JP2008069708A - 排出ガスの状態推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排出されるNOxの状態を高精度に推定する。
【解決手段】エンジンシステム(10)において、ECU(100)の内部には、エンジン(200)の三元触媒(223)から排出される触媒排出ガスの状態を推定するエミッション推定モデル(300)が構築されている。エミッション推定モデル(300)における触媒モデル(310)は、触媒流入モデル(320)及び触媒劣化モデル(330)からの指標値の入力を受け、予め実際の浄化対象物質の浄化率に近似するように係数が同定されたモデル式に従って浄化対象物質の各々について浄化特性を推定し、最終的にエミッション値を出力する。この際、NOxについては、触媒内の酸素濃度の影響が考慮され、当該モデル式に代えて、触媒内の酸素濃度がある程度低下した後にNOxの還元反応が開始されるように設定されたモデル式が採用される。
【選択図】図2

Description

本発明は、触媒を備えた内燃機関において当該触媒から排出される排出ガスの状態を推定する排出ガスの状態推定装置の技術分野に関する。
この種の技術分野において、触媒反応に係る反応速度の解析手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された、流体中の所定成分の濃度変化予測方法及び反応速度解析法(以下、「従来の技術」と称する)によれば、排ガスの成分濃度が触媒との接触によって変化する反応モデルを設定し、当該反応モデルに基づいて、所定成分の濃度変化量を表す速度式及び所定成分の濃度変化を表す位置・濃度特性を求めることにより、所定成分の濃度変化が予測される。このため、触媒担体の長さや所定成分の初期濃度など条件を変化させたときの所定成分の濃度変化に与える影響を見積もることが可能であるとされている。
特開2004−8908号公報
触媒において、NOx(Nitrogen Oxide:窒素酸化物)には還元反応が生じ、酸素が脱離するが、触媒内に酸素が共存する場合、酸素濃度が相対的に高い領域では、係る還元反応の進行が遅れ易い。ところが、従来の技術では、このような酸素濃度が還元反応に与える影響が考慮されていないため、触媒内の酸素濃度が高い場合には特に、NOxの濃度変化の予測精度が低下し易い。即ち、従来の技術には、内燃機関の運転条件によっては、特にNOxの濃度変化が十分に推定され難いという技術的な問題点がある。
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、排出されるNOxの状態を高精度に推定し得る排出ガスの状態推定装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る排出ガスの状態推定装置は、触媒を備えた内燃機関において該触媒から排出される排出ガスの状態を推定する排出ガスの状態推定装置であって、前記触媒へ流入する流入ガスの状態を特定する特定手段と、予め前記触媒における浄化対象物質の各々の浄化特性を規定するものとして該各々について構築された、該各々の濃度に対応する項と、前記触媒における触媒反応に係る反応速度定数との積を含んでなる基準モデル式に従い、前記特定された流入ガスの状態に基づいて前記排出ガスの状態を推定する推定手段と、前記浄化対象物質が窒素酸化物である場合に、酸素濃度が減少するのに応じて前記窒素酸化物の浄化率が上昇するように前記基準モデル式を補正する第1の補正手段とを具備することを特徴とする。
本発明に係る「内燃機関」とは、例えば複数の気筒を有し、当該複数の気筒の各々における燃焼室において燃料が燃焼した際に発生する爆発力を、例えばピストン及びコネクティングロッド等の機械的な伝達経路を経て、例えばクランク軸等の入出力軸を介して動力として取り出すことが可能な機関を包括する概念であり、例えば2サイクル或いは4サイクルレシプロエンジン等を指す。
本発明に係る排出ガスの状態推定装置によれば、その動作時には、例えばECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成される特定手段により、触媒へ流入する流入ガスの状態が特定される。
ここで、「流入ガスの状態」とは、後述する排出ガスの状態の推定に供し得る指標値により定量的に表された状態を包括する概念であり、例えば、流入ガスにおける浄化対象物質の成分、成分比率、成分濃度及び成分量等の少なくとも一部、並びに流入ガスの流量及び温度等を含む趣旨である。
尚、本発明における「特定」とは、例えば、何らかの検出手段を介して直接的に又は間接的に物理的数値又は物理的数値に対応する電気信号等として検出すること、何らかの検出手段を介して直接的に又は間接的に例えば電気信号等の形で検出された、特定対象と対応関係を有する物理的数値に基づいて予め然るべき記憶手段等に記憶されたマップ等から該当する数値を選択すること、このような物理的数値又は選択された数値等から、予め設定されたアルゴリズムや計算式に従って導出すること、或いはこのように検出、選択又は導出された数値等を、例えば電気信号等の形で単に取得すること等を包括する広い概念である。
例えば特定手段は、例えば内燃機関の機関回転数、負荷率、空燃比、点火時期及びバルブタイミング等、上述した流入ガスの状態との直接的又は間接的な対応関係が例えば予め実験的に、経験的に、理論的に或いはシミュレーション等に基づいて実践上不利益が顕在化しない程度の信頼性を伴って確定されている内燃機関の運転状態を規定する各種指標値に基づいて、例えば予め設定されたアルゴリズムや計算式等に従って流入ガスの状態を然るべき指標値として算出すること、或いは当該各種指標値に基づいて然るべき値をマップ等から選択すること等により流入ガスの状態を特定する。
このように特定手段により流入ガスの状態が特定されると、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成される推定手段により、予め構築された基準モデル式に従い、特定手段によって特定された流入ガスの状態に基づいて、排出ガスの状態が推定される。
ここで、「基準モデル式」とは、予め触媒における浄化対象物質の各々の浄化特性を規定すべく、当該各々について構築された式であり、浄化対象物質の濃度に対応する項と、触媒における触媒反応に係る反応速度定数との積を含む式である。この基準モデル式は、推定された流入ガスの状態の関数であり、推定手段は、この基準モデル式に例えば特定された流入ガスの状態(即ち、形態としては各種指標値)を代入して得られる、例えば、浄化対象物質各々についての浄化率、浄化量或いは浄化速度(触媒反応の反応速度)等に基づいて、排出ガスの状態を推定する。
ここで、「排出ガスの状態」とは、内燃機関におけるエミッションの種類や量を含む概念としてのエミッション特性の評価に供し得る指標値によって表された状態を包括する概念であり、例えば上述した流入ガスに係る状態と、意味合いとして少なくとも一部が同等であってもよく、例えば、排出ガスにおける浄化対象物質の成分、成分比率、成分量及び成分濃度、並びに排出ガスの温度等を含む趣旨である。
尚、「反応速度定数」とは、例えば予め実験的に、経験的に、理論的に或いはシミュレーション等に基づいて、実際の触媒における浄化特性を近似的に或いは代替的に表し得るように例えば各種係数又は特性項の値等が決定(同定)されてなる定数であり、浄化対象物質の濃度に乗じられることに鑑みれば、実質的には浄化対象物質の浄化特性(例えば浄化量、浄化率若しくは浄化速度又は触媒における反応速度等)を決定付ける定数である。
尚、「浄化対象物質の濃度に対応する項」とは、当該濃度を含み、且つ基準モデル式を実際の触媒における浄化特性に近似させ得る或いは代替させ得る項を包括する概念であり、当該濃度のみに限定されず、例えば、当該濃度のべき乗項等であってもよい趣旨である。
ここで特に、浄化対象物質がNO(Nitric Oxide:一酸化窒素)等を含む窒素酸化物(以下、NOx)である場合、触媒内の酸素濃度が相対的に高い領域では、酸素の脱離が阻害され、還元反応の進行が遅れ易い。従って、上述した基準モデル式によってNOxの浄化特性を表そうとした場合、触媒内の酸素濃度が相対的に高くなり易い、例えば内燃機関の高負荷領域(高流量域)等において、排出ガスの状態に係る推定精度が低下し易い。
そこで、本発明に係る排出ガスの状態推定装置では、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成される第1の補正手段の作用により、浄化対象物がNOxである場合に基準モデル式が補正される。より具体的には、第1の補正手段は、酸素濃度が減少するのに応じてNOxの浄化率が上昇するように基準モデル式を補正する。
尚、「浄化率が上昇するように」とは、浄化率が上昇することが判明している、或いは浄化率が上昇すると推定される限りにおいて、基準モデル式自体がNOxの浄化率を直接規定する式であるか否かとは無関係であってよい趣旨である。また、第1の補正手段に係る補正の態様は、NOxの浄化率を酸素濃度の減少に応じて上昇せしめ、基準モデル式により規定されるNOxの浄化特性を、何らこの種の補正がなされない場合と比較して幾らかなりとも実際のNOxの浄化特性に近似させ得る得る限りにおいて限定されない趣旨である。例えば基準モデル式に対し、何らかの補正項を加算、減算、乗算又は除算すること等により係る補正がなされてもよい。また、「酸素濃度が減少するのに応じて」とは、必ずしも酸素濃度の変化が浄化率の変化と一対一に対応しておらずともよい趣旨であり、浄化率の変化と酸素濃度の変化とは、相互に一対多の関係であってもよい。
本発明に係る排出ガスの状態推定装置の一の態様では、前記触媒に付与される熱負荷に基づいて前記基準モデル式を補正する第2の補正手段を更に具備する。
この態様によれば、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成される第2の補正手段の作用により、基準モデル式が、触媒に付与される熱負荷に基づいて補正される。
ここで、触媒に付与される熱負荷とは、好適には触媒内に流入する流入ガスの温度、触媒の温度、流入ガスの流量、流入ガスにおける酸素濃度、或いは空燃比等の関数であり、第2の補正手段は、例えば、これらを表す指標値(好適には、特定手段により特定される、流入ガスの状態の一部である)に応じて可変な補正係数、補正式或いは補正関数を、予め然るべき記憶手段に記憶されたマップから選択する、或いは予め設定されたアルゴリズムや算出式に従って算出又は導出すること等を介して取得し、基準モデル式を補正する。
触媒における浄化対象物質の浄化特性は、触媒に付与される熱負荷に応じて相応に劣化するが、この態様によれば、熱負荷に応じて、基準モデル式、即ち触媒における浄化特性が補正されるため、最終的に推定手段によって推定される排出ガスの状態が、係る熱負荷を考慮したものとなり、一層正確に排出ガスの状態を推定することが可能となる。
本発明に係る排出ガスの状態推定装置の他の態様では、前記反応速度定数は、前記触媒中の活性点の数を表す頻度因子に対応する項と、前記触媒反応が生じる際のエネルギを表す活性化エネルギに対応する項とを含む。
この態様によれば、基準モデル式を構成する反応速度定数に、活性点の数を表す頻度因子及び触媒反応が生じる際に必要となるエネルギを表す活性化エネルギの項が含まれるため、触媒における浄化対象物質の浄化特性を、実際の浄化特性により近付けることが可能となり、高精度に排出ガスの状態を推定することが可能となる。
尚、この態様によれば、前述した第2の補正手段に係る補正に際し、熱負荷に応じて頻度因子及び活性化エネルギ各々の項を補正すること等により、触媒の劣化が好適に近似され得る。
本発明に係る排出ガスの状態推定装置の他の態様では、前記基準モデル式は、前記積と前記浄化対象物質に対応する還元剤の濃度との積を、該還元剤の種類毎に加算してなる加算項を含む。
この態様によれば、基準モデル式が、前述した反応速度定数と浄化対象物質の濃度との積に更に還元剤(例えば、浄化対象物質がNOxであればCO(一酸化炭素)やHC(炭化水素)等)の濃度を乗じた項を、還元剤の種類毎に加算してなる加算項を含む。即ち、この態様においては、基準モデル式により、浄化対象物質の濃度のみならず還元剤の影響をも考慮した上での浄化対象物質の浄化特性が規定される。従って、より精細に排出ガスの状態を推定することが可能となる。
尚、還元剤の影響が考慮される場合、上述した加算項を構成する、浄化対象物質の濃度に対応する項と還元剤の濃度に対応する項と反応速度定数との積の各々について、例えば反応速度定数に係る係数や特性項(即ち、例えば、上述した頻度因子や活性化エネルギ或いは更に抑制項等)の同定が必要となり、同定に係る時間的負荷が高くなり易い。従って、還元剤の影響を考慮するか否かは、例えば、車両の仕様、仕向け、内燃機関の要求性能等に応じて、その都度個別具体的に決定されてよい。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
<発明の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の好適な各種実施形態について説明する。
<1:第1実施形態>
<1−1:実施形態の構成>
<1−1−1:エンジンシステムの構成>
始めに、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るエンジンシステム10の構成について説明する。ここに、図1は、エンジンシステム10の模式図である。
図1において、エンジンシステム10は、ECU100及びエンジン200を備える。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備え、エンジンシステム10の動作全体を制御する電子制御ユニットである。また、ECU100内部には、エンジン200のエミッション状態(即ち、本発明に係る「排出ガスの状態」の一例)を推定するための、後述するエミッション推定モデル300が構築されており、本実施形態において、ECU100は、本発明に係る「排出ガスの状態推定装置」の一例としても機能するように構成されている。
エンジン200は、本発明に係る「内燃機関」の一例である。エンジン200は、気筒201内にその一部たる点火プラグの一部が露出してなる点火装置202の点火動作により混合気を爆発させると共に、爆発力に応じて生じるピストン203の往復運動を、コネクションロッド204を介してクランクシャフト205の回転運動に変換することが可能に構成されている。また、クランクシャフト205近傍には、クランクシャフト205の回転位置(即ち、クランク角)を検出するクランクポジションセンサ206が設置されている。クランクポジションセンサ206は、ECU100と電気的に接続されており、ECU100は、クランクポジションセンサ206によって検出されたクランク角に基づいて、点火装置202の点火時期等を制御することが可能に構成されている。また、ECU100は、クランクシャフト205の回転位置に基づいてエンジン200の機関回転数Neを算出することが可能に構成されている。以下に、エンジン200の要部構成を、その動作の一部と共に説明する。
気筒201内における燃料の燃焼に際し、外部から吸入された空気は吸気管207を通過し、吸気ポート213において、インジェクタ214から噴射された燃料と混合されて前述の混合気となる。燃料は、燃料タンク215に貯留されており、低圧ポンプ217の作用により、デリバリパイプ216を介してインジェクタ214に圧送供給されている。インジェクタ214は、ECU100と電気的に接続されており、この供給される燃料を、ECU100の制御に従って吸気ポート213に噴射することが可能に構成されている。
気筒201内部と吸気管207とは、吸気バルブ218の開閉によって連通状態が制御されている。気筒201内部で燃焼した混合気は排気となり吸気バルブ218の開閉に連動して開閉する排気バルブ219の開弁時に排気ポート220を介して排気管221に導かれる。
吸気管207上には、クリーナ208が配設されており、外部から吸入される空気が浄化される構成となっている。また、クリーナ208の下流側(気筒側)には更に、エアフローメータ209が配設されている。エアフローメータ209は、ホットワイヤー式と称される形態を有しており、吸入された空気の質量流量を直接検出することが可能に構成されている。尚、エアフローメータ209は、ECU100と電気的に接続されており、検出された吸入空気の質量流量は、ECU100によって絶えず把握される構成となっている。
吸気管207におけるエアフローメータ209の下流側には、気筒201内部へ吸入される空気に係る吸入空気量を調節するスロットルバルブ210が配設されている。このスロットルバルブ210には、スロットルポジションセンサ212が電気的に接続されており、その開度であるスロットル開度を検出することが可能に構成されている。
スロットバルブモータ211は、ECU100と電気的に接続され、スロットルバルブ210を駆動することが可能に構成されたモータである。ECU100は、不図示のアクセルポジションセンサによって検出されるアクセル開度に基づいてスロットルバルブモータ211の駆動状態を制御することが可能に構成されており、これによりスロットルバルブ210の開閉状態(即ち、スロットル開度)が制御される構成となっている。
尚、スロットルバルブ210は、上述したように一種の電子制御式スロットルバルブであり、スロットル開度は、ECU100により運転者の意思(即ち、アクセル開度)とは無関係に制御され得る。
排気管221には、三元触媒223が設置されている。三元触媒223は、エンジン200から排出される排出ガス中のCO及びHCを酸化し、且つNOxを還元することにより夫々浄化することが可能に構成された触媒であり、本発明に係る「触媒」の一例である。
排気管221における三元触媒223の上流側には、空燃比センサ222が配設されている。空燃比センサ222は、排気ポート220を介して排出される排出ガスからエンジン200の空燃比を検出することが可能に構成されている。空燃比センサ222は、ECU100と電気的に接続されており、検出された空燃比は、絶えずECU100によって把握される構成となっている。
また、気筒201を収容するシリンダブロックに設置されたウォータージャケットには、エンジン200を冷却するための冷却水の温度を検出するための温度センサ224が配設されている。温度センサ224は、ECU100と電気的に接続されており、検出された冷却水の温度は、ECU100によって絶えず把握される構成となっている。
<1−1−2:エミッション推定モデルの構成>
次に、図2を参照し、ECU100内部に構築されたエミッション推定モデル300の構成について説明する。ここに、図2は、エミッション推定モデル300の構成を概念的に表してなる模式図である。
図2において、エミッション推定モデル300は、触媒モデル310、触媒流入ガスモデル320及び触媒劣化モデル330を含んで構成される。
触媒モデル310は、三元触媒223から排出される触媒排出ガスのエミッション状態(例えば、触媒排出ガスの成分、成分比率、成分濃度又は成分量等)を表すエミッション値を推定結果として出力することが可能に構成されたモデルである。触媒モデル310は、実機の触媒(例えば三元触媒223或いはそれと同等な構成を有する触媒等)で生じる触媒反応をモデル化したものであり、本発明に係る「推定手段」、「第1の補正手段」及び「第2の補正手段」の一例として機能するように構成されている。
触媒流入ガスモデル320は、エンジン200における機関回転数Ne、負荷率KL、空燃比A/F、点火時期SA及びバルブタイミングVT等の指標値(図示「エンジン状態指標値」に相当)を入力値として受け取り、予め設定されたアルゴリズム及び算出式に従って三元触媒223に流入する触媒流入ガスの状態(例えば、触媒流入ガスの成分、成分比率、成分濃度又は成分量、触媒流入ガスの温度及び流量等)を表す指標値を算出することが可能に構成されている。触媒流入ガスモデル320は、触媒モデル310と電気的に接続されており、算出された触媒流入ガスの状態を表す指標値は、触媒モデル310に入力される。触媒流入ガスモデル320は、本発明に係る「特定手段」の一例である。
触媒劣化モデル330は、触媒モデル310と電気的に接続され、熱負荷によって生じる、三元触媒223における浄化特性の劣化をモデル化したものである。触媒劣化モデル330は、触媒モデル310から触媒温度及び酸素濃度等を含む熱負荷指標値を入力として受け取り、受け取った熱負荷指標値に基づいて、熱負荷に応じた補正値を算出して触媒モデル310に出力することが可能に構成されている。尚、触媒劣化モデル330は、触媒モデル310と共に本発明に係る「第2の補正手段」の一例をなしている。
<1−2:実施形態の動作>
以下、本実施形態の動作として、上記エミッション推定モデル300の動作について説明する。尚、三元触媒223では、主としてNOxの還元反応(NOxからの酸素の脱離反応)、COの酸化反応、及びHCの酸化反応等の各種触媒反応が発生するが、以下の説明では、NOxの還元反応を例に挙げて説明することとする。
<1−2−1:エミッション状態推定の基本動作>
触媒モデル310では、基本的に下記(1)式(本発明に係る「基準モデル式」の一例)により、浄化対象物質の各々について三元触媒223における浄化率が規定されている。尚、(1)式における[NOx]とは、浄化対象物質の一つたるNOxの濃度を表し、初期値となる値が触媒流入ガスモデル320より、前述した触媒流入ガスの状態を規定する指標値の一部として取得されている。また、kは基本的に「1」に設定され、浄化率の同定の過程で適宜調整される、べき乗指数である。
d[NOx]/dt=K・[NOx]^k・・・(1)
ここで、上記(1)式におけるKは反応速度定数であり、下記(2)式により規定される。
K=A/G・exp(―E/RT)・・・(2)
ここで、Aは頻度因子、Gは抑制項、Eは活性化エネルギを表す。また、Rは公知の気体定数であり、Tは触媒流入ガスの絶対温度である。ここで、頻度因子Aは、三元触媒223における活性点の数を表すパラメータであり、値が大きい程、活性点の数が増えることを表す。従って、頻度因子Aの値が大きい程、三元触媒223における触媒反応が促進されている状態が表される。
また、活性化エネルギEは、触媒反応が生じる際に必要となるエネルギを表しており、小さい程、触媒反応が生じ易い状態を表す。即ち、活性化エネルギEが小さい程、反応速度定数Kの値は大きくなる。また、抑制項Gは、触媒反応を抑制する要因を表し、大きい程触媒反応が抑制された状態を表す。即ち反応速度定数Kの値が小さくなる。
上記(1)式に従って、三元触媒223における浄化率が、浄化対象物質の各々について算出される際、触媒モデル310には先ず、ROM等に予め記憶されている、三元触媒223の形状に関する物性値、例えばセル開口面積、セル数及び熱伝達率等の指標値が入力される。そして、触媒流入ガスモデル320から、前述した、触媒流入ガスの状態を規定する指標値が入力される。
これら物性値及び指標値が入力されると、触媒モデル310は、(1)式に係る数値演算処理を、設定されたセル数に対応する頻度で繰り返す。より具体的には、触媒モデル310は、例えば第1のセルについて、初期値となるNOx濃度(即ち、触媒流入ガスのNOx濃度)及び(1)式に基づいた数値演算により第1のセルについてのNOx浄化率を取得し、係る取得された浄化率に基づいて、第2のセルにおける浄化率推定に係る数値演算処理に供すべきNOx濃度を取得する。
触媒モデル310は、更に同様の処理を設定されたセル数分繰り返し、最終的に三元触媒223の出口における、即ち触媒排出ガスにおけるNOx濃度を算出する。触媒排出ガスにおけるNOx濃度を算出すると、触媒モデル310は、係るNOx濃度に基づいてエミッション値を算出し、エミッション状態推定結果として出力する。触媒モデル310では、浄化対象物質の各々について、このような処理が並行して実行されている。
一方、三元触媒223は、気筒201から排出される排出ガス(実質的には、触媒流入ガス)によって高温となり、触媒温度や酸素濃度(或いは、酸素濃度を規定するものとしての空燃比又は吸入空気量等)等の熱負荷要因により劣化する。触媒劣化モデル330は、触媒モデル310から入力される、触媒温度及び酸素濃度等の熱負荷指標値に基づいて、上記(1)式を補正するための熱負荷補正係数を算出する。算出された熱負荷補正係数は、触媒モデル310に入力される。
尚、(1)式において、熱負荷の影響は、主として頻度因子A及び活性化エネルギEに現れる。より具体的には、熱負荷が大きい程、頻度因子Aは小さく、且つ活性化エネルギEは大きくなる。即ち、熱負荷が大きい程、(1)式により規定されるNOx浄化率は低下する。触媒劣化モデル330は、熱負荷に応じた頻度因子A及び活性化エネルギEの変化特性を総括的に表すものとして熱負荷補正係数を算出し、触媒モデル310に出力する。
触媒モデル310は、上述した触媒排出ガスのエミッション特性の推定に際し、触媒劣化モデル330から入力される熱負荷補正係数を(1)式に乗じることによって(1)式を補正する。従って触媒モデル310は、三元触媒223に付与される熱負荷を考慮した、正確なエミッション値を出力することができる。
上述したように、上記(1)式を構成する頻度因子A、抑制項G、活性化エネルギE、及びべき乗指数kの値を実情に適した値に設定することが出来れば、(1)式に基づいて触媒モデル310が実行する数値演算処理によって、実際の三元触媒223における浄化対象物質の浄化率を正確に近似することが可能となり、最終的に触媒モデル310から出力される触媒排出ガスのエミッション値を、実際に触媒排出ガスのエミッションを実測することなく正確に推定することが可能となる。
尚、係る事情に鑑みれば、触媒モデル310におけるエミッション状態の推定精度は、反応速度定数Kの同定精度によって大きく影響される。従って、反応速度定数Kの同定は、実機の触媒(例えば、エンジン200に搭載される前の三元触媒223或いはそれと同等の触媒等)から得られる、例えば空燃比等の運転条件に応じた浄化率の実測値に適合するように、予めエミッション推定モデル300がECU100内に構築される以前に行われている。
<1−2−2:酸素濃度を考慮した補正>
一方、三元触媒223の内部に酸素が十分に存在する場合、係る潤沢に存在する酸素によってNOxからの酸素の脱離が阻害されるため、NOxの触媒反応は遅滞し易い。即ち、浄化率が低下し易い。他方、触媒流入ガスの流速が相対的に高くなるエンジン200の高負荷領域(高流量域)では、触媒流入ガス中の絶対的な酸素量が多いことに加え、触媒流入ガスの流速が高いことに起因する他の酸化反応の反応速度の低下等により、三元触媒223内部の酸素濃度が高くなり易い。
従って、例えば、エンジン200の高負荷領域では、顕著には触媒入り口に近い程NOxの浄化が進行し難い状況が発生する。このため、高負荷領域では、酸素濃度によってはNOxが三元触媒223内を浄化されないまま通過する、所謂「NOxの吹き抜け」と称されるような事態が発生する。
ところが、上述した(1)式によって規定される浄化率をNOxに適用する場合、(1)式にこのような酸素濃度の影響が記述されていないため、係るNOxの吹き抜け現象を表すことが難しい。即ち、(1)式に従ってNOxの浄化率を規定する場合、高負荷領域において顕著に実際の浄化率から乖離し易く、触媒排出ガスのエミッション特性の推定精度が極端に低下し易い。
ここで、図3を参照して、三元触媒223におけるNOxの浄化特性について説明する。ここに、図3は、三元触媒223におけるNOx及びOの濃度変化を概念的に表してなる模式図である。
図3において、縦軸には三元触媒223内のガス濃度が、また横軸には三元触媒223の入り口(即ち、三元触媒223のフロント側端部であり、以下、適宜「触媒入り口」と称する)からの長さLが表されている。
図3において、酸素濃度及びNOx濃度の夫々について、エンジン200の相互に異なる二種類の負荷領域、即ち、低負荷(低流量)領域及び高負荷(高流量)領域に対応する濃度変化の特性(即ち、浄化特性の一例)が示される。
低負荷領域における酸素濃度の変化特性は、図示PRFO1(細実線)として示される。即ち、触媒入り口(図示長さLが0の位置)において、酸素濃度は初期値Bを採り、三元触媒223の出口(即ち、リア側端部であり、以下、適宜「触媒出口」と称する)、即ち、図示長さLmaxの位置において濃度は略ゼロとなる。
低負荷領域におけるNOx濃度の変化特性は、図示PRFNOx1(太実線)として表される。ここで、上述したように、触媒内部では、酸素濃度がある程度減少した後にNOxの浄化が開始される。このNOxの浄化が開始される酸素濃度をD(D<B)とすると、NOxの浄化が開始される触媒内の位置は、図示長さL1に相当する位置となる。即ち、触媒入り口から長さL1に至るまでの領域では、NOxは浄化されずに(実践上有効であるとみなされる程度には浄化されずに)触媒内を通過する。また、触媒入り口からの長さがL1となる位置からNOxの浄化が開始されると、NOx濃度は徐々に減少し、触媒出口で概ねゼロとなる。
一方、高負荷領域における酸素濃度の変化特性は、図示PRFO2(図示細破線)として示される。図示の通り、高負荷領域では触媒流入ガスの流速が相対的に高いため、酸素の浄化速度が相対的に緩やかとなり、上述した濃度Dまで酸素濃度が低下するのは、触媒入り口から長さL2の位置である。
高負荷領域におけるNOx濃度の特性は、図示PRFNOx2(図示太破線)となる。即ち、低負荷領域の場合と同様の考え方により、NOxの濃度が低下し始めるのは触媒入り口から長さL2の位置であり、触媒出口においてNOx濃度はC(B<C<D)となる。このように、高負荷領域では、酸素濃度の減少速度が緩慢になるため、触媒内部でNOxが十分に浄化されず、相当程度のNOxが浄化されぬまま排出され、触媒排出ガスのエミッションが悪化するといった事態が発生する。
このようなNOxの吹き抜け現象は、先に述べた(1)式では十分に表し得ないため、顕著には高負荷領域において、触媒モデル310に係るエミッションの推定結果と、実際のエミッション特性とが大きく乖離することになる。
そこで、本実施形態では、NOxの浄化率を規定する式が、下記(3)式によって表される。即ち、触媒モデル310は、NOxの浄化率を推定する場合に、上記(1)式を、酸素濃度の影響を考慮すべく(3)式に補正する。尚、(3)式において、nは、kと同様に実際の浄化率に適合するように同定されるべき乗指数であり、基本的には1に設定される。
d[NOx]/dt=K・[NOx]^k/(1+[O]^n)・・・(3)
係る(3)式によれば、酸素濃度が高い領域ではNOxの浄化率が低くなり、また酸素濃度が十分に低くなれば、実質的にNOxの浄化が開始される。即ち、図3に概念的に示される触媒内のNOxの濃度変化特性を高精度に近似することが可能となる。
尚、酸素濃度の影響を考慮する際の補正の態様は無論これに限定されず、例えば(3)式において、酸素濃度の項を、酸素濃度に例えば「Aexp(−E/RT)」なる定数を乗じてなる項に置換してもよい。ここで、A及びEは、上述した反応速度定数と同様に頻度因子と活性化エネルギを表し、事前に実際のNOxの浄化率と適合するように同定される。
ここで、図4を参照し、(3)式に基づいて得られるNOx濃度の推定結果について説明する。ここに、図4は、吸入空気量Gaに対する触媒排出ガス中のNOx濃度の特性を概念的に表す模式図である。
図4において、図3に示した実際のNOx濃度の変化特性に相当する特性が、図示PRFNOx3(実線)として示される。即ち、既に説明したように、吸入空気量Gaが高い領域(高負荷領域)において、触媒排出ガス中のNOx濃度は急激に上昇する。
一方、式(3)に従って触媒モデル310により推定されたNOx濃度は、図示PRFNOx4(図示二点鎖線)として表される。即ち、式(1)に更に酸素濃度の補正項が適用されるため、PRFNOx4は、PRFNOx3に漸近し、吸入空気量Gaが高い領域において急激に上昇する。
ここで、図4には更に、本実施形態に係る比較例として、図示PRFNOx5(図示破線)及びPRFNOx6(図示一点鎖線)が示される。両特性は、いずれも式(1)に従って触媒モデル310により推定されたNOx濃度の変化特性であり、いずれも酸素濃度の影響が考慮されていないため、吸入空気量Gaの変化に対しNOx濃度の変化がリニアとなる。
従って、PRFNOx5を用いて高負荷領域におけるNOx濃度の推定精度を高めようとすれば、低負荷領域(吸入空気量Gaが低い領域)におけるNOx濃度の推定精度が低下し、PRFNOx6を用いて低負荷領域におけるNOx濃度の推定精度を高めようとすれば、高負荷領域(吸入空気量Gaが高い領域)におけるNOx濃度の推定精度が低下する。即ち、式(1)を用いた場合、酸素濃度に対するNOx濃度の変化を十分に推定することが難しいことが明らかである。
その点、PRFNOx4として示される通り、酸素濃度の補正項により酸素濃度の影響が考慮された場合には、酸素濃度(近似的には吸入空気量Ga)に応じたNOxの濃度変化を高精度に近似することが可能となり、触媒モデル310によって、触媒排出ガス中のエミッション特性を高精度に推定することが可能となるのである。
<2:第2実施形態>
第1実施形態では、三元触媒223におけるNOxの浄化率が、(3)式により、NOx濃度と反応速度定数Kとの積を含む形で定義された。しかしながら、NOxの浄化率は、還元剤として機能するCOやHC等の濃度とも関係し得るため、NOxの濃度変化を推定する場合、これら還元剤の影響を考慮することにより一層推定精度が向上する可能性がある。
そこで、第2実施形態として、触媒モデル310は、第1実施形態に係る(3)式に代えて、下記(4)式により表されるNOx浄化率に基づいて触媒排出ガス中のNOx濃度を推定する。
浄化率=d[NOx]/dt=K・[NOx]^k・[第1還元剤]^m/(1+[O]^n)+K・[NOx]^k・[第2還元剤]^m/(1+[O]^n)・・・(4)
ここで、[第1還元剤]及び[第2還元剤]とは、夫々第1還元剤(例えば、CO又はHC)の濃度及び第2還元剤(例えば、HC又はCO)の濃度を表す。また、K及びKは夫々反応速度定数であり、k、k、m、mはn及びnは、夫々べき乗指数である。
係る(4)式に従えば、第1実施形態と同様に酸素濃度の影響を考慮しつつ、更に還元剤毎に還元剤の濃度が考慮されるため、実際のNOxの浄化率が一層正確に近似される。但し、この際、ECU100内に構築される前段階である係数同定に係る負荷が増大するため、エミッション特性の推定に際し、触媒モデル310がいずれの式を用いるべきかは、エンジン200の仕様、仕向け及び要求性能等に応じてエンジン200毎に個別具体的に決定されてよい。いずれの場合であっても、(1)式と比較すればNOxの浄化率を正確に表すことが可能となるから、三元触媒223におけるNOxの浄化率を高精度に推定することが可能となり、最終的に触媒排出ガスにおけるエミッション特性、顕著にはNOxの排出量の推定に係る精度が飛躍的に向上する。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う排出ガスの状態推定装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の第1実施形態に係るエンジンシステムを表す模式図である。 図1のエンジンシステムにおいてECU内に構築されたエミッション推定モデルの構成を概念的に表してなる模式図である。 三元触媒におけるNOx及びOの濃度特性を概念的に表してなる模式図である。 吸入空気量に対する触媒排出ガス中のNOx濃度の特性を概念的に表す模式図である。
符号の説明
10…エンジンシステム、100…ECU、200…エンジン、201…気筒、203…ピストン、205…クランクシャフト、222…空燃比センサ、223…三元触媒、300…エミッション推定モデル、310…触媒モデル、320…触媒流入ガスモデル、330…触媒劣化モデル。

Claims (4)

  1. 触媒を備えた内燃機関において該触媒から排出される排出ガスの状態を推定する排出ガスの状態推定装置であって、
    前記触媒へ流入する流入ガスの状態を特定する特定手段と、
    予め前記触媒における浄化対象物質の各々の浄化特性を規定するものとして該各々について構築された、該各々の濃度に対応する項と、前記触媒における触媒反応に係る反応速度定数との積を含んでなる基準モデル式に従い、前記特定された流入ガスの状態に基づいて前記排出ガスの状態を推定する推定手段と、
    前記浄化対象物質が窒素酸化物である場合に、酸素濃度が減少するのに応じて前記窒素酸化物の浄化率が上昇するように前記基準モデル式を補正する第1の補正手段と
    を具備することを特徴とする排出ガスの状態推定装置。
  2. 前記触媒に付与される熱負荷に基づいて前記基準モデル式を補正する第2の補正手段を更に具備する
    ことを特徴とする請求項1に記載の排出ガスの状態推定装置。
  3. 前記反応速度定数は、前記触媒中の活性点の数を表す頻度因子に対応する項と、前記触媒反応が生じる際のエネルギを表す活性化エネルギに対応する項とを含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の排出ガスの状態推定装置。
  4. 前記基準モデル式は、前記積と前記浄化対象物質に対応する還元剤の濃度との積を、該還元剤の種類毎に加算してなる加算項を含む
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の排出ガスの状態推定装置。
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