JP2008063449A - ポリマーナノコンポジット材料、その製造方法電子部品装置およびその製造方法 - Google Patents

ポリマーナノコンポジット材料、その製造方法電子部品装置およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高熱伝導性を実現し、さらに、フィラ充填量が少量でも熱伝導路を形成できるポリマーナノコンポジット材料及びそれを用いた電子部品装置を提供する。
【解決手段】金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラが樹脂組成物中に分散しているポリマーナノコンポジット材料、ならびに、熱伝導性フィラ表面に金属ナノ粒子を担持させる担持工程と、前記金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを樹脂組成物中に分散させてポリマーナノコンポジット材料を得る分散工程と、ポリマーナノコンポジット材料を被塗物に塗布する工程と、加熱により、ポリマーナノコンポジット材料を成型すると共に、金属ナノ粒子を溶融させて金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを他の熱伝導性フィラと結合させる加熱工程とを有する電子部品装置の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体等の電子部品素子の実装、封止、固定等に用いられるナノコンポジット材料に関するもので、特に、高い熱伝導性を有するポリマーナノコンポジット材料と、それを用いた電子部品装置およびそれらの製造方法に関する。
フィラ粉末を熱可塑性または熱硬化性の樹脂バインダ溶液中にワニス状またはペースト状に分散させた樹脂材料は、多くの電子部品装置に、多層配線基板用ペースト、半導体パッケージ用封止剤、ダイボンドフィルム、接着フィルム、導電性インキ、導電性接着剤、電磁波シールド剤等として使用されている。
集積回路の高密度化に伴い、回路及び素子の発熱が問題となっており、放熱が重要な技術課題となっている。そのため、系外に熱を逃がすための材料設計が必須であり、配線基板およびダイボンドフィルムや、半導体のパッケージ用封止材、冷却用ファンや液冷用モジュールなどの放熱器具との接着フィルムといった樹脂材料の高熱伝導化が求められている。
上記の各種材料は主にエポキシ樹脂やフェノール樹脂などの有機材料を含み、それらの低い熱伝導性を改善するため、より高い熱伝導性を持つ金属、セラミクス、黒鉛などの熱伝導性フィラと混合する方法、または液晶性樹脂などそのものの熱伝導率を高めるために分子設計された樹脂を用いる方法、それらの組み合わせ(特許文献1参照。)などの方法が知られている。
一般にフィラ同士が直接接することなく単に分散している、フィラ(高熱伝導成分)と樹脂(低熱伝導成分)の複合系では、熱伝導路上に直列の構造と並列の構造が直列に並んでいると見なす事ができる。複合材料の熱伝導率は熱抵抗の合成の観点から、その伝熱方向において高熱伝導材料と低熱伝導材料が直列に並んだ構造をもつ場合は低熱伝導材料の影響が支配的となり、並列に並んだ構造をもつ場合は高熱伝導材料の寄与が支配的となる。結果として高熱伝導材料の占める割合がよほど大きい場合を除き、フィラ分散系では低熱伝導材料の影響が支配的となる。そのため、結晶構造の導入などにより低熱伝導材料の熱伝導率を高くする方法は、低熱伝導材料による熱伝導率低下を抑える方法として非常に効率的である。しかし、その一方で組成が限定されるため、材料としての設計裕度があまり得られない。また、結晶性材料が有するプロセス適合の課題をクリアする必要がある等の問題がある。
そこで高熱伝導材料に連続構造をもたせることで系全体が並列構造の連続体とみなせる構造で高熱伝導性を付与する試みがなされている。
特許文献2では熱伝導性フィラと低融点金属を耐熱性プラスチック材料に混合し、射出成型することで樹脂成形体中にフィラと低融点金属からなるネットワーク構造を構築し、高い熱伝導率を得る技術を報告している。
また、特許文献3では金属粒子と熱可塑性樹脂をローラーで圧延しながら両者を溶融させ、金属同士の接合で電気及び熱の伝導路を形成している。
特許文献4では金属ナノ粒子溶融過程に於ける保護剤の脱離、粒子間の融着によるランダムチェーンの形成について説明されている。この手法は金属粒子間の金属ナノ粒子の相互作用による熱伝導路形成である。
特開2003−268070公報 国際公開第03/029352号パンフレット 特開2005−302691公報 国際公開第02/035554号パンフレット
しかしながら、特許文献2の手法では成型時に300℃以上の高温が要求され、且つ樹脂と溶融金属の流動制御が必要である。また、その組成から、導電性用途に限定される。
特許文献3の技術についても、その伝熱機構から絶縁性にすることは不可能である。
特許文献4の方法では、金属間の接合に限定されるという問題を有する。
上記の課題を解決するため、本発明では一般的な熱硬化性樹脂の硬化温度付近、あるいはそれ以下の温度においても熱伝導路形成が可能なポリマーナノコンポジット材料の技術を構築した。すなわち本発明では、熱伝導路を形成する熱伝導性フィラとして、通常は同時に混合するだけではその濡れ性の観点から適用困難である金属酸化物や窒化物といった絶縁性セラミクスにも適用可能な手法として、予め金属ナノ粒子を担持させた熱伝導性フィラを用いてポリマーナノコンポジット材料に熱伝導路を形成する手法を使用した。これにより、より幅広い用途に高熱伝導性樹脂材料の提供が可能となる。
本発明の発明者等は、金属ナノ粒子担持フィラを樹脂中に、好ましくは組成、粒子径などに応じた適切な濃度で、分散させることで系内にフィラネットワークを構築し、等方性かつ高い熱伝導性をもつ樹脂材料の成型体の作製が可能であることを示した。本発明のポリマーナノコンポジット材料は、それを用いた高い熱伝導性を有する多層配線基板、半導体パッケージ、接着フィルム等への応用が可能である。
すなわち、本発明は、金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラが樹脂組成物中に分散していることを特徴とするポリマーナノコンポジット材料に関する。ここで、ポリマーナノコンポジット材料は、金属ナノ粒子を介した熱伝導性フィラ粒子同士の接触乃至接合構造をもつのが好ましい。
また、本発明は、熱伝導性フィラ表面に金属ナノ粒子を担持させる担持工程と、前記金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを樹脂組成物中に分散させる分散工程と、前記分散工程の後、加熱処理により金属ナノ粒子を溶融させて金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラの一部を他の熱伝導性フィラと結合させる加熱工程とを有することを特徴とするポリマーナノコンポジット材料の製造方法に関する。
さらに、本発明は、上記のポリマーナノコンポジット材料が硬化してなる樹脂成型体を有することを特徴とする電子部品装置に関する。
また、本発明は、上記の電子部品装置を製造する製造方法であって、前記ポリマーナノコンポジット材料の、金属ナノ粒子の粒子径を制御することにより溶融温度を制御する電子部品装置の製造方法に関する。
さらにまた、本発明は、熱伝導性フィラ表面に金属ナノ粒子を担持させる担持工程と、前記金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを樹脂組成物中に分散させてポリマーナノコンポジット材料を得る分散工程と、ポリマーナノコンポジット材料を被塗物に塗布する工程と、加熱により、ポリマーナノコンポジット材料を成型すると共に、金属ナノ粒子を溶融させて金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを他の熱伝導性フィラと結合させる加熱工程とを有することを特徴とする電子部品装置の製造方法に関する。
また、本発明は、熱伝導性フィラ表面に金属ナノ粒子を担持させる担持工程と、前記金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを樹脂組成物中に分散させる分散工程と、前記分散工程の後、加熱処理により金属ナノ粒子を溶融させて金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラの一部を他の熱伝導性フィラと結合させてポリマーナノコンポジット材料を得る加熱工程と、ポリマーナノコンポジット材料を被塗物に塗布する工程と、加熱により、ポリマーナノコンポジット材料を成型すると共に、金属ナノ粒子を溶融させて金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを他の熱伝導性フィラと結合させる加熱成型工程とを有することを特徴とする電子部品装置の製造方法に関する。
本発明によれば金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを使用することによりフィラ間を接合したネットワーク構造の付与が可能であり、それに伴い高熱伝導性を実現する。また、相分離構造との組み合わせにより、比較的少ないフィラ充填量での熱伝導路形成が可能であり、樹脂本来の接着性、可撓性等の特性を損なわずに高熱伝導性が付与できる。加えて、金属ナノ粒子を担持するフィラの材料系によって、導電性/絶縁性のいずれかを付与することが可能である。
以下に、本発明のポリマーナノコンポジット材料を具体的に説明する。
ナノコンポジット材料内の低温(熱硬化性樹脂の硬化温度付近以下、例えば240℃以下)での熱伝導路を形成させるには様々な条件が挙げられる。例えば (1)低温で溶融する接合材料の使用、(2)溶融した接合材料が接合できるだけ十分近くに存在する、(3)高熱伝導率成分がマクロに均一に分布し、系の両端をつなぐように存在している(すなわち伝熱方向に対して高熱伝導成分が存在しない層が形成されていない)、といった条件がある。
まず(1)を満たす接合材料として、金属ナノ粒子が挙げられる。金属ナノ粒子にはその量子サイズ効果により融点が低温化することが知られており、適切な粒子径の金属を選定することで、比較的低温での溶融が可能である。具体的には、金や銀ではそのサイズによっては、たとえば平均粒子径10nm以下で200℃以下でも溶融が可能となる。なお、本発明において、粒子径とは、特記しない限り、一次粒子径の値を示し、熱伝導性フィラ、ナノ粒子のいずれの粒子径を指すかはその都度表記する。
また、(2)を満たすためにはある程度高密度に接合材料を充填するか、その分散領域を偏在させ局所的な高密度化と連続化を図ることが必要になる。しかしながら(1)を満たすナノ粒子はその表面積が大きく、ナノコンポジット材料を樹脂ワニス状に調製する場合、その粘度を著しく増加させる。そのため、高充填は困難であり、且つ粒子のサイズはその融点と密接に関係するため、目的とする使用温度によってはナノ粒子の粒子径を大きくすることで表面積を小さくすることは困難な場合が多い。そのため、後者(2)の条件を満たすことが必要となる。
上記を満たす接合材料として、本発明では表面に金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラ(以下、複合フィラともいう。)を使用する。図1に、ナノコンポジット材料を加熱して樹脂成型体を得る電子部品装置の製造方法における、金属ナノ粒子を担持させた熱伝導性フィラの模式図を示す。図1(a)は、熱伝導性フィラに金属ナノ粒子を担持させた段階、(b)は(a)からフィラが流動してフィラ粒子同士が接触した段階、(c)は(b)に熱処理して熱伝導路を形成した段階である。図1に示すように、金属ナノ粒子2を担持した熱伝導性フィラ1を樹脂組成物(図示せず。)中に分散させたコンポジット材料では、その成型のための加熱過程で金属ナノ粒子2が溶融し、熱伝導フィラ2間を融着することで樹脂組成物内に熱伝導性フィラと金属からなる熱伝導路3を形成することが可能である。
これにより、本発明のナノコンポジット材料は、材料調製のための混合・分散工程、または成型体を得るための加熱成型工程に於いて金属ナノ粒子を介した熱伝導性フィラ粒子同士の接触ないし接合構造をもたせて熱伝導路3を形成できるものである。
すなわち、本発明のポリマーナノコンポジット材料の第一の実施形態は、金属ナノ粒子を介した熱伝導性フィラ粒子同士の接触構造をもつ。また、本発明のナノコンポジット材料の第二の実施形態として、前記混合・分散工程後、適宜な加熱処理により、フィラ粒子同士の接合構造をもっていてもよい。
金属ナノ粒子2は島状にまばらに分布していても、高密度に分布し、層とみなせる状態であってもよい。なお、フィラ同士の接触確率を上げる、より太い接合部を形成するという観点から、フィラ粒子表面の10%以上、好ましくは25%以上を金属ナノ粒子が覆っているとなおよい。
前述の通り、樹脂組成物と混合する金属ナノ粒子は、そのサイズと融点が密接に関係するため、樹脂を硬化させる熱処理の温度で溶融するサイズより大きいサイズの金属ナノ粒子では溶融しにくい。また、ナノコンポジット材料の端から端まで熱伝導路を作るにはそれらの小さい粒子がつながるのが好ましい。均一に分散した金属ナノ粒子が、流動する樹脂組成物中で溶融するとき、その表面張力差により表面積を小さくするように溶融金属が集まり、凝集し、島状に分散するため、金属ナノ粒子のみからの連続層の形成は困難である。
本発明で用いた複合フィラではその表面に任意のサイズを持つナノ粒子を直接担持することが可能である。即ち、前述のとおりナノ粒子のサイズが小さければ小さいほど溶融温度が低くなることから、担持ナノ粒子のサイズを制御することで接合温度(溶融温度)の制御が可能である。
具体的には前述のように、金や銀では平均粒子径10nm以下で200℃以下でも溶融できる。
金属ナノ粒子は粒子径が1〜50nmであるものを含むのが好ましく、粒子径が1〜30nmであるものを含むのがより好ましく、粒子径が1〜10nmであるものを含むのがさらに好ましい。なお、本発明では「粒子径がX〜Ynmであるものを含む」とは、最小粒径がXnmより大きく、最大粒径がYnmより小さい粒度分布を有する粒子を含むことをいう。このような粒子径の小さい金属ナノ粒子が含まれていれば、より大きい金属粒子やフィラが材料内に共存していても、小さい金属ナノ粒子の作用による融着が可能である。
特に粒子径が1〜10nmであるものを含む金属ナノ粒子は、劇的に融点が低くなるという利点を有する。
図2に、本発明の原理確認のための、熱処理した銀ナノ粒子担持シリカ粒子の走査型電子顕微鏡写真の一例を示す。熱伝導性フィラが溶融した金属と混ざり合わず、かつフィラ上に溶融した金属が固定されており、溶融した金属ナノ粒子はその流動を一部束縛される。そのため、溶融した金属ナノ粒子は、近傍のフィラに担持されたそれと混ざり合い、フィラ間の接合部を図2の写真のように効率的に形成できる。
さらに、熱伝導性フィラとしてナノ粒子に比べて比較的大きな粒子を用いることが可能であるので、金属ナノ粒子のみを使用する場合に比べ、フィラ全体の表面積を低減できるといった特徴を持つ。
また、上記の比較的大きなフィラ粒子を用いた場合等の、金属ナノ粒子担持フィラ粒子同士が遠いときでも、別途金属ナノ粒子を単独で添加することにより、樹脂成型のための熱処理時にフィラ粒子間の新しい金属接合部の形成が可能である。フィラ粒子同士が十分近い場合も接合部の断面積が太くなり熱伝導率向上の観点から好ましい。
本発明において、樹脂組成物中のマトリクスとなる樹脂は用途に応じて選択することが可能である。具体的には熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、マレイミド樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シアネート樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂等、熱可塑性樹脂としてはポリイミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、シアン酸エステル樹脂の少なくとも1種を含むのが好ましい。
また、金属ナノ粒子はコンポジット材料の樹脂成型に要求される温度で溶融するサイズのナノ粒子であれば金、銀、銅、タングステン、白金、パラジウム、ニッケル、タンタル、ビスマス、鉛、インジウム、錫、亜鉛、チタン、低融点合金などが使用可能である。銀ナノ粒子、金ナノ粒子及び銅ナノ粒子の少なくとも1種が含まれるのが好ましい。さらにはサイズが大きく樹脂成型温度では完全には溶融が起こらなくとも、ナノ粒子同士の表面が接触することで部分的に溶融した状態となり熱伝導路を形成するような系でもよい。
フィラに金属ナノ粒子を担持させるには、
(a)無電解めっきにより熱伝導性フィラに金属ナノ粒子を担持させる、
(b)熱伝導性フィラ表面を金属ナノ粒子の吸着部位となる官能基で修飾し、金属ナノ粒子を前記官能基に吸着させる、
(c)熱伝導性フィラ表面を金属ナノ粒子前駆体の吸着部位となる官能基で修飾し、金属ナノ粒子を前駆体吸着させた後に、熱乃至還元剤により熱伝導性フィラの粒子表面で金属ナノ粒子を形成させる、等の方法が挙げられる。上記(a)、(c)によれば、フィラの下処理の過程にナノ粒子担持の過程を組み込むことができるため、別途ナノ粒子を合成せずに担持できる。(b)によれば、別途合成できるためサイズの調整が容易であり、また別途ナノ粒子を導入できるためフィラ表面が反応性の高いナノ粒子前駆体によるダメージをうけにくい。
官能基としてアミノ基、イミノ基、カルボキシル基、メルカプト基、ヒドロキシル基、スルホ基などが挙げられる。金属ナノ粒子前駆体としては、硝酸銀、酢酸銀、塩化金酸、硫酸銅等が挙げられる。
また、核となる熱伝導性フィラとしては、アルミナ、シリカ、窒化アルミ、窒化硼素、窒化珪素、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化マグネシウムなどのセラミクスフィラ、カーボン材料、銅粉、銀粉、アルミ紛、亜鉛粉、ニッケル粉、金粉、鉄粉などの金属フィラが使用可能である。アルミナ、シリカ、窒化アルミ、窒化硼素、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化マグネシウム、銅粉、銀粉、亜鉛粉、ニッケル粉、アルミ粉、金粉、鉄粉、カーボンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブの少なくとも1種で構成されるのが好ましい。また、図1のように必ずしも球状である必要は無く、棒状、板状、粉砕フィラであってもよい。さらにこれらの熱伝導性フィラは金属ナノ粒子を担持させる前に、予め酸化皮膜で覆ったり、各種カップリング剤や界面活性剤などによる処理を施すことにより、樹脂組成物との濡れ性や、耐湿性等を改善すると好ましい。
熱伝導性フィラは金属ナノ粒子を担持させる前に予めシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、界面活性剤のうち少なくとも1種で被覆することにより表面を改質されているのが好ましい。
界面活性剤としては、オレイルアミン、オクチルアミン、といった脂肪族アミン類やオレイン酸等の脂肪族カルボン酸類、アルカンチオール類等が用いられる。これら界面活性剤の配合量は、フィラ100重量部に対して一般に0.1〜10重量部が好ましく、過剰量で処理した後に洗浄してから樹脂組成物に混合するとなお良い。
カップリング剤としては、ビニルメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤や、アルミネート系またはジルコアルミネート系のアルミニウム系カップリング剤等が使用でき、フィラの100重量部に対して0.1〜20重量部で処理することが好ましい。また、樹脂組成物への混合前に十分に洗浄し、余剰な処理剤を除いてから混合するとなお良い。
本発明のコンポジット材料は必要に応じて適宜溶剤を添加してワニス状またはペースト状に調製することができる。
本発明のコンポジット材料は、上記の金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラ、マトリクス樹脂を含む樹脂を、必要に応じて添加される、樹脂硬化剤、カップリング剤等の添加剤及び溶剤と共に、擂潰(らいかい)機、ニーダー等に入れて混合する方法や、ホモジナイジング、ペイントシェイキング、ボールミリング等のように均一に分散させることによって得られる。
また、本発明に用いる溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、イミダゾール、ピリジン等の複素環式化合物、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類等が挙げられ、特に限定されない。溶剤はマトリクス樹脂の種類等に応じて1種類または2種類以上を適宜に使用できる。また、溶剤の配合量は、各固形分の配合量などを考慮に入れ、コンポジット材料の塗布・印刷作業性が良好な粘度となるよう適宜決定すればよく、特に限定されない。なお、被塗物がプラスチック等の場合には、使用溶剤は被塗物を溶解する恐れのないものを選定する等の配慮も必要となる。
このようにして構築されたナノコンポジット材料の硬化物(樹脂成型体)は高熱伝導性を有し、さらにフィラが金属乃至導電性セラミクスであれば加えて電気伝導性を有する。一方、絶縁性フィラを用い、その充填率、金属ナノ粒子のサイズと担持密度を制御し、金属ナノ粒子の含有量を十分少なくすることで絶縁性の付与が可能である。
本発明のコンポジット材料を用いることで熱伝導路を形成できたとき、コンポジット材料を硬化した硬化物は高い熱伝導率が得られる。熱伝導路を形成する条件として、熱伝導性フィラ同士の距離が、担持されたナノ粒子、あるいは別途添加されたナノ粒子との組み合わせによってつなぎ合わせることができる範囲にあることが望ましい。したがって、樹脂組成物中にフィラを均一分散した場合、高いフィラの充填率が要求される。本発明で、フィラの充填率とは、ナノコンポジット材料中の熱伝導性フィラ量であり、容積比(vol.%)で示す。
図3に、樹脂組成物内の相分離構造の模式図と、その一部拡大図を示す。比較的低い充填率で熱伝導路を形成する方法として、図3のように樹脂層の樹脂相4と樹脂−フィラ偏析相5との相分離を利用し、相分離構造のいずれか一方の相に偏析させる方法がある。フィラを偏析させることにより全体に均一分散しているときに比べ、低い充填率でフィラ間距離を詰めることが可能であり、フィラの存在する相を連続相とすることにより、熱伝導路3形成が可能となる。また、フィラの充填率の低減により、成形性を向上させることができる。
このとき、樹脂−フィラ偏析相5は少なくとも高熱伝導が必要な方向に連続であればよく、シリンダ状(またはその海相)、共連続相、海島構造の海相などがそれに該当する。フィラ偏析相が連続相であること、相分離構造が海島構造をとり、液晶構造を島相として海相に熱伝導性フィラが偏析していることがそれぞれ好ましい。また、この相分離は樹脂混合系におけるスピノーダル分解によるものや、ブロックコポリマーによるもの、結晶性ポリマーの部分的な結晶化によるドメイン間へのフィラの押し出しであってもよい。具体的には、樹脂組成物中のマトリクス樹脂に相分離構造をとる複合樹脂を使用して、相分離させることができる。ここで複合樹脂がゴムとエポキシ樹脂を含むのが好ましい。ゴムとしてはアクリルゴム、ポリブタジエンゴム、変性ゴム等が挙げられる。
ポリマーナノコンポジット材料の製造のための分散工程およびフィラ粒子の一部を接合する加熱工程、前記材料から成型体を得る加熱成型工程のうちの少なくともいずれかにおいて、マトリクス樹脂中にフィラを偏析させることができる。
図4にフィラの平均一次粒子径と充填率と、系内に均一分散した場合の最も近接したフィラとの距離の関係をグラフで示した。図4より、フィラのサイズが小さいければ小さいほど低い充填率でフィラ間の距離が縮まる事がわかる。このことから、金属ナノ粒子を担持するフィラが大きすぎるとナノ粒子では接合形成が困難であることが分かる。しかしながら接合部が多ければ多いほど界面抵抗の影響が大きくなること、また、フィラの粒子径が小さくなれば小さくなるほど表面積が大きくなりフィラが束縛する樹脂の量が多くなり、粘度の増大、エアの抱え込みが起こりやすくなる。そのため、一般に、フィラの平均一次粒子径は、100nm〜1μmが好ましいが、これと、より小さいフィラとを併用するのがより好ましい。より小さいフィラは平均一次粒子径が10〜100nmであるのが好ましい。平均一次粒子径が10〜100nmであるのは接合部径、フィラ間距離の点で好ましく、100nm〜1μmであるのは表面積の点で好ましい。例えば銀ナノ粒子を担持する熱伝導性フィラは数十nmから数μm、好ましくは100〜600nmのものを含むようにするとよい。
コンポジット材料内の、熱伝導性フィラの充填率は60 vol.%以上であるのが好ましく、また、フィラ偏析相が生じる場合、フィラ偏析相内の熱伝導性フィラの充填率は60 vol.%以上であるのが好ましい。より好ましくは70 vol.%以上である。
また、高充填化、フィラ表面積の低減の観点から、大きなフィラを別途添加し、それらを金属ナノ粒子担持フィラによって繋ぐような構造であってもよい。例えば、金属ナノ粒子を担持した、または担持していない、平均粒子径1μm以上の粒子径を持つ熱伝導性フィラが、さらに添加されているのが好ましい。
次に図5には相分離構造においてさまざまなフィラ同士を銀の接合で繋いだときのフィラに対する銀の接合部の太さと熱伝導率の関係の数値計算結果を示す。但し、図5の計算には以下5つの前提条件が存在する。(i)フィラ、銀間の界面の存在による熱抵抗は無視、(ii)すべてのフィラは球状で且つ一方の層に偏析している、(iii)フィラ-樹脂複合層ともう一方の樹脂層は共連続となる、(iv)全てのフィラは銀により樹脂の両端から連続な構造をとり、その連続体は分岐を持たない、(v)フィラ同士は樹脂中において直接接することは無く、均一に分散している。また、熱伝導性フィラの熱伝導率はそれぞれ窒化アルミ:180 W/mK、アルミナ:32 W/mK、溶融シリカ:1W/mK、接合部となる銀を 427 W/mKとし、樹脂の熱伝導率は0.2(W/mK)で均一としている。
また、熱伝導性フィラと樹脂を体積比35:65で混合したとして計算している。
グラフから、溶融シリカのように熱伝導率の低いフィラでは均一分散系とさほど変わらない熱伝導率しか期待できないが、窒化アルミや窒化硼素、アルミナなど、高い熱伝導率を持つフィラでは非常に高い効果が期待できる。(均一分散系の値はBruggemanの式による計算結果。)このことから、熱伝導性フィラの熱伝導率はマトリクス樹脂の100倍以上在ることが好ましく、1000倍以上在るとなおよい。
本発明のポリマーナノコンポジット材料の製造方法は、熱伝導性フィラ表面に金属ナノ粒子を担持させる担持工程と、前記金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを樹脂組成物中に分散させる分散工程とを有し、特に前記第二の実施形態のポリマーナノコンポジット材料の製造方法は、前記分散工程の後、加熱処理により金属ナノ粒子を溶融させて金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラの一部を他の熱伝導性フィラと結合させる加熱工程とを有することを特徴とする。
本発明のコンポジット材料を被塗物に塗布等により膜形成し、乾燥してBステージ品を得ることができる。塗布方法は、スプレー、ハケ塗り、ディッピング(浸漬)、オフセットプリント塗り、スクリーン印刷等の適宜の方法が挙げられる。このBステージ品を熱処理して樹脂を硬化した成型体を得られる。
本発明のコンポジット材料は、配線基板用ペースト、冷却用ファンや液冷用モジュールなどの放熱器具との接着フィルム、導電性インキ、導電性接着剤、電磁波シールド剤等として使用される。また、電子部品装置の素子を固定、実装、封止するために、半導体パッケージ用封止剤、ダイボンド用接着剤等に使用される。
本発明の電子部品装置は、上記のような本発明のコンポジット材料を用いて形成し、コンポジット材料が硬化してなる樹脂成型体を有するもので、例えば、電極材料として本発明のコンポジット材料を用いたアルミ電解コンデンサ、タンタル固体電解コンデンサ、セラミックコンデンサ、フィルムコンデンサ、本発明のコンポジット材料からなる導電回路がアンテナ用回路または電磁波シールド材として形成されたICカードなどが挙げられる。
前記ポリマーナノコンポジット材料が硬化してなる樹脂成型体は薄膜形状が好ましく、金属ナノ粒子を介した熱伝導性フィラ粒子同士の接合構造を有する。
また、用途によって、この膜の面内方向及び面厚方向の少なくとも一方に電気伝導路を有することができる。この場合、フィラは、熱と電気との双方に高い伝導率を示す酸化亜鉛等のセラミクスフィラ、カーボン材料、金属フィラが使用可能である。
このような本発明の電子部品装置を製造する製造方法は、例えば、熱伝導性フィラ表面に金属ナノ粒子を担持させる担持工程と、前記金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを樹脂組成物中に分散させてポリマーナノコンポジット材料を得る分散工程と、ポリマーナノコンポジット材料を被塗物に塗布する工程と、加熱により、ポリマーナノコンポジット材料を成型すると共に、金属ナノ粒子を溶融させて金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを他の熱伝導性フィラと結合させる加熱成型工程とを有することを特徴とする。
または、前記第二の実施態様のポリマーナノコンポジット材料を用いる電子部品装置の製造方法は、熱伝導性フィラ表面に金属ナノ粒子を担持させる担持工程と、前記金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを樹脂組成物中に分散させる分散工程と、前記分散工程の後、加熱処理により金属ナノ粒子を溶融させて金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラの一部を他の熱伝導性フィラと結合させてポリマーナノコンポジット材料を得る加熱工程と、ポリマーナノコンポジット材料を被塗物に塗布する工程と、加熱により、ポリマーナノコンポジット材料を成型すると共に、金属ナノ粒子を溶融させて金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを他の熱伝導性フィラと結合させる加熱成型工程とを有することを特徴とする。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
アルミナフィラ (平均一次粒子径0.6 μm) 10 質量部にイオン交換水10質量部を加え超音波分散した後、硝酸銀3質量部をイオン交換水5質量部に溶解させた水溶液を加え、超音波処理した。その後、メタノール25部を超音波処理しながら添加した後、3時間静置した。その後遠心分離機を用いてメチルエチルケトン(MEK)で溶媒置換し、余分な硝酸銀を除去した。その後銀に対し過剰量のホルマリンを加え、即座に攪拌すると茶色く濁った分散液が得られた。これを再度MEKで洗浄することで過剰なホルマリンを取り除き、銀ナノ粒子担持アルミナフィラを得た。透過型電子顕微鏡および走査型電子顕微鏡で観察して銀の粒子がナノサイズであることを確認した。
上記フィラをビスフェノールA(BPA)型エポキシ樹脂、BPAノボラック型フェノール樹脂、イミダゾールの混合物と、フィラの体積分率(充填率)が60 vol.%になるようボールミルで混練し、ワニスを得た。このワニスを離型処理されたPETフィルムに塗布した後風乾し、140℃で5分乾燥させることでBステージ品を得た。さらに真空プレスを用いて130℃30分、170℃1時間、220℃1時間の熱過程を加えることで硬化させ、樹脂板を得た。得られた樹脂板の熱伝導率をレーザフラッシュ法で測定したところ、4.1 W/mKの熱伝導率が得られた。
(実施例2)
フィラ充填率が70 vol.%である以外は実施例1と同じ実験を行い、樹脂板を得た。レーザフラッシュ法により得られた熱伝導率は8.0 W/mKであった。
(実施例3)
銀担持フィラを樹脂に混合する際に、さらに、平均一次粒子径10nmのAgナノ粒子ペースト(ラボレベルの自製品)をAg換算で3vol.%となるよう混合する以外は実施例1と同じ実験を行い、樹脂板を得た。レーザフラッシュ法により得られた熱伝導率は6.3 W/mKであった。
(実施例4)
窒化アルミフィラ (平均一次粒子径600nm) 10質量部を被覆率が100%となるよう3-アミノプロピルトリメトキシシランを用いて被覆した。余剰分子をメタノールで洗浄した後、50質量部のメタノールに分散させ、硝酸銀3質量部をイオン交換水5質量部に溶解させた水溶液を加え二分間タッチミキサーで攪拌した。その後遠心分離機を用いてメチルエチルケトン(MEK)で溶媒置換し、余分な硝酸銀を除去した。その後銀に対し過剰量のホルマリンを加え、即座に攪拌すると黄色く濁った分散液が得られた。これを再度MEKで洗浄することで過剰なホルマリンを取り除き、銀ナノ粒子担持窒化アルミフィラを得た。
上記フィラをビスフェノールA(BPA)型エポキシ樹脂、BPAノボラック型フェノール樹脂、アクリルゴム、イミダゾールの混合物とフィラの体積分率が60 vol.%になるようボールミルで混練し、ワニスを得た。このワニスを離型処理されたPETフィルムに塗布した後風乾し、140℃で5分乾燥させることでBステージ品を得た。さらに真空プレスを用いて130℃30分、170℃1時間、220℃1時間の熱過程を加えることで硬化させ、樹脂板を得た。得られた樹脂板の熱伝導率をレーザフラッシュ法で測定したところ、7.3 W/mKの熱伝導率が得られた。
(実施例5)
酸化亜鉛フィラ (平均一次粒子径0.6μm) 10質量部を被覆率が100%となるよう3-アミノプロピルトリメトキシシランを用いて被覆した。余剰分子をメタノールで洗浄した後、硝酸銀3質量部をイオン交換水5質量部に溶解させた水溶液を加え二分間タッチミキサーで攪拌した。その後遠心分離機を用いてメチルエチルケトン(MEK)で溶媒置換し、余分な硝酸銀を除去した。その後銀に対し過剰量のホルマリンを加え、即座に攪拌すると黄色く濁った分散液が得られた。これを再度MEKで洗浄することで過剰なホルマリンを取り除き、銀ナノ粒子担持酸化亜鉛フィラを得た。
上記フィラをBPA型エポキシ樹脂、BPAノボラック型フェノール樹脂、イミダゾールの混合物とフィラの体積分率が60vol.%になるようボールミルで混練し、ワニスを得た。このワニスを離型処理されたPETフィルムに塗布した後風乾し、140℃で5分乾燥させることでBステージ品を得た。さらに真空プレスを用いて130℃30分、170℃1時間、220℃1時間の熱過程を加えることで硬化させ、樹脂板を得た。得られた樹脂板の熱伝導率をレーザフラッシュ法で測定したところ、4.7W/mKの熱伝導率が得られた。また、別途銅箔にはさみプレス成型し、両面の金属箔にテスタを当てたところ、端子間での導通が確認された。
(実施例6)
二種類のサイズのアルミナフィラ(平均一次粒子径10μm、0.6μm)についてそれぞれ実施例1と同様の処理を施し、MEK分散の銀ナノ粒子担持アルミナフィラを得た。これらを4:1の比率で混合したものを、BPA型エポキシ樹脂、BPAノボラック型フェノール樹脂、イミダゾールの混合物とフィラの体積分率が75 vol.%になるようボールミルで混練し、ワニスを得た。このワニスを離型処理されたPETフィルムに塗布した後風乾し、140℃で5分乾燥させることでBステージ品を得た。さらに真空プレスを用いて130℃30分、170℃1時間、220℃1時間の熱過程を加えることで硬化させ、樹脂板を得た。得られた樹脂板の熱伝導率をレーザフラッシュ法で測定したところ、9.5 W/mKの熱伝導率が得られた。
(実施例7)
アルミナフィラ (平均一次粒子径0.6μm)に実施例1と同様の処理を施し、MEK分散の銀ナノ粒子担持アルミナフィラを得た。これを、別途合成してNMPに可溶化したポリイミド樹脂に、フィラが60vol.%となるように混合し、塗工、乾燥させ、220℃で10分加熱し100μm厚のフィルムを得た。得られたフィルムの熱伝導率をレーザフラッシュ法で測定したところ、4.9W/mKの熱伝導率が得られた。
(実施例8)
アルミナフィラ (平均一次粒子径0.6μm)に実施例1と同様の処理を施し、MEK分散の銀ナノ粒子担持アルミナフィラを得た。これをBPA型エポキシ樹脂、BPAノボラック型フェノール樹脂、アクリルゴム、イミダゾールの混合物(この混合物に於けるゴムの比率は40%)とフィラの体積分率が40 vol.%になるよう混合したものをボールミルで混練し、ワニスを得た。このワニスを離型処理されたPETフィルムに塗布した後風乾し、140℃で5分乾燥させることでBステージ品を得た。さらに真空プレスを用いて130℃30分、170℃1時間、220℃1時間の熱過程を加えることで硬化させ、樹脂板を得た。得られた樹脂板の熱伝導率をレーザフラッシュ法で測定したところ、3.2 W/mKの熱伝導率が得られた。
(比較例1)
アルミナフィラに銀ナノ粒子担持処理を行わない以外は実施例1と同じ実験を行い、樹脂板を得た。レーザフラッシュ法により得られた熱伝導率は2.0 W/mKであった。
(比較例2)
窒化アルミ粒子に銀ナノ粒子担持処理を行わない以外は実施例4と同じ実験を行い、樹脂板を得た。レーザフラッシュ法により得られた熱伝導率は3.0 W/mKであった。
(比較例3)
酸化亜鉛粒子に銀ナノ粒子担持処理を行わない以外は実施例5と同じ実験を行い、樹脂板を得た。レーザフラッシュ法により得られた熱伝導率は2.4 W/mKであった。また、別途銅箔にはさみプレス成型し、両面の金属箔にテスタを当てたところ、端子間での導通は確認されなかった。
(比較例4)
アルミナフィラに銀ナノ粒子担持処理を行わない以外は実施例6と同じ実験を行い、樹脂板を得た。レーザフラッシュ法により得られた熱伝導率は3.0 W/mKであった。
(比較例5)
アルミナフィラに銀ナノ粒子担持処理を行わない以外は実施例7と同じ実験を行い、樹脂板を得た。レーザフラッシュ法により得られた熱伝導率は2.5 W/mKであった。
(比較例6)
アルミナフィラに銀ナノ粒子担持処理を行わない以外は実施例8と同じ実験を行い、樹脂板を得た。レーザフラッシュ法により得られた熱伝導率は1.7 W/mKであった。
実施例1〜8、比較例1〜9の結果を表1に示す。
本発明のコンポジット材料から加熱成形する電子部品装置の製造方法における金属ナノ粒子担持フィラを示す模式図であり、(a)は熱伝導性フィラに金属ナノ粒子を担持させた段階、(b)は(a)からフィラが流動してフィラ粒子同士が接触した段階、(c)は(b)から熱処理して熱伝導路を形成した段階の模式図である。 本発明の原理確認のための、熱処理した銀ナノ粒子担持シリカ粒子の走査型電子顕微鏡写真の一例である。 相分離構造の模式図と、その一部拡大図である。 フィラの一次粒子径、充填率および系内に均一分散した場合の最も近接したフィラ間距離の関係を示すグラフである。 フィラ一次粒子径に対する銀接合の太さと熱伝導率との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 熱伝導性フィラ 2 金属ナノ粒子
3 熱伝導路 4 樹脂相
5 樹脂−フィラ偏析相
A 窒化アルミニウム−銀ネットワーク B アルミナ−銀ネットワーク
C シリカ−銀ネットワーク D 窒化アルミニウム・銀分散系
E アルミナ・銀分散系 F シリカ・銀分散系

Claims (37)

  1. 金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラが樹脂組成物中に分散していることを特徴とするポリマーナノコンポジット材料。
  2. 金属ナノ粒子を介した熱伝導性フィラ粒子同士の接触乃至接合構造をもつ請求項1記載のポリマーナノコンポジット材料。
  3. さらに金属ナノ粒子を添加してなる請求項1または2記載のポリマーナノコンポジット材料。
  4. 金属ナノ粒子は熱伝導性フィラへ島状乃至層状に担持されている請求項1〜3のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料。
  5. 金属ナノ粒子に銀ナノ粒子、金ナノ粒子、銅ナノ粒子の少なくとも1種が含まれる請求項1〜4記載のポリマーナノコンポジット材料。
  6. 金属ナノ粒子は粒子径が1〜50nmであるものを含む請求項1〜5のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料。
  7. 金属ナノ粒子は粒子径が1〜30nmであるものを含む請求項1〜6のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料。
  8. 金属ナノ粒子は粒子径が1〜10nmであるものを含む請求項1〜7のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料。
  9. 金属ナノ粒子が無電解めっきにより熱伝導性フィラに担持された請求項1〜8のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料。
  10. 前記金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラは、金属ナノ粒子の吸着部位となる官能基で修飾した熱伝導性フィラ表面に金属ナノ粒子を吸着させたものである請求項1〜8のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料。
  11. 前記金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラは、金属ナノ粒子前駆体の吸着部位となる官能基で修飾した熱伝導性フィラ表面に金属ナノ粒子前駆体吸着後に、熱乃至還元剤により熱伝導性フィラの粒子表面で金属ナノ粒子を形成させたものである請求項1〜8のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料。
  12. 熱伝導性フィラがアルミナ、シリカ、窒化アルミ、窒化硼素、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化マグネシウム、銅粉、銀粉、亜鉛粉、ニッケル粉、アルミ粉、金粉、鉄粉、カーボンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブの少なくとも1種で構成される請求項1〜11のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料。
  13. 熱伝導性フィラは予め表面に酸化皮膜を形成している請求項12記載のポリマーナノコンポジット材料。
  14. 熱伝導性フィラは表面を予めシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、界面活性剤のうち少なくとも1種で被覆することにより改質されている請求項12または13記載のポリマーナノコンポジット材料。
  15. 前記熱伝導性フィラは、平均一次粒子径が100nm〜1μmであるものを含む請求項1〜14のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料。
  16. 前記熱伝導性フィラは、さらに、平均一次粒子径が10〜100nmであるものを含む請求項15記載のポリマーナノコンポジット材料。
  17. 金属ナノ粒子を担持した平均一次粒子径1μm以上の熱伝導性フィラを、さらに添加してなる請求項15または16記載のポリマーナノコンポジット材料。
  18. 金属ナノ粒子を担持していない平均一次粒子径1μm以上の熱伝導性フィラを、さらに添加してなる請求項15または16記載のポリマーナノコンポジット材料。
  19. フィラを分散させる樹脂組成物中のマトリクス樹脂はエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、シアン酸エステル樹脂の少なくとも1種を含む請求項1〜18のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料。
  20. マトリクス樹脂は相分離構造をとる複合樹脂であり、相分離構造のいずれか一方の相の樹脂中にフィラが偏析している請求項19記載のポリマーナノコンポジット材料。
  21. フィラが偏析している相が連続相である請求項20記載のポリマーナノコンポジット材料。
  22. 前記相分離構造をとる複合樹脂がゴムとエポキシ樹脂を含む請求項20または21記載のポリマーナノコンポジット材料。
  23. 相分離構造が海島構造をとり、液晶構造を島相とし、海相に熱伝導性フィラが偏析している請求項20〜22のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料。
  24. コンポジット材料内の、熱伝導性フィラの充填率が60 vol.%以上である請求項1〜23のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料。
  25. コンポジット材料内のフィラ偏析相における、熱伝導性フィラの充填率が60 vol.%以上である請求項20〜23のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料。
  26. さらに溶媒を含有し、ワニス状またはペースト状である請求項1〜25のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料。
  27. 熱伝導性フィラ表面に金属ナノ粒子を担持させる担持工程と、前記金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを樹脂組成物中に分散させる分散工程と、前記分散工程の後、加熱処理により金属ナノ粒子を溶融させて金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラの一部を他の熱伝導性フィラと結合させる加熱工程とを有することを特徴とするポリマーナノコンポジット材料の製造方法。
  28. マトリクス樹脂に相分離構造をとる複合樹脂を含有させることにより、
    前記分散工程および加熱工程のうちの少なくとも一方において、マトリクス樹脂中にフィラを偏析させる請求項27記載のポリマーナノコンポジット材料の製造方法。
  29. 前記担持工程において、
    (a)無電解めっきにより熱伝導性フィラに金属ナノ粒子を担持させる、
    (b)熱伝導性フィラ表面を金属ナノ粒子の吸着部位となる官能基で修飾し、金属ナノ粒子を前記官能基に吸着させる、
    (c)熱伝導性フィラ表面を金属ナノ粒子前駆体の吸着部位となる官能基で修飾し、金属ナノ粒子を前駆体吸着させた後に、熱乃至還元剤により熱伝導性フィラの粒子表面で金属ナノ粒子を形成させる、
    のうちのいずれかで金属ナノ粒子を担持させる請求項27または28記載のポリマーナノコンポジット材料の製造方法。
  30. 請求項1〜26のいずれか記載のポリマーナノコンポジット材料が硬化してなる樹脂成型体を有することを特徴とする電子部品装置。
  31. 金属ナノ粒子を介した熱伝導性フィラ粒子同士の接合構造をもつ請求項30記載の電子部品装置。
  32. 前記樹脂成型体の面内方向及び面厚方向の少なくとも一方に電気伝導路を有する請求項30または31記載の電子部品装置。
  33. 請求項30〜32のいずれか記載の電子部品装置を製造する製造方法であって、前記ポリマーナノコンポジット材料の、金属ナノ粒子の粒子径を制御することにより溶融温度を制御する電子部品装置の製造方法。
  34. 熱伝導性フィラ表面に金属ナノ粒子を担持させる担持工程と、前記金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを樹脂組成物中に分散させてポリマーナノコンポジット材料を得る分散工程と、ポリマーナノコンポジット材料を被塗物に塗布する工程と、加熱により、ポリマーナノコンポジット材料を成型すると共に、金属ナノ粒子を溶融させて金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを他の熱伝導性フィラと結合させる加熱工程とを有することを特徴とする電子部品装置の製造方法。
  35. 熱伝導性フィラ表面に金属ナノ粒子を担持させる担持工程と、前記金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを樹脂組成物中に分散させる分散工程と、前記分散工程の後、加熱処理により金属ナノ粒子を溶融させて金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラの一部を他の熱伝導性フィラと結合させてポリマーナノコンポジット材料を得る加熱工程と、ポリマーナノコンポジット材料を被塗物に塗布する工程と、加熱により、ポリマーナノコンポジット材料を成型すると共に、金属ナノ粒子を溶融させて金属ナノ粒子を担持した熱伝導性フィラを他の熱伝導性フィラと結合させる加熱成型工程とを有することを特徴とする電子部品装置の製造方法。
  36. ポリマーナノコンポジット材料に相分離構造をとる複合樹脂を含有させることにより、加熱成型工程において、樹脂組成物中のマトリクス樹脂中にフィラを偏析させる請求項34または35記載の電子部品装置の製造方法。
  37. 前記担持工程において、
    (a)無電解めっきにより熱伝導性フィラに金属ナノ粒子を担持させる、
    (b)熱伝導性フィラ表面を金属ナノ粒子の吸着部位となる官能基で修飾し、金属ナノ粒子を前記官能基に吸着させる、
    (c)熱伝導性フィラ表面を金属ナノ粒子前駆体の吸着部位となる官能基で修飾し、金属ナノ粒子を前駆体吸着させた後に、熱乃至還元剤により熱伝導性フィラの粒子表面で金属ナノ粒子を形成させる、
    のうちのいずれかで金属ナノ粒子を担持させる請求項34〜36のいずれか記載の電子部品装置の製造方法。
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