JP2008081373A - シリカガラスルツボ及びシリカガラスルツボの製造方法 - Google Patents

シリカガラスルツボ及びシリカガラスルツボの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐変形性、またコスト点からも優れ、更に合成シリカ原料で形成された試料に、天然シリカ原料で形成された層が混在することがなく、正確な不純物濃度結果が得られるシリカガラスルツボ及びシリカガラスルツボの製造方法を提供する。
【解決手段】開口上端面から深さ方向及び周方向に所定長さを有する開口部領域2cと、前記開口部領域からルツボの底部まで続く側底面部領域2a、2bとを備え、前記開口部領域及び側底面部領域において一定の厚さ(t1+t2=t3+t4)を有し、前記開口部領域2cでは、内表面から少なくとも2mmの厚さt3部分が合成シリカ原料で形成されると共に残りの厚さt4部分を天然シリカ原料で形成し、かつ、側底面部領域では、内表面から少なくとも0.5〜1.5mmの厚さt1部分が合成シリカ原料で形成されると共に残りの厚さt2部分を天然シリカ原料で形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリコン単結晶引上げに使用されるシリカガラスルツボ及びシリカガラスルツボの製造方法に関するものである。
シリコン単結晶の育成に関し、チョクラルスキー法(CZ法)が広く用いられている。この方法は、ルツボ内に収容されたシリコン溶融液の表面に種結晶を接触させ、ルツボを回転させるとともに、この種結晶を反対方向に回転させながら上方へ引上げることによって、種結晶の下端に単結晶を形成していくものである。
従来、このシリコン単結晶を製造するためのルツボとして、シリカガラスルツボが用いられている。このシリカガラスルツボは二層構造であって、外層が不透明層、内層が透明層で形成される。
外層の不透明層は、多数の気泡を含み、合成シリカガラスに比べて純度は低いが耐熱性に優れた天然シリカ原料により形成され、内層の透明層は、高純度の合成シリカ原料により形成される。この合成シリカガラスは不純物が少なく、DF率(単結晶化率)が良いという利点があるので、近年、内層の透明層にいわゆる合成シリカガラスを用いたシリカガラスルツボの比率が高くなってきている。
図5に示すように、従来のシリカガラスルツボ30にあっては、内層の透明層31の厚さは、一般的に0.5mm〜8mm程度に形成され、外層の不透明層32の厚さ8mm〜16mm程度に形成されている。
これは、前記したように内外層31,32において不純物濃度が異なるため、高純度のルツボを求めるあまり内側の透明層31の厚さを厚くすると、内外層31,32に粘性差が生じ、単結晶シリコン引上げの際の熱履歴によりシリカガラスルツボ30に変形が生じることがあった。また、高純度の合成シリカ原料は高価であり、コスト低減の点からも内側の透明層の厚さが薄く形成されている。
特開2003−20234号公報
ところで、製造されたシリカガラスルツボ30が、所望の不純物濃度範囲内のものであるか、測定して確認する必要があり、またそのデータを蓄積しておく必要がある。
そのため、シリカガラスルツボ30にあっては、内層31から試料Aをサンプリングし、不純物濃度の測定がなされている。なお、図5に示すように、サンプリングの領域Aよりも下方の切断線Cに沿って、シリカガラスルツボ30の上端部を切断することにより、シリカガラスルツボ30が完成する。
しかしながら、上記したようにシリカガラスルツボ30にあっては、耐変形性、コスト低減の点からも内側の透明層の厚さを薄く形成すると、内層31から試料Aをサンプリングし不純物濃度を測定する場合、内層31が薄いために、外層32の一部を含んでサンプリングされることがあり、正確な不純物濃度結果が得られないという技術的課題があった。
本発明は、上記した技術的課題を解決するためになされたものであり、耐変形性、またコスト点からも優れ、更に合成シリカ原料によって形成された部分から採取した試料に、天然シリカ原料で形成された部分が混在することがなく、正確な不純物濃度結果が得られるシリカガラスルツボ及びシリカガラスルツボの製造方法を提供することを目的とする。
本発明にかかるシリカガラスルツボは、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、開口上端面を有する有底状のシリカガラスルツボにおいて、前記開口上端面から深さ方向及び周方向に所定長さを有する開口部領域と、前記開口部領域下端部からルツボの底部まで続く側底面部領域とを備え、前記開口部領域及び側底面部領域において、前記シリカガラスルツボは略一定の厚さを有し、前記開口部領域では、内表面から少なくとも2mmの厚さ部分が合成シリカ原料で形成されると共に残りの厚さ部分を天然シリカ原料で形成され、かつ、側底面部領域では、内表面から少なくとも0.5〜1.5mmの厚さ部分が合成シリカ原料で形成されると共に残りの厚さ部分を天然シリカ原料で形成されていることを特徴としている。
このように、開口部領域では、内表面から少なくとも2mmの厚さ部分が合成シリカ原料で形成され、側底面部領域では、内表面から少なくとも0.5〜1.5mmの厚さ部分が合成シリカ原料で形成されている。
即ち、開口部領域の合成シリカ原料で形成される厚さが少なくとも2mmであり、側底面部領域の合成シリカ原料で形成される厚さよりも大きな寸法に形成されている。
ここで、開口部領域において、合成シリカ原料によって内表面から少なくとも2mmの厚さ部分を形成したのは、サンプリングする試料の最低限の厚さが2mmであり、純度分析を行なうための最低寸法である。なお、この合成シリカ原料によって形成される部分は、透明シリカガラスに限定されず、不透明シリカガラスを含んでいても良い。
このように構成されているため、開口部領域において試料のサンプリングを行なった際、天然シリカ原料の影響を受けずにサンプリングすることができる。その結果、適正な不純物濃度測定を行なうことができる。
一方、側底面部領域において、合成シリカ原料によって内表面から少なくとも0.5mm以上の厚さ部分を形成したのは、0.5mm未満では該合成シリカ原料で形成された透明シリカガラス部分が薄いために、単結晶シリコン引上げの際に前記部分が侵食され、天然シリカ原料によって形成された部分が露出することなり、ルツボ内表面を高純度化するという要請に反することとなる。そしてまた、前記侵食がルツボ内の融液面近傍で生じると、液面振動の原因となり好ましくない。
また、側底面部領域において、合成シリカ原料によって内表面から少なくとも1.5mm以下の厚さ部分を形成したのは、1.5mmを超えて形成することは、単結晶シリコン引上げの際に天然シリカ原料で形成された部分まで侵食されない最低限の厚さ以上に、合成シリカ原料で形成される部分を不必要に厚くすることになり、製造コスト上、好ましくない。また、前記合成シリカ原料によって形成される部分が1.5mmを超えて形成されると、高温粘性が低下し、耐熱変形性が劣り、好ましくないためである。
ここで、前記開口部領域は、開口上端面から深さ方向に10mm以上30mm以下であって、全周にわたり形成されていることが望ましい。
開口部領域が開口上端面から深さ方向に10mm以上に形成されるのは、サンプリングする試料の最低限の縦方向寸法が10mmであり、純度分析を行なうための最低寸法である。また、開口部領域が開口上端面から深さ方向に30mm以下に形成されるのは、30mmを超えて形成した場合、開口部領域の合成シリカ原料で形成される部分が大きくなり、コストが嵩むとともに、高温粘性が低下し、耐熱変形性が劣り、好ましくない。
ルツボは回転させながら製造されるため、開口部領域は、開口上端部の全周にわたり形成する方が、開口上端部の一部に形成するより容易に製造できる。
また、前記した開口上端面を有する有底状のシリカガラスルツボは、実質的無気泡の透明シリカガラスからなる内層と、多数の気泡を含有する不透明シリカガラスからなる外層とを備えた二層構造のシリカガラスルツボであることが好ましい。
ここで、実質的無気泡とは、気泡個数密度が2個/mm3以下を意味する。
また、本発明にかかるシリカガラスルツボの製造方法は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、開口上端面を有する有底状のシリカガラスルツボであって、前記開口上端面から深さ方向及び周方向に所定長さを有する開口部領域と、前記開口部領域下部からルツボの底部まで続く側底面部領域とを備え、前記開口部領域及び側底面部領域において略一定の厚さを有するシリカガラスルツボの製造方法において、高速回転したルツボ成形用型内に、天然シリカ原料及び合成シリカ原料とを供給し、側底面部領域において、内表面から少なくとも0.5〜1.5mmの厚さ部分を合成シリカ原料で形成すると共に残りの厚さ部分を天然シリカ原料で形成し、開口部領域において内表面から少なくとも2mmの厚さ部分を合成シリカ原料で形成すると共に残りの厚さを天然シリカ原料で形成する工程と、前記ルツボ成形用型内における原料とを加熱溶融し、その後冷却する工程とを含むことを特徴としている。
ここで、前記冷却工程後、前記シリカガラスルツボの開口部領域から試料を採取する工程と、前記工程の後、前記試料を採取した位置より下方の位置で、前記シリカガラスルツボの上端部を切断する工程とを含むことが望ましい。
このように、前記シリカガラスルツボの開口部領域の合成シリカ原料で形成される部分の厚さを、側底面部領域の合成シリカ原料で形成される部分の厚さよりも厚く形成している。
したがって、開口部領域をサンプリング領域とし、前記開口部領域(サンプリング領域)から試料を採取するため、天然シリカ原料で形成される部分の影響を受けずに、合成シリカ原料で形成された部分をサンプリングすることができる。
その結果、適正な不純物濃度測定を行なうことができる。またシリカガラスルツボの側底面部領域の合成シリカ原料で形成される部分は、単結晶シリコン引上げの際に侵食され天然シリカ原料が露出しない最低限の厚さに形成されるため、高価な合成シリカ原料の使用量を抑えることができ、製造コストを削減することができる。
また、前記シリカガラスルツボの上端部に形成された、開口部領域の一部を残して切断することが望ましい。
このように、開口部領域の一部が残存している場合には、シリカガラスルツボを使用してシリコン単結晶の引上げを行なった際、引き上げられたシリコン単結晶に不具合が生じた場合には、残存した開口部領域から試料を採取し、不純物濃度、透明層の気泡の含有状態を測定することができる。
尚、略一定の厚さとは、ルツボ全体平均厚さの±15%以内を意味するものである。
本発明によれば、耐変形性、またコスト点からも優れ、更に合成シリカ原料によって形成された部分から採取した試料に、天然シリカ原料で形成された部分が混在することがなく、正確な不純物濃度結果が得られるシリカガラスルツボ及びシリカガラスルツボの製造方法を提供することを目的とする。
次に、本発明にかかる発明の第1の実施形態について、図1及び図2に基づいて説明する。
図1に示すように、このシリカガラスルツボ1は、内層2及び外層3から構成された二層構造のシリカガラスルツボであって、内層2が透明層、外層3が不透明層で形成される。外層3の不透明層は、多数の気泡を含み、合成シリカガラスに比べて純度は低いが耐熱性に優れた天然シリカ原料により形成され、内層2の透明層は、高純度の合成シリカ原料により形成される。
また、シリカガラスルツボ1の側壁部2a及び底壁部2bの側底部領域では、内層2の厚さt1は外層3の厚さt2に比べて薄く形成されている。具体的には、内層の透明層の厚さt1は、一般的に0.5mm〜1.5mm程度に形成され、外層の不透明層の厚さt14.5mm〜16.0mmに比べて薄く形成されている。
また、前記シリカガラスルツボ1の上端部の全周に亘り、かつ開口上端面から深さ方向に所定領域を有する開口部領域2cが形成されている。
この前記開口部領域の内層2及び外層3の厚さ(t3+t4)と、前記側底面部領域の内層2及び外層3の厚さ(t1+t2)は略等しく、即ち、略一定の厚さに形成されている。また、前記開口部領域2cの内層2の厚さt3は少なくとも2mmの厚さを有し、側壁部2a及び底壁部2bの側底部領域の内層2aの厚さt1よりも厚く形成されている。
この開口部領域2cの内層2の厚さt3は、試料A1の厚さt5(サンプリングする際の切出し深さt5(2mm以下))よりも大きく形成されている。したがって、図1に示す領域A1から内層2の試料A1を採取する際、外層3が混在することがなく、内層2をのみからなる試料A1を採取することができる。
また、一般的に、ルツボの厚さが15mm〜17.5mm程度に形成されるため、前記開口部領域2cの外層3の厚さt4は15.5mm以下の厚さに形成される。
更に、前記開口部領域2cは、開口上端面から深さ方向に10mm以上30mm以下の長さl、かつ全周にわたり形成されている。このように開口部領域2cが開口上端面から深さ方向に10mm以上に形成されるのは、サンプリングする試料の最低限の縦方向寸法が10mmであり、純度分析を行なうための最低寸法である。また、開口部領域2cが開口上端面から深さ方向に30mm以下に形成されるのは、30mmを超えて形成した場合、開口部領域の合成シリカ原料で形成される部分が大きくなり、コストが嵩むとともに、高温粘性が低下し、耐熱変形性が劣り、好ましくない。また、ルツボは回転させながら製造されるため、開口部領域2cは、開口上端部の全周にわたり形成する方が、開口上端部の一部に形成するより容易に製造できる。
尚、前記試料A1の寸法形状は、一般的に、縦10mm、横20mm、厚さt2mmである。更に、図1の内層2、外層3の厚さは、理解を容易にならしめるため、誇張して描かれている。
次に、本発明にかかるシリカガラスルツボの製造方法について説明する。
まず、本発明にかかるシリカガラスルツボの製造方法は、図2に示すシリカガラスルツボの製造装置10を用いて実施される。この装置10は、シリカガラスルツボを成形するための空間部11aおよびこの空間部11aの内外に開口する貫通孔11bを有するルツボ成形用型(回転体)11と、このルツボ成形用型11の空間部11a内に供給された原料Mを溶融するための加熱手段14とを備えている。
さらに、加熱手段14による加熱時(ルツボ成形時)にルツボ成形用型11内を貫通孔11bから吸気するための吸気管12aおよびこの吸気管12aに連通する連通管12bを有する吸気手段12と、前記ルツボ成形用型11を冷却するための冷却手段13とを備えている。
このような装置を用いたシリカガラスルツボの製造は、先ず高速回転したルツボ成形用型11内に、原料Mとして、外層3を形成する天然シリカ原料及び内層2を形成する合成シリカ原料を供給する。
次に、吸気手段12によってルツボ成形用型11内を吸気し、この吸気処理とほぼ同時に加熱手段14によってルツボ成形用型11内における層状の天然シリカ原料及び合成シリカ原料を加熱溶融する。その際、冷却手段13によってルツボ成形用型11を冷却する。そして、図1に示すシリカガラスルツボ1が形成される。
続いて、シリカガラスルツボ1の上端部の開口部領域2cの試料A1を採取し、不純物濃度、透明層の気泡の含有状態が測定される。この測定結果は、各シリカガラスルツボ1の分析データとして蓄積され、保存される。
このとき、前記したように開口部領域(サンプリング領域)2cの厚さt3は、試料A1の厚さt5(サンプリングする際の切出し深さt5)よりも大きく形成されているため、試料A1を採取する際、外層が混在することがなく、内層をのみからなる試料A1を採取することができ、正確な不純物濃度、気泡含有状態を測定することができる。
その後、前記開口部領域2cであって、前記試料A1の採取位置の下方で切断する。即ち、図1に示すように、シリカガラスルツボ1の上端部を切断線L1に沿って切断し、前記試料A1を採取した領域は除去され、完成品とされる。
また、前記シリカガラスルツボ1を使用してシリコン単結晶の引上げを行なった際、引き上げられたシリコン単結晶に不具合が生じた場合には、図1に示すように残存する開口部領域2cから試料A2を採取し、不純物濃度、透明層の気泡の含有状態を測定する。この測定結果は、前記したシリカガラスルツボ1の分析データと比較され、原因の究明に用いられる。
次に、第二の実施形態について、図3に基づいて説明する。
この実施形態にあっては、図3に示すように内層2及び外層3は、開口部領域2c及び側底部領域において、夫々略一定の厚さ(t1、t2)に形成されている点に特徴を有している。即ち、側底部領域において、内表面からt1の厚さで内層2(合成シリカガラス21原料で形成される)が形成され、その外側にt2の厚さで外層3(天然シリカ原料20で形成される)が形成される。また、開口部領域20における外層3の内側部分は、合成シリカ原料22で形成され、外層3の外側部分は、天然シリカ原料20で形成される。尚、開口部領域20においても、内層2は、合成シリカガラス21原料で内表面からt1の厚さで形成される。
このように、内層2及び外層3は、開口部領域2c及び側底部領域において、略一定の厚さ(t1、t2)に形成されていても、開口部領域2cにおける合成シリカ原料で形成される部分の厚さt10は、側底部領域における合成シリカ原料で形成される部分の厚さt1よりも厚く形成することができる。
このルツボを製造するには、開口部領域の外層3を形成する際、天然シリカ原料20に続いて、合成シリカ原料22を供給し、開口部領域の外層3の内側部分に合成シリカ原料で形成する。その後、内層2を合成シリカ原料で形成することにより、本ルツボを製造することができる。
この第2の実施形態にあっても、開口部領域において内表面から少なくとも2mmの厚さ(t10)が合成シリカ原料で形成されると共に残りの厚さ(t11)を天然シリカ原料で形成し、かつ、側底面部領域において内表面から少なくとも0.5〜1.5mmの厚さ(t1)が合成シリカ原料で形成されると共に残りの厚さ(t2)を天然シリカ原料で形成したルツボを得ることができる。
更に、第三の実施形態について、図4に基づいて説明する。
この実施形態にあっても、第二の実施形態と同様に、図4に示すように内層2及び外層3は、開口部領域2c及び側底部領域において、夫々略一定の厚さ(t1、t2)に形成されている点に特徴を有している。
即ち、側底部領域において、内表面からt1の厚さで内層2(内側を合成シリカ原料24で形成し、外側を天然シリカ原料25で形成)が形成され、その外側にt2の厚さで外層3(天然シリカ原料23で形成される)が形成される。
また、開口部領域2cにおける内層2の外側部分は、天然シリカ原料25で形成され、内層2の内側部分は、合成シリカ原料24で形成される。尚、開口部領域2cにおいても、外層3は、天然シリカ原料23でt2の厚さで形成される。
このように、内層2及び外層3は、開口部領域2c及び側底部領域において、夫々略一定の厚さ(t1、t2)に形成されていても、開口部領域2cにおける合成シリカ原料で形成される部分の厚さt10は、側底部領域における合成シリカ原料で形成される部分の厚さt12よりも厚く形成することができる。
このルツボを製造するには、天然シリカ原料で外層をt2の厚さに形成し、続いて、内層2を形成する際、天然シリカ原料25を供給し、開口部領域の内層3の天然シリカ原料部分を、側底部領域の内層3の天然シリカ原料部分より薄く形成し、その後、合成シリカ原料で内層2の全体の厚さがt1になるように形成することにより、本ルツボを製造することができる。
この第3の実施形態にあっても、開口部領域において内表面から少なくとも2mmの厚さ(t10)が合成シリカ原料で形成されると共に残りの厚さ(t11)を天然シリカ原料で形成し、かつ、側底面部領域において内表面から少なくとも0.5〜1.5mmの厚さ(t12)が合成シリカ原料で形成されると共に残りの厚さ(t1+t2−t12)を天然シリカ原料で形成したルツボを得ることができる。
上記説明した第2、3の実施形態における他の構成、例えば開口部領域の大きさ等は、第1の実施形態と同様であるため、その説明は省略する。また、第2、3の実施形態における効果も、第1の実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
図2に示すシリカガラスルツボの製造装置を用いて、図3に示す本発明品と、図5に示す従来品を製造した。ここで、本発明品及の開口部領域を開口上端面から深さ方向に20mmとした。
この開口部領域において、内表面から0.5mmの厚さで合成シリカ原料で透明シリカガラスを形成し内層とした。また、前記内層の外側に1,5mmの厚さで合成シリカ原料で不透明シリカガラスを、更に外側に14.5mmの厚さで天然シリカ原料で不透明シリカガラスを形成して、外層とした。尚、側底部領域は、16mmの厚さで天然シリカ原料で不透明シリカガラスを形成して、外層とした。また、内表面から0.5mmの厚さで合成シリカ原料で透明シリカガラスを形成し内層とした。
図5に示す従来品は、内層を1.5mmとし、合成シリカ原料で形成した。また、外層を15mmとし、天然シリカ原料で形成した。
そして、本発明品の開口部領域から、縦10mm、横20mm、厚さ2mmの試料を採取し、不純物濃度を測定した。また、従来品は、開口上端面から深さ方向に10mmの位置で、前記試料と同形状の試料を採取し、同様に不純物濃度を測定した。
その結果、本発明品では、A1(0.01ppm),Ti(<0.01ppm),Ca(<0.01ppm)であり、従来品では,A1(1.2ppm),Ti(0.6ppm),Ca(0.1ppm)であり、従来品では不純物濃度が、天然シリカ原料の影響を受け、合成シリカ原料の不純物濃度より、高い傾向を示したのに対し、本発明品では使用原料レベルの不純物濃度であった。
図1は、本発明にかかるシリカガラスルツボの一実施形態を示す断面図である。 図2は、本発明にかかるシリカガラスルツボを製造するための製造装置の構成を示す概略図である。 図3は、本発明にかかるシリカガラスルツボの第二の実施形態を示す要部断面図である。 図4は、本発明にかかるシリカガラスルツボの第三の実施形態を示す要部断面図である。 図5は、従来のシリカガラスルツボを示す断面図である。
符号の説明
1 シリカガラスルツボ
2 内層(透明層)
2a 側壁部
2b 底壁部
2c 開口部領域(サンプリング領域)
3 外層(不透明層)
A1,A2 試料
t1 内層の厚さ
t2 外層の厚さ
t3 開口部領域(サンプリング領域)の内層の厚さ
t4 開口部領域(サンプリング領域)外側の外層の厚さ
t5 試料の厚さ(試料の切出し深さ)
t10 合成シリカ原料で形成される部分の厚さ
t11 天然シリカ原料で形成される部分の厚さ
t12 合成シリカ原料で形成される部分の厚さ
L1,L2,L3 切断線
l 開口部領域の深さ方向の長さ

Claims (6)

  1. 開口上端面を有する有底状のシリカガラスルツボにおいて、
    前記開口上端面から深さ方向及び周方向に所定長さを有する開口部領域と、前記開口部領域下端部からルツボの底部まで続く側底面部領域とを備え、前記開口部領域及び側底面部領域において、前記シリカガラスルツボは略一定の厚さを有し、
    前記開口部領域では、内表面から少なくとも2mmの厚さ部分が合成シリカ原料で形成されると共に残りの厚さ部分を天然シリカ原料で形成され、
    かつ、側底面部領域では、内表面から少なくとも0.5〜1.5mmの厚さ部分が合成シリカ原料で形成されると共に残りの厚さ部分を天然シリカ原料で形成されていることを特徴とするシリカガラスルツボ。
  2. 前記開口部領域は、開口上端面から深さ方向に10mm以上30mm以下であって、全周にわたり形成されていることを特徴とする請求項1記載のシリカガラスルツボ。
  3. 開口上端面を有する有底状のシリカガラスルツボが、実質的無気泡の透明シリカガラスからなる内層と、多数の気泡を含有する不透明シリカガラスからなる外層とを備えた二層構造のシリカガラスルツボであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたシリカガラスルツボ。
  4. 開口上端面を有する有底状のシリカガラスルツボであって、前記開口上端面から深さ方向及び周方向に所定長さを有する開口部領域と、前記開口部領域下部からルツボの底部まで続く側底面部領域とを備え、前記開口部領域及び側底面部領域において略一定の厚さを有するシリカガラスルツボの製造方法において、
    高速回転したルツボ成形用型内に、天然シリカ原料及び合成シリカ原料とを供給し、側底面部領域において、内表面から少なくとも0.5〜1.5mmの厚さ部分を合成シリカ原料で形成すると共に残りの厚さ部分を天然シリカ原料で形成し、開口部領域において内表面から少なくとも2mmの厚さ部分を合成シリカ原料で形成すると共に残りの厚さを天然シリカ原料で形成する工程と、
    前記ルツボ成形用型内における原料とを加熱溶融し、その後冷却する工程とを含むことを特徴とするシリカガラスルツボの製造方法。
  5. 前記冷却工程後、前記シリカガラスルツボの開口部領域から試料を採取する工程と、
    前記工程の後、前記試料を採取した位置より下方の位置で、前記シリカガラスルツボの上端部を切断する工程とを含むことを特徴とする請求項3に記載されたシリカガラスルツボの製造方法
  6. 前記シリカガラスルツボの上端部に形成された、開口部領域の一部を残して切断することを特徴とする請求項4に記載されたシリカガラスルツボの製造方法。
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