JP2008083679A - 表示装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示装置を内蔵する電子機器において、電子機器本体内の回路で生成された表示信号を表示装置に無線で伝送するに際して、伝送の効率が良く、電子機器本来の通信機能に妨害を与えず、且つ、電子機器本来の通信機能による妨害を受けないようにするための、具体的技術を提供する。
【解決手段】電子機器本体側の表示信号生成部で生成された表示信号を無線送信部と無線受信部とを含んで構成されている結合部を通して電気的な接触機構を介さずに表示部側に伝送するようにし、この結合部の無線送信部を成すアンテナ用導体を表示信号生成部が配置された基板上に所定形状の導体として形成し、且つ、無線受信部を成す受信アンテナ用導体を表示部の表示体を駆動する駆動回路が配置された基板上に所定形状の導体として形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、携帯電話やノートブックコンピュータ、デジタルカメラの電子機器に適用される表示装置、および、該表示装置を適用した電子機器に関し、特に、この種の表示素子の実装技術に関する。
近年、携帯電話やノートブックコンピュータ、デジタルカメラなどの機能向上は目覚しく、これらの電子機器に内蔵される表示素子や撮像素子の高分解能化および高精細化が求められ、ますます複雑化してきている。特に携帯電話においては、カメラ機能の内蔵化や表示部の大型化などの高機能化とともに小型軽量化および低消費電力化が求められ、その筐体構造も、クラムシェル型またはフリップ型と呼ばれる折り畳み型が主流になってきている。
これらの表示体素子や撮像素子を内蔵する電子機器において、最近はますます表示部の大型化および高分解能化、更に電子機器の小型軽量化が求められてきている。このような要請から、実装基板は複数に分割実装されることが多い。
その場合に表示体は図12のように独立した機能として駆動回路などと一体化されたモジュール1201となり本体側とはコネクタ1203を介してケーブル1202によって接続される。ケーブル1202にはフレキシブル基板上に印刷されたフラットケーブルや細線同軸ケーブルが使用される。
素子の高分解能化に伴い、表示体(モジュール)側と本体側とを結ぶ線路の信号周波数が高くなりかつ信号のピン数も多くなってきており、接続が困難になってきている。電子機器の小型化の要請はコネクタを小さく作ることを要請しこれに伴ってコネクタの信頼性は低下している。
現在、携帯電話などに用いられるこれらのコネクタは挿抜回数の保障限界は数回と極端に低い。
この問題を解決するためにデータ伝送を高速化してピン数を減らす試みがあり、高速データ伝送の方式として、たとえばLVDS(Low Voltage Differential Signaling)を表示体や撮像素子の接続に使う(特許文献1および特許文献2)ことが提案されている。
特許第3086456号公報(段落0044) 特許第3330359号公報(段落0046) 特開平10−256478号公報(段落0015〜段落0025、図1) 特開2000-124406号公報(段落0018、図2) 特開2000-68904号公報(段落0007、図2) 特開2003-101320号公報(段落0015〜段落0018、図2) 「日経マイクロデバイス」2003年12月号161ページ
しかしながら、最近の表示体の大型化はこれらの技術でも十分な性能を得られない。即ち、LVDSのような小信号シリアル転送では、十分な対ノイズ特性(耐干渉性、与干渉性)を得るには細心の設計と調整が要求される。LVDSでは信号振幅が小さいため、必然的にデジタルICでアナログ信号を扱うことになり、消費電力が大きくなるという問題があった。
また、信号を精度よく伝送するためには、整合の取れたインピーダンス終端が必要であるが、コネクタ部はケーブルや平行線による伝送線路のようにインピーダンス設計が容易でなく従来の技術では接続部において必ずミスマッチを起こす。またインピーダンス終端が必要とされる線の数が多い上に伝送インピーダンスはせいぜい100オーム程度であるため、それらの終端抵抗に消費される電力が容認できない程に大きくなってしまうという問題もあった。
また、上記のような高速データ伝送を用いても、信号数は十数本となり、コネクタを介してフレキシブル基板などで接続することになる。フレキシブル基板やコネクタによる接続はコストが高い上に、接続信頼性も低いという欠点を有していた。更に、配線のために必要な物理的スペースは、当然ながら電子機器のデザインに対し大きな制約を課すことになる。
これらの問題は電子回路や集積回路の各ブロック間での信号の授受に従来の無線通信技術を導入し、配線が困難な部分のデータ転送を電磁波(電波)信号により無線で転送すれば一気に解決できるとして、非特許文献1や特許文献3乃至6に開示されている技術が注目される。
しかしながら、従来の無線通信技術を電子機器内のデータ転送に導入するには、その仕組みが、導線により伝送していた場合に比較し、非常に複雑であり実装には困難が伴う。
特に、電子機器内での接続のためのアンテナの配置が実装時において非常に困難な課題となる。特許文献3乃至6には、どれも有効な解決策が示されていない。たとえば特許文献4では、1.5GHzの電波を使用する四分の一波長のアンテナを集積回路上に集積すると開示されているが、1.5GHzの電波の波長は20cmであり、四分の一波長即ち5cmのアンテナを集積回路上に集積するのは明らかに不可能である。
また特許文献5、6では、半導体チップ上に絶縁膜を形成し、その上に平面状のアンテナ放射器を置く構造が示されているが、半導体チップ上における絶縁膜程度の厚さでは、該絶縁膜上に置かれた放射器からは効率よく電磁波を放射させることができないことはこの種の技術分野における通常の知識を有する技術者にとって論を俟たずに理解されるところである。
一方、携帯電話等では機器本来の目的である遠方との通信のための送受信機を内蔵しておりこの送受信機への妨害や送受信機から受ける妨害排除も課題となる。従来の無線通信技術ではこのような機器内部の極近距離の無線通信でしかも極端に大きな電力の電波を発射する送信機が同一筺体内にあるような極端な環境での通信確保のための技術は提供されていない。
更に、以下のような課題もある。近年の半導体プロセスの進化によってその動作電圧が低下する傾向にある。従来TTL(Transistor- Transistor-Logic)レベルとしてICの電源電圧および信号振幅は5Vが永年にわたり使用されてきた。近年は電源電圧および信号の振幅に3.3Vが使用されるようになっている。
しかしながら近年の半導体プロセスの進化によって更に動作電圧が低下し1V程度まで下がりつつある。ここで問題となるのは複数のICを接続する場合のインターフェースの信号振幅レベルである。信号振幅レベルは3.3Vが標準として定着しているため、ICプロセスが進化したからといって設計者の任意で異なる信号振幅レベルを採用することは多数の標準を必要とするなど混乱が避けられない。
このような混乱を回避するため、現在の解決策としてはICの内部では各プロセスで最適な電源電圧で動作させ、その電源電圧レベルから3.3V系の標準の信号レベルに変換するインターフェース回路を各ICに内蔵させている。
ICプロセスが進化した現在では多くの場面で、すべてのICチップが内部では1V程度の低電圧で動作しているにもかかわらずそれらICチップ間を互いに接続するインターフェース部分ではわざわざ標準の信号レベルを確保するために3.3Vに変換する回路を付加している。
このことは変換回路の消費電力、動作速度の点からICの性能に制約を課し、またICの製造プロセスも内部回路の最適な動作電圧で動作する部分と3.3Vに変換するための3.3V電源で動作する部分との間で敢えて分離する必要があり製造プロセスも複雑になる。
更に高い信号レベルによって、ノイズとなって不要放射される電磁波エネルギーも増大し、EMI対策を困難にしている。
本発明は、上述したような状況に照らしてなされたものであり、表示装置を内蔵する電子機器において、当該電子機器内の回路と表示装置間の従来の接続技術の欠点や制約を除去し、上記に述べたような実装上の課題を解決し、低コストで信頼性の高い表示装置および電子機器を実現することを目的とする。
上記課題を解決するべく、本願では次に列記するような技術を提案する。
(1)表示制御部から送出される信号を受けて該信号によって表される表示データに対応する表示を行う表示装置であって、
表示素子と、
前記表示素子を駆動する駆動手段と、
前記表示制御部から送出される信号を非接触により電磁波信号として受信する無線受信部と、
前記無線受信部で受信した該電磁波信号から当該表示データを再生し該再生された表示データを前記駆動手段に供給する復調手段と、を有することを特徴とする表示装置。
上記(1)の表示装置では、従来コネクタを介して行われていた信号の授受を無線で行うため従来のコネクタに起因する種々の課題を一気に解決することができる。また、従来のように信号レベルを標準に合せるために半導体プロセスごとに異なる動作電源電圧から信号レベルを変換するインターフェース回路も不要になる。なぜならば電磁波による通信では受信信号が微弱であり受信側で必ず論理レベルまで増幅する増幅回路が含まれるからである。これによって機器デザインの自由度が増し、またコネクタを使用しないため機器の信頼性の向上が可能となる。
(2)前記表示素子と前記駆動手段と前記復調手段とに供給される電気エネルギーを無接点で受電する電源受電部を有することを特徴とする(1)の表示装置。
上記(2)の表示装置では、表示体部に給電する電気エネルギーも無接点で供給されるため表示体と本体部の結合を完全に無線化しコネクタをなくすことが可能となる。これによって機器デザインの自由度が増し、またコネクタを使用しないため機器の信頼性の向上が可能となる。
(3)前記無線受信部は、この無線受信部の導体を含んで構成される部位に対向して対をなす送信用素子から該送信用素子に供給される当該表示データに係る変調信号を受信するように配されていることを特徴とする(1)または(2)の表示装置。
上記(3)の表示装置では、(1)または(2)の表示装置において特に、表示データの伝送に係る無線結合は対向する一対の素子間で行われるため、この部分で結合に必要な電磁波エネルギーは極小でありまた漏洩する電磁はエネルギーも小さい。そのため、機器に与える影響も最小とすることが可能となる。
(4)前記無線受信部は、当該対をなす前記送信用素子と共に、所定の導体によって取り囲まれていることを特徴とする(3)の表示装置。
上記(4)の表示装置では、(3)の表示装置において特に、表示データの伝送のための無線結合に係る対をなす素子が他の所定の導体によって取り囲まれる構造をとるため該所定の導体によるシールド効果により、機器に与える影響および機器から受ける影響も最小とすることが可能となる。
(5)前記無線受信部の少なくとも一部を構成する導体と、前記表示素子、前記駆動手段または前記電源受電部の少なくとも何れかが同一の基板上に形成されることを特徴とする(2)乃至(4)の何れか一の表示装置。
上記(5)の表示装置では、(2)乃至(4)の何れか一の表示装置において特に、無線受信部の少なくとも一部を構成する導体が、表示装置を構成する構成要素を搭載する基板上に、一体的に組み込まれる。これによって表示データの伝送のための無線結合に係る機能部のスペースを大幅に節減でき機器の小型化に効果がある。特に、この導体を復調手段を搭載する半導体集積回路基板上に構成した場合には一層小型化および信頼性の向上、部品コストの節減に効果がある。
(6)前記無線受信部の少なくとも一部を構成する導体は、前記電源受電部を構成する回路を集積する集積回路基板と同一の基板上に集積されていることを特徴とする(2)乃至(5)の何れか一の表示装置。
上記(6)の表示装置では、(2)乃至(5)の何れか一の表示装置において特に、無線受信部の少なくとも一部を構成する導体は、電源受電部を構成する回路を集積する集積回路基板と同一の基板上に集積されているため、部品点数や集積回路との接続ピン数が削減され小型化、信頼性の向上、更に性能向上が図られる。
(7)前記無線受信部と、この無線受信部の導体を含んで構成される部位に対向して対をなす送信用素子とは、非接触で電磁波信号の伝達を行う結合部を構成し、
前記結合部は電気エネルギーを電磁誘導によって伝達するインダクタンス素子を含むことを特徴とする(1)乃至(6)の何れか一の表示装置。
上記(7)の表示装置では、(1)乃至(6)の何れか一の表示装置において特に、表示データの伝送のための無線結合に係る機能部は電気エネルギーを電磁誘導によって伝達するためのインダクタンス素子を含みこれによって電源供給も可能となる。このインダクタンス素子は信号伝達と共用が可能でありしかも両者の影響は排除することが可能であり、少ない構成部品で無線結合部を構成することができる。これによって、機器の小型化が実現でき、機器のデザインの自由度を増す効果がある。
(8)前記復調手段は、前記表示制御部から送出される表示データを表すUWB変調されたUWB信号を受信し該受信されたUWB信号から表示データを表す信号を取り出すUWB復調部を有することを特徴とする(1)乃至(7)の何れか一の表示装置。
上記(8)の表示装置では(1)乃至(7)の何れか一の表示装置において特に、表示部と表示制御部との間でのデータ伝送をUWB(Ultra Wide Band)通信によって行うため無線伝送であっても大量の表示データに対しても十分な伝送容量および伝送速度を確保できる。しかもUWB通信においてはデータを伝送するための電磁波エネルギーは広い帯域に渡って拡散されるため他の機器に与える妨害や他の機器から妨害されるなどの影響を極小にすることができる。UWB変復調に要する回路規模は小さく搭載が容易であり消費電力も小さい。また消費電力は伝送するデータ1ビットあたりの消費電力が一定となりデータを伝送しない待機時には電力を極小(零)に抑えることが可能である。このUWB通信の性質によってシステムの動作状況に応じて常に最適な消費電力でシステムを作動させることができる。
(9)表示対象となるデータを表す表示信号を生成する表示信号生成部と、
前記表示信号生成部によって生成された表示信号に基づいて表示体に表示を行う表示部と、
前記表示信号生成部によって生成される表示信号を前記表示部に伝送する伝送経路に介挿された結合部と、を有する電子機器であって、
前記結合部は、
前記表示信号生成部の回路または該回路が配された基板と一体的に構成され当該表示信号を無線で送出する無線送信部と、
前記表示部の表示体または該表示体を駆動する駆動回路が配された基板と一体的に構成され前記無線送信部から無線で送出された表示信号を受信する無線受信部と、
を有することを特徴とする電子機器。
上記(9)の電子機器では、該電子機器本体側の表示信号生成部で生成された表示信号を無線送信部と無線受信部とを含んで構成されている結合部を通して電気的な接触機構を介さずに表示部側に伝送し、該表示部側の表示体に表示信号に基づく表示を行なうことができる。このため、従来のコネクタに起因する信頼性や耐久性等々の課題を一掃することができ、更には、機器デザインの自由度が向上する。
(10)前記結合部の無線送信部は、当該表示信号に応じて変調された搬送信号を生成する送信用変調回路部の出力が供給されて電磁波を放射する送信アンテナとしてまたは誘導結合するインダクタンス素子もしくは静電結合する容量素子として機能する送信用素子を有し、
前記結合部の無線受信部は、前記送信用素子から放射された電磁波を受けて当該受けた電磁波による表示信号を復調する復調回路に供給する受信用素子を有することを特徴とする(9)の電子機器。
上記(10)の電子機器では、(9)の電子機器において特に、上述の結合部は、その無線送信部が、当該表示信号に応じて変調された搬送信号を生成する送信用変調回路部の出力が給電されて電磁波を放射する送信アンテナとしてまたは誘導結合するインダクタンス素子もしくは静電結合する容量素子として機能する送信用素子を有し、且つ、その受信部が該送信用素子から放射された電磁波を受けて当該受けた電磁波による表示信号を復調する復調回路に供給する受信用素子を有して構成されているため、結合部における表示信号の授受が無線によって達成される。
(11)前記結合部の送信用素子は所定形状をなす導体を含み、前記送信用素子は前記表示信号生成部が配置された基板上に設けられ、
前記結合部の受信用素子は所定形状をなす導体を含み、前記受信用素子は前記表示部の表示体を駆動する駆動回路が配置された基板上に設けられていることを特徴とする(9)または(10)の電子機器。
上記(11)の電子機器では、(9)または(10)の電子機器において特に、結合部の、送信用素子は、表示信号生成部が配置された基板上に所定形状の導体を含むようにして設けられ、且つ、受信用素子は、表示部の表示体を駆動する駆動回路が配置された基板上に所定形状の導体を含むようにして設けられているため、結合部の双方の無線送受信用素子として機能する導体を設置するための別途の基板等を要することなく構成の簡素化が図られる。また、送信用素子と受信用素子は各専用の導体パターンを有して構成されているため、集積回路内に設けた場合に比し効率が良い。
(12)前記結合部の送信用素子は所定形状をなす導体を含み、前記送信用素子は前記表示信号生成部が配置された基板上に設けられ、
前記結合部の受信用素子は、前記表示部の表示体が配置された基板上の半導体集積回路内に形成されていることを特徴とする(10)または(11)の電子機器。
上記(12)の電子機器では、(10)または(11)の何れか一の電子機器において特に、結合部の、送信用素子は、表示信号生成部が配置された基板上に所定形状の導体含むようにして設けられ、一方、受信用素子は、表示部の表示体が配置された基板上の半導体集積回路内に形成されているため、表示部側が特に小型化、簡素化が図られる。
(13)前記結合部の送信用素子の少なくとも一部および受信用素子の少なくとも一部は、前記送信用素子と前記受信用素子との間で送受信する当該電磁波の波長の2π分の1の半径を有する球内に収まるように設けられていることを特徴とする(10)乃至(12)の何れか一の電子機器。
上記(13)の電子機器では、(10)乃至(12)の何れか一の電子機器において特に、結合部の送信用素子および受信用素子それぞれの少なくとも一部は、これら双方で送受信する当該電磁波の波長の2π分の1の半径を有する球内に収まるように配置されているため、誘導界や静電界によるエネルギー伝達の割合が大幅に増加して送受信間でのエネルギーの損失率が低減し、相応に高効率の信号転送が実現される。
(14)前記表示信号生成部が配置された基板側に設けられている電源供給機能を有する回路から前記表示部側に相互誘導によって非接触で電力を供給する配電用結合部が更に設けられていることを特徴とする(10)乃至(13)の何れか一の電子機器。
上記(14)の電子機器では、(10)乃至(13)の何れか一の電子機器において特に、表示部での表示を行なうための表示信号のみならず、作動用電力までもが配電用結合部によって非接触で供給されるため、所謂完全なコネクタレスの構成をとることができる。
(15)送信データをUWB変調して電磁波信号に変換し送出するUWB変調部と、
該UWB変調部が送出した前記電磁波信号を電磁波として放射する放射部と、
前記放射部により放射された前記電磁波のエネルギーを受信する受信部と、
該受信部で受信した前記電磁波信号をUWB復調するUWB復調部を有する電子機器であって、
前記放射部と前記受信部はその最短距離が、前記放射部によって放射される前記電磁波信号の最大の波長の2π(πは円周率)分の1以下である事を特徴とする電子機器。
上記(15)の電子機器では、送信データをUWB変調して電磁波信号に変換し送出するUWB変調部と、該UWB変調部信号を電磁波として放射する放射部と、放射部により放射された電磁波エネルギーを受信する受信部と、該受信部で受信した信号をUWB復調して復調するUWB復調部を含む構成において、放射部と受信部はその最短距離が放射部によって放射される電磁波信号の最大の波長の2π(πは円周率)分の1以下であるため、誘導界や静電界によるエネルギー伝達の割合が大幅に増加して送受信間でのエネルギーの損失率が低減し、相応に高効率の信号転送が実現される。
(16)表示対象となるデータを表す表示信号を生成する表示信号生成部と、
前記表示信号生成部によって生成された表示信号に基づいて表示体に表示を行う表示部と、
前記表示信号生成部によって生成される表示信号を前記表示部に伝送する伝送経路に介挿された結合部とを有する電子機器であって、
前記結合部は、前記表示信号生成部からの当該表示信号を無線で送出するための送信用素子および半導体集積基板を含んで構成された無線送信部と前記無線送信部から無線で送出された表示信号を受信するための受信用素子および半導体集積基板を含んで構成された無線受信部とを有し、
前記送信用素子および受信用素子の何れか一方または双方は、各自己が対応する前記半導体集積基板上に形成されていることを特徴とする電子機器。
上記(16)の電子機器では、表示対象となるデータを表す表示信号を生成する表示信号生成部と、表示信号生成部によって生成された表示信号に基づいて表示体に表示を行う表示部と、表示信号生成部によって生成される表示信号を表示部に伝送する伝送経路に介挿された結合部とを有し、この結合部は、表示信号生成部からの当該表示信号を無線で送出するための送信用素子および半導体集積基板を含んで構成された無線送信部と、この無線送信部から無線で送出された表示信号を受信するための受信用素子および半導体集積基板を含んで構成された無線受信部とを有しており、且つ、これら送信用素子および受信用素子の何れか一方または双方は、各自己が対応する上述の半導体集積基板上に形成されているため、結合部における信号の伝送を無線の伝送路を通して行なう方式の利点を備えている上に、更に、結合部の小型化および信頼性の向上が図られ、ひいては、電子機器全体としての小型化および信頼性の向上が図られる。
(17)表示対象となるデータを表す表示信号を生成する表示信号生成部と、
前記表示信号生成部によって生成された表示信号に基づいて基板上に形成された表示体に表示を行う表示部と、
前記表示信号生成部によって生成される表示信号を前記表示部に伝送する伝送経路に介挿された結合部とを有する電子機器であって、
前記結合部は、前記表示信号生成部からの当該表示信号を無線で送出するための送信用素子を含んで構成された無線送信部と前記無線送信部から無線で送出された表示信号を受信するための受信用素子を含んで構成された無線受信部とを有し、
前記受信用素子は前記基板上に形成されていることを特徴とする電子機器。
上記(17)の電子機器では、表示対象となるデータを表す表示信号を生成する表示信号生成部と、表示信号生成部によって生成された表示信号に基づいて基板上に形成された表示体に表示を行う表示部と、表示信号生成部によって生成される表示信号を表示部に伝送する伝送経路に介挿された結合部とを有し、この結合部は、表示信号生成部からの当該表示信号を無線で送出するための送信用素子を含んで構成された無線送信部と前記無線送信部から無線で送出された表示信号を受信するための受信用素子を含んで構成された無線受信部とを有し、前記受信用素子は前記基板上に形成されているため、結合部における信号の伝送を無線の伝送路を通して行なう方式の利点を備えている上に、更に、結合部の大きさが制限されている条件下でも比較的大きな受信用素子を実装することが可能であり、表示信号の伝送に適用する周波数の帯域幅を比較的広く確保することができる。このため、設計の自由度が広がり、多様な要請に的確に応えることが可能になる。
以上述べたように、本発明の上記構成によれば、表示体と本体との接続をコネクタによる物理接触によるのではなく無線接続によって接続するので、従来の表示装置の接続における課題、即ちコネクタ部の信頼性や接続部の物理的大きさ、コスト的な課題、更に機器に与えるノイズや機器から受けるノイズの影響、などの課題を解決し、高信頼で小型かつ低コストの、表示装置を実現し、機器のデザインを容易にし、高信頼かつ低コストの機器を実現することができる。
また、信号の結合部において従来の3.3V系のような特別な信号レベルに合致させるための回路も不要となりIC回路を構成する上でも効率がよい。
以下、本発明の実施形態について図面を使って説明する。
図1は本発明による表示装置および電子機器の実施例の構造に関する概要を示す図である。この図1では、表示装置を該表示装置に対応する基板上に実装した形態が表されており、図1(a)は正面図、図1(b)は側面図である。以下に図1を参照して説明する実施例は、例えば携帯情報端末(携帯電話機として機能するものである場合を含む)である電子機器であって、表示対象となるデータを表す表示信号を生成するために自己の本体内に設けられている回路部によって構成される表示信号生成部と、この表示信号生成部によって生成された表示信号に基づいて表示体に表示を行う表示部と、上述の表示信号生成部によって生成される表示信号をこの表示部に伝送する伝送経路に介挿された結合部とを含んで構成される。
図示の例では、表示体として液晶表示体100を適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示体に発光ダイオードやEL(エレクトロルミネッセンス)素子やプラズマディスプレイなどを使用したフラットパネル表示素子、また場合によってはCRT(陰極線管)などの表示素子を適用可能であり、これらを適用した場合にも同様の効果が得られる。
液晶表示体100は図1に示すように2枚の透明板に封入された液晶表示パネル101と背面から照明するための導光板107で構成され本電子機器の表示部を構成するものであり、駆動用集積回路103が一体的に設けられている。102は電子機器本体側(これ以降、適宜「本体側」という)の回路基板であり、この表示体を適用して構成される電子機器による通話やメールの授受等々の本来の機能を賄うと共に、該表示体としての液晶表示体100に所要の表示を行うための表示信号を生成する表示信号生成部としての機能を営む。
また、この回路基板102は、他の制御を行う回路が搭載されると共に当該液晶表示体100を自己(回路基板102)に図示しない支持部により固定し支持する。
回路基板102側から発せられる表示を行うための信号は、回路基板102側の無線送信部105と液晶表示体100側の無線受信部106とを含んで構成される結合部としての無線結合部104を通して伝送され、駆動用集積回路103に供給される。
即ち、無線結合部104は表示信号生成部によって生成される表示信号を表示部に伝送する伝送経路に介挿され当該表示信号を無線で送出する無線送信部と前記表示部の表示体乃至該表示体を駆動する駆動回路が配された基板と一体的に構成され前記無線送信部から無線で送出された表示信号を受信する無線受信部とを含んで構成されている。無線結合部104の詳細については後述する。
上述のように、当該液晶表示体100と回路基板102側とは無線結合部104を通して信号の伝送が行われるため、接触による接続をなくすことができ、従って、コネクタの信頼性に係る問題は根本的に解消する。尚、液晶表示体100やその駆動用集積回路103の電源の供給や駆動用集積回路に必要な制御信号やリセット信号などあまり高速性が要求されない信号や少数の信号線や電源線などは従来の方法によって接触によりコネクタで接続してもよい。
本例のように無線接続部で高速かつ多数のピンを要する信号の接続の機能を賄うことができれば残りの信号線は数も少なくこれらの信号線では接続に関する問題がないので、既述のような従来の課題は実質的に解決する。また同期信号のような一部の制御信号を有線接続で伝送するように構成すれば、無線接続の同期捕捉や追跡が非常に簡略化される効果もある。
図2(a)及び図2(b)は図1を参照して簡単に説明した無線結合部の詳細を示す側面図である。図2において既述の図1と同じ構成要素については同一の参照番号を附して示し、それら各部自体の説明は省略する。
無線受信部を内蔵する集積回路205が基板201に実装され、この集積回路205は、液晶表示素子100のガラス上に実装された表示駆動用集積回路103にガラス上の配線を通して接続される。無線受信部を内蔵する集積回路205には信号受信のためのアンテナとして機能する導体部(受信アンテナ用導体)204が接続され、この導体部で受信した信号が集積回路205内のフロントエンドに入力される。
ここに、液晶表示素子100はガラス上に実装されるものに限られず、水晶基板やプラスチック上に形成される態様のものを適用可能である。これらの態様のものである場合には、上述の配線もこれら水晶基板やプラスチック上に設けられる。
尚、本発明の実施例において、受信用のアンテナを構成する受信用素子および送信用のアンテナを構成する送信用素子は、それらの素子が導体である態様、または、導体と誘電体とを組み合わせた態様、若しくは、導体と誘電体と磁性体とを組み合わせた態様の何れかの態様を、要求された仕様等に合わせて適用することができる。
表示のためのデータは本体側の回路基板102に搭載された回路で生成され、送信部を内蔵する集積回路202から送信アンテナとして機能する導体部(以下、送信アンテナ用導体という)203から当該データの伝搬を担う電磁波の信号として放射される。
本体側の回路基板102としては、例えば、両面基板、多層配線基板、ビルドアップ基板などを用いることができ、実装基板102の材質としては、例えば、ガラスエポキシ樹脂、BTレジン、アラミドとエポキシのコンポジットまたはセラミックなどを用いることができる。また、基板201としてはテープ基板またはフィルム基板などを用いるのが一般的であり材質としてはポリイミド樹脂などが多用される。
また、集積回路205を基板201上に実装する方法としては、例えば、集積回路205を基板201上にフェースアップ実装する方法の他、集積回路205を基板201上にフリップチップ実装するようにしてもよい。例えば、集積回路205を基板201上にフリップチップ実装する場合、ACF(Anisotropic Conductive Film)、NCF(Nonconductive Film)接合、ACP(Anisotropic Conductive Paste)接合、NCP(Nonconductive Paste)接合などを用いることができる。
図2(b)は図2(a)の基板201を折り曲げて液晶表示パネル101の裏側に受信用集積回路205と受信アンテナ用導体204を置く場合の構造を示す。これらは実装や電子機器のデザインによって適宜選択して適用する。
図3に送信用または受信用のアンテナとして機能する導体の例を示す。図3(a)は幅広い方形の導体301,302を置いて例えばその対向する角部で給電または受電する。図中303は受給電点を示す。尚、受給電点の位置は角部に設定することを必須とするものではなく、対向する辺の中央あるいはその他の適宜の部位に設定して支障はない。
図3(b)は図3(a)に示す導体部の実装方法を示す。図3(a)に示す導体を対向させて、表示体側の基板201に配せば受信アンテナ用導体204として機能し、また、本体側の基板102上に配せば送信アンテナ用導体203として機能する。図3(b)において、305および306はそれぞれ給電点および受電点である。
結合の度合いを高めるためにそれぞれのアンテナ用導体203、204の間に誘電体を挟んでも良い。あるいはそれぞれのアンテナ用導体203,204の上側(基板と反対側)に誘電体板(図3(b)310,309)を貼付し、その誘電体板を対向させる構造をとっても良い。
送信アンテナ用導体203および受信アンテナ用導体204の各対応する基板102、201を挟んで反対側に導体307、308を配する構成を採ることは推奨される。このような構成を採ることにより、これらの導体307、308によって無線結合部をその外側から略全面的に覆うと、この無線結合部から電磁波が漏洩せず、また外部からの強電界の影響も排除することができる。
即ち、本実施例におけるように内部素子同士の結合に無線通信を適用してもその信号が漏洩し、例えば同じ筺体内の電子機器本来の機能である電話機能などへの混信や妨害が生じる懸念を払拭することができる。特に、携帯電話のように双方向の通信機能を有する電子機器では、同一筺体内に送信のための機能部が備えられているが、この送信のための機能部による強電界によって表示体と本体間の無線通信が妨害されることも防ぐことができる。
上述のような構造をとる場合、給電点305または受電点306から既述の各導体側を見ると、導体301(送信アンテナ用導体203または受信アンテナ用導体204として機能する)と裏面の導体307または308とで構成されるコンデンサと導体302(送信アンテナ用導体203または受信アンテナ用導体204として機能する)と裏面の導体307または308とで構成されるコンデンサが直列接続されたコンデンサが現れる。
導体301または302の面積が大きいとこのコンデンサの容量も大きくなり受給電点でのマッチングを悪化させる。あるいは給電点305においては給電された電流がほとんどこのコンデンサ内を流れることになり受信側へのエネルギー伝達効率を悪化させ、また受電点306においては受信信号によって誘起された電流がこのコンデンサによって短絡されてしまい有効に取り出せなくなる。
この対策としては図3(c)に示す導体301a,302aのように内部を刳り貫くなどして導体面積を減少させ直列コンデンサの容量を減らしその効果を減じる方法がある。刳り貫かれた導体に沿って流れる電流によって電磁波を誘起して信号を効率よく受信側に伝送することが可能である。
以上、図3(a)または図3(c)を参照して述べた方法はダイポール形のアンテナを変形したものに相当する。アンテナ機能を持たせるために導体を図3(d)に示すようなループ型にすることも可能である。この場合は、給電点305で給電された電流はループ型の導体203aを流れループアンテナの原理で信号エネルギーを放射する。また、受信側の導体204aはループ内に誘発される起電力を受電点306に誘起する。
ループ型導体203a、204aの間に磁気的な結合を強めるために磁性体を置いても良い。
図3(e)、(f)にそれぞれ図3(a),(b)の例、および、図3(d)の例におけるアンテナ用導体の伝送特性のシミュレーション結果を示す。
図3(e)は図3(a)に示すアンテナ用導体を図3(b)に示すように対向させた時の送受間の伝送特性(S21)である。
図3(f)は図3(d)に示すアンテナ用導体の配置にて送受間の伝送特性(S21)である。
図3(e)、および、図3(f)中で、dはアンテナ用導体間の距離を示す。シミュレーション時のそれぞれの寸法諸元は以下のとおり。
図3(a),(b)
導体301,302
サイズ:1辺が5mmの正方形を0.2mm隔てて配置
材質: 厚さ12μの銅
基板 102,201
どちらも厚さ25μのポリイミド(比誘電率=5)、
裏面シールド307,308:なし
図3(d)
ループ導体203a、204a
サイズ:外形が3.5mmの正方形、線幅0.5mm
導体の材質、基板の材質等の他の諸元は図(a),(b)の例に同じ。
これらの図から判るように、送受間距離dを2mm程度以下にすると損失は10dB以下であり、伝送特性(S21)であらわされる伝送損失は極めて少ない。このようなアンテナ用導体の特性によって通信路を確保するためのリンクバジェットの組み立てが容易になり、また送信に必要な電磁波エネルギーを必要最小限の極めて低い値にすることが可能である。
図3(a)のアンテナ用導体においてより小型を目指すために伝送特性を周波数の低い側にシフトすることが可能である。これは図3(g)に示すように図3(a)の導体に幅gで表す切れ目を入れてミアンダ型の素子を構成することによって達成される。ミアンダ型の素子を使ったアンテナはその共振周波数が低い側にシフトし小型のアンテナを実現できるが本発明のような場合にも同様の効果が得られる。
図3(a)の導体にg=0.5mmの切れ目を入れたときのシミュレーション結果を図3(h)に示す。図3(h)から判るように伝送特性が改善された。特にd=1mm程度では損失が2dB以下でありこれは通常の物理接触によるコネクタの損失とも遜色ない値である。このようにして送受のアンテナ用導体のサイズを縮小することは更に送信に必要な電磁波エネルギーを少なく出来るので、外部に与える妨害を減らし、また物理サイズが小さいためシールドも容易になり外部からの妨害も軽減する効果がある。
図4に本発明による表示装置の実施例とそれを駆動する本体側の主要部を説明するブロック図を示す。本体側の回路基板102には、液晶表示体100に表示させるデータをCPU(図示せず)からCPUバス406を通して受け取り、後述する表示モジュール401に表示信号として順次出力する表示コントローラ405、および、表示コントローラ405からの信号を受けて無線伝送するべく変調をかけ送信アンテナ用導体409に送出する変調部404、ならびに、表示モジュール401が搭載されている。
この表示モジュール401には、送信アンテナ用導体409から無線信号を受けて後段に伝える受信アンテナ用導体408から信号を受け取り、該受け取った信号を復調する復調部403、この復調部403から信号を受け取り液晶表示体100を駆動する表示体駆動回路402が含まれる。
この実施例では、表示コントローラ405と表示体駆動回路402の同期を取るためのクロック信号や表示モジュール401側から表示コントローラ405に送信される信号(例えばビジー信号等)は、本体側の回路基板102の所定の線路410を通して有線で供給され、該供給された信号によって該当する各部はそれぞれ所定の機能を営む。
更に、表示モジュール401は、電源(Vdd,Vss)、バックライトの電源(Vbl)、リセット信号入力(RESET)などの信号端子407も持ち、それらも有線によって所定の場所に接続される。これらの線路によって伝送されるのは電源のエネルギーや低速の情報であり接続も容易であり、有線伝送によっても本願の課題としている問題を生じることはない。
本発明による表示装置の無線結合部のように、極近距離で無線によって電気信号を伝送する場合は、その送受信点間の距離が使用される信号の波長の2π分の1以下(πは円周率)となる。半径が波長の2π分の1の球はラジアン球と呼ばれるが、本発明による表示装置の無線結合部はこのラジアン球内に収まっている。ラジアン球の中心に微小ループアンテナまたは微小ダイポールアンテナを置いたとき、それらのアンテナによって生じる電磁界の強さがラジアン球の中心からの距離に逆比例して減少する放射界、距離の2乗に反比例して減少する誘導界、距離の3乗に反比例して減少する静電界の3つが同じ値になる境界がちょうどラジアン球の表面となる。
本発明による実施例では無線結合部で伝送される電磁波信号の波長は該電磁波信号が或る帯域に広がっているため、波長も1つの値ではなく或る範囲にわたって幅をもつ。
上述のような範囲において波長の値としてどの値を採用するかであるが、ここでは伝送される電磁波信号帯域内において最も長い波長を採用することにする。
また微小ループアンテナや微小ダイポールアンテナのように大きさを考慮しなくてよいのでラジアン球を考えればよいが、本実施例では送信アンテナ用導体、受信アンテナ用導体は有限の大きさを持つので、上述の3つの界が同じ大きさになる点の分布は球にはならない。信号の全帯域にわたってそのような性質を持つ面も存在しない。ここでは送受信のアンテナ用導体の最短距離が送受信のアンテナ用導体間の距離と考えることにする。
なぜならば、アンテナの大きさが無視できない様な至近距離では、信号帯域の低い側と高い側とでその伝送特性が大きく変わり帯域の伝送特性を悪化させる。また送受信のアンテナ用導体上の任意の2点間の距離は大きく変化しその距離が長いか短いかによってその2点間での伝送特性も大きく変動し、やはり帯域の伝送特性を悪化させる。
そのためなるべくアンテナ用導体の距離は離したいところである。逆にアンテナ用導体を近付けると外部に漏洩する電磁波エネルギーを小さくするためのシールド等の対策も容易になる上に伝送される信号エネルギーの損失も小さく出来る。
上記のような得失を勘案すると少なくとも送受信のアンテナ用導体の最小の距離が伝送される信号帯域内の最大波長の2π分の1以下とするのが妥当である。もちろん理想的には送受信のアンテナ用導体を可能な限り小さく構成し、送受信のアンテナ用導体全体を伝送する電磁波信号の帯域内の少なくとも中心周波数における波長の2π分の1を半径とする球の内部に収納することが望ましい。
従って、上述のように本発明による表示装置の無線結合部のような極近距離で行われる無線通信は放射界によって行われる従来の無線通信とは大きく性質が異なり、誘導界や静電界による影響やアンテナの大きさや信号の帯域も考慮しなければならない。
その影響を具体的に挙げれば、第一に送受信間でのエネルギーの損失率、いわゆるパスロスが従来のフリスの公式によって計算した値よりも大幅に小さくなる。これはラジアン球内であるため、誘導界や静電界によるエネルギー伝達の割合が大幅に増加するためである。
第二に送受信間のアンテナは互いに相手の存在によってその特性が影響を受ける。従来の無線通信に用いられるアンテナは送受信間の距離が大きいため送信、または受信アンテナ単体で計算すればよく相手方のアンテナの存在がその特性に影響を与えることを考慮すする必要がなかった。しかし、本発明のような場合は送信、受信アンテナが互いにその特性に影響を及ぼす。放射界によってエネルギー放射を行う装置がアンテナであるとすれば、本願のような場合はそれに加えて静電界、誘導界のエネルギー伝達も考慮しなければならないので、もはやアンテナと呼べるかどうか疑問である。
上述において導体203や204、また、図3における301,302等を通常の如く単にアンテナ乃至アンテナ素子とのみ断言していないのはそのためである。本発明におけるように送受アンテナを極近付けた場合、その放射インピーダンスは遠方に相方がある場合に比較し減少し、帯域は広くなる傾向にある。
第三に近接金属があっても従来のアンテナのようにその特性が大きく劣化することがない。従来のようにアンテナ単体で計算するときは近接金属等の影響を考慮しての計算は大掛かりになるのでそれらを省略し無視して計算し、影響を考慮するときはそれらを組み入れて改めて計算を行う。大抵の場合、それらを組み入れると特性が大幅に劣化する。本発明におけるような場合では送受アンテナが近接しているために単体で省略計算を行うことができず影響物を最初から組み入れて計算することになる。従ってたとえ劣化するとしても設計時にその劣化度合いも一緒に組み入れて計算するので、その影響は最初から排除されてしまう。
第四にマルチパスやフェーディングなどの伝播に関する特性劣化要因がない。これは送受信点がラジアン球内にあるからというよりも、そのような近距離であるため両者の間隔が固定され、それらが入り込む余地を物理的に排除してしまうためである。
図3(a)または図3(c)は静電界、図3(d)は誘導界による結合も大いに作用していると考えられる。特に図3(c)はループアンテナを対向させたというより相互誘導によっていわゆるM結合と考えることも可能である。
以上の考察は、無線結合部のリンクバジェットや回線設計を容易にし、また使用される送受信機回路の設計も容易にすることが可能である。
図5は、上記考察に基づき設計された送受信部の一実施例の概要を説明するための図である。図5(a)にブロック図、図5(b)〜図5(e)に主要部分のタイム図を示す。
表示コントローラが発生する表示データは何本もの線路を通して並列に出力され端子516を通じて送信部集積回路525内部の並直変換回路(図中P/Sと表記)501に入力される。並直変換回路501では並列に受け取った表示データ信号を直列の信号に変換し1本のシリアルデータとしてパルス発生回路502に送出する。パルス発生回路502では送出するデータの値、即ち1,0に応じて所定のパルスを発生しバンドパスフィルタ(図中BPFと表記)504を通じて送信アンテナ用導体505に送出する。
PLL(位相固定ループ)503は端子517に入力された表示コントローラやCPUが用いるクロック信号を受けて逓倍し並直変換回路501やパルス発生回路502で用いる高周波のクロックを再生する。この再生されたクロック信号は表示コントローラやCPUが用いるクロック信号と位相がそろっており同期しているため、送信アンテナ用導体505から送出されるパルスも同期させることができる。送信部に入力されるクロック信号はPLL503によって内部では必要な高周波のクロック信号が作り出されるので低い周波数の信号でよい。
また表示データは並列信号として何本もの線路によって伝送されるのでこの部分でも周波数は低く接続は容易であり、またEMIなどの不要放射や外部からの妨害も少ない。唯一高周波が必要な並直変換後の表示データはパルス変調によって更に高周波広帯域の信号に変換されるが、従来のような有線による接続でないので、この部分の接続に関する従来の問題は一掃される。
また、外部への干渉や、外部から受ける妨害も図3(b)を参照して述べた方法などによって完全に排除することが可能であり、このような構成をとることにより信頼性の高い低コストの接続を行うことができる。
送信アンテナ用導体505から発射された無線信号は受信アンテナ用導体507で受信されバンドパスフィルタ(図中BPFと表記)508を通して受信部集積回路526内部の低雑音増幅回路(図中LNAと表記)509に入力され増幅される。この信号はパルス検出回路513によって検出されたあと直並変換回路(図中S/Pと表記)514により並列信号に変換され表示データとして端子518より出力され液晶駆動回路に送出される。
PLL512は送信側PLL503の基準信号となった表示コントローラやCPUが用いるクロック信号と同一の信号を受けて逓倍し、パルス検出回路513のパルス検出タイミングを設定する信号として、あるいは直並変換回路514で使用する信号として使用するクロック信号を再生する。この場合、送信側パルス発生回路502から受信側パルス検出回路513に到る経路の信号伝播遅延と同期がとれるように、セレクタ511によって回路に直列に介挿される遅延素子510の数を調整することによってクロック信号の遅延量を調節し、送受間の同期を取る。
この実施例では、受信部集積回路526の動作の制御を司る制御部(図中Controllerと表記)515やCPU(不図示)が用いるクロック信号は送信部集積回路525に端子517から入力されたクロック信号と同一のものが有線の線路(図中clockと表記)で供給され、また、受信部集積回路526の制御部515から送信部集積回路506動作の制御を司る制御部(図中Controllerと表記)への信号(例えばビジー信号等)も所定の線路(図中busyと表記)を通して有線で供給されるように構成されているため送受間の同期は完全に一致する。
受信側で同期捕捉や追跡の手続きが不要となり電子機器の構成を簡略化することが可能である。
図5(b)〜図5(e)は本実施例におけるタイム図を示す。図5(b)に示すクロック信号はPLL503や512の基準信号である。この信号の周波数は並直変換後の表示データのビットレートよりずっと低周波であるため同図では信号の立ち上がりのみ図示している。PLL503はこの信号を逓倍し並直変換回路501やパルス発生回路502またはパルス検出に必要なクロック信号を作り出す(図5(c))。
パルス発生回路502によって発生するパルス信号は図5(e)に実線で示すパルス520のように送信する表示信号(図5(d))の値が1のときパルスを発生し、0のときは何も発生しないOOK(On Off Keying)変調や同図に破線521で示すように1のときと0のときでパルスの極性を変更するBPM(Bi−Phase Modulation)などを適用可能である。
この他に、パルスの位置を変更するPPM(Pulse Position Modulation)などを適用してもよい。
本実施例のようにパルスを用いた通信はインパルスラジオ通信(IR通信)と呼ばれ、ウルトラワイドバンド通信(UWB通信)の一形態である。UWB通信ではその信号スペクトルが広くなるが通信距離を短く取るにつれて可能な伝送速度が急激に上昇する。即ち近距離ほど高い伝送速度が可能となる。この性質を利用すると、従来は並列データとして低速の多数のデータ伝送路を用いて伝送していた大量のデータを単一の無線伝送路を用いて高速な直列データとして伝送することが可能である。
またUWB通信はその信号の帯域が極めて広いため単位帯域あたりのエネルギー密度はきわめて低くなる。そのため他の通信システムで使用する信号帯域と帯域が重なってもその影響はきわめて小さい。反対に他の通信システムからの信号が受信機に混入しても受信機の復調時に妨害波は拡散されその影響を排除できる。
またUWB通信は従来の変調操作のように周波数軸での操作を含まないため完全に時間軸上だけの処理で実現が可能であり回路の簡略化も可能である。
本実施例では上記に述べたように送受信のアンテナ用導体がもともと近い位置に有るので送信する電磁波エネルギーを必要最小限に抑えることが可能であり、更に送受信のアンテナ用導体をシールドするなどの対策によって外部へ漏洩する電磁波エネルギーを最小とし、あるいは、外部から妨害波として混入するエネルギーを最小化することも可能である。
これらの対策と上記に述べたUWB通信が持つ本質的な性質によって、従来の物理接触によるコネクタを無線化することが可能となる。従来の課題であったコネクタの信頼性やコスト、他に与える干渉などの妨害やまたは他からの妨害耐性の特性において大きく改善することが可能となる。
本実施例では、パルス通信を用いるとその特性が生かせることを示したが、送受信の変調方式として従来の周波数変調や振幅変調、位相変調を用いてもよい。これらの変調を用いた場合には本実施例のように1本のシリアル信号として伝送しようとするとその周波数帯域を非常に広くしなければならないがパルス通信に要する帯域ほどは広い帯域は要求されないので場合によって使い分けることが可能である。
またこれらの変調方式を用いた場合は、符号分割多重などの技術によって並列データのまま多重化伝送することも可能である。こうすると伝送路あたりの転送速度を余り高くしないで大量のデータを伝送することが可能である。
上述の実施例1ではアンテナを構成する素子(送信用素子、受信用素子)を基板上の導電性のパターンによって形成したが、次に、実施例2として、送信用素子、受信用素子を各対応する送信部あるいは受信部のどちらか一方あるいは両方の半導体集積基板上に形成した例について説明する。
まず、半導体集積基板上にアンテナ用導体を形成した場合の実装形態について説明し、具体的にアンテナ用導体を半導体基板上に形成する方法は後述する。
図6(a)は受信部集積回路601上にアンテナ用導体を形成した場合の実装形態を示す。このようにアンテナ用導体を集積回路に含むことが可能であれば、図6(b)のように表示駆動回路を内蔵する集積回路602に受信部回路およびアンテナ用導体も一緒に搭載することが可能である。このようにすれば集積回路のチップ数を減らし、また表示体駆動回路と受信部回路との間の配線もなくすことができるので装置の部品点数および配線数が減り信頼性向上、コストダウンに効果がある。
この場合基板603は不要になるが、他の配線、即ち図4におけるリセットや電源の配線407またはクロックや制御信号410のために使用することができる。
図6(c)は送信部のアンテナ用導体も送信部半導体集積回路604に含む場合である。また、図6(d)では表示駆動回路と受信部回路を同一の集積回路605に集積し受信のアンテナ用導体は基板201上のパターン204で形成する。
一般にアンテナ素子を半導体集積回路上に形成した場合はその放射効率が極端に悪化し数GHzの周波数帯では約0.01%程度である。
送信側ではこの損失を送信電力の増加によって補償することができるが受信側での損失を補償するために送信電力を上げることは一般的にはできない。なぜならば受信側での損失補償のために送信側の電力を増加させるということは無線伝送路での信号強度(放射電界強度)を上げることであり、そうすると他に与える妨害エネルギーも増大してしまうためである。放射電界強度は法規制によって上限が定められており、むやみに信号強度を増やすことはできない。従って、図6(d)の構造が最も理に適った方法となる。
この場合、無線信号による伝送距離が極端に近いため不要放射が問題になるような強い信号を必要としないし、また不要放射を防ぐためのシールドなどの方法も図3(b)を参照して既述のように簡単である。また、上記放射効率0.01%というのは放射界の場合であって、本実施例のような無線接続がラジアン球内部で行われる場合は、それに加えて誘導界や静電界による信号エネルギー伝送も用いることができるため、効率はこれよりはよい値を示す。これらの理由によって図6(a)〜図6(c)の方法も十分実用性がある。
図7にアンテナ用導体を半導体集積回路上に形成する場合を例示する。図7(a)は全体概要を示す図。図7(b)は断面図、図7(c)は給電点部分を拡大した図である。
アンテナ用導体701は集積回路基板705上に導電層を用いて形成する。通常の半導体集積回路プロセスではアルミニウムや銅などのメタル層が用いられる。図7(a)に示すような線状のアンテナ素子を形成するのが集積回路基板上で広い面積を必要とせず都合がよい。本実施例では集積回路基板705の周辺部に張った折り曲げダイポール形のアンテナを示す。702はその給電点であり図7(c)にその拡大図を示す。
図7(b)は実装時の断面図の例であり、基板703は図2における本体側基板102、または表示体側基板201に相当する。704は基板703上に設けた導電層であり集積回路基板705の電位を固定するとともにアンテナ用導体701のシールドも兼ねて不要放射や外部からの妨害を遮断する。アンテナ用導体701と集積回路基板705とは二酸化珪素のような絶縁層706によって絶縁される。
この絶縁層が薄いと通常は放射効率が極端に悪化し、また周波数帯域も狭くなるが集積回路基板705による損失が大きいため周波数帯域は狭くならないで寧ろ広がる。損失がかなり大きくても通信距離が極端に近いため実用上の問題はなく、寧ろその損失が必要な周波数帯域を保証してくれる。
集積回路基板705として高抵抗基板を用いる、またはSOI(Silicon On Insulator)構造などで絶縁基板上に極薄い半導体層を形成し集積回路を搭載するとともにアンテナ用導体701直下から導電層を排除することもできる。この場合はアンテナとしての放射効率を改善するが帯域は狭くなる方向である。なおSOIの場合は半導体基板電位をチップの裏側で取る必要がないので導体層704を基板703の反対側におき集積回路基板705から離すことが可能になり更に高い効率のアンテナ素子を集積回路上に搭載することが可能である。
図7(c)は上述の集積回路基板705上の導体素子701を駆動する回路例を示しており、送信アンテナとして機能するように構成されている場合の例である。
図7(c)において、集積回路基板705には相補型のMOSトランジスタM1、M2が形成されている。ここで、MOSトランジスタM1において、集積回路基板705上に形成されたゲート716が設けられるとともに、ゲート716を挟み込むようにして配置されたドレイン712およびソースが集積回路基板705に形成されている。
また、MOSトランジスタM2において、集積回路基板705上に形成されたゲート714が設けられるとともに、ゲート714を挟み込むようにして配置されたドレイン707およびソースが集積回路基板705に形成されている。
なお、一点鎖線711はP型またはN型のMOSトランジスタM1、M2を形成するためのウェル境界を表す。ここで、MOSトランジスタM1、M2のドレイン707、712は、ドレインコンタクト713、715をそれぞれ介して導体層に接続されている。そして、ドレイン707、712に接続された導体層と同一の導体層によってアンテナの導体素子701が形成され、MOSトランジスタM1、M2のドレイン707、712が、アンテナ用導体素子701を形成する導体層に接続されている。
また、MOSトランジスタM1、M2のゲート716、714は、ゲートコンタクトをそれぞれ介して導体層710に接続されている。なお、MOSトランジスタM1、M2のゲート716、714は通常ポリシリコンにより作られ、導体層710,701はアルミニウム(Al)などによって作られる。そして、この2つのゲート714、716は導体層710により接続され送信信号の入力となる。
また、MOSトランジスタM1、M2のソースは、ソースコンタクトをそれぞれ介して導体層708、709にそれぞれ接続されている。そして、MOSトランジスタM1、M2のソースは、導体層708、709をそれぞれ介して電源に接続される。
これにより、ボンディンングパッドやボンディンングワイヤを介在させることなく、MOSトランジスタM1、M2のドレイン712、707とアンテナの導体素子701とを接続することが可能となり、寄生インダクタンスや浮遊容量の影響を低減させることができる。
なお、送信アンテナ(用)導体の場合には導体素子701はドレイン712、707に接続するが、受信アンテナ(用)導体の場合には導体素子701は信号の受け口即ちゲート710(ソース接地増幅回路を用いる場合)またはソース709、708(ゲート接地増幅回路を用いる場合)に接続されることになる。
なお、図7(c)における717は集積回路基板705の外縁を示す線である。アンテナ用導体701は線状の導体として集積回路基板の周辺に沿って置くと他の回路の集積などの邪魔にならず能率がよい。アンテナ用導体701と集積回路基板705の外縁717の間に、またはアンテナ用導体の内側に、集積回路と外部との信号やり取りのためのボンディングパッドなどを置いても良い。
以上述べた本実施例のようにアンテナ用導体を含む送受信部を半導体集積回路上に搭載すれば部品点数や信号線の接続本数を大幅に削減し、信頼性の向上、実装面積の節減、小型化、部品コストの削減に大きな効果がある。
図8に他の実施例のブロック図を示す。本実施例では電源の供給や表示側からの信号も無線接続して完全にコネクタレス化を図る例である。
図8において既述の図5との対応部には同一の参照符号を附して示し、それら各部の各個の説明は省略する。
表示体側で使用する電源は本体側からコイル812,813を通じて相互誘導で伝送される。本体側である送信部集積回路525aでは端子517に入力されるクロック信号を駆動回路801で電力増幅し送信コイル812を駆動する。受信部集積回路526a側のコイル813は相互誘導によりコイル812からエネルギーを受け取り整流回路802で整流し電源エネルギーを取り出し、回路や表示体に供給する。同時にコイル813で受けた信号からクロック信号を取り出し、PLL512の基準信号や受信部回路の同期信号として利用する。
即ち、コイル812およびコイル813は、電子機器の本体内に設けられ表示信号を生成する表示信号生成部が配置された基板側に設けられている電源供給機能を有する回路としての駆動回路801から表示体のある表示部側に相互誘導によって非接触で電力を供給する配電用結合部を構成している。
また、表示体側(526a)から本体側(525a)に送出される信号は表示データが本体側から送られる方法と同様の方法で、表示体側から本体側に送出する。即ち表示体側コントローラ515が発するビジー信号などの信号はパルス発生回路803によりパルス変調されバンドパスフィルタ808を通じ送信アンテナ用導体811から本体側に送出される。本体側では受信アンテナ用導体810にて信号を受け取りバンドパスフィルタ809を通じ受信回路804で復調し本体側コントローラ506に出力する。
バンドパスフィルタは与干渉性、耐干渉性の条件が満足できれば省略が可能である。また送信アンテナ用導体811とコイル813、受信アンテナ用導体810とコイル812は適当な合成回路によって信号合成することにより共用が可能である。共用しても使用する周波数帯域が大幅に違うのでバンドパスフィルタ808,809の働きによって両者の信号は確実に分離することができる。
上記のような構成により、信号伝送および電源のエネルギー伝送を無線化することが可能となる。表示体の高解像度化による高い伝送レートにも多数の信号線を必要とせず、また、電源の接触による接続も不要となるので、コネクタなどの実装部品を省略でき、実装上の効果とコスト的な効果が大きい上に、EMI等の従来の諸々の課題も一気に解決できる。
図9に本発明による電子機器または表示装置に用いる送受信の他の実施例を示すブロック図を、また図10にその動作を示すタイム図を示す。本実施例では特にUWB通信の妨害排除能力を生かした構成例を示している。
パルス発生回路901は、端子903に印加された起動信号a(図10(a))を受けてパルスを発生する。その際、端子904に入力される送信データb(図10(b))の値に従って切り替え変調される。この変調の方式としてパルスの2相変調(BPM:Bi−Phase Modulation)やパルス位置変調(PPM:Pulse Position Modulation)を適用することができる。
パルス発生回路に平衡型のパルス発生回路を用いると上記の実施例で述べた平衡型のアンテナ902を駆動することができる。図10(c)、(d)は平衡型アンテナ902のそれぞれ端子に与えられる信号波形である。その差は図10(d)−(c)に示すような信号波形となる。図10(d)−(c)ではBPMの場合を示している。即ち信号bが0のときは差動信号d−c(同図(d)−(c))が負側から始まる極性のパルスを発生し、bが1の時は正側から始まる極性のパルスを発生する。
図10(j)にBPM信号波形のアイパターンを示す。送信データの値によってその極性を反転させる。また変調方式としては図10(k)に示すようなPPMを用いることも可能である。この方式は送出するデータの値によってそのパルス位置を変更する。図ではパルスの1/2周期ずらした場合を例示している。
パルス発生回路を2つ設けそれぞれペアとして互いに直交するパルスを発生させこれらをI,Q信号として、I,Qのそれぞれの信号に変調する4相変調(QPM:Quadrature Phase Modulation)も可能である。
アンテナ905以降は受信回路の構成を示す。即ち受信アンテナ905で受信されたUWBパルス信号は低雑音増幅回路906で増幅し(図10(e)に差動出力の差分のみ示す,以下同じ)、I,Qのミキサ回路907,908に入力される。ミキサ回路907,908はテンプレートパルス発生回路909によって発生された互いに直交するテンプレートパルスf、g(図10(f)、(g))との乗算を行い積分回路910,911に送る。
ミキサ回路907,908の出力は図10(h)、(i)に示す。図10(e)〜(i)ではその動作が良くわかるように故意にテンプレートパルスと受信信号の同期が外れている時を示している。通常動作時においてはミキサ出力h、iが最大のSN比となるように同期を取る。
積分回路910,911ではミキサ回路907,908で混合(乗算)した信号の高域成分を取り除き復調を行う。判別回路912はそれぞれの信号の強度を見て送信されたビットを判断し元の送信データ913に戻す。
ここでテンプレートパルス発生回路909として直交するテンプレートI,Qのそれぞれについて差動出力の回路が使用できる。差動出力のパルス発生回路は低雑音増幅回路906やミキサ回路907,908を差動式の回路を使用することを可能とする。差動式の回路は同相ノイズをキャンセルでき、また低電圧動作に適しており低電力低雑音の機器構成に都合が良い。またIQのテンプレートを用いると、QPMのときのみでなくBPMやPPMでも効率の良い受信が可能となる。即ちBPMやPPMの変調時において、Iチャネルをデータの復調にあてて、Qチャネルをトラッキングに使うなどの方法を採ることが可能である。なぜならQチャネル出力を常に0になるようにテンプレート発生のタイミングを調整すればIチャネルではその出力振幅値が最大となるのでこのような制御によって同期検波のトラッキングが可能となる。
以上のような送受信機を構成すると外部の他の無線通信システムへ与える妨害や、他の無線通信システムで送信された非常に強い電磁波から受ける妨害を最小限に抑制することが可能である。
即ち、送信側ではパルス発生回路901の働きによって送信データが非常に広いスペクトル帯域の電磁波信号に変換されるが、帯域が広いためにそのエネルギー密度はきわめて低くなる。従って外部の他の通信システムで使用する無線通信の帯域内でのエネルギーは低く、しかもそれらのシステムで用いる信号との相関は低いため妨害波最小となる。また外部から妨害波となって受信される外部通信システムの信号はミキサ回路907,908によってテンプレートパルス発生回路909が発生するテンプレートパルスの帯域程度に拡散される。逆にアンテナ902によって送信された信号はテンプレートとの相関が強いために逆拡散され大きな信号となってミキサ回路907,908から出力される。これによって外部の強い信号の妨害波最小限に抑制することが可能である。
上記の他の実施例で述べたようにアンテナ用導体の距離は小さく、送信機からの電磁波エネルギーはもともと小さい上に、距離に反比例して減衰する放射界のみでなく、距離の2乗,3乗に反比例して減衰する誘導界や誘電界も利用できるので外部へ漏れる電磁波エネルギーは小さい。その上、送受信アンテナ用導体には簡単にシールドを施すことが可能であり更に外部漏洩、外部からの混入を少なくする。更に加えてUWB通信の妨害排除能力を利用するため外乱に対して極めてロバスト(強靭)となる。
以上のような構成によれば、たとえば携帯電話端末のような小さい筐体内に強い電波を発信する送信機が同居するようなシステムにおいても電話機能の送信機信号の妨害を受けることはない。また遠方の微弱電波を受信する受信機への妨害や外部機器への妨害となる不要放射も従来の物理接触によるコネクタよりも小さくすることが可能である。
また本回路をCMOS集積回路で実現すれば、パルス発生時の遷移時間でしか電力を消費せず、いわゆるアイドリングカレントがない。通信機に応用した場合は伝送する情報量(ビットレート)に応じて常に最小の消費電力で作動させることが可能である。
実施例1ではアンテナ用導体は基板上の導電性のパターンによって形成し、また実施例2では送受信のアンテナ用導体のどちらか一方あるいは両方を半導体集積基板上に形成したが、次に、実施例5として、アンテナ用導体を、液晶表示体を構成するガラス基板上に形成した例について説明する。
アクティブマトリクス型液晶表示体はスイッチング素子などの能動素子を表示体パネルを形成するガラス等の基板上に作り込んだ表示体である。アクティブ素子としてガラス基板上に形成された結晶シリコンやアモルファスシリコン膜上に薄膜トランジスタを形成したものが多用されている。
ここに、基板はガラス基板に限られず、水晶基板やプラスチック基板等も適用され得る。また、表示体としてEL(有機EL)やSED等も適用され得る。
これらの素子は通常の単結晶半導体基板上に形成されたトランジスタなどの素子に比較しスイッチング速度その他の性能は良くないが液晶パネルに一体化して形成できるために画素のスイッチングのほかにマトリックスのドライバなどにも使用される。
この素子を用いて本発明を構成する要素となる無線受信部または送信部およびアンテナ用導体を含む回路または素子の一部または全部を形成することが可能である。
図11を参照して更に詳しく説明する。図11(a)は表示体の全体を説明する正面図、図11(b)は無線結合部を詳しく説明する側面図である。図11において、既述の図1、または図2との対応部には同一の参照符号を付して示し、それら各個の部分についての説明は省略する。
液晶表示体は2枚のガラスなどの基板1101,1102に液晶層を挟んで構成される。これらの基板1101,1102上には液晶画素の配線やスイッチング素子が形成される。図11では液晶のXドライバ1103、およびYドライバ1108が下側の基板1102に形成されている例を示す。
表示エリア1109には薄膜トランジスタなどで画素毎にスイッチング素子が形成され、これらのスイッチング素子を駆動するドライバは基板に同様のプロセスで形成される。
本実施例では下側基板1102にXドライバ1103、Yドライバ1108を形成した例を示す。送信アンテナ用導体203から放射された表示データの信号は表示体の基板1102上に形成された受信アンテナ用導体1104によって受信される。
本実施例では受信アンテナ用導体1104は液晶表示体上の配線を形成する導電層によって作られている。液晶表示体ではインジウム錫酸化膜(ITO)等による透明の導電膜を用いるのが一般的である。この膜は抵抗率が高いため金属層などを蒸着などによって付加的に形成しその導電率を高めることもできる。
一般に表示体基板上に形成される導電層は抵抗率が高くこれをアンテナとして使用するには能率が悪いが抵抗が高いので帯域は広く取れる。効率が悪い点は送信側の電力を増やすことによってカバーできる。
送信側の電力を増やすことは外部へ与える影響を増大させるが、本実施例のような場合は送受間の距離が非常に近いため外部へ影響するほどの電力増大は必要ない。また、実施例2のように半導体集積回路基板上にアンテナ用導体を形成する場合に比較しそのサイズを大きくすることが可能であり、使用する周波数帯の選択幅が広がり外部への影響の少ない周波数帯を選択することも可能である。また上記に述べたようなシールドなどの対策を施すこともできる。
基板1106は電源を表示体に供給するために、あるいは図4または図5において説明した低速の信号(図4の410,407)等を接続するために表示体の基板1102上に設けられる。テープ基板またはフィルム基板などを用いるのが一般的であり材質としてはポリイミド樹脂などが多用される。
基板1106にはそれらの電源や信号を接続するコネクタ1107が搭載されており外部との接続を行う。また表示体基板1102上に形成する能動素子の特性が十分でなく、受信信号から表示データを復調する復調部の回路を構成できないときは、復調部回路の一部または全部を他の半導体プロセスによる集積回路によって構成しそれらを搭載してもよい。
上記のような場合には復調部回路の一部または全部を搭載する集積回路1105を基板1106または表示体の基板1102に搭載する。
上記のような構成をとれば表示体上に搭載される部品数を減らし高信頼性、低価格化、小型化が可能となる。特に表示エリア1109の周辺に配置されるドライバ1103,1108を小さくできるので表示体の外形いっぱいまで表示エリア1109を取ることができ表示体の小型化に大きな効果がある、
本発明は液晶表示体における携帯電話内の本体部と表示部の信号接続への応用のみに限定されるものでなく、ノートブックコンピュータ等、表示体を用いる種々の電子機器における表示接続にも利用可能である。
本発明の実施例の構成を説明する図。 図1中の無線結合部の詳細を示す図。 本発明の実施例の無線結合部に適用されるアンテナの例とそれらの特性図。 本発明の実施例の構成をより詳細に説明するブロック図。 本発明の実施例の無線結合部の構成を説明するブロック図およびタイム図。 本発明の他の実施例の構成を説明する図。 本発明の他の実施例の構成を説明する図。 本発明の更に他の実施例の構成を説明するブロック図。 本発明の更に他の実施例の構成を説明するブロック図。 本発明の更に他の実施例の動作を説明するタイム図 本発明の更に他の実施例を示す図 従来の技術を説明する図。
符号の説明
100…液晶表示体 101…液晶表示パネル 102…回路基板 103…駆動用集積回路、104…無線結合部、105…無線送信部、106…無線受信部、203…送信アンテナ用導体 204,1104…受信アンテナ用導体 308…導体 812,813…コイル 901…パルス発生回路 906…低雑音増幅回路 909…テンプレートパルス発生回路 910,911…積分回路 912…判別回路 1101,1102,1106…基板 1103…Xドライバ 1105…集積回路 1107…コネクタ 1108…Yドライバ 1109…表示エリア

Claims (17)

  1. 表示制御部から送出される信号を受けて該信号によって表される表示データに対応する表示を行う表示装置であって、
    表示素子と、
    前記表示素子を駆動する駆動手段と、
    前記表示制御部から送出される信号を非接触により電磁波信号として受信する無線受信部と、
    前記無線受信部で受信した該電磁波信号から当該表示データを再生し該再生された表示データを前記駆動手段に供給する復調手段と、
    を有することを特徴とする表示装置。
  2. 前記表示素子と前記駆動手段と前記復調手段とに供給される電気エネルギーを無接点で受電する電源受電部を有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記無線受信部は、この無線受信部の導体を含んで構成される部位に対向して対をなす送信用素子から該送信用素子に供給される当該表示データに係る変調信号を受信するように配されていることを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 前記無線受信部は、当該対をなす前記送信用素子と共に、所定の導体によって取り囲まれていることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
  5. 前記無線受信部の少なくとも一部を構成する導体と、前記表示素子、前記駆動手段または前記電源受電部の少なくとも何れかが同一の基板上に形成されることを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載の表示装置。
  6. 前記無線受信部の少なくとも一部を構成する導体は、前記電源受電部を構成する回路を集積する集積回路基板と同一の基板上に集積されていることを特徴とする請求項2乃至5の何れか一項に記載の表示装置。
  7. 前記無線受信部と、この無線受信部の導体を含んで構成される部位に対向して対をなす送信用素子とは、非接触で電磁波信号の伝達を行う結合部を構成し、
    前記結合部は電気エネルギーを電磁誘導によって伝達するインダクタンス素子を含むことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の表示装置。
  8. 前記復調手段は、前記表示制御部から送出される表示データを表すUWB変調されたUWB信号を受信し該受信されたUWB信号から表示データを表す信号を取り出すUWB復調部を有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の表示装置。
  9. 表示対象となるデータを表す表示信号を生成する表示信号生成部と、
    前記表示信号生成部によって生成された表示信号に基づいて表示体に表示を行う表示部と、
    前記表示信号生成部によって生成される表示信号を前記表示部に伝送する伝送経路に介挿された結合部と、を有する電子機器であって、
    前記結合部は、
    前記表示信号生成部の回路または該回路が配された基板と一体的に構成され当該表示信号を無線で送出する無線送信部と、
    前記表示部の表示体または該表示体を駆動する駆動回路が配された基板と一体的に構成され前記無線送信部から無線で送出された表示信号を受信する無線受信部と、
    を有することを特徴とする電子機器。
  10. 前記結合部の無線送信部は、当該表示信号に応じて変調された搬送信号を生成する送信用変調回路部の出力が供給されて電磁波を放射する送信アンテナとしてまたは誘導結合するインダクタンス素子もしくは静電結合する容量素子として機能する送信用素子を有し、
    前記結合部の無線受信部は、前記送信用素子から放射された電磁波を受けて当該受けた電磁波による表示信号を復調する復調回路に供給する受信用素子を有することを特徴とする請求項9に記載の電子機器。
  11. 前記結合部の送信用素子は所定形状をなす導体を含み、前記送信用素子は前記表示信号生成部が配置された基板上に設けられ、
    前記結合部の受信用素子は所定形状をなす導体を含み、前記受信用素子は前記表示部の表示体を駆動する駆動回路が配置された基板上に設けられていることを特徴とする請求項9または10に記載の電子機器。
  12. 前記結合部の送信用素子は所定形状をなす導体を含み、前記送信用素子は前記表示信号生成部が配置された基板上に設けられ、
    前記結合部の受信用素子は、前記表示部の表示体が配置された基板上の半導体集積回路内に形成されていることを特徴とする請求項10または11に記載の電子機器。
  13. 前記結合部の送信用素子の少なくとも一部および受信用素子の少なくとも一部は、前記送信用素子と前記受信用素子との間で送受信する当該電磁波の波長の2π分の1の半径を有する球内に収まるように設けられていることを特徴とする請求項10乃至12の何れか一項に記載の電子機器。
  14. 前記表示信号生成部が配置された基板側に設けられている電源供給機能を有する回路から前記表示部側に相互誘導によって非接触で電力を供給する配電用結合部が更に設けられていることを特徴とする請求項10乃至13の何れか一項に記載の電子機器。
  15. 送信データをUWB変調して電磁波信号に変換し送出するUWB変調部と、
    該UWB変調部が送出した前記電磁波信号を電磁波として放射する放射部と、
    前記放射部により放射された前記電磁波のエネルギーを受信する受信部と、
    該受信部で受信した前記電磁波信号をUWB復調するUWB復調部を有する電子機器であって、
    前記放射部と前記受信部はその最短距離が、前記放射部によって放射される前記電磁波信号の最大の波長の2π(πは円周率)分の1以下である事を特徴とする電子機器。
  16. 表示対象となるデータを表す表示信号を生成する表示信号生成部と、
    前記表示信号生成部によって生成された表示信号に基づいて表示体に表示を行う表示部と、
    前記表示信号生成部によって生成される表示信号を前記表示部に伝送する伝送経路に介挿された結合部とを有する電子機器であって、
    前記結合部は、前記表示信号生成部からの当該表示信号を無線で送出するための送信用素子および半導体集積基板を含んで構成された無線送信部と前記無線送信部から無線で送出された表示信号を受信するための受信用素子および半導体集積基板を含んで構成された無線受信部とを有し、
    前記送信用素子および受信用素子の何れか一方または双方は、各自己が対応する前記半導体集積基板上に形成されていることを特徴とする電子機器。
  17. 表示対象となるデータを表す表示信号を生成する表示信号生成部と、
    前記表示信号生成部によって生成された表示信号に基づいて基板上に形成された表示体に表示を行う表示部と、
    前記表示信号生成部によって生成される表示信号を前記表示部に伝送する伝送経路に介挿された結合部とを有する電子機器であって、
    前記結合部は、前記表示信号生成部からの当該表示信号を無線で送出するための送信用素子を含んで構成された無線送信部と前記無線送信部から無線で送出された表示信号を受信するための受信用素子を含んで構成された無線受信部とを有し、
    前記受信用素子は前記基板上に形成されていることを特徴とする電子機器。
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