JP2008123480A - 基準電圧発生回路 - Google Patents
基準電圧発生回路 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008123480A JP2008123480A JP2007121032A JP2007121032A JP2008123480A JP 2008123480 A JP2008123480 A JP 2008123480A JP 2007121032 A JP2007121032 A JP 2007121032A JP 2007121032 A JP2007121032 A JP 2007121032A JP 2008123480 A JP2008123480 A JP 2008123480A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- current
- voltage
- voltage conversion
- conversion circuit
- circuit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G05—CONTROLLING; REGULATING
- G05F—SYSTEMS FOR REGULATING ELECTRIC OR MAGNETIC VARIABLES
- G05F3/00—Non-retroactive systems for regulating electric variables by using an uncontrolled element, or an uncontrolled combination of elements, such element or such combination having self-regulating properties
- G05F3/02—Regulating voltage or current
- G05F3/08—Regulating voltage or current wherein the variable is dc
- G05F3/10—Regulating voltage or current wherein the variable is dc using uncontrolled devices with non-linear characteristics
- G05F3/16—Regulating voltage or current wherein the variable is dc using uncontrolled devices with non-linear characteristics being semiconductor devices
- G05F3/20—Regulating voltage or current wherein the variable is dc using uncontrolled devices with non-linear characteristics being semiconductor devices using diode- transistor combinations
- G05F3/30—Regulators using the difference between the base-emitter voltages of two bipolar transistors operating at different current densities
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Nonlinear Science (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Radar, Positioning & Navigation (AREA)
- Automation & Control Theory (AREA)
- Control Of Electrical Variables (AREA)
- Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
Abstract
【課題】出力される基準電圧を低減可能とし、基準電圧の温度特性の変動幅を狭め基準電圧回路を提供する。
【解決手段】第1乃至第3の電流−電圧変換回路と、第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と第2の電流−電圧変換回路の端子電圧が互いに等しくなるように制御する制御手段(AP1)と、前記第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路を駆動するカレントミラー回路(M1、M2、M3)と、を有し、第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧(VREF)とし、第1の電流−電圧変換回路はダイオード(D1)からなり、第2の電流−電圧変換回路は、並列接続された複数個のダイオード(D2)と、該複数個のダイオードに並列接続された抵抗(R2)と、該複数個のダイオードと抵抗の並列回路に直列接続された抵抗(R1)からなり、第3の電流−電圧変換回路は抵抗(R3)からなる。
【選択図】図63
【解決手段】第1乃至第3の電流−電圧変換回路と、第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と第2の電流−電圧変換回路の端子電圧が互いに等しくなるように制御する制御手段(AP1)と、前記第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路を駆動するカレントミラー回路(M1、M2、M3)と、を有し、第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧(VREF)とし、第1の電流−電圧変換回路はダイオード(D1)からなり、第2の電流−電圧変換回路は、並列接続された複数個のダイオード(D2)と、該複数個のダイオードに並列接続された抵抗(R2)と、該複数個のダイオードと抵抗の並列回路に直列接続された抵抗(R1)からなり、第3の電流−電圧変換回路は抵抗(R3)からなる。
【選択図】図63
Description
本発明は、基準電圧発生回路に関し、被制御電圧を出力電圧とする基準電圧発生回路および低電圧を出力する基準電圧発生回路に関する。より詳細には、本発明は、半導体集積回路上に形成され、チップ面積が小さく、低電圧から動作し、温度特性の小さな1.2Vあるいはそれ以下の基準電圧を供給するCMOS基準電圧発生回路に関する。
図1は、従来の基準電圧発生回路の構成の一例を示す図であり、これは、US Patent No. 3,617,859(Robert C. Dobkin and Robert J. Widlar ,"Electrical Regulator Apparatus Including a Zero Temperature Coefficient Voltage Refference Circuit," Nov. 2, 1971)に記載され、出願は1970年3月23日であり、筆頭発明者はRobert C. Dobkinである。
しかし、この基準電圧発生回路は、共同(第2)発明者であるRobert J. Widlarが単独筆者となって、論文(Robert J. Widlar,"New developments in IC Voltage Regulators," IEEE Journal of Solid-State Circuits, Vol. SC-6, No. 1, pp. 2-7, Feb. 1971.)発表され、その後、1977年に出版された著名なテキストであるPaul R. Gray and Robert G. Meyer, ”Analysis and Design of Analog Integrated Circiuits,” New York: John Willey & Sons, Inc. 1977.に、図2に示す回路が“Widlar band-gap reference”として掲載された。
このGray & Meyerのテキスト後(1977年以降)は、この回路は第2(共同)発明者の名(Widlar)を冠するという不可解な状態に陥ったままである。
それ以上に、この分野の専門家に不可解なことは、Dobkin et al.(US Patent No. 3,617,859)やWidlar(JSSC)では、基準電圧発生回路の回路解析において、第1のトランジスタQ1と第2のトランジスタQ2とから得られるVBE1とΔVBE(=VBE1−VBE2)とで、その基準電圧 VREFが与えられているのではなく、回路を制御する制御トランジスタQ3のVBE3と第2のトランジスタQ2のVBE2とで与えられていることである。
これでは、この分野の専門家にとっては回路解析結果を意味付けすることは難しい。このために、Gray & Meyerのテキストで紹介した"Widlar band-gap reference"の回路は、実はDobkin et al. (US Patent No. 3,617,859)や、Widlar(JSSC)の基準電圧発生回路とは異なり、制御用に定電流源Iの代わりに、トランジスタQ4が追加され、これまでのトランジスタQ3は、電源−トランジスタQ4のベース間に移動された定電流源Iで駆動されるように変更されている。
このことにより、回路解析が可能となった。すなわち、Gray & Meyerにより、基準電圧発生回路の動作が明らかになり、Dobkin にもWidlarにも依らない、Gray & Meyerの回路が“Widlar band-gap reference”の回路に命名されたのである。
このGray & Meyerのテキストの基準電圧発生回路は、現実には、定電流源Iを抵抗に替えて実用に供された。
Gray & Meyerのテキストに記載された最も重要な点は、基準電圧発生回路の動作原理として、図3に示すように、正の温度特性を持つ電圧として絶対温度に比例する(PTAT: proportional to absolute temperature)熱電圧VTと、負の温度特性を持つ(CTAT: complementary proportional to absolute temperature)VBEを重み付け加算して、温度特性を相殺していることを明確に示したことであり、たまたま、このときの電圧が1.2V前後の電圧になるだけであり、何もシリコン(Si)の絶対零度でのバンドギャップ電圧(band-gap voltage)(1.205V)を引き出す回路を実現している訳では決してないことである。
したがって、本願発明者には、Gray & Meyerの命名した“Widlar band-gap reference”のWidlarもband-gapも納得がいかず、“Voltage reference”と呼ぶのがふさわしいものと考えている。
この後、1973年にKujikにより、ダイオードとOP ampを用いた基準電圧発生回路(図4)が発表(K. E. kujik, "A Precision Reference Voltage Source," IEEE Journal of Solid-State Circuits, Vol. SC-8, No. 3, pp. 222-226, June 1973.)された。
この回路は、Gray & Meyerのテキストには、"improved band-gap reference"(改善されたバンドギャップ基準電圧発生回路)として記載されている。
現在ではテクノロジがバイポーラからCMOSに移行しまっており、LSI上にバイポーラトランジスタを形成することは難しく、一般的には形成される寄生バイポーラトランジスタを利用してダイオードとして利用している。
したがって、制御用トランジスタQ3が、OP ampに置き換えられたのは、比較的早い時期であり、このことにより、基準電圧発生回路の動作が理解されるようになり、制御用トランジスタQ3やOP ampを除いたそれらにより制御される2つのバイポーラトランジスタや2つのダイオードにより出力電圧が決定されるという本来の姿に至った。
Gray & Meyerのテキストは、この後のことであり、制御用トランジスタQ3により制御される2つのバイポーラトランジスタにより出力電圧が決定される回路になるように変更が加えられたものであろう。
さらに、1974年にA. Paul Brokawにより、図5に示す自己バイアス化した基準電圧発生回路が発表された(A. Paul Brokaw, "A Simple Three-Terminal IC Bandgap Reference," IEEE Journal of Solid-State Circuits, Vol. SC-9, No. 6, pp. 388-393, Dec. 1974.)。
この後、上述したダイオードとOP ampを用いた基準電圧発生回路においても、自己バイアス化された回路が一般的になり、通常良く用いられる回路となっている。
しかし、驚くべきことに、このBrokawの論文でも、回路解析結果が第1のトランジスタQ1と第2のトランジスタQ2とのエミッタ面積比Nを用いてはいないことである。ただし、この論文の内容を特許出願したUS Patent No. 3,887,863(June 3, 1975)では、第1のトランジスタQ1と第2のトランジスタQ2とのエミッタ面積比nを用いながら、解析式には、nとすべきところがそうはなっていないという不可思議な結果となっている。
したがって、第1のトランジスタQ1と第2のトランジスタQ2とのエミッタ面積比Nを用いて、ΔVBEが表記されるようになるのは、Gray & Meyerのテキストにも見られず、1979年のWidlarの寄稿論文(Robert J. Widlar,"A new breed of linear ICs runs at 1-volt levels," pp. 115-119, Electronics/March 29. 1979.)にもないために、1980年以降のことであるのは間違いのないところである。
例えば、1983年には記載(Eric A. Vittos, "MOS Transistor Operated in the Lateral Bipolar Mode and Their Application in CMOS Technology," IEEE Journal of Solid-State Circuits, Vol. SC-18, No. 3, pp. 273-279, June 1983.)されている。
このように、所謂bandgap referenceと呼ばれる基準電圧発生回路が実用化されて論文も多く発表されている状況においても、回路解析が、この分野の通常の知識を有する者が容易に理解できるようになるまでには、10年以上もの年月がかかっていることに誰もが驚くであろう。
また、1973年以降からこれまでに発表されたこの種の基準電圧発生回路においても、上述したような理不尽な考え方が蔓延ってきた理由にも納得できよう。
この分野の技術者の技術レベルが必ずしも思われている程には高くはなく、他の分野の技術者の技術レベルと比較するとむしろ低い状態にあったことは否めないと思う。現実に、現在最も周知のこの種の基準電圧発生回路は、図6に示されるが、発明者である番場は、この分野の専門家ではなく、メモリ分野の一技術者である(皮肉にも、この分野では、論文を主に、彼の発明の引用回数が抜きん出て多いために、現在では番場はこの分野の大家と認められている)。しかも、番場の基準電圧発生回路は1997年7月29日に出願されており、発明当時番場は26歳であり、(ベテランではなく)若手技術者であった。
番場の考案したCMOS基準電圧発生回路は、特開平11−45125号公報、あるいは特許第3586073号公報に詳しく記載されている。
この基準電圧発生回路は、電流−電圧変換により基準電圧を得ているのはそれ以前に考案された温度特性が相殺されたこの種の基準電圧発生回路と同じであるのは当然であるが、それ以前に考案された温度特性が相殺されたこの種の基準電圧発生回路では、正の温度特性を持つ基準電流を、抵抗とダイオード(あるいはダイオード接続されたトランジスタ)から成る出力回路で電圧に変換し、抵抗での電圧降下分が正の温度特性を持つ電圧成分、ダイオード(あるいはダイオード接続されたトランジスタ)での順方向電圧が負の温度特性を持つ電圧成分を得、両者を加算することで、温度特性が相殺された1.2V前後の基準電圧を得ていた。
一方、特開平11−45125号公報に記載された番場の考案した基準電圧発生回路では、殆ど温度特性を持たない基準電流を得て抵抗のみから成る出力回路で電圧に変換し任意の電圧値の基準電圧が得られている。
したがって、従来のこの種の基準電圧発生回路の出力電圧として規定される温度特性が相殺される1.2Vを回路内で電流値に変換して得ているために、基準電圧発生回路は1.2V以下の電源電圧で動作させることができる優れものである。
本発明者が筆者であるテキスト、「携帯無線端末のCMOS化のためのアナログ回路設計技術」(トリケップス社、1999年)ではすぐさま公開となったその年の内に「電流モード型基準電圧発生回路」として紹介し、詳しい回路解析を載せて先鞭を付けた。これ以降に発行されたテキストには必ずと言っていいほど、この番場の回路が記載されるようになっている。
このように、基準電圧発生回路では電流モード型に回路構成を変更することで、1.2V以下の電圧を出力電圧とし、電源電圧を下げることができることは今では誰にでも周知されている。この回路形式(回路トポロジ)は、図7に示されるとおりである。
図7に示される回路トポロジは、出展は不明ではあるが、図4に示したOP ampを用いた基準電圧発生回路から導かれる回路として、図8に示す基準電圧発生回路が長きに亘って用いられてきている。
ちなみに、図8に示す従来の基準電圧発生回路を実際にシミュレーションしてその値を示すと、VDD=1.8Vの時に、N=4に設定し、R1=1.08kΩ、R2=17.8kΩとした場合に、Vrefの値は、
−53℃で1.38827V、
0℃で1.39399V、
27℃で1.3946V、
103℃で1.3889Vと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.455%となっている。
−53℃で1.38827V、
0℃で1.39399V、
27℃で1.3946V、
103℃で1.3889Vと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.455%となっている。
このように、従来の1.2Vを得る基準電圧発生回路と、図6に示した1.2V以下の基準電圧を含む任意の基準電圧を得る番場基準電圧発生回路の回路トポロジが同一であり、3つの電流−電圧(I-V)変換回路をそれぞれ異ならせたり、あるいは同一にしたりすることで、1.2Vか任意の基準電圧が得られていることは、この後にこうした基準電圧発生回路を新たに考案する際に大きなヒントとなるので付け加えておく。
ここでは、特開平11−45125号公報に記載された内容にしたがって、その動作を説明する。ただし、起動回路(スタートアップ回路)は省略されており、説明されてはいない。
図6において、OP amp DA1によりVA=VBとなるようにトランジスタP1とP2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、
VA=VB (1)
VA=VB (1)
また、
I1=I2 (2)
である。
I1=I2 (2)
である。
また、I1はダイオードD1に流れるI1Aと抵抗R4に流れるI1Bとに分流される。同様にI2は直列接続される抵抗R1とN個並列接続されたダイオードD2に共通に流れるI2Aと抵抗R2に流れるI2Bとに分流される。
ここで、
R2=R4 (3)
とすると、
I1A=I2A (4)
I1B=I2B (5)
となる。
R2=R4 (3)
とすると、
I1A=I2A (4)
I1B=I2B (5)
となる。
また、
VA=VF1 (6)
VB=VF2+ΔVF (7)
とおけ、
ΔVF=VF1−VF2 (8)
となる。
VA=VF1 (6)
VB=VF2+ΔVF (7)
とおけ、
ΔVF=VF1−VF2 (8)
となる。
R1での電圧降下がΔVFであり、
I2A=ΔVF/R1 (9)
I1B=I2B=VF1/R2 (10)
となる。
I2A=ΔVF/R1 (9)
I1B=I2B=VF1/R2 (10)
となる。
ここで、
ΔVF=VTln(N) (11)
である。
ΔVF=VTln(N) (11)
である。
ただし、VTは熱電圧であり、
VT=kT/q (12)
と表わされる。ここに、Tは絶対温度[K]、kはボルツマン定数、qは単位電子電荷である。
VT=kT/q (12)
と表わされる。ここに、Tは絶対温度[K]、kはボルツマン定数、qは単位電子電荷である。
したがって、I3(=I2)が抵抗R3で電圧変換され、
Vref=R3×I3
=R3{VF1/R2+(VTln(N))/R1}
=(R3/R2){VF1+(R2/R1)(VTln(N))} (13)
と表わされる。
Vref=R3×I3
=R3{VF1/R2+(VTln(N))/R1}
=(R3/R2){VF1+(R2/R1)(VTln(N))} (13)
と表わされる。
ここで、{VF1+(R2/R1)VTln(N)}は、温度特性が相殺された1.2V前後の電圧値である。具体的には、VF1は、およそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは、0.0853mV/℃の正の温度特性を持つ。
したがって、温度特性が相殺されるためには(R2/R1)ln(N)の値は22.27となる。
また、VTは常温では26mVであるから、(R2/R1)VTln(N)は、常温ではおよそ579mVとなる。
したがって、VF1が常温で626mVであるとすると、{VF1+(R2/R1)(VTln(N))}は、ほぼ1.205Vとなる。
温度特性を厳密に議論すると、ダイオードD1に抵抗R4が並列接続されているから、低温になると、抵抗R4に流れる電流はダイオードの持つ温度特性の非直線性のために電流値が減少傾向にある。一方、ダイオードD2に抵抗R1が直列接続されているから、ダイオードD2に流れる電流が正の温度特性を持つなら、ダイオードD2と抵抗R1間の電圧は、ダイオードD1での電圧よりも低くなってしまう。両者の電圧が等しくなるように制御されるから、低温では電流が増加することで、両者の電圧が等しくなるように働く。逆に、高温では、その逆に働く。
すなわち、この回路では、ダイオードD1、D2に流れる電流は、(VTln(N))/R1で規定される温度特性よりも小さな温度特性に設定され、抵抗R2、R4に流れる電流(VF1/R2、VF1/R4)も、低温で多少増加する。
こうして、トランジスタP1、P2、およびP3から供給される駆動電流は、ダイオードの持つ順方向電圧の温度特性の非直線性を相殺する方向に働くために、得られる基準電圧の温度特性も、温度に対して変動の少ない直線に非常に近い特性に設定できる。
また、抵抗比(R3/R2)は。温度特性を持たないから、出力される基準電圧Vrefも、温度特性が相殺された電圧となる。
ここで、抵抗比(R3/R2)は任意に設定でき、1<(R3/R2)に設定すれば、Vrefは1.2Vよりも高い電圧となり、1>(R3/R2)に設定すれば、Vrefは1.205Vよりも低い電圧となる。
実際にシミュレーション値を示すと、VDD=1.2Vの時に、N=100に設定し、R1=309.4kΩ、R2=R4=2063kΩ、R3=844kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で595.12mV、
0℃で596.18mV、
27℃で596.32mV、
103℃で595.04mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.22%と低い値に抑えられている。ダイオードの並列個数Nが温度変動幅に影響している訳でもない。
Vrefの値は、
−53℃で595.12mV、
0℃で596.18mV、
27℃で596.32mV、
103℃で595.04mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.22%と低い値に抑えられている。ダイオードの並列個数Nが温度変動幅に影響している訳でもない。
ちなみに、VDD=1.3Vの時に、N=2に設定し、R1=0.5178kΩ、R2=R4=19kΩ、R3=5kΩとした場合に、Vrefの値は、
−53℃で367.858mV、
0℃で368.55mV、
27℃で368.645mV、
103℃で367.847mVと、同様にお椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.217%と同程度に低い値に抑えられている。
−53℃で367.858mV、
0℃で368.55mV、
27℃で368.645mV、
103℃で367.847mVと、同様にお椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.217%と同程度に低い値に抑えられている。
この番場の回路は、上述したように本願発明者により「電流モード基準電圧発生回路」と命名されたが、この回路の導入へのヒントを与えてくれる図9に示す回路が、後に発表(Lizhong et al., "A 1.0V GHz Range 0.13 μm CMOS Frequency Synthesizer," IEEE CICC 2001, pp. 327-330, May 2001.)されている。この回路は、この分野の専門家によるものではないために、この番場の回路を知らなかったものと考えられる。しかし、この分野の専門家であれば、2つのOP ampを1つのOP ampにできることに容易に気が付く。すなわち、この回路において、抵抗R2をそれぞれトランジスタQ2と直列接続されている抵抗R1とトランジスタQ2にそれぞれ並列接続すれば2つ目のOP amp(A2)を削除できる。
実際に、番場の明細書には、この明細書の図5に示される「電流モード基準電圧発生回路」への導入過程として明細書に図2が示されているが、この図2は、正に、図9そのものである。すなわち、番場の特許第3586073号の請求項1(図1)に当たる。例えば、Chatal, US Patent No. 6,930,538B2も同様の回路が記載されている。
特開平11−45125号公報では、具体的なNの値としてN=10の記載がある。しかし、実際に回路を実現した時(IEEE Symposium on VLSI Circuits 1998(May))には、N=100としていた。
CMOSプロセスにおいては、微細化が進み、MOSトランジスタが微細な大きさになったのに対し、寄生バイポーラ素子を流用するダイオードの大きさは、MOSトランジスタに比べると桁違いに大きい。
また、ダイオードD1とD2との比Nを1桁から2桁程度と大きくするからそのチップ上での面積は大きなものとなっている。
また、特開平11−45125号公報の図6には、図10に示す、並列接続されるそれぞれの抵抗で分圧してOP ampの入力電圧を下げる回路も記載されている。
こうした回路は、論文等でしばしば目にするが、オリジナリティは番場にあることも明記しておく。すなわち、番場の特許第3586073号の請求項4(図7)に当たる。
このように、番場の特開平11−45125号公報においては、発明の過程が明確にたどれるように記載されており、この分野の専門家とは一味違った書き方となっている。
したがって、この分野の専門家から見ても「電流モード基準電圧発生回路」がどのようにして発明されたかが伺い知ることができる。
逆に、この分野の専門家が誰も成しえなかった理由も想像に難くない。すなわち、1段1段ずつ順を追って回路動作を分析し、改良の発想をしていく地道なプロセスをたどることができる。えてしてこの分野の専門家ともなれば、こうした思考のプロセスを飛び越えて結論に達し得ることがしばしば見受けられるものである。
また、図11に示すように、この番場基準電圧発生回路の2つの並列抵抗をT型抵抗(R2、R3、R4)に変更した基準電圧発生回路 (Neaves, US 7,009,374 B2 (Mar. 7, 2006)も実現できる。
図11に示す基準電圧発生回路の実際にシミュレーション値を示すと、VDD=1.3Vの時に、N=2に設定し、R1=0.519kΩ、R2=R3=R4=6.34kΩ、R5=5kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で367.32mV、
0℃で368.04mV、
27℃で368.153mV、
107℃で367.425mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅で0.23%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で367.32mV、
0℃で368.04mV、
27℃で368.153mV、
107℃で367.425mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅で0.23%に抑えられている。
こうした電流モードの基準電圧発生回路では、1.205Vよりも低い基準電圧が得られるが、これまでのように、
(A)正の温度特性を持つ電流IPTAT(Inversely Proportional to Absolte Temperature)を発生させ、直列接続されている抵抗とダイオード接続されたトランジスタに、さらに抵抗を並列接続して基準電圧を下げるやり方(H. Neuteboom et al. “A DSP-Based Hearing Instrument IC,” IEEE Journal of Solid-State Circuits, Vol. 32, No. 11, pp. 1790-1806, Nob. 1997.)(図12)や、
(B)2つの正の温度特性を持つ電流IPTATをそれぞれダイオード接続されたトランジスタと抵抗に流し込み両者を抵抗で橋掛するやり方(US Patent No. 6,788,041(Sep. 7, 2004)と、
(C)図13に示したPeicheng, US Patent No. 6,531,857 B2(Mar. 11, 2003)、(ただし、Fig. 2を出願時の手書き図面を差し替える際に、Prior Artの図面をコピーして作成したために、不要な抵抗が消去されずに記載されたままである)、および、出力回路のダイオードを制御回路部被比較ダイオードと共用化した図14に示したWashburn, US Patent No. 7,113,025 B2 (Sep 26 2006)と、ダイオードの順方向電圧を分圧して負の温度特性を持つVCTAT電圧を下げ、正の温度特性を持つ電流IPTATを分圧抵抗に流し込み温度特性を相殺するやり方(図15)と、
(D)正の温度特性を持つ電流IPTAT から負の温度特性を持つ電流ICTATを減算 (IPTAT-ICTAT)して正の温度特性を大きくしてVPTAT電圧を小さくするやり方(図16)、
の4つのやり方(電流モードを含めて5通りのやり方)があるが、この分野の技術者に周知されるまでにはまだ至っていない。
(A)正の温度特性を持つ電流IPTAT(Inversely Proportional to Absolte Temperature)を発生させ、直列接続されている抵抗とダイオード接続されたトランジスタに、さらに抵抗を並列接続して基準電圧を下げるやり方(H. Neuteboom et al. “A DSP-Based Hearing Instrument IC,” IEEE Journal of Solid-State Circuits, Vol. 32, No. 11, pp. 1790-1806, Nob. 1997.)(図12)や、
(B)2つの正の温度特性を持つ電流IPTATをそれぞれダイオード接続されたトランジスタと抵抗に流し込み両者を抵抗で橋掛するやり方(US Patent No. 6,788,041(Sep. 7, 2004)と、
(C)図13に示したPeicheng, US Patent No. 6,531,857 B2(Mar. 11, 2003)、(ただし、Fig. 2を出願時の手書き図面を差し替える際に、Prior Artの図面をコピーして作成したために、不要な抵抗が消去されずに記載されたままである)、および、出力回路のダイオードを制御回路部被比較ダイオードと共用化した図14に示したWashburn, US Patent No. 7,113,025 B2 (Sep 26 2006)と、ダイオードの順方向電圧を分圧して負の温度特性を持つVCTAT電圧を下げ、正の温度特性を持つ電流IPTATを分圧抵抗に流し込み温度特性を相殺するやり方(図15)と、
(D)正の温度特性を持つ電流IPTAT から負の温度特性を持つ電流ICTATを減算 (IPTAT-ICTAT)して正の温度特性を大きくしてVPTAT電圧を小さくするやり方(図16)、
の4つのやり方(電流モードを含めて5通りのやり方)があるが、この分野の技術者に周知されるまでにはまだ至っていない。
このなかで、図12に示した基準電圧発生回路は、最初に提案された1.2V以下の基準電圧が得られる基準電圧発生回路であるが、不思議なことに最近までは全く知られていなかった。
しかし、本願発明者が、US Patent(No. 6,528,979 B2 (Mar. 4, 2003))や日本国特許(特許第3586073号)で従来技術として記載したことで、2003年頃からようやく知られるようになった。
図12に示す基準電圧発生回路は、この分野以外の17ページに渡る長文の論文(H. Neuteboom, B. M. J. Kup, and M. Janssens, ゛A DSP-Based Hearing Instrument IC,゛ IEEE J. Solid-State Circuits, Vol. 32, No. 11, pp. 1790-1806, Nov. 1997.)にわずか1ページだけ記載されたのであるが、図面に記載された抵抗番号と得られる基準電圧の式の抵抗番号が入れ替わっていたり、彼らの主張する定数を代入しても得られる基準電圧の値が大きく異なっていたために長らく無視されてきた。また、特許出願されていなかったために、従来技術として参照されることもなかった。
図12に示したこの回路も、図7に示した回路トポロジを有し、図8に示した従来の基準電圧発生回路において、出力のI-V変換回路(I-V3)を変更し、抵抗+ダイオードに新たに抵抗を並列接続しただけものである。
したがって、図12も図8も基準電流回路として見れば、正の温度特性を持つPTAT基準電流回路である。この基準電圧発生回路は、他の基準電圧発生回路と趣きが大きく異なるので回路解析して説明したい。
図12において、
I1=I2=I3とすると、
I1=I2=I3=ΔVF/R1= VTln(N) /R1 (14)
となる。
I1=I2=I3とすると、
I1=I2=I3=ΔVF/R1= VTln(N) /R1 (14)
となる。
ここで、
{VF3+(R2/R1)VTln(N)}は、温度特性が相殺されたおよそ1.2Vの電圧に設定できるから、分圧比R3/(R2+R3)(<1)により、1.2V以下の基準電圧が得られる。
{VF3+(R2/R1)VTln(N)}は、温度特性が相殺されたおよそ1.2Vの電圧に設定できるから、分圧比R3/(R2+R3)(<1)により、1.2V以下の基準電圧が得られる。
ただし、VF3以下に設定できる訳はなく、VF3が常温で600mVであるとすると、−53℃ではおよそ752mVとなるから、設定できる基準電圧値は900mV以上となる。すなわち、これまでの基準電圧値の3/4程度まで下げられる。
実際にシミュレーション値を示すと、VDD=1.8Vの時に、N=4に設定し、R1=1.19kΩ、R2=18kΩ、R2=36kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で879.82mV、
0℃で886.68mV、
27℃で886.7mV、
107℃で879.55mVと、多少高温側がなだらかなお椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅で0.84%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で879.82mV、
0℃で886.68mV、
27℃で886.7mV、
107℃で879.55mVと、多少高温側がなだらかなお椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅で0.84%に抑えられている。
番場基準電圧発生回路の回路解析だけを詳細に示すに止まり、図13〜図16に示した従来回路の回路解析は省略するが、温度特性の相殺方法が、VPTATとVCTATの重み付け加算、あるいは、IPTATとICTATの重み付け加算で実現されることを理解すれば、その重み付け方法に多少の変更を加えることで、図13〜図16に示した従来回路が得られることが容易に理解できよう。
さらに、こうした基準電流を発生させてカレントミラー回路を介して出力回路を駆動するやり方は、制御ループの外に置かれているためにチャネル長変調の影響を受け、電源電圧変動の影響が現れることになる。
あるいは、ダイオードが持つ温度非直線性がCTAT電圧に現れるが、上述したこれまでの回路で得られるPTAT電圧は温度直線性に優れているために、CTAT電圧とPTAT電圧とで温度特性を相殺して基準電圧を得るこのやり方では、どうしてもダイオードが持つ温度非直線性が現れる。例えば、図56に示した従来の基準電圧発生回路では一層顕著に現れることになる。こうしたダイオードが持つ温度非直線性を補償するための構成としては、図17に示す回路があり、図6に示した番場の基準電圧発生回路に適用される。
図17に示した回路の回路解析は困難であるが、元の図6に示した番場の基準電圧発生回路の回路解析はこれまでに詳細に説明した通りである。
図17において、共通のカレントミラー回路からの電流(I4)で駆動されるダイオードD3が追加されている。ここで、カレントミラー回路からは、等しい電流が出力されるから、
I1=I2=I3=I4 (17)
である。
I1=I2=I3=I4 (17)
である。
ここで、第1の電流−電圧変換回路では、ダイオードD1に抵抗R1が並列接続されており、駆動電流I1は、ダイオードD1を駆動する電流I1Aと抵抗R1を駆動する電流I1Bに2分され、
I1B=VF1/R1 (18)
であり、I1Bはダイオードが持つ温度非直線性成分を含む電流である。
I1B=VF1/R1 (18)
であり、I1Bはダイオードが持つ温度非直線性成分を含む電流である。
さらに、抵抗R5を介してダイオードD3側からダイオードD1を持つ第1の電流−電圧変換回路側に微小な電流INが流れるために、
I1A=I1−I1B+IN (19)
である。
I1A=I1−I1B+IN (19)
である。
同様に、ダイオードD3に流れる電流I4Aは、
I4A=I4−2IN=I1−2IN (20)
となる。
I4A=I4−2IN=I1−2IN (20)
となる。
ただし、
IN=(VF4−VF1)/R5 (21)
である。
IN=(VF4−VF1)/R5 (21)
である。
したがって、
VF4−VF1=VTln(I4A/I1A)
=VTln {(I1−2IN)/(I1−I1B+IN)} (22)
と表わされ、lnの{}内の分母には、−I1Bが含まれている。
VF4−VF1=VTln(I4A/I1A)
=VTln {(I1−2IN)/(I1−I1B+IN)} (22)
と表わされ、lnの{}内の分母には、−I1Bが含まれている。
ただし、
IN<<I1B (23)
であり、VF4−VF1には、ダイオードが持つ温度非直線性成分が含まれる。
IN<<I1B (23)
であり、VF4−VF1には、ダイオードが持つ温度非直線性成分が含まれる。
したがって、抵抗R5に流れる電流IN(={(VF4−VF1)/R5})には、ダイオードが持つ温度非直線性成分が含まれ、抵抗R1に流れ込み、抵抗R1に流れる電流I1B(=VF1/R)のダイオードが持つ温度非直線性成分を賄うことになる。
したがって、カレントミラー回路から供給される電流I1(=I3)には、ダイオードが持つ温度非直線性成分がほとんど含まれなくなる。すなわち、電流INはダイオードが持つ温度非直線性成分を補償する補償電流となっている。
実際に、本願発明者によるシミュレーション値を示すと、VDD=1.3Vの時に、N=24に設定し、R0=10.9kΩ、R1=R2=80kΩ、R3=35kΩ、R4=R5=8.0625kΩとした場合に、
Vrefの値は
−53℃で515.892mV、
0℃で515.987mV、
27℃で516.063mV、
107℃で515.89mVと、やや高温側に寄ったお椀を伏せた型の特性が得られた。
Vrefの値は
−53℃で515.892mV、
0℃で515.987mV、
27℃で516.063mV、
107℃で515.89mVと、やや高温側に寄ったお椀を伏せた型の特性が得られた。
温度変動幅で0.0382%と極端に低い値に抑えられている。
本願発明者によるSPICEシミュレーションによると、図6に示した番場基準電圧発生回路では、一定電源電圧を印加した場合に、-53℃〜107℃の±80℃の温度範囲においては、0.2%〜0.3%程度の温度変動幅でお椀を伏せた形状になる。一方、図17に示した追加したダイオードから電流供給して補償した基準電圧発生回路では、一定電源電圧を印加した場合に、-53℃〜107℃の±80℃の温度範囲においては、0.1%以下の温度変動幅で波型かお椀を伏せた形状になる。
ちなみに、図16の基準電圧発生回路では、ダイオードが持つ温度非直線性が顕著に現れ、一定電源電圧を印加した場合に、-53℃〜107℃の±80℃の温度範囲においては、2%〜3%程度の温度変動幅でお椀を伏せた形状になる。
さらに、図7の回路トポロジを有する1.2V以下の基準電圧が得られる基準電圧発生回路として、
図18に示す和田(M. Wada, “Reference Power Supply Circuit for Semiconductor Device,” US 7,005,839 B2 (Feb. 28, 2006))の基準電圧発生回路と、
図19に示すBrokaw(A. P. Brokaw, “Curvature Corrected Bandgap Reference Circuit and Method,” Pub. No.: US 2005/0194957 A1 (Sep. 8, 2005).) の基準電圧発生回路と、
図20に示す木村(「基準電圧発生回路」特開 2006-209212(2006.08.10))の基準電圧発生回路
についてもそれぞれ説明しておく。
図18に示す和田(M. Wada, “Reference Power Supply Circuit for Semiconductor Device,” US 7,005,839 B2 (Feb. 28, 2006))の基準電圧発生回路と、
図19に示すBrokaw(A. P. Brokaw, “Curvature Corrected Bandgap Reference Circuit and Method,” Pub. No.: US 2005/0194957 A1 (Sep. 8, 2005).) の基準電圧発生回路と、
図20に示す木村(「基準電圧発生回路」特開 2006-209212(2006.08.10))の基準電圧発生回路
についてもそれぞれ説明しておく。
図18に示す基準電圧発生回路は、特開2005-173905号公報に記載されている。既にUS Patent登録済み(US 7,005,839 B2 (Feb. 28, 2006))でもある。同一の回路は、本願発明者による特開2006-133916号公報(図2)にも見受けられる。図18の基準電圧発生回路は、ダイオードの非直線性が顕著な低電圧基準電圧発生回路である。この回路も、またもやメモリ部門の技術者の出願である。回路的な特徴としては、図8の基準電圧発生回路と、図6の番場基準電圧発生回路とを組み合わせたように見受けられ、手っ取り早く言えば、番場基準電圧発生回路の電流−電圧変換回路(I-V1)から並列抵抗を取り去っただけである。
図18において、OP ampによりVA=VBに制御されているから
VA=VF1=VB (24)
となる。
VA=VF1=VB (24)
となる。
カレントミラー比は等しく、出力電流I1、I2、I3はいずれも等しいものとする。ここで、電流I1は第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を構成するダイオードD1に直接流れて電圧変換されるが、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)については、電流I2は抵抗R1を介してダイオードD2に流れる電流と抵抗R2に流れる電流に2分される。
したがって、
I1=I2=I3
=(VF1―VF2)/R1+VF1/R2
={VF1+(R2/R1)ΔVF}/R2 (25)
となる。
I1=I2=I3
=(VF1―VF2)/R1+VF1/R2
={VF1+(R2/R1)ΔVF}/R2 (25)
となる。
ここで、VF1はおよそ−1.9mV/℃の温度特性を持つ。また、VF2もおよそ−1.9mV/℃の温度特性を持つ。
また、D1をいずれも単位ダイオード、D2を単位ダイオードのN倍であるとすると、
ΔVF=VTln[N{I1/(I2−VF1/R2)}] (26)
と表わされる。
ΔVF=VTln[N{I1/(I2−VF1/R2)}] (26)
と表わされる。
したがって、
VREF=R3I3=(R3/R2){VF1+(R2/R1)ΔVF} (27)
と表わされる。
VREF=R3I3=(R3/R2){VF1+(R2/R1)ΔVF} (27)
と表わされる。
ここで、I1=I2であるから、常に、
I1>(I2−VF1/R2)
であり、
I1/(I2−VF1/R2)>1
が成り立ち、
(26)式のlnの項は、常に正(>0)であることが理解される。すなわち、ΔVFは、良く知られているように、この回路においても、正の温度特性を持つようになる。
I1>(I2−VF1/R2)
であり、
I1/(I2−VF1/R2)>1
が成り立ち、
(26)式のlnの項は、常に正(>0)であることが理解される。すなわち、ΔVFは、良く知られているように、この回路においても、正の温度特性を持つようになる。
したがって、この温度特性は、熱電圧VT(その温度特性は0.0853mV/℃)にほぼ比例する。すなわち、(27)式の{VF1+(R2/R1)ΔVF}の項の温度特性は、負の温度特性を持つVF1と正の温度特性を持つΔVFを、抵抗比(R2/R1)を設定して重み付け加算することでほぼ相殺することができる。
さらに、詳しく見ると、VF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、電流(VF1/R2)は負の温度特性を持つ。
したがって、N{I1/(I2−VF1/R2)}は負の温度特性を持ち、その対数値ln[N{I1/(I2−VF1/R2)}]は多少の負の温度特性を持つことになる。
すなわち、(16)式において、VF1の項は、負の温度特性を持ち、ΔVFの項は、正の温度特性を持つのであるが、ΔVFの項は、正の温度特性を持つVTと、負の温度特性を持つln[N{I1/(I2−VF1/R2)}]との積で表されることである。
ここで注目すべきは、電流(VF1/R2)の項である。この項には、VFの温度特性の非直線性が現れ、負の温度特性を持つVF1の項に現れるVFの温度特性の非直線性と、正の温度特性を持つΔVFの項に現れるVFの温度特性の非直線性とが重畳されて現れる。
したがって、この基準電圧発生回路の出力電圧VREFには、これまで詳しく説明した番場の回路よりも、VFの温度特性の非直線性が顕著に現れることになる。しかも、抵抗R2によりその影響を可変設定できるのである。
実際に、本願発明者によるシミュレーション値を示すと、VDD=1.3Vの時に、N=2に設定し、R1=0.452kΩ、R2=19kΩ、R3=5kΩとした場合に、Vrefの値は
−53℃で527.06mV、
0℃で532.72mV、
27℃で533.48mV、
107℃で527mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅で1.22%と大きな値になっている。
−53℃で527.06mV、
0℃で532.72mV、
27℃で533.48mV、
107℃で527mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅で1.22%と大きな値になっている。
図19に示す基準電圧発生回路は、US Patentに出願され公開された回路である。この基準電圧発生回路は、図18に示した基準電圧発生回路の電流−電圧変換回路(I-V2)に新たに直列抵抗R3を挿入している。この基準電圧発生回路は回路解析が可能である。
ここで、R1,R2<<R3であるから、
ΔVF≒VTln(N) (33)
と近似できる。
ΔVF≒VTln(N) (33)
と近似できる。
ここで、{VF1+(R3/R2)ΔVF}は、温度特性が相殺されたおよそ1.2Vの電圧に設定できるから、分圧比{R2R4/(R1R2+R2R3+R3R1)}(<1)により、1.2V以下の基準電圧が得られる。
実際に、本願発明者によるシミュレーション値を示すと、VDD=1.3Vの時に、N=5に設定し、R1=1.8kΩ、R2=0.502kΩ、R3=27kΩ、R3=10kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で365.434mV、
−10℃で364.74mV、
0℃で364.8mV、
27℃で365.08mV、
107℃で365.183mVと、波型の特性が得られた。温度変動幅は0.193%に抑えられている。この温度変動幅は、特許公報に示された0.3%より低い値になっている。
Vrefの値は、
−53℃で365.434mV、
−10℃で364.74mV、
0℃で364.8mV、
27℃で365.08mV、
107℃で365.183mVと、波型の特性が得られた。温度変動幅は0.193%に抑えられている。この温度変動幅は、特許公報に示された0.3%より低い値になっている。
明らかに、この基準電圧発生回路ではダイオードの温度非直線性を補償していることが確認できる。
このように、抵抗1本を追加するだけで、ダイオードの温度非直線性を補償する機能を実現できる。
同様に、ダイオードの温度非直線性を補償する機能を実現した基準電圧発生回路は、図20に示される。この回路は、本願発明者と同一発明者によるものであり、特開 2006-209212(2006.08.10)の図12に記載されている。
図20に、第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)共にダイオードに抵抗を並列接続し、さらに、抵抗を直列接続した電流−電圧変換回路に変更した基準電圧発生回路を示す。しかし、図20に示す回路は解析的ではない。
図20において、カレントミラー比は等しく、出力電流I1、I2、I3はいずれも等しいものとすると
I1=I2=I3 (35)
である。
I1=I2=I3 (35)
である。
また、OP ampにより、VA=VBに制御されており、
VA=VF1+R1I1 (36)
VB=VF2+R3I2 (37)
であるから、
VF1−VF2=ΔVF
=I1(R3−R1) (38)
である。
VA=VF1+R1I1 (36)
VB=VF2+R3I2 (37)
であるから、
VF1−VF2=ΔVF
=I1(R3−R1) (38)
である。
したがって、
I1=I2=I3=ΔVF/(R3−R1) (39)
となる。
I1=I2=I3=ΔVF/(R3−R1) (39)
となる。
得られる基準電圧VREFは
Vref=R5I3=ΔVFR5/(R3−R1) (40)
と表わされる。
Vref=R5I3=ΔVFR5/(R3−R1) (40)
と表わされる。
ここで、Vrefが温度特性を持たないためには、ΔVFが温度特性を持たないように設定しなければならない。
ここで、VTは絶対温度に比例するから、±76℃の温度変化では、224/300〜1〜376/300まで変化する。この指数値は、2.10995〜2.71828〜3.501997となり、―22.4%〜0%〜+28.8%の変化率となる。
しかし、±76℃の温度変化幅は152°であるから、変化率51.2%を温度変化幅で割ると高々−0.337%/℃に過ぎない。
この程度の温度変化であれば、
{1−VF1/(I1R2)}/{1−VF2/(I1R4)}
に持たせることが可能であるように思われる。
{1−VF1/(I1R2)}/{1−VF2/(I1R4)}
に持たせることが可能であるように思われる。
実際に、本願発明者によるシミュレーション値を示すと、VDD=1.3Vの時に、N=2に設定しR1=1.2kΩ、R2=80kΩ、R3=2.311KΩ、R4=34kΩ、R5=20kΩとした場合に、
Vrefの値は、
-53℃で633.13mV、
-20℃で632.682mV、
0℃で632.81mV、
27℃で632.948mV、
70℃で633.13mV、
107℃で632.799mV
と波型の特性が得られた。温度変動幅は0.0714%に抑えられている。
Vrefの値は、
-53℃で633.13mV、
-20℃で632.682mV、
0℃で632.81mV、
27℃で632.948mV、
70℃で633.13mV、
107℃で632.799mV
と波型の特性が得られた。温度変動幅は0.0714%に抑えられている。
この基準電圧発生回路においても、ダイオードの温度非直線性を補償していることが確認できた。
上記した従来の基準電圧発生回路は下記記載の問題点を有している。
第1の問題点は、電源電圧変動の影響が現れる、ということである。その理由は、出力回路が制御ループの外にあるためである。
第2の問題点は、バラツキが大きくなる、ということである。その理由は、ダイオードに直列接続される抵抗がある回路とない回路で電圧が等しくなるように制御しているためである。
第3の問題点は、OP ampの広い入力電圧範囲が必要であるため、低電圧動作させる場合には困難な点がある、ということである。その理由は、OP ampの入力電圧が温度で変動するためである。
本発明は、これを鑑みて創案さえたものであって、その目的は、被制御電圧を基準電圧とし、制御ループ内に取り込んで変動を少なくする基準電圧発生回路を提供することにある。
本発明の他の目的は、特性・性能向上 (例えば1V以上、以下の任意の出力電圧が得られる)を図る基準電圧発生回路を提供することにある。
本発明の他の目的は、
高精度化 (電源電圧変動時の影響の低減、素子バラツキの影響の低減)
低電圧化 (出力電圧を1V以下にすることで1.2V程度の電圧から動作可能)
を図る基準電圧発生回路を提供することにある。
高精度化 (電源電圧変動時の影響の低減、素子バラツキの影響の低減)
低電圧化 (出力電圧を1V以下にすることで1.2V程度の電圧から動作可能)
を図る基準電圧発生回路を提供することにある。
本願で開示される発明は、前記課題を解決するため、概略以下の構成とされる。
本発明に係る基準電圧発生回路は、第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧が等しくなるように制御する制御手段と前記第1の電流−電圧変換回路と前記第2の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路を有し、前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくても1つを基準電圧とする。
あるいは、本発明においては、前記第1および第2の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されている。
あるいは、本発明においては、前記第1および第2の電流−電圧変換回路にそれぞれ、さらに抵抗が並列接続されておのおのの中間電圧を出力電圧とすることができる。
あるいは、本発明においては、前記第1および第2の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらに、抵抗がそれぞれに並列接続され、前記並列接続された抵抗の中点電圧をそれぞれの電流−電圧変換回路の所定の出力電圧となる。
あるいは、前記第1および第2の電流−電圧変換回路にそれぞれ、さらに異なる抵抗が並列接続される。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と分圧電圧を出力し、第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と分圧電圧を出力し、前記2つの分圧電圧が等しくなるように制御する制御手段と前記第1の電流−電圧変換回路と前記第2の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路を有し、前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくても1つを基準電圧とする基準電圧発生回路であって、
前記第1および第2の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらに抵抗が並列接続されておのおのの所定の出力電圧の分圧電圧を出力する。
前記第1および第2の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらに抵抗が並列接続されておのおのの所定の出力電圧の分圧電圧を出力する。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3の電流−電圧変換回路と第4の電流−電圧変換回路と前記第1から第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路を有し、前記第1の電流−電圧変換回路と前記第3の電流−電圧変換回路間と前記第2の電流−電圧変換回路と前記第4の電流−電圧変換回路間とにそれぞれ抵抗が接続され、前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくても1つを基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1および第2の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗からなり、前記第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第4の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続される。
前記第1および第2の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗からなり、前記第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第4の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続される。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の分圧電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の分圧電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3の電流−電圧変換回路と第4の電流−電圧変換回路と前記第1から第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路を有し、前記第1の電流−電圧変換回路と前記第3の電流−電圧変換回路間と前記第2の電流−電圧変換回路と前記第4の電流−電圧変換回路間とにそれぞれ抵抗が接続され、前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくても1つを基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1および第2の電流−電圧変換回路はいずれも分圧電圧を出力する分圧抵抗からなり、前記第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第4の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続される。
前記第1および第2の電流−電圧変換回路はいずれも分圧電圧を出力する分圧抵抗からなり、前記第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第4の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続される。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3の電流−電圧変換回路と第4の電流−電圧変換回路と前記第1から第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路を有し、前記第1の電流−電圧変換回路と前記第3の電流−電圧変換回路間と前記第2の電流−電圧変換回路と前記第4の電流−電圧変換回路間とにそれぞれ抵抗が接続され、前記第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくとも1つを基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されてなり、前記第3および第4の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗からなる。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されてなり、前記第3および第4の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗からなる。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3の電流−電圧変換回路と第4の電流−電圧変換回路と前記第1から第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路を有し、前記第1の電流−電圧変換回路を介して前記第3の電流−電圧変換回路の中間端子に電流を流し込み、前記第2の電流−電圧変換回路を介して前記第4の電流−電圧変換回路の中間端子に電流を流し込み、前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくても1つを基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1および第2の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗からなり、前記第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有し、前記第4の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有する。
前記第1および第2の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗からなり、前記第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有し、前記第4の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有する。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3と第4の電流−電圧変換回路と前記第1から第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路を有し、前記第3の電流−電圧変換回路と前記第4の電流−電圧変換回路はそれぞれ前記第1の電流−電圧変換回路の中間端子と前記第2の電流−電圧変換回路の中間端子とにそれぞれ電流を流し込み、前記第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくても1つを基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有し、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有する。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有し、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有する。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3と第4の電流−電圧変換回路と前記第1から第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路を有し、前記第3の電流−電圧変換回路と前記第4の電流−電圧変換回路はそれぞれ前記第1の電流−電圧変換回路の中間端子と前記第2の電流−電圧変換回路の中間端子とにそれぞれ電流を流し込み、前記第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくても1つを基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有し、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有する。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有し、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有する。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧が等しくなるように制御する第1の制御手段と前記第1と第2の電流−電圧変換回路に電流を供給する第1のカレントミラー回路を有し、第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧が等しくなるように制御する第2の制御手段と前記第3と第4の電流−電圧変換回路に電流を供給する第2のカレントミラー回路を有し、前記第1のカレントミラー回路と前記第2のカレントミラー回路とに流れる電流を重み付け加算する手段を有し、前記重み付け加算された電流を電圧変換して基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続される抵抗から構成され、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに並列接続される抵抗から構成され、前記第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第4の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されている。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続される抵抗から構成され、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに並列接続される抵抗から構成され、前記第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第4の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されている。
あるいは、本発明においては、前記第1のカレントミラー回路からの電流で駆動されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と前記第1の電流−電圧変換回路および前記第2の電流−電圧変換回路間とにそれぞれ抵抗が接続される。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧が等しくなるように制御する第1の制御手段と前記第1と第2の電流−電圧変換回路に電流を供給する第1のカレントミラー回路を有し、第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧が等しくなるように制御する第2の制御手段と前記第3と第4の電流−電圧変換回路に電流を供給する第2のカレントミラー回路を有し、前記第1のカレントミラー回路と前記第2のカレントミラー回路とに流れる電流を重み付け加算する手段を有し、前記重み付け加算された電流を電圧変換して基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1と第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続される抵抗から構成され、前記第2と第4の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに並列接続される抵抗から構成される。
前記第1と第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続される抵抗から構成され、前記第2と第4の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに並列接続される抵抗から構成される。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧が等しくなるように制御する第1の制御手段と前記第1と第2の電流−電圧変換回路に電流を供給する第1のカレントミラー回路を有し、第3の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧と第4の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧が等しくなるように制御する第2の制御手段と前記第3と第4の電流−電圧変換回路に電流を供給する第2のカレントミラー回路を有し、前記第1のカレントミラー回路と前記第2のカレントミラー回路とに流れる電流を重み付け加算する手段を有し、前記重み付け加算された電流を電圧変換して基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1と第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有し、前記第2と第4の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有する。
前記第1と第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有し、前記第2と第4の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに並列接続される抵抗から構成されて前記中間端子を有する。
あるいは、本発明においては、前記第1のカレントミラー回路からの電流で駆動されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と前記第1の電流−電圧変換回路および前記第2の電流−電圧変換回路間とにそれぞれ抵抗が接続され、前記第2のカレントミラー回路からの電流で駆動されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と前記第3の電流−電圧変換回路および前記第4の電流−電圧変換回路間とにそれぞれ抵抗が接続される。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3の電流−電圧変換回路を有し、前記第1と第2、および第3の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路を有し、第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1と第2の電流−電圧変換回路はそれぞれ、抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに抵抗が並列接続されて前記中間端子電圧を出力する手段を有し、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されて構成される。
前記第1と第2の電流−電圧変換回路はそれぞれ、抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに抵抗が並列接続されて前記中間端子電圧を出力する手段を有し、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されて構成される。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路が抵抗を介して接続され、前記2つの端子電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3の電流−電圧変換回路を有し、前記第1と第2、および第3の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路を有し、第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されて構成され、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されて構成され、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の中間端子と第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子が抵抗を介して接続され、前記2つの中間端子電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3の電流−電圧変換回路と前記第1、第2、第3の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路を有し、第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1と第2の電流−電圧変換回路はそれぞれ、抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに抵抗が並列接続されて前記中間端子電圧を出力する手段を有し、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
前記第1と第2の電流−電圧変換回路はそれぞれ、抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに抵抗が並列接続されて前記中間端子電圧を出力する手段を有し、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3と第4の電流−電圧変換回路と前記第1と第2、第3、および第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路を有し、前記第1と第2の電流−電圧変換回路と前記第3の電流−電圧変換回路はそれぞれ抵抗を介して接続され、前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されて構成され、前記第3と第4の電流−電圧変換回路はそれぞれ抵抗からなる。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されて構成され、前記第3と第4の電流−電圧変換回路はそれぞれ抵抗からなる。
あるいは、本発明においては、前記第1のカレントミラー回路からの電流で駆動されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と前記第1の電流−電圧変換回路および前記第2の電流−電圧変換回路間とにそれぞれ抵抗が接続される。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路が直列抵抗を介して接続され、前記直列抵抗の中間接続点からさらに抵抗が接続されて接地され、前記第1および第2の電流−電圧変換回路の端子電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3および第4の電流−電圧変換回路を有し、前記第1と第2と第3、および第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路を有し、前記第3の電流−電圧変換回路と前記第1および第2の電流−電圧変換回路間にはそれぞれ抵抗を介して接続され、前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1および第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されて構成され、前記第4の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
前記第1および第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されて構成され、前記第4の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路の2つの端子電圧が等しくなるように制御する第1の制御手段と第3、第4の電流−電圧変換回路を有し、前記第1と第2、第3、および第4の電流−電圧変換回路に電流を供給する第1のカレントミラー回路と、前記第1と第2の電流−電圧変換回路にはそれぞれ抵抗を介してさらに電流を供給する第2のカレントミラー回路を有し、前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記2つの抵抗のいずれか一方の端子電圧が等しくなるように制御する第2の制御手段を有し、前記第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されて構成され、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなり、前記第4の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなる。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されて構成され、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなり、前記第4の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなる。
あるいは、本発明においては、前記第1のカレントミラー回路からの電流で駆動されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と、前記第1と第2の電流−電圧変換回路にはそれぞれ抵抗を介してさらに電流を供給する第2のカレントミラー回路を有し、前記ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の所定の出力電圧と前記2つの抵抗のいずれか一方の端子電圧が等しくなるように制御する第2の制御手段を有する。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路が直列抵抗を介して接続され、前記直列抵抗の中間接続点からさらに抵抗が接続されて接地され、前記第1および第2の電流−電圧変換回路の端子電圧が等しくなるように制御する第1の制御手段と第3および第4の電流−電圧変換回路を有し、前記第1と第2と第3、および第4の電流−電圧変換回路に電流を供給する第1のカレントミラー回路と、前記第1と第2の電流−電圧変換回路にはそれぞれ抵抗を介してさらに電流を供給する第2のカレントミラー回路を有し、前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記2つの抵抗のいずれか一方の端子電圧が等しくなるように制御する第2の制御手段を有し、前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1および第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されて構成され、前記第4の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
前記第1および第3の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されて構成され、前記第4の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
あるいは、本発明においては、定電流で駆動される第1と第2の電流−電圧変換回路の所定の端子電圧が等しくなるように制御する制御手段と前記第2の電流−電圧変換回路の出力電圧を分圧する手段を有し、その分圧電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は並列接続された複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなる。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は並列接続された複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなる。
あるいは、本発明においては、定電流で駆動される第1と第2の電流−電圧変換回路と前記第2の電流−電圧変換回路の出力電圧を分圧する手段と前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路からの分圧電圧が等しくなるように制御する制御手段とを有し、前記第2の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は並列接続された複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなる。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は並列接続された複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなる。
あるいは、本発明においては、定電流で駆動される第1と第2の電流−電圧変換回路と前記第2の電流−電圧変換回路の出力電圧を分圧する手段と前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路からの分圧電圧が等しくなるように制御する制御手段とを有し、前記第2の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は並列接続された複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなる。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は並列接続された複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなる。
あるいは、本発明においては、第1と第2の電流−電圧変換回路と前記第2の電流−電圧変換回路の出力電圧を分圧する手段と前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路からの分圧電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3の電流−電圧変換回路と前記第1と第2と第3の電流−電圧変換回路を駆動するカレントミラー回路を有し、前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は並列接続された複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は並列接続された複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の端子電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧が等しくなるように制御する制御手段と前記第1と第2の電流−電圧変換回路を駆動する非線形カレントミラー回路と、第3の電流−電圧変換回路を駆動し前記第1の電流−電圧変換回路または前記第2の電流−電圧変換回路のいずれかを駆動する電流に比例する線形カレントミラー回路を有し、前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに抵抗が並列接続されて前記中間端子電圧を出力する手段を有し、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに抵抗が並列接続されて前記中間端子電圧を出力する手段を有し、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の端子電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧が等しくなるように制御する制御手段と前記第1と第2と第3の電流−電圧変換回路を駆動するカレントミラー回路を有し、前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続された抵抗からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗と複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに抵抗が並列接続されて前記中間端子電圧を出力する手段を有し、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続された抵抗からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗と複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに抵抗が並列接続されて前記中間端子電圧を出力する手段を有し、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
あるいは、本発明においては、第1の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧と第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧が等しくなるように制御する制御手段と前記第1と第2と第3の電流−電圧変換回路を駆動するカレントミラー回路を有し、前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と抵抗が並列接続されて前記中間端子電圧を出力する手段を有し、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗と複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに抵抗が並列接続されて前記中間端子電圧を出力する手段を有し、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と抵抗が並列接続されて前記中間端子電圧を出力する手段を有し、前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗と複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらにそれらに抵抗が並列接続されて前記中間端子電圧を出力する手段を有し、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
あるいは、本発明においては、ドレインが抵抗を介して接地され、ゲートが直接接地され、ソースが正の温度特性を有する電流で駆動されるMOSトランジスタを有し、MOSトランジスタのドレイン−ソース間電圧を分圧する手段を有し、前記分圧電圧を基準電圧とする。
あるいは、本発明においては、第1と第2の電流−電圧変換回路と前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の端子電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3の電流−電圧変換回路と前記第1と第2と第3の電流−電圧変換回路を駆動するカレントミラー回路を有し、前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は並列接続された複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続された抵抗とこれらに直列接続された抵抗からなり、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は並列接続された複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続された抵抗とこれらに直列接続された抵抗からなり、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
あるいは、本発明においては、第1と第2の電流−電圧変換回路と前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の端子電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3の電流−電圧変換回路と前記第1と第2と第3の電流−電圧変換回路を駆動するカレントミラー回路を有し、前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と抵抗が並列接続されてなり、前記第2の電流−電圧変換回路は並列接続された複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続された抵抗とこれらに直列接続された抵抗からなり、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と抵抗が並列接続されてなり、前記第2の電流−電圧変換回路は並列接続された複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続された抵抗とこれらに直列接続された抵抗からなり、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
あるいは、本発明においては、第1と第2の電流−電圧変換回路と前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の端子電圧が等しくなるように制御する制御手段と第3の電流−電圧変換回路と前記第1と第2と第3の電流−電圧変換回路を駆動するカレントミラー回路を有し、前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とする基準電圧発生回路において、
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続された抵抗とこれらに直列接続された抵抗とさらにこれらに並列接続された抵抗からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は並列接続された複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続された抵抗とこれらに直列接続された抵抗とさらにこれらに並列接続された抵抗からなり、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
前記第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続された抵抗とこれらに直列接続された抵抗とさらにこれらに並列接続された抵抗からなり、前記第2の電流−電圧変換回路は並列接続された複数個のダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と並列接続された抵抗とこれらに直列接続された抵抗とさらにこれらに並列接続された抵抗からなり、前記第3の電流−電圧変換回路は抵抗からなる。
本発明の第1の効果は、変動を最小にできる、ということである。その理由は、本発明においては、制御ループ内に取り込み基準電圧を被制御電圧としているからである。
本発明の第2の効果は、バラツキに対する影響を低減できる、ということである。その理由は、本発明においては、比較される2つの電流−電圧変換回路と出力回路の回路トポロジを同一にできるからである。
本発明の第3の効果は、低電圧で動作させることができる、ということである。その理由は、本発明においては、出力電圧が定電圧値に設定されるからである。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図21は、本発明(請求項1)のCMOS基準電圧発生回路の回路構成を示す図である。
図21において、第1の電流−電圧変換回路(I-V1)には、電流I1が流し込まれて端子電圧VAを発生し、この電圧が基準電圧Vrefとして出力される。また、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)には、電流I2が流し込まれて端子電圧VBを発生し、この電圧が、基準電圧Vref'として出力される。
電流I1および電流I2はカレントミラー回路から供給される。このカレントミラー回路は、MOSトランジスタM1、M2から構成され、MOSトランジスタM1から電流I1が供給され、MOSトランジスタM2から電流I2が供給されている。カレントミラー回路は、OP amp(AP1)の出力電圧で、MOSトランジスタM1とMOSトランジスタM2の共通ゲートが制御されている。
OP amp(AP1)の逆相入力端子(−)は、第1の電流−電圧変換回路(I-V1)に接続され、正相入力端子(+)は第2の電流−電圧変換回路(I-V2)に接続されている。
このOP amp(AP1)により、第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子電圧VAと第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子電圧VBとが等しい電圧になるように制御される。
これらの端子電圧VAとVBは、それぞれ基準電圧VrefとVref'に等しく、したがって、基準電圧VrefまたはVref'は、制御ループ内に取り込まれており、新たな出力回路を必要としない。
また、基準電圧VrefとVref'は温度特性が相殺され、電源電圧VDDが変動しても、一定な電圧となるから、OP amp(AP1)の正相・逆相入力端子が常に一定電圧となり、動作点が固定される。
ただし、第1の電流−電圧変換回路(I-V1)および第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を全く同一の回路構成とすると、動作点が無数となって、定まらないために、ここでは第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と第2の電流−電圧変換回路(I-V2)では、回路トポロジを揃えて、素子バラツキに対して、同一に特性が変化する方が好ましい。
ここでは、簡単にするために、起動回路(スタートアップ回路)は省略してある。以下の動作説明や各実施例についても、起動回路(スタートアップ回路)に関しては省略するものとする。
<実施例1>
図22は、本発明(請求項2)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
図22は、本発明(請求項2)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
図22において、MOSトランジスタM1とM2はカレントミラー回路を構成し、共通ゲート電圧は、OP amp(AP1)により、OP amp(AP1)の2つの入力端子(+)と入力端子(−)の電圧が等しくなるように制御され、それによりカレントミラー回路に流れる電流I1、I2が決定される。
ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路(抵抗R1とダイオードD1からなる)と第2の電流−電圧変換回路(抵抗R4とダイオードD2からなる)は、いずれも抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されている。
したがって、この第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では回路トポロジが同一である。
このように、第1と第2の電流−電圧変換回路の回路トポロジを統一することで、回路動作が同一になり、プロセスにゆらぎが生じても、その変動は同じように変化するものと期待でき、出力電圧の電圧特性は製造バラツキに対して小さくなるものと期待される。
ただし、第1の電流−電圧変換回路および第2の電流−電圧変換回路を全く同一の回路構成とすると動作点が無数となって定まらないために、ここでは、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では、ダイオードの個数が異なるものとする。
比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードD1とし、第2の電流−電圧変換回路では、2〜4個のダイオードD2を並列接続することを考える。4個並列接続されたダイオードD2の共通アノードは抵抗R2を介してOP amp(AP1)の正相入力端子(+)に接続されている。
図22において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
図2において、カレントミラー回路からの出力電流I1、I2が等しいとすると、
I1=I2 (42)
となる。
I1=I2 (42)
となる。
したがって、
VA=R1I1+VF1 (43)
VB=R2I2+VF2
=R2I1+VF2
=VA (44)
となる。
VA=R1I1+VF1 (43)
VB=R2I2+VF2
=R2I1+VF2
=VA (44)
となる。
したがって、
ΔVF=VF1−VF2=(R2−R1)I1=ΔRI1=VTln(N) (45)
となる。
ΔVF=VF1−VF2=(R2−R1)I1=ΔRI1=VTln(N) (45)
となる。
ただし、R2>R1(ΔR >0)である。
ここで、{VF1+(R1/ΔR)VTln(N)}は、温度特性が相殺された1.2V前後の電圧値である。具体的には、VF1は、およそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つ。したがって、温度特性が相殺されるためには、(R1/ΔR)ln(N)の値は22.27となる。また、VTは常温では26mVであるから、(R1/ΔR)VTln(N)は、常温ではおよそ579mVとなる。したがって、VF1が常温で626mVであるとすると、{VF1+(R1/ΔR)VTln(N)}はほぼ1.205Vとなる。
同様に、{VF2+(R2/ΔR)VTln(N)}も温度特性が相殺された1.205V前後の電圧値である。具体的にはVF2はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つ。
したがって、温度特性が相殺されるためには(R2/ΔR)ln(N)の値は22.27より1大きな値、すなわち23.27となる。また、VTは常温では26mVであるから、(R2/ΔR)VTln(N)は常温ではおよそ605mVとなる。したがって、VF2が常温で600mVであるとすると、{VF2+(R2/ΔR)VTln(N)}はほぼ1.205Vとなる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.8V時に、N=4に設定し、R1=16.3kΩ、R2=17.0305kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で1.33307V、
27℃で1.33837V、
107℃で1.3322Vと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.47%になった。
Vrefの値は、
−53℃で1.33307V、
27℃で1.33837V、
107℃で1.3322Vと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.47%になった。
<実施例2>
図23は、本発明(請求項3)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。被制御電圧を基準電圧にする本願の発明において、1.205Vより低い基準電圧を得る分かり易い方法を示している。
図23は、本発明(請求項3)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。被制御電圧を基準電圧にする本願の発明において、1.205Vより低い基準電圧を得る分かり易い方法を示している。
図23において、MOSトランジスタM1とM2はカレントミラー回路を構成し、共通ゲート電圧は、OP amp(AP1)により、OP amp(AP1)の2つの入力端子電圧が等しくなるように制御され、それによりカレントミラー回路(M1、M2)に流れる電流I1、I2が決定される。
ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と第2の電流−電圧変換回路(I-V1)はいずれも抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらに抵抗が並列接続されている。
したがって、この第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と第2の電流−電圧変換回路(I-V1)では回路トポロジが同一である。
このように、第1と第2の電流−電圧変換回路(I-V変換回路)の回路トポロジを統一することで回路動作が同一になり、プロセスにゆらぎが生じてもその変動は同じように変化するものと期待でき、出力電圧の電圧特性は製造バラツキに対して小さくなるものと期待される。
ただし、第1の電流−電圧変換回路および第2の電流−電圧変換回路を全く同一の回路構成とすると動作点が無数となって定まらないために、ここでは並列接続される2つの抵抗値は等しくするが、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。
比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。
具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードD1とし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードD2を並列接続することを考える。
図23において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
ここで、カレントミラー回路からの出力電流I1、I2が等しいとすると、
I1=I2 (48)
となる。
I1=I2 (48)
となる。
また、電流I1は、ダイオードD1に流れるI1Aと、直列抵抗(R3a+R3b)に流れるI1Bとに分流される。
同様に、電流I2は、抵抗R2とN個並列接続されたダイオードD2に共通に流れるI2Aと直列抵抗(R4a+R4b)に流れるI2Bとに分流される。
したがって、
I1=I1A+I1B (49)
I2=I2A+I2B (50)
である。
I1=I1A+I1B (49)
I2=I2A+I2B (50)
である。
ここで、ダイオードD1、D2のそれぞれに並列接続される抵抗(R3a、R3b)、(R4a、R4b)の抵抗値が等しいとすると、
R3a+R3b=R4a+R4b (51)
である。
R3a+R3b=R4a+R4b (51)
である。
したがって、電圧VAと電圧VBが等しく制御されると、それぞれの直列抵抗(R3a+R3b)、( R4a+R4b)に流れる電流が等しくなり、
I1B=I2B (52)
となる。
I1B=I2B (52)
となる。
また、(45)式より、
I1A=I2A (53)
となる。
I1A=I2A (53)
となる。
したがって、
VA=R1I1A+VF1 (54)
VB=R2I2A+VF2
=R2I1A+VF2
=VA (55)
となる。
VA=R1I1A+VF1 (54)
VB=R2I2A+VF2
=R2I1A+VF2
=VA (55)
となる。
したがって、
ΔVF=VF1−VF2
=(R2−R1)I1A
=ΔRI1A=VTln(N) (56)
となる。
ΔVF=VF1−VF2
=(R2−R1)I1A
=ΔRI1A=VTln(N) (56)
となる。
ただし、R2>R1(ΔR>0)である。
ここで、{VF1+(R1/ΔR)VTln(N)}は、温度特性が相殺された1.2V前後の電圧値である。具体的には、VF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つ。
したがって、温度特性が相殺されるためには(R1/ΔR)ln(N)の値は22.27となる。また、VTは常温では26mVであるから、(R1/ΔR)VTln(N)は常温ではおよそ579mVとなる。したがって、VF1が常温で626mVであるとすると、{VF1+(R1/ΔR)VTln(N)}はほぼ1.205Vとなる。
同様に、{VF2+(R2/ΔR)VTln(N)}も温度特性が相殺された1.2V前後の電圧値である。具体的にはVF2は、およそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つ。したがって、温度特性が相殺されるためには(R2/ΔR)ln(N)の値は22.27より1大きな値、すなわち23.27となる。また、VTは常温では26mVであるから、(R2/ΔR)VTln(N)は常温ではおよそ605mVとなる。したがって、VF2が常温で600mVであるとすると、{VF2+(R2/ΔR)VTln(N)}はほぼ1.205Vとなる。
こうして得られる基準電圧Vref3、Vref4は1.2V以下の一定電圧であり、いずれも温度特性が相殺(補償)された定電圧である。したがって、基準電圧として利用できる。
このように、図22に示した基準電圧発生回路に、直列抵抗(R3a+R3b)と(R4a+R4b)をそれぞれ並列接続しても、抵抗値の和が等しければ得られる基準電圧には何も変化がない。
<実施例3>
図24は、本発明(請求項4)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図24おいて、MOSトランジスタM1とM2はカレントミラー回路を構成し、共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御され、それによりカレントミラー回路に流れる電流I1、I2が決定される。ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらに抵抗が並列接続されその中間電圧が被制御電圧となっている。
図24は、本発明(請求項4)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図24おいて、MOSトランジスタM1とM2はカレントミラー回路を構成し、共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御され、それによりカレントミラー回路に流れる電流I1、I2が決定される。ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらに抵抗が並列接続されその中間電圧が被制御電圧となっている。
したがって、この第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と第2の電流−電圧変換回路(I-V2)では、回路トポロジが同一である。
このように、第1と第2の電流−電圧変換回路(I−V変換回路)の回路トポロジを統一することで回路動作が同一になり、プロセスにゆらぎが生じてもその変動は同じように変化するものと期待でき、出力電圧の電圧特性は製造バラツキに対して小さくなるものと期待される。
ただし、第1の電流−電圧変換回路および第2の電流−電圧変換回路を全く同一の回路構成とすると動作点が無数となって定まらないために、ここでは並列接続される2つの抵抗値は等しくし中間電圧も等しくなるように分圧比も等しくするが、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードとし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードを並列接続することを考える。
本実施例の動作を以下に説明する。図24において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
ここで、カレントミラー回路からの出力電流が等しいとすると、
I1=I2 (61)
となる。
I1=I2 (61)
となる。
また、電流I1はダイオードD1に流れるI1Aと直列抵抗(R3a+R3b)に流れるI1Bとに分流される。
同様に、電流I2は直列接続される抵抗R1とN個並列接続されたダイオードD2に共通に流れるI2Aと直列抵抗(R4a+R4b)に流れるI2Bとに分流される。
したがって、
I1=I1A+I1B (62)
I2=I2A+I2B (63)
である。
I1=I1A+I1B (62)
I2=I2A+I2B (63)
である。
ここで、ダイオードD1、D2にそれぞれ並列接続される抵抗(R3a、R3b)、(R4a、R4b)の抵抗値が等しいとすると、
R3a+R3b=R4a+R4b (64)
である。
R3a+R3b=R4a+R4b (64)
である。
また、分圧比を等しくすると、
R3a=R4a (65)
R3b=R4b (66)
である。
R3a=R4a (65)
R3b=R4b (66)
である。
したがって、電圧VAと電圧VBが等しく制御されると、それぞれの直列抵抗(R3a+R3b)、( R4a+R4b)に流れる電流が等しくなり、
I1B=I2B (67)
となる。
I1B=I2B (67)
となる。
また、(61)式より、
I1A=I2A (68)
となる。
I1A=I2A (68)
となる。
したがって、MOSトランジスタM1のドレイン電圧VD1は
VD1=R1I1A+VF1 (69)
となる。
VD1=R1I1A+VF1 (69)
となる。
またMOSトランジスタM2のドレイン電圧VD2は
VD2=R2I2A+VF2
=R2I1A+VF2
=VD1 (70)
となる。
VD2=R2I2A+VF2
=R2I1A+VF2
=VD1 (70)
となる。
したがって、
ΔVF=VF1−VF2
=(R2−R1)I1A
=ΔRI1A=VTln(N) (71)
となる。ただし、R2>R1(ΔR>0)である。
ΔVF=VF1−VF2
=(R2−R1)I1A
=ΔRI1A=VTln(N) (71)
となる。ただし、R2>R1(ΔR>0)である。
ここで、{VF1+(R1/ΔR)VTln(N)}は、温度特性が相殺された1.2V前後の電圧値である。具体的にはVF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つ。したがって、温度特性が相殺されるためには(R1/ΔR)ln(N)の値は22.27となる。また、VTは常温では26mVであるから、(R1/ΔR)VTln(N)は常温ではおよそ579mVとなる。
したがって、VF1が常温で626mVであるとすると、{VF1+(R1/ΔR)VTln(N)}はほぼ1.205Vとなる。さらに、抵抗R3aとR3bとで分圧され、1.205VのR3b/(R3a+R3b)(<1)倍の電圧となり、低電圧の基準電圧Vrefが得られる。
同様に、{VF2+(R2/ΔR)VTln(N)}も温度特性が相殺された1.2V前後の電圧値である。具体的には、VF2はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つ。したがって、温度特性が相殺されるためには、(R2/ΔR)ln(N)の値は22.27より1大きな値、すなわち23.27となる。また、VTは常温では26mVであるから、(R2/ΔR)VTln(N)は常温ではおよそ605mVとなる。
したがって、VF2が常温で600mVであるとすると、{VF2+(R2/ΔR)VTln(N)}はほぼ1.205Vとなる。さらに、抵抗R4aとR4bとで分圧され、1.205VのR4b/(R4a+R4b)(<1)倍の電圧となり、低電圧の基準電圧Vrefが得られる。
この場合にも、図22に示した基準電圧発生回路に直列抵抗(R3a+R3b)と(R4a+R4b)をそれぞれ並列接続しても抵抗値の和が等しければ得られる基準電圧は単に分圧されるだけで回路動作上は何も変化がない。
<実施例4>
図25は、本発明(請求項5)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。回路トポロジは、図23と同じく見える。しかし、並列接続された抵抗R3とR4を異ならせることで、基準電圧Vref(Vref')を1.205Vよりも低くなるようにしている。
図25は、本発明(請求項5)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。回路トポロジは、図23と同じく見える。しかし、並列接続された抵抗R3とR4を異ならせることで、基準電圧Vref(Vref')を1.205Vよりも低くなるようにしている。
図25において、MOSトランジスタM1とM2はカレントミラー回路を構成し、共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP amp(AP1)の2つの入力端子電圧が等しくなるように制御され、それによりカレントミラー回路に流れる電流I1、I2が決定される。
ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらに抵抗R3、R4がそれぞれ並列接続されている。
したがって、この第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では回路トポロジが同一である。このように、第1と第2の電流−電圧変換回路の回路トポロジを統一することで回路動作が同一になり、プロセスにゆらぎが生じてもその変動は同じように変化するものと期待でき、出力電圧の電圧特性は製造バラツキに対して小さくなるものと期待される。ただし、第1の電流−電圧変換回路および第2の電流−電圧変換回路を全く同一の回路構成とすると動作点が無数となって定まらないために、ここでは並列接続される2つの抵抗R3、R4の抵抗値は等しくするが、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。
比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードD1とし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードD2を並列接続することを考える。
本実施例の動作を以下に説明する。図25において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。ここで、カレントミラー回路からの出力電流が等しいとすると、
I1=I2 (74)
となる。
I1=I2 (74)
となる。
また、電流I1はダイオードD1に流れるI1Aと抵抗R3に流れるI1Bとに分流される。同様に電流I2は直列接続される抵抗R1とN個並列接続されたダイオードD2に共通に流れるI2Aと抵抗R4に流れるI2Bとに分流される。
したがって、
I1=I1A+I1B (75)
I2=I2A+I2B (76)
である。
I1=I1A+I1B (75)
I2=I2A+I2B (76)
である。
ここで、並列接続される抵抗値が異なるとすると、
R3≠R4 (77)
である。
R3≠R4 (77)
である。
したがって、電圧VAと電圧VBが等しく制御されると、それぞれの抵抗R3、R4に流れる電流が異なり、
I1B≠I2B (78)
である。
I1B≠I2B (78)
である。
ここで、(VF1+R1I1)は温度特性を相殺した1.2V前後の電圧値に設定できる。具体的には、VF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、抵抗の温度特性を無視すると、電流I1には正の温度特性を持たせ、これまでのように絶対温度に比例する電流、VTln(N)/ΔRにほぼ等しくなれば良い。ここで、 VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つ。したがって、温度特性が相殺されるためには(R1/ΔR)ln(N)の値は22.27となる。また、VTは常温では26mVであるから、(R1/ΔR)VTln(N)は常温ではおよそ579mVとなる。したがって、VF1が常温で626mVであるとすると、{VF1+(R1/ΔR)VTln(N)}はほぼ1.205Vとなる。
同様に、(VF2+R2I2)も温度特性を相殺した1.2V前後の電圧値に設定できる。具体的にはVF2はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、抵抗の温度特性を無視すると、電流I2には正の温度特性を持たせ、これまでのように絶対温度に比例する電流、VTln(N)/ΔRにほぼ等しくなれば良い。ここで、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つ。したがって、温度特性が相殺されるためには(R2/ΔR)ln(N)の値は22.27より1大きな値、すなわち23.27となる。また、VTは常温では26mVであるから、(R2/ΔR)VTln(N)は常温ではおよそ605mVとなる。したがって、VF2が常温で600mVであるとすると、{VF2+(R2/ΔR)(VTln(N))}はほぼ1.205Vとなる。
さらに、VA=VBとなるから、ΔR=R2−R1とおいて、
VF1+R1I1=VF1+(R1/ΔR)VTln(N) (83)
VF2+R2I2=VF2+(R2/ΔR)VTln(N) (84)
が成り立つものと仮定すると、
が成り立たなければならない。
VF1+R1I1=VF1+(R1/ΔR)VTln(N) (83)
VF2+R2I2=VF2+(R2/ΔR)VTln(N) (84)
が成り立つものと仮定すると、
が成り立たなければならない。
すなわち、抵抗R2を抵抗R1よりも少し大きな値に設定し、さらに抵抗R4を抵抗R3よりも多少大きな値に設定すれば条件を満足させることができるものと期待できる。
こうして得られる基準電圧Vref3、Vref4は(81)式と(82)式に示したように、1.205V以下の一定電圧であり、いずれも温度特性が相殺された定電圧である。したがって、基準電圧として利用できる。
このように、図25に示した基準電圧発生回路は、図23に示した基準電圧発生回路において直列抵抗(R3a+R3b)(=R3)と(R4a+R4b)(=R4)をそれぞれ並列接続してそれぞれの抵抗値の和(R3とR4に相当)を異ならせただけである。たったこれだけで基準電圧発生回路の動作が変わり低電圧の基準電圧が得られるようになる訳である。
なお、図25に示した抵抗R1とダイオードD1が直列接続されてさらにそれに抵抗R3が並列接続されてなる電流−電圧変換回路に正の温度特性を持つ電流I1(具体的には絶対温度に比例する電流IPTAT)を流し込んで温度特性が相殺された1.205V以下の定電圧を得るやり方は、上述したH. Neuteboom et al.のやり方であるが、彼らの論文(“A DSP-Based Hearing Instrument IC,” IEEE Journal of Solid-State Circuits, Vol. 32, No. 11, pp. 1790-1806, Nob. 1997.)は17ページに亘る長文であり、論文の題名からも分かるように、彼らはこの分野の専門家ではなく、基準電圧発生回路に関してはたった1ページを割いたに止まる。
また、この論文に関する彼らの専門分野内の新たな技術は2件ほど特許出願されて登録となっているが、彼らの専門分野外であったこの基準電圧発生回路に関しては何も特許出願もされなかった。
したがって、この分野の専門家の目に留まることもなく、しかも図面の抵抗の番号と導入式の抵抗の番号が入れ違えになっており、その上に彼らの設計値を彼らの導入式に代入しても彼らが実現できたと主張する基準電圧値が得られないために長らく無視されてきた。
本願発明者が特許第3638530号(US Patent No. 6,528,979 B2(Mar. 4, 2003))で最初に従来技術として参照してようやくその技術が明らかになった。2004年に至ってようやく論文にreferされるようになった。(ISCAS'04 Vol. 1, pp. I-397-400, 23-26 May 2004が初出。)
しかし、この本願図25においては得られる基準電圧Vref、Vref'はそれぞれダイオードに直列に接続される抵抗とこれらに並列接続される抵抗を用いて式(81)と式(82)のように表わされ、VF1やVF2が想定値から乖離した場合にはVA=VBとなり得るそれぞれの抵抗値を設定することはもともとシヴィアである。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.5V時に、N=4に設定し、R1=16.5kΩ、R2=R3=50kΩ、R4=17.5kΩ、R5=48kΩ、R6=50kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で942.2mV、
27℃で946.25mV、
103℃で940.37mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.65%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で942.2mV、
27℃で946.25mV、
103℃で940.37mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.65%に抑えられている。
<発明の他の実施の形態>
図26は、本発明請求項5に記載の第2の実施例の回路構成を示す図である。図25では、これまでのように、カレントミラー回路には線形カレントミラー回路、具体的には単純カレントミラー回路を用いた。しかも、抵抗R3と抵抗R4の値を異ならせるだけで低電圧基準電圧発生回路を実現していた。OP ampのオフセット等の問題が発生すると所望の動作点からズレ、回路が所望の動作点の近傍では起動できなくなる場合も想定できよう。
図26は、本発明請求項5に記載の第2の実施例の回路構成を示す図である。図25では、これまでのように、カレントミラー回路には線形カレントミラー回路、具体的には単純カレントミラー回路を用いた。しかも、抵抗R3と抵抗R4の値を異ならせるだけで低電圧基準電圧発生回路を実現していた。OP ampのオフセット等の問題が発生すると所望の動作点からズレ、回路が所望の動作点の近傍では起動できなくなる場合も想定できよう。
図26は、こうした場合を想定して、I1=I2とならない場合にも回路が起動し、所望の動作点であるI1=I2に近づいていくように、カレントミラー回路を線形カレントミラー回路から非線形カレントミラー回路、具体的にはワイドラー(Widlar) カレントミラー回路に変更した場合の回路図である。I1=I2の動作点から多少ズレて、I1<I2となっても、逆にI1>I2となっても動作点が存在し得る。図26と図25との違いは、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路を駆動するカレントミラー回路が非線形カレントミラー回路(図26ではM1のソースと電源間に抵抗R5を備えている)か線形カレントミラー回路かの点である。
これまでに詳しく説明したように、線形カレントミラー回路では両者の電流比が固定されるために、定数の値が所望の特性が得られるべき設定値から多少でもブレた場合やOP ampのオフセット等の問題が発生すると、所望の動作点に到達できない場合が発生し得る。
したがって、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路を駆動するカレントミラー回路を非線形カレントミラー回路に変更することで第1の電流−電圧変換回路を駆動する電流I1と第2の電流−電圧変換回路を駆動する電流I2の関係を、所望の動作点であるI1=I2の近傍の値、具体的にはI1>I2、I1<I2を取ることができるようになり、第1の電流−電圧変換回路の端子電圧VAと第2の電流−電圧変換回路の端子電圧VBが等しくなるように制御されるようになる。
図26において、抵抗R5がソース抵抗として挿入されたMOSトランジスタM1とM2は非線形カレントミラー回路(Widlar current mirror)を構成し、共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP amp(AP1)の2つの入力端子電圧が等しくなるように制御され、それによりカレントミラー回路に流れる電流I1、I2が決定される。
ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらに抵抗が並列接続されている。
したがって、この第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では回路トポロジが同一である。このように、第1と第2の電流−電圧変換回路(I−V変換回路)の回路トポロジを統一することで回路動作が同一になり、プロセスにゆらぎが生じてもその変動は同じように変化するものと期待でき、出力電圧の電圧特性は製造バラツキに対して小さくなるものと期待される。ただし、第1の電流−電圧変換回路および第2の電流−電圧変換回路を全く同一の回路構成とすると動作点が無数となって定まらないために、ここでは並列接続される2つの抵抗値は等しくするが、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードとし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードを並列接続することを考える。
本実施例の動作を以下に説明する。図26において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
ここで、カレントミラー回路からの出力電流をそれぞれI1、I2とする。線形カレントミラー回路では両者の電流比が固定されるために、定数の値が所望の特性が得られるべき設定値I1=I2から多少でもブレた場合に、所望の動作点に到達できない場合が発生し得るが、図26のように、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路を駆動するカレントミラー回路を非線形カレントミラー回路に変更すると、第1の電流−電圧変換回路を駆動する電流I1と第2の電流−電圧変換回路を駆動する電流I2の関係を、所望の動作点であるI1=I2の近傍の値、具体的にはI1>I2、I1<I2を取ることができるようになり、第1の電流−電圧変換回路の端子電圧VAと第2の電流−電圧変換回路の端子電圧VBが等しくなるように制御されるようになる。
したがって、図25に示した実施例の動作説明に示した式(74)〜式(82)が同様に成り立ち、1.205V以下の温度特性が相殺された基準電圧が得られる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.5V時に、N=4、K1=2に設定し、R1=18.3kΩ、R2=19.38kΩ、R3=36.6kΩ、R4=41.5kΩ、R5=1.8kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で876mV、
27℃で899mV、
107℃で877mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は2.6%と大きく現れている。
Vrefの値は、
−53℃で876mV、
27℃で899mV、
107℃で877mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は2.6%と大きく現れている。
<実施例5>
図27は、本発明請求項6に記載されたCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。上述したH. Neuteboom et al.の提案した出力回路を第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路に用いるには、それぞれ並列接続される抵抗を分割して電圧分圧された2つの電圧が等しくなるように制御する方法も考えられる。
図27は、本発明請求項6に記載されたCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。上述したH. Neuteboom et al.の提案した出力回路を第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路に用いるには、それぞれ並列接続される抵抗を分割して電圧分圧された2つの電圧が等しくなるように制御する方法も考えられる。
図27において、MOSトランジスタM1とM2はカレントミラー回路を構成し、共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御され、それによりカレントミラー回路に流れる電流I1、I2が決定される。
ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらに抵抗が並列接続されその分圧電圧が被制御電圧となっている。したがって、この第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では回路トポロジが同一である。このように、第1と第2の電流−電圧変換回路(I−V変換回路)の回路トポロジを統一することで回路動作が同一になり、プロセスにゆらぎが生じてもその変動は同じように変化するものと期待でき、出力電圧の電圧特性は製造バラツキに対して小さくなるものと期待される。ただし、第1の電流−電圧変換回路および第2の電流−電圧変換回路では定数が異なり、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数も異なるものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードとし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードを並列接続することを考える。
本実施例の動作を以下に説明する。 図27において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
ここで、カレントミラー回路からの出力電流が等しいとすると、
I1=I2 (87)
となる。
I1=I2 (87)
となる。
また、電流I1はダイオードD1に流れるI1Aと直列抵抗(R3a+R3b)に流れるI1Bとに分流される。同様に電流I2は直列接続される抵抗R1とN個並列接続されたダイオードD2に共通に流れるI2Aと直列抵抗(R4a+R4b)に流れるI2Bとに分流される。
したがって、
I1=I1A+I1B (88)
I2=I2A+I2B (89)
である。
I1=I1A+I1B (88)
I2=I2A+I2B (89)
である。
また、MOSトランジスタM1のドレイン電圧VD1はVref'となり、MOSトランジスタM2のドレイン電圧VD2はVrefとなっている。
ここで、(VF1+R1I1)は温度特性が相殺された1.2V前後の電圧値である。具体的にはVF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持つ。
したがって、温度特性が相殺されるためにはR1I1の温度特性は1.9mV/℃の正の温度特性となる。さらに、抵抗R3aとR3bとで分圧され、1.205Vの(R3a+R3b)/(R1+R3a+R3b)(<1)倍の電圧となり、低電圧の基準電圧Vrefが得られる。
同様に、({VF2+R2I2)も温度特性が相殺された1.2V前後の電圧値である。具体的にはVF2はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持つ。したがって、温度特性が相殺されるためにはR2I2の温度特性は1.9mV/℃の正の温度特性となる。さらに、抵抗R4aとR4bとで分圧され、1.205Vの(R4a+R4b)/(R2+R4a+R4b)(<1)倍の電圧となり、低電圧の基準電圧Vrefが得られる。
<実施例6>
図28は、本発明(請求項7)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図28において、MOSトランジスタM1、M2、M3とM4はカレントミラー回路を構成し、共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御され、それによりカレントミラー回路に流れる電流I1、I2、I3、I4が決定される。
図28は、本発明(請求項7)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図28において、MOSトランジスタM1、M2、M3とM4はカレントミラー回路を構成し、共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御され、それによりカレントミラー回路に流れる電流I1、I2、I3、I4が決定される。
ここで、第1の電流−電圧変換回路はダイオードD1(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)であり、第2の電流−電圧変換回路は抵抗R1とダイオードD2(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されている。
また、比較される第3の電流−電圧変換回路と第4の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗R4、R5からなる。
さらに第1の電流−電圧変換回路(D1)と第3の電流−電圧変換回路(R4)間は抵抗R2で接続され、第2の電流−電圧変換回路(R1、D2)と第4の電流−電圧変換回路(R5)間も抵抗(R3)で接続されている。したがって、この第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では回路トポロジが異なる。
ここでは第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路は異なるが、第3の電流−電圧変換回路と第4の電流−電圧変換回路は同一である。また、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路のダイオードD1と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオードD2(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には、第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードD1とし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードD2を並列接続することを考える。
本実施例の動作を以下に説明する。図28において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
カレントミラー回路からの出力電流が等しいとすると、
I1=I2=I3=I4 (99)
となる。
I1=I2=I3=I4 (99)
となる。
さらに、電流I1はダイオードD1に流れるI1Aと抵抗R2から抵抗R4に流れるI1Bとに分流される。ここで、Vrefの値をダイオードの順方向電圧(0.6V)以下に設定すると分流される電流I1Bは正になり、Vrefの値をダイオードの順方向電圧(0.6V)以上に設定すると分流される電流I1Bは負になる。同様に電流I2は直列接続される抵抗R1とN個並列接続されたダイオードD2に共通に流れるI2Aと抵抗R3から抵抗R5に流れるI2Bとに分流される。
したがって、
I1=I1A+I1B (100)
I2=I2A+I2B (101)
である。
I1=I1A+I1B (100)
I2=I2A+I2B (101)
である。
ここで、抵抗値が等しく、R2=R3、R4=R5とする。したがって、電圧VAと電圧VBが等しくなるように制御されると、それぞれの抵抗R4、R5に流れる電流が等しくなり、
I3+I1B=I4+I2B (102)
となる。
I3+I1B=I4+I2B (102)
となる。
ここでI3=I4であるから、
I1B=I2B (103)
である。
I1B=I2B (103)
である。
また、(92)式と(93)式と(94)式より
I1A=I2A (104)
となる。
I1A=I2A (104)
となる。
したがって、
ΔVF=VF1−VF2=VTln(N) (105)
と表わされる。
ΔVF=VF1−VF2=VTln(N) (105)
と表わされる。
ここで、[VF1+{R2/(2R1)}VTln(N)]は温度特性を相殺した1.2V前後の電圧値に設定できる。具体的にはVF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つ。したがって、温度特性が相殺されるためには(R2/2R1)ln(N)の値は22.27となる。また、VTは常温では26mVであるから、(R2/2R1)VTln(N)は常温ではおよそ579mVとなる。したがって、VF1が常温で626mVであるとすると、{VF1+(R2/2R1)VTln(N)}はほぼ1.205Vとなる。
こうして得られる基準電圧Vref、Vref'は(107)式に示したように、抵抗で分圧されて2R4/(R2+2R4)倍される1.205V以下に設定可能な一定電圧であり、いずれも温度特性が相殺された定電圧である。したがって、基準電圧として利用できる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.2V時に、N=4に設定し、R1=1.115kΩ、R2=R3=40kΩ、R4=R5=6kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で315.97mV、
27℃で317.08mV、
103℃で315.96mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.36%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で315.97mV、
27℃で317.08mV、
103℃で315.96mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.36%に抑えられている。
<発明の他の実施の形態>
図29は、本発明(請求項8)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
図29は、本発明(請求項8)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
図28において、制御用OP ampの入力電圧を下げたい場合には抵抗R4とR5をそれぞれ分割してR4a、R4bとR5a、R5bとして分圧電圧を制御用OP ampの入力電圧とすれば良い。ただし、R4a=R5a、R4b=R5bに設定する。
<発明の更なる他の実施の形態>
図30は、本発明(請求項9)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
図30は、本発明(請求項9)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
図28においては、2つの基準電圧出力をOP ampの正相・逆相入力端子に印加して被制御電圧としていた。しかし、カレントミラー回路(M1、M2、M3、M4)からの4つの出力電流I1、I2、I3、I4により駆動される各電流−電圧変換回路端子電圧のうち2つしか被制御電圧としては利用していない。被制御電圧とはならない2つの電流−電圧変換回路端子電圧は、被制御電圧となっている電流−電圧変換回路端子電圧とは抵抗を介して結合されており、制御ループへ影響を及ぼしている。ここで、被制御電圧となる電流−電圧変換回路端子電圧を入れ替えることができることは容易に理解できる。
図30において、MOSトランジスタM1、M2、M3とM4はカレントミラー回路を構成し、共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御され、それによりカレントミラー回路に流れる電流I1、I2、I3、I4が決定される。
ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路はダイオードD1(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)であり、第2の電流−電圧変換回路は抵抗R1とダイオードD2(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されている。また、第3の電流−電圧変換回路と第4の電流−電圧変換回路はいずれも抵抗R4、R5からなる。さらに第1の電流−電圧変換回路と第3の電流−電圧変換回路間は抵抗R2で接続され、第2の電流−電圧変換回路と第4の電流−電圧変換回路間も抵抗R3で接続されている。
したがって、この第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では回路トポロジが異なる。ここでは、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路は異なるが第3の電流−電圧変換回路と第4の電流−電圧変換回路は同一である。また、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードD1とし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードD2を並列接続することを考える。
本実施例の動作を以下に説明する。図30において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
カレントミラー回路(M1、M2、M3、M4)からの出力電流I1、I2、I3、I4が等しいとすると、
I1=I2=I3=I4 (108)
となる。
I1=I2=I3=I4 (108)
となる。
さらに、電流I1はダイオードD1に流れるI1Aと抵抗R2から抵抗R4に流れるI1Bとに分流される。ここで、Vrefの値をダイオードの順方向電圧(0.6V)以下に設定すると分流される電流I1Bは正になり、Vrefの値をダイオードの順方向電圧(0.6V)以上に設定すると分流される電流I1Bは負になる。同様に電流I2は直列接続される抵抗R1とN個並列接続されたダイオードD2に共通に流れるI2Aと抵抗R3から抵抗R5に流れるI2Bとに分流される。
したがって、
I1=I1A+I1B (109)
I2=I2A+I2B (110)
である。
I1=I1A+I1B (109)
I2=I2A+I2B (110)
である。
ここで、抵抗値が等しく、R2=R3、R4=R5とする。したがって、電圧VAと電圧VBが等しく制御されると、それぞれの抵抗R4、R5に流れる電流が等しくなり、
I3+I1B=I4+I2B (111)
となる。
I3+I1B=I4+I2B (111)
となる。
ここでI3=I4であるから、
I1B=I2B (112)
である。
I1B=I2B (112)
である。
また、(109)式と(110)式と(112)式より
I1A=I2A (113)
となる。
I1A=I2A (113)
となる。
ここで、[VF1+{R2/(2R1)}VTln(N)]は温度特性を相殺した1.2V前後の電圧値に設定できる。具体的にはVF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つ。したがって、温度特性が相殺されるためには(R2/2R1)ln(N)の値は22.27となる。また、VTは常温では26mVであるから、(R2/2R1)VTln(N)は常温ではおよそ579mVとなる。したがって、VF1が常温で626mVであるとすると、{VF1+(R2/2R1)VTln(N)}はほぼ1.205Vとなる。
こうして得られる基準電圧Vref、Vref'は、(117)式に示したように、抵抗で分圧されて2R4/(R2+2R4)倍される1.205V以下に設定可能な一定電圧であり、いずれも温度特性が相殺された定電圧である。したがって、基準電圧として利用できる。
<実施例7>
図31は、本発明(請求項10)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。従来回路例で示した特開平11−45125号公報の動作は温度特性が相殺される動作点になるように並列接続される抵抗R2、R4が設定されている。しかし、並列接続される抵抗R2、R4を大きくすれば正の温度特性を持つことになる。このことは、並列接続される抵抗R2、R4を大きくして無限大にすれば、並列接続される抵抗R2、R4を取り去ることになり、この時には、正の温度特性を持つ周知の従来回路になることから明らかである。一方、並列接続される抵抗R2、R4を小さくすると、温度特性が相殺されずに負の温度特性を持つことになる。こうして得られる負の温度特性を持つCTAT(complementary proportional to absolute temperature)電流からはダイオードの順方向電圧(およそ600mV)より小さな負の温度特性を持つ電圧値が得られる。
図31は、本発明(請求項10)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。従来回路例で示した特開平11−45125号公報の動作は温度特性が相殺される動作点になるように並列接続される抵抗R2、R4が設定されている。しかし、並列接続される抵抗R2、R4を大きくすれば正の温度特性を持つことになる。このことは、並列接続される抵抗R2、R4を大きくして無限大にすれば、並列接続される抵抗R2、R4を取り去ることになり、この時には、正の温度特性を持つ周知の従来回路になることから明らかである。一方、並列接続される抵抗R2、R4を小さくすると、温度特性が相殺されずに負の温度特性を持つことになる。こうして得られる負の温度特性を持つCTAT(complementary proportional to absolute temperature)電流からはダイオードの順方向電圧(およそ600mV)より小さな負の温度特性を持つ電圧値が得られる。
始めに、並列接続される抵抗R2、R4を大きくして正の温度特性を持つ場合に設定して低電圧の基準電圧を得るやり方を示す。
図15に示した従来回路においては、新たに出力回路を設けていた。しかし、上述したように、番場基準電圧発生回路においては並列接続される抵抗R2、R4を大きくすれば正の温度特性を持つことになるので、出力回路のダイオードをOP ampで制御されるD1、D2と共有化できる。また、OP ampの2つの入力電圧は2つの出力電圧Vref、Vref'に設定することができる。
回路構成としては、番場基準電圧発生回路を図6に示した回路ではなく、図10に示した並列接続される抵抗R2、R4をそれぞれR2a、R2bと、R4a、R4bに分割し、それぞれの分割点に、共通のカレントミラー回路からそれぞれ抵抗R3、R5を介して電流を流し込み、それぞれ抵抗R3、R5の端子電圧を出力電圧Vref'、Vrefとしている。抵抗R3、R5の一端は、R2aとR2bの接続点と、R4aとR4bの接続点にそれぞれ接続され、他端は、OP amp(AP1)の正相入力端子(+)とトランジスタM4のドレインとVref'、逆相入力端子(−)とトランジスタM3のドレインとVrefに接続されている。
本実施例の動作を以下に説明する。 図31において、トランジスタM1〜M4はカレントミラー回路を構成し、それぞれ電流I1〜I4を出力する。カレントミラー回路(M1〜M4)からの出力電流が等しいとすると、
I1=I2=I3=I4 (118)
となる。
I1=I2=I3=I4 (118)
となる。
さらに、電流I1はダイオードD1に流れるI1Aと抵抗R2a、R2bに流れるI1Bとに分流される。同様に電流I2は直列接続される抵抗R1とN個並列接続されたダイオードD2に共通に流れるI2Aと抵抗R4a、R4bに流れるI2Bとに分流される。
したがって、
I1=I1A+I1B (119)
I2=I2A+I2B (120)
である。
I1=I1A+I1B (119)
I2=I2A+I2B (120)
である。
ここで、抵抗値が等しいとすると
R2a+R2b=R4a+R4b (121)
R2a+R2b=R4a+R4b (121)
また、
R2b=R4b (122)
であるとすると、
R2a=R4a (123)
である。
R2b=R4b (122)
であるとすると、
R2a=R4a (123)
である。
また、
R3=R5 (124)
である。
R3=R5 (124)
である。
したがって、OP amp(AP1)により2つの端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御され、
VX=VF1 (127)
となる。
VX=VF1 (127)
となる。
したがって、
I1a=I2aとなり、
ΔVF=VF1−VF2=VTln(N) (128)
となっている。
I1a=I2aとなり、
ΔVF=VF1−VF2=VTln(N) (128)
となっている。
ここで、[VF1+{(R3+R2b)(R2a+R2b)/(R3+2R2B)(R1)}VTln(N)]は温度特性を相殺した1.2V前後の電圧値に設定できる。具体的には、VF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、抵抗の温度特性が無視でき、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持から、温度特性が相殺されるためには、{(R3+R2b)(R2a+R2b)/(R3+2R2B)(R1)}ln(N)の値は22.27となる。また、VTは常温では26mVであるから、{(R3+R2b)(R2a+R2b)/(R3+2R2B)(R1)}VTln(N)は常温ではおよそ579mVとなる。
したがって、VF1が常温で626mVであるとすると、[VF1+{(R3+R2b)(R2a+R2b)/(R3+2R2B)(R1)}VTln(N)]は、ほぼ1.205Vとなる。
こうして得られる基準電圧Vref、Vref'は(130)式に示したように、抵抗R2a、R2bとR3での分圧電圧で表わされる1.205V以下の一定電圧であり、いずれも温度特性が相殺された定電圧である。したがって、基準電圧として利用できる。
また、基準電圧Vref、Vref'を制御ループ内に持ってきているので変動を抑えられる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.5V時に、N=4に設定し、R1=1kΩ、R2a=R4a=19kΩ、R2b=R4b=2kΩ、R3=R5=10kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で817.11mV、
27℃で820.18mV、
103℃で817.55mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.38%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で817.11mV、
27℃で820.18mV、
103℃で817.55mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.38%に抑えられている。
<発明の他の実施の形態>
図32は、本発明(請求項11)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図32は、図31に示した回路において、OP ampへの入力電圧(VA、VB)を、ダイオードD1、D2にそれぞれ並列接続される抵抗R2a、R2bと、抵抗R4a R4bの端子電圧に変更したものであり、回路動作は同一となっている。
図32は、本発明(請求項11)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図32は、図31に示した回路において、OP ampへの入力電圧(VA、VB)を、ダイオードD1、D2にそれぞれ並列接続される抵抗R2a、R2bと、抵抗R4a R4bの端子電圧に変更したものであり、回路動作は同一となっている。
<発明の更なる他の実施の形態>
図33は、本発明(請求項12)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図33は、図31に示した回路において、OP amp(AP1)への入力電圧(VA、VB)を、ダイオードD1、D2にそれぞれ並列接続される抵抗R2a、R2bと抵抗R4a、R4bのそれぞれの分圧電圧に変更したものであり、回路動作は同一となっている。
図33は、本発明(請求項12)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図33は、図31に示した回路において、OP amp(AP1)への入力電圧(VA、VB)を、ダイオードD1、D2にそれぞれ並列接続される抵抗R2a、R2bと抵抗R4a、R4bのそれぞれの分圧電圧に変更したものであり、回路動作は同一となっている。
このように、OP amp(AP1)への入力電圧を低くする方法は、他にも考えられ、抵抗R3やR5の他方の端子に限定する必要は全くない。抵抗R3やR4をさらに分割する方法や抵抗R3やR5を分割する方法も考えられる。
<実施例8>
図34は、本発明(請求項13)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。ダイオードの順方向電圧(およそ600mV)より小さな負の温度特性を持つ電圧値VCTATが得られれば、それを相殺する正の温度特性を持つ電圧値VPTATも小さくすることができ、低電圧の基準電圧が得られる。
図34は、本発明(請求項13)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。ダイオードの順方向電圧(およそ600mV)より小さな負の温度特性を持つ電圧値VCTATが得られれば、それを相殺する正の温度特性を持つ電圧値VPTATも小さくすることができ、低電圧の基準電圧が得られる。
図9や図16に示した従来回路においては、電流ICPATをダイオードの端子電圧を参照して実現していた。しかし、上述したように、番場基準電圧発生回路においては並列接続される抵抗R2、R4を小さくすれば負の温度特性を持つことになるので、比較的ダイオードの温度特性の非直線性が小さな電流ICPATが得られる。
本実施例の回路構成としては、番場基準電圧発生回路である図6に示した回路において、並列接続される抵抗R2、R4をこれまでよりも小さな値に設定して、CTAP電流回路を実現し、図9や図16に示した従来回路のPTAT電流回路を用いて、ICTATとIPTATを重み付け加算して温度特性を相殺し、抵抗R3に流し込むことで基準電圧が得られる。
本実施例の動作を以下に説明する。図34において、OP amp(AP1)によりVA=VBとなるようにトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、
VA=VB (131)
VA=VB (131)
また、
I1=I2 (132)
である。
I1=I2 (132)
である。
また、I1はダイオードD1に流れるI1Aと抵抗R4に流れるI1Bとに分流される。同様にI2は直列接続される抵抗R1とN個並列接続されたダイオードD2に共通に流れるI2Aと抵抗R2に流れるI2Bとに分流される。
ここで、
R2=R4 (133)
とすると、
I1A=I2A (134)
I1B=I2B (135)
となる。
R2=R4 (133)
とすると、
I1A=I2A (134)
I1B=I2B (135)
となる。
また、
VA=VF1 (136)
VB=VF2+ΔVF (137)
とおけ、
ΔVF=VF1−VF2 (138)
となる。
VA=VF1 (136)
VB=VF2+ΔVF (137)
とおけ、
ΔVF=VF1−VF2 (138)
となる。
R1での電圧降下がΔVFであり、
I2A=ΔVF/R1 (139)
I1B=I2B=VF1/R2 (140)
となる。
I2A=ΔVF/R1 (139)
I1B=I2B=VF1/R2 (140)
となる。
ここで、
ΔVF=VTln(N) (141)
である。ただし、VTは熱電圧である。
ΔVF=VTln(N) (141)
である。ただし、VTは熱電圧である。
したがって、I3(=I2)は
I3=VF1/R2+(VTln(N))/R1
={VF1+(R2/R1)(VTln(N))}/R2 (142)
と表わされる。
I3=VF1/R2+(VTln(N))/R1
={VF1+(R2/R1)(VTln(N))}/R2 (142)
と表わされる。
ここで、VF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つ。したがって、温度特性が相殺される場合には(R2/R1)ln(N)の値は22.27となる。しかし、(R2/R1)ln(N)の値が22.27より大きくなると、電流I3は正の温度特性を持ち、逆に、(R2/R1)ln(N)の値が22.27より小さくなると、電流I3は負の温度特性を持つことになる。ここでは、(R2/R1)ln(N)<22.27として負の温度特性を持つ電流ICTATを得る。
次に、OP amp AP2によりVC=VDとなるようにトランジスタM4とM5の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、
VC=VD (143)
VC=VD (143)
また、
I4=I5 (144)
である。
I4=I5 (144)
である。
また、
VC=VF3 (145)
VD=VF4+ΔVF' (146)
とおけ、
ΔVF'=VF3−VF4 (147)
となる。
VC=VF3 (145)
VD=VF4+ΔVF' (146)
とおけ、
ΔVF'=VF3−VF4 (147)
となる。
R5での電圧降下がΔVF'であり、
ΔVF'=VTln(M) (148)
である。ただし、VTは熱電圧である。
ΔVF'=VTln(M) (148)
である。ただし、VTは熱電圧である。
したがって、I6(=I5)は
I6=ΔVF'/R5
={VTln(M)}/R5 (149)
と表わされる。
I6=ΔVF'/R5
={VTln(M)}/R5 (149)
と表わされる。
ここで、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つ。したがって、電流I6は正の温度特性を持つIPTAT電流となっている。
このようにして得られたICTAT(I3)とIPTAT(I6)を重み付け加算して抵抗R3に流し込むことで、温度特性が相殺された1.205Vよりも低い基準電圧が得られる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.5V時に、N=M=4に設定し、R1=1kΩ、R2=R4=10kΩ、R3=5kΩ、R5=1.28kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で754.78mV、
27℃で757.01mV、
103℃で754.72mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.3%程度に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で754.78mV、
27℃で757.01mV、
103℃で754.72mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.3%程度に抑えられている。
<発明の他の実施の形態>
図35は、本発明(請求項14)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
本実施例は、図34に示したCMOS基準電圧発生回路において、カレントミラー回路に追加されたトランジスタM12はダイオードD12を駆動している。さらに抵抗R12、R13を介してそれぞれダイオードD12と第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路との間が接続されている。
本実施例の動作を以下に説明する。図35において、図34に追加されたトランジスタM12とダイオードD12、抵抗R12、R13はダイオードの温度非直線性を補償する補償回路である。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.5V時に、N=M=4に設定し、R1=1kΩ、R2=R4=10kΩ、R12=R13=3kΩ、R3=5kΩ、R5=1.418kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で631.242mV、
27℃で631.612mV、
107℃で631.228mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.059%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で631.242mV、
27℃で631.612mV、
107℃で631.228mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.059%に抑えられている。
<発明の更なる他の実施の形態>
図36は、本発明(請求項15)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。IPTAT電流は上述したように、(142)式において、(R2/R1)ln(N)>22.27に設定しても得られる。したがって、図36に示されるように、IPTAT電流回路とICTAT電流回路を同一回路トポロジとして、それぞれの並列接続される抵抗を大きくすることでIPTAT電流回路を実現し、それぞれの並列接続される抵抗を小さくすることでICTAT電流回路を実現することができ、こうして得られたICTAT(I3)とIPTAT(I6)を重み付け加算して抵抗R3に流し込むことで、温度特性が相殺された1.205Vよりも低い基準電圧が得られる。
図36は、本発明(請求項15)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。IPTAT電流は上述したように、(142)式において、(R2/R1)ln(N)>22.27に設定しても得られる。したがって、図36に示されるように、IPTAT電流回路とICTAT電流回路を同一回路トポロジとして、それぞれの並列接続される抵抗を大きくすることでIPTAT電流回路を実現し、それぞれの並列接続される抵抗を小さくすることでICTAT電流回路を実現することができ、こうして得られたICTAT(I3)とIPTAT(I6)を重み付け加算して抵抗R3に流し込むことで、温度特性が相殺された1.205Vよりも低い基準電圧が得られる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.5V時に、N=M=4に設定し、R1=1kΩ、R2=R4=10kΩ、R3=5kΩ、R5=1kΩ、R6=R7=87kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で754.77mV、
27℃で757.01mV、
103℃で754.73mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.32%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で754.77mV、
27℃で757.01mV、
103℃で754.73mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.32%に抑えられている。
<発明の更なる他の実施の形態>
図37は、本発明(請求項16)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。同様に、図36における並列接続された抵抗R2、R4、R6、R7はそれぞれ分圧抵抗R2a、R2b、R4a、R4b、R6a、R6b、R7a、R7bに分割すれば、OP amp1、OP amp2のそれぞれの入力電圧を下げることができる。したがって、図37のようになる。ただし、R2a=R4a、R2b=R4b、R6a=R7A、R6b=R7Bである。
図37は、本発明(請求項16)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。同様に、図36における並列接続された抵抗R2、R4、R6、R7はそれぞれ分圧抵抗R2a、R2b、R4a、R4b、R6a、R6b、R7a、R7bに分割すれば、OP amp1、OP amp2のそれぞれの入力電圧を下げることができる。したがって、図37のようになる。ただし、R2a=R4a、R2b=R4b、R6a=R7A、R6b=R7Bである。
<発明の更なる他の実施の形態>
図38は、本発明(請求項37)のCMOS基準電圧発生回路の第1の実施例の回路構成を示す図である。図36に示した基準電圧発生回路においても、ダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加することができる。
図38は、本発明(請求項37)のCMOS基準電圧発生回路の第1の実施例の回路構成を示す図である。図36に示した基準電圧発生回路においても、ダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加することができる。
図38は、PTAT回路とCTAT回路のそれぞれにダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加した基準電圧発生回路である。
第1のカレントミラー回路(M1、M2)に追加されたトランジスタM12はダイオードD12を駆動している。さらに、抵抗R13、R12を介してそれぞれダイオードD12と、第1の電流−電圧変換回路(D1、R4)と第2の電流−電圧変換回路(D2、R1、R2)との間が接続されている。
また、第2のカレントミラー回路(M4、M5)に追加されたトランジスタM13は、ダイオードD13を駆動している。さらに抵抗R14、R15を介してそれぞれダイオードD13と第3の電流−電圧変換回路(D3、R7)と第4の電流−電圧変換回路(D4、R5、R6)との間が接続されている。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.5V時に、N=M=4に設定し、R1=1kΩ、R2=R4=10kΩ、R12=R13=3kΩ、R3=5kΩ、R5=1.115kΩ、R6=R7=87kΩ、R14=R15=8kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で701.545mV、
27℃で702.124mV、
107℃で701.542mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.083%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で701.545mV、
27℃で702.124mV、
107℃で701.542mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.083%に抑えられている。
<発明の更なる他の実施の形態>
図39は、本発明(請求項17)のCMOS基準電圧発生回路の第2の実施例の回路構成を示す図である。同様に、図37に示した基準電圧発生回路においても、ダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加することができる。
図39は、本発明(請求項17)のCMOS基準電圧発生回路の第2の実施例の回路構成を示す図である。同様に、図37に示した基準電圧発生回路においても、ダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加することができる。
図38における並列接続された抵抗R2、R4、R6、R7は、それぞれ分圧抵抗R2a、R2b、R4a、R4b、R6a、R6b、R7a、R7bに分割すれば、OP amp1、OP amp2のそれぞれの入力電圧を下げることができる。したがって、図39のようになる。ただし、R2a=R4a、R2b=R4b、R6a=R7A、R6b=R7Bである。
図39は、PTAT回路とCTAT回路のそれぞれにダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加した基準電圧発生回路である。
第1のカレントミラー回路(M1、M2)に追加されたトランジスタM12はダイオードD12を駆動している。さらに抵抗R12、R13を介してそれぞれダイオードD12と第1の電流−電圧変換回路(ダイオードD1と抵抗R4a、R4b)と第2の電流−電圧変換回路(抵抗R1とダイオードD2、R2a、R2b)との間が接続されている。また、第2のカレントミラー回路(M4、M6)に追加されたトランジスタM13はダイオードD13を駆動している。さらに抵抗R14、R15を介してそれぞれダイオードD13と第3の電流−電圧変換回路(抵抗R5とダイオードD4、R6a、R6b)と第4の電流−電圧変換回路(ダイオードD3、抵抗R7a、R7b)との間が接続されている。
本実施例の動作は、図38に示した基準電圧発生回路と同等である。
<実施例9>
図40は、本発明(請求項18)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
図40は、本発明(請求項18)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
さらに大きな正の温度特性を持つ電流IPTATが得られれば、ダイオードのVCTAT電圧(常温で約600mV)を相殺する正の温度特性を持つ電圧値VPTATも小さくすることができ、低電圧の基準電圧が得られる。
図16に示した従来回路においては、電流ICPATをダイオードの端子電圧を参照して実現し、IPTAT電流から減ずることでより大きな正の温度特性を持つIPTAT 電流を得ていた。しかし、上述したように、ダイオードの温度特性の非直線性が顕著になる。
図40において、トランジスタM1〜M3はカレントミラー回路を構成し、トランジスタM1〜M3の共通ゲート電圧は、OP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御され、それにより、カレントミラー回路に流れる電流I1、I2、I3が決定される。
ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路(R1、D1、R3a、R3b)と第2の電流−電圧変換回路(R2、D2、R4a、R4b)はいずれも抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続され、さらに抵抗が並列接続されて分圧電圧を出力する。これら2つの分圧電圧が、OP amp(AP1)の入力電圧となっている。したがって、この第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では回路トポロジが同一である。このように、第1と第2の電流−電圧変換回路(I−V変換回路)の回路トポロジを統一することで回路動作が同一になり、プロセスにゆらぎが生じてもその変動は同じように変化するものと期待でき、出力電圧の電圧特性は製造バラツキに対して小さくなるものと期待される。ただし、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではほとんどの定数を異ならせている。また、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。すなわち、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードとし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードを並列接続することを考える。
さらに、出力回路は抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されて、一方は接地され、他方の端子電圧が基準電圧出力となっている。
本実施例の動作を以下に説明する。図40において、D1、D2いずれのダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)にそれぞれ抵抗R1、R2が直列接続されている。ここで、それらの端子電圧をそれぞれV1、V2とする。また、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とする。電流I1、I2により、それぞれ駆動されている第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路においては、電流I1、I2が大きくなると、挿入された抵抗R1、R2により、V1、V2は電流に応じて大きくなるが、一方、VF1、VF2は緩やかに大きくなる。
ここで、カレントミラー回路からの出力電流が等しいとすると、
I1=I2 (150)
となる。
I1=I2 (150)
となる。
また、電流I1は直列接続される抵抗R1とダイオードD1に流れるI1Aと直列抵抗(R3a+R3b)に流れるI1Bとに分流される。
同様に電流I2は直列接続される抵抗R2とN個並列接続されたダイオードD2に共通に流れるI2Aと直列抵抗(R4a+R4b)に流れるI2Bとに分流される。
したがって、
I1=I1A+I1B (151)
I2=I2A+I2B (152)
である。
I1=I1A+I1B (151)
I2=I2A+I2B (152)
である。
ここで、簡単にするために、R3b=R4bとすると、(157)式より、(154)式と(156)式が等しくなる。
したがって、
I1B=I2B (158)
が成り立ち、(153)式と(155)式も等しくなる。
I1B=I2B (158)
が成り立ち、(153)式と(155)式も等しくなる。
I1A=I2A (159)
したがって、
ΔVF=VF1−VF2=VTln(N) (160)
の関係が成り立っていることがわかる。
ΔVF=VF1−VF2=VTln(N) (160)
の関係が成り立っていることがわかる。
ここで、R3a>R4aに設定すると、V1>V2となる。また、N>1のときにR1<R2であるなら、図21に図示したように、駆動電流I1、I2を正の温度特性になるようにすることができ、しかも正の温度特性を大きく設定できる。だだし、出力回路の電流−電圧変換回路には抵抗とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されてなるから、基準電圧出力としてはダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の低温時のVFよりも高く、1.205Vの間の電圧値、具体的には1V程度の値となる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.5V時に、N=4に設定し、R1=1.25kΩ、R2=1.375kΩ、R3a=25kΩ、R3b=R4b=50kΩ、R4a=22.85kΩ、R5=1.72kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で910.02mV、
27℃で916.52mV、
103℃で909.98mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.72%に抑えられている。したがって、基準電圧を3/4程度に下げられる。
Vrefの値は、
−53℃で910.02mV、
27℃で916.52mV、
103℃で909.98mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.72%に抑えられている。したがって、基準電圧を3/4程度に下げられる。
<実施例10>
図42は、本発明(請求項19)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
図42は、本発明(請求項19)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
図6に示した番場基準電圧発生回路は、図11に示したようなT型抵抗に変更することができる。当然ではあるが、図11に示した基準電圧発生回路においてT型抵抗をπ型抵抗に変更しても等価になることは明白である。
図42に示す回路は、図11に示した従来の基準電圧発生回路において、T型抵抗をπ型抵抗に変更したものである。この場合には、図6に示した従来の番場基準電圧発生回路において、OP amp(AP1)の2つの入力端子間に新たに抵抗R5を追加したことに相当している。
本実施例の動作を以下に説明する。 図42において、回路の安定動作時には、OP amp(AP1)に制御されてVA=VBになっている。したがって、抵抗R5には電流が流れないから回路動作は同一である。ただし、起動時にVA≠VBとなっても、抵抗R5を介して、電圧の高い端子から電圧の低い端子へ電流が流れるから、安定動作条件であるVA=VBに至るまでの時間がこれまでの従来の番場基準電圧発生回路よりも短くなるものと期待される。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=4に設定し、R1=0.518kΩ、R2=R3=R4=19kΩ、R5=5kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で367.82mV、
27℃で368.7mV、
107℃で368.02mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.24%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で367.82mV、
27℃で368.7mV、
107℃で368.02mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.24%に抑えられている。
<発明の他の実施の形態>
図43は、本発明(請求項20)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
図43は、本発明(請求項20)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
図43は、図42において並列接続されている2つの抵抗R2、R4を、分圧抵抗(R2a、R2b)、(R4a、R4b)に変更してOP amp(AP1)への入力電圧を下げたものである。回路動作においては、およそ変化はない。したがって、図42と同様の基準電圧が得られる。
<実施例11>
図44は、本発明(請求項21)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。さらに、図11に示した従来の基準電圧発生回路においてT型抵抗の共通端子をカレントミラー回路からの電流で駆動しても低電圧の基準電圧を得ることができる。
図44は、本発明(請求項21)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。さらに、図11に示した従来の基準電圧発生回路においてT型抵抗の共通端子をカレントミラー回路からの電流で駆動しても低電圧の基準電圧を得ることができる。
図44において、MOSトランジスタM1とM2とM3とM4はカレントミラー回路を構成し、共通ゲート電圧は、OP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御され、それにより、カレントミラー回路に流れる電流I1、I2、I3、I4が決定される。
ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路はダイオードD1(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、第2の電流−電圧変換回路は抵抗R1とダイオードD2(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)が直列接続されている。ただし、ここでは、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードとし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードを並列接続することを考える。
さらに、MOSトランジスタM3からの電流I3は抵抗R4を駆動し、抵抗R4の端子はそれぞれ抵抗R2とR3を介して第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路の被制御端子に接続されている。
また、出力回路は抵抗R5からなり、MOSトランジスタM4からの電流I4により駆動されて、基準電圧Vrefを出力している。
本実施例の動作を以下に説明する。 図44において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
ここで、カレントミラー回路(M1、M2、M3、M4)からの出力電流が等しいとすると、
I1=I2=I3=I4 (162)
となる。
I1=I2=I3=I4 (162)
となる。
ここで、抵抗R4の端子電圧をVCとすると、抵抗R2、R3を介してそれぞれVAからVCへとVBからVCへ電流が流れる。
したがって、抵抗R4に流れる電流はこれらの電流の和になり、
VC=R4{I3+(VA−VC)/R2+(VB−VC)/R3} (163)
と表わされる。
VC=R4{I3+(VA−VC)/R2+(VB−VC)/R3} (163)
と表わされる。
また、
VA=VF1 (164)
であるから、R2=R3に設定すれば、
(VA−VC)/R2=(VB−VC)/R3 (165)
となり、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2に流れる電流も互いに等しくなり、
ΔVF=VF1−VF2=VTln(N) (166)
と表わされる。
VA=VF1 (164)
であるから、R2=R3に設定すれば、
(VA−VC)/R2=(VB−VC)/R3 (165)
となり、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2に流れる電流も互いに等しくなり、
ΔVF=VF1−VF2=VTln(N) (166)
と表わされる。
また、
I3=I2=(VF1−VF2)/R1+(VF1−VC)/R2
=ΔVF/R1+(VF1−VC)/R2 (167)
と表わされる。
I3=I2=(VF1−VF2)/R1+(VF1−VC)/R2
=ΔVF/R1+(VF1−VC)/R2 (167)
と表わされる。
ここで、{VF1+(R2+2R4)VTln(N)/R1}は温度特性を相殺した1.2V前後の電圧値に設定できる。具体的には、VF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つから、温度特性を相殺するためには(R2+2R4)ln(N)/R1の値は22.27に設定すれば良い。また、VTは常温では26mVであるから、(R2+2R4)VTln(N)/R1は常温ではおよそ579mVとなる。したがって、VF1が常温で626mVであるとすると、{VF1+(R2+2R4))VTln(N)/R1}はほぼ1.205Vとなる。
こうして得られる基準電圧Vrefは(170)式に示したように、抵抗で分圧されて(R5/R4){(R2+3R4)/(R2+2R4)}倍される1.205V以下に設定可能な一定電圧であり、温度特性が相殺された定電圧である。したがって、基準電圧として利用できる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=2に設定し、R1=0.513kΩ、R2=R3=R4=6.15kΩ、R5=5kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で367.82mV、
27℃で368.7mV、
107℃で368.02mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.29%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で367.82mV、
27℃で368.7mV、
107℃で368.02mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.29%に抑えられている。
<発明の他の実施の形態>
図45は、本発明(請求項22)のCMOS基準電圧発生回路の第1の実施例の回路構成を示す図である。図45においては、図42に示したCMOS基準電圧発生回路においてダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加している。すなわち、カレントミラー回路に追加されたトランジスタM4はダイオードD3を駆動している。さらに抵抗R6、R7を介してそれぞれダイオードD3と第1の電流−電圧変換回路(D1、R4)と第2の電流−電圧変換回路(R1、D2、R2)との間が接続されている。
図45は、本発明(請求項22)のCMOS基準電圧発生回路の第1の実施例の回路構成を示す図である。図45においては、図42に示したCMOS基準電圧発生回路においてダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加している。すなわち、カレントミラー回路に追加されたトランジスタM4はダイオードD3を駆動している。さらに抵抗R6、R7を介してそれぞれダイオードD3と第1の電流−電圧変換回路(D1、R4)と第2の電流−電圧変換回路(R1、D2、R2)との間が接続されている。
本実施例の動作を以下に説明する。図45において、図42に追加されたトランジスタM4とダイオードD3、抵抗R6、R7はダイオードの温度非直線性を補償する補償回路である。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=2に設定し、R1=0.5737kΩ、R2=R4=R5=19kΩ、R6=R7=3kΩ、R3=5kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で328.029mV、
−10℃で328.319mV、
27℃で328.95mV、
70℃で328.983mV、
107℃で328.943mVと、波型の特性が得られた。温度変動幅は0.034%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で328.029mV、
−10℃で328.319mV、
27℃で328.95mV、
70℃で328.983mV、
107℃で328.943mVと、波型の特性が得られた。温度変動幅は0.034%に抑えられている。
<発明の更なる他の実施の形態>
図46は、本発明(請求項22)のCMOS基準電圧発生回路の第2の実施例の回路構成を示す図である。図46においては、図43に示したCMOS基準電圧発生回路においてダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加している。すなわち、カレントミラー回路に追加されたトランジスタM4はダイオードD3を駆動している。さらに抵抗R6、R7を介してそれぞれダイオードD3と第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路との間が接続されている。
図46は、本発明(請求項22)のCMOS基準電圧発生回路の第2の実施例の回路構成を示す図である。図46においては、図43に示したCMOS基準電圧発生回路においてダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加している。すなわち、カレントミラー回路に追加されたトランジスタM4はダイオードD3を駆動している。さらに抵抗R6、R7を介してそれぞれダイオードD3と第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路との間が接続されている。
図46のように、図45における並列接続された抵抗R2、R4はそれぞれ分圧抵抗R2a、R2b、R4a、R4bに分割すれば、OP amp1、OP amp2のそれぞれの入力電圧を下げることができる。ただし、R2a=R4a、R2b=R4bである。
<発明の更なる他の実施の形態>
図47は、本発明(請求項22)のCMOS基準電圧発生回路の第3の実施例の回路構成を示す図である。同様に、図47においては、図44に示したCMOS基準電圧発生回路において、ダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加している。すなわち、カレントミラー回路に追加されたトランジスタM5は、ダイオードD3を駆動している。さらに、抵抗R6、R7を介してそれぞれダイオードD3と第1の電流−電圧変換回路(D1)と第2の電流−電圧変換回路(R1、D2)との間が接続されている。
図47は、本発明(請求項22)のCMOS基準電圧発生回路の第3の実施例の回路構成を示す図である。同様に、図47においては、図44に示したCMOS基準電圧発生回路において、ダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加している。すなわち、カレントミラー回路に追加されたトランジスタM5は、ダイオードD3を駆動している。さらに、抵抗R6、R7を介してそれぞれダイオードD3と第1の電流−電圧変換回路(D1)と第2の電流−電圧変換回路(R1、D2)との間が接続されている。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=2に設定し、R1=0.58367kΩ、R2=R3=R4=6.15kΩ、R6=R7=3kΩ、R5=5kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で255.103mV、
27℃で255.35mV、
103℃で255.1mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.098%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で255.103mV、
27℃で255.35mV、
103℃で255.1mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.098%に抑えられている。
<発明の更なる他の実施の形態>
図48は、本発明(請求項23)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図48においては、図11に示した従来回路のCMOS基準電圧発生回路において、ダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加している。すなわち、カレントミラー回路に追加されたトランジスタM4はダイオードD3を駆動している。さらに抵抗R6、R7を介してそれぞれダイオードD3と第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路との間が接続されている。
図48は、本発明(請求項23)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図48においては、図11に示した従来回路のCMOS基準電圧発生回路において、ダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加している。すなわち、カレントミラー回路に追加されたトランジスタM4はダイオードD3を駆動している。さらに抵抗R6、R7を介してそれぞれダイオードD3と第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路との間が接続されている。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=2に設定し、R1=0.574kΩ、R2=R3=R4=6.34kΩ、R5=5kΩ、R6=R7=3kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で327.735mV、
−20℃で327.638mV、
27℃で327.6833mV、
80℃で327.7292mV、
107℃で327.6996 mVと、波型の特性が得られた。温度変動幅は0.03%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で327.735mV、
−20℃で327.638mV、
27℃で327.6833mV、
80℃で327.7292mV、
107℃で327.6996 mVと、波型の特性が得られた。温度変動幅は0.03%に抑えられている。
<実施例12>
図49は、本発明(請求項24)のCMOS基準電圧発生回路の回路構成を示す図である。
図49は、本発明(請求項24)のCMOS基準電圧発生回路の回路構成を示す図である。
図49においては、図6に示したCMOS基準電圧発生回路においてダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加している。すなわち、MOSトランジスタM1とM2とM3とM4は電流比が1:1:1の第1のカレントミラー回路を構成し、この第1のカレントミラー回路に追加されたトランジスタM4はダイオードD3を駆動している。さらにトランジスタM5とM6からなる第2のカレントミラー回路がそれぞれ抵抗R5とR6を介して、前記追加されたダイオードD3の端子電圧と前記抵抗R5の端子電圧が等しくなるように、第2のOP amp(AP2)によりゲート電圧が制御されて第1と第2の電流−電圧変換回路へ電流を供給している。
図49では、抵抗R5の端子電圧を比較電圧にしているが、抵抗R6の端子電圧を用いても同様の効果が得られる。すなわち、比較電圧を得るための抵抗は所望の値に設定する必要があるが、比較電圧を得るために用いない方の抵抗の値は任意の値で良い。
本実施例の動作を以下に説明する。図49において、図6に追加されたトランジスタM4とダイオードD3、抵抗R5、R6とOP amp(AP2)はダイオードの温度非直線性を補償する補償回路である。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=2に設定し、R1=0.54023kΩ、R2=R4=19kΩ、R5=R6=5kΩ、R3=5kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で342.6753mV、
−10℃で342.609mV、
27℃で342.6387mV、
80℃で342.6735mV、
107℃で342.6627mVと、波型の特性が得られた。温度変動幅は0.0196%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で342.6753mV、
−10℃で342.609mV、
27℃で342.6387mV、
80℃で342.6735mV、
107℃で342.6627mVと、波型の特性が得られた。温度変動幅は0.0196%に抑えられている。
<実施例13>
図50は、本発明(請求項25)のCMOS基準電圧発生回路の第1の実施例の回路構成を示す図である。
図50は、本発明(請求項25)のCMOS基準電圧発生回路の第1の実施例の回路構成を示す図である。
図50においては、図42に示したCMOS基準電圧発生回路においてダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加している。すなわち、MOSトランジスタM1とM2とM3とM4は電流比が1:1:1:1の第1のカレントミラー回路を構成し、この第1のカレントミラー回路に追加されたトランジスタM4はダイオードD3を駆動している。さらにトランジスタM5とM6からなる第2のカレントミラー回路がそれぞれ抵抗R6とR7を介して、前記追加されたダイオードD3の端子電圧と前記抵抗R5の端子電圧が等しくなるように、第2のOP amp(AP2)によりゲート電圧が制御されて第1と第2の電流−電圧変換回路へ電流を供給している。
図50では、抵抗R6の端子電圧を比較電圧にしているが、抵抗R7の端子電圧を用いても同様の効果が得られる。すなわち、比較電圧を得るための抵抗は、所望の値に設定する必要があるが、比較電圧を得るために用いない方の抵抗の値は任意の値で良い。
本実施例の動作を以下に説明する。図50において、図42に追加されたトランジスタM4とダイオードD3、抵抗R6、R7とOP amp(AP2)はダイオードの温度非直線性を補償する補償回路である。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=2に設定し、R1=0.54187kΩ、R2=R4=R5=19kΩ、R6=R7=5kΩ、R3=5kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で342.283mV、
−10℃で342.2278mV、
27℃で342.252mV、
80℃で342.2829mV、
107℃で342.271mVと、波型の特性が得られた。温度変動幅は0.0159%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で342.283mV、
−10℃で342.2278mV、
27℃で342.252mV、
80℃で342.2829mV、
107℃で342.271mVと、波型の特性が得られた。温度変動幅は0.0159%に抑えられている。
<発明の他の実施の形態>
図51は、本発明(請求項25)のCMOS基準電圧発生回路の第2の実施例の回路構成を示す図である。
図51は、本発明(請求項25)のCMOS基準電圧発生回路の第2の実施例の回路構成を示す図である。
図51においては、図44に示したCMOS基準電圧発生回路においてダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加している。すなわち、MOSトランジスタM1とM2とMとM4は電流比が1:1:1:1の第1のカレントミラー回路を構成し、この第1のカレントミラー回路に追加されたトランジスタM4はダイオードD3を駆動している。
さらにトランジスタM6とM7からなる第2のカレントミラー回路がそれぞれ抵抗R6とR7を介して、前記追加されたダイオードD3の端子電圧と前記抵抗R6の端子電圧が等しくなるように、第2のOP amp(AP2)によりゲート電圧が制御されて、第1の電流−電圧変換回路(D1)と第2の電流−電圧変換回路(抵抗R1とN個のダイオードD2)へ電流を供給している。
図51では抵抗R6の端子電圧を比較電圧にしているが、抵抗R7の端子電圧を用いても同様の効果が得られる。すなわち、比較電圧を得るための抵抗は所望の値に設定する必要があるが、比較電圧を得るために用いない方の抵抗の値は任意の値で良い。
本実施例の動作を以下に説明する。 図51において、図44に追加されたトランジスタM5とダイオードD3、抵抗R6、R7とOP amp(AP2)はダイオードの温度非直線性を補償する補償回路である。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=2に設定し、R1=0.56518kΩ、R2=R3=R4=6.15kΩ、R6=R7=4kΩ、R5=5kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で258.512mV、
−20℃で258.4962mV、
27℃で258.5073mV、
60℃で258.5139mV、
107℃で258.496mVと、波型の特性が得られた。温度変動幅は0.0685%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で258.512mV、
−20℃で258.4962mV、
27℃で258.5073mV、
60℃で258.5139mV、
107℃で258.496mVと、波型の特性が得られた。温度変動幅は0.0685%に抑えられている。
<実施例14>
図52は、本発明(請求項26)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
図52は、本発明(請求項26)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。
図52においては、図11に示したCMOS基準電圧発生回路においてダイオードの温度非直線性を補償する補償回路を追加している。すなわち、MOSトランジスタM1とM2とM3とM4は電流比が1:1:1:1の第1のカレントミラー回路を構成し、この第1のカレントミラー回路に追加されたトランジスタM3はダイオードD3を駆動している。さらにトランジスタM5とM6からなる第2のカレントミラー回路がそれぞれ抵抗R6とR7を介して、前記追加されたダイオードD3の端子電圧と前記抵抗R6の端子電圧が等しくなるように、第2のOP amp(AP2)によりゲート電圧が制御されて第1と第2の電流−電圧変換回路へ電流を供給している。
図52では抵抗R6の端子電圧を比較電圧にしているが、抵抗R7の端子電圧を用いても同様の効果が得られる。すなわち、比較電圧を得るための抵抗は所望の値に設定する必要があるが、比較電圧を得るためには用いない方の抵抗の値は任意の値で良い。
本実施例の動作を以下に説明する。図52において、図11に追加されたトランジスタM3とダイオードD3、抵抗R6、R7とOP amp(AP2)はダイオードの温度非直線性を補償する補償回路である。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=2に設定し、R1=0.54245kΩ、R2=R3=R4=6.34kΩ、R6=R7=5kΩ、R5=5kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で341.9005mV、
−10℃で341.8455mV、
27℃で341.87mV、
80℃で341.9017mV、
107℃で341.89mVと、波型の特性が得られた。温度変動幅は0.0164%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で341.9005mV、
−10℃で341.8455mV、
27℃で341.87mV、
80℃で341.9017mV、
107℃で341.89mVと、波型の特性が得られた。温度変動幅は0.0164%に抑えられている。
<実施例15>
図53は、本発明(請求項27)のCMOS基準電圧発生回路の回路構成を示す図である。
図53は、本発明(請求項27)のCMOS基準電圧発生回路の回路構成を示す図である。
図53において、MOSトランジスタM1とM2とM3は電流比がK:1:1のカレントミラー回路を構成し、定電流I0で駆動されるMOSトランジスタM3により、MOSトランジスタM1およびM2にそれぞれI1(=KI0)、I2(=I0)の電流が流れる。共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御される。
ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなる。ただし、ここでは第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードとし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードを並列接続することを考える。
さらに、第1の電流−電圧変換回路であるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1の他方の端子は接地され、第2の電流−電圧変換回路であるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D2の他方の端子はOP amp(AP1)の出力に接続されて、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路の端子電圧が等しくなるように制御されている。
また、出力回路は第2の電流−電圧変換回路であるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D2の順方向電圧を分圧する抵抗R1とR2からなり、その分圧電圧を基準電圧Vrefとして出力している。
本実施例の動作を以下に説明する。 図53において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
ここで、カレントミラー回路からの出力電流I1とI2の電流比がK:1であるから、
I1=KI0 (171)
I2=I0 (172)
である。
I1=KI0 (171)
I2=I0 (172)
である。
D1を単位ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)とし、D2を単位ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)がN個並列接続されているとすると、D1とD2の電圧差ΔVFは
ΔVF=VF1−VF2=VTln(KN) (173)
と表わされる。
ΔVF=VF1−VF2=VTln(KN) (173)
と表わされる。
ここで、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つから、この電圧差は正の温度特性を持ち、グランドとOP amp(AP1)の出力電圧との間に現れる。
一方、D1の順方向電圧VF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持つから、温度特性を相殺するためには、D1とD2の電圧差ΔVFとダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の順方向電圧VFとで相殺すれば良い。ただし、D1とD2の電圧差ΔVFは、VTが常温では26mVであるから、例えばKN=55としても、ln(KN)=4しかならず、ΔVF=VTln(KN)=104mVにしかならない。
したがって、ΔVF=VTln(KN)の温度特性は+0.3412 mV/℃となる。すなわち、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の順方向電圧VFを1/5.5686にして重荷付け加算すれば良い。ここで、分圧抵抗R1、R2を十分に大きな値に設定して分圧抵抗に流れる電流を無視する。VF2が常温でおよそ579mVとなるものとすると、分圧電圧は104mVとなり、重荷付け加算した温度特性が相殺された一定電圧としておよそ208mVが得られる。尚、このときのVF1は常温でおよそ683mVである。
また、図53では分圧抵抗R1をVBに接続しているが、これをVAに接続しても同等の特性が得られる。
<実施例を示す具体的回路>
図54においては、図53で示した回路において、定電流源I0を、逆ワイドラーカレントミラー回路を自己バイアス化した基準電流回路から供給した回路例を示す。ここで、I0は正の温度特性を持つようになる。ただし、ΔVFは常温でも100mV前後かそれ以下の電圧値にしかならないために、留意する必要がある。
図54においては、図53で示した回路において、定電流源I0を、逆ワイドラーカレントミラー回路を自己バイアス化した基準電流回路から供給した回路例を示す。ここで、I0は正の温度特性を持つようになる。ただし、ΔVFは常温でも100mV前後かそれ以下の電圧値にしかならないために、留意する必要がある。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.2V時に、N=6、K1=2、K2=9、K3=4に設定し、R0=70kΩ、R1=2187kΩ、R2=200kΩ、R3=250kΩ、R4=500kΩ、C1=50pFとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で145.36mV、
−40℃で145.362mV、
27℃で145.07mV、
103℃で145.35 mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.68%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で145.36mV、
−40℃で145.362mV、
27℃で145.07mV、
103℃で145.35 mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.68%に抑えられている。
<実施例16>
図55は、本発明請求項28に記載されたCMOS基準電圧発生回路の回路構成を示す図である。図53に示した回路においては、対グランド間に発生する正の温度特性を持つΔVFの値が、常温でも100mV前後かそれ以下の電圧値にしかならないために、確実な回路動作を確保するためには回路を工夫する必要がある。それであれば、図55に示すような回路構成も考えられる。
図55は、本発明請求項28に記載されたCMOS基準電圧発生回路の回路構成を示す図である。図53に示した回路においては、対グランド間に発生する正の温度特性を持つΔVFの値が、常温でも100mV前後かそれ以下の電圧値にしかならないために、確実な回路動作を確保するためには回路を工夫する必要がある。それであれば、図55に示すような回路構成も考えられる。
図55において、MOSトランジスタM1とM2とM3は電流比がK:1:1のカレントミラー回路を構成し、定電流I0で駆動されるMOSトランジスタM3により、MOSトランジスタM1およびM2にそれぞれI1(=KI0)、I2(=I0)の電流が流れる。共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御される。ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、第2の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と分圧抵抗R1、R2からなる。
ただし、ここでは第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。
具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードD1とし、第2の電流−電圧変換回路では2〜6個のダイオードD2を並列接続することを考える。
さらに、第1の電流−電圧変換回路であるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1の他方の端子は接地され、第2の電流−電圧変換回路であるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D2の他方の端子はOP amp(AP1)の出力電圧で制御されるトランジスタのゲートに接続されて、第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と第2の電流−電圧変換回路の分圧電圧が等しくなるように制御されている。
また、基準電圧出力Vrefは第2の電流−電圧変換回路であるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D2の下部電極から出力される。
本実施例の動作を以下に説明する。 図55において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
ここで、カレントミラー回路からの出力電流I1とI2の電流比がK:1であるから、
I1=KI0 (174)
I2=I0 (175)
である。
I1=KI0 (174)
I2=I0 (175)
である。
D1を単位ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)とし、D2を単位ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)がN個並列接続されている。分圧抵抗R1、R2を十分に大きな値に設定して分圧抵抗に流れる電流を無視できるものとすると、D1とD2の電圧差ΔVFは
ΔVF=VF1−VF2=VTln(KN) (176)
と表わされる。
ΔVF=VF1−VF2=VTln(KN) (176)
と表わされる。
ここで、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つから、この電圧差は正の温度特性を持ち、グランドとOP amp(AP1)の出力電圧との間に現れる電圧に含まれている。
一方、D1の順方向電圧VF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持つ。また、D2の順方向電圧VF2もおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持から、分圧抵抗R1、R2で分圧された電圧の温度特性も分圧抵抗比に縮小されて、
VA=VF1=VB (177)
VA=VF1=VB (177)
ここで、{VF1+(R2/R1)VTln(KN)}は温度特性を相殺した1.2V前後の電圧値に設定できる。具体的には、VF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つから、温度特性を相殺するためには(R2/R1)ln(KN)の値は22.27に設定すれば良い。また、VTは常温では26mVであるから、(R2/R1)VTln(KN)は常温ではおよそ579mVとなる。したがって、VF1が常温で626mVであるとすると、{VF1+(R2/R1)VTln(KN)}はほぼ1.205Vとなる。
こうして得られる基準電圧Vrefは(179)式に示したように、抵抗で分圧電圧されてR1/(R1+R2)倍される1.205V以下に設定される温度特性が相殺された一定電圧である。したがって、基準電圧として利用できる。
<実施例を示す具体的回路>
図56は、本発明(請求項28)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図56は、図55で示した回路において、定電流源I0を、逆ワイドラーカレントミラー回路を自己バイアス化した基準電流回路から供給した回路例を示している。ここで、I0は正の温度特性を持つようになる。
図56は、本発明(請求項28)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図56は、図55で示した回路において、定電流源I0を、逆ワイドラーカレントミラー回路を自己バイアス化した基準電流回路から供給した回路例を示している。ここで、I0は正の温度特性を持つようになる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.2V時に、N=6、K1=2、K2=9、K3=4、に設定し、R1=200kΩ、R2=2220kΩ、R3=250kΩ、R4=500kΩ、C1=50pFとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で144.94mV、
0℃で145.28mV、
27℃で145.34mV、
103℃で144.9mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。電源電圧が一定の場合に、温度変動幅は1%以内に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で144.94mV、
0℃で145.28mV、
27℃で145.34mV、
103℃で144.9mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。電源電圧が一定の場合に、温度変動幅は1%以内に抑えられている。
<実施例17>
図57は、本発明(請求項29)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図54に示した回路を自己バイアス化することで、図56に示したような基準電流回路を省略することができる。図57に示した基準電圧発生回路も、図7に示した回路トポロジに属している。
図57は、本発明(請求項29)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図54に示した回路を自己バイアス化することで、図56に示したような基準電流回路を省略することができる。図57に示した基準電圧発生回路も、図7に示した回路トポロジに属している。
図57において、MOSトランジスタM1とM2とM3は電流比が1:1:1のカレントミラー回路を構成し、それぞれのMOSトランジスタM1、M2、M3によりそれぞれI1、I2、I3の電流が流れている。共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御される。ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、第2の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)と分圧抵抗R1、R2とそれらに直列接続される抵抗R3からなる。
ただし、ここでは第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードとし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードを並列接続することを考える。
さらに、第1の電流−電圧変換回路であるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1の他方の端子は接地され、第2の電流−電圧変換回路であるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D2と分圧抵抗R1、R2とそれらに直列接続される抵抗R3の他方の端子は接地され、OP amp(AP1)により、第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と第2の電流−電圧変換回路の分圧電圧が等しくなるように制御されている。
また、基準電圧出力Vrefは電流I3が抵抗R4により電圧変換されて出力される。
本実施例の動作を以下に説明する。 図57において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
ここで、カレントミラー回路からの出力電流I1とI2とI3の電流比が1:1:1であるから、
I1=I2=I3 (180)
である。
I1=I2=I3 (180)
である。
D1を単位ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)とし、D2を単位ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)がN個並列接続されているものとする。分圧抵抗R1、R2を十分に大きな値に設定して分圧抵抗に流れる電流を無視できるものとすると、D1とD2の電圧差ΔVFは、
ΔVF=VF1−VF2=VTln(N) (181)
と表わされる。ここで、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つから、この電圧差は正の温度特性を持つ。
ΔVF=VF1−VF2=VTln(N) (181)
と表わされる。ここで、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つから、この電圧差は正の温度特性を持つ。
一方、D1の順方向電圧VF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持つ。
また、D2の順方向電圧VF2もおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持から、分圧抵抗R1、R2で分圧された電圧の温度特性も分圧抵抗比に縮小されて、
VA=VF1=VB (182)
VA=VF1=VB (182)
ここで、{VF1+(R2/R1)VTln(N)}は温度特性を相殺した1.2V前後の電圧値に設定できる。具体的には、VF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つから、温度特性を相殺するためには(R2/R1)ln(N)の値は22.27に設定すれば良い。また、VTは常温では26mVであるから、(R2/R1)VTln(N)は常温ではおよそ579mVとなる。したがって、VF1が常温で626mVであるとすると、{VF1+(R2/R1)VTln(N)}はほぼ1.205Vとなる。
こうして得られる基準電圧Vrefは、(185)式に示したように、抵抗で分圧電圧されて(R4/R3){R1/(R1+R2)}倍される1.205V以下に設定される温度特性が相殺された一定電圧である。したがって、基準電圧として利用できる。
<発明の他の実施の形態>
図58は、本発明(請求項30)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図57においては、D2と分圧抵抗R1、R2に直列に接続される抵抗R3が接地されていた。しかし、D2が接地されてしか実現できずに、フローティングでは利用できない場合も想定されよう。図58に示した基準電圧発生回路も図7に示した回路トポロジに属している。
図58は、本発明(請求項30)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図57においては、D2と分圧抵抗R1、R2に直列に接続される抵抗R3が接地されていた。しかし、D2が接地されてしか実現できずに、フローティングでは利用できない場合も想定されよう。図58に示した基準電圧発生回路も図7に示した回路トポロジに属している。
図58において、MOSトランジスタM1とM2とM3は電流比が1:1:1のカレントミラー回路を構成し、それぞれのMOSトランジスタM1、M2、M3によりそれぞれI1、I2、I3の電流が流れている。共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御される。
ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、第2の電流−電圧変換回路は抵抗R1と直列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)とそれらに並列接続される分圧抵抗R2、R3とからなる。ただし、ここでは第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードとし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードを並列接続することを考える。
さらに、第1の電流−電圧変換回路であるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1の他方の端子は接地され、第2の電流−電圧変換回路である抵抗R1と直列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D2とそれらに並列接続される分圧抵抗R2、R3の他方の端子は接地され、OP amp(AP1)により、第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と第2の電流−電圧変換回路の分圧電圧が等しくなるように制御されている。
また、基準電圧出力Vrefは電流I3が抵抗R4により電圧変換されて出力される。
本実施例の動作を以下に説明する。 図58において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
ここで、カレントミラー回路からの出力電流I1とI2とI3の電流比が1:1:1であるから、
I1=I2=I3 (186)
である。
I1=I2=I3 (186)
である。
また、
VA=VF1=VB (187)
VA=VF1=VB (187)
したがって、D1を単位ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)とし、D2を単位ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)がN個並列接続されている。分圧抵抗R2、R3を十分に大きな値に設定して分圧抵抗に流れる電流を無視できるものとすると、D1とD2の電圧差ΔVFは、
ΔVF=VF1−VF2=VTln(N) (189)
と表わされる。
ΔVF=VF1−VF2=VTln(N) (189)
と表わされる。
ここで、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つから、この電圧差は正の温度特性を持つ。
一方、D1の順方向電圧VF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持つ。また、D2の順方向電圧VF2もおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持から、分圧抵抗R2、R3で分圧された電圧の温度特性も分圧抵抗比に縮小される。
ここで、{VF1+(R3/R2)VTln(N)}は温度特性を相殺した1.2V前後の電圧値に設定できる。具体的には、VF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つから、温度特性を相殺するためには(R3/R2)ln(N)の値は22.27に設定すれば良い。また、VTは常温では26mVであるから、(R3/R2)VTln(N)は常温ではおよそ579mVとなる。したがって、VF1が常温で626mVであるとすると、{VF1+(R3/R2)VTln(N)}はほぼ1.205Vとなる。
こうして得られる基準電圧Vrefは、(191)式に示したように、抵抗で分圧電圧されて(R4/R3)(R2/R1)倍される1.205V以下に設定される温度特性が相殺された一定電圧である。したがって、基準電圧として利用できる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=4に設定し、R1=2.6kΩ、R2=23kΩ、R3=500kΩ、R4=10kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で288.87mV、
27℃で368.1mV、
103℃で288.76mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.4%程度に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で288.87mV、
27℃で368.1mV、
103℃で288.76mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.4%程度に抑えられている。
<発明の他の実施の形態>
図59は、本発明(請求項31)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が等しい場合には更にチップ面積を縮小できる。
図59は、本発明(請求項31)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が等しい場合には更にチップ面積を縮小できる。
図59において、抵抗R5がソース抵抗として挿入されたMOSトランジスタM1とM2は非線形カレントミラー回路(Widlar current mirror)を構成し、MOSトランジスタM2とM3は電流比が1:1のカレントミラー回路を構成し、それぞれのMOSトランジスタM1、M2、M3によりそれぞれI1、I2、I3の電流が流れている。共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御される。
ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路はダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、第2の電流−電圧変換回路は抵抗R1と直列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)とそれらに並列接続される分圧抵抗R2、R3とからなる。ただし、ここでは第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が等しいものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:1とする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードとし、第2の電流−電圧変換回路でも1個のダイオードとすることを考える。
さらに、第1の電流−電圧変換回路であるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1の他方の端子は接地され、第2の電流−電圧変換回路である抵抗R1と直列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D2とそれらに並列接続される分圧抵抗R2、R3の他方の端子は接地され、OP amp(AP1)により、第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と第2の電流−電圧変換回路の分圧電圧が等しくなるように制御されている。
また、基準電圧出力Vrefは電流I3が抵抗R4により電圧変換されて出力される。
本実施例の動作を以下に説明する。 図59において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
ここで、非線形カレントミラー回路(Widlar current mirror)からの出力電流I1とI2との電流の関係を求めてみる。
I1=K1β(VGS1-VTH)2=K1β(VGS2-I1R5−VTH)2 (192)
I2=β(VGS2-VTH)2 (193)
と表わされる。
I2=β(VGS2-VTH)2 (193)
と表わされる。
ここで、βは単位とトランジスタM2のトランスコンコクダクタンスパラメータであり、VTHはスレッショルド電圧である。
一方、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御されるから、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向時飽和電流をIsとすると、VA、VBはそれぞれ、
と表わされる。
と表わされる。
ここで、VA=VBであるから、(175)式と(176)式が等しくなるように制御される。しかし、本回路を解析的に示すことはもともと困難である。
けれども、簡略化すれば、定性的には、D1、D2ともに駆動電流が多少変化してもそれぞれの順方向電圧VF1、VF2はそれらの駆動電流値がおよそ対数圧縮されているために、およそ大きな変化は生じない。
したがって、VAは駆動電流I1が正の温度特性であっても、およそ−1.9mV/℃前後の負の温度特性を持って変化するのに対し、VBは抵抗R1とダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D2が直列接続されており、D2の順方向電圧VF2の温度特性は同様におよそ−1.9mV/℃の負の温度特性となるが、分圧抵抗R2、R3により温度特性も抵抗分圧比に圧縮されるために、直列抵抗R1での電圧降下分でその温度特性を合わせ込まれなければならない。
したがって、駆動電流I2(=I3)は正の温度特性が小さくなって負の温度特性に近づいて行くようになる必要がある。すなわち、駆動電流I1が正の温度特性を取り、逆に駆動電流I2(=I3)は温度特性がほぼ零に近づく。
したがって、電流I3を抵抗R4により電圧変換して得られる基準電圧Vrefは温度特性が相殺された一定電圧に成し得る。ここで、R4を設定することでVrefを1.205V以下に設定できる。すなわち、基準電圧として利用できる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、K1=4に設定し、R1=1kΩ、R2=11.4kΩ、R3=500kΩ、R4=15kΩ、R5=2kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で452.97mV、
0℃で454.43mV、
27℃で454.78mV、
103℃で452.87mVと、多少右に傾いたお椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.43%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で452.97mV、
0℃で454.43mV、
27℃で454.78mV、
103℃で452.87mVと、多少右に傾いたお椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.43%に抑えられている。
<実施例18>
図60は、本発明(請求項32)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図60に示した基準電圧発生回路も、図7に示した回路トポロジに属している。
図60は、本発明(請求項32)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図60に示した基準電圧発生回路も、図7に示した回路トポロジに属している。
図60において、MOSトランジスタM1とM2とM3は電流比が1:1:1のカレントミラー回路を構成し、それぞれのMOSトランジスタM1、M2、M3によりそれぞれI1、I2、I3の電流が流れている。共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御される。
ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路はダイオードD1(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)とそれに並列接続された抵抗R4からなり、第2の電流−電圧変換回路は抵抗R1と直列接続されるダイオードD2(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)とそれらに並列接続される分圧抵抗R2、R3とからなる。
ただし、ここでは第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードとし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードを並列接続することを考える。
さらに、第1の電流−電圧変換回路であるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1とそれに並列接続された抵抗R4の他方の端子は接地され、第2の電流−電圧変換回路である抵抗R1と直列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D2とそれらに並列接続される分圧抵抗R2、R3の他方の端子は接地され、OP amp(AP1)により、第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と第2の電流−電圧変換回路の分圧電圧が等しくなるように制御されている。
また、基準電圧出力Vrefは電流I3が抵抗R4により電圧変換されて出力される。
本実施例の動作を以下に説明する。 図60において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
ここで、カレントミラー回路からの出力電流I1とI2とI3の電流比が1:1:1であるから、
I1=I2=I3 (198)
である。
I1=I2=I3 (198)
である。
また、駆動電流I1はダイオードD1(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)に流れる電流I1Aと抵抗R4に流れる電流I1Bとに分流される。同様に、駆動電流I2は直列接続される抵抗R1とN個並列接続されたダイオードD2(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)に共通に流れる電流I2Aと直列接続された抵抗R2とR3に共通に流れる電流I2Bとに分流される。
ここで、
R3=R4 (199)
とすると、VA=VBが成り立つから、
I1B=I2B (200)
である。
R3=R4 (199)
とすると、VA=VBが成り立つから、
I1B=I2B (200)
である。
したがって、
I1A=I2A (201)
である。
I1A=I2A (201)
である。
ここで、
ΔVF=VF1−VF2 (202)
とおくと、
D1、D2に流れる電流が等しいから、
ΔVF=VF1−VF2=VTln(N) (203)
と表わされる。
ΔVF=VF1−VF2 (202)
とおくと、
D1、D2に流れる電流が等しいから、
ΔVF=VF1−VF2=VTln(N) (203)
と表わされる。
ここで、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つから、この電圧差は正の温度特性を持つ。
ここで、[VF1+{R3/(R1+R2)}VTln(N)]は温度特性を相殺した1.2V前後の電圧値に設定できる。具体的には、VF1はおよそ−1.9mV/℃の負の温度特性を持ち、VTは0.0853mV/℃の正の温度特性を持つから、温度特性を相殺するためには{R3/(R1+R2)}ln(N)の値は22.27に設定すれば良い。また、VTは常温では26mVであるから、{R3/(R1+R2)}VTln(N)は常温ではおよそ579mVとなる。したがって、VF1が常温で626mVであるとすると、{VF1+{R3/(R1+R2)}VTln(N)}はほぼ1.205Vとなる。
こうして得られる基準電圧Vrefは(208)式に示したように、抵抗で分圧電圧されてR5(R1+R2)/(R1R3)倍される1.205V以下に設定される温度特性が相殺された一定電圧である。したがって、基準電圧として利用できる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=3に設定し、R1=1.445kΩ、R2=2.7kΩ、R3=R4=100kΩ、R5=15kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で606.44mV、
27℃で607.78mV、
103℃で606.273mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.25%程度に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で606.44mV、
27℃で607.78mV、
103℃で606.273mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.25%程度に抑えられている。
<発明の他の実施の形態>
図61は、本発明(請求項33)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図61に示した基準電圧発生回路も図7に示した回路トポロジに属している。
図61は、本発明(請求項33)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図61に示した基準電圧発生回路も図7に示した回路トポロジに属している。
図60において、OP ampの入力電圧を下げることができる。図61に示すように、D1に並列接続された抵抗R4を分割してR4aとR4bとし、同様に抵抗R3を分割してR3aとR3bとし、R3B=R4Bとすれば、抵抗R4aとR4bの中点電圧VAと抵抗R3aとR3の中点電圧VBを等しくなるようにOP ampで制御することで図60と同様の動作が実現できる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=3に設定し、R1=1.44kΩ、R2+R3a=52.77kΩ、R3a=R3b=R4b=50kΩ、R5=15kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で615.53mV、
27℃で616.99mV、
103℃で615.62mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.24%程度に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で615.53mV、
27℃で616.99mV、
103℃で615.62mVと、お椀を伏せた型の特性が得られた。温度変動幅は0.24%程度に抑えられている。
<実施例19>
図62は、本発明(請求項34)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。さらに、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)を使用せずに全てがMOSトランジスタで構成できたらチップ面積を小さくできる。図62は、図54に示した基準電圧発生回路を、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)を使用せずに、全てMOSトランジスタで構成した場合の回路例に相当する。
図62は、本発明(請求項34)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。さらに、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)を使用せずに全てがMOSトランジスタで構成できたらチップ面積を小さくできる。図62は、図54に示した基準電圧発生回路を、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)を使用せずに、全てMOSトランジスタで構成した場合の回路例に相当する。
図62においては、図54や図56で用いた基準電流回路からMOSトランジスタM4で駆動電流I4を受けている。ダイオードであれば2端子であるが、MOSトランジスタであれば3端子であり、ソースから駆動電流I4を流し込み、ゲートを直接接地し、ドレインは抵抗R3を介して接地される。ゲート−ソース間電圧VGSは負の温度特性を持つが、正の温度特性を持つ駆動電流I3で駆動することでグランド−ドレイン間に挿入された抵抗R3の電圧降下は正の温度特性を持つ。したがって、ドレイン−ソース間電圧VDSを抵抗R1、R2で分圧することで負の温度特性を持つVDSを分圧加算でき、分圧端子から温度特性を相殺した基準電圧Vrefが得られる。
本実施例の動作を以下に説明する。 図62においては、図54や図56で用いた基準電流回路から出力される基準電流の温度特性が特性に影響するから、この基準電流回路の回路から解析を行う。
ソース抵抗R0が挿入されたMOSトランジスタM1とMOSトランジスタM2は逆ワイドラーカレントミラー回路(Inverse-Widlar current mirror)を構成している。MOSトランジスタM1、M2はMOSトランジスタM6、M7により自己バイアスされている。
ここで、MOSトランジスタM1のドレイン電圧とMOSトランジスタM2のドレイン電圧がほぼ等しくなるように、MOSトランジスタM6、M7の共通ゲート電圧を供給するダイオード接続されたMOSトランジスタM8を付加し、ゲートがMOSトランジスタM2のドレインに接続されたMOSトランジスタM3により駆動している。また、この回路ではMOSトランジスタM3のゲート−ドレイン間に位相補償用に容量C1と抵抗R4を直列接続している。
いま、MOSトランジスタM2を単位トランジスタとしてMOSトランジスタM1を単位トランジスタのK1(>1)倍とすると、MOSトランジスタM1、M2のそれぞれのドレイン電流I1、I2は
I1=K1β(VGS1−VTH)2 (209)
I2=β(VGS2−VTH)2=β(VGS1+I1R0―VTH)2 (210)
と表わされる。
I2=β(VGS2−VTH)2=β(VGS1+I1R0―VTH)2 (210)
と表わされる。
ここで、ΔVは正の温度特性を持ち、VGS5は負の温度特性を持つ。したがって、{VGS5+(R1/R2)ΔV}は温度特性が相殺されるように設定できる。さらに、係数R2/(R1+R2)(<1)が掛かるから1V以下の一定電圧にも設定可能である。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.0V時に、K1=K2=K3=4に設定し、R0=250kΩ、R1=500kΩ、R2=170kΩ、R3=300kΩ、R4=500kΩ、C1=50pFとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で406.6mV、
−30℃で408.38mV、
0℃で406.3mV、
27℃で404.95mV、
40℃で404.81mV、
103℃で409.22mVと、波型の特性が得られた。電源電圧が一定の場合に、温度変動幅は1.09%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で406.6mV、
−30℃で408.38mV、
0℃で406.3mV、
27℃で404.95mV、
40℃で404.81mV、
103℃で409.22mVと、波型の特性が得られた。電源電圧が一定の場合に、温度変動幅は1.09%に抑えられている。
<実施例20>
図63は、本発明(請求項35)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図63に示した基準電圧発生回路も図7に示した回路トポロジに属している。図63において、MOSトランジスタM1とM2とM3は電流比が1:1:1のカレントミラー回路を構成し、それぞれのMOSトランジスタM1、M2、M3によりそれぞれI1、I2、I3の電流が流れている。共通ゲート電圧は、OP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御される。
図63は、本発明(請求項35)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図63に示した基準電圧発生回路も図7に示した回路トポロジに属している。図63において、MOSトランジスタM1とM2とM3は電流比が1:1:1のカレントミラー回路を構成し、それぞれのMOSトランジスタM1、M2、M3によりそれぞれI1、I2、I3の電流が流れている。共通ゲート電圧は、OP amp(AP1)により、OP ampの2つの入力端子電圧が等しくなるように制御される。
ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路はダイオードD1(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)からなり、第2の電流−電圧変換回路はダイオードD2(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)とそれに並列接続される抵抗R2とそれらに直列接続される抵抗R1とからなる。ただし、ここでは第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードとし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードを並列接続することを考える。
また、基準電圧出力Vrefは電流I3が抵抗R3により電圧変換されて出力される。
本実施例の動作を以下に説明する。 図63において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。I-V1はダイオード単体であるからVA=VF1である。
得られる基準電圧Vrefは
Vref=R3I3=ΔVFR3/R1 (218)
と表わされる。
Vref=R3I3=ΔVFR3/R1 (218)
と表わされる。
ここで、VTは絶対温度に比例するから、±76℃の温度変化では224/300〜1〜376/300まで変化する。この指数値は2.10995〜2.71828〜3.501997となり、―22.4%〜0%〜+28.8%の変化率となる。しかし、±76℃の温度変化幅は152°であるから、変化率51.2%を温度変化幅で割ると高々−0.337%/℃に過ぎない。この程度の温度変化であれば、
{1−VF1/(I1R2)}/{1−VF2/(I1R3)}
に持たせることが可能であるように思われる。
{1−VF1/(I1R2)}/{1−VF2/(I1R3)}
に持たせることが可能であるように思われる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=3に設定し、R1=6.8065kΩ、R2=120kΩ、R3=20kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で165.872mV、
−20℃で165.593mV、
0℃で165.637mV、
27℃で165.77mV、
60℃で165.873mV、
107℃で165.592mVと、波型の特性が得られた。電源電圧が一定の場合に、温度変動幅は0.17%に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で165.872mV、
−20℃で165.593mV、
0℃で165.637mV、
27℃で165.77mV、
60℃で165.873mV、
107℃で165.592mVと、波型の特性が得られた。電源電圧が一定の場合に、温度変動幅は0.17%に抑えられている。
<実施例21>
図64は、本発明(請求項36)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図64に示した基準電圧発生回路も図7に示した回路トポロジに属している。
図64は、本発明(請求項36)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図64に示した基準電圧発生回路も図7に示した回路トポロジに属している。
図64において、MOSトランジスタM1とM2とM3は電流比が1:1:1のカレントミラー回路を構成し、それぞれのMOSトランジスタM1、M2、M3によりそれぞれI1、I2、I3の電流が流れている。共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP amp(AP1)の2つの入力端子電圧が等しくなるように制御される。ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路はダイオードD1(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)とそれに並列接続された抵抗R2からなり、第2の電流−電圧変換回路はダイオードD2(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)とそれに並列接続される抵抗R3とそれらに直列接続される抵抗R1とからなる。ただし、ここでは第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードとし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードを並列接続することを考える。
また、基準電圧出力Vrefは電流I3が抵抗R4により電圧変換されて出力される。
本実施例の動作を以下に説明する。 図64において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。I-V1はダイオードD1と抵抗R2が並列接続されているあるからVA=VF1である。
得られる基準電圧Vrefは
Vref=R4I3=ΔVFR4/R1 (221)
と表わされる。
Vref=R4I3=ΔVFR4/R1 (221)
と表わされる。
ここで、VTは絶対温度に比例するから、±76℃の温度変化では224/300〜1〜376/300まで変化する。この指数値は2.10995〜2.71828〜3.501997となり、―22.4%〜0%〜+28.8%の変化率となる。
しかし、±76℃の温度変化幅は152°であるから、変化率51.2%を温度変化幅で割ると高々−0.337%/℃に過ぎない。この程度の温度変化であれば、{1−VF1/(I1R2)}/{1−VF2/(I1R3)}に持たせることが可能であるように思われる。すなわち、図20において、R3−R1を新たにR1に置き換えたのと等価である。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=2に設定し、R1=0.9887kΩ、R2=70kΩ、R3=30kΩ、R4=20kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で709.6mV、
−20℃で709.145mV、
0℃で709.21mV、
27℃で709.425mV、
60℃で709.605mV、
107℃で709.221mVと、波型の特性が得られた。電源電圧が一定の場合に、温度変動幅は0.0653%までに抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で709.6mV、
−20℃で709.145mV、
0℃で709.21mV、
27℃で709.425mV、
60℃で709.605mV、
107℃で709.221mVと、波型の特性が得られた。電源電圧が一定の場合に、温度変動幅は0.0653%までに抑えられている。
<実施例22>
図65は、本発明(請求項37)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図65に示した基準電圧発生回路は図20に示した基準電圧発生回路において、第1の電流−電圧変換回路I-V1、第2の電流−電圧変換回路I-V2のそれぞれに並列抵抗を付加したものである。図65に示した基準電圧発生回路も図7に示した回路トポロジに属している。
図65は、本発明(請求項37)のCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。図65に示した基準電圧発生回路は図20に示した基準電圧発生回路において、第1の電流−電圧変換回路I-V1、第2の電流−電圧変換回路I-V2のそれぞれに並列抵抗を付加したものである。図65に示した基準電圧発生回路も図7に示した回路トポロジに属している。
図65において、MOSトランジスタM1とM2とM3は電流比が1:1:1のカレントミラー回路を構成し、それぞれのMOSトランジスタM1、M2、M3によりそれぞれI1、I2、I3の電流が流れている。共通ゲート電圧はOP amp(AP1)により、OP amp(AP1)の2つの入力端子電圧が等しくなるように制御される。
ここで、比較される第1の電流−電圧変換回路はダイオードD1(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)とそれに並列接続される抵抗R2とそれらに直列接続される抵抗R1とさらにそれらに並列接続される抵抗R3からなり、第2の電流−電圧変換回路はダイオードD2(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)とそれに並列接続される抵抗R5とそれらに直列接続される抵抗R4とさらにそれらに並列接続される抵抗R6とからなる。
このように、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路の回路トポロジは同一となっており、素子の整合性が向上するものと期待できる。ただし、ここでは、第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路ではダイオードの個数が異なるものとする。比較される第1の電流−電圧変換回路と第2の電流−電圧変換回路では並列接続されるダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)の数を1:Nとする。具体的には第1の電流−電圧変換回路では1個のダイオードとし、第2の電流−電圧変換回路では2〜4個のダイオードを並列接続することを考える。
また、基準電圧出力Vrefは電流I3が抵抗R7により電圧変換されて出力される。
本実施例の動作を以下に説明する。 図65において、ダイオード(またはダイオード接続されたバイポーラトランジスタ)D1、D2の順方向電圧をVF1、VF2とすると、OP amp(AP1)により2つの入力端子電圧が等しく(VA=VB)なるように制御される。
ここで、定性的には、R3R4>R1R6とすれば(R3R4VF1−R1R6VF2)は負の温度特性を持ち、R3R6ΔVFは正の温度特性を持つことになる。したがって、温度特性を相殺できる。
実際に、シミュレーション値を示すと、VDD=1.3V時に、N=2に設定し、R1=1.2kΩ、R2=76kΩ、R3=97kΩ、R4=2.00505kΩ、R5=35kΩ、R6=100kΩ、R7=10kΩとした場合に、
Vrefの値は、
−53℃で448.564mV、
−20℃で448.3898mV、
0℃で448.4137mV、
27℃で448.4928mV、
70℃で448.5612mV、
107℃で448.446mVと、波型の特性が得られた。電源電圧が一定の場合に、温度変動幅は0.039%と極端に低い値に抑えられている。
Vrefの値は、
−53℃で448.564mV、
−20℃で448.3898mV、
0℃で448.4137mV、
27℃で448.4928mV、
70℃で448.5612mV、
107℃で448.446mVと、波型の特性が得られた。電源電圧が一定の場合に、温度変動幅は0.039%と極端に低い値に抑えられている。
<従来回路と本発明回路の温度変動幅の一覧表>
以上、本願発明と従来回路との比較のために、主な従来回路と本願発明の回路の温度変動幅を表にして図66(a)と図66(b)に示す。
以上、本願発明と従来回路との比較のために、主な従来回路と本願発明の回路の温度変動幅を表にして図66(a)と図66(b)に示す。
<発明の他の実施の形態1−1>
これまでに詳細に説明した本請求項1、2の実施例(図21、22)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として、OP ampの場合を例にして説明してきた。
これまでに詳細に説明した本請求項1、2の実施例(図21、22)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として、OP ampの場合を例にして説明してきた。
しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的な図22の基準電圧発生回路の元となる回路ブロックである図21は図67、図68、図69のように展開される。ただし、図68や図69のように、制御回路内のI-V変換回路はダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路I-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路I-V2でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図67において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
したがって、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、出力電圧Vrefを得ている。同様に、トランジスタM2、M4には電流I2が流れ、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動し、出力電圧Vref'を得ている。ここで、第1の電流−電圧変換回路(I-V1)は図22に示されるように、ダイオードと抵抗が直列接続されてなり、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)はN個並列接続されたダイオードと抵抗が直列接続されている。
本実施例の動作を以下に説明する。図67に示すように、自己バイアス化することで、図21に示した構成におけるOP ampを省略することができる。
図67において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、第1の電流−電圧変換回路I-V1の端子電圧VAと第2の電流−電圧変換回路I-V2の端子電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図21と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図67に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態1−2>
図68において、第1、第2の電流−電圧変換回路(I-V1、I-V2)にソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM7とM5と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成し、nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM8とM6と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5、M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7、M8のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
図68において、第1、第2の電流−電圧変換回路(I-V1、I-V2)にソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM7とM5と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成し、nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM8とM6と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5、M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7、M8のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M7には電流I1が流れ、第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、出力電圧Vrefを得ている。同様に、トランジスタM2、M5には電流I2が流れ、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動し、出力電圧Vref'を得ている。
ここで、第1の電流−電圧変換回路(I-V1)は、図22に示されるように、ダイオードと抵抗が直列接続されてなり、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)は、N個並列接続されたダイオードと抵抗が直列接続されている。
本実施例の動作を以下に説明する。図68において、第1、第2の電流−電圧変換回路に接続するnチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5とM6からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM7とM8からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧VAと第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図22と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
図69において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R1が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM6に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M3とpチャネルトランジスタM4-M6からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧と第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図22と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの電流−電圧変換回路はnチャネルトランジスタM3とM1とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
<発明の他の実施の形態2−1>
前記した本発明(請求項7)の実施例6(図28)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。
前記した本発明(請求項7)の実施例6(図28)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。
しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には、図28の基準電圧発生回路は、図70、図71、図72のように展開される。ただし、図71や図72のように、制御回路内のI-V変換回路はダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路I-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図70において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
したがって、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、トランジスタM5には電流I3が流れ、抵抗R2、R4とダイオードD1から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、抵抗R4の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
同様に、トランジスタM2、M4には電流I2が流れ、トランジスタM6には電流I4が流れ、抵抗R3、R5と抵抗R1とダイオードD2から構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動し、抵抗R5の端子電圧から出力電圧Vref'を得ている。ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
本実施例の動作を以下に説明する。図70に示すように、自己バイアス化することで、図28に示した構成におけるOP ampを省略することができる。図70において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、抵抗R2、R4とダイオードD1から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路I-V1の抵抗R4の端子電圧VAと抵抗R3、R5と抵抗R1とダイオードD2から構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路I-V2の抵抗R5の端子電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図28と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図70に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態2−2>
図71において、抵抗R2、R4とダイオードD1から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の抵抗R4の端子と、抵抗R3、R5と抵抗R1とダイオードD2から構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の抵抗R5の端子に、ソースがそれぞれ接続されたnチャネルトランジスタM1とM2を備え、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM7とM5と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4は、カレントミラー回路を構成している。nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM8とM6と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5、M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7、M8のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
図71において、抵抗R2、R4とダイオードD1から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の抵抗R4の端子と、抵抗R3、R5と抵抗R1とダイオードD2から構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の抵抗R5の端子に、ソースがそれぞれ接続されたnチャネルトランジスタM1とM2を備え、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM7とM5と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4は、カレントミラー回路を構成している。nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM8とM6と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5、M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7、M8のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M5には電流I1が流れ、トランジスタM6には電流I3が流れ、抵抗R2、R4とダイオードD1から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、抵抗R4の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
同様に、トランジスタM2、M9には電流I2が流れ、トランジスタM10には電流I4が流れ、抵抗R3、R5と抵抗R1とダイオードD2から構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動し、抵抗R5の端子電圧から出力電圧Vref'を得ている。ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
本実施例の動作を以下に説明する。図71において、抵抗R2、R4とダイオードD1から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路、抵抗R3、R5と抵抗R1とダイオードD2から構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路に接続するnチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流I1、I2は、pチャネルトランジスタM5-M8からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM9-M12からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流I1、I2が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、抵抗R2、R4とダイオードD1から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧VAと、抵抗R3、R5と抵抗R1とダイオードD2から構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図28と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)(D4、R7、R9)、(D3、R6、R8)は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
<発明の他の実施の形態2−3>
図72において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R8が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図72において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R8が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM9に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M3とpチャネルトランジスタM4-M9からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧と第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図28と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)は、nチャネルトランジスタM3とM1とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
<発明の他の実施の形態3−1>
前記した本発明(請求項9)の実施例(図30)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記した本発明(請求項9)の実施例(図30)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には、図30の基準電圧発生回路は、図73、図74、図75のように展開される。ただし、図74や図75のように、制御回路内のI-V変換回路はダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路I-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図73において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。したがって、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、トランジスタM5には電流I3が流れ、ダイオードD1、抵抗R2、R4から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、ダイオードD1の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
同様に、トランジスタM2、M4には電流I2が流れ、トランジスタM6には電流I4が流れ、抵抗R1とダイオードD2、抵抗R3、R5とから構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動し、抵抗R1とダイオードD2の端子電圧から出力電圧Vref'を得ている。ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
本実施例の動作を以下に説明する。図73に示すように、自己バイアス化することで、図30に示した構成におけるOP ampを省略することができる。
図73において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、抵抗R2、R4とダイオードD1から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路I-V1の抵抗R4の端子電圧VAと抵抗R3、R5と抵抗R1とダイオードD2から構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路I-V2の抵抗R1とダイオードD2の端子電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図30と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図73に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態3−2>
図74において、ダイオードD1、抵抗R2、R4から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路(I-V1)のダイオードD1の端子と、抵抗R1とダイオードD2、抵抗R3、R5から構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の抵抗R1とダイオードD2の端子にソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2を備え、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM9と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
図74において、ダイオードD1、抵抗R2、R4から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路(I-V1)のダイオードD1の端子と、抵抗R1とダイオードD2、抵抗R3、R5から構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の抵抗R1とダイオードD2の端子にソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2を備え、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM9と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM8とM6と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5、M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7、M8のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M5には電流I1が流れ、トランジスタM6には電流I3が流れ、抵抗R2、R4とダイオードD1から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、抵抗R4の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。同様に、トランジスタM2、M9には電流I2が流れ、トランジスタM10には電流I4が流れ、抵抗R3、R5と抵抗R1とダイオードD2から構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動し、抵抗R1とダイオードD2の端子電圧から出力電圧Vref'を得ている。ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
本実施例の動作を以下に説明する。図74において、ダイオードD1、抵抗R2、R4から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路、抵抗R1とダイオードD2、抵抗R3、R5から構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路に接続するnチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M8からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM9-M12からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1、抵抗R2、R4から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧VAと抵抗R1とダイオードD2、抵抗R3、R5から構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図30と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)(D4、R7、R9)、(D3、R6、R8)は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
<発明の他の実施の形態3−3>
図75において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R8が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図75において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R8が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM9に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M3とpチャネルトランジスタM4-M9からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1、抵抗R2、R4から構成されるπ型の第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧と抵抗R1とダイオードD2、抵抗R3、R5から構成されるπ型の第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図30と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)(D1、R2、R4)、(D3、R6、R7)はnチャネルトランジスタM3とM1とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
<発明の他の実施の形態4−1>
前記した実施例10(図31)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記した実施例10(図31)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には、図31の基準電圧発生回路は図76、図77、図78のように展開される。ただし、図77や図78のように、制御回路内のI-V変換回路はダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路I-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図76において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
したがって、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、抵抗R5を介して第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、トランジスタM5には電流I3が流れ、ダイオードD1とそれに並列接続された分圧抵抗R4aとR4bを駆動する。したがって、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)においては、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
同様に、トランジスタM2、M4には電流I2が流れ、抵抗R3を介して第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動し、トランジスタM6には電流I4が流れ、抵抗R1とダイオードD2とそれに並列接続された分圧抵抗R2aとR2bを駆動する。したがって、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)においては、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vref'を得ている。ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
本実施例の動作を以下に説明する。図76に示すように、自己バイアス化することで、図31に示した構成におけるOP ampを省略することができる。図76において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成される第1の電流−電圧変換回路I-V1の抵抗R5の端子電圧VAと、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2の抵抗R3の端子電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図31と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図76に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態4−2>
図77において、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の抵抗R5の端子と、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の抵抗R3の端子にソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM9と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成し、nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM8とM6と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M8のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM9-M12のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
図77において、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の抵抗R5の端子と、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の抵抗R3の端子にソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM9と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成し、nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM8とM6と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M8のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM9-M12のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M5には電流I1が流れ、トランジスタM6には電流I3が流れ、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、抵抗R5の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。同様に、トランジスタM2、M9には電流I2が流れ、トランジスタM10には電流I4が流れ、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動し、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vref'を得ている。ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
本実施例の動作を以下に説明する。図77において、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成され第1の電流−電圧変換回路、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路に接続するnチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M8からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM9-M12からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧VAと、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図31と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
<発明の他の実施の形態4−3>
図78において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R8が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図78において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R8が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM9に流れる電流が減少する。
したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M3とpチャネルトランジスタM4-M9からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧と抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図31と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)はnチャネルトランジスタM3とM1とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
<発明の他の実施の形態5−1>
前記請求項11の実施例(図32)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記請求項11の実施例(図32)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には、図32の基準電圧発生回路は図79、図80、図81のように展開される。ただし、図80や図81のように、制御回路内のI-V変換回路はダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路I-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図79において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。したがって、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、トランジスタM5には電流I3が流れ、ダイオードD1とそれに並列接続された分圧抵抗R4aとR4bを駆動する。したがって、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)においては、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
同様に、トランジスタM2、M4には電流I2が流れ、抵抗R3を介して第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動し、トランジスタM6には電流I4が流れ、抵抗R1とダイオードD2とそれに並列接続された分圧抵抗R2aとR2bを駆動する。したがって、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)においては、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vref'を得ている。ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
本実施例の動作を以下に説明する。図79に示すように、自己バイアス化することで、図31に示した構成におけるOP ampを省略することができる。図79において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成される第1の電流−電圧変換回路I-V1のダイオードD1とそれに並列接続された分圧抵抗R4aとR4bの端子電圧VAと、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2の抵抗R1とダイオードD2とそれに並列接続された分圧抵抗R2aとR2bの端子電圧VBは等しくなり、したがって、抵抗R5の端子点圧Vrefと抵抗R3の端子点圧Vref'は等しくなる。上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図32と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図79に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態5−2>
図80において、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)のダイオードD1とそれに並列接続された分圧抵抗R4aとR4bの端子と、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の抵抗R1とダイオードD2とそれに並列接続された分圧抵抗R2aとR2bの端子にソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM9と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
図80において、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)のダイオードD1とそれに並列接続された分圧抵抗R4aとR4bの端子と、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の抵抗R1とダイオードD2とそれに並列接続された分圧抵抗R2aとR2bの端子にソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM9と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM8とM6と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M8のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM9-M12のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M5には電流I1が流れ、トランジスタM6には電流I3が流れ、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、抵抗R5の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。同様に、トランジスタM2、M9には電流I2が流れ、トランジスタM10には電流I4が流れ、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動し、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vref'を得ている。ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
本実施例の動作を以下に説明する。図80において、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成された第1の電流−電圧変換回路、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路に接続するnチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M8からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM9-M12からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧VAと、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
すなわち、図32と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
<発明の他の実施の形態5−3>
図81において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R8が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図81において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R8が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM9に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M3とpチャネルトランジスタM4-M9からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された分圧抵抗R4aとR4b、その中間端子に接続された抵抗R5から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧と抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された分圧抵抗R2aとR2b、その中間端子に接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
すなわち、図32と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)はnチャネルトランジスタM3とM1とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
<発明の他の実施の形態6−1>
前記した本発明(請求項13)の実施例8(図34)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記した本発明(請求項13)の実施例8(図34)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には、図34の基準電圧発生回路は、図82、図83、図84のように展開される。ただし、図83や図84のように、2つある制御回路内のI-V変換回路はいずれもダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図82において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。したがって、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2からなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動する。
同様に、nチャネルトランジスタM6とM7はゲートが共通接続されて、M6はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM8とM9とM10はゲートが共通接続されて、M8はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM6とM7、pチャネルトランジスタM8とM9とM10はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM8とM9のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM6とM7のカレントミラー回路を自己バイアスしている。したがって、トランジスタM6、M8には電流I4が流れ、ダイオードD3からなる第3の電流−電圧変換回路(I-V3)を駆動し、抵抗R5と直列接続されたダイオードD4からなる第4の電流−電圧変換回路(I-V4)を駆動する。
ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されてなり、第4の電流−電圧変換回路(I-V4)のダイオードD2はM個並列接続されている。
さらに、トランジスタM5とM10からの電流で抵抗R3を駆動し、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図82に示すように、自己バイアス化することで、図34に示した構成におけるOP ampを省略することができる。図82において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4から構成される第1の電流−電圧変換回路I-V1のダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4の端子電圧VAと、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2の抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2の端子電圧VBは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
また同様に、nチャネルトランジスタM6とM7はゲートが共通接続されて、M7はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM8とM9とM10はゲートが共通接続されて、M8はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM6とM7、pチャネルトランジスタM8とM9とM10は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM8とM9のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM6とM7のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM6とM7に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM6とM7とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM8とM9とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM6とM7に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM6とM7のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD3からなる第3の電流−電圧変換回路(I-V3)の端子電圧VCと、抵抗R5と直列接続されたダイオードD4から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)の端子電圧VDは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図34と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM6とM7のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD3からなる第3の電流−電圧変換回路(I-V3)の端子電圧VCと、抵抗R5と直列接続されたダイオードD4から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)の端子電圧VDは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図34と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図82に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態6−2>
図83において、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R3から構成された第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子に、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
図83において、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R3から構成された第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子に、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM6とM8と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7-M9のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M7には電流I1が流れ、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、同様に、トランジスタM2、M5には電流I2が流れ、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動している。ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
同様に、ダイオードD5からなる第3の電流−電圧変換回路(I-V3)の端子と、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)の端子に、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM10とM11と、nチャネルトランジスタM10とM11のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM14とM16と、2つの第3の電流−電圧変換回路(I-V3)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM12とM13はカレントミラー回路を構成している。nチャネルトランジスタM12とM13のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM15とM17と、nチャネルトランジスタM10とM11のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM13のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM14-M15のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM16-M18のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM10、M16には電流I4が流れ、ダイオードD5からなる第3の電流−電圧変換回路(I-V3)を駆動し、同様に、トランジスタM11、M15には電流I5が流れ、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)を駆動している。ここで、第4の電流−電圧変換回路(I-V4)のダイオードD6はM個並列接続されている。
トランジスタM9には電流I3が流れ、トランジスタM18には電流I6が流れ、それらの和電流が抵抗R7に流れ、抵抗R7の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。
本実施例の動作を以下に説明する。
図83において、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路と、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に接続するnチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M6からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM7-M9からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧VAと、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図34と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
同様に、ダイオードD5からなる第3の電流−電圧変換回路、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6から構成される第4の電流−電圧変換回路に接続するnチャネルトランジスタM10とM11のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM14-M15からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM16-M18からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM12とM13からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM10とM11のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM10とM11の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM10とM11のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD5からなる第3の電流−電圧変換回路に印加される電圧VCと、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6から構成される第4の電流−電圧変換回路に印加される電圧VDは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図34と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第3の電流−電圧変換回路(I-V3)は、nチャネルトランジスタM12とM13とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
トランジスタM9には電流I3が流れ、トランジスタM18には電流I6が流れ、それらの和電流が抵抗R7に流れ、抵抗R7の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
<発明の他の実施の形態6−3>
図84において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図84において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
同様に、pチャネルトランジスタM11のソースと電源VDD間には抵抗R7が挿入され、pチャネルトランジスタM12とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM11のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM12のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM11とM12からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM6に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M4とpチャネルトランジスタM4-M6からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
同様に、nチャネルトランジスタM8に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM11に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM12に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM9では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM12のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM12のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM13に流れる電流が減少する。
したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM10に流れる電流も減少する。ここで、nチャネルトランジスタM10とnチャネルトランジスタM9とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM8とnチャネルトランジスタM9とはゲート電圧が共通になっているから、M8-M10の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM8-M10とpチャネルトランジスタM11-M13からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM8とnチャネルトランジスタM9の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM8とM9の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM8とM9のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD6からなる第3の電流−電圧変換回路に印加される電圧と抵抗R6と直列接続されたダイオードD6から構成される第4の電流−電圧変換回路に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
そして、トランジスタM7には電流I3が流れ、トランジスタM14には電流I6が流れ、それらの和電流が抵抗R8に流れ、抵抗R8の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。すなわち、図34と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第3の電流−電圧変換回路(I-V3)はnチャネルトランジスタM10とM8とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
<発明の他の実施の形態7−1>
前記した本発明(請求項14)の実施例(図35)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記した本発明(請求項14)の実施例(図35)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には、図35の基準電圧発生回路は、図85、図86、図87のように展開される。ただし、図86や図87のように、2つある制御回路内のI-V変換回路はいずれもダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路I-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図85において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM12はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM12はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
したがって、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動する。
さらに、pチャネルトランジスタM12はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD12を駆動し、ダイオードD12の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
同様に、nチャネルトランジスタM6とM7はゲートが共通接続されて、M7はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM8とM9とM10はゲートが共通接続されて、M8はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM6とM7、pチャネルトランジスタM8とM9とM10はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM8とM9のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM6とM7のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
したがって、トランジスタM6、M8には電流I4が流れ、ダイオードD3からなる第3の電流−電圧変換回路(I-V3)を駆動し、抵抗R5と直列接続されたダイオードD4から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)を駆動する。
ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されてなり、第4の電流−電圧変換回路(I-V4)のダイオードD2はM個並列接続されている。
さらに、トランジスタM5とM10からの電流で抵抗R3を駆動し、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図85に示すように、自己バイアス化することで、図35に示した構成におけるOP ampを省略することができる。図85において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM12はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
さらに、pチャネルトランジスタM12はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD12を駆動し、ダイオードD12の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4から構成される第1の電流−電圧変換回路I-V1のダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4の端子電圧VAと、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2の抵抗R1とダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2の端子電圧VBは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
また同様に、nチャネルトランジスタM6とM7はゲートが共通接続されて、M6はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM8とM9とM10はゲートが共通接続されて、M8はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM6とM7、pチャネルトランジスタM8とM9とM10は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM8とM9のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM6とM7のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM6とM7に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM6とM7とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM8とM9とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM6とM7に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM6とM7のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD3からなる第3の電流−電圧変換回路(I-V3)の端子電圧VCと、抵抗R5と直列接続されたダイオードD4から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)の端子電圧VDは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図35と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図85に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態7−2>
図86において、ダイオードD1と、D1に並列接続された抵抗R3とから構成された第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、R1とD1に並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子に、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
図86において、ダイオードD1と、D1に並列接続された抵抗R3とから構成された第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、R1とD1に並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子に、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM6とM8と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7-M9のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M7には電流I1が流れ、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、同様に、トランジスタM2、M5には電流I2が流れ、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動している。
さらに、pチャネルトランジスタM12はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD12を駆動し、ダイオードD12の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。同様に、ダイオードD5からなる第3の電流−電圧変換回路(I-V3)の端子と、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)の端子に、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM10とM11と、nチャネルトランジスタM10とM11のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM16とM18と、2つの第3の電流−電圧変換回路(I-V3)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM13とM14はカレントミラー回路を構成し、nチャネルトランジスタM13とM14のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM15とM17と、nチャネルトランジスタM10とM11のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM14のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM15とM16のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM17、M18、M19のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM10、M18には電流I4が流れ、ダイオードD5からなる第3の電流−電圧変換回路(I-V3)を駆動し、同様に、トランジスタM11、M16には電流I5が流れ、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)を駆動している。ここで、第4の電流−電圧変換回路(I-V4)のダイオードD6はM個並列接続されている。
トランジスタM9には電流I3が流れ、トランジスタM19には電流I6が流れ、それらの和電流が抵抗R7に流れ、抵抗R7の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図86において、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に接続するnチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M6からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM7-M9からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
さらに、pチャネルトランジスタM12はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD12を駆動し、ダイオードD12の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧VAと、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、R1とD1に並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図34と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
同様に、ダイオードD5からなる第1の電流−電圧変換回路、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6から構成される第2の電流−電圧変換回路に接続するnチャネルトランジスタM10とM11のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM15とM16からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM17-M19からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM13とM14からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM10とM11のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM10とM11の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM10とM11のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD5からなる第3の電流−電圧変換回路に印加される電圧VCと、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6から構成される第4の電流−電圧変換回路に印加される電圧VDは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図35と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第3の電流−電圧変換回路(I-V3)は、nチャネルトランジスタM12とM13とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
トランジスタM9には電流I3が流れ、トランジスタM19には電流I6が流れ、それらの和電流が抵抗R3に流れ、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
<発明の他の実施の形態7−3>
図87において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図87において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
同様に、pチャネルトランジスタM11のソースと電源VDDには抵抗R7が挿入され、pチャネルトランジスタM12とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM11のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM12のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM11とM12からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM6に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M4とpチャネルトランジスタM4-M6からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
さらに、pチャネルトランジスタM12はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD12を駆動し、ダイオードD12の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
同様に、nチャネルトランジスタM8に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM11に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM12に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM9では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM12のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM12のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM13に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM10に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM10とnチャネルトランジスタM9とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM8とnチャネルトランジスタM9とはゲート電圧が共通になっているから、M8-M10の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM8-M10とpチャネルトランジスタM11-M13からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM8とnチャネルトランジスタM9の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM8とM9の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM8とM9のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD6からなる第3の電流−電圧変換回路に印加される電圧と抵抗R6と直列接続されたダイオードD6から構成される第4の電流−電圧変換回路に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
そして、トランジスタM7には電流I3が流れ、トランジスタM14には電流I6が流れ、それらの和電流が抵抗R8に流れ、抵抗R8の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
すなわち、図35と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第3の電流−電圧変換回路(I-V3)はnチャネルトランジスタM10とM8とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
<発明の他の実施の形態8−1>
前記した本発明(請求項15)の実施例(図36)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記した本発明(請求項15)の実施例(図36)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には、図36の基準電圧発生回路は、図88、図89、図90のように展開される。ただし、図89や図90のように、2つある制御回路内のI-V変換回路はいずれもダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図88において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
したがって、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2からなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動する。
同様に、nチャネルトランジスタM6とM7はゲートが共通接続されて、M7はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM8とM9とM10はゲートが共通接続されて、M8はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM6とM7、pチャネルトランジスタM8とM9とM10はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM8とM9のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM6とM7のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
したがって、トランジスタM6、M8には電流I4が流れ、ダイオードD3とそれに並列接続された抵抗R7からなる第3の電流−電圧変換回路(I-V3)を駆動し、抵抗R5と直列接続されたダイオードD4とそれに並列接続された抵抗R6からなる第4の電流−電圧変換回路(I-V4)を駆動する。
ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されてなり、第4の電流−電圧変換回路(I-V4)のダイオードD4はM個並列接続されている。
さらに、トランジスタM5とM10からの電流で抵抗R3を駆動し、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図88に示すように、自己バイアス化することで、図36に示した構成におけるOP ampを省略することができる。図88において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)のダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4の端子電圧VAと、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2の抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2の端子電圧VBは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
また同様に、nチャネルトランジスタM6とM7はゲートが共通接続されて、M6はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM8とM9とM10はゲートが共通接続されて、M8はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM6とM7、pチャネルトランジスタM8とM9とM10は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM8とM9のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM6とM7のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM6とM7に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM6とM7とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM8とM9とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM6とM7に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM6とM7のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD3とそれに並列接続された抵抗R7からなる第3の電流−電圧変換回路(I-V3)の端子電圧VCと、抵抗R5と直列接続されたダイオードD4とそれに並列接続された抵抗R6から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)の端子電圧VDは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図36と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図88に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態8−2>
図89において、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R3から構成された第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子に、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
図89において、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R3から構成された第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子に、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM6とM8と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7-M9のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M7には電流I1が流れ、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、同様に、トランジスタM2、M5には電流I2が流れ、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動している。ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
同様に、ダイオードD5とそれに並列接続された抵抗R7から構成される第3の電流−電圧変換回路(I-V3)の端子と、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6とそれに並列接続された抵抗R8から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)の端子に、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM10とM11と、nチャネルトランジスタM10とM11のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM14とM16と、2つの第3の電流−電圧変換回路(I-V3)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM12とM13はカレントミラー回路を構成している。
nチャネルトランジスタM12とM13のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM15とM17と、nチャネルトランジスタM10とM11のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM13のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM14-M15のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM16-M18のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM10、M16には電流I4が流れ、ダイオードD5とそれに並列接続された抵抗R7から構成される第3の電流−電圧変換回路(I-V3)を駆動し、同様に、トランジスタM11、M15には電流I5が流れ、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6とそれに並列接続された抵抗R8から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)を駆動している。ここで、第4の電流−電圧変換回路(I-V4)のダイオードD6はM個並列接続されている。
トランジスタM9には電流I3が流れ、トランジスタM18には電流I6が流れ、それらの和電流が抵抗R11に流れ、抵抗R11の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図89において、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に接続するnチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M6からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM7-M9からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧VAと、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図36と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
同様に、ダイオードD5とそれに並列接続された抵抗R7から構成される第3の電流−電圧変換回路、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6とそれに並列接続された抵抗R8から構成される第4の電流−電圧変換回路に接続するnチャネルトランジスタM10とM11のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM14-M15からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM16-M18からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM12とM13からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM10とM11のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM10とM11の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM10とM11のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD5とそれに並列接続された抵抗R7から構成される第3の電流−電圧変換回路に印加される電圧VCと、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6とそれに並列接続された抵抗R8から構成される第4の電流−電圧変換回路に印加される電圧VDは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図36と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第3の電流−電圧変換回路(I-V3)は、nチャネルトランジスタM12とM13とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
トランジスタM9には電流I3が流れ、トランジスタM18には電流I6が流れ、それらの和電流が抵抗R11に流れ、抵抗R11の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
<発明の他の実施の形態8−3>
図90において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図90において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
同様に、pチャネルトランジスタM11のソースと電源VDD間には抵抗R10が挿入され、pチャネルトランジスタM12とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM11のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM12のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM11とM12からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM6に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M4とpチャネルトランジスタM4-M6からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧は、等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
同様に、nチャネルトランジスタM8に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM11に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM12に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM9では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM12のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM12のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM13に流れる電流が減少する。
したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM10に流れる電流も減少する。ここで、nチャネルトランジスタM10とnチャネルトランジスタM9とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM8とnチャネルトランジスタM9とはゲート電圧が共通になっているから、M8-M10の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM8-M10とpチャネルトランジスタM11-M13からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM8とnチャネルトランジスタM9の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM8とM9の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM8とM9のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD6からなる第3の電流−電圧変換回路に印加される電圧と抵抗R6と直列接続されたダイオードD6から構成される第4の電流−電圧変換回路に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
そして、トランジスタM7には電流I3が流れ、トランジスタM14には電流I6が流れ、それらの和電流が抵抗R11に流れ、抵抗R11の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
すなわち、図36と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第3の電流−電圧変換回路(I-V3)はnチャネルトランジスタM10とM8とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
<発明の他の実施の形態9−1>
前記した本発明(請求項17)の実施例(図38)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記した本発明(請求項17)の実施例(図38)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には図38の基準電圧発生回路は図91、図92、図93のように展開される。ただし、図92や図93のように、2つある制御回路内のI-V変換回路はいずれもダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路I-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図91において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM12はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM12はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
したがって、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動する。
さらに、pチャネルトランジスタM12はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD12を駆動し、ダイオードD12の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
同様に、nチャネルトランジスタM6とM7はゲートが共通接続されて、M6はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM8とM9とM10はゲートが共通接続されて、M8はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM6とM7、pチャネルトランジスタM8とM9とM10はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM8とM9のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM6とM7のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
したがって、トランジスタM6、M8には電流I4が流れ、ダイオードD3とそれに並列接続された抵抗R7から構成される第3の電流−電圧変換回路(I-V3)を駆動し、抵抗R5と直列接続されたダイオードD4とそれに並列接続された抵抗R6から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)を駆動する。
さらに、pチャネルトランジスタM13はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD13を駆動し、ダイオードD13の端子電圧と第3の電流−電圧変換回路(I-V3)、4の電流−電圧変換回路I-V4の間でそれぞれ抵抗R15、R14を介して補償電流を供給している。
ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されてなり、第4の電流−電圧変換回路(I-V4)のダイオードD4はM個並列接続されている。
さらに、トランジスタM5とM10からの電流で抵抗R3を駆動し、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図91に示すように、自己バイアス化することで、図38に示した構成における2つのOP ampを省略することができる。図91において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM12はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
さらに、pチャネルトランジスタM12はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD12を駆動し、ダイオードD12の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4から構成される第1の電流−電圧変換回路I-V1のダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4の端子電圧VAと、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2の抵抗R1とダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2の端子電圧VBは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
また同様に、nチャネルトランジスタM6とM7はゲートが共通接続されて、M6はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM8とM9とM10はゲートが共通接続されて、M8はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM6とM7、pチャネルトランジスタM8とM9とM10は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM8とM9のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM6とM7のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
さらに、pチャネルトランジスタM13はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD13を駆動し、ダイオードD13の端子電圧と第3の電流−電圧変換回路(I-V3)、第4の電流−電圧変換回路(I-V4)の間でそれぞれ抵抗R15、R14を介して補償電流を供給している。
ここで、nチャネルトランジスタM6とM7に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM6とM7とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM8とM9とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM6とM7に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM6とM7のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD3とそれに並列接続された抵抗R7から構成される第3の電流−電圧変換回路(I-V3)の端子電圧VCと、抵抗R5と直列接続されたダイオードD4とそれに並列接続された抵抗R6から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)の端子電圧VDは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図38と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図91に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態9−2>
図92において、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R3から構成された第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子に、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1:D4とR5からなる第1の電流−電圧変換回路、D3、R4からなる第1の電流−電圧変換回路)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
図92において、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R3から構成された第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子に、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1:D4とR5からなる第1の電流−電圧変換回路、D3、R4からなる第1の電流−電圧変換回路)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM6とM8と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7-M9のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M7には電流I1が流れ、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、同様に、トランジスタM2、M5には電流I2が流れ、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動している。
さらに、pチャネルトランジスタM22はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD12を駆動し、ダイオードD12の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
同様に、ダイオードD5とそれに並列接続された抵抗R8から構成される第3の電流−電圧変換回路(I-V3)の端子と、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6とそれに並列接続された抵抗R7から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)の端子に、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM10とM11と、nチャネルトランジスタM10とM11のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM14とM16と、2つの第3の電流−電圧変換回路(I-V3:D7とR9からなる第3の電流−電圧変換回路と、D8とR10からなる第3の電流−電圧変換回路)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM12とM13はカレントミラー回路を構成している。nチャネルトランジスタM12とM13のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM15とM17と、nチャネルトランジスタM10とM11のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM13のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM14-M15のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM16-M18のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
さらに、pチャネルトランジスタM23はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD13を駆動し、ダイオードD13の端子電圧と、第3の電流−電圧変換回路(I-V3)(D5とR8)、第4の電流−電圧変換回路(I-V4)(R6、D6、R7)の間でそれぞれ抵抗R15、R14を介して補償電流を供給している。
したがって、トランジスタM10、M16には電流I4が流れ、ダイオードD5からなる第3の電流−電圧変換回路(I-V3)を駆動し、同様に、トランジスタM11、M15には電流I5が流れ、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6から構成される第4の電流−電圧変換回路(I-V4)を駆動している。ここで、第4の電流−電圧変換回路(I-V4)のダイオードD6はM個並列接続されている。
トランジスタM9には電流I3が流れ、トランジスタM18には電流I6が流れ、それらの和電流が抵抗R11に流れ、抵抗R11の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図92において、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に接続するnチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M6からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM7-M9からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
さらに、pチャネルトランジスタM22はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD12を駆動し、ダイオードD12の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧VAと、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図38の構成と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1:D3とR4、D4とR5)は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
同様に、ダイオードD5とそれに並列接続された抵抗R8から構成される第1の電流−電圧変換回路、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6とそれに並列接続された抵抗R7から構成される第2の電流−電圧変換回路に接続するnチャネルトランジスタM10とM11のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM14-M15からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM16-M18からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM12とM13からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM10とM11のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM10とM11の共通ゲート電圧が制御される。
さらに、pチャネルトランジスタM23はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD13を駆動し、ダイオードD13の端子電圧と第3の電流−電圧変換回路(I-V3)、第4の電流−電圧変換回路(I-V4)の間でそれぞれ抵抗R15、R14を介して補償電流を供給している。
したがって、nチャネルトランジスタM10とM11のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD5とそれに並列接続された抵抗R8から構成される第3の電流−電圧変換回路に印加される電圧VCと、抵抗R6と直列接続されたダイオードD6とそれに並列接続された抵抗R7から構成される第4の電流−電圧変換回路に印加される電圧VDは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図38と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第3の電流−電圧変換回路(I-V3:D7とR9、D8とR10)は、nチャネルトランジスタM12とM13とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
トランジスタM9には電流I3が流れ、トランジスタM18には電流I6が流れ、それらの和電流が抵抗R11に流れ、抵抗R11の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
<発明の他の実施の形態9−3>
図93において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図93において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
同様に、pチャネルトランジスタM11のソースと電源VDD間には抵抗R10が挿入され、pチャネルトランジスタM12とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM11のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM12のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM11とM12からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM6に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M4とpチャネルトランジスタM4-M6からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路I-V1に印加される電圧と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
さらに、pチャネルトランジスタM22はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD4を駆動し、ダイオードD4の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)(D1、R3)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)(R1、D2、R2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
同様に、nチャネルトランジスタM8に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM11に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM12に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM9では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM12のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM12のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM13に流れる電流が減少する。
したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM10に流れる電流も減少する。ここで、nチャネルトランジスタM10とnチャネルトランジスタM9とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM8とnチャネルトランジスタM9とはゲート電圧が共通になっているから、M8-M10の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
さらに、pチャネルトランジスタM23はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD8を駆動し、ダイオードD8の端子電圧と第3の電流−電圧変換回路(I-V3)、第4の電流−電圧変換回路(I-V4)の間でそれぞれ抵抗R15、R14を介して補償電流を供給している。
すなわち、nチャネルトランジスタM8-M10とpチャネルトランジスタM11-M13からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM8とnチャネルトランジスタM9の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM8とM9の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM8とM9のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD5とそれに並列接続された抵抗R8から構成される第3の電流−電圧変換回路に印加される電圧と抵抗R6と直列接続されたダイオードD6とそれに並列接続された抵抗R7から構成される第4の電流−電圧変換回路に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
そして、トランジスタM7には電流I3が流れ、トランジスタM14には電流I6が流れ、それらの和電流が抵抗R9に流れ、抵抗R9の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。すなわち、図38と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第3の電流−電圧変換回路(I-V3)はnチャネルトランジスタM10とM8とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
<発明の他の実施の形態10−1>
前記した本発明(請求項19)の実施例10(図42)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記した本発明(請求項19)の実施例10(図42)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には、図42の基準電圧発生回路は、図94、図95、図96のように展開される。ただし、図95や図96のように、2つある制御回路内のI-V変換回路はいずれもダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路I-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図94において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
また、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子間は抵抗R5を介して接続されており、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、トランジスタM2、M4には電流I2が流れ、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)と第1、第2の電流−電圧変換回路の端子間に接続された抵抗R5を駆動する。
さらに、トランジスタM5からの電流で抵抗R3を駆動し、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図94に示すように、自己バイアス化することで、図42に示した構成におけるOP ampを省略することができる。図94において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4から構成される第1の電流−電圧変換回路I-V1と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2と第1、第2の電流−電圧変換回路の端子間に接続された抵抗R5の端子電圧VAとVBは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図42と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図94に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態10−2>
図95において、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R3から構成された第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子が抵抗R4を介して接続され、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
図95において、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R3から構成された第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子が抵抗R4を介して接続され、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM6とM8と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5、M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7、M9のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M7には電流I1が流れ、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動する。同様に、トランジスタM2、M5には電流I2が流れ、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動している。ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
トランジスタM9には電流I3が流れ、その電流を抵抗R7に流し込み、抵抗R7の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図95において、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路間は抵抗R4を介して接続され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M6からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM7-M9からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧VAと、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図42と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
トランジスタM9には電流I3が流れ、その電流を抵抗R7に流し込み、抵抗R7の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
<発明の他の実施の形態10−3>
図96において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R6が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図96において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R6が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM6に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M4とpチャネルトランジスタM4-M6からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路間に接続された抵抗R5に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
そして、トランジスタM7には電流I3が流れ、その電流を抵抗R7に流し込み、抵抗R7の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。すなわち、図42と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
そして、トランジスタM7には電流I3が流れ、その電流を抵抗R7に流し込み、抵抗R7の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。すなわち、図42と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
<発明の他の実施の形態11−1>
前記した本発明(請求項21)の実施例11(図44)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記した本発明(請求項21)の実施例11(図44)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には、図44の基準電圧発生回路は、図97、図98、図99のように展開される。ただし、図98や図99のように、2つある制御回路内のI-V変換回路はいずれもダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路I-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図97において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
また、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)と、トランジスタM5からの電流で駆動される抵抗R4の端子間はそれぞれ抵抗R3、R2を介して接続されており、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、トランジスタM2、M4には電流I2が流れ、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)とトランジスタM5からの電流で駆動される抵抗R4の端子間に接続された抵抗R3、R2を駆動する。
さらに、トランジスタM6からの電流で抵抗R5を駆動し、抵抗R5の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図97に示すように、自己バイアス化することで、図44に示した構成におけるOP ampを省略することができる。図97において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路I-V1と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2とトランジスタM5からの電流で駆動される抵抗R4の端子間に接続された抵抗R3、R2の端子電圧VAとVBは等しくなる。
したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図44と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図97に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態11−2>
図98において、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の各端子がトランジスタM9からの電流で駆動される抵抗R4の端子に接続された抵抗R2、R3を介して接続され、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM8と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
図98において、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の各端子がトランジスタM9からの電流で駆動される抵抗R4の端子に接続された抵抗R2、R3を介して接続され、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM8と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM6とM10と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M7のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM8-M11のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。したがって、トランジスタM1、M8には電流I1が流れ、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と抵抗R2を駆動し、同様に、トランジスタM2、M5には電流I2が流れ、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)と抵抗R3を駆動している。ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
トランジスタM11には電流I4が流れ、その電流を抵抗R8に流し込み、抵抗R8の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図98において、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路、抵抗R1とダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路の各端子がトランジスタM9からの電流で駆動される抵抗R4の端子に接続された抵抗R2、R3を介して接続され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M7からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM8-M11からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路と抵抗R2に印加される電圧VAと、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路と抵抗R3に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図44と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
トランジスタM11には電流I4が流れ、その電流を抵抗R8に流し込み、抵抗R8の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
<発明の他の実施の形態11−3>
図99において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDDには抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図99において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDDには抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM6に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M4とpチャネルトランジスタM4-M6からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路と抵抗R2に印加される電圧と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路と抵抗R3に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
そして、トランジスタM7には電流I4が流れ、その電流を抵抗R7に流し込み、抵抗R7の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。すなわち、図44と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
<発明の他の実施の形態12−1>
前記した本発明(請求項22)の実施例(図45)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記した本発明(請求項22)の実施例(図45)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には図45の基準電圧発生回路は、図100、図101、図102のように展開される。ただし、図101や図102のように、2つある制御回路内のI-V変換回路はいずれもダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路I-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路I-V2でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図100において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
また、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子間は抵抗R5を介して接続されており、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、トランジスタM2、M4には電流I2が流れ、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)と第1、第2の電流−電圧変換回路の端子間に接続された抵抗R5を駆動する。
さらに、pチャネルトランジスタM12はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD12を駆動し、ダイオードD12の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
さらに、トランジスタM5からの電流で抵抗R3を駆動し、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図100に示すように、自己バイアス化することで、図45に示した構成におけるOP ampを省略することができる。図100において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
さらに、pチャネルトランジスタM12はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD12を駆動し、ダイオードD12の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R4から構成される第1の電流−電圧変換回路I-V1と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2と第1、第2の電流−電圧変換回路の端子間に接続された抵抗R5の端子電圧VAとVBは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図45と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図100に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態12−2>
図101において、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R3から構成された第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子が抵抗R5を介して接続され、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
図101において、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R3から構成された第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の端子が抵抗R5を介して接続され、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM6とM8と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7-M9のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M7には電流I1が流れ、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、同様に、トランジスタM2、M5には電流I2が流れ、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動している。ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
さらに、pチャネルトランジスタM12はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD12を駆動し、ダイオードD12の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
トランジスタM9には電流I3が流れ、その電流を抵抗R7に流し込み、抵抗R7の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図101において、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路、抵抗R1とダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路間は抵抗R5を介して接続され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M6からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM7-M9からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧VAと、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図34と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
さらに、pチャネルトランジスタM12はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD12を駆動し、ダイオードD12の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
トランジスタM9には電流I3が流れ、その電流を抵抗R7に流し込み、抵抗R7の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
<発明の他の実施の形態12−3>
図102において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図102において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM6に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M4とpチャネルトランジスタM4-M6からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1と、それに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2と、それに並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路間に接続された抵抗R5に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
さらに、pチャネルトランジスタM12はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD12を駆動し、ダイオードD12の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R13、R12を介して補償電流を供給している。
そして、トランジスタM7には電流I3が流れ、その電流を抵抗R7に流し込み、抵抗R7の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
すなわち、図45と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
<発明の他の実施の形態13−1>
前記した本発明(請求項22)の実施例(図47)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記した本発明(請求項22)の実施例(図47)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には、図47の基準電圧発生回路は、図103、図104、図105のように展開される。ただし、図104や図105のように、2つある制御回路内のI-V変換回路はいずれもダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路I-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図103において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6とM7はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6とM7はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
また、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)と、トランジスタM5からの電流で駆動される抵抗R4の端子間はそれぞれ抵抗R3、R2を介して接続されており、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、トランジスタM2、M4には電流I2が流れ、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)とトランジスタM5からの電流で駆動される抵抗R4の端子間に接続された抵抗R3、R2を駆動する。
さらに、pチャネルトランジスタM6はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD3を駆動し、ダイオードD3の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R6、R7を介して補償電流を供給している。
さらに、トランジスタM7からの電流I5で抵抗R5を駆動し、抵抗R5の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図103に示すように、自己バイアス化することで、図47に示した構成におけるOP ampを省略することができる。図103において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6とM7はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6とM7は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
さらに、pチャネルトランジスタM6はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD3を駆動し、ダイオードD3の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R6、R7を介して補償電流を供給している。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路I-V1と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2とトランジスタM5からの電流で駆動される抵抗R4の端子間に接続された抵抗R3、R2の端子電圧VAとVBは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図47と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図103に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態13−2>
図104において、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の各端子がトランジスタM9からの電流で駆動される抵抗R4の端子に接続された抵抗R2、R3を介して接続され、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM8と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成し、nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM6とM11と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M7のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM8-M12のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
図104において、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の各端子がトランジスタM9からの電流で駆動される抵抗R4の端子に接続された抵抗R2、R3を介して接続され、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM8と、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成し、nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM6とM11と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M7のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM8-M12のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M8には電流I1が流れ、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と抵抗R2を駆動し、同様に、トランジスタM2、M5には電流I2が流れ、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)と抵抗R3を駆動している。
さらに、pチャネルトランジスタM10はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD3を駆動し、ダイオードD3の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R7、R8を介して補償電流を供給している。
ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
トランジスタM12には電流I5が流れ、その電流を抵抗R8に流し込み、抵抗R8の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図104において、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路、抵抗R1とダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路の各端子がトランジスタM9からの電流で駆動される抵抗R4の端子に接続された抵抗R2、R3を介して接続され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M7からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM8-M12からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
さらに、pチャネルトランジスタM10はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD3を駆動し、ダイオードD3の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R7、R8を介して補償電流を供給している。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路と抵抗R2に印加される電圧VAと、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路と抵抗R3に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図47と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つの第1の電流−電圧変換回路(I-V1)は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
トランジスタM12には電流I5が流れ、その電流を抵抗R8に流し込み、抵抗R8の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
<発明の他の実施の形態13−3>
図105において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図105において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM6に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
さらに、pチャネルトランジスタM8はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD4を駆動し、ダイオードD4の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R7、R8を介して補償電流を供給している。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M4とpチャネルトランジスタM4-M6からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路と抵抗R2に印加される電圧と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路と抵抗R3に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
そして、トランジスタM9には電流I5が流れ、その電流を抵抗R9に流し込み、抵抗R9の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
すなわち、図47と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
<発明の他の実施の形態14−1>
前記した本発明(請求項23)の実施例(図48)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記した本発明(請求項23)の実施例(図48)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には、図48の基準電圧発生回路は、図106、図107、図108のように展開される。ただし、図107や図108のように、2つある制御回路内のI-V変換回路はいずれもダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路I-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路I-V2でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図106において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
また、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)とは抵抗R2、R3、R4からなるT型抵抗を介して接続されており、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、トランジスタM2、M4には電流I2が流れ、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)と抵抗R2、R3、R4からなるT型抵抗を駆動する。
さらに、pチャネルトランジスタM5はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD3を駆動し、ダイオードD3の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R6、R7を介して補償電流を供給している。
さらに、トランジスタM6からの電流I4で抵抗R5を駆動し、抵抗R5の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図106に示すように、自己バイアス化することで、図48に示した構成におけるOP ampを省略することができる。図106において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5とM6は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
さらに、pチャネルトランジスタM5はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD3を駆動し、ダイオードD3の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R6、R7を介して補償電流を供給している。
さらに、pチャネルトランジスタM5はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD3を駆動し、ダイオードD3の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R6、R7を介して補償電流を供給している。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路I-V1と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2と、抵抗R2、R3、R4からなるT型抵抗の端子電圧VAとVBは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図48と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図106に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態14−2>
図107において、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の各端子が、抵抗R2、R3、R4からなるT型抵抗を介して接続され、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つのダイオードD3、D4と抵抗R5、R6、R7からなるT型抵抗にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
図107において、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の各端子が、抵抗R2、R3、R4からなるT型抵抗を介して接続され、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つのダイオードD3、D4と抵抗R5、R6、R7からなるT型抵抗にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM6とM9と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7-M10のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M7には電流I1が流れ、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)とT型抵抗を抵抗R2側から駆動し、同様に、トランジスタM2、M5には電流I2が流れ、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)とT型抵抗を抵抗R3側から駆動している。
さらに、pチャネルトランジスタM8はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD5を駆動し、ダイオードD5の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R8、R9を介して補償電流を供給している。
ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
トランジスタM10には電流I4が流れ、その電流を抵抗R10に流し込み、抵抗R10の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図107において、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路、抵抗R1とダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路の各端子が、抵抗R2、R3、R4からなるT型抵抗を介して接続され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M6からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM7-M10からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
さらに、pチャネルトランジスタM8はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD5を駆動し、ダイオードD5の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R8、R9を介して補償電流を供給している。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路と抵抗R2に印加される電圧VAと、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路と抵抗R3に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図48と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つのダイオードD3、D4と抵抗R5、R6、R7からなるT型抵抗は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
トランジスタM10には電流I4が流れ、その電流を抵抗R10に流し込み、抵抗R10の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
<発明の他の実施の形態14−3>
図108において、pチャネルトランジスタM5のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM6とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM6のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM5とM6からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図108において、pチャネルトランジスタM5のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM6とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM6のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM5とM6からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM5に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM6に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM6のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM6のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM7に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
さらに、pチャネルトランジスタM9はダイオードの温度非直線性を補償する目的で追加され、ダイオードD5を駆動し、ダイオードD5の端子電圧と第1の電流−電圧変換回路(I-V1)、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の間でそれぞれ抵抗R9、R10を介して補償電流を供給している。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M4とpチャネルトランジスタM4-M6からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路と抵抗R2に印加される電圧と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2から構成される第2の電流−電圧変換回路と抵抗R3に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
そして、トランジスタM10には電流I3が流れ、その電流を抵抗R11に流し込み、抵抗R11の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
すなわち、図48と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
<発明の他の実施の形態15−1>
前記した本発明(請求項35)の実施例(図63)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記した本発明(請求項35)の実施例(図63)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には、図63の基準電圧発生回路は、図109、図110、図111のように展開される。ただし、図110や図111のように、2つある制御回路内のI-V変換回路はいずれもダイオード数が少ない第1の電流−電圧変換回路I-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図109において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。また、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動しており、トランジスタM2、M4には電流I2が流れ、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動している。
さらに、トランジスタM5からの電流I3で抵抗R3を駆動し、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図109に示すように、自己バイアス化することで、図63に示した構成におけるOP ampを省略することができる。図109において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路I-V1と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2の端子電圧VAとVBは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図63と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図109に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態15−2>
図110において、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の各端子が、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つのダイオードD3、D4にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
図110において、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の各端子が、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つのダイオードD3、D4にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM6とM8と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7-M9のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M7には電流I1が流れ、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、同様に、トランジスタM2、M5には電流I2が流れ、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動している。
ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
トランジスタM9には電流I3が流れ、その電流を抵抗R3に流し込み、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図110において、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路、抵抗R1とダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路を具備している。nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M6からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM7-M9からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧VAと、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図63と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つのダイオードD3、D4は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
トランジスタM9には電流I3が流れ、その電流を抵抗R3に流し込み、抵抗R3の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
<発明の他の実施の形態15−3>
図111において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R3が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図111において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R3が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM6に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M4とpチャネルトランジスタM4-M6からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1からなる第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R2から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
そして、トランジスタM7には電流I3が流れ、その電流を抵抗R4に流し込み、抵抗R4の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
すなわち、図63と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
<発明の他の実施の形態16−1>
前記した本発明(請求項36)の実施例19(図64)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記した本発明(請求項36)の実施例19(図64)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には、図64の基準電圧発生回路は、図112、図113、図114のように展開される。ただし、図113、図114のように、2つある制御回路内のI-V変換回路はいずれもダイオード数が少ないI-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図112において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
また、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動しており、トランジスタM2、M4には電流I2が流れ、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動している。
さらに、トランジスタM5からの電流I3で抵抗R4を駆動し、抵抗R4の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図112に示すように、自己バイアス化することで、図64に示した構成におけるOP ampを省略することができる。図112において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第1の電流−電圧変換回路I-V1と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2の端子電圧VAとVBは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図64と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図112に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態16−2>
図113において、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の各端子が、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つのダイオードD3、D4にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
図113において、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の各端子が、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つのダイオードD3、D4にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM6とM8と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7-M9のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M7には電流I1が流れ、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、同様に、トランジスタM2、M5には電流I2が流れ、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動している。ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。
トランジスタM9には電流I3が流れ、その電流を抵抗R6に流し込み、抵抗R6の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図113において、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第1の電流−電圧変換回路、抵抗R1とダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路を具備している。nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M6からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM7-M9からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧VAと、抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧VBは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図64と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つのダイオードD3、D4とそれらの並列接続された抵抗R4、R5は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
トランジスタM9には電流I3が流れ、その電流を抵抗R6に流し込み、抵抗R6の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
<発明の他の実施の形態16−3>
図114において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図114において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R5が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM6に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M4とpチャネルトランジスタM4-M6からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、ダイオードD1とそれに並列接続された抵抗R2から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧と抵抗R1と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R3から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
そして、トランジスタM7には電流I3が流れ、その電流を抵抗R6に流し込み、抵抗R6の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
すなわち、図64と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
<発明の他の実施の形態17−1>
前記した本発明(請求項37)の実施例21(図65)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
前記した本発明(請求項37)の実施例21(図65)では、所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段としてOP ampの場合を例にして説明してきた。しかし、本願発明者と同一発明者による特開2006-133916(US 2006/0091875 A1)や特開 2006-209212(US 2006/0164158 A1)に記載されているようにOP ampの代わりにカレントミラー回路を所定の電圧が等しくなるように制御する制御手段として用いることができることを付け加えておく。
具体的には、図65の基準電圧発生回路は、図115、図116、図117のように展開される。ただし、図116や図117のように、2つある制御回路内のI-V変換回路はいずれもダイオード数が少ないI-V1を選択するのがチップ面積を小さくする目的にかなうが、ダイオード数が多くなる第2の電流−電圧変換回路(I-V2)でも回路動作上は同一の効果が得られる。
図115において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はそれぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路はnチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
また、トランジスタM1、M3には電流I1が流れ、抵抗R1と直列接続されるダイオードD1とダイオードD1に並列接続された抵抗R2とこれらに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動しており、トランジスタM2、M4には電流I2が流れ、抵抗R4と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R5とこれらに並列接続された抵抗R6から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動している。
さらに、トランジスタM5からの電流I3で抵抗R7を駆動し、抵抗R7の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図115に示すように、自己バイアス化することで、図65に示した構成におけるOP ampを省略することができる。図115において、nチャネルトランジスタM1とM2はゲートが共通接続されて、M1はゲートとドレインが共通接続されている。また、pチャネルトランジスタM3とM4とM5はゲートが共通接続されて、M4はゲートとドレインが共通接続されている。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2、pチャネルトランジスタM3とM4とM5は、それぞれカレントミラー回路を構成しており、pチャネルトランジスタM3とM4のカレントミラー回路は、nチャネルトランジスタM1とM2のカレントミラー回路を自己バイアスしている。
ここで、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は比例し、nチャネルトランジスタM1とM2とがトランジスタサイズが等しく、pチャネルトランジスタM3とM4とがトランジスタサイズが等しい場合には、nチャネルトランジスタM1とM2に流れる電流は等しくなる。
このようにして、自己バイアスされることで、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、抵抗R1と直列接続されるダイオードD1とダイオードD1に並列接続された抵抗R2とこれらに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路I-V1と抵抗R4と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R5とこれらに並列接続された抵抗R6から構成される第2の電流−電圧変換回路I-V2の端子電圧VAとVBは等しくなる。したがって、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図65と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
ただし、上述した図115に示した基準電圧発生回路においては、トランジスタのチャネル長変調の影響が出やすい。また、簡単にするためにスタートアップ回路は省略している。
<発明の他の実施の形態17−2>
図116において、抵抗R1と直列接続されるダイオードD1とダイオードD1に並列接続された抵抗R2とこれらに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と抵抗R4と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R5とこれらに並列接続された抵抗R6から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の各端子が、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つのダイオードD3、D4にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
図116において、抵抗R1と直列接続されるダイオードD1とダイオードD1に並列接続された抵抗R2とこれらに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)の端子と抵抗R4と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R5とこれらに並列接続された抵抗R6から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)の各端子が、それぞれソースが接続されたnチャネルトランジスタM1とM2と、nチャネルトランジスタM1とM2のドレインと電源VDD間に接続され、ドレインとゲートが接続されたpチャネルトランジスタM5とM7と、2つのダイオードD3、D4にソースが接続されゲートが共通接続されたnチャネルトランジスタM3とM4はカレントミラー回路を構成している。
nチャネルトランジスタM3とM4のドレインと電源VDD間に接続されたpチャネルトランジスタM6とM8と、nチャネルトランジスタM1とM2のゲートが共通接続され、nチャネルトランジスタM4のドレインに接続され、pチャネルトランジスタM5-M6のゲートは共通接続されてカレントミラー回路を構成し、pチャネルトランジスタM7-M9のゲートは共通接続されカレントミラー回路を構成している。
したがって、トランジスタM1、M7には電流I1が流れ、抵抗R1と直列接続されるダイオードD1とダイオードD1に並列接続された抵抗R2とこれらに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路(I-V1)を駆動し、同様に、トランジスタM2、M5には電流I2が流れ、抵抗R4と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R5とこれらに並列接続された抵抗R6から構成される第2の電流−電圧変換回路(I-V2)を駆動している。
ここで、第2の電流−電圧変換回路(I-V2)のダイオードD2はN個並列接続されている。トランジスタM9には電流I3が流れ、その電流を抵抗R10に流し込み、抵抗R10の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
本実施例の動作を以下に説明する。図116において、抵抗R1と直列接続されるダイオードD1とダイオードD1に並列接続された抵抗R2とこれらに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路、抵抗R4と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R5とこれらに並列接続された抵抗R6から構成される第2の電流−電圧変換回路を具備している。
nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流は、pチャネルトランジスタM5-M6からなるカレントミラー回路とpチャネルトランジスタM7-M9からなるカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM3とM4からなるカレントミラー回路において、電流比較され、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれに流れる電流が等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、抵抗R1と直列接続されるダイオードD1とダイオードD1に並列接続された抵抗R2とこれらに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧VAと、抵抗R4と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R5とこれらに並列接続された抵抗R6から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧VBとは等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。すなわち、図65と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。ここで、2つのI-V1は、nチャネルトランジスタM3とM4とのドレイン電圧が等しくなるように挿入している。
トランジスタM9には電流I3が流れ、その電流を抵抗R10に流し込み、抵抗R10の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
<発明の他の実施の形態17−3>
図117において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R10が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
図117において、pチャネルトランジスタM4のソースと電源VDD間には抵抗R10が挿入され、pチャネルトランジスタM5とゲート電圧が共通であるから、等しい電流が流せるように、pチャネルトランジスタM4のトランジスタサイズはpチャネルトランジスタM5のトランジスタサイズよりも大きくしてある。ここで、pチャネルトランジスタM4とM5からなるカレントミラー回路は、逆ワイドラーカレントミラー回路を構成している。
本実施例の動作を以下に説明する。nチャネルトランジスタM1に流れる電流が大きくなると、その分だけpチャネルトランジスタM4に流れる電流が大きくなる。しかし、pチャネルトランジスタM5に流れる電流はそれ以上に大きくなるために、nチャネルトランジスタM2では、増えた分の電流を流しきれなくなり、pチャネルトランジスタM5のドレイン電圧が高くなり、pチャネルトランジスタM5のドレインにゲートが接続されたpチャネルトランジスタM6に流れる電流が減少する。したがって、ドレイン電流が共通であるnチャネルトランジスタM3に流れる電流も減少する。
ここで、nチャネルトランジスタM3とnチャネルトランジスタM2とはカレントミラー回路を構成しており、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2とはゲート電圧が共通になっているから、M1-M3の共通ゲート電圧が低下し、したがって、nチャネルトランジスタM1に流れる電流も減少する。
すなわち、nチャネルトランジスタM1-M4とpチャネルトランジスタM4-M6からなる電流ループは、負帰還回路を構成しており、逆ワイドラーカレントミラー回路を介して、nチャネルトランジスタM1とnチャネルトランジスタM2の電流が所定の値、この例では、等しくなるように、nチャネルトランジスタM1とM2の共通ゲート電圧が制御される。
したがって、nチャネルトランジスタM1とM2のそれぞれのゲート−ソース間電圧が等しくなるから、抵抗R1と直列接続されるダイオードD1とダイオードD1に並列接続された抵抗R2とこれらに並列接続された抵抗R3から構成される第1の電流−電圧変換回路に印加される電圧と抵抗R4と直列接続されたダイオードD2とダイオードD2に並列接続された抵抗R5とこれらに並列接続された抵抗R6から構成される第2の電流−電圧変換回路に印加される電圧は等しくなり、上述したOP ampを用いた場合と等しい動作条件が実現できる。
そして、トランジスタM7には電流I3が流れ、その電流を抵抗R11に流し込み、抵抗R11の端子電圧から出力電圧Vrefを得ている。
すなわち、図65と同等の特性が得られ、基準電圧発生回路が実現できる。
図118は、本発明(請求項38)に記載されたCMOS基準電圧発生回路の一実施例の回路構成を示す図である。第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路と、前記第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路に電流I1、I2、I3をそれぞれ供給するカレントミラー回路(M1、M2、M3)と、前記第1の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧VAと前記第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧VBとが互いに等しくなるように制御する制御手段(OP amp AP1)と、を有し、前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧Vrefとする。第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードD1と、該ダイオードに並列接続された抵抗R2と、該ダイオードD1と抵抗R2の並列回路に直列接続された抵抗R1と、さらに、該並列回路(D1、R2)と抵抗R1の直列回路に抵抗(R3a、R3b)が並列接続され、前記並列接続された抵抗(R3a、R3b)より前記第1の電流−電圧変換回路の前記所定の中間端子電圧VAを出力する。また第2の電流−電圧変換回路は、並列接続された複数のダイオードD2と、該複数のダイオードD2に並列接続された抵抗R5と、該複数のダイオードと抵抗の並列回路(D2、R5)に直列接続された抵抗R4と、さらに、該並列回路(D2、R5)と抵抗R4の直列回路に抵抗(R6a、R6b)が並列接続され、前記並列接続された抵抗(R6a、R6b)より前記第2の電流−電圧変換回路の前記所定の中間端子電圧VBを出力する。第3の電流−電圧変換回路は、抵抗R7からなる。ダイオード(D1、D2)は、ダイオード接続されたバイポーラジャンクショントランジスタで構成してもよい。図118に示した構成は、図65において、並列接続されている2つの抵抗R3、R6を、分圧抵抗(R3a、R3b)、(R6a、R6b)に変更して、それぞれの分圧抵抗の中間端子とOP amp(AP1)の所定の入力端子を接続することでOP amp(AP1)への入力電圧を下げたものである。
ここで、
R3a+R3b=R3 (227)
R6a+R6b=R6 (228)
とし、
R3a/R3b=R6a/R6b (229)
が成り立つように、抵抗で分圧比を設定すれば、回路動作においては、およそ変化はない。したがって、図65と同様の基準電圧が得られる。
R3a+R3b=R3 (227)
R6a+R6b=R6 (228)
とし、
R3a/R3b=R6a/R6b (229)
が成り立つように、抵抗で分圧比を設定すれば、回路動作においては、およそ変化はない。したがって、図65と同様の基準電圧が得られる。
本発明の活用例として、LSI上に集積される各種基準電圧発生回路が挙げられる。特に、最近の集積回路プロセスの超々微細化の進展に伴い、MOSトランジスタのチャネル長変調の影響が顕著に現れ、また、LSIへの供給電源電圧が低下してきており、電源電圧が1V前後でも動作する温度変動がない安定した基準電圧発生回路が必要になってきている。本発明は、そうした要望に答えることができる。
AP1 Op amp
D1〜D13 ダイオード
I-V1 第1の電流−電圧変換回路
I-V2 第2の電流−電圧変換回路
I-V3 第3の電流−電圧変換回路
I-V4 第4の電流−電圧変換回路
M1〜M10 MOSトランジスタ
R1〜R15 抵抗
D1〜D13 ダイオード
I-V1 第1の電流−電圧変換回路
I-V2 第2の電流−電圧変換回路
I-V3 第3の電流−電圧変換回路
I-V4 第4の電流−電圧変換回路
M1〜M10 MOSトランジスタ
R1〜R15 抵抗
Claims (41)
- 第1の電流−電圧変換回路と、
第2の電流−電圧変換回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路と前記第2の電流−電圧変換回路とに電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくとも1つを基準電圧とする、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 前記第1及び第2の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードとが直列接続されてなる、ことを特徴とする請求項1に記載の基準電圧発生回路。
- 前記第1及び第2の電流−電圧変換回路に、それぞれ、さらに抵抗が並列接続され、該並列接続されたそれぞれの抵抗の中間電圧を出力電圧とする、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の基準電圧発生回路。
- 前記第1及び第2の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードが直列接続され、該抵抗とダイオードの直列回路に、さらに、抵抗がそれぞれに並列接続されて構成され、該並列接続されたそれぞれの抵抗の中点電圧が、前記第1及び第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧とされる、ことを特徴とする請求項1に記載の基準電圧発生回路。
- 前記第1及び第2の電流−電圧変換回路に、それぞれ、さらに抵抗が並列接続される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の基準電圧発生回路。
- 第1の電流−電圧変換回路と、
第2の電流−電圧変換回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路と前記第2の電流−電圧変換回路とに電流を供給するカレントミラー回路と、
を有し、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と分圧電圧とを出力し、
前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と分圧電圧とを出力し、
前記第1の電流−電圧変換回路の分圧電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の分圧電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段を有し、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくとも1つを基準電圧とし、
前記第1及び第2の電流−電圧変換回路は、いずれも、抵抗とダイオードが直列接続され、該抵抗とダイオードの直列回路に並列に抵抗が接続され、前記並列に接続された抵抗より前記所定の出力電圧の分圧電圧をそれぞれ出力する、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第1の電流−電圧変換回路と前記第3の電流−電圧変換回路間に抵抗が接続され、
前記第2の電流−電圧変換回路と前記第4の電流−電圧変換回路間に抵抗が接続され、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と、前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくとも1つを基準電圧とし、
前記第1及び第2の電流−電圧変換回路は、いずれも、抵抗からなり、
前記第3の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第4の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードとが直列接続されてなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の分圧電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の分圧電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
前記第1の電流−電圧変換回路と前記第3の電流−電圧変換回路間に抵抗が接続され、
前記第2の電流−電圧変換回路と前記第4の電流−電圧変換回路間に抵抗が接続され、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくとも1つを基準電圧とし、
前記第1及び第2の電流−電圧変換回路は、いずれも分圧電圧を出力する分圧抵抗からなり、
前記第3の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第4の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードとが直列接続されてなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第1の電流−電圧変換回路と前記第3の電流−電圧変換回路間に抵抗が接続され、
前記第2の電流−電圧変換回路と前記第4の電流−電圧変換回路間に抵抗が接続され、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくとも1つを基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は抵抗とダイオードが直列接続されてなり、
前記第3及び第4の電流−電圧変換回路は、いずれも抵抗からなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第1の電流−電圧変換回路は、前記第3の電流−電圧変換回路の中間端子に電流を流し込み、
前記第2の電流−電圧変換回路は、前記第4の電流−電圧変換回路の中間端子に電流が流し込み、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくとも1つを基準電圧とし、
前記第1及び第2の電流−電圧変換回路は、いずれも抵抗からなり、
前記第3の電流−電圧変換回路は、ダイオードと、該ダイオードと並列接続される抵抗とから構成され、前記並列接続される抵抗が、前記第3の電流−電圧変換回路の前記中間端子を有し、
前記第4の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードが直列接続され、さらに該抵抗とダイオードの直列回路に並列接続される抵抗から構成され、前記並列接続される抵抗が、前記第4の電流−電圧変換回路の前記中間端子を有する、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第3の電流−電圧変換回路は、前記第1の電流−電圧変換回路の中間端子に電流を流し込み、
前記第4の電流−電圧変換回路は、前記第2の電流−電圧変換回路の中間端子に電流を流し込み、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくとも1つを基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードと、該ダイオードと並列接続される抵抗から構成され、前記並列接続される抵抗が、前記第1の電流−電圧変換回路の前記中間端子を有し、
前記第2の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードが直列接続され、さらに該抵抗とダイオードの直列回路に並列接続される抵抗から構成され、前記並列接続される抵抗が、前記第2の電流−電圧変換回路の前記中間端子を有する、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第3の電流−電圧変換回路は、前記第1の電流−電圧変換回路の中間端子に電流を流し込み、
前記第4の電流−電圧変換回路は、前記第2の電流−電圧変換回路の中間端子に電流を流し込み、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧のうち少なくとも1つを基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードと、該ダイオードと並列接続される抵抗から構成され、前記並列接続される抵抗が、前記第1の電流−電圧変換回路の前記中間端子を有し、
前記第2の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードが直列接続され、さらに該抵抗とダイオードの直列回路に並列接続される抵抗から構成され、前記並列接続される抵抗が、前記第2の電流−電圧変換回路の前記中間端子を有する、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路と、
前記第1と第2の電流−電圧変換回路に電流を供給する第1のカレントミラー回路と、
前記第3と第4の電流−電圧変換回路に電流を供給する第2のカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧とが互いに等しくなるように制御する第1の制御手段と、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧とが互いに等しくなるように制御する第2の制御手段と、
前記第1のカレントミラー回路に流れる電流と前記第2のカレントミラー回路に流れる電流とを重み付け加算する手段と、
を有し、
前記第1と第2のカレントミラー回路に流れる電流を重み付け加算した電流を電圧変換して基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードと、該ダイオードと並列接続される抵抗から構成され、
前記第2の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードが直列接続され、さらに該抵抗とダイオードの直列回路に並列接続される抵抗から構成され、
前記第3の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第4の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードとが直列接続されてなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 前記第1のカレントミラー回路からの電流で駆動される第1のダイオードと、前記第1のダイオードと前記第1の電流−電圧変換回路間、及び、前記第1のダイオードと前記第2の電流−電圧変換回路間にそれぞれ接続された第1及び第2の抵抗を備えている、ことを特徴とする請求項13に記載の基準電圧発生回路。
- 第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路と、
前記第1と第2の電流−電圧変換回路に電流を供給する第1のカレントミラー回路と、
前記第3と第4の電流−電圧変換回路に電流を供給する第2のカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧とが互いに等しくなるように制御する第1の制御手段と、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧とが互いに等しくなるように制御する第2の制御手段と、
前記第1のカレントミラー回路に流れる電流と前記第2のカレントミラー回路に流れる電流とを重み付け加算する手段と、
を有し、
前記第1と第2のカレントミラー回路に流れる電流を重み付け加算した電流を電圧変換して基準電圧とし、
前記第1と第3の電流−電圧変換回路は、ダイオードと、該ダイオードと並列接続される抵抗からなり、
前記第2と第4の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードが直列接続され、さらに該抵抗とダイオードの直列回路に並列接続される抵抗から構成される、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路と、
前記第1と第2の電流−電圧変換回路に電流を供給する第1のカレントミラー回路と、
前記第3と第4の電流−電圧変換回路に電流を供給する第2のカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧とが互いに等しくなるように制御する第1の制御手段と、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧と前記第4の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧とが互いに等しくなるように制御する第2の制御手段と、
前記第1のカレントミラー回路に流れる電流と前記第2のカレントミラー回路に流れる電流とを重み付け加算する手段と、
を有し、
前記重み付け加算された電流を電圧変換して基準電圧とし、
前記第1と第3の電流−電圧変換回路は、ダイオードと、該ダイオードと並列接続される抵抗から構成され、前記並列接続される抵抗が、前記第1と第3の電流−電圧変換回路の前記中間端子をそれぞれ有し、
前記第2と第4の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードが直列接続され、さらに該抵抗とダイオードの直列回路に並列接続される抵抗から構成され、前記並列接続される抵抗が、前記第2と第4の電流−電圧変換回路の前記中間端子を有する、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 前記第1のカレントミラー回路からの電流で駆動される第1のダイオードと、該第1のダイオードと前記第1の電流−電圧変換回路間、及び、該第1のダイオードと前記第2の電流−電圧変換回路間にそれぞれ接続された第1及び第2の抵抗を備え、
前記第2のカレントミラー回路からの電流で駆動される第2のダイオードと、該第2のダイオードと前記第3の電流−電圧変換回路間、及び、該第2のダイオードと前記第4の電流−電圧変換回路間とにそれぞれ接続された第3及び第4の抵抗を備えている、ことを特徴とする請求項15又は16に記載の基準電圧発生回路。 - 第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧を基準電圧とし、
前記第1と第2の電流−電圧変換回路は、それぞれ、抵抗とダイオードが直列接続され、さらに、該抵抗とダイオードの直列回路に抵抗が並列接続され、前記並列接続された抵抗より前記第1と第2の電流−電圧変換回路の前記中間端子電圧をそれぞれ出力する構成とされ、
前記第3の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードが直列接続されてなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
を有し、
前記第1の電流−電圧変換回路の一の端子と前記第2の電流−電圧変換回路の一の端子とが抵抗を介して接続され、
前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の端子電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段を有し、
第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧を基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードが直列接続されて構成され、
前記第3の電流−電圧変換回路は、抵抗からなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
を有し、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の中間端子と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子が抵抗を介して接続され、
前記第1の電流−電圧変換回路の中間端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の中間端子電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段を有し、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧を基準電圧とし、
前記第1と第2の電流−電圧変換回路は、それぞれ、抵抗とダイオードが直列接続され、さらに該抵抗とダイオードの直列回路に抵抗が並列接続され、前記並列接続された抵抗より前記第1と第2の電流−電圧変換回路の中間端子電圧をそれぞれ出力する構成とされ、
前記第3の電流−電圧変換回路は、抵抗からなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と、前記第2の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第1と第2の電流−電圧変換回路と前記第3の電流−電圧変換回路はそれぞれ抵抗を介して接続され、
前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧を基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードが直列接続されて構成され、
前記第3と第4の電流−電圧変換回路は、それぞれ抵抗からなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 前記第1のカレントミラー回路からの電流で駆動される第1のダイオードと、前記第1のダイオードと前記第1の電流−電圧変換回路間、及び、前記第1のダイオードと前記第2の電流−電圧変換回路間にそれぞれ接続された第1及び第2の抵抗を備えている、ことを特徴とする請求項18乃至21のいずれか一に記載の基準電圧発生回路。
- 第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
を有し、
前記第1の電流−電圧変換回路と前記第2の電流−電圧変換回路とが直列抵抗を介して接続され、前記直列抵抗の中間接続点から、さらに抵抗が接続されて接地され、
前記第3の電流−電圧変換回路と前記第1及び第2の電流−電圧変換回路間は、それぞれ抵抗を介して接続され、
前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の端子電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段を有し、
前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧を基準電圧とし、
前記第1及び第3の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードが直列接続されて構成され、
前記第4の電流−電圧変換回路は、抵抗からなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1と第2の電流−電圧変換回路にそれぞれ第1と第2抵抗を介してさらに電流を供給する第2のカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の端子電圧とが互いに等しくなるように制御する第1の制御手段と、
前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と、前記第1及び第2抵抗のいずれか一方の端子電圧とが互いに等しくなるように制御する第2の制御手段と、
を有し、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧を基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードが直列接続されて構成され、
前記第3の電流−電圧変換回路は、抵抗からなり、
前記第4の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 前記第1のカレントミラー回路からの電流で駆動される第1のダイオードと、
前記第1と第2の電流−電圧変換回路にそれぞれ第1と第2の抵抗を介して、さらに電流を供給する第2のカレントミラー回路と、
前記第1のダイオードの所定の出力電圧と、前記第1と第2の抵抗のいずれか一方の端子電圧とが互いに等しくなるように制御する第2の制御手段と、
を有する、ことを特徴とする請求項19又は21に記載の基準電圧発生回路。 - 第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、第3、及び第4の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1と第2の電流−電圧変換回路にそれぞれ第1と第2の抵抗を介してさらに電流を供給する第2のカレントミラー回路と、
を有し、
前記第1の電流−電圧変換回路と前記第2の電流−電圧変換回路が直列抵抗を介して接続され、前記直列抵抗の中間接続点からさらに抵抗が接続されて接地され、
前記第1及び第2の電流−電圧変換回路の端子電圧とが互いに等しくなるように制御する第1の制御手段と、
前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧と、前記第1と第2の抵抗のいずれか一方の端子電圧とが互いに等しくなるように制御する第2の制御手段と、
を有し、
前記第4の電流−電圧変換回路の所定の出力電圧を基準電圧とし、
前記第1及び第3の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードが直列接続されて構成され、
前記第4の電流−電圧変換回路は、抵抗からなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 定電流で駆動される第1及び第2の電流−電圧変換回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の端子電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
前記第2の電流−電圧変換回路の出力電圧を分圧する手段と、
を有し、
前記第2の電流−電圧変換回路の出力電圧を分圧した電圧を基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は、並列接続された複数のダイオードからなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 定電流で駆動される第1及び第2の電流−電圧変換回路と、
前記第2の電流−電圧変換回路の出力電圧を分圧する手段と、
前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路からの分圧電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第2の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は、並列接続された複数のダイオードからなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 定電流で駆動される第1と第2の電流−電圧変換回路と、
前記第2の電流−電圧変換回路の出力電圧を分圧する手段と、
前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路からの分圧電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第2の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は、並列接続された複数のダイオードからなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第2の電流−電圧変換回路の出力電圧を分圧する手段と、
前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路からの分圧電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は、並列接続された複数のダイオードからなり、
前記第3の電流−電圧変換回路は、抵抗からなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路と、
前記第1と第2の電流−電圧変換回路に電流を供給する非線形カレントミラー回路と、
前記第3の電流−電圧変換回路に電流を供給し、前記第1の電流−電圧変換回路または前記第2の電流−電圧変換回路のいずれかを駆動する電流に比例する線形カレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は、抵抗とダイオードが直列接続され、さらに該抵抗とダイオードの直列回路に抵抗が並列接続され、前記並列接続された抵抗より前記第2の電流−電圧変換回路の前記中間端子電圧を出力する構成とされ、
前記第3の電流−電圧変換回路は、抵抗からなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードと、該ダイオードと並列接続された抵抗からなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は、抵抗と複数のダイオードとが直列接続され、さらに、該抵抗とダイオードの直列回路に、抵抗が並列接続され、前記並列接続された抵抗より前記第2の電流−電圧変換回路の前記中間端子電圧を出力する構成とされ、
前記第3の電流−電圧変換回路は、抵抗からなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードと、該ダイオードに並列接続された抵抗からなり、前記並列接続された抵抗より前記第1の電流−電圧変換回路の前記中間端子電圧を出力する構成とされ、
前記第2の電流−電圧変換回路は、抵抗と複数のダイオードが直列接続され、さらに該抵抗とダイオードの直列回路に抵抗が並列接続され、前記並列接続された抵抗より前記第2の電流−電圧変換回路の前記中間端子電圧を出力する構成とされ、
前記第3の電流−電圧変換回路は、抵抗からなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - ドレインが抵抗を介して接地され、ゲートが直接接地され、ソースが正の温度特性を有する電流で駆動されるMOSトランジスタと、
前記MOSトランジスタのドレイン−ソース間電圧を分圧する手段と、
を有し、
前記分圧電圧を基準電圧とする、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の端子電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードからなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は、並列接続された複数のダイオードと、該複数のダイオードに並列接続された抵抗と、該複数のダイオードと抵抗の並列回路に直列接続された抵抗からなり、
前記第3の電流−電圧変換回路は、抵抗からなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の端子電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードと抵抗が並列接続されてなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は、並列接続された複数のダイオードと、該複数のダイオードと並列接続された抵抗と、該複数のダイオードと抵抗の並列回路に直列接続された抵抗からなり、
前記第3の電流−電圧変換回路は、抵抗からなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路に電流を供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の端子電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードと、該ダイオードに並列接続された抵抗と、該ダイオードと抵抗の並列回路に直列接続された抵抗と、さらに、該並列回路と抵抗の直列回路に並列接続された抵抗からなり、
前記第2の電流−電圧変換回路は、並列接続された複数のダイオードと、該複数のダイオードと並列接続された抵抗と、該複数のダイオードと抵抗の並列回路に直列接続された抵抗と、さらに、該並列回路と抵抗の直列回路に並列接続された抵抗からなり、
前記第3の電流−電圧変換回路は、抵抗からなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路と、
前記第1、第2、及び第3の電流−電圧変換回路に電流をそれぞれ供給するカレントミラー回路と、
前記第1の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧と前記第2の電流−電圧変換回路の所定の中間端子電圧とが互いに等しくなるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第3の電流−電圧変換回路の所定の電圧を基準電圧とし、
前記第1の電流−電圧変換回路は、ダイオードと、該ダイオードに並列接続された抵抗と、該ダイオードと抵抗の並列回路に直列接続された抵抗と、さらに、該並列回路と抵抗の直列回路に抵抗が並列接続され、前記並列接続された抵抗より前記第1の電流−電圧変換回路の前記所定の中間端子電圧を出力する構成とし、
前記第2の電流−電圧変換回路は、並列接続された複数のダイオードと、該複数のダイオードに並列接続された抵抗と、該複数のダイオードと抵抗の並列回路に直列接続された抵抗と、さらに、該並列回路と抵抗の直列回路に抵抗が並列接続され、前記並列接続された抵抗より前記第2の電流−電圧変換回路の前記所定の中間端子電圧を出力する構成とし、
前記第3の電流−電圧変換回路は、抵抗からなる、ことを特徴とする基準電圧発生回路。 - 前記制御手段は、2つの電圧を正相入力端子と逆相入力端子より入力し、出力端子が、対応する前記カレントミラー回路の共通ゲートに接続された演算増幅器よりなる、ことを特徴とする、請求項1乃至33、35乃至38のいずれか一に記載の基準電圧発生回路。
- 前記制御手段は、対応する前記カレントミラー回路と、前記電流−電圧変換回路間に配設されたカレントミラーよりなる、ことを特徴とする、請求項1乃至33、35乃至37のいずれか一に記載の基準電圧発生回路。
- 前記ダイオードは、ダイオード接続されたバイポーラジャンクショントランジスタよりなる、ことを特徴とする請求項2、4、6乃至33、35乃至38のいずれか一記載の基準電圧発生回路。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007121032A JP2008123480A (ja) | 2006-10-16 | 2007-05-01 | 基準電圧発生回路 |
US11/907,621 US20080129272A1 (en) | 2006-10-16 | 2007-10-15 | Reference voltage generating circuit |
US11/907,577 US20080088361A1 (en) | 2006-10-16 | 2007-10-15 | Reference voltage generating circuit |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006281619 | 2006-10-16 | ||
JP2007121032A JP2008123480A (ja) | 2006-10-16 | 2007-05-01 | 基準電圧発生回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008123480A true JP2008123480A (ja) | 2008-05-29 |
Family
ID=39302545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007121032A Pending JP2008123480A (ja) | 2006-10-16 | 2007-05-01 | 基準電圧発生回路 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US20080088361A1 (ja) |
JP (1) | JP2008123480A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011017641A (ja) * | 2009-07-09 | 2011-01-27 | Univ Of Miyazaki | 温度検出方法および温度センサ |
JP2011150526A (ja) * | 2010-01-21 | 2011-08-04 | Renesas Electronics Corp | 基準電圧発生回路及びそれを用いた集積回路 |
JP2011196742A (ja) * | 2010-03-18 | 2011-10-06 | Ricoh Co Ltd | 温度検出回路 |
JP2013093782A (ja) * | 2011-10-27 | 2013-05-16 | Renesas Mobile Corp | 半導体集積回路、それを備えた受信装置及び無線通信端末 |
Families Citing this family (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20080164567A1 (en) * | 2007-01-09 | 2008-07-10 | Motorola, Inc. | Band gap reference supply using nanotubes |
KR100888483B1 (ko) * | 2007-05-16 | 2009-03-12 | 삼성전자주식회사 | 공정 변동을 보상하는 기준 바이어스 회로 |
JP2009251877A (ja) * | 2008-04-04 | 2009-10-29 | Nec Electronics Corp | 基準電圧回路 |
US8159206B2 (en) * | 2008-06-10 | 2012-04-17 | Analog Devices, Inc. | Voltage reference circuit based on 3-transistor bandgap cell |
US9310825B2 (en) * | 2009-10-23 | 2016-04-12 | Rochester Institute Of Technology | Stable voltage reference circuits with compensation for non-negligible input current and methods thereof |
US8354875B2 (en) | 2010-03-25 | 2013-01-15 | Qualcomm Incorporated | Low voltage temperature sensor and use thereof for autonomous multiprobe measurement device |
JP6061589B2 (ja) * | 2012-03-22 | 2017-01-18 | エスアイアイ・セミコンダクタ株式会社 | 基準電圧回路 |
JP5969237B2 (ja) * | 2012-03-23 | 2016-08-17 | エスアイアイ・セミコンダクタ株式会社 | 半導体装置 |
US9170595B2 (en) * | 2012-10-12 | 2015-10-27 | Stmicroelectronics International N.V. | Low power reference generator circuit |
EP2905672A1 (en) * | 2014-02-11 | 2015-08-12 | Dialog Semiconductor GmbH | An apparatus and method for a modified brokaw bandgap reference circuit for improved low voltage power supply |
US9600014B2 (en) | 2014-05-07 | 2017-03-21 | Analog Devices Global | Voltage reference circuit |
FR3023669A1 (fr) * | 2014-07-11 | 2016-01-15 | Aledia | Circuit optoelectronique a diodes electroluminescentes a scintillement reduit |
KR102347178B1 (ko) * | 2017-07-19 | 2022-01-04 | 삼성전자주식회사 | 기준 전압 회로를 포함하는 단말 장치 |
US10739808B2 (en) * | 2018-05-31 | 2020-08-11 | Richwave Technology Corp. | Reference voltage generator and bias voltage generator |
KR20210064497A (ko) * | 2019-11-25 | 2021-06-03 | 삼성전자주식회사 | 밴드갭 기준 전압 생성 회로 |
US11983026B2 (en) * | 2022-03-16 | 2024-05-14 | Apple Inc. | Low output impedance voltage reference circuit |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0275010A (ja) * | 1988-09-12 | 1990-03-14 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 基準電圧発生回路 |
JPH1145125A (ja) * | 1997-07-29 | 1999-02-16 | Toshiba Corp | 基準電圧発生回路および基準電流発生回路 |
JP2000267749A (ja) * | 1999-01-14 | 2000-09-29 | Sony Corp | 起動回路およびそれを用いた電圧供給回路 |
JP2001085548A (ja) * | 1999-09-09 | 2001-03-30 | Sony Corp | BiCMOS素子、オペアンプ、及びBGR回路 |
JP2006209212A (ja) * | 2005-01-25 | 2006-08-10 | Nec Electronics Corp | 基準電圧回路 |
Family Cites Families (29)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3617859A (en) * | 1970-03-23 | 1971-11-02 | Nat Semiconductor Corp | Electrical regulator apparatus including a zero temperature coefficient voltage reference circuit |
JP3954245B2 (ja) * | 1999-07-22 | 2007-08-08 | 株式会社東芝 | 電圧発生回路 |
US6531857B2 (en) * | 2000-11-09 | 2003-03-11 | Agere Systems, Inc. | Low voltage bandgap reference circuit |
JP3638530B2 (ja) * | 2001-02-13 | 2005-04-13 | Necエレクトロニクス株式会社 | 基準電流回路及び基準電圧回路 |
US6788041B2 (en) * | 2001-12-06 | 2004-09-07 | Skyworks Solutions Inc | Low power bandgap circuit |
FR2842317B1 (fr) * | 2002-07-09 | 2004-10-01 | Atmel Nantes Sa | Source de tension de reference, capteur de temperature, detecteur de seuil de temperature, puce et systeme correspondant |
US6677808B1 (en) * | 2002-08-16 | 2004-01-13 | National Semiconductor Corporation | CMOS adjustable bandgap reference with low power and low voltage performance |
US6724176B1 (en) * | 2002-10-29 | 2004-04-20 | National Semiconductor Corporation | Low power, low noise band-gap circuit using second order curvature correction |
JP2005063026A (ja) * | 2003-08-08 | 2005-03-10 | Nec Micro Systems Ltd | 基準電圧発生回路 |
GB2405707B (en) * | 2003-09-05 | 2007-03-14 | Micron Technology Europ Ltd | Low voltage bandgap reference circuit with reduced area |
US7199646B1 (en) * | 2003-09-23 | 2007-04-03 | Cypress Semiconductor Corp. | High PSRR, high accuracy, low power supply bandgap circuit |
US7170274B2 (en) * | 2003-11-26 | 2007-01-30 | Scintera Networks, Inc. | Trimmable bandgap voltage reference |
JP3808867B2 (ja) * | 2003-12-10 | 2006-08-16 | 株式会社東芝 | 基準電源回路 |
US7253597B2 (en) * | 2004-03-04 | 2007-08-07 | Analog Devices, Inc. | Curvature corrected bandgap reference circuit and method |
US7113025B2 (en) * | 2004-04-16 | 2006-09-26 | Raum Technology Corp. | Low-voltage bandgap voltage reference circuit |
US7224210B2 (en) * | 2004-06-25 | 2007-05-29 | Silicon Laboratories Inc. | Voltage reference generator circuit subtracting CTAT current from PTAT current |
US7173407B2 (en) * | 2004-06-30 | 2007-02-06 | Analog Devices, Inc. | Proportional to absolute temperature voltage circuit |
US20060043957A1 (en) * | 2004-08-30 | 2006-03-02 | Carvalho Carlos M | Resistance trimming in bandgap reference voltage sources |
JP4157865B2 (ja) * | 2004-10-27 | 2008-10-01 | 株式会社日立製作所 | 半導体集積回路装置及び非接触電子装置 |
JP2006133916A (ja) * | 2004-11-02 | 2006-05-25 | Nec Electronics Corp | 基準電圧回路 |
US7119620B2 (en) * | 2004-11-30 | 2006-10-10 | Broadcom Corporation | Method and system for constant or proportional to absolute temperature biasing for minimizing transmitter output power variation |
US7224209B2 (en) * | 2005-03-03 | 2007-05-29 | Etron Technology, Inc. | Speed-up circuit for initiation of proportional to absolute temperature biasing circuits |
US7119528B1 (en) * | 2005-04-26 | 2006-10-10 | International Business Machines Corporation | Low voltage bandgap reference with power supply rejection |
US7256643B2 (en) * | 2005-08-04 | 2007-08-14 | Micron Technology, Inc. | Device and method for generating a low-voltage reference |
US7259543B2 (en) * | 2005-10-05 | 2007-08-21 | Taiwan Semiconductor Manufacturing Co. | Sub-1V bandgap reference circuit |
US7511567B2 (en) * | 2005-10-06 | 2009-03-31 | Avago Technologies Ecbu Ip (Singapore) Pte. Ltd. | Bandgap reference voltage circuit |
SG134189A1 (en) * | 2006-01-19 | 2007-08-29 | Micron Technology Inc | Regulated internal power supply and method |
KR100780771B1 (ko) * | 2006-06-30 | 2007-11-29 | 주식회사 하이닉스반도체 | 밴드-갭 기준 전압 발생 장치 |
JP2008108009A (ja) * | 2006-10-24 | 2008-05-08 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 基準電圧発生回路 |
-
2007
- 2007-05-01 JP JP2007121032A patent/JP2008123480A/ja active Pending
- 2007-10-15 US US11/907,577 patent/US20080088361A1/en not_active Abandoned
- 2007-10-15 US US11/907,621 patent/US20080129272A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0275010A (ja) * | 1988-09-12 | 1990-03-14 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 基準電圧発生回路 |
JPH1145125A (ja) * | 1997-07-29 | 1999-02-16 | Toshiba Corp | 基準電圧発生回路および基準電流発生回路 |
JP2000267749A (ja) * | 1999-01-14 | 2000-09-29 | Sony Corp | 起動回路およびそれを用いた電圧供給回路 |
JP2001085548A (ja) * | 1999-09-09 | 2001-03-30 | Sony Corp | BiCMOS素子、オペアンプ、及びBGR回路 |
JP2006209212A (ja) * | 2005-01-25 | 2006-08-10 | Nec Electronics Corp | 基準電圧回路 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011017641A (ja) * | 2009-07-09 | 2011-01-27 | Univ Of Miyazaki | 温度検出方法および温度センサ |
JP2011150526A (ja) * | 2010-01-21 | 2011-08-04 | Renesas Electronics Corp | 基準電圧発生回路及びそれを用いた集積回路 |
JP2011196742A (ja) * | 2010-03-18 | 2011-10-06 | Ricoh Co Ltd | 温度検出回路 |
JP2013093782A (ja) * | 2011-10-27 | 2013-05-16 | Renesas Mobile Corp | 半導体集積回路、それを備えた受信装置及び無線通信端末 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20080088361A1 (en) | 2008-04-17 |
US20080129272A1 (en) | 2008-06-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2008123480A (ja) | 基準電圧発生回路 | |
JP4780968B2 (ja) | 基準電圧回路 | |
JP3638530B2 (ja) | 基準電流回路及び基準電圧回路 | |
US7304466B1 (en) | Voltage reference circuit compensated for non-linearity in temperature characteristic of diode | |
JP4817825B2 (ja) | 基準電圧発生回路 | |
KR100981732B1 (ko) | 밴드갭 기준전압 발생기 | |
CN109976425B (zh) | 一种低温度系数基准源电路 | |
JP5085238B2 (ja) | 基準電圧回路 | |
US20090058512A1 (en) | Process independent curvature compensation scheme for bandgap reference | |
JP2006133869A (ja) | Cmosカレントミラー回路および基準電流/電圧回路 | |
US20090066313A1 (en) | Reference voltage circuit compensated for temprature non-linearity | |
US20080218253A1 (en) | Low power voltage reference | |
JP2002270768A (ja) | Cmos基準電圧回路 | |
CN108345338B (zh) | 用于电压生成的***和方法 | |
JP2008516328A (ja) | 基準回路 | |
US20160077541A1 (en) | Method and circuit for low power voltage reference and bias current generator | |
US8089260B2 (en) | Low voltage bandgap reference circuit | |
US20120262146A1 (en) | Reference-voltage generation circuit | |
Filanovsky et al. | BiCMOS cascaded bandgap voltage reference | |
JP2009251877A (ja) | 基準電圧回路 | |
KR101085870B1 (ko) | 온도 및 공정 보상회로 | |
US7372243B2 (en) | Reference voltage circuit driven by non-linear current mirror circuit | |
US10642304B1 (en) | Low voltage ultra-low power continuous time reverse bandgap reference circuit | |
Acharya et al. | A supply insensitive resistor-less bandgap reference with buffered output | |
Qianneng et al. | Novel high PSRR high-order temperature-compensated subthreshold MOS bandgap reference |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100217 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121002 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130212 |