JP2008095540A - 可変バルブタイミング制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】油圧補助用のサブオイルポンプ及びリザーブタンクを備えた可変バルブタイミング制御装置において、リザーブタンクの容量を適正な範囲に設定する。
【解決手段】油通路を含むVVT23及びOCV24の使用油量をaとすると、リザーブタンク25の容量Vが[V>2a]の条件を満たすように、リザーブタンク25の容量Vを設定することで、エンジン始動を1度失敗しも、エンジンの再始動を問題なく行えるようにする。また、オイルパン105の油量下限限界レベル[F+b]を考慮し、リザーブタンク25の容量Vが[V<b]の条件を満たすようにタンク容量Vを設定する。さらにオイルパン105の油量下限限界レベル[F−c]を考慮し、リザーブタンク25の容量Vが[V<c]の条件を満たすようにタンク容量Vを設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の機関バルブの開閉タイミングを機関運転状態に応じて制御する可変バルブタイミング制御装置に関する。
車両等に搭載される内燃機関(以下、エンジンともいう)においては、クランクシャフトの回転がタイミングベルト等を介してカムシャフトに伝達される。エンジンの機関バルブ(吸気バルブ・排気バルブ)は、カムシャフトのカムにより周期的に押し下げられて往復動し、吸気通路・排気通路を開閉する。このタイプのエンジンでは、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相は常に一定である。これに対し、近年では、エンジンに可変バルブタイミング(VVT:Variable Valve Timing)機構を搭載している(例えば特許文献1参照)。可変バルブタイミング機構は、エンジンの出力向上、燃費向上、排気エミッション低減などを目的として、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を変化させ、機関バルブの開閉タイミングを変更する機構である。
可変バルブタイミング機構(以下、VVTともいう)としては、例えばヘリカルスプライン式とベーン式の機構がある。これらのうち、ベーン式のVVTは、例えば、内周面に凹部が形成されたベーンハウジングと、そのベーンハウジングの凹部を2つの油圧室(遅角側油圧室、進角側油圧室)に区画するベーンを有するベーンロータとを備え、前記ベーンハウジングをタイミングベルト等を介してクランクシャフトに連結し、ベーンロータをカムシャフトに連結した状態で、前記遅角側油圧室及び進角側油圧室に供給する油圧をオイルコントロールバルブ(OCV)によって制御することにより、クランクシャフトとカムシャフトとの回転位相をずらして機関バルブの開閉タイミングを連続的に変化させる構造となっている。
このようなVVTを有する可変バルブタイミング制御装置においては、エンジンのクランクシャフトで駆動されるメインオイルポンプ(機械式オイルポンプ)に加えて、リザーブタンクとサブオイルポンプ(電動オイルポンプ等)とを設けた装置がある(例えば特許文献2、3参照)。また、電動オイルポンプを設けた装置において、機械式オイルポンプの油圧だけではVVTを作動できないエンジン運転領域であっても、電動オイルポンプを駆動して油圧を補助することにより、VVTの作動を可能にするという方法も考えられている。この場合、例えば、機械式オイルポンプによってオイルパンから汲み上げた作動油(潤滑油)をリザーブタンクに供給し、このリザーブタンクからOCVに作動油を供給する。さらに、リザーブタンクとOCVとの間に電動オイルポンプを接続し、油圧の補助が必要な場合などにおいて電動オイルポンプを駆動してリザーブタンク内の作動油をOCVに供給する。
特開2001−227308号公報 特開平4−228815号公報 特開2003−148121号公報
ところで、油圧補助用の電動オイルポンプを備えた可変バルブタイミング制御装置において、電動オイルポンプによって安定した油圧を供給するために、リザーブタンクは重要であるが、その容量が小さすぎても、大きすぎても問題となる可能性がある。
例えば、可変バルブタイミング制御装置において、エンジン停止時にはVVTから作動油が流出しており、次回のエンジン始動時にVVT内部に作動油を満たすべく、電動オイルポンプを駆動してリザーブタンク内の作動油をVVTに供給して作動させているが、エンジンの始動を失敗した場合、リザーブタンクの容量が十分でないと、次回のエンジン始動時にVVTに送る作動油がリザーブタンクに残っていない状態となる可能性があり、始動時のVVT制御が不良となる場合がある。
また、電動オイルポンプは、エンジンのクランクシャフトにて駆動される機械式オイルポンプと独立して作動するので、リザーブタンクが空になる場合があり、リザーブタンクが満状態のときと、空状態のときとでオイルパンの油面の高さが変化するため、次のような問題がある。
まず、リザーブタンクが満状態でオイルパンの油面を調整(潤滑油補給時の油面調整等)し、その油面の調整レベルが適正油面レベル範囲の上限レベルFであると、油面を調整した後、電動オイルポンプを独立して作動させたときに、リザーブタンクの容量V分の作動油がオイルパンに流入し、オイルパンの油面が油量上限限界レベル[F+b]を超える可能性がある。
また、リザーブタンクが空状態でオイルパンの油面を調整(潤滑油補給時の油面調整等)し、その油面の調整レベルが適正油面レベル範囲の下限レベルLであると、油面を調整した後、エンジンを運転し機械式オイルポンプが作動したときに、リザーブタンクの容量V分の作動油がオイルパンから流出し、オイルパンの油面が油量下限限界レベル[L−c]を下回る可能性がある。
本発明はそのような実情を考慮してなされたもので、VVTに油圧を供給するメインオイルポンプに加えて、油圧補助用のサブオイルポンプ及びリザーブタンクを備えた可変バルブタイミング制御装置において、リザーブタンクの容量を適正な範囲に設定することを目的とする。
本発明は、内燃機関のクランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を変化させて機関バルブの開閉タイミングを調整する油圧駆動式の可変バルブタイミング機構と、前記内燃機関の回転により駆動されるメインオイルポンプと、前記可変バルブタイミング機構に供給する油圧を制御する油圧制御手段と、前記内燃機関の回転以外の動力で駆動されるサブオイルポンプと、リザーブタンクとを備え、前記メインオイルポンプによってオイルパンから汲み上げた作動油を前記リザーブタンクを介して前記油圧制御手段(例えばOCV)に供給し、前記サブオイルポンプの駆動により前記リザーブタンク内の作動油を前記油圧制御手段に供給する可変バルブタイミング制御装置において、油通路を含む前記可変バルブタイミング機構及び油圧制御手段の使用油量をaとすると、前記リザーブタンクの容量Vが[V>2a]の条件を満たしていることを特徴としている。
この発明によれば、リザーブタンクの容量を、可変バルブタイミング機構を2回作動させるのに必要な油量よりも大きくしているので、内燃機関の始動を失敗した場合であっても、次回の始動時の可変バルブタイミング機構に送る作動油をリザーブタンクに残すことが可能となり、内燃機関を問題なく再始動することができる。
本発明は、内燃機関のクランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を変化させて機関バルブの開閉タイミングを調整する油圧駆動式の可変バルブタイミング機構と、前記内燃機関の回転により駆動されるメインオイルポンプと、前記可変バルブタイミング機構に供給する油圧を制御する油圧制御手段と、前記内燃機関の回転以外の動力で駆動されるサブオイルポンプと、リザーブタンクとを備え、前記メインオイルポンプによってオイルパンから汲み上げた作動油を前記リザーブタンクを介して前記油圧制御手段(例えばOCV)に供給し、前記サブオイルポンプの駆動により前記リザーブタンク内の作動油を前記油圧制御手段に供給する可変バルブタイミング制御装置において、前記オイルパンの適正油面レベル範囲の上限レベルFを超える側の許容限界を規定する油量上限限界レベルを[F+b](図2参照)とすると、前記リザーブタンクの容量Vが[V<b]の条件を満たしていることを特徴としている。
この発明によれば、オイルパンの油量上限限界レベル[F+b]を考慮し、リザーブタンクの容量Vが[V<b]の条件を満たすようにしているので、リザーブタンクが満状態でオイルパンの油面を調整し、その油面の調整レベルが適正油面レベル範囲の上限レベルFであり、油面を調整した後、サブオイルポンプ(電動オイルポンプ)を独立して作動させたときに、リザーブタンクの容量V分の作動油がオイルパンに流入しても、直ぐに問題とはならない適正なリザーブタンクの容量V(油量上限限界レベル[F+b]を超えないタンク容量)を設定することができる。
本発明は、内燃機関のクランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を変化させて機関バルブの開閉タイミングを調整する油圧駆動式の可変バルブタイミング機構と、前記内燃機関の回転により駆動されるメインオイルポンプと、前記可変バルブタイミング機構に供給する油圧を制御する油圧制御手段と、前記内燃機関の回転以外の動力で駆動されるサブオイルポンプと、リザーブタンクとを備え、前記メインオイルポンプによってオイルパンから汲み上げた作動油を前記リザーブタンクを介して前記油圧制御手段(例えばOCV)に供給し、前記サブオイルポンプの駆動により前記リザーブタンク内の作動油を前記油圧制御手段に供給する可変バルブタイミング制御装置において、前記オイルパンの適正油面レベル範囲の下限レベルLを下回る側の許容限界を規定する油量下限限界レベルを[L−c](図2参照)とすると、前記リザーブタンクの容量Vが[V<c]の条件を満たしていることを特徴としている。
この発明によれば、オイルパンの油量下限限界レベル[F−c]を考慮し、リザーブタンクの容量Vが[V<c]の条件を満たすようにしているので、リザーブタンクが空状態でオイルパンの油面を調整し、その油面の調整レベルが適正油面レベル範囲の下限レベルLであり、油面を調整した後、エンジンを運転しメインオイルポンプ(機械式オイルポンプ)が作動したときに、リザーブタンクの容量V分の作動油がオイルパンから流出しても、直ぐに問題とはならない適正なリザーブタンクの容量V(油量下限限界レベル[F−c]を下回らないタンク容量)を設定することができる。
なお、本発明において、J1:リザーブタンクの容量Vが[V>2a]である条件、J2:リザーブタンクの容量Vが[V<b]である条件、J3:リザーブタンクの容量Vが[V<c]である条件の3つの条件のうち、2つの条件つまりJ1とJ2の条件、J2とJ3の条件、もしくはJ1とJ3の条件を満たすように、リザーブタンクの容量Vを設定するようにしてもよいし、これら3つの条件J1〜J3の全てを満たすようにリザーブタンクの容量Vを設定するようにしてもよい。
本発明によれば、可変バルブタイミング機構に油圧を供給する機械式オイルポンプに加えて、油圧補助用のサブオイルポンプ及びリザーブタンクを備えた可変バルブタイミング制御装置において、リザーブタンクの容量を適正な範囲に設定しているので、内燃機関の始動を失敗した後の再始動を問題なく行うことができる。また、オイルパンの油面が油量上限限界レベルを超えたり、油量下限限界レベルを下回ることを防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明の可変バルブタイミング制御装置を適用するエンジン(内燃機関)について説明する。
−エンジン−
図1は本発明の可変バルブタイミング制御装置を適用するエンジンの概略構成を示す図である。なお、図1にはエンジンの1気筒の構成のみを示している。
エンジン1は、車両に搭載されるポート噴射型多気筒ガソリンエンジンであって、その各気筒を構成するシリンダブロック101内には上下方向に往復動するピストン103が設けられている。ピストン103はコネクティングロッド16を介してクランクシャフト15に連結されており、ピストン103の往復運動がコネクティングロッド16によってクランクシャフト15の回転へと変換される。エンジン1のクランクシャフト15はトランスミッションに連結される。
クランクシャフト15にはシグナルロータ17が取り付けられている。シグナルロータ17の外周面には複数の突起(歯)17A・・17Aが等角度ごとに設けられている。シグナルロータ17の側方近傍にはクランクポジションセンサ(エンジン回転数センサ)36が配置されている。クランクポジションセンサ36は、例えば電磁ピックアップであって、クランクシャフト15が回転する際にシグナルロータ17の突起17Aに対応するパルス状の信号(出力パルス)を発生する。
エンジン1のシリンダブロック101には冷却水温を検出する水温センサ31が配置されている。また、シリンダブロック101の上端にはシリンダヘッド102が設けられており、このシリンダヘッド102とピストン103との間に燃焼室104が形成されている。エンジン1の燃焼室104には点火プラグ3が配置されている。点火プラグ3の点火タイミングはイグナイタ4によって調整される。イグナイタ4はECU(電子制御ユニット)200によって制御される。
エンジン1のシリンダブロック101の下部には、潤滑油を貯留するオイルパン105が設けられている。このオイルパン105に貯留された潤滑油は、エンジン1の運転時に、異物を除去するオイルストレーナ18(図2参照)を介して機械式オイルポンプ19によって汲み上げられて、ピストン103、クランクシャフト15、コネクティングロッド16などに供給され、各部の潤滑・冷却等に使用される。そして、このようにして供給された潤滑油は、エンジン1の各部の潤滑・冷却などに使用された後、オイルパン105に戻され、再び機械式オイルポンプ19によって汲み上げられるまでオイルパン105内に貯留される。また、この例においては、オイルパン105に貯留された潤滑油を、後述するVVT23の作動油にも利用している。なお、機械式オイルポンプ19は、エンジン1のクランクシャフト15の回転によって駆動される。
エンジン1の燃焼室104には吸気通路11と排気通路12とが接続されている。吸気通路11には、エアクリーナ7、熱線式のエアフロメータ32、吸気温センサ33(エアフロメータ32に内蔵)、及び、エンジン1の吸入空気量を調整するための電子制御式のスロットルバルブ5などが配置されている。スロットルバルブ5はスロットルモータ6によって駆動される。スロットルバルブ5の開度はスロットルポジションセンサ35によって検出される。エンジン1の排気通路12には、排気ガス中の酸素濃度を検出するO2センサ34及び三元触媒8などが配置されている。
吸気通路11と燃焼室104との間に吸気バルブ13が設けられており、この吸気バルブ13を開閉駆動することにより、吸気通路11と燃焼室104とが連通または遮断される。また、排気通路12と燃焼室104との間に排気バルブ14が設けられており、この排気バルブ14を開閉駆動することにより、排気通路12と燃焼室104とが連通または遮断される。これら吸気バルブ13及び排気バルブ14の開閉駆動は、クランクシャフト15の回転がタイミングベルト等を介して伝達される吸気カムシャフト21及び排気カムシャフト22の各回転によって行われる。吸気カムシャフト21の端部にはVVT23が設けられている。VVT23に供給する油圧はOCV(オイルコントロールバルブ)24によって制御される。なお、VVT23については後述する。
また、吸気カムシャフト21の近傍にはカムポジションセンサ37が配置されている。カムポジションセンサ37は、例えば電磁ピックアップであって、吸気カムシャフト21に一体的に設けられたロータ外周面の1個の突起に対向するように配置されており、吸気カムシャフト21が回転する際にパルス状の信号を出力する。
そして、吸気通路11には燃料噴射用のインジェクタ(燃料噴射弁)2が配置されている。インジェクタ2には燃料タンクから燃料ポンプによって所定圧力の燃料が供給され、吸気通路11内に燃料が噴射される。この噴射燃料は吸入空気と混合されて混合気となってエンジン1の燃焼室104に導入される。燃焼室104に導入された混合気(燃料+空気)は点火プラグ3にて点火されて燃焼・爆発する。この混合気の燃焼室104内での燃焼・爆発によりピストン103が往復運動してクランクシャフト15が回転する。以上のエンジン1の運転状態はECU200によって制御される。
−VVT−
次に、吸気カムシャフト21に配置されたVVT23について説明する。
VVT23は、ベーン式可変バルブタイミング機構であって、例えば内周面に凹部が形成されたベーンハウジングと、そのベーンハウジングの凹部を2つの油圧室(遅角側油圧室、進角側油圧室)に区画するベーンを有するベーンロータとを備え、前記ベーンハウジングをクランクシャフト15に連結し、ベーンロータを吸気カムシャフト21に連結した状態で、前記遅角側油圧室及び進角側油圧室に供給する油圧をOCV24によって制御することにより、クランクシャフト15と吸気カムシャフト21との回転位相をずらして吸気バルブ13の開閉タイミングを連続的に変化させることができる。この例の吸気側のVVT23では、例えば、エンジン1が停止時・始動時に、吸気バルブ13の開閉タイミングを最遅角位置に設定してロックピンにて機械的にロックするようになっている。
OCV24には、図2に示すように、オイル供給通路26とオイル排出通路(オイルパン105へのドレーン通路)27とが接続されている。オイル供給通路26には、車両に搭載されるバッテリ等からの電力で駆動する電動オイルポンプ20が接続されている。また、オイル供給通路26には、電動オイルポンプ20をバイパスするバイパス通路28が接続されている。バイパス通路28には逆止弁(一方弁)29が設けられている。
電動オイルポンプ20の吸込口はリザーブタンク25の内部に連通している。リザーブタンク25には、上記した機械式オイルポンプ19によってオイルパン105から汲み上げられた潤滑油(作動油)が供給される。リザーブタンク25は簡易密閉型のタンクであって、電動オイルポンプ20を駆動していないときには、オイルパン105から機械式オイルポンプ19によって汲み上げられた作動油が、リザーブタンク25及びバイパス通路28(逆止弁29)を通過してOCV24に供給される。また、電動オイルポンプ20を駆動したときには、機械式オイルポンプ19の油圧に電動オイルポンプ20の油圧を付加した油圧がOCV24に供給される。
なお、この例では、機械式オイルポンプ19の油圧だけではVVT23を作動できないエンジン運転領域において、電動オイルポンプ20を駆動して油圧を補助する。また、エンジン1の停止時においてVVT23から流出した作動油を、再度VVT23の内部に満たすためにエンジン1の始動時に電動オイルポンプ20を駆動する。さらに、機械式オイルポンプ19が停止中に電動オイルポンプ20のみを駆動する場合もある。
−ECU−
ECU200は、CPU、ROM、RAM及びバックアップRAMなどを備えている。ROMは、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAMはCPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMはエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
ECU200には、図1に示すように、水温センサ31、エアフロメータ32、吸気温センサ33、O2センサ34、スロットルポジションセンサ35、クランクポジションセンサ36、カムポジションセンサ37、アクセル開度を検出するアクセルポジションセンサ、及び、トランスミッションのシフトレバーの操作位置を検出するシフトポジションセンサなどの各種センサが接続されている。ECU200には、インジェクタ2、点火プラグ3のイグナイタ4、スロットルバルブ5のスロットルモータ6、OCV24、及び、電動オイルポンプ20などが接続されている。
そして、ECU200は、上記した各種センサの検出信号に基づいて、インジェクタ2の噴射時期制御及び点火プラグ3の点火時期制御などを含むエンジン1の各種制御を実行する。さらにECU200は、VVT23(OCV24)の制御と電動オイルポンプ20の制御を実行する。
ところで、油圧補助用の電動オイルポンプ20及びリザーブタンク25を備えた可変バルブタイミング制御装置においては、上述したように、エンジン1の始動時にVVT23の内部に作動油を満たすべく、電動オイルポンプ20を駆動してリザーブタンク25内の作動油をVVT23(OCV24)に供給してVVT23を作動させているが、エンジン1の始動を失敗した場合、リザーブタンク25の容量が十分でないと、次回のエンジン始動時にVVT23に送る作動油がリザーブタンク25に残っていない状態となる可能性がある。
また、リザーブタンク25が満状態でオイルパン105の油面を調整(潤滑油補給時の油面調整等)し、その油面の調整レベルが適正油面レベル範囲の上限レベルFであると、油面を調整した後、電動オイルポンプ20を独立して作動させた場合、リザーブタンク25の容量V分の作動油がオイルパン105に戻った際にオイルパン105の油面が油量上限限界レベル[F+b]を超える可能性がある。
さらに、リザーブタンク25が空状態でオイルパン105の油面を調整(潤滑油補給時の油面調整等)し、その油面の調整レベルが適正油面レベル範囲の下限レベルLであると、油面を調整した後、エンジン1の運転により、機械式オイルポンプ19が作動したときに、リザーブタンク25の容量V分の作動油がオイルパン105から流出して、オイルパン105の油面が油量下限限界レベル[L−c]を下回る可能性がある。
このような問題を解消するには、リザーブタンク25の容量Vを適正な範囲に設定する必要がある。その具体的な例(容量設定条件)を以下に説明する。
−容量設定条件J1−
まず、この例では、油通路を含むVVT23及びOCV24の使用油量をaとすると、リザーブタンク25の容量Vが[V>2a]の条件を満たすように設定している。このように、リザーブタンク25の容量Vを、VVT23を2回作動させるのに必要な油量よりも大きくすることで、エンジン1の始動を1度失敗した場合であっても、次回の始動時においてVVT23に送る作動油をリザーブタンク25に残すことが可能となり、エンジン1を問題なく再始動することができる。
−容量設定条件J2−
この例では、オイルパン105の油量上限限界レベル[F+b](図2)を考慮し、リザーブタンク25の容量Vが[V<b]の条件を満たすように、リザーブタンク25の容量Vを設定している。このような設定により、リザーブタンク25が満状態でオイルパン105の油面を調整し、その油面の調整レベルが適正油面レベル範囲の上限レベルFであり、油面を調整した後、電動オイルポンプ20を独立して作動させたときに、リザーブタンク25の容量V分の作動油がオイルパン105に流入しても、オイルパン105の油面が油量上限限界レベル[F+b]を超えることが無くなる。
−容量設定条件J3−
この例では、オイルパン105の油量下限限界レベル[F−c](図2)を考慮し、リザーブタンク25の容量Vが[V<c]の条件を満たすように、リザーブタンク25の容量Vを設定している。このような設定により、リザーブタンク25が空状態でオイルパン105の油面を調整し、その油面の調整レベルが適正油面レベル範囲の下限レベルLであり、油面を調整した後、エンジン1を運転し機械式オイルポンプ19が作動したときに、リザーブタンク25の容量V分の作動油がオイルパン105から流出しても、オイルパン105の油面が油量下限限界レベル[F−c]を下回ることが無くなる。
なお、リザーブタンク25の容量Vは、容量設定条件J1:[V>2a]、容量設定条件J2[V<b]、容量設定条件J3[V<c]のいずれか1つの条件を満足するように設定するようにしてもよいし、これら3の条件のうち、2つの条件つまり容量設定条件J1と容量設定条件J2、容量設定条件J2と容量設定条件J3、もしくは容量設定条件J1と容量設定条件J3のいずれかを満たすように、リザーブタンク25の容量Vを設定するようにしてもよいし、これら3つの容量設定条件J1〜J3の全てを満たすようにリザーブタンク25の容量Vを設定するようにしてもよい。
−他の実施形態−
以上の例では、吸気カムシャフトにVVTを設けた例を示しているが、本発明はこれに限られることなく、吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの双方にVVTを設けたエンジンにも適用することができる。
以上の例では、ベーン式VVTを搭載したエンジンの制御について説明したが、これに替えて、例えばヘリカルスプライン式VVT等の他の方式のVVTを搭載したエンジンの制御にも本発明を適用することができる。
以上の例では、ポート噴射型ガソリンエンジンの可変バルブタイミング制御装置に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、筒内直噴型ガソリンエンジンの可変バルブタイミング制御装置にも適用可能である。また、直列多気筒ガソリンエンジンのほか、V型多気筒ガソリンエンジンにも本発明の可変バルブタイミング制御装置を適用することができる。
本発明の可変バルブタイミング制御装置を適用するエンジンの一例を示す概略構成図である。 本発明の可変バルブタイミング制御装置の油圧制御系の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1 エンジン
101 シリンダブロック
105 オイルパン
13 吸気バルブ
14 排気バルブ
15 クランクシャフト
18 オイルストレーナ
19 機械式オイルポンプ(メインオイルポンプ)
20 電動オイルポンプ(サブオイルポンプ)
21 吸気カムシャフト
22 排気カムシャフト
23 VVT(可変バルブタイミング機構)
24 OCV(オイルコントロールバルブ)
25 リザーブタンク
26 オイル供給通路
27 オイル排出通路
28 バイパス通路
29 逆止弁
200 ECU

Claims (3)

  1. 内燃機関のクランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を変化させて機関バルブの開閉タイミングを調整する油圧駆動式の可変バルブタイミング機構と、前記内燃機関の回転により駆動されるメインオイルポンプと、前記可変バルブタイミング機構に供給する油圧を制御する油圧制御手段と、前記内燃機関の回転以外の動力で駆動されるサブオイルポンプと、リザーブタンクとを備え、前記メインオイルポンプによってオイルパンから汲み上げた作動油を前記リザーブタンクを介して前記油圧制御手段に供給し、前記サブオイルポンプの駆動により前記リザーブタンク内の作動油を前記油圧制御手段に供給する可変バルブタイミング制御装置において、
    油通路を含む前記可変バルブタイミング機構及び油圧制御手段の使用油量をaとすると、前記リザーブタンクの容量Vが[V>2a]の条件を満たしていることを特徴とする可変バルブタイミング制御装置。
  2. 内燃機関のクランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を変化させて機関バルブの開閉タイミングを調整する油圧駆動式の可変バルブタイミング機構と、前記内燃機関の回転により駆動されるメインオイルポンプと、前記可変バルブタイミング機構に供給する油圧を制御する油圧制御手段と、前記内燃機関の回転以外の動力で駆動されるサブオイルポンプと、リザーブタンクとを備え、前記メインオイルポンプによってオイルパンから汲み上げた作動油を前記リザーブタンクを介して前記油圧制御手段に供給し、前記サブオイルポンプの駆動により前記リザーブタンク内の作動油を前記油圧制御手段に供給する可変バルブタイミング制御装置において、
    前記オイルパンの適正油面レベル範囲の上限レベルFを超える側の許容限界を規定する油量上限限界レベルを[F+b]とすると、前記リザーブタンクの容量Vが[V<b]の条件を満たしていることを特徴とする可変バルブタイミング制御装置。
  3. 内燃機関のクランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を変化させて機関バルブの開閉タイミングを調整する油圧駆動式の可変バルブタイミング機構と、前記内燃機関の回転により駆動されるメインオイルポンプと、前記可変バルブタイミング機構に供給する油圧を制御する油圧制御手段と、前記内燃機関の回転以外の動力で駆動されるサブオイルポンプと、リザーブタンクとを備え、前記メインオイルポンプによってオイルパンから汲み上げた作動油を前記リザーブタンクを介して前記油圧制御手段に供給し、前記サブオイルポンプの駆動により前記リザーブタンク内の作動油を前記油圧制御手段に供給する可変バルブタイミング制御装置において、
    前記オイルパンの適正油面レベル範囲の下限レベルLを下回る側の許容限界を規定する油量下限限界レベルを[L−c]とすると、前記リザーブタンクの容量Vが[V<c]の条件を満たしていることを特徴とする可変バルブタイミング制御装置。
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US20110023804A1 (en) * 2009-07-30 2011-02-03 Denso Corporation Variable valve timing control apparatus for internal combustion engine
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