JP2008118744A - 巻線切換え機構と磁束制御機構を備えた風力発電・電動機 - Google Patents

巻線切換え機構と磁束制御機構を備えた風力発電・電動機 Download PDF

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Abstract

【課題】 この風力発電・電動機は,巻線の切換え制御によって風車の回転速度の広範囲にわたって発電でき,磁束制御によって所定の一定電圧を発電することができる。
【解決手段】 ステータ4の巻線14は,直列に結線された第1巻線38と第2巻線39から構成され,第1巻線38の出力端子81にはスイッチ76を介してライン77が結線され,第2巻線39の出力端子79にはスイッチ75を介してライン78が結線されている。コントローラ69は,風車52の回転速度に対応する出力値を予め記憶しており,風車52の回転速度及び負荷に応答して発電電圧をスイッチ75,76のON・OFF制御と磁束制御籠7による磁路空隙の制御とを行って所定の一定電圧を発電させる。
【選択図】図7

Description

この発明は,複数の巻線が巻き上げられたステータ,ステータに対して風力によって回転駆動されるロータ,及びステータとロータとの間に配設されてステータに対して回転揺動する磁束制御籠を備え,巻線の接続を切り換える巻線切換え機構と磁束制御籠から成る磁束制御機構を備えた風力発電・電動機に関する。
近年,省エネルギーや環境汚染の防止に対応するため,風力発電機の普及が叫ばれている。エネルギー危機が叫ばれる社会情勢の中で,我が国には風力ほど豊富に存在するものはなく,風力ほど環境汚染の少ないエネルギー源である。そこで,我が国では,風力エネルギーを電力に変換してその利用を促進するため,風力発電機を一般家庭用として設置できる大きさに構成し,風力発電機に対する設備投資の少ない発電機を開発することが求められている。
従来,風力発電装置として,プロペラ式が多く普及しており,風力の変動に係わらず一定の電力を発電することが可能な永久磁石型交流発電機を使用したものが知られている。該風力発電装置では,永久磁石型交流発電機はプロペラによって回転駆動される。発電機で発電された電力はインバータに供給される。インバータは,プロペラの回転数に比例した周波数の信号に対して所定の位相差を有する信号によって制御されるため,風力の変動によらず一定の電力を出力することができる(例えば,特許文献1参照)。
また,本発明者は,スイッチングレギュレータを不要にし,回転子に風車タービン取付部を直接設け,風力が極低速でも所定の一定電圧を発電でき,小形で高効率で,製造コストを低減できる磁束制御型風力発電機を開発した。該磁束制御型風力発電機は,取付部を備えたシャフト,シャフト上に取り付けられたステータ,ステータの外周側で回転可能に支持された複数の永久磁石片を備えた回転子,シャフトに揺動可能に取り付けられた磁路を通る磁束を揺動量によって制御する磁束制御籠,磁束制御籠をステータに対して揺動させるアクチュエータ,及び回転子の外周面に設けられた風車タービンを取り付けるための風車タービン取付部から構成されている(例えば,特許文献2参照)。
また,風力発電装置の制御方法として,充電装置と放電装置等の設備の削減ができ,充/放電損失を無くし,風力発電装置のエネルギー効率を上昇させることができるものが知られている。該風力発電装置の制御方法は,風車ブレードに駆動軸を介して連結した発電機よりの風車発生電力をAC/DC変換器により直流電力に変換したのち,DC/AC変換器により直流電力に変換して電力系統に供給するものであり,AC/DC変換器とDC/AC変換器間の直流ラインに直接蓄電池を接続するとともに,上記2つの変換器や直流ライン及び蓄電池よりの検知信号を適宜選択的に取り込んで所定の演算を行ってそれぞれの変換器に出力指令信号を生成するう演算器を備え,出力指令信号に基づいてAC/DC変換器より直流ラインに供給される電圧若しくはDC/AC変換器によりの出力電離を制御しながら蓄電池の充/放電状態を制御するものである(例えば,特許文献3参照)。
特開2001−190096号公報 特開2005−33852号公報 特開平11−299295号公報
しかしながら,上記の風力発電装置は,その構造がプロペラ式であるので,プロペラが風の向きに対して常に正面を向くように構成する必要があり,多くの実用例では風向計が取り付けられ,風向きによってプロペラ位置を変える構造に構成されており,その分だけ構造が複雑になる問題がある。
ところで,風力発電機に設けられている垂直翼形風車は,垂直に立つ軸に流線型の垂直翼を複数個,放射状の支柱の先端に取り付ける構造になっている。風力発電機における放射状垂直翼は,回転方向に対し,外側に僅かに迎え角をつけると,駆動力が作用して回転する。放射状垂直翼は,迎え角が大きければ大きい程,回転駆動力は大きいが,回転が大きい時には発電効率が悪くなる。しかしながら,上記タイプの風力発電機は,風の向きがどの方向から吹いていても,放射状垂直翼が回転するので,風向きが変化する風土では最適の風車ということができる。
風力発電機については,風速が小さい場合には,風のエネルギが大きくないので,風車の回転半径を大きくしなければならない。
風力発電機の出力特性は,次式で表される。
W=(1/2)・ρ・Cp・A・V3
但し,W:出力,ρ:空気密度,Cp:風車効率係数,A:風車回転面積,V:風速 風力発電機では,風速は3乗で出力に影響するものであり,風速が大きい時には,大きな出力が得られ,また,風速が小さい時にはほとんど出力が得られない。
また,発電機の出力Pは,次式で表される。
P=E・I=(4.44・Φ・f・Ws)2 /〔R2 +(2πfL)2 1 / 2
但し,Ws:巻線数,Φ:磁力,f:周波数,R:巻線抵抗,L:巻線リアクタンス 風力発電機は,大きな電力を得るためには,巻線の数,磁力を大きくし,また,巻線抵抗,巻線リアクタンスを小さくすることが必要である。
発電機では,出力は回転数が小さいと出力が出ず,最適の所定の回転数が良く,回転数が所定の回転数より大きくなると減少する。
従って,巻線の巻き数は,低速では大きくし,高速では小さくすることにより,回転数の幅広い回転領域において,適正な出力特性を得ることができると考えられる。
この発明の目的は,上記の問題を解決するため,ステータに巻き数が異なる巻線を複数巻き上げ,ロータの回転速度に対応させて低速では巻線を多巻きに切り換え,高速では少巻きに切り換えるように巻線を切り換え制御すると共に,選択された所定の巻線において更に磁束を微小に制御するため,ステータとロータとの間に配設した磁束制御籠から成る磁束制御機構によって,ロータの回転速度に対応させて磁束制御籠を回転移動即ち揺動させてステータに流れる磁束を制御し,それによって予め決められた所定の一定電圧を発電させることを特徴とする風力発電・電動機を提供することである。
この発明は,風車の回転が伝達される回転軸に設けられ且つ周方向に隔置した永久磁石片を備えた回転数が変動するロータ,前記ロータを回転自在に支持するハウジングに固定され且つ周方向に隔置して立設された櫛部間に巻き上げられた巻線を備えたステータ,及び前記ステータと前記ロータとの間に前記ステータに対して回転可能に設けられ且つ前記ステータを通る磁束を磁路空隙の増減により電圧制御する磁束制御籠を持つ磁束制御機構から成る風力発電・電動機において,
前記ステータに巻き上げられた前記巻線は,多巻き巻線と少巻き巻線とから構成され,前記多巻き巻線には第1スイッチを介して第1出力ラインが結線され,前記少巻き巻線には第2スイッチを介して第2出力ラインが結線され,コントローラは,風速又は前記風車の回転速度に対応する出力値がマップとして予め記憶しており,前記ロータの回転数及び負荷に応答して前記第1と第2スイッチのON・OFF制御と前記磁束制御籠による前記磁路空隙とを制御して予め決められた所定の一定電圧で且つ風速に応じた発電をさせることを特徴とする風力発電・電動機に関する。
また,この風力発電・電動機は,前記風車を初期駆動させるため,前記多巻き巻線に電力を送って直流電動機として作動させる。
また,前記コントローラは,前記風車の低速回転に応答して,前記多巻き巻線に接続して前記第1出力ラインから出力させる制御と前記磁束制御籠による前記磁路空隙の制御とを行って前記所定の一定電圧で且つ風速に応じた発電をさせる。
また,前記コントローラは,前記風車の高速回転に応答して,前記少巻き巻線に接続して前記第2出力ラインから出力させる制御と前記磁束制御籠による前記磁路空隙の制御とを行って前記所定の一定電圧で且つ風速に応じた発電をさせる。
この風力発電・電動機は,上記のように構成されているので,ロータの回転速度に対応して低速では巻線を多巻き巻線に切り換え,また,高速では巻線を少巻き巻線に切り換え制御し,しかも,ロータの微小の速度変化に対してはロータの回転速度に対応させて円筒状の磁束制御籠をステータに対して揺動移動させてステータと磁束制御籠との間の磁路空隙を変化させ,永久磁石部材からステータに流れる磁束を制御することによって予め決められた所定の一定電圧を発電させることができる。
以下,図面を参照して,この発明による風力発電・電動機の実施例を説明する。この風力発電・電動機は,ロータ3を回転させる駆動源を風力によって得るものであって,風力で発電された電力を予め決められた所定の電圧に制御し,該電力を用いてモータ,冷凍機等の各種の電機機器の負荷を駆動するのに適用するものである。この風力発電・電動機は,特に,ステータ4に巻き上げた巻線14を多巻き巻線38と少巻き巻線39とから構成し,ステータ4とロータ3との間に磁路空隙の増減により電圧制御する磁束制御籠7から成る磁束制御機構を設け,風車60の回転速度に応答して多巻き巻線38と少巻き巻線39との切換え制御すると共に,磁束制御籠7による磁路空隙を変化させて磁束制御を行い,予め決められた一定電圧で且つ風速に応じた発電をさせるように制御するコントローラ69に特徴を有するものである。
まず,図1及び図2を参照して,この風力発電・電動機のシステムについて説明する。このシステムは,風力発電・電動機60にはロータ3を設けた回転軸2に入力歯車47が設けられており,入力歯車47は,風力によって回転する翼車即ち風車52に設けられた回転シャフト56に取り付けられた出力歯車58に噛み合っている。従って,風車52の回転は,回転シャフト56及び出力歯車58を介して入力歯車47に伝達され,入力歯車47の回転は,回転軸2を介して風力発電・電動機60のロータ3を回転させる。機械室55には,風力発電・電動機60,風車52の回転を風力発電・電動機60に伝達する伝達装置,巻線切換えリレー,整流器等のためのリレー盤59,各種のセンサ61,64,電気機器等が収容されている。リレー盤59は,コントローラ69からの指令で作動される。また,風速計82で検出した風速の情報は,リレー盤59及びコントローラ69に入力されるように構成されている。回転シャフト56には,ブレーキディスク57及び回転センサ61が設けられている。ブレーキディスク57には,エアブレーキ54が設けられ,回転シャフト56の回転は,回転センサ61で回転速度が検出されつつ,エアブレーキ54によって回転速度が調節されるように構成されている。エアブレーキ54は,それをON/OFF制御するためのソレノイドバルブ62の作動で制御され,ソレノイドバルブ62は,コントローラ即ち制御盤69からの指令で作動する圧力スイッチ67によって作動制御される。更に,圧力スイッチ67には,コントローラ69の指令によってエアコンプレッサ68からのエアがエア圧抜き用のソレノイド62Sを通じて供給されるように構成されている。また,風力発電・電動機60には,少なくともコミュテータ63,風力発電・電動機60の温度を測定する温度センサ64,磁束制御籠7をステータ4に対して相対移動させるための磁束制御用モータ65,及びステータ4の櫛部10に対する磁束制御籠7の歯部8の位置を検出する位置センサ66が設けられている。風力発電・電動機60で発電された電力は,電力供給制御盤70を通じて,バッテリ71に蓄電され,又はインバータ72,整流器74等を通じて負荷73に供給されるように構成されている。また,風車52は,例えば,図示のように,直線翼垂直型の構造のものを使用することができ,該タイプの風車52は,いずれの方向からの風力をキャッチでき,風の向きが変化する地域,都市部,山間部等で効果を発揮でき,小形の風力発電・電動機に適したものである。また,風力発電・電動機60は,確保する電力に応じて風車52を多段式に構成することができる。
次に,図3〜図6を参照して,風力発電・電動機60の具体的な例について説明する。風力発電・電動機60は,ステータ4が取り付けられたハウジング1,ハウジング1に一対の軸受13を介して回転可能にそれぞれ支持された回転軸2,回転軸2に固定された永久磁石部材5から成るロータ3,ロータ3の外周側に配置され且つハウジング1に固定されたステータ4,ステータ4とロータ3との間に配設してステータ4に対して相対移動可能に取り付けられたリング状の磁束制御籠7,及び磁束制御籠7をロータ3の回転速度に対応させてステータ4に対して相対移動させるアクチュエータ25から構成されている。図1では,ステータコア15のアウタステータコア即ち円筒部材のリング状継鉄部材17は,ハウジング1の一部を構成してヨークを構成している。また,回転軸2には,その一端部に,風車等の駆動源からの駆動力が入力する入力歯車47が固定されている。風力発電・電動機60は,ロータ3を構成する回転軸2の両端が軸受13でハウジング1に回転可能に支持されている。ロータ3は,回転軸2の外周に取り付けられた冷却用の通風孔28を備えた透磁部材6,透磁性部材6の外周面に配置された永久磁石部材5,及び永久磁石部材5の外周面27に永久磁石部材5を保持するため固定された円筒状スリーブ16を備えている。ロータ3は,回転軸2の一端に形成されたねじ40に押さえ板41を介して固定ナット42が螺入されて一端が固定され,回転軸2の他端はスペーサ46と押さえ板45を介して軸受13で固定されている。回転軸2の一端には,軸受13がスペーサ43を介して一端に形成されたねじ49にナット44が螺入して固定されている。回転軸2の他端には,ロータ3を回転駆動する入力歯車47が配置され,入力歯車47は回転軸2の他端に形成されたねじ49にナット48が螺入して固定されている。また,磁束制御籠7とロータ3との間には,相対回転を可能にするように可及的に小さい隙間22が形成されている。また,風力発電・電動機60では,ロータ3の透磁性部材6とハウジング1には,冷却風が流れる通風孔28,37が形成されている。永久磁石片19は,外周面27が円弧面に形成され,周方向に非磁性材35を介在させて複数個配設されている。透磁性部材6は,例えば,透磁材と非磁性材が周方向に交互に配置して軸方向に延びて円筒状に形成されている。
ステータ4は,例えば,周方向に所定間隔のスロット部11を形成するように隔置されたインナステータコアである櫛状円筒部材30とアウタステータコアであるリング状継鉄部17とから成る薄板積層形のステータコア15,及びステータコア15に巻き上げられた巻線14から構成されている。櫛状円筒部材30は,例えば,内側櫛部32と外側櫛部33とから成る櫛部10と,内側櫛部32と外側櫛部33との間にあって櫛部10を連繋するブリッジ部31から構成されている。実施例では,内側櫛部32は,外側櫛部33に対応した状態で形成されているが,それに限るものではなく,例えば,図示していないが,隣接する2本の外側櫛部33に跨がって1本が集合する状態に形成し,言い換えれば,スロット部11に対応した位置に形成してブリッジ部31で連結するように構成することができる。巻線14は,櫛部10における外側櫛部33間に形成されたスロット部11に位置して外側櫛部33に巻き上げられ,巻線14を成形固定するためスロット部11内に非磁性材36が充填されている。ステータコア15におけるスロット部11と櫛部10との内周側には,磁束制御籠7が接触状態に且つステータ4に対して揺動回転可能に配置されている。磁束制御籠7は,例えば,ステータ4を構成するステータコア15の櫛部10を流れる磁束を制御するためのリング状の形状であり,ハウジング1に軸受(図示せず)を介して回転又は揺動自在に取り付けられている。ステータ4を構成するステータコア15は,例えば,巻線14の占積率をアップさせるため,内側櫛部32と外側櫛部33を持つようにブリッジ部31で互いに接続された櫛状円筒部材30に形成され,櫛状円筒部材30の櫛部10間に外側の開口即ち外開きの外側開口53から巻線14を巻き上げた後に,櫛状円筒部材30のインナステータコアの外周面に外筒部材でなるリング状継鉄部材17のアウタステータコアを嵌合して構成されている。
次に,図7を参照して,風力発電・電動機60のステータ4に巻き上げられた第1巻線38と第2巻線39から成る巻線14の一例について説明する。巻線14は,例えば,ステータ4のステータコア15の櫛部10に巻き上げられた第1巻線38と,櫛部10に巻き上げられた第2巻線39とから構成されている。図7では,第1巻線38と第2巻線39とが直列に結線されている。巻線14は,具体的には,図7に示すように,三相交流を発電するタイプに結線され,中性点80を中心に三方にそれぞれ延びるU相の第2巻線39Uと第2巻線39Uに直列に結線された第1巻線38U,V相の第2巻線39Vと第2巻線39Vに直列に結線された第1巻線38V,及びW相の第2巻線39Wと第2巻線39Wに直列に結線された第1巻線38Wから形成されている。風力発電・電動機60について,第1巻線38による発電電力は,第1巻線38U,38V,38Wの出力端子81U,81V,81W(総称は81)からライン77U,77V,77W(総称は77)を通じてスイッチ76U,76V,76W及び整流器74Aを介して負荷73Aへと出力される。また,第2巻線39による発電電力は,第2巻線39U,39V,39Wの出力端子79U,79V,79W(総称は79)からライン78U,78V,78W(総称は78)を通じてスイッチ75U,75V,75W及び整流器74Bを介して負荷73Bへと出力される。従って,この風力発電・電動機では,コントローラ69がスイッチ78をOFFし且つスイッチ75をONし,巻線14の中間部の出力端子79からライン78を通じて出力を取り出す時には,第2巻線39のみの出力状態となって巻き数が少巻き巻線になる出力状態になり,少巻き巻線からの発電出力となる。また,コントローラ69がスイッチ78をONし且つスイッチ75をOFFし,巻線14の出力端子81からライン77を通じて出力を取り出す時には,第1巻線38と第2巻線39とが直列結線され,巻き数が多巻き巻線になる出力状態になり,多巻き巻線からの発電出力となる。
また,円筒状スリーブ16は,長手方向に延びる永久磁石片19の外面に対して長手方向に短冊状に延びる複数の透磁性金属板20と,透磁性金属板20間に長手方向に短冊状に延びて透磁性金属板20に接合された非透磁性金属板21とから構成されている。円筒状スリーブ16は,永久磁石部材5の外周面27に対して圧入によって取り付けられている。円筒状スリーブ16を構成する透磁性金属板20と非透磁性金属板21とは,交互に配設して互いに溶接によって接合されている。また,円筒状スリーブ16について,透磁性金属板20の幅は,非透磁性金属板21の幅の実質的に2倍の大きさに形成され,言い換えれば,透磁性金属板20は,永久磁石片19の円周方向幅の65〜85%を被覆即ちカバーしている。透磁性金属板20は,フェライト,マルテンサイト系ステンレススチール又は炭素鋼から作製されている。また,非透磁性金属板21は,オーステナイト系ステンレススチールから作製されている。円筒状スリーブ16は,透磁性金属板20と非透磁性金属板21とが交互に配設して溶着部34で互いに溶接によって接合され(図5,図6),透磁性金属板20と非透磁性金属板21とが交互に周方向に位置するように円筒状に成形して作製されている。また,1つの永久磁石片19の円弧面の外周面27が対応する透磁性金属板20には,ステータ4の櫛部10が3個程度対応して位置し,永久磁石部材5の磁束が透磁性金属板20に集まる構造に構成されている。
風力発電・電動機60は,ステータ4とロータ3との間でステータ4に対して相対回転移動即ち揺動可能に配置された磁束密度を調整して電圧を制御する磁束制御籠7,磁束制御籠7をステータ4に対してロッド26を介して揺動させるアクチュエータ25,及びロータ3の回転速度に応答して磁束制御籠7の揺動量を制御するコントローラ69を有する。磁束制御籠7は,外周側がステータ4の櫛部10と同数であって凹部12で隔置され且つ櫛部10に接触可能な透磁性突起部である透磁部即ち歯部8と,内周側で歯部8を互いに連繋する円筒部9とから構成されたリング状連続体に形成されている。また,磁束制御籠7は,図4及び図5に示すように,ステータ4の櫛部10側に位置する周方向に順次配列された歯部8と,ロータ3側に位置して歯部8が一体に構成された連続体の円筒部9とから形成されている。櫛部10には周方向両端に実質的に45°のチャンファ51が施され,また,歯部8には周方向両端に実質的に45°のチャンファ50が施されている。磁束制御籠7は,透磁性の珪素鋼板,ニッケル−鉄系合金板の板材を積層して構成され,板材は樹脂材又はセラミックス材の絶縁部材によって接着されている。また,磁束制御籠7の歯部8は,周方向に隔置して配置され且つステータ4の櫛部10間のスロット部11の幅より小さい幅を有する概略断面四角形状に形成され,歯部8の外面23が櫛部10の内面24に対向状態に接触可能に構成されている。また,ステータコア15の櫛部10には,その内周端面の角部にチャンファ51が形成されており,また,磁束制御籠7の歯部8には,その外周端面の角部にチャンファ50が形成されている。更に,磁束制御籠7は,歯部8と円筒部9との境界における磁束の流れをスムースにするため,歯部8に形成された凹部12の角部がR部に形成されている。磁束制御籠7の歯部8は,ロータ3側の内側部が周方向に幅広になる張り出し部となるR部に形成されている。従って,磁束制御籠7の円筒部9は,永久磁石部材5からの磁束の流れをスムーズにして磁束の漏れを低減する集磁部として機能する。
コントローラ69は,磁束制御籠7のステータ4に対する揺動によって,歯部8の外面23と,櫛部10の内面24との対向面積即ち接触面積との量を制御するように構成されている。コントローラ69の指令によってアクチュエータ25を作動してロッド26のピニオン29に螺合した磁束制御籠7に設けたラックが揺動し,磁束制御籠7がステータ4に対して相対揺動すると,歯部8の外面23と櫛部10の内面24との密接状態は調整され,磁束制御籠7の歯部8からステータコア15の櫛部10へ流れる磁束が制御されることになる。例えば,コントローラ69は,ロータ3の低速時には,図4に示すように,アクチュエータ25を作動して歯部8と櫛部10との合口が整合状態になる制御を行い,また,ロータ3の高速時には,図5に示すように,アクチュエータ25を作動して歯部8を櫛部10間のスロット部11へと移動させ,櫛部10との対向面積を低減させる制御を行う。また,コントローラ69は,ロータ3のステータ4に対する回転速度,即ち,周波数fとステータ4の櫛部10を流れる磁束φとの積(=f×φ)が一定になるように,アクチュエータ25によって磁束制御籠7を揺動させて予め決められた所定の一定の電圧を発電させる制御を行う。コントローラ69の制御によって磁束制御籠7が移動して磁束制御籠7の歯部8がステータコア15の櫛部10間に位置した状態では,図5に示すように,櫛部10のチャンファ51と歯部8のチャンファ50との間には,高精度に隙間Sが形成されことになり,ロータ3からステータ4へ流れる磁束は最も抑制される状態になる。従って,このような磁束制御形の発電機で,電圧を一定にし,インバータを用いて駆動に必要な周波数の電流を作ることにより,直接,永久磁石式電動機を作動させた方が効率的であることが多い。
次に,図10〜図12に示す処理フロー図を参照して,風力発電・電動機60のシステムの作動について説明する。風力発電・電動機60は,翼車である風車52の回転シャフト56に設けた出力歯車58に入力歯車47が噛み合って取り付けられており,風力により発電駆動される。
まず,風力発電・電動機60をONし,風速計82で測定した現在の風速Vが2m/sより速いか否かを判断し(S1),風速Vが2m/sより速くない時には駆動状態をΔt保持し(S2),風力発電・電動機60を発電させることができない風力であるので,所定時間経過後に処理をステップS1に戻す。風速Vが2m/sより速い時には,風速Vが15m/s以下か否かを判断し(S3),風速Vが15m/s以下の時には,風力発電・電動機60のブレーキ54を解除し(S4),風力発電・電動機60にバッテリ71からの電流を供給して起動モータとして駆動する(S5)。そこで,風車52の回転速度が40rpm以上になったか否かを判断し(S6),風車52の回転速度が40rpm以上にならない時には,風力発電・電動機60が故障している可能性があるので,異常信号を発する(S8)。風車52の回転速度が40rpm以上である時には,起動モータをONして駆動した時間を積算し(S7),積算時間t1が60sec以上であるか否かを判断する(S9)。積算時間t1が60sec以上にならない場合には起動モータを再度ONするため,処理をステップS5に戻す。起動モータの駆動時間が積算時間t1が60sec以上になっていると,風力発電・電動機60へのバッテリからの電流供給を停止して起動モータを停止する(S10)。
ステップS3において,風速Vが15m/s以上の時には,風速15m/s以上が連続して吹く時間t3を積算し(S11),積算間t3が5sec以上になったか否かを判断し(S12),積算間t3が5sec以上でない時にはステップS1に戻って処理を繰り返し,積算間t3が5sec以上の時には,風車52のブレーキ54を所定時間,例えば,20秒間だけ作動する(S13)。次いで,風速Vが7m/s以下であるか否かを判断し(S14),風速Vが7m/s以下である時には,ブレーキ54を解除し(S14A),処理は図11に示すステップS16に進んで処理を続ける。風速Vが7m/s以下でない時には,風車52の回転数Nが一旦N=0になるまで,風車52にブレーキ54をかけて風車52を停止させ(S15),回転数Nが0になるまで処理をステップS13に戻してブレーキ54をかけ,風車52の回転数Nが0になれば,処理をステップS1に戻して繰り返す。
ステップS10において,起動モータを停止し,次いで,風車52の回転速度Nが150rpm以下であるか否かを判断する(S16)。風車52の回転速度Nが150rpm以下である時には,風力発電・電動機60のロータ3の回転がスムーズになり,発電能力を有する状態になったので,巻線14のスイッチをONし,風力発電・電動機60の発電状態に切り換え,第1巻線38と第2巻線39とを直列に結線した多巻き巻線の出力端子81から引き出されたライン77U,77V,77Wに設けたU相,V相及びW相の各スイッチ76U,76V相,76W(総称は76)をONし,巻線14の中間から引き出されたライン78U,78V,78Wに設けたU相,V相及びW相の各スイッチ75U,75V相,75W(総称は75)をOFFする(S17)。風力発電・電動機60は風力による発電状態になるので,その時の風速V1を読み取ると共に,風速V1に対する風車52の持つ正味出力値WNET を読み取り,その時の風力発電・電動機60の実出力値WE を計算する(S18)。
ステップS16において,風車52の回転速度Nが150rpm以下でない時には,風力発電・電動機60を発電駆動するには風速Vが速過ぎるので,風力発電・電動機60における巻線14の切換えを行う必要があるので,まず,風車52の回転速度Nが230rpm以下であるか否かを判断する(S21)。風車52の回転速度Nが230rpm以下である時には,巻線14のスイッチ75,76を切り換える制御を行うため,第1巻線38と第2巻線39の直列結線,即ち多巻き巻線から引き出したライン77に設けたU相,V相及びW相の各スイッチ76をOFFし,巻線14の中間から引き出されたライン78に設けたU相,V相及びW相の各スイッチ75をONする(S23)。次いで,ステップ18の処理,即ち,その時の風速V1を読み取ると共に,風速V1に対する正味出力値WNET を読み取り,その時の電圧,電流の実出力値WE を読み取る。また,風車52の回転速度Nが230rpm以下でない時には,風速Vが速過ぎるので,初期状態,即ち,磁路空隙を最小に戻し(S22),処理を図12に示すステップS22Aに進んで処理を続ける。ステップS22Aにおいて,風車52の回転速度Nが230rpmより小さいか否かを判断し,風車52の回転速度Nが230rpmより小さい時にはステップS23に進んで処理を行う。また,風車52の回転速度Nが230rpmより大きい時には,ブレーキ54を20秒間だけONしてブレーキをかけ(S22B),次いで,風車52の回転速度Nが0になったか否かを判断し(S22C),回転速度Nが0になっていない時には,ステップS22Bに戻って再度ブレーキをかけ,また,回転速度Nが0になった時には,処理をステップS1に戻って処理を繰り返す。
ステップS18で読み取った風力発電・電動機60の実出力値WE が風車52の持つ正味出力値WNET より大きいか否かを判断し(S19),実出力値WE が正味出力値WNET より大きい時には,発電電圧を低減させるため,磁束制御籠7の移動角を5°側に移動させ,ステータ4の櫛部10と磁束制御籠7の歯部8との磁路空隙を大きくし,ステータ4を通る磁束を抑制し(S20),次いで回転速度Vが10rpm以上であるか否かを判断し(S20A),回転速度Vが10rpm以上であれば,図12に示すステップS26に進み,また,回転速度Vが10rpm以下であれば,ステップS1に戻って処理を繰り返す。実出力値WE が正味出力値WNET より大きくない時には,発電電圧を低減させる必要がないので,磁束制御籠7の移動角を0°側に移動させ,ステータ4の櫛部10と磁束制御籠7の歯部8との磁路空隙を小さくする(S24)。次いで,実出力値WE が正味出力値WNET ×0.9より小さいか否を判断する(S25)。WE が正味出力値WNET ×0.9より小さくない場合には,小さくなるように制御するため,再度,磁束制御籠7の移動角を0°側に移動させる(S24)。WE がWNET ×0.9より小さい時には,その時に磁路空隙を維持するため,磁束制御籠7を固定し,所定の時間t2,例えば,5秒間経過するのを待つ(S27)。
ステップS20において,磁束制御籠7の移動角を5°側に移動させ,WE がWNET より小さいか否かを判断する(S26)。WE がWNET より大きい時には,図1に示すステップ20に進み,磁束制御籠7の移動角を5°側に移動させる処理をする。また,WE がWNET より小さい時には,その時に磁路空隙を維持するため,磁束制御籠7を固定し,所定の時間,t2秒間,例えば,5秒間経過するのを待つ(S27)。所定の時間t2が5秒間経過したか否かを判断し(S28),磁束制御籠7の固定状態が所定の時間t2が経過した時には,風速Vを測定し(S29),ロータ3の軸速度NS を測定する(S30)。次いで,コントローラ69は,β・V・αを演算する(S31)。ここで,βは周速比,αは30/π・r,rは風車52の半径である。β=〔2πr・(N/60)〕/V=π・r・N/30・V
従って,風速Vの時,風車52の最適な回転速度即ち回転数Nは,上式より次式になる。N=β・30・V/π・r=β・V・α
現在の軸回転数がNsであり,理想の回転数がNsの場合,最適に移動させる手段となる。
風力発電・電動機60は,コントローラ69が上記のように演算した後に,ロータ3の軸速度NS がβ・V・α×1.1がより大きいか否かを判断する(S32)。ロータ3の軸速度NS がβ・V・α×1.1がより大きい時には,磁束制御籠7による磁束抑制を低減するため,磁束制御籠7の移動角を0°側にΔθだけ移動させる(S33)。次いで,ロータ3の軸速度NS がβ・V・αがより小さいか否かを判断し(S34),軸速度NS がβ・V・αがより小さいならば,磁束制御籠7による磁路空隙が適正になっているので,磁束制御籠7の移動を停止させ,その磁路空隙を所定時間,例えば,10秒間固定し(S35),次いで,処理を図11に示すステップS16に戻して,上記各処理を繰り返す。
ステップS32において,軸速度NS がβ・V・α×1.1がより大きくない場合には,軸速度NS がβ・V・α×0.9がより小さいか否かを判断する(S36)。軸速度NS がβ・V・α×0.9がより小さい時には,軸速度NS による発電が大き過ぎるので,磁束制御籠7による磁束制御をするため,磁束制御籠7を磁路空隙が5°側へ移動角Δθだけ移動させる(S37)。次いで,軸速度NS がβ・V・αがより大きいか否かを判断する(S38)。軸速度NS がβ・V・αがより大きい時には,軸速度NS は,β・V・α×1.1〜β・V・α×0.9の範囲であるので,磁束制御籠7の磁束制御が適正であるので,磁束制御籠7を停止させて磁路空隙を固定し,所定の時間,例えば,10秒間保持する(S39)。また,軸速度NS がβ・V・α×1.1より大きくない時には,更に磁束制御籠7を磁路空隙が5°側へ移動角Δθだけ移動させる処理を繰り返す(S37)。ステップS36において,軸速度NS がβ・V・α×0.9がより小さいない時には,軸速度NS は,β・V・α×1.1〜β・V・α×0.9の範囲であるので,磁束制御籠7の磁束制御が適正であるので,磁束制御籠7を停止させて磁路空隙を固定し,所定の時間,例えば,10秒間保持し(S39),次いで,処理を図11に示すステップS16に戻して処理を続行する。
次に,図8及び図9を参照して,この発明による風力発電・電動機60で発電した出力と,従来の発電機で発電した出力とをグラフで対比して説明する。図8には,本風力発電・電動機60のシステムを用いて発電した時のロータ3の回転速度(回転数)に対する風車52と本風力発電・電動機との出力が示されている。図9には,従来の発電機を用いて発電した時のロータの回転速度(回転数)に対する風車52と従来の発電機との出力が示されている。
本発明による風力発電・電動機60は,図8に示すように,巻線14が巻き数が異なる巻線,即ち,第1巻線38と第2巻線39とを直列に結線した多巻き巻線と,第2巻線39のみの少巻き巻線とから構成されている。コントローラ69は,ロータ3即ち風車52の回転速度が所定の回転数R1に応答して,巻線14を多巻き巻線から第2巻線39のみの少巻き巻線に切り換えると共に,磁束制御籠7による磁路空隙の制御によってステータ4に流れる磁束を制御し,それによって,風速又は風車の回転速度が予め決められた所定の一定電圧で且つ風速に応じた発電をさせることができる。具体的には,回転数R1より遅い時には,第1巻線38と第2巻線39の直列結線の多巻き巻線に切り換えられ,該多巻き巻線で発電を行うと共に,風力発電・電動機60の出力G1を風車52の出力Fに磁束制御籠7の制御によって予め決められた一定電圧を発電することができ,発電機能を十分に発揮させることができる。また,風車の回転速度が予め決められた回転数R1より速い時には,巻線14は第2巻線39のみの少巻き巻線で発電を行うと共に,風力発電・電動機60の出力G2を風車52の出力Fに磁束制御籠7の制御によって予め決められた一定電圧を発電することができ,発電機能を十分に発揮させることができる。従って,本発明の風力発電・電動機では,風車52の回転速度に対する発電できる速度範囲が広範囲になり,広範囲の風力を有効に利用することができることになる。
これに対して,従来の発電機は,図9に示すように,巻線の巻き数が一種類であってロータの回転速度に対応して巻線を切り換えていないので,ロータ即ち風車の回転速度が所定の回転数R3より遅い時には発電機の出力G3が風車の出力Fより低くなってマッチングしておらず,発電ができず出力がでない領域Cとなって発電機能を発揮できず,風車の回転速度が所定の回転数R4より速い時にも発電機の出力G3が風車の出力Fより低くなってマッチングしておらず,発電ができず出力がでない領域Eとなって発電機能を発揮できず,また,風車の回転速度が回転数R3〜R4の範囲では,発電機の出力G3が風車の出力Fより高くなって発電可能な領域Dになり,その時,一定電圧を発電させるために発電機の出力G3を風車の出力Fに合わせるようにブレーキを用いて調整している。従って,従来の発電機では,風車の回転速度に対する発電できる速度範囲が狭くなり,適正な風速Vで無ければ発電できない現象が発生している。
この発明による風力発電・電動機は,例えば,個人用,産業用等に利用でき,発電された電力を各種機器の駆動,電灯,照明等の一般消費電力として,或いは電子機器,補機等で消費するのに適用できる。
この発明による風力発電・電動機の一実施例のシステム構成を示す概略説明図である。 図1の風力発電・電動機の概略を示す斜視図である。 図1の風力発電・電動機の一実施例を示す概略断面図である。 図3の風力発電・電動機であって磁束制御籠の歯部をステータの櫛部に整合させた状態を示す断面図である。 図3の永久磁石式発電機における磁束制御籠の作動状態を示し,ステータの櫛部と磁束制御籠の歯部とが整合した磁束を抑制しない状態を示す拡大説明図である。 図3の永久磁石式発電機における磁束制御籠の作動状態を示し,ステータの櫛部と磁束制御籠の歯部とが非整合した磁束を抑制する状態を示す拡大説明図である。 図1の風力発電・電動機に組み込まれた巻線の多巻き巻線と少巻き巻線との切り換えを行う回路図である。 図1の風力発電・電動機によって得られる風速に対する出力の関係を示すグラフである。 従来の風力発電・電動機によって得られる風速に対する出力の関係を示すグラフである。 図1の風力発電・電動機の作動を示す処理フロー図である。 図1の風力発電・電動機の作動を示す図10の処理に続く処理フロー図である。 図1の風力発電・電動機の作動を示す図11の処理に続く処理フロー図である。
符号の説明
1 ハウジング
2 回転軸
3 ロータ
4 ステータ
5 永久磁石部材
7 磁束制御籠
8 歯部
10 櫛部
14 巻線
19 永久磁石片
38,38U,38V,38W 第1巻線
39,39U,39V,39W 第2巻線
60 風力発電・電動機
69 コントローラ
75,75U,75V,75W スイッチ
76,76U,76V,76W スイッチ
77,77U,77V,77W ライン
78,78U,78V,78W ライン
79,79U,79V,79W 出力端子
81,81U,81V,81W 出力端子

Claims (4)

  1. 風車の回転が伝達される回転軸に設けられ且つ周方向に隔置した永久磁石片を備えた回転数が変動するロータ,前記ロータを回転自在に支持するハウジングに固定され且つ周方向に隔置して立設された櫛部間に巻き上げられた巻線を備えたステータ,及び前記ステータと前記ロータとの間に前記ステータに対して回転可能に設けられ且つ前記ステータを通る磁束を磁路空隙の増減により電圧制御する磁束制御籠を持つ磁束制御機構から成る風力発電・電動機において,
    前記ステータに巻き上げられた前記巻線は,多巻き巻線と少巻き巻線とから構成され,前記多巻き巻線には第1スイッチを介して第1出力ラインが結線され,前記少巻き巻線には第2スイッチを介して第2出力ラインが結線され,コントローラは,風速又は前記風車の回転速度に対応する出力値がマップとして予め記憶しており,前記ロータの回転数及び負荷に応答して前記第1と第2スイッチのON・OFF制御と前記磁束制御籠による前記磁路空隙とを制御して予め決められた所定の一定電圧で且つ風速に応じた発電をさせることを特徴とする風力発電・電動機。
  2. 前記風車を初期駆動させるため,前記多巻き巻線に電力を送って直流電動機として作動させることを特徴とする請求項1に記載の風力発電・電動機。
  3. 前記コントローラは,前記風車の低速回転に応答して,前記多巻き巻線に接続して前記第1出力ラインから出力させる制御と前記磁束制御籠による前記磁路空隙の制御とを行って前記所定の一定電圧で且つ風速に応じた発電をさせることを特徴とする請求項1又は2に記載の風力発電・電動機。
  4. 前記コントローラは,前記風車の高速回転に応答して,前記少巻き巻線に接続して前記第2出力ラインから出力させる制御と前記磁束制御籠による前記磁路空隙の制御とを行って前記所定の一定電圧で且つ風速に応じた発電をさせることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の風力発電・電動機。
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