JP2008092089A - 画像符号化装置、画像復号装置、携帯電話、画像符号化方法、画像復号方法、画像符号化プログラム、および画像復号プログラム - Google Patents

画像符号化装置、画像復号装置、携帯電話、画像符号化方法、画像復号方法、画像符号化プログラム、および画像復号プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】符号化効率が高く、少ない計算量で復号することのできる画像符号化装置、画像復号装置を提案する。
【解決手段】画像符号化装置は、ステップS1301でロードした画像データから1文字分の文字画像データを読出して、横方向のバイト境界によって縦方向に分割し、隣接するライン間の排他的論理和を算出する(S1304)。排他的論理和をラインの新たな値として加工画像を生成し、符号化処理して符号化データを生成する(S1306)。さらに、文字識別情報と、符号化データ上での位置との対応を記述したアクセステーブルデータを生成する(S1307)。
【選択図】図9

Description

この発明は画像符号化装置、画像復号装置、携帯電話、画像符号化方法、画像復号方法、画像符号化プログラム、および画像復号プログラムに関し、特に、少ない計算量で復号することのできる画像符号化装置、画像復号装置、携帯電話、画像符号化方法、画像復号方法、画像符号化プログラム、および画像復号プログラムに関する。
近年、携帯機器を含む、種々の機器で、画面の解像度が向上しており、高度な文字の表示品位が要求されている。そのため、従来のようなビットマップフォント(以下、「フォント」と略する)であれば、文字を構成するドット数を増加させる必要がある。
さらに、上記機器の普及に伴って、機器の取り扱う文字の種類が増加してきており、機器において処理される文字画像のデータ量は増大している。
このため、文字画像のデータ量を効率よく圧縮することのできる符号化方法の必要性が高まっている。
2値画像を符号化する規格として、近年は、JBIG(Joint Bi-level Image experts Group)の提案する方式(IS11544)のように、算術符号化を取り入れた、符号化効率が高い方式が考案されている。
また、単純に2値画像を符号化する技術として、特開昭63−155957号公報(以下、特許文献1)に開示されているような技術もある。特許文献1に開示されている技術は、通常の画像では、隣接したライン間が類似していることを利用して符号化する技術であって、排他的論理和を算出することで0の値を持つビットを増やし、可逆性を保ちつつ、符号化効率を高める技術である。
特開昭63−155957号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているような従来の符号化の技術には、ワードの値の分布が、文字に占めるワードやバイト(以降、「バイト」は8ビットからなるワードであるものとし、「ワード」という語は、特に限定しない限りは「バイト」をも含むものとして用いる)の位置によって大きく異なるという、文字画像データ(フォントデータ)の2値画像としての特徴が生かされていないため、ビットマップフォントを通常の2値画像として符号化するためにこのような技術をそのまま利用した場合、必ずしも効率よく処理が行なわれない場合があるという問題がある。
また、上述のJBIG方式はある程度普及してはいるものの、処理が複雑なために計算量が多く、小型機器で復号する必要があるような、文字画像データの符号化には使いにくいという問題がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、所定の特徴を持った画像データを高効率に符号化することのできる画像符号化装置、画像符号化方法、および画像符号化プログラム、ならびに符号化されたデータを少ない計算量で復号することのできる画像復号装置、携帯電話、画像復号方法、および画像復号プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、画像符号化装置は、連続する第nラインおよび第(n−1)ラインを含む画像データから単位画像データを読出す読出手段と、上記単位画像データを、ライン方向に直交する方向に分割し、分割単位画像データを生成する画像分割手段と、上記分割単位画像データに含まれる第nラインの値と第(n−1)ラインの値との差分を算出し、差分を第nラインの値とした加工分割単位画像データを生成する加工分割単位画像データ作成手段と、上記加工分割単位画像データを符号化し、符号化データを生成する符号化手段とを備える。
好ましくは、画像符号化装置は、単位画像データを特定する情報と、符号化データ上の当該単位画像データに対応する位置との対応を示すアクセステーブルを生成するアクセステーブル生成手段をさらに備える。
さらに好ましくは、上記単位画像データは文字画像データであり、単位画像データを特定する情報は文字識別情報である。またさらに、文字識別情報は、文字コード、または文字コードおよび書体識別情報を含む。
また好ましくは、画像符号化装置は、文字識別情報とグリフとの対応を取得する取得手段をさらに備え、アクセステーブル生成手段は、文字画像データの文字識別情報から内部文字コードを取得する手段と、取得された内部文字コード、および取得された文字識別情報とグリフとの対応より、取得された内部文字コードに対応するグリフを特定する手段と、特定されたグリフより、符号化データ上の上記文字画像データに対応する位置を特定する手段とを含む。
好ましくは、画像符号化装置は、上記単位画像データから得られる第1分割単位画像データから得られる第1加工分割単位画像データの、符号化後のデータ量を算出する算出手段と、上記単位画像データを90度回転させて回転画像データを生成する回転手段と、回転画像データをライン方向に分割して得られる第2分割単位画像データについて、第2分割単位画像データに含まれる第nラインの値と第(n−1)ラインの値との差分を算出し、その差分を第nラインの値とした第2加工分割単位画像データの、符号化後のデータ量を予測する予測手段とをさらに備え、符号化手段は、第1加工分割単位画像データと第2加工分割単位画像データとのうち、符号化後のデータ量が小さい方の加工分割単位画像データを符号化する。
さらに好ましくは、符号化手段において、第1加工分割単位画像データと第2加工分割単位画像データとのいずれの加工分割単位画像データを符号化したのかを示す情報を生成する手段をさらに備える。
また好ましくは、画像分割手段は、上記単位画像データを、ライン方向にワード単位の長さとなるように分割する。
本発明の他の局面に従うと、画像復号装置は、単位画像データを特定する情報を取得する取得手段と、単位画像データを特定する情報と、符号化データ上の当該単位画像データに対応する位置との対応を示すアクセステーブルにアクセスし、取得された単位画像データを特定する情報に対応した、符号化データ上の位置を特定する特定手段と、符号化データ上の、特定された位置にあるデータを復号して、複数の加工分割単位画像データを生成する復号手段と、各々の分割単位画像データの第(n−1)ラインの値と、各々の加工分割単位画像データの第nラインの値とを用いて、各々の分割単位画像データの第nラインの値を算出し、上記複数の加工分割単位画像データから、各々、分割単位画像データを生成する作成手段と、作成手段で上記複数の加工分割単位画像データから作成された複数の分割単位画像データを統合して単位画像データを生成する統合手段とを備える。
好ましくは、画像復号装置は、単位画像データが符号化時に90度回転されたものであるか否かを示す情報にアクセスし、上記単位画像データが符号化時に90度回転されたものである場合、生成された単位画像データを符号化時の回転の向きに対して逆向きに90度回転させる手段をさらに備える。
本発明のさらに他の局面に従うと、携帯電話は、上記画像復号装置を搭載する。
本発明のさらに他の局面に従うと、画像符号化方法は、画像符号化装置において画像データを符号化する方法であって、上記画像データは、連続する第nラインおよび第(n−1)ラインを含み、上記画像データから単位画像データを読出す読出ステップと、単位画像データを、ライン方向に直交する方向に分割し、分割単位画像データを生成する画像分割ステップと、分割単位画像データに含まれる第nラインの値と第(n−1)ラインの値との差分を算出し、差分を第nラインの値とした加工分割単位画像データを生成する加工画像作成ステップと、加工分割単位画像データを符号化し、符号化データを生成する符号化ステップとを備える。
好ましくは、画像符号化方法は、単位画像データから得られる第1分割単位画像データから得られる第1加工分割単位画像データの、符号化後のデータ量を算出する算出ステップと、単位画像データを90度回転させて回転画像データを生成する回転ステップと、回転画像データをライン方向に分割して得られる第2分割単位画像データについて、第2分割単位画像データに含まれる第nラインの値と第(n−1)ラインの値との差分を算出し、その差分を第nラインの値とした第2加工分割単位画像データの、符号化後のデータ量を予測する予測ステップとをさらに備え、符号化ステップにおいては、第1加工分割単位画像データと第2加工分割単位画像データとのうち、符号化後のデータ量が小さい方の加工分割単位画像データを符号化する。
本発明のさらに他の局面に従うと、画像復号方法は、画像復号装置において単位画像データが符号化されて生成された符号化データを復号する方法であって、上記単位画像データを特定する情報を取得する取得ステップと、単位画像データを特定する情報と、符号化データ上の前当該位画像データに対応する位置との対応を示すアクセステーブルにアクセスし、取得された単位画像データを特定する情報に対応した、符号化データ上の位置を特定する特定ステップと、符号化データ上の、特定された位置にあるデータを復号して、複数の加工分割単位画像データを生成する復号ステップと、各々の分割単位画像データの第(n−1)ラインの値と、各々の加工分割単位画像データの第nラインの値とを用いて、各々の分割単位画像データの第nラインの値を算出し、上記複数の加工分割単位画像データから、各々、分割単位画像データを生成する作成ステップと、作成ステップにおいて上記複数の加工分割単位画像データから作成された複数の分割単位画像データを統合して単位画像を生成する統合ステップとを備える。
好ましくは、画像復号方法は、単位画像データが符号化時に90度回転されたものであるか否かを示す情報にアクセスし、単位画像データが符号化時に90度回転されたものである場合、生成された単位画像データを符号化時の回転の向きに対して逆向きに90度回転させるステップをさらに備える。
本発明のさらに他の局面に従うと、画像符号化プログラムは、画像データを符号化する処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、上記画像データは、連続する第nラインおよび第(n−1)ラインを含み、上記画像データから単位画像データを読出す読出ステップと、単位画像データを、ライン方向に直交する方向に分割し、分割単位画像データを生成する画像分割ステップと、分割単位画像データに含まれる第nラインの値と第(n−1)ラインの値との差分を算出し、差分を第nラインの値とした加工分割単位画像データを生成する加工画像作成ステップと、加工分割単位画像データを符号化し、符号化データを生成する符号化ステップとを実行させる。
好ましくは、画像符号化プログラムは、単位画像データから得られる第1分割単位画像データから得られる第1加工分割単位画像データの、符号化後のデータ量を算出する算出ステップと、単位画像データを90度回転させて回転画像データを生成する回転ステップと、回転画像データをライン方向に分割して得られる第2分割単位画像データについて、第2分割単位画像データに含まれる第nラインの値と第(n−1)ラインの値との差分を算出し、その差分を第nラインの値とした第2加工分割単位画像データの、符号化後のデータ量を予測する予測ステップとをさらに実行させ、符号化ステップにおいては、第1加工分割単位画像データと第2加工分割単位画像データとのうち、符号化後のデータ量が小さい方の加工分割単位画像データを符号化する。
本発明のさらに他の局面に従うと、画像復号プログラムは、単位画像データが符号化されて生成された符号化データを復号する処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、単位画像データを特定する情報を取得する取得ステップと、単位画像データを特定する情報と、符号化データ上の単位画像データに対応する位置との対応を示すアクセステーブルにアクセスし、取得された単位画像データを特定する情報に対応した、符号化データ上の位置を特定する特定ステップと、符号化データ上の、特定された位置にあるデータを復号して、複数の加工分割単位画像データを生成する復号ステップと、各々の分割単位画像データの第(n−1)ラインの値と、各々の加工分割単位画像データの第nラインの値とを用いて、各々の分割単位画像データの第nラインの値を算出し、複数の加工分割単位画像データから、各々、分割単位画像データを生成する作成ステップと、作成ステップにおいて上記複数の加工分割単位画像データから作成された複数の分割単位画像データを統合して単位画像を生成する統合ステップとを実行させる。
好ましくは、画像復号プログラムは、単位画像データが符号化時に90度回転されたものであるか否かを示す情報にアクセスし、単位画像データが符号化時に90度回転されたものである場合、生成された単位画像データを符号化時の回転の向きに対して逆向きに90度回転させるステップをさらに実行させる。
本発明にかかる画像符号化装置では、文字画像(文字画像データ)に代表される、似たサイズのデータが、一定周期で配置されている特徴を持った画像データ、特に漢字に顕著なようにデータによって特定の方向の線分が多く含まれているという特徴を持った画像データを、少ない計算量で高効率に符号化することができる。
また、本発明にかかる画像復号装置では、上記画像符号化装置で符号化されたデータを、少ない計算量で復号することができる。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
本実施の形態にかかる画像符号化装置および画像復号装置は、情報処理装置としてのパーソナルコンピュータ等のコンピュータによって実現されるものであってもよいし、テキスト処理装置としての携帯機器に搭載されるものであってもよい。本実施の形態においては、画像符号化装置は、情報処理装置としてのパーソナルコンピュータ(以下、PCと略する)に搭載されているものとする。また、画像復号装置は、テキスト処理装置としての携帯機器の一例としての、携帯電話に搭載されているものとする。テキスト処理装置の他の具体例としては、PDA(Personal Digital Assistants)や携帯ゲーム装置や表示装置を備えた家電などが該当する。
<1.画像符号化装置>
[第1の実施の形態]
図48は、本実施の形態にかかる画像符号化装置を搭載する、情報処理装置としてのPC3のハードウェア構成の具体例を示す図であり、一般的なPCのハードウェア構成の具体例を示すブロック図である。
図48を参照して、PC3は、装置全体を制御するCPU101と、ROM103と、RAM105と、ハードディスクドライブ107と、フレキシブルディスクドライブ(FDD:Flexible Disk Drive)やCD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)ドライブなど記録媒体2から情報を読取る読取部109と、キーボードやマウスなどにより構成される入力部111と、外部と通信行なうための通信部113と、表示部115とを含んで構成される。
本実施の形態にかかる画像符号化装置は、PC3のハードウェア、およびROM103等の記憶部に記憶されCPU101により実行されるソフトウェアにより構成され、後述する画像符号化処理を行なうための機能は、CPU101がROM103等の記憶部に記憶されるプログラムを読出して実行することによって、主にCPU101に形成される。または、上記機能の少なくとも一部は図48に示されたPC3のハードウェアによって構成されてもよい。
図2は、本実施の形態にかかるPC3において画像符号化装置として機能し、画像符号化処理を行なうための機能構成の具体例を示すブロック図である。第1の実施の形態にかかる画像符号化装置は、異なる文字コードに対応する文字画像データの系列を、ワードの系列ごとに、ライン間差分を用いて符号化する。
図2を参照して、画像符号化装置の上記機能は、コントローラ1201、画像データメモリ1202、加工分割画像データメモリ1203、エントロピー符号化部1204、符号化データメモリ1205、アクセステーブルデータ生成部1206、アクセステーブルデータメモリ1207、文字識別情報・グリフ番号対応ルールメモリ1208、および画像処理部1209を含んで構成され、それぞれの構成要素は、データバス1210を介して互いに、また外部に接続される。
さらに、図3は、画像処理部1209の構成の具体例を示すブロック図である。図3を参照して、画像処理部1209は、画像演算部3801、文字画像データメモリ3802、分割文字画像データメモリ3803、および加工分割文字画像データメモリ3804を含んで構成され、各構成要素はデータバス3805を介して互いに、また外部に接続される。
さらに、図4は、アクセステーブルデータ生成部1206の構成の具体例を示すブロック図である。図4を参照して、アクセステーブルデータ生成部1206は、文字識別情報・グリフ番号変換データ生成部2201、およびグリフ番号・オフセット情報変換データ生成部2202を含んで構成され、各構成要素はデータバス2203を介して互いに、また外部に接続される。
画像データメモリ1202はROM103等の記憶部の所定領域で構成され、図示されない取得部によって取得された画像データは、画像データメモリ1202に入力(ロード)される。上記取得部は本発明において特定の手段に限定されず、CD−ROMなどの記録媒体からデータを読取る読取部109や、他の装置から送信されるデータを受信する通信部113などが挙げられる。
ここで、データをメモリに読出す単位としてワードが用いられる。ワードまたはワードの倍数と1文字を構成する画像データ(以降、文字画像データと呼ぶ)のサイズとは一致していない場合がある。そのため、たとえば2ワードで1文字分の文字画像データが読出される場合、メモリに書込まれるデータにおいて、ワードの境目(ワードバウンダリ)と文字の中心とが一致しない。具体的に図5を用いて説明する。なお、図5および以下の実施の形態においては、ワードが水平方向に配置されているものとする。また、文字画像データの縦・横ドット数は一定であるものとする。しかしながら、本発明において、処理対象の画像データのサイズや文字データのサイズは特定のサイズに限定されず、以下の例では、1つの具体例として、ワードサイズを8ビットとする。また、1文字を構成する文字画像データのサイズは、縦・横ドット数とも11ドットとする(以下11×11フォントと呼ぶことがある)。そして、図5に示されるように、左に1ドットオフセットして横2バイト、縦11ドットの2値画像で個々の文字データが格納されているものとする。なお、以下では、画像ラインを数える際は0から始めるものとする。したがって、先頭のラインは「0ライン目」となる。図5は11ドット×11ドットのサイズの、2値画像である文字画像データ101の具体例を表わしている。図5に示される1文字分の文字画像データ101は、2ワード分に相当する16ビット×11ラインで構成されており、左側は常に1ビット以上空けて11ドット×11ドットのサイズの文字が表わされる。なお、文字の形状によっては、1文字を構成する文字画像データに文字を構成するドット(以下「黒ドット」)がほとんど、あるいはまったく入っていないこともあり得る。なお、ここでは、2値画像のバイトの値として、左端のドットをMSB(Most Significant Bit)とするものとする。また、以下の説明を通じて、黒ドットを1、それ以外のドットを0とする。たとえば、後述する図12のデータ102の場合、0ライン目の値は、16進数で0X02となる。
図6は、画像データメモリ1202に格納される、2値画像である画像データの具体例を示す図である。画像データメモリ1202に格納される画像データは、図5に示された、縦方向に1文字を構成する文字画像データが、複数個連結されてなる画像データであるものとする。
文字識別情報・グリフ番号対応ルールメモリ1208はROM103等の記憶部の所定領域で構成され、後述する文字識別情報とグリフ番号との対応を示す文字識別情報・グリフ番号対応ルールを記憶する。
文字識別情報は文字を識別する情報を指し、具体的には、文字コードや書体などを指す。グリフ番号は画像データメモリ1202に格納されている文字画像データを特定する情報を指し、具体的には画像データメモリ1202に格納されている各文字画像データに付加された0から始まる番号を指す。以下の説明では、グリフ番号は、各文字画像データが、符号化される順序にもなっている。なお、ここでは、「グリフ」は、文字画像で表現される字形という意味で用いられる。
文字識別情報・グリフ番号対応ルールは画像データメモリ1202に格納されている各文字画像データと文字識別情報との対応を規定するものであり、具体的には、図7に示されるように、文字識別情報としての文字コードと、文字識別情報としての書体識別情報と、画像データメモリ1202に格納されている各文字画像データを特定するグリフ番号との対応を示すテーブルである。なお、以降の具体例では、文字識別情報は2バイトのシフトJISコードと、1ビットの書体指定情報(ゴシック体が0で表わされ、明朝体が1で表わされる)とする。また、この具体例では、フォントサイズが異なる文字は符号化データ自体が異なっているものとする。したがって、フォントサイズについては文字識別情報には含まれないものとする。
図7に示されるテーブルに規定されるように、文字コードが同じであっても書体が異なる場合には異なるグリフに対応する場合がある。または、異なる文字コードであっても、同一のグリフに対応する場合があってもよい。
画像処理部1209の文字画像データメモリ3802、分割文字画像データメモリ3803、および加工分割文字画像データメモリ3804はROM103等の記憶部の所定領域で構成される。
画像データメモリ1202に格納された画像データから、画像演算部3801によって1文字分の文字画像データが読出され、文字画像データメモリ3802に格納される。文字画像データメモリ3802に格納された文字画像データは、画像演算部3801によって、横方向のバイト境界で縦方向に分割され、「分割文字画像データ」として、分割文字画像データメモリ3803に格納される。画像は一般にラスタ順にアドレスが配置されているので、バイト境界で分割した場合には、文字画像データでアドレスが不連続な、上下方向に隣接するバイトが1つの分割文字画像データ上でアドレスが連続するようになる。
なお、本発明において文字画像データの分割方法は特定の方法に限定されず、上記方法は1つの具体例である。分割方法は上記具体例のように、文字画像データのドット構成を考慮した方法であることが好ましい。このような分割方法で文字画像データを分割することで、後述するように、符号化にあたってより特定の値に分布を集中させることができるようになる。
また、本実施の形態における分割方法はバイト(8ビット)単位で区切るものであるため、通常のバイト単位でCPUで処理がしやすいものとなっている。もちろん、この分割方法の具体例は画像上でのバイト配置が、水平方向にバイトを構成するビットが並んでいることが前提とされている。そのため、この前提が異なれば、分割方法は本具体例の分割方法に替えて、CPUでの処理がしやすい分割方法とすることが好ましい。
分割文字画像データメモリ3803に格納されている分割文字画像データについて、画像演算部3801において排他的論理和が算出され、算出結果が「加工分割文字画像データ」として加工分割文字画像データメモリ3804に格納される。
なお、ここでは排他的論理和は、広く知られているように、2つのビットが一致すれば0、不一致であれば1とする演算である。ここでは、1文字ごとに閉じたものとするため、最初のラインは排他的論理和を用いずに、入力データである分割文字画像データから取出した0ライン目をそのまま用いる。
したがって、AとBとの排他的論理和を記号「^」で表わすものとすると、
n=0について、
(加工分割文字画像データのnライン目)=(分割文字画像データのnライン目)
n≧1について、
(加工分割文字画像データのnライン目)=(分割文字画像データの(n−1)ライン目)^(分割文字画像データのnライン目)
となる。
このように、分割文字画像データの0ライン目はそのまま加工分割画像データにコピーされ、残りのラインについて排他的論理和が算出されることで、ある文字を復号するにあたって他の文字を復号する必要がなく、各文字を独立して復号することができる。
ここでは差分を得る方法として、隣接するライン間の排他的論理和を用いたが、もちろんこの方法は1つの具体例であり、本発明においては特定の方法に限定されるものではない。差分を得る方法は、元の情報を失うことなく(可逆性を損なうことなく)、特定の値の頻度を大きくするような変換であれば排他的論理和でなくてもよいし、画像データの内容によっては、互いに隣接するラインの代わりに、離れたライン間の排他的論理和でも構わない。特に後者は、そのようにすることで、(たとえば周期的に類似した内容のラインが現れることがわかっている場合)特定の値の頻度をより大きくする(値の分布の偏りを大きくする)ことができれば有効である。
加工分割画像データメモリ1203はROM103等の記憶部の所定領域で構成される。加工分割文字画像データメモリ3804に格納された加工分割文字画像データは、画像演算部3801によって加工分割画像データメモリ1203に出力されて、格納される。
符号化データメモリ1205はROM103等の記憶部の所定領域で構成される。加工分割画像データメモリ1203に格納された加工分割画像はエントロピー符号化部1204においてエントロピー符号化され、「符号化データ」として符号化データメモリ1205に格納される。
なお、エントロピー符号化部1204における符号化方式は本発明において特定の方式に限定されず、公知のあらゆる技術が採用され得る。符号化方式の具体例としては固定ハフマン符号化(以下、単に「ハフマン符号化」と表現する)、算術符号化などが挙げられ、本実施の形態にかかる画像符号化装置ではハフマン符号化が行なわれるものとする。ハフマン符号化の利点は復号のための計算量が少ないことである。また、エントロピー符号化を行なう単位としては、加工分割文字画像データではなく、文字単位より大きい加工分割画像データとすることが好ましい。一般に、一塊のデータとして符号化される範囲(ハフマン符号化では、ハフマンテーブルを共有して符号化されるデータの範囲)を文字画像データとすると、総データ量に対してオーバヘッドが大きくなりやすいためである。ここではオーバヘッドとは、元のデータに対応する符号以外に必要なデータ量を意味する。たとえばハフマン符号化を採用する場合であればハフマンテーブルのデータ量がオーバヘッドに相当する。言うまでもなく、オーバヘッドが総データ量に対して充分に小さな符号化方式が採用される場合には、一塊のデータとして符号化される範囲は加工分割文字画像データとしてもよい。
アクセステーブルデータメモリ1207はROM103等の記憶部の所定領域で構成される。アクセステーブルデータ生成部1206は符号化データメモリ1205に格納された符号化データにアクセスするためのアクセステーブルデータを生成して、アクセステーブルデータメモリ1207に格納する。
アクセステーブルデータは、文字識別情報と、当該文字識別情報で特定される文字が符号化データ上のどこからどこまでの符号に対応するかを示す情報(この情報をオフセット情報と称する)との対応を規定するデータであり、符号化データと共に格納される。アクセステーブルデータは後述する復号処理において用いられる。具体例としては、図8に示されるように、アクセステーブルデータは、文字識別情報を、符号化データ上の何番目(以下先頭を0番目とする)のグリフであるかを示す、グリフ番号に変換するための文字識別情報・グリフ番号変換データ1401と、グリフ番号をオフセット情報に変換するためのグリフ番号・オフセット情報変換データ1402とを含むデータとする。
一般に、データ容量を削減するための符号化では、同じデータ長の画像データであっても符号化後のデータ長は異なる。そのため、グリフ番号から、個々の文字に対応するデータに対応する符号化データ上のデータ位置を単純な計算で得ることができず、オフセット情報が必要とされる。
より詳しくは、アクセステーブルデータ生成部1206の文字識別情報・グリフ番号変換データ生成部2201は、文字識別情報に基づいて内部文字コードを取得する(なお、ここでいう「取得」とは算出することも含むとする。以下同様)。内部文字コードとは、データアクセスを効率化するため、文字識別情報で特定される文字が、当該画像符号化装置における何番目の文字コードであるかを示す値を指す。ここでは、文字コードが同一であっても、書体指定情報が異なれば内部文字コードも異なるものとする。
アクセステーブルデータ生成部1206のグリフ番号・オフセット情報変換データ生成部2202はグリフ番号・オフセット情報変換データを生成し、アクセステーブルデータメモリ1207に書込む。グリフ番号・オフセット情報変換データとは、グリフ番号から、各グリフに対応する符号データを探し出すための、グリフ番号と、符号化データ上でのオフセット情報との対応を表わす値を指す。
図9は、本実施の形態にかかる画像符号化装置における符号化処理を示すフローチャートである。図9のフローチャートに示される処理は、制御部120がROM103等の記憶部に記憶されるプログラムを読出して実行し、コントローラ1201が図2等に示された各部を制御することによって実現される。
図9を参照して、始めに、コントローラ1201によって、画像データが画像データメモリ1202に入力(ロード)される(ステップS1301)。ここでは、具体例として図6に示された画像データ(11×11フォント)がロードされたものとして以下の説明を行なう。さらに、コントローラ1201によって、先述の文字識別情報・グリフ番号対応ルールが文字識別情報・グリフ番号対応ルールメモリ1208に入力(ロード)される(ステップS1302)。ここでは、具体例として図7に示された文字識別情報・グリフ番号対応ルールがロードされたものとして以下の説明を行なう。
コントローラ1201の画像演算部3801は、ステップS1301で画像データメモリ1203に格納された画像データから取出された文字画像データを横方向のバイト境界によって縦方向に分割して分割文字画像データを得る(ステップS1303)。ステップS1303で得られた分割文字画像データより、画像処理部1209において排他的論理和が算出され、算出結果が加工分割文字画像データとして加工分割画像データメモリ1203に格納される(ステップS1304)。加工分割画像データと加工分割画像データメモリ1203とには、すでに処理が終わった文字画像データに対応する、加工分割文字画像データがすでに格納されている。ステップS1303では、加工分割文字画像データは、すでに格納されている、加工分割文字画像データの末尾に追加されて加工分割画像データメモリ1203に格納される。「加工分割画像データ」とはこのようにして蓄積された加工分割文字画像データのことであり、その作られ方から、文字画像データをステップS1303で分割する数だけ存在する。したがって、図6に示された画像データがロードされた場合には加工分割画像データは2つ存在することになる。図49および図50は、すでに2文字分の加工分割文字画像データが格納されているところに、ステップS1304で、1文字分の加工分割文字画像データが追加される前および後の具体例を示す図である。上で述べたように、加工分割画像データは、文字画像データをステップS1303で2分割することに対応して、2つ存在するが、もう1つの加工分割画像データについて、1文字分の加工分割文字画像データが追加される前および後の具体例を示す図が図51および図52である。
ステップS1301でロードされた画像データに含まれるすべての文字が処理されていれば(ステップS1305でYES)処理はステップS1306に進み、処理されていなければ(ステップS1305でNO)処理はステップS1302に戻る。
ステップS1306では、エントロピー符号化部1204が、加工分割画像データメモリ1203に格納された加工分割画像データに対してエントロピー符号化処理を実行し、符号化データを符号化データメモリ1205に格納する。
ステップS1301でロードされた画像データから得られたすべての加工分割画像データに対して処理が終了していれば(ステップS1307でYES)、処理はステップS1308に進み、そうでなければ(ステップS1307でNO)、処理はステップS1306に戻る。
ステップS1308では、アクセステーブルデータ生成部1206が符号化データメモリ1205に格納された符号化データにアクセスするためのアクセステーブルデータを生成して、アクセステーブルデータメモリ1207に格納する。
符号化データメモリ1205に格納されている符号化データは画像データの符号化結果としてコントローラ1201によって当該画像符号化装置より出力される(ステップS1309)。また、アクセステーブルデータメモリ1207に格納されているアクセステーブルデータも符号化データと共に当該画像符号化装置より出力され(ステップS1310)、処理が終了する。
図10は、上記ステップS1303における画像データの分割処理を示すフローチャートである。
図10を参照して、始めに、画像演算部3801は、上記ステップS1301で画像データメモリ1202にロードされた画像データから1文字分の文字画像データを読出し、文字画像データメモリ3802に格納する(ステップS3901)。
画像データメモリ1202にロードされた画像データが図6に示される画像データである場合、上記ステップS3901では、図11の(A)〜(C)に示される文字画像データが順次、文字画像データメモリ3802に格納される。
次に、画像演算部3801は、文字画像データメモリ3802に格納された文字画像データを縦方向に分割して、分割文字画像データを分割文字画像データメモリ3803に格納し(ステップS3902)、処理をステップS1304に進める。
具体的には、上記ステップS3901で得られた文字画像データが図11の(A)で示された、ロードされた画像データを分割して得られた文字画像データ、つまり先に説明された図5に示されるデータ101である場合、上記ステップS3902で画像演算部3801によって分割されることで、分割文字画像データは図12に示されるデータ102と図13に示されるデータ103となる。図5に示される構成の文字画像データの場合、左端のビットに値が入ることはないため、図12および図13に示されるように、このような方向に分割することで、分割文字画像データは左側のデータ102と右側のデータ103とで、画像を構成する、横方向のラインに含まれるドットからなる個々のバイトの値の分布は大きく異なることとなる。
図13のデータ103のバイトの値については、上述のように文字が配置されているため、下位の4ビットは値が常に0となる。すなわち、データ103のバイトの値の種類は最大限16種類しかない。そのため、画像演算部3801において文字画像データを縦方向に分割することで、符号化効率向上に寄与する。
また、図14は、23ドット×23ドットのサイズを持った文字画像データの例であるが、ここでは左側のバイト201は、MSBが常に0であり、したがってバイトの値の種類は128種類しかない。すなわち、左側のバイト201は中央のバイト202や右側のバイト203とは値の分布が異なるため、画像演算部3801において文字画像データを縦方向に分割することで、符号化効率向上に寄与する。
なお、文字画像データを縦方向に分割することが特に好ましいのは、上記具体例のように、特に、文字がワード(バイト)バウンダリ(境界)にしたがって文字画像データ上に配置されている場合である。そうなっていない画像データの具体例を図15に示す。図15に示される画像データ上では、ワードバウンダリ701、702をまたいで文字画像データが配置されている。ただし、このような場合も、適切なビットオペレーション(シフトなど)によって、文字がワードバウンダリをまたいで配置しないように変換することは可能である。
図16は、上記ステップS1304における排他的論理和の算出処理を示すフローチャートである。
図16を参照して、始めに、画像演算部3801は、上記ステップS3901で分割文字画像データメモリ3803に格納された分割文字画像データについて排他的論理和を算出し、加工分割文字画像データを加工分割文字画像データメモリ3804に格納する(ステップS4001)。具体的には、図12に示される分割文字画像データ102の排他的論理和が算出されると、図17に示される加工分割文字画像データ601が得られる。そして、画像演算部3801は、加工分割文字画像データメモリ3804に格納された加工分割文字画像データを加工分割画像データメモリ1203に出力する(ステップS4002)。
ステップS1301でロードされた画像データから得られたすべての分割文字画像データについて排他的論理和を算出する処理が終了していれば(ステップS4003でYES)、処理を終了して上記ステップS1305に進める。そうでなければ(ステップS4003でNO)、処理はステップS4001に戻る。
図18のフローチャートを用いて、上記ステップS1308におけるアクセステーブルの生成処理を説明する。
アクセステーブルに含まれる文字識別情報・グリフ番号変換データ1401の、最も単純な構成は、文字コードとグリフ番号との対応を規定するテーブルとする構成である。しかし、文字識別情報・グリフ番号変換データ1401をこのような構成とすると、文字識別情報・グリフ番号変換データ1401のデータサイズが(文字数)×(文字コードを格納するのに必要なビット長)となって効率的な符号化が達成され得ないため、次のように構成されることが好ましい。
ここで、以下のことを仮定する:
(仮定1)文字識別情報とグリフとは必ずしも1対1に対応付けられておらず、1つのグリフが複数のコードに対応付けられていてもよい、
(仮定2)グリフが対応付けられていない文字識別情報も存在する可能性がある、
(仮定3)大多数のグリフは、文字識別情報と1対1に対応付けられている、
(仮定4)文字コードは、局所的には連続している、
(仮定5)グリフデータは、対応する内部文字コード(後述)の昇順(小さいものから大きなものの順)に並んでいる。ただし、対応する内部文字コードが複数ある場合は、そのようなもので最小のものを取るとする。
上記(仮定1)は、ギリシャ文字の「Ρ(ロー)」およびラテンアルファベットの「P」など、文字識別情報(文字コード)では区別できても、対象とする表示装置でフォントデータを表示する場合にグリフとして区別できない場合に、グリフデータを共通とすることで符号化データが削減される可能性を考慮した仮定である。
上記(仮定2)は、サイズによってはグリフが存在しないケースなどを想定したものである(たとえば、特定のサイズでのみ存在する複雑な文字、つまり、ある程度のサイズがないと表示され得ない複雑な形状の文字などが該当する)。
上記(仮定3)は、(仮定1),(仮定2)の仮定の下でも、大半の文字識別情報がグリフデータと1対1に対応付けられているという仮定である。
上記(仮定4)は、シフトJISコードで典型的に見られるように、文字コードはすべて不連続なのではなく、連続したコードに文字が対応付けられているという仮定である。この仮定は、後述するように、比較的少数の条件式によって、文字コードと書体識別情報とから、内部文字コードに変換することが容易にできることを示している。
上記(仮定5)は、そのように構成すれば満たされる条件であり、後述する、符号化でデータに高速にアクセスできるためのアクセステーブルデータを作りやすくするためのものである。図7で示した文字識別情報・グリフ番号対応ルールの例もこの仮定を満たしたものとなっている。
以上の仮定に基づいて、本実施の形態において、文字識別情報・グリフ番号変換データ1401は図19に示される構成であるものとする。すなわち、図19を参照して、文字識別情報・グリフ番号変換データ1401は、ステータステーブル1501、第1補助テーブル1502、および第2補助テーブル1503を含んで構成される。
ここで図18を参照して、アクセステーブルデータを生成する際、始めに、文字識別情報・グリフ番号変換データ生成部2201は、文字識別情報に基づいて対象の文字について内部文字コードを取得する(ステップS2301)。ここで、文字識別情報としての文字コードと内部文字コードとの具体的な対応を図20に示される対応とする。図20においては、説明の便宜上、文字コードは0x8250〜0x8251、0x8260〜0x8262の6通りのみとする。なお、図20においては、上記(仮定4)が成立っていることが読取られ得る。
いくつかの条件文を用いることで文字コードと書体識別情報とから内部文字コードに変換する技術の1つの具体例として、図21に、文字コードを示す変数codeと書体識別情報を示す変数typeとから、内部文字コードを示す変数internal_codeに変換するC言語ソースコードを示す。上記ステップS2301で用いられる技術は特定の技術に限定されず、たとえば図21に示されたような技術を用いて内部文字コードが取得される。
次に、文字識別情報・グリフ番号変換データ生成部2201は、文字識別情報・グリフ番号対応ルールメモリ1208に記憶されている文字識別情報・グリフ番号対応ルールと内部文字コードとからステータステーブルを生成して、アクセステーブルデータメモリ1207に書込む(ステップS2302)。
文字識別情報・グリフ番号対応ルールが図7に示されたものであり、文字識別情報としての文字コードと内部文字コードとの対応が図20に示されたものである場合、上記ステップS2302では、図22に示されるステータステーブルが生成される。ステータステーブルとは、昇順に並べられた内部文字コードに対応した、グリフの割当て状態を示すテーブルであり、具体的には、図22を参照して、ステータステーブル1501には、以下の3種類の値のうちのいずれかの値が各内部文字コードに対して規定されている:
0…当該内部文字コードに割当てられているグリフはない、
1…当該内部文字コードに割当てられているグリフに対応する文字コードは1つだけ存在する、または2つ以上存在するがステータステーブル1501でそのグリフが出てくるのは1回目である、
2…当該内部文字コードに割当てられているグリフに対応する内部文字コードは2つ以上存在する。
図22に示されるステータステーブルでは、内部文字コード3,9,4,10,5,11に対して値として1が与えられていることより、図20を併せて参照すれば、それぞれゴシック体「A」,明朝体「A」,ゴシック体「B」,明朝体「B」,ゴシック体「C」,明朝体「C」には、独立したグリフが存在する(当該内部文字コードに対応するグリフは1つだけ存在する)ことが分かる。また、内部文字コード6,8に対してそれぞれ2が与えられていることより、他の内部文字コードと共通したグリフが使われていることが示されている。どの内部文字コードと共通したグリフが使われているのかは、このテーブル単独からでは判断できないが、図7および図20も併せて参照すれば、それぞれ内部文字コード0,2と共通したグリフが使われていることが分かる。したがって、内部文字コード0,2に対応するテーブルの値が1になっているのは、先述の「当該内部文字コードに割当てられているグリフに対応する文字コードは2つ以上存在するがステータステーブル1501でそのグリフが出てくるのは1回目である」によるものである。また、内部文字コード7については「0」が与えられていることより、ゴシック体「2」のグリフは存在しないことが示されている。
次に、文字識別情報・グリフ番号変換データ生成部2201は第1補助テーブルを生成してアクセステーブルデータメモリ1207に書込む(ステップS2303)。ここで、第1補助テーブルとは、内部文字コードのいくつかについて対応するグリフ番号を記述したテーブルである。図19の第1補助テーブル1502の具体例としては、図23に示された、内部文字コードのうちのいくつかとグリフ番号との対応を記述したテーブルである。第1補助テーブル1502は当該符号化データを復号する際に用いられるテーブルであり、用いられ方については後述する。
第1補助テーブル1502の構成について説明する。ステータステーブル1501の値に1が割当てられている場合は、それまでにそのようなデータがいくつあったかを調べて、得られた結果が、対応するグリフ番号となる(上記(仮定5)があるためである。)。第1補助テーブルには、内部文字コードのいくつかについて、上記のようにして対応するグリフ番号を計算した結果が格納されている。
図23に示された第1補助テーブル1502では、当該第1補助テーブルへのアクセスを効率化するために、等間隔(具体例として5刻み)の内部文字コードについてグリフ番号との対応が記述されているものとしているが、言うまでもなく、その間隔は不均等であってもよい。また、その間隔が具体例よりも短い場合であっても、第1補助テーブルのデータサイズが十分に小さければ、アクセス効率化のメリットはある。また、第1補助テーブルに記載するべき内部文字コードに対してステータステーブル1501で「0」または「2」が規定されている場合の対処については特定の対処に限定されないが、たとえば、当該内部文字コードの1つ前の内部文字コードであって、有効な値が規定されている内部文字コードを用いるなどすればよい。
また、図22に示されるステータステーブル1501に替えて、図24に示されるように、ステータステーブルを予めグリフ番号が記載される構成とすることで、上記ステップS2303での第1補助テーブルの生成を不要とすることができる。しかしながら、ステータステーブルの構成を図24に示されるような構成とすると、そのデータ量が(グリフ番号を表わすビット数)×(ステータステーブルで「1」が規定される文字数)となり、そのデータサイズのステータステーブルが符号化データに付加されることになって好ましくない。
次に、文字識別情報・グリフ番号変換データ生成部2201は第2補助テーブル1503を生成してアクセステーブルデータメモリ1207に書込む(ステップS2304)。ここで、第2補助テーブルとは、ステータステーブル1501で「2」が規定された内部文字コード、つまり割当てられているグリフに対応する文字コードは2つ以上存在する内部文字コードについて、対応するグリフ番号を記述したテーブルである。図22のステータステーブル1501の場合の第2補助テーブル1503の具体例としては、図25に示されたテーブルである。第2補助テーブルは当該符号化データを復号する際に用いられるテーブルであり、具体的には、用いられ方については後述する。上記仮定(3)により、ステータステーブル1501で「2」が規定される内部文字コードは少ないと仮定されるため、「2」が規定されるすべての内部文字コードについての対応するグリフ番号を記述したテーブルが生成されても符号化の効率性は保たれるものと考えられる。
なお、上記具体例では、第2補助テーブル1503で内部文字コードとグリフ番号との対応が記述されるものとしているが、アクセスのキーとして、内部文字コードに替えて文字識別情報とし、文字識別情報とグリフ番号との対応が記述されてもよい。これは第1補助テーブル1502についても同様である。
なお、上述の文字識別情報・グリフ番号変換データ生成部2201で生成される文字識別情報・グリフ番号変換データは1つの具体例であって、ここで生成される変換データは上述のような文字識別情報・グリフ番号変換データには限定されない。ここでのポイントは、文字識別情報(またはそこから一意に決定される内部文字コード)とグリフ番号またはグリフとの対応関係が1対1であるか、そうでないか(あるいはグリフ番号またはグリフがいくつの文字識別情報に対応するか、逆に文字識別情報がいくつのグリフ番号またはグリフに対応するか)を示すデータを生成することである。また、もう1つの重要な点は、生成されるデータを後述する画像復号装置が、判定結果に応じて異なるテーブルを参照するように構成することで、それ自身のために必要となるデータ容量を小さく保ちながら、文字識別情報(または内部文字コード)を高速にグリフ番号に変換する(グリフデータを特定する)ことができるように文字識別情報・グリフ番号変換データを構成したことである。具体的には、本実施の形態では、文字識別情報(内部文字コード)がグリフと1対1対応している場合には第1補助テーブル1502を参照し、そうでない場合には第2補助テーブル1503を参照することができるように構成された文字識別情報・グリフ番号変換データを、文字識別情報・グリフ番号変換データ生成部2201が生成している。さらにその第1補助テーブル1502は、文字識別情報(または内部文字コード)とグリフ番号との対応テーブルのサブセットとなっている。
次に、ついでグリフ番号・オフセット情報変換データ生成部2202は、加工分割画像データごとにグリフ番号・オフセット情報変換データを生成してアクセステーブルデータメモリ1207に書込む(ステップS2305)。文字識別情報・オフセット情報変換データは分割に無関係であるが、符号化データ上のオフセットを示すグリフ番号・オフセット情報変換データは符号化されているグリフの数×分割の個数だけのデータをアクセスする情報を持っている。
以上の構成の具体例では、グリフ番号・オフセット情報変換データは、符号化された分割加工文字データに対応するデータの符号化データ上での位置を、グリフ番号から変換することを通して、文字画像データの符号化データ上での位置を特定している。さらに一般化すれば、グリフ情報・オフセット情報変換データとは、グリフ番号から、符号化された文字画像データの符号化データ上での位置を得るための情報であるといえる。実際、(符号化された)加工分割画像データごとでなく、個々の(符号化された)文字画像データに対応する部分ごとにまとめて符号化データを配置すれば、グリフ番号・オフセット情報変換データは、グリフ番号から符号化された文字画像文字画像データの符号化データ上での位置を直接得るための情報となる。なお、ここで、グリフ番号・オフセット情報変換データの作成方法について詳細に述べていないが、たとえば先頭から各分割に対応する符号化データをサーチして、加工分割文字画像の境目となる位置をオフセット情報として記録すればよいので、特定の方法には限定されないものとする。もちろん、復号時の処理を高速に行なうことのできる工夫をグリフ番号・オフセット情報変換データについて行なうことも考えられる。
そして、ステップS1301でロードされた画像データから得られたすべての分割画像データに対して処理が終了していれば(ステップS2306でYES)、処理はステップS1309に進み、そうでなければ(ステップS2306でNO)、ステップS2307は次の分割画像データに処理を移し、処理はステップS2305に戻る。
本実施の形態にかかる画像符号化装置で上述の処理が実行されることで、文字画像データに見られる、似たサイズのデータが、一定周期で配置されるという特徴を利用して、少ない計算量で高効率の符号化を行なうことができる。つまり、符号化対象の文字画像データのドット構成に対応した方向に文字画像データを分割することで、バイトの値の分布確率がより反映され、符号化効率を向上させることができる。
また、符号化データと内部文字コード、文字識別情報との対応を、サイズの小さいテーブルとして符号化データに付加することで、以下の説明する画像復号装置において、少ない計算量で復号することができる。
なお、以上の説明では、各文字画像データごとにライン方向に直交する分割を行ない、符号化するものとしたが、上記方法は本発明の1つの具体例であって、他の具体例として、ライン方向に直交する分割を行なって「分割画像データ」を作成してから、各文字画像データに対応する部分ごとに、ライン間の差分を取って「加工分割画像データ」を作成する方法も挙げられる。このような方法を採用した実施の形態も本発明のバリエーションの1つである。
また、本実施の形態では、画像データは文字画像データからなる、フォントデータであるものとしているが、本発明にかかる情報処理装置で処理対象とする画像データは文字画像データには限定されず、一定の大きさからなる、単位画像データが連続してなる画像データであればよい。特に、その場合、上記実施の形態における「文字画像データ」は「単位画像データ」に、「分割文字画像データ」は「分割単位画像データ」に、「加工分割文字画像データ」は「加工分割単位画像データ」に、など、それぞれ適切に置換えることで、文字画像データ以外の画像データを処理対象としたときの動作・構成の説明とされ得る。これは他の実施の形態でも同様である。
[第2の実施の形態]
文字画像データの2値画像に見られるさらなる特徴として、図26のように主に縦線から構成される文字画像データや、図27のように主に横線から構成される文字画像データがある。これらの特徴は、特に文字が漢字である場合に顕著である。
入力データが図26に示された文字画像データである場合、水平に配置されたワードごとの排他的論理和を算出すると、図28に示される出力データが得られる。図28に示されるように、図26に示されたような文字画像データの場合、排他的論理和が算出されると0ワード(すべてのビットが0のワード)になるワードが多い。そのため、排他的論理和によって情報が失われることなく0ワードの頻度を高めることができ、符号化効率を高めることができる。
一方、入力データが図27に示された文字画像データである場合、水平に配置されたワードごとの排他的論理和を算出しても、出力データは、図29に示されるように、上述のような、特定のワードの値の頻度を大きくする効果はない。
本発明の第2の実施の形態にかかる画像符号化装置は、異なる文字コードに対応する文字フォントデータの系列を、ワードの系列ごとに、ライン間差分を用いて符号化する装置であって、文字画像データの上記特徴を利用して符号化する。そのため、本発明の第2の実施の形態にかかる画像符号化装置は、符号化にあたって、符号化データのデータ量がより小さくなるように、文字画像データを回転させることを特徴とし、その点が第1の実施の形態にかかる画像符号化装置との相違点である。そこで、以下においては、主にその相違点について説明する。
図30は、本実施の形態にかかるPC3において画像符号化装置として機能し、画像符号化処理を行なうための機能構成の具体例を示すブロック図である。
図30を参照して、本実施の形態にかかる画像符号化装置の上記機能は、図2に示された第1の実施の形態にかかる画像符号化装置の上記機能に含まれる各機能に加えて、フラグデータメモリ2410を含んで構成される。
さらに、図31は、本実施の形態にかかる画像処理部1209の構成の具体例を示すブロック図である。図31を参照して、本実施の形態にかかる画像処理部1209は、画像演算部2701、第1文字画像データメモリ2702、第2文字画像データメモリ2703、第1分割文字画像データメモリ2704、第2分割文字画像データメモリ2705、第1加工分割文字画像データメモリ2706、第2加工分割文字画像データメモリ2707、および容量予測部2708を含んで構成され、各構成要素はデータバス2709を介して互いに、また外部に接続される。
本実施の形態においては、画像データメモリ1202に格納された画像データから、画像演算部2701によって1文字分の文字画像データが読出され、「第1文字画像データ」として、第1文字画像データメモリ2702に格納される。第1文字画像データメモリ2702に格納された第1文字画像データは、画像演算部2701によって、横方向のバイト境界で縦方向に分割され、「第1分割文字画像データ」として、第1分割文字画像データメモリ2704に格納される。
第1分割文字画像データメモリ2704に格納された第1分割文字画像データは、さらに、画像演算部2701によって、所定の向きに回転され、「第2文字画像データ」として、第2文字画像データメモリ2703に格納される。第2文字画像データメモリ2703に格納された第2文字画像データは、画像演算部2701によって、横方向のバイト境界で縦方向に分割され、「第2分割文字画像データ」として、第2分割文字画像データメモリ2705に格納される。ここでは「所定の向き」とは時計回りに90度とする。
画像データメモリ2409に格納されている1文字分の画像第1分割文字画像データメモリ2704に格納されている分割画像の排他的論理和を取り(以下「加工分割文字画像」と呼ぶことがある)、第1加工分割文字画像データメモリ2706に格納する。
第1分割文字画像データメモリ2704に格納されている第1分割文字画像データについて、画像演算部2701において排他的論理和が算出され、算出結果が「第1加工分割文字画像データ」として第1加工分割文字画像データメモリ2706に格納される。
同様に、第2分割文字画像データメモリ2705に格納されている第2分割文字画像データについて、画像演算部2701において排他的論理和が算出され、算出結果が「第2加工分割文字画像データ」として第2加工分割文字画像データメモリ2707に格納される。
容量予測部2708は、第1文字画像データメモリ2702に格納された第1文字画像データの符号化後の容量と、第2加工分割文字画像データメモリ2707に格納された第2加工分割文字画像データの符号化後の容量とを予測し、予想結果を比較する。容量予測部2708での比較結果に従って、第1加工分割文字画像データメモリ2706に格納されている1加工分割文字画像データ、または第2加工分割文字画像データメモリ2707に格納されている第2加工分割文字画像データが出力される。また、容量予測部2708での比較結果を示すフラグが画像演算部2701によってフラグデータメモリ2410に格納される。
図32は、第2の実施の形態にかかる画像符号化装置における符号化処理を示すフローチャートである。図32のフローチャートに示される処理もまた、CPU101がROM103等の記憶部に記憶されるプログラムを読出して実行し、コントローラ1201が図30等に示された各部を制御することによって実現される。なお、図32に示される第2の実施の形態における符号化処理は、図9のフローチャートに示された第2の実施の形態における符号化処理とほぼ同様であり、次の点が異なっている。すなわち、第1の実施の形態における符号化処理のステップS1303の処理およびステップS1304の処理に替えて、第2の実施の形態における符号化処理ではステップS2503の処理およびステップS2504の処理が実行される。また、以上の処理に加えて、ステップS2511の処理が実行される。
図33は、上記ステップS2503における画像データの分割処理を示すフローチャートである。
図33を参照して、始めに、画像演算部2701は、上記ステップS1301で画像データメモリ1202にロードされた画像データから1文字分の文字画像データを読出し、第1文字画像データを第1文字画像データメモリ2702に格納する(ステップS3701)。
次に、画像演算部2701は、第1文字画像データメモリ2702に格納された第1文字画像データを横方向のバイト境界によって縦方向に分割して第1分割文字画像データを生成し、第1分割文字画像データメモリ2704に格納する(ステップS3702)。ここでの分割方法は、先に第1の実施の形態において説明された方法と同様の方法でよい。
次に、画像演算部2701は、第1文字画像データメモリ2702に格納された第1文字画像データを時計回りに90度回転して第2文字画像データを生成し、第2文字画像データメモリ2703に格納する(ステップS3703)。
次に、画像演算部2701は、第2文字画像データメモリ2703に格納された第2文字画像データを横方向のバイト境界によって縦方向に分割して第2分割文字画像データを生成し、第2分割文字画像データメモリ2705に格納する(ステップS3704)。ここでの分割方法も、先に第1の実施の形態において説明された方法と同様の方法でよい。
以上で処理を終了し、処理をステップS2504に進める。
図34は、上記ステップS2504における排他的論理和の算出処理を示すフローチャートである。
図34を参照して、始めに、画像演算部2701は、上記ステップS3702で第1分割文字画像データメモリ2704に格納された第1分割文字画像データについて排他的論理和を算出し、第1加工分割文字画像データを第1加工分割文字画像データメモリ2706に格納する(ステップS2801)。排他的論理和の算出方法は、先に第1の実施の形態において説明された方法と同様の方法でよい。
ステップS1301でロードされた画像データから得られたすべての第1分割文字画像データについて排他的論理和を算出する処理が終了していれば(ステップS2802でYES)、処理はステップS2803に進み、処理していなければ(ステップS2802でNO)、処理はステップS2801に戻る。
ステップS2803において、容量予測部2708は、第1文字画像データメモリ2702に格納された第1文字画像データの符号化後の容量を予測する(ステップS2803)。ステップS2803での予測方法は上記ステップS1306での符号化方式と整合性が取れていればよく、本発明において特定の方法に限定されない。具体例として、ここでは、上記ステップS1306でエントロピー符号化方式が採用されることより、第1文字画像データメモリ2702に格納された第1文字画像データから得られる第1加工分割文字画像データのエントロピーを合計する方法が挙げられる。予測すべきターゲットの値は、ステップS2803での予測方法として、個々の第1加工分割文字画像データを符号化することによる符号データ量の増加量(ここでは「限界符号量」と呼ぶ)であるが、本具体例では、一塊のデータとして符号化される範囲が加工分割文字画像データではなく、これを直接算出することが容易でないため、代わりに第1加工分割文字画像データのエントロピー予測値を用いているのである。いずれにしろ、重要なのは、ここで用いる予測値が上記ステップS1306での符号化方式と整合性が取れている(予測値がターゲットの値と十分に近いという根拠がある)ことである。本具体例では、符号化方法として、ハフマン符号化を用いているので、その限界符号量の予測値としてエントロピーを用いることで、十分に限界符号量と近い値が得られるという根拠があると言える。もちろん、予測すべきターゲットの値(限界符号量)が容易に得られるような符号化方法であれば、限界符号量を用いてもよく、本発明のバリエーションであることにも変わりはない。
次に、画像演算部2701は、第2分割文字画像データメモリ2705に格納されている第2分割文字画像データの排他的論理和を算出し、得られた第2加工分割文字画像データを第2加工分割文字画像データメモリ2707に格納する(ステップS2804)。
ステップS1301でロードされた画像データから得られたすべての第2分割文字画像データについて排他的論理和を算出する処理が終了していれば(ステップS2805でYES)、処理はステップS2806に進み、処理していなければ処理はステップS2804に戻る。
ステップS2806において、容量予測部2708は、第2加工分割文字画像データメモリ2707に格納された第2加工分割文字画像データの符号化後の容量を予測する。ここでの予測方法はステップS2803での予測方法と同じ方法であり、上記ステップS1306での符号化方式と整合性が取れた方法であればよい。限界符号量とその予測とに関してすでに説明したこともそのまま該当する。
次に、容量予測部2708は、ステップS2803で得られた第1文字画像データの符号化後の容量の予測値と、ステップS2806で得られた第2加工分割文字画像データの符号化後の容量の予測値とを比較し、後者が大きければ(ステップS2807でYES)、第2加工分割文字画像データメモリ2707に格納されている第2加工分割文字画像データ、つまり回転後の画像データを出力し(ステップS2808)、そうでなければ(ステップS2807でNO)、第1加工分割文字画像データメモリ2705に格納されている第1加工分割文字画像データ、つまり回転前の画像データを出力する(ステップS2809)。
次に、画像演算部2701は、ステップS2807での判定結果、つまり、ステップS2808とステップS2809とのいずれの処理が実行されたかを示すフラグをフラグデータメモリ2410に格納する(ステップS2810)。フラグの値としては、たとえば、ステップS2803で得られた第1文字画像データの符号化後の容量の予測値が大きいことを表わす「1」、そうでないことを表わす「0」とすることができる。ステップS2810では文字ごとにフラグの値が決定される。フラグデータメモリ2708には、文字ごとのフラグが、アクセステーブルデータメモリ2407に格納されているアクセステーブルデータ、および符号化テーブルデータメモリ2405に格納されている符号化データと対応付けられて格納される。具体的には、フラグ、アクセステーブルデータ、および符号化データが処理の順序に蓄積されることでも対応付けられる。
本実施の形態にかかる画像符号化装置で上述の処理が実行されることで、特に文字が漢字である文字画像データに見られる、主に縦線から構成される、または主に横線から構成されるという特徴を利用して、少ない計算量で高効率の符号化を行なうことができる。つまり、符号化対象の文字画像データが、図27に示された文字画像データのように、そのまま排他的論理和を算出しても図29に示されたように特定のワードの値の頻度を大きくする効果はない文字画像データである場合には、図35のように90度回転して排他的論理和が算出される。その結果、出力データは図36に示されるようになり、ゼロの値をとるバイトの頻度を増やすことができる。このため、エントロピー符号化が実行されると、元の画像データの情報を失うことなく(可逆性を損なうことなく)、値の分布を特定の値に集中させてから符号化でき、符号化効率の向上に寄与する。
<2.画像復号装置>
[第3の実施の形態]
図1は、本実施の形態にかかる画像復号装置を搭載するテキスト処理装置としての携帯電話1のハードウェア構成の具体例を示す図であり、一般的な携帯電話のハードウェア構成の具体例を示すブロック図である。
図1を参照して、携帯電話1は、ユーザとのインタフェースである入出力部140と、CPU(Central Processing Unit)等から構成されて、当該装置全体を制御する制御部120と、他の装置と通信するための通信部110と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などから構成されて、制御部120において実行されるプログラムや、そのプログラムの中間データおよび他のコンピュータから受信したデータ等を記憶する記憶部130とを含んで構成される。
通信部110は、図示されない基地局を介して通信を行ない、他の携帯電話などの装置にデータの送受信を行なう。
さらに上述の入出力部140は、「1」、「2」などの数字ボタンおよび「R」、「L」などの方向ボタンなどを含むキーコード入力デバイス(キー)142と、ユーザに情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイ144と、音声を入力するマイクロフォン146と、音声を出力するスピーカ148と、画像を撮影して入力するカメラ149とを含む。
本実施の形態にかかる画像復号装置は、携帯電話1のハードウェア、および記憶部130に記憶され制御部120により実行されるソフトウェアにより構成され、後述する画像復号処理を行なうための機能は、制御部120が記憶部130に記憶されるプログラムを読出して実行することによって、主に制御部120に形成される。または、上記機能の少なくとも一部は携帯電話1のハードウェアによって構成されてもよい。なお、図1に示した携帯電話1の携帯電話機としての通常の動作は周知である。
図37は本実施の形態にかかる画像復号装置を搭載するテキスト処理装置のハードウェア構成の概略図であり、図1に示された本実施の形態にかかる画像復号装置を搭載する携帯電話1のハードウェア構成を概略化したブロック図である。
図37を参照して、テキスト処理装置は、入出力部140に相当する指示装置4600、制御部120などに相当するコントローラ4601、記憶部130の所定領域に相当するテキストデータメモリ4602、画像復号装置4603、ディスプレイ144に相当する表示装置4604、および記憶部130に相当する記憶装置4606を含んで構成され、各要素はデータバス4605によって接続される。
テキストデータメモリ4602には、テキストデータが、各文字の文字識別情報として格納されている。ここでは、文字識別情報は、第1の実施の形態と同様に、文字コードと書体識別情報とを含むものとする。通常、書体は頻繁に変更されるものではないので、テキストデータ上で直前の文字と同じ書体を用いているときには、書体識別情報は省略しておき、直前の文字から書体が変更されているときのみ書体識別情報を付加するようにしてもよい。
記憶装置4605はコントローラ4601で実行されるプログラムや、その他のデータを記憶する。また、テキストデータメモリ4602は、記憶装置4605上に構成されてもよい。
コントローラ4601は、指示装置4600からの指示を受取ると記憶装置4605に記憶されるプログラムを読出して実行し、画像復号装置4603に復号処理を実行させるよう制御する。画像復号装置4603は、指示装置4600からの指示信号に応じてコントローラ4601から文字識別情報が与えられるごとに、対応するグリフを復号する処理を実行する。つまり、本実施の形態にかかる画像復号装置は、テキスト処理装置のハードウェア、および記憶装置4606に記憶されコントローラ4601により実行されるソフトウェアにより構成される。また、後述する画像復号処理を行なうための機能は、コントローラ4601が記憶装置4606に記憶されるプログラムを読出して実行することによって形成される。または、上記機能の少なくとも一部はテキスト処理装置のハードウェアによって構成されてもよい。
図38は本実施の形態にかかるテキスト処理装置での画像復号処理を示すフローチャートである。図38のフローチャートに示される処理は、コントローラ4601が記憶装置4606に記憶されるプログラムを読出して実行し、図37に示された各部を制御することによって実現される。
図38を参照して、始めに、コントローラ4601は、指示装置4600からの指示信号に従ってテキストデータメモリ4602から1文字分の文字識別情報を読出す(ステップS4701)。画像復号装置4603は、ステップS4701で読出された文字識別情報に対応するグリフを復号する(ステップS4702)。復号に成功すると(ステップS4703でYES)、処理はステップS4704に進み、そうでなければ(ステップS4703でNO)、処理はステップS4705に進む。
ステップS4704で、コントローラ4601は、上記ステップS4702で復号されたグリフを表示装置4604に対して出力し、表示するための表示信号を生成させる(ステップS4704)。
テキストデータメモリ4602にあるすべての文字が処理されていれば(ステップS4705でYES)処理が終了し、そうでなければ処理はステップS4701に戻る。
図39は、本実施の形態にかかるテキスト処理装置である携帯電話1において画像復号装置4603として機能し、上記ステップS4702の画像復号処理を行なうための機能構成の具体例を示すブロック図である。本実施の形態にかかる画像復号装置は、第1の実施の形態にかかる画像符号化装置によって符号化された符号化データである文字フォントデータにアクセスして、必要なフォントデータを復号する。
図39を参照して、画像復号装置の上記機能は、コントローラ3301、符号化データメモリ3302、エントロピー符号復号部3303、加工分割文字画像データメモリ3304、アクセステーブルデータ変換部3305、アクセステーブルデータメモリ3306、画像処理部3307、および文字画像データメモリ3308を含んで構成され、それぞれの構成要素は、データバス3309を介して互いに、また外部に接続される。
さらに、図40は、画像処理部3307の構成の具体例を示すブロック図である。図40を参照して、画像処理部3307は、画像演算部4801、文字画像データメモリ4802、および分割文字画像データメモリ4803を含んで構成され、各構成要素はデータバス4804を介して互いに、また外部に接続される。
さらに、図41は、アクセステーブルデータ変換部3305の構成の具体例を示すブロック図である。図41を参照して、アクセステーブルデータ変換部3305は、文字識別情報・グリフ番号変換部5101、およびグリフ番号・オフセット情報変換部5102を含んで構成され、各構成要素はデータバス5103を介して互いに、また外部に接続される。
符号化データメモリ3302、およびアクセステーブルデータメモリ3306は、記憶装置4604の所定領域で構成され、各々、第1の実施の形態にかかる画像符号化装置にて生成された符号化データ、およびアクセステーブルデータを記憶する。
アクセステーブルデータ変換部3305の文字識別情報・グリフ番号変換部5101は、コントローラ3301から受取った文字識別情報に基づいて内部文字コードを取得する。ここでの取得方法は、第1の実施の形態における取得方法と同様の方法が用いられ得る。また、文字識別情報・グリフ番号変換部5101は、アクセステーブルデータメモリ3306に格納されるアクセステーブルデータを参照し、内部文字コードに対応するグリフ番号を特定して、文字識別情報をグリフ番号に変換する。変換されたグリフ番号は、さらにアクセステーブルデータ変換部3305のグリフ番号・オフセット情報変換部5102によってオフセット情報に変換され、エントロピー符号復号部3303に入力される。
エントロピー符号復号部3303は、アクセステーブルデータ変換部3305から入力された、符号化データ上での位置を特定する情報であるオフセット情報を用い、符号化データメモリ3302に格納された符号化データ上の、復号対象の文字識別情報に対応した分割文字画像データに対応する部分にアクセスする。そして、その部分の符号化データ(つまり、オフセット情報によって特定された位置にあるデータ)を復号し、「加工分割文字画像データ」として加工分割文字画像データメモリ3304に格納する。加工分割文字画像データメモリ3304もまた、記憶装置4604の所定領域で構成され、復号されたデータを記憶する。
画像処理部3307の画像演算部4801は、加工分割文字画像データメモリ3304に格納された加工分割文字画像データのうちの1つのデータについての排他的論理和を算出し、「分割文字画像データ」として分割文字画像データメモリ4803に格納する。分割文字画像データメモリ4803もまた、記憶装置4604の所定領域で構成され、分割文字画像データを記憶する。
ここでは、第1の実施の形態における差分の算出と同様に、出力データである分割文字画像データの0ライン目は、入力データである加工分割文字画像データから取出した0ライン目をそのまま用いる。また、1ライン目以降は、入力データである加工分割文字画像データのnライン目と、分割文字画像データのすでに復元されている(n−1)ライン目との排他的論理和を、出力データである分割文字画像データのnライン目の値とする。この処理を順次行なうことで、画像処理部3307において加工分割文字画像データから分割文字画像データが復元される。
この処理で分割文字画像データが復元できるのは、排他的論理和を取るという操作が、それ自身の逆変換となっているからである。すなわち、
C=A^B
であれば
B=A^C
が成り立つためである。
したがって、n≧1について、第1の実施の形態に示された、
(加工分割文字画像データのnライン目)=(分割文字画像データの(n−1)ライン目)^(分割文字画像データのnライン目)
という関係から、
(分割文字画像データのnライン目)=(分割文字画像データの(n−1)ライン目)^(加工分割文字画像データのnライン目)
が成り立つ。つまり、分割文字画像データの第(n−1)ラインの値と加工分割文字画像データの第nラインの値とを用いて、分割文字画像データの第nラインの値が算出できる。
n=0については、これも第1の実施の形態に示されたように、
(加工分割文字画像データのnライン目)=(分割文字画像データのnライン目)
であるため、加工分割文字画像データの0ライン目をそのまま分割文字画像データにコピーすれば復元できる。
もちろん、符号化側での処理が、隣接するライン間の排他的論理和ではなくても、元の画像データの情報を失わない(可逆性を損なわない)変形であれば、これに対応した復号側の処理を行なって加工分割文字画像データから分割文字画像データを得ることが可能である。
分割文字画像データメモリ4802に格納された分割文字画像データは画像処理部3307の画像演算部4801において統合されて、元の文字画像データが生成される。生成された文字画像データは文字画像データメモリ4802に格納される。文字画像データメモリ4802に格納された文字画像データは、画像演算部4801によって、文字画像データメモリ3308に格納される。文字画像データメモリ4802,3308もまた、記憶装置4604の所定領域で構成され、復号処理の結果得られた文字画像データを記憶する。
図42は、上記ステップS4702での、画像復号装置で実行される復号処理を示すフローチャートである。なお、当該画像復号装置を搭載するテキスト処理装置のように、当該画像復号装置を利用する装置を、以下の説明で「本体モジュール」と称する。
図42を参照して、始めに、画像復号装置のコントローラ3301は、テキスト処理装置のコントローラ4601より文字識別情報を受取る(ステップS3401)。ステップS3401で取得された文字識別情報は、アクセステーブルデータ変換部3305によってグリフ番号に変換される(ステップS3402)。
ステップS3402において文字識別情報の変換に成功すれば(ステップS3403でYES)、処理はステップS3405に進み、そうでない場合には(ステップS3403でNO)、処理はステップS3404に進む。ステップS3404においてコントローラ3301は、本体モジュールに、復号に成功しなかったことを知らせるエラー値を返す(ステップ3404)。エラー値が返された場合は、本体モジュールは、要求したグリフの代わりにスペースを表示する、代替となる文字を表示する、など適宜処理を実行すればよい。
ステップS3405においては、ステップS3402で変換されたグリフ番号は、アクセステーブル変換部3305によってオフセット情報に変換される(ステップS3405)。
次に、エントロピー符号復号部3303は、上記ステップS3405で変換されたオフセット情報を用いて、符号化データメモリ3302に格納された符号化データ上の、上記ステップS3401で取得された文字識別情報に対応した加工分割文字画像データに対応する部分にアクセスして、その部分の符号化データを復号する(ステップS3406)。そして、復号して得られた加工分割文字画像データを加工分割文字画像データメモリ3304に格納する。
上記ステップS3401で取得された文字識別情報に対応したすべての加工分割文字画像データに対する処理が終了すると(ステップS3407でYES)、処理はステップS3408に進み、そうでなければ(ステップS3407でNO)、処理はステップS3405に戻る。
ステップS3408で、画像処理部3307は、上記ステップS3406で復号された加工分割文字画像データの排他的論理和を算出し、分割文字画像データを得る。次いで、画像処理部3308が、ステップS3408で得られた分割文字画像データを統合して、元の文字画像データを作成する(ステップS3409)。作成された文字画像データは文字画像データメモリ3308に格納され、処理が終了する。
図43は、上記ステップS3402における、グリフ番号への変換処理を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態と同様に、アクセスデータメモリ3306に格納されているアクセステーブルデータは、図8に示されたように、文字識別情報・グリフ番号変換データ1401と、グリフ番号・オフセット情報変換データ1402とを含み、さらに文字識別情報・グリフ番号変換データ1401は、図19に示されたように、ステータステーブル1501、第1補助テーブル1502、および第2補助テーブル1503を含むものとする。以下の説明においては、画像復号装置のアクセスデータメモリ3306に図8,図19に示されたアクセステーブルデータが格納されているものとする。
図43を参照して、始めに、文字識別情報・グリフ番号変換部5101は、上記ステップS3401で取得された文字識別情報に基づいて、対象の文字について内部文字コードを取得する(ステップS5201)。この取得方法については、第1の実施の形態における取得方法(ステップS2301)と同様である。
次に、文字識別情報・グリフ番号変換部5101は、アクセスデータメモリ3306に格納されているステータステーブル1501にアクセスし(ステップS5202)、上記ステップS5201で取得された内部文字コードについてステータステーブル1501で規定された値を読出す。ステータステーブル1501で規定された値が「0」であれば(ステップS5203でYES)処理はステップS5205に進み、ステータステーブル1501で規定された値が「2」であれば(ステップS5203でNO、かつステップS5204でYES)処理はステップS5207に進み、そうでなければ、つまり規定された値が「1」であれば(ステップS5203でNO、かつステップS5204でNO)、処理はステップS5206に進む。
ステップS5205においては、つまり上記ステップS5201で取得された内部文字コードに対応するステータステーブル1501で規定された値が「0」であれば、その内部文字コードに対応するグリフがないことが規定されているため、文字識別情報・グリフ番号変換部5101は、エラーを返し、処理を上記ステップS3403に進める。
ステータステーブルにて、「1」または「2」が規定された内部文字コードに対しては、対応するグリフ番号を取得する必要がある。
ステータステーブルにて「1」が規定された内部文字コードに対しては、今までの復号処理において「1」が規定された内部文字コードがいくつあったかを調べて、得られた結果をグリフ番号とする。図23に示されたように、第1補助テーブル1502には、内部文字コードのいくつかについて対応するグリフ番号が記載されているため、このようなアクセスを高速にすることができる。
ステップS5206においては、つまり上記ステップS5201で取得された内部文字コードに対応するステータステーブル1501で規定された値が「1」であれば、文字識別情報・グリフ番号変換部5101は、第1補助テーブル1502とステータステーブル1501とから上記ステップS5201で取得された内部文字コードに対応するグリフ番号を特定して、処理を上記ステップS3403に進める。グリフ番号を特定する具体的な方法としては、文字識別情報・グリフ番号変換部5101は、第1補助テーブル1502から、その内部文字コードより大きくない、最も近い内部文字コードを抽出して、抽出された内部文字コードに対応するグリフ番号を特定する。そして、抽出された内部文字コードから、上記ステップS5201で取得された内部文字コードまでステータステーブル1501で「1」が規定されている内部文字コード数を数え、上記ステップS5201で取得された内部文字コードのグリフ番号とする。
具体的に、上記ステップS5201で取得された内部文字コードが、図22のステータステーブルにおいて内部文字コード「11」に対応するグリフ番号が「8」と記述されている、「11」であるものとする。上記ステップS5206で文字識別情報・グリフ番号変換部5101は、図23の第1補助テーブル1502から、まず「11」を超えない中で、最も「11」に近い値として「10」を抽出し、内部文字コード「10」に対応するグリフ番号「7」を特定する。これはグリフ番号の概算値を得ていることになる。そして、図22のステータステーブルを参照して、内部文字コードの10番目から1つ先までの、ステータステーブル1501で「1」が規定されている内部文字コード数「8」をカウントすることで、内部文字コード「11」に対応するグリフ番号「8」を得る。これは、図22のステータステーブル1501から得られるグリフ番号「8」と一致する。
また、ステップS5207においては、つまり上記ステップS5201で取得された内部文字コードに対応するステータステーブル1501で規定された値が「2」であれば、文字識別情報・グリフ番号変換部5101は、第2補助テーブル5303を参照して、その内部文字コードに対応するグリフ番号を特定し、処理を上記ステップS3403に進める。
なお、上述の文字識別情報・グリフ番号変換部5101で用いられる文字識別情報・グリフ番号変換データは1つの具体例であって、ここで生成される変換データは上述のような文字識別情報・グリフ番号変換データには限定されない。ここでのポイントは、文字識別情報(またはそこから一意に決定される内部文字コード)とグリフ番号またはグリフとの対応関係が1対1であるか、そうでないか(あるいはグリフ番号またはグリフがいくつの文字識別情報に対応するか、逆に文字識別情報がいくつのグリフ番号またはグリフに対応するか)を示すデータを保持し、それによって高速に、文字識別情報(または内部文字コード)とグリフ番号またはグリフとの対応関係が1対1であるかどうかを判定し、その判定結果に応じて異なるテーブルを参照するように構成することで、文字識別情報・グリフ番号変換データのために必要となるデータ容量を小さく保ちながら、文字識別情報(または内部文字コード)を高速にグリフ番号に変換する(グリフデータを特定する)ことができるようにした点にある。具体的には、本実施の形態では、文字識別情報がグリフと1対1対応しているかどうかをステータステーブル1501へのアクセスによって判定し、1対1対応している場合には第1補助テーブル1502を参照し、そうでない場合には第2補助テーブル1503を参照するようにしている。さらにその第1補助テーブル1502は、文字識別情報(または内部文字コード)とグリフ番号との対応テーブルのサブセットとなっており、画像復号装置は、この第1補助テーブル1502をアクセスして、グリフ番号の概算値を得て、この概算値を用いることによって、第1補助テーブル1502を用いないときと比較して、少ない回数のステータステーブル1501へのアクセスにより真のグリフ番号を得ることができるようになっているのである。
図44は、上記ステップS3408における排他的論理和の算出処理を示すフローチャートである。
図44を参照して、始めに、画像演算部4801は、上記ステップS3406で加工分割文字画像データメモリ3304に格納された加工分割文字画像データの1つのデータについて排他的論理和を算出し、分割文字画像データを分割文字画像データメモリ4803に格納する(ステップS4901)。先述のように、符号化されたデータの排他的論理和を算出する処理は、データ符号化時の排他的論理和を算出する処理の逆向きの処理に該当するため、結果として復号する処理となり、符号化前の分割文字画像データが復元される。
上記ステップS3401で取得された文字識別情報に対応したすべての加工分割文字画像データに対する排他的論理和を算出する処理が終了すると(ステップS4902でYES)、処理は上記ステップS3409に進める。そうでなければ(ステップS4902でNO)、処理はステップS4901に戻る。
図45は、上記ステップS3409における、分割文字画像データの統合処理を示すフローチャートである。
図45を参照して、始めに、画像演算部4801は、上記ステップS3408の処理が実行された結果として分割文字画像データメモリ4802に格納されている分割文字画像データを統合して、文字画像データメモリ4802に格納する(ステップS5001)。そして、画像演算部4801は、文字画像データメモリ4802に格納された文字画像データを読出して文字画像データメモリ3308に出力し、文字画像データメモリ3308に格納する(ステップS5002)。以上で、処理を終了する。
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態にかかる画像復号装置は、上記第2の実施の形態にかかる画像符号化装置において符号化された符号化データを復号する装置である。
図46は本実施の形態にかかるテキスト処理装置において画像復号装置として機能し、画像復号処理を行なうための機能構成の具体例を示すブロック図である。
図46を参照して、本実施の形態にかかる画像復号装置の上記機能は、図39に示された第3の実施の形態にかかる画像復号装置の上記機能に含まれる各機能に加えて、フラグデータメモリ3610を含んで構成される。
フラグデータメモリ3610は、記憶装置4604の所定領域で構成され、第2の実施の形態にかかる画像符号化装置にて生成されたフラグデータを予め記憶する。
第3の実施の形態にかかる画像復号装置における復号処理は、第2の実施の形態において図42に示された復号処理と同様である。
図47は、本実施の形態での、上記ステップS3409における、分割文字画像データの統合処理を示すフローチャートである。
図47を参照して、本実施の形態にかかる画像処理部3307の画像演算部4801は、分割文字画像データメモリ4803に格納されている分割文字画像データを統合して、文字画像データメモリ4802に格納する(ステップS5401)。
画像演算部4801は、フラグデータメモリ3610格納されているフラグデータのうち、上記ステップS5401での処理対象の文字画像データに対応するフラグの値を参照する(ステップS5402)。フラグの値が「0」であれば、つまり回転後の画像データが符号化処理されている場合には(ステップS5402でNO)処理はステップS5403に進み、フラグの値が「1」であれば、つまり回転前の画像データが符号化処理されている場合には(ステップS5402でYES)ステップS5403をスキップして、処理がステップS5404に進む。
ステップS5403では、画像演算部4801は、文字画像データメモリ3502に格納された文字画像データを90度回転された後に、文字画像データメモリ3502に再度格納する(ステップS5403)。なお、ステップS5403では、画像演算部4801は、第2の実施の形態において画像演算部2701が、第1文字画像データに対して行なった回転(ステップS3703)の逆方向に文字画像データを回転させるものとする。したがって、第2の実施の形態にかかる画像符号化装置で文字画像データを時計回りに90度回転したことと対応して、ここではその逆向き、すなわち反時計回りに90度回転する(「時計回りに−90度」と表現してもよい。)ことになる。つまり、一般化すると、ここで実行される処理は、符号化時に文字画像データに施した変換(ここでは回転処理)の影響を打ち消すような、逆変換を施す処理である。
画像演算部4801は、上記ステップS5401または上記ステップS5403で文字画像データメモリ4802に格納された文字画像データを読出して文字画像データメモリ3308に出力し、文字画像データメモリ3308に格納する(ステップS5404)。以上で、処理を終了する。
さらに、上述の画像符号化処理および/または画像復号処理をコンピュータに実行させるプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーションシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
携帯電話1のハードウェア構成の具体例を示す図である。 第1の実施の形態にかかる画像符号化装置の機能構成の具体例を示すブロック図である。 画像処理部1209の構成の具体例を示すブロック図である。 アクセステーブルデータ生成部1206の構成の具体例を示すブロック図である。 文字画像データの具体例を表わす図である。 画像データメモリ1202に格納される画像データの具体例を示す図である。 文字識別情報・グリフ番号対応ルールの具体例を表わす図である。 アクセステーブルデータの具体例を表わす図である。 第1の実施の形態にかかる符号化処理を示すフローチャートである。 ステップS1303における画像データの分割処理を示すフローチャートである。 文字画像データの具体例を表わす図である。 分割文字画像データの具体例を表わす図である。 分割文字画像データの具体例を表わす図である。 文字画像データの具体例を表わす図である。 文字画像データの配置を説明する図である。 ステップS1304における排他的論理和の算出処理を示すフローチャートである。 加工分割文字画像データの具体例を表わす図である。 ステップS1308におけるアクセステーブルの生成処理を示すフローチャートである。 文字識別情報・グリフ番号変換データの具体例を表わす図である。 文字コードと内部文字コードとの対応の具体例を表わす図である。 文字コードと書体識別情報とから内部文字コードに変換する技術を説明する図である。 ステータステーブルの具体例を表わす図である。 第1補助テーブルの具体例を表わす図である。 ステータステーブルの具体例を表わす図である。 第2補助テーブルの具体例を表わす図である。 文字画像データの特徴を説明する図である。 文字画像データの特徴を説明する図である。 文字画像データの排他的論理和の算出結果を説明する図である。 文字画像データの排他的論理和の算出結果を説明する図である。 第2の実施の形態にかかる画像符号化装置の機能構成の具体例を示すブロック図である。 画像処理部1209の構成の具体例を示すブロック図である。 第2の実施の形態にかかる符号化処理を示すフローチャートである。 ステップS2503における画像データの分割処理を示すフローチャートである。 ステップS2504における排他的論理和の算出処理を示すフローチャートである。 回転操作を説明する図である。 文字画像データの排他的論理和の算出結果を説明する図である。 テキスト処理装置のハードウェア構成の概略図である。 テキスト処理装置での画像復号処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態にかかる画像復号装置の機能構成の具体例を示すブロック図である。 画像処理部3307の構成の具体例を示すブロック図である。 アクセステーブルデータ変換部3305の構成の具体例を示すブロック図である。 ステップS4702での、画像復号装置で実行される復号処理を示すフローチャートである。 ステップS3402における、グリフ番号への変換処理を示すフローチャートである。 ステップS3408における排他的論理和の算出処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態での、ステップS3409における、分割文字画像データの統合処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態にかかる画像復号装置の機能構成の具体例を示すブロック図である。 第4の実施の形態での、ステップS3409における、分割文字画像データの統合処理を示すフローチャートである。 PC3のハードウェア構成の具体例を示す図である。 加工分割文字画像データの追加を説明する図である。 加工分割文字画像データの追加を説明する図である。 加工分割文字画像データの追加を説明する図である。 加工分割文字画像データの追加を説明する図である。
符号の説明
1 携帯電話、2 記録媒体、3 PC、101 CPU、103 ROM、105 RAM、107 ハードディスクドライブ、109 読取部、110 通信部、111 入力部、113 通信部、115 表示部、120 制御部、130 記憶部、140 入出力部、142 キーコード入力デバイス、144 ディスプレイ、146 マイクロフォン、148 スピーカ、149 カメラ、1201 コントローラ、1202 画像データメモリ、1203 加工分割画像データメモリ、1204 エントロピー符号化部、1205 符号化データメモリ、1206 アクセステーブルデータ生成部、1207 アクセステーブルデータメモリ、1208 文字識別情報・グリフ番号対応ルールメモリ、1209 画像処理部、1210 データバス、2201 文字識別情報・グリフ番号変換データ生成部、2202 グリフ番号・オフセット情報変換データ生成部、2203 データバス、2410 フラグデータメモリ、2701 画像演算部、2702 第1文字画像データメモリ、2703 第2文字画像データメモリ、2704 第1分割文字画像データメモリ、2705 第2分割文字画像データメモリ、2706 第1加工分割文字画像データメモリ、2707 第2加工分割文字画像データメモリ、2708 容量予測部、2709 データバス、3301 コントローラ、3302 符号化データメモリ、3303 エントロピー符号復号部、3304 加工分割文字画像データメモリ、3305 アクセステーブルデータ変換部、3306 アクセステーブルデータメモリ、3307 画像処理部、3308 文字画像データメモリ、3309 データバス、3610 フラグデータメモリ、3801 画像演算部、3802 文字画像データメモリ、3803 分割文字画像データメモリ、3804 加工分割文字画像データメモリ、3805 データバス、4600 指示装置、4601 コントローラ、4602 テキストデータメモリ、4603 画像復号装置、4604 表示装置、4606 記憶装置、4605 データバス、4801 画像演算部、4802 文字画像データメモリ、4803 分割文字画像データメモリ、5101 文字識別情報・グリフ番号変換部、5102 グリフ番号・オフセット情報変換部、5103 データバス。

Claims (19)

  1. 連続する第nラインおよび第(n−1)ラインを含む画像データから単位画像データを読出す読出手段と、
    前記単位画像データを、前記ライン方向に直交する方向に分割し、分割単位画像データを生成する画像分割手段と、
    前記分割単位画像データに含まれる前記第nラインの値と前記第(n−1)ラインの値との差分を算出し、前記差分を前記第nラインの値とした加工分割単位画像データを生成する加工分割単位画像データ作成手段と、
    前記加工分割単位画像データを符号化し、符号化データを生成する符号化手段とを備える、画像符号化装置。
  2. 前記単位画像データを特定する情報と、前記符号化データ上の前記単位画像データに対応する位置との対応を示すアクセステーブルを生成するアクセステーブル生成手段をさらに備える、請求項1に記載の画像符号化装置。
  3. 前記単位画像データは文字画像データであり、
    前記単位画像データを特定する情報は文字識別情報である、請求項2に記載の画像符号化装置。
  4. 前記文字識別情報は、文字コード、または文字コードおよび書体識別情報を含む、請求項3に記載の画像符号化装置。
  5. 前記文字識別情報とグリフとの対応を取得する取得手段をさらに備え、
    前記アクセステーブル生成手段は、
    前記文字画像データの文字識別情報から内部文字コードを取得する手段と、
    取得された前記内部文字コード、および取得された前記文字識別情報とグリフとの対応より、前記内部文字コードに対応するグリフを特定する手段と、
    特定された前記グリフより、前記符号化データ上の前記文字画像データに対応する位置を特定する手段とを含む、請求項3に記載の画像符号化装置。
  6. 前記単位画像データから得られる第1分割単位画像データから得られる第1加工分割単位画像データの、前記符号化後のデータ量を算出する算出手段と、
    前記単位画像データを90度回転させて回転画像データを生成する回転手段と、
    前記回転画像データを前記ライン方向に分割して得られる第2分割単位画像データについて、前記第2分割単位画像データに含まれる前記第nラインの値と前記第(n−1)ラインの値との差分を算出し、前記差分を前記第nラインの値とした第2加工分割単位画像データの、前記符号化後のデータ量を予測する予測手段とをさらに備え、
    前記符号化手段は、前記第1加工分割単位画像データと前記第2加工分割単位画像データとのうち、前記符号化後のデータ量が小さい方の加工分割単位画像データを符号化する、請求項1に記載の画像符号化装置。
  7. 前記符号化手段において、前記第1加工分割単位画像データと前記第2加工分割単位画像データとのいずれの加工分割単位画像データを符号化したのかを示す情報を生成する手段をさらに備える、請求項6に記載の画像符号化装置。
  8. 前記画像分割手段は、前記単位画像データを、前記ライン方向にワード単位の長さとなるように分割する、請求項1に記載の画像符号化装置。
  9. 単位画像データを特定する情報を取得する取得手段と、
    単位画像データを特定する情報と、符号化データ上の前記単位画像データに対応する位置との対応を示すアクセステーブルにアクセスし、取得された前記単位画像データを特定する情報に対応した、前記符号化データ上の位置を特定する特定手段と、
    前記符号化データ上の、特定された前記位置にあるデータを復号して、複数の加工分割単位画像データを生成する復号手段と、
    各々の分割単位画像データの第(n−1)ラインの値と、各々の前記加工分割単位画像データの第nラインの値とを用いて、各々の前記分割単位画像データの第nラインの値を算出し、前記複数の加工分割単位画像データから、各々、分割単位画像データを生成する作成手段と、
    前記作成手段で前記複数の加工分割単位画像データから作成された複数の前記分割単位画像データを統合して前記単位画像データを生成する統合手段とを備える、画像復号装置。
  10. 前記単位画像データが符号化時に90度回転されたものであるか否かを示す情報にアクセスし、前記単位画像データが符号化時に90度回転されたものである場合、前記単位画像データを前記符号化時の前記回転の向きに対して逆向きに90度回転させる手段をさらに備える、請求項9に記載の画像復号装置。
  11. 請求項9または10に記載の画像復号装置を搭載する、携帯電話。
  12. 画像符号化装置において画像データを符号化する方法であって、
    前記画像データは、連続する第nラインおよび第(n−1)ラインを含み、
    前記画像データから単位画像データを読出す読出ステップと、
    前記単位画像データを、前記ライン方向に直交する方向に分割し、分割単位画像データを生成する画像分割ステップと、
    前記分割単位画像データに含まれる前記第nラインの値と前記第(n−1)ラインの値との差分を算出し、前記差分を前記第nラインの値とした加工分割単位画像データを生成する加工分割単位画像データ作成ステップと、
    前記加工分割単位画像データを符号化し、符号化データを生成する符号化ステップとを備える、画像符号化方法。
  13. 前記単位画像データから得られる第1分割単位画像データから得られる第1加工分割単位画像データの、前記符号化後のデータ量を算出する算出ステップと、
    前記単位画像データを90度回転させて回転画像データを生成する回転ステップと、
    前記回転画像を前記ライン方向に分割して得られる第2分割単位画像データについて、前記第2分割単位画像データに含まれる前記第nラインの値と前記第(n−1)ラインの値との差分を算出し、前記差分を前記第nラインの値とした第2加工分割単位画像データの、前記符号化後のデータ量を予測する予測ステップとをさらに備え、
    前記符号化ステップにおいては、前記第1加工分割単位画像データと前記第2加工分割単位画像データとのうち、前記符号化後のデータ量が小さい方の加工分割単位画像データを符号化する、請求項12に記載の画像符号化方法。
  14. 画像復号装置において単位画像が符号化されて生成された符号化データを復号する方法であって、
    前記単位画像データを特定する情報を取得する取得ステップと、
    単位画像データを特定する情報と、符号化データ上の前記単位画像データに対応する位置との対応を示すアクセステーブルにアクセスし、取得された前記単位画像データを特定する情報に対応した、前記符号化データ上の位置を特定する特定ステップと、
    前記符号化データ上の、特定された前記位置にあるデータを復号して、複数の加工分割単位画像データを生成する復号ステップと、
    各々の分割単位画像データの第(n−1)ラインの値と、各々の前記加工分割単位画像データの第nラインの値とを用いて、各々の前記分割単位画像データの第nラインの値を算出し、前記複数の加工分割単位画像データから、各々、分割単位画像データを生成する作成ステップと、
    前記作成ステップにおいて前記複数の加工分割単位画像データから作成された複数の前記分割単位画像データを統合して前記単位画像データを生成する統合ステップとを備える、画像復号方法。
  15. 前記単位画像データが符号化時に90度回転されたものであるか否かを示す情報にアクセスし、前記単位画像データが符号化時に90度回転されたものである場合、前記単位画像データを前記符号化時の前記回転の向きに対して逆向きに90度回転させるステップをさらに備える、請求項14に記載の画像復号方法。
  16. 画像データを符号化する処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記画像データは、連続する第nラインおよび第(n−1)ラインを含み、
    前記画像データから単位画像データを読出す読出ステップと、
    前記単位画像データを、前記ライン方向に直交する方向に分割し、分割単位画像データを生成する画像分割ステップと、
    前記分割単位画像データに含まれる前記第nラインの値と前記第(n−1)ラインの値との差分を算出し、前記差分を前記第nラインの値とした加工分割単位画像データを生成する加工画像作成ステップと、
    前記加工分割単位画像データを符号化し、符号化データを生成する符号化ステップとを実行させる、画像符号化プログラム。
  17. 前記単位画像データから得られる第1分割単位画像データから得られる第1加工分割単位画像データの、前記符号化後のデータ量を算出する算出ステップと、
    前記単位画像データを90度回転させて回転画像データを生成する回転ステップと、
    前記回転画像データを前記ライン方向に分割して得られる第2分割単位画像データについて、前記第2分割単位画像データに含まれる前記第nラインの値と前記第(n−1)ラインの値との差分を算出し、前記差分を前記第nラインの値とした第2加工分割単位画像データの、前記符号化後のデータ量を予測する予測ステップとをさらに実行させ、
    前記符号化ステップにおいては、前記第1加工分割単位画像データと前記第2加工分割単位画像データとのうち、前記符号化後のデータ量が小さい方の加工分割単位画像データを符号化する、請求項16に記載の画像符号化プログラム。
  18. 単位画像データが符号化されて生成された符号化データを復号する処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記単位画像データを特定する情報を取得する取得ステップと、
    単位画像データを特定する情報と、符号化データ上の前記単位画像データに対応する位置との対応を示すアクセステーブルにアクセスし、取得された前記単位画像データを特定する情報に対応した、前記符号化データ上の位置を特定する特定ステップと、
    前記符号化データ上の、特定された前記位置にあるデータを復号して、複数の加工分割単位画像データを生成する復号ステップと、
    各々の分割単位画像データの第(n−1)ラインの値と、各々の前記加工分割単位画像データの第nラインの値とを用いて、各々の前記分割単位画像データの第nラインの値を算出し、前記複数の加工分割単位画像データから、各々、分割単位画像データを生成する作成ステップと、
    前記作成ステップにおいて前記複数の加工分割単位画像データから作成された複数の前記分割単位画像データを統合して前記単位画像データを生成する統合ステップとを実行させる、画像復号プログラム。
  19. 前記単位画像データが符号化時に90度回転されたものであるか否かを示す情報にアクセスし、前記単位画像データが符号化時に90度回転されたものである場合、前記単位画像データを前記符号化時の前記回転の向きに対して逆向きに90度回転させるステップをさらに実行させる、請求項18に記載の画像復号プログラム。
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