JP2008100861A - サファイア単結晶基板およびiii族窒化物系化合物半導体 - Google Patents
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Abstract
【課題】その面上に積層させて得られるIII族窒化物系化合物半導体の結晶性が向上するサファイア単結晶基板と、この基板を用いて得られるIII族窒化物系化合物半導体を提供すること。
【解決手段】上記サファイア単結晶基板はサファイア結晶の同一面内における格子定数のバラツキの分布が0.002Å以内であることを特徴とする。また、AlN、GaN等一般式AlxGayIn1−x−yN(0≦x≦1, 0≦y≦1, 0≦x+y≦1)で表されかつLEDの発光素子等として用いられるIII族窒化物系化合物半導体は、サファイア結晶の同一面内における格子定数のバラツキの分布が0.002Å以内であるサファイア単結晶基板上に積層させて得られることを特徴とする。得られたIII族窒化物系化合物半導体は面内における格子定数が均一となってその結晶性に優れている。
【選択図】 なし
【解決手段】上記サファイア単結晶基板はサファイア結晶の同一面内における格子定数のバラツキの分布が0.002Å以内であることを特徴とする。また、AlN、GaN等一般式AlxGayIn1−x−yN(0≦x≦1, 0≦y≦1, 0≦x+y≦1)で表されかつLEDの発光素子等として用いられるIII族窒化物系化合物半導体は、サファイア結晶の同一面内における格子定数のバラツキの分布が0.002Å以内であるサファイア単結晶基板上に積層させて得られることを特徴とする。得られたIII族窒化物系化合物半導体は面内における格子定数が均一となってその結晶性に優れている。
【選択図】 なし
Description
本発明は、III族窒化物系化合物半導体の製造に用いられるサファイア単結晶基板に係り、特に、その面上に積層させて製造されるIII族窒化物系化合物半導体の結晶性が向上するサファイア単結晶基板と、この基板を用いて得られるIII族窒化物系化合物半導体の改良に関するものである。
AlNやGaN等のIII族窒化物系化合物半導体は発光スペクトルが紫外から赤色の広範囲に亘る直接遷移型の半導体で、発光ダイオード(LED)やレーザダイオード(LD)等の発光素子に応用されている。このIII族窒化物系化合物半導体を積層して発光素子として用いる場合、通常、III族窒化物系化合物半導体と格子定数の近いサファイア単結晶が基板として用いられている。
ところで、サファイア単結晶基板上に積層される上記III族窒化物系化合物半導体は、サファイア基板の結晶欠陥や結晶性を引き継いで成長するため、転位が多かったり面方位が揃っていない結晶性に劣るサファイア単結晶を基板として用いた場合、この基板上に積層されるIII族窒化物系化合物半導体も同様な結晶欠陥と結晶性を有してしまうことが知られている(例えば、磁性ガーネット膜に関する特許文献1参照)。そして、結晶欠陥を有するIII族窒化物系化合物半導体を発光素子として利用した場合、発光強度等の光学特性に劣る欠点があった。また、得られるIII族窒化物系化合物半導体の結晶欠陥が多いことから、転位を原因とするピット等や結晶のひび割れ等の外観不良も増加してしまう欠点があった。
特公平8−5756号公報
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、その面上に積層させて得られるIII族窒化物系化合物半導体の結晶性が向上するサファイア単結晶基板と、この基板を用いて得られるIII族窒化物系化合物半導体を提供することにある。
この課題を解決するため、本発明者等は、チョクラルスキー法により製造されたサファイア単結晶に関し、サファイア結晶の同一面内における格子定数の測定を行うと共に、その測定データに基づきIII族窒化物系化合物半導体の製造に適する基板の選別を行った。
この結果、サファイア結晶の同一面内における格子定数のバラツキの分布が0.002Å以内であるサファイア単結晶を基板として用いた場合、その面上に積層させて得られるIII族窒化物系化合物半導体の結晶性が向上することを見出すに至った。本発明はこのような技術的発見に基づき完成されている。
すなわち、請求項1に係る発明は、
その面上にIII族窒化物系化合物半導体が積層されるサファイア単結晶基板を前提とし、
サファイア結晶の同一面内における格子定数のバラツキの分布が0.002Å以内であることを特徴とし、
また、請求項2に係る発明は、
サファイア単結晶基板上に積層させて得られるIII族窒化物系化合物半導体を前提とし、
上記サファイア単結晶基板が請求項1に記載のサファイア単結晶基板で構成されていることを特徴とするものである。
その面上にIII族窒化物系化合物半導体が積層されるサファイア単結晶基板を前提とし、
サファイア結晶の同一面内における格子定数のバラツキの分布が0.002Å以内であることを特徴とし、
また、請求項2に係る発明は、
サファイア単結晶基板上に積層させて得られるIII族窒化物系化合物半導体を前提とし、
上記サファイア単結晶基板が請求項1に記載のサファイア単結晶基板で構成されていることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明に係るサファイア単結晶基板によれば、
サファイア結晶の同一面内における格子定数のバラツキの分布が0.002Å以内であり、この条件を満たさない結晶性に劣るサファイア単結晶は上記基板から除外される。このため、請求項1のサファイア単結晶基板を適用することで、面内における格子定数が均一となる結晶性に優れたIII族窒化物系化合物半導体を得ることが可能となる。
サファイア結晶の同一面内における格子定数のバラツキの分布が0.002Å以内であり、この条件を満たさない結晶性に劣るサファイア単結晶は上記基板から除外される。このため、請求項1のサファイア単結晶基板を適用することで、面内における格子定数が均一となる結晶性に優れたIII族窒化物系化合物半導体を得ることが可能となる。
また、請求項2に記載の発明に係るIII族窒化物系化合物半導体によれば、
上記化合物半導体を積層するサファイア単結晶基板が請求項1に記載のサファイア単結晶基板で構成されているため、面内における格子定数が均一となってその結晶性に優れている。
上記化合物半導体を積層するサファイア単結晶基板が請求項1に記載のサファイア単結晶基板で構成されているため、面内における格子定数が均一となってその結晶性に優れている。
従って、転位によるピットやひび割れ等の外観不良が低減するため収率の向上が図れ、かつ、得られたIII族窒化物系化合物半導体を発光素子として利用した場合に発光強度等の光学特性を向上できる効果を有する。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、本発明に係るサファイア単結晶基板は、サファイア結晶の同一面内における格子定数を測定し、測定結果に基づき選別されたサファイア結晶の同一面内における格子定数のバラツキの分布が0.002Å以内であるサファイア単結晶により構成されていることを特徴とし、また、本発明に係るIII族窒化物系化合物半導体は、サファイア結晶の同一面内における格子定数のバラツキの分布が0.002Å以内であるサファイア単結晶基板上に積層させて得られることを特徴とする。
ここで、III族窒化物系化合物半導体とは、AlN、GaN、InNのような2元系、AlxGa1−xN、AlxIn1−xN、GaxIn1−xN(いずれも0<x<1)のような3元系、AlxGayIn1−x−yN(0<x<1, 0<y<1, 0<x+y<1)の4元系を包括した、一般式AlxGayIn1−x−yN(0≦x≦1, 0≦y≦1, 0≦x+y≦1)で表される化合物半導体をいう。尚、本明細書においては、特に断らない限り、単にIII族窒化物系化合物半導体と言う場合は、伝導型をp型あるいはn型にするための不純物がドープされたIII族窒化物系化合物半導体をも含んだ表現とする。これは窒化アルミニウムガリウム(AlxGa1−xN, 0<x<1)についても同様とする。
また、本発明において適用されるサファイア単結晶の育成方法は任意であり、例えば、チョクラルスキー法、EFG法、Kyropolous法、ブリッジマン法、VGF法等で製造されたサファイア単結晶が適用される。例えば、チョクラルスキー法によって育成されたサファイア単結晶インゴットの肩部を切断して得られた直胴部を円筒研削し、次いで内周刃切断機またはワイヤーソーで所望の厚さに切断して得られるサファイア単結晶ウエハーが挙げられる。また、上記ウエハーのベべリング方法やポリッシュ方法も任意であり、酸化物単結晶の研磨において一般的に利用されている方法が適用される。
次に、サファイア単結晶の格子定数を測定する方法については特に限定されるものでなく、一般的に利用されているFewster法やBond法等が挙げられる。また、サファイア単結晶基板の選別は、c面サファイア単結晶の場合はa軸方向の格子定数の測定を行い、a面サファイア単結晶の場合はc軸方向の格子定数の測定を行うと共に、サファイア結晶の同一面内における格子定数のバラツキの分布が0.002Å以内である条件を満たすサファイア単結晶を選別すればよい。
また、上記サファイア単結晶基板におけるIII族窒化物系化合物半導体の積層方法としては、例えば、有機金属気相結晶成長法(MOVPE法)、塩化物気相成長法(HVPE法)等が挙げられる。
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明の技術的内容が実施例により何ら制限されるものではない。
c面3インチサファイア単結晶ウエハーの面内における格子定数をFewster法により測定した。尚、測定した回折面は(006)面、(102)面を用い、かつ、15mmピッチでビームサイズ3×3mmにてサファイア面内を9点測定した。
そして、測定した9点におけるa軸方向の格子定数のバラツキ分布が0.002Å以内である単結晶ウエハーをGaNのMOVPE成長用基板として用い評価した。
『MOVPE法によるGaN単結晶膜の育成と評価』
上記サファイア単結晶基板のc面上にMOVPE法にてアンドープGaNを成長させると共に、GaNが成長した4枚のサファイア単結晶基板について、その面内をX線回折装置を用い15mmピッチでビームサイズ3×3mmにてGaN(002)面のX線ロッキングカーブを9点測定し、平均値をその基板の値とした。結果を以下の表1に示す。
[比較例1]
実施例1と同様にして、c面3インチサファイア単結晶ウエハーの面内における格子定数をFewster法により測定し、測定したa軸方向の格子定数のバラツキ分布が0.002Åを越えるサファイア単結晶ウエハーを選別し、これをGaNのMOVPE成長用基板として用い評価した。
『MOVPE法によるGaN単結晶膜の育成と評価』
上記サファイア単結晶基板のc面上にMOVPE法にてアンドープGaNを成長させると共に、GaNが成長した4枚のサファイア単結晶基板について、その面内をX線回折装置を用い15mmピッチでビームサイズ3×3mmにてGaN(002)面のX線ロッキングカーブを9点測定し、平均値をその基板の値とした。結果を以下の表1に示す。
[比較例1]
実施例1と同様にして、c面3インチサファイア単結晶ウエハーの面内における格子定数をFewster法により測定し、測定したa軸方向の格子定数のバラツキ分布が0.002Åを越えるサファイア単結晶ウエハーを選別し、これをGaNのMOVPE成長用基板として用い評価した。
そして、実施例1と同様にしてGaN(002)面のX線ロッキングカーブを9点測定し、平均値をその基板の値とした。この結果も以下の表1に示す。
これに対し、表1に示された数値から比較例1では、実施例1と比較しGaNの結晶性は大幅に低下していることが確認される。このことから、c面3インチサファイア単結晶におけるa軸方向の格子定数のバラツキ分布が0.002Åを越えるサファイア単結晶を基板として使用した場合、GaNの結晶性が低下するためLED用のGaNとして十分な発光強度を得られないことが理解される。
本発明に係るサファイア単結晶基板によれば結晶性に優れたIII族窒化物系化合物半導体を得ることが可能となる。このため、LEDの発光素子等として用いられるIII族窒化物系化合物半導体の製造用基板として利用される産業上の可能性を有している。また、本発明に係るIII族窒化物系化合物半導体は結晶性に優れており、LEDの発光素子等として用いられた場合にその発光強度を向上させることができるこのため、LEDの発光素子等として利用される産業上の可能性を有している。
Claims (2)
- その面上にIII族窒化物系化合物半導体が積層されるサファイア単結晶基板において、
サファイア結晶の同一面内における格子定数のバラツキの分布が0.002Å以内であることを特徴とするサファイア単結晶基板。 - サファイア単結晶基板上に積層させて得られるIII族窒化物系化合物半導体において、
上記サファイア単結晶基板が請求項1に記載のサファイア単結晶基板で構成されていることを特徴とするIII族窒化物系化合物半導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006282841A JP2008100861A (ja) | 2006-10-17 | 2006-10-17 | サファイア単結晶基板およびiii族窒化物系化合物半導体 |
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JP2008100861A true JP2008100861A (ja) | 2008-05-01 |
Family
ID=39435490
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JP2006282841A Pending JP2008100861A (ja) | 2006-10-17 | 2006-10-17 | サファイア単結晶基板およびiii族窒化物系化合物半導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008100861A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011042560A (ja) * | 2009-07-22 | 2011-03-03 | Shinshu Univ | サファイア単結晶の製造方法およびサファイア単結晶の製造装置 |
JP2013018678A (ja) * | 2011-07-12 | 2013-01-31 | Shinshu Univ | 結晶育成用るつぼ及び結晶の育成方法 |
-
2006
- 2006-10-17 JP JP2006282841A patent/JP2008100861A/ja active Pending
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