工程が行われる。次に、この第1のレジストパターンを全面的に被覆するように基板上に第2レジスト層を形成する(第2レジスト層形成工程)。この第2レジスト層に対して、第2電子線照射工程および第2現像工程を行う。第2電子線照射工程においては、少なくとも、前記最深凹部領域に合致する領域上に設けられた第2レジスト層と、最終的に得られるスタンパ原板における深さの浅い凹部を形成しようとする領域(以下、「浅凹部領域」という。)に合致する領域上に設けられた第2レジスト層が第2現像工程で除かれるように、第2電子線照射工程を行う。これにより、第1レジスト層と第2レジスト層の両者が除かれて基板の表面が露出された領域と、第1レジスト層は実質的に残存させつつ第2レジスト層が除かれた領域と、第1レジスト層と第2レジスト層の両者が基板上に残存する領域の少なくとも3つの領域を基板上に形成する。そして、このような3つの領域を含む基板の表面に対してリアクティブイオンエッチングを行うことで、基板表面における、上記第1レジスト層は実質的に残存させつつ第2レジスト層が除かれた領域に浅い凹部を、また上記第1レジスト層と第2レジスト層の両者が除かれて基板の表面が露出された領域に深い凹部を形成する(エッチング工程)。その後は、公知の方法により基板上に残存する全てのレジスト層を除去することで、基板の表面に深さの異なるパターンからなる凹凸を有するスタンパ原版が製造される。
また、この製造方法は、基板の表面にスパイラル状の溝を形成する場合であって、浅溝のスパイラルと深溝のスパイラルの相対位置関係が重要な場合、例えば浅溝と深溝が一本の溝として繋がっている場合には、従来に比してより有効な製造方法となる。すなわち、例えば、内周から外周まで一本に繋がった螺旋状の溝(スパイラルパターン)の一部を浅溝としたい場合、従来の製造方法では、溝を描画する工程を2回に分けているので、スパイラルパターンの浅溝と深溝とを一本の溝として繋げるのは極めて困難である。これに対し、本願発明においては、第2電子線描画工程の一工程において一本のスパイラルパターンを描画するだけで、浅溝と深溝が一本の溝として繋がっているスパイラルパターンを形成することができる。
なお、前記第1レジスト層にネガ型電子線レジストを使用し、前記第2レジスト層にポジ型電子線レジストを使用することが好ましい。これによれば、例えばブルーレイディスクのように、半径20〜21mm程度の狭い範囲を浅溝にしたい場合には、この狭い範囲だけ描画するだけでネガレジスト層である第1レジスト層をその狭い範囲に残すことができるので、第1電子線照射工程における描画時間を短縮することができるという利点が得られるからである。
また、前記第1レジスト層の厚さは、5〜50nmの範囲から選択することが好ましい。これによれば、例えば60nm程度の深さの溝を有する光記録媒体を製造するのに好適となるからである。
また、前記基板は、Si含有基板であるのが望ましい。これにより、半導体装置の作製用に市販されている各種のレジスト、現像液、スピンコーター、リアクティブイオンエッチング装置などから、所望のものを選択できる自由度が増えるからである。
本発明の第1電子線照射工程および第2電子線照射工程で使用する電子線照射装置は、基板を自転させつつ電子線照射を行う回転型の電子ビーム露光装置が好ましい。この場合、前記第1電子線照射工程における前記Si含有基板の回転中心と、前記第2電子線照射工程における前記Si含有基板の回転中心とのずれ量は、50μm以内とするのが望ましい。これによれば、Si含有基板に残す第1レジスト層の位置と、第2電子線照射工程において電子線で露光する位置とのずれ量を極力抑えることができるので、浅い溝と深い溝とを適切な位置に形成することができる。
また、本発明は、前記した方法により製造されたスタンパ原版を用いて電鋳を行うことで、スタンパを製造することも特徴とする。また、上記スタンパを基にして各種の成形品を射出成形方法で製造するができる。これによれば、深さの異なる凹凸パターンをその表面に有するスタンパを、従来のような追加工を行うことなく、短時間で高精度に製造できる。
本発明の製造方法により製造されるスタンパ原版は、マイクロマシンに使用される微細な機械部品、例えば、ばね常数の異なる二種のスパイラル状のスプリングの製造などに使用することができるが、特に光情報記録媒体の基板の作製に用いるスタンパを製造する場合に有利である。以下、この光情報記録媒体用スタンパ原版の作製に態様について、詳しく説明する。
本発明の製造方法により製造される光情報記録媒体用スタンパ原版および光情報記録媒体用スタンパは、短波長のレーザ光で色素系の光情報記録媒体の製造に使用される。例えば、現在提唱されているブルーレイディスクの仕様では、光情報記録媒体の内周にディスクインフォメーションなどの情報が記録される管理情報記録領域(例えば、BCA領域)が形成されている。なお、BCA領域とはBCA信号が記録される領域に対応する領域である。図1は、この光情報記録媒体を製造するためのスタンパ原版の平面図であり、ハッチングは領域を示す。図1に示すように、ディスク状のスタンパ原版50には、ドーナツ形の領域に渦巻き状(図示せず)に第1プリグルーブが形成されたデータ記憶領域A1が形成されている。そして、このデータ記憶領域A1の内周側にBCA領域A2が形成されている。BCA領域にも、渦巻き状(図示せず)の第2プリグルーブが形成されている。
このスタンパ原版50を用いて製造(詳細には、スタンパ原版50から製造されたスタンパを用いて製造)された光情報記録媒体には、BCA信号が色素記録層および/または反射層に対してレーザ光でバーコード状に形成される。BCA領域にはプリグルーブ(第2プリグルーブ)が形成される必要があるが、その溝深さはデータ記録領域のプリグルーブ(第1プリグルーブ)よりも浅く形成されることが好ましい。
このように、前記深さの異なる2種以上の溝は、渦巻き状に形成された第1プリグルーブと、第1プリグループよりも内周側に渦巻き状に形成された第2プリグルーブとを含み、第1プリグルーブの深さをaとし、第2プリグルーブの深さをbとしたときに、a>bを満たすことが望ましい。
そして、前記第1プリグルーブは、データ記憶領域として形成され、前記第2プリグルーブは、管理情報記憶領域(BCA)として形成された態様とすることができる。
また、第1プリグルーブの深さaは、30〜50nmであり、前記第2プリグルーブの深さbは、5〜30nmであるのが望ましい。
本発明によれば、基板と第2レジスト層との間に第1レジスト層を設けることで、1回のエッチングにより基板に深さの異なる溝が形成されるので、時間をかけることなく、基板に深さの異なる溝を形成することができる。
次に、本発明に係る光情報記録媒体用スタンパ原版(以下、単に「スタンパ原版」とする。)の製造方法の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明の製造方法により製造されるスタンパ原版を基に製造される光情報記録媒体の一例について説明する。
参照する図面において、図2は、溝深さを説明する図であり、図3は、本発明の製造方法により製造されるスタンパ原版を基に製造される光情報記録媒体の層構成を示す断面図である。
光情報記録媒体10は、図3に示すように、厚さ0.7〜2mmの基板12上に、色素を含有する追記型記録層14と、厚さ0.01〜0.5mmのカバー層16とをこの順に有する。具体的には、例えば基板12上に、光反射層18と、追記型記録層14と、バリア層20と、接着層22と、カバー層16とをこの順に有する。
〔基板12〕
図3に示すように、好ましい光情報記録媒体10の基板12には、トラックピッチ、溝幅(半値幅)、溝深さ、およびウォブル振幅下記の範囲である形状を有する第1プリグルーブ34(案内溝)および第2プリグルーブ35が形成されている。
なお、溝幅(半値幅)は図2に示すように、深さをHとしたときに、半分の深さ位置での幅W(半値幅)で測定した値を意味する。
第1プリグルーブ34は、CD−RやDVD−Rに比べてより高い記録密度を達成するために設けられたものであり、例えば、光情報記録媒体10を、青紫色レーザに対応する媒体として使用する場合に好適である。
第2プリグルーブ35は、第1プリグルーブ34より溝幅および溝深さが若干小さく、光情報記録媒体10がディスク状の場合には、その内周側に設けられる。第2プリグルーブ35は、例えば、光情報記録媒体10の製造者情報や、その他の管理情報が記録されるBCA領域として利用される。BCA領域では、信号特性上データ記憶領域より反射率を下げる必要があるため、溝深さをデータ記憶領域より浅くしている。
第1プリグルーブ34のトラックピッチは、例えば、320nm程度であり、光情報記録媒体の仕様に応じて適宜変更することもできる。
第1プリグルーブ34の溝幅(半値幅)は、90〜180nmの範囲であるのが望ましい。
第1プリグルーブ34の溝幅が90nm未満では、成形時に溝が十分に転写されなかったり、記録のエラーレートが高くなったりすることがあり、180nmを超えると、記録時に形成されるピットが広がってしまい、クロストークの原因となったり、十分な変調度が得られないことがある。
第1プリグルーブ34の溝深さaは、60nm以下であり、好ましくは、30〜50nm、より好ましくは、35〜45nmの範囲である。第1プリグルーブ34の溝深さが5nm未満では、十分な記録変調度が得られないことがあり、60nmを超えると、反射率が大幅に低下することがある。
また、第1プリグルーブ34の溝傾斜角度は、上限値が80°以下であることが好ましく、70°以下であることがより好ましく、60°以下であることがさらに好ましく、50°以下であることが特に好ましい。また、下限値は、20°以上であることが好ましく、30°以上であることがより好ましく、40°以上であることがさらに好ましい。
第1プリグルーブ34の溝傾斜角度が20°未満では、十分なトラッキングエラー信号振幅が得られないことがあり、80°を超えると、基板12の成形(射出成形等)が困難となる。
第2プリグルーブ35の溝深さbは、5〜30nmの範囲であり、より好ましくは、8〜17nmの範囲である。
第2プリグルーブ35の溝幅(半値幅)は、上記溝深さが得られる範囲で適宜設定される。
第2プリグルーブ35の好ましい溝傾斜角度は、第1プリグルーブ34と同様である。
光情報記録媒体10において用いられる基板12としては、従来の光情報記録媒体の基板材料として用いられている各種の材料を任意に選択して使用することができる。
基板の材料の中では、耐湿性、寸法安定性および低価格等の点から、アモルファスポリオレフィン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂が好ましく、ポリカーボネートが特に好ましい。
これらの樹脂を用いた場合、射出成形を用いて基板12を作製することができる。
また、基板12の厚さは、0.7〜2mmの範囲であり、0.9〜1.6mmの範囲であることが好ましく、1.0〜1.3mmとすることがより好ましい。
なお、後述する光反射層18が設けられる側の基板12の表面には、平面性の改善、接着力の向上の目的で、下塗層を形成することが好ましい。
〔追記型記録層14〕
好ましい光情報記録媒体10の追記型記録層14は、色素を、結合剤等と共に適当な溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いで、この塗布液を、基板上または後述する光反射層18上に塗布して塗膜を形成した後、乾燥することにより形成される。ここで、追記型記録層14は、単層でも重層でもよく、重層構造の場合、塗布液を塗布する工程が複数回行われることになる。
塗布方法としては、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、スクリーン印刷法等を挙げることができる。
このようにして形成された追記型記録層14の厚さは、グルーブ38(基板12において凸部)上で、300nm以下であることが好ましく、250nm以下であることがより好ましく、200nm以下であることがさらに好ましく、180nm以下であることが特に好ましい。下限値としては30nm以上であることが好ましく、50nm以上であることがより好ましく、70nm以上であることがさらに好ましく、90nm以上であることが特に好ましい。
また、追記型記録層14の厚さは、ランド40(基板12において凹部)上で、400nm以下であることが好ましく、300nm以下であることがより好ましく、250nm以下であることがさらに好ましい。下限値としては、70nm以上であることが好ましく、90nm以上であることがより好ましく、110nm以上であることがさらに好ましい。
さらに、グルーブ38上の追記型記録層14の厚さt1と、ランド40上の追記型記録層14の厚さt2との比(t1/t2)は、0.4以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましく、0.6以上であることがさらに好ましく、0.7以上であることが特に好ましい。上限値としては、1未満であることが好ましく、0.9以下であることがより好ましく、0.85以下であることがさらに好ましく、0.8以下であることが特に好ましい。
〔カバー層16〕
好ましい光情報記録媒体10のカバー層16は、上述した追記型記録層14または後述するバリア層20上に、接着剤や粘着剤等からなる接着層22を介して貼り合わされる。
光情報記録媒体10において用いられるカバー層16としては、透明な材質のフィルムであれば、特に限定されないが、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィン;ポリエステル;三酢酸セルロース等を使用することが好ましく、中でも、ポリカーボネートまたは三酢酸セルロースを使用することがより好ましい。
なお、「透明」とは、記録および再生に用いられる光に対して、透過率80%以上であることを意味する。
また、カバー層16は、本発明の効果を妨げない範囲において、種々の添加剤が含有されていてもよい。例えば、波長400nm以下の光をカットするためのUV吸収剤および/または500nm以上の光をカットするための色素が含有されていてもよい。
さらに、カバー層16の表面物性としては、表面粗さが2次元粗さパラメータおよび3次元粗さパラメータのいずれも5nm以下であることが好ましい。
また、記録および再生に用いられる光の集光度の観点から、カバー層16の複屈折は10nm以下であることが好ましい。
カバー層16の厚さは、記録および再生のために照射されるレーザ光46の波長や対物レンズ45のNAにより、適宜、規定されるが、光情報記録媒体10においては、0.01〜0.5mmの範囲内であり、0.05〜0.12mmの範囲であることがより好ましい。
また、カバー層16と接着層22とを合わせた総厚は、0.09〜0.11mmであることが好ましく、0.095〜0.105mmであることがより好ましい。
なお、カバー層16の光入射面には、光情報記録媒体10の製造時に、光入射面が傷つくことを防止するためのハードコート層44(保護層)が設けられていてもよい。
接着層22に用いられる接着剤としては、例えばUV硬化樹脂、EB硬化樹脂、熱硬化樹脂等を使用することが好ましく、特にUV硬化樹脂を使用することが好ましい。
接着剤としてUV硬化樹脂を使用する場合は、該UV硬化樹脂をそのまま、若しくはメチルエチルケトン、酢酸エチル等の適当な溶剤に溶解して塗布液を調製し、ディスペンサからバリア層20の表面に供給してもよい。また、作製される光情報記録媒体10の反りを防止するため、接着層22を構成するUV硬化樹脂は硬化収縮率の小さいものが好ましい。このようなUV硬化樹脂としては、例えば、大日本インキ化学工業(株)社製の「SD−640」等のUV硬化樹脂を挙げることができる。
接着剤は、例えば、バリア層20からなる被貼り合わせ面上に、所定量塗布し、その上に、カバー層16を載置した後、スピンコートにより接着剤を、被貼り合わせ面とカバー層16との間に均一になるように広げた後、硬化させることが好ましい。
このような接着剤からなる接着層22の厚さは、0.1〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜50μmの範囲、さらに好ましくは10〜30μmの範囲である。
また、接着層22に用いられる粘着剤としては、アクリル系、ゴム系、シリコン系の粘着剤を使用することができるが、透明性、耐久性の観点から、アクリル系の粘着剤が好ましい。
粘着剤は、バリア層20からなる被貼り合わせ面上に、所定量、均一に塗布し、その上に、カバー層16を載置した後、硬化させてもよいし、予め、カバー層16の片面に、所定量を均一に塗布して粘着剤の塗膜を形成しておき、該塗膜を被貼り合わせ面に貼り合わせ、その後、硬化させてもよい。
また、カバー層16に、予め、粘着剤層が設けられた市販の粘着フィルムを用いてもよい。
このような粘着剤からなる接着層22の厚さは、0.1〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜50μmの範囲、さらに好ましくは10〜30μmの範囲である。
〔光情報記録媒体10におけるその他の層〕
好ましい光情報記録媒体10は、上述の層に加え、他の任意の層を有していてもよい。かかる他の任意の層としては、例えば、基板12の裏面(追記型記録層14の形成面に対する裏面)に形成される、所望の画像を有するレーベル層や、基板12と追記型記録層14との間に設けられる光反射層18(後述)、追記型記録層14とカバー層16との間に設けられるバリア層20(後述)、光反射層18と追記型記録層14との間に設けられる界面層等が挙げられる。ここで、レーベル層は、紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂、および熱乾燥樹脂等を用いて形成される。
なお、以上の層は、いずれも単層でもよいし、多層構造を有してもよい。
〔光反射層18〕
光情報記録媒体10において、レーザ光46に対する反射率を高めたり、記録再生特性を改良する機能を付与するために、基板12と追記型記録層14との間に、光反射層18を形成することが好ましい。
光反射層18は、レーザ光46に対する反射率が高い光反射性物質を、真空蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングすることにより基板12上に形成することができる。
光反射層18の層厚は、一般的には10〜300nmの範囲とし、50〜200nmの範囲とすることが好ましい。
なお、前記反射率は、70%以上であることが好ましい。
反射層の材料としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi等の金属および半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。
〔バリア層20(中間層)〕
光情報記録媒体10においては、追記型記録層14とカバー層16との間にバリア層20を形成することが好ましい。
バリア層20は、追記型記録層14の保存性を高める、追記型記録層14とカバー層16との接着性を向上させる、反射率を調整する、熱伝導率を調整する、等のために設けられる。
バリア層20に用いられる材料としては、記録および再生に用いられる光を透過する材料であり、上記の機能を発現し得るものであれば、特に、制限されるものではないが、例えば、一般的には、ガスや水分の透過性の低い材料であり、誘電体であることが好ましい。
また、バリア層20は、真空蒸着、DCスパッタリング、RFスパッタリング、イオンプレーティング等の真空成膜法により形成することができる。中でも、スパッタリングを用いることがより好ましく、RFスパッタリングを用いることがさらに好ましい。
バリア層20の厚さは、1〜200nmの範囲であることが好ましく、2〜100nmの範囲であることがより好ましく、3〜50nmの範囲であることがさらに好ましい。
<光情報記録方法>
光情報記録媒体10においては、先ず、光情報記録媒体10を定線速度(0.5〜10m/秒)または定角速度にて回転させながら、カバー層16側から半導体レーザ光等の記録用のレーザ光46を、開口数NAが例えば0.85の対物レンズ45を介して照射する。このレーザ光46の照射により、追記型記録層14がレーザ光46を吸収して局所的に温度上昇し、物理的あるいは化学的変化(例えば、ピットの生成)が生じてその光学的特性を変えることにより、情報が記録されると考えられる。
記録用のレーザ光46は、390〜450nmの範囲の発振波長を有する半導体レーザ光が用いられる。好ましい光源としては390〜415nmの範囲の発振波長を有する青紫色半導体レーザ光、中心発振波長850nmの赤外半導体レーザ光を、光導波路素子を使って半分の波長にした中心発振波長425nmの青紫色SHGレーザ光を挙げることができる。特に、記録密度の点で390〜415nmの範囲の発振波長を有する青紫色半導体レーザ光を用いることが好ましい。上記のように記録された情報の再生は、光情報記録媒体10を上記と同一の定線速度で回転させながら半導体レーザ光を基板側あるいは保護層側から照射して、その反射光を検出することにより行うことができる。
なお、レーザ光46としては、近赤外域のレーザ光(通常は780nm付近の波長のレーザ光)、可視レーザ光(630nm〜680nm)、波長530nm以下のレーザ光(405nmの青色レーザ)等を用いることも可能であるが、可視レーザ光(630nm〜680nm)、波長530nm以下のレーザ光(405nmの青色レーザ)であることが一層好ましく、とりわけ、波長530nm以下のレーザ光(405nmの青色レーザ)であることが好ましい。
次に以上のような光情報記録媒体10の基板12(詳しくは、基板12の型となるスタンパ)を製造するためのスタンパ原版の製造方法について説明する。なお、以下の説明においては、本発明の特に好ましい態様である、回転ステージ型露光装置を用いた場合について述べる。
〔スタンパ原版の製造方法〕
スタンパ原版は、スタンパを製造するための型であり、次のようにして製造される。
参照する図において、図4は、スタンパ原版の製造工程を示す図である。
(ネガレジスト層形成工程)
まず、表面が平滑なシリコン含有基板としての円板状のシリコンウエハ51(例えば、フジミファインテクノロジー社製8インチダミーウエハ)を用意する。次に、シリコンウエハ51上に密着層を形成するための下処理を行う。そして、図4(a)に示すように、電子線レジスト液をスピンコートなどの方法により塗布してネガレジスト層52を形成し、ベーキングする。なお、電子線レジスト液には、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製FEN−270などを使用し、ネガレジスト層52の膜厚は5〜50nmとすることができる。
(第1電子線照射工程)
次に、図4(b)に示すように、シリコンウエハ51を自転させる高精度な回転ステージを備えた電子ビーム露光装置で電子ビーム(電子線)を、ネガレジスト層52に対して第1のパターンで照射する。具体的には、ネガレジスト層52の半径21〜22mmのリング状の範囲を電子ビームで照射することで、その部分が露光される。なお、以下の説明では、露光された部分を「露光部分52A」と称し、露光されていない部分を「非露光部分52B」と称する。
(第1現像工程)
その後、図4(b)に示すように、ネガレジスト層52を現像液により現像処理し、非露光部分52Bを除去する。この処理により露光部分52Aがシリコンウエハ51上にリング状に残ることとなる。なお、現像液には富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ製FHD−5を使用することができる。
(ポジレジスト層形成工程)
続いて、シリコンウエハ51上とネガレジスト層52上に密着層を形成するための下処理を行う。そして、図4(c)に示すように、電子線レジスト液をスピンコートなどの方法により塗布してポジレジスト層53を形成し、ベーキングする。なお、電子線レジスト液には、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製FEP−171などを使用し、膜厚は100nmとすることができる。
(第2電子線照射工程)
次に、図4(d)に示すように、シリコンウエハ51を自転させる高精度な回転ステージを備えた電子ビーム露光装置でアドレスなど各種信号に対応して変調した電子ビームを照射し、ポジレジスト層53に第2のパターンを露光により描画する。ここで、第2電子線照射工程における電子ビーム露光装置の回転中心と、第1電子線照射工程における電子ビーム露光装置で回転させたときのシリコンウエハ51の回転中心とのずれ量は、50μmに抑えておく。具体的には、露光装置の回転中心位置に対してウエハを再現性良く固定できる機構を用いることでずれ量を50μmに抑えることができる。一例としては、ウエハを固定するホルダーにウエハ位置をμmオーダーで微調整できる機構を設け、ウエハ位置を微調整することでホルダーに対してウエハを再現性良く固定すればよい。
ここで、電子線の露光による線幅は、100〜180nm、より好ましくは、120〜140nmとする。また、第1プリグルーブ34または第2プリグルーブ35に記録するアドレスは、電子線の露光による線を波状に変調させて記録することができる。このときの波の振幅(ウォブル幅)は、14〜24nm、より好ましくは15〜17nmとすることができる。なお、電子線の露光による線は、ドットが並んだ線であっても構わない。
(第2現像工程)
その後、図4(d)に示すように、ポジレジスト層53を現像液により現像処理し、露光部分を除去する。この処理によりポジレジスト層53に所定のパターンの開口部54が形成される。なお、現像液は、露光されたポジレジスト層53に反応し、かつ、露光されたネガレジスト層52に反応しないものであればどのようなものであってもよく、例えば富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製FHD−5を使用することができる。
(エッチング工程)
次に、図4(e)に示すように、エッチングによりポジレジスト層53の開口部54からシリコンウエハ51およびネガレジスト層52を所定量だけ除去する。すなわち、シリコンウエハ51のうちネガレジスト層52が残っている部分においては、ネガレジスト層52を貫通してシリコンウエハ51までエッチングする。これにより、シリコンウエハ51のネガレジスト層52が残っている部分に形成される溝51bは、ネガレジスト層52をエッチングで除去するのに時間がかかった分だけ、ネガレジスト層52が残っていない部分に形成される溝51aに比べて浅くなる。つまり、シリコンウエハ51のネガレジスト層52が残っている部分には、ネガレジスト層52の厚さに応じて、他の溝51aよりも浅くなる溝51bが形成される。
ここで、溝51aの深さは、60nm以下で溝51bに比較すると深く、好ましくは30〜50nm程度、より好ましくは35〜45nmである。溝51bの深さは浅く、5〜30nm程度、好ましくは8〜17nmである。また、各溝51a,51bの側壁の角度は、シリコンウエハ51の表面に対して40〜80度の範囲が好ましく、より好ましくは55〜65度である。
なお、このエッチングにおいてはアンダーカット、すなわち、深さ方向に直交する方向へのエッチングを最小にするため、異方性のエッチングが望ましい。このような異方性エッチングとしてはエッチングガスの直進性が高いRIE(Reactive Ion Etching)を用いることができる。また、RIEにはパナソニックファクトリーソリューションズ社製E620を使用することができる。また、エッチングガスとしては、CHFを使用することができる。
(レジスト除去工程)
次に、エッチング工程で残留したレジスト層52,53を除去する。レジスト層52,53の除去は、例えば、乾式の方法としては、酸素プラズマを照射して有機物を除去(アッシング)して行うことができる。なお、湿式の方法、例えば剥離液によりレジスト層52,53を除去しても構わない。
以上の工程により図4(f)に示すように、スタンパ原版50が作製される。
このようにしてスタンパ原版50には、極めて微細でありながら、深さの異なる2種類の溝51a,51bが形成される。
そして、以上のように製造されたスタンパ原版50を用いて、電鋳によりスタンパが作製される。また、このスタンパを用いて、射出成形により前記した光情報記録媒体用基板12が製造される。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
シリコンウエハ51とポジレジスト層53との間にネガレジスト層52を設けることで、1回のエッチングによりシリコンウエハ51に深さの異なる溝51a,51bが形成されるので、時間をかけることなく、シリコンウエハ51に深さの異なる溝51a,51bを形成することができる。また、スタンパ原版50に深さの異なる溝51a,51bを形成することで、スタンパを電鋳のみで製造することができるので、従来のようにスタンパの製造に電鋳と追加工(フォトリソグラフィ等)とが必要な製造方法に比べ、スタンパの製造時間を短縮することができる。
なお、本実施形態に係る製造方法は、例えば浅溝と深溝が一本の溝として繋がっている場合には、従来に比してより有効な製造方法となる。すなわち、例えば、内周から外周まで一本に繋がった螺旋状の溝(スパイラルパターン)の一部を浅溝としたい場合、従来の製造方法では、溝を描画する工程を2回に分けているので、例えばスパイラルパターンの浅溝と深溝とを一本の溝として繋げるのは極めて困難である。これに対し、本実施形態に係る製造方法においては、第2電子線描画工程の一工程において一本のスパイラルパターンを描画するだけで、浅溝と深溝が一本の溝として繋がっているスパイラルパターンを形成することができる。
ネガレジスト層52の厚さを、5〜50nmとしたので、例えば60nm程度の深さの溝を有する光記録媒体を製造するのに好適となる。
第1電子線照射工程および第2電子線照射工程において、回転型の電子ビーム露光装置を用いたので、例えば渦巻き状の溝を簡単に形成することができる。
第1電子線照射工程および第2電子線照射工程におけるシリコンウエハ51の回転中心のずれ量を、50μm以内としたので、シリコンウエハ51上に残すネガレジスト層52の位置と、第2電子線照射工程において電子線で露光する位置とのずれ量を極力抑えることができる。そのため、浅い溝と深い溝とを適切な位置に形成することができる。
以上、本発明について、特に光情報記録媒体用基板を作製する態様についての実施形態について説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施できることはいうまでもない。
例えば、前記実施形態においては、異なる2種類の凹凸形状をスタンパ原版50に形成する場合について説明したが、3種類以上の凹凸形状を形成する場合にも本発明を適用することができる。例えば、前記した実施形態のポジレジスト層形成工程の前に、実施形態に係るネガレジスト層52とは厚さの異なる新たなネガレジスト層を前記ネガレジスト層52の外側に形成することで、前記した溝51a,51bとは異なる深さの溝を形成することができる。なお、新たなネガレジスト層は、前記実施形態と同様の手順で形成することができる。
前記実施形態では、第1レジスト層としてネガレジスト層52を採用し、第2レジスト層としてポジレジスト層53を採用したが、本発明はこれに限定されず、逆であってもよい。
前記実施形態では、スタンパ原版50の基板をSi含有基板であるシリコンウエハ51としたが、本発明はこれに限定されず、ガラスや石英などで基板を形成してもよい。
光情報記録媒体を製造するためのスタンパ原版の平面図である。 溝深さを説明する図である。 本発明の製造方法により製造されるスタンパ原版を基に製造される光情報記録媒体の層構成を示す断面図である。 本発明の製造方法により製造されるスタンパ原版の製造工程を示す図である。
符号の説明
10 光情報記録媒体
50 スタンパ原版(光情報記録媒体用スタンパ原版)
51 シリコンウエハ(Si含有基板)
51a 溝
51b 溝
52 ネガレジスト層(第1レジスト層)
52A 露光部分
52B 非露光部分
53 ポジレジスト層(第2レジスト層)
54 開口部

Claims (6)

  1. 基板に第1レジスト層を形成する第1レジスト層形成工程と、
    前記第1レジスト層に対して電子線を第1のパターンで照射する第1電子線照射工程と、
    前記第1レジスト層を現像し、前記第1電子線照射工程で電子線が照射された領域または照射されていない領域の何れか一方を除去する第1現像工程と、
    前記基板の前記第1レジスト層が形成された面に、第2レジスト層を形成する第2レジスト層形成工程と、
    前記第2レジスト層に対して電子線を第2のパターンで照射する第2電子線照射工程と、
    前記第2レジスト層を現像し、前記第2電子線照射工程で電子線が照射された領域または照射されていない領域の何れか一方を除去する第2現像工程と、
    前記第1レジスト層と第2レジスト層が設けられた基板表面に対してリアクティブイオンエッチングを行い、前記基板の表面に異なる深さのパターンからなる凹凸形状を形成するエッチング工程と、
    をこの順序で備えたことを特徴とするスタンパ原版の製造方法。
  2. 前記第1レジスト層は、ネガレジスト層であり、
    前記第2レジスト層は、ポジレジスト層であることを特徴とする請求項1に記載のスタンパ原版の製造方法。
  3. 前記第1レジスト層の厚さが、5〜50nmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスタンパ原版の製造方法。
  4. 前記基板がSi含有基板であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のスタンパ原版の製造方法。
  5. 前記第1電子線照射工程と第2電子線照射工程が前記Si含有基板を自転させながら行うものであり、前記第1電子線照射工程における前記Si含有基板の回転中心と、前記第2電子線照射工程における前記Si含有基板の回転中心とのずれ量を、50μm以内としたことを特徴とする請求項4に記載のスタンパ原版の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の方法により製造されたスタンパ原版を用いて電鋳を行うことを特徴とするスタンパの製造方法。
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