JP2008126371A - 工作機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】刃物台の工具切替え位置への退避動作と、別の刃物台の加工開始位置へのアプローチ動作とを、工具が干渉することなく同時に行うことができて、加工時間を短縮することができる工作機械を提供する。
【解決手段】主軸12と、その主軸12の軸線を挟んで対向配置された第1刃物台15及び第2刃物台17と、各刃物台15,17を主軸12の軸線と直交する方向に沿って駆動する独立した第1駆動装置及び第2駆動装置とを備える。各駆動装置の速度値をそれぞれ設定する速度値設定装置を設ける。その速度値設定装置は、例えば刃物台15または17のアプローチ動作と、別の刃物台17または15の退避動作とにおいて、速度値統一コマンドに応じて両駆動装置の速度値を同一値となるように設定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、主軸の軸線と直交する方向へ独立して移動される一対の刃物台を備え、それらの刃物台に搭載された工具を選択して、その選択された工具により主軸上のワークに対して加工を施すようにした工作機械に関するものである。
この種の工作機械において、特許文献1には以下の構成が提案されている。すなわち、この特許文献1の構成においては、図7に示すように、Z軸方向へ延びる主軸41等の先端にワーク42がチャック43により保持されている。主軸41の近傍には第1刃物台44及び第2刃物台45が、主軸41の軸線と直交するX軸方向へそれぞれ独立して移動可能に対向配置されている。そして、第1刃物台44及び第2刃物台45に搭載されている工具44a,45aが選択されて、その選択された工具44a,45aにより、主軸41上のワーク42に対して加工が施される。この場合、加工に用いられる工具44a,45aの切替えに際しては、いずれかのひとつの刃物台44,45上の工具44a,45aによるワーク42の加工中に、別の刃物台45,44において次に使用する工具45a,44aが選択されて、ワーク42に対する待機位置に位置決めされる。このように、次に使用する工具があらかじめ待機位置に位置決めされることにより、次の加工にただちに移行できて、加工時間が短縮されるとしている。
特開昭63−278738号公報
以上の場合、各刃物台44,45上の工具44a,45aがワーク42に干渉しない位置で、しかも両刃物台44,45上の工具44a,45a同士が干渉しない位置に、刃物台44,45の待機位置が設定される。そして、例えば、第1刃物台44によるワーク42の加工が終了した場合には、その第1刃物台44が加工終了位置から退避されるとともに、第2刃物台45が待機位置から加工開始位置に移動される。この場合、両刃物台44,45の早送り速度や早送り時定数(加速度)等の速度値が異なると、両刃物台44,45上の工具44a,45a間の間隔を確保することができず、工具44a,45a同士が干渉するおそれがある。このような不具合を回避するためには、第1刃物台44を退避させた後に、第2刃物台45を加工開始位置に移動させる必要があった。つまり、第1刃物台44及び第2刃物台45を同時に移動させることができず、それらを単独で順次時間差をおいて移動させる必要があった。そのため、工具切替えによる時間ロスが発生して、加工時間を短縮することができない。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、刃物台の加工終了位置から工具切替え位置への退避動作と、別の刃物台の待機位置から加工開始位置への侵入動作(以下、アプローチ動作という)とを、工具が干渉することなく同時に行うことができるとともに、加工時間を短縮することができる工作機械を提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明は、ワークを支持する主軸と、その主軸の軸線と直交する方向に沿って加工位置と退避位置との間を移動可能に設けられた第1刃物台と、その第1刃物台を駆動する第1駆動手段と、前記主軸の軸線を挟んで前記第1刃物台と対向する位置において、その主軸の軸線と直交する方向に沿って加工位置と退避位置との間を移動可能に設けられた第2刃物台と、その第2刃物台を駆動する第2駆動手段と、前記第1刃物台及び第2刃物台の速度値をそれぞれ設定する速度値設定手段と、その速度値設定手段によって設定された速度値に従って前記第1,第2刃物台が移動されるように、前記第1,第2駆動手段の動作を各別に制御する制御手段とを備え、前記速度値設定手段は、速度値統一コマンドに従って前記第1,第2駆動手段の速度値を同一値に設定することを特徴とする。
従って、この発明によれば、例えば、第1または第2刃物台による加工の終了後に、その第1または第2刃物台が加工終了位置から退避位置に退避動作されると同時に、第2または第1刃物台が前記退避動作と同一の速度値にて所定の待機位置または退避位置から加工開始位置に動作される。このため、両刃物台の動作を、それらの刃物台上の工具同士が干渉することなく同時に行うことができる。よって、次の加工を直ちに開始することができて、加工時間を短縮することができる。
そして、この発明では、前記速度値設定手段は、工具の切替えにおける前記第1刃物台と第2刃物台とのいずれか一方の刃物台のアプローチ動作と、他方の刃物台の退避動作とにおいて、前記第1駆動手段及び第2駆動手段の速度値を同一値に設定する。
前記の構成において、前記速度値設定手段は、通常動作における前記第1駆動手段及び第2駆動手段の速度値と、工具切替えのアプローチ動作及び退避動作における前記第1駆動手段及び第2駆動手段の速度値とを記憶するための記憶手段を備えている。このように構成した場合には、記憶手段に記憶された速度値に基づいて、第1刃物台及び第2刃物台を駆動するための第1駆動手段及び第2駆動手段の速度値を容易に設定することができる。
前記の構成において、前記速度値設定手段は、工具切替えを早送りで行うための速度値を設定することを特徴としている。このように構成した場合には、第1刃物台及び第2刃物台の早送りの速度値を設定することができて、加工時間を一層短縮することができる。
前記の構成において、前記速度値設定手段は、設定値復元コマンドに従って前記第1駆動手段及び第2駆動手段の速度値を同一値の設定状態から解除する。このように構成した場合には、刃物台の退避動作と、別の刃物台のアプローチ動作とが同一の速度値にて同時に行われた後に、各駆動手段の速度値が同一値の設定状態から既定状態に復元される。よって、この速度値の復元後は、第1刃物台及び第2刃物台の独立した動作を既定の速度値で、機械の能力を最大限に発揮して行うことができ、加工時間を一層短縮することができる。
以上のように、この発明によれば、一方の刃物台の工具切替え位置への退避動作と、他方の刃物台の加工開始位置へのアプローチ動作とを、工具が干渉することなく同時に行うことができるとともに、加工時間を短縮することができる等の効果を発揮する。
以下に、この発明の一実施形態を、図1〜図6に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、この実施形態の工作機械においては、主軸台11に主軸12がZ軸方向へ延びる軸線Z1を中心に回転可能に支持されている。主軸12にはワーク13がチャック14により着脱可能に保持されている。主軸12の近傍には、第1刃物台15がZ軸方向及びZ軸と直交するX軸方向へ移動可能に配設されている。この第1刃物台15は、主軸12の軸線Z1と平行に延びる軸線Z2を中心に回動されて、割り出し動作される。第1刃物台15はタレット刃物台であって、この第1刃物台15の外周には穿孔用工具16aを含む複数種の第1工具16が搭載されている。
前記軸線Z1を挟んで第1刃物台15と対向する位置において、主軸12の近傍には第2刃物台17がZ軸方向及びZ軸と直交するX軸方向へ移動可能に配設されている。この第2刃物台17は主軸12の軸線Z1と平行に延びる軸線Z3を中心に回動されて、割り出し動作される。第2刃物台17はタレット刃物台であって、その外周には穿孔用工具18aを含む複数種の第2工具18が搭載されている。なお、第1,第2刃物台15,17は、図面上において、その位置が入れ替わってもよい。
次に、前記構成の工作機械の動作を制御するための制御装置について説明する。図3に示すように、この制御装置21は、CPU22、ROM23、RAM24、入力部25、表示部26、主軸回転制御回路27、第1工具選択制御回路28、第1工具送り制御回路29、第2工具選択制御回路30及び第2工具送り制御回路31を備えている。入力部25は数値キー等を有するキーボードから構成されている。オペレータは、この入力部からワーク13の種類や外径寸法のデータ、使用する工具16,18の種類等を入力する。表示部26は液晶ディスプレイ等の表示装置からなる。入力部25から入力されたデータ等がこの表示部26において表示される。ここで、前記CPU22及びRAM24は、第1刃物台15及び第2刃物台17の速度値をそれぞれ設定する速度値設定手段を構成している。また、CPU22、ROM23及びRAM24は、設定された前記速度値に従って前記第1,第2刃物台15,17が移動されるように、後述の第1工具送り駆動装置34及び第2工具送り駆動装置36の動作を各別に制御する制御手段を構成している。
前記CPU22は、主軸回転制御回路27、第1工具選択制御回路28、第1工具送り制御回路29、第2工具選択制御回路30及び第2工具送り制御回路31に対して制御信号を出力する。そして、各制御回路27〜31の制御により、駆動用モータ等よりなる主軸回転駆動装置32、第1工具選択駆動装置33、第1工具送り駆動装置34、第2工具選択駆動装置35及び第2工具送り駆動装置36を介して、前記主軸12、第1刃物台15及び第2刃物台17が動作される。ここで、前記第1工具送り駆動装置34は、第1刃物台15を主軸12の軸線Z1と直交する方向へ駆動するための第1駆動手段を構成している。また、第2工具送り駆動装置36は、第1工具送り駆動装置34と独立して、第2刃物台17を主軸12の軸線Z1と直交する方向へ駆動するための第2駆動手段を構成している。
前記ROM23には、この実施形態の工作機械を動作させるための基本プログラムが格納されている。RAM24には、図4(a)及び(b)に示すNCプログラムを含む制御プログラムが格納されている。この制御プログラムにより、各刃物台15,17上の工具16,18が選択されて、ワーク13に対して各種の加工が施される。そして、RAM24に格納された刃物台15,17の制御プログラムが実行される際に、前記第1工具送り駆動装置34及び第2工具送り駆動装置36による第1刃物台15及び第2刃物台17のX軸方向への早送り速度値がそれぞれ設定される。ここで、早送り速度値とは、第1刃物台15及び第2刃物台17のX軸方向への早送りの速度及び加速度の時定数を指す。ここで、加速とは減速も含み、加速度とは加加速度を含む。そして、この早送り速度値のデータは、後述するように、記憶手段としてのRAM24に記憶されている。
そして、加工制御プログラムを構成する図4(a)のNCプログラムは、前記第1工具送り制御回路29を介して第1工具送り駆動装置34を動作させて、第1刃物台15をアプローチ,退避等、単独で動作させる。同じく制御プログラムを構成する図4(b)のNCプログラムは、前記第2工具送り制御回路31を介して第2工具送り駆動装置36を動作させて、第2刃物台17をアプローチ,退避等、単独で動作させる。前記CPU22は、前記制御プログラムに従う刃物台15または刃物台17の加工開始位置へのアプローチ動作及び刃物台17または刃物台15の退避動作等において、速度値統一コマンドM500が存在する場合、その速度値統一コマンドM500に応じて、第1工具送り駆動装置34及び第2工具送り駆動装置36の早送り速度値を同一値に設定する。また、CPU22は、前記制御プログラムに従う刃物台15または刃物台17のアプローチ動作及び刃物台17または刃物台15の退避動作等の終了時において、設定値復元コマンドM600が存在する場合、その設定値復元コマンドM600に応じて、第1工具送り駆動装置34及び第2工具送り駆動装置36の早送り速度値を同一値の設定状態から解除して、既定値の設定状態に復元する。
すなわち、前記RAM24は、通常動作における第1工具送り駆動装置34及び第2工具送り駆動装置36の早送り速度値と、工具切替えにおける第1工具送り駆動装置34及び第2工具送り駆動装置36の早送り速度値とをそれぞれ記憶している。ここで、通常動作とは、工具切替えをともなわない第1,第2刃物台15,17の移動等を示す。そして、CPU22は、工具切替え時における第1刃物台15と第2刃物台17との早送り速度を比較して、小さい方の値を同一値の工具切替え用早送り速度としてRAM24の所定データ領域に記憶させる。また、CPU22は、工具切替え時における第1刃物台15と第2刃物台17との早送り時定数を比較して、大きい方の値を同一値の工具切替え用早送り時定数としてRAM24の所定データ領域に記憶させる。
次に、前記のように構成された工作機械の動作の一例を、図4(a)(b)に示す制御プログラムと、図5及び図6に示すフローチャートとに従って説明する。この工作機械の動作は、ROM23に記憶された基本プログラム及びRAM24に記憶された加工制御プログラムがCPU22の制御のもとに進行されることによって実現される。
さて、この工作機械において制御プログラムの実行に際して、図4(a)に示す第1刃物台15側においては、制御プログラムにおけるステップP1−1のコマンドT100,G00により、第1刃物台15が割り出し動作される。この割り出しにより第1刃物台15上の第1工具16中から工具番号100の穿孔用工具(ドリル)16aが選択されて、その穿孔用工具16aがX0,Z20.0の座標位置に位置決めされる。ここで、X0は、ワーク13の軸線,すなわち中心を示す。そして、Z20.0は、第1工具16の先端がワーク13の先端面からZ軸方向へごくわずかな距離離隔した加工動作の開始位置を示す。次のステップP1−2においては、コマンドG01に基づいて、第1工具16が前進し、ワーク13に対して15.5mmの深さの穿孔が行われる。この場合、第1工具16は、コマンドF0.1で示される送り速度で切削送りされる。次いで、コマンドG00に基づいて、第1工具16が加工動作の開始位置まで後退する。
続いて、ステップP1−3においては、速度値統一コマンドとしてのコマンドM500により、図5(a)に示す速度統一ルーチンに進行して、早送り速度及び早送り時定数の書換え処理と、待ち合わせ処理が行われる。このルーチンについては、後述する。
一方、図4(b)に示す第2刃物台17側の制御プログラムにおいては、ステップP2−1のコマンドT1100により第2刃物台17が割り出し動作される。この割り出しにより第2刃物台17上の第2工具18中から工具番号1100の穿孔用工具18aが選択されるとともに、コマンドG00によりその穿孔用工具18aがX40.0,Z20.0の座標位置に待機される。このステップP2−1の動作は、図4(a)に示す第1刃物台15側の制御プログラムにおけるステップP1−1からステップP1−3の実行中に行われる。つまり、次のステップP2−2に待ち合わせが指令されているので、第1刃物台15側がステップP1−1〜P1−3を実行している間、第2刃物台17は待機位置を維持する。
続いて、ステップP2−2の速度値統一コマンドとしてのコマンドM500に従って、図5(b)に示すルーチンに移行して、第2刃物台17の早送り速度及び早送り時定数の書換え処理が行われるとともに、待ち合わせが行われる。
そこで、前記コマンドM500に従うルーチンを、図5(a)及び(b)のフローチャートに従って詳細に説明する。
図5(a)に示すように、第1刃物台15側の制御プログラムにおけるコマンドM500の実行時には、ステップ(以下単にSという)1において、第1刃物台15のX軸方向への早送り速度が既定値から工具切替え用早送り速度に書換えられる。この場合、工具切替え用早送り速度としては、あらかじめ工具切替え換時における第1刃物台15及び第2刃物台17におけるアプローチ及び退避の早送り速度を比較して、小さい方の値がRAM24の所定データ領域に記憶されている。次のS2においては、第1刃物台15のX軸方向への早送り時定数が既定値から工具切替え用早送り時定数に書換えられる。この場合、工具切替え用早送り時定数としては、あらかじめ工具切替え時における第1刃物台15及び第2刃物台17におけるアプローチ及び退避の早送り時定数を比較して、大きい方の値がRAM24の所定データ領域に記憶されている。
続いて、S3においては、第1刃物台15側における早送り速度及び早送り時定数の書換え処理の完了が、第2刃物台17側に出力される。さらに、S4においては、第2刃物台17側の制御プログラムの速度値統一コマンドM500に従って、第2刃物台17のX軸方向への早送り速度及び早送り時定数の書換え処理が完了したか否かが判別される。そして、第2刃物台17側の書換え処理が完了しない場合には、その書換え処理の完了を待ち、第2刃物台17側の書換え処理が完了したときに、第1刃物台15側の制御プログラムにおける速度値統一コマンドM500の処理動作が終了する。
一方、図5(b)に示すように、第2刃物台17側の制御プログラムにおける速度値統一コマンドM500の実行時においても、前述した第1刃物台15側の制御プログラムにおける速度値統一コマンドM500の実行時と同様な処理動作が行われる。すなわち、図5(a)のフローチャートにおけるS1〜S4に対応して、図5(b)のフローチャート中にS1a〜S4aの符号を付して示すように、第2刃物台17側においても第1刃物台15側と同様に、X軸方向への早送り速度の書換え処理、早送り時定数の書換え処理、それらの書換え処理完了の第1刃物台15側への出力、及び第1刃物台15側の書換え処理の完了待ちの各動作が行われる。
従って、第1刃物台15側と第2刃物台17側とにおいて、速度値統一コマンドM500によるX軸方向への早送り速度及び早送り時定数の書換え処理が終了するまで互いに待ち合わせ状態となる。そして、両刃物台15,17側において書換え処理が完了した時点で、図4(a)に示す第1刃物台15側の制御プログラムにおけるステップP1−4と、図4(b)に示す第2刃物台17側の制御プログラムにおけるステップP2−3との動作が同時に開始される。
そして、図4(a)の第1刃物台15側の制御プログラムにおけるステップP1−4では、コマンドG00に従って、第1刃物台15が加工終了位置からX130.0の座標の工具切替え位置にX軸方向へ前記ステップS1及びS2において書き換えられた早送り速度及び早送り時定数の加速度で退避される。つまり、第1刃物台15が書き換えられた早送り速度及び早送り時定数の加速度でX軸方向へ130mm退避される。それと同時に、図4(b)の第2刃物台17側の制御プログラムにおけるステップP2−3では、コマンドG00に従って第2刃物台17が待機位置からX0の座標位置,つまりワーク13の中心と対応する加工開始位置にX軸方向へ前記ステップS1a及びS2aに従った早送り速度及び時定数の加速度で、つまり、第1刃物台15と同一の早送り速度及び早送り時定数の加速度でアプローチ動作される。この場合、前記ステップP2−1において第2刃物台17がワーク13の軸線から40mm離れた位置に配置されていたため、第2刃物台17のアプローチにおける移動量は40mmとなる。
以上のように、工具切替えの場合、第1刃物台15及び第2刃物台17のX軸方向への早送り速度及び早送り時定数が同一値に設定されるため、第1刃物台15と第2刃物台17とが同時に移動されても、それらの刃物台15,17上の工具16,18が干渉するおそれはない。
次に、図4(a)の制御プログラムにおけるステップP1−5では、設定値復元コマンドM600により、図6(a)に示すルーチンに移行して早送り速度及び早送り時定数の設定値の復元が行われる。すなわち、図6(a)のフローチャートのS10に示すように、前記速度値統一コマンドM500で書換えされた第1刃物台15のX軸方向への早送り速度及び早送り時定数が既定値に復元される。従って、工具切替え動作後の第1刃物台15のX軸方向への早送り動作において、機械の能力を最大限に発揮させ、加工時間の短縮を図ることができる。
続いて、ステップP1−6では、第1刃物台15において工具番号200の工具16が選択され、その工具16が所要のX軸方向における座標位置及びZ軸方向における座標位置において待機される。この待機動作は、後述する図4(b)の第2刃物台17側の制御プログラムにおけるステップP2−5の実行中に平行して行われる。
一方、図4(b)の第2刃物台17側の制御プログラムにおけるステップP2−4では、前述した図4(a)の第1刃物台15側の制御プログラムにおけるステップP1−5の場合と同様に、設定値復元コマンドM600により、早送り速度及び早送り時定数の設定の復元が行われる。すなわち、図6(b)のフローチャートのS10aに示すように、先の速度値統一コマンドM500に従って書換えされた第2刃物台17のX軸方向への早送り速度及び早送り時定数が解除されて、既定値に復元される。そして、次のステップP2−5では、主軸12が回転されながら、第2刃物台17上の穿孔用工具18aがF0.1の加工送り速度で15.5mmの穿孔深さが得られるようにZ軸方向に動作された後に、動作開始位置に復帰される。
以上のように構成されたこの実施形態の工作機械は以下の効果を発揮する。
(1) 制御プログラムの実行に際して、一方の刃物台15,17が待機位置から加工開始位置にアプローチ動作されるとともに、それと同時に他方の刃物台17,15が加工終了位置から工具切替え位置に退避動作される場合に、速度値統一コマンドM500に応じて、両刃物台15,17のX軸方向への早送り速度及び早送り時定数がそれぞれ同一値となるように設定される。そして、一方の刃物台15,17の退避動作と、他方の刃物台17,15のアプローチ動作とが、同一値の早送り速度及び早送り時定数にて同時に開始される。このため、両刃物台15,17の退避動作とアプローチ動作とを、それらの刃物台15,17上の工具16,18同士が干渉することなく同時に行うことができる。よって、一方の刃物台の退避動作後に他方の刃物台のアプローチ動作を行う必要がある従来の工作機械とは異なって、次の加工を直ちに開始することができて、加工時間を短縮することができる。
(2) 制御プログラムの実行中に、設定値復元コマンドM600に応じて、先の速度値統一コマンドM500で設定された刃物台15,17のX軸方向への早送り速度及び早送り時定数が既定値に復元される。よって、各刃物台15,17の退避動作及びアプローチ動作による工具切替え後には、各刃物台15,17を機械の能力を最大限に発揮した既定の速度値で独立して早送り動作させることができる。従って、加工時間を一層短縮することができる。
(3) 図4(a)(b)に示すように、第1,第2刃物台15,17を独立して動作させるための制御プログラムがそれぞれ設けられている。そして、工具切替えに際しては、第1,第2刃物台15,17の早送り速度及び早送り時定数よりなる速度値が一致するように書き換えられる。言い換えれば、第1,第2刃物台15,17の速度値のみを一致させるのみであって、移動量、すなわち移動距離は自在に設定可能である。このため、両刃物台15,17を同期動作させる場合とは異なり、第1,第2刃物台15,17に搭載される工具18の長さや種類等に応じて、第1,第2刃物台15,17の工具切替位置や加工開始位置を自在に設定できる。
(4) 第1,第2刃物台15,17は、早送り速度及び早送り時定数よりなる速度値が一致するように書き換えられたそれぞれの制御プログラムにより独立して動作される。このため、一方の刃物台15または17の動作を監視しながら他方の刃物台17または15を同期して移動させる場合とは異なり、同期の開始や終了の動作タイミングを一致させる同期動作プログラムが不要となり、プログラムを簡素化できる。すなわち、CPU22等の制御系の負担が少ない上に、作業者はプログラムを作成する必要もない。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記実施形態においては、第1刃物台15及び第2刃物台17がそれぞれタレット刃物台により構成されているが、両刃物台15,17をそれぞれ櫛歯型刃物台で構成したり、いずれか一方の刃物台15,17をタレット刃物台により構成したりするとともに、他方の刃物台17,15を櫛歯型刃物台により構成してもよい。
・ 前記実施形態においては、NCプログラムの制御について説明したが、時間や主軸位置に対する両刃物台の制御軸位置をテーブル形式データ指令して軸駆動させる、いわゆる電子カム制御の場合でも同様に実施することができる。
・ 速度値統一コマンドM500に従う速度値の設定を速度あるいは加加速度を含む加速度の一方のみを設定すること。
・ 前記実施形態では、速度値統一コマンドに従う第1,第2刃物台15,17の速度値の一致において、第1,第2刃物台15,17の速度値を比較して、小さい方の値よりさらに小さい値となるように一致させること。
一実施形態の工作機械を示す要部斜視図。 図1の工作機械の要部平面図。 同工作機械の回路構成を示すブロック図。 (a)及び(b)は第1刃物台及び第2刃物台の制御プログラムを例示する図。 (a)及び(b)は第1刃物台及び第2刃物台のための送り駆動装置の速度値を書換える動作を示すフローチャート。 (a)及び(b)は第1刃物台及び第2刃物台のための送り駆動装置の速度値を復元する動作を示すフローチャート。 従来の工作機械を示す要部平面図。
符号の説明
11…主軸台、12…主軸、13…ワーク、15…第1刃物台、16…第1工具、17…第2刃物台、18…第2工具、21…制御装置、22…速度値設定手段としての速度値設定装置を構成するCPU、23…ROM、24…記憶手段を構成するRAM、27…主軸回転制御回路、29…第1工具送り制御回路、31…第2工具送り制御回路、32…主軸回転駆動装置、34…第1駆動手段を構成する第1工具送り駆動装置、36…第2駆動手段を構成する第2工具送り駆動装置、Z1…軸線、Z2…軸線、Z3…軸線、M500…速度値統一コマンド、M600…設定値復元コマンド。

Claims (5)

  1. ワークを支持する主軸と、
    その主軸の軸線と直交する方向に沿って加工位置と退避位置との間を移動可能に設けられた第1刃物台と、
    その第1刃物台を駆動する第1駆動手段と、
    前記主軸の軸線を挟んで前記第1刃物台と対向する位置において、その主軸の軸線と直交する方向に沿って加工位置と退避位置との間を移動可能に設けられた第2刃物台と、
    その第2刃物台を駆動する第2駆動手段と、
    前記第1刃物台及び第2刃物台の速度値をそれぞれ設定する速度値設定手段と、
    その速度値設定手段によって設定された速度値に従って前記第1,第2刃物台が移動されるように、前記第1,第2駆動手段の動作を各別に制御する制御手段と
    を備え、
    前記速度値設定手段は、速度値統一コマンドに従って前記第1,第2駆動手段の速度値を同一値に設定することを特徴とする工作機械。
  2. 前記速度値設定手段は、工具の切替えにおける前記第1刃物台と第2刃物台とのいずれか一方の刃物台のアプローチ動作と、他方の刃物台の退避動作とにおいて、前記第1駆動手段及び第2駆動手段の速度値を同一値に設定することを特徴とする請求項1に記載の工作機械。
  3. 前記速度値設定手段は、通常動作における前記第1駆動手段及び第2駆動手段の速度値と、工具切替えのアプローチ動作及び退避動作における前記第1駆動手段及び第2駆動手段の速度値とを記憶するための記憶手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の工作機械。
  4. 前記速度値設定手段は、工具切替えを早送りで行うための速度値を設定することを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の工作機械。
  5. 前記速度値設定手段は、設定値復元コマンドに従って前記第1駆動手段及び第2駆動手段の速度値を同一値の設定状態から解除することを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の工作機械。
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