JP2008141902A - ブラシレスdcモータの制御装置及び換気送風装置 - Google Patents

ブラシレスdcモータの制御装置及び換気送風装置 Download PDF

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Abstract

【課題】機器冷却に使用される熱交換型冷却機に使用されるブラシレスDCモータをセンサレス駆動によりモータを回転させ回転数を制御する制御装置であり、電源電圧が急変してもインバータ回路から出力されるモータ電圧を一定にして回転数の変動およびモータ電流の増加を防ぎ、過電流保護が働かないようにし、ブラシレスDCモータの磁極位置検出精度の低下を抑え、脱調によるモータ停止を引き起こさず、ラシレスDCモータの駆動の信頼性を高めるものである。
【解決手段】直流電源5の電源電圧値を検出する電圧検出手段15を備え、PWM出力手段12は電源電圧値とモータ電圧値により、インバータ回路1から出力されるモータ電圧を前記直流電源5の電源電圧の変動に関わらず一定に出力する制御を有するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、換気送風装置、例えば、機器冷却に使用される熱交換型冷却機に使用されるブラシレスDCモータをセンサレス制御によりモータを回転させ回転数を制御する制御装置であり、電源電圧が急変してもインバータ回路から出力されるモータ電圧を一定にして回転数の変動およびモータ電流の増加を防ぎ、過電流保護がかからないようにするとともに、ブラシレスDCモータの磁極位置検出精度の低下を抑え、脱調によるモータ停止を引き起こさず、ブラシレスDCモータの駆動の信頼性を高めるものである。
近年、この種の換気送風装置は、24時間365日の連続運転と、風量の調節のため、効率が高く、回転数が連続的に変更できるブラシレスDCモータが採用されている。また、市場のコスト要求、設置スペースを少なくすることや夜間も含め連続的に運転されるため、装置の低コスト化、小型化、低騒音化や高信頼性が求められ、更には、ブラシレスDCモータやその制御装置の低コスト化、小型化、低騒音化や高信頼性が求められている。
例えば、具体的に熱交換型冷却機では、発熱体収納箱内の空気を取込んだ後、熱交換素子内を通過させて熱交換させ、再び発熱体収納箱内に戻し循環させる内気風路と、外気を取込み、熱交換素子内を通過させて熱交換させた後、再び外気に排出する外気風路を有しこれら両風路は仕切板にて独立しており、それぞれの風路内には、それぞれの空気を搬送する換気送風機が設置されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
従来、このような構成の熱交換型冷却機は、携帯基地局等の冷却に使用され、携帯基地局本体側から、熱交換型冷却機に直接または、交流電源から電源トランスと整流平滑回路を介して直流の低圧電源が供給され、ブラシレスDCモータを搭載した換気送風機を駆動している。
以下、その熱交換型冷却機の動作について、図16を参照しながら説明する。図16に示すように、発熱体収納箱101内の熱せられた空気(以下、これを内気と称する)は熱交換型冷却機102の内気吸込口103より、室内側ブラシレスDCモータ104を搭載した室内側送風機105によって吸込まれ、熱交換素子106を通過したのち、内気吐出口107より発熱体収納箱101内に戻る循環風路を循環している。一方、室外側ブラシレスDCモータ108を搭載した室外側送風機109によって、外気吸込口110より吸込まれた外気は、熱交換素子106を通過したのち、外気吹出口111より、外気に再度排出されている。内気風路と外気風路は仕切板112によって両風路が独立するよう略気密状態に仕切られ、また内気風路と外気風路の交点には外気と内気の顕熱を交換する熱交換素子106が配置されている。上記構成により、熱交換型冷却機102は、低温外気を取り入れ、発熱体収納箱101内部の暖かい空気との間で熱交換素子106にて熱交換をおこない、暖かくなった外気は排気し、冷たくなった空気を箱内に給気する。
また、室内側ブラシレスDCモータ104及び室外側ブラシレスDCモータ108は、通常ホール素子等の磁極センサを内蔵したブラシレスDCモータを使用し、そのブラシレスDCモータを駆動する制御装置113は、基地局を設置する場所の低温外気や粉塵の影響を受けないように、熱交換型冷却機102の内気風路内に設置され、外気にさらされる室外側ブラシレスDCモータ108とは、動力リード線114とセンサ信号リード線115とで接続されていた。制御装置113には、発熱体収納箱101内等に設置された低圧の直流電源116より、駆動電力が供給されている。
ブラシレスDCモータのセンサレス制御は、モータ駆動中の固定子巻線に誘起される誘起電圧と界磁との相関に着目して、誘起電圧に基づいてモータの転流タイミングを決定する制御方式や直流電源からインバータ回路に供給される電流値の時間に対する変化率に基づいて回転子の磁極位置を推定することによって、モータの転流タイミングを決定するセンサレス制御方式が知られている(例えば、特許文献2参照)。
以下、そのブラシレスDCモータの制御装置の動作について、図17を参照しながら説明する。
図17に示すように、インバータ回路117は3相インバータブリッジの構成であり、Q1,Q2,Q3はそれぞれU,V,W相の上アームスイッチング素子であり、同様にQ4,Q5,Q6はそれぞれU,V,W相の下アームスイッチング素子である。各スイッチング素子には、それぞれ並列に還流ダイオードD1,D2,D3,D4,D5,D6を接続する。ブラシレスDCモータ118は回転子119と固定子120から構成され、固定子120には電気角で120度の位相差を持つように固定子巻線L1,L2,L3が配置される。直流電源116とスイッチング素子の間には、図示するように直流電源116の出力電流を検出する電流検出抵抗121を配置する。電流検出抵抗121の端子間電圧をマイクロコンピュータ122に内蔵されているA/D変換器123に入力する。演算器124はA/D変換器123でデジタル化した電流値を参照してモータ電流の相転流タイミングを計算し、インバータを制御するスイッチング信号、U+,V+,W+,U−,V−,W−を出力する。ドライブ回路125は演算器124から出力されるスイッチング信号に基づいて、スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6をそれぞれ120度毎に通電して駆動されている。
直流電源116から出力される電流の時間に対する変化率の極性を検出し、この極性が変化した時刻に基づいて回転子の磁極位置を推定し、該検出信号に基づいて極性の反転時刻を計測し、該時刻から回転子の磁極位置の推定を行い、転流タイミングを得るものである。
ブラシレスDCモータの回転数を検出して制御する制御装置において、直流電源の電源電圧が急激に変動した場合、インバータ回路から出力されるモータ電圧は同様に変動し、モータ電流の増加が多い場合、過電流保護機能により、ブラシレスDCモータを停止させたものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
以下、そのブラシレスDCモータの制御装置の動作について、図18乃至図21を参照しながら説明する。図18に示すように、直流電源116は電圧平滑用のコンデンサ126に接続され、インバータ回路117に直流電圧を供給する。インバータ回路117は3相インバータブリッジの構成であり、Q1,Q2,Q3はそれぞれU,V,W相の上アームスイッチング素子であり、同様にQ4,Q5,Q6はそれぞれU,V,W相の下アームスイッチング素子である。各スイッチング素子には、それぞれ並列に還流ダイオードD1,D2,D3,D4,D5,D6を接続する。ブラシレスDCモータ127は回転子128と固定子129から構成され、固定子129には電気角で120度の位相差を持つように固定子巻線LU,LV,LWが配置される。また、電気角でお互いに120度の位相差を持つようにHU,HV,HWの3つの磁気センサ130を内蔵し、回転子128の磁極の位置を検出する。その位置検出信号は制御装置116のマイクロコンピュータ131に内蔵された回転数制御手段132に出力される。
回転数制御手段132は入力した位置検出信号より回転数を算出し、回転数設定手段133により予め定められた所定の回転数と比較し、回転数が低い場合はモータ電圧を上げ、回転数が高い場合はモータ電圧を下げるモータ電圧値をPWM出力手段134に出力する。PWM出力手段134は回転数制御手段132から出力されるモータ電圧値に基づいて直流電源116の電源電圧をPWM制御によりPWMのデューティを上昇させたり低下させたりして回転数を一定に制御すると共に、インバータ回路117のスイッチング素子の駆動電圧を確保し安定して動作させるためにPWMのデューティの最大値の範囲内でモータ電圧を制御するPWMの信号をドライブ回路135に出力する。
ドライブ回路135はPWM出力手段134より出力されるPWMの信号に基づいてインバータ回路117のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6をドライブするスイッチング信号U+,V+,W+,U−,V−,W−を出力する。インバータ回路117はドライブ回路135のPWMの信号に基づいて実際にブラシレスDCモータ127のモータ電圧を変更して駆動している。
直流電源116とスイッチング素子の間には、図示するように電流検出抵抗136を配置する。マイクロコンピュータ131に内蔵された過電流検出手段136は電流検出抵抗136より出力された電流に対応した電圧をA/D変換器でディジタル値に変換してモータ電流の値を認識する。過電流設定手段137は予め定められた過電流の電流値を設定し過電流検出手段138に出力する。過電流検出手段138は予め設定された過電流の電流値より大きい場合はブラシレスDCモータを停止させる信号をPWM出力手段134に出力する。PWM出力手段134は過電流出力手段138から出力される停止信号によりPWM出力を停止し、同様にインバータ回路117はモータ電圧を0Vにして動作を停止させて、ブラシレスDCモータを停止させる。
図19は実際の直流電源116として、蓄電器139のほかに交流電源140から変圧器141に接続され、低電圧にしてから整流器142により整流され、蓄電器が故障した場合補助電源として使われる。
図20は直流電源116に実際に急激な電圧変動が加わっている例で、図20(a)は直流電源に雷サージが重畳した場合の例である。図20(b)(c)は直流電源116の負荷変動によって過電圧、低電圧が重畳した例である。いずれも電圧変動が大きい場合モータ電流が増加することがある。図16(d)は蓄電器が故障し、交流電源133が補助として使われた場合の電源電圧の2倍の周波数で変動したの例である。コンデンサ7の静電容量が小さいほど直流電源の電圧変動は大きくなるためモータ電流が増加することがある。
図17回転数制御手段127と過電流による停止の動作を示したものである。図17(a)は磁気センサHU,HV,HWの具体的な位置検出信号の時間間隔を示している。図16(b)は回転数制御手段127により位置検出信号の時間間隔より回転数を算出し、予め定められた所定の回転数と比較し、回転数が低い場合はモータ電圧を上げ、回転数が高い場合はモータ電圧を下げ、回転数が常に一定に制御される動作を示している。図16(c)は電流検出抵抗に現れるモータ電流の値と予め定められた過電流の電流値を示し、直流電源116に図16に示すような電圧変動が重畳し、モータ電圧も上昇し、モータ電流が予め定められた過電流の電流値より大きくなり、モータ電圧値を0Vにして停止させる動作を示す。
特開2001−156478号公報 特開平8−126379号公報 特開平6−351285号公報
このような従来のセンサレス駆動のブラシレスDCモータでは、電流値が最小、すなわち誘起電圧が最大となるところと等しいとして、磁極位置を推定して転流タイミングを決定している。電源電圧が急激に変動すると、電源電圧が変動したことで電流変化として現われるため磁極位置が変動したと検出してしまうため、磁極位置検出において電源電圧の変動の影響を受けやすく、電圧変動が大きいと電流の変化が著しく大きくなり、ブラシレスDCモータの磁極位置を正確に検出することが困難となるため、脱調を引き起こしブラシレスDCモータが停止する可能性が大きくなるという課題があった。
また、直流電源の急激な変動、特に電源電圧の上昇に対し、ブラシレスDCモータの回転数が上昇し、回転数制御手段よって回転数が下がるようにモータ電圧を下げる制御をするが、電源電圧の上昇の影響の方が大きいため、モータ電流が上昇して過電流によりブラシレスDCモータが停止するという課題があった。
また、モータ電流の上昇を抑えるため、回転数制御手段において、少しの回転数の上昇でモータ電圧を多く下げる方法にすると、通常の駆動時に回転数が不安定になることがあるという課題があった。
また、通常の駆動時に回転数が安定していても、回転数の設定を高速から低速に変えたり、急激に停止させると、インバータ回路とブラシレスDCモータは回生の動作となり、直流電源の電源電圧が上昇して、場合によってはインバータ回路のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6の定格電圧を超えるような電圧となり、ストレスを与えるという課題があった。図18は実際に回生の動作になった場合、電源電圧が上昇している例を示す。
また、直流電源の急激な変動に対し、変動幅が大きくインバータ回路の制御範囲を超えた場合においても、インバータ回路がより適切に制御され、安定して駆動させなければならないという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、インバータ回路から出力されるモータ電圧を直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定出力することができ、電源電圧が変動しても電流変化として現われにくくなりブラシレスDCモータの磁極位置検出精度が低下するのを抑え脱調によるモータ停止を引き起こさないようにするとともに回転数の変動とモータ電流の増加を防ぎ過電流保護が働かないようにし、少しの回転数の上昇でモータ電圧を下げる割合を多くする必要がないので、インバータ回路とブラシレスDCモータが回生の動作にならず、安定して駆動させることが可能な、低コストで信頼性の高いブラシレスDCモータの制御装置を実現することを目的としている。
本発明のブラシレスDCモータの制御装置は、上記目的を達成するために、直流電源に接続されたインバータ回路を介してブラシレスDCモータが接続され、前記直流電源からインバータ回路に供給される電流の変化率に基づいてブラシレスDCモータの磁極位置を検出し、前記ブラシレスDCモータの回転数を検出しPWM出力手段はPWM信号からモータ電圧を変更して前記インバータ回路に出力し回転数を制御する制御装置において、前記直流電圧の電源電圧値を検出する電圧検出手段を備え、電源電圧値とモータ電圧により前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力することを特徴とするブラシレスDCモータの制御装置としたものである。
これにより、インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力することができ、ブラシレスDCモータの磁極位置検出精度の低下を抑え、脱調によるモータ停止を引き起こさないようにするとともに、回転数の変動とモータ電流の増加を防ぎ過電流保護が働かないようにし、インバータ回路とブラシレスDCモータが回生の動作にならないブラシレスDCモータの制御装置が得られる。
また、他の手段は上記目的を達成するために、直流電源に複数のスイッチング素子をブリッジ接続してなるインバータ回路を介して接続された回転子と固定子巻線を有するブラシレスDCモータと前記直流電源からインバータ回路に供給される電流の変化率に基づいてブラシレスDCモータの磁極位置を検出する位置検出手段と、前記回転子の回転数を設定する回転数設定手段と前記位置検出手段から出力される位置検出信号から前記回転子の回転数を検出し前記回転数設定手段から設定される回転数と比較し回転数が一致するようにモータ電圧値を出力する回転数制御手段とモータ電圧値より前記ブラシレスDCモータに出力するモータ電圧をPWM信号として出力するPWM出力手段とPWM信号から前記インバータ回路を駆動させるドライブ回路により、前記インバータ回路のスイッチング素子をオン・オフさせてモータ電圧を出力し回転数を制御する制御装置において、前記直流電源の電源電圧値を検出する電圧検出手段を備え、前記PWM出力手段は電源電圧値とモータ電圧値により、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力することを特徴とするブラシレスDCモータの制御装置としたものである。
これにより、インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力することができ、ブラシレスDCモータの磁極位置検出精度の低下を抑え、脱調によるモータ停止を引き起こさないようにするとともに、回転数の変動とモータ電流の増加を防ぎ過電流保護が働かないようにし、インバータ回路とブラシレスDCモータが回生の動作にならないブラシレスDCモータの制御装置が得られる。
また、他の手段は上記目的を達成するために、前記PWM出力手段は前記電圧検出手段から出力される電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値の比を算出してPWM信号を出力することにより、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力する制御を有するブラシレスDCモータの制御装置としたものである。
これにより、インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず計算により正確に一定に出力することが可能となり、回転数の変動とモータ電流の増加を防ぎ過電流保護が働かないようにすると共に、インバータ回路とブラシレスDCモータが回生の動作にならないブラシレスDCモータの制御装置が得られる。
また、他の手段は上記目的を達成するために、前記PWM出力手段は最大デューティ設定手段より設定される最大モータ電圧値とモータ電圧値を比較し、最大モータ電圧値よりモータ電圧値が大きい場合、モータ電圧値を最大モータ電圧値にして出力する制御を有するブラシレスDCモータの制御装置としたものである。
これにより、直流電源の電源電圧が低電圧になりモータ電圧を大きくしなければいけない場合でも、インバータ回路の最大デューティで定まる最大モータ電圧値に制限することが可能となり、インバータ回路の安定性を高めることができる信頼性の高いブラシレスDCモータの制御装置が得られる。
また、他の手段は上記目的を達成するために、前記PWM出力手段はインバータ回路が動作可能な最大電源電圧を設定した最大電圧設定手段より出力される最大電圧値と前期電圧検出手段から出力される電源電圧値を比較し、最大電圧値より電源電圧値が大きい場合、モータ電圧の出力を停止しインバータ回路を停止する制御を有するブラシレスDCモータの制御装置としたものである。 これにより、インバータ回路を過電圧から保護することが可能となり、インバータ回路の安定性を高めることができる信頼性の高いブラシレスDCモータの制御装置が得られる。
また、他の手段は上記目的を達成するために、前記PWM出力手段はインバータ回路が動作可能な最低電圧電圧を設定した最低電圧設定手段より出力される最低電圧値と前期電圧検出手段から出力される電源電圧値を比較し、最低電圧値より電源電圧値が小さい場合、モータ電圧の出力を停止しインバータ回路を停止する制御を有するブラシレスDCモータの制御装置としたものである。
これにより、インバータ回路を低電圧から保護することが可能となり、インバータ回路の安定性を高めることができる信頼性の高いブラシレスDCモータの制御装置が得られる。
また、他の手段は上記目的を達成するために、前記PWM出力手段は前記電圧検出手段から出力される電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値の関係より予め記憶されたPWM信号を出力することにより前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力する制御を有するブラシレスDCモータの制御装置としたものである。
これにより、複雑な演算を必要とせずにモータ電圧を出力することが可能になり、低コストなマイクロコンピュータを使用することができるブラシレスDCモータの制御装置が得られる。
また、他の手段は上記目的を達成するために、電源電圧値を検出するタイミングを決定する検出タイミング手段は、前記PWM出力手段より出力されるPWM信号の周期に同期して検出するタイミングを出力し、前記PWM出力手段は各PWM信号の周期毎に出力される電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値より、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を一定に出力する制御を有するブラシレスDCモータの制御装置としたものである。
これにより、PWMの周期に同期してモータ電圧を制御することが可能になり、直流電源の電圧値の変化に対し精度を高めてモータ電圧を制御できるブラシレスDCモータの制御装置が得られる。
また、他の手段は上記目的を達成するために、前記PWM出力手段は各PWMの周期毎に出力される電源電圧値と前回モータ電圧を変更した時の電源電圧値を比較し、電圧差が電圧差設定手段により出力される予め決められた値よりより大きい時、電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値より、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を一定に出力する制御を有するブラシレスDCモータの制御装置としたものである。
これにより、PWM出力手段の制御回数を減らすことが可能となり、処理速度の遅い低コストなマイクロコンピュータを使用することができるブラシレスDCモータの制御装置が得られる。
他の手段は上記目的を達成するために、前記検出タイミング手段は、前記直流電源が周期的に電圧変動することを想定し電圧変動より短い周期で前記電圧検出手段に電源電圧値を検出させ、前記PWM出力手段は電圧変動より短い周期毎に出力される電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値より、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を一定に出力する制御を有するブラシレスDCモータの制御装置としたものである。
これにより、PWM出力手段の制御回数を減らすことが可能となり、処理速度の遅い低コストなマイクロコンピュータを使用することができるブラシレスDCモータの制御装置が得られる。
他の手段は上記目的を達成するために、前記PWM出力手段はブラシレスDCモータに出力するモータ電圧を前回に出力したモータ電圧に対し制限して出力することにより、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の急変に対し、徐々に一定になるように出力する制御を有するブラシレスDCモータの制御装置としたものである。
これにより、インバータ回路の安定性を高めることができる信頼性の高いブラシレスDCモータの制御装置が得られる。
また、他の手段は、ブラシレスDCモータの制御装置を換気送風装置、例えば、熱交換型冷却機に搭載したものである。
これによりインバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力することができ、回転数の変動とモータ電流の増加を防ぎ過電流保護が働かないようにすると共に、インバータ回路とブラシレスDCモータが回生の動作にならないブラシレスDCモータの制御装置を搭載した換気送風装置、例えば、熱交換型冷却機が提供できる。
本発明によれば、インバータ回路から出力されるモータ電圧を直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定出力することができ、電源電圧が変動しても電流変化として現われにくくなりブラシレスDCモータの磁極位置検出精度の低下を抑え脱調によるモータ停止を引き起こさないようにするとともに回転数の変動とモータ電流の増加を防ぎ過電流保護が働かないようにし、少しの回転数の上昇でモータ電圧を下げる割合を多くする必要がないので、インバータ回路とブラシレスDCモータが回生の動作にならないという効果のあるブラシレスDCモータの制御装置を提供できる。
また、直流電源の電源電圧に対し、モータ電圧を制限し、また過電圧や低電圧においてブラシレスDCモータを停止させインバータ回路の安定性を高めるという効果のあるブラシレスDCモータの制御装置を提供できる。
また、複雑な計算や制御の回数を減らして制御することも可能なため、低コストなマイクロコンピュータを使用できるという効果のあるブラシレスDCモータの制御装置を提供できる。
また、このような効果のあるブラシレスDCモータの駆動装置を使用した換気送風装置、例えば、具体的に熱交換型冷却機を提供できる。
本発明の請求項1記載の発明は、直流電源に接続されたインバータ回路を介してブラシレスDCモータが接続され、前記直流電源からインバータ回路に供給される電流の変化率に基づいてブラシレスDCモータの磁極位置を検出し、前記ブラシレスDCモータの回転数を検出しPWM出力手段はPWM信号からモータ電圧を変更して前記インバータ回路に出力し回転数を制御する制御装置において、前記直流電圧の電源電圧値を検出する電圧検出手段を備え、電源電圧値とモータ電圧により前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力することにより磁極位置検出精度の低下を抑えられるという作用を有する。
本発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載に記載の発明において、直流電源に複数のスイッチング素子をブリッジ接続してなるインバータ回路を介して接続された回転子と固定子巻線を有するブラシレスDCモータと前記直流電源からインバータ回路に供給される電流の変化率に基づいてブラシレスDCモータの磁極位置を検出する位置検出手段と、前記回転子の回転数を設定する回転数設定手段と前記位置検出手段から出力される位置検出信号から前記回転子の回転数を検出し前記回転数設定手段から設定される回転数と比較し回転数が一致するようにモータ電圧値を出力する回転数制御手段とモータ電圧値より前記ブラシレスDCモータに出力するモータ電圧をPWM信号として出力するPWM出力手段とPWM信号から前記インバータ回路を駆動させるドライブ回路により、前記インバータ回路のスイッチング素子をオン・オフさせてモータ電圧を出力し回転数を制御する制御装置において、前記直流電源の電源電圧値を検出する電圧検出手段を備え、前記PWM出力手段は電源電圧値とモータ電圧値により、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力することにより磁極位置検出精度の低下を抑えられるという作用を有する。
本発明の請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記PWM出力手段は、前記電圧検出手段から出力される電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値の比を算出してPWM信号を出力するものであり、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力する制御ができる。
本発明の請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、PWM出力手段は、最大デューティ設定手段より設定される最大モータ電圧値とモータ電圧値を比較するものであり、最大モータ電圧値よりモータ電圧値が大きい場合、モータ電圧値を最大モータ電圧値にして出力する制御ができる。
本発明の請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記PWM出力手段は、インバータ回路が動作可能な最大電圧電圧を設定した最大電圧設定手段より出力される最大電圧値とモータ電圧値を比較するものであり、最大電圧値よりモータ電値圧が大きい場合、モータ電圧の出力を停止しインバータ回路を停止する制御ができる。
本発明の請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記PWM出力手段は、インバータ回路が動作可能な最低電圧電圧を設定した最低電圧設定手段より出力される最低電圧値とモータ電圧値を比較しするものであり、最低電圧値よりモータ電圧値が小さい場合、モータ電圧の出力を停止しインバータ回路を停止する制御ができる。
本発明の請求項7記載の発明は、請求項1、2、4、5または6のいずれかに記載の発明において、前記PWM出力手段は、前記電圧検出手段から出力される電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値の関係より予め記憶されたPWM信号を出力するものであり、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力する制御ができる。
本発明の請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、電源電圧値を検出するタイミングを決定する検出タイミング手段は、前記PWM出力手段より出力されPWM信号の周期に同期して検出するタイミングを出力するものであり、前記PWM出力手段は各PWM信号の周期毎に出力される電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値より、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を一定に出力する制御ができる。
本発明の請求項9記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、前記PWM出力手段は各PWM信号の周期毎に出力される電源電圧値と前回モータ電圧を変更した時の電源電圧値を比較するものであり、電圧差が電圧差設定手段により出力される予め決められた値よりより大きい時、電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値より、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を一定に出力する制御ができる。
本発明の請求項10記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、前記検出タイミング手段は、前記直流電源が周期的に電圧変動することを想定し電圧変動より短い周期で前記電圧検出手段に電源電圧値を検出させるものであり、前記PWM出力手段は電圧変動より短い周期毎に出力される電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値より、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を一定に出力する制御ができる。
本発明の請求項11記載の発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明において、前記PWM出力手段は、ブラシレスDCモータに出力するモータ電圧を前回に出力したモータ電圧に対し制限して出力するものであり、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の急変に対し、徐々に一定になるように出力する制御ができる。
本発明の請求項12記載の発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載の発明において、ブラシレスDCモータの制御装置を換気送風機に搭載したものであり、インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力することができ、回転数の変動とモータ電流の増加を防ぎ過電流保護が働かないようにすると共に、インバータ回路とブラシレスDCモータが回生の動作にならないブラシレスDCモータの制御装置を搭載した換気送風装置、例えば、熱交換型冷却機が実現できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、インバータ回路1は3相インバータブリッジの構成であり、Q1,Q2,Q3はそれぞれU,V,W相の上アームスイッチング素子であり、同様にQ4,Q5,Q6はそれぞれU,V,W相の下アームスイッチング素子である。各スイッチング素子には、それぞれ並列に還流ダイオードD1,D2,D3,D4,D5,D6を接続する。ブラシレスDCモータ2は回転子3と固定子4から構成され、固定子4には電気角で120度の位相差を持つように固定子巻線LU,LV,LWが配置される。直流電源5とスイッチング素子の間には、図示するように直流電源5の出力電流を検出する電流検出抵抗6を配置する。直流電源5の電源電流を検出するために、電流検出抵抗6の端子間電圧をマイクロコンピュータに内蔵された電流検出手段7に入力する。電流検出手段7はA/D変換器が使用され、デジタル化された電流値を得る。位置検出手段9は電流検出手段7から得られた電流値から電流の時間に対する電流変化率を演算し、あらかじめ記憶しておいたインバータ回路1に供給される電流値の電流変化率と固定子巻線に誘起される誘起電圧に対する固定子巻線に印加する電圧との位相関係から、位相を推定し、得られた位相と目標位相を比較し、位相差に基づいて回転子3の磁極位置を検出し、その位置検出信号を回転数制御手段10に出力する。
回転数制御手段10は入力された位置検出信号より回転数を算出し、回転数設定手段14よりあらかじめ定められた所定の回転数と比較し、回転数が低い場合はモータ電圧を上げ、回転数が高い場合はモータ電圧を下げるモータ電圧値をPWM出力手段12に出力する。PWM出力手段12は回転数制御手段10から出力されるモータ電圧値に基づいて直流電源5の電源電圧をPWM制御によりPWMのデューティを上昇させたり下降させたりして回転数を常に一定となるように制御するとともに、インバータ回路1のスイッチング素子の駆動電圧を確保して動作させるためにPWMのデューティの最大値の範囲内でモータ電圧を制御するPWMの信号をドライブ回路13に出力する。PWM出力手段12としては、上記内容が実現できる論理回路などである。回転数制御手段10としては、上記内容がプログラムされたマイクロコンピュータなどがある。回転数設定手段14はとしては、あらかじめ定められた所定の回転数に設定できればよく、例えば、回転数設定のスイッチなどがある。
ドライブ回路13はPWM出力手段12より出力されるPWMの信号に基づいてインバータ回路1のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6をドライブするスイッチング信号U+,V+,W+,U−,V−,W−を出力する。インバータ回路1はドライブ回路13の信号に基づいて実際にブラシレスDCモータ2のモータ電圧を変更して駆動している。
一方、図に示すように直流電源5の電源電圧を検出するために、マイクロコンピュータ8に内蔵された電圧検出手段15に電源電圧の信号を入力する、電圧検出手段15はA/D変換器が使用され、電源電圧の信号をデジタル値に変換して電源電圧値として認識し、PWM出力手段12に出力する。PWM出力手段12は電源電圧が高くなった時PWMのデューティを下げ、電源電圧値が低くなった時PWMのデューティを上げる。このPWM制御によりインバータ回路から出力されるモータ電圧を直流電源5の電源電圧の変動に関わらず一定になるように出力する。
次に具体的に回転子3の磁極位置検出方法について説明する。
図2(a)は120度通電において電流検出抵抗により検出される電流波形を示している。図において、転流周期の任意の2点、すなわちI1,I2における電流値をA/D変換し、I1の電流値に対してI2の電流値の比を電流変化率Ihiとして、式1により求める。
Ihi=I2の電流値/I1の電流値・・・(式1)
トルクを一定にして、固定子巻線に誘起される誘起電圧に対する固定子巻線に印加する電圧との位相を例えば−30度から30度まで変化させた時の電流変化率を式1により求めると、図3のような電流変化率と固定子巻線に印加する電圧との位相関係が得られる。
この位相関係から、演算処理の負担を軽減するために、図4に示すような電流変化率と固定子巻線に印加する電圧との位相関係に簡略化し、これをあらかじめ記憶しておく。したがって、式1で得られた電流変化率から図4を用いて現在の位相を得ることができる。
図2(b)は、目標とする位相に対して転流タイミングが早い時の電流波形を示している。この場合において、式1により得られた電流変化率Ihiを1.223とすると、図4から−5度の位相であると推定でき、目標位相を0度とすると、目標位相に対する位相差は−5度であり、目標位相に対して進み位相であると判別できる。その位相差に応じて、次回の転流タイミングを遅らすことによって、電流波形を破線に近づけ、目標位相での運転を可能にする。
一方、図2(c)は、目標とする位相に対して転流タイミングが遅い時の電流波形を示している。破線は目標としている位相の場合の電流波形を示している。この場合において、式1により得られた電流変化率Ihiを1.255とすると、図4から5度の位相であるいと推定でき、目標位相を0度とすると、目標位相に対する位相差は5度であり、目標位相に対して遅れ位相であると判別でき、その位相差に応じて、次回の転流タイミングを早めることによって、電流波形を破線の波形に近づけ、目標位相での運転を可能にする。この転流タイミングが回転子3の位置検出信号である。
次に具体的に位置検出信号より回転数を算出する方法を説明する。1秒間に得られる位置検出信号の回数をカウントする。ここで、例えば、1回転すると24回のカウント値が得られるブラシレスDCモータにおいて、1秒間で得られるカウント値が230回であったとすると、回転数Ngは式2より求められる。
Ng=230/24×60=575r/min・・・(式2)
また、図5(a)は回転数設定手段14が、例えば、設定回転数Ns=600r/minに設定されているとき、回転数制御手段10から出力されるモータ電圧値がVg=29Vである場合、PWM出力手段12はNgとNsを比較し、Ngが低いのでモータ電圧値を例えばVg=29VからVg=30Vに上昇させる。この様にモータ電圧値を変化させ、設定されている回転数600r/minに近づくように制御される。
次に具体的に電源電圧が上昇した場合のPWM出力手段の動作を説明する。図5(b)は電源電圧が上昇した場合のモータ電圧とモータ電流、位相の変化を示す。電圧検出手段は電源電圧値が48Vから49V上昇していることを検出し、PWMのデューティをDpとすると、例えば、Dp=0.62であったものを0.6に下げる。この様な動作を繰り返すことによって、電源電圧は上昇しているが、PWMのデューティを下げるので、結果としてモータ電圧の上昇は少なくなり、磁極位置すなわち位相の変動が小さくなる。
したがって、インバータ回路から出力されるモータ電圧を直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力することができる。
これによって、電源電圧の変動による電流の変化が軽減されるので磁極位置検出の変動が軽減され、電源電圧の変動による脱調の発生を抑制することができるとともに、モータ電流の上昇が抑えられ、過電流保護によるモータ停止を引き起こすことなく、少しの回転数の上昇でモータ電圧の下げる割合を多くする必要がないので、インバータ回路とブラシレスDCモータが回生の動作にならなくすることができる。
なお、本実施例において、電源電圧が上昇した場合のPWM出力手段の動作を説明しているが、電源電圧が低下した場合のPWM出力手段の動作も同様に考えればよい。要は電源電圧の上昇、低下に応じてPWMのデューティを下げたり上げたりすれば良く、その作用効果に差異は生じない。
(実施の形態2)
電圧検出手段15は、例えば、電源電圧値Vd=48Vを検出している時、回転数制御手段10から出力されるモータ電圧値Vg=30Vとすると、PWM出力手段12のPWMのデューティDpを式3より求める。
Dp=Vg/Vd・・・(式3)
この時のPWMのデューティはDp=0.63となり、一方、例えば、Vd=50Vの時はDp=0.6となる。電源電圧が高くなるとPWMのデューティは下がるので、モータ電圧は電源電圧が変化しても一定となる。
図6は具体的に電源電圧が上昇した場合の式3によって求めたPWMのデューティを出力したPWM出力手段12の動作を示す。図6(a)は電源電圧が上昇した時のモータ電圧とモータ電流、位相の変化を示す。電源電圧は時間と共に上昇するが、モータ電圧値は式3より正確に算出されているので一定となり、モータ電流も上昇することなく一定となる。磁極位置すなわち位相の変動も小さくなる。図3(b)はPWMのデューティDpの変化を示す。
したがって、PWM出力手段は直流電源の電源電圧値と回転数制御手段から出力されるモータ電圧値の比を算出してPWM信号を出力することにより、インバータ回路から出力されるモータ電圧を直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力することができる。
これによって、電源電圧の変動による電流の変化が軽減されるので磁極位置検出の変動が軽減され、電源電圧の変動による脱調の発生を抑制することができるとともにモータ電流の上昇が抑えられ、過電流保護によるモータ停止を引き起こすことなく、少しの回転数の上昇でモータ電圧の下げる割合を多くする必要がないので、インバータ回路とブラシレスDCモータが回生の動作にならなくすることができる。
なお、本実施例において、電源電圧が上昇した場合のPWM出力手段の動作を説明しているが、電源電圧が低下した場合のPWM出力手段の動作も同様に考えればよい。要は電源電圧の上昇、低下に応じてPWMのデューティを下げたり上げたりすれば良く、その作用効果に差異は生じない。
(実施の形態3)
インバータ回路1は、回路の構成上PWM出力手段12から出力するPWMのデューティの最大値Dmaが最大デューティ設定手段16により定まっている。これを越えると、インバータ回路1のスイッチング素子の制御電圧が確保出来なくなる。したがって、例えば、デューティ最大値Dma=0.85とすると、PWM出力手段12は電源電圧が低くなり、回転数制御手段10より出力されるモータ電圧値から定まるPWM出力手段12のPWMのデューティDpが0.85以上になった場合、Dp=Dmaとする。この時の最大モータ電圧値Vmaは式4で示される。最大デューティ設定手段16としては、最大デューティを設定するスイッチなどがある。
Vma=Dma×Vd・・・(式4)
図7は電源電圧が低下して、PWMのデューティDp=0.85以上になった場合のモータ電圧が制限される動作を示す。図7(a)は電源電圧が上昇した時のモータ電圧の変化を示す。図7(b)はPWMのデューティDpを示す。例えば、Vd=48Vの時、Vma=40.8Vとなる。モータ電圧値Vgが40.8V以上に設定されている時、Vgは制限されてVg=40.8Vになる。
これによって、直流電源5の電源電圧が低下してモータ電圧を大きくしなければいけない場合でも、インバータ回路の最大デューティで定まる最大モータ電圧値に制限することにより、インバータ回路の安定性を高めることができる。
なお、本実施例において、デューティ最大値Dma=0.85としたが、他の値でもよい。要はインバータ回路の回路の構成上から決まる制限の範囲内にあればよく、その作用効果に差異は無い。
(実施の形態4)
インバータ回路1において、スイッチング素子の電源電圧に対する耐圧が決められている。PWM出力手段12は、最大電圧設定手段17で定められたスイッチング素子の耐圧より低い最大電圧値、例えば、80Vと電源電圧値を比較し、最大電圧値より電源電圧値が高い場合、モータ電圧の出力を停止しインバータ回路1を停止する。最大電圧設定手段17としては、最大電圧を設定のスイッチなどがある。
図8はPWM出力手段12が最大電圧値と電源電圧値を比較し、最大電圧値より電源電圧値が大きい場合、モータ電圧の出力を停止する動作を示す。図8(a)は電源電圧とモータ電圧を示す。図8(b)はこの時のPWMのデューティDpを示す。
これによって、インバータ回路を過電圧から保護することが可能となり、インバータ回路の安定性を高めることができる。
なお、本実施例において、最大電圧値を80Vとしたが、他の値でもよい。要はインバータ回路のスイッチング素子の耐圧から決まる電圧の範囲内にあればよく、その作用効果に差異は無い。
(実施の形態5)
インバータ回路1において、スイッチング素子の駆動電圧を確保し安定して操作させることが必要となる。PWM出力手段12は、最低電圧設定手段18で定められた最低電圧値、例えば、15Vと電源電圧値を比較し、最低電圧値より電源電圧値が低い場合、モータ電圧の出力を停止しインバータ回路1を停止する。最低電圧設定手段18としては、最大電圧を設定するスイッチなどがある。
図9はPWM出力手段12が最低電圧値と電源電圧値を比較し、最低電圧値より電源電圧値が低い場合、モータ電圧の出力を停止しする動作を示す。図9(a)は電源電圧とモータ電圧を示す。図9(b)はこの時のPWMのデューティDpを示す。
これによって、インバータ回路を低電圧から保護することが可能となり、インバータ回路の安定性を高めることができる。
なお、本実施例において、最低電圧値を15Vとしたが、他の値でもよい。要はインバータ回路のスイッチング素子の駆動電圧から決まる範囲内にあればよく、その作用効果に差異は無い。
(実施の形態6)
PWM出力手段12は、前記電圧検出手段15から出力される電源電圧値と前記回転数制御手段10から出力されるモータ電圧値の関係よりあらかじめ記憶されたPWM信号を出力する。PWM信号はPWMのデューティDpとして記憶される。
図10はあらかじめ記憶された電源電圧値とモータ電圧値Vd=30Vの場合のPWMのデューティDpの関係を示す。電源電圧値Vd=48Vの時、Dp=0.63のPWM信号を出力するが、電源電圧が変化してVd=55Vの時、Dp=0.54のPWM信号を出力する。
これによって、複雑な演算を必要とせずにモータ電圧を出力することが可能になり、低コストなマイクロコンピュータを使用することができる。
なお、本実施例において、電源電圧値Vd=40から60Vでモータ電圧値30Vの場合の関係を記憶したが、他の電源電圧範囲やモータ電圧が必要な場合、別の電源電圧範囲とモータ電圧の関係を記憶すればよい。要は必要な数の電源電圧範囲とモータ電圧の関係を記憶すればよく、その作用効果に差異は無い。
(実施の形態7)
電源電圧値を検出するタイミングを決定する検出タイミング手段19は、PWM出力手段12より出力されるPWM信号の周期に同期して検出するタイミングを出力する。PWM出力手段12は各PWM信号の周期毎に出力される電源電圧値より、次のPWM信号のタイミングにおいて回転数制御手段10から出力されるモータ電圧により、インバータ回路1から出力されるモータ電圧が一定になるように出力する。検出タイミング手段19としては、上記内容が実現できる論理回路などがある。
図11は各PWM信号のデューティ毎に電源電圧を検出し、PWM信号のデューティを制御する動作を示す。1)で電源電圧を検出し、2)でPWMのデューティを制御するが、1)のタイミングで電源電圧を検出すると、次のPWM信号の2)のタイミングでデューティを制御し、同時に1)の電源電圧を検出し、これらを繰り返す。矢印は検出するタイミングを示す。
したがって、PWM出力手段12は、制御可能な最も早い各PWMの周期毎にモータ電圧を変更することが可能なる。
これによって、PWMの周期に同期してモータ電圧を制御することが可能になり、直流電源の電圧値の変化に対し精度を高めてモータ電圧を制御できる。
(実施の形態8)
電源電圧は検出タイミング手段19に同期して検出し、PWM出力手段12は1)で検出した電源電圧値と前回の1)で検出した電源電圧値を比較し、電圧差設定手段11によりあらかじめ定められた電圧値を、例えば、1Vとすると、1Vより大きい場合、その電源電圧値と回転数制御手段10から出力されるモータ電圧値より、インバータ回路1から出力されるモータ電圧を一定に出力する。
図12は電源電圧が一定の場合、2)のPWMのデューティの制御をしないで、電源電圧が変化した場合、2)のPWMのデューティを制御する動作を示している。
これによって、PWM出力手段の制御回数を減らすことが可能となり、処理速度の遅い低コストなマイクロコンピュータを使用できる。
なお、本実施例において、電圧差設定手段の予め定められた電圧値を1Vとしたが、他の値でもよい。要は回転数の変動とモータ電流の増加を防ぎ過電流保護が働かないようにでき、処理速度の遅い低コストなマイクロコンピュータが使用できればよく、その作用効果に差異は無い。
(実施の形態9)
検出タイミング手段19は、前記直流電源5が周期的に電圧変動する電源、例えば従来例で示した交流電源140から変圧器141に接続され、低電圧にしてから整流器142により整流された直流電源において、電圧変動より短い周期、例えば、2msで前記電圧検出手段15は電源電圧値を検出し、PWM出力手段12はその次のPWM信号の周期に電源電圧値と前記回転数制御手段10から出力されるモータ電圧より、前記インバータ回路1から出力されるモータ電圧を一定に出力する制御をする。
図13は周期的に電圧変動する直流電源5において、電圧変動より短い周期で1)で電源電圧を検出し、2)でPWMのデューティを制御する動作を示している。
これによって、電圧検出手段とPWM出力手段の制御回数を減らすことが可能となり、処理速度の遅い低コストなマイクロコンピュータを使用できる。
なお、本実施例において、直流電源を交流電源から変圧器によって低電圧にしてから整流器により整流された直流電源としたが、交流電源から直接、整流器により整流された直流電源でもよい。また、電圧変動より短い周期を2msとしたが、他の値でもよい。要は回転数の変動とモータ電流の増加を防ぎ過電流保護が働かないようにすることができ、最大限処理速度の遅い低コストなマイクロコンピュータが使用できればよく、その作用効果に差異は無い。
(実施の形態10)
PWM出力手段12はブラシレスDCモータ2に出力するモータ電圧を前回に出力したモータ電圧に対し制限して出力することにより、インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源5の電源電圧の急変に対し徐々に一定になるように出力する。
図14は急激な電源電圧の変動に対し、PWM信号の周期毎にモータ電圧を制御し、電源電圧値の検出とモータ電圧の出力のタイミングが違い、電源との共振によって電源電圧が変動している状態を示す。図14(a)は電源電圧が変動している状態を示す。図14(b)はモータ電圧に制限を加え、変動が抑えられた状態を示す。この場合、前回出力したPWM信号のデューティに対し、今回のデューティの変化を、例えば、±0.1以内とし、前回0.6の場合、今回0.4まで下げる必要があるものを0.5に制限するものであり、これを繰り返すことによって、インバータ回路から出力されるモータ電圧を直流電源5の電源電圧の急変に対し徐々に一定になるように出力することとなり、徐々に電圧を一定にすることができるものである。
これによって、前回出力したモータ電圧に対し、制限をつけて今回のモータ電圧を出力することにより、電源電圧の変動を抑えることができ、インバータ回路の安定性を高めることができる。
なお、本実施例において、電源電圧の変動を抑えるために、前回出力したPWM信号のデューティに対し、今回のデューティの変化を例えば±0.1以内としているが、他の値でもよい。要は電源電圧の変動を抑えることができ、インバータ回路の安定性を高めることができればよく、その作用効果に差異は無い。
(実施の形態11)
図15に示すように、ブラシレスDCモータの制御装置を熱交換型冷却機に搭載したものである。
図において、室外側のブラシレスDCモータ2は、室外側送風機21を回転させることにより、携帯電話の交換基地局等の発熱体収納箱22が設置された周囲の外気を、熱交換型冷却機23の下部の外気吸込口24より吸い込み、熱交換素子25を通過させた後、熱交換型冷却機23の上部の外気吐出口26より吐き出している。室内側のブラシレスDCモータ27は、室内側送風機28を回転させることにより、発熱体収納箱内部の熱せられた内気を、熱交換型冷却機23の上部の内気吸込口29より吸い込み、熱交換素子25を通過させた後、熱交換型冷却機23の下部の内気吐出口30より吐き出している。室外側送風機21の回転による外気の動きを実線の矢印で、室内側送風機28の回転による室内空気の動きを破線の矢印で示している。熱交換素子25内を冷えた外気と熱せられた室内空気が通過するときに熱交換され、外気は熱せられて大気中に排出され、室内空気は冷やされて室内側に還流されるので、発熱体収納箱22内の冷却が可能になる。熱交換素子25内では外気風路と内気風路は遮断されており、熱交換型冷却機23の内気風路内に外気風路の空気が流入することは無い。熱交換型冷却機23の内気風路内に設置された制御ボックス31は、内部に室外側のブラシレスDCモータ2を駆動するための制御装置20が設置されている。制御装置20には、発熱体収納箱22内に設置された低圧の直流電源5より、低圧の直流電力が供給され、制御装置20から室外側のブラシレスDCモータ2を駆動している。ブラシレスDCモータ2とは動力リード線32で接続されている。又、制御ボックス31内には、室内側のブラシレスDCモータ27を駆動する室内側インバータ回路(図示せず)も備え、室内側送風機28を運転している。
これによって、ブラシレスDCモータをセンサレス駆動させるとともに、内気風路側の制御装置のインバータ回路から出力されるモータ電圧を直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力することができ、回転数の変動とモータ電流の増加を防ぎ過電流保護が働かないようにすると共に、少しの回転数の上昇でモータ電圧の下げる割合を多くする必要がないので、インバータ回路とブラシレスDCモータが回生の動作にならなず、安定して駆動させることが可能な、低コストで信頼性の高いブラシレスDCモータの制御装置を搭載した換気送風装置、例えば、熱交換型冷却機ができる。
なお、本実施例において、ブラシレスDCモータの制御装置を熱交換型冷却機に搭載した例を示したが、換気扇やレンジフード等の換気送風装置に搭載しても良く、その作用効果に差異は生じない。
インバータ回路に供給される電流の電流変化率に基づいてブラシレスDCモータをセンサレス駆動している例を示したが、他のセンサレス駆動においても容易に実現でき、例えば誘起電圧を用いてセンサレス駆動するブラシレスDCモータの制御装置の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1のブラシレスDCモータの制御装置のブロック図 同位置検出手段による位置検出方法の説明図((a)同目標位相時の電流波形を示す図、(b)同進み位相時の電流波形を示す図、(c)同遅れ位相時の電流波形を示す図) 同位相と電流変化率を示す相関特性図 同位相と電流変化率を簡略化した相関図 本発明の実施の形態1の回転数検出手段とPWM出力手段の動作の説明図((a)同回転数と予め定められた回転数とモータ電圧の関係を示す図、(b)同電源電圧が上昇した時のモータ電圧とモータ電流の変化を示す図) 本発明の実施の形態2のPWM出力手段の動作の説明図((a)同電源電圧が上昇した時のモータ電圧とモータ電流の変化を示す図、(b)同PWMのデューティDpを示す図) 本発明の実施の形態3のPWM出力手段の動作の説明図((a)同電源電圧が上昇した時のモータ電圧の変化を示す図、(b)同PWMのデューティDpを示す図) 本発明の実施の形態4のPWM出力手段の動作の説明図((a)同電源電圧が上昇し最大電圧値を越えた時のモータ電圧の動作を示す図、(b)同PWMのデューティDpを示す図) 本発明の実施の形態5のPWM出力手段の動作の説明図((a)同電源電圧が下降し最低電圧値を下回った時のモータ電圧の動作を示す図、(b)同PWMのデューティ Dpを示す図) 本発明の実施の形態6の予め記憶された電源電圧値とPWMのデューティの関係を示す図 本発明の実施の形態7の検出タイミング手段とPWM出力手段の動作のタイミングを示す説明図 本発明の実施の形態8の電源電圧の変化とPWM出力手段の動作の説明図 本発明の実施の形態9の前記直流電源が周期的に変動する場合のPWM出力手段の動作の説明図 本発明の実施の形態10のPWM出力手段のど動作の説明図((a)同電源電圧が上昇し電源電圧が変動している状態を示す図、(b)同モータ電圧に制限を加え電源電圧の変動が抑えられた状態を示す図) 本発明の実施の形態11のブラシレスDCモータの制御装置を搭載した熱交換型冷却機の構造を示す概略断面図 従来の熱交換型冷却機の構造を示す概略断面図 従来のブラシレスDCモータの制御装置のブロック図 従来のブラシレスDCモータの制御装置のブロック図 従来の熱交換型冷却機の直流電源の説明図 直流電源に実際に急激な電圧変動が存在する場合の説明図((a)同雷サージが重畳した場合を示す図、(b)同過電圧が重畳した場合を示す図、(c)同低電圧が重畳した場合を示す図、(d)同交流電源や歪み電圧が重畳した場合を示す図) 従来のブラシレスDCモータの制御装置の回転数検出手段と過電流による停止の動作を示す説明図((a)同位置検出信号を示す図、(b)同回転数と予め定められた回転数とモータ電圧を示す図、(c)同電流検出手段の検知するの電流波形を示す図) 従来のブラシレスDCモータの制御装置の実際に回生の動作になり電源電圧が上昇している例を示す図
符号の説明
1 インバータ回路
2 ブラシレスDCモータ
3 回転子
4 固定子
5 直流電源
6 電流検出抵抗
7 電流検出手段
8 マイクロコンピュータ
9 位置検出手段
10 回転数制御手段
11 電圧差設定手段
12 PWM出力手段
13 ドライブ回路
14 回転数設定手段
15 電圧検出手段
16 最大デューティ設定手段
17 最大電圧設定手段
18 最低電圧設定手段
19 検出タイミング手段
20 制御装置

Claims (12)

  1. 直流電源に接続されたインバータ回路を介してブラシレスDCモータが接続され、前記直流電源からインバータ回路に供給される電流の変化率に基づいてブラシレスDCモータの磁極位置を検出し、前記ブラシレスDCモータの回転数を検出しPWM出力手段はPWM信号からモータ電圧を変更して前記インバータ回路に出力し回転数を制御する制御装置において、前記直流電圧の電源電圧値を検出する電圧検出手段を備え、電源電圧値とモータ電圧により前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力することを特徴とするブラシレスDCモータの制御装置。
  2. 直流電源に複数のスイッチング素子をブリッジ接続してなるインバータ回路を介して接続された回転子と固定子巻線を有するブラシレスDCモータと前記直流電源からインバータ回路に供給される電流の変化率に基づいてブラシレスDCモータの磁極位置を検出する位置検出手段と、前記回転子の回転数を設定する回転数設定手段と前記位置検出手段から出力される位置検出信号から前記回転子の回転数を検出し前記回転数設定手段から設定される回転数と比較し回転数が一致するようにモータ電圧値を出力する回転数制御手段とモータ電圧値より前記ブラシレスDCモータに出力するモータ電圧をPWM信号として出力するPWM出力手段とPWM信号から前記インバータ回路を駆動させるドライブ回路により、前記インバータ回路のスイッチング素子をオン・オフさせてモータ電圧を出力し回転数を制御する制御装置において、前記直流電源の電源電圧値を検出する電圧検出手段を備え、前記PWM出力手段は電源電圧値とモータ電圧値により、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力することを特徴とする請求項1記載のブラシレスDCモータの制御装置。
  3. PWM出力手段は、電圧検出手段から出力される電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値の比を算出してPWM信号を出力することにより、インバータ回路から出力されるモータ電圧を直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力する制御を有することを特徴とする請求項1または2に記載のブラシレスDCモータの制御装置。
  4. PWM出力手段は、最大デューティ設定手段より設定される最大モータ電圧値とモータ電圧値を比較し、最大モータ電圧値よりモータ電圧値が大きい場合、モータ電圧値を最大モータ電圧値にして出力する制御を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のブラシレスDCモータの制御装置。
  5. PWM出力手段は、インバータ回路が動作可能な最大電圧電圧を設定した最大電圧設定手段より出力される最大電圧値と電源電圧値を比較し、最大電圧値より電源電圧値が大きい場合、モータ電圧の出力を停止しインバータ回路を停止する制御を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のブラシレスDCモータの制御装置。
  6. PWM出力手段は、インバータ回路が動作可能な最低電圧電圧を設定した最低電圧設定手段より出力される最低電圧値と電源電圧値を比較し、最低電圧値より電源電圧値が小さい場合、モータ電圧の出力を停止しインバータ回路を停止する制御を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のブラシレスDCモータの制御装置。
  7. PWM出力手段は、前記電圧検出手段から出力される電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値の関係より予め記憶されたPWM信号を出力することにより前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の変動に関わらず一定に出力する制御を有することを特徴とする請求項1、2、4、5または6に記載のブラシレスDCモータの制御装置。
  8. 電源電圧値を検出するタイミングを決定する検出タイミング手段は、前記PWM出力手段より出力されるPWM信号の周期に同期して検出するタイミングを出力し、前記PWM出力手段は各PWMの周期毎に出力される電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値より、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を一定に出力する制御を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のブラシレスDCモータの制御装置。
  9. 検出タイミング手段は、各PWM信号の周期毎に出力される電源電圧値と前回モータ電圧を変更した時の電源電圧値を比較し、その電圧差が電圧差設定手段により出力される予め決められた値よりより大きい時、電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値より、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を一定に出力する制御を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のブラシレスDCモータの制御装置。
  10. 前記検出タイミング手段は、前記直流電源が周期的に電圧変動することを想定し電圧変動より短い周期で前記電圧検出手段に電源電圧値を検出させ、前記PWM出力手段は電圧変動より短い周期毎に出力される電源電圧値と前記回転数制御手段から出力されるモータ電圧値より、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を一定に出力する制御を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のブラシレスDCモータの制御装置。
  11. PWM出力手段は、ブラシレスDCモータに出力するモータ電圧を前回に出力したモータ電圧に対し制限して出力することにより、前記インバータ回路から出力されるモータ電圧を前記直流電源の電源電圧の急変に対し徐々に一定になるように出力する制御を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のブラシレスDCモータの制御装置。
  12. 請求項1及至11のいずれかに記載のブラシレスDCモータの制御装置を搭載した換気送風機。
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