JP2008115523A - 柄経糸用部分整経機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 整経過程を簡略化された部分整経機を提供することである。
【解決手段】 整経ドラム2と、整経ドラム2の周面に整経ドラム2の軸線と平行に運動可能な搬送面装置14と、複数のデバイディングロッド17〜29と、糸ガイド装置6とを有する柄経糸用部分整経機1が記載される。整経工程を簡略化するためにも、複数のデバイディングロッド17〜29のうち少なくとも2つのデバイディングロッドが整経ドラム2の周面位置に配置されており、これら周面位置の接線が45°以上である。
【選択図】図2
【解決手段】 整経ドラム2と、整経ドラム2の周面に整経ドラム2の軸線と平行に運動可能な搬送面装置14と、複数のデバイディングロッド17〜29と、糸ガイド装置6とを有する柄経糸用部分整経機1が記載される。整経工程を簡略化するためにも、複数のデバイディングロッド17〜29のうち少なくとも2つのデバイディングロッドが整経ドラム2の周面位置に配置されており、これら周面位置の接線が45°以上である。
【選択図】図2
Description
本発明は、整経ドラムと、該整経ドラムの軸線と平行に移動可能に該整経ドラムの周面に設けられた搬送面装置と、複数のデバイディングロッドと、糸ガイド装置とを有する柄経糸用部分整経機に関する。
整経ドラムと、前記整経ドラムの軸線と平行に移動可能に該整経ドラムの周面に設けられた搬送面装置と、複数のデバイディングロッドと、糸ガイド装置とを有する柄経糸用部分整経機は、特許文献1により公知である。
柄経糸用部分整経機は、時として「短尺経糸」とも称される柄経糸を製造するのに利用される。柄経糸を製造するために1本または複数本の糸が整経ドラムの自由端側の周面の周りに巻かれる。各糸は、しばしば、柄経糸の所望長に達するまで整経ドラムの周面の周りに巻かれる。ふつう、糸は、巻層毎に自由端から多少離反変位させながら給糸され、円錐形状を有する糸層が得られる。次に搬送面装置がこの糸層を整経ドラムの自由端側から固定端側へと搬送し、後続の糸が給糸されるべく場所が提供される。
整経ドラムに所望幅の柄経糸を巻付けたなら、基本的にエンドレスに巻取られた糸を切断し、柄経糸の前端と後端を生成する。このために切断ロッドとしての機能を有するデバイディングロッドが使用される。糸綾を生成するため、リーズロッドとしての機能を有するデバイディングロッドが使用される。糸綾を生成するため、例えば第1糸巻層において、糸はデバイディングロッドに対し、整経ドラムの半径方向外側及び半径方向内側に交互に配置される。サイジングピッチを生成する場合、デバイディングロッドはサイジングロッドとして使用され、各n番目の糸は、このデバイディングロッドに対し、整経ドラムの半径方向内側に配置され、残りの糸は、前記デバイディングロッドに対し、整経ドラムの半径方向外側に配置される。一般に柄経糸を製造するときにはこれら複数の機能を利用しなければならない。
欧州特許出願公開第1520920号明細書
整経ドラムは、一方の端部である固定端が機台により保持される。最も単純な場合、直方体状箱として構成されるこの機台は、デバイディングロッドをも担持する。それに応じて、大抵の公知の整経ドラムは、扁平な周面を有し、この扁平部の領域にデバイディングロッドが配置されている。それに対して、搬送面装置は、丸みのある周面の領域に設けられてある。そのことから、整経ドラムに巻かれるとき、糸は、対応するデバイディングロッドの整経ドラムの半径方向内側の正しい位置に来るように、部分的にデバイディングロッドに対して整経ドラムの半径方向かなり内方へと案内されねばならなくなる。そのことで整経過程、つまり整経ドラムへの糸の巻取りが困難になる。
本発明の課題は、整経過程を簡略化することである。
この課題は、冒頭に指摘した種類の柄経糸用部分整経機において、少なくとも2つの前記デバイディングロッドが、前記整経ドラムを前記軸線に沿って切断したときの一方側の半部の周面位置に配置されており、これら周面位置における接線の成す角度が45°以上であることによって解決される。
換言するなら、これらのデバイディングロッドが配置されている位置の各接線は、互いにある角度で交差している。これらのデバイディングロッドは、隣接するデバイディングロッドである必要はない。しかし、整経ドラムの互いに対向する位置に配置されるデバイディングロッドでもなく、1つの側、特に垂直方向半部の周面に配置されたデバイディングロッドである。従来技術において該当するように、全てのデバイディングロッドを整経ドラムの周面の1平面または2平面に配置することにもはや制約されないことで、デバイディングロッドの配置に関し一層大きな自由度が得られる。デバイディングロッドの位置は、いまや糸ガイド装置の運動軌道に一層良好に適合させることができる。それとともに糸の動きの制御が簡略化されるとともに整経工程が簡略化される。
好ましくは、前記整経ドラムは、その横断面が円形に構成されていることが好ましい。それとともに、整経ドラムの周面は糸ガイド装置の運動軌道に略一致する。しかしながら実際には、円形状は一般に多角形によって近似される。このような多角形形状も用語「円形状」に含まれるものとする。しかしこのような多角形‐円形状においても整経ドラムは一層均一となり、そのことは一方で糸を巻取るとき、しかし他方で完成した柄経糸を整経ドラムから繰出すときにも良好に顕在化する。不平衡を避けることが本質的に容易となる。
主に、前記全てのデバイディングロッドは、複数のグループに分けられ、デバイディングロッド(17〜29)は、グループ毎にそれらの先端の軸線方向の位置が一致し、前記整経ドラムの軸線からの半径方向の距離が同じとなるように、配置されていることが好ましい。しばしば2種類のデバイディングロッド、つまり形成される糸層の前端に作用する第1種類のデバイディングロッドと、形成される糸層の後端に作用する第2種類のデバイディングロッドが使用される。それゆえに、第1種類のデバイディングロッドは半径方向でさらに内側に、第2種類のデバイディングロッドは半径方向でさらに外側に配置されており、半径方向距離は形成される糸層の厚さにほぼ一致する。円錐形正面を有する糸層が形成されるので、これらのデバイディングロッドの末端は軸線方向で相応に互いに変位させられている。ところで糸層の前端、つまり第1巻層に作用するすべてのデバイディングロッドが整経ドラムの軸線を中心とする同じ円周上に配置されると、糸の動きの制御は比較的簡単であり、糸を各デバイディングロッドの上または下に給糸するのに必要な小さな動きを行わさねばならないだけである。糸層の後端に(厚さ方向で)、つまり最後の巻層に作用する別のデバイディングロッドにも同じことが言える。
主に、前記糸ガイド装置は、少なくとも1つの糸ガイドを有し、この糸ガイドが少なくとも1つの前記デバイディングロッドの該糸ガイド装置側の先端周りを周回可能に制御されていることが好ましい。つまり糸ガイド装置は、整経ドラムに巻付ける糸をデバイディングロッドの半径方向外側及び半径方向内側のいずれの位置に配置するかを決めるのに利用される。糸がデバイディングロッドの先端の前に案内され、つまり該先端と整経ドラムの自由端部との間の領域内において、搬送面装置上に給糸されると、糸はデバイディングロッドの半径方向下方に来ることになる。糸がデバイディングロッドの先端の反対側(つまり後)に給糸されると、糸はデバイディングロッドの半径方向外側に来ることになる。つまり各デバイディングロッドの領域における糸を給糸すべく給糸位置の軸線方向位置を決めることによって、糸が対応するデバイディングロッドの上及び下のいずれかに来るかを制御することができる。
その際、好ましくは、前記少なくとも1つのデバイディングロッドが受動的なデバイディングロッドとして構成されていることである。つまり受動的なデバイディングロッドは、可動エレメントを有していない。受動的デバイディングロッドは、デバイディングロッドに対して角度を成して突出する捕捉先端を有することができ、この捕捉先端は一旦載置された糸がデバイディングロッドから滑り落ちるのを防止する。しかし、対応する糸を「捕捉」するのに、この捕捉先端を可動構成する必要はない。受動的なデバイディングロッドを使用することで製造コストが低下し、動作も簡略化することができる。完成した柄経糸を整経ドラムから引き出すときデバイディングロッドは、柄経糸から引き離されねばならないので、機械的結合を引き離せば足りる。デバイディングロッドの可動部品の制御に利用される部品等のようなものの結合を引き離す必要はない。
主に、前記搬送面装置は、複数の搬送ベルトを有し、前記各デバイディングロッドは、前記糸ガイド装置の周回方向において搬送ベルトのすぐ後ろに配置されている。それとともに、デバイディングロッドの領域で糸の推移を固定するために搬送ベルトを利用することができる。糸が搬送ベルトに載置されると、その上で糸は比較的良好な摩擦で固定保持される。この摩擦は、搬送ベルトが糸層を整形ドラムの自由端部から反対側の端部に向けて離反移動させ得る上で望ましい。それに対して、デバイディングロッドとの間に大きな摩擦が発生することは望ましくない。デバイディングロッドは、整経時において、少なくとも軸線方向に変位しないように整形ドラムに固定されており、糸はデバイディングロッド上を滑動しなければならない。それ故に、複数のデバイディングロッドが糸ガイド装置の周回方向において搬送ベルトのすぐ前後に配置される場合、対応する糸の正しい位置での固定は、基本的に第1デバイディングロッドについてのみ保証されている。この事例において搬送ベルトの周回方向の後ろに確かに2つ(またはそれ以上)のデバイディングロッドを配置しておくこともできる。しかしこれが許容されるのは、これらのデバイディングロッドが異なる機能を引き受け、つまり同時に1つの糸固定を必要としない場合だけである。例えば1つのデバイディングロッドは糸層の第1巻層に作用し、同じ搬送ベルトの周回方向の後に配置される別の1つのデバイディングロッドは最後の巻層に作用することができる。その場合、前置された搬送ベルトによって、軸線方向において搬送ベルトによって固定された糸を常に使って1つのデバイディングロッド機能を果たし得ることは確保されている。
好ましくは、前記糸ガイドが、周回方向において前記デバイディングロッドより先行して設けられた搬送ベルトを横切る前に、デバイディングロッド末端を回避する回避運動を行ように構成されていることである。つまり、糸が搬送ベルトを離れる前に、しかも好ましくは糸が搬送ベルトに載置されるよりも前に、デバイディングロッド末端に対する糸の位置が既に調整されることが好ましい。このことは幾つかの利点を有する。一方で、対応する糸を給糸する位置を軸線方向に移動させるために十分な時間を確保することができる。他方で、糸が整経ドラムの周面上を搬送ベルトからデバイディングロッドに対して相対的に所望位置へといわば直線的に移動するように案内することができ、そのことで糸の動きの制御がさらに簡略化される。
ところでデバイディングロッドの構成を考えると、糸の動きの制御は、もはやデバイディングロッドにではなく糸ガイドに委ねられているので、周方向における糸ガイド同士の間隔にもはや配慮する必要がない。つまり、糸ガイド装置内で同時に動作中となり得る糸ガイドの数は、いずれにしてもデバイディングロッドによって上限が設定されない。
主に、前記搬送ベルトは、整経ドラムの周方向において間隔をあけて配置されており、この間隔は、糸送りと糸引出しの角度αが最大30°以下となるように決められていることが好ましい。前記角度αが最大25度以下であることがさらに好ましい。つまり搬送ベルトが整経ドラムの周面上に均一に配設されており、搬送ベルトのいずれとしてその長手エッジに過度に高い糸張力が付加されることはない。むしろ糸張力は全ての搬送ベルトに十分均一に配分される。均一配分は個々の部品の寿命に有利に作用する。さらに、搬送ベルトの駆動制御が簡略化される。全ての搬送ベルトに関し、多かれ少なかれ同じ駆動出力で動かすことができる。均一な張力配分は、なかんずく経糸長及び糸張力が大きい場合において経糸の品質に肯定的に作用する。従来設けられている4つの「頂点ベルト」では、事情によっては糸に圧痕が認められることがあった。極端な場合、整経時にここでガイドの摩擦が大きく、繰出し時にこれらの個所で糸が切れるほどであった。
主に、前記搬送ベルトは、整経ドラム(2)に形成されたV形切欠き部の領域を除き、周方向において互いに同じ間隔を空けて設けられていることが好ましい。つまり、前記V形切欠き部の領域を除けば、搬送ベルトは整経ドラムの周面に略等間隔に配設されている。そのことも、搬送ベルトに作用する負荷を均一化し、整経ドラムの寿命を高めるのに役立つ。
主に、前記デバイディングロッドは、前記整経ドラムに固定されていることが好ましい。これは2つの利点を有する。一方で、整経ドラムを保持する機台に大きな変更を加える必要もなしに、デバイディングロッドの位置を整経ドラムの周面に適合することが可能となる。他方で、柄経糸を繰出すとき、デバイディングロッドが整経機の別のエレメントと衝突することなく、これによってデバイディングロッドを一緒に繰出すことができる。整経ドラムから柄経糸を繰出すときデバイディングロッドを一緒に取り外すことができる場合、整経ドラム上においてデバイディングロッドを柄経糸から引き出さねばならないことにもはや限定されてはいない。デバイディングロッドへの接近が容易となる。さらに、既に整経ドラムから繰出された柄経糸領域における張力を多少下げることが可能であり、こうしてデバイディングロッドの引出しが容易となる。
主に、前記デバイディングロッドは、前記整経ドラムの少なくとも中心角が150°の周面領域に配設されていることが好ましい。
本発明の部分整経機によれば、整経過程を簡略化することができる。
図1の略図で示す柄経糸用部分整経機1は、整経ドラム2を有し、この整経ドラム2は機台3の軸4によって支承されており、機台3は基台5と連結されている。図2は、整経ドラム2を正面図で示しており、図1では、見易くする理由から、以下で説明する整経ドラム2の幾つかのエレメントが省略されている。
整経ドラム2を挟んで機台3とは反対側において、糸ガイド装置6が設けられており、この糸ガイド装置6は、複数の糸ガイド7を有する。各糸ガイド7は、アーム8の半径方向外側端部に配置されており、アーム8は整経ドラム2の軸線40と同軸に配置される軸9に連結されている。
前記軸9には、複数の給糸ボビン11を備えた回転式クリール10も設けられており、糸12は各給糸ボビン11から引き出され、引き出された糸12は、各糸ガイド7に供給される。回転式クリール10は基台13に支承されている。詳しくは図示しない電動駆動装置により回転式クリール10を回転させることで給糸ボビン11を整経ドラム2の軸線40の周りで回転させることができる。
整経ドラム2の周面には、複数の搬送ベルト14が分散配置されており、糸ガイド7によりこの搬送ベルト14上に糸12が給糸される。糸12の給糸は、整経ドラム2の自由端部にて行われ、この自由端側に回転式クリール10も配置されている。搬送ベルト14は、糸12の巻取りによって形成される糸層15をこの自由端部から機台3側に向かって搬送するために用いられている。
図2から分かるように、整経ドラム2は実質的に円形の横断面を有する。より詳細に説明すると、前記整経ドラム2の横断面は、多角形によって円形に近似されている。多角形の各頂点には、1つの搬送ベルト14が配置されている。糸12が搬送ベルト14に乗り上げる、もしくは搬送ベルト14から走り去る角度、つまり糸12の搬送ベルト14前後の部分が成す角度は、いずれの搬送ベルト14でも10°以上20°以下の範囲内である。例外はV形切欠き部16の領域であり、そこでは、比較的大きな間隔が開いた2つの搬送ベルト14の間において、糸12が橋絡されなければならない。しかしここでも、糸12が対応する搬送ベルト14に乗り上げもしくは対応するもう一方の搬送ベルト14から走り去る角度、つまり糸12の搬送ベルト14前後の部分が成す角度は30°以下であり、主に25°以下でさえある。ここでは、2つのV形棒32、33がV形切欠部16の周方向両側に配置された2つの搬送ベルト14の間に設けられ、これら2つのV形棒32、33を使用することによって、糸12に作用するエッジ加圧は減少させることができる。これらV形棒32、33は、ステンレス鋼からなり、ベルトと同期して走行する。切断されない糸は、ここで方向転換され一緒に案内される。従って糸12から搬送ベルト14に対して過大なエッジ加圧が生じない。むしろ全ての搬送ベルト14に対し実質同じ強さの負荷が作用する。そのため駆動チェーンで表された共通する駆動装置によって、前記搬送ベルト14を駆動することができる。また均一な負荷配分は、なかんずく経糸長及び糸張力が大きい場合において経糸の品質に肯定的に作用する。
さらに図2から搬送ベルト14が整経ドラム2の周面の周りに実質均等に配設されていることが分かる。それらの搬送ベルト14の間隔は、V形切欠き部16に隣接した2つの搬送ベルト14a、14bの間隔を除き実質同一である。幾つかの搬送ベルト14の間には、デバイディングロッド17〜29が配置されており、見易くする理由から図1において、デバイディングロッド17、19、20、24は、示してあるが、残りのデバイディングロッド18、21、22、23、25〜29は省略している。
デバイディングロッド17〜29は、異なる機能を有するものが含まれている。ふつうデバイディングロッド17〜29は、それらの機能に依存してリーズロッド、切断ロッドまたはサイジングロッドとも称される。しかし以下の説明を簡略化するために、機能に関係なく統一的に用語「デバイディングロッド」を使用する。
図2から分かるように、デバイディングロッド17〜29の各々は、整経ドラム2の周面の諸位置に配置されており、これらの位置における接線が互いに交差して角度を成す。つまり、デバイディングロッド17〜29を配置するために整経ドラム2の周面の比較的広い部分を利用することができる。デバイディングロッド17〜29を配置するために使用される領域は、整経ドラム2の周面のうち中心角150°を超える領域、本実施形態では前記周面のうち中心角180°さえ超える領域である。それとともに整経ドラム2の各垂直方向半部、つまり垂直面で切断することで上下にそれぞれ形成される半円柱部分にあるデバイディングロッド17〜29は、それらの接線が成す角度が45°を超えるような諸区域に配置されている。デバイディングロッド17、20は、それらの接線が成す角度が約85°である。これにより従来技術において該当するように全てのデバイディングロッド17〜29を整経ドラム2の周面の1平面または2平面に配置することにもはや制約されず、デバイディングロッド17〜29の配置に関し一層大きな自由度が得られる。デバイディングロッド17〜29の位置は、いまや糸ガイド装置6の運動軌道に一層良好に適合させることができる。それとともに糸12の動きの制御が簡略化されるとともに整経工程が簡略化される。
換言すると、デバイディングロッド17〜29を配置するために比較的多くのスペースが利用可能であるので、デバイディングロッド17〜29は、互いに比較的大きな間隔をあけて配置することもでき、糸12を正しい位置で個々のデバイディングロッド17〜29の上(前記デバイディングロッド17〜29に対し半径方向外側)または下(前記デバイディングロッド17〜29に対し半径方向内側)に給糸するための糸12の動きの制御を簡略化することができるとともに整経工程が簡略化される。
図2から分かるように、幾つかの搬送ベルト14の間に2つのデバイディングロッド18、24もしくは19、25または21、26もしくは22、27が配置されている。1対の各デバイディングロッド18、24,19,25,21,26、22,27は、整経ドラム2に対して互いに異なる半径方向位置に配置されている。図1から分かるように、半径方向外側にあるデバイディングロッド24は、半径方向内側にあるデバイディングロッド19〜23の軸線方向先端よりも回転式クリール10からさらに離れて配置された軸線方向先端を有する。これは、糸12の第1巻層が整経ドラム2の周面に巻かれるときデバイディングロッド19〜23が糸12に作用するとのことによって説明することができる。それに対して、別のデバイディングロッド24〜28は糸12の末端に、つまり半径方向で最も外側にある層に、換言するなら糸層15の外層に作用する。従って隣接する2つの搬送ベルト14の間には、1つの機能を有する1つのデバイディングロッドが配置されているにすぎないとも言える。
糸12の運動は、専ら糸ガイド7を介して制御される。糸ガイド7は、アーム8の軸30の周りを回動可能であり、糸ガイド7を回動させるべく電動駆動装置31が設けられている。これにより、糸12は整経ドラム2の自由端部に一層接近させて給糸するかまたは整経ドラム2の自由端部から大きく離反させて給糸するかのいずれかの状態にすることが可能である。つまり、糸12をデバイディングロッド17〜29の先端の脇に案内し、または糸12をデバイディングロッド17〜29に載置することも可能である。
このように糸ガイド7を構成することで、デバイディングロッド17〜29は、可動エレメントが設けられていない受動的デバイディングロッドとして構成しておくことができる。各デバイディングロッド17〜29の各々は、捕捉先端34を有する。しかしこの捕捉先端34は、デバイディングロッド17に剛的に固定されており、一旦デバイディングロッド17〜29に載置された糸12が滑り落ちるのを防止するものにすぎない。
後工程で、整経された経糸からデバイディングロッド17〜29の引出しを容易にするために、デバイディングロッド17〜29に対し捕捉先端34を脱離可能に取付けておくようにすることも可能である。このようにして構成される捕捉先端34は、整経された経糸からデバイディングロッド17〜29を引き出す前に取り外すことができる。
デバイディングロッド17〜29が受動的デバイディングロッドとして構成されていることによって、デバイディングロッド17〜29を制御すること及び制御情報を送信することをもはや必要としない。つまり、図1に示したように、デバイディングロッド17〜29を整経ドラム2に固定しておくことが可能である。
つまり糸層15が仕上げられたなら、いわば連続的に巻取られた糸12(柄切替による糸中断はここでは無視する。)が切断され、柄経糸の前端と後端が形成される。こうして形成された柄経糸は、次に整経ドラム2から引き出され、図示しない巻返し機構に巻取られる。このとき整経ドラム2から引き離されたデバイディングロッド17〜29を、柄経糸とともに僅かに繰出し、これによって整経ドラム2から前記デバイディングロッド17〜29を離反させることができる。デバイディングロッド17〜29を整経ドラム2から離反させることで、柄経糸の各デバイディングロッド17〜29近辺の領域の張力は、デバイディングロッド17〜29の引出しが容易となるくらいに減少している。
糸12を1つのデバイディングロッド17に関して所望の如くに案内するために、対応する糸ガイド7は、デバイディングロッド17よりも周方向に置いて先行して配置される搬送ベルト14に達するより前にアーム8に対し回動し所望位置へ移動する。これによって糸12を給糸する位置を所望位置まで軸線方向に移動させるために、十分な時間を確保することができる。他方で、糸12が整経ドラム2の周面上を搬送ベルトからデバイディングロッドに対して相対的に所望位置へといわば直線的に移動するように案内することができ、そのことで糸の動きの制御がさらに簡略化される。
次に糸12がデバイディングロッド17を通過すると、糸12が前記搬送ベルト14によって固定保持される。これによってデバイディングロッド17に対する糸12の極めて正確な位置決めが可能となる。残りのデバイディングロッド18〜29及びこれらのデバイディングロッド18〜29に付設された搬送ベルト14にも当然同じことが、対応する方法で行われる。糸12の動きの制御、特にデバイディングロッド17〜29による糸12の捕捉が、もはやデバイディングロッド17によってではなく糸ガイド7によって行われることによって、同時に使用可能な糸ガイド7の数の上限が理論的には存在しない。しかし、実際的理由及び設計上の理由から、当然別の上限が生じる。個々のデバイディングロッド17〜29が整経ドラム2の周方向において比較的大きな間隔で配置されることによって、個々の糸ガイド7は、各デバイディングロッド17〜29の間を移動するのに必要な時間を長くすることができる。これによって糸ガイド7の周速度を、さらに高くすることができる。
1 柄経糸用部分整経機
2 整経ドラム
6 糸ガイド装置
7 糸ガイド
14 搬送ベルト
16 V形切欠き部
17〜29 デバイディングロッド
34 捕捉先端
40 軸線
2 整経ドラム
6 糸ガイド装置
7 糸ガイド
14 搬送ベルト
16 V形切欠き部
17〜29 デバイディングロッド
34 捕捉先端
40 軸線
Claims (12)
- 整経ドラム(2)と、該整経ドラム(2)の軸線(40)と平行に移動可能に該整経ドラム(2)の周面に設けられた搬送面装置と、複数のデバイディングロッド(17〜29)と、糸ガイド装置(6)とを有する柄経糸用部分整経機(1)において、少なくとも2つの前記デバイディングロッド(17〜29)が、前記整経ドラム(2)を前記軸線(40)に沿って切断したときの一方側の半部の周面位置に配置されており、これら周面位置における接線の成す角度が45°以上であることを特徴とする柄経糸用部分整経機。
- 前記整経ドラム(2)は、その横断面が円形に構成されていることを特徴とする、請求項1記載の柄経糸用部分整経機。
- 前記全てのデバイディングロッド(17〜29)は、複数のグループに分けられ、デバイディングロッド(17〜29)は、グループ毎にそれらの先端の軸線方向の位置が一致し、前記整経ドラム(2)の軸線(40)からの半径方向の距離が同じになるように、配置されていることを特徴とする、請求項1または2記載の柄経糸用部分整経機。
- 前記糸ガイド装置(6)は、少なくとも1つの糸ガイド(7)を有し、この糸ガイド(7)が少なくとも1つの前記デバイディングロッド(17〜29)の該糸ガイド装置(6)側の先端周りを周回可能に制御されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載の柄経糸用部分整経機。
- 前記少なくとも1つのデバイディングロッド(17〜29)が受動的なデバイディングロッドとして構成されていることを特徴とする、請求項4記載の柄経糸用部分整経機。
- 前記搬送面装置は、複数の搬送ベルト(14)を有し、前記各デバイディングロッド(17〜29)は、前記糸ガイド装置(6)の周回方向において搬送ベルト(14)のすぐ後ろに配置されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項記載の柄経糸用部分整経機。
- 前記糸ガイド(7)が、周回方向において前記デバイディングロッド(17〜29)より先行して設けられた搬送ベルト(14)を横切る前に、デバイディングロッド(17〜29)末端を回避する回避運動を行うことを特徴とする、請求項6記載の柄経糸用部分整経機。
- 前記搬送ベルト(14)は、整経ドラム(2)の周方向において間隔をあけて配置されており、この間隔は、糸送りと糸引出しの角度αが最大30°以下となるように決められていることを特徴とする、請求項6または7記載の柄経糸用部分整経機。
- 前記糸送りと糸引出しの角度αが最大25°以下であることを特徴とする、請求項8記載の柄経糸用部分整経機。
- 前記搬送ベルト(14)は、整経ドラム(2)に形成されたV形切欠き部(16)の領域を除き、周方向において互いに同じ間隔を空けて設けられていることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか1項記載の柄経糸用部分整経機。
- 前記デバイディングロッド(17〜29)は、前記整経ドラム(2)に固定されていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項記載の柄経糸用部分整経機。
- 前記デバイディングロッド(17〜29)は、前記整経ドラム(2)の少なくとも中心角が150°の周面領域に配設されていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項記載の柄経糸用部分整経機。
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