JP2008116797A - 音声メッセージ伝達シート - Google Patents
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Abstract
【課題】記録された音声情報の外部への漏洩を防止する。
【解決手段】音声基板32上に、音声情報が記録されたICチップ34とICチップ34に記録された音声情報が出力される音声情報出力部40とを接続するための配線パターン35c,35dを短絡する短絡配線部36を設け、ICチップ34に記録された音声情報を音声情報出力部40から出力する場合は短絡配線部36を切断する構成とする。
【選択図】図1
【解決手段】音声基板32上に、音声情報が記録されたICチップ34とICチップ34に記録された音声情報が出力される音声情報出力部40とを接続するための配線パターン35c,35dを短絡する短絡配線部36を設け、ICチップ34に記録された音声情報を音声情報出力部40から出力する場合は短絡配線部36を切断する構成とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、音声情報の記録や再生が可能な音声情報記録/再生手段が組み込まれてなる音声メッセージ伝達シートに関し、特に、記録された音声情報の再生を規制する技術に関する。
従来より、ダイレクトメールやグリーティングカード等の送付物においては、発送元において、発送される送付物が作成されるとともに送付物の発送先が指定され、その後、作成された送付物が指定された発送先に送付されている。このように作成、発送される送付物は、発送元から発送先に通知したい情報が掲載された印刷物が封筒に封入されて構成されるものや、発送元から発送先に通知したい情報がはがき等のシートに印刷されて構成されるもの等がある。
送付物の発送先においては、送付されてきた送付物が受け取られた後、送付物に印刷された情報が閲覧されることにより、送付物の発送元にて通知したい情報が認識されることになる。
ところが、このように、送付物の発送元にて発送先に通知したい情報が印刷された送付物が発送元から送付され、送付物の発送先において送付されてきた送付物に印刷された情報が閲覧されることにより、送付物の発送元にて通知したい情報が発送先に伝達されるものにおいては、送付物の発送元における所望のメッセージを、視覚的にしか発送先に伝達することができず、それにより、伝達可能な情報の種類が限定されてしまう。
そこで、音声情報の記録や再生が可能に構成された音声カードが考えられている(例えば、特許文献1,2参照。)。
このような音声カードにおいては、音声情報を入力するための音声入力手段と、音声入力手段を介して入力された音声情報が記録される記録手段と、記録手段に記録された音声情報を出力するための音声出力手段と、音声情報を音声入力手段を介して入力する際に押下される録音ボタンと、音声情報を音声出力手段を介して出力する際に押下される再生ボタンと、これらの動作を制御するための制御手段とが設けられており、録音ボタンを押下して音声情報を記録し、再生ボタンを押下することにより音声情報が再生されることになる。
ここで、このように音声情報を記録可能に構成された音声カードに対する音声情報の記録は、音声入力手段を介して入力された音声情報を、記録手段に記録された音声情報に上書きするように行われる。そのため、記録手段に音声情報が記録された後に録音ボタンが誤って押下された場合、既に記録手段に記録されている音声情報が消去されてしまうことになる。そこで、上述した特許文献1には、録音ボタンを容易に切り離すことができるような構成としておき、音声情報の録音後に録音ボタンを切り離すことにより、録音ボタンの誤操作によって音声情報が消去されてしまうことを回避する技術が記載されている。また、上述した特許文献2に記載された音声カードおいては、音声情報の記録後に再生ボタンと録音ボタンを同時に押下すると、その後の音声情報の記録を禁止するような制御が行われ、それにより、録音ボタンの誤操作によって音声情報が消去されてしまうことを回避することができる構成となっている。
特公平3−45433号公報
特許第2889151号明細書
上述したような音声カードにおいては、録音ボタンを切り離すことができるような構成としたり、再生ボタンと録音ボタンを同時に押下した場合にその後の音声情報の記録を禁止するような構成としたりすることにより、音声情報の記録を規制することができるものの、記録された音声情報の再生を規制することはできない。
そのため、音声情報を記録した後、その音声カードの送付途中等において無意識的にあるいは不正に再生ボタンが押下された場合、記録された音声情報が出力され、その内容が外部に漏洩してしまうという問題点がある。
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、記録された音声情報の外部への漏洩を防止することができる音声メッセージ伝達シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、
記録された音声情報の再生が可能な音声情報記録/再生手段が、少なくとも2枚のシートに挟み込まれてなる音声メッセージ伝達シートであって、
前記音声情報記録/再生手段は、
音声情報が記録される記録手段と、
前記記録手段に接続され、該記録手段に記録された音声情報を出力する音声情報出力手段と、
前記記録手段に接続され、該記録手段に記録された音声情報を音声情報出力手段を介して出力する場合に操作するための操作手段と、
前記操作手段が操作された場合であっても前記記録手段に記録された音声情報が前記音声情報出力手段を介して出力されないように、前記記録手段に記録された音声情報を前記音声情報出力手段を介して出力するための配線上の2点を短絡する短絡配線部とを有する。
記録された音声情報の再生が可能な音声情報記録/再生手段が、少なくとも2枚のシートに挟み込まれてなる音声メッセージ伝達シートであって、
前記音声情報記録/再生手段は、
音声情報が記録される記録手段と、
前記記録手段に接続され、該記録手段に記録された音声情報を出力する音声情報出力手段と、
前記記録手段に接続され、該記録手段に記録された音声情報を音声情報出力手段を介して出力する場合に操作するための操作手段と、
前記操作手段が操作された場合であっても前記記録手段に記録された音声情報が前記音声情報出力手段を介して出力されないように、前記記録手段に記録された音声情報を前記音声情報出力手段を介して出力するための配線上の2点を短絡する短絡配線部とを有する。
上記のように構成された本発明においては、記録手段に記録された音声情報を音声情報出力手段を介して出力するための配線上の2点が短絡配線部によって短絡された状態においては、操作手段が操作された場合であっても記録手段に記録された音声情報が音声情報出力手段を介して出力されず、短絡配線部が切断されると、記録手段に記録された音声情報を音声情報出力手段から出力するための配線上の2点が短絡されずに接続された状態となり、その状態で操作手段が操作された場合、記録手段に記録された音声情報が音声情報出力手段を介して出力される。そのため、音声メッセージ伝達シートを、記録手段に記録された音声情報を音声情報出力手段を介して出力するための配線上の2点が短絡配線部によって短絡された状態で送付すれば、送付途中において、無意識的にあるいは不正に操作手段が操作された場合であっても、記録手段に記録された音声情報が音声情報出力手段を介して出力されてその内容が外部に漏洩してしまうことがなく、音声メッセージ伝達シートの送付先において、短絡配線部を切断すれば、記録手段に記録された音声情報を音声情報出力手段を介して出力するための配線上の2点が短絡されずに接続された状態となり、その状態で操作手段が操作された場合、記録手段に記録された音声情報が音声情報出力手段を介して出力され、音声メッセージ伝達シートの送付先に音声情報が伝達されることになる。
なお、このような短絡配線部を、記録手段、音声情報出力手段、操作手段及び配線から物理的に離れた領域まで延びた形状とすれば、短絡配線部を切断する場合に、記録手段や音声情報出力手段、操作手段を損傷させたり、記録手段に記録された音声情報を音声情報出力手段を介して出力するための配線を切断したりしてしまう虞れがなくなる。
以上説明したように本発明においては、記録手段に記録された音声情報を音声情報出力手段を介して出力する場合に操作するための操作手段が操作された場合であっても記録手段に記録された音声情報が音声情報出力手段を介して出力されないように、記録手段に記録された音声情報を音声情報出力手段を介して出力するための配線上の2点を短絡する短絡配線部を有する構成としたため、音声メッセージ伝達シートを、記録手段に記録された音声情報を音声情報出力手段から出力するための配線上の2点が短絡配線部によって短絡された状態で送付すれば、送付途中において、無意識的にあるいは不正に操作手段が操作された場合であっても、記録手段に記録された音声情報が音声情報出力手段を介して出力されてその内容が外部に漏洩してしまうことがなく、記録された音声情報の外部への漏洩を防止することができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の音声メッセージ伝達シートの第1の実施の形態を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は内部構造を示す図、(c)は(a)に示したA−A’断面図である。
図1は、本発明の音声メッセージ伝達シートの第1の実施の形態を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は内部構造を示す図、(c)は(a)に示したA−A’断面図である。
本形態は図1に示すように、音声情報の記録や再生が可能なシート状の音声情報記録/再生部30が、紙基材等の柔軟性を有し、かつ薄型の基材からなる2枚の支持シート20a,20bとに挟み込まれ、また、音声情報記録/再生部30を挟み込んだ支持シート20a,20bが、その外形が支持シート20a,20bと同一形状であって、紙基材等の柔軟性を有し、かつ薄型の基材からなる2枚の表面シート10a,10bに挟み込まれて構成されている。なお、表面シート10a,10b、支持シート20a,20b及び音声情報記録/再生部30は、支持シート20a,20bの表裏に施された貼着加工によって互いに貼着されている。この粘着加工は、支持シート20a,20bの表裏に両面テープを貼付することや、ホットメルト型接着剤を塗布すること等によって行うことが考えられる。
音声情報記録/再生部30は、ピエゾ素子41、振動板42及びフィルムシート(不図示)からシート状に構成されて音声情報を出力するための音声情報出力部40と、外部から入力された音声情報が記録されるメモリ領域を具備する記録手段である薄型のICチップ34やコンデンサ、抵抗等の回路素子が搭載されるとともに、外部からICチップ34に音声情報を記録するための接続端子(不図示)や、ICチップ34に記録された音声情報を音声情報出力部40を介して出力するための配線パターン35a〜35eを含む導電パターンが形成され、さらには、ICチップ34と音声情報出力部40とを接続するための配線パターン35c,35d上の2点を短絡する短絡配線部36が形成された音声基板32と、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を音声情報出力部40を介して出力する際に押下される操作手段であるスイッチ33と、音声基板32に接続され、音声基板32に電源を供給するための柔軟性を有してなるペーパー電池31とから構成されており、これにより、音声情報記録/再生部30は、音声情報の記録や再生が可能に構成されている。音声基板32は、柔軟性を有し、かつ薄型の繊維強化プラスチック(FRP)やポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミドあるいはリードフレーム等からなるベース基板に、異方性導電性接着剤(ACP)や異方性導電性フィルム(ACF)あるいはワイヤボンディング等によってICチップ34が接合されており、短絡配線部36が、ICチップ34、音声情報出力部40、スイッチ33、ペーパー電池31及び配線パターン35a〜35dから物理的に離れた領域となる音声メッセージ伝達シート1の角部まで延びるように形成されている。また、ICチップ34は、接続端子を介して入力された音声情報をメモリ領域に記録し、また、メモリ領域に記録された音声情報を音声情報出力部40を介して出力する制御を行うものであって、電源が供給されるポート端子や、GND電位に接続されるポート端子や、メモリ領域に記録された音声情報を音声情報出力部40に出力するためのポート端子や、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を音声情報出力部40を介して出力するための指示信号が入力されるポート端子等を有し、このうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を音声情報出力部40を介して出力するための指示信号が入力されるポート端子が電源電位となって電源電位と内部抵抗とに基づく電流が流れ込んだ場合、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を音声情報出力部40を介して出力する。
表面シート10aには、スイッチ33と対向する領域に、スイッチ33を押下するための再生ボタン3が印刷され、また、音声情報出力部40と対向する領域に、音声情報出力部40から出力された音声を外部に出力するための微細な穴が羅列されてなる音声出力領域4が形成されている。このように微細な穴が羅列されてなる音声出力領域4が形成されているため、音声情報出力部40が表裏を表面シート10a,10bで覆われた状態であっても、音声情報出力部40から出力される音量の低下を補うことができる。なお、音声出力領域4においては、例えば、レーザ加工によって、0.1mm径の穴が縦横2.0mm間隔で形成されている。そのため、抜き加工や針等によって穴を形成する場合と比べてバリが発生せず、その後そのバリによって穴が塞がれてしまうことはない。また、再生ボタン3においては、印刷によって表面シート10a上に設けておかず、表面シート10aに情報が印刷された後に、スイッチ33に対向する領域にシールを貼付することによって設けることも考えられる。また、表面シート10aには、この音声メッセージ伝達シート1を用いて視覚的に通知すべき情報を印刷あるいは記入するための情報表示領域2が設けられている。さらに、短絡配線部36の配線パターン35c,35dから離れた部分に対向する領域に、短絡配線部36を切断する際の目印となる切断用ミシン目5が形成されているとともに、切断用ミシン目5の近傍に切断用ミシン目5の位置を示す切断指示マーク6が設けられている。この切断指示マーク6は、径が1mm程度の穴を形成したり、点字エンボス加工や発泡インクを用いた印刷を施したりすることにより設けられている。
図2は、図1に示した音声メッセージ伝達シート1の積層状態を示す図である。
図2に示すように、支持シート20aにおいては、音声情報記録/再生部30と積層された場合に、スイッチ33、ICチップ34及び音声情報出力部40と対向する領域に穴22,23,24aがそれぞれ形成されている。
また、支持シート20bにおいては、音声情報記録/再生部30と積層された場合に、ペーパー電池31及び音声情報出力部40と対向する領域に穴21,24bがそれぞれ形成されている。
このように、支持シート20aの、スイッチ33、ICチップ34及び音声情報出力部40と対向する領域に穴22,23,24aがそれぞれ形成され、また、支持シート20bの、ペーパー電池31及び音声情報出力部40と対向する領域に穴21,24bがそれぞれ形成されることにより、ペーパー電池31、スイッチ33、ICチップ34及び音声情報出力部40が設けられている領域と他の領域とで厚さの差が小さくなり、それにより、表面シート10a,10bの平坦性が向上し、表面シート10a,10b上に情報を容易に印刷することができるようになる。さらには、音声情報記録/再生部30の最も厚い部分の厚さに対して、支持シート20a,20bの厚さを合計した厚さを同等、若しくは厚くすることにより、表面シート10a,10bをほぼ平坦な状態とすることができる。この場合、音声情報記録/再生部30の薄い部分、例えば音声基板32の部分を支持シート20a,20bにより挟み込むことによって音声基板32が固定される。
以下に、上記のように構成された音声メッセージ伝達シート1の作用について説明する。
図3は、図1及び図2に示した音声メッセージ伝達シート1の作用を説明するための図であり、(a)は音声基板32上の詳細な構成を示す図、(b)は(a)に示したスイッチ33が押下されていない状態におけるA−A’断面図、(c)は(a)に示したスイッチ33が押下された状態におけるA−A’断面図である。
図3(a)に示すように本形態においては、ペーパー電池31の正極に接続された配線パターン35aがスイッチ33の下部まで延びるように音声基板32上に形成されており、また、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に接続された配線パターン35bが配線パターン35aと接触しないようにスイッチ33の下部まで延びるように音声基板32上に形成されている。なお、ICチップ34においては、配線パターン35bに接続されたポート端子が指示信号の電位となる電源電位になって電源電位と内部抵抗とに基づく電流が流れ込んだ場合、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力する。また、ICチップ34の電源が供給されるポート端子は、配線パターン35aを介してペーパー電池31の正極と接続され、ICチップ34のGND電位に接続されるポート端子は、配線パターン35e及びスルーホール37を介してペーパー電池31の負極と接続されている。また、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を音声情報出力部40に出力するためのポート端子は、配線パターン35c,35dを介して音声情報出力部40と接続されている。なお、ICチップ34には、テスト用の信号を入力あるいは取り出すポート端子等、その他のポート端子が設けられているが、ここでの説明は省略する。
スイッチ33が押下されていない状態においては、図3(b)に示すように、スイッチ33の裏面に塗布された導電剤33aが、スイッチ33の下部にて互いに対向した配線パターン35a,35bと接触しておらず、それにより、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子は、ペーパー電池31の正極による電源電位が与えられずにオープン状態となっており、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報は出力されない。
また、スイッチ33が押下されると、図3(c)に示すように、スイッチ33の裏面に塗布された導電剤33aが、スイッチ33の下部にて互いに対向した配線パターン35a,35bと接触し、それにより、スイッチ33が導通状態となって、ペーパー電池31の正極に接続された配線パターン35aと、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に接続された配線パターン35bとが、スイッチ33の裏面に塗布された導電剤33aを介して電気的に接続された状態となる。そのため、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に、ペーパー電池31の正極による電源電位が与えられることになる。
まず、短絡配線部36が切断されていない状態における作用について説明する。
図4は、図1〜図3に示した音声メッセージ伝達シート1の短絡配線部36が切断されていない状態における作用を説明するための音声情報記録/再生部30の等化回路図であり、(a)はスイッチ33が非導通状態である場合の回路図、(b)はスイッチ33が導通状態である場合の回路図である。
音声メッセージ伝達シート1の短絡配線部36が切断されていない状態において、スイッチ33が押下されていない場合は、図4(a)に示すように、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子は、ペーパー電池31の正極による電源電位が与えられずにオープン状態となっているため、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報は出力されない。
一方、音声メッセージ伝達シート1の短絡配線部36が切断されていない状態においてスイッチ33が押下されると、図4(b)に示すように、スイッチ33が導通状態となって、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に、ペーパー電池31の正極による電源電位が与えられ、この電源電位と内部抵抗とに基づく電流が流れ込むことになる。ここで、短絡配線部36が切断されていない状態においては、ICチップ34と音声情報出力部40とを接続するための配線パターン35c,35d上の2点が短絡配線部36によって短絡された状態となっている。配線パターン35c,35dは、ICチップ34から音声情報出力部40への音声出力の正/負極配線であるため、配線パターン35c,35d上の2点が短絡配線部36によって短絡されていると、ICチップ34から音声情報出力部40へ音声情報を出力するために供給された電流は、短絡配線部36を流れて音声情報出力部40に供給されず、そのため、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報は、音声情報出力部40を介して出力されないことになる。
このように、音声メッセージ伝達シート1の短絡配線部36が切断されていない状態においてスイッチ33が押下された場合であっても、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報が音声情報出力部40を介して出力されないため、この音声メッセージ伝達シート1を、短絡配線部36が切断されていない状態で送付すれば、送付途中において、無意識的にあるいは不正にスイッチ33が押下された場合であっても、ICチップ34に記録された音声情報が音声情報出力部40を介して出力されてその内容が外部に漏洩してしまうことがなく、記録された音声情報の外部への漏洩を防止することができる。
次に、短絡配線部36が切断された状態における作用について説明する。
図5は、図1〜図3に示した音声メッセージ伝達シート1の短絡配線部36が切断された状態を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は内部構造を示す図である。
上述した音声メッセージ伝達シート1の送付先において、音声メッセージ伝達シート1を受け取った後に、図5(a)に示すように、表面シート10aに形成された切断用ミシン目5に沿って、音声メッセージ伝達シート1の角部にて表面シート10a,10b、支持シート20a,20b及び音声基板32を切断すると、図5(b)に示すように、音声基板32に形成された短絡配線部36が切断される。この際、切断用ミシン目5の近傍には、径が1mm程度の穴を形成したり、点字エンボス加工や発泡インクを用いた印刷を施したりすることにより切断指示マーク6が設けられているため、視覚障害者や高齢者にも切断用ミシン目5の位置がわかりやすくなっている。また、切断用ミシン目5は、表面シート10aのみに形成されているため、切断用ミシン目5によって短絡配線部36が切断されていることはない。
図6は、図1〜図3に示した音声メッセージ伝達シート1の短絡配線部36が切断された状態における作用を説明するための音声情報記録/再生部30の等化回路図であり、(a)はスイッチ33が非導通状態である場合の回路図、(b)はスイッチ33が導通状態である場合の回路図である。
音声メッセージ伝達シート1の短絡配線部36が切断された状態において、スイッチ33が押下されていない場合は、図6(a)に示すように、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子は、ペーパー電池31の正極による電源電位が与えられずにオープン状態となっているため、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報は出力されない。
一方、音声メッセージ伝達シート1の短絡配線部36が切断された状態においてスイッチ33が押下されると、図6(b)に示すように、スイッチ33が導通状態となって、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に、ペーパー電池31の正極による電源電位が与えられ、電源電位と内部抵抗に基づく電流が流れ込むことになる。ここで、短絡配線部36が切断された状態においては、ICチップ34と音声情報出力部40とを接続するための配線パターン35c,35dが短絡しておらず、ICチップ34や音声情報出力部40を介して互いに接続された状態となっている。そのため、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に、ペーパー電池31の正極による電源電位が与えられたことによってICチップ34の配線パターン35c,35dに接続されたポート端子にて発生した電流がICチップ34から音声情報出力部40に供給され、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報が、音声情報出力部40を介して出力されることになる。
このように、音声メッセージ伝達シート1の短絡配線部36が切断された場合に、スイッチ33が押下されると、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報が音声情報出力部40を介して出力されるため、この音声メッセージ伝達シート1の送付先において、表面シート10aに形成された切断用ミシン目5に沿って、表面シート10a,10b、支持シート20a,20b及び音声基板32を切断し、スイッチ33を押下することにより、ICチップ34に記録された音声情報を聞くことができる。またこの際、切断用ミシン目5に沿って、表面シート10a,10b、支持シート20a,20b及び音声基板32が切断されているかどうかを確認することにより、音声メッセージ伝達シート1の送付途中において、ICチップ34に記録された音声情報が不正に聞かれたかどうかを外観で判断することができる。
(第2の実施の形態)
図7は、本発明の音声メッセージ伝達シートの第2の実施の形態を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は内部構造を示す図、(c)は(a)に示したA−A’断面図である。
図7は、本発明の音声メッセージ伝達シートの第2の実施の形態を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は内部構造を示す図、(c)は(a)に示したA−A’断面図である。
本形態は図7に示すように、第1の実施の形態に示したものに対して、音声基板32上に形成された短絡配線部136が、ICチップ34と音声情報出力部40とを接続するための配線パターン35c,35dのうち一方の配線パターン35d上の1点と、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に接続された配線パターン35b上の1点とを短絡するものである点のみが異なるものである。
以下に、上記のように構成された音声メッセージ伝達シート101の作用について説明する。
まず、短絡配線部136が切断されていない状態における作用について説明する。
図8は、図7に示した音声メッセージ伝達シート101の短絡配線部136が切断されていない状態における作用を説明するための音声情報記録/再生部130の等化回路図であり、(a)はスイッチ33が非導通状態である場合の回路図、(b)はスイッチ33が導通状態である場合の回路図である。
音声メッセージ伝達シート101の短絡配線部136が切断されていない状態において、スイッチ33が押下されていない場合は、図8(a)に示すように、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子は、ペーパー電池31の正極による電源電位が与えられずにオープン状態となっているため、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報は出力されない。
一方、音声メッセージ伝達シート1の短絡配線部136が切断されていない状態においてスイッチ33が押下されると、図8(b)に示すように、スイッチ33が導通状態となって、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に、ペーパー電池31の正極による電源電位が与えられることになる。ここで、短絡配線部136が切断されていない状態においては、ICチップ34と音声情報出力部40とを接続するための配線パターン35c,35dのうち一方の配線パターン35d上の1点と、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に接続された配線パターン35b上の1点とが短絡配線部136によって短絡された状態となっている。このように、ICチップ34と音声情報出力部40とを接続するための配線パターン35dと、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に接続された配線パターン35bとが短絡していると、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に、ペーパー電池31の正極による電源電位が与えられるものの、その電源電位による電流が短絡配線部136を流れ、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に電流が流れ込まず、そのため、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報は、音声情報出力部40を介して出力されないことになる。
このように、音声メッセージ伝達シート101の短絡配線部136が切断されていない状態においてスイッチ33が押下された場合であっても、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報が音声情報出力部40を介して出力されないため、この音声メッセージ伝達シート101を、短絡配線部136が切断されていない状態で送付すれば、送付途中において、無意識的にあるいは不正にスイッチ33が押下された場合であっても、ICチップ34に記録された音声情報が音声情報出力部40を介して出力されてその内容が外部に漏洩してしまうことがなく、記録された音声情報の外部への漏洩を防止することができる。
次に、短絡配線部136が切断された状態における作用について説明する。
図9は、図7に示した音声メッセージ伝達シート101の短絡配線部136が切断された状態を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は内部構造を示す図である。
上述した音声メッセージ伝達シート101の送付先において、音声メッセージ伝達シート101を受け取った後に、図9(a)に示すように、表面シート10aに形成された切断用ミシン目5に沿って、音声メッセージ伝達シート101の角部にて表面シート10a,10b、支持シート20a,20b及び音声基板32を切断すると、図9(b)に示すように、音声基板32に形成された短絡配線部136が切断される。
図10は、図7に示した音声メッセージ伝達シート101の短絡配線部136が切断された状態における作用を説明するための音声情報記録/再生部130の等化回路図であり、(a)はスイッチ33が非導通状態である場合の回路図、(b)はスイッチ33が導通状態である場合の回路図である。
音声メッセージ伝達シート101の短絡配線部136が切断された状態において、スイッチ33が押下されていない場合は、図10(a)に示すように、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子は、ペーパー電池31の正極による電源電位が与えられずにオープン状態となっているため、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報は出力されない。
一方、音声メッセージ伝達シート101の短絡配線部136が切断された状態においてスイッチ33が押下されると、図10(b)に示すように、スイッチ33が導通状態となって、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に、ペーパー電池31の正極による電源電位が与えられることになる。ここで、短絡配線部136が切断された状態においては、ICチップ34と音声情報出力部40とを接続するための配線パターン35c,35dのうち一方の配線パターン35d上の1点と、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に接続された配線パターン35b上の1点とが短絡していない。そのため、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に、電源電位とICチップ34の内部抵抗とに基づく電流が流れ込み、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報が、音声情報出力部40を介して出力されることになる。
このように、音声メッセージ伝達シート101の短絡配線部136が切断された場合に、スイッチ33が押下されると、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報が音声情報出力部40を介して出力されるため、この音声メッセージ伝達シート101の送付先において、表面シート10aに形成された切断用ミシン目5に沿って、表面シート10a,10b、支持シート20a,20b及び音声基板32を切断し、スイッチ33を押下することにより、ICチップ34に記録された音声情報を聞くことができる。またこの際、切断用ミシン目5に沿って、表面シート10a,10b、支持シート20a,20b及び音声基板32が切断されているかどうかを確認することにより、音声メッセージ伝達シート101の送付途中において、ICチップ34に記録された音声情報が不正に聞かれたかどうかを外観で判断することができる。
なお、本形態においては、音声基板32上に形成された短絡配線部136が、ICチップ34と音声情報出力部40とを接続するための配線パターン35c,35dのうち配線パターン35d上の1点と、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に接続された配線パターン35b上の1点とを短絡するものを例に挙げて説明したが、ICチップ34と音声情報出力部40とを接続するための配線パターン35c,35dのうち配線パターン35c上の1点と配線パターン35b上の1点とを短絡するものや、ICチップ34と音声情報出力部40とを接続するための配線パターン35c,35d上のそれぞれ1点と配線パターン35b上の1点とを短絡するものであってもよい。また、ICチップ34のポート端子のうち、ICチップ34のメモリ領域に記録された音声情報を出力するための指示信号が入力されるポート端子に接続された配線パターン35b上の1点と、ペーパー電池31の正極に接続されていない配線上の1点とを短絡するものであってもよい。
上述した2つの実施の形態のように、再生ボタン3が押下された場合であってもICチップ34に記録された音声情報が音声情報出力部40から出力されないようにするための短絡配線部36,136を、ただ単にペーパー電池31の正極と負極とを短絡するものではない構成とすることにより、ペーパー電池31の不要な消耗を回避することができる。
また、上述した2つの実施の形態においては、短絡配線部36,136が音声メッセージ伝達シート1,101の角部まで延びるように形成され、その角部を切断することにより、短絡配線部36,136を切断する構成を例に挙げて説明したが、短絡配線部が音声メッセージ伝達シートの外形から突出する領域まで延び、その領域を切断することにより、短絡配線部を切断する構成とすることも考えられる。
また、上述した2つの実施の形態においては、表面シート10aに、短絡配線部36,136を切断するための切断用ミシン目5が形成されているが、短絡配線部36,136を切断するための目印は、切断用ミシン目5に限らず印刷等によってもよい。
本発明の音声メッセージ伝達シートは、音声情報記録/再生手段に記録された音声情報を伝達するために様々な形態にて使用することが考えられるが、特に、はがき形態として郵送にて使用する場合に非常に有効である。郵送途中においては、音声メッセージ伝達シートが第三者の手に渡ることとなり、上述したように音声情報の再生を規制することにより、音声情報記録/再生手段に記録された音声情報が第三者に漏洩してしまうことを防止することができる。
1,101 音声メッセージ伝達シート
2 情報表示領域
3 再生ボタン
4 音声出力領域
5 切断用ミシン目
6 切断指示マーク
10a,10b 表面シート
20a,20b 支持シート
21,22,23,24a,24b 穴
30,130 音声情報記録/再生部
31 ペーパー電池
32 音声基板
33 スイッチ
33a 導電剤
34 ICチップ
35a〜35e 配線パターン
36,136 短絡配線部
37 スルーホール
40 音声情報出力部
41 ピエゾ素子
42 振動板
2 情報表示領域
3 再生ボタン
4 音声出力領域
5 切断用ミシン目
6 切断指示マーク
10a,10b 表面シート
20a,20b 支持シート
21,22,23,24a,24b 穴
30,130 音声情報記録/再生部
31 ペーパー電池
32 音声基板
33 スイッチ
33a 導電剤
34 ICチップ
35a〜35e 配線パターン
36,136 短絡配線部
37 スルーホール
40 音声情報出力部
41 ピエゾ素子
42 振動板
Claims (1)
- 記録された音声情報の再生が可能な音声情報記録/再生手段が、少なくとも2枚のシートに挟み込まれてなる音声メッセージ伝達シートであって、
前記音声情報記録/再生手段は、
音声情報が記録される記録手段と、
前記記録手段に接続され、該記録手段に記録された音声情報を出力する音声情報出力手段と、
前記記録手段に接続され、該記録手段に記録された音声情報を音声情報出力手段を介して出力する場合に操作するための操作手段と、
前記操作手段が操作された場合であっても前記記録手段に記録された音声情報が前記音声情報出力手段を介して出力されないように、前記記録手段に記録された音声情報を前記音声情報出力手段を介して出力するための配線上の2点を短絡する短絡配線部とを有する音声メッセージ伝達シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006301431A JP2008116797A (ja) | 2006-11-07 | 2006-11-07 | 音声メッセージ伝達シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006301431A JP2008116797A (ja) | 2006-11-07 | 2006-11-07 | 音声メッセージ伝達シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008116797A true JP2008116797A (ja) | 2008-05-22 |
Family
ID=39502755
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JP2006301431A Pending JP2008116797A (ja) | 2006-11-07 | 2006-11-07 | 音声メッセージ伝達シート |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008116797A (ja) |
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-
2006
- 2006-11-07 JP JP2006301431A patent/JP2008116797A/ja active Pending
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