JP2008127705A - ポリプロピレンマルチフィラメント繊維を用いた繊維製品およびその製造方法 - Google Patents

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喜茂 清水
Akira Igarashi
明 五十嵐
Noboru Naito
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Abstract

【課題】カーペットの立毛感、嵩高感およびソフトな風合いを有する高級感のあるソフト性カーペットを提供する。
【解決手段】製織(タフト)通過性の良好な単繊維断面の扁平率が1:3〜1:10の範囲で、捲縮率が2〜10%のポリプロピレンマルチフィラメント捲縮繊維を、製織(タフト)後ポリッシャー加工したとき、捲縮が伸び易い扁平断面からなる繊維製品(カーペット)の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリプロピレン捲縮繊維からの繊維製品であって、立毛感があり、嵩高感が高く、かつ、良好なソフトな風合いを有するポリプロピレン繊維を用いた繊維製品およびその製造方法に関する。
ポリプロピレン捲縮糸は、軽量性、撥水性、易リサイクル性等に優れていることから、繊維製品、殊にカーペット等の産業用途に多く用いられている。
ポリプロピレン繊維製品に求められる特性としては、嵩高感、風合いなどがある。これらの特性を高めるために、例えば、カーペット用原糸の単繊維繊度の調整や原糸断面形状の調整、捲縮加工を行っている。しかしながら、嵩高感を得ようとして高捲縮繊維、また、断面形状を異型断面とした捲縮繊維からの繊維製品は、風合いが硬い繊維製品となる。その為ソフト感のある繊維製品を得るために、細繊度の捲縮繊維や、低捲縮繊維が用いられていた。
しかしながら、細繊度のフィラメント捲縮繊維を得るには、製糸性面で顔料や染料により、製糸性が悪くなるなどの問題があり、さらに、得られた繊維製品も繊維が絡み合い、外観が悪くなるという欠点があった。
このように、風合いのソフトな繊維を用いたカーペットの開発は、これまで数多くなされており、特許文献1には、湾曲先端部を持つ平らな側部アームを有する実質的に平らな側部長方形中央区分(S字型扁平断面糸)の断面糸が提案されている。また、特許文献2には、ポリエステル繊維の扁平断面糸とポリエステル繊維の中空断面糸の混繊糸を用いることが提案されている。
さらに特許文献3には、断面が扁平形状のポリエステル繊維を含んだパイルからなる布帛が提案されている。また、特許文献4には、ポリプロピレンテレフタレート系ポリエステル繊維で、扁平率が1:2〜1:10の扁平繊維も提案されている。
しかしながら、特許文献1は、独特な二吐出部の断面形状であり、更に、使用されている樹脂もナイロン6,6であり、染色されたカーペットであり、易リサイクル性に劣るものである。
また、特許文献2の方法は、ポリエステル繊維にリン元素が2000ppm〜10000ppm含有した繊維であって、繊維断面も扁平断面糸と中空断面糸の混繊糸であり、易リサイクル性の繊維ではない。
また、特許文献3も、ポリエステル繊維を含んだ扁平断面繊維からの布帛であり易リサイクル性のポリプロピレン繊維製品ではない。
更に、特許文献4は、ポリプロピレンテレフタレート系ポリエステル繊維であり易リサイクル性のポリプロピレン繊維ではなく、また、扁平繊維は、その断面形状から嵩高性を得るための単繊維間空隙が得られないという問題があった。
一方、高い嵩高性を得る方法として、繊維断面を多葉断面にする方法が数多く提案されている。例えば、特許文献5には各葉の輪郭に沿って先端で連結する凸曲面を持ち実質的に平面がなく、一葉当たり2〜20の曲率反転も持つ特殊Y型断面繊維が提案されているが、これらもソフト感と嵩高性を十分満足できるものではなかった。
特表平8−512102号公報 特開平5−230737号公報 特開昭61−152849号公報 特開2000−328393号公報 特開2002−88564号公報
本発明の課題は、ポリプロピレン捲縮繊維からの繊維製品であつて、立毛感があり、嵩高感が高く、かつ、良好なソフトな風合いを有するポリプロピレン繊維を用いた繊維製品およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、単繊維断面の扁平率が1:3〜1:10の範囲であるマルチフィラメント繊維で構成される繊維製品であって、下記の(1)〜(2)を満たす繊維製品にある。
(1)圧縮仕事量(WC)≧0.29g・cm/cm2
(2)圧縮率(EMC)≧18.5%
さらに本発明は、単繊維断面の扁平率が1:3〜1:10の範囲で、捲縮率が2〜10%であるポリプロピレンマルチフィラメント繊維をタフティングし、パイルとする工程、次いで、パイルをカットする工程を施した後、解繊加工および低捲縮化加工を施すことを特徴とするカーペットの製造方法にある。
本発明のソフト性ポリプロピレン繊維からなる、繊維製品は、嵩高感が高く、かつ、好適な風合いを有する。繊維製品のタフト工程で、工程通過性を得るために適度な捲縮性を有するソフト性ポリプロピレン繊維を、タフト工程後、繊維の解繊および低捲縮化加工することで、扁平繊維の単繊維間空隙が得られる。
本発明のポリプロピレン捲縮繊維からなる繊維製品(カーペット)は、ソフトな風合いで、嵩高感に優れることから、車両用オプションマットやラグ・ピースカーペットホームユース等、産業用に好適に用いる事が可能である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の繊維製品に使用するポリプロピレンマルチフィラメント繊維の単繊維の断面は扁平率が1:3〜1:10の範囲であることが必要である。扁平率は、1:5〜1:8の範囲であることが好ましい。単繊維の断面が、扁平断面でないと、立毛感や嵩高性と、ソフト感を両立すること困難である。扁平率が1:3未満であると、立毛感や嵩高性に優れるものの、ソフト感が欠如したものとなり、1:10を超えると、ソフト感に優れるものの、立毛感や嵩高性が欠如したものとなり、好ましくない。
本発明の繊維製品は、圧縮仕事量(WC)≧0.29g・cm/cm2 、圧縮率(EMC)≧18.5%であることが必要である。圧縮仕事量が0.29未満であると、繊維製品のソフト感に乏しいものとなり、好ましくない。また、圧縮率が18.5%未満であると、立毛感や嵩高性に乏しいものとなり、好ましくない。
タフト工程後、解繊及び低捲縮化加工することでポリプロピレン捲縮糸を解繊、および低捲縮率化することが出来、ソフト感、嵩高感が発現し高級感のある繊維製品が得られる。
本発明の繊維製品を構成するポリプロピレンマルチフィラメント繊維に用いる樹脂は、特に制限なく、市販品や従来公知の重合方法により得られるいかなるポリマーも用いることができる。
また、本発明の繊維製品を構成するポリプロピレンマルチフィラメント繊維には、繊維の物性を害さない範囲で、着色顔料、分散剤、蛍光増白剤、艶消剤、滑剤、帯電防止剤、消臭剤、抗菌剤、難燃剤等の添加剤が配合されていてもよく、またこれら添加剤の種類、量は異なっていてもよい。
次に、本発明の繊維製品の製造方法を説明する。
本発明の繊維製品の製造方法は、単繊維の断面の扁平率が1:3〜1:10の範囲で、捲縮率が、2〜8%であるポリプロピレンマルチフィラメント繊維をタフティングし、パイルとすることが必要である。
単繊維の断面の扁平率は、1:5〜1:8の範囲であることが好ましい。単繊維の断面が、扁平断面でないと、立毛感や嵩高性と、ソフト感を両立すること困難である。扁平率が1:3未満であると、立毛感や嵩高性に優れるものの、ソフト感が欠如したものとなり、1:10を超えると、ソフト感に優れるものの、立毛感や嵩高性が欠如したものとなり、好ましくない。
また、捲縮率は、2〜10%が必要である。8%以下がより好ましい。捲縮率が2%未満であると捲縮糸の伸縮性が低く、ニードル前の張力の変動が吸収できず、また、ルーパーから捲縮糸が外れにくく製織工程通過性が悪くなる。10%を超えると、解繊及び低捲縮化加工を施しても低捲縮化ができず、得られた繊維製品が硬いものとなる。
本発明の繊維製品の製造方法は、パイルとしたのち、パイルをカットしたのち、解繊加工を施すことが必要である。
パイルとしたのち、パイルをカットすることにより、解繊及び低捲縮化加工が容易に行なえるようになる。解繊及び低捲縮化加工することでソフト感、嵩高感が発現し高級感のある繊維製品が得られる。
本発明の繊維製品を構成するポリプロピレンマルチフィラメント繊維は公知の溶融紡糸方法で得ることができる。溶融紡糸においては、芯鞘構造或いは貼合わせ構造等の複合繊維であってもよく、溶融紡糸において複合紡糸することもできる。
次に、溶融押出機により溶融した樹脂を紡糸口金から押し出し、紡出糸の表面に紡糸油剤を給油し、糸条を巻き取ることにより未延伸糸を得る。未延伸糸は、そのまま連続工程で延伸を行ってもよいし、一旦巻き取った後延伸してもよい。延伸は、1段或いは2段以上の多段で行ってもよく、多段延伸における延伸倍率比の設定も特に限定されない。
このようにして得られた未延伸糸を延伸およびホットエアー捲縮加工を施す。この際、溶融紡糸された未延伸糸を巻き取ることなく、連続して延伸、延伸同時ホットエアー捲縮加工、エアー交絡する直接紡糸延伸捲縮方式、或いは未延伸糸を一旦巻取った後、延伸同時ホットエアー捲縮加工、エアー交絡する方式などを用いることにより捲縮糸を得ることができる。
また、延伸工程では熱源が接触型或いは非接触型であってもよい。延伸での延伸倍率は、1.5〜5倍とすることが好ましく、延伸倍率が1.5倍未満では、得られるフィラメント糸の繊維強度が低くなり、5倍を超えると、糸切れ等発生の危険性が高くなる。また、延伸温度は、50〜130℃であることが好ましく、延伸温度が50℃未満では、延伸倍率が低くなり得られるフィラメント糸の繊維強度が低くなり、130℃を超えると、糸切れが発生する。
次いで、得られたソフト性ポリプロピレン繊維製品は、カットパイルカーペットまたは一部にカットパイル部が混在したカットパイルカーペット、あるいは一部にループパイル部が混在したカットアンドループパイルカーペットとしてもよい。
この繊維製品のカーペットを形成した後、接着剤を裏面に塗布し、この接着剤を乾燥・硬化してパイルを固定することで本発明のポリプロピレン繊維からなるソフトカーペットが得られる。このとき、この接着剤を介して基材の裏面に、その用途に応じた裏地、例えば、合成ゴムまたは塩化ビニル樹脂からなるシートや麻布などを貼り付けてもよい。用いる接着剤は、その用途や裏地の材質に応じて任意の接着剤を用いることができる。例えば、アクリル系ラテックスまたはウレタン系接着剤などその基布の種類に合わせて適宜選択することができる。
なお、明細書記載の各特性値の測定は以下の方法で求めた。
(1)扁平率の測定方法
・測定薄金属板(厚さ0.5mm 穴径0.8mm)の穴に繊維を通す。
・測定薄金属板の上下を剃刀で切断する。
・光学顕微鏡のステージに乗せ、写真撮影する。
・写真より、繊維断面の巾及び長さを測定し、断面巾と断面長の比を求めた。
これらを、10回繰り返し、平均値を取り、扁平率とした。
(2)捲縮率
試料を束ねカセ状のサンプル糸を作成する。
巻き取り張力・・・D当たり1/15g
巻き回数・・・・・2回(繊度によって変更)
・サンプル糸を無荷重下で、乾熱温度80℃で10分間熱処理をする。
・熱処理後10分以上無荷重下で放置する。
・サンプル糸の一端に測定荷重Aを掛け1分後に糸長(L1)を測定する
測定荷重A=D×(1/10)×(2×巻き回数)
・測定荷重Aを除き2分間放置する。
・サンプル糸の一端に測定荷重Bを掛け1分後に糸長(L2)を測定する。
測定荷重B=D×(1/10)×(2×巻き回数)
・計算式:捲縮率(%)=((L1−L2)/L1)×100により算出した数値を捲縮率とした。
D:繊維の繊度(デシテックス)
(3)圧縮仕事量(WC)および圧縮率(EMC)
測定機器 単純圧縮試験機(カトーテック株式会社製、製品名:KES−FB3)
測定方法 試料加圧板より大きな試料を受圧板の上にセットする。
下記の条件にて最大荷重まで測定した。
測定条件
・測定面積 2cm2
・測定速度 50sec/mm
・最大荷重 50gf/cm2
1)圧縮仕事量(WC)(g・cm/cm2 ):繊維製品のソフト感と、立毛感・嵩高性を表す指標で、次のように求める。
圧力0.5g/cm2 での繊維製品の厚みを(T0)として、50g/cm2 まで圧力を加えたときの厚み(Tm)までの圧力PとdTで積分したもの。
2)圧縮率(EMC)(%):最大荷重(50gf/cm2 )での圧縮率で、下記の計算式で求めた。
(T0−Tm)/T0×100(%)
3)圧縮量:最大荷重(50gf/cm2 )までの凹み量で、下記の計算式で求めた。
T0−Tm (mm)
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
(実施例1)
ポリプロピレンホモポリマー(日本ポリケム社製、商品名SA03(MFR=31g/10分、融点=164℃))にベージュ色顔料(ベージュ用マスターバッチ(製品名:1T90 大日精化工業(株)製))が0.54質量%(対ポリマー)の割合でブレンドしたものを用いた。この混合樹脂を溶融押出機にて、押出温度を215℃、紡糸温度205℃で、孔形状が扁平率1:10(0.2mm×2.0mm)の紡糸口金(孔数180)を用いて、吐出させ、紡糸速度715m/分で紡糸した。
引き続いて、一旦巻き取ること無く、得られた未延伸マルチフィラメント糸を延伸倍率1.9倍、延伸温度100℃、熱セット温度125℃、熱風温度175℃で同時延伸ホットエアー捲縮加工を行い、捲縮緩和率15.4%で巻き取り、2000D(以下、dと記す。)/180フィラメント(以下、fと略記する。)のポリプロピレンマルチフィラメント繊維を得た。得られた繊維の物性を表1に示す。捲縮率は5.9%で、単繊維断面の扁平率は6.5であった。
前記ポリプロピレンマルチフィラメント繊維を1/8ゲージのタフティングマシンを用い、パイル打ち込み密度12/インチ、パイル高さ:8mmでタフトし、同時にカットしカットパイルカーペットとした。得られたカットパイルカーペットに低捲縮化加工を1回実施しカーペット表面を解繊および低捲縮化して、得られたカーペットは、立毛感・嵩高感・ソフト感の優れたカーペットとなった。
:圧縮仕事量=0.687(g・cm/cm2
:圧縮率=51.2%
:圧縮量=0.649(mm)
このとき、タフト工程の通過性は特に問題も無く良好であった。
(実施例2)
実施例1に使用したものと同じポリプロピレンホモポリマーにアイボリー色顔料(アイボリー用マスターバッチ(製品名:P591 大日精化工業(株)製))を0.78質量%の割合でブレンドした混合樹脂で未延伸マルチフィラメント糸を得た。引き続いて、一旦巻き取ること無く、得られた未延伸マルチフィラメント糸を延伸倍率1.9倍、延伸温度100℃、熱セット温度125℃、熱風温度150℃で同時延伸ホットエアー捲縮加工を行い、捲縮緩和率15.1%で巻き取り、1200d/180fのポリプロピレンマルチフィラメント繊維を得た。得られた繊維の物性を表1に示す。捲縮率は4.1%、単繊維断面の扁平率は7.0であった。
得られた、前記繊維を2本引き揃えて(2400d/360f)、1/8ゲージのタフティングマシンを用い、パイル打ち込み密度12/インチ、パイル高さ:8mmでタフトし、同時にカットしパイルカーペットとした。得られたカットパイルカーペットに低捲縮化加工を1回実施しカーペット表面を解繊および低捲縮化加工して、得られたカーペットは、実施例1に比べて、ソフト感に優れたカーペットとなった。
:圧縮仕事量=0.893(g・cm/cm2
:圧縮率=56.5(%)
:圧縮量=0.728(mm)
この時タフト工程の通過性は特に問題も無く良好であった。
(比較例1)
孔形状がY断面の紡糸口金(孔数180)を使用し、延伸倍率を2.2倍、捲縮緩和率18.0にしたほかは、実施例1と同樹脂、同条件で、2000d/180fのポリプロピレンマルチフィラメント繊維を得た。
前記繊維の物性を表1に示す。捲縮率は12.6%であった。
上記繊維を1/8ゲージのタフティングマシンを用い、パイル打ち込み密度12/インチ、パイル高さ:8mmでタフトし、同時にカットしカットパイルカーペットとした。得られたカットパイルカーペットに低捲縮化加工を3回実施しカーペット表面を解繊および低捲縮化しようとしたが捲縮はあまり伸びず、低捲縮化ができなかった。得られたカーペットは、嵩高性に優れるが、硬い風合いのカーペットとなった。
:圧縮仕事量=0.205(g・cm/cm2
:圧縮率=13.4(%)
:圧縮量=0.129(mm)
全ての評価項目で実施例1と2より低い値になった。
(比較例2)
比較例1のポリプロピレンマルチフィラメント繊維として、孔形状がY断面の紡糸口金(孔数180)を使用し、延伸倍率を2.2倍、捲縮緩和率15.4にしたほかは、実施例1と同樹脂、同条件で、2000d/180fのポリプロピレンマルチフィラメント繊維を得た。
前記繊維の物性を表1に示す。捲縮率は8.6%であった。
前記繊維を、比較例1と同規格でタフトし、同時にカットしカットパイルカーペットとした。得られたカットパイルカーペットに低捲縮化加工を3回実施し、カーペット表面を解繊および低捲縮化しようとしたが捲縮はあまり伸びず、低捲縮化ができなかった。得られたカーペットは、嵩高性に優れるが、硬い風合いのカーペットとなった。
:圧縮仕事量=0.281(g・cm/cm2
:圧縮率=18.2(%)
:圧縮量=0.172(mm)
全ての評価項目で実施例1と2より低い値になった。
(比較例3)
扁平断面の高捲縮繊維を得ようと、熱風温度を195℃、捲縮緩和率22.0にしたほかは、実施例1と同樹脂、同条件で、扁平高捲縮繊維を得ようとしたが捲縮繊維は得られなかった。
(比較例4)
熱風温度を170℃、捲縮緩和率9.0にしたほかは、実施例1と同樹脂、同条件で、2000d/180fのポリプロピレンマルチフィラメント繊維を得た。
前記繊維の物性を表1に示す。捲縮率は1.6%であった。
前記繊維を1/8ゲージのタフティングマシンを用い、パイル打ち込み密度12/インチ、パイル高さ:8mmでタフトしようとしたが、捲縮糸の伸縮性が低く、タフトティングマシンの、ニードル前張力の変動が吸収できず、また、ルーパーから捲縮糸が外れ難くタフト工程通過性が悪くカーペットが得られなかった。
Figure 2008127705
Figure 2008127705
本発明のカーペットに対する圧縮仕事量(WC)の測定方法の概念図である。

Claims (3)

  1. 単繊維断面の扁平率が1:3〜1:10の範囲であるポリプロピレンマルチフィラメント繊維で構成される繊維製品であって、下記の(1)〜(2)を満たす繊維製品。
    (1)圧縮仕事量(WC)≧0.29g・cm/cm2
    (2)圧縮率(EMC)≧18.5%
  2. 繊維製品がカーペットである請求項1に記載の繊維製品。
  3. 単繊維断面の扁平率が1:3〜1:10の範囲で、捲縮率が2〜10%であるポリプロピレンマルチフィラメント繊維をタフティングし、パイルとする工程、次いで、パイルをカットする工程を施した後、解繊加工および低捲縮化加工を施すことを特徴とする繊維製品の製造方法。
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