JP2008081813A - ガス浸炭方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
浸炭炉内での被処理品の位置による浸炭の度合いの差を小さくできるガス浸炭方法を提供すること。
【解決手段】
所定の温度下にあるガス浸炭炉12内に浸炭ガスを供給することで、ガス浸炭炉12内に配置された被処理品の浸炭処理を行うガス浸炭方法であって、浸炭ガスがガス浸炭炉12内に供給される浸炭工程の前に、ガス浸炭炉12内の雰囲気のカーボンポテンシャルが被処理品の炭素濃度以下となる均熱工程を有する構成としたこと。
【選択図】 図2

Description

本発明は、鉄鋼材料等の被処理品に浸炭性ガスを供給して浸炭処理を行うガス浸炭方法に関する。
従来、ガス浸炭方法として、ガス変成炉を用いた方法が現在に至るまで広く用いられている。これは、炭化水素系ガスおよび空気を原料として、ガス変成炉で変成ガスを作り、浸炭工程でのカーボンポテンシャルより低いベースガスとして浸炭炉に供給し、さらに高い所要のカーボンポテンシャルに調整するために、炭化水素系ガスをエンリッチガスとして浸炭炉に供給し、800℃以上の温度下で被処理品の浸炭処理を行う方法である(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−200695号公報
しかし、多数の被処理品が浸炭炉内に配置される場合、被処理品の配置される位置によって昇温の速さ、浸炭ガスの流れ易さに差が生じる。昇温が速く浸炭ガスが流れ易い位置にある被処理品は浸炭され易く、昇温が遅く浸炭ガスが流れ難い位置にある被処理品は浸炭され難い。つまり、昇温が速く浸炭ガスが流れ易い位置にある被処理品と昇温が遅く浸炭ガスが流れ難い位置にある被処理品とで、浸炭量に差が生じる。このため、浸炭処理が行われた後の段階では、浸炭炉内での被処理品の位置によって、浸炭の度合いに差(バラツキ)が生じる可能性がある。
よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、浸炭炉内での被処理品の位置による浸炭の度合いの差を小さくできるガス浸炭方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明にて講じた技術的手段は、請求項1に記載の様に、所定の温度下にある浸炭炉内に浸炭ガスを供給することで、該浸炭炉内に配置された被処理品の浸炭処理を行うガス浸炭方法であって、前記浸炭ガスが前記浸炭炉内に供給される浸炭工程の前に、該浸炭炉内の雰囲気のカーボンポテンシャルが前記被処理品の炭素濃度以下とする均熱工程を有する構成としたことである。
好ましくは、請求項2に記載の様に、前記均熱工程は、前記被処理品の炭素濃度が0.15〜0.45%の鋼材の場合、前記カーボンポテンシャルが前記被処理品の炭素濃度よりも0.05〜0.15%低い状態で行われると良い。
請求項1に記載の発明によれば、浸炭炉内のうち、昇温が速く浸炭ガスが流れ易い位置にある被処理品が、浸炭工程の前に脱炭される。つまり、浸炭工程が行われる前の段階で、浸炭され易い位置にある被処理品の炭素濃度が、浸炭され難い位置にある被処理品の炭素濃度に比べて下がる。したがって、浸炭ガスが浸炭炉内に供給される浸炭工程において、浸炭工程初期では、浸炭炉内での被処理品の位置によって被処理品の炭素濃度に差を生じさせ、浸炭工程が行われた後の段階では、浸炭炉内での被処理品の位置による浸炭の度合いの差(バラツキ)を小さくできる。
請求項2に記載の発明によれば、炭素濃度が0.15〜0.45%の鋼材を浸炭処理する場合に、浸炭炉内での鋼材の位置による浸炭の度合いの差(バラツキ)を小さくできる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を基に説明する。
図1は、本発明に係るガス浸炭方法に使用されるガス浸炭システム1の概略図である。図1に示すように、ガス浸炭システム1は、原料ガスを変成・分解することにより得られた変成ガスを供給するガス変成炉10と、エンリッチガスを供給するエンリッチガス供給装置14と、前記変成ガス及び前記エンリッチガスとを導入し、被処理品の浸炭処理を行うガス浸炭炉12と、添加ガスをガス浸炭炉12に供給する添加ガス供給装置16と、からなる。
ガス変成炉10は、炭化水素系ガスと空気との混合ガスを原料ガスとして、その原料ガスを高温で変成・分解する。次いで、これにより得られた変成ガス(浸炭ガス)をガス浸炭炉12に供給する。当該変成ガスは浸炭処理後の目的のカーボンポテンシャル(Cp)より低く、本実施形態においては、浸炭処理でのベースガスとするため又はガス浸炭炉12内に炉外からの空気の侵入を防止するために、ある程度の炉内圧を維持するためにガス浸炭炉12に供給される。
エンリッチガス供給装置14は、カーボンポテンシャルが高い炭化水素系ガス等のガスをエンリッチガス(浸炭ガス)としてガス浸炭炉12に供給する。また、エンリッチガス供給装置14は、ガス浸炭炉12内のカーボンポテンシャル(Cp)が所定の範囲内になるように、酸素センサー(図示せず)等で計測しながら、自動可変調整弁又はON−OFF弁等で調整するための自動演算機能を備えている。
ガス浸炭炉12(浸炭炉)は、変成ガスとエンリッチガスとを導入し、所定温度・所定時間で被処理品の浸炭処理を行う。ガス浸炭炉12内には、多数の被処理品が配置される。なお、本実施形態における被処理品は、炭素濃度が0.15〜0.45%の鋼材である。
添加ガス供給装置16は、変成ガスとエンリッチガスがガス浸炭炉12に供給される浸炭工程の前に、添加ガスをガス浸炭炉12に供給する。
図2に、ガス浸炭炉12における浸炭処理のヒートパターンの一例を示す。図3は、ガス浸炭炉12の模式図である。図2において、実線で示されるのは、ガス浸炭炉12のうち昇温が速く浸炭ガスが流れ易い位置(A位置、図3参照)でのパターンで、点線で示されるのは、ガス浸炭炉12のうち昇温が遅く浸炭ガスが流れ難い位置(B位置、図3参照)でのパターンである。
図2に示すように、ガス浸炭炉12におけるA位置の温度は、運転開始から徐々に上昇し、浸炭温度(所定の温度)に達した時点から一定時間保持される。一方、ガス浸炭炉12におけるB位置は、A位置に比べて昇温が遅い。このため、A位置が浸炭温度に到達した時点では、B位置は昇温の途中で、B位置の温度は浸炭温度に到達していない。A位置が浸炭温度に到達してからB位置が目的の浸炭温度に到達するまでの間、A位置の温度は一定時間保持される(均熱工程)。
均熱工程の間、ガス浸炭炉12には、添加ガス供給装置16によって添加ガスが供給される。添加ガスは、ガス浸炭炉12内の雰囲気のカーボンポテンシャルを下げるためのものである。添加ガスとして、例えば、酸素ガス、二酸化炭素ガスを用いることができる。添加ガスは、ガス浸炭炉12内の雰囲気のカーボンポテンシャルが被処理品の炭素濃度以下となるように供給される。本実施形態では、被処理品の炭素濃度が0.15〜0.45%の場合、ガス浸炭炉12内の雰囲気のカーボンポテンシャルが被処理品の炭素濃度よりも0.05〜0.15%低いカーボンポテンシャルとなるように、添加ガスが供給される。具体的には、ガス浸炭炉12内の雰囲気のカーボンポテンシャルが0.05〜0.15%となるように、添加ガスが供給される。ガス浸炭炉12内の雰囲気のカーボンポテンシャルが0.05%より小さいと、すなわち、被処理品表面の炭素濃度を0.05%以下にしてしまうと、浸炭開始時の被処理品の組織がオーステナイト単相にならない。例えば、870℃浸炭の場合、均熱中の脱炭により被処理品表面の炭素濃度が0.03%となると、浸炭開始時の組織は、フェライト(α)+オーステナイト(γ)となる。炭素の拡散係数は、フェライト、オーステナイトで異なるため、炉内の被処理品全体及び/又は被処理品個体内において、浸炭深さのバラツキ助長要因となる。
上記の均熱工程の後、変成ガス及びエンリッチガスがガス浸炭炉12内に供給される浸炭工程(図2参照)が行われ、ガス浸炭炉12内に配置された被処理品の浸炭処理が行われる。
図4は、炭素濃度が0.22%の鋼材を用いた時の浸炭処理の実験結果を示す図で、均熱工程での諸条件等を示す。同図に示す様に、本発明の方法、すなわち、浸炭工程が行われる前にガス浸炭炉内の雰囲気のカーボンポテンシャルが被処理品の炭素濃度以下となる工程を設けた場合は、そうでない場合(比較例1、2)と比べて、「被処理品の表面より0.75mm位置の炭素濃度」、「有効浸炭深さの差」の項目からわかるように、浸炭の度合いの差(バラツキ)が小さくなっている。
以上説明した様に、本発明のガス浸炭方法によれば、ガス浸炭炉12内のうち、昇温が速く浸炭ガスが流れ易い位置(A位置)にある被処理品が、浸炭工程の前に脱炭される。つまり、浸炭工程が行われる前の段階で、浸炭され易い位置にある被処理品の炭素濃度が、浸炭され難い位置にある被処理品の炭素濃度に比べて下がる。したがって、浸炭ガス(変成ガス、エンリッチガス)がガス浸炭炉12内に供給される浸炭工程において、浸炭工程初期で、ガス浸炭炉12内での被処理品の位置によって被処理品の炭素濃度差を生じさせ、浸炭工程が行われた後の段階では、ガス浸炭炉12内での被処理品の位置による浸炭の度合いの差(バラツキ)を小さくできる。
本発明に係るガス浸炭方法に使用されるガス浸炭システム1の概略図。 ガス浸炭炉12における浸炭処理のヒートパターンの一例を示す図。 ガス浸炭炉12の模式図。 浸炭処理の実験結果を示す図。
符号の説明
1 ガス浸炭システム
10 ガス変成炉
12 ガス浸炭炉(浸炭炉)
14 エンリッチガス供給装置
16 添加ガス供給装置

Claims (2)

  1. 所定の温度下にある浸炭炉内に浸炭ガスを供給することで、該浸炭炉内に配置された被処理品の浸炭処理を行うガス浸炭方法であって、
    前記浸炭ガスが前記浸炭炉内に供給される浸炭工程の前に、該浸炭炉内の雰囲気のカーボンポテンシャルが前記被処理品の炭素濃度以下とする均熱工程を有することを特徴とするガス浸炭方法。
  2. 前記均熱工程は、前記被処理品の炭素濃度が0.15〜0.45%の鋼材の場合、前記カーボンポテンシャルが前記被処理品の炭素濃度よりも0.05〜0.15%低い状態で行われることを特徴とする請求項1に記載のガス浸炭方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014070254A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Dowa Thermotech Kk 浸炭処理方法

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