JP2008118105A - イオンガン処理方法、ならびにそれを用いて作製された銅張積層板およびプリント配線基板 - Google Patents

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雅晴 松浦
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Abstract

【課題】試料が焼損することのないイオンガン処理方法を提供すること。
【解決手段】試料台上に、絶縁体およびイオンガン処理を施す試料をこの順に配置した状態で、前記試料にイオンガン処理を施すことを特徴とするイオンガン処理方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、イオンガン処理方法、ならびにそれを用いて作製された銅張積層板およびプリント配線基板に関する。
近年、電子機器の小型、軽量、高速化の要求が高まり、プリント配線基板やフレキシブルプリント配線基板の高密度化が進んでいる。そのため、この分野で従来から用いられているウエットプロセスに加えて、半導体の分野で用いられているドライプロセスをプリント配線基板やフレキシブルプリント配線基板の製造方法に用いる検討が行われている。
検討が行われているドライプロセスの一つとして、イオンガン処理が挙げられる。イオンガン処理は、有機絶縁層と配線の接着力向上のための前処理などに適用され始めている。例えば、有機樹脂層と配線の接着力を向上させるために、イオンガン処理を有機樹脂層表面に施した後、配線層を形成する技術(例えば、特許文献1参照)が知られている。また、配線形成後に、配線表面にイオンガン処理(イオンビーム処理)を施すことによって、配線とその上に形成する有機樹脂層の接着力を向上させる技術(例えば、特許文献2参照)が知られている。
国際公開第2004/050352号パンフレット 特許第2792413号公報
ところが、試料にイオンガン処理を施すと、帯電した試料の電位が上昇し、周辺の金属あるいは試料内の金属部分との間の電位差が大きくなることによって、電位差が試料の耐電圧を超え、試料が絶縁破壊を起こし、試料の一部が焼損する問題が発生することがある。この問題は、特に試料台が金属製、もしくは試料台表面の一部分に金属が露出している場合に顕著であり、更には試料表面にビア、スルーホール、金属層、配線などが存在する場合において、より顕著であった。
しかも、イオンガン処理を施す試料(基板、有機絶縁層など)の厚さは、年々薄型化する傾向にあり、それに伴ってイオンガン処理の際に絶縁破壊を起こす可能性が年々高くなってきている。一例を示すと、厚さが25μmのポリイミドフィルムであるカプトン100EN(東レ・デュポン(株)製、商品名)を金属製の試料台に配置し、まず約5nmの厚さの金属層(Cr層)をスパッタリング法を用いて形成し、その後、ポリイミドフィルムと金属層の接着力を向上させるために、300Wのイオンガン処理を約180秒施した場合、金属層と試料台の間で絶縁破壊が発生し、試料の焼損が見られた。
したがって、本発明は、上記の問題を解決すること、すなわち、試料が焼損することのないイオンガン処理方法を提供することを目的とする。また、本発明は、焼損のない銅張積層板およびプリント配線基板を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、試料台上に、絶縁体およびイオンガン処理を施す試料をこの順に配置した状態で、前記試料にイオンガン処理を施すことを特徴とするイオンガン処理方法に関する。本発明のイオンガン処理方法は、絶縁体と接する部分の少なくとも一部に、絶縁材料が露出している試料に好ましく適用することができる。または、本発明のイオンガン処理方法は、試料が配置される面の少なくとも一部に金属が露出している試料台、または、試料を配置する面の全面に金属が露出している試料台を使用する場合に好ましく適用することができる。
また、本発明は、前記イオンガン処理方法を用いて作製された銅張積層板に関する。
さらに、本発明は、前記イオンガン処理方法を用いて作製されたプリント配線基板、または、前記銅張積層板を用いて作製されたプリント配線基板に関する。
本発明により、イオンガン処理において試料台と試料との間に絶縁体を介在させることで、試料の焼損を防ぐことができる。これによって、焼損のない、良好な銅張積層板およびプリント配線基板を製造することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。本発明のイオンガン処理方法は、試料台上に、絶縁体およびイオンガン処理を施す試料をこの順に配置した状態で、前記試料にイオンガン処理を施すことを特徴とするイオンガン処理方法である。
(イオンガン処理)
イオンガン処理は、イオン発生室内で発生させたプラズマから、正または負の帯電イオンを抜き出し、加速させて試料に照射する処理である。照射方法としては、帯電イオンを線状に照射する方法と、面状に照射する方法があるが、生産性の点から、面状に照射する方法が好ましい。イオンガン処理はプラズマ処理と比較して、帯電イオンの運動エネルギーを加速電圧により容易に制御できるという利点がある。
イオンガン処理方法は、原理的には大気圧中でも可能であるが、一般的に、大気中の分子の存在によって帯電イオンの運動エネルギーが著しく減少してしまうため、現在のところ、大気圧イオンガン処理装置は実用化されていない。そのため、本発明は、真空中でのイオンガン処理に適用することが好ましい。
イオンガン処理に用いるガスは特に限定されないが、希ガス(例えば、Ar)、窒素系ガス、フッ素系ガス、塩素系ガス、酸素系ガス(例えば、O)などがある。
試料表面(イオンガン処理を施す面)にビア、スルーホール、金属層、配線などの金属材料を有する試料を処理する場合であって、金属の酸化を抑えたい場合は、希ガスを用いることが望ましい。希ガスには、He、Ne、Ar、Kr、Xe、Rnなどがあるが、実用上、Arを使用することが望ましい。
(絶縁体)
絶縁体とは、電気抵抗値が大きな物質であり、好ましくは破断電圧が3kV以上の物質である。絶縁体は電気抵抗値が大きな物質であればよく、特に限定されるものではないが、例えば、有機絶縁基材、セラミック基材、ガラス基材などがある。有機絶縁基材としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレートを用いることができる。絶縁体の厚さは、イオンガン処理によって絶縁破壊を起こさない厚さであることが好ましい。絶縁破壊を起こさない厚さは、イオンガン処理を施される試料の材質や厚さなどに影響を受けるだけでなく、使用する絶縁体の材質、イオンガン処理のエネルギー、使用するガスなどによって影響を受けるため、あらかじめ実験等により厚さを決めておくことが好ましい。例えば、イオンガン処理を施す試料をポリイミドフィルム(例えば、カプトン100EN(東レ・デュポン(株)製、商品名))とし、絶縁体としてポリイミドフィルム(例えば、カプトンV(東レ・デュポン(株)製、商品名))を使用し、ガスとしてアルゴンガスを使用し、照射条件を0.5kWとする場合には、絶縁体の厚さは25μm以上であることが好ましい。また、取り扱い性を考慮し、厚すぎると不便であるため、200μm以下であることが好ましい。
絶縁体としては、フィルム状のものを使用することもできる。フィルム状絶縁体は、粘着剤などを用いて試料裏面(絶縁体と接する面)に貼り付けることができ、試料裏面の傷防止のためにも有効である。ただし、貼り付け可能な絶縁体を用いる場合には、試料から剥離する際に、絶縁体が試料に残らないようにすることが好ましい。
(試料台)
試料台には、絶縁体およびイオンガン処理が施される試料を配置する。試料台の形状や厚さは特に問われるものではない。
本発明を適用することが好ましい試料台は、金属製の試料台、試料を配置する面の全面に金属が露出している試料台、もしくは試料を配置する面の少なくとも一部に金属が露出している試料台である。これらの場合、試料が、試料台金属に接する部分で絶縁破壊を起こし、試料が焼損しやすくなるためである。
(試料)
本発明を好ましく適用することができる試料は、少なくともその一部に絶縁材料を有する試料、例えば、試料の絶縁体と接する部分の少なくとも一部に、絶縁材料が露出している試料や、全体が絶縁材料からなる試料などである。このような試料を、絶縁体を介在させずに直接試料台の上に配置すると、試料が絶縁破壊を起こし、焼損しやすくなるためである。この問題は、薄い絶縁材料からなる層を有する試料において顕著である。本発明のイオンガン処理方法は、このような絶縁破壊による焼損を防ぐことができるために、特に、薄い絶縁材料からなる層を有する試料に有効である。
試料の一例として、銅張積層板を製造する際の材料または中間体や、プリント配線基板を製造する際の材料または中間体などが挙げられる。銅張積層板やプリント配線基板の製造方法については後に説明するが、これらの材料としては、通常、樹脂層(絶縁材料)が用いられる。本発明のイオンガン処理方法を用いることにより、薄い樹脂層であっても絶縁破壊による焼損を生じることなく銅張積層板またはプリント配線基板を製造することができる。本発明のイオンガン処理方法は、従来の銅張積層板やプリント配線基板に加え、特に薄い樹脂層を有するCOF(チップ・オン・フィルム)などの製造に好ましく適用することができる。
また、本発明のイオンガン処理方法は、ビア、スルーホール、金属層、配線、または樹脂層を有する試料、特に試料のイオンガンを施す面に、これらを有する試料に好ましく適用することができる。
(銅張積層板およびプリント配線基板)
本発明の銅張積層板およびプリント配線基板は、以下のように製造することができる。
(銅張積層板の製造方法)
本発明の銅張積層板の製造方法は、樹脂層の両面あるいは片面に銅層を形成する工程を有している。さらに、樹脂層と銅層との間に、接着金属層、シード層(薄い金属層)を形成する工程を有していてもよい。イオンガン処理は、樹脂層、接着金属層、シード層、または銅層などに施すことができる。なお、接着金属層は、樹脂層と銅層との接着力を向上させるために、両層の間に設けられる薄い金属層のことである。
(プリント配線基板の製造方法)
本発明のプリント配線基板の製造方法は、樹脂層の両面あるいは片面に配線を形成する工程を有している。その配線の形成方法としては、樹脂層上に金属層(銅層、接着金属層、シード層など)を形成し、金属層の不要な箇所をエッチングで除去する方法(サブトラクト法)、樹脂層上の必要な箇所にのみ、めっきにより配線を形成する方法(アディティブ法)、樹脂層上にシード層を形成し、その後、電解めっきで必要な配線を形成した後、シード層をエッチングで除去する方法(セミアディティブ法)がある。イオンガン処理は、樹脂層、金属層、配線を形成した樹脂層などに施すことができる。本発明のイオンガン処理方法は、サブトラクト法およびセミアディティブ法による配線形成方法に特に有効である。
(樹脂層)
本発明の銅張積層板およびプリント配線基板の樹脂層としては、熱硬化性の絶縁材料、熱可塑性の絶縁材料、またはそれらの混合絶縁材料が使用できる。熱硬化性の絶縁材料としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、シクロペンタジエンから合成した樹脂、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌラートを含む樹脂、芳香族ニトリルから合成した樹脂、3量化芳香族ジシアナミド樹脂、トリアリルトリメタクリレートを含む樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、縮合多環芳香族を含む熱硬化性樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ノルボルネン樹脂等を用いることができる。熱可塑性の絶縁材料としては、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、アラミド樹脂、液晶ポリマ等が挙げられる。絶縁材料には充填材を添加しても良い。充填材としては、シリカ、タルク、水酸化アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、窒化アルミニウム、アルミナ等が挙げられる。
樹脂層の厚さは、目的とする銅張積層板およびプリント配線基板に応じて適宜設定することができる。上限について特に限定されないが、例えば、取り扱い性や、経済性などの観点から、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは50μm以下である。本発明のイオンガン処理方法は、薄い試料に特に有効な方法であるために、下限についても限定されないが、例えば、取り扱い性などの観点から樹脂層は5μm以上であることが好ましい。
(ビア)
プリント配線基板において、各層の配線を電気的に接続するためのビア(バイアホール)を設けることができる。ビアは、樹脂層に接続用の穴を設け、この穴を導電性ペーストやめっき等で充填し、形成することができる。穴の加工方法としては、パンチやドリルなどの機械加工、レーザー加工、薬液による化学エッチング加工、プラズマを用いたドライエッチング加工などが挙げられる。
(スルーホール)
プリント配線基板において、各層を電気的に接続させるためにスルーホールを設けることができる。スルーホールは、樹脂層に接続用の穴を設け、この穴を導電性ペーストやめっき等で電気的に接続し、形成することができる。穴の加工方法としては、パンチやドリルなどの機械加工、レーザー加工、薬液による化学エッチング加工、プラズマを用いたドライエッチング加工などが挙げられる。
(金属層)
金属層には、配線と樹脂層の接着力を向上させる金属を用いることが好ましい。金属としては、例えばAl、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Zr、Mo、Pd、W、Cuなどが使用でき、またこれらの金属を2種類以上組み合せて使用することもできる。また、金属層を複数層形成してもよい。銅張積層板を製造する場合は、少なくともCuを使用する。
(金属層の形成方法)
樹脂層上に金属層を形成する方法には、スパッタリング、イオンプレーティング、クラスターイオンビーム、または化学的気相成長(CVD)のようなドライ系プロセスを用いて形成する方法や、めっき等のようなウエット系プロセスを用いて形成する方法がある。例えば、金属層をスパッタリングによって形成する場合、使用されるスパッタリング装置としては、2極スパッタリング、3極スパッタリングなどの多極スパッタリング、マグネトロンスパッタリング、RFスパッタリング、ミラートロンスパッタリング、反応性スパッタリング等を用いることができる。
スパッタリングのような真空中で金属層を形成する方法は、金属層の形成速度が遅いという傾向がある。そこで、スパッタリングなどにより真空中で金属層を薄く堆積し、シード層を形成した後、電気めっきを用いてさらに金属を厚付けする方法を用いてもかまわない。
金属層と樹脂層の接着性をよくするために、金属層を形成する前に、樹脂層表面に前処理を施すことができる。前処理としては、イオンガン処理などのドライ系処理や、酸やアルカリ液などを用いたウエット系処理が例としてある。特にドライ系処理には本発明のイオンガン処理方法が有効である。
金属層と樹脂層の接着力を向上させるために、金属層を薄く形成(接着金属層)した後、イオンガン処理を施すこともできる。この際の接着金属層の厚さは、0.1nm〜100nmの範囲であると接着金属層と樹脂層の接着力が向上するため好ましく、さらに0.1nm〜10nmがより好ましく、特に、1nm〜8nmの範囲であると接着金属層と樹脂層の接着力が最も向上するため好ましい。接着金属層の厚さが100nmを超えると接着金属層と樹脂層の接着力が低下する傾向がある。また、0.1nm未満の場合には、後に形成される配線間の絶縁抵抗値が下がる傾向がある。接着金属層の厚さは、イオンガン処理条件などによって影響を受けるため、あらかじめ実験等により最適な厚さを求めることが好ましい。
金属層全体の厚さは、目的とする銅張積層板およびプリント配線基板に応じて適宜設定することができ、一例として、好ましくは0.5〜70μm、より好ましくは1〜36μm、さらに好ましくは3〜18μmとすることができる。
(サブトラクト法(エッチング)による配線形成)
樹脂層上に金属層を形成し、さらに金属層の配線となる箇所にエッチングレジストを形成し、エッチングレジストから露出した箇所に、化学エッチング液をスプレー噴霧して、不要な金属層をエッチング除去することにより、配線を形成することができる。例えば、金属層として銅層を用いる場合、エッチングレジストは、通常の配線板に用いることのできるエッチングレジスト材料を使用できる。エッチングレジストは、例えば、レジストインクをシルクスクリーン印刷してエッチングレジストを形成したり、またエッチングレジスト用ネガ型感光性ドライフィルムを銅層の上にラミネートしたりして、その上に配線形状に光を透過するフォトマスクを重ね、紫外線で露光し、露光されなかった箇所を現像液で除去することにより形成する。
(アディティブ(めっき)による配線形成)
また、配線は、樹脂層上の必要な箇所にのみ、めっきを行うことで形成することも可能であり、通常のめっきによる配線形成技術を用いることができる。例えば、本発明の処理方法を、樹脂層に施した後、無電解めっき用触媒を樹脂層に付着させる。その後、樹脂層のめっきが行われない表面部分にめっきレジストを形成して、樹脂層を無電解めっき液に浸漬し、めっきレジストに覆われていない箇所にのみ、無電解めっきを行い、配線を形成する。
(セミアディティブ法による配線形成)
セミアディティブ法による配線形成法では、シード層を形成し、その上にめっきレジストを必要なパターンに形成し、シード層を介して電解銅めっきにより配線を形成する。その後、めっきレジストを剥離し、最後にシード層をエッチング等により除去し、配線を形成することができる。
(セミアディティブ法のシード層の形成方法)
シード層はセミアディティブ法における電気めっき工程において、通常、電流を流すことができる厚さに形成される。樹脂層上に、セミアディティブ法のシード層を形成する方法は、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、クラスターイオンビーム、または化学的気相成長(CVD)、めっき、金属箔を貼り合わせるなどの方法がある。また同様の方法で、サブトラクト法の金属層を形成することもできる。本発明は、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、クラスターイオンビーム、化学的気相成長でシード層を形成する場合に、特に有効な手段である。
例えば、シード層として、スパッタリングにより接着金属層と薄膜銅層を形成する場合、使用されるスパッタリング装置としては、2極スパッタリング、3極スパッタリングなどの多極スパッタリング、マグネトロンスパッタリング、RFスパッタリング、ミラートロンスパッタリング、反応性スパッタリング等を用いることができる。スパッタリングに用いるターゲットは、密着を確保するために、例えばAl、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Zr、Mo、Pd、W、Cu、またはそれらの合金が好ましい。これらのターゲットを用い、一層もしくは二層以上の接着金属層を、合計厚さが0.1〜100nmとなるようにスパッタリングする。その後、銅をターゲットにして、薄膜銅層の厚さが100〜500nmとなるようにスパッタリングする。
また、樹脂層上にシード層として、無電解銅めっきにより、0.5〜3μmの厚さのめっき銅層を形成することもできる。
樹脂層に接着機能がある場合は、金属箔をプレスやラミネートによって貼り合わせることによりシード層を形成することもできる。しかし、薄い金属箔を直接貼り合わせるのは非常に困難であるため、厚い金属箔を貼り合わせた後にエッチング等により薄くする方法や、キャリア層付金属箔を貼り合わせた後にキャリア層を剥離する方法などがある。例えば前者としては、キャリア銅/ニッケル/薄膜銅の三層銅箔があり、キャリア銅をアルカリエッチング液で、ニッケルをニッケルエッチング液で除去すればよい。後者としては、アルミ、銅、絶縁フィルムなどをキャリアとしたピーラブル銅箔などが使用でき、5μm以下のシード層を形成できる。また、厚さ9〜18μmの銅箔を貼り付け、5μm以下になるように、エッチングにより均一に薄くし、シード層を形成してもかまわない。
(銅張積層板の製造方法の具体例)
本発明を用いた銅張積層板は以下のような工程で製造できる。図1の(a)〜(f)に、本発明における銅張積層板の製造方法の実施形態の一例を断面模式図で示す。ただし、製造工程の順番は、本発明の目的を逸脱しない範囲では、特に限定されない。
(工程a)
(工程a)は図1(a)に示したように、樹脂層100を絶縁体101上に配置する工程である。絶縁体上に樹脂層をすべり無く配置するために、絶縁体に樹脂層を貼り付けることが好ましい。貼り付ける方法は特に限定されないが、粘着テープで樹脂層100の端部を絶縁体101に貼り付ける方法や、接着剤を用いて樹脂層100を絶縁体101に貼り付ける方法や、圧着法などを用いて樹脂層100を絶縁体101に貼り付ける方法がある。なお、絶縁体101としては、エッチング法や、引き剥がし法などの方法によって、樹脂層100から取り除くことができる材料を用いることが好ましい。
(工程b)
(工程b)は図1(b)に示したように、樹脂層100上に金属層102を形成する工程である。樹脂層100上に金属層102を形成する方法には、スパッタリング、イオンプレーティング、クラスターイオンビーム、または化学的気相成長(CVD)のようなドライ系プロセスを用いて形成する方法や、めっき等のようなウエット系プロセスを用いる方法がある。
例えば、金属層をスパッタリングによって形成する場合、スパッタリング装置として、2極スパッタリング、3極スパッタリングなどの多極スパッタリング、マグネトロンスパッタリング、RFスパッタリング、ミラートロンスパッタリング、反応性スパッタリング等を用いることができる。
(工程c)
(工程c)は図1(c)に示したように、イオンガン処理を施す工程である。工程cにおいては、イオンガン処理装置内にある絶縁体で覆われていない金属製の試料台103上に、絶縁体101を貼り付けて接着金属層102を形成した樹脂層100(試料)を、絶縁体101が試料台103に接するように配置し、試料にイオンガン処理を施す工程である。イオンガン処理を施した後、装置から試料を取り出す。
(工程d)
(工程d)は図1(d)に示したように、樹脂層100から絶縁体101を除去する工程である。除去する方法は、貼り付けた方法に影響されるため、実験等によってあらかじめ方法や条件を決めておくことが好ましい。例えば、離型可能な粘着剤を用いて、ラミネートによって貼り付けた場合、手で引き剥がす方法や、それぞれを別々に巻き取る方法によって除去することができる。
(工程e)
(工程e)は図1(e)に示したように、接着金属層102上に銅層104を形成する工程である。例えば、スパッタリング、蒸着、無電解めっきなどで銅薄膜を形成した後、電気銅めっきを用いて所望の厚さまで銅めっきすることにより銅層104が得られる。
(工程f)
(工程a)〜(工程e)を繰り返すことによって、樹脂層のもう一方の面(銅層を形成した面とは反対の面)にも同様に、図1(f)に示すように接着金属層102および銅層104を形成することができる。これにより、両面銅張積層板を製造することができる。
なお、(工程f)において、絶縁体は、(工程e)で形成した銅層104と試料台の間に配置される。
図1(a)〜(f)には、接着金属層102を形成した後に、接着金属層にイオンガン処理を施す例を示したが、樹脂層100にイオンガン処理を施した後に、接着金属層102を形成してもかまわない。その場合、接着金属層102の形成方法は(工程b)で示した方法と同様の方法でかまわない。また、(工程c)で接着金属層102にイオンガン処理を施した後、更に接着金属層102上に任意の金属層(図示せず)を形成してもかまわない。
(プリント配線基板の製造方法の具体例)
本発明を用いたプリント配線基板は以下のような工程で製造できる。図2の(g)〜(l)に、本発明におけるプリント配線基板の製造方法の実施形態の一例として、片面に配線を形成したプリント配線基板を作製する方法を断面模式図で示す。ただし、製造工程の順番は、本発明の目的を逸脱しない範囲では、特に限定されない。
(工程g)
(工程g)は図2(g)に示したように、樹脂層200を絶縁体201上に配置する工程である。配置する方法としては、(工程a)で示した方法と同じでかまわない。
(工程h)
(工程h)は図2(h)に示したように、樹脂層200上に接着金属層202を形成する工程である。接着金属層202の形成方法としては、(工程b)で示した方法と同じでかまわない。
(工程i)
(工程i)は図2(i)に示したように、イオンガン処理を施す工程である。(工程i)においては、イオンガン処理装置内にある金属製の試料台203上に、絶縁体201を貼り付けて接着金属層202を形成した樹脂層200(試料)を、絶縁体201が試料台203に接するように配置し、試料にイオンガン処理を施す工程である。イオンガン処理を施した後、装置から試料を取り出す。
(工程j)
(工程j)は図2(j)に示したように、樹脂層200から絶縁体201を除去する工程である。除去する方法は、(工程d)で示した方法と同じでかまわない。
(工程k)
(工程k)は図2(k)に示したように、接着金属層202上に銅層204を形成する工程である。銅層の形成方法としては、(工程e)と同じでかまわない。
(工程l)
(工程l)は図2(l)に示したように、配線205を形成する工程である。配線の形成方法としては、まず、銅層204上にパターン状にレジストを形成し、エッチング法を用いて不要な部分の銅層204および接着金属層202を除去する。この方法によって、配線205が得られる。
図2(g)〜(l)には、接着金属層202を形成した後に、接着金属層にイオンガン処理を施す例を示したが、樹脂層200にイオンガン処理を施した後に、接着金属層102を形成してもかまわない。その場合、接着金属層202の形成方法は(工程b)で示した方法と同様の方法でかまわない。また、(工程i)で接着金属層202にイオンガン処理を施した後、更に接着金属層202上に任意の金属層(図示せず)を形成してもかまわない。
図1および2を用いて本発明の実施例を説明する。実施例においては、図1中、樹脂層100をポリイミド樹脂層100、絶縁体101をポリイミド絶縁体101、接着金属層102をCr層102として説明し、図2中、樹脂層200をポリイミド樹脂層200、絶縁体201をポリイミド絶縁体201、接着金属層202をCr層202として説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
(工程a)
図1(a)に示すように、樹脂層100としてポリイミドフィルム(厚さ25μm、面積20cm□、ユーピレックス−25S(宇部興産(株)製、商品名))(以下、ポリイミド樹脂層ともいう。)を用意し、その片面に絶縁体101としてポリイミドフィルム(厚さ125μm、面積25cm□、ユーピレックス−125S(宇部興産(株)製、商品名))(以下、ポリイミド絶縁体ともいう。)を貼り付けた。貼り付けは、アクリル系粘着剤層付きポリイミドテープ(厚さ75μm、ポリイミド粘着テープ、No.360シリーズ(日東電工(株)製、商品名))(図示せず)を用いて、ポリイミド樹脂層100の四隅をポリイミド絶縁体101に貼り付けることにより行った。
なお、ポリイミド樹脂層100をポリイミド絶縁体101に貼り付ける際には、ポリイミド樹脂層100にしわが発生しないように貼り付けを行った。
(工程b)
図1(b)に示すように、ポリイミド絶縁体101に貼り付けたポリイミド樹脂層100を、スパッタリング装置内の試料台103(SUS301製)上に配置した。その際、ポリイミド絶縁体101が試料台103と接するようにした。スパッタリング法を用いて、ポリイミド樹脂層100の表面に接着金属層102としてCr層(厚さ5nm)を形成した。スパッタリングは、ロードロック式スパッタリング装置型式SIH−350−T08((株)アルバック製、商品名)を用いて以下に示す条件1で行った。
条件1
パワー:500W
アルゴン流量:100SCCM
真空度:7.0×10−1Pa
温度:室温(25℃)
成膜レート:34nm/min
(工程c)
図1(c)に示すように、イオンガン処理を試料表面(ポリイミド樹脂層100上に形成したCr層102の表面)に施した。具体的には、イオンガン処理を、(工程b)においてCr層102を形成した後、真空にした装置内から取り出すことなく、試料を同一装置内の試料台103上に置いて、条件2で行った。この際、試料台103は絶縁体で覆われていない状態で行った。イオンガン処理装置として、ロードロック式スパッタリング装置型式SIH−350−T08((株)アルバック製、商品名)に取り付けたイオンガン処理装置リニアイオンソース(Advanced Energy社製、商品名)を用いた。
条件2
パワー:500W
アルゴン流量:100SCCM
真空度:7.0×10−1Pa
温度:室温(25℃)
処理時間:60秒
さらに、試料を真空にした装置内から取り出すことなく、イオンガン処理を施したCr層102の表面に、同一装置内で、Cr層(図示せず)(厚さ5nm)を形成し、さらにCu薄膜層(図示せず)(厚さ200nm)を形成した。Cr層の形成は、条件1と同様の条件で行い、Cu薄膜層の形成は条件3で行った。
条件3
パワー:500W
アルゴン流量:100SCCM
真空度:7.0×10−1Pa
温度:室温(25℃)
成膜レート:52nm/min
(工程d)
次に、図1(d)に示すように、試料をスパッタリング装置から取り出した後、ポリイミドテープ(図示せず)を引き剥がし、ポリイミド絶縁体101をポリイミド樹脂層100から取り外した。
(工程e)
その後、(工程b)および(工程c)において形成したCr層とCu薄膜層をシード層として、電気めっきを用いて銅層104(厚さ8μm)を形成した。
(工程f)
その後、ポリイミド樹脂層の銅層104が形成されていない面に、(工程a)〜(工程e)と同様の工程を繰り返すことにより両面銅張積層板を作製した。すなわち、接着金属層102を形成した後、イオンガン処理を施し、さらにシード層としてCr層とCu薄膜層を形成し、電気めっきを用いて銅層104(厚さ8μm)を形成した。
(実施例2)
(実施例1)の(工程b)、(工程c)および(工程f)において、Cr層に換えNi層を形成した。Ni層の膜厚は、(実施例1)のCr層と同じ厚さにした。Ni層の形成条件は、条件4で行った。それ以外の工程は、(実施例1)と同様にして、両面銅張積層板を作製した。
条件4
パワー:500W
アルゴン流量:100SCCM
真空度:7.0×10−1Pa
温度:室温(25℃)
成膜レート:29nm/min
(実施例3)
(実施例1)において、樹脂層100として、ユーピレックス−25S(宇部興産(株)製、商品名)に換え、25μmの厚さのポリイミドフィルムであるカプトン100EN(東レ・デュポン(株)製、商品名)を用いた。それ以外の工程は(実施例1)と同様にして、両面銅張積層板を作製した。
(実施例4)
(実施例2)において、樹脂層100として、ユーピレックス−25Sに換え、25μmの厚さのポリイミドフィルムであるカプトン100EN(東レ・デュポン(株)製、商品名)を用いた。それ以外の工程は(実施例2)と同様にして、両面銅張積層板を作製した。
(実施例5)
(工程g)
図2(g)に示すように、樹脂層200としてポリイミドフィルム(厚さ25μm、面積20cm□、ユーピレックス−25S(宇部興産(株)製、商品名))(以下、ポリイミド樹脂層ともいう。)を用意し、その片面に絶縁体201であるポリイミドフィルム(厚さ125μm、25cm□、ユーピレックス−125S(宇部興産(株)製、商品名))を貼り付けた。貼り付けは、ポリイミドテープ(厚さ75μm、NITTO TAPE(日東電工(株)製、商品名))(図示せず)を用いて、ポリイミド樹脂層200の四隅をポリイミド絶縁体201に貼り付けることにより行った。
なお、ポリイミド樹脂層200をポリイミド絶縁体201に貼り付ける際には、ポリイミド樹脂層200にしわが発生しないように貼り付けを行った。
(工程h)
図2(h)に示すように、ポリイミド絶縁体201に貼り付けたポリイミド樹脂層200を、スパッタリング装置内の試料台203(SUS301製)上に配置した。その際、ポリイミド絶縁体201が試料台203と接するようにした。スパッタリング法を用いて、ポリイミド樹脂層200の表面に接着金属層202としてCr層(5nm)を形成した。スパッタリングは、ロードロック式スパッタリング装置型式SIH−350−T08((株)アルバック製、商品名)を用いて条件1で行った。
(工程i)
図2(i)に示すように、イオンガン処理を試料表面(ポリイミド樹脂層200上に形成したCr層202の表面)に施した。具体的には、イオンガン処理を、(工程h)においてCr層202を形成した後、真空にした装置内から取り出すことなく、試料を同一装置内の試料台203上に置いて、条件2で行った。この際、試料台203は絶縁体で覆われていない状態で行った。イオンガン処理装置として、ロードロック式スパッタリング装置型式SIH−350−T08((株)アルバック製、商品名)に取り付けたイオンガン処理装置リニアイオンソース(Advanced Energy社製、商品名)を用いた。
さらに、試料を真空にした装置内から取り出すことなく、イオンガン処理を施したCr層202の表面に、同一装置内で、Cr層(図示せず)(厚さ5nm)を形成し、さらにCu薄膜層(図示せず)(厚さ200nm)を形成した。Cr層の形成は、条件1と同様の条件で行い、Cu薄膜層の形成は条件3で行った。
(工程j)
次に、図2(j)に示すように、試料をスパッタリング装置から取り出した後、ポリイミドテープ(図示せず)を引き剥がし、ポリイミド絶縁体201をポリイミド樹脂層200から取り外した。
(工程k)
その後、(工程h)および(工程i)において形成したCr層とCu薄膜層をシード層として、電気めっきを用いて銅層204(厚さ8μm)を形成した。
(工程l)
銅層204の上に、レジストを形成し、パターン状に露光を行った後、サブトラクティブ法を用いてCu層、Cu薄膜層およびCr層を、エッチング液を用いて除去することによって、配線205を形成した。Cu層およびCu薄膜層のエッチング液としては、塩化第二鉄系エッチング液を用い、Cr層のエッチング液としては、フェリシアン化カリウム系エッチング液を用いた。このようにして、プリント配線基板を作製した。
(実施例6)
(実施例5)の(工程h)および(工程i)において、Cr層に換えNi層を形成した。Ni層の膜厚は、(実施例5)のCr層と同じ厚さにした。Ni層の形成は、条件4と同じ条件で行った。それ以外の工程は、(実施例5)と同様にして、プリント配線基板を作製した。
(実施例7)
(実施例5)において、樹脂層200として、ユーピレックス−25S(宇部興産(株)製、商品名)に換え、25μmの厚さのポリイミドフィルムであるカプトン100EN(東レ・デュポン(株)製、商品名)を用いた。それ以外の工程は(実施例5)と同様にして、プリント配線基板を作製した。
(実施例8)
(実施例6)において、樹脂層200として、ユーピレックス−25Sに換え、25μmの厚さのポリイミドフィルムであるカプトン100EN(東レ・デュポン(株)製、商品名)を用いた。それ以外の工程は(実施例6)と同様にして、プリント配線基板を作製した。
(比較例1)
(実施例1)の(工程a)および(工程d)、ならびに(工程f)における(工程a)および(工程d)を行わなかった。その他は(実施例1)と同じ工程を用いて、両面銅張積層板を作製した。
(比較例2)
(実施例2)の(工程a)および(工程d)、ならびに(工程f)における(工程a)および(工程d)を行わなかった。その他は(実施例2)と同じ工程を用いて、両面銅張積層板を作製した。
(比較例3)
(実施例3)の(工程a)および(工程d)、ならびに(工程f)における(工程a)および(工程d)を行わなかった。その他は(実施例3)と同じ工程を用いて、両面銅張積層板を作製した。
(比較例4)
(実施例4)の(工程a)および(工程d)、ならびに(工程f)における(工程a)および(工程d)を行わなかった。その他は(実施例4)と同じ工程を用いて、両面銅張積層板を作製した。
(比較例5)
(実施例5)の(工程g)および(工程j)を行わなかった。その他は(実施例5)と同じ工程を用いて、プリント配線基板を作製した。
(比較例6)
(実施例6)の(工程g)および(工程j)を行わなかった。その他は(実施例6)と同じ工程を用いて、プリント配線基板を作製した。
(比較例7)
(実施例7)の(工程g)および(工程j)を行わなかった。その他は(実施例7)と同じ工程を用いて、プリント配線基板を作製した。
(比較例8)
(実施例8)の(工程g)および(工程j)を行わなかった。その他は(実施例8)と同じ工程を用いて、プリント配線基板を作製した。
以上の実施例1〜4および比較例1〜4で作製した両面銅張積層板について、外観を観察した。同様に、実施例5〜8および比較例5〜8で作製したプリント配線基板について、外観を観察した。外観は、目視によって判別し、絶縁破壊による焼損の有無を調べた。試料はそれぞれ25個作製し、焼損が見られた試料については不良とした。表1に、不良となった試料数を示す。
Figure 2008118105
本発明のイオンガン処理方法を用い、実施例1〜4で作製した両面銅張積層板および実施例5〜8で作製したプリント配線基板の場合、絶縁破壊による試料の焼損は見られなかった。それに対して、本発明のイオンガン処理方法を用いずに、比較例1〜4で作製した両面銅張積層板および比較例5〜8で作製したプリント配線基板の場合は、ほとんどの試料で絶縁破壊による焼損が見られた。
(a)〜(f)は本発明の銅張積層板の製造方法の一実施形態を示す工程図である。 (g)〜(l)は本発明のプリント配線基板の製造方法の一実施形態を示す工程図である。
符号の説明
100、200 樹脂層
101、201 絶縁体
102、202 接着金属層
103、203 試料台(絶縁体で覆われていない金属)
104、204 電気めっき銅層(銅層)
105、205 配線

Claims (10)

  1. 試料台上に、絶縁体およびイオンガン処理を施す試料をこの順に配置した状態で、前記試料にイオンガン処理を施すことを特徴とするイオンガン処理方法。
  2. 前記試料の絶縁体と接する部分の少なくとも一部に、絶縁材料が露出している請求項1に記載のイオンガン処理方法。
  3. 前記試料台の試料が配置される面の少なくとも一部に、金属が露出している請求項1または2に記載のイオンガン処理方法。
  4. 前記試料台の試料を配置する面の全面に、金属が露出している請求項1〜3いずれかに記載のイオンガン処理方法。
  5. 前記イオンガン処理が真空中で行われる請求項1〜4いずれかに記載のイオンガン処理方法。
  6. 前記イオンガン処理に用いるガスが希ガスである請求項1〜5いずれかに記載のイオンガン処理方法。
  7. イオンガン処理を施す試料が、ビア、スルーホール、金属層、配線、および樹脂層からなる群より選択されるいずれか1つ以上を有する請求項1〜6いずれかに記載のイオンガン処理方法。
  8. 請求項1〜7いずれかに記載のイオンガン処理方法を用いて作製された銅張積層板。
  9. 請求項1〜7いずれかに記載のイオンガン処理方法を用いて作製されたプリント配線基板。
  10. 請求項8に記載の銅張積層板を用いて作製されたプリント配線基板。
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