JP2008128479A - バウンドストッパ - Google Patents

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Abstract

【課題】繰返荷重に対する耐久性が有利に高められてなるバウンドストッパを提供する。
【解決手段】ショックアブソーバ44のピストンロッド46に外挿配置されるストッパ本体12の軸方向中間部外周面に、断面矩形状の凹溝32を形成して、該凹溝14内に、軸方向断面が矩形状とされた剛性の拘束リング14を嵌入する一方、該ショックアブソーバ44のシリンダ50側に位置する該凹溝18の底部隅部に、周方向に延びるすぐり部32を設けて、該底部隅部と対応位置する該拘束リング14の内周側角部と非接触とされた、該すぐり部32の内面からなる自由表面を形成して、構成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、バウンドストッパに係り、特に、ショックアブソーバのピストンロッドに外挿配置されて、かかるショックアブソーバの作動ストロークを弾性的に制限するようにしたバウンドストッパの改良された構造に関するものである。
従来より、車両のサスペンションを構成するショックアブソーバには、ゴムやウレタン発泡体等の弾性体により形成された筒状のバウンドストッパが、ピストンロッドに外挿されて、配設されており、大荷重の入力時に、かかるバウンドストッパが、ショックアブソーバのシリンダと、ショックアブソーバのピストンロッドが取り付けられた車体側乃至は車輪側の部材との間で軸方向に圧縮変形せしめられることによって、ショックアブソーバの作動ストロークが弾性的に制限されるようになっている。
また、そのようなバウンドストッパの一種として、ショックアブソーバのピストンロッドに外挿配置される、弾性体にて形成された筒状のストッパ本体を有すると共に、かかるストッパ本体の軸方向中間部分の外周面に、周方向に延びる環状の凹溝が形成され、そしてその凹溝内に、剛性を有する拘束リングが嵌入されてなる構造のものも、一般に知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
このような構造のバウンドストッパによれば、比較的に小さな荷重の入力時に、ストッパ本体のうちの拘束リングの装着部位よりもシリンダ側に位置する部分の弾性変形に基づいて、柔らかいばね特性が得られる一方、大荷重の入力時には、ストッパ本体における拘束リングの装着部位での径方向外方への変形が規制されつつ、主として、ストッパ本体の拘束リング装着部位とそれよりもシリンダ側とは反対側に位置する部分とが圧縮変形せしめられることで、比較的に硬いばね特性が得られるようになり、以て、車両の良好な乗り心地と操縦安定性とを両立させ得る非線形のばね特性が、有利に発揮され得ることとなる。しかも、ストッパ本体の径方向外方への変形が拘束リングにて規制されていることによって、ストッパ本体の周囲に位置するダストカバー等の他部材への干渉が未然に防止されるだけでなく、ストッパ本体の軸方向における過大な変形も阻止され、その結果として、ショックアブソーバの作動ストロークが、より確実且つ有利に制限され得るのである。
ところが、そのような従来のバウンドストッパにおいては、拘束リングと凹溝とが、共に矩形断面形状を有し、かかる拘束リングが、その内周面と軸方向の両端面とを、凹溝の底面と両側面に対してそれぞれ密着せしめた状態で、凹溝内に嵌入されているため、荷重入力によってストッパ本体が圧縮変形せしめられたときに、拘束リングの内周側角部(エッジ)に対して、そこに接触するストッパ本体の凹溝の底部隅部が強く押し付けられ、それによって、かかる底部隅部に亀裂や損傷が生ずる恐れがあった。
かかる状況下、下記特許文献2には、矩形断面形状を有する拘束リングの二つの内周側角部のうちの少なくとも何れか一方が切除される等して、断面矩形状の凹溝の底部隅部との間に空間が形成されてなるバウンドストッパが、提案されている。このような構造のバウンドストッパによれば、荷重入力時に、ストッパ本体が、拘束リングと凹溝との間に形成される空間を満たすように圧縮変形せしめられ、それによって、ストッパ本体の凹溝の底部隅部が、拘束リングの内周側角部に押圧接触することが回避されるか、或いはそのような押圧接触時の押圧力が有利に緩和されて、ストッパ本体の凹溝の底部隅部での亀裂や損傷の発生防止が、図られているのである。
ところが、本発明者等が、かくの如き構造を有するバウンドストッパに対して、一定の荷重を繰り返し加える繰返荷重試験を行ったところ、ストッパ本体の凹溝の底部隅部のうち、特に、ショックアブソーバのシリンダ側に位置せしめられる底部隅部の繰返荷重に対する耐久性が、ストッパ本体の他の部分よりも劣るものとなっていることが判明した。
このようなストッパ本体の部分的な耐久性の低下は、以下の理由によるものと考えられる。即ち、図6に示されるように、バウンドストッパ100のストッパ本体102がショックアブソーバ104のピストンロッド106に外挿されて、バウンドストッパ100がショックアブソーバ104に組み付けられた状態下で、バウンドストッパ100に荷重が入力されて、ストッパ本体102が圧縮変形せしめられると、拘束リング107が嵌入されるストッパ本体102の凹溝108の二つの底部隅部112a,112bのうち、ショックアブソーバ104のシリンダ110側に位置せしめられる底部隅部112aに対して、矢印:アで示される如き、シリンダ110側とは反対側の軸方向一方側への引張力と、矢印:イで示される如き径方向外方への引張力とが同時に作用せしめられ、このとき、底部隅部112aに応力が集中して、大きな歪みが発生する。そして、このような底部隅部112aでの応力集中と大歪みの発生が、荷重が入力される毎に繰り返し惹起されるために、ストッパ本体12における凹部108の底部隅部112aの繰返荷重に対する耐久性が、他の部位に比して低くなってしまうものと推察されるのである。
実開昭61−203807号公報 特開2005−282735号公報
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、弾性体からなる筒状のストッパ本体の外周面に形成される断面矩形状の凹溝内に、断面矩形状の拘束リングが嵌入されたバウンドストッパにおいて、繰返荷重に対する耐久性が、より有利に高められ得るように改良された構造を提供することにある。
そして、本発明にあっては、かかる課題の解決のために、その要旨とするところは、ショックアブソーバのピストンロッドに外挿配置される、弾性体にて形成された筒状のストッパ本体を有し、該ストッパ本体の軸方向中間部分の外周面に、矩形断面形状をもって周方向に延びる環状の凹溝が形成される一方、軸方向断面が矩形形状を呈する、剛性を有する拘束リングが、該凹溝内に嵌入され、且つ該拘束リングの内周面と軸方向の両端面が、該凹溝の底面と両側面に対してそれぞれ接触するように配置されて、前記ショックアブソーバの作動ストロークを弾性的に制限するように構成されたバウンドストッパにおいて、前記ショックアブソーバのシリンダ側に位置する前記凹溝の底部隅部に、周方向に延びるすぐり部を設けて、該底部隅部と対応位置する前記拘束リングの内周側角部と非接触とされた、該すぐり部の内面からなる自由表面を形成したことを特徴とするバウンドストッパにある。
なお、このような本発明に従うバウンドストッパの好ましい態様の一つによれば、前記すぐり部が、径方向内方に凹陥するように形成される。
また、本発明に係るバウンドストッパの好ましい別の態様の一つによれば、前記すぐり部が、前記ショックアブソーバのシリンダ側に位置する前記凹溝の底部隅部に対して、該凹溝の全周に連続して延びるように形成される。
さらに、本発明に従うバウンドストッパの望ましい態様の一つによれば、前記すぐり部の底面が、U字状の湾曲面形態を有して、構成される。
更にまた、本発明に従うバウンドストッパの他の好適な態様の一つによれば、前記拘束リングと前記ストッパ本体のうちの少なくとも何れか一方に、前記すぐり部を外部に連通して、該すぐり部の内部と外部との間での空気の出入りを可能とする空気通路が設けられることとなる。
すなわち、このような本発明に従うバウンドストッパにあっては、ストッパ本体の凹溝内に、剛性を有する拘束リングが嵌入されてなる構造とされているため、小荷重入力時には柔らかいばね特性が発揮される一方、大荷重入力時には十分に硬いばね特性が発揮され得る。
そして、かかるバウンドストッパにおいては、特に、ストッパ本体の凹溝の底部隅部のうち、ショックアブソーバへの組付状態下でシリンダ側に位置せしめられる底部隅部に、内面が自由表面とされたすぐり部が設けられている。そのため、単に、かかる凹溝の底部隅部に対応位置する拘束リングの内周側角部が切除される等して、それら凹溝の底部隅部と拘束リングの内周側角部との間に空間が形成されるだけの場合に比して、荷重入力時に弾性変形せしめられる底部隅部の自由長、特に、荷重入力によるストッパ本体の圧縮変形により、シリンダ側とは反対側の軸方向一方側への引張力と径方向外方への引張力とが加えられたときに弾性変形せしめられるシリンダ側の底部隅部の自由長が、効果的に長く為され得る。そして、それによって、荷重入力時におけるシリンダ側の底部隅部での応力集中と大なる歪みの発生が有利に抑制され得、また、かかる底部隅部での応力集中と大歪みの発生が、荷重が入力される毎に繰り返し惹起されることもない。
従って、かくの如き本発明に従うバウンドストッパにあっては、車両の良好な乗り心地と操縦安定性とを両立させ得る非線形のばね特性が有利に確保された上で、繰返荷重に対する耐久性が、ストッパ本体における凹溝の底部隅部のうち、ショックアブソーバへの組付状態下でシリンダ側に位置せしめられる底部隅部で局所的に低くなることが有利に解消され得て、ストッパ全体での繰返荷重に対する耐久性が、極めて有利に高められ得ることとなるのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本発明に従うバウンドストッパ10が、縦断面形態において示されている。かかる図からも明らかなように、バウンドストッパ10は、略段付円筒形状を呈するストッパ本体12と、このストッパ本体12に外挿された拘束リング14とを有して、構成されている。なお、以下からは、便宜上、図1における上側及び下側を、バウンドストッパ10の上部側及び下部側と称することとする。
より詳細には、ストッパ本体12は、弾性体からなっている。このストッパ本体12を与える弾性体としては、各種のゴムやウレタン等の公知の弾性体が用いられるが、本実施形態では、発泡ウレタンゴムを用いられており、それによって、ストッパ本体12において柔らかなばね特性が発揮されるようになっている。
また、かかるストッパ本体12は、全体として、上部に向かうに従って外径が段階的に大きくなる段付の円筒形状を呈し、その内孔が、一定の径をもって軸方向に延びる挿通孔16とされている。そして、このようなストッパ本体12の上部側部分が、厚肉の円筒形状を呈する上部円筒部20とされている一方、下部側部分が、薄肉の円筒形状を呈する下部円筒部22とされ、更に、中間部分が、中肉の円筒形状を呈する中間円筒部24とされている。
また、ストッパ本体12の下部円筒部22においては、外周面の軸方向中間部よりも下側部分が、下方に向かうに従って徐々に小径化するテーパ面とされており、更に、内周面の軸方向中間部には、断面略V字状の周溝26が設けられている。これによって、下部円筒部22の軸方向中間部よりも下側部分が、下端に向かうに従って肉厚と外径とが共に漸減するテーパ筒状部28とされている。
また、ストッパ本体12における中間円筒部24の外周面の下部側部分には、図1及び図2の部分拡大図にも示されるように、断面形状が略矩形形状とされた凹溝18が、周方向に連続して延びる環状形態をもって形成されている。更に、この凹溝18にあっては、その幅方向(上下方向)両側に位置する底部隅部30a,30bのうち、中間円筒部24の上部側に位置する上側底部隅部30aが、角張った部分のない、なだらかな曲面を描くR面として、形成されている。
そして、ここでは、特に、中間円筒部24の下部側に位置する凹溝18の下側底部隅部30bに対して、すぐり部32が、形成されている。このすぐり部32は、中間円筒部24の全周に亘って周方向に連続して延びる凹溝形態を有している。また、ストッパ本体12の中間円筒部24の径方向内方に凹陥し、凹溝18の底部において、径方向外方に向かって開口せしめられている。そして、かかるすぐり部32にあっては、断面半円状乃至は略U字状の湾曲面からなる底面34と、なだらかな凸状湾曲面からなる上側側面36と、凹溝18の下部側に位置する側面に連続して、水平に延びる平坦面からなる下側側面38とを有している。
一方、ストッパ本体12に外挿される拘束リング14は、金属や樹脂等の剛性を有する材料を用いて形成されている。そして、軸方向断面が略矩形形状とされ、その内径や厚さが、凹溝18の内径や幅に対応する寸法とされており、また、外径が、凹溝18の外径よりも所定の寸法だけ大きくされている。更に、かかる拘束リング14にあっては、四つの角部40a〜dの角張った部分が切除されて、それら各角部40が、なだらかな曲面を描くR面、特に凹溝18の前記上部側隅部30aのR面に対応したR面として、それぞれ形成されている。
そして、このような拘束リング14が、ストッパ本体12の凹溝18内に嵌入されることで、ストッパ本体12の中間円筒部24に外挿配置されている。また、そのような状態下で、拘束リング14の軸方向両端面と内周面とが、凹溝18の二つの側面と底面とに対して、それぞれ接触乃至は当接して、係止されている。これによって、ストッパ本体12の中間円筒部24からの拘束リング14の容易な離脱が阻止されるようになっていると共に、かかる中間円筒部24の圧縮変形に伴う径方向外方への自由な膨出変形が規制されるように構成されている。
そしてまた、ここでは、拘束リング14のR面とされた四つの角部40a〜dのうち、内周側の上部に位置する上部内周側角部40aと、それに対応するR面とされた凹溝18の上側底部隅部30aとが、互いに接触せしめられている。一方、内周側の下部に位置する下部内周側角部40bは、凹溝18の下側底部隅部30bに対して、そこに設けられたすぐり部32によって非接触とされている。
かくして、本実施形態においては、すぐり部32の底面34と上側及び下側の両側面36,38とが、拘束リング14の下部内周側角部40bと非接触とされた自由表面とされている。そして、それによって、後述する如きバウンドストッパ10のショックアブソーバ44への組付状態下で、荷重入力によるストッパ本体12の圧縮変形に伴って弾性変形せしめられる凹溝18の下側底部隅部30bの自由長が、十分に長くされている。また、そのような凹溝18の下側底部隅部30bと拘束リング14の下部内周側角部40bとの間に、すぐり部32の内面と下部内周側角部40bのR面とにて囲まれて、外部から閉鎖された空所42が、周方向に連続して延びるように形成されている。
而して、かくの如き構造とされたバウンドストッパ10にあっては、例えば図3に示されるように、ストッパ本体12が、挿通孔16において、ショックアブソーバ44のピストンロッド46に外挿配置されている。また、かかる配置状態下で、ストッパ本体12が、ピストンロッド46を車体側に防振支持せしめるサスペンションインシュレータ48に設けられた断面コ字状の取付板49の内側に、上部円筒部20において圧入されることで、サスペンションインシュレータ48に対して取り付けられている。そうして、バウンドストッパ10が、ショックアブソーバ44のシリンダ50とサスペンションインシュレータ48との間に、ピストンロッド46と一体に上下動可能に配設されている。
かくして、かかるバウンドストッパ10においては、図4に示される如く、荷重入力によるショックアブソーバ44の収縮作動時(ピストンロッド46の引込作動時)に、サスペンションインシュレータ48とシリンダ50の上面のアブソーバプレート52との間で軸方向に弾性変形せしめられて、ショックアブソーバ44の作動ストロークを弾性的に制限するようになっている。そして、小荷重入力時(ショックアブソーバ44の作動ストロークが小さいとき)には、ストッパ本体12における薄肉の下部円筒部22の下部側部分からなる、より薄肉のテーパ筒状部28が、主に剪断方向に弾性変形せしめられる一方、荷重が次第に大きくなる(ショックアブソーバ44の作動ストロークが漸増する)につれて、下部円筒部22の全体が軸方向に潰されて、圧縮変形せしめられると共に、中間円筒部24から上部円筒部20も圧縮変形せしめられる。また、このとき、中間円筒部24の径方向外方への膨出変形が、拘束リング14によって制限される。
これによって、本実施形態のバウンドストッパ10にあっては、小荷重入力時に柔らかいばね特性が発揮され、入力荷重が大きくなるに従って、急激に硬くなるばね特性が、より効果的に発揮されるようになっており、その結果、バウンドストッパ10全体として、非線形なばね特性が発揮されて、良好な車両の乗り心地と操縦安定性が、高度に両立され得るようになっている。
そして、ここでは、図4に示されるように、大荷重入力時に、ストッパ本体12の下部円筒部22と中間円筒部24とが、凹溝18の下側底部隅部30bに設けられたすぐり部32の内面と拘束リング14の下部内周側角部40bのR面とにて囲まれてなる空所42を満たすように圧縮変形せしめられ、それによって、凹溝18の下側底部隅部30bが、拘束リング14の下部内周側角部40bに対して、押圧接触せしめられることが回避されるか、若しくは押圧接触せしめられても、その際の押圧力が効果的に緩和され得るようになっている。
しかも、本実施形態においては、特に、すぐり部32の内面(底面34と両側面36,38)が自由表面とされて、そのようなすぐり部32が形成される凹溝18の下側底部隅部30bの自由長が十分に長くされている。そのため、荷重入力によるストッパ本体12の下側円筒部22や中間円筒部24の圧縮変形により、下側底部隅部30bの下側側面38を与える下側円筒部22部分に対して、径方向外方への引張力が加えられると共に、下側底部隅部30bの上側側面36と底面34とを与える中間円筒部24部分とに対して、上方への引張力が加えられたときに、下側底部隅部30bにおいて、応力集中と大なる歪みが生ずることが効果的に抑制され得る。また、それ故に、荷重が入力される毎に、下側底部隅部30bでの応力集中と大歪みの発生が、繰り返し惹起されることもない。
従って、かくの如き本実施形態のバウンドストッパ10にあっては、大荷重の繰り返し入力によって、ストッパ本体12における凹溝18の下側底部隅部30bに亀裂等が生ずる恐れが効果的に解消され得、その結果として、繰返荷重に対する耐久性が、極めて有利に高められ得るのである。
また、かかるバウンドストッパ10においては、凹溝18の上側底部隅部30aと拘束リング14の上部内周側角部40aとが、互いに対応するなだらかな曲面からなるR面同士において接触せしめられているところから、荷重入力により中間円筒部24が圧縮変形したときに、凹溝18の上側底部隅部30aが拘束リング14の上部内周側角部40aに押し付けられて、かかる上側底部隅部30aに亀裂や損傷が生ずるようなことも、効果的に解消乃至は抑制され得る。これによっても、繰返荷重に対する耐久性の向上が、更に一層効果的に図られ得るのである。
さらに、本実施形態では、すぐり部32が、径方向内方に凹陥して、凹溝18の底部において径方向外方に開口するように形成されているため、例えば、すぐり部32が、凹溝18の下側側面において上方に向かって開口するように形成される場合とは異なって、ストッパ本体12を、射出成形等の汎用手法にて製造する場合に、すぐり部32の側面を与える部分がアンダーカットとなるようなことが有利に回避され得て、製造が容易となる。また、それに加えて、ストッパ本体12を発泡性弾性体にて形成する際に、その製造時において、すぐり部32の側面を与える部分への余分な気泡の閉じこめに起因した成形不良が生ずるようなことも、未然に防止され得る。
更にまた、かかるバウンドストッパ10においては、すぐり部32が、凹溝18の下側底部隅部30bに対して、その全周に亘って周方向に連続して延びる凹溝形態をもって形成されているところから、下側底部隅部30bでの亀裂等の発生が、全周に亘って確実に抑制され得、それによって、上述せる如き入力荷重に対する耐久性が、バウンドストッパ10の周方向において均一に且つ安定的に発揮され得ることとなる。
また、本実施形態においては、すぐり部32の底面34が、断面半円状乃至はU字状の湾曲面にて構成されているため、かかるすぐり部32の底面34を含む内面にて形成される自由表面の長さ、つまり凹溝18の下側底部隅部30bの自由長が、更に一層有利に長く為され得ており、それによって、かかる下側底部隅部30b、ひいてはバウンドストッパ10全体の入力荷重に対する耐久性の向上が、より効果的に図られ得る。
さらに、かかるバウンドストッパ10においては、拘束リング14の下部内周側角部40bと凹溝18の下側底部隅部30bとの間に形成される、周方向の空所42が、外部から閉鎖された空間として形成されているところから、かかる空所42内への外部からの異物の混入が有利に阻止されて、ストッパ本体10の圧縮変形部分の収容空間としての機能が、有利に維持され得る。特に、バウンドストッパ10は、ショックアブソーバ44のピストンロッド46に外挿されて使用されるところから、常にタイヤの近くにあり、このため、地面からの泥、埃等の異物が付着し易く、そしてその付着によって前記空間が埋められるようになると、その特性を有効に発揮し得なくなるからである。
以上、本発明の代表的な一つの実施形態について詳述してきたが、それは、あくまでも例示であって、本発明は、そのような実施形態における具体的な記述によって何等限定的に解釈されるものでないことが、理解されるべきである。
例えば、すぐり部32が、凹溝18の下側底部隅部30bに対して、その全周に亘って連続することなく、周方向に断続的に、或いは周方向の一部のみに、設けられていても良い。
また、すぐり部32の形状も、底面34が円弧状乃至はU字状の湾曲面とされた形状に、何等限定されるものではなく、例えば、V字状や多角形状の断面を有する形状とされていても、何等差し支えない。
さらに、前記実施形態では、すぐり部32が、径方向内方に凹陥して、凹溝18の底面において開口するように設けられていたが、かかるすぐり部32を、下方に向かって凹陥し、凹溝18の下側側面において上方に向かって開口するように、或いは凹溝18の下側側面と底面とに跨って開口するように形成することも出来る。
また、前記実施形態では、すぐり部32の内側に形成される空所42が、外部から閉鎖された空間として形成されていたが、例えば、図5に示されるように、拘束リング14の下側端面における周上の1箇所又は複数箇所に、空所42を外部に連通するように、径方向に延びる溝部を設けて、この溝部にて、の空所42内(すぐり部32の内部)と外部との間で空気の出入りを可能とする空気通路54を形成することも可能である。このような構造によれば、ストッパ本体12が、荷重入力により、空所42内を満たすように圧縮変形せしめられたときに、空所42内の空気が、空気通路54を通じて外部にスムーズに排出され得るようになり、その結果、空所42内からの空気の排出時に異音が生ずるようなことが効果的に防止され得る。
さらに、前記実施形態では、拘束リング14の四つの角部40a〜dが、なだらかな曲面からなるR面とされていたが、それら各角部40が、平坦な切除面(C面)とされていても、或いはR面やC面のない角張った形状とされていても、何等差し支えない。
更にまた、ストッパ本体12の具体的形状も、例示したものに、特に限定されるものではなく、例えば、下部円筒部22だけを、或いはストッパ本体12の全体を蛇腹形状としたり、若しくはそのような蛇腹状部分を有しない直線的な筒状体とすることも、勿論可能である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、そして、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
本発明に従う構造を有するバウンドストッパの一実施形態を示す縦断面説明図である。 図1における部分拡大説明図である。 図1に示されるバウンドストッパをショックアブソーバに組み付けた状態の一例を示す縦断面説明図である。 図3に示されるバウンドストッパの圧縮された状態を示す縦断面説明図である。 本発明に従う構造を有するバウンドストッパの別の実施形態を示す図2に対応する図である。 従来のバウンドストッパを、ショックアブソーバに組み付けられて圧縮された状態において示す部分縦断面説明図である。
符号の説明
10 防振装置 12 ストッパ本体
14 拘束リング 18 凹溝
30 底部隅部 32 すぐり部
40 角部 42 空所

Claims (5)

  1. ショックアブソーバのピストンロッドに外挿配置される、弾性体にて形成された筒状のストッパ本体を有し、該ストッパ本体の軸方向中間部分の外周面に、矩形断面形状をもって周方向に延びる環状の凹溝が形成される一方、軸方向断面が矩形形状を呈する、剛性を有する拘束リングが、該凹溝内に嵌入され、且つ該拘束リングの内周面と軸方向の両端面が、該凹溝の底面と両側面に対してそれぞれ接触するように配置されて、前記ショックアブソーバの作動ストロークを弾性的に制限するように構成されたバウンドストッパにおいて、
    前記ショックアブソーバのシリンダ側に位置する前記凹溝の底部隅部に、周方向に延びるすぐり部を設けて、該底部隅部と対応位置する前記拘束リングの内周側角部と非接触とされた、該すぐり部の内面からなる自由表面を形成したことを特徴とするバウンドストッパ。
  2. 前記すぐり部が、径方向内方に凹陥するように形成されている請求項1に記載のバウンドストッパ。
  3. 前記すぐり部が、前記ショックアブソーバのシリンダ側に位置する前記凹溝の底部隅部に対して、該凹溝の全周に連続して延びるように形成されている請求項1又は請求項2に記載のバウンドストッパ。
  4. 前記すぐり部の底面が、U字状の湾曲面形態を有している請求項1乃至請求項3のうちの何れか1項に記載のバウンドストッパ。
  5. 前記拘束リングと前記ストッパ本体のうちの少なくとも何れか一方に、前記すぐり部を外部に連通して、該すぐり部の内部と外部との間での空気の出入りを可能とする空気通路が設けられている請求項1乃至請求項4のうちの何れか1項に記載のバウンドストッパ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014105775A (ja) * 2012-11-27 2014-06-09 Nok Corp バンプストッパ
WO2018096814A1 (ja) * 2016-11-23 2018-05-31 東洋ゴム工業株式会社 バンプストッパ
CN109505903A (zh) * 2018-12-14 2019-03-22 深圳市注圣硅胶制品有限公司 一种可拉伸压缩防尘航空橡胶零部件

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