JP2008138110A - 止水用シール材 - Google Patents

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Abstract

【課題】屈曲させた状態でシール面間に取り付けて使用しても止水性が良好な止水性シール材の提供を目的とする。
【解決手段】発泡体からなる可撓性基材51の少なくとも一表面にポリウレタン樹脂の被膜層53が積層された止水用シール材であって、可撓性基材51の表面の被膜層53をポリオール、ポリイソシアネート、触媒、水酸基を有する撥水性添加剤からなるポリウレタン樹脂とし、さらに水酸基を有する撥水性添加剤を、炭素数8〜20のモノオールとした。これによって止水性シール材を、屈曲部に折れ皺が存在しても止水性の良好なものとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面にポリウレタン樹脂の被膜層が積層された止水用シール材に関する。
従来、二物体間の止水用シール材として発泡体からなる可撓性のものが多用されている。前記止水用シール材は、一方の物体のシール面に両面接着テープ等で固定されて他方の物体のシール面との間で圧縮されることにより二物体のシール面から水分が侵入するのを防止する。
前記止水用シール材は、シール面間で圧縮されるため、止水用シール材を構成する発泡体としては、可撓性の良好な連続気泡タイプの発泡体、例えば軟質ポリウレタン発泡体が好ましいとされている。しかし、連続気泡タイプの発泡体は、独立気泡タイプの発泡体と比べて防水性に劣っており、物体のシール面と止水用シール材の境界面から水分が侵入して止水性低下を生じやすかった。
前記物体のシール面と止水用シール材との境界面から水分が侵入することによる止水性低下を改善するため、発泡体からなる可撓性基材の少なくとも一面にポリウレタン樹脂の被膜層を積層した止水用シール材が提案されている。前記積層構造の止水用シール材にあっては、前記ポリウレタン樹脂の被膜層が物体のシール面と圧着することにより、前記物体のシール面と止水用シール材の境界面から水分が侵入するのを抑えている。
しかし、前記積層構造の止水用シール材にあっても、紐状にして四角形の枠状等のように屈曲させて取り付けられる場合、屈曲部で折れ皺を生じてポリウレタン樹脂の被膜層とシール面との密着が甘くなり、止水性の低下を生じやすい問題がある。
特開平7−109369号公報 特開2005−60502号公報 特開2003−225913号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、屈曲させて使用しても止水性が良好な止水性シール材の提供を目的とする。
本発明は、発泡体からなる可撓性基材の少なくとも一表面にポリウレタン樹脂の被膜層が積層された止水用シール材であって、前記ポリウレタン樹脂が、ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、水酸基を有する撥水性添加剤から形成され、前記水酸基を有する撥水性添加剤が、炭素数8〜20のモノオールからなることを特徴とする。
本発明の止水用シール材によれば、発泡体からなる可撓性基材の少なくとも一表面に積層された被膜層を構成するポリウレタン樹脂が、ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、水酸基を有する撥水性添加剤から形成され、前記水酸基を有する撥水性添加剤が、炭素数8〜20のモノオールからなるため、シール面の周縁に沿わせる等により屈曲させて取り付けられる場合、屈曲部に折れ皺が発生しても止水性の低下を抑えることができ、良好な止水性を発揮することができる。
図1は本発明の一実施例に係る止水用シール材の断面図、図2は同実施例の止水用シール材における屈曲状態の例を示す斜視図、図3は本発明の止水用シール材の製造に用いられる装置の一例を示す図である。
図1に示すように、本発明の止水用シール材50は、発泡体からなる可撓性基材51の少なくとも一表面にポリウレタン樹脂の被膜層53が積層された構成からなり、使用場所等に応じて裁断等により紐状にされ、図2に示すような四角形や、一方が開口したコの字形等に屈曲されてシール対象物のシール面に両面接着テープ61等で貼着される。
前記可撓性基材51を構成する発泡体は、可撓性を有する適宜のもので構成される。例えば、ゴムスポンジ、ポリオレフィン系発泡体、ポリウレタン発泡体等を挙げることができる。特に、セル数が25mmあたり20〜100個のもの、より好ましくはゴムスポンジにあっては20〜60個/25mm、ポリウレタン発泡体にあっては50〜100個/25mmのものが好適である。この範囲のセル数からなる発泡体を可撓性基材51として用いることにより、可撓性基材51自体の止水性が良好になるのみならず、後述する被膜層53形成時に被膜層形成原料の一部が可撓性基材51に含浸して可撓性基材51との間に含浸層が形成され、その含浸層によって止水用シール材の止水性が一層向上するようになる。前記可撓性基材51の厚みは、適宜の厚みとされる。例として2〜30mmの場合を挙げる。
前記被膜層53を構成するポリウレタン樹脂は、ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、水酸基を有する撥水性添加剤から形成されたものである。前記被膜層53の厚みは、所定厚みとされるが、良好な止水性および屈曲可能性を得るため、50〜500μm程度とするのが好ましい。さらに、前記被膜層53は被膜層53を構成するポリウレタン樹脂(被膜層形成原料)の一部が、後述の製造方法により前記可撓性基材51に含浸して含浸層を形成しているのが好ましい。
使用可能なポリオールは限定されないが、ポリエーテルポリールが好ましい。ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオール等、ポリウレタン用のポリエーテルポリオールを使用することができる。
ポリイソシアネートとしては、芳香族系、脂環式、脂肪族系の何れでもよく、また、1分子中に2個のイソシアネート基を有する2官能のイソシアネートであっても、あるいは1分子中に3個以上のイソシアネート基を有する3官能以上のイソシアネートであってもよく、それらを単独であるいは複数組み合わせて使用してもよい。
例えば、2官能のイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、m−フェニレンジイソシネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4’−ジフェニルメタンジアネート(MDI)、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネートなどの芳香族系のもの、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネートなどの脂環式のもの、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、リジンイソシアネートなどの脂肪族系のものを挙げることができる。
また、3官能以上のイソシアネートとしては、1−メチルベンゾール−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,5−トリメチルベンゾール−2,4,6−トリイソシアネート、ビフェニル−2,4,4’−トリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,4’−トリイソシアネート、メチルジフェニルメタン−4,6,4’−トリイソシアネート、4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’テトライソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(ポリメリックMDI)等を挙げることができる。また、ポリイソシアネートは、それぞれ一種類に限られず一種類以上であってもよい。例えば、脂肪族系イソシアネートの一種類と芳香族系イソシアネートの二種類を併用してもよい。
特に後述のように、止水用シール材50の製造時に、前記ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、水酸基を有する撥水性添加剤を含む被膜層形成原料Lを離型シートSの表面S1に吐出して加熱する場合には、揮発性の低いポリイソシアネート、例えばMDI、ポリメリックMDI等が好ましい。
前記触媒としては、ポリウレタン樹脂用のものを使用することができ、アミン触媒や錫触媒等、限定されるものではない。特に、本発明では温度条件で触媒能を発揮する感温触媒が好適である。感温触媒の例として、アミン触媒を部分的または全体的にカルボン酸で中和したブロック触媒や、常時は封止剤となる化合物であって活性が封止もしくは抑制された状態から、熱によってアミン触媒が形成される熱活性触媒や、加熱により触媒の分子構造的立体障害の低下、窒素原子への電子対の接近、水素結合の低下などで触媒活性が急増する感熱触媒等が挙げられる。具体的には、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノネン−5オクチル酸塩(DBNオクチル酸塩)が特に好適である。触媒の量は、前記ポリオール100重量部に対して0.1〜0.5重量部が好ましい。
水酸基を有する撥水性添加剤としては、モノオール等のように水酸基を有するものが用いられ、特に炭素数8〜20のモノオールが好ましい。モノオールは1分子中に水酸基を1個有するものであり、脂肪族モノオール、脂環族モノオール、芳香族モノオール等を挙げることができる。特に脂肪族という構造が、水との親和性に乏しく疎水性であること及びその立体構造に障害がなく高い反応性を示すことから、脂肪族モノオールが好ましい。また、炭素数8未満では、得られるポリウレタン発泡体が十分な止水性を示さなくなる。炭素数8以上の脂肪族モノオールとしては、n−オクタノール、ノナノール、イソアニルアルコール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、デカノール、イソトリデカノール、n−ステアリルアルコール等を挙げることができる。また、前記モノオールは炭素数が20を超えると、常温固体となる傾向があるため、炭素数8〜20のモノオールが好ましい。それらの中でもn−オクタノール、デカノール、n−ステアリルアルコールが特に好ましい。なお、炭素数8〜20のモノマーは一種類に限られず、二種類以上組み合わせて用いてもよい。
前記水酸基を有する撥水性添加剤の量は、ポリオール100重量部に対して1〜10重量部が好ましい。1重量部未満の場合には、水酸基を有する撥水性添加剤による止水性向上効果が少なく、それに対して10重量部を超える場合には、被膜が脆弱になりやすい。なお、前記被膜層53には、前記水酸基を有する撥水性添加剤と共に他の添加剤、例えばシリコン系の表面調整剤等を含めてもよい。
前記止水用シール材50は、前記可撓性基材51の表面で前記ポリウレタン樹脂の被膜層53を形成したものが好ましい。このように形成された止水用シール材50は、被膜層53の形成時に、前記ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、水酸基を有する撥水性添加剤を含む被膜層形成原料の一部が可撓性基材51に含浸して基材51との間に含浸層が形成され、その含浸層によって止水用シール材の止水性が一層向上したものとなる。
以下に、前記止水用シール材50の製造方法の一例を示す。図3に止水用シール材の製造方法に用いられる製造装置10の例を示す。前記製造装置10は、離型シート供給装置11、吐出装置15、ドクターナイフ17、加熱炉19とで構成されている。
離型シート供給装置11は、離型シートSが巻かれた離型シートロール12から連続的に一方向へ、この例では水平な一方向へ離型シートSを供給し、図示しない駆動モータにより回転する離型シート巻き取りロール13で巻き取るようになっている。前記離型シートSは、離型シートSの供給時に上面となる表面S1が接着性の無い、又は乏しいように処理された紙あるいはプラスチックシート(フィルムと称されるものも含む)等からなる。前記離型シートSの幅は、目的とする製品のサイズに応じて適宜決定される。また、前記離型シートロール12と離型シート巻き取りロール13間には、前記離型シートSの下面と接触して離型シートSを支持するための支持ロールや支持板等の支持部材(図示せず)を設けてもよい。
吐出装置15は、離型シートSの表面S1上に、前記ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、水酸基を有する撥水性添加剤を含む被膜層形成原料Lを混合して吐出するものであり、ポリウレタン原料の吐出装置として多用されている低圧注入装置等、公知のものが使用される。この例の吐出装置15は、吐出ノズル16が前記離型シートロール12近くの上方に配置されて離型シート表面S1に混合後の被膜層形成原料Lを吐出するようになっている。
被膜層形成原料Lは、前記離型シートSの表面S1へドクターナイフ17によって所定厚み、かつ均一に塗布される。前記ドクターナイフ17による塗布厚みは、適宜とされるが、前記止水用シール材50におけるポリウレタン樹脂の被膜層53の厚みに合わせて設定される。
前記ドクターナイフ17によって所定塗布厚みとされた被膜層形成原料L1上に、前記発泡体からなる所定寸法の可撓性基材51が載置される。前記被膜層形成原料L1上に載置された可撓性基材51は前記離型シートSによって加熱炉19に運ばれる。その際、前記可撓性基材51と接触している被膜層形成原料L1の一部が、前記可撓性基材51内に含浸して可撓性基材51における被膜層形成原料L1との境界付近に含浸層を形成する。
加熱炉19は、上面に前記可撓性基材51が載置された被膜層形成原料L1を加熱して反応硬化させ、前記可撓性基材51の表面にポリウレタン樹脂からなる被膜層53を形成する。前記加熱炉19の温度は、前記被膜層形成原料Lが反応硬化する温度に設定される。なお、前記離型シートSの表面S1には前記被膜層形成原料L1の反応硬化によって連続した被膜層53が形成されるため、前記被膜層53を前記可撓性基材51の周縁で切断することにより、前記止水用シール材50が得られる。
表1および表2の配合にしたがい実施例と比較例の被膜層形成原料Lを調整し、図1の製造装置10を用い、吐出装置15のミキシングヘッドで混合して吐出ノズル16から離型シートSの表面S1に吐出し、ドクターナイフ17によって0.1mmの塗布厚みにした幅200mmの被膜層形成原料L1上に、可撓性基材51として厚み10mm×幅200mm、長さ400mmの軟質ポリウレタン発泡体、セル数60個/25mm、密度45kg/m、品番:ESH、イノアックコーポレーション製を載置した。次に、前記被膜層形成原料L1と共に可撓性基材51を70℃の加熱炉19へ搬送して120秒間加熱することにより被膜層形成原料L1を反応硬化させて被膜層53とし、前記被膜層53が可撓性基材51に積層一体化した積層体を形成した。その後、被膜層53を可撓性基材51の周縁で切断して実施例および比較例の止水用シール材50を得た。
Figure 2008138110
Figure 2008138110
表1および表2の被膜層形成原料におけるポリオールはポリエーテルポリオール、品番:PCL212AL、ダイセル化学工業(株)製、OHV90、触媒は感温触媒、DBNオクチル酸塩、品番:Ucat1102、サンアプロ(株)製、表面調整剤はシリコン系表面調整剤、品番:BYK307、ビックケミー(株)製、水酸基を有する撥水性添加剤1は炭素数10のモノオール、品番:コノール10D、新日本理化(株)製、OHV354、水酸基を有する撥水性添加剤2は炭素数18のモノオール、イソステアリルアルコール、新日本理化(株)製、OHV207、水酸基を有する撥水性添加剤3は炭素数20のモノオール、2−オクチルドデカノール、新日本理化(株)製、OHV180、添加剤1は炭素数24のプロピレンオキサイド付加タイプモノオール、三井化学(株)製、OHV120、添加剤2は炭素数32のエチレンオキサイド付加タイプモノオール、ライオン(株)製、OHV80、添加剤3は炭素数8のオクタノール、新日本理化(株)製、OHV430、添加剤4は炭素数4のイソブチルアルコール、三井化学(株)製、OHV757、ポリイソシアネートはポリメリックMDI、BASF INOACポリウレタン(株)製、NCO33%である。
実施例1と実施例3の被膜層は、水酸基を有する撥水性添加剤として用いた炭素数10のモノオールが5重量部と1重量部からなり、それに対して実施例2と実施例4の被膜層は、水酸基を有する撥水性添加剤として炭素数18のモノオールと炭素数20のモノオールを用いた例である。一方、比較例1の被膜層は水酸基を有する撥水性添加剤を含まず、また、比較例2〜5の被膜層は水酸基を有する撥水性添加剤に代えて、炭素数24のプロピレンオキサイド付加タイプモノオール(比較例2)、炭素数32のエチレンオキサイド付加タイプモノオール(比較例3)、炭素数8のオクタノール(比較例4)、炭素数4のイソブチルアルコール(比較例5)を用いた例である。比較例6の被膜層は実施例1および実施例3で用いた炭素数10のモノオールを0.5重量部にした例である。
このようにして得られた実施例および比較例の止水用シール材50に対して、接触角と止水性を測定した。接触角の測定は実施例および比較例の被膜層53表面に垂らした水と被膜層53表面との接触角を協和界面科学製、CA−D型接触角測定器により測定した。また、止水性の測定は、実施例および比較例の止水用シール材50を厚み10mm×幅15mm×長さ400mmの紐状に裁断し、被膜層53とは反対側の面に両面接着層を貼り、図4に示すように、底辺100mm×高さ150mmの上方が開口したコの字状に屈曲させてアクリル樹脂板71,71間に挟んで止水用シール材50を5mmに圧縮し、その状態で止水用シール材50の上方から水を水圧120mAqとなるように注入し、24時間にわたって4時間ごとにアクリル樹脂板71,71間の水の有無を観察し、止水用シール材50から漏水してアクリル樹脂板71,71間から水が無くなるまでの時間を測定した。なお、コの字状に屈曲させた止水用シール材50は、屈曲部(コーナー部)50aに折れ皺が発生した状態でアクリル樹脂板71,71間に挟まれている。
接触角および止水性の測定結果は表3に示すとおりである。この結果から理解されるように、実施例の止水用シール材は、比較例の止水用シール材と比較して接触角が大きく、被膜層における撥水性に優れていることがわかる。また、実施例の止水用シール材は、24時間経過してもアクリル樹脂板間に水が残っていたのに対し、比較例の止水用シール材は、いずれも20時間経過以前にアクリル樹脂板間の水が無くなっていた。このことから、実施例の止水用シール材は、屈曲して使用された場合でも止水性に優れていることがわかる。さらに、水酸基を有する撥水性添加剤として、炭素数10のモノオールを5重量部含む実施例1は、1重量部含む実施例3よりも接触角が大きく撥水性が高くなっている。このことから水酸基を有する撥水性添加剤の量が多いほど撥水性が高くなり、止水性の向上が期待できる。一方、水酸基を有する撥水性添加剤として炭素数10のモノオールを0.5重量部含む比較例6は、含まない比較例1よりも止水性が向上しているが、1重量部含む実施例3よりも止水性に劣っている。このことから、水酸基を有する撥水性添加剤の量は1重量部以上が好ましい。
Figure 2008138110
なお、前記実施例の説明では、可撓性基材の片面にポリウレタン樹脂の被膜層を設けた例を示したが、可撓性基材の両面にポリウレタン樹脂の被膜層を設けてもよい。その場合、被膜層上に両面接着テープを貼着してシール面に固定される。
本発明の一実施例に係る止水用シール材の断面図である。 同実施例の止水用シール材における屈曲状態の例を示す斜視図である。 本発明の止水用シール材の製造に用いられる装置の一例を示す図である。 止水試験の方法を示す図である。
符号の説明
50 止水用シール材
51 可撓性基材
53 被膜層

Claims (1)

  1. 発泡体からなる可撓性基材の少なくとも一表面にポリウレタン樹脂の被膜層が積層された止水用シール材であって、
    前記ポリウレタン樹脂が、ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、水酸基を有する撥水性添加剤から形成され、
    前記水酸基を有する撥水性添加剤が、炭素数8〜20のモノオールからなることを特徴とする止水用シール材。
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